JP5709387B2 - 回転部材およびそれを用いた撹拌用又は破砕用装置 - Google Patents

回転部材およびそれを用いた撹拌用又は破砕用装置 Download PDF

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Description

本発明は、回転することにより対象物を撹拌又は破砕する回転部材およびそれを用いた撹拌用又は破砕用装置に関するものである。
従来、湿式粉砕機では、スチールボールやセラミックボール等の紛糾部材と被粉砕物とを筒状の撹拌室内に投入し、その撹拌室内でロータ(回転部材)を高速回転させて、紛糾部材同士の衝突や圧縮作用により被粉砕物を粉砕させるという方法が採られている。
このような湿式粉砕機では、紛糾効率を上げるために種々の工夫がなされているが、近年では、撹拌室およびロータの形状をそれぞれ単純な四角柱状にすることが提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。この構成によれば、ロータの側面と撹拌室の内壁とにより区画される空間の形状がロータの回転に伴って大きく変化し、同空間の紛糾部材に不規則な運動が起きることから、被粉砕物の紛糾効率が向上するとされている。
特開平4−104843号公報 特公平6−79678号公報
しかし、上記のような構成の場合、ロータに対する紛糾部材および被紛糾物の衝突力が大きくなり、かつ、その衝突力がロータの回転とともにロータのほぼ同じ部位に加わることから、ロータが破損しやすくなるという問題があった。
よって、破損しにくく、より安定して対象物を撹拌することが可能な回転部材およびそれを用いた撹拌用装置が求められている。
また、回転に伴って対象物を破砕する回転部材についても同様の性能が求められており、破損しにくく、より安定して対象物を破砕することが可能な回転部材およびそれを用いた破砕用装置が求められている。
そこで、本発明の一態様による回転部材は、一方向に回転することで対象物を撹拌又は破砕するための回転部材であって、該回転部材は、基体と、該基体に設けられた穴部と、を備え、前記基体及び前記穴部は、断面多角形状であり、断面視において、前記基体の各辺は、該各辺に最も近接する前記穴部の頂部に接続された前記穴部の複数の辺に対して傾斜しており、前記基体の外表面は、前記基体が容器内に設置されたときに、前記基体の外表面と前記容器の内表面との間の距離が最も小さい、互いに離間した複数の第1の部位と、前記基体の外表面と前記穴部の内周面との間の距離が最も小さい、互いに離間した複数の第2の部位とを有し、前記複数の第2の部位は、前記基体の外表面において、隣り合う前記第1の部位の間にそれぞれ設けられ、前記隣り合う第1の部位のうち前記一方向において前方にある前記第1の部位とその後方にある前記第2の部位との間の距離は、前記隣り合う第1の部位のうち前記方向において後方にある前記第1の部位とその前方にある前記第2の部位との間の距離よりも小さく、前記基体の外表面と前記穴部の内周面との間の距離は、前記方向に沿って前記前方にある第1の部位からその後方にある前記第2の部位まで漸次小さくなり、該第2の部位から前記後方にある第1の部位まで漸次大きくなることを特徴とする。
本発明の一態様による撹拌又は破砕用装置は、容器と、該容器の内部に設置された上記回転部材と、前記回転部材の穴部に挿入された回転軸とを有する。
本発明の一態様による回転部材によれば、破損し難く、より安定して対象物を撹拌又は破砕することができる。
本発明の一態様による撹拌又は破砕用装置によれば、破損し難い撹拌用又は破砕用装置を得ることができる。
