図1は本発明の実施の形態における高圧洗浄車の側面図、図2は平面図、図3は図1の高圧洗浄車の操作盤の正面図である。図1および図2に示すように、本実施形態における高圧洗浄車1は、車台10上に、サブフレーム11と、水タンク12と、ポンプ室13と、大ホースリール2と、小ホースリール3と、操作盤4とから構成される高圧洗浄装置を備える。
水タンク12およびポンプ室13はサブフレーム11上に搭載されている。水タンク12は洗浄水が貯留されるものである。ポンプ室13には、水タンク12内の洗浄水を圧送するための水ポンプ14が収容されている。サブフレーム11の後端部には、鉛直軸回りに回転可能なターンテーブル5が搭載されている。大ホースリール2、小ホースリール3および操作盤4は、このターンテーブル5上に搭載されている。
大ホースリール2は、第1ホースとしての大ホース2aが巻き付けられる第1ホースリールである。小ホースリール3は、第2ホースとしての小ホース3aが巻き付けられる第2ホースリールである。なお、大ホース2aおよび小ホース3aの先端には、それぞれ第1噴射装置および第2噴射装置としての洗浄ノズル2bおよび洗浄ガン3b(図4参照。)が着脱自在に取り付けられる。なお、第2噴射装置として洗浄ガン3bに代えて、洗浄ノズルを取り付けることも可能である。
操作盤4は、図3に示すように、大ホースリール2および小ホースリール3の回転駆動や、大ホース2aおよび小ホース3aからの高圧水の噴出の操作を行うためのものである。操作盤4には、大ホースリール2および小ホースリール3の正逆回転を操作する操作レバー15の他、大小ホースリール切換スイッチ16、超高圧・高圧切換スイッチ17、超高圧選択表示ランプ18、超高圧ホースリールスイッチ19a、大ホースリールバルブスイッチ19b、小ホースリールバルブスイッチ19cや小ホースリール油圧単独駆動スイッチ19d等が備えられている。なお、超高圧ホースリールスイッチ19a、大ホースリールバルブスイッチ19bおよび小ホースリールバルブスイッチ19cは、操作盤4の裏側に設けられている。
大小ホースリール切換スイッチ16は、洗浄水の噴出を大ホース2aおよび小ホース3aのいずれか一方または両方に切り換える切換スイッチである。超高圧・高圧切換スイッチ17は、小ホース3aから噴出する洗浄水を超高圧または高圧に切り換える切換スイッチである。超高圧ホースリールスイッチ19a、大ホースリールバルブスイッチ19bおよび小ホースリールバルブスイッチ19cは、それぞれ手動操作により小ホース3aからの超高圧水の噴射、大ホース2aからの高圧水の噴射および小ホース3aからの高圧水の噴射を行うためのスイッチである。小ホースリール油圧単独駆動スイッチ19dは、大小ホースリール切換スイッチ16の停止時に、小ホースリール3のみ単独で駆動するためのスイッチである。
次に、図4を参照して、高圧洗浄車1の水回路の構成について説明する。図4は本実施形態における高圧洗浄車の水回路図である。
図4に示すように、高圧洗浄車1の水回路20は、水タンク12と、水ポンプ14と、高圧用調圧弁21と、超高圧用調圧弁22と、超高圧・高圧切換弁23と、高圧用緊急安全弁24と、超高圧用緊急安全弁25等を備えている。
水ポンプ14は、高圧用ポンプと超高圧用ポンプとが一体化されたものであり、単一の駆動軸(図示せず。)によって同時に駆動されるものである。この駆動軸は、プーリ、Vベルトやドライブシャフトなどの動力伝達機構8(図1参照。)およびPTO(動力取出装置)を介して連結された車両走行用のエンジンにより駆動される。水ポンプ14は、高圧吐出部14aと、超高圧吐出部14bと、吸込部14cと、冷却水排出部14dとを有する。高圧吐出部14aと吸込部14cとは、高圧用ポンプを構成し、超高圧吐出部14bと吸込部14cとは超高圧用ポンプを構成している。吸込部14cは、高圧用ポンプおよび超高圧用ポンプの共通の吸込部となっている。
水タンク12と水ポンプ14の吸込部14cとは、配管40を介して接続されている。また、配管40の途中には、上流側(水タンク12側)から下流側(水ポンプ14側)に向かって順に、開閉弁31とストレーナ32とが設けられている。ストレーナ32のドレンポートには、ドレン弁33が設けられている。開閉弁31とストレーナ32との間にも、ドレン弁34が設けられている。
水ポンプ14の一吐出側である高圧吐出部14aは、配管41を介して高圧用調圧弁21の流入ポート21aに接続されている。高圧用調圧弁21は、遠隔操作される三方弁であり、エアの供給の有無によってオン/オフされるものである。高圧用調圧弁21の一方の流出ポート21bは、配管42を介して大ホース2aに接続されている。配管42の途中には、大ホース2aに対する洗浄水の供給の有無を切り換える大ホース開閉弁28が設けられている。大ホース開閉弁28は、後述する第1アクチュエータとしてのエアシリンダ54により開閉動作させる第1開閉弁である。
高圧用調圧弁21のリターンポート21cは、リターン配管43を介して水タンク12に接続されている。また、配管41の途中にはドレン弁35が、配管42の途中にはドレン弁36が、それぞれ設けられている。なお、本実施形態では、配管41、高圧用調圧弁21、配管42、大ホース開閉弁28および大ホース2aが、本発明に係る第1水流路となる。
高圧用調圧弁21は、後述するエア配管113を通じてエアが供給されるとオン状態となり、配管41から流れてきた洗浄水を配管42へ導く。但し、高圧用調圧弁21は、所定の設定圧力以上になると、洗浄水の一部をリターン配管43に逃がすことによって圧力を上記設定圧力に調整する。なお、この高圧用調圧弁21の設定圧力は、供給されるエアの圧力により変更されるように構成されている。この供給されるエアの圧力調整については後述する。一方、高圧用調圧弁21は、エアが供給されないとオフ状態となり、配管41から流れてきた洗浄水をリターン配管43に導き、水タンク12へ排出する。
