JP5716506B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、エア分離方式の定着装置を備えた画像形成装置に関する。
一般に、電子写真方式の画像形成装置(プリンタ、複写機、ファクシミリ等)は、トナー像が転写された用紙に熱と圧力を加えることにより、トナーを定着させる定着装置を備えている。この定着装置は、用紙に担持されたトナーを加熱して溶融する加熱部と、加熱部に対して用紙を押圧する加圧部とで構成される。
定着装置の加圧部は、例えば、定着ローラと、定着ローラに対して所定の荷重で押圧される加圧ローラを備えて構成される。定着ローラに対して加圧ローラが直接又は間接的に押圧されることにより、用紙を狭持して搬送するニップ部が形成される。
定着装置の加熱部は、例えば、加熱源(例えばハロゲンヒータ)が内蔵された加熱ローラと定着ローラに張架された、無端状の定着ベルトで構成される(熱ベルト方式)。この場合、加圧ローラが定着ベルトを介して定着ローラに押圧されることでニップ部が形成されることになる。また、定着ローラに加熱源を内蔵し、定着ローラ自体が加熱部となる場合もある(熱ローラ方式)。この場合、定着ローラに対して加圧ローラが直接押圧されてニップ部が形成されることになる。
定着装置において用紙に適切な定着工程を施すためには、ニップ部を通過する用紙上のトナーに、このトナーが溶融される程度の熱量を過不足なく供給する必要がある。そのため、定着ローラに対して加圧ローラが所定の荷重で押圧されたときに所定幅のニップ部が形成されるように、定着ローラは芯金の周面にシリコーンゴム等の弾性層を形成した構成となっている。
上述した定着装置を備えた画像形成装置では、画像データに基づいて感光体ドラム上にトナー像が現像され、このトナー像が用紙上に転写される。そして、トナー像が転写された用紙が定着装置に搬送され、用紙がニップ部を通過する際に加熱、加圧されることにより、用紙にトナー像が定着される。
ここで、定着工程では、未定着のトナー像の担持面が加熱部(定着ベルト又は定着ローラ)に直接接触することとなる。そのため、溶融されたトナーの粘性により用紙が加熱部から分離せずに巻き付いてしまい、紙ジャムを引き起こすことがある。かかる問題を解決するための技術として、ニップ部の出口近傍にエアを吹き付けることにより、加熱部から用紙を分離させるエア分離方式の定着装置が提案されている(例えば特許文献1、2)。このエア分離方式の定着装置では、加熱部から用紙を分離させるための望ましい位置、すなわちエアを吹き付けるべき位置(分離ポイント)が予め設定され、この分離ポイントに向けてエアが送風されるようになっている。分離ポイントは、例えばニップ部の用紙排出側の端部(ニップ端)からの距離で規定される。
特開昭60−247672号公報 特開2006−113342号公報
一方、近年では、特にPOD(Print On Demand)等の軽印刷分野、或いはデジタル印刷分野等の進展が著しく、この分野において画像形成処理の高速化(例えばA4サイズの印刷速度で120枚/min以上、搬送速度で600mm/sec以上)が強く要求されている。この要求を実現すべく定着工程における用紙の搬送速度を単純に高速にすると、用紙のニップ部通過時間が短くなり、トナーに供給される熱量が不足してしまう。そのため、従来の定着装置では、定着ローラを大径化してニップ幅を拡大させることにより、定着性を確保するのに十分な熱量がトナーに供給されるようにしている。しかし、定着ローラの大径化に際して芯金を大径化すると、定着ローラの熱容量が大きくなるため、省電力の観点から好ましくない。例えば、定着ローラの熱容量が大きくなると、ウォームアップ時間が長くなり消費電力が大きくなる。そこで、芯金の外周面に形成される弾性層の肉厚を厚くすることにより、定着ローラの大径化を図ることが多い。
しかしながら、定着ローラの弾性層の肉厚を厚くすると(例えば30mm)、弾性層の熱膨張/熱収縮(以下、熱伸縮)が従来に比較して遙かに大きくなり、これに伴う定着ローラの外径変動を無視できなくなる。その結果、従来のエア分離方式の定着装置では、用紙の分離性が著しく低下する虞がある。
図1は、熱ベルト方式の定着装置における定着ベルトの温度と、定着ローラの温度の変化を示す図である。図1に示すように、画像形成装置では、電源投入から画像形成可能な状態になるまで、すなわち定着ベルトの温度が設定温度(図1では約200℃)に到達するまではウォームアップ中となる。そして、定着ベルトの温度が設定温度に到達するとウォームアップ終了となり画像形成可能となる。しかし、定着ローラは未だ昇温過程にあるので、ウォームアップ直後に画像形成処理が開始されると、この画像形成処理中に定着ローラの外径が増大していくことになる。
また、多数枚の連続した画像形成処理(連続プリント)が終了した直後は、定着ベルトから用紙への熱供給が途絶えるため、定着ベルト及び定着ローラの温度が急峻に上昇する(いわゆるオーバーシュート)。その後、定着ベルトは直ぐに元の設定温度に戻って安定する。一方、定着ローラは、熱容量が大きいために暫くは連続プリント時よりも若干高い温度に保持され、徐々に元の温度に戻って安定する。つまり、連続プリントの直後に新たな画像形成処理が開始されると、この画像形成処理中に定着ローラの外径が減少していくことになる。
また、画像形成に用いられる用紙の坪量や紙種等を変更する場合、定着ベルトの設定温度を変更することになるため、それに伴い定着ローラの温度が変化し、外径が変化することとなる。