本発明の実施の形態1による回転部材を備えた撹拌用装置の構成例を示す分解図である。 図1の撹拌用装置の上面図である。 実施の形態1による回転部材の構成を説明するための図である。 実施の形態1による回転部材の構成を説明するための図である。 実施の形態1による回転部材において第1の部位と第2の部位の位置関係を示す図である。 本発明の実施の形態2による回転部材を備えた撹拌用装置の構成例を示す上面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1に示すように、撹拌用装置1は、容器2と、容器2内に設置される回転部材3と、回転軸4とを有する。回転部材3は、基体6と、該基体6に設けられた貫通孔5とを有する。貫通孔5には、回転軸4が挿入される。回転部材3は、容器2内で回転軸4を中心に回転することにより、容器2内の対象物を撹拌する。この対象物は、例えば、電子部品材料、セラミックの原料、ガラス粉末、食品、化粧品、電池材料、又は塗料等の溶質と水などの溶媒とを有するスラリーである。また、対象物は、複数の固体粒子であってもよい。対象物が複数の固体粒子である場合は、容器2内で回転部材3が回転することにより、固体粒子同士が衝突して互いに紛糾される。さらに、固体粒子を紛糾するために、容器2内にスチールボール又はセラミックボール等の紛糾部材8を入れてもよい。
図2は、容器2内に被紛糾物(対象物)および紛糾部材8を入れた撹拌装置1の上面図である。図2に示すように、容器2内で、回転部材3は被紛糾物を押し退けるように回転する。例えば、対象物が固体粒子である場合には、回転軸4および回転部材3を高速回転させて、紛糾部材8同士の衝突や圧縮作用により被粉砕物(対象物)を撹拌しながら粉砕させる。
ここで、容器2の内壁によって囲まれる空間(以下、「撹拌室7」という。)は、四角柱の形状を有している。また、基体6も、四角柱の形状を有している。よって、基体6の側面と撹拌室7の内壁にて区画される空間の断面形状が基体6の回転に伴って大きく変化する。その結果、容器2内の被粉砕物および紛糾部材8が不規則な運動をし、被粉砕物が紛糾される。図1および図2に示した構成では、基体6が単純な四角柱であることにより、回転部材3の強度がより高くなり、より高速な回転が可能である。
回転軸4は、例えばステンレス鋼(SUS)などの金属からなる。基体6は、回転軸4と接合することができればどのような材料からなってもよいが、例えばセラミックスからなることが好ましい。基体6がセラミックスからなる場合、耐摩耗に優れ、溶媒による腐食及び錆も抑制される。また、金属の不純物が混入することを嫌う溶媒の撹拌も可能となる。なお、回転軸4は、外部のロータR等に接続されて回転駆動力が与えられ、回転部材3とともに回転する。
特に、セラミックスとしては、アルミナセラミックス、ジルコニアセラミックス、ZTA(ジルコニア分散アルミナ)、窒化珪素セラミックス、および炭化珪素セラミックスの
いずれかであることが好ましい。中でもジルコニアセラミックス、ZTA(ジルコニア強化アルミナ)、又は窒化珪素セラミックスであれば、より高強度とすることができ、より破損し難く、より高速で回転させることが可能となる。
このような基体6と回転軸4は、エポキシ系接着剤などの接着剤にて接合されている。
また、基体6および貫通孔5は、断面視したときに、四角形状であり、基体6の各辺が、該各辺に最も近接する貫通孔5の頂部に接続された貫通孔5の複数の辺に対して傾斜している。図3に示した基体6の一辺L1を例に挙げると、基体6の一辺L1は、この辺L1に最も近接する貫通孔5の頂部Rkに接続された複数の辺L2,L3に対して傾斜している。
このような回転部材6では、回転方向に応じて、対象物を接触させる面を適宜選択することができる。そして、対象物を接触させる面をどのように選んでも、回転させたときに被紛糾物(対象物)から受ける衝撃力が大きい部分、すなわち基体6の外表面において被紛糾物に接触する部位と貫通孔5の内壁面との間の肉厚を厚くすることができ、回転部材3の破損を抑制することができる。また、これは、回転部材3の強度が強いということであるため、回転部材3をより高速で回転させることが可能となる。なお、基体6の外表面において被紛糾物に接触する部位はある程度の面積を有するものであるが、そのうち図3における点Paを例に挙げると、上記肉厚は、図3の点線で示すように、点Paと貫通孔5の内壁面との間の距離である。
