JP5716518B2 - 口中ケア組成物及び口中ケア組成物における金属タンパク質の口腔内滞留性向上方法 - Google Patents

口中ケア組成物及び口中ケア組成物における金属タンパク質の口腔内滞留性向上方法 Download PDF

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Description

本発明は、口腔内に貼付して適用される口中ケア組成物に関し、更に詳述すると、金属タンパク質の口腔内滞留性に優れたフィルム製剤を与え、歯周病等の予防又は改善に有効な口中ケア組成物及び口中ケア組成物における金属タンパク質の口腔内滞留性向上方法に関する。
従来、ラクトフェリン等の活性部位に金属原子を含む金属タンパク質に関して、例えば下記のような技術が提案されている。
(1)特許文献1(特開2004−352669号公報):ラクトフェリン類に安定剤を配合することでラクトフェリンの熱安定性が向上し、高い耐熱性を有する溶液を得る技術。
(2)特許文献2(特開2002−233362号公報):カルボキシル基を有する水溶性高分子を含む水溶液にラッカーゼを混合し、水分量15%以下に乾燥させることで、保存期間中のラッカーゼの失活を抑え、ラッカーゼ活性を安定化する方法。
(3)特許文献3(国際公開第2005/322088号パンフレット):ラクトフェリンを脂質皮膜、親水皮膜で被覆することにより、水や胃液中での安定性が改善されたラクトフェリン含有素材組成物。
(4)特許文献4(特公平7−102133号公報):アスコルビン酸酸化酵素とコンドロイチン硫酸を共存させて凍結乾燥すると、アスコルビン酸酸化酵素の安定性が向上する。
(5)特許文献5(特許第4453815号公報):ラクトフェリン(A)とトロメタモール、更に水溶性高分子(B)を含有することで、涙液膜の安定性向上に有用な眼科用組成物。
(6)特許文献6(特開2002−322088号公報):ラクトフェリン等のタンパク質性の活性成分と、製剤を口腔内に貼付するための粘着成分とを含む、口腔微生物によって引き起こされる口腔内の疾病の予防・治療に有効な口腔内貼付錠剤。
一方、口腔内で有効成分を滞留させる技術としては、例えば特許文献7(特開平6−256168号公報)に、水溶性高分子、低級アルコール、アクリル酸エチル・メタアクリル酸エチル、水からなる局所滞留性に優れる歯周疾患治療用軟膏が提案されている。更に、製剤自体の粘度を上げることにより有効成分の口腔内滞留性を向上させた技術として、特許文献8(特開2009−203246号公報)には水系コーティング剤組成物、特許文献9(特開平10−245329号公報)には軟膏が提案されている。しかし、これら技術では、剤型などによっては製剤にべたつきが生じたり、保存後に変色するなどといった問題が生じることがあった。
特開2004−352669号公報 特開2002−233362号公報 国際公開第2005/322088号パンフレット 特公平7−102133号公報 特許第4453815号公報 特開2002−322088号公報 特開平6−256168号公報 特開2009−203246号公報 特開平10−245329号公報
しかしながら、ラクトフェリン、ラッカーゼ等の金属タンパク質を、口腔内に滞留させその効果を効果的に発揮させると共に、口腔内で違和感なく適用する技術については今まで検討はなされていなかった。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、金属タンパク質の口腔内滞留性に優れ、更には口腔内で違和感なく適用でき、金属タンパク質由来の効果を有効に奏する口中ケア組成物及び口中ケア組成物における金属タンパク質の口腔内滞留性向上方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、口腔内に貼付して適用される口中ケア組成物に、(A)金属タンパク質と、(B)カラギナン、キサンタンガム、アラビアガム、ペクチンから選ばれる1種以上のカルボキシル基を有する水溶性高分子化合物とを併用して配合し、フィルム状に形成することにより、金属タンパク質の口腔内滞留性を向上できること、更には口腔内で違和感なく適用することができ、製剤の使用感や外観等も良好に維持できることを知見した。更に、プルランを配合することで、製剤の香味も改善できることを知見した。
即ち、上記したようにラクトフェリン、ラッカーゼ等の金属タンパク質を安定化する技術は種々提案されているが、口腔内で効果的に金属タンパク質を滞留化させる技術についての検討はほとんどなされていなかった。これに対して、本発明者らは、ラクトフェリン、ラッカーゼ等の金属タンパク質に、カラギナン、キサンタンガム、アラビアガム、ペクチンから選ばれる水溶性高分子化合物を適切に併用し、フィルム状の製剤に形成して口腔内の粘膜等に貼付し適用することで、意外にも金属タンパク質の口腔内での滞留性が、製剤から溶出後も向上し、その効果が有効かつ持続的に発揮され、他の水溶性高分子化合物の併用では達成できない格別の効果を奏することを見出した。