なお、熱ローラ方式の定着装置においては、定着ローラの温度が設定温度に到達するまでウォームアップ中となるため、熱ベルト方式の定着装置に比較してウォームアップ直後の定着ローラの外径変動は少ない。しかし、連続プリントの直後や用紙の坪量を変更して画像形成を行う場合には、やはり定着ローラの外径が変化することとなる。
このように、定着ローラの弾性層の肉厚が厚く形成された場合、画像形成を行う条件によって定着ローラの外径が変化する。したがって、エアを吹き付ける分離ポイントも変化する。例えば、図2に示すように、常温(20℃)での分離ポイントをニップ端から定着ローラの周面に沿って所定長だけ離間したSP0に設定した場合、200℃では定着ローラの中心OからSP0を結ぶ直線上のSP1が分離ポイントとなる。
しかしながら、従来のエア分離方式の定着装置では、定着ローラの外径変動を想定して送風方向が設定されていないため、分離ポイントに的確にエアが吹き付けられなくなってしまう。例えば、図2に示すように、エアの送風方向が常温時の分離ポイントSP0における接線方向に設定されている場合、200℃時に実際にエアが吹き付けられるポイントは、分離ポイントSP1よりも上方のSP2となる。その結果、期待通りの分離性が得られなくなり(図2では、分離ポイントSP1で用紙が分離されず、SP2まで用紙が定着ローラに巻き付く)、紙ジャム等が発生するという弊害が生じる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、加熱部から確実に用紙を分離できるエア分離方式の定着装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る画像形成装置は、トナー像が転写された用紙に接触して、この用紙を所定の温度で加熱する加熱部と、
定着ローラに対して加圧ローラが直接又は間接的に押圧されることにより、用紙を狭持して搬送するニップ部を形成する加圧部と、
前記ニップ部の用紙排出側に送風することにより、前記加熱部から前記用紙を分離させるエア分離部と、を有し、前記ニップ部で前記用紙を加熱、加圧しながら搬送することにより未定着のトナー像を前記用紙上に定着させる定着装置を備えた画像形成装置であって、
前記定着ローラが、外周面に熱伸縮性を有する弾性層を有し、
前記エア分離部が、前記加熱部の温度が前記所定の温度で安定し、かつ前記定着ローラの温度が安定したときの当該定着ローラの外径に合わせて設定された分離ポイントに向けて送風するものとし、
前記分離ポイントは、前記定着ローラの外径変動に関わらず、前記ニップ部の用紙排出側の端部から同距離に設定されることを特徴とする。
本発明によれば、定着装置において、弾性層の熱伸縮に伴い定着ローラの外径が変動しても、的確に分離ポイントに向けてエアが送風される。したがって、加熱部(定着ベルト、定着ローラ)から確実に用紙を分離できるエア分離方式の定着装置を備えた画像形成装置が提供される。
ベルト加熱方式の定着装置における定着ベルトの温度と、定着ローラの温度の変化を示す図である。 従来の定着装置におけるエア分離ユニットによる送風方向を示す図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置の全体構成を概略的に示す図である。 実施の形態に係る画像形成装置の制御系の主要部を示す図である。 定着装置の細部構成を示す図である。 定着ローラの温度と外径の関係を示す図である。 定着ローラの外径とエア分離ユニットの移動量の関係を示す図である。 定着ローラの温度とエア分離ユニットの移動量の関係を示す図である。 第1の実施の形態におけるエア制御処理の一例を示すフローチャートである。 第1の実施の形態におけるエア分離ユニットによるエアの送風方向を示す図である。 第2の実施の形態におけるエア制御処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図3は本発明の実施の形態に係る画像形成装置1の全体構成を概略的に示す図で、図4は実施の形態に係る画像形成装置1の制御系の主要部を示す図である。
図3、4に示す画像形成装置1は、原稿に形成されているカラー画像を読み取って取得された画像データ、又は、ネットワークを介して外部の情報機器(例えばパーソナルコンピュータ)から入力された画像データに基づいて、用紙に色を重ね合わせることにより画像を形成する。画像形成装置1は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色に対応する感光体ドラム43Y、43M、43C、43Kを被転写体(画像形成装置1では中間転写ベルト47a)の走行方向に直列配置し、被転写体に一回の手順で各色トナー像を順次転写させるタンデム方式の画像形成装置である。
図3、4に示すように、画像形成装置1は、画像読取部10、操作表示部20、画像処理部30、画像形成部40、搬送部50、定着装置F、及び制御部80を備えて構成される。
制御部80は、CPU(Central Processing Unit)81、ROM(Read Only Memory)82、RAM(Random Access Memory)83等を備えて構成されている。CPU81は、ROM82から処理内容に応じたプログラムを読み出してRAM83に展開し、展開したプログラムと協働して画像形成装置1の各ブロック(画像読取部10、操作表示部20、画像処理部30、画像形成部40、搬送部50、定着装置F等)の動作を集中制御する。このとき、記憶部92に格納されている各種データが参照される。記憶部92は、例えば不揮発性の半導体メモリ(いわゆるフラッシュメモリ)や、ハードディスクドライブで構成される。