また、水ポンプ14の一吐出側である超高圧吐出部14bは、配管44を介して小ホース3bに接続されている。配管44の途中には、小ホース3bに対する洗浄水の供給の有無を切り換える小ホース開閉弁29が設けられている。小ホース開閉弁29は、後述する第2アクチュエータとしてのエアシリンダ55により開閉動作させる第2開閉弁である。
配管44における小ホース開閉弁29よりも上流側には、圧力計37とドレン弁38a,38bとが設けられている。また、配管44における小ホース開閉弁29よりも上流側の中途部には、分岐管45の一端が接続されている。分岐管45の他端には、超高圧・高圧切換弁23の第1ポート23aが接続されている。なお、本実施形態では、配管44、小ホース開閉弁29および小ホース3aが、本発明に係る第2水流路となる。
超高圧・高圧切換弁23は、遠隔操作される三方弁であり、後述するエア配管114によるエアの供給の有無によって連通状態が切り換えられる。超高圧・高圧切換弁23の第2ポート23bは、バイパス管46を介して、配管41の中途部に接続されている。超高圧・高圧切換弁23の第3ポート23cは、配管47を介して超高圧用調圧弁22に接続されている。
超高圧・高圧切換弁23は、エアが供給されるとオン状態となり、第1ポート23aと第2ポート23bと第3ポート23cとが連通した状態となる。一方、超高圧・高圧切換弁23は、エアが供給されないとオフ状態となり、第1ポート23aと第3ポート23cとが連通し、第2ポート23bが遮断された状態となる。すなわち、超高圧・高圧切換弁23にエアが供給されないと、バイパス管46は閉鎖される。
超高圧用調圧弁22も遠隔操作される弁であり、後述するエア配管110によるエアの供給の有無によってオン/オフされるものである。配管47は、超高圧用調圧弁22の流入ポート22aに接続されている。超高圧用調圧弁22の流出ポート22bは配管48を介して水タンク12に接続されている。
超高圧用調圧弁22は、エアが供給されるとオン状態となり、所定の設定圧力以上になると、洗浄水の一部を配管48に逃がすことによって圧力を上記設定圧力に調整する。なお、この超圧用調整弁22の設定圧力は、供給されるエアの圧力により変更されるように構成されている。この供給されるエアの圧力調整については後述する。一方、超高圧用調圧弁22は、エアが供給されないとオフ状態となり、配管48は開放され、洗浄水は水タンク12へ排出される。
また、高圧用緊急安全弁24の流入ポート24aには、配管49の一端が接続されている。この配管49の他端は、配管41に接続されている。一方、高圧用緊急安全弁24のリターンポート24bには、配管50の一端が接続されている。この配管50の他端は、水タンク12に接続されている。高圧用緊急安全弁24は、高圧用調圧弁21が作動不良を起こし、配管49が異常高圧となると開き、配管49の洗浄水の一部を配管49から配管50へ導き、水タンク12へ排出する。
また、超高圧用緊急安全弁25の流入ポート25aには、配管51の一端が接続されている。この配管51の他端は、配管44の中途部に接続されている。一方、超高圧用緊急安全弁25の流出ポート25bには、配管52の一端が接続されている。この配管52の他端は、水タンク12に接続されている。超高圧用緊急安全弁25は、超高圧用調圧弁22が作動不良を起こし、配管51が異常高圧となると開き、配管51の洗浄水の一部を配管51から配管52へ導き、水タンク12へ排出する。
また、水ポンプ14の冷却水排出口14dは、リターン配管53を介して水タンク12に接続されている。リターン配管53の途中には、ドレン弁39aおよび給水弁39bが設けられている。
次に、図5を参照して、高圧洗浄車1の大ホースリール2および小ホースリール3を正逆回転駆動する油圧装置8について説明する。図5は本実施形態における高圧洗浄車1の油圧装置8を示す図である。
図5に示すように、高圧洗浄車1の油圧装置8は、作動油が貯留されたオイルリザーバ60と、オイルリザーバ60内の作動油を圧送する油圧ポンプ61と、後述する油圧モータ64,65の回転方向を切り換える方向切換装置としてのコントロール弁62と、流路切換装置としての流路切換弁63と、第1および第2の油圧モータ64,65とを備えている。
オイルリザーバ60には、作動油の油圧供給路としての油圧供給管70および油圧回収路としての油圧回収管71の一端が接続されている。油圧供給管70および油圧回収管71の他端は、それぞれコントロール弁62のPポート、Tポートに接続されている。また、コントロール弁62のAポート、Bポートには、第1流通路としての第1流通管72の一端および第2流通路としての第2流通管73の一端が、それぞれ接続されている。
油圧ポンプ61は、油圧供給管70の中途部に設けられている。油圧ポンプ61は、動力伝達機構8(図1参照。)およびPTOを介して車両走行用のエンジンにより駆動される。
コントロール弁62は、第1の入状態と、第2の入状態と、切状態とに切り換え自在に構成されている。具体的には、コントロール弁62は、第1の入状態に切り換えられると、油圧供給管70と第1流通管72とを連通させる第1連通路62aと、油圧回収管71と第2流通管73とを連通させる第2連通路62bとを備えている。また、コントロール弁62は、第2の入状態に切り換えられると、油圧供給管70と第2流通路73とを連通させる第3連通路62cと、油圧回収管71と第1流通路72とを連通させる第4連通路62dとを備えている。さらに、コントロール弁62は、切状態に切り換えられると、油圧供給管70と油圧回収管71とが連通させられ、油圧供給管70と第1流通管72または第2流通管73との連通は解除され、油圧回収管71と第1流通管72または第2流通管73との連通は解除される。
