JP5709101B2 - ヒドロキシプロリン誘導体の製造法 - Google Patents

ヒドロキシプロリン誘導体の製造法 Download PDF

Info

Publication number
JP5709101B2
JP5709101B2 JP2010195623A JP2010195623A JP5709101B2 JP 5709101 B2 JP5709101 B2 JP 5709101B2 JP 2010195623 A JP2010195623 A JP 2010195623A JP 2010195623 A JP2010195623 A JP 2010195623A JP 5709101 B2 JP5709101 B2 JP 5709101B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydroxyproline
trans
benzyloxycarbonyl
hydroxy
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010195623A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012051836A (ja
Inventor
朋晃 西村
朋晃 西村
森本 正雄
正雄 森本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Fine Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Toray Fine Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Fine Chemicals Co Ltd filed Critical Toray Fine Chemicals Co Ltd
Priority to JP2010195623A priority Critical patent/JP5709101B2/ja
Publication of JP2012051836A publication Critical patent/JP2012051836A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5709101B2 publication Critical patent/JP5709101B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Pyrrole Compounds (AREA)

Description

本発明は医薬や農薬の原料として有用なヒドロキシプロリン誘導体の工業的に有利な製造法に関する。
ヒドロキシプロリン誘導体の製造法としてはトランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンを出発原料とし、N−アシル化した後、エステル化することでトランス−4−ヒドロキシ−L−プロリン誘導体を得る方法が示されている(特開2005−112761号公報実施例)。
Figure 0005709101
特許文献1記載の方法は、トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンを誘導化する際、アミノ基、カルボキシル基の順で誘導化している。この方法はアミノ基の誘導化は水溶液系で行い、次のカルボキシル基の誘導化は非水溶液系で行うため、抽出を行い、さらに共沸脱水を行い系内から水を除くため、工程数、及び溶媒使用量が多い。また、N位を誘導化した化合物はトルエン等の芳香族炭化水素に対しては溶解度が低いため、抽剤には高価なテトラヒドロフラン(以下、THFと略す)やシクロペンチルメチルエーテル(以下、CPMEと略す)等のエーテル系溶媒を使用する必要があり、製造コストが高かった。
特開2005−112761号公報
本発明の目的は、工業的に簡便かつ安価なヒドロキシプロリン誘導体を製造する方法を提供することにある。
本発明者らは前記課題を解決する方法について鋭意検討した結果、上記目標を達成できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわちヒドロキシプロリンをエステル化して一般式(1)
Figure 0005709101
(式中、Rは炭素数1〜6のアルキル基を示す。)に示される化合物にした後、減圧下で未反応のアルコールを留去させ、さらに、塩基と水を加えて中和し、その後、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ土類金属炭酸水素塩から選ばれる、少なくとも1種類以上の塩基共存下において、N−アシル化して一般式(2)
Figure 0005709101
(式中、Rは炭素数1〜6のアルキル基を示し、R は、アラルキルオキシカルボニル基を示す)で表されるヒドロキシプロリン誘導体を製造するヒドロキシプロリン誘導体の製造法である。
ヒドロキシプロリンを出発原料とし、安価な原料を用いて簡便かつ収率よく工業的に適した方法でヒドロキシプロリン誘導体を得られる。本発明により得られたヒドロキシプロリン誘導体は、医薬や農薬の原料として有用である。
本発明の方法により、溶媒費用の大幅削減と工程数の削減が可能であり、さらに従来の方法より高い収率でヒドロキシプロリン誘導体を得ることができる。
本発明の原料であるヒドロキシプロリンはトランス体、シス体、またD体、L体のいずれであっても同様に使用することができ、得られる化合物についても原料と同じ立体関係は保持される。例えば、トランス−(2S,4R)−ヒドロキシプロリンから得られる、ヒドロキシプロリン誘導体の立体配置は必ず(2S,4R)である。
本発明は、カルボキシル基をエステル化するエステル化工程、アミノ基を誘導化するN−アシル化の工程から構成される。収率よくヒドロキシプロリン誘導体を得るには、ヒドロキシプロリンをエステル化し、次いでN−アシル化する。
以下、エステル化、N−アシル化の各工程の詳細について説明する。
<エステル化>
本発明では、ヒドロキシプロリンをエステル化する。
エステル化は、好ましくは、ヒドロキシプロリンをアルコール中で塩化チオニルを用いて反応させる。エステル化に用いるアルコールは、炭素数が1〜6のアルキルアルコールを用いる。具体的にはメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノールなどが好ましい。またこの時、反応に関与しない脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素などの他の有機溶媒が混在していても問題ない。
エステル化反応において、使用するアルコールの量は、好ましくは、1〜30モル倍量であり、より好ましくは5〜25モル倍量、さらにより好ましくは10〜20モル倍量である。
好ましく使用する塩化チオニルの量は、0.2〜2.0モル倍量が好ましく、より好ましくは0.5〜1.0モル倍量である。また塩化チオニルの滴下温度は0〜50℃、好ましくは20〜30℃である。添加後は温度を30〜80℃、好ましくは50〜60℃に昇温して熟成する。熟成時間は反応温度によって異なるため一概に言えないが、通常1〜10時間、好ましくは3〜5時間である。
本発明では、ヒドロキシプロリンをエステル化して一般式(1)
Figure 0005709101
に示される化合物を得る。R、炭素数1〜6のアルキル基である。具体的には、Rは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基であり、特に好ましくはメチル基である。
