以下、本発明をパチンコ遊技機に具体化した一実施形態を図1〜図12にしたがって説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機の遊技盤10のほぼ中央には、液晶ディスプレイ型の演出実行手段としての画像表示部GHを有する演出表示装置11が配設されている。演出表示装置11には、複数列(本実施形態では、3列)の図柄を変動表示させて行う図柄変動ゲームを含み、該ゲームに関連して実行される各種の表示演出が画像表示される。本実施形態において演出表示装置11の図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では、3列)の図柄からなる図柄組み合わせを導出する。なお、演出表示装置11の図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄(演出図柄)を用いて行われる。
また、演出表示装置11の左下には、7つのLEDによって構成される特別図柄表示装置12が配設されている。特別図柄表示装置12では、各LEDの点灯及び消灯によって構成される複数種類の特別図柄(特図)を変動させて表示する図柄変動ゲームが行われる。特別図柄は、大当りか否か(大当り抽選)の内部抽選の結果を示す報知用の図柄である。本実施形態において特別図柄表示装置12には、複数種類の特図の中から、大当り抽選に対応する1つの特図が選択され、その選択された特図が確定停止表示される。また、特別図柄表示装置12に大当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者には、大当り遊技が付与される。
また、本実施形態において演出表示装置11には、各列毎に[1]〜[8]の8種類の数字が飾り図柄として表示されるようになっている。そして、演出表示装置11には、特別図柄表示装置12の表示結果に応じた表示結果が表示される。具体的には、特別図柄表示装置12に大当り図柄が確定停止表示される場合、演出表示装置11にも大当り図柄(大当りの図柄組み合わせ)が確定停止表示されるようになっている。本実施形態の大当りの図柄組み合わせは、全列の飾り図柄が同一の図柄組み合わせ([222][777]など)である。また、特別図柄表示装置12にはずれ図柄が確定停止表示される場合、演出表示装置11にもはずれ図柄(はずれの図柄組み合わせ)が確定停止表示されるようになっている。本実施形態のはずれの図柄組み合わせは、全列の飾り図柄が異なる図柄組み合わせ([123]など)、又は1列の飾り図柄が他の2列の飾り図柄と異なる図柄組み合わせ([122][767]など)である。
また、本実施形態において、演出表示装置11における各列の飾り図柄は、図柄変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って変動表示されるようになっている。そして、図柄変動ゲームが開始すると(各列の飾り図柄が変動を開始すると)、演出表示装置11において遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に、変動表示された飾り図柄が一旦停止表示されるようになっている。そして、一旦停止表示された左図柄と右図柄が同一の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチ状態を認識できる。リーチ状態は、複数列のうち、特定列(本実施形態では、左列と右列)の飾り図柄が同一となって一旦停止表示され、かつ前記特定列以外の列(本実施形態では、中列)の飾り図柄が変動表示されている状態である。このリーチ状態を認識できる図柄組み合わせが飾り図柄によるリーチの図柄組み合わせとなる。
なお、「変動表示」とは、図柄を表示する表示装置11,12に定める表示領域内において表示される図柄の種類が変化している状態である一方で、「一旦停止表示」とは、前記表示領域内において図柄がゆれ変動状態で表示されている状態である。また、「確定停止表示」とは、前記表示領域内において図柄が確定停止している状態である。そして、特別図柄表示装置12における図柄変動ゲームと、演出表示装置11における図柄変動ゲームは、その図柄変動ゲームに係る表示演出が同時に開始されるとともに、同時に終了する(すなわち、同時に特別図柄と飾り図柄が確定停止表示される)。
また、本実施形態のパチンコ遊技機には、発射装置としての発射ハンドルが装備されている(図示しない)。この発射ハンドルは、パチンコ遊技機において遊技者が操作可能な位置に配置されている。そして、遊技者が発射ハンドルを操作することにより、遊技球が遊技盤10の遊技領域13に発射されるようになっている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機には、操作手段としての演出用ボタンBTが装備されている(図2に示す)。この演出用ボタンBTは、パチンコ遊技機において、例えば、遊技球を貯留するための球皿ユニットの上面など、遊技者が遊技を行いながら(発射ハンドルを操作しながら)、操作可能な位置に配設されている。
また、図1に示すように、演出表示装置11の下方には、遊技球の入球口14aを有する始動入賞口14が配設されている。また、始動入賞口14の奥方には入球した遊技球を検知する始動口スイッチSW(図2に示す)が配設されている。始動入賞口14は、入球した遊技球を検知することにより、図柄変動ゲームの始動条件と予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。
また、始動入賞口14の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉17を備えた大入賞口(特別電動役物)18が配設されている。大入賞口18の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチ(図示しない)が配設されている。大入賞口18は、入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。大入賞口18は、大当り遊技中に大入賞口扉17の開動作によって開放されることで遊技球の入球が許容される。このため、大当り遊技中、遊技者は、賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。
次に、パチンコ遊技機の制御構成を図2にしたがって説明する。
機裏側には、パチンコ遊技機全体を制御する主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機全体を制御するための各種処理を実行するとともに、該処理結果に応じた各種の制御指令(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、演出制御基板31が装着されている。演出制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置11の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)や各種の演出装置を制御する。
以下、主制御基板30及び演出制御基板31の具体的構成を説明する。
主制御基板30には、制御動作を所定の手順で実行する主制御用CPU30aと、主制御用CPU30aの制御プログラムを格納する主制御用ROM30bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30cが設けられている。そして、主制御用CPU30aには、始動口スイッチSWが接続されている。また、主制御用CPU30aには、特別図柄表示装置12が接続されている。
また、主制御用CPU30aは、大当り判定用乱数、リーチ判定用乱数及び変動パターン振分用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。大当り判定用乱数は、大当り抽選(大当り判定)で用いる乱数である。リーチ判定用乱数は、大当り抽選で大当りに当選しなかった場合、つまり、はずれの場合にリーチを形成するか否かのリーチ抽選(リーチ判定)で用いる乱数である。変動パターン振分用乱数は、図柄変動ゲームの演出内容を特定する変動パターンを決定するために用いる乱数である。また、主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。