また、制御部80は、通信部91を介して、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部の装置(例えばパーソナルコンピュータ)との間で各種データの送受信を行う。通信部91は、例えばLANカード等の通信制御カードで構成される。
画像読取部10は、ADF(Auto Document Feeder)と称される自動原稿給紙装置11及び原稿画像走査装置(スキャナ)12等を備えて構成される。
自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された原稿dを搬送機構により搬送して原稿画像走査装置12へ送り出す。自動原稿給紙装置11は、原稿トレイに載置された多数枚の原稿dの画像(両面を含む)を連続して一挙に読み取ることができる。
原稿画像走査装置12は、自動原稿給紙装置11からコンタクトガラス上に搬送された原稿又はコンタクトガラス上に載置された原稿を光学的に走査し、原稿からの反射光をCCD(Charge Coupled Device)センサ12aの受光面上に結像させ、原稿画像を読み取る。画像読取部10によって読み取られた画像(アナログ画像信号)には、画像処理部30において所定の画像処理が施される。
操作表示部20は、タッチパネル付の液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)等で構成され、表示部21及び操作部22として機能する。表示部21は、制御部80から入力される表示制御信号に従って、各種操作画面、画像の状態表示、各機能の動作状況等の表示を行う。操作部22は、テンキー、スタートキー等の各種操作キーを備え、ユーザによる各種入力操作を受け付けて、操作信号を制御部80に出力する。
画像処理部30は、アナログデジタル(A/D)変換処理を行う回路及びデジタル画像処理を行う回路等を備えて構成される。画像処理部30は、画像読取部10からのアナログ画像信号にA/D変換処理を施すことによりデジタル画像データ(RGB信号)を生成する。また、画像処理部30は、このデジタル画像データに、色変換処理、初期設定又はユーザ設定に応じた補正処理(シェーディング補正等)、及び圧縮処理等を施す。これらの処理が施されたデジタル画像データ(YMCK信号)に基づいて、画像形成部40が制御される。
画像形成部40は、異なる色成分Y、M、C、Kに対応して設けられた、露光装置41Y、41M、41C、41K、現像装置42Y、42M、42C、42K、感光体ドラム43Y、43M、43C、43K、帯電装置44Y、44M、44C、44K、クリーニング装置45Y、45M、45C、45K、一次転写ローラ46Y、46M、46C、46K、及び中間転写ユニット47等を備えて構成される。
画像形成部40のY成分用のユニットにおいて、帯電装置44Yは、感光体ドラム43Yを帯電させる。露光装置41Yは、例えば半導体レーザで構成され、感光体ドラム43Yに対してY成分に対応するレーザ光を照射する。これにより、感光体ドラム43Yの表面にY成分の静電潜像が形成される。現像装置42Yは、Y成分の現像剤(例えば、小粒径のトナーと磁性体とからなる二成分現像剤)を収容しており、感光体ドラム43Yの表面にY成分のトナーを付着させることにより、静電潜像を現像する(トナー像の形成)。M成分、C成分、及びK成分用のユニットにおいても、同様にして、対応する感光体ドラム43M、43C、43Kの表面に各色トナー像が形成される。
中間転写ユニット47は、複数の支持ローラ47bに被転写体となる無端状の中間転写ベルト47aが張架されて構成される。一次転写ローラ46Y、46M、46C、46Kによって、中間転写ベルト47aが感光体ドラム43Y、43M、43C、43Kに圧接されると、中間転写ベルト47aに各色トナー像が順次重ねて一次転写される。そして、一次転写された中間転写ベルト47aが二次転写ローラ49によって用紙に圧接されると、用紙にトナー像が二次転写される。
クリーニング装置45Y、45M、45C、45Kは、一次転写後に感光体ドラム43Y、43M、43C、43Kの表面に残存するトナーを除去する。クリーニング装置48は、二次転写後に中間転写ベルト47aに残存するトナーを除去する。
定着装置Fは、図4、5に示すように、定着ユニット60とエア分離ユニット70等を備えて構成された、エア分離方式の定着装置である。
定着ユニット60は、加熱ローラ62と定着ローラ63に無端状の定着ベルト61が張架されて構成される上側加圧部と、加圧ローラ64で構成される下側加圧部を有する(熱ベルト方式)。加圧ローラ64が定着ベルト61を介して定着ローラ63に押圧されることにより、用紙Sを狭持して搬送するニップ部Nが形成される。
定着ベルト61は、トナー像が転写された用紙Sに接触して、この用紙Sを所定の温度で加熱する加熱部である。ここで、所定の温度とは、用紙Sがニップ部Nを通過する際に、トナーを溶融するのに必要な熱量を供給しうる温度であり、画像形成される用紙の紙種等によって異なる。
