JP5716520B2 - 車輪駆動装置 - Google Patents

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本発明は、減速機を使用するインホイールモータを有した車輪駆動装置の構造に関する。
従来から、減速機を使用するインホイールモータを有した車輪駆動装置は盛んに提案されている。例えば、下記特許文献1には、外周に車輪取付フランジを有する外方部材と、ステータハウジングを有する内方部材とを備えた複列の車輪用軸受と、この車輪用軸受の径方向内方側に配設された第1及び第2の遊星減速機と、この遊星減速機を駆動し、電動モータ及びロータ部が固着された円筒状の支持部材とからなる駆動部とを備えた電動式車輪駆動装置が開示されている。この従来の電動式車輪駆動装置においては、電動モータの回転を第1及び第2の遊星減速機を介して外方部材に伝達して車輪を駆動するようになっている。
又、例えば、下記特許文献2には、ホイールの内側に設けられたモータの出力軸に連結された遊星歯車減速機と、この遊星歯車減速機の遊星キャリアである動力伝達部材に連結されていて、アクスルベアリングを介して内輪側部材に対して回転可能に保持された外輪側部材とを備えた車輪駆動装置が開示されている。この従来の車輪駆動装置においては、遊星歯車減速機からの出力が伝達される外輪側部材にホイールが固定されるようになっている。さらに、例えば、下記特許文献3,4には、車両のホイール(リム)を支持するホイールハブと、ホイールハブの内部に収容されていてモータの回転出力を遊星歯車減速機を介してホイールハブに伝達する駆動シャフトとを備えた車両用駆動装置(車輪駆動装置)が開示されている。
特開2007−22386号公報 特開2007−191019号公報 特開2005−29116号公報 特表2003−509283号公報
ところで、上記従来の各車輪駆動装置においては、車輪を形成するホイールの車軸への固定に関し、上記特許文献1に開示された外方部材や上記特許文献2に開示された外輪側部材、上記特許文献3,4に開示されたホイールハブにホイール(リム)を固定するためのハブボルトが設けられる。このため、ホイールにおける取付用のボルト孔の間隔(ピッチ)が大きくなってホイールを大径化しなければならず、この結果、汎用のホイールを装着することが不能となる。又、一般的な車両と同様に、ホイール内部にブレーキ装置を配置する場合、ブレーキ装置を外方部材や外輪側部材、ホイールハブの外方に組み付けなければならないため、ブレーキ装置を組み付けるためのスペースを確保するためにもホイールを大径化させる必要がある。
本発明は、上記した問題に対処するためになされたものであり、その目的は、減速機を使用するインホイールモータを備える場合であっても、ホイールの小径化が可能であり、かつ、ホイール内のスペース効率を向上させることが可能な車輪駆動装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、車両の車輪を形成するホイール内に設けられたモータと、車両外側に向けて延びる前記モータの出力軸に連結される減速機とを備えて、前記モータにより前記車輪が駆動される車輪駆動装置において、前記減速機が、前記モータの出力軸からの出力を受け取るサンギアと、車体側に固定されるリングギアと、前記サンギアと前記リングギアとの間に歯合して前記サンギアの周りを公転する複数のプラネタリギアと、車両外側に配置されて前記複数のプラネタリギアのそれぞれを貫通して回転可能に支持するキャリアピンに固定されるプラネタリキャリアとを含んで構成される遊星歯車機構であり、前記キャリアピンを前記プラネタリキャリアを貫通するように車両外側に向けて延出させて形成し、前記プラネタリキャリアを貫通する前記キャリアピンを用いて前記ホイールを固定したことにある。この場合、前記キャリアピンの前記プラネタリキャリアを貫通して延出した先端側部分にボルトを形成し、前記ホイールに形成されるボルト孔に前記キャリアピンの前記先端側部分を挿通した状態で前記ボルトにナットを螺着して前記ホイールを固定するとよい。
これらによれば、減速機を構成する複数のプラネタリギアをそれぞれプラネタリキャリアに接続するためのキャリアピンを、プラネタリキャリアを貫通するように車両外側に向けて延出させて、例えば、この延出した先端側部分にボルトを形成することができるため、ナットを螺着することによって確実にホイールを車軸に対して固定することができる。したがって、減速機を構成するキャリアピンを従来のハブボルトに代えて利用することができるため、別途ハブボルトを設けることを廃止することができる。