主制御用ROM30bには、メイン制御プログラムや複数種類の変動パターン等が記憶されている。変動パターンは、図柄変動ゲームが開始してから図柄変動ゲームが終了するまでの間の演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンであって、図柄変動ゲームの演出内容及び演出時間(変動時間)を特定し得る。また、変動パターンには、大当りのときに決定される大当り演出用の変動パターンと、はずれのときに決定されるはずれ演出用の変動パターンがある。また、はずれ演出用の変動パターンには、リーチ演出を演出内容に含むはずれリーチ演出用の変動パターンと、リーチ演出を演出内容に含まないはずれ通常演出用の変動パターンがある。
また、リーチ演出は、演出表示装置11の飾り図柄による図柄変動ゲームにおいて、リーチの図柄組み合わせが表示されてから、最終的に図柄組み合わせ(大当り又ははずれの図柄組み合わせ)が導出されるまでの間に行われる演出である。なお、はずれ通常演出用の変動パターンに基づいて行われる図柄変動ゲームでは、リーチ演出を経ることなく最終的にはずれの図柄組み合わせが確定停止表示させるように展開される。また、はずれリーチ演出用の変動パターンに基づいて行われる図柄変動ゲームでは、リーチ演出を経て、最終的にはずれの図柄組み合わせが確定停止表示させるように展開される。また、大当り演出用の変動パターンに基づいて行われる図柄変動ゲームでは、リーチ演出を経て、最終的に大当りの図柄組み合わせが確定停止表示させるように展開される。
また、主制御用ROM30bには、大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、大当り抽選で用いる判定値であり、大当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。また、主制御用ROM30bには、リーチ判定値が記憶されている。リーチ判定値は、リーチ抽選で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。
次に、図2に示す演出制御基板31について説明する。
演出制御基板31には、制御動作を所定の手順で実行する演出制御用CPU31aと、演出制御用CPU31aの制御プログラムを格納する演出制御用ROM31bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる演出制御用RAM31cが設けられている。演出制御用CPU31aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。また、演出制御用CPU31aには、演出表示装置11が接続されている。また、演出制御用CPU31aには、演出用ボタンBTが接続されている。そして、演出制御用CPU31aは、演出用ボタンBTが押下操作された際に出力する操作信号を入力することで、演出用ボタンBTが操作されたことを認識する。また、演出制御用ROM31bには、各種の画像表示用データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。また、演出制御用RAM31cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。
以下、主制御基板30及び演出制御基板31が実行する制御内容を説明する。
まず、主制御基板30の主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理について説明する。本実施形態において主制御用CPU30aは、所定の制御周期(例えば、4ms)毎に特別図柄入力処理や特別図柄開始処理などの各種処理を実行する。
最初に、特別図柄入力処理について説明する。
主制御用CPU30aは、始動入賞口14へ遊技球が入球し、該遊技球を検知した始動口スイッチSWが出力する検知信号を入力すると、大当り判定用乱数、リーチ判定用乱数及び変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM30cから取得し、その値を主制御用RAM30cの所定の記憶領域に格納し、特別図柄入力処理を終了する。一方で、主制御用CPU30aは、始動口スイッチSWが出力する検知信号を入力しない場合、各種乱数の値を取得することなく、特別図柄入力処理を終了する。
次に、特別図柄開始処理について説明する。
主制御用CPU30aは、図柄変動ゲームの実行中又は大当り遊技中か否かの実行条件判定を実行する。この実行条件判定の判定結果が肯定の場合、つまり、図柄変動ゲームの実行中又は大当り遊技中である場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、実行条件判定の判定結果が否定の場合(図柄変動ゲーム中ではなく、且つ大当り遊技中ではない場合)、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に特別図柄入力処理において取得された大当り判定用乱数の値が設定されているか否かを判定する。当該判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数の値を読み出す。
続いて、主制御用CPU30aは、大当り判定用乱数の値が、主制御用ROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かの大当り判定(大当り抽選)をする。この大当り判定の判定結果が肯定の場合、つまり、大当りの場合、主制御用CPU30aは、大当りとなる図柄変動ゲームを実行させるための大当り変動処理を実行する。大当り変動処理において主制御用CPU30aは、特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特別図柄として大当り図柄を決定する。また、大当り変動処理において主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている変動パターン振分用乱数の値を読み出し、当該変動パターン振分用乱数の値に基づいて、複数種類の中から大当り演出用の変動パターンを選択し、決定する。そして、主制御用CPU30aは、大当り変動処理において変動パターンを決定すると、特別図柄開始処理を終了する。
一方、上記大当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、大当り判定用乱数の値が大当りとなる値ではないことからはずれを認識する。そして、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されているリーチ判定用乱数の値を読み出すとともに、リーチ判定用乱数の値とリーチ判定値を比較し、当該リーチ判定値と一致するか否かのリーチ判定(リーチ抽選)を行う。このリーチ判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、リーチ演出が行われてはずれとなる図柄変動ゲームを実行させるためのリーチ変動処理を実行する。リーチ変動処理において主制御用CPU30aは、特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特別図柄としてはずれ図柄を決定する。また、はずれ図柄を決定した主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている変動パターン振分用乱数の値を読み出し、当該変動パターン振分用乱数の値に基づいて、複数種類の中からはずれリーチ演出用の変動パターンを選択し、決定する。そして、主制御用CPU30aは、リーチ変動処理において変動パターンを決定すると、特別図柄開始処理を終了する。
一方、リーチ判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、リーチ演出が行われないではずれとなる図柄変動ゲームを実行させるためのはずれ変動処理を実行する。はずれ変動処理において主制御用CPU30aは、特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特別図柄としてはずれ図柄を決定する。また、はずれ図柄を決定した主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶されている変動パターン振分用乱数の値を読み出し、当該変動パターン振分用乱数の値に基づいて、複数種類の中からはずれ通常演出用の変動パターンを選択し、決定する。そして、主制御用CPU30aは、はずれ変動処理において変動パターンを決定すると、特別図柄開始処理を終了する。
