JP5715147B2

JP5715147B2 - パケットデータ集束プロトコル状態報告の取得方法及びパケットデータ集束プロトコルエンティティ

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Publication number: JP5715147B2
Application number: JP2012538180A
Authority: JP
Inventors: 冠宙王; 健 ▲張▼; ▲堅▼ 王
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Filing date: 2010-11-09
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Description

本発明は、無線通信分野に関し、具体的に、パケットデータ集束プロトコル（ＰａｃｋｅｔＤａｔａＣｏｎｖｅｒｇｅｎｃｅＰｒｏｔｏｃｏｌ、以下ＰＤＣＰと略称）状態報告の取得方法及びＰＤＣＰエンティティに関する。

第３世代パートナシップ・プロジェクト（ＴｈｉｒｄＧｅｎｅｒａｔｉｏｎＰａｒｔｎｅｒｓｈｉｐＰｒｏｊｅｃｔｓ、以下３ＧＰＰと略称）及び３ＧＰＰ長期進化（Ｌｏｎｇ−ＴｅｒｍＥｖｏｌｕｔｉｏｎ、以下ＬＴＥと略称）システムにおいて、ユーザ機器（ＵｓｅｒＥｑｕｉｐｍｅｎｔ、以下ＵＥと略称）と基地局（ＮｏｄｅＢ、以下ｅＮＢと略称）のエアーインターフェースのプロトコルスタックにはＰＤＣＰ層が存在する。図１は、関連（従来）技術に係るＬＴＥユーザプレーンのプロトコルスタックを示す図で、図１に示すように、ＰＤＣＰプロトコル層は無線リンク制御層（ＲａｄｉｏＬｉｎｋＣｏｎｔｒｏｌ、以下ＲＬＣと略称）層の上に位置し、上位層のユーザプレーンデータ（例えば、ユーザＩＰパケット）又はコントロールプレーンデータ（例えば、無線リソース制御（ＲａｄｉｏＲｅｓｏｕｒｃｅＣｏｎｔｒｏｌ、以下ＲＲＣと略称）メッセージ）のためにデータ集束サービスを提供する。

図２は、関連技術に係るＰＤＣＰエンティティの機能の構造を示す図である。図２に示すように、ＰＤＣＰ送信エンティティ（ＴｒａｎｓｍｉｔｔｉｎｇＰＤＣＰｅｎｔｉｔｙ）とＰＤＣＰ受信エンティティ（ＲｅｃｅｉｖｉｎｇＰＤＣＰｅｎｔｉｔｙ）とを含み、その中、ＰＤＣＰ層の主な機能は、ユーザプレーン（ｕ−ｐｌａｎｅ）データにヘッダ圧縮（ＨｅａｄｅｒＣｏｍｐｒｅｓｓｉｏｎ）とヘッダ伸張（ＨｅａｄｅｒＤｅｃｏｍｐｒｅｓｓｉｏｎ）の機能を提供し、即ち、ＰＤＣＰはＩｎｔｅｒｎｅｔ技術タスクフォース（ＩｎｔｅｒｎｅｔＥｎｇｉｎｅｅｒｉｎｇＴａｓｋＦｏｒｃｅ、以下ＩＥＴＦと略称）のロバストヘッダ圧縮（ＲｏｂｕｓｔＨｅａｄｅｒＣｏｍｐｒｅｓｓｉｏｎ、以下ＲｏＨＣと略称）プロトコルを使用してデータヘッダ圧縮を行い、ユーザプレーン及びコントロールプレーン（ｃ−ｐｌａｎｅ）データに暗号化（Ｃｉｐｈｅｒｉｎｇ）と解読（Ｄｅｃｉｐｈｅｒｉｎｇ）機能を提供し、コントロールプレーンデータにデータ保全性保護（ＩｎｔｅｇｒｉｔｙＰｒｏｔｅｃｔｉｏｎ）及び保全性検知（ＩｎｔｅｇｒｉｔｙＶｅｒｉｆｉｃａｔｉｏｎ）機能を提供し、ハンドオーバーする際、上位層データに順序伝送（Ｓｅｑｕｅｎｃｅｎｕｍｂｅｒｉｎｇ）及び再配列（Ｒｅ−ｏｒｄｅｒｉｎｇ）機能を提供し、ロスレスハンドオーバー（ｌｏｓｓｌｅｓｓｈａｎｄｏｖｅｒ）を実現する。

ＰＤＣＰ送信エンティティは、上位層プロトコルデータユニット（ＰｒｏｔｏｃｏｌＤａｔａＵｎｉｔ、以下ＰＤＵと略称）、つまりＰＤＣＰサービスデータユニット（ＳｅｒｖｉｃｅＤａｔａＵｎｉｔ、以下ＳＤＵと略称）に一つのシーケンス番号（ＳｅｑｕｅｎｃｅＮｕｍｂｅｒ、以下ＳＮと略称）を割り当てる。図３は、関連技術に係るＰＤＣＰＰＤＵデータパケットのフォーマットを示す図で、図３に示すように、ＳＮの割り当てはデータ無線ベアラ（ＤａｔａＲａｄｉｏＢｅａｒｅｒ、以下ＤＲＢと略称）に従って行われ、プロトコル層内部のコントロールデータ、例えば、ＲｏＨＣフィードバック、状態報告（ＳｔａｔｕｓＲｅｐｏｒｔ）等にはＳＮを割り当てない。

ハンドオーバーする際、パケットミッシングに敏感なサービス（例えば、ファイルの転送、通常、このようなサービスはＲＬＣ確認モード（ＡｃｋｎｏｗｌｅｄｇｅｄＭｏｄｅ、以下ＡＭと略称）で転送される）の場合、ＵＥとｅＮＢのＰＤＣＰ層エンティティ間でＰＤＣＰ状態報告を交換することによってロスレスハンドオーバーを確保する。図４は、関連技術に係るロスレスハンドオーバーのフローを示す図で、図４において、アップリンクデータの転送を例にしてロスレスハンドオーバーの実現を説明している。

