JP5715216B2 - 不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体組成物 - Google Patents
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Description
しかしながら、(ポリ)アルキレングリコール鎖を有する重合体をセメント組成物等に用いる場合、種々の性能に優れるとともに、低コストで汎用性のあるものとすることが求められており、そのような重合体を製造する方法が求められていた。更に、分散性能や減水性を向上し、製造現場においてコンクリート等の流動性の保持性を向上させ、コンクリート等の状態がより作業しやすい状態となるようにすることにより、土木・建築構造物等の構築現場における作業効率等をさらに改善したり、コンクリート等の特性を向上したりするための工夫の余地があった。
本発明はまた、上記製造方法で得られる(ポリ)アルキレングリコール鎖を有する重合体でもある。
以下に本発明を詳述する。
一方、異性体の含有量は、得られた重合体のセメント組成物に対する分散性能の観点からは、異性体含有量は少ない方が好ましいが、セメント組成物の状態を改善するという観点からは、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体100部に対して、0.001部以上含むものであることが好ましく、より好ましくは、0.01部以上、さらに好ましくは、0.1部以上含むものである。
X−O−(R1O)n−R2 (3)
(式中、Xは、炭素数2〜6のアルケニル基を表し、R1Oは、炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表す。nは、30以上の数であり、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表す。R2は水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表す。)で表されることが好ましい。
上記2種以上のオキシアルキレン基を有する場合の組み合わせとしては、(オキシエチレン基、オキシプロピレン基)、(オキシエチレン基、オキシブチレン基)、(オキシエチレン基、オキシスチレン基)が好ましい。中でも、(オキシエチレン基、オキシプロピレン基)がより好ましい。
CH2=C(CH3)CH2−O−(R1O)n−R2 (1)
(式中、R1Oは、炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表す。nは、30以上の数であり、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表す。R2は水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表す。)で表されるものであることが好ましい。上記式において、R1Oとしては、炭素数2〜18のオキシアルキレン基である。上記式中、R1O、n、R2としては、上述と同様であることが好ましい。
(CH3)2C=CH−O−(R1O)t−R2 (2)
(式中、R1Oは、炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表す。tは、30以上の数であり、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表す。R2は水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表す。)で表されるものであることが好ましい。上記式中、R1O、R2は、それぞれ上述したものと同様であることが好ましい。また、上記tは、上述したnと同じ範囲であることが好ましい。
上記異性体は、2重結合炭素上にアルキル置換基が多くなるので、重合性は転位前の単量体(不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体)よりも低下する傾向がある。
CH2=C(CH3)CH2−O−(R1O)n−R2 (1)
(式中、R1Oは、炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表す。nは、30以上の数であり、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表す。R2は水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表す。)で表され、
上記不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体の異性体は、下記一般式(2):
(CH3)2C=CH−O−(R1O)t−R2 (2)
(式中、R1Oは、炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表す。tは、30以上の数であり、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表す。R2は水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表す。)で表される(ポリ)アルキレングリコール鎖を有する重合体の製造方法もまた、本発明の好ましい形態の一つである。
上記X−OH としては、Xは炭素数2〜6のアルケニル基である。アルケニル基としてより好ましくは炭素数3〜5のアルケニル基であり、さらに好ましくは炭素数4のアルケニル基である。その具体例は、3−メチル−3−ブテニルアルコール、4−ペンテニルアルコール、3−ペンテニルアルコール、2−メチル−3−ブテニルアルコール、1,1−ジメチル−2−プロペニルアルコール等の炭素数5の不飽和アルコール、メタリルアルコール、3−ブテニルアルコール、2−ブテニルアルコール、1−メチル−2−ブテニルアルコール等の炭素数4の不飽和アルコールが好適である。これらの中でも、メタリル基、アリル基、3−メチル−3−ブテニル基が好ましく、特にメタリル基が好ましい。
上記アルキレンオキシド付加温度の上限は、2重結合の転位抑制の観点から150℃以下が好ましく、さらに好ましくは145℃以下、さらに好ましくは140℃以下、さらに好ましくは135℃以下、さらに好ましくは130℃以下、さらに好ましくは125℃以下が好ましい。
