JP5716195B2 - 水素吸蔵合金及びこの水素吸蔵合金を用いたアルカリ蓄電池 - Google Patents

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本発明は、水素吸蔵合金及びこの水素吸蔵合金を用いたアルカリ蓄電池に関し、詳しくは、アルカリ蓄電池のサイクル寿命特性の向上に寄与する水素吸蔵合金に関する。
アルカリ蓄電池の一つとして、ニッケル水素蓄電池が知られており、このニッケル水素蓄電池は、ニッケルカドミウム蓄電池に比べて高容量で、且つ環境安全性にも優れているという点から、各種のポータブル機器やハイブリッド電気自動車等、さまざまな用途に使用されるようになっている。
このニッケル水素蓄電池の負極に用いられる水素吸蔵合金としては、例えば、CaCu型の結晶を主相とするAB型構造の希土類−Ni系水素吸蔵合金であるLaNi系水素吸蔵合金や、Ti、Zr、V及びNiを含むラーベス相系の結晶を主相とするA型構造の水素吸蔵合金等が一般的に使用されている。
しかし、上記のような水素吸蔵合金は、水素吸蔵能力が必ずしも十分ではなく、この水素吸蔵合金を用いたニッケル水素蓄電池の場合、高容量化させることが困難であった。
そこで、近年では、水素吸蔵合金の水素吸蔵能力を向上させるために、希土類−Ni系水素吸蔵合金の希土類元素の一部をMgで置換した組成を有する希土類−Mg−Ni系水素吸蔵合金が提案されている。この希土類−Mg−Ni系水素吸蔵合金は、AB型サブユニット及びA型サブユニットを含む構造をなしており、AB型合金の特徴である水素の吸蔵放出が安定しているという長所と、A型合金の特徴である水素の吸蔵量が大きいという長所とを併せ持っている。よって、上記希土類−Mg−Ni系水素吸蔵合金は、従来の希土類−Ni系水素吸蔵合金に比べ、多量の水素ガスを吸蔵することが報告されている(非特許文献1参照)。
ジャーナル・オブ・アロイズ・アンド・コンパウンズ、第311巻、第2号、p.L5−L7(2000年)(Journal of Alloys and Compounds Volume 311,Issue 2,Pages L5−L7(2000))
ところで、上記の希土類−Mg−Ni系水素吸蔵合金を負極材料に用いた電池は、高容量化は図れるが、以下のような問題がある。
上記の希土類−Mg−Ni系水素吸蔵合金に含まれるA型サブユニットは、水素の吸蔵時における結晶格子の膨張にともなう合金の割れは起き難いが、結晶構造に歪みが生じ易く、斯かる歪みの残留量が増加すると結晶構造自体が水素を吸蔵放出できない形態となってしまうという不具合が生じる。つまり、A型サブユニットは、水素の吸蔵量は大きいが、水素の吸蔵放出を繰り返すうちに結晶構造の歪みに起因する劣化を引き起こす。このため、電池の充放電を繰り返していくと、A型サブユニットの部分における結晶構造の歪みによる劣化に起因して水素の吸蔵放出量が減り、それにともない放電容量の低下を招く。
一方、AB型サブユニットは、水素の吸蔵時における結晶格子の膨張により合金が割れ易く、水素の吸蔵放出を繰り返すと合金が割れて微粉化していく。このように、合金が割れていくと反応性が高い新生面が多数発生するので、電池内の電解液とこの新生面とが反応し、合金は酸化されて劣化していき、水素の吸蔵量が減り、その結果、放電容量の低下を招く。しかも、電解液と新生面との反応においては、電解液が消費され減少していくので、それにともない電池の内部抵抗が増加していき放電が困難となるため、電解液の消費による放電容量の低下も起こる。
このように、上記したような希土類−Mg−Ni系水素吸蔵合金を負極材料に用いたアルカリ蓄電池では、充放電を繰り返していくと、放電容量の低下を招き、その結果、電池のサイクル寿命が短くなるという問題があった。