ＵＥが、ソース基地局にＰＤＣＰＰＤＵ１、２、３、４、５を送信し、何らかの原因でソース基地局がＰＤＵ３、５を成功裡に受信できなかった（ステップ４０１）。

ソース基地局は、ＵＥのＲＬＣエンティティにＰＤＵ１、２のＲＬＣ確認（ＡＣＫ）を送信する（ステップ４０２）。

ＵＥが、ソース基地局からターゲット基地局にハンドオーバーする（ステップ４０３）。

ソース基地局は、Ｘ２インタフェースＳＮＳＴＡＴＵＳＴＲＡＮＳＦＥＲメッセージを介してＰＤＣＰＳＮ状態をターゲット基地局に報知する（ステップ４０４）。

ターゲット基地局は、ＵＥにＰＤＣＰ状態報告を送信し、報告において最初のミッシングシーケンス番号（ＦｉｒｓｔＭｉｓｓｉｎｇＳｅｑｕｅｎｃｅ、以下ＦＭＳと略称）が３であると指摘する（ステップ４０５）。

ＵＥは、ターゲット基地局にＰＤＣＰＰＤＵ３、４、５を再送信する（ステップ４０６）。

図５は、関連技術に係るＰＤＣＰ状態報告制御ＰＤＵパケットのフォーマットを示す図で、図５に示すように、既存のＰＤＣＰ状態報告送信メカニズムには次のような二つの問題が存在している：
１、ＰＤＣＰ状態報告がハンドオーバーする時のみに用いられ、ハンドオーバーしていないＵＥの場合、ＵＥとｅＮＢとの間でＰＤＣＰＳＮ状態を交換できない。実際上、ハンドオーバーしない時も、ＵＥ又はｅＮＢのＰＤＣＰ層に失敗する可能性、例えば、ＲｏＨＣヘッダの伸張に失敗するか、又は、ＲＬＣ確認を無線転送時にミッシングしてしまいデータが重複送信される等が発生する可能性がある。ＵＥ又はｅＮＢのＰＤＣＰがハンドオーバーしない時もＰＤＣＰ状態情報の交換が可能になると、ＰＤＣＰエンティティによるミッシング、又は、成功裡に受信したパケットの重複送信を避ける事ができる。
２、ＵＥ又はｅＮＢのＰＤＣＰエンティティがハンドオーバーした後にＰＤＣＰ状態報告を送信するかしないかを選択でき（該選択は強制的なものではない）、送信しないと、相手のＰＤＣＰ層は該ＰＤＣＰ状態情報を取得できない。

また、３ＧＰＰ高級ＬＴＥ（ＬＴＥ−Ａｄｖａｎｃｅｄ、以下ＬＴＥ−Ａ）システムでは、無線中継（Ｒｅｌａｙ）技術が導入されていて、セルカバー範囲の拡張、通信中の死角領域の減少、負荷の平衡、ホットスポットのサービスの移転をその目的とする。図６は、関連技術に係る無線中継ノードが導入されたネットワーク構造を示す図で、図６に示すように、ドナー基地局ＤｅＮＢ（Ｄｏｎｏｒ−ｅＮＢ）とＵＥとの間に新しい中継ノード（Ｒｅｌａｙ−Ｎｏｄｅ、以下ＲＮと略称）が追加されていて、このような追加されたＲＮとＤｏｎｏｒ−ｅＮＢは無線接続され、転送ネットワークと有線接続されていない。その中、Ｄｏｎｏｒ−ｅＮＢとＲＮとの間のエアーインターフェースをＵｎインターフェースと称し、無線リンクをバックホールリンク（ＢａｃｋｈａｕｌＬｉｎｋ）と称する。ＲＮとＵＥとの間のエアーインターフェースをＵｕインターフェースと称し、リンクをアクセスリンク（ＡｃｃｅｓｓＬｉｎｋ）と称する。ダウンリンクデータは先にＤｏｎｏｒ−ｅＮＢに伝送され、その後ＲＮに伝送され、ＲＮによりＵＥに伝送する。アップリンクはその反対である。

ＲＮの下におけるＵＥのＰＤＣＰデータの伝送は二段階に分かれて実現され、第１段階はＵｕインターフェースのＰＤＣＰエンティティ間で行われ、第２段階はＵｎインターフェースのＰＤＣＰエンティティ間で行われる。ＲＮの下におけるＵＥがハンドオーバーする時、上記のロスレスハンドオーバーのフローを考慮し、この時ＲＮとターゲット基地局の間で伝送されるＰＤＣＰ状態は第１段階のＰＤＣＰエンティティ間のＳＮ状態情報のみを含み、第２段階（ＲＮ−ＤｏｎｏｒｅＮＢ）間のＰＤＣＰ状態は今のメカニズムによって取得できない。従って、ハンドオーバー中において、第２段階の伝送誤りによるパケットミッシングは、ターゲット基地局での再送信のチャンスを失ってしまう。

上述のようなＲＮでのハンドオーバーの場合、ＰＤＣＰＳＮ状態情報が正確でないという問題が存在する外に、ＲＮでのハンドオーバーに新しい問題、つまり、ハンドオーバーする時、ＲＮとＤｏｎｏｒｅＮＢの間でデータ伝送が重複するという問題が存在する。ＲＮでのＵＥがＤｏｎｏｒｅＮＢ又は他の隣り合うｅＮＢにハンドオーバーする際、ＲＮがまだ送信できていないデータ（ＲＬＣ未確認モード（Ｕｎ−ＡｃｋｎｏｗｌｅｄｇｅｄＭｏｄｅ、以下ＵＭと略称）データの場合、まだ送信できていないデータであって、ＲＬＣＡＭモードのデータの場合、ＲＬＣＡＣＫをまだ受信できていないデータである）は、Ｘ２インタフェースを介してＤｏｎｏｒｅＮＢに送信される。これらのデータが元々ＤｏｎｏｒｅＮＢによりＵｎインターフェースを介してＲＮに送信し、再びＲＮからＤｏｎｏｒｅＮＢに送信されるもので、ＲＮでのＵＥのハンドオーバーが比較的に頻繁である可能性があることを鑑み、このような必要でないデータの伝送は、Ｕｎインターフェースリソースにとって、浪費である。その解決方案として、ＤｏｎｏｒｅＮＢがＵｎインターフェースを介してＰＤＣＰデータパケットを成功裡に送信した後、当該データパケットをすぐにバッファ領域から削除せずに、ＲＮがＵＥに成功裡に送信した後に削除できる。そのためにはＲＮとＤｏｎｏｒｅＮＢとの間でＰＤＣＰＳＮ状態情報を柔軟に交換する必要がある。