定着ベルト61の近傍には、定着ベルト61の温度を検出する制御用の温度センサ(図示略)が配置される。この制御用の温度センサによる検出信号は制御部80に出力される。制御部80は、制御用の温度センサ(図示略)による測定温度が予め設定された温度となるように、加熱源62cの出力を制御する(例えばオン/オフ制御)。
定着ベルト61は、例えば耐熱性のポリイミドからなるフィルム基材の外周面に、シリコーンゴム等からなる弾性層と、PFA(パーフルオロアルコキシアルカン)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素系樹脂からなる表面離型層が順に積層して形成された構成を有する。
加熱ローラ62は、用紙Sが定着ベルト61によって所定の温度で加熱されるように、定着ベルト61を加熱する。加熱ローラ62は、例えばアルミニウム等からなる円筒状の芯金62aの外周面に、PTFE等からなる樹脂層62bが形成された構成を有する。
また、加熱ローラ62には、ハロゲンヒータ等の加熱源62cが内蔵されている。この加熱源62cの出力制御は、制御部80によって行われる。加熱源62cによって芯金62a、樹脂層62bが加熱され、その結果、定着ベルト61が加熱される。なお、定着ベルト61が、電磁誘導加熱(IH:Induction Heating)により加熱されるようになっていてもよい。
定着ローラ63は、後述する加圧ローラ64とともに、ニップ部Nを形成するための加圧部を構成する。定着ローラ63の駆動制御(例えば、回転のオン/オフ、回転数等)は、制御部80によって行われる。
定着ローラ63は、例えば鉄等からなる円柱状の芯金63aの外周面に、シリコーンゴム等からなる弾性層63bが形成された構成を有する。さらに、弾性層63bの外周面に、PFAやPTFE等のフッ素系樹脂からなる表面離型層が形成される場合もある。
本実施の形態では、画像形成処理の高速化(例えば搬送速度で600mm/sec)を実現するために、弾性層63bの肉厚を30mmとし、定着ローラ63の外径を150mm(@20℃)としている。弾性層63bを構成するシリコーンゴムは熱伸縮性を有する(熱膨張係数:3×10-4/K)ため、定着ローラ63の外径は温度変化に伴い拡径/縮径されることになる。なお、温度変化に伴い芯金63aも熱伸縮するが、その程度は弾性層63bに比較すると極めて小さいため、定着ローラ63の外径変動を考えるとき芯金63aの熱伸縮は無視することができる。
定着ローラ63の近傍には、定着ローラ63の熱伸縮に伴う外径変動を検出するためのセンサ65が配置される。第1の実施の形態では、センサ65は、定着ローラ63(弾性層63b)の温度を検出する温度センサ65Aで構成される。温度センサ65Aとしては、定着ローラ63の表面から放射される赤外線の量に基づいて温度を測定する非接触式のもの(例えばサーモパイルを利用した赤外線温度センサ)が好適である。
温度センサ65Aによる検出信号は制御部80に出力され、制御部80がエア分離ユニット70を制御する際に用いられる。制御部80は、温度センサ65Aによって検出された定着ローラ63の外径変動に応じて、エア分離ユニット70によるエアの送風態様を制御する。ここで、エアの送風態様とは、エアの送風方向及び吹き出し位置のことである。
加圧ローラ64は、定着ローラ63とともに、ニップ部Nを形成するための加圧部を構成する。加圧ローラ64は、付勢手段(図示略)により定着ベルト61を介して定着ローラ63に押圧される。加圧ローラ64の駆動制御(例えば、回転のオン/オフ、回転数、定着ローラ63に対する圧接/離間等)は、制御部80によって行われる。加圧ローラ64のその他の構成は、加熱ローラ62と同様であるので、説明を省略する。なお、加圧ローラ64には、ハロゲンヒータ等の加熱源が内蔵されていなくてもよい。
エア分離ユニット70は、ニップ部Nの用紙排出側、具体的には加熱部である定着ベルト61の分離ポイント(用紙を分離させるための望ましい位置)に向けてエアを送風する。この分離ポイントにおいて、ニップ部Nを通過した直後の用紙の先端部近傍にエアが吹き付けられることにより、加熱部である定着ベルト61から用紙が分離する。分離ポイントは、例えばニップ部Nの用紙排出側の端部(ニップ端)からの距離で規定される。
エア分離ユニット70は、定着ローラ63の軸方向Zに延びるエア送風部70aを有し、このエア送風部70aから定着ベルト61の表面に対してエアを軸方向一様に送風させる。本実施の形態では、エア分離ユニット70は、圧縮されたエアを所定のタイミングで短時間噴出させるコンプレッサ式の送風装置で構成される。
このエア分離ユニット70は、図4に示すように、アクチュエータ71、コンプレッサ72、電磁弁73を備えて構成される。上述したように、定着ローラ63の外径は、弾性層63bの熱伸縮に伴い変動する。つまり、定着ローラ63の温度によって分離ポイントが変動することになる。そこで、本実施の形態では、エア分離ユニット70にアクチュエータ71を設け、エア分離ユニット70によるエアの送風態様を、変化する分離ポイントに応じて変更できるようになっている。
アクチュエータ71は、エア分離ユニット70によるエアの送風態様を変化させるための機構である。アクチュエータ71は、例えば定着ローラ63の軸方向Zに対して垂直なX軸、Y軸の2軸駆動によりエア分離ユニット70の全体を移動させることにより、エアの吹き出し位置を変化させる。また、アクチュエータ71は、エア分離ユニット70をXY平面内で揺動させることにより、エアの送風方向を変化させる。アクチュエータ71の駆動制御は、制御部80によって行われる。これにより、エア分離ユニット70からのエアを、所定の分離ポイントに向けて送風させることができる。