また、好ましくは、貫通孔5の頂部は、基体6の第1の頂部と第2の頂部との間に位置し、且つ第1の頂部よりも第2の頂部に対して近接して配置される。例えば、図3において、貫通孔5の頂部Rkは、基体6の第1の頂部Pk1と第2の頂部Pk2との間に位置し、且つ第1の頂部Pk1よりも第2の頂部Pk2に対して近接して配置される。この構成において、貫通孔5の頂部Rkと基体6の第1の頂部Pk1との間の領域に対応する基体6の外表面の領域が被紛糾物を撹拌するための撹拌領域となるとき、貫通孔5の内壁面において回転軸4からの応力が最も加わる頂部近辺と撹拌領域との間の肉厚がより厚くなる。例えば、図4において、破線で示した撹拌領域Saと、回転方向において頂部Rkの近辺との間の肉厚がより厚くなる。ここで、頂部Rkの近辺の点Pbを例に挙げると、図4の点線で示すように、撹拌領域Saと点Pbとの間の肉厚とは、図4の点線で示される長さである。このように頂部近辺の部分の肉厚を厚くできることから、貫通孔5の頂部を起点にクラックが発生するといったことも抑制され、回転部材3の破損をより抑制することができる。
さらに、回転部材3の構成を別の観点で考察すると以下の通りである。
基体6の外表面は、互いに離間した複数の第1の部位と、互いに離間した複数の第2の部位とを有する。第1の部位とは、回転部材3が容器2内に設置されたとき、基体6の外表面と容器2の内表面との間の距離が最も小さい部位であり、第2の部位とは、基体6の外表面と貫通孔5の内周面(内壁面)との間の距離が最も小さい部位である。第2の部位は、基体6の外表面において、隣り合う第1の部位の間に設けられる。
図5は、上記第1の部位と第2の部位の位置関係を示す図である。第1の部位P1は、黒丸で示し、第2の部位P2は、黒の三角で示している。ここで、第1の部位P1および第2の部位P2の決め方について簡単に説明する。基体6の外表面と容器2の内表面との間の距離とは、基体6の外表面の任意の位置をP1’としたとき、位置P1’と容器2の内表面との間の長さのうち最も短い長さをいう。すなわち、図5において、位置P1’と容器2の内表面との間の距離は、位置P1’と容器2の内表面における位置Q1’,Q2
’との間の長さではなく、位置P1’と容器2の内表面における位置Q3’との間の長さをいう。このとき、図1,図2に示した構成では、基体6の外表面と容器2の内表面との間の距離が最も小さい部位は、基体6の頂部P1sとなる。
また、基体6の外表面と貫通孔5の内周面との間の距離とは、基体6の外表面の任意の位置をP2’としたとき、位置P2’と貫通孔5の内周面との間の長さのうち最も短い長さをいう。すなわち、図5において、位置P2’と貫通孔5の内周面との間の距離は、位置P2’と貫通孔5の内周面における位置R2’,R3’との間の長さではなく、位置P2’と貫通孔5の内周面における位置R1’との間の長さをいう。このとき、図1,図2に示した構成では、基体6の外表面と貫通孔5の内周面との間の距離が最も小さい部位は、貫通孔5の頂部に最も近い位置P2sとなる。
なお、図1,図2に示した構成では、第1の部位P1はP1sであり、第2の部位P2はP2sである。また、図5に示した構成において、隣り合う第1の部位P1のうち回転方向において前方にある第1の部位P1とその後方にある第2の部位P2との間の距離は、隣り合う第1の部位P1のうち回転方向において後方にある第1の部位P1とその前方にある第2の部位P2との間の距離よりも小さい。また、基体6の外表面と貫通孔の5内周面との間の距離は、回転方向に沿って前方にある第1の部位P1からその後方にある第2の部位P2まで漸次小さくなり、該第2の部位P2から前記後方にある第1の部位P1まで漸次大きくなる。