関連技術におけるＰＤＣＰエンティティの伝送誤りによるパケットミッシング、データ再送信の問題について、未だに有効の解決案が提示されていない。

本発明は、関連技術におけるＰＤＣＰエンティティの伝送誤りによるパケットミッシング、データ再送信の問題を解決するためになされたもので、これらの問題のいずれかを解決できるＰＤＣＰ状態報告の取得方法を提供することを目的とする。

上記の目的を実現するため、本発明の一方面によると、ＰＤＣＰ状態報告の取得方法を提供する。

本発明によるＰＤＣＰ状態報告の取得方法は、ＰＤＣＰエンティティがＰＤＣＰ状態報告の送信を要求するためのＰＤＣＰＰＤＵをピアＰＤＣＰエンティティに送信すること、及び、ピアＰＤＣＰエンティティがＰＤＣＰＰＤＵに基づいて送信したＰＤＣＰ状態報告をＰＤＣＰエンティティが受信するたことを含む。

ＰＤＣＰＰＤＵがＰＤＣＰデータＰＤＵである場合、ＰＤＣＰエンティティがピアＰＤＣＰエンティティにＰＤＣＰデータＰＤＵを送信する前に、ＰＤＣＰデータＰＤＵパケットヘッダーに、有効である時にＰＤＣＰデータＰＤＵがピアＰＤＣＰエンティティにＰＤＣＰ状態報告の送信を要求することを示すマークビットを設定しておき、マークビットを有効に設定することを更に含むことが好ましい。

ＰＤＣＰエンティティが、ＰＤＣＰデータＰＤＵパケットヘッダーにおける保留ビットの中の一つをマークビットとして設定することが好ましい。

ＰＤＣＰエンティティがユーザ機器であって、ピアＰＤＣＰエンティティがターゲット基地局である場合、ユーザ機器がソース基地局からターゲット基地局にハンドオーバーする際、ＰＤＣＰデータＰＤＵパケットヘッダーにマークビットを設定することは、ユーザ機器がＲＲＣ再配置完成メッセージを載せたＰＤＣＰデータＰＤＵパケットヘッダーに、その値が有効なマークビットを設定することを含むことが好ましい。

ＰＤＣＰＰＤＵがＰＤＣＰ制御ＰＤＵである場合、ＰＤＣＰエンティティがピアＰＤＣＰエンティティにＰＤＣＰ制御ＰＤＵを送信する前に、ＰＤＣＰエンティティがＰＤＣＰ制御ＰＤＵパケットヘッダーにおいて、ピアＰＤＣＰエンティティにＰＤＣＰ状態報告の送信を要求するためのＰＤＵのタイプを、ＰＤＣＰ状態報告要求に設定することを更に含むことが好ましい。

ＰＤＣＰエンティティがＰＤＣＰ制御ＰＤＵパケットヘッダー中のＰＤＵのタイプにおける保留値の中の一つをＰＤＣＰ状態報告要求に設定することが好ましい。

ＰＤＣＰエンティティがユーザ機器であって、ピアＰＤＣＰエンティティがターゲット基地局である場合、ユーザ機器がソース基地局からターゲット基地局にハンドオーバーする際、ＰＤＣＰエンティティがＰＤＣＰ制御ＰＤＵパケットヘッダーにおいてＰＤＵのタイプをＰＤＣＰ状態報告要求に設定することは、ユーザ機器がＰＤＣＰ制御ＰＤＵパケットヘッダーにおいてＰＤＵのタイプをＰＤＣＰ状態報告要求に設定することを含むことが好ましい。

ＰＤＣＰエンティティが中継局であって、ピアＰＤＣＰエンティティがドナー基地局ＤｅＮＢである場合、ユーザ機器が中継局からターゲット基地局にハンドオーバーする際、ＰＤＣＰエンティティがピアＰＤＣＰエンティティにＰＤＣＰＰＤＵを送信することは、中継局がドナー基地局ＤｅＮＢにＰＤＣＰＰＤＵを送信してドナー基地局ＤｅＮＢのＰＤＣＰ状態報告を取得することを含むことが好ましい。

上記の目的を実現するため、本発明の他の一方面によると、ＰＤＣＰエンティティを提供する。

本発明によるＰＤＣＰエンティティは、ピアＰＤＣＰにＰＤＣＰ状態報告の送信を要求するためのＰＤＣＰＰＤＵをピアＰＤＣＰエンティティに送信するための送信ブロックと、ピアＰＤＣＰエンティティがＰＤＣＰＰＤＵに基づいて送信したＰＤＣＰ状態報告を受信する受信ブロックと、を含む。

該ＰＤＣＰエンティティが、ＰＤＣＰＰＤＵがＰＤＣＰデータＰＤＵである場合、ＰＤＣＰデータＰＤＵパケットヘッダーにて、有効の時にＰＤＣＰデータＰＤＵがピアＰＤＣＰエンティティにＰＤＣＰ状態報告の送信を要求するためのものであることを示すマークビットを設定するための第１の設定ブロックを更に含むことが好ましい。

該ＰＤＣＰエンティティが、ＰＤＣＰＰＤＵがＰＤＣＰ制御ＰＤＵである場合、ＰＤＣＰ制御ＰＤＵパケットヘッダーにて、ピアＰＤＣＰエンティティにＰＤＣＰ状態報告の送信を要求するためのＰＤＵのタイプをＰＤＣＰ状態報告要求に設定するための第２の設定ブロックを更に含むことが好ましい。