本発明は、希土類−Mg−Ni系水素吸蔵合金を負極に備えたアルカリ蓄電池における上記のような問題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、電池を繰り返し充放電させた場合において、長期に亘って高容量を維持することができ電池のサイクル寿命特性の向上に寄与する水素吸蔵合金及びこの水素吸蔵合金を用いたアルカリ蓄電池を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明によれば、希土類−Mg−Ni系の水素吸蔵合金であって、A型サブユニット及びAB型サブユニットから構成される混合相を含み、前記混合相は、[LHLHHH](但し、LはA型サブユニット、HはAB型サブユニットを示す)で表される基本ユニットを含み、この基本ユニットは結晶構造における結晶軸のうち一軸方向に積層されていることを特徴とする水素吸蔵合金が提供される(請求項1)。
また、本発明によれば、請求項1に記載の水素吸蔵合金を含む負極要素を備えることを特徴とするアルカリ蓄電池が提供される(請求項2)。
本発明に係る水素吸蔵合金は、A型サブユニット及びAB型サブユニットから構成される混合相を含み、前記混合相は、[LHLHHH](但し、LはA型サブユニット、HはAB型サブユニットを示す)で表される基本ユニットが積層されてなる新規な構造を有しており、斯かる構造により、水素の吸蔵量を維持しつつ、水素の吸蔵放出にともなう合金の劣化が抑えられる。また、この水素吸蔵合金を含む負極要素を備える本発明のアルカリ蓄電池は、サイクル寿命特性に優れたものとなる。
本発明に係る水素吸蔵合金における結晶構造の基本ユニットを模式的に示したモデル図である。 開放型のニッケル水素蓄電池の概略構成を示した模式図である。 実施例1に係る水素吸蔵合金の格子像を示す高角散乱環状暗視野走査透過型顕微鏡(HAADF−STEM)写真である。 比較例1に係る水素吸蔵合金における結晶構造の基本ユニットを模式的に示したモデル図である。 サイクル数と容量維持率との関係を示したグラフである。
本発明の一実施形態に係る水素吸蔵合金は、希土類元素、マグネシウム、ニッケル、アルミニウム等が所定の割合で含まれている希土類−Mg−Ni系水素吸蔵合金であり、A型のサブユニットとAB型のサブユニットとからなる混合相を含んでいる。
この混合相は、図1に示す基本ユニット2が、例えば、図1中の矢印で示される方向、即ち、結晶構造における結晶軸のうち主軸となるいわゆるc軸の方向に周期的に多数積層されてなる構造を有している。ここで、基本ユニット2は、図1から明らかなように、参照符号Lで表されるA型サブユニット及び参照符号Hで表されるAB型サブユニットが、特定の周期でc軸方向に積層されてなる。詳しくは、図1中の上から下に向かって、LHLHHHの順に積層されている。つまり、前記混合相は、[LHLHHH]n(但し、LはA型のサブユニット、HはAB型のサブユニット、nは整数を示す)の周期性を有している。
本発明に係る水素吸蔵合金は、上記のような混合相を含むことから、水素の吸蔵放出を繰り返しても合金の劣化が抑制される。この結果、本発明に係る水素吸蔵合金を負極材料に用いたアルカリ蓄電池は、サイクル寿命特性が向上する。
ここで、本発明に係る希土類−Mg−Ni系水素吸蔵合金を負極材料に用いたアルカリ蓄電池が、サイクル寿命特性に優れるのは、以下の理由によるものと考えられる。
本発明に係る希土類−Mg−Ni系の水素吸蔵合金における基本ユニット2は便宜的に2つの領域に分けることができる。即ち、基本ユニット2は、図1に示すように、A型サブユニット及びAB型サブユニットが1対1の比で配列された第1領域4と、A型サブユニット及びAB型サブユニットが1対3の比で配列された第2領域6とに分けることができ、第1領域4は図1における上側に位置付けられており、その下側に第2領域6がつながっている形態をなしている。ここで、第1領域(A:AB=1:1)4は、いわゆるAB型構造であり、第2領域(A:AB=1:3)6は、いわゆるA19型構造である。そして、水素の吸蔵放出にともない、AB型構造は割れ難いが歪み易く、A19型構造は歪み難いが割れ易い特性を備えている。これらAB型構造及びA19型構造の特性は、そこに含まれるA型サブユニットとAB型サブユニットとの構成比により決まる。つまり、AB型構造では、A型サブユニットに起因した結晶構造の歪み易さ(割れ難さ)が発現され、A19型構造では、AB型サブユニットに起因した合金の割れ易さ(歪み難さ)が発現される。
