JP5708954B2 - 液体噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体が貯留された液体貯留部から供給された液体をノズル開口から噴射する液体噴射ヘッドを具備する液体噴射装置に関する。
被噴射媒体に液体を噴射する液体噴射装置には、例えば、液体としてインクを噴射させて紙や記録シート等の被噴射媒体(被噴射媒体)に印刷を行うインクジェット式記録装置が知られている。
また、ドラム型のプラテンを用いて、被噴射媒体をプラテンに巻き付け、プラテンの周囲に設けられたインクジェット式記録ヘッドによって被噴射媒体に印刷を行うインクジェット式記録装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、インクが貯留された貯留手段からインクジェット式記録ヘッドに供給されたインクを貯留手段に戻すことで、インクを循環させるようにしたインクジェット式記録装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
このようなインクジェット式記録装置では、インクを循環させることで、インクの成分の沈殿を抑制することができると共にインク温度の均一化を図ることができる。また、インクを循環させることで、インクジェット式記録ヘッド内の気泡を貯留手段まで戻すことができ、気泡排出性に優れるという効果も奏する。
特開2009−184264号公報 特開2009−23289号公報
しかしながら、1以上のノズル列で構成されるノズル列群を複数有し、各ノズル列群毎に連通する複数の循環路を有するインクジェット式記録ヘッドを、特許文献1のように、循環路が鉛直方向に異なる位置となる角度で配置すると、循環路の高さの違いから水頭圧に差が生じ、ノズル列群毎にインクの供給圧力にばらつきが生じて、供給特性のばらつきによるインクの吐出特性にばらつきが発生してしまうという問題がある。
また、複数のインクジェット式記録ヘッドを鉛直方向の異なる位置に配置すると、複数のインクジェット式記録ヘッドの間においても水頭圧に差が生じ、インクジェット式記録ヘッドの間でインク吐出特性のばらつきが生じてしまうという問題がある。
このような問題は、インクジェット式記録装置だけではなく、インク以外の液体を噴射する液体噴射装置においても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、ノズル列群から吐出される液体の液体吐出特性を均一化して印刷品質を向上することができる液体噴射装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、液体を噴射するノズル開口が設けられ、鉛直方向の取り付け位置が異なる複数の液体噴射ヘッドと、液体が貯留された液体貯留部から、前記複数の液体噴射ヘッドのそれぞれに液体を供給する供給路と、前記複数の液体噴射ヘッドのそれぞれから、前記液体貯留部に液体が回収される回収路と、前記回収路に設けられ、前記複数の液体噴射ヘッド内の液体を吸引する吸引ポンプと、を具備し、前記複数の液体噴射ヘッドのそれぞれは、前記供給路と前記回収路とを連通する循環路と、前記循環路と前記ノズル開口とを連通する接続部よりも上流側に設けられ、前記循環路を開閉する弁体と、前記循環路を封止し、且つ前記弁体よりも下流側の前記循環路に作用する負圧と大気圧とに基づいて前記循環路側に変位し、この変位を前記弁体に伝達することにより前記弁体を移動させて当該循環路を開口するフィルムと、を有し、前記吸引ポンプによって前記循環路の前記弁体よりも下流側に印加された第1圧力が、前記弁体が前記循環路を開口するように前記フィルムを動作させるために必要な前記循環路の前記弁体よりも下流側の第2圧力よりも大きく、前記液体貯留部から各循環路に設けられた前記弁体により開閉される循環路までの高さで規定される水頭圧と、前記第1圧力との合計が、前記第2圧力よりも小さいことを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、複数の液体噴射ヘッドにおいて、水頭圧に差が生じても、水頭圧の差を弁体によって吸収して、液体を複数の液体噴射ヘッドに供給することができる。
ここで、複数の前記弁体は、水頭圧の差による、前記複数の液体噴射ヘッドの供給圧のばらつきを抑制することが好ましい。これによれば、複数の液体噴射ヘッドにおいて、水頭圧に差が生じても、水頭圧の差を弁体によって吸収して、複数の液体噴射ヘッドに常に一定の圧力で液体を供給することができるため、複数の液体噴射ヘッドの間で液体の噴射特性を均一化することができる。
また、前記複数の液体噴射ヘッドのそれぞれは、前記循環路と前記接続部との間に、フィルターを有することが好ましい。これによれば、液体に含まれる気泡や異物を捕捉することができる。
また、さらに、前記供給路に設けられ、前記複数の液体噴射ヘッドのそれぞれに液体を送る圧送ポンプを具備することが好ましい。これによれば、圧送ポンプによって所望の圧力で液体を液体噴射ヘッドに供給することができる。
また、前記液体貯留部は、前記複数の液体噴射ヘッドのそれぞれ毎に設けられていることが好ましい。これによれば、液体噴射ヘッド毎に独立して液体を供給することができる。