エステル反応の終了は高速液体クロマトグラフィー(以下HPLCと略す)等の分析により、原料であるヒドロキシプロリンの消失を確認することが好ましい。
エステル反応の終了後は減圧下で未反応のアルコールを留去させる。系内の液量を、使用したヒドロキシプロリンに対して2〜3重量倍に濃縮することが好ましい。このときアルコールが過剰に残らないようにすると、後の抽出工程での効率が良い。
<N−アシル化>
本発明では、エステル反応に次いでN−アシル化反応を行う
N−アシル化は、好ましくは、塩基共存下でアシルハライド、もしくは二炭酸ジアルキルエステル等のアシル化試薬と反応させるが、原料を仕込む順番としては、エステル化した粗体に塩基、水の順で加え、次いでアシル化試薬を加えることが好ましい。
本発明では、まずエステル化で得られた粗体中に塩基と水を加えて中和する。このとき反応に影響しない有機溶媒、例えばメタノール、エタノール等のアルコール、THF、CPME等のエーテル、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素などを加えてもよい。またこの時、温度が高いとエステル部分が加水分解を受けるため、好ましくは、−10〜30℃、より好ましくは0〜10℃の範囲で中和を行うことが好ましい。
本発明では、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ土類金属炭酸水素塩から選ばれる、少なくとも1種類以上の塩基共存下においてN−アシル化を行う。水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属水酸化物はエステル部分の加水分解を引き起こすため適さない。
塩基は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウム等のアルカリ金属炭酸水素塩が好ましい。より好ましくは、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムであり、特に好ましくは炭酸ナトリウムである。塩基は水溶液や固体のままでも反応に使用することができる。また塩基の使用量としてはヒドロキシプロリンに対して1〜3モル倍量用いることが好ましく、より好ましくは1.2〜2.0モル倍量である。
N−アシル化する時のアシル化試薬の使用量は、好ましくは、0.9〜1.5モル倍量、より好ましくは1.0〜1.2モル倍量、さらにより好ましくは1.05〜1.10モル倍量であり、アシル化試薬の添加時の温度は、好ましくは、−10〜30℃、より好ましくは0〜10℃である。
また系内の温度を保つため、アシル化試薬の添加方法は滴下による方法が好ましい。滴下終了後は、好ましくは、温度10〜40℃、より好ましくは20〜30℃に昇温して熟成する。熟成時間は、通常1〜10時間、好ましくは3〜5時間である。
使用するアシル化試薬としては、アルキルカルボニルクロリド、アルコキシカルボニルクロリド、アリールカルボニルクロリド、アラルキルオキシカルボニルクロリド、アリールオキシカルボニルクロリド、二炭酸ジアルキルエステル等を用いることができる。アシル化試薬は、好ましくは、アセチルクロリド、ベンゾイルクロリド、ベンジルオキシカルボニルクロリド、二炭酸ジtert−ブチルエステルであり、特に好ましくは、ベンジルオキシカルボニルクロリドを用いることができる。
本発明では、N−アシル化反応の終了はHPLC等の分析により、原料であるヒドロキシプロリンエステルの消失を確認することが好ましい。
本発明では、ヒドロキシプロリンをエステル化した後、N−アシル化して一般式(2)
Figure 0005709101
(式中、Rは炭素数1〜6のアルキル基を示し、Rは炭素数がアラルキルオキシカルボニル基を示す)で表されるヒドロキシプロリン誘導体を製造する。Rは、好ましくは、ベンジルオキシカルボニル基である。
ヒドロキシプロリン誘導体は、既知の方法を組み合わせることで分離することができるが、好ましくは、以下に有機溶媒を用いた抽出により分離する。
有機溶媒としてはジエチルエーテル、THF、CPME等のエーテル、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素の使用が好ましいが、抽出効率や経済性を考慮するとTHF、トルエンがより好ましく、特に好ましくはトルエンである。これらの溶媒は通常単独で用いるが、2種類以上の混合物であってもよい。得られたヒドロキシプロリン誘導体の溶液は必要に応じて、濃縮や蒸留、もしくは晶析を行うことによって、より純度の高い製品を得ることができる。
以下実施例により本発明を説明する。なお実施例において、反応液の組成分析はHPLCで分析した。分析条件は対象物によって異なるため一律には記載できないが、代表例としてトランス−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシ−L−プロリンの分析条件を記載する。
<HPLC分析条件>
カラム:CAPCELL PAK C18(SG120),5μm 150mm*4.6mmφ(資生堂)
移動層A:5mMドデシル硫酸ナトリウム+20mMリン酸緩衝液(pH2.8調整)
移動層B:アセトニトリル
A/B=80/20(10分)−10分→45/55(25分)
流速:1.0ml/min
温度:40℃
検出器:UV 210nm
保持時間 1.8分:トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリン
4.1分:トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステル
8.7分:トランス−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステル
また、実施例で使用した試薬は、特に注記のない限り市販の試薬1級グレード品を使用した。
実施例1
温度計、ジムロート、攪拌機を備えた3000mlの4つ口フラスコにメタノール1771g、トランス−L−ヒドロキシプロリン354g(2.70モル)を加えた。15℃に冷却し、攪拌しながら滴下ロートを用いて塩化チオニル193gを1時間かけて滴下した。滴下終了後60℃に昇温して5時間熟成した。次いで温度を保ちながら13kPaで減圧濃縮でメタノールを留出させ、スラリーを得た。スラリー中のトランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステルの含量は2.58モル(収率95.7%)であった。
スラリー全量に水354gと炭酸ナトリウム358gを添加した。温度を10℃に保ちながら滴下ロートを用いてベンジルオキシカルボニルクロリド484gを3時間かけて滴下添加した。滴下終了後は20℃で2時間反応熟成した後、トルエン531gを加え分液してトランス−ベンジルオキシカルボニル−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステルを抽出した。分液した水層側からはさらにトルエン177gを加えることで水層中のトランス−ベンジルオキシカルボニル−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステルを抽出・回収した。分液した2種類のトルエン層は混合した後、60℃で8kPaの減圧下で濃縮し、トランス−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステルの粗体799gを得た。