本発明の水素吸蔵合金に含まれる混合相は、上記した基本ユニット2が周期的に繰り返す構造をなしているが、より細かく見ていくと、AB型構造に相当するA:AB=1:1の第1領域とA19型構造に相当するA:AB=1:3の第2領域とが周期的に繰り返す構造をとる。このような構造をとることから、水素の吸蔵放出にともない第1領域(AB型構造)で生じた歪みの影響を第2領域(A19型構造)で吸収し、第2領域(A19型構造)の割れ易さの影響を第1領域(AB型構造)で吸収することができると考えられる。よって、水素吸蔵合金全体として水素の吸蔵放出にともなう歪みや微粉化による劣化を抑制することができると考えられる。このように、水素吸蔵合金の歪みや微粉化が抑制されれば、AB型のサブユニット及びA型のサブユニット本来の優れた水素の吸蔵放出能力を長期間維持することができるため、本発明の水素吸蔵合金を負極材料に用いたアルカリ蓄電池は、充放電を繰り返しても、高い容量を長期間維持することができ、サイクル寿命特性に優れたものになると考えられる。
次に、本発明の水素吸蔵合金は、例えば以下のようにして得られる。
まず、所定の組成となるよう金属原材料を秤量して混合し、この混合物を例えば高周波誘導溶解炉で溶解したのち冷却してインゴットにする。得られたインゴットに対し、不活性ガス雰囲気下にて900〜1200℃に加熱し24〜78時間保持する熱処理を施すことにより本発明の水素吸蔵合金が得られる。この後、前記インゴットを粉砕し、篩分けにより所望粒径に分級して、水素吸蔵合金粒子とする。
ここで、本発明に係る希土類−Mg−Ni系水素吸蔵合金の組成は自由に選択できるが、例えば、一般式:
Ln1−xMgNiy−a−bAl・・・(I)
で表されるものを用いるのが好ましい。
ただし、一般式(I)中、Lnは、La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Sc,Y,Zr及びTiよりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素を表し、Mは、V,Nb,Ta,Cr,Mo,Mn,Fe,Co,Ga,Zn,Sn,In,Cu,Si,P及びBよりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素を表し、添字a、b、x、yは、それぞれ0.05≦a≦0.30、0≦b≦0.50、0.05≦x≦0.30、2.8≦y≦3.9を満たす数を表す。
1.実施例1
(1)水素吸蔵合金電極(負極)の作製
Nd、Mg、Ni及びAlを所定の組成となるように秤量して混合し、得られた混合物を高周波誘導溶解炉にて溶解し、溶湯を鋳型に流し込み、室温まで冷却して水素吸蔵合金のインゴットを得た。なお、この水素吸蔵合金の組成を高周波プラズマ分光分析法(ICP)によって分析した結果、組成はNd0.75Mg0.25Ni3.35Al0.15であった。
そして、この水素吸蔵合金のインゴットに対し、アルゴンガス雰囲気中において950℃に加熱し48時間保持する熱処理を施した。
ついで、熱処理後のインゴットに対し、アルゴンガス雰囲気下で機械的に粉砕して、平均粒径が65μmである希土類−Mg−Ni系水素吸蔵合金粉末を得た。
得られた水素吸蔵合金粉末1重量部と、導電剤として平均粒径2.5μmのニッケル粉末3重量部を混合し、得られた混合物を加圧成型して1gのペレット状の水素吸蔵合金負極14を作製した。
(2)ニッケル水素蓄電池の作製