なお、エア分離ユニット70によるエアの送風態様を変化させるための機構は上述したものに限定されない。例えば、エア分離ユニット70のエア送風部70aに風向を規制する羽根板を設け、これを揺動させることによりエアの送風方向を変化させるようにしてもよい。また、アクチュエータ71は、エア分離ユニット70によるエアの送風方向又はエアの吹き出し位置の何れかを変化させるようになっていてもよい。
コンプレッサ72は、空気を高圧に圧縮する装置である。電磁弁73は、コンプレッサ72で圧縮されたエアを所定のタイミングに従って噴出させる開閉弁である。コンプレッサ72の回転数等の制御、及び電磁弁73の開閉制御は、制御部80によって行われる。
定着装置Fにおいて、ニップ部Nを通過した用紙Sの先端が分離ポイントに到達するタイミングで、制御部80は電磁弁73を短時間開状態に制御する。すると、コンプレッサ72で圧縮されたエアがエア送風部70aから送風され、用紙Sと定着ベルト61の境界に吹き付けられる。このとき、エア分離ユニット70によるエアの送風方向は、分離ポイントにおける接線方向であることが望ましい。これにより、用紙Sが定着ベルト61から効率よく分離される。
本実施の形態の定着装置Fでは、制御部80が実行するエア制御処理により、弾性層63bの熱伸縮に伴い定着ローラ63の外径が変化した場合にも、これに追従して適切な分離ポイントにエアが吹き付けられるようになっている。特に、定着装置Fにおいて、用紙Sが所定の温度(画像形成時の温度、例えば200℃)で加熱されるときに、エア分離ユニット70が分離ポイントに向けて確実にエアを送風するようになっている。具体的なエア制御処理については後述する。
搬送部50は、給紙装置51、搬送機構52、及び排紙装置53等を備えて構成される。給紙装置51は、3つの給紙トレイユニット51a〜51cを備えている。これらの給紙トレイユニット51a〜51cには、用紙の坪量やサイズ等に基づいて識別された規格用紙や特殊用紙Sが予め設定された種類ごとに収容される。給紙トレイユニット51a〜51cに収容されている用紙Sは、最上部から一枚ずつ送出され、レジストローラ52a等の複数の搬送ローラを備えた搬送機構52により画像形成部40に搬送される。このとき、レジストローラ52aが配設されたレジスト部により、給紙された用紙Sの傾きが補正されるとともに搬送タイミングが調整される。
そして、画像形成部40において、中間転写ベルト47aのトナー像が用紙Sの一方の面に一括して二次転写され、定着装置Fにおいて定着工程が施される。画像形成された用紙Sは、排紙ローラ53aを備えた排紙装置53により機外の排紙トレイ53bに排紙される。
上述したように、本実施の形態の画像形成装置1は、ニップ部Nで用紙Sを加熱、加圧しながら搬送することにより未定着のトナー像を用紙S上に定着させる定着装置Fを備えている。
定着装置Fは、トナー像が転写された用紙Sに接触して、この用紙Sを所定の温度で加熱する定着ベルト61(加熱部)と、定着ローラ63に対して加圧ローラ64が定着ベルト61を介して間接的に押圧されることにより、用紙Sを狭持して搬送するニップ部Nを形成する加圧部を有している。また、定着装置Fは、ニップ部Nの用紙排出側に送風することにより、定着ベルト61(加熱部)から用紙Sを分離させるエア分離ユニット70(エア分離部)を有している。
第1の実施の形態では、センサ65として定着ローラ63(弾性層63b)の温度を検出する温度センサ65Aを適用する。この場合、制御部80は、温度センサ65Aで検出された定着ローラ63の温度に基づいてアクチュエータ71の駆動を制御する。具体的には、定着ローラ63の温度と、アクチュエータ71の駆動情報(エア分離ユニット70の移動量、移動方向)を対応付けたルックアップテーブルを記憶部92に予め格納しておく。制御部80は、このルックアップテーブルを参照して、アクチュエータ71を制御する。
定着ローラ63の温度と外径の関係は、例えば図6のように表される。図6に従うと、20℃における定着ローラ63の外径は150mmであり、200℃における定着ローラ63の外径は158mmである。定着ローラ63の温度と外径の関係は、実験的に測定して求めてもよいし、弾性層63bの肉厚及び熱膨張係数等に基づいて計算により求めてもよい。
また、定着ローラ63の外径とエア分離ユニットの移動量は、例えば図7のように表される。図7には、外径が150mmのときのエア分離ユニット70の位置を基準として、エア分離ユニット70を一方向に平行移動させる場合の移動量について示している。定着ベルト61の分離ポイントに対して、接線方向からエアが吹き付けられるようにエア分離ユニット70の位置が決定されるので、これに基づいて定着ローラ63の外径とエア分離ユニット70の移動量の関係を求めることができる。
図6に示す定着ローラ63の温度と外径の関係、及び図7に示す定着ローラ63の外径とエア分離ユニット70の移動量の関係から、定着ローラ63の温度とエア分離ユニット70の移動量を対応付けたルックアップテーブルが生成される。このルックアップテーブルは、例えば図8のように表される。図8に従うと、定着ローラ63が20℃のときのエア分離ユニット70の位置を基準として、定着ローラ63が200℃のときにはエア分離ユニット70を4mm平行移動させることになる。