又、減速機を構成する複数のプラネタリギアはそれぞれサンギアの周りに配置されるため、この複数のプラネタリギアを支持するそれぞれのキャリアピンの配置(ピッチ)は、車輪の径方向にて、従来の車輪駆動装置におけるハブボルトの配置(ピッチ)に比して小さくすることができる。これにより、ホイールの小径化が可能となる一方で、キャリアピン及びボルト孔が通常の車両と同様に車輪の中央部分に配置されるため、例えば、ホイール内に設置されるブレーキ装置の搭載スペースを十分に確保する、言い換えれば、車輪内のスペース効率を大幅に向上させることができる。このように、車輪内のスペース効率を向上させることにより、例えば、ブレーキ装置を他の通常の車両(車種)と共用させることができて車両の製造コストを低減させることができたり、あるいは、余裕のある搭載スペースを有効に利用して、例えば、ディスクブレーキ装置のディスクロータにおける摩擦面の面積を大きく確保することによって制動性能を向上させたりすることができる。
又、これらの場合、前記プラネタリキャリアを貫通する前記キャリアピンの配置を前記ホイールに形成されれるボルト孔の配置に合わせるとよい。この場合、前記ホイールに形成されるボルト孔の配置が、、例えば、汎用のホイールに設定されているP.C.D(Pitch
Circle Diameter)を満たすとよい。
これらによれば、ホイールに形成されたボルト孔の配置(例えば、形成されるボルトの数)に合わせてキャリアピン(すなわちプラネタリギア)の配置(数)を合わせることができる。さらに、減速機を構成するキャリアピンを利用して固定可能なホイールとして、同一のP.C.D(Pitch Circle Diameter)を有する汎用のホイールを採用することができる。したがって、別途、専用のホイールを採用する必要がないため製造コストを低減することができるとともに、ユーザは好みに応じて極めて容易にかつ安価にホイールを取りかえることができる。
本発明の一実施形態に係る車輪駆動装置の断面構造を示す概略図である。 図1の遊星歯車減速機の構造を説明するために拡大して示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係り、車輪毎に電動モータを有しこの電動モータからの出力を減速機を介してホイールに伝達して車輪を駆動する、所謂、インホイールモータ方式の車輪駆動装置10(以下、単に、車輪駆動装置10と称呼する。)の断面構造を概略的に示している。
車輪駆動装置10は、タイヤ11が装着されるホイール12の内周側にインホイールモータ13を備えている。インホイールモータ13は、ナックル14を介して、車両のサスペンション機構を構成する図示省略のロワアームやアッパアーム、タイロッドと連結されるようになっている。又、車輪駆動装置10は、ブレーキ装置(例えば、ディスクブレーキ装置)を構成するブレーキディスクロータ15も備えており、このブレーキディスクロータ15は図示を省略するブレーキキャリパによって挟持されることによって摩擦による制動力を発生する。
インホイールモータ13は、図1に示すように、モータ本体16と、ナックル14に一体的に接続されてモータ本体16を収容する筒状のモータケース17とを備えている。モータ本体16は、ベアリングにより回転自在に軸支される出力軸16aを有しており、出力軸16aには積層された電磁鋼板16bの外周に固定された複数の永久磁石16cからなるロータ16dが嵌挿されている。そして、ロータ16dの外周には、積層された電磁鋼板で形成される鉄心16eと、鉄心16eに形成された各ティース部に巻回配置される3相のコイルスロットに巻回されたコイル16fとから構成されるステータ16gが配置される。ロータ16dとステータ16gとは、所定のギャップを介して対面するとともにモータケース17により密閉されており、外部からの異物の侵入が防止されるようになっている。このように構成されるモータ本体16においては、コイル16fに順次所定のタイミングで電流を供給することにより、ステータ16gに回転磁界を発生させ、ロータ16dを回転させることができる。
次に、インホイールモータ13による駆動力の伝達について、図2を用いて具体的に説明する。
モータ本体16(すなわち、インホイールモータ13)の出力軸16aの先端側には、図2に拡大して示すように、二段の遊星歯車機構21,22から構成される遊星歯車減速機20が配置されている。以下、この遊星歯車減速機20を詳細に説明する。なお、本実施形態においては、遊星歯車減速機20を二段の遊星歯車機構21,22から構成して実施するが、必要となる減速比に応じて、一段の遊星歯車機構や三段以上の遊星歯車機構から遊星歯車減速機20を構成して実施可能であることは言うまでもない。