粗体中のトランス−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステルの含量は2.41モル(収率91.6%)であった。また副生したベンジルアルコールと目的物の比率は0.003(area/area)であった。トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンからトランス−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステルまでの収率は88%であった。
実施例2
実施例1と同様の操作で得た、トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステル0.18g(1.0mmol)に水2.0gを加え、炭酸水素ナトリウム0.17g(2.1mmol)を加えた。さらに氷冷下でベンジルオキシカルボニルクロリド0.15gを加え、25℃で2時間熟成した。
反応後のサンプルを分析したところ、トランス−ベンジルオキシカルボニル−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステルの収率は87%、副生したベンジルアルコールと目的物の比率は、0.005(area/area)であった。トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンからトランス−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステルまでの収率は83%であった。
比較例1
実施例1と同様の操作で得た、トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステル0.36g(2.0mmol)に水2.0gを加え、25%水酸化ナトリウム水溶液0.3g(4.1mmol)を加えた。さらに氷冷下でベンジルオキシカルボニルクロリド0.3gを加え、25℃で2時間熟成した。
反応後のサンプルを分析したところ、トランス−ベンジルオキシカルボニル−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステルの収率は57%、副生したベンジルアルコールと目的物の比率は、0.211(area/area)であった。トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンからトランス−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステルまでの収率は54%であった。
比較例2
実施例1と同様の操作で得た、トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステル0.36g(2.0mmol)にトルエン2.0gを加え、トリエチルアミン0.2g(4.1mmol)を加えた。さらに氷冷下でベンジルオキシカルボニルクロリド0.3gを加え、25℃で2時間熟成した。
反応後のサンプルを分析したところトランス−ベンジルオキシカルボニル−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステルの収率は26%、副生したベンジルアルコールと目的物の比率は0.175(area/area)であった。トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンからトランス−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステルまでの収率は25%であった。
比較例3
実施例1と同様の操作で得た、トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステル0.36g(2.0mmol)にメタノール2.0gを加え、トリエチルアミン0.2g(4.1mmol)を加えた。さらに氷冷下でベンジルオキシカルボニルクロリド0.3gを加え、25℃で2時間熟成した。
反応後のサンプルを分析したところトランス−ベンジルオキシカルボニル−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステルの収率は68%、副生したベンジルアルコールと目的物の比率は0.088(area/area)であった。トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンからトランス−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステルまでの収率は65%であった。
比較例4
特許文献1記載の方法を追試し、収率を確認した。
攪拌機、滴下ロート、ジムロート、温度計、pHメーターを装着した2000 mlの4口フラスコに、L−ヒドロキシプロリン132.0 g(1.0モル)、48%水酸化ナトリウム水溶液86g(1.03モル)、水655gを仕込み、室温にて撹拌した。pHを11.5〜12.0に保ちながら、ベンジルオキシカルボニルクロリド179g(1.05モル)と48%水酸化ナトリウム水溶液84gを交互に滴下した。滴下終了後1.5時間撹拌したのちトルエン300gを加え、分液してトルエン層を除去した。水層にCPME600gを加え、撹拌しながら95%硫酸63.8gを加えた。撹拌を停止し、分液して水層を除去したのち、40kPaで減圧濃縮を行った。留出液の水層を分液除去し、上層をフラスコに戻して再度減圧濃縮を行い、トランス−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシプロリンを含むCPME溶液888gを得た(トランス−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシプロリンとして26重量%、229.6g(0.87モル,収率86.6%)含有)。本工程の収率は86.6%であった。
トランス−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシプロリンのCPME溶液888g(トランス−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシプロリンとして26重量%、229.6g含有)にメタノール320g(10モル)、95%硫酸10.3g(0.1モル)を加えた。45〜50℃に昇温して5時間撹拌したのち、炭酸ナトリウム15.9g(0.15モル)を加え0.5時間撹拌したのち、40kPaで減圧濃縮して過剰のメタノールを除去した。この濃縮液にCPME400g、水200gを加え撹拌し、水層を分液除去したのち、CPME層を24kPaで減圧濃縮した。留出液の水層を分液除去し、上層をフラスコに戻して再度減圧濃縮を行い、トランス−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシプロリンメチルエステルを含むCPME溶液622gを得た(トランス−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシプロリンメチルエステルとして35重量%、218.7g(0.78モル,収率90.4%)含有)。
トランス−4−ヒドロキシ−L−プロリンからトランス−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシ−L−プロリンメチルエステルまでの収率は78%であった。
以上の実施例と比較例の結果を表1に示す。本発明の方法により、溶媒費用の大幅削減と工程数の削減が可能であり、さらに従来の方法より高い収率でヒドロキシプロリン誘導体を得ることができる。
Figure 0005709101