また、コントロール弁62は、第1連通路62a、第2連通路62b、第3連通路62cおよび第4連通路62dに、それぞれ流量制御機構62a−1,62b−1,62c−1,62d−1を備えている。流量制御機構62a−1,62b−1,62c−1,62d−1は、前述の操作レバー15の傾斜角度に応じて第1〜第4連通路62a〜62dの開口面積を変化させるように構成されている。このような構成により、コントロール弁62を切り換えると、第1流通管72と第2流通管73とに流れる作動油の向きが変更される。これにより、後述する第1および第2の油圧モータ64,65の回転方向が変更されることとなる。
また、操作レバー15を用いることにより、操作レバー15の位置に応じて、第1流通管72または第2流通管73に流れ込む作動油の流量が変化する。これにより、後述する第1および第2の油圧モータ64,65の回転速度、すなわち、大ホースリール2および小ホースリール3によるそれぞれの大ホース2aおよび小ホース3aの繰り出し速度および巻き取り速度が変更されることとなる。
第1流通管72および第2流通管73の他端は、流路切換弁63に接続されている。流路切換弁63は、第1〜第6ポートa〜fを備えている。第1ポートaには第1流通管72の他端が接続されており、第2ポートbには第2流通管73の他端が接続されている。また、第3ポートcには第1油圧流路としての油圧配管74の一端が接続されており、この油圧配管74の他端は第5ポートeに接続されている。第4ポートdには第2油圧流路としての油圧配管75の一端が接続されており、この油圧配管75の他端は第6ポートfに接続されている。
流路切換弁63は、本実施形態では電磁バルブにより構成されている。流路切換弁63は、前述の大小ホースリール切換スイッチ16に接続されており、大小ホースリール切換スイッチ16によりオン状態とオフ状態とが切り換えられる。流路切換弁63は、前述の超高圧・高圧切換スイッチ17に接続されており、超高圧・高圧切換スイッチ17によりオン状態とオフ状態とが切り換えられる。流路切換弁63は、オフ状態(非通電状態)では第1ポートaと第3ポートcとを連通させるとともに、第2ポートbと第5ポートeとを連通させ、オン状態(通電状態)では第1ポートaと第4ポートdとを連通させるとともに、第2ポートbと第6ポートfとを連通させるものである。
具体的には、流路切換弁63は、オフ状態となると第1ポートaと第3ポートcとを連通させるとともに、第2ポートbと第5ポートeとを連通させるので、第1流通管72および第2流通管73は、油圧配管74を介して連通することとなる。一方、流路切換弁63は、オン状態となると第1ポートaと第4ポートdとを連通させるとともに、第2ポートbと第6ポートfとを連通させるので、第1流通管72および第2流通管73は、油圧配管75を介して連通することとなる。
また、油圧配管74,75の中途部には、それぞれ前述の油圧モータ64,65が設けられている。油圧モータ64,65は、それぞれ油圧配管74,75内を流れる作動油により回転駆動される。油圧モータ64は大ホースリール2に連結されており、大ホースリール2は油圧モータ64により回転駆動される。油圧モータ65は小ホースリール3に連結されており、小ホースリール3は油圧モータ65により回転駆動される。
上記構成により、本実施形態における高圧洗浄車1では、流路切換弁63を第1の状態としてのオフ状態に切り換えると、第1流通管72と第2流通管73とが油圧配管74を介して連通される。そのため、オイルリザーバ60から油圧配管74に作動油が供給され、油圧配管74に設けられた第1油圧モータ64が回転駆動される。一方、流路切換弁63を第2の状態としてのオン状態に切り換えると、第1流通管72と第2流通管73とが油圧配管75を介して連通される。そのため、オイルリザーバ60から油圧配管75に作動油が供給され、油圧配管75に設けられた第2油圧モータ65が回転駆動される。
すなわち、本実施形態における高圧洗浄車1では、流路切換弁63を切り換えると、第1流通管72と第2流通管73とが連通する油圧配管(油圧配管74または油圧配管75)が切り換えられることとなる。そして、作動油によって回転駆動される油圧モータ64,65が切り換わる。これにより、回転駆動されるホースリール(大ホースリール2または小ホースリール3)が変更されることとなる。
次に、本実施形態における高圧洗浄車1のエア回路の構成について説明する。図7は本実施形態における高圧洗浄車のエア回路図である。図7に示すエア回路9は、エアタンク80と、チェック弁81a付きの第1レギュレータ81と、第2レギュレータ82と、チェック弁83a付きの第3レギュレータ83と、第4レギュレータ84と、第0バルブ90と、第1バルブ91と、第2バルブ92と、第3バルブ93と、第4バルブ94と、第5バルブ95と、ボールバルブ96aと、プロテクションバルブ96bと、減圧バルブ96cと、エアソレノイドバルブ97,98と、エアシリンダ54,55とを備えている。
本実施形態では、第0バルブ90、第1バルブ91、第2バルブ92、第3バルブ93、第4バルブ94および第5バルブ95として電磁式の3方向制御バルブを用いた場合について説明する。第0バルブ90〜第5バルブ95は、それぞれNOポートとNCポートとCOMポートとを備えたソレノイドバルブであり、ソレノイドがオン状態(通電状態)となるとCOMポートとNCポートとを連通させ、オフ状態(非通電状態)となるとCOMポートとNOポートとを連通させる。
エアタンク80には、エア配管100の一端が接続されている。エア配管100の他端は第0バルブ90のNCポートに接続されている。第0バルブ90のCOMポートには、エア配管101の一端が接続されている。第0バルブ90のNOポートには、サイレンサ85が接続されている。エア配管101の他端には、エア配管102,103の一端が接続されている。また、エア配管100の途中には、上流側(エアタンク80側)から下流側に向かって順に減圧バルブ96c、プロテクションバルブ96bおよびボールバルブ96aが設けられている。