上記アルキレンオキシド付加温度の下限は、アルキレンオキシド付加反応の反応速度・生産性の観点から100℃以上が好ましく、105℃以上がさらに好ましく、110℃以上がさらに好ましく、115℃以上がさらに好ましく、120℃以上がさらに好ましい。
また所望のアルキレンオキシド付加モル数に達するまで、アルキレンオキシドの付加反応が数段階を経る場合、各段階の反応温度は150℃以下であることが最も好ましい。各段階で反応温度が異なる場合、150℃以下の反応温度が主反応温度であることが好ましい。例えば、(i)〜(iii)の少なくとも一つを満たすものであることが好ましい。
(i)各段階の反応温度の平均値が150℃以下である。
(ii)アルキレンオキシド付加反応全工程の反応温度の平均値が150℃以下である。
(iii)各段階の反応時間の合計に対して、150℃以上の反応時間が50%以下である。
上記付加反応においては、加圧下で行うことが好ましい。付加反応開始時の圧力としては、0.01〜0.5MPaが好ましい、より好ましくは0.05〜0.3MPaが好ましい、より好ましくは0.1〜0.2MPaである。付加反応時の圧力としては0.9MPa以下が好ましい。
上記触媒の使用量としては、塩基性触媒であってもその使用量により2重結合の転位及びポリエチレングリコールの副生の観点からできるだけその使用量を低減することが好ましい。触媒の使用量(触媒濃度)としては、仕込み原料から算出されるアルキレンオキシド付加物理論量に対する触媒の重量比が10000ppm以下であることが好ましい。より好ましくは8000ppm以下であり、更に好ましくは5000ppm以下であり、特に好ましくは3000ppm以下である。より好ましくは1000ppm以下であり、更に好ましくは800ppm以下であり、特に好ましくは500ppm以下であり、最も好ましくは300ppm以下である。
上記触媒量を低減しすぎるとアルキレンオキシド付加反応の速度・生産性が低下することから、触媒量は50ppm以上が好ましい。より好ましくは100ppm以上であり、更に好ましくは150ppm以上であり、特に好ましくは200ppm以上であり、最も好ましくは250ppm以上である。
工程1で副生する副生成物Aであるポリアルキレングリコール(図1ではポリエチレングリコール)は、通常、工程1の原料である不飽和アルコール及び不飽和アルコールアルキレングリコール付加物中に含まれる水分や前記付加反応触媒として用いる金属酸化物由来の水分と、アルキレンオキシドとが反応して副生する。
工程2では、通常、工程1で副生したポリアルキレングリコール(図1ではポリエチレングリコール)に、更にアルキレンオキシドが反応して工程1よりも長鎖のポリアルキレングリコールが副生する。
上記(ポリ)アルキレングリコール鎖を有する重合体を製造する方法においては、目的とする重合体に応じて重合させる単量体や単量体の割合を選択し、その単量体に応じた反応条件等を適宜設定して重合を行うことが好適である。例えば、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体と不飽和カルボン酸とを重合させてポリカルボン酸系共重合体を得る工程(重合工程という)について、以下に説明する。
上記不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体(単量体(i)とも言う。)としては、後述するアルキレンオキシド付加工程を含む製造方法で得られるものであることが好ましく、1種又は2種以上を用いてもよい。2種以上用いる場合としては、オキシアルキレン基の平均付加モル数nが30以上の範囲において異なる2種以上の組み合わせであってもよい。このとき、オキシアルキレン基の平均付加モル数nの差は10以上であるのが好ましく、20以上であるのがより好ましい。例えば、平均付加モル数nが50〜300であるものと、平均付加モル数nが1〜50であるものとの組み合わせ等が好適である。この場合、nの差としては、10以上が好ましく、より好ましくは20以上である。また、これらの割合としては、平均付加モル数nが1〜50であるものよりも平均付加モル数nが50〜300であるものの割合(重量比)の方が多いことが好ましい。異なる3種以上の単量体(i)を用いる場合も、平均付加モル数nの差は、10以上であるのが好ましく、20以上であるのがより好ましい。
上記(1)の形態としては、原料の中に不飽和(ポリ)アルキレングリコール系ジエーテル単量体を不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体100部に対して、0.001〜20部含有する形態であることが好ましい。この場合には不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体を得る際に不飽和(ポリ)アルキレングリコール系ジエーテル単量体が含まれるような製造方法や製造原料を用いることが好ましく、例えば、上記製法で得た不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体を原料として用いることによって達成することができ、原料として有用である。このように、不飽和(ポリ)アルキレングリコール系ジエーテル単量体が、副生成物として原料中に存在していていることが好ましい形態である。すなわち、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体を含む単量体成分を重合して(ポリ)アルキレングリコール鎖を有する重合体を製造する方法であって、該製造方法は、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体として不飽和(ポリ)アルキレングリコール系ジエーテル単量体を0.001〜20質量%含有する単量体原料を用いて重合する工程含む(ポリ)アルキレングリコール鎖を有する重合体の製造方法もまた、本発明の好ましい形態の一つである。
X−O−(R2O)m−Y (4)
(式中、X及びYは、同一又は異なって、炭素数2〜6のアルケニル基を表す。R2Oは、炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表す。mは、オキシアルキレン基の平均付加モル数であり1〜300の数である。)で表されるものであることが好ましい。上記X及びYは、同一又は異なって、上述したXと同様であることが好ましい。
上記2種以上のオキシアルキレン基が存在する場合は、ブロック状、ランダム状、交互状等のいずれの存在形態でもよい。