遊星歯車減速機20を形成する一段目の遊星歯車機構21の第1サンギア21aは、図2に示すように、インホイールモータ13を構成するモータ本体16の出力軸16aの先端部に一体的に形成されている。そして、第1サンギア21aは、複数(図2においては一つのみを図示)の第1プラネタリギア21bと歯合しており、複数の第1プラネタリギア21bは、さらに、ナックル14に対して固定保持される内輪側部材23の内周面に形成されている第1リングギア21cと噛合するようになっている。これにより、複数の第1プラネタリギア21bは、それぞれ、第1サンギア21aの周りを公転するようになっている。なお、遊星歯車機構21を構成する第1サンギア21a、複数の第1プラネタリギア21b及び第1リングギア21cははすば歯車であり、車軸方向のスラスト荷重を受けられるようになっている。
又、複数の第1プラネタリギア21bをそれぞれ回転可能に支持する第1キャリアピン21dは第1プラネタリキャリア21eに固定されており、一段目の遊星歯車機構21の公転運動が二段目の遊星歯車機構22に伝達される。具体的に、遊星歯車機構21の第1プラネタリキャリア21eの中心に車軸と同軸に延びるシャフト21fが接続されており、シャフト21fには遊星歯車機構22の第2サンギア22aが一体的に形成されている。なお、シャフト21fはベアリングにより回転可能に軸支されている。そして、第2サンギア22aは、複数(図2においては一つのみを図示)の第2プラネタリギア22bと歯合しており、複数の第2プラネタリギア22bは、さらに、内輪側部材23の内周面に形成されている第2リングギア22cと歯合するようになっている。これにより、複数の第2プラネタリギア22bは、それぞれ、第2サンギア22aの周りを公転するようになっている。なお、遊星歯車機構22を構成する第2サンギア22a、複数の第2プラネタリギア22b及び第2リングギア22cははすば歯車であり、車軸方向のスラスト荷重を受けられるようになっている。
ここで、第2サンギア22aと歯合する第2プラネタリギア22bの数は、後述するように、ホイール12に形成されたボルト孔(取付孔)の数に一致しており、ホイール12に形成されたボルト孔(取付孔)の配置(数)に一致するようになっている。さらに、第2サンギア22aの周囲に配置される複数の第2プラネタリギア22bの中心(すなわち、後述する第2キャリアピン22dの中心)を結んで形成される多角形に外接する円の半径は、後述するように、ホイール12のP.C.D(Pitch Circle Diameter)と一致するようになっている。
複数の第2プラネタリギア22bをそれぞれ回転可能に支持する第2キャリアピン22dは動力伝達部材である第2プラネタリキャリア22eに固定される。複数の第2キャリアピン22dは、図2に示すように、車軸方向にて車両外側に延出して形成されており、第2プラネタリキャリア22eを貫通している。そして、複数の第2キャリアピン22dの延出した側の端部には、ホイール12を車軸に固定するためのホイールナットと螺着するネジ部22d1が形成されている。すなわち、第2キャリアピン22dのうち、第2プラネタリキャリア22eから車軸方向にて車両外側に突出した部分(先端側部分)は、所謂、ハブボルトとして機能するボルトが形成されている。ここで、第2キャリアピン22dは第2プラネタリギア22bを支持するものであるため、上述したように、ホイール12のボルト孔(取付孔)の配置及びP.C.Dと一致するように第2プラネタリギア22bが配設されることにより、第2キャリアピン22dの先端側部分(すなわち、ハブボルト部分)は、ホイールナットとともに汎用のホイール12を確実に車軸に対して固定することができる。
遊星歯車減速機20の外周には、アクスルベアリング30が配置される。アクスルベアリング30は、図2に示すように、ナックル14に固定されるつば部23aを一端に有する略円筒形状の内輪側部材23に形成されたインナーレース31と、外輪側部材32の内周面に形成されたアウターレース33と、インナーレース31とアウターレース33とによって画成される転動路内を転動するベアリング玉34とから主に構成される。このアクスルベアリング30によって、外輪側部材32が内輪側部材23に対して回転自在に保持される。なお、アクスルベアリング30のインナーレース31とアウターレース33を内輪側部材23や外輪側部材32と一体化することなく、別部品のインナーレースやアウターレースを内輪側部材23または外輪側部材32に固定するようにしてもよい。又、図示を省略するが、アクスルベアリング30には、転動路内に異物が浸入しないようにシール部材が設けられることは言うまでもない。