エアタンク80は、圧縮エアが充填されるウェットタンク80aと、リヤのブレーキブースタの作動用の圧縮エアが格納されるリヤタンク80bと、フロントのブレーキブースタの作動用の圧縮エアが格納されるフロントタンク80cとから構成されている。ウェットタンク80a、リヤタンク80b、フロントタンク80cおよびエア配管100は、4方向プロテクションバルブ80dにより接続されている。4方向プロテクションバルブ80dは、ウェットタンク80a内の圧縮エアをリヤタンク80b、フロントタンク80cおよびエア配管100へ分配するものである。
減圧バルブ96cは、エアタンク80のウェットタンク80aから供給される圧縮エアを所定の圧力以下(本実施形態では0.7MPa以下)に減圧するものである。プロテクションバルブ96bは、減圧バルブ96cを経て供給される圧縮エアが設定圧力(本実施形態では0.52MPa)より高いときに開き、設定圧力(本実施形態では0.34MPa)より低いときに閉じるものである。ボールバルブ96aは、手動で流路を開閉するものである。
エア配管102の他端は、第3バルブ93のNCポートに接続されている。エア配管103の他端は、エアソレノイドバルブ97,98の共通マニホールドのPポートに接続されている。エアソレノイドバルブ97,98の共通マニホールドのRポートには、サイレンサ86が接続されている。また、エア配管103の途中にはエア配管104,105,106の一端がそれぞれ接続されている。
エア配管104の他端は、第1バルブ91のNOポートに接続されている。第2レギュレータ82は、このエア配管104の途中に設けられている。エア配管105の他端は、第5バルブ95のNOポートに接続されている。また、エア配管105の途中には、一端が第1バルブ91のNCポートに接続されたエア配管107の他端が接続されている。エア配管106の他端は、第3バルブ93のNOポートに接続されている。第4レギュレータ84は、このエア配管106の途中に設けられている。
また、第1バルブ91のCOMポートには、エア配管108の一端が接続されている。エア配管108の他端は、第2バルブ92のNCポートに接続されている。第2バルブ92のNOポートには、サイレンサ87が接続されている。第2バルブ92のCOMポートには、エア配管109の一端が接続されている。エア配管109の他端は、チェック弁81a付きの第1レギュレータ81に接続されている。また、チェック弁81a付きの第1レギュレータ81と超高圧用調圧弁22とはエア配管110により接続されている。
第1レギュレータ81は、エア配管109を通過するエア圧力が所定の第1エア圧力よりも高い場合、エアの一部を排出して、エア圧力を所定の第1エア圧力(本実施形態では0.5MPa)に調整するものである。また、第1レギュレータ81には、前後のエア配管109,110をバイパスしてチェック弁81aが接続されている。このチェック弁81aは、超高圧用調圧弁22側のエア配管110の方がエア配管109よりも高い場合にのみ開くものである。
また、第2レギュレータ82は、エア配管103を通過するエア圧力が所定の第2エア圧力よりも高い場合、エアの一部を排出して、エア圧力を所定の第2エア圧力に調整するものである。なお、第2エア圧力は、第1エア圧力よりも低く設定され、任意に調整可能となっている。
また、第3バルブ93のCOMポートには、エア配管111の一端が接続されている。エア配管111の他端は、第4バルブ94のNCポートに接続されている。第4バルブ94のNOポートには、サイレンサ88が接続されている。第4バルブ94のCOMポートには、エア配管112の一端が接続されている。エア配管112の他端は、チェック弁83a付きの第3レギュレータ83に接続されている。また、チェック弁83a付きの第3レギュレータ83と高圧用調圧弁21とはエア配管113により接続されている。
第3レギュレータ83は、エア配管112を通過するエア圧力が所定の第3エア圧力よりも高い場合、エアの一部を排出して、エア圧力を所定の第3エア圧力(本実施形態では0.4MPa)に調整するものである。また、第3レギュレータ83には、前後のエア配管112,113をバイパスしてチェック弁83aが接続されている。このチェック弁83aは、高圧用調圧弁21側のエア配管113の方がエア配管112よりも高い場合にのみ開くものである。
また、第4レギュレータ84は、エア配管103を通過するエア圧力が所定の第4エア圧力よりも高い場合、エアの一部を排出して、エア圧力を所定の第4エア圧力に調整するものである。なお、第4エア圧力は、第3エア圧力よりも低く設定され、任意に調整可能となっている。
第5バルブ95のNCポートには、サイレンサ89が接続されている。第5バルブ95のCOMポートには、エア配管114の一端が接続されている。エア配管114の他端は、超高圧・高圧切換弁23に接続されている。
エアシリンダ54,55は、それぞれ大ホース開閉弁28および小ホース開閉弁29を開閉させる開閉機構を構成している。エアシリンダ54は、シリンダ54aと、シリンダ54a内を前側空間54bと後側空間54cとに仕切るピストン54dと、ピストンロッド54eとを備えている。ピストンロッド54eは、大ホース開閉弁28を開閉させるレバー54fにピン接合されている。前側空間54bはエアソレノイドバルブ97のAポートに、後側空間54cはBポートにそれぞれ接続されている。
エアシリンダ55も同様に、シリンダ55aと、シリンダ55a内を前側空間55bと後側空間55cとに仕切るピストン55dと、ピストンロッド55eとを備えている。ピストンロッド55eは、小ホース開閉弁29を開閉させるレバー55fにピン接合されている。前側空間55bはエアソレノイドバルブ98のAポートに、後側空間55cはBポートにそれぞれ接続されている。
次に、図6を参照して、高圧洗浄車1の大ホースリール2および小ホースリール3の作動系統の電気回路構成について説明する。図6は本実施形態における高圧洗浄車1の電気回路の一部を示す回路図である。
図6に示すように、高圧洗浄車1の電気回路200は、大ホースリール2および小ホースリール3の操作回路部201と、大ホースリール2および小ホースリール3の駆動回路部202とを有しており、203はキーオン、PTOオンで通電される電源ライン、204はキーオンで通電される電源ライン、205はアースラインである。