本発明によると、ピアＰＤＣＰエンティティにＰＤＣＰ状態報告の送信を要求するメカニズムを、ＰＤＣＰエンティティに追加することによって、ＰＤＣＰエンティティが必要な時にピアＰＤＣＰエンティティの状態を正確に把握でき、ＰＤＣＰエンティティの伝送誤りによるパケットミッシング、データ再送信の問題を解決し、無線通信システムのサービス品質及び機能を向上できる。

ここで説明する図面は本発明を理解させるためのもので、本発明の一部を構成し、本発明における実施例と共に本発明を解釈し、本発明を不当に限定するのではない。
は、関連（従来）技術に係るＬＴＥユーザプレーンのプロトコルスタックを示す図である。は、関連技術に係るＰＤＣＰエンティティの機能を示す図である。は、関連技術に係るＰＤＣＰＰＤＵデータパケットのフォーマットを示す図である。は、関連技術に係るロスレスハンドオーバーのフローを示す図である。は、関連技術に係るＰＤＣＰ状態報告制御ＰＤＵパケットのフォーマットを示す図である。は、関連技術に係る無線中継ノードが導入されたネットワーク構造を示す図である。は、本発明の実施例に係るＰＤＣＰ状態報告の取得方法のフローチャートでは、本発明の好適の実施例１に係る好適のＰＤＣＰＰＤＵパケットヘッダーでの新しく追加された「ポーリング」位置を示す図である。は、本発明の好適の実施例１に係るＰＤＣＰ状態報告の取得方法を示す図である。は、本発明の好適の実施例２に係る好適の新しく追加されたＰＤＣＰＳｔａｔｕｓＲｅｑｕｅｓｔ制御ＰＤＵパケットのフォーマットを示す図である。は、本発明の好適の実施例２に係る好適の新しく追加されたＰＤＣＰＳｔａｔｕｓＲｅｑｕｅｓｔ制御ＰＤＵパケットのタイプに値を設定したことを示す図である。は、本発明の好適の実施例２に係るＰＤＣＰ状態報告の取得方法を示す図である。は、本発明の好適の実施例３に係るＰＤＣＰ状態報告の取得方法を示す図である。は、本発明の実施例に係るＰＤＣＰエンティティの構造を示すブロック図である。は、本発明の実施例に係るＰＤＣＰエンティティの好適の構造を示すブロック図である。

ここで、衝突しない限り、本願の実施例及び実施例に記載の特徴を互いに結合できる。以下、図面を参照しつつ実施例を結合して本発明を詳しく説明する。
以下の実施例は、そのフローチャートに示す各ステップに対応するコマンドを実行可能である１セットの計算機からなる計算機システムにおいて実行でき、フローチャートに論理順を示しているが、図面に示すステップ又は説明したステップを他の順でも実行できる。

以下の実施例において、関連技術におけるＰＤＣＰエンティティの伝送誤りによるパケットミッシング、データ再送信の問題を鑑み、ＰＤＣＰエンティティがピア（ｐｅｅｒ、ｏｐｐｏｓｉｔｅ、相手方）ＰＤＣＰエンティティにＰＤＣＰ状態報告の送信を要求するためのＰＤＣＰプロトコルデータユニット（以下、ＰＤＵと略記する）をピアＰＤＣＰエンティティに送信すること、及び、ピアＰＤＣＰエンティティがＰＤＣＰＰＤＵに基づいて送信したＰＤＣＰ状態報告を、ＰＤＣＰエンティティが受信すること、を含むＰＤＣＰ状態報告の取得方法を提供する。

図７は、本発明の実施例に係るＰＤＣＰ状態報告の取得方法のフローチャートで、図７に示すように、以下のステップＳ７０２〜ステップＳ７０４を含む。

ＰＤＣＰエンティティは、ピアＰＤＣＰエンティティに、ＰＤＣＰ状態報告の送信を要求するためのＰＤＣＰＰＤＵを送信する（ステップＳ７０２）。

ＰＤＣＰエンティティは、ピアＰＤＣＰエンティティがＰＤＣＰＰＤＵに基づいて送信したＰＤＣＰ状態報告を受信する（ステップＳ７０４）。

上記のステップを介して、ＰＤＣＰ状態報告の送信要求メカニズムを増加し、ＰＤＣＰエンティティが必要な時にピアＰＤＣＰエンティティの状態を正確に把握できるようになって、ＰＤＣＰエンティティの伝送誤りによるパケットミッシング、データ再送信の問題を解決できる。

実施する際、ＰＤＣＰＰＤＵが、ＰＤＣＰデータＰＤＵとＰＤＣＰ制御ＰＤＵとを含むことが好ましく、その中、ＰＤＣＰデータＰＤＵは該ＰＤＵに載せられたのがユーザデータであることを示し、ＰＤＣＰ制御ＰＤＵは、該ＰＤＵがＰＤＣＰエンティティ間の、ＰＤＣＰ状態報告、ＲｏＨＣフィードバック等を含む制御情報であることを示す。

ＰＤＣＰＰＤＵがＰＤＣＰデータＰＤＵである場合、ステップＳ７０２の前に、ＰＤＣＰデータＰＤＵパケットヘッダーにマークビットを設定しておき、マークビットを有効に設定することを更に含むことが好ましく、その中、マークビットが有効である場合、ＰＤＣＰデータＰＤＵがピアＰＤＣＰエンティティにＰＤＣＰ状態報告の送信を要求するためのものであることを示す。
ＰＤＣＰエンティティがＰＤＣＰデータＰＤＵパケットヘッダーにおける保留ビット中の１ビットをマークビットに設定することが好ましい。具体的に、ＰＤＣＰエンティティがユーザ機器であり、ピアＰＤＣＰエンティティがターゲット基地局である場合、ユーザ機器がソース基地局（ＳｏｕｒｃｅｅＮＢ）からターゲット基地局（ＴａｒｇｅｔｅＮＢ）にハンドオーバーする時、ＰＤＣＰデータＰＤＵパケットヘッダーにマークビットを設定することは、ユーザ機器がＲＲＣ再配置完成メッセージを載せたＰＤＣＰデータＰＤＵパケットヘッダーに値の有効なマークビットを設置することを含むことが好ましい。