外輪側部材32は、図2に示すように、遊星歯車減速機20の遊星歯車機構22を構成する第2プラネタリキャリア22eと、例えば、ボルト締結やかしめ締結等によって一体的に連結されており、第2プラネタリキャリアが安定して回転するように支持している。ここで、このように第2プラネタリキャリア22eと外輪側部材32とを一体的にすなわちガタ付きが生じることなく連結することにより、インホイールモータ13による回転駆動力が伝達されて第2プラネタリキャリア22eと外輪側部材32とが回転を開始する際の異音(ガタ音)の発生を効果的に防止することができる。そして、一体的に連結された第2プラネタリキャリア22eと外輪側部材32の車軸方向にて車両外側には、ブレーキディスクロータ15が配置されており、第2キャリアピン22dの先端側部分(すなわち、ハブボルト部分)をホイール12のボルト孔(取付孔)に挿通した状態でホイールナットを螺着することにより、ホイール12とブレーキディスクロータ15とを確実に車軸に対して固定することができる。すなわち、車輪駆動装置10においては、車輪の外径側から内径側に向かってホイール12、ブレーキディスクロータ15、外輪側部材33、アクスルベアリング30、内輪側部材23、遊星歯車減速機20の順に配置される。
次に、上記のように構成した車輪駆動装置10の作動、より詳しくは、インホイールモータ13により発生する動力の伝達経路について説明する。
運転者によって、例えば、車両のアクセルペダルが操作されて加速指示がなされると、図示を省略した車両制御装置からの指令によりインホイールモータ13、より詳しくは、モータ本体16が回転駆動を開始して駆動力を発生する。すなわち、モータ本体16においては、ロータ16dがステータ16gに対して回転し、この回転駆動力が出力軸16aを介して遊星歯車減速機20に伝達される。遊星歯車減速機20の遊星歯車機構21においては、出力軸16aに一体的に形成された第1サンギア21aを介して複数の第1プラネタリギア21bに回転が伝達されることにより、ナックル14に固定された第1リングギア21cに歯合する第1プラネタリギア21bは、それぞれ自転しつつ第1サンギア21aの周りを公転運動する。そして、この第1プラネタリギア21bの公転運動は、第1キャリアピン21dを介して連結された第1プラネタリキャリア21eによって取り出され、第1プラネタリキャリア21eに接続されたシャフト21fを一体的に回転させる。
第1プラネタリギア21bの公転運動によってシャフト21fが一体的に回転すると、このシャフト21fの回転は遊星歯車機構22に伝達される。すなわち、遊星歯車機構22においては、シャフト21fに一体的に形成された第2サンギア22aを介して複数の第2プラネタリギア22bに回転が伝達される。これにより、ナックル14に固定された第2リングギア22cに歯合する第2プラネタリギア22bは、それぞれ自転しつつ第2サンギア22aの周りを公転運動する。この第2プラネタリギア22bの公転運動は、第2キャリアピン22dを介して、第2プラネタリキャリア22e、ディスクブレーキロータ15及びホイール12に直接的に伝達され、その結果、車輪が駆動される。
以上の説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、遊星歯車減速機20、より具体的には、遊星歯車機構22を構成する第2キャリアピン22dを、第2プラネタリキャリア22eを貫通させて車両外側に向けて延出し、例えば、この延出した先端側部分にネジ部22d1(すなわちボルト)を形成することができるため、ホイールナットを螺着することによってホイール12を固定することができる。したがって、遊星歯車減速機20、より具体的には、遊星歯車機構22を構成する第2キャリアピン22dを従来のハブボルトに代えて利用することができるため、別途ハブボルトを設けることを廃止することができる。