操作回路部201には、大小ホースリール切換スイッチ16および超高圧・高圧切換スイッチ17が設けられている。大小ホースリール切換スイッチ16は、停止側接点と大ホースリール選択側接点と小ホースリール選択側接点と大小ホースリール同時選択側接点とを有する1回路4接点スイッチである。超高圧・高圧切換スイッチ17は、超高圧噴射側接点と停止側接点とを有する1回路1接点スイッチである。
大小ホースリール切換スイッチ16の電源側接点は、電源ライン203に接続されており、大小ホースリール切換スイッチ16を大ホースリール選択側接点に投入したときには、R7リレーおよびR11リレーに通電される。また、大小ホースリール切換スイッチ16を小ホースリール選択側接点に投入したときには、R8リレーに通電される。また、大小ホースリール切換スイッチ16を大小ホースリール同時選択側接点に投入したときには、R7リレー、R8リレーおよびR11リレーに通電される。
超高圧・高圧切換スイッチ17の電源側接点には、b接点r7およびb接点r8を介して電源203に接続されている。したがって、超高圧・高圧切換スイッチ17には、大小ホースリール切換スイッチ16を停止側接点に投入したときにのみ通電される。そして、超高圧・高圧切換スイッチ17を超高圧噴射側接点に投入したときには、R6リレーおよび超高圧選択表示ランプ18に通電される。一方、超高圧・高圧切換スイッチ17を停止側接点に投入したときには、R6リレーおよび超高圧選択表示ランプ18には通電されない。
また、操作回路部201には、電源ライン203とアースライン205との間に直列接続されたR3リレーおよびa接点r6が設けられている。また、a接点r6と並列に超高圧ホースリールスイッチ19aが接続されている。同様に、操作回路部201には、電源ライン203とアースライン205との間に直列接続されたR4リレーおよびa接点r7が設けられている。また、a接点r7と並列に大ホースリールバルブスイッチ19bが接続されている。また、操作回路部201には、電源ライン203とアースライン205との間に直列接続されたR5リレーおよびa接点r8が設けられている。また、a接点r8と並列に小ホースリールバルブスイッチ19cが接続されている。
駆動回路部202には、電源ライン203とアースライン205との間に第0バルブ90のソレノイド90aが接続されている。電源ライン203は、キーオン、PTOオンで通電されるため、第0バルブ90はPTOのスイッチに連動して作動する。したがって、第0バルブ90はPTOを作動させる場合には、ソレノイド90aがオン状態となり、COMポートとNCポートとが連通、すなわち連通状態となり、作動させない場合にはソレノイド90aがオフ状態となり、COMポートとNOポートとが連通、すなわち閉塞状態となる。なお、PTOのスイッチは、運転室内または操作盤4に設けられている。
また、第1バルブ91のソレノイド91aと第4バルブ94のソレノイド94aとは並列に接続されて、a接点r5と直列に電源ライン204とアースライン205との間に接続されている。また、第2バルブ92のソレノイド92aは、並列接続されたa接点r4、a接点r3およびa接点r5と直列に、電源ライン204とアースライン205との間に接続されている。
また、第3バルブ93のソレノイド93aは、b接点r5およびa接点r4と直列に電源ライン204とアースライン205との間に接続されている。なお、b接点r5およびa接点r4が閉のときには、第1バルブ91のソレノイド91aおよび第4バルブ94のソレノイド94aにも通電されるように配線されている。
また、第5バルブ95のソレノイド95aは、a接点r3と直列に電源ライン204とアースライン205との間に接続されている。また、エアソレノイドバルブ97のソレノイド97aは、a接点r7と直列に電源ライン204とアースライン205との間に接続されている。
また、エアソレノイドバルブ98のソレノイド98aは、a接点r6と直列に電源ライン204とアースライン205との間に接続されている。また、流路切替弁63のソレノイド63aは、a接点r8およびb接点r11と直列に電源ライン204とアースライン205との間に接続されている。
なお、a接点r8が閉じたときには、エアソレノイドバルブ98のソレノイド98aにも通電されるように配線されている。また、電源ライン204とb接点r11との間には、小ホースリール油圧単独駆動スイッチ19dがa接点r8と並列に接続されている。
次に、大小ホースリール切換スイッチ16の切り換えによって、洗浄水の噴出を大ホース2aおよび小ホース3aのいずれか一方または両方に切り換え、大ホース2aの先端に取り付けられた洗浄ノズル2bから高圧の洗浄水を噴射する大ホース噴射運転と、小ホース3aの先端に取り付けられた洗浄ガン3bから低圧または高圧の洗浄水を噴射する小ホース噴射運転と、大ホース2aの先端に取り付けられた洗浄ノズル2bおよび小ホース3aの先端に取り付けられた洗浄ガン3bの両方から低圧または高圧の洗浄水を噴射する大小ホース同時噴射運転と、小ホース3aの先端に取り付けられた洗浄ガン3bから超高圧の洗浄水を噴射する超高圧噴射運転とを選択的に実行可能となる。
なお、低圧噴射運転は、例えば手を洗うとか、マンホール周辺の汚れを洗い流すとき等に好適である。また、高圧噴射運転は、例えばマンホール内の汚れを高圧洗浄するとき等に好適である。超高圧噴射運転は、例えばボイラ配管の洗浄等に好適である。以下、これらの運転について詳細に説明する。
<大ホース噴射運転>
上記構成の電気回路200では、大小ホースリール切換スイッチ16が大ホースリール選択側接点に投入されると、R7リレーおよびR11リレーに通電され、R8リレーには通電されない。