図9は、第1の実施の形態におけるエア制御処理の一例について示すフローチャートである。図9に示すエア制御処理は、画像形成装置1の電源が投入されることに伴い、CPU81がROM82に格納されている所定のプログラムを実行することにより実現される。
ステップS101において、制御部80は、アクチュエータ71を制御して、エア分離ユニット70の位置をホームポジション(HP)に移動させる。ここで、ホームポジションとは、画像形成装置1の電源投入後にエア分離ユニット70が配置される初期の位置である。図10に示すように、ホームポジションは、例えば常温(20℃)での定着ローラ63の外径に対応する位置とされる。このとき、エア分離ユニット70によるエアの送風方向は、定着ベルト61の分離ポイントSP0における接線方向と一致する。なお、図10では、定着ベルト61を省略して示している。
ステップS102において、制御部80は、温度センサ65Aからの検出信号に基づいて、定着ローラ63の温度を検出する。
ステップS103において、制御部80は、記憶部92に予め格納されているルックアップテーブルを参照して、検出温度に対応するエア分離ユニット70の駆動情報を取得する。
ステップS104において、制御部80は、アクチュエータ71を制御して、エア分離ユニット70の位置(角度を含む)、すなわちエア分離ユニット70によるエアの送風態様を調整する。定着ローラ63の外径変動がない場合には、エア分離ユニット70によるエアの送風態様は保持される。
図10に示すように、分離ポイントが定着ローラ63の中心Oと20℃における分離ポイントSP0を結ぶ半径方向の延長線上に移動する場合、定着ローラ63の外径が変動した分だけアクチュエータ71によってエア分離ユニット70を平行移動させる。このとき、エア分離ユニット70によるエアの送風方向は、分離ポイントにおける定着ローラ63の接線方向に一致する。
また、定着ローラ63の外径変動に応じて、定着ローラ63の周方向に沿って分離ポイントを変化させる場合は、アクチュエータ71によってエア分離ユニット70を揺動させ、エア分離ユニット70によるエアの送風方向を変化させる。同時に、エア分離ユニット70の位置を移動させてもよい。
ステップS105において、制御部80は、画像形成装置1の電源がオフとされたか否かを判定する。制御部80は、画像形成装置1の電源がオフとされていると判定した場合には処理を終了し、電源がオフとされていないと判定した場合にはステップS102に移行してエア制御処理を繰り返す。
このように、第1の実施の形態の画像形成装置1は、センサ65として定着ローラ63の温度を検出する温度センサ65Aを備えている。そして、制御部80は、温度センサ65Aによる検出結果に基づいてエア分離ユニット70によるエアの送風態様を制御する。
これにより、弾性層63bの熱伸縮に伴う定着ローラ63の外径変動に応じて、エア分離ユニット70によるエアの吹き付け位置を適切に制御することができる。例えば、図1に示すようにウォームアップの直後、連続プリントが終了した直後、又は画像形成に用いられる用紙の坪量や紙種を変更する場合等、定着ローラ63の外径変動によって用紙Sの分離性が損なわれる虞がある場合に極めて有用である。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態では、定着ローラ63の熱伸縮に伴う外径変動を検出するためのセンサ65が、定着ローラ63の外径変動を直接的に検出する変位センサ65Bで構成される。その他の構成は第1の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
変位センサ65Bによる検出信号は制御部80に出力され、制御部80がエア分離ユニット70を制御する際に用いられる。制御部80は、変位センサ65Bによって検出された定着ローラ63の外径変動に応じて、エア分離ユニット70によるエアの送風態様を制御する。
この場合、制御部80は、変位センサ65Bで検出された定着ローラ63の外径変動に基づいてアクチュエータ71の駆動を制御する。具体的には、定着ローラ63のホームポジションを基準とする外径変動と、アクチュエータ71の駆動情報(エア分離ユニット70の移動量、移動方向)を対応付けたルックアップテーブルを記憶部92に予め格納しておく。制御部80は、このルックアップテーブルを参照して、アクチュエータ71を制御する。第2の実施の形態では、図11に示すフローチャートに従ってエア制御処理が行われる。
図11は、第2の実施の形態におけるエア制御処理の一例について示すフローチャートである。図11に示すエア制御処理は、画像形成装置1の電源が投入されることに伴い、CPU81がROM82に格納されている所定のプログラムを実行することにより実現される。なお、図9のフローチャートと重複する工程については説明を簡略化する。
ステップS201において、制御部80は、アクチュエータ71を制御して、エア分離ユニット70の位置をホームポジション(HP)に移動させる。
ステップS202において、制御部80は、変位センサ65Bからの検出信号に基づいて、定着ローラ63の外径変動を検出する。
ステップS203において、制御部80は、記憶部92に予め格納されているルックアップテーブルを参照して、検出された外径変動に対応するエア分離ユニット70の駆動情報を取得する。