ＰＤＣＰＰＤＵがＰＤＣＰ制御ＰＤＵである場合、ステップＳ７０２の前に、ＰＤＣＰエンティティがＰＤＣＰ制御ＰＤＵパケットヘッダーにてＰＤＵのタイプをＰＤＣＰ状態報告要求に設定することが好ましく、その中、ＰＤＣＰ状態報告要求のＰＤＵのタイプは、ピアＰＤＣＰエンティティにＰＤＣＰ状態報告の送信を要求するためのものである。ＰＤＣＰエンティティがＰＤＣＰ制御ＰＤＵパケットヘッダーのＰＤＵのタイプにおける保留値の中の一つをＰＤＣＰ状態報告要求に設定することが好ましい。具体的に、ＰＤＣＰエンティティがユーザ機器であり、ピアＰＤＣＰエンティティがターゲット基地局である場合、ユーザ機器がソース基地局からターゲット基地局にハンドオーバーする際、ＰＤＣＰエンティティがＰＤＣＰ制御ＰＤＵパケットヘッダーにてＰＤＵのタイプをＰＤＣＰ状態報告要求に設定することは、ユーザ機器がＰＤＣＰ制御ＰＤＵパケットヘッダーにてＰＤＵのタイプをＰＤＣＰ状態報告要求に設定することを含むことが好ましい。

ＰＤＣＰエンティティが中継局であり、ピアＰＤＣＰエンティティがドナー基地局ＤｅＮＢである場合、ユーザ機器が中継局からターゲット基地局にハンドオーバーする際、ＰＤＣＰエンティティがピアＰＤＣＰエンティティにＰＤＣＰ状態報告の送信を要求するためのＰＤＣＰＰＤＵをピアＰＤＣＰエンティティに送信することは、中継局がドナー基地局ＤｅＮＢにＰＤＣＰＰＤＵを送信してドナー基地局ＤｅＮＢのＰＤＣＰ状態報告を取得することを含むことが好ましい。

以下、好適の実施例を結合して説明する。
［好適の実施例１］
本実施例は、通常のハンドオーバーにおいて、ＵＥがターゲット基地局へのアクセスを完成した後、ＰＤＣＰＰＤＵパケットヘッダーにてポーリング（Ｐｏｌｌｉｎｇ）位置を設定し、ターゲット基地局にＰＤＣＰ状態報告（即ち、ＰＤＣＰＳｔａｔｕｓＲｅｐｏｒｔ）の送信を要求することによって、ロスレスハンドオーバーを保証する場合を説明する。具体的に、現在のＰＤＣＰＰＤＵパケットヘッダーにおける三つの保留ビット‘Ｒ’の中の一つを「ポーリング」位置として用いる。図８は、本発明の好適の実施例１に係る好適のＰＤＣＰＰＤＵパケットヘッダーにおいて、新しく追加された「ポーリング」位置を示す図である。図８に示すように、該位置が「１」である時、該ＰＤＵを受信したＰＤＣＰエンティティは「ＰＤＣＰ状態報告」制御ＰＤＵを構成してピアＰＤＣＰエンティティに送信し、該位置が「０」である時、ＰＤＣＰ状態報告を送信しない。

図９は、本発明の好適の実施例１に係るＰＤＣＰ状態報告の取得方法を示す図である。本方法は図９に示すように次のステップを含む。

ソース基地局がハンドオーバーを決定（ＨａｎｄｏｖｅｒＤｅｃｉｓｉｏｎ）する、即ち、ソース基地局がＵＥの測定報告に基づいてＵＥをターゲット基地局（ＴａｒｇｅｔｅＮＢ）にハンドオーバーすると決定する（ステップ９０１）。

ソース基地局は、ターゲット基地局にターゲット基地局がハンドオーバー準備に必要な情報が含まれるハンドオーバー要求（ＨａｎｄｏｖｅｒＲｅｕｑｅｓｔ）メッセージを送信する（ステップ９０２）。

ターゲット基地局は、ハンドオーバーの準備を完了した後、ソース基地局にハンドオーバー要求確認（ＨａｎｄｏｖｅｒＲｅｑｕｅｓｔＡｃｋ）メッセージを送信する（ステップ９０３）。

ソース基地局は、ハンドオーバー要求確認を受信した後、移動性制御情報（ＭｏｂｉｌｉｔｙＣｏｎｔｒｏｌＩｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ）セルが載せられるＲＲＣ再配置（ＲＲＣＣｏｎｎｅｃｔｉｏｎＲｅｃｏｎｆｉｇｕｒａｔｉｏｎ）メッセージを生成して該メッセージをＵＥに送信する（ステップ９０４）。そして、ＲＲＣ再配置メッセージにはＵＥのハンドオーバーに必要な情報が含まれる。

ソース基地局は、ターゲット基地局にアップリンクＰＤＣＰ受信ＳＮ状態情報とダウンリンクＰＤＣＰ送信ＳＮ状態情報が含まれるＳＮ状態移送（ＳＮＳｔａｔｕｓＴｒａｎｓｆｅｒ）メッセージを送信する（ステップ９０５）。

ソース基地局は、ターゲット基地局にキャッシュデータを転送する、即ち、データ転送（ＤａｔａＦｏｒｗａｒｄｉｎｇ）する（ステップ９０６）。該ステップをステップ９０３又はステップ９０４の後に直ちに開始できる。

ＵＥは、ターゲット基地局に対してランダムアクセス（ＲａｎｄｏｍＡｃｃｅｓｓ）プロセスを起動し（ステップ９０７）、その中、ランダムアクセスは非競合的なものであることができる。

ターゲット基地局は、ＵＥにランダムアクセス応答（ＲａｎｄｏｍＡｃｃｅｓｓＲｅｓｐｏｎｓｅ）メッセージを送信する（ステップ９０８）。

ＵＥは、ターゲット基地局にＲＲＣ再配置完成（ＲＲＣＣｏｎｎｅｃｔｉｏｎＲｅｃｏｎｆｉｇｕｒａｉｔｏｎＣｏｍｐｌｅｔｅ）メッセージを送信し、該ＲＲＣメッセージを載せたＰＤＣＰＰＤＵデータパケットヘッダーにおいて「ポーリング」を１に位置させる（ステップ９０９）。