また、流路切換弁63のソレノイド63aは、b接点r11が開いているため、非通電状態であり、流路切換弁63がオフ状態となるので、前述のように大ホースリール2の油圧モータ64が作動可能となる。また、ソレノイド91a,92a,93a,94aは通電状態となり、ソレノイド95aは非通電状態となる。
図7は大ホース噴射時の第0バルブ90〜第5バルブ95およびエアソレノイドバルブ97,98の作動状態を示している。なお、第0バルブ90は、PTOのスイッチに連動して作動(オン)しており、エア配管100とエア配管101とは連通状態となっている。
このとき、ソレノイド93a,94aが通電状態となっているため、第3バルブ93および第4バルブ94はオン状態であり、エア配管101を通じて供給される圧縮エアはエア配管102,111,112を経て第3レギュレータ83へ供給され、第3レギュレータ83により所定の第3エア圧力に調整された後、高圧用調圧弁21へと供給される。
また、ソレノイド91a,92aが通電状態となっているため、第1バルブ91および第2バルブ92はオン状態であり、エア配管101を通じて供給される圧縮エアはエア配管103,105,107,108,109を経て第1レギュレータ81へ供給され、第1レギュレータ81により所定の第1エア圧力に調整された後、超高圧用調圧弁22へと供給される。さらに、ソレノイド95aは非通電状態となっているため、第5バルブはオフ状態であり、エア配管101を通じて供給される圧縮エアはエア配管103,105,114を経て超高圧・高圧切換弁23へと供給され、超高圧・高圧切換弁23がオン状態となる。
また、前述のようにソレノイド97aが通電状態となってエアソレノイドバルブ97がオンとなり、ソレノイド98aが非通電状態となってエアソレノイドバルブ98がオフとなるため、エア配管101,103を通じてそれぞれエアシリンダ54の後側空間54cおよびエアシリンダ55の前方空間55bに圧縮エアが供給され、ピストン54dおよびピストンロッド54eが大ホース開閉弁28を開く方向へ、ピストン55dおよびピストンロッド55eが小ホース開閉弁29を閉じる方向へ作動する。これにより、大ホース2aからのみ洗浄水を吐出可能となる。
以上のように、操作盤4の大小ホースリール切換スイッチ16が大ホースリール選択側接点に投入されると、前述のように大ホースリール2の油圧モータ64が作動可能になり、油圧モータ64を回転駆動して大ホースリール2を正転または逆転し、大ホース2aを繰り出しまたは巻き取ることができるとともに、大ホース開閉弁28が開き、大ホース2aから洗浄水を吐出可能となる。このとき、小ホース開閉弁29は閉じられている。
そして、図4に示す高圧用調圧弁21、超高圧用調圧弁22および超高圧・高圧切換弁23にエアが供給されてオン状態となる。この結果、高圧用調圧弁21は第3レギュレータ83の第3エア圧力に応じた第3圧力(所定の高圧値。例えば、20MPa)に設定され、超高圧用調圧弁22は第1レギュレータ81の第1エア圧力に応じた第1圧力(所定の超高圧値。例えば、57MPa)に設定される。また、超高圧・高圧切換弁23はエアが供給されてオン状態となるため、第1ポート23aと第2ポート23bと第3ポート23cとが連通した状態となる。
これにより、水タンク12内の洗浄水は、配管40を通じて水ポンプ14の吸込部14cに吸い込まれる。超高圧吐出部14bから吐出された洗浄水は、超高圧・高圧切換弁23を通ってバイパス管46に流れ込む。高圧吐出部14aから配管41へ吐出された洗浄水は、バイパス管46からの洗浄水と合流した後、高圧用調圧弁21を通過して配管42を流れ、大ホース2aに供給される。なお、高圧用調圧弁21は、超高圧用調圧弁22の第1レギュレータ81の第1圧力より低い第3圧力に設定されているので、大ホース2aに供給される洗浄水の圧力は第3圧力となる。そして、大ホース2aに供給された高圧の洗浄水は、洗浄ノズル2bから噴射される。
<小ホース噴射運転>
大小ホースリール切換スイッチ16が小ホースリール選択側接点に投入されると、R8リレーに通電され、R7リレーおよびR11リレーには通電されない。
また、流路切換弁63のソレノイド63aは、a接点r8およびb接点r11が閉じているため、通電状態であり、流路切換弁63がオン状態となるので、前述のように小ホースリール3の油圧モータ65が作動可能となる。また、ソレノイド91a,92a,94aは通電状態となり、ソレノイド93a,95aは非通電状態となる。
図8は小ホース噴射時の第0バルブ90〜第5バルブ95およびエアソレノイドバルブ97,98の作動状態を示している。なお、第0バルブ90は、PTOのスイッチに連動して作動(オン)しており、エア配管100とエア配管101とは連通状態となっている。
このとき、ソレノイド93aが非通電状態、ソレノイド94aが通電状態となっているため、エア配管101を通じて供給される圧縮エアはエア配管103を経て第4レギュレータ84により所定の第4エア圧力に調整された後、エア配管106,111,112を経て第3レギュレータ83へ供給され、高圧用調圧弁21へと供給される。
また、ソレノイド91a,92aが通電状態となっているため、エア配管101を通じて供給される圧縮エアはエア配管103,105,107,108,109を経て第1レギュレータ81へ供給され、超高圧用調圧弁22へと供給される。さらに、ソレノイド95aは非通電状態となっているため、エア配管101を通じて供給される圧縮エアはエア配管103,105,114を経て超高圧・高圧切換弁23へと供給され、超高圧・高圧切換弁23がオン状態となるため、第1ポート23aと第2ポート23bと第3ポート23cとが連通した状態となる。
また、前述のようにソレノイド97aが非通電状態となってエアソレノイドバルブ97がオフとなり、ソレノイド98aが通電状態となってエアソレノイドバルブ98がオンとなるため、エア配管101,103を通じてそれぞれエアシリンダ54の前方空間54bおよびエアシリンダ55の後方空間55cに圧縮エアが供給され、ピストン54dおよびピストンロッド54eが大ホース開閉弁28を閉じる方向へ、ピストン55dおよびピストンロッド55eが小ホース開閉弁29を開く方向へ作動する。これにより、小ホース3aからのみ洗浄水を吐出可能となる。