また、特別図柄開始処理において特別図柄及び変動パターンを決定した主制御用CPU30aは、決定した内容にしたがって生成した制御コマンドを所定のタイミングで演出制御基板31(演出制御用CPU31a)に出力する。具体的に言えば、主制御用CPU30aは、変動パターンを指示するとともに図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを図柄変動ゲームの開始に際して最初に出力するとともに、特別図柄を変動表示させるように特別図柄表示装置12の表示内容を制御する。同時に、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理にて決定した特別図柄を指定する特別図柄指定コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。そして、主制御用CPU30aは、指示した変動パターンに定められている変動時間の経過時に図柄変動ゲームの終了(飾り図柄の確定停止表示)を指示する全図柄停止コマンドを前記変動時間の経過に伴って出力するとともに、決定した特別図柄を確定停止表示させるように特別図柄表示装置12の表示内容を制御する。
次に、大当り抽選に当選した場合に主制御用CPU30aが実行する大当り遊技処理を説明する。
大当り遊技処理において主制御用CPU30aは、最初にオープニング演出の実行を指示するオープニングコマンドを演出制御用CPU31aに出力する。次に、主制御用CPU30aは、大当り抽選に当選した場合には、オープニング演出の終了後、各ラウンド遊技を制御する。すなわち、主制御用CPU30aは、各ラウンド遊技の開始時にラウンド遊技の開始を指示するラウンドコマンドを演出制御用CPU31aに出力するとともに、大入賞口18の開放及び閉鎖を制御する。そして、主制御用CPU30aは、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを演出制御用CPU31aに出力する。その後、主制御用CPU30aは、エンディング演出の終了によって大当り遊技を終了させる。
次に、演出制御基板31の演出制御用CPU31aが制御プログラムに基づき実行する各種の処理について説明する。
演出制御基板31の演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンド及び特別図柄指定コマンドを入力すると、当該コマンドの指示内容に応じて演出表示装置11に確定停止表示させる飾り図柄を決定する。具体的には、演出制御用CPU31aは、大当り図柄が指定された場合、大当りの図柄組み合わせ(例えば、[333]や[444]など)の中から確定停止表示させる飾り図柄を決定する。また、演出制御用CPU31aは、はずれ図柄が指定された場合であって、且つ、はずれリーチ演出用の変動パターンが指定された場合、リーチの図柄組み合わせを含むはずれの図柄組み合わせ(例えば、[323]など)の中から確定停止表示させる飾り図柄を決定する。一方、演出制御用CPU31aは、はずれ図柄が指定された場合であって、且つ、はずれ通常演出用の変動パターンが指定された場合、リーチの図柄組み合わせを含まないはずれの図柄組み合わせ(例えば、[426]や[122]など)の中から確定停止表示させる飾り図柄を決定する。
また、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、各図柄列の飾り図柄を変動表示させて、図柄変動ゲームを開始するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。そして、演出制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、決定した飾り図柄を確定停止表示させるように、各図柄列の飾り図柄を確定停止表示させて、図柄変動ゲームを終了するように演出表示装置11の表示内容を制御する。
また、演出制御用CPU31aは、オープニングコマンドを入力すると、予め決められた演出内容のオープニング演出を実行するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、最初のラウンドコマンドを入力すると、最終回のラウンド遊技が終了するまでの間、予め決められた演出内容のラウンド演出を実行するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。そして、演出制御用CPU31aは、エンディングコマンドを入力すると、予め決められた演出内容のエンディング演出を実行するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。
また、本実施形態におけるパチンコ遊技機では、図柄変動ゲームが大当りとなることへの可能性を示唆する予告演出と、予告演出の実行可否を決定する際に利用する演出要素を導出する導出演出が実行可能に構成されている。以下、導出演出と予告演出について説明する。
本実施形態では、1回の図柄変動ゲームにて導出演出及び予告演出を実行可能に構成されている。導出演出及び予告演出が実行される場合、導出演出が実行された後に、予告演出が実行されるようになっている。なお、本実施形態では、導出演出と予告演出のうちの導出演出のみが図柄変動ゲームで実行される場合はあるものの、予告演出のみが図柄変動ゲームで実行されることがないように構成している。すなわち、予告演出が実行される場合には、当該予告演出が実行される時点よりも前の時点にて導出演出が実行されるようになっている。このため、図柄変動ゲームにて導出演出が実行された際には、その後、同じ図柄変動ゲームにて予告演出が実行されることを期待させることができるようになっている。
なお、導出演出が実行可能か否かについては内部的に決定される。しかしながら、導出演出が実行可能な場合であっても、実際に導出演出を実行するか否かについては遊技者が演出用ボタンBTを操作して決めることができるようになっている。具体的には、導出演出が実行可能な場合に演出用ボタンBTが操作されると導出演出が実行される一方で、導出演出が実行可能な場合であっても演出用ボタンBTが操作されないと導出演出は実行されないようになっている。これにより、導出演出が実行可能なときに演出用ボタンBTが操作された場合には、導出演出が実行され、その後、予告演出が実行されることを期待することができるようになっている。
また、導出演出が実行可能な場合に演出用ボタンBTが操作されると、第1演出要素〜第9演出要素の9種類のうちの一部の演出要素を導出する導出演出が実行される。そして、導出された演出要素は、今回又は以降の図柄変動ゲームで予告演出が実行されるまでの間、記憶保持(ストック)されるようになっている。そして、本実施形態では、記憶保持された演出要素の数に応じた確率で予告演出の実行が決定されるようになっている。その一方で、予告演出が実行されると、記憶保持された全ての演出要素は消去されるようになっている。このため、記憶保持された演出要素は、予告演出が実行された図柄変動ゲーム以降、次に予告演出が実行される図柄変動ゲームまでに導出された演出要素となる。
本実施形態では、図3(a)に示すように、前回の予告演出が実行された図柄変動ゲーム以降の1又は複数回の図柄変動ゲームで導出されていない(記憶保持されていない)演出要素を示すキャラクタの画像が、画像表示部GHの上部に表示される。なお、図3では、第1演出要素に対応するキャラクタの画像をキャラクタ画像DY1、第2演出要素に対応するキャラクタの画像をキャラクタ画像DY2、第3演出要素に対応するキャラクタの画像をキャラクタ画像DY3で示す。同様に、図3では、第4演出要素に対応するキャラクタの画像をキャラクタ画像DY4、第5演出要素に対応するキャラクタの画像をキャラクタ画像DY5、第6演出要素に対応するキャラクタの画像をキャラクタ画像DY6で示す。また、図3では、第7演出要素に対応するキャラクタの画像をキャラクタ画像DY7、第8演出要素に対応するキャラクタの画像をキャラクタ画像DY8、第9演出要素に対応するキャラクタの画像をキャラクタ画像DY9で示す。