図1,図2に示した回転部材3においては、回転部材3の回転方向に沿って基体6の頂部の位置と貫通孔6の頂部の位置をずらすことにより、基体6の外表面と貫通孔5の内周面との間の距離が最も小さい部位P2を、隣り合う第1の部位P1の間に設ける。また、回転軸を中心として、基体6の頂部を回転方向に沿って貫通孔6の頂部からずらすことにより、隣り合う第1の部位P1のうち回転方向において前方にある第1の部位P1と第2部位P2との間の基体6の回転方向に沿った距離は、隣り合う第1の部位P1のうち回転方向において後方にある第1の部位P1と第2の部位P2との間の基体6の回転方向に沿った距離よりも小さくする。
このとき、基体6の外表面と貫通孔5の内周面との間の距離は、回転方向において前方にある第1の部位P1からその後方にある第2の部位P2に向かう方向に漸次小さくなり、該第2の部位P2から後方にある第1の部位P1に向かう方向に漸次大きくなる。
このような構成の回転部材3によれば、容器2内で回転させて被粉砕物を紛糾する場合に、被粉砕物から受ける衝撃力が大きい部分、すなわち基体6の外表面の紛糾部材8に接触する部位と貫通孔5の内周面との間の肉厚が厚くなることから、回転部材3の破損を抑制することができる。また、これは、回転部材3の強度が強いということであるため、回転部材3を高速で回転させることが可能となる。
ここで、基体6の頂部と回転の中心(図2における×印)と回転方向において該基体6の頂部の後方にある貫通孔5の頂部とによって形成される角度は、5〜40度の間とするのが好ましい。5度以上であれば、貫通孔5の頂部と基体6の外表面における紛糾部材8の衝突面との間の距離が十分確保され、衝突面と貫通孔5との間の肉厚が薄いことによる基体6の破損を抑制することができる。また、40度以下であれば、基体6の外表面と貫通孔5の内周面と間の距離が十分に確保され、被粉砕物が衝突する及び/又は回転軸から力が加わることによって基体6が破損することを抑制することができる。さらに、上記角度は、10〜30度であればより好ましい。
なお、基体6の外表面と貫通孔5の内周面と間の距離を確保するために、回転軸を細く
することも考えられるが、あまり細くしすぎると、回転軸が剪断破壊することがある。よって、回転軸の強度を保ちつつ、基体6の外表面と貫通孔の内壁面との間の距離を確保できることが望まれる。本実施の形態による回転部材3は、これを実現することができる。
また、複数の第1の部位P1は、基体6の外表面に沿って一定の間隔で配置され、複数の第2の部位P2は、基体6の外表面に沿って一定の間隔で配置されることが好ましい。第1の部位P1および第2の部位P2をそれぞれ一定の間隔で配置していれば、基体6に対して被粉砕物から受ける衝撃力を均一に分散することが可能となり、局部的な応力集中を抑制することができる。
また、貫通孔5は、貫通方向(深さ方向)に垂直な断面が、例えば多角形状である。この場合は、基体6の外表面において該多角形状の頂部に最も近い部位は、第2の部位P2となる。このとき、貫通孔5に回転軸4を挿入して基体6を回転させると、貫通孔5の頂部に応力が集中しやすい。この頂部は2つの面が交差することにより形成されており、これら2つの面のうち、回転方向に沿って前方に位置する面(以下、「前方面S1」ともいう。)は、後方に位置する面(以下、「後方面S2」ともいう。)よりも大きな応力がかかる。
本実施の形態による回転部材3によれば、基体6の外表面と貫通孔5の内周面との間の距離は、第2の部位P2から回転方向において前方にある第1の部位P1に向かう方向に漸次大きくなり、前方面S1と基体6の外表面との間の肉厚が厚くなる傾向にあることから、貫通孔5の頂部を基点としてクラックが入るといったことを抑制することができ、基体5の損傷を抑制することができる。