ターゲット基地局は、ＰＤＣＰＰＤＵパケットヘッダーにおけるポーリング位置を検出した後、ＵＥにＰＤＣＰ状態報告（ＰＤＣＰＳｔａｔｕｓＲｅｐｏｒｔ）を送信する（ステップ９１０）。

ＵＥは、ＰＤＣＰ状態報告を受信した後、その中のＰＤＣＰＳＮ状態情報に基づいて、ターゲット基地局にデータパケット（ＰａｃｋｅｔＤａｔａ）を送信し始める（ステップ９１１）。

［好適の実施例２］
本実施例においては、通常のハンドオーバーにおいて、ＵＥがターゲット基地局へのアクセスを完成した後、「ＰＤＣＰ状態報告要求」（ＰＤＣＰＳｔａｔｕｓＲｅｑｕｅｓｔ）制御ＰＤＵを送信して、ターゲット基地局にＰＤＣＰ状態報告の送信を要求することによって、ロスレスハンドオーバーを保証する場合を説明する。具体的には、ＰＤＣＰプロトコルに新しい制御ＰＤＵ、「ＰＤＣＰ状態報告要求」を追加するものである。ＰＤＣＰエンティティがピアＰＤＣＰ状態情報を把握する必要がある時、ピア側に該「ＰＤＣＰ状態報告要求」制御ＰＤＵを送信し、該制御ＰＤＵを受信したＰＤＣＰエンティティは「ＰＤＣＰ状態報告」制御ＰＤＵを構成してピアＰＤＣＰエンティティに送信する。図１０は、本発明の好適の実施例２に係る好適の新しく追加された「ＰＤＣＰ状態報告要求」制御ＰＤＵパケットの「フォーマットを示す図である。図１１は、本発明の好適の実施例２に係る好適の新しく追加された「ＰＤＣＰ状態要求」（ＳｔａｔｕｓＲｅｑｕｅｓｔ）（又は「ＰＤＣＰ状態報告要求」と称される）制御ＰＤＵパケットのタイプに値を設定したことを示し、図１０と図１１は、好適の「ＰＤＣＰ状態報告要求」パケットフォーマットである。

図１２は、本発明の好適の実施例２に係るＰＤＣＰ状態報告の取得方法を示す図である。本方法は図１２に示すように以下のステップを含む。

ソース基地局がハンドオーバーを決定する、即ち、ソース基地局がＵＥの測定報告に基づいてＵＥをターゲット基地局にハンドオーバーすると決定する（ステップ１２０１）。

ソース基地局はターゲット基地局にターゲット基地局がハンドオーバー準備するに必要な情報が含まれるハンドオーバー要求メッセージを送信する（ステップ１２０２）。

ターゲット基地局は、ハンドオーバーの準備を完了した後、ソース基地局にハンドオーバー要求確認メッセージを送信する（ステップ１２０３）。

ソース基地局は、ハンドオーバー要求確認を受信した後、移動性制御情報セルが載せられるＲＲＣ再配置メッセージを生成して該メッセージをＵＥに送信する（ステップ１２０４）。そして、ＲＲＣ再配置メッセージにはＵＥのハンドオーバーに必要な情報が含まれる。

ソース基地局は、ターゲット基地局にアップリンクＰＤＣＰ受信ＳＮ状態情報とダウンリンクＰＤＣＰ送信ＳＮ状態情報が含まれるＳＮ状態移送メッセージを送信する（ステップ１２０５）。

ソース基地局は、ターゲット基地局にキャッシュデータを転送する、即ち、データ転送を行う（ステップ１２０６）。該ステップをステップ１２０３又はステップ１２０４の後に直ちに開始できる。

ＵＥは、ターゲット基地局に対してランダムアクセスプロセスを起動する（ステップ１２０７）。その中、ランダムアクセスは非競合的なものであることができる。

ターゲット基地局は、ＵＥにランダムアクセス応答メッセージを送信する（ステップ１２０８）。

ＵＥは、ターゲット基地局にＲＲＣ再配置完成メッセージを送信する（ステップ１２０９）。

ＵＥは、データの送信を開始する前に、ターゲット基地局にＰＤＣＰ状態報告要求メッセージにより制御されるＰＤＵを送信する（ステップ１２１０）。

ターゲット基地局は、該ＰＤＣＰ状態報告要求メッセージにより制御されるＰＤＵを受信した後、ＵＥにＰＤＣＰ状態報告を送信する（ステップ１２１１）。

ＵＥは、ＰＤＣＰ状態報告を受信した後、その中のＰＤＣＰＳＮ状態情報に基づいて、ターゲット基地局にデータパケット（ＰａｃｋｅｔＤａｔａ）を送信し始める（ステップ１２１２）。

上記のＰＤＣＰ状態報告の取得方法によると、ＵＥ又はｅＮＢのＰＤＣＰエンティティがピアＰＤＣＰエンティティにＰＤＣＰＳＮ状態報告の送信を要求でき、ＰＤＣＰエンティティが必要の際にピアＰＤＣＰエンティティのＳＮ状態を把握することが可能となり、ＳＮ状態が異常の場合（例えば、あるＰＤＣＰＳＮをミッシングした場合）、ミッシングしたＰＤＣＰＰＤＵパケットを再送信でき、又はＰＤＣＰＳＮ状態報告により必要のないデータの再送信を回避でき、サービス品質を向上できる。

［好適の実施例３］
本実施例においては、ＲＮでハンドオーバーする際、ＲＮがドナー基地局（ソース基地局）に送信したＰＤＣＰＰＤＵパケットヘッダー中のポーリング位置を設定することによって、又はＰＤＣＰ状態報告要求制御ＰＤＵを直接送信することによって、ドナー基地局に状態報告の送信を要求すると共に、ＲＮがＵｎインターフェースのＰＤＣＰ状態報告要求を対応するＵｕインターフェースのＰＤＣＰＳＮ状態に変換し、自分のＰＤＣＰＳＮ状態を結合して、ターゲット基地局に更に正確なＰＤＣＰＳＮ状態情報を提供できる場合を説明する。