図2に示す開放型の液リッチニッケル水素蓄電池10を作製した。このニッケル水素蓄電池10は、ポリプロピレン製の容器12を備えており、この容器12内に上記したようにして得られた水素吸蔵合金の負極14と、この負極14に対向する位置に負極容量規制の酸化水銀電極からなる参照極16とを配置した。更に、これら負極14及び参照極16を囲むようにして筒形状をなす正極18を配置した。この正極18は、負極14対して十分大きな容量を有する焼結式ニッケルからなる。そして、これら負極14、参照極16、正極18が完全に浸かるように7NのKOH溶液からなるアルカリ電解液20を容器12内に注入し、開放型のニッケル水素蓄電池10を作製した。なお、図2中の参照符号22、24、26は、負極14、参照極16、正極18それぞれに接続されたリードを表し、これらリード22、24、26は、図示しない充電用電源、測定機器等に接続されている。
2.比較例1
組成が(La0.20Pr0.4Nd0.4)Mg0.17Ni3.13Al0.17の水素吸蔵合金のインゴットを作製し、このインゴットをアルゴンガス雰囲気中において1000℃で10時間熱処理したこと以外は実施例1と同様な水素吸蔵合金負極を作製した。そして、このようにして得られた負極を用いたこと以外は、実施例1と同様にして開放型のニッケル水素蓄電池10を作製した。
3.水素吸蔵合金の評価
(1)高角散乱環状暗視野走査透過型顕微鏡(HAADF−STEM)観察
熱処理後の水素吸蔵合金インゴットからHAADF−STEM観察用の試料を予め採取しておき、この試料に対しHAADF−STEM観察を行った。
(2)実施例1について
実施例1の水素吸蔵合金のHAADF−STEM写真を図3に示した。
まず、図3のHAADF−STEM写真において、AB型サブユニットに含まれる原子番号の大きい希土類元素のみからなる原子コラムが明るい輝点で示されるため、低倍率の像(図3(a))では、c軸方向に直交する明線が等間隔ではなく、AB型サブユニット1つの細い明線とAB型サブユニット3つに起因する太い明線の繰り返しとして確認することができる。
また、図3(a)の一部を拡大した図3(b)においては、観察された結晶構造を説明するためのモデル図を重ねて表示した。この図3(b)から明らかなように、実施例1に係る水素吸蔵合金は、A型サブユニット(L)とAB型サブユニット(H)が1:1のLHで表される領域と、A型サブユニット(L)とAB型サブユニット(H)が1:3のLHHHで表される領域が交互に積層し、全体としてLHLHHHで表される基本ユニットが周期的に積層してなる構造を含んでいることがわかる。つまり、実施例1の水素吸蔵合金のHAADF−STEM写真からも、本発明の水素吸蔵合金は、図1に示したLHLHHH構造を有する基本ユニット2がc軸方向に周期的に積層されてなる構造を含んでいることがわかる。
(3)比較例1について
一方、比較例1の水素吸蔵合金については、HAADF−STEM写真の観察結果から、明線の周期が等間隔であり、A型サブユニット(L)とAB型サブユニット(H)が1:2のLHHで表される基本ユニットが繰り返し積層してなる構造であることを確認した。このHAADF−STEM写真の観察結果を基に得られた比較例1の基本ユニット32のモデル図を図4に示した。
(4)これら図3(b)及び図4から実施例1の水素吸蔵合金と比較例1の水素吸蔵合金とでは、A型サブユニット(L)及びAB型サブユニット(H)の配列が異なり、結晶構造に差異があることがわかる。
4.ニッケル水素蓄電池の評価
(1)得られた開放型のニッケル水素蓄電池10に対し、温度25℃において、水素吸蔵合金1gに対して300mAの電流で170分間充電し、その後10分間休止したのち、充電時と同じ電流で参照極16(酸化水銀電極)に対する負極14の電圧が−0.7Vになるまで放電し、その後10分間休止することを1サイクルとする操作を50回繰り返し行った。そして、各サイクル毎の放電容量を測定し、その測定値をサイクル容量とした。また、前記サイクル容量のうち最大値を最大容量とした。そして、(II)式で示される最大容量に対する容量維持率を求めた。