本発明では、フィルム状の製剤とすることによって、(A)成分と(B)成分が濃縮した状態で存在し、その結果、(A)成分と(B)成分の強固な複合体が形成されたり、(B)成分の高密度マトリックス中に(A)成分が取り込まれることで、製剤からの溶出後の滞留性が向上するものと推測される。従って、他の剤型のように溶媒が多い系では複合体やマトリックスが形成されず滞留性が向上しないと考えられる。また本発明では、特にκ−カラギナンのような多価金属イオンと結合して弾性ゲルを形成する水溶性高分子では、唾液中のカルシウムイオンと結合して(A)成分の保持力が更に高まることで効果が向上するものと考えられる。更に、本発明のフィルム状の製剤は、賦形剤が多く崩壊し易い錠剤や疎水性基剤の軟膏に比べて、親水性成分の配合及びその徐放性に優れる利点がある。
更に詳述すると、本発明により口腔内滞留性が向上する作用機序は明確ではないが、金属タンパク質が特定の水溶性高分子とフィルム中で複合体を形成したり、(B)成分の高密度マトリックス中に(A)成分が取り込まれた状態で存在し、口腔内へ溶出後も複合体やマトリックスが長時間維持され、このため金属タンパク質単独の場合と比べて格段に滞留性が向上すると考えられる。
本発明では、フィルム製剤が口腔内の粘膜等に粘着して維持され、唾液により次第に溶けて徐放するだけでなく、高密度で金属タンパク質と特定の水溶性高分子が接触し強固な複合体及び/又はマトリックスを形成することで、大幅な滞留性向上を実現できると推測される。そのため、液体成分を多く含有する口腔用組成物は、金属タンパク質と水溶性高分子を含有させても低密度な接触しか起こらないため複合体やマトリックスを形成させる基剤として不適であり、また、錠剤は液体成分をほとんど含有しないが、代わりに賦形剤を大量に含むため、同様の理由で複合体やマトリックス形成基剤として有効に機能しないと推測される。
更に、金属タンパク質は配合製剤が着色するなどして製剤化が難しいといった問題があり、製剤特性を良好に保って口腔内に違和感なく適用させることは難しかったが、本発明によれば、このような問題も解消され、優れた口腔内滞留性を奏する上、フィルム状の製剤が保存後にべたついたり変色することなく、良好な製剤外観が保持され、かつ違和感なく口腔内で適用可能な製剤を提供できる。
従って、本発明は下記の口中ケア組成物及び口中ケア組成物における金属タンパク質の口腔内滞留性向上方法を提供する。
請求項1:
口腔粘膜に貼付して適用される口中ケア組成物に、(A)金属タンパク質を0.03〜10質量%と、(B)カラギナン、キサンタンガム、アラビアガム、ペクチンから選ばれる1種以上のカルボキシル基を有する水溶性高分子化合物を0.1〜15質量%とを配合し、かつ(C)プルラン及び/又は(D)ヒドロキシプロピルセルロース,ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート,ヒドロキシプロピルメチルセルロース,ポリビニルピロリドンから選ばれる増粘剤を配合し、フィルム状に形成したことを特徴とする口中ケア組成物。
請求項2:
(C)成分を20〜55質量%又は(D)成分の増粘剤を20〜60質量%配合した請求項1記載の口中ケア組成物。
請求項3:
(C)成分、又は(C)成分及び(D)成分の増粘剤を配合し、(C)成分の配合量が20〜55質量%、(D)成分の配合量が0〜18質量%である請求項1記載の口中ケア組成物。
請求項
(A)金属タンパク質と(B)カルボキシル基を有する水溶性高分子化合物とが、(B)成分/(A)成分の質量比が0.6〜194の範囲で配合されてなる請求項1、2又は3記載の口中ケア組成物。
請求項
(A)金属タンパク質が、ラクトフェリン又はラッカーゼである請求項1〜4のいずれか1項記載の口中ケア組成物。
請求項
(B)成分の水溶性高分子化合物が、κ−カラギナンである請求項1〜5のいずれか1項記載の口中ケア組成物。
請求項
フィルム厚が200〜1,000μmのフィルム状に形成された請求項1〜のいずれか1項記載の口中ケア組成物。
請求項8
更に、可塑剤を5〜30質量%配合した請求項1〜7のいずれか1項記載の口中ケア組成物。
請求項
口腔粘膜に貼付して適用される口中ケア組成物に、(A)金属タンパク質を0.03〜10質量%と、(B)カラギナン、キサンタンガム、アラビアガム、ペクチンから選ばれる1種以上のカルボキシル基を有する水溶性高分子化合物を0.1〜15質量%とを配合し、かつ(C)プルラン及び/又は(D)ヒドロキシプロピルセルロース,ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート,ヒドロキシプロピルメチルセルロース,ポリビニルピロリドンから選ばれる増粘剤を配合し、フィルム状に形成することを特徴とする、前記口中ケア組成物における金属タンパク質の口腔内滞留性向上方法。
請求項10:
(C)成分を20〜55質量%又は(D)成分の増粘剤を20〜60質量%配合する請求項9記載の口中ケア組成物における金属タンパク質の口腔内滞留性向上方法。