上記単量体(i)の配合割合としては、1質量%以上であることが好ましい。配合割合が1質量%未満であると、得られるポリカルボン酸系共重合体をセメント混和剤として用いた場合に、セメントに対する分散性能が低下する傾向がある。より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは20質量%以上、特に好ましくは30質量%以上、最も好ましくは45質量%以上である。
共重合の際の重合時間は、特に限定されないが、例えば、0.5〜10時間の範囲が適当であり、好ましくは0.5〜8時間、更に好ましくは1〜6時間の範囲がよい。重合時間が、この範囲より、長すぎたり短すぎたりすると、重合率の低下や生産性の低下をもたらし好ましくない。
共重合の際の全単量体成分の使用量は、他の原料及び重合溶媒を含む全原料に対して10〜99質量%の範囲が適当であるが、20〜98質量%の範囲が好ましく、25〜95質量%の範囲がより好ましく、30〜90質量%の範囲がさらに好ましく、30〜80質量%の範囲がとりわけ好ましく、40〜70質量%の範囲が最も好ましい。特に、全単量体成分の使用量がこの範囲より低すぎると、重合率の低下や生産性の低下をもたらし好ましくない。
なお、溶媒の溶存酸素濃度の調整は、重合反応槽で行なってもよく、あらかじめ溶存酸素量を調整した溶媒を用いてもよい。溶媒中の酸素を追い出す方法としては、例えば、下記の(1)〜(5)の方法が挙げられる。
(2)溶媒を入れた容器内の気相部分を窒素等の不活性ガスで置換したまま、液相部分を長時間激しく攪拌する。
(3)容器内に入れた溶媒に、窒素等の不活性ガスを長時間バブリングする。
(4)溶媒を一旦沸騰させた後、窒素等の不活性ガス雰囲気下で冷却する。
(5)配管の途中に静止型混合機(スタティックミキサー)を設置し、溶媒を重合反応槽に移送する配管内で窒素等の不活性ガスを混合する。
なお、上記ポリカルボン酸系共重合体におけるカルボキシル基を全て未中和型に換算したときのカルボキシル基ミリ当量数は、以下のようにして計算することができる。例えば、不飽和カルボン酸としてアクリル酸を用い、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体(単量体(i))/不飽和カルボン酸(単量体(ii))=90/10(質量%)の組成比で共重合した場合、アクリル酸の分子量は72であるので、共重合体1g当たりのカルボキシル基ミリ当量数は、(0.1/72)×1000=1.39(meq/g)となる(計算例1)。また、例えば、単量体(ii)としてアクリル酸ナトリウムを用い、単量体(i)/単量体(ii)=90/10(質量%)の組成比で共重合した場合、アクリル酸ナトリウムの分子量は94であり、アクリル酸の分子量は72であるので、共重合体1g当たりのカルボキシル基ミリ当量数は、(0.1/94)/(0.9+0.1×72/94)×1000=1.09(meq/g)となる(計算例2)。なお、重合時にはアクリル酸を用い、重合後に アクリル酸に由来するカルボキシル基を水酸化ナトリウムで中和した場合にも、計算例2と同様に計算できる。また、例えば、単量体(ii)としてメタクリル酸ナトリウム及びアクリル酸ナトリウムを用い、単量体(i)/メタクリル酸ナトリウム/アクリル酸ナトリウム=90/5/5(質量%)の組成比で共重合した場合、メタクリル酸の分子量は86、メタクリル酸ナトリウムの分子量は108、アクリル酸の分子量は72、アクリル酸ナトリウムの分子量は94であるので、共重合体1g当たりのカルボキシル基ミリ当量数は、(0.05/108+0.05/94)/(0.9+0.05×86/108+0.05×72/94)×1000=1.02(meq/g)となる(計算例3)。
本発明のポリカルボン酸系共重合体は、セメント混和剤又はコンクリート混和剤等として特に好適に用いられるものである。このように、上記ポリカルボン酸系共重合体を含むセメント混和剤もまた、本発明の好ましい形態の一つである。
上記セメント混和剤は、上述したポリカルボン酸系共重合体を含むことにより、分散性能、スランプ保持性能、モルタル及びコンクリートの耐久性向上等の優れた効果を奏することができる。また、上記セメント混和剤、セメント及び水を必須成分として含んでなるセメント組成物は、粘性(作業性、例えば、モルタルを練る際の練りやすさやコンクリートの現場でのスコップワーク)と、流動性(流し込んだときの流れやすさ)との両方を発揮することができる。なお、セメント組成物の物性を示す「フロー値」(流動性)と「コンクリートの状態」(粘性)との間の技術的な相関関係は、現時点では少なくとも明らかではないが、例えば、これらの現象を例えて言うと、水あめとヨーグルトとを比較すると、水あめは粘りけがあるためスプーンでかき混ぜようとした場合、相当の力が必要となるが(粘性が高く作業性がわるい)、平らな面に置いた場合は流動して薄く広がる。一方、ヨーグルトをスプーンでかき混ぜようとした場合、容易にかき混ぜることはできるが(粘性が低く作業性がよい)、平らな面に置いても流動して広がっていくことはない。
本発明において、セメント混和剤の固形分測定方法としては、以下の方法が好適である。
(固形分測定方法)
1.アルミ皿を精秤する。
2.1で精秤したアルミ皿に固形分測定物を精秤する。
3.窒素雰囲気下130℃に調温した乾燥機に2で精秤した固形分測定物を1時間入れる。
4.1時間後、乾燥機から取り出し、室温のデシケーター内で15分間放冷する。
5.15分後、デシケーターから取り出し、アルミ皿+測定物を精秤する。
6.5で得られた質量から1で得られたアルミ皿の質量を差し引き、2で得られた固定分の質量を除することで固形分を測定する。
上記セメント混和剤は、2種以上の共重合体が組み合わせされたものであってもよい。例えば、単量体(i)由来の構成単位(I)と単量体(ii)由来の構成単位(II)との比率が異なる2種以上の共重合体の組み合わせや、上記単量体(i)により導入された構成単位(I)のオキシアルキレン基の平均付加モル数が異なる2種以上の共重合体の組み合わせ等が可能である。
さらに、上記セメント組成物は、以下の(1)〜(20)に例示するような他の公知のセメント添加剤(材)を含有することができる。