図１３は、本発明の好適の実施例３に係るＰＤＣＰ状態報告の取得方法を示す図である。本方法は図１３に示すように以下のステップを含む。

ＲＮは、ハンドオーバーを決定する、即ち、ＲＮがＵＥの測定報告に基づいてＵＥをターゲット基地局にハンドオーバーすると決定する（ステップ１３０１）。

ＲＮは、ターゲット基地局に、ターゲット基地局がハンドオーバーを準備するのに必要な情報が含まれるハンドオーバー要求メッセージを送信する（ステップ１３０２）。

ターゲット基地局は、ハンドオーバーの準備を完了した後、ＲＮにハンドオーバー要求確認メッセージを送信する（ステップ１３０３）。

ＲＮは、ハンドオーバー要求確認を受信した後、移動性制御情報セルが含まれるＲＲＣ再配置メッセージを生成して該メッセージをＵＥに送信する（ステップ１３０４）。ここで、ＲＲＣ再配置メッセージにはＵＥがハンドオーバーする際に必要な情報が含まれる。

ＲＮは、ドナー基地局にＰＤＣＰ状態報告要求メッセージを送信する（又は、アップリンクＰＤＣＰＰＤＵパケットヘッダーにてポーリングを１に設定する）（ステップ１３０５）。

ドナー基地局は、ＲＮにＰＤＣＰ状態報告を送信する（ステップ１３０６）。該状態報告には、ＵｎインターフェースのＰＤＣＰエンティティのアップリンク／ダウンリンクＰＤＣＰＳＮ状態情報が含まれる。

ＲＮは、ＵｎインターフェースのＰＤＣＰ状態報告を受信した後、報告におけるＵｎインターフェースのＰＤＣＰＳＮ状態情報を対応するＵｕインターフェースのＰＤＣＰＳＮ状態情報に変換（マッピング）する（ステップ１３０７）。なお、ＵｕインターフェースのＰＤＣＰデータパケットは、何かの形態でＵｎインターフェースのＰＤＣＰデータに多重化されるので、ＲＮは、ＵｕインターフェースのＰＤＣＰＳＮと対応するＵｎインターフェースのＰＤＣＰＳＮのマッピング関係を保持している。

ＲＮは、ターゲット基地局にＳＮ状態移送メッセージを送信する（ステップ１３０８）。その中、メッセージ中のＳＮ状態情報は、ＵｕインターフェースとＵｎインターフェースのＰＤＣＰエンティティのデータの送信及び受信状況を表わしていて、つまり、ＵｎインターフェースでミッシングされたＰＤＣＰデータＳＮがＳＮ状態移送メッセージに含まれ、ＵＥアクセス後にターゲット基地局が更に正確なＰＤＣＰ状態情報を送信でき、ロスレスハンドオーバーを保証できる。

ＲＮは、ターゲット基地局にキャッシュデータを転送する、即ち、データ転送を行う（ステップ１３０９）。

ＵＥは、ターゲット基地局に対してランダムアクセスプロセスを起動する（ステップ１３１０）。この後のプロセスは上述のハンドオーバープロセスと同じであるので、説明を省略する。

ＲＮでのハンドオーバーにおいて、本発明の実施例に係る上述の方法によると、ＲＮとターゲット基地局との間でＰＤＣＰＳＮ状態情報を更に正確に伝送でき、確かなロスレスハンドオーバーを実現できると共に、ハンドオーバー中のＲＮとドナー基地局との間のデータの重複転送を防止できる。

他の実施例においては、上記の実施例及び好適の実施形態（ＰＤＣＰ状態報告の取得方法）を実現できるＰＤＣＰエンティティを提供する。上述で説明した内容はここで説明を省略する。該ＰＤＣＰエンティティはユーザ機器、基地局、又は中継局であることができる。以下、該装置におけるブロックを説明する。図１４は、本発明の実施例に係るＰＤＣＰエンティティの構造を示すブロック図である。図１４に示すように、該ＰＤＣＰエンティティは、送信ブロック１４０２と、受信ブロック１４０４とを含む。以下詳しく説明する。

送信ブロック１４０２は、ピアＰＤＣＰエンティティにピアＰＤＣＰにＰＤＣＰ状態報告の送信を要求するためのＰＤＣＰＰＤＵを送信する。

受信ブロック１４０４は、ピアＰＤＣＰエンティティがＰＤＣＰＰＤＵに基づいて送信したＰＤＣＰ状態報告を受信する。

図１５は、本発明の実施例に係るＰＤＣＰエンティティの好適の構造を示すブロック図で、図１５に示すように、該ＰＤＣＰエンティティは、送信ブロック１４０２に接続され、ＰＤＣＰＰＤＵがＰＤＣＰデータＰＤＵである場合、ＰＤＣＰデータＰＤＵパケットヘッダーにてマークビットを設定するための第１の設定ブロック１５０２を更に含み、その中、マークビットが有効であるのは、ＰＤＣＰデータＰＤＵがピアＰＤＣＰエンティティにＰＤＣＰ状態報告の送信を要求するためのものであることを示す。

図１５に示すように、該ＰＤＣＰエンティティは、送信ブロック１４０２に接続され、ＰＤＣＰＰＤＵがＰＤＣＰ制御ＰＤＵである場合、ＰＤＣＰ制御ＰＤＵパケットヘッダーにてＰＤＵのタイプをＰＤＣＰ状態報告要求に設定するための第２の設定ブロック１５０４を更に含み、その中、ＰＤＣＰ状態報告要求のＰＤＵのタイプは、ピアＰＤＣＰエンティティにＰＤＣＰ状態報告の送信を要求するためのものである。