Claims (4)

  1. ヒドロキシプロリンをエステル化して一般式(1)
    Figure 0005709101
    (式中、Rは炭素数1〜6のアルキル基を示す。)に示される化合物にした後、減圧下で未反応のアルコールを留去させ、さらに、塩基と水を加えて中和し、その後、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ土類金属炭酸水素塩から選ばれる、少なくとも1種類以上の塩基共存下においてN−アシル化して一般式(2)
    Figure 0005709101
    (式中、Rは炭素数1〜6のアルキル基を示し、R は、アラルキルオキシカルボニル基を示す)で表されるヒドロキシプロリン誘導体を製造するヒドロキシプロリン誘導体の製造法。
  2. 一般式(1)、および、一般式(2)のRがメチル基である請求項1に記載のヒドロキシプロリン誘導体の製造法。
  3. 一般式(2)のRが、ベンジルオキシカルボニル基である請求項1または2に記載のヒドロキシプロリン誘導体の製造法。
  4. 炭酸ナトリウム、または、炭酸水素ナトリウムの共存下において、N−アシル化する請求項1〜のいずれかに1項記載のヒドロキシプロリン誘導体の製造法。
JP2010195623A 2010-09-01 2010-09-01 ヒドロキシプロリン誘導体の製造法 Active JP5709101B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010195623A JP5709101B2 (ja) 2010-09-01 2010-09-01 ヒドロキシプロリン誘導体の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010195623A JP5709101B2 (ja) 2010-09-01 2010-09-01 ヒドロキシプロリン誘導体の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012051836A JP2012051836A (ja) 2012-03-15
JP5709101B2 true JP5709101B2 (ja) 2015-04-30