そして、図3(b)に示すように、導出演出が実行可能な場合に演出用ボタンBTが操作されると、画像表示部GHの上部に表示された演出要素のうち、導出される演出要素(新たに記憶保持される演出要素)に対応するキャラクタの画像が、画像表示部GHの左下部のストックエリアSAに移動し、表示される。ストックエリアSAには、前回の予告演出が実行された図柄変動ゲーム以降の図柄変動ゲームで導出された(記憶保持された)演出要素に対応するキャラクタの画像が表示されるようになっている。そのため、ストックエリアSAに表示されたキャラクタの画像によって、導出された演出要素の種類(及び数)を特定することができる。例えば、図3(b)に示すように、第7演出要素と第9演出要素を導出する導出演出が実行可能な場合に演出用ボタンBTが操作されると、ストックエリアSAにはキャラクタ画像DY7,DY9が表示される。また、予告演出が実行された場合、次の図柄変動ゲームから、ストックエリアSAに表示されたキャラクタの画像はリセット(消去)されるようになっている。一方で、予告演出が実行されなかった場合には、ストックエリアSAに導出された演出要素に対応するキャラクタの画像が、表示され続けるようになっている。
なお、本実施形態では、導出演出が実行可能な場合に演出用ボタンBTが操作されなかった場合、導出演出が実行されないようになっている。また、本実施形態では、予告演出が実行可能な場合には、当該予告演出が実行され得る時点よりも前の時点で導出演出が実行されるように構成した。このため、導出演出が実行可能なときに演出用ボタンBTが操作されず、その結果として導出演出が実行されなかった際には、予告演出が実行されないようになっている。
また、予告演出は、味方キャラクタ(図3(c)では、キャラクタ画像DY7で示す)と敵キャラクタ(図3(c)では、キャラクタ画像BBで示す)が対決する演出内容となっている。そして、予告演出では、味方キャラクタが敵キャラクタとの対決に「勝利」する第1演出結果、若しくは、味方キャラクタが敵キャラクタとの対決に「敗北」する第2演出結果が演出結果として導出されるようになっている。また、本実施形態における予告演出では、ストックエリアSAに表示された演出要素に対応するキャラクタの中から1つのキャラクタが、予告演出にて敵キャラクタと対決する味方キャラクタとして登場するようになっている。また、本実施形態では、図柄変動ゲームが大当りとなるときに予告演出が実行される場合には、はずれとなるときに予告演出が実行される場合と比較して、予告演出の演出結果として第1演出結果が導出され易い(第2演出結果が導出され難い)ように構成されている。
以下、予告演出及び導出演出を実行するための制御について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機における演出制御用RAM31cには、前回の予告演出が実行された図柄変動ゲーム以降に導出された演出要素の数が記憶保持されている。具体的には、演出制御用CPU31aは、導出演出が実行されて演出要素が導出されると、当該導出された演出要素毎に対応する要素フラグに導出されたことを示す値(本実施形態では、「1」)を設定する。なお、前回の予告演出が実行された図柄変動ゲーム以降に導出されていない演出要素に対応する要素フラグには、導出されていないことを示す値(本実施形態では、「0」)が設定されている。本実施形態では、図4に示すように、第1要素フラグ〜第9要素フラグに値(「0」又は「1」)がそれぞれ設定されるようになっている。そして、第1要素フラグは第1演出要素、第2要素フラグは第2演出要素、第3要素フラグは第3演出要素、第4要素フラグは第4演出要素、第5要素フラグは第5演出要素に対応する要素フラグである。また、第6要素フラグは第6演出要素、第7要素フラグは第7演出要素、第8要素フラグは第8演出要素、第9要素フラグは第9演出要素に対応する要素フラグである。なお、本実施形態における第1要素フラグ〜第9要素フラグに設定された値は、演出制御用RAM31cに記憶され、次に予告演出が実行されるまでの1又は複数回の図柄変動ゲームに亘って記憶保持される。
本実施形態において演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、予告演出の実行可否と導出演出の実行可否を決定するために用いる予告判定用乱数(0〜99までの合計100個の乱数)の値を取得する。そして、演出制御用CPU31aは、図5に示す予告実行可否決定テーブルYTを参照し、取得した予告判定用乱数の値と、指定された変動パターン及びストック(記憶保持)されている演出要素の数に基づいて、予告演出の実行可否と導出演出の実行可否を決定する。なお、演出制御用CPU31aは、「記憶保持されている演出要素の数」を、第1要素フラグ〜第9要素フラグのうち「1」が設定された要素フラグの数から特定することができる。また、本実施形態では、予告演出が実行可能な場合には、当該予告演出が実行される時点よりも前の時点で導出演出が実行可能に構成されるようになっている。このため、予告演出の実行が決定された場合(予告演出を実行可能とする場合)、導出演出の実行(導出演出を実行可能とすること)も決定される。
予告実行可否決定テーブルYTでは、図5に示すように、はずれ通常演出用の変動パターンが指定された場合、記憶保持されている演出要素の数に関係なく、予告演出の実行(予告演出を実行可能とすること)が決定されないように、予告判定用乱数の値が振り分けられている。一方で、予告実行可否決定テーブルYTでは、はずれリーチ演出用又は大当り演出用の変動パターンが指定された場合、記憶保持されている演出要素の数に関係なく、予告演出の実行が決定され得るように、予告判定用乱数の値が振り分けられている。なお、本実施形態における予告実行可否決定テーブルYTでは、はずれリーチ演出用又は大当り演出用の変動パターンが指定された場合、記憶保持されている演出要素の数が多いほど、予告演出の実行(予告演出及び導出演出を実行可能とすること)が決定され易いように予告判定用乱数の値が振り分けられている。
また、予告実行可否決定テーブルYTでは、記憶保持されている演出要素の数が「8」であるとき、予告演出の実行(予告演出を実行可能とすること)が決定されない場合には、導出演出の実行(導出演出を実行可能とすること)も決定されないように、予告判定用乱数の値が振り分けられている。また、予告実行可否決定テーブルYTでは、記憶保持されている演出要素の数が「0」〜「7」であるとき、予告演出の実行が決定されない場合であっても、導出演出の実行が決定され得るように、予告判定用乱数の値が振り分けられている。なお、予告実行可否決定テーブルYTでは、予告演出の実行が決定されない場合、記憶保持されている演出要素の数が少ないときは、記憶保持されている演出要素の数が多いときと比較して、導出演出の実行(導出演出を実行可能とすること)が決定され易いように予告判定用乱数の値が振り分けられている。
また、演出制御用CPU31aは、予告実行可否決定テーブルYTにて決定した内容を特定可能な可否情報を、図柄変動ゲームが終了するまでの間、演出制御用RAM31cに記憶する。具体的には、演出制御用CPU31aは、予告実行可否決定テーブルYTを参照して予告演出の実行(予告演出を実行可能とすること)を決定した場合、予告演出を実行可能とすることを特定可能な第1可否情報と、導出演出を実行可能とすることを特定可能な第2可否情報を、図柄変動ゲームが終了するまでの間、演出制御用CPU31aに記憶する。また、演出制御用CPU31aは、予告実行可否決定テーブルYTを参照して予告演出の実行(予告演出を実行可能とすること)を決定しなかった場合、予告演出を実行可能としないことを特定可能な第1可否情報を、図柄変動ゲームが終了するまでの間、演出制御用RAM31cに記憶する。また、演出制御用CPU31aは、予告実行可否決定テーブルYTを参照して予告演出の実行を決定しなかった場合でも、導出演出の実行(導出演出を実行可能とすること)を決定したときには、導出演出を実行可能とすることを特定可能な第2可否情報を、図柄変動ゲームが終了するまでの間、演出制御用RAM31cに記憶する。また、演出制御用CPU31aは、予告実行可否決定テーブルYTを参照して予告演出の実行を決定しなかった場合でも、導出演出の実行を決定しなかったときには、導出演出を実行可能としないことを特定可能な第2可否情報を、図柄変動ゲームが終了するまでの間、演出制御用RAM31cに記憶する。このように、本実施形態において、予告演出の実行可否を決定する演出制御用CPU31aが予告演出実行決定手段として機能する。
また、演出制御用CPU31aは、導出演出を実行可能とすることを特定可能な第2可否情報を記憶する場合、演出用ボタンBTが操作された際に導出する演出要素の種類を決定する。以下、導出演出が実行可能なときに演出用ボタンBTが操作された場合に導出する演出要素の種類の決定に係る具体的な説明をする。