ステップS204において、制御部80は、アクチュエータ71を制御して、エア分離ユニット70の位置(角度を含む)、すなわちエア分離ユニット70によるエアの送風態様を調整する。定着ローラ63の外径変動がない場合には、エア分離ユニット70によるエアの送風態様は保持される。
図10に示すように、エア分離ユニット70を一方向に平行移動させる場合、変位センサ65Bで検出された定着ローラ63の外径変動分だけエア分離ユニット70を移動させることになる。
また、定着ローラ63の外径変動に応じて、定着ローラ63の周方向に沿って分離ポイントを変化させる場合は、アクチュエータ71によってエア分離ユニット70を揺動させ、エア分離ユニット70によるエアの送風方向を変化させる。同時に、エア分離ユニット70の位置を移動させてもよい。
ステップS205において、制御部80は、画像形成装置1の電源がオフとされたか否かを判定する。制御部80は、画像形成装置1の電源がオフとされていると判定した場合には処理を終了し、電源がオフとされていないと判定した場合にはステップS202に移行してエア制御処理を繰り返す。
このように、第2の実施の形態の画像形成装置1は、センサ65として定着ローラ63の外径変動を検出する変位センサ65Bを備えている。そして、制御部80は、変位センサ65Bによる検出結果に基づいてエア分離ユニット70によるエアの送風態様を制御する。
これにより、第1の実施の形態と同様に、定着ローラ63の外径変動に応じて、エア分離ユニット70によるエアの吹き付け位置を適切に制御することができる。
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態では、第1の実施の形態、第2の実施の形態におけるセンサ65が省略される。その他の構成は第1の実施の形態と同様である。第3の実施の形態において、制御部80は、画像形成を行うときの当該画像形成装置1の動作状況に基づいて、エア分離ユニット70によるエアの送風態様を制御する。
ここで、画像形成装置1の動作状況とは、プリント枚数、連続プリントの前後、ウォームアップ完了からの時間、待機時間、画像形成に用いられる用紙の坪量又は紙種の変更、画像形成装置1が設置されている環境の温度等である。
そして、これらの動作状況に基づいて、定着ローラ63の温度又は外径をおおよそ推測することができる。したがって、第1、第2の実施の形態と同様に、定着ローラ63の外径変動に応じて、エア分離ユニット70によるエアの吹き付け位置を適切に制御することができる。
第1〜第3の実施の形態で説明したように、画像形成装置1は、弾性層63bの熱伸縮に伴う定着ローラ63の外径変動に応じてエア分離ユニット70(エア分離部)によるエアの送風態様を制御するエア制御部(制御部80、アクチュエータ71)を備えている。
このエア制御部によるエア制御処理により、弾性層63bの熱伸縮に伴い定着ローラ63の外径が変化しても、的確に分離ポイントに向けてエアが送風されるので、定着ベルト61から確実に用紙を分離させることができる。したがって、ウォームアップ直後、連続プリントが終了した直後、画像形成に用いられる用紙の坪量又は紙種が変更された後の画像形成時等に、定着ベルト61から用紙Sが分離されずに、紙ジャム等の不具合が生じることもない。
[第4の実施の形態]
第4の実施の形態に係る画像形成装置は、第1〜第3の実施の形態と同様の構成を有する。第4の実施の形態では、定着ベルト61(加熱部)の温度が所定の温度で安定し、かつ定着ローラ63の温度が安定したときの当該定着ローラ63の外径に合わせて、エア分離ユニット70(エア分離部)によるエアの送風態様が設定される。すなわち、画像形成装置1の電源を投入した直後のエア分離ユニット70のホームポジションが、画像形成時の温度における定着ローラ63の外径に合わせて設定される。
これにより、通常の画像形成時に、容易かつ的確に分離ポイントに向けてエアが送風されるので、定着ベルト61から確実に用紙を分離させることができる。この場合、ウォームアップが終了した後、定着ローラ63の温度が安定するまでは、エア分離ユニット70によるエアの吹き付け位置が分離ポイントとずれてしまうが、ウォームアップ後に適度な待機時間があれば大幅にずれてしまうことはない。
なお、画像形成に用いられる用紙の紙種や坪量に応じて設定温度が初期の設定温度から変更されると、定着ローラ63の外径が変動することになる。また、連続プリントの終了直後等、一時的に定着ローラ63の外径が変動することもある。そこで、第1〜第3の実施形態と組み合わせて、定着ローラ63の温度が安定した後も、弾性層63bの熱伸縮に伴う定着ローラ63の外径変動に応じて、エア分離ユニット70によるエアの送風態様が制御されるようにするのが望ましい。
第1〜第4の実施の形態で説明したように、画像形成装置1では、定着ローラ63が外周面に熱伸縮性を有する弾性層63bを有しているので、弾性層63bの熱伸縮に伴い定着ローラ63の外径が変動する、すなわち分離ポイントが変動する。このように、定着ローラ63の外径変動によって分離ポイントが変動する場合に対応すべく、用紙Sが所定の温度で加熱されるときに、エア分離ユニット70(エア分離部)が定着ベルト61(加熱部)の分離ポイントに向けて送風するようになっている。
画像形成装置1によれば、定着装置Fにおいて、弾性層63bの熱伸縮に伴い定着ローラ63の外径が変動しても、的確に分離ポイントに向けてエアが送風される。したがって、定着ベルト61(加熱部)から確実に用紙Sを分離することができる。