(3)遅延剤:グルコン酸、グルコヘプトン酸、アラボン酸、リンゴ酸又はクエン酸、及び、これらの、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、トリエタノールアミン等の無機塩又は有機塩等のオキシカルボン酸;グルコース、フラクトース、ガラクトース、サッカロース、キシロース、アピオース、リボース、異性化糖などの単糖類や、二糖、三糖等のオリゴ糖、又はデキストリン等のオリゴ糖、又はデキストラン等の多糖類、これらを含む糖蜜類等の糖類;ソルビトール等の糖アルコール;珪弗化マグネシウム;リン酸並びにその塩又はホウ酸エステル類;アミノカルボン酸とその塩;アルカリ可溶タンパク質;フミン酸;タンニン酸;フェノール;グリセリン等の多価アルコール;アミノトリ( メチレンホスホン酸) 、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラ( メチレンホスホン酸) 、ジエチレントリアミンペンタ( メチレンホスホン酸) 及びこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩等のホスホン酸及びその誘導体等。
(5)鉱油系消泡剤:燈油、流動パラフィン等。
(6)油脂系消泡剤:動植物油、ごま油、ひまし油、これらのアルキレンオキシド付加物等。
(8)脂肪酸エステル系消泡剤:グリセリンモノリシノレート、アルケニルコハク酸誘導体、ソルビトールモノラウレート、ソルビトールトリオレエート、天然ワックス等。
(11)アミド系消泡剤:アクリレートポリアミン等。
(12)リン酸エステル系消泡剤:リン酸トリブチル、ナトリウムオクチルホスフェート等。
(13)金属石鹸系消泡剤:アルミニウムステアレート、カルシウムオレエート等。
(14)シリコーン系消泡剤:ジメチルシリコーン油、シリコーンペースト、シリコーンエマルジョン、有機変性ポリシロキサン(ジメチルポリシロキサン等のポリオルガノシロキサン)、フルオロシリコーン油等。
(18)防錆剤:亜硝酸塩、リン酸塩、酸化亜鉛等。
(19)ひび割れ低減剤:ポリオキシアルキルエーテル等。
(20)膨張材;エトリンガイト系、石炭系等。
使用カラム:Shodex
GF−1G 7B
GF−310 HQ
溶離液:水/アセトニトリル=98/2(質量%)
サンプル:サンプルを上記溶離液を用いて0.1%に調整したもの。
サンプル打ち込み量:200μL
カラム温度:40℃
流速:1mL/分
検出器:Waters 2414 RI検出器
System:Waters alliance 2695
解析ソフト:Waters Empower2(標準パッケージ/GPCオプション)
使用カラム:GLサイエンス社製
Inertsil guard column 1本
Inertsil ODS−25μm 4.6mm×250mm 3本
溶離液:酢酸52.5gと酢酸ナトリウム三水和物3.75gに水を加えて9000gにし、さらにアセトニトリル6000gを加えたもの。
サンプル:サンプルを上記溶離液にて1.0%となるように調整したもの。
サンプル打ち込み量:100μL
流速:0.6mL/分
カラム温度:40℃
System:Waters alliance 2695
検出器:Waters 2414 RI検出器
解析ソフト:Waters社製 Empower2 Software
使用カラム:資生堂 ファインケミカル製
MGII 5μm 10mm(I.D.)×250mm 1本
溶離液:アセトニトリル/水=45/55(vol%)
サンプル:サンプルを上記溶離液にて10%となるように調整したもの。
サンプル打ち込み量:100μL
流速:1.0mL/分
カラム温度:40℃
System:Waters alliance 2695
検出器:Waters 2414 RI検出器
解析ソフト:Waters社製 Empower2 Software
分取条件:異性体ピークが検出されてから30秒ごとに各フラクションを試験管に分取した。製造例12で合成したM−12を上記条件で分取すると、異性体ピークは約22分に現れ、ピーク検出から90〜300秒に取り出されたサンプルを分取した。
GPC測定条件は以下の通りである。
使用カラム:東ソー株式会社製
TSK guard column SWXL
TSKgel G4000SWXL
TSKgel G3000SWXL
TSKgel G2000SWXLをこの順で連結させたもの。
溶離液:アセトニトリル6001g、水10999gの溶液に酢酸ナトリウム三水和物115.6gを溶かし、さらに酢酸でpH6.0に調整したものを使用した。
サンプル:重合体水溶液を上記溶離液にて重合体濃度が0.5質量%となるように溶解させたもの。
サンプル打ち込み量:100μL
流速:1.0mL/分
カラム温度:40℃
System:Waters alliance 2695
検出器:Waters 2414 RI検出器
解析ソフト:Waters社製 Empower2 Software
検量線作成用標準物質:ポリエチレングリコール[ピークトップ分子量(Mp)272500、219300、107000、50000、24000、11840、6450、4250、1470]
検量線:上記のポリエチレングリコールのMp値と溶出時間を基にして3次式で作成した。
温度計、攪拌機、原料導入管及び窒素導入管を備えたSUS製オートクレーブ反応容器に、メタリルアルコール282g、付加反応触媒として水酸化ナトリウム0.2gを仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で110℃まで加熱した。そして安全圧下で110℃を保持したままエチレンオキシド1719gを反応器内に導入し、アルキレンオキシド付加反応が完結するまでその温度を保持して反応を終了した。得られた反応生成物(以下、M−1と称す。)は、メタリルアルコールに平均10モルのエチレンオキシドが付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体(以下、MLA−10と称す。)とともに、副生成物A−1を含む。異性体B−1は検出されなかった。副生成物A−1は水溶性ポリアルキレングリコール(ポリエチレングリコール)である。反応生成物M−1の分析結果を表1に示す。