導出演出が実行可能なときに演出用ボタンBTが操作された場合に導出する演出要素の種類は、導出パターンを決定することによって、決められる。導出パターンには、導出演出が実行可能なときに演出用ボタンBTが操作された場合に導出する演出要素の種類が定められている。本実施形態のパチンコ遊技機では、導出演出が実行可能なときに演出用ボタンBTが操作された場合に導出する演出要素として定められた演出要素の種類が異なる導出パターンDP1〜DP25の25種類の導出パターンが、演出制御用ROM31bに記憶されている。以下、本実施形態における導出パターンについて、図6に基づき説明する。
導出パターンには、第1演出要素〜第9演出要素の演出要素毎に、導出するか否かを示す値(以下、「導出値」と示す)がそれぞれ設定されている。導出パターンにて演出要素毎に定められた導出値には、図6に示すように、導出することを示す値(本実施形態では、「1」)、又は導出しないことを示す値(本実施形態では、「0」)が設定されている。そのため、導出パターンにて演出要素毎に設定された導出値を参照することにより、演出制御用CPU31aは、導出演出を実行可能なときに演出用ボタンBTが操作された場合に導出する演出要素(又は、導出しない演出要素)の種類を特定することができる。
本実施形態における導出パターンDP1〜DP9には、導出演出を実行可能なときに演出用ボタンBTが操作された場合に、第1演出要素〜第9演出要素のうち1種類の演出要素を導出することがそれぞれ定められている。また、導出パターンDP10〜DP20には、導出演出を実行可能なときに演出用ボタンBTが操作された場合に、第1演出要素〜第9演出要素のうち2種類の演出要素を導出することがそれぞれ定められている。また、導出パターンDP21〜DP23には、導出演出を実行可能なときに演出用ボタンBTが操作された場合に、第1演出要素〜第9演出要素のうち3種類の演出要素を導出することがそれぞれ定められている。また、導出パターンDP24には、導出演出を実行可能なときに演出用ボタンBTが操作された場合に、第1演出要素〜第9演出要素のうち4種類(第2演出要素、第4演出要素、第6演出要素及び第8演出要素)の演出要素を導出することが定められている。また、導出パターンDP25には、導出演出を実行可能なときに演出用ボタンBTが操作された場合に、第1演出要素〜第9演出要素のうち5種類(第1演出要素、第3演出要素、第5演出要素、第7演出要素及び第9演出要素)の演出要素を導出することが定められている。
そして、演出制御用CPU31aは、導出パターンDP1〜DP25の中から、導出演出を実行可能なときに演出用ボタンBTが操作された場合に、前回の予告演出が実行された図柄変動ゲーム以降に導出されていない演出要素(「0」が設定される要素フラグに対応する演出要素)のみを導出することが定められた導出パターンを選び出す。以下、本実施形態のパチンコ遊技機において、導出されていない演出要素のみを導出することが定められた導出パターンを選び出す方法について、図7に基づき説明する。
演出制御用CPU31aは、既に導出されている演出要素が、導出パターンにおいて導出させる演出要素(演出用ボタンBTが操作された際に導出させる演出要素)として定められているか否かの導出判定を行う。具体的には、演出制御用CPU31aは、導出パターンおいて、要素フラグに「1」が設定された演出要素に対応する導出値に「1」が設定されているか否かを判定することで、導出判定を行う。すなわち、図7に示すように、演出制御用CPU31aは、要素フラグと導出値の何れにも「1」が設定されている場合、導出判定の判定結果を肯定判定(本実施形態では、「NG」)とする。一方で、演出制御用CPU31aは、図7に示すように、要素フラグと導出値のうち何れか一方に「0」が設定されている場合、導出判定の判定結果を否定判定(本実施形態では、「OK」)とする。また、演出制御用CPU31aは、演出要素毎の導出判定の判定結果を、演出制御用RAM31cに記憶する。
また、演出制御用CPU31aは、導出パターンにおける各演出要素に対して導出判定を行う処理を、全ての導出パターンを対象にして行う。そのため、演出制御用RAM31cには、全ての導出パターンにおける演出要素毎の導出判定の判定結果が記憶される。そして、演出制御用CPU31aは、全ての導出パターンを対象にして、導出パターンにおける各演出要素に対して導出判定を行う処理を終了すると、導出パターンにおける全ての演出要素に対する導出判定の判定結果が否定判定(「OK」)となった導出パターンを選び出す。
また、演出制御用CPU31aは、予告演出を実行可能とすることを特定可能な第1可否情報を記憶している場合、選び出した導出パターンの全てを選択可能な導出パターンとして特定する。一方、演出制御用CPU31aは、予告演出を実行可能としないことを特定可能な第1可否情報を記憶している場合、導出していない種類の演出要素を全て導出することが定められた導出パターン(決定した場合に、記憶保持される演出要素の数が「9」となる導出パターン)以外の導出パターンを、選択可能な導出パターンとして特定する。
そして、選択可能な導出パターンを特定した演出制御用CPU31aは、選択可能な導出パターンの数に応じた均等確率テーブルにて、選択可能な導出パターンの中から均等確率にて1つの導出パターンを決定する。本実施形態では、図8に示すように、1又は複数の導出選択肢の中から均等確率にて1つの導出選択肢を決定する均等確率テーブルを備えている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機では、1〜25種類(導出パターンの数)の導出選択肢の中から均等確率にて1つの選択肢を決定する均等確率テーブルをそれぞれ備えている。
演出制御用CPU31aは、選択可能な導出パターンの数に応じた均等確率テーブルを参照する場合、各導出選択肢に、選択可能な導出パターンを1つずつ対応付ける。このとき、演出制御用CPU31aは、選択可能な導出パターンのうち番号の小さい導出パターン(選択可能な導出パターンが導出パターンDP1〜DP25の場合、導出パターンDP1)から順番に、番号の小さい導出選択肢に対応付ける。例えば、選択可能な導出パターンが導出パターンDP5,DP6,DP14の3つである場合には、導出選択肢1に導出パターンDP5、導出選択肢2に導出パターンDP6、導出選択肢3に導出パターンDP14を対応付けて、導出選択肢1〜導出選択肢3の中から均等確率(1/3の確率)にて1つの選択肢を決定する。
そして、演出制御用CPU31aは、均等確率テーブルにて決定された導出選択肢に対応付けた導出パターンを、演出用ボタンBTが操作された際に導出する演出要素が対応付けられた導出パターンとして決定する。その後、演出制御用CPU31aは、均等確率テーブルにて決定した導出パターンを特定可能な導出パターン情報を、図柄変動ゲームが終了するまでの間、演出制御用RAM31cに記憶する。なお、演出制御用CPU31aは、導出演出を実行可能としないことを特定可能な第2可否情報を記憶する場合、導出パターンを決定しない。
また、演出制御用CPU31aは、予告演出の実行可否(予告演出を実行可能とするか否か)と導出演出の実行可否(導出演出を実行可能とするか否か)、及び導出演出が実行可能なときに演出用ボタンBTが操作された場合に導出する演出要素が定められた導出パターンを決定した場合、導出演出の実行に係る制御を行う。このように、本実施形態では、導出パターンを決定する演出制御用CPU31aが導出パターン決定手段として機能する。
演出制御用CPU31aは、図柄変動ゲームが開始すると、「0」が設定されている要素フラグの演出要素に対応するキャラクタの画像を画像表示部GHの上部に表示させて導出演出の実行を開始するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。それと同時に、演出制御用CPU31aは、演出用ボタンBTの操作を有効とするボタン有効期間を、予め決められた設定時間(本実施形態では、4秒)が経過するまでの間、若しくは、演出用ボタンBTが操作されるまでの間、設定する。
そして、演出制御用CPU31aは、ボタン有効期間の設定中に演出用ボタンBTからの操作信号を入力したとき、第2可否情報から導出演出を実行可能としないことを特定可能な場合、画像表示部GHの上部に表示させたキャラクタ画像の表示を終了させるように、演出表示装置11の表示内容を制御する。