特に、画像形成装置1において、熱ベルト方式の定着ユニット60を採用している場合、すなわち、加熱部である定着ベルト61の温度と定着ローラ63の温度が一致せず、ウォームアップ直後の画像形成時に定着ローラ63の外径変動が生じうる場合に有用である。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、定着装置Fの定着ユニット60において、ハロゲンヒータ等の加熱源を内蔵した定着ローラで上側加圧部を構成するようにしてもよい(熱ローラ方式)。この場合、定着ローラが加圧ローラとともに加圧部を構成するとともに、加熱部を構成する。また、定着ローラに対して加圧ローラが直接的に押圧されることにより、用紙Sを狭持して搬送するニップ部Nが形成される。
また例えば、定着ユニット60の下側加圧部として、複数の支持ローラに無端ベルトを張架したベルト式の構成を適用することもできる。
さらには、エア分離ユニット70として、ファンを回転させることにより分離ポイントに向けてエアを連続的に送風するファン式の送風装置を適用することもできる。
また、実施の形態では、画像形成装置1の制御部80が定着装置F(定着ユニット60、エア分離部70)の動作を制御するが、定着装置Fの動作を制御する専用の制御部を設けるようにしてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 画像形成装置
10 画像読取部
11 自動原稿給紙装置
12 原稿画像走査装置
20 操作表示部
21 表示部
22 操作部
30 画像処理部
40 画像形成部
41 露光装置
42 現像装置
43 感光体ドラム
44 帯電装置
45 クリーニング装置
46 一次転写ローラ
47 中間転写ユニット
47a 中間転写ベルト
47b 支持ローラ
48 クリーニング装置
50 搬送部
51 給紙装置
52 搬送機構
53 排紙装置
60 定着ユニット
61 定着ベルト(加熱部)
62 加熱ローラ
62a 芯金
62b 樹脂層
62c 加熱源
63 定着ローラ(加圧部)
63a 芯金
63b 弾性層
64 加圧ローラ(加圧部)
65 センサ
65A 温度センサ
65B 変位センサ
70 エア分離ユニット(エア分離部)
71 アクチュエータ
72 コンプレッサ
73 電磁弁
80 制御部
81 CPU
82 ROM
83 RAM
91 通信部
92 記憶部
F 定着装置

Claims (7)

  1. トナー像が転写された用紙に接触して、この用紙を所定の温度で加熱する加熱部と、
    定着ローラに対して加圧ローラが直接又は間接的に押圧されることにより、用紙を狭持して搬送するニップ部を形成する加圧部と、
    前記ニップ部の用紙排出側に送風することにより、前記加熱部から前記用紙を分離させるエア分離部と、を有し、前記ニップ部で前記用紙を加熱、加圧しながら搬送することにより未定着のトナー像を前記用紙上に定着させる定着装置を備えた画像形成装置であって、
    前記定着ローラが、外周面に熱伸縮性を有する弾性層を有し、
    前記エア分離部が、前記加熱部の温度が前記所定の温度で安定し、かつ前記定着ローラの温度が安定したときの当該定着ローラの外径に合わせて設定された分離ポイントに向けて送風するものとし、
    前記分離ポイントは、前記定着ローラの外径変動に関わらず、前記ニップ部の用紙排出側の端部から同距離に設定されることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記分離ポイントにエアが吹き付けられるように、前記弾性層の熱膨張に伴う前記定着ローラの外径変動に応じて前記エア分離部によるエアの送風態様を制御するエア制御部を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記定着ローラの温度を検出する温度センサを備え、
    前記エア制御部が、前記温度センサによる検出結果に基づいて前記エア分離部によるエアの送風態様を制御することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記定着ローラの外径変動を検出する変位センサを備え、
    前記エア制御部が、前記変位センサによる検出結果に基づいて前記エア分離部によるエアの送風態様を制御することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  5. 前記エア制御部が、画像形成を行うときの当該画像形成装置の動作状況に基づいて前記エア分離部によるエアの送風態様を制御することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  6. 前記加熱部が、前記定着ローラを含む複数の支持ローラに張架される無端状の定着ベルトで構成され、この定着ベルトにより前記用紙が加熱されることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記エア分離部によるエアの送風方向が、前記分離ポイントにおける接線方向と一致することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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