温度計、攪拌機、原料導入管及び窒素導入管を備えたSUS製オートクレーブ反応容器に、製造例1で得られた反応生成物(M−1)2017g、付加反応触媒として48%水酸化ナトリウム水溶液1.45gを仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換した後100℃まで昇温した。次いで、攪拌しながら反応容器の上部からガラス製トラップを装着した配管を接続し、真空ポンプを用いて反応容器内を6.65×103Pa(50Torr)に減圧した。その後エタノールドライアイス浴でガラス製トラップを冷却しながら、同温度で1時間脱水を行った。脱水終了後、窒素雰囲気下で110℃まで昇温した。そして安全圧下で110℃を保持したままエチレンオキシド6983gを反応器内に導入し、アルキレンオキシド付加反応が完結するまでその温度を保持して反応を終了した。得られた反応生成物(以下、M−2と称す。)は、メタリルアルコールに平均50モルのエチレンオキシドが付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体(以下、MLA−50と称す。)とともに、副生成物A−2を含む。異性体B−2は検出されなかった。副生成物A−2は水溶性ポリアルキレングリコール(ポリエチレングリコール)を含むものである。反応生成物M−2の分析結果を表1に示す。
温度計、攪拌機、原料導入管及び窒素導入管を備えたSUS製オートクレーブ反応容器に、製造例2で得られた反応生成物(M−2)3821g、付加反応触媒として48%水酸化ナトリウム水溶液1.08gを仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換した後100℃まで昇温した。次いで、攪拌しながら反応容器の上部からガラス製トラップを装着した配管を接続し、真空ポンプを用いて反応容器内を6.65×103Pa(50Torr)に減圧した。その後エタノールドライアイス浴でガラス製トラップを冷却しながら、同温度で1時間脱水を行った。脱水終了後、窒素雰囲気下で110℃まで昇温した。そして安全圧下で110℃を保持したままエチレンオキシド5179gを反応器内に導入し、アルキレンオキシド付加反応が完結するまでその温度を保持して反応を終了した。得られた反応生成物(以下、M−3と称す。)は、メタリルアルコールに平均120モルのエチレンオキシドが付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体(以下、MLA−120と称す。)とともに、副生成物A−3を含む。異性体B−3は検出されなかった。副生成物A−3は水溶性ポリアルキレングリコール(ポリエチレングリコール)を含むものである。反応生成物M−3の分析結果を表1に示す。
温度計、攪拌機、原料導入管及び窒素導入管を備えたSUS製オートクレーブ反応容器に、メタリルアルコール282g、付加反応触媒として水酸化ナトリウム0.4gを仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で130℃まで加熱した。そして安全圧下で130℃を保持したままエチレンオキシド1719gを反応器内に導入し、アルキレンオキシド付加反応が完結するまでその温度を保持して反応を終了した。得られた反応生成物(以下、M−4と称す。)は、メタリルアルコールに平均10モルのエチレンオキシドが付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体(以下、MLA−10と称す。)とともに、副生成物A−4及び副生成物B−4を含む。副生成物A−4は水溶性ポリアルキレングリコール(ポリエチレングリコール)であり、副生成物B−4は不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体の異性体である。反応生成物M−4の分析結果を表1に示す。
温度計、攪拌機、原料導入管及び窒素導入管を備えたSUS製オートクレーブ反応容器に、製造例4で得られた反応生成物(M−4)2017g、付加反応触媒として48%水酸化ナトリウム水溶液2.9gを仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換した後105℃まで昇温した。次いで、攪拌しながら反応容器の上部からガラス製トラップを装着した配管を接続し、真空ポンプを用いて反応容器内を6.65×103Pa(50Torr)に減圧した。その後エタノールドライアイス浴でガラス製トラップを冷却しながら、同温度で1時間脱水を行った。脱水終了後、窒素雰囲気下で130℃まで昇温した。そして安全圧下で130℃を保持したままエチレンオキシド6983gを反応器内に導入し、アルキレンオキシド付加反応が完結するまでその温度を保持して反応を終了した。得られた反応生成物(以下、M−5と称す。)は、メタリルアルコールに平均50モルのエチレンオキシドが付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体(以下、MLA−50と称す。)とともに、副生成物A−5及び副生成物B−5を含む。副生成物A−5は水溶性ポリアルキレングリコール(ポリエチレングリコール)を含むものであり、副生成物B−5は不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体の異性体である。反応生成物M−5の分析結果を表1に示す。
温度計、攪拌機、原料導入管及び窒素導入管を備えたSUS製オートクレーブ反応容器に、製造例5で得られた反応生成物(M−5)3821g、付加反応触媒として48%水酸化ナトリウム水溶液2.16gを仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換した後105℃まで昇温した。次いで、攪拌しながら反応容器の上部からガラス製トラップを装着した配管を接続し、真空ポンプを用いて反応容器内を6.65×103Pa(50Torr)に減圧した。その後エタノールドライアイス浴でガラス製トラップを冷却しながら、同温度で1時間脱水を行った。脱水終了後、窒素雰囲気下で130℃まで昇温した。そして安全圧下で130℃を保持したままエチレンオキシド5179gを反応器内に導入し、アルキレンオキシド付加反応が完結するまでその温度を保持して反応を終了した。得られた反応生成物(以下、M−6と称す。)は、メタリルアルコールに平均120モルのエチレンオキシドが付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体(以下、MLA−120と称す。)とともに、副生成物A−6及び副生成物B−6を含む。副生成物A−6は水溶性ポリアルキレングリコール(ポリエチレングリコール)を含むものであり、副生成物B−6は不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体の異性体である。反応生成物M−6の分析結果を表1に示す。