総じて言えば、本発明の上記の実施例によると、ピアＰＤＣＰエンティティにＰＤＣＰ状態報告の送信を要求するメカニズム、即ち、ＰＤＣＰ状態報告の送信要求メカニズムを、ＰＤＣＰエンティティに追加し、ＰＤＣＰエンティティが必要な時にピアＰＤＣＰエンティティの状態を更に正確に把握でき、ＰＤＣＰエンティティの伝送誤りによるパケットミッシング、データ再送信の問題を解決し、無線通信システムのサービス品質及び機能を向上できる。

当業者にとって、上述の本発明の各ブロック又は各ステップは、共通の計算装置によって実現でき、単独の計算装置に集中させることができ、複数の計算装置から構成されるネットワークに分布させることもでき、さらに計算装置が実行可能なプログラムのコードによって実現することもできる。従って、それらを記憶装置に記憶させて計算装置によって実行することができ、又は夫々集積回路ブロックとして製作し、又はそれらにおける複数のブロック又はステップを単独の集積回路ブロックとして製作して実現できることは明らかである。このように、本発明は如何なる特定のハードウェアとソフトウェアの結合にも限定されない。

以上は、本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を限定するものではない。当業者であれば本発明に様々な修正や変形が可能である。本発明の精神と原則の内での如何なる修正、置換、改良は本発明の保護範囲内に含まれる。

１４０２送信ブロック
１４０４受信ブロック
１５０２第１の設定ブロック
１５０４第２の設定ブロック

Claims

ＰＤＣＰ（パケットデータ集束プロトコル）エンティティが、ＰＤＣＰ状態報告の送信を要求するためのＰＤＣＰＰＤＵ（プロトコルデータユニット）を、ピア（ｐｅｅｒ、ｏｐｐｏｓｉｔｅ、相手方）ＰＤＣＰエンティティに送信するステップと、
前記ピアＰＤＣＰエンティティが前記ＰＤＣＰＰＤＵに基づいて送信した前記ＰＤＣＰ状態報告を、前記ＰＤＣＰエンティティが受信するステップと、を含み、
前記ＰＤＣＰエンティティが中継局であり、前記ピアＰＤＣＰエンティティがドナー基地局である場合、ユーザ機器が前記中継局からターゲット基地局にハンドオーバーする際、前記ＰＤＣＰエンティティが前記ピアＰＤＣＰエンティティに前記ＰＤＣＰＰＤＵを送信することは、
前記中継局が前記ドナー基地局に前記ＰＤＣＰＰＤＵを送信して前記ドナー基地局の前記ＰＤＣＰ状態報告を取得することを含むことを特徴とするＰＤＣＰ状態報告の取得方法。
前記ＰＤＣＰＰＤＵがＰＤＣＰデータＰＤＵである場合、前記ＰＤＣＰエンティティが前記ピアＰＤＣＰエンティティに前記ＰＤＣＰデータＰＤＵを送信する前に、
前記ＰＤＣＰデータＰＤＵパケットヘッダーに、有効である時に前記ＰＤＣＰデータＰＤＵが前記ピアＰＤＣＰエンティティに前記ＰＤＣＰ状態報告の送信を要求するためのものであることを示すマークビットを設定しておき、前記マークビットを有効に設定するステップを更に含むことを特徴とする請求項１に記載の方法。
前記ＰＤＣＰエンティティが、前記ＰＤＣＰデータＰＤＵパケットヘッダーにおける保留ビットの中の一つをマークビットとして設定することを特徴とする請求項２に記載の方法。
前記ＰＤＣＰＰＤＵがＰＤＣＰ制御ＰＤＵである場合、前記ＰＤＣＰエンティティが前記ピアＰＤＣＰエンティティに前記ＰＤＣＰ制御ＰＤＵを送信する前に、
前記ＰＤＣＰエンティティが前記ＰＤＣＰ制御ＰＤＵパケットヘッダーにおいて、前記ピアＰＤＣＰエンティティに前記ＰＤＣＰ状態報告の送信を要求するためのＰＤＵのタイプを、ＰＤＣＰ状態報告要求に設定することを更に含むことを特徴とする請求項１に記載の方法。
前記ＰＤＣＰエンティティが前記ＰＤＣＰ制御ＰＤＵパケットヘッダー中の前記ＰＤＵのタイプにおける保留値の中の一つを前記ＰＤＣＰ状態報告要求に設定することを特徴とする請求項４に記載の方法。
ピアＰＤＣＰにＰＤＣＰ状態報告の送信を要求するためのＰＤＣＰＰＤＵをピアＰＤＣＰエンティティに送信するための送信ブロックと、
前記ピアＰＤＣＰエンティティが前記ＰＤＣＰＰＤＵに基づいて送信した前記ＰＤＣＰ状態報告を受信するための受信ブロックと、を含み、
前記ＰＤＣＰエンティティが中継局であり、前記ピアＰＤＣＰエンティティがドナー基地局である場合、ユーザ機器が前記中継局からターゲット基地局にハンドオーバーする際、前記ＰＤＣＰエンティティが前記ピアＰＤＣＰエンティティに前記ＰＤＣＰＰＤＵを送信することは、
前記中継局が前記ドナー基地局に前記ＰＤＣＰＰＤＵを送信して前記ドナー基地局の前記ＰＤＣＰ状態報告を取得することを含むことを特徴とするＰＤＣＰエンティティ。
前記ＰＤＣＰＰＤＵがＰＤＣＰデータＰＤＵである場合、前記ＰＤＣＰデータＰＤＵパケットヘッダーにて、有効の時に前記ＰＤＣＰデータＰＤＵが前記ピアＰＤＣＰエンティティに前記ＰＤＣＰ状態報告の送信を要求するためのものであることを示すマークビットを設定するための第１の設定ブロックを更に含むことを特徴とする請求項６に記載のＰＣＰエンティティ。
前記ＰＤＣＰＰＤＵがＰＤＣＰ制御ＰＤＵである場合、前記ＰＤＣＰ制御ＰＤＵパケットヘッダーにて、前記ピアＰＤＣＰエンティティに前記ＰＤＣＰ状態報告の送信を要求するための前記ＰＤＵのタイプをＰＤＣＰ状態報告要求に設定するための第２の設定ブロックを更に含むことを特徴とする請求項６に記載のＰＤＣＰエンティティ。