なお、基体6の形状は、長手方向が回転軸に平行な多角柱であることが好ましい。また、貫通孔5の形状は、多角柱であることが好ましい。基体6および貫通孔5の形状が、それぞれ多角柱であれば、製造がより容易となる。特に、貫通孔5の形状が多角柱であり、回転軸4も貫通孔の形状に合わせた多角柱であれば、回転軸4の側面から貫通孔5の内周面を構成する側面に対して駆動力がより確実に伝達され、回転軸4から基体6に伝達される駆動力の損失を小さくすることができる。さらに好ましくは、基体6および貫通孔5の形状は、長手方向が回転軸に平行な正四角柱である。このように、基体6および貫通孔5が正四角柱であると、回転軸4からの駆動力を基体6により正確に伝達することができる。また、貫通孔5の形状が正四角柱であるので、回転軸4から加えられる駆動力を、基体6に対してより均等に伝達することができる。
さらに、基体6の正四角柱の頂部および貫通孔5の正四角柱の頂部の少なくとも一方を面取りすることが好ましい。この構成によれば、貫通孔5の頂部における応力集中を抑制することができ、破損し難くなる。
ところで、基体6をアルミナセラミックスで形成する場合、アルミナセラミックスとしては、Alを主成分とし、99%以上の純度のものを用いればよい。ただし、被粉砕物の用途に合わせて純度を選定することができ、耐摩耗をあげるためにB、Si、Mgの酸化物が含まれるものを用いてもよい。これらのアルミナセラミックスを所望の形状に成形した後、大気雰囲気中或いは真空雰囲気中にて1500℃〜1700℃の温度で焼成したものを用いればよい。
また、ジルコニアセラミックスとしては、ZrOを主成分とし、CaO、MgO、Yなどの安定化剤を含む部分安定化ジルコニアを用いればよい。例えば、1mol%〜9mol%のイットリア(Y)で部分安定化したジルコニア(ZrO)や、9mol%〜26mol%のマグネシア(MgO)で部分安定化したジルコニア(ZrO
)、あるいは8mol%〜12mol%のカルシア(CaO)で部分安定化したジルコニア(ZrO)や8mol%〜16mol%のセリア(CeO)で部分安定化したジルコニア(ZrO)を所望の形状に成形した後、大気雰囲気中或いは真空雰囲気中にて1300℃〜1700℃の温度で焼成したものを用いればよい。特に、2〜5モル%のYを含有し、正方晶の結晶が80%以上で、平均結晶粒子径が1μm以下のものを用いれば耐摩耗性に優れ、高強度、高硬度、高破壊靭性に優れた材質を提供することが可能となるので好適である。さらに、このジルコニアにHIP(熱間静水圧プレス)処理を行うことで、高強度で高硬度なジルコニアを得ることが可能となるので、さらに好適となる。
なお、上述したZTA(ジルコニア強化アルミナ)とは、アルミナを主成分とするZTA(ジルコニア強化アルミナ)から形成されている材質である。
このようなZTAを用いることで、耐摩耗性が向上し、長寿命となり、回転部材3の交換に要する時間が少なくなる。また、剛性が向上するので、回転部材3の変形が小さくなる。ところで、ZTAとは、アルミナ中にジルコニア粒子を、正方晶であれ、単射晶であれ、分散強化したセラミックスのことで、ジルコニア強化アルミナ(ZrO2−toughnend Al2O3)、略してZTAと呼ぶようになっている。
また、ZTAのジルコニア含有量が3〜40質量%の範囲とした場合、最適な耐摩耗性が得られると同時に熱伝導率も抑えることが可能となり、好ましいものとなる。ジルコニア含有量が3質量%以上であれば、粒界に充分にジルコニアが分布し、高強度となる。また、ジルコニア含有量が40質量%以下であれば、熱伝導率を高く保持することができる。その為、ジルコニア含有量は3〜40質量%の範囲が好ましく、好ましくは20〜30質量%の範囲がよく、この範囲であれば耐摩耗性が高い材質を得ることができる。そして、これらのZTAを所望の形状に成形した後、大気雰囲気中或いは真空雰囲気中にて1350℃〜1700℃の温度で焼成したものを用いればよい。
また、窒化珪素セラミックスとしては、非晶質相に、例えば、周期律表第3族元素(以下REと称す)の酸化物と酸化アルミニウム粉を製造過程で添加後、成形、焼成することにより焼結体中に生成させることができる。