一方、演出制御用CPU31aは、ボタン有効期間の設定中に操作信号を入力したとき、第2可否情報から導出演出を実行可能とすることを特定可能な場合、導出パターン情報から特定可能な導出パターンにて導出することが定められた演出要素を導出させて導出演出を実行するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。具体的には、演出制御用CPU31aは、画像表示部GHの上部に表示させた1又は複数のキャラクタの画像のうち、導出パターンにて導出することが定められた演出要素に対応するキャラクタの画像を、ストックエリアSAに移動させて表示するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、導出演出にて演出要素を導出させると、当該導出演出にて導出させた演出要素に対応する要素フラグに「1」を設定する。また、演出制御用CPU31aは、ボタン有効期間の設定中に操作信号を入力した場合、ボタン有効期間の設定を終了する。
また、演出制御用CPU31aは、ボタン有効期間を設定してから、操作信号を入力しないまま設定時間(本実施形態では、4秒)を経過すると、ボタン有効期間の設定を終了するとともに、記憶した第1可否情報を、予告演出を実行可能としないことを特定可能な第1可否情報に書き換えて演出制御用RAM31cに記憶する。このように、本実施形態において、演出要素を導出させて表示する演出表示装置11が導出手段として機能するとともに、演出表示装置11に演出要素を導出させて導出演出を実行させる演出制御用CPU31aが要素導出制御手段として機能する。また、本実施形態において、導出された演出要素の種類を記憶保持する演出制御用RAM31cが導出要素記憶手段として機能する。
また、演出制御用CPU31aは、ボタン有効期間の設定を終了した後(演出要素を導出した後)、第1可否情報から予告演出を実行可能とすることを特定可能な場合、予告演出の実行に係る制御を行う。
最初に、演出制御用CPU31aは、予告演出にて導出する演出結果を決定する。本実施形態における演出制御用CPU31aは、図9に示すように、はずれリーチ演出用の変動パターンが指定されている場合(はずれの場合)、第2演出結果(「敗北」)を、第1演出結果(「勝利」)よりも高確率で、予告演出にて導出する演出結果として決定する。その一方で、演出制御用CPU31aは、大当り演出用の変動パターンが指定されている場合(大当りの場合)、第1演出結果を、第2演出結果よりも高確率で、予告演出にて導出する演出結果として決定する。なお、本実施形態において、演出制御用CPU31aは、はずれの場合、図9に示すように、20%の確率で第1演出結果、80%の確率で第2演出結果を予告演出にて導出する演出結果として決定する。一方、演出制御用CPU31aは、大当りの場合、80%の確率で第1演出結果、20%の確率で第2演出結果を予告演出にて導出する演出結果として決定する。
そして、演出制御用CPU31aは、予告演出にて導出する演出結果を決定すると、当該決定した演出結果(第1演出結果又は第2演出結果)を特定可能な予告演出結果情報を、図柄変動ゲームが終了するまでの間、演出制御用RAM31cに記憶する。
また、予告演出にて導出する演出結果を決定した演出制御用CPU31aは、予告演出にて敵キャラクタと対決する味方キャラクタとして登場させるキャラクタの種類を、記憶保持されている演出要素(要素フラグに「1」が設定されている演出要素)に対応するキャラクタの中から決定する。なお、このとき記憶保持されている演出要素には、実行中の図柄変動ゲームよりも前の図柄変動ゲームから記憶保持されている演出要素に加えて、実行中の図柄変動ゲームにて導出された演出要素も含まれる。
演出制御用CPU31aは、記憶保持されている演出要素の数に応じた味方キャラクタ決定テーブルにて、記憶保持されている演出要素の中から1つの演出要素を決定する。本実施形態では、図10に示すように、1又は複数の要素選択肢の中から1つの要素選択肢を決定する味方キャラクタ決定テーブルを備えている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機では、1〜9種類(演出要素の数)の要素選択肢の中から1つの要素選択肢を決定する味方キャラクタ決定テーブルをそれぞれ備えている。
記憶保持されている演出要素の数に応じた味方キャラクタ決定テーブルを参照する場合、演出制御用CPU31aは、各要素選択肢に、記憶保持されている演出要素を1つずつ対応付ける。このとき、演出制御用CPU31aは、記憶保持されている演出要素のうち番号の小さい演出要素(記憶保持された演出要素が第1演出要素〜第9演出要素の場合、第1演出要素)から順番に、番号の小さい要素選択肢に対応付ける。例えば、記憶保持された演出要素が第3演出要素〜第5演出要素の3つである場合には、要素選択肢1に第3演出要素、要素選択肢2に第4演出要素、要素選択肢3に第5演出要素を対応付けて、要素選択肢1〜要素選択肢3の中から1つの要素選択肢を決定する。このとき、演出制御用CPU31aは、はずれの場合、50%の確率で要素選択肢1(第3演出要素)、30%の確率で要素選択肢2(第4演出要素)、20%の確率で要素選択肢3(第5演出要素)を決定する。一方、演出制御用CPU31aは、大当りの場合、20%の確率で要素選択肢1、30%の確率で要素選択肢2、50%の確率で要素選択肢3を決定する。
また、味方キャラクタ決定テーブルでは、選択可能な要素選択肢のうち、はずれの場合には、番号の大きい要素選択肢よりも番号の小さい要素選択肢を決定しやすいように、各要素選択肢の選択確率が定められている。一方、味方キャラクタ決定テーブルでは、選択可能な要素選択肢のうち、大当りの場合には、番号の小さい要素選択肢よりも番号の大きい要素選択肢を決定しやすいように、各要素選択肢の選択確率が定められている。つまり、はずれの場合には番号の大きい演出要素が決定され難く、大当りの場合には番号の大きい演出要素が決定されやすいことになる。そのため、予告演出にて登場する味方キャラクタが、記憶保持された演出要素の中で番号の大きい演出要素に対応するキャラクタである場合(高期待度演出内容)には、記憶保持された演出要素の中で番号の小さい演出要素に対応するキャラクタである場合(低期待度演出内容)よりも、大当りへの期待感が高まるようになっている。これにより、本実施形態のパチンコ遊技機では、第1演出要素→第2演出要素→…→第8演出要素→第9演出要素の順に、各演出要素に対応するキャラクタが予告演出にて味方キャラクタとして登場した場合の大当りへの期待感が高まるようになる。このように、本実施形態において、予告演出にて味方キャラクタとして登場させるキャラクタの種類(予告演出の演出内容)を決定する演出制御用CPU31aが、演出内容決定手段として機能する。
そして、演出制御用CPU31aは、予告演出にて導出する演出結果と、当該予告演出にて味方キャラクタとして登場させるキャラクタを決定すると、予告演出を実行するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。具体的には、演出制御用CPU31aは、味方キャラクタ決定テーブルを参照して決定した演出要素に対応するキャラクタが味方キャラクタとして登場するとともに、予告演出結果情報から特定可能な演出結果(第1演出結果又は第2演出結果)を導出する予告演出を実行するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。例えば、演出制御用CPU31aは、予告演出結果情報から第1演出結果を特定可能であって、味方キャラクタ決定テーブルにて第6演出要素を決定した場合、第6演出要素に対応する味方キャラクタと敵キャラクタが対決し、当該対決に味方キャラクタが「勝利」する内容の予告演出を実行するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。このように、本実施形態において、演出表示装置11にて予告演出を実行させる演出制御用CPU31aが予告演出制御手段として機能する。
ここで、導出パターンの決定態様及び予告演出にて味方キャラクタとして登場させるキャラクタの種類の決定態様について、図11及び図12に基づき説明する。なお、導出パターンを選び出す際、第1演出要素及び第4演出要素〜第9演出要素にそれぞれ対応する第1要素フラグと第4要素フラグ〜第9要素フラグに「1」が設定され、第2演出要素と第3演出要素にそれぞれ対応する第2要素フラグと第3要素フラグに「0」が設定されているものとする。