請求項11:
(C)成分、又は(C)成分及び(D)成分の増粘剤を配合し、(C)成分の配合量が20〜55質量%、(D)成分の配合量が0〜18質量%である請求項9記載の口中ケア組成物における金属タンパク質の口腔内滞留性向上方法。
本発明によれば、金属タンパク質の口腔内滞留性に優れ、違和感なく適用できる口中ケア組成物を提供できる。本発明組成物は、金属タンパク質に由来する効果が有効かつ持続的に発揮される上、保存後に製剤がべたつかず、変色もなく、製剤外観も良好であり、口腔内の各種疾患、例えば歯周病等の予防又は改善に好適に利用できる。
以下、本発明につき更に詳述する。本発明の口中ケア組成物は、口腔内に貼付して適用されるもので、(A)金属タンパク質と、(B)カルボキシル基を有する水溶性高分子化合物とを含有し、フィルム状に形成されたものである。
(A)金属タンパク質とは、活性部位に金属原子を含むタンパク質であり、金属酵素もその一種である。具体的には、カタラーゼ、ラッカーゼ、ペルオキシダーゼ、スーパーオキシドジムスターゼ、メタロプロテアーゼ、シトクロムcオキシダーゼ、シトクロム、ニトロゲナーゼ、ヒドロゲナーゼ、グルコース6−ホスファターゼ、へキソキナーゼ、アルギナーゼ、硝酸還元酵素、ウレアーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ、炭酸脱水酵素、DNAポリメラーゼ、カルボキシぺプチダーゼ、ホスファターゼ、チロシナーゼ、リパーゼなどが挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用できる。本発明においては、特にラクトフェリン、ラッカーゼが好適に用いられる。なお、ラクトフェリンは歯周病予防を目的として好適に用いられ、ラッカーゼは特に口臭除去を目的として好適に用いられ、特にシソ科植物等の植物抽出物と併用するとその効果が有効に発揮されることから好適である。
ラクトフェリンは、動物の体内で広く分布している分子量約8万の鉄結合性糖たんぱく質である。ラクトフェリンの生物学的機能としては、抗菌作用、抗ウイルス作用、生態防御作用及び内毒素中和作用など多様な作用が報告されている。市販のラクトフェリンは、哺乳類(例えば人、牛、羊、山羊、馬等)の初乳、移行乳、常乳、末期乳等、又はこれらの乳の処理物である脱脂乳、ホエー等から常法(例えば、イオン交換クロマトグラフィー等)により分離したラクトフェリン、植物(トマト、イネ、タバコ)から生産されたラクトフェリンであり、本発明では市販品を使用しても、公知の方法により調製したものを使用してもよい。
本発明においては、ラクトフェリンとして特にウシ由来のものが好ましく使用される。ウシ由来の市販ラクトフェリンとしては、森永乳業(株)製の「森永ラクトフェリン」や、日本新薬(株)製の「ラクトフェリン」等が入手可能であり、これらを好適に使用できる。
ラッカーゼはE.C.1.10.3.2に分類される酵素である。代表的な酵素反応例として、漆樹液中のラッカーゼによってウルシオールが酸化され、漆が形成されることが知られている。ラッカーゼは、漆以外にも多くの植物中、担子菌をはじめとした菌類中、微生物中に広く存在し、芳香族化合物の酸化反応を触媒する酵素である。本発明において、ラッカーゼはその起源に関わりなく使用することができる。
ラッカーゼとしては、例えば天野エンザイム(株)製の「ラッカーゼダイワY120」等が挙げられる。これは、360,000単位/gのラッカーゼ純分を30質量%含有し、残り70質量%をデキストリンで賦形したものである。なお、口腔用組成物としては、特に口臭除去を目的として植物抽出物、例えばシソ科抽出物と併用して好適に用いられる。
(A)金属タンパク質の配合量は、組成物全体の0.03〜10%(質量%。以下、同様。)であり、特に0.05〜1%が好ましい。0.03%に満たないと経時で製剤にべたつきが生じ、10%を超えると製剤が保存時に変色を生じる。更に、ざらついて製剤の外観に劣る。
なお、ラッカーゼを組成中に配合する場合、その配合量は100〜18,000単位/g、特に180〜11,000単位/gが好ましく、360,000単位/gのラッカーゼを基準とした場合、その配合量は純分換算で組成物全体の0.03〜10%、特に0.05〜1%とすることができる。
なお、ラッカーゼ1単位とは、4−アミノアンチピリンとフェノールにpH4.5、30℃で作用するとき、ラッカーゼが触媒する酸化縮合反応により生成するキノンイミン色素の505nmにおける吸光度を、反応初期1分間に0.1増加させるラッカーゼ量である。
本発明では、(A)金属タンパク質に(B)成分のカルボキシル基を有する水溶性高分子化合物を併用して配合し、フィルム状に形成することで、(A)金属タンパク質の口腔内滞留性を向上できる。フィルム状に形成することで、口腔粘膜等において唾液との接触により粘着すると共に、徐々に溶けて(A)成分と(B)成分の複合体又は(B)成分のマトリックスの中に(A)成分が取り込まれた状態で徐放されることで優れた口腔内滞留効果を奏することができる。更に、κ−カラギナンのような多価金属イオンと結合して弾性ゲルを形成する水溶性高分子では、唾液中のカルシウムイオンと結合して(A)成分の保持力が更に高まることからより好適である。