(実施の形態2)
図6は、基体6および貫通孔5が三角柱であること以外は、図1,図2で示した構成と同様である。図6の構成においても、基体6および貫通孔5は、断面視したときに、四角形状であり、基体6の各辺が、該各辺に最も近接する貫通孔5の頂部に接続された貫通孔5の複数の辺に対して傾斜している。よって、容器2内で回転部材3を回転させて対象物を撹拌等する場合に、対象物から受ける衝撃力が大きい部分、すなわち基体6の外表面において対象物に接触する部位と貫通孔5の内壁面との間の肉厚をより厚くすることができ、回転部材3の破損を抑制することができる。また、これは、回転部材3の強度が強いということであるため、回転部材3をより高速で回転させることが可能となる。
また、好ましくは、貫通孔5の頂部は、基体6の第1の頂部と第2の頂部との間に位置し、且つ第1の頂部よりも第2の頂部に対して近接して配置される。この構成において、貫通孔5の頂部と基体6の第1の頂部との間の領域に対応する基体6の外表面の領域が対象物を撹拌するための撹拌領域となるとき、該撹拌領域と貫通孔5の頂部近辺との間の肉厚をより厚くすることができる。よって、貫通孔5の頂部を起点にクラックが発生するといったことも抑制され、回転部材3の破損をより抑制することができる。
さらに、図6の構成においても、回転部材3の回転方向に沿って基体6の頂部の位置と貫通孔6の頂部の位置をずらすことにより、基体6の外表面と貫通孔5の内周面との間の
距離が最も短い部位P2を、隣り合う第1の部位P1の間に設ける。また、回転軸を中心として、基体6の頂部を回転方向に沿って貫通孔6の頂部からずらすことにより、隣り合う第1の部位P1のうち回転方向において前方にある第1の部位P1と第2部位P2との間の基体6の回転方向に沿った距離は、隣り合う第1の部位P1のうち回転方向において後方にある第1の部位P1と第2の部位P2との間の基体6の回転方向に沿った距離よりも小さくする。
このとき、基体6の外表面と貫通孔5の内周面との間の距離は、回転方向において前方にある第1の部位P1からその後方にある第2の部位P2に向かう方向に漸次小さくなり、該第2の部位P2から後方にある第1の部位P1に向かう方向に漸次大きくなる。
このような構成の回転部材3によれば、容器2内で回転させて被粉砕物を撹拌および紛糾する場合に、被粉砕物から受ける衝撃力が大きい部位、すなわち基体6の外表面の紛糾部材8に接触する部位と貫通孔5の内周面との間の肉厚がより厚くなることから、回転部材3の破損を抑制することができる。また、これは、回転部材3の強度が強いということであるため、回転部材3を高速で回転させることが可能となる。
なお、上述の実施形態1,2による回転部材3は、対象物を撹拌する場合に限らず、容器2内で対象物を破砕する破砕用の回転部材として用いることが可能である。これらの場合は、容器2内で回転させて対象物を破砕する場合に、対象物から受ける衝撃力が大きい部位、すなわち基体6の外表面の対象物に接触する部位と貫通孔5の内周面との間の肉厚が厚くなることから、回転部材3の破損を抑制することができる。
なお、上記説明では、回転軸4は、基体6を貫通するとしたが、基体6を回転させることができれば必ずしも貫通している必要はない。その場合、回転軸4は、基体6を貫通する穴部ではなく、単に1つの開口部を有する穴部に挿入されてよい。
また、基体6の形状および穴部は四角柱状に限らず、断面視して、多角形状であればよい。その場合、基体6の各辺が該各辺に最も近接する穴部の頂部に接続された穴部の複数の辺に対して傾斜していれば、これを回転させて対象物を撹拌又は破砕する場合に、対象物が衝突する撹拌領域又は破砕領域と穴部の内壁面との間の肉厚を厚くすることができる。よって、破損し難く、より安定して対象物を撹拌又は破砕できる回転部材を実現できる。