演出制御用CPU31aは、各要素フラグに設定された値に基づいて、導出パターンにおける各演出要素に対して導出判定を行う処理を全ての導出パターンを対象にして行う。例えば、第1演出要素〜第3演出要素を導出させることが定められた導出パターンDP21における演出要素毎に導出判定を行った場合について説明する。このとき、演出制御用CPU31aは、第1演出要素は既に導出されている(第1要素フラグに「1」が設定されている)ために、導出判定の判定結果が肯定判定(「NG」)となり、導出パターンは選択不可能な導出パターンであることが特定される。
導出パターンにおける各演出要素に対して導出判定を行う処理を全ての導出パターンを対象にして行った結果、図11に示すように、第2演出要素のみを導出する導出パターンDP2、第3演出要素のみを導出する導出パターンDP3と、第2演出要素と第3演出要素のみを導出する導出パターンDP11は、全ての演出要素の導出判定の判定結果が否定判定(「OK」)となる。
このため、演出制御用CPU31aは、予告演出を実行可能とすることを特定可能な第1可否情報を記憶している場合、導出パターンDP2,DP3,DP11を選択可能な導出パターンとして特定する。この場合、演出制御用CPU31aは、3つの導出選択肢の中から均等確率にて導出選択肢を決定する均等確率テーブルを参照するとともに、導出選択肢1に導出パターンDP2、導出選択肢2に導出パターンDP3、導出選択肢3に導出パターンDP11を対応付ける。そして、演出制御用CPU31aは、導出選択肢1〜3の中から均等確率(1/3)にて1つの導出選択肢を決定する。
その一方で、演出制御用CPU31aは、予告演出を実行可能としないことを特定可能な第1可否情報と、導出演出を実行可能とすることを特定可能な第2可否情報を記憶している場合、9つ全ての演出要素が導出され得る導出パターンDP11以外の導出パターンDP2,DP3を選択可能な導出パターンとして特定する。この場合、演出制御用CPU31aは、2つの導出選択肢の中から均等確率にて導出選択肢を決定する均等確率テーブルを参照するとともに、導出選択肢1に導出パターンDP2、導出選択肢2に導出パターンDP3を対応付ける。そして、演出制御用CPU31aは、導出選択肢1〜2の中から均等確率(1/2)にて1つの導出選択肢を決定する。
そして、演出制御用CPU31aは、ボタン有効期間中に演出用ボタンBTからの操作信号を入力すると、決定した導出パターンに導出することが定められた種類の演出要素を導出して導出演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。一方、演出制御用CPU31aは、ボタン有効期間中に演出用ボタンBTからの操作信号を入力しなかった場合、記憶している第1可否情報を、予告演出を実行可能としないことを特定可能な第1可否情報に書き換えて、演出制御用RAM31cに記憶する。
また、導出演出を実行させた後、予告演出を実行可能とすることを特定可能な第1可否情報が記憶されているとき、演出制御用CPU31aは、予告演出にて導出する演出結果を決定するとともに、当該予告演出にて味方キャラクタとして登場させるキャラクタを決定する。ここで、演出制御用CPU31aは、導出パターンDP3を決定しており、ボタン有効期間の設定中に操作信号を入力したことによって、導出演出にて第3演出要素を導出させたものとする。その結果、第1演出要素、第3演出要素〜第9演出要素にそれぞれ対応する第1要素フラグ、第3要素フラグ〜第9要素フラグに「1」が設定され、第2演出要素に対応する第2要素フラグには「0」が設定されることになる。
そして、演出制御用CPU31aは、第1演出要素と第3演出要素〜第9演出要素の8つの演出要素の中から1つの演出要素を決定して、予告演出にて味方キャラクタとして登場させるキャラクタを決定する。このとき、演出制御用CPU31aは、図12に示すように、要素選択肢1に第1演出要素、要素選択肢2に第3演出要素、要素選択肢3に第4演出要素、要素選択肢4に第5演出要素をそれぞれ対応付ける。また、演出制御用CPU31aは、要素選択肢5に第6演出要素、要素選択肢6に第7演出要素、要素選択肢7に第8演出要素、要素選択肢8に第9演出要素をそれぞれ対応付ける。そして、演出制御用CPU31aは、記憶保持されている演出要素の数が「8」のときの味方キャラクタ決定テーブルを参照して、要素選択肢を決定する。このとき、演出制御用CPU31aは、図12に示すように、はずれの場合、22%の確率で要素選択肢1、19%の確率で要素選択肢2、17%の確率で要素選択肢3、13%の確率で要素選択肢4、11%の確率で要素選択肢5、9%の確率で要素選択肢6、5%の確率で要素選択肢7、4%の確率で要素選択肢8を決定する。一方、演出制御用CPU31aは、大当りの場合、4%の確率で要素選択肢1、5%の確率で要素選択肢2、9%の確率で要素選択肢3、11%の確率で要素選択肢4、13%の確率で要素選択肢5、17%の確率で要素選択肢6、19%の確率で要素選択肢7、22%の確率で要素選択肢8を決定する。
そして、演出制御用CPU31aは、予告演出にて導出する演出結果と、当該予告演出にて味方キャラクタとして登場させるキャラクタを決定すると、決定したキャラクタが味方キャラクタとして登場して、決定した演出結果を導出する内容の予告演出を実行するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)導出パターンを決定する際、記憶保持されている演出要素以外の演出要素を導出させることが定められた導出パターンが、複数種類の導出パターンの中から選び出される。そして、選び出された導出パターンのうち、予告演出の実行可否(予告演出が実行可能か否か)に応じて選択可能な導出パターンを特定し、当該選択可能な導出パターンの中から1つの導出パターンが決定される。すなわち、記憶保持されている演出要素の種類(「1」が設定された要素フラグ)に応じて、選択可能な導出パターンが、その都度選び出される。そのため、記憶保持され得る演出要素の種類の組み合わせ1つ1つに対する専用の選択テーブルを予め記憶させておく場合と比較して、演出制御用ROM31b(記憶手段)に記憶させておく記憶容量を少なくすることができる。また、予告演出の実行可否に応じて決定可能な導出パターンが異なるような場合であっても、記憶される演出要素の種類の組み合わせ毎に予告演出の実行可否に応じた選択テーブルを予め記憶させる必要がないため、演出制御用ROM31b(記憶手段)に記憶させる記憶容量を削減することができる。
(2)予告演出が実行されない場合(予告演出が実行可能でない場合)には、記憶保持される演出要素の数が「0」〜「8」(予め決められた範囲内の数)となるように導出パターンが決定されるので、演出要素が導出された際、導出されたことで記憶保持される演出要素の数がどれだけになるかについて注目させることができる。
(3)選び出された導出パターンのうち選択可能な導出パターンの中から均等確率にて1つの導出パターンが決定されるので、演出用ボタンBTを操作した際に導出される演出要素がランダムに導出されることになる。これにより、導出演出が実行可能なときに演出用ボタンBTを操作した場合に導出される演出要素の種類や数を予測できないので、導出される演出要素の種類や数に注目させることができるとともに、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(4)記憶保持されている演出要素に応じて予告演出にて味方キャラクタとして登場するキャラクタ(演出内容)が変わり得るようにした。これにより、どのような種類の演出要素が記憶保持されているかについて、及び幾つの演出要素が記憶保持されているかについての注目度を高めることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態において、選択可能な導出パターンの中から均等確率にて1の導出パターンを決定しなくても良い。例えば、演出制御用CPU31aは、はずれの場合、選択可能な導出パターンの中から、導出することが定められた演出要素の数が少ない導出パターンを高確率で決定する。その一方で、演出制御用CPU31aは、大当りの場合、選択可能な導出パターンの中から、導出することが定められた演出要素の数が多い導出パターンを高確率で決定するように構成しても良い。これにより、導出演出が実行可能なときに演出用ボタンBTを操作した場合に、幾つの演出要素が導出されるか否かについて注目させることができる。
・上記実施形態において、演出用ボタンBTを操作しなくても、導出演出が実行可能な場合には演出要素を導出して導出演出を実行するように構成しても良い。更に、導出演出が実行可能なときに演出用ボタンBTが操作されなかった場合、記憶している第1可否情報を、予告演出を実行可能としないことを特定可能な第1可否情報に書き換えないように構成しても良い。この場合、予告実行可否決定テーブルYTにて予告演出の実行を決定した場合には、確実に演出要素を導出させることができるとともに、予告演出も実行させることができる。