カルボキシル基を有する水溶性高分子化合物としては、カラギナン、キサンタンガム、アラビアガム、ペクチンから選ばれる1種又は2種以上が用いられる。とりわけκ−カラギナンが、効果発現に有効で、好適に使用できる。
(B)成分の水溶性高分子化合物の配合量は、組成物全体の0.1〜15%であり、特に4.5〜9%が好ましい。0.1%未満では、金属タンパク質の口腔内滞留性を満足に確保できない。15%を超えると製剤が経時でべたついてしまう。
本発明で、(A)成分の金属タンパク質と、(B)成分の水溶性高分子化合物との配合比率は、(B)/(A)が質量比で0.6〜194、特に5〜160、とりわけ20〜120であることが、金属タンパク質の口腔内滞留性の確保、更には製剤の保存時のべたつきや変色抑制の点でより好適である。0.6未満では、(A)成分の口腔内滞留性の確保に劣る場合があり、194を超えると製剤の保存時のべたつきが十分抑制できない場合がある。
なお、ラッカーゼは360,000単位/g品を基準とした場合、その純分換算で、(B)/(A)が上記比率であることが好ましい。
本発明では、更に(C)プルランを配合することが好ましく、(B)成分の水溶性高分子と共に(C)プルランを配合することで、(B)成分と(C)成分の相互作用によって製剤の香味を改善できる。
プルランは、カルボキシル基を有さない水溶性高分子であり、その粘度は、食品添加物公定書解説書第8版粘度測定法第1法記載の方法を用い、10%、30℃で測定した時、15〜180mm2/s、特に100〜180mm2/sが好ましい。
プルランは、市販品を使用でき、例えば林原商事(株)製の「プルラン」(規格:pH=5.0〜7.0(10%水溶液中)、粒度1.7mm以下、粘度100〜180mm2/sec(10%,30℃)等が挙げられる。
プルランを配合する場合、その配合量は、組成物全体の20〜55%、特に30〜50%が好ましい。配合量が20%に満たないと香味改善効果が満足に発揮されないことがあり、55%を超えると製剤のべたつきを抑制できない場合がある。
本発明のフィルム製剤には、更に増粘剤を添加することができる。増粘剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン等が挙げられ、1種又は2種以上添加できるが、中でもヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、特にヒドロキシプロピルセルロースが好ましい。
これら増粘剤の配合量は、(C)成分のプルランを含有しない場合には、20〜60%が好ましく、特に30〜55%が好ましい。配合量が20%未満ではフィルムのなめらかさや光沢が低下して外観が悪くなる場合があり、60%を超えると製剤が保存時にべたつく場合がある。(C)成分のプルランを含有する場合には、増粘剤の配合量は0〜18%、特に0〜5%が好ましく、18%を超えると香味の改善効果が損なわれる場合がある。
本発明のフィルム製剤には、更に可塑剤を添加することができる。具体的には、グリセリン、クエン酸トリエチル、平均分子量190〜420のポリエチレングリコール等が好ましく、中でもグリセリンが好ましい。なお、ポリエチレングリコールの平均分子量は化粧品原料基準(第2版注解)記載の平均分子量を示す。
可塑剤の配合量は、組成物全体に対して5〜30%、特に5〜15%が好ましく、5%未満ではフィルムのなめらかさや光沢が低下して外観が悪くなる場合があり、30%を超えると製剤が保存時にべたつく場合がある。
本発明の口中ケア組成物は、その形状がフィルム状で、フィルム製剤として調製され口腔内に貼付される。この場合、上記成分に加えて、本発明の効果を妨げない範囲で必要に応じてその他の公知成分を配合できる。例えば賦形剤、甘味料、香料、更に必要により乳化剤、酸味料、滑沢剤、着色剤、pH調整剤、保存料、光沢剤、除電剤、流動化剤等を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合し、フィルム製剤として調製できる。
賦形剤としては、スクロース、グルコース、デキストロース、転化糖、フラクトース、デキストリン等の糖類、キシリトール、エリスリトール、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、ラクチトール、還元パラチノース、還元水飴等の糖アルコール、パラチノース、トレハロース、オリゴ糖などが挙げられ、これらの1種又は2種以上が含有される。中でも、非う蝕性を有する点から、糖アルコール、トレハロース、パラチノースが好ましい(配合量は通常0〜45%)。
上記賦形剤に加えて、ステビア、スクラロース、サッカリン、アスパルテーム、アセスルファムカリウム等の甘味料を含有することができる。