又、遊星歯車減速機20、より具体的には、遊星歯車機構22を構成する第2プラネタリギア22bは第2サンギア22aの周りに配置されるため、この第2プラネタリギア22bを支持する第2キャリアピン22dの配置(ピッチ)は、車輪の径方向にて、従来の車輪駆動装置におけるハブボルトの配置(ピッチ)に比して小さくすることができる。これにより、ホイール12の小径化が可能となる一方で、第2キャリアピン22d及びボルト孔が通常の車両と同様に車輪(ホイール12)の中央部分に配置されるため、車輪内のスペース効率を大幅に向上させることができ、例えば、ホイール12内に設置されるディスクブレーキ装置のキャリパの搭載スペースを十分に確保することができる。このように、車輪内のスペース効率を向上させることにより、例えば、ディスクブレーキ装置を他の通常の車両(車種)と共用させることができて車両の製造コストを低減させることができたり、あるいは、余裕のある搭載スペースを有効に利用してディスクブレーキ装置のディスクロータにおける摩擦面の面積を大きく確保することによって制動性能を向上させたりすることができる。
さらに、遊星歯車減速機20、より具体的には、遊星歯車機構22を構成する第2キャリアピン22dを利用して固定可能なホイール12として、同一のP.C.D(Pitch Circle Diameter)を有する汎用のホイール12を採用することができる。したがって、別途、専用のホイールを採用する必要がないため製造コストを低減することができるとともに、車両のユーザは好みに応じて極めて容易にかつ安価にホイールを取りかえることができる。
本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態においては、ブレーキ装置としてディスクブレーキ装置を採用して実施した。しかし、ブレーキ装置として、例えば、ドラムブレーキ装置を採用して実施する場合であっても、上記実施形態と同様に、車輪内のスペース効率を向上させることにより、ドラムブレーキ装置を他の通常の車両(車種)と共用させることができて車両の製造コストを低減させることができる。
10…車輪駆動装置、11…タイヤ、12…ホイール、13…インホイールモータ、14…ナックル、15…ブレーキディスクロータ、16…モータ本体、17…モータケース、20…遊星歯車減速機、21,22…遊星歯車機構、21a,22a…第1サンギア,第2サンギア、21b,22b…第1プラネタリギア,第2プラネタリギア、21c,22c…第1リングギア,第2リングギア、21d,22d…第1キャリアピン,第2キャリアピン、21e,22e…第1プラネタリキャリア,第2プラネタリキャリア、21f…シャフト、23…内輪側部材、23a…つば部、30…アクスルベアリング、31…インナーレース、32…外輪側部材、33…アウターレース、34…ベアリング玉

Claims (4)

  1. 車両の車輪を形成するホイール内に設けられたモータと、車両外側に向けて延びる前記モータの出力軸に連結される減速機とを備えて、前記モータにより前記車輪が駆動される車輪駆動装置において、
    前記減速機が、前記モータの出力軸からの出力を受け取るサンギアと、車体側に固定されるリングギアと、前記サンギアと前記リングギアとの間に歯合して前記サンギアの周りを公転する複数のプラネタリギアと、車両外側に配置されて前記複数のプラネタリギアのそれぞれを貫通して回転可能に支持するキャリアピンに固定されるプラネタリキャリアとを含んで構成される遊星歯車機構であり、
    前記キャリアピンを前記プラネタリキャリアを貫通するように車両外側に向けて延出させて形成し、前記プラネタリキャリアを貫通する前記キャリアピンを用いて前記ホイールを固定したことを特徴とする車輪駆動装置。
  2. 請求項1に記載した車輪駆動装置において、
    前記プラネタリキャリアを貫通する前記キャリアピンの配置を前記ホイールに形成されるボルト孔の配置に合わせたことを特徴とする車輪駆動装置。
  3. 請求項2に記載した車輪駆動装置において、
    前記ホイールに形成されるボルト孔の配置が、
    汎用のホイールに設定されているP.C.D(Pitch Circle Diameter)を満たすことを特徴とする車輪駆動装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか一つに記載した車輪駆動装置において、
    前記キャリアピンの前記プラネタリキャリアを貫通して延出した先端側部分にボルトを形成し、前記ホイールに形成されるボルト孔に前記キャリアピンの前記先端側部分を挿通した状態で前記ボルトにナットを螺着して前記ホイールを固定したことを特徴とする車輪駆動装置。
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