最大容量に対する容量維持率(%)=(サイクル容量/最大容量)×100・・・(II)
この結果から最大容量に対する容量維持率の推移を示すべくサイクル数と容量維持率との関係を図5に示した。なお、最終充放電時における最大容量に対する容量維持率は、実施例1が98.9%であり、比較例1が93.0%であった。
(2)図5より次のことが明らかである。
(i)実施例1の水素吸蔵合金を用いた電池は、活性化に比較的時間がかかるが、最大容量値を示した後は、容量維持率の低下は少なく、最終的には、98.9%と高い容量維持率を示している。
これは、実施例1の水素吸蔵合金は、水素の吸蔵放出にともなう劣化が起こり難く、水素の吸蔵放出量の低下を抑制できたため、電池の容量を比較的高く維持できたものと考えられる。
この実施例1の水素吸蔵合金の構造は、A型サブユニット(L)とAB型サブユニット(H)が1:1のLHで表される第1領域と、A型サブユニット(L)とAB型サブユニット(H)が1:3のLHHHで表される第2領域が交互に積層し、全体としてLHLHHHで表される基本ユニットが周期的に積層してなる構造を含んでいることから、割れ難いが歪み易い特性を有する第1領域と、歪み難いが割れ易い特性を有する第2領域とが、互いに補完し合い、全体として水素の吸蔵放出にともなう結晶構造の歪みや合金の割れの発生を有効に抑えることができているためであると考えられる。
(ii)比較例1の水素吸蔵合金を用いた電池は、早い段階で活性化が完了し、10サイクルよりも前に最大容量値を示している。その後、容量維持率は低下していき最終的には、93.0%まで下がっている。
これは、比較例1の水素吸蔵合金は、水素の吸蔵放出にともなう劣化が起こり易く、水素の吸蔵放出量の低下を招いたため、電池の容量が早期に低下したものと考えられる。
この比較例1の水素吸蔵合金の構造は、A型サブユニット(L)とAB型サブユニット(H)が1:2のLHHで表される基本ユニットが繰り返し積層してなる構造であることから、AB型サブユニットに起因した合金の割れ易さを結晶構造が歪み易く割れ難い特性を有するA型サブユニットの部分で十分に補完することができず、合金の劣化が進行したためと考えられる。
(3)以上より、本発明の水素吸蔵合金を負極材料に用いたニッケル水素二次電池は、充放電の繰り返しによる水素吸蔵量の低下が抑制され、長い期間に亘り高い容量を維持できるのでサイクル寿命特性に優れているといえる。
なお、本発明は、上記した実施例に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明に係る水素吸蔵合金を含む負極要素を用いるアルカリ蓄電池としては、上記した開放型のニッケル水素蓄電池に限られるものではなく、密閉型のニッケル水素蓄電池に用いても構わない。
2 基本ユニット
4 第1領域
6 第2領域
10 開放型のニッケル水素蓄電池
12 容器
14 負極
16 参照極
18 正極
20 アルカリ電解液
22、24、26 リード
L A型サブユニット
H AB型サブユニット

Claims (2)

  1. 希土類−Mg−Ni系の水素吸蔵合金であって、
    型サブユニット及びAB型サブユニットから構成される混合相を含み、
    前記混合相は、
    [LHLHHH](但し、LはA型サブユニット、HはAB型サブユニットを示す)で表される基本ユニットを含み、この基本ユニットは結晶構造における結晶軸のうち一軸方向に積層されていることを特徴とする水素吸蔵合金。
  2. 請求項1に記載の水素吸蔵合金を含む負極要素を備えることを特徴とするアルカリ蓄電池。
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