・上記実施形態において、導出パターンの数を変更しても良い。例えば、上記実行形態における25種類の導出パターンに加え、第1演出要素〜第9演出要素の全ての演出要素を導出することを定めた導出パターンを備えても良い。これにより、記憶保持された演出要素の数が0種類であっても、全種類の演出要素が導出されること(記憶保持される演出要素の数が一気に増えること)を期待させることができる。
・上記実施形態において、予告演出を実行する際には所定種類(例えば、5種類や9種類)の演出要素が記憶保持されるように構成しても良い。例えば、予告演出を実行する際には9種類全ての演出要素が導出(記憶保持)されるように構成しても良い。このようにした場合、導出演出が実行可能なときに演出用ボタンBTを操作した結果、9種類の演出要素が記憶保持されると、予告演出が実行されることを認識させることができ、どの種類のキャラクタが登場すると大当りを期待することができるかについて考える時間を長く与えることができる。なお、この場合、予告演出が実行可能な場合であっても、導出演出にて9種類全ての演出要素を導出させることができない場合には、予告演出が実行されないように構成しても良い。その一方で、図柄変動ゲーム開始時点において記憶保持された演出要素がどのような組み合わせであったとしても9種類の演出要素を導出させることの可能な導出パターンを新たに備えても良い。この場合、予告演出が実行可能な場合に演出用ボタンBTが操作された際に必ず9種類全ての演出要素が記憶保持されるようにすることができるため、確実に予告演出を実行させることができるようになる。
・上記実施形態において、はずれリーチ演出用又は大当り演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームであっても、それまでの図柄変動ゲームにて導出されて記憶保持されてきた演出要素の数が基準数(例えば、5)よりも多い場合でなければ、予告演出の実行(予告演出を実行可能とすること)が決定されないように構成しても良い。これにより、記憶保持されている演出要素の数が基準数よりも多い場合や、基準数に近い数である場合には、予告演出が実行されるまで遊技を継続する意欲を高めさせることができる。また、どれだけの演出要素が導出されるかについての注目度を高めることができる。
・上記実施形態において、予告演出が実行されたことを契機に記憶保持されてきた演出要素を全て消去する(全ての要素フラグに「0」を設定する)ようにしたが、消去しなくても良い。例えば、予告演出を実行したとしても、抽選によって幾つかの演出要素の要素フラグには「1」を設定し続けて、記憶保持されている演出要素の一部を継続して記憶保持し続けるようにしても良い。これにより、予告演出が実行されたことにより記憶保持された演出要素が全て消去される場合と比較して、予告演出が実行された後に遊技を継続する意欲を高めやすくすることができる。また、予告演出にて登場させたキャラクタに対応する演出要素のみを消去するようにしても良い。
・上記実施形態において、演出要素が記憶保持されている場合には、導出演出が実行されない場合であっても、予告演出を実行するように構成しても良い。
・上記実施形態における予告演出にて、味方キャラクタとして登場させるキャラクタの数を複数にしても良い。例えば、図柄変動ゲームが大当りとなるときにのみ、記憶保持された全ての演出要素に対応するキャラクタが予告演出における味方キャラクタとして登場し得るように構成しても良い(但し、記憶保持された演出要素が1つである場合は除く)。これにより、予告演出が実行された時に、どれだけのキャラクタが味方キャラクタとして登場するかについて注目させることができる。
・上記実施形態において、予告演出にて敵キャラクタとして登場させるキャラクタの種類を増やしても良い。例えば、予告演出にて第1敵キャラクタ又は第2敵キャラクタを敵キャラクタとして登場させることを可能に構成する場合、予告演出にて導出される演出結果が第1演出結果であるときには、第1敵キャラクタよりも第2敵キャラクタが登場しやすいように構成する。その一方で、予告演出にて導出される演出結果が第2演出結果であるときには、第2敵キャラクタよりも第1敵キャラクタが登場しやすいように構成しても良い。これにより、予告演出にて登場する敵キャラクタの種類にも注目させることができる。
・上記実施形態において、記憶保持されている演出要素の種類に応じて予告演出の演出内容(登場する味方キャラクタ)を変更しなくても良い。例えば、予め決められた所定のキャラクタが予告演出にて、味方キャラクタとして登場するようにしても良い。
・上記実施形態において、予告演出にて演出結果を導出しなくても良い。また、予告演出の代わりに、所定の画像を演出表示装置11に表示させるようにしても良い。
・上記実施形態において、演出表示装置11以外の表示装置としての導出表示装置を遊技盤10に配設し、導出表示装置にて導出演出を実行して演出要素を導出するようにしても良い。このとき、ストックエリアSAを導出表示装置に表示するようにしても良い。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記導出パターン決定手段は、前記予告演出実行決定手段が予告演出の実行を決定した際には、前記選び出した導出パターンの中から均等確率にて1つの導出パターンを決定する一方で、前記予告演出実行決定手段が予告演出の実行を決定しなかった際には、前記選び出した導出パターンのうち、導出パターン決定後に前記導出要素記憶手段に記憶される演出要素の数が予め決められた範囲内の数となる導出パターンの中から均等確率にて1つの導出パターンを決定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
(ロ)前記予告演出の演出内容には複数種類の演出内容があり、前記予告演出実行決定手段が予告演出の実行を決定した場合、複数種類の演出内容の中から予告演出の演出内容を決定する演出内容決定手段を備え、前記予告演出制御手段は、前記演出内容決定手段が決定した演出内容で予告演出を実行させるようになっており、前記演出内容決定手段は、前記導出要素記憶手段に記憶保持された演出要素の種類に応じて予告演出の演出内容を決定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
(ハ)前記予告演出の演出内容は演出要素毎に対応付けられており、前記演出内容決定手段は、複数種類の演出内容のうち前記導出要素記憶手段に記憶された演出要素に対応する演出内容の中から、大当りとなる場合には大当りへの期待度の高く設定した高期待度演出内容を決定しやすい一方で、はずれとなる場合には前記高期待度演出内容を決定し難いことを特徴とする技術的思想(ロ)に記載の遊技機。
(ニ)前記導出要素記憶手段は、前記予告演出が実行されたことを契機に記憶保持している演出要素の全てを消去することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
(ホ)前記予告演出実行決定手段は、前記導出要素記憶手段に記憶された演出要素の数が予め定めた基準数よりも多い場合には予告演出の実行を決定し得る一方で、前記導出要素記憶手段に記憶された演出要素の数が前記基準数以下の場合、予告演出の実行を決定しないことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
(ヘ)前記導出パターン決定手段は、複数種類の導出パターンの中から、前記導出要素記憶手段に記憶されていない種類の演出要素を導出させることが定められた導出パターンを選び出し、前記予告演出実行決定手段が予告演出の実行を決定した際には、前記選び出した導出パターンのうち、導出させる演出要素として定められた数が多い導出パターンを、導出させる演出要素として定められた数が少ない導出パターンよりも高確率で決定する一方、前記予告演出実行決定手段が予告演出の実行を決定しなかった際には、前記選び出した導出パターンのうち、導出パターン決定後に前記導出要素記憶手段に記憶される演出要素の数が予め決められた実行数未満となる導出パターンの中から、導出させる演出要素として定められた数が少ない導出パターンを、導出させる演出要素として定められた数が多い導出パターンよりも高確率で決定することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。