温度計、攪拌機、原料導入管及び窒素導入管を備えたSUS製オートクレーブ反応容器に、製造例5で得られた反応生成物(M−5)3065g、付加反応触媒として48%水酸化ナトリウム水溶液2.47gを仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換した後105℃まで昇温した。次いで、攪拌しながら反応容器の上部からガラス製トラップを装着した配管を接続し、真空ポンプを用いて反応容器内を6.65×103Pa(50Torr)に減圧した。その後エタノールドライアイス浴でガラス製トラップを冷却しながら、同温度で1時間脱水を行った。脱水終了後、窒素雰囲気下で130℃まで昇温した。そして安全圧下で130℃を保持したままエチレンオキシド5935gを反応器内に導入し、アルキレンオキシド付加反応が完結するまでその温度を保持して反応を終了した。得られた反応生成物(以下、M−7と称す。)は、メタリルアルコールに平均150モルのエチレンオキシドが付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体(以下、MLA−150と称す。)とともに、副生成物A−7及び副生成物B−7を含む。副生成物A−7は水溶性ポリアルキレングリコール(ポリエチレングリコール)を含むものであり、副生成物B−7は不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体の異性体である。反応生成物M−7の分析結果を表1に示す。
製造例7で得られた反応生成物M−7の異性体のLC条件で測定したLCチャートを図2に示す。
温度計、攪拌機、原料導入管及び窒素導入管を備えたSUS製オートクレーブ反応容器に、エチレングリコールモノメタリルエーテル1097g、付加反応触媒として水酸化ナトリウム4.5gを仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で150℃まで加熱した。そして安全圧下で150℃を保持したままエチレンオキシド7903gを反応器内に導入し、アルキレンオキシド付加反応が完結するまでその温度を保持して反応を終了した。得られた反応生成物(以下、M−8と称す。)は、メタリルアルコールに平均20モルのエチレンオキシドが付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体(以下、MLA−20と称す。)とともに、副生成物A−8及び副生成物B−8を含む。副生成物A−8は水溶性ポリアルキレングリコール(ポリエチレングリコール)であり、副生成物B−8は不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体の異性体である。反応生成物M−8の分析結果を表1に示す。
温度計、攪拌機、原料導入管及び窒素導入管を備えたSUS製オートクレーブ反応容器に、製造例8で得られた反応生成物(M−8)337.9g、付加反応触媒として48%水酸化ナトリウム水溶液1.63gを仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換した後105℃まで昇温した。次いで、攪拌しながら反応容器の上部からガラス製トラップを装着した配管を接続し、真空ポンプを用いて反応容器内を6.65×103Pa(50Torr)に減圧した。その後エタノールドライアイス浴でガラス製トラップを冷却しながら、同温度で1時間脱水を行った。脱水終了後、窒素雰囲気下で150℃まで昇温した。そして安全圧下で150℃を保持したままエチレンオキシド1562gを反応器内に導入し、アルキレンオキシド付加反応が完結するまでその温度を保持して反応を終了した。得られた反応生成物(以下、M−9と称す。)は、メタリルアルコールに平均120モルのエチレンオキシドが付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体(以下、MLA−120と称す。)とともに、副生成物A−9及び副生成物B−9を含む。副生成物A−9は水溶性ポリアルキレングリコール(ポリエチレングリコール)を含むものであり、副生成物B−9は不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体の異性体である。反応生成物M−9の分析結果を表1に示す。
温度計、攪拌機、原料導入管及び窒素導入管を備えたSUS製オートクレーブ反応容器に、メタリルアルコール1400g、付加反応触媒として水酸化ナトリウム2.5gを仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で150℃まで加熱した。そして安全圧下で150℃を保持したままエチレンオキシド4297gを反応器内に導入し、アルキレンオキシド付加反応が完結するまでその温度を保持して反応を終了した。得られた反応生成物(以下、M−10と称す。)は、メタリルアルコールに平均10モルのエチレンオキシドが付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体(以下、MLA−10と称す。)とともに、副生成物A−10及び副生成物B−10を含む。副生成物A−10は水溶性ポリアルキレングリコール(ポリエチレングリコール)を含むものであり、副生成物B−10は不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体の異性体である。反応生成物M−10の分析結果を表1に示す。
温度計、攪拌機、原料導入管及び窒素導入管を備えたSUS製オートクレーブ反応容器に、製造例10で得られた反応生成物(M−10)2017g、付加反応触媒として48%水酸化ナトリウム水溶液7.27gを仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換した後105℃まで昇温した。次いで、攪拌しながら反応容器の上部からガラス製トラップを装着した配管を接続し、真空ポンプを用いて反応容器内を6.65×103Pa(50Torr)に減圧した。その後エタノールドライアイス浴でガラス製トラップを冷却しながら、同温度で1時間脱水を行った。脱水終了後、窒素雰囲気下で150℃まで昇温した。そして安全圧下で150℃を保持したままエチレンオキシド6983gを反応器内に導入し、アルキレンオキシド付加反応が完結するまでその温度を保持して反応を終了した。得られた反応生成物(以下、M−11と称す。)は、メタリルアルコールに平均50モルのエチレンオキシドが付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体(以下、MLA−50と称す。)とともに、副生成物A−11及び副生成物B−11を含む。副生成物A−11は水溶性ポリアルキレングリコール(ポリエチレングリコール)を含むものであり、副生成物B−11は不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体の異性体である。反応生成物M−11の分析結果を表1に示す。