本発明の口中ケア組成物に配合される香料としては、天然香料、合成香料などの油性香料や粉末香料の1種又は2種以上を使用することができるが、特に限定されない。例えば天然香料として、マスティック油、パセリ油、アニス油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、カシア油、レモン油、コリアンダー油、オレンジ油、マンダリン油、ライム油、ローレル油、カモミール油、カルダモン油、キャラウェイ油、ベイ油、レモングラス油、パインニードル油、ネロリ油、ローズ油、ジャスミン油、イリスコンクリート、アブソリュートローズ、オレンジフラワー、シトラス油、ミックスフルーツ油、ストロベリー油、シナモン油、クローブ油、グレープ油等が挙げられる。
単品香料としては、アネトール、サリチル酸メチル、シンナミックアルデヒド、リナロール、リナリールアセテート、リモネン、ピネン、オクチルアルデヒド、シトラール、アニスアルデヒド、エチルアセテート、エチルブチレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、メチルアンスラニレート、エチルメチルアンスラニレート、バニリン、ウンデカラクトン、ヘキサナール、エチノンアルコール、プロピルアルコール、ブタノール、イソアミルアルコール、ヘキセノール、ジメチルサルフェイド、シクロテン、フルフラール、トリメチルピラジン、エチルラクテート、エチルチオアセテート等が挙げられる。単品香料及び/又は天然香料も含む調合香料として、ストロベリーフレーバー、アップルフレーバー、バナナフレーバー、パイナップルフレーバー、グレープフレーバー、マンゴーフレーバー、トロピカルフルーツフレーバー、バターフレーバー、ミルクフレーバー、ヨーグルトフレーバー、フルーツミックスフレーバー等が挙げられる。また、香料の形態は、精油、抽出物、固形物、又はこれらを噴霧乾燥した粉体でも構わない。
香料の配合量は通常0〜10%とすることができる。
乳化剤としては、非イオン界面活性剤として、糖又は糖アルコールの脂肪酸エステルであるショ糖脂肪酸エステル、マルトース脂肪酸エステル、マルチトール脂肪酸エステル、マルトトリイトール脂肪酸エステル、マルトテトレイトール脂肪酸エステル、マルトペンタイトール脂肪酸エステル、マルトヘキサイトール脂肪酸エステル、マルトヘプタイトール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ラクトース脂肪酸エステル、ラクチトール脂肪酸エステルなどが挙げられる。その他、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などが使用可能である。脂肪酸は炭素数12〜18のものを用いることが好ましい。
更に、両性界面活性剤として2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、ラウリルメチルアミノ酢酸ベタインなどを配合できる。アニオン界面活性剤としてN−ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、N−パルミトイルグルタミン酸ナトリウムなどのN−アシルグルタミン酸ナトリウム、N−ラウロイルサルコシンナトリウム、N−ミリストイルサルコシンナトリウムなどのN−アシルサルコシンナトリウム、N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム、N−ミリストイルメチルタウリンナトリウムなどのN−メチル−N−アシルタウリンナトリウムなどを配合することが可能である。
これらの中では、乳化剤として特に非イオン界面活性剤が、口腔粘膜刺激性など使用感の面から好ましく、とりわけ糖又は糖アルコールの脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルがより好ましい。
なお、乳化剤の添加量は通常0〜1%である。
また、酸味料としては、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸などの有機酸を配合することができる。
滑沢剤としてはグリセリン脂肪酸エステル等を配合できる。
更に、着色剤としてベニバナ赤色素、クチナシ黄色素、クチナシ青色素、シソ色素、紅麹色素、赤キャベツ色素、ニンジン色素、ハイビスカス色素、カカオ色素、スピルリナ青色素、クマリンド色素等の天然色素や赤色3号、赤色104号、赤色105号、赤色106号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等の法定色素、リボフラビン、銅クロロフィンナトリウム、二酸化チタンなどが挙げられる。pH調整剤としてクエン酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸等の有機酸やそのナトリウム塩及びカリウム塩、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム等のリン酸塩、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩などが挙げられる。保存料として安息香酸及びその塩、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン等のパラベン類(パラオキシ安息香酸エステル)、ソルビン酸及びその塩などが挙げられる。光沢剤としてシェラック、カルナウバロウ、キャンデリラロウ等のワックス類及びステアリン酸カルシウムなどを、また、除電剤、流動化剤として微粒子二酸化ケイ素などを配合することができる。