以上のように、操作盤4の大小ホースリール切換スイッチ16が小ホースリール選択側接点に投入されると、前述のように小ホースリール3の油圧モータ65が作動可能になり、油圧モータ65を回転駆動して小ホースリール3を正転または逆転し、小ホース3aを繰り出しまたは巻き取ることができるとともに、小ホース開閉弁29が開き、小ホース3aから洗浄水を吐出可能となる。このとき、大ホース開閉弁28は閉じられている。
そして、図4に示す高圧用調圧弁21および超高圧用調圧弁22にエアが供給されてオン状態となる。この結果、高圧用調圧弁21は第4レギュレータ84の第4エア圧力に応じた第4圧力に設定され、超高圧用調圧弁22は第1レギュレータ81の第1エア圧力に応じた第1圧力に設定される。
これにより、水タンク12内の洗浄水は、配管40を通じて水ポンプ14の吸込部14cに吸い込まれる。超高圧吐出部14bから吐出された洗浄水は、配管44に流れ込む。また、高圧吐出部14aから配管41へ吐出された洗浄水は、バイパス管46を通って超高圧・高圧切換弁23へ流れ込み、配管45を通じて配管44からの洗浄水と合流した後、小ホース3aに供給される。なお、高圧用調圧弁21は、超高圧用調圧弁22の第1レギュレータ81の第1圧力および高圧用調圧弁21の第3レギュレータ83の第3圧力よりも低い、第4レギュレータの第4エア圧力に応じた第4圧力(例えば、0〜20MPa)に設定される。小ホース3aに供給された高圧の洗浄水は、洗浄ガン3bから噴射される。
<大小ホース同時噴射運転>
また、大小ホースリール切換スイッチ16が大小ホースリール同時選択側接点に投入されると、R7リレー、R8リレーおよびR11リレーに通電される。
また、流路切換弁63のソレノイド63aは、b接点r11が開いているため、非通電状態であり、流路切換弁63がオフ状態となるので、前述のように大ホースリール2の油圧モータ64が作動可能となる。また、ソレノイド91a,92a,94aは通電状態となり、ソレノイド93a,95aは非通電状態となる。
図9は大小ホース同時噴射時の第0バルブ90〜第5バルブ95およびエアソレノイドバルブ97,98の作動状態を示している。なお、第0バルブ90は、PTOのスイッチに連動して作動(オン)しており、エア配管100とエア配管101とは連通状態となっている。
このとき、ソレノイド93aが非通電状態、ソレノイド94aが通電状態となっているため、エア配管101を通じて供給される圧縮エアはエア配管103を経て第4レギュレータ84により所定の第4エア圧力に調整された後、エア配管106,111,112を経て第3レギュレータ83へ供給され、高圧用調圧弁21へと供給される。
また、ソレノイド91a,92aが通電状態となっているため、第1バルブ91および第2バルブ92はオン状態であり、エア配管101を通じて供給される圧縮エアはエア配管103,105,107,108,109を経て第1レギュレータ81へ供給され、第1レギュレータ81により所定の第1エア圧力に調整された後、超高圧用調圧弁22へと供給される。さらに、ソレノイド95aは非通電状態となっているため、第5バルブはオフ状態であり、エア配管101を通じて供給される圧縮エアはエア配管103,105,114を経て超高圧・高圧切換弁23へと供給され、超高圧・高圧切換弁23がオン状態となる。
また、前述のようにソレノイド97aおよびソレノイド98aが通電状態となってエアソレノイドバルブ97,98がオンとなるため、エア配管101,103を通じてそれぞれエアシリンダ54の後方空間54cおよびエアシリンダ55の後方空間55cに圧縮エアが供給され、ピストン54dおよびピストンロッド54eが大ホース開閉弁28を開く方向へ、ピストン55dおよびピストンロッド55eが小ホース開閉弁29を開く方向へ作動する。これにより、大ホース2aおよび小ホース3aの両方から洗浄水を吐出可能となる。
以上のように、操作盤4の大小ホースリール切換スイッチ16が大小ホースリール同時選択側接点に投入されると、前述のように大ホースリール2の油圧モータ64が作動可能になり、油圧モータ64を回転駆動して大ホースリール2を正転または逆転し、大ホース2aを繰り出しまたは巻き取ることができるとともに、大ホース開閉弁28および小ホース開閉弁29の両方が開き、大ホース2aおよび小ホース3aの両方から洗浄水を吐出可能となる。
そして、図4に示す高圧用調圧弁21および超高圧用調圧弁22にエアが供給されてオン状態となる。この結果、高圧用調圧弁21は第4レギュレータ84の第4エア圧力に応じた第4圧力に設定され、超高圧用調圧弁22は第1レギュレータ81の第1エア圧力に応じた第1圧力に設定される。また、超高圧・高圧切換弁23はエアが供給されたオン状態となるため、第1ポート23aと第2ポート23bと第3ポート23cとが連通した状態となる。
これにより、水タンク12内の洗浄水は、配管40を通じて水ポンプ14の吸込部14cに吸い込まれる。超高圧吐出部14bから吐出された洗浄水は、超高圧・高圧切換弁23を通ってバイパス管46に流れ込む。高圧吐出部14aから配管41へ吐出された洗浄水は、バイパス管46からの洗浄水と合流した後、高圧用調圧弁21を通過して配管42を流れ、大ホース2aに供給される。なお、高圧用調圧弁21は第4圧力に設定されているので、大ホース2aに供給される洗浄水の圧力は第4圧力となる。そして、大ホース2aに供給された高圧の洗浄水は、洗浄ノズル2bから噴射される。
また、水タンク12内の洗浄水は、配管40を通じて水ポンプ14の吸込部14cに吸い込まれる。超高圧吐出部14bから吐出された洗浄水は、配管44に流れ込む。また、高圧吐出部14aから配管41へ吐出された洗浄水は、バイパス管46を通って超高圧・高圧切換弁23へ流れ込み、配管45を通じて配管44からの洗浄水と合流した後、小ホース3aに供給される。なお、高圧用調圧弁21は、超高圧用調圧弁22の第1レギュレータ81の第1圧力および高圧用調圧弁21の第3レギュレータ83の第3圧力よりも低い、第4レギュレータの第4エア圧力に応じた第4圧力(例えば、0〜20MPa)に設定される。小ホース3aに供給された高圧の洗浄水は、洗浄ガン3bから噴射される。