温度計、攪拌機、原料導入管及び窒素導入管を備えたSUS製オートクレーブ反応容器に、製造例11で得られた反応生成物(M−11)3065g、付加反応触媒として48%水酸化ナトリウム水溶液6.18gを仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換した後105℃まで昇温した。次いで、攪拌しながら反応容器の上部からガラス製トラップを装着した配管を接続し、真空ポンプを用いて反応容器内を6.65×103Pa(50Torr)に減圧した。その後エタノールドライアイス浴でガラス製トラップを冷却しながら、同温度で1時間脱水を行った。脱水終了後、窒素雰囲気下で150℃まで昇温した。そして安全圧下で150℃を保持したままエチレンオキシド5935gを反応器内に導入し、アルキレンオキシド付加反応が完結するまでその温度を保持して反応を終了した。得られた反応生成物(以下、M−12と称す。)は、メタリルアルコールに平均150モルのエチレンオキシドが付加した不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体(以下、MLA−150と称す。)とともに、副生成物A−12及び副生成物B−12を含む。副生成物A−12は水溶性ポリアルキレングリコール(ポリエチレングリコール)を含むものであり、副生成物B−12は不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体の異性体である。反応生成物M−12の分析結果を表1に示す。
比較製造例5で得られた反応生成物M−12の異性体のLC条件で測定したLCチャートを図3に示す。
〔製造例8〕M−3(MLA−120)の重合
温度計、攪拌機、滴下装置、窒素導入管及び還流冷却装置を備えたガラス製反応装置内に、イオン交換水101g、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体として製造例3で得られた反応生成物(M−3)196g、アクリル酸0.07gを仕込み、攪拌下に反応装置内を窒素置換し、窒素雰囲気下で58℃まで加熱した。反応容器内を58℃に保った状態で、2%過酸化水素水溶液14.95gを添加した。反応容器内を58℃に維持した状態で、アクリル酸9.96gとイオン交換水15.18gからなるアクリル酸水溶液を3時間かけて滴下し、それと同時に、イオン交換水36.19gにL−アスコルビン酸0.774g及び3−メルカプトプロピオン酸0.541gを溶解させた水溶液を3.5時間かけて滴下した。その後、2時間引き続いて58℃に温度を維持した後、重合反応を終了した。その後、酸性の反応溶液を重合反応温度以下の温度で水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH6に中和し、重量平均分子量52800の重合体水溶液から成る本発明のセメント分散剤1を得た。
温度計、攪拌機、滴下装置、窒素導入管及び還流冷却装置を備えたガラス製反応装置内に、イオン交換水101g、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体として製造例6で得られた反応生成物(M−6)196g、アクリル酸0.14gを仕込み、攪拌下に反応装置内を窒素置換し、窒素雰囲気下で58℃まで加熱した。反応容器内を58℃に保った状態で、2%過酸化水素水溶液14.95gを添加した。反応容器内を58℃に維持した状態で、アクリル酸9.89gとイオン交換水15.14gからなるアクリル酸水溶液を3時間かけて滴下し、それと同時に、イオン交換水36.19gにL−アスコルビン酸0.774g及び3−メルカプトプロピオン酸0.541gを溶解させた水溶液を3.5時間かけて滴下した。その後、2時間引き続いて58℃に温度を維持した後、重合反応を終了した。その後、酸性の反応溶液を重合反応温度以下の温度で水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH6に中和し、重量平均分子量52100の重合体水溶液から成る本発明のセメント分散剤2を得た。
温度計、攪拌機、滴下装置、窒素導入管及び還流冷却装置を備えたガラス製反応装置内に、イオン交換水101g、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体として比較製造例2で得られた反応生成物(M−9)196g、アクリル酸0.35gを仕込み、攪拌下に反応装置内を窒素置換し、窒素雰囲気下で58℃まで加熱した。反応容器内を58℃に保った状態で、2%過酸化水素水溶液14.95gを添加した。反応容器内を58℃に維持した状態で、アクリル酸9.67gとイオン交換水15.04gからなるアクリル酸水溶液を3時間かけて滴下し、それと同時に、イオン交換水36.19gにL−アスコルビン酸0.774g及び3−メルカプトプロピオン酸0.541gを溶解させた水溶液を3.5時間かけて滴下した。その後、2時間引き続いて58℃に温度を維持した後、重合反応を終了した。その後、酸性の反応溶液を重合反応温度以下の温度で水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH6に中和し、重量平均分子量48200の重合体水溶液から成る比較セメント分散剤1を得た。