フィルム製剤の調製法は特に制限はなく、公知の方法で調製することができる。
本発明の口中ケア組成物は、フィルム状で口腔内、特に口蓋等の口腔粘膜に貼付して違和感なく適用でき、所要時間保持された後に完全に溶けて消失すればその厚さや形は特に限定されないが、フィルム厚は200〜1,000μmが好ましく、特に300〜500μmがより好ましい。1,000μmより厚い場合は、剤の柔軟性が失われて口腔内に違和感を感じる場合があり、200μmより薄い場合は、剤がすぐに溶けてしまい、口腔内滞留性を満足に確保できず十分な持続効果が得られない場合がある。フィルムの形は円形、四角形など種々のものとすることができるが、円形が好適でその直径は2〜20mmが好ましい。
更に、フィルム製剤は、少なくとも片面に非粘着性の基剤を貼付し、口腔内に適用時に基剤からフィルム製剤を剥がして口腔内に適用してもよい。なお、基剤の材質や形状などに制限はなく、フィルム製剤に一般的に使用される公知のものを用いることができる。
本発明にかかわるフィルム製剤は、口腔内、特に上顎口蓋面、頬側等の口腔粘膜へ好適に貼付でき、口腔粘膜に適用すると、唾液により粘着性が高まって適用部位に有効に貼付されると共に製剤が徐々に溶解し、所要時間保持され、その後は溶けて消失することが好ましい。この場合、製剤は貼付部位に1分以上、特に5〜60分間程度保持されていることが望ましく、保持後は溶解消失することが好ましい。なお、本発明にかかわるフィルム製剤は、口腔内に適用時に咀嚼したり、あるいは歯磨きや洗口などは行わなくてもよい。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において%は特に断らないかぎり質量%を示す。
〔実施例、比較例〕
表1〜8に示す組成の口中ケア組成物(口腔用フィルム剤)を下記方法で調製し、評価した。なお、比較例の錠剤は公知の方法で調製し、下記方法に準じて同様に評価した。結果を表1〜8に示す。
なお、使用原料の詳細は下記のとおりである。
(A)ラクトフェリン:森永乳業(株)製、商品名「森永ラクトフェリン」
(A)ラッカーゼ:天野エンザイム(株)製、商品名「ラッカーゼダイワY120」
(B)κ−カラギナン:MRCポリサッカライド(株)製、商品名「ソアギーナR MV101」
(B)キサンタンガム:三栄源エフ・エフ・アイ(株)製、商品名「サンエース」
(B)アラビアガム:三栄源エフ・エフ・アイ(株)製、商品名「ガムアラビックSD」
(B)ペクチン:三栄源エフ・エフ・アイ(株)製、商品名「ビストップD−1382」
(C)プルラン:林原商事(株)製、商品名「食品添加物 プルラン」
ジェランガム:三栄源エフ・エフ・アイ(株)製、商品名「ケルコゲル」
ヒドロキシプロピルセルロース:日本曹達(株)製、商品名「セルニー HPC−M」
〈口腔用フィルム剤の作製方法〉
キャスティング溶液の作製:
表に示す組成に従い、約330gの水にカラギナン等の(B)成分、更に組成に応じてプルランを投入し、80℃で5分間加熱溶解させ、60℃まで放冷した。本溶液を撹拌しながら、濃グリセリン、D−ソルビトール70%水溶液、ショ糖脂肪酸エステル、スクラロース、香料等、及び(A)成分のラクトフェリンもしくはラッカーゼを投入し、均一に撹拌し溶解させた。
塗工・乾燥:
50μm厚のPET(ポリエチレンテレフタレート)表面に上記キャスティング溶液を展延し、60℃のホットプレート上にて乾燥して、450μm厚のフィルム状の口腔内貼付剤(水分量10%)を作製し、直径14mmφにカットして、口腔用フィルム剤を得た。
〈評価方法〉
(1)金属タンパク質の口腔内滞留性の評価
(1−1)ラクトフェリンの口腔内滞留性試験
製剤を、20mLの人工唾液に溶解し、これをサンプル液とした。また、粘膜モデルとして、コラーゲンコートウェルを使用した。
人工唾液2mLをウェルに入れ、30秒間浸潤させた後、人工唾液を除去し、サンプル液を2mL入れ、30秒間振盪させた。サンプル液を除去し、リン酸バッファー2mLを入れ30秒間浸潤させた後に回収する工程を3回行うことで、ウェル内に滞留しているラクトフェリンを回収し、ラクトフェリン測定用キット(BIO−X BOVINE LACTOFERRIN ELIZA KIT、BioX Diagnostics社製)を用いてラクトフェリンの残存量を測定した。
ラクトフェリン滞留性を下記式により算出し、下記に示す基準に基づき評価し、○以上を良好なレベルとして判断した。