<超高圧噴射運転>
また、大小ホースリール切換スイッチ16が停止側接点に投入された状態で、超高圧・高圧切換スイッチ17が超高圧噴射側接点に投入されると、R6リレーに通電され、R7リレー、R8リレーおよびR11リレーには通電されない。
また、流路切換弁63のソレノイド63aは、a接点r6およびb接点r11が閉じているため、通電状態であり、流路切換弁63がオン状態となるので、前述のように小ホースリール3の油圧モータ65が作動可能となる。また、ソレノイド92a,95aは通電状態となり、ソレノイド91a,93a,94aは非通電状態となる。
図10は超高圧噴射時の第0バルブ90〜第5バルブ95およびエアソレノイドバルブ97,98の作動状態を示している。なお、第0バルブ90は、PTOのスイッチに連動して作動(オン)しており、エア配管100とエア配管101とは連通状態となっている。このとき、ソレノイド93a,94aが非通電状態となっているため、したがって、エア配管101を通じて供給される圧縮エアは第3レギュレータ83へ供給されない。
また、ソレノイド91aが非通電状態、ソレノイド92aが通電状態となっているため、エア配管101を通じて供給される圧縮エアは、エア配管103を経て第2レギュレータ82へ供給され、第2レギュレータ82により所定の第2エア圧力に調整された後、エア配管104,108,109を経て第1レギュレータ81へ供給され、第1レギュレータ81または第2レギュレータ82のどちらか低い方のエア圧力に調整された後、超高圧用調圧弁22へと供給される。
さらに、ソレノイド95aは通電状態となっているため、エア配管101を通じて供給される圧縮エアは超高圧・高圧切換弁23へと供給されず、超高圧・高圧切換弁23はオフ状態となる。
また、前述のようにソレノイド97aが非通電状態となってエアソレノイドバルブ97がオフとなり、ソレノイド98aが通電状態となってエアソレノイドバルブ98がオンとなるため、エア配管101,103を通じてそれぞれエアシリンダ54の前方空間54bおよびエアシリンダ55の後方空間55cに圧縮エアが供給され、ピストン54dおよびピストンロッド54eが大ホース開閉弁28を閉じる方向へ、ピストン55dおよびピストンロッド55eが小ホース開閉弁29を開く方向へ作動する。これにより、小ホース3aからのみ洗浄水を吐出可能となる。
以上のように、操作盤4の大小ホースリール切換スイッチ16が停止側接点に投入され、超高圧・高圧切換スイッチ17が超高圧噴射側接点に投入されると、前述のように小ホースリース3の油圧モータ65が作動可能になり、油圧モータ65を回転駆動して小ホースリール3を正転または逆転し、小ホース3aを繰り出しまたは巻き取ることができるとともに、小ホース開閉弁29が開き、小ホース3aから洗浄水を吐出可能となる。このとき、大ホース開閉弁28は閉じられている。
そして、図4に示す超高圧用調圧弁22にはエアが供給されてオン状態となる一方、高圧用調圧弁21および超高圧・高圧切換弁23にエアが供給されないでオフ状態となる。この結果、超高圧用調圧弁22は第2レギュレータ82の第2エア圧力に応じた第2圧力(所定の超高圧値。例えば、70MPa)に設定される。また、超高圧・高圧切換弁23はオフ状態となるため、第1ポート23aと第3ポート23cとが連通し、第2ポート23bが遮断された状態となる。
これにより、水タンク12内の洗浄水は、配管40を通じて水ポンプ14の吸込部14cに吸い込まれる。高圧吐出部14aから吐出された洗浄水は、高圧用調圧弁21を素通りし、リターン配管43を通じて水タンク12に返送される。一方、超高圧吐出部14bから吐出された洗浄水は、配管44を通じて小ホース3aに供給される。なお、配管44と超高圧用調圧弁22とは配管47を通じて連通されているので、小ホース3aに供給される洗浄水の圧力は第2圧力となる。そして、小ホース3aに供給された超高圧の洗浄水は、洗浄ガン3bから噴射される。
以上のように、本実施形態における高圧洗浄車1では、大小ホースリール切換スイッチ16の切り換えによって、洗浄水の噴出を大ホース2aおよび小ホース3aのいずれか一方または両方から洗浄水を噴出させることが可能となっている。
なお、本実施形態では、大ホース開閉弁28を開閉動作させるエアシリンダ54を動作させる電源ライン203,204、アースライン205、大小ホースリール切換スイッチ16、R7リレー、a接点r7およびソレノイド97aが、本発明に係る第1電気回路となる。また、小ホース開閉弁29を開閉動作させるエアシリンダ55を動作させる電源ライン203,204、アースライン205、大小ホースリール切換スイッチ16、R8リレー、a接点r8およびソレノイド98aが、本発明に係る第2電気回路となる。そして、本実施形態では、大小ホースリール切換スイッチ16が、上記第1電気回路および第2電気回路のいずれか一方または両方に通電することにより、大ホース開閉弁28および小ホース開閉弁29のいずれか一方または両方を開状態に切り換える本発明に係る切換スイッチとなる。
また、本実施形態では、流路切換弁63を第1の状態と第2の状態とのいずれか一方に切り換える電源ライン203,204、アースライン205、大小ホースリール切換スイッチ16、R8リレー、a接点r8、R11リレー、b接点r11およびソレノイド63aが、本発明に係る第3電気回路となる。そして、本実施形態では、大小ホースリール切換スイッチ16が、上記第1電気回路または第2電気回路への通電状態に連動して上記第3電気回路へ通電することにより、上記第1の状態と第2の状態とのいずれか一方に切り換える本発明に係る切換スイッチとなる。