さらに、好ましくは、基体および穴部は、断面視したときに、辺および頂部がそれぞれ同数である。この場合、基体の辺と穴部の辺、および基体の頂部および穴部の頂部がそれぞれ対応していることから、破損し難く、安定して対象物を撹拌又は破砕できる回転部材をより簡易に製造することができる。
1 撹拌装置
2 容器
3 回転部材
4 回転軸
5 貫通孔
6 基体
7 撹拌室
8 紛糾部材

Claims (12)

  1. 一方向に回転することで対象物を撹拌又は破砕するための回転部材であって、
    該回転部材は、基体と、該基体に設けられた穴部と、を備え、
    前記基体及び前記穴部は、断面多角形状であり、
    断面視において、前記基体の各辺は、該各辺に最も近接する前記穴部の頂部に接続された前記穴部の複数の辺に対して傾斜しており、
    前記基体の外表面は、前記基体が容器内に設置されたときに、前記基体の外表面と前記容器の内表面との間の距離が最も小さい、互いに離間した複数の第1の部位と、前記基体の外表面と前記穴部の内周面との間の距離が最も小さい、互いに離間した複数の第2の部位とを有し、
    前記複数の第2の部位は、前記基体の外表面において、隣り合う前記第1の部位の間にそれぞれ設けられ、
    前記隣り合う第1の部位のうち前記一方向において前方にある前記第1の部位とその後方にある前記第2の部位との間の距離は、前記隣り合う第1の部位のうち前記方向において後方にある前記第1の部位とその前方にある前記第2の部位との間の距離よりも小さく、
    前記基体の外表面と前記穴部の内周面との間の距離は、前記方向に沿って前記前方にある第1の部位からその後方にある前記第2の部位まで漸次小さくなり、該第2の部位から前記後方にある第1の部位まで漸次大きくなることを特徴とする回転部材。
  2. 前記穴部の頂部は、前記基体の第1の頂部と第2の頂部との間に位置し、且つ前記第1の頂部よりも第2の頂部に対して近接して配置され、
    前記穴部の頂部と前記基体の第1の頂部との間の領域に対応する前記基体の外表面の領域が対象物を撹拌又は破砕するための撹拌領域または破砕領域となることを特徴とする請求項1に記載の回転部材。
  3. 前記基体および前記穴部は、断面視して、辺および頂部がそれぞれ同数である請求項1又は請求項2に記載の回転部材。
  4. 前記複数の第1の部位は、前記基体の外表面に沿って一定の間隔で配置され、前記複数の第2の部位は、前記基体の外表面に沿って一定の間隔で配置されている請求項1〜3のいずれかに記載の回転部材。
  5. 前記複数の第1の部位と前記容器の内表面との間の距離は同一であり、前記複数の第2
    の部位と前記穴部の内周面との間の距離が同一である請求項1〜4のいずれかに記載の回転部材。
  6. 前記穴部は、その深さ方向に垂直な断面が多角形状であり、前記基体の外表面と該多角形状の頂部との間の距離は、前記第2の所定値よりも短い請求項1〜5のいずれかに記載の回転部材。
  7. 前記基体の形状は、長手方向が前記回転部材の回転軸に平行な多角柱であり、前記穴部の形状が多角柱である請求項1〜6のいずれかに記載の回転部材。
  8. 前記基体の形状は、長手方向が前記回転軸に平行な正四角柱であり、前記穴部の形状が正四角柱である請求項7に記載の回転部材。
  9. 前記基体の前記正四角柱の頂部が面取りされている請求項8に記載の回転部材。
  10. 前記穴部の前記正四角柱の頂部が面取りされている請求項8に記載の回転部材。
  11. 前記基体は、セラミックスからなる請求項1〜10のいずれかに記載の回転部材。
  12. 容器と、
    該容器の内部に設置された、請求項1〜11のいずれかに記載の回転部材と、
    前記回転部材の穴部に挿入された回転軸と
    を有する撹拌又は破砕用装置。
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