ラクトフェリン口腔内滞留性=〔I〕/〔II〕
〔I〕 =(B)成分を配合した組成のラクトフェリン成分の残存量
〔II〕=(B)成分を配合していない以外は同組成のラクトフェリン成分の残存量
評価基準
◎:5以上
○:2以上〜5未満
△:1以上〜2未満
×:1未満
(1−2)ラッカーゼの口腔内滞留性試験:
製剤を、20mLの人工唾液に溶解し、これをサンプル液とした。また、粘膜モデルとして、コラーゲンコートウェルを使用した。
人工唾液2mLをウェルに入れ、30秒間浸潤させた後、人工唾液を除去し、サンプル液を2mL入れ、30秒間振盪させた。サンプル液を除去し、10mMリン酸バッファー2mLを入れ30秒間浸潤させた後に回収する工程を3回行うことで、ウェル内に滞留しているラッカーゼを回収した。これをサンプル溶液として使用し、下記操作を行った。
250mmol/Lのフェノール溶液1mL、9mmol/Lの4−アミノアンチピリン溶液1mL、1mol/Lの酢酸緩衝液(pH4.5)500μLをガラスセル(光路長1cm)に入れて混合し、パラフィルムで蓋をして、30℃に設定したセルホルダー中で10分間予熱した。これに予め30℃で予熱したサンプル溶液500μLを加え、数回吸引・排出を繰り返し、混合した。吸光度計((株)島津製作所製 UV−160A)で測定された、反応開始10秒後から40秒後までの30秒間における505nmの吸光度変化から、式1で酵素活性を算出した。ラッカーゼ滞留性を式2により算出し、下記に示す基準に基づき評価し、○以上を良好なレベルとして判断した。
式1:酵素活性(U/mL)=(ΔOD×2)/0.1×3×1/0.5×D
=ΔOD×120×D
ΔOD:505nmにおける30秒間の吸光度変化
D :サンプル溶液の希釈倍率
式2:ラッカーゼ口腔内滞留性=〔III〕/〔IV〕
〔III〕=(B)成分を配合した組成のラッカーゼ成分の残存活性
〔IV〕 =(B)成分を配合していない以外は同組成のラッカーゼ成分の残存活性
評価基準
◎:5以上
○:2以上〜5未満
△:1以上〜2未満
×:1未満
(2)製剤の経時安定性(着色)の評価
製剤を透明フィルムで包装し、個包装した製剤30枚をアルミパウチに入れ密閉し40℃の恒温槽に保管し、2ヶ月後に取り出した。製品の変色の程度を、5℃の恒温槽に2ヶ月間保管した同組成の対照品と比較して、40℃で2ヶ月保存品の外観安定性を下記4段階で評価した。評価結果が○以上を良好なレベルと判断した。
評価基準
◎:対照と比較して変化なし
○:対照と比較してごくわずかに変色が認められるが、単独での識別が困難なレベル
△:対照と比較してやや変色が認められる
×:対照と比較して著しい変色が認められる
(3)製剤の経時安定性(べたつき)の評価
製剤を透明フィルムで個包装し、個包装した製剤30枚をアルミパウチに入れ密閉し、40℃の恒温槽に保管し2ヶ月後に取り出した。個包装からの製品のべたつきの程度を、5℃の恒温槽に2ヶ月間保管した対照品と比較して、40℃で2ヶ月保存品のべたつきを下記4段階で評価した。評価結果が○以上を良好なレベルと判断した。
評価基準
◎:対照と比較して変化なし
○:対照と比較してややべたつきを感じるが、単独での識別が困難なレベル
△:対照と比較してややべたつきが感じられる
×:対照と比較して著しいべたつきが認められる
(4)製剤の外観(なめらかさ)の評価
製造直後の金属タンパク質を配合したフィルムのなめらかさを、金属タンパク質を配合していないフィルムを対照品として、下記4段階で評価した。評価結果が○以上を良好なレベルと判断した。なお、比較例の錠剤の外観評価は、フィルムと同様、金属タンパク質を配合していない錠剤を対照品として、同様の評価基準で評価した。
評価基準
◎:なめらかさ及び光沢が対照と比較して差異なし
○:対照と比較してややざらつきを感じるが、単独での識別が困難なレベル
△:対照と比較してややざらつきが感じられる
×:対照と比較して著しいざらつきが認められる
(5)香味の改善効果の評価
表5,6に示す組成のプルランを配合した口腔用フィルム剤において、製造直後の口腔用フィルム剤の香味を、プルランを配合していない以外は同組成の口腔用フィルム剤を対照品として、下記4段階で評価した。評価結果が○以上を良好なレベルと判断した。
評価基準
◎:対照と比較して香味が改善されている
○:対照と比較してやや香味に改善が認められる
△:対照と比較してやや香味に改善が認められるが、単独での識別が困難なレベル
×:対照と比較して香味変化が認められない
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下記処方例に示す組成の口中ケア組成物(口腔用フィルム剤)を上記と同様の原料を用いて同様に調製し、評価したところ、いずれも金属タンパク質の口腔内滞留性に優れ、しかも良好な経時安定性で、べたつきや着色が生じることがなかった。
なお、下記例の配合量の( )内の数値は純分換算値である。
〔処方例1〕
(A)ラッカーゼ(30%品) 3.3(1)
(B)κ−カラギナン 7