Family

ID=45905615

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010195623A Active JP5709101B2 (ja) 2010-09-01 2010-09-01 ヒドロキシプロリン誘導体の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5709101B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104030958B (zh) * 2014-06-06 2016-06-29 河北科技大学 一种(s)-1-(2-氯乙酰基)吡咯烷-2-甲腈的合成方法
CN114778743B (zh) * 2022-05-19 2023-08-15 常州制药厂有限公司 L-脯氨酸中痕量手性异构体d-脯氨酸的检测方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4424312A (en) * 1981-03-16 1984-01-03 Polymer Sciences Corporation Preparation of amino acids in high optical yield via catalytic hydrogenation
JPH05213957A (ja) * 1992-02-07 1993-08-24 Tsumura & Co 新規なスピロピロリジンイミダゾリン誘導体および新規なアミノピロリジンカルボン酸誘導体並びに該化合物を有効成分とする鎮けい剤
US5473077A (en) * 1994-11-14 1995-12-05 Eli Lilly And Company Pyrrolidinyl di-carboxylic acid derivatives as metabotropic glutamate receptor agonists
CA2565599C (en) * 2004-05-18 2012-07-31 Schering Corporation Substituted 2-quinolyl-oxazoles useful as pde4 inhibitors
CA2657902A1 (en) * 2006-07-11 2008-01-17 Schering Corporation Xinafoate salt of a substituted 5-oxazol-2-yl-quinoline compound

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012051836A (ja) 2012-03-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8338645B2 (en) Method for producing a β-alkoxypropionamide
KR102038048B1 (ko) 프로스타글란딘 아미드의 신규한 제조 방법
JP6434980B2 (ja) アダマンタンアミド製造方法
JP2016528271A (ja) □新規な中間体を経由するビフェニルアラニノールの合成
CN110981779B (zh) R-2-(2,5-二氟苯基)吡咯烷的合成方法
EP2247573B1 (en) Carbonic and sulphuric acid salts of 3-(2,2,2-trimethylhydrazinium)propionate esters and their use for 3-(2,2,2-trimethylhydrazinium)propionate dihydrate preparation
JP5709101B2 (ja) ヒドロキシプロリン誘導体の製造法
US9771317B2 (en) Process for preparing lacosamide and related compounds
US8575385B2 (en) Process of making optically pure melphalan
BRPI0709209A2 (pt) processo de redução de hidreto para preparo de intermediários de quinolona
JP2006522019A (ja) グリメピリド及び中間体の製造方法
WO2019062027A1 (zh) 一种n-取代-l-焦谷氨酸酯的绿色制备方法
WO2012117410A1 (en) A process for the preparation of n-[2-[(acetylthio) methyl]-1-oxo-3-phenylpropyl] glycine phenyl methyl ester and intermediates thereof
CN109096098B (zh) 一种反式-1,3-二羟基环丁烷-1-羧酸的制备方法
KR20170126893A (ko) 3-페닐이소세린 유도체의 제조 방법
JP5703654B2 (ja) シス−4−ヒドロキシプロリンの製造法
EP1896403A1 (en) An improved process for the preparation of florfenicol
JP4631262B2 (ja) (シス)−4−ヒドロキシプロリン誘導体の製造方法
JP5704763B2 (ja) トランス−4−アミノシクロペンタ−2−エン−1−カルボン酸誘導体の製造
JP5054686B2 (ja) エステルまたはアルコールの製造方法
MX2014011419A (es) Clorhidrato de (3,4-dicloro-fenil)-((s)-3-propil-pirrolidin-3-il)- metanona y procesos de manufacturacion.
CN106699592A (zh) 一种制备赖诺普利中间体的方法
WO1999036399A1 (fr) Procede de production de derives de cisteine optiquement actifs
CN110835319B (zh) 一种贝那普利中间体和贝那普利盐酸盐的合成方法
JP2004238322A (ja) (r)−3−アミノペンタンニトリルメタンスルホン酸塩の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130507

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20130507

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20130507

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140617

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140805

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150210

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150223

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5709101

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250