温度計、攪拌機、滴下装置、窒素導入管及び還流冷却装置を備えたガラス製反応装置内に、イオン交換水97g、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体として製造例7で得られた反応生成物(M−7)188g、アクリル酸0.14gを仕込み、攪拌下に反応装置内を窒素置換し、窒素雰囲気下で58℃まで加熱した。反応容器内を58℃に保った状態で、2%過酸化水素水溶液23.93gを添加した。反応容器内を58℃に維持した状態で、アクリル酸18.12gとイオン交換水10.40gからなるアクリル酸水溶液を3時間かけて滴下し、それと同時に、イオン交換水35.39gにL−アスコルビン酸1.24g及び3−メルカプトプロピオン酸0.866gを溶解させた水溶液を3.5時間かけて滴下した。その後、2時間引き続いて58℃に温度を維持した後、重合反応を終了した。その後、酸性の反応溶液を重合反応温度以下の温度で水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH6に中和し、重量平均分子量42400の重合体水溶液から成る本発明のセメント分散剤3を得た。
温度計、攪拌機、滴下装置、窒素導入管及び還流冷却装置を備えたガラス製反応装置内に、イオン交換水97g、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体として比較製造例5で得られた反応生成物(M−12)188g、アクリル酸0.34gを仕込み、攪拌下に反応装置内を窒素置換し、窒素雰囲気下で58℃まで加熱した。反応容器内を58℃に保った状態で、2%過酸化水素水溶液23.93gを添加した。反応容器内を58℃に維持した状態で、アクリル酸17.91gとイオン交換水10.30gからなるアクリル酸水溶液を3時間かけて滴下し、それと同時に、イオン交換水35.39gにL−アスコルビン酸1.24g及び3−メルカプトプロピオン酸0.866gを溶解させた水溶液を3.5時間かけて滴下した。その後、2時間引き続いて58℃に温度を維持した後、重合反応を終了した。その後、酸性の反応溶液を重合反応温度以下の温度で水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH6に中和し、重量平均分子量38100の重合体水溶液から成る比較セメント分散剤2を得た。
(固形分測定)
性能試験に用いる重合体は、下記の手順で不揮発分を測定し、得られた不揮発分を重合体濃度として計算した。
アルミカップに重合体水溶液を約0.5g量り採り、イオン交換水を約1g加えて均一に広げた。これを窒素雰囲気下、130℃で1時間乾燥し、乾燥前の質量差から不揮発分を測定した。
(セメント混和剤水溶液の調整)
所定量の重合体水溶液を量り採り、消泡剤MA404(ポゾリス物産製)原液を100倍に薄めた液を重合体分に対して10質量%加え、さらにイオン交換水を加えて270gとし、十分に均一溶解させた。
モルタル配合はC/S/W=900/1350/270(g)とした。ただし、
C:普通ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)
S:ISO標準砂(セメント協会製)
W:セメント混和剤水溶液
(モルタル実験環境)
実験環境は、温度20℃±1℃、相対湿度60%±10%とした。
上記セメント900g、セメント混和剤水溶液270gをホバート型モルタルミキサー(型番N−50:ホバート社製)により低速で30秒から練りした後、30秒かけて上記ISO砂1350gをセメントペーストに投入した。次いで、高速で30秒混練後、回転を停止させ15秒かけて釜の壁についたモルタルを掻き落とした。さらに75秒間放置した後、高速で60秒間混練してモルタルを調製した。
調製したモルタルを水平なテーブルにおいたフローコーン(JIS規格)に半量詰め、つき棒を使って15回突いた。さらにモルタルをフローコーンのすりきりいっぱいまで詰め、突き棒を使って15回突いた。その後、モルタルを詰めたフローコーンを静かに垂直に持ち上げ、テーブルに広がったモルタルの長径(mm)と短径(mm)を測定し、その平均値をモルタルフロー値とした。
モルタルを500mLガラス製メスシリンダーに約200mL詰め、径8mmの丸棒で突いた後容器に振動を加え、粗い気泡を抜いた。さらにモルタルを約200mL加えて同様に気泡を抜いた後、体積と質量を測定し、質量と各材料の密度から空気量を計算した。
(モルタル試験結果)
本発明の重合体と比較重合体を用いて行ったモルタル試験の結果を表4、5、6、7に示した。
2:A−12
3:MLA−150
4:B−12
Claims (3)
- 不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体とその異性体とを含む単量体組成物であって、
該異性体の含有量は、該不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体100質量部に対して20質量部以下であり、
該不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体は、下記一般式(1):
CH2=C(CH3)CH2−O−(R1O)n−R2 (1)
(式中、R1Oは、炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表す。nは、30以上、300以下の数であり、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表す。R2は水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表す。)で表され、
該不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体の異性体は、下記一般式(2):
(CH3)2C=CH−O−(R1O)t−R2 (2)
(式中、R1Oは、炭素数2〜18のオキシアルキレン基を表す。tは、30以上、300以下の数であり、オキシアルキレン基の平均付加モル数を表す。R2は水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基を表す。)で表され、
該単量体組成物は、更に、アクリル酸又はその塩を含むことを特徴とする単量体組成物。 - 前記異性体の含有量は、前記不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体100質量部に対して0.001質量部以上であることを特徴とする請求項1に記載の単量体組成物。
- 前記単量体組成物は、セメント混和剤用単量体組成物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の単量体組成物。
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