セージ抽出物(50%品) 1(0.5)
(C)プルラン 46.2
濃グリセリン 10.5
D−ソルビトール 20.8
ショ糖脂肪酸エステル 0.6
スクラロース 0.6
香料 10
合計 100.0%
(B)/(A) 7.00
〔処方例2〕
(A)ラッカーゼ(30%品) 3.3(1)
(B)κ−カラギナン 7
シソ抽出物 (50%品) 1(0.5)
(C)プルラン 46.2
濃グリセリン 10.5
D−ソルビトール 20.8
ショ糖脂肪酸エステル 0.6
スクラロース 0.6
香料 10
合計 100.0%
(B)/(A) 7.00
〔処方例3〕
(A)ラッカーゼ(30%品) 3.3(1)
(B)κ−カラギナン 7
ミント抽出物(50%品) 1(0.5)
(C)プルラン 46.2
濃グリセリン 10.5
D−ソルビトール 20.8
ショ糖脂肪酸エステル 0.6
スクラロース 0.6
香料 10
合計 100.0%
(B)/(A) 7.00
〔処方例4〕
(A)ラッカーゼ(30%品) 3.3(1)
(B)κ−カラギナン 7
タイム抽出物(50%品) 1(0.5)
(C)プルラン 46.2
濃グリセリン 10.5
D−ソルビトール 20.8
ショ糖脂肪酸エステル 0.6
スクラロース 0.6
香料 10
合計 100.0%
(B)/(A) 7.00
〔処方例5〕
(A)ラッカーゼ(30%品) 3.3(1)
(B)κ−カラギナン 7
メリッサ抽出物(50%品) 1(0.5)
(C)プルラン 46.2
濃グリセリン 10.5
D−ソルビトール 20.8
ショ糖脂肪酸エステル 0.6
スクラロース 0.6
香料 10
合計 100.0%
(B)/(A) 7.00
〔処方例6〕
(A)ラクトフェリン 0.8
(B)κ−カラギナン 10
(C)プルラン 50.3
濃グリセリン 10.5
D−ソルビトール 17.2
ショ糖脂肪酸エステル 0.6
スクラロース 0.6
香料 10
合計 100.0%
(B)/(A) 12.50

Claims (11)

  1. 口腔粘膜に貼付して適用される口中ケア組成物に、(A)金属タンパク質を0.03〜10質量%と、(B)カラギナン、キサンタンガム、アラビアガム、ペクチンから選ばれる1種以上のカルボキシル基を有する水溶性高分子化合物を0.1〜15質量%とを配合し、かつ(C)プルラン及び/又は(D)ヒドロキシプロピルセルロース,ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート,ヒドロキシプロピルメチルセルロース,ポリビニルピロリドンから選ばれる増粘剤を配合し、フィルム状に形成したことを特徴とする口中ケア組成物。
  2. (C)成分を20〜55質量%又は(D)成分の増粘剤を20〜60質量%配合した請求項1記載の口中ケア組成物。
  3. (C)成分、又は(C)成分及び(D)成分の増粘剤を配合し、(C)成分の配合量が20〜55質量%、(D)成分の配合量が0〜18質量%である請求項1記載の口中ケア組成物。
  4. (A)金属タンパク質と(B)カルボキシル基を有する水溶性高分子化合物とが、(B)成分/(A)成分の質量比が0.6〜194の範囲で配合されてなる請求項1、2又は3記載の口中ケア組成物。
  5. (A)金属タンパク質が、ラクトフェリン又はラッカーゼである請求項1〜4のいずれか1項記載の口中ケア組成物。
  6. (B)成分の水溶性高分子化合物が、κ−カラギナンである請求項1〜5のいずれか1項記載の口中ケア組成物。
  7. フィルム厚が200〜1,000μmのフィルム状に形成された請求項1〜のいずれか1項記載の口中ケア組成物。
  8. 更に、可塑剤を5〜30質量%配合した請求項1〜7のいずれか1項記載の口中ケア組成物。
  9. 口腔粘膜に貼付して適用される口中ケア組成物に、(A)金属タンパク質を0.03〜10質量%と、(B)カラギナン、キサンタンガム、アラビアガム、ペクチンから選ばれる1種以上のカルボキシル基を有する水溶性高分子化合物を0.1〜15質量%とを配合し、かつ(C)プルラン及び/又は(D)ヒドロキシプロピルセルロース,ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート,ヒドロキシプロピルメチルセルロース,ポリビニルピロリドンから選ばれる増粘剤を配合し、フィルム状に形成することを特徴とする、前記口中ケア組成物における金属タンパク質の口腔内滞留性向上方法。
  10. (C)成分を20〜55質量%又は(D)成分の増粘剤を20〜60質量%配合する請求項9記載の口中ケア組成物における金属タンパク質の口腔内滞留性向上方法。
  11. (C)成分、又は(C)成分及び(D)成分の増粘剤を配合し、(C)成分の配合量が20〜55質量%、(D)成分の配合量が0〜18質量%である請求項9記載の口中ケア組成物における金属タンパク質の口腔内滞留性向上方法。
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