他の態様は、液体が貯留された液体貯留部と、液体を噴射するノズル開口が並設されたノズル列が複数列設けられた液体噴射ヘッドと、前記液体貯留部から前記液体噴射ヘッドに液体を供給する供給路と、前記液体噴射ヘッドから前記液体貯留部に液体が回収される回収路と、該回収路に設けられて前記液体噴射ヘッド内の液体を吸引する吸引ポンプと、を具備し、前記液体噴射ヘッドには、前記ノズル列が1以上で構成されるノズル列群毎に連通するように設けられて、前記供給路と前記回収路とを連通する循環路が複数設けられ、各循環路には、当該循環路の前記ノズル列群と連通する接続部よりも上流側に設けられて当該循環路を開閉する弁体と、前記循環路を封止し、且つ前記弁体よりも下流側の前記循環路に作用する負圧と大気圧とに基づいて前記循環路側に変位し、この変位を前記弁体に伝達することにより前記弁体を移動させて当該循環路を開口するフィルムと、が設けられており、前記吸引ポンプによって前記循環路の前記弁体よりも下流側に印加された第1圧力が、前記弁体が前記循環路を開口するように前記フィルムを動作させるために必要な前記循環路の前記弁体よりも下流側の第2圧力よりも大きく、前記液体貯留部から各循環路に設けられた前記弁体によ開閉される循環路までの高さで規定される水頭圧と、前記第1圧力との合計が、前記第2圧力よりも小さいことを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、液体噴射ヘッドが水頭圧に差が生じるように取り付けられても、水頭圧の差を弁体によって吸収して、ノズル列群に常に一定の圧力で液体を供給することができるため、複数のノズル列群の間で液体の噴射特性を均一化することができる。

ここで、複数の液体噴射ヘッドを具備し、複数の液体噴射ヘッドが、鉛直方向に異なる位置に設けられていてもよい。これによれば、複数の液体噴射ヘッドにおいて、水頭圧に差が生じても、水頭圧の差を弁体によって吸収して、複数の液体噴射ヘッドに常に一定の圧力で液体を供給することができるため、複数の液体噴射ヘッドの間で液体の噴射特性を均一化することができる。
実施形態1に係る記録装置の平面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの平面図ある。 実施形態1に係る記録ヘッドの断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの断面図である。 実施形態1に係る記録装置の水頭圧を示す要部断面図である。 他の実施形態に係る支持部材の他の例を示す記録装置の平面図である。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置の平面図である。
図1に示すように、本実施形態の液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置1は、円柱形状を有する支持部材10と、支持部材10にインクを吐出する液体噴射面21が相対向するように配置された複数のインクジェット式記録ヘッド20A〜20H(以下、単に記録ヘッド20とも言う)と、記録ヘッド20A〜20Hに共通して供給するインクが貯留された液体貯留部50と、を具備する。
支持部材10は、図示しない搬送手段によって搬送された紙や記録シート等の被噴射媒体2の印刷される印刷面とは反対面側を保持し、記録ヘッド20が印刷面に印刷する際に印刷面とは反対面側を支持するものである。支持部材10による被噴射媒体2の保持方法は特に限定されず、例えば、支持部材10の表面に被噴射媒体2の印刷面とは反対面を吸引吸着させる方法が挙げられる。また、他の保持方法としては、例えば、被噴射媒体2の外周面を帯電させて、誘電分極の作用により支持部材10上に吸着させる方法が挙げられる。もちろん、支持部材10の表面との間で被噴射媒体2を支持する押さえローラー等を設けるようにしてもよい。
また、支持部材10は、周方向に向かって回転するように回転軸11に軸支されている。なお、支持部材10は、図示しない駆動モーター等の駆動手段によって回転駆動される。
複数の記録ヘッド20は、支持部材10に支持された被噴射媒体2の被噴射面に相対向して液体噴射面21の向きが異なる設置角度となるように配置されている。本実施形態では、鉛直方向を基準方向とすると、基準方向において支持部材10の両側にそれぞれ記録ヘッド20を設けると共に、基準方向とは直交する水平方向の両側にそれぞれ記録ヘッド20を設けた。また、基準方向から約45度傾斜した位置にそれぞれ記録ヘッド20を設けるようにした。すなわち、本実施形態では、支持部材10の周方向に亘って8個の記録ヘッド20を約45度の角度で略等間隔に配置したものを記録ヘッド20A〜20Hとした。このような各記録ヘッド20A〜20Hの液体噴射面21は、支持部材の回転軸11に向かって配置されている。これにより、記録ヘッド20A〜20Hは、鉛直方向に異なる位置で配置されている。なお、本実施形態では、記録ヘッド20Aが鉛直方向上側で、記録ヘッド20Aから回転軸11を中心として45度の角度となるように、時計回りに記録ヘッド20A〜20Hが配置されている。
また、特に図示していないが、各インクジェット式記録ヘッド20は、支持部材10の回転軸11の軸方向に沿って移動自在に設けられている。このようなインクジェット式記録ヘッド20の移動方法は、例えば、支持部材10の回転軸11の軸方向に沿ってレールを設け、このレール上にインクジェット式記録ヘッド20を移動自在に保持させると共に、駆動モーター、搬送ベルト等によってインクジェット式記録ヘッド20をレールに沿って移動させる方法が挙げられる。
ここで、このような記録ヘッド20について、図2〜図4を参照して詳細に説明する。なお、図2は、液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドの液体噴射面側の平面図及び側面図であり、図3及び図4は、インクジェット式記録ヘッドと液体貯留部との関係を示す断面図である。なお、ここでは、記録ヘッド20A〜20Hを、同じ構造を有する記録ヘッド20として説明している。
図2に示すように、記録ヘッド20は、ノズル開口31が設けられたヘッド本体30と、ヘッド本体30にインクを供給する供給部材40と、を具備する。
ヘッド本体30には、インクを吐出するノズル開口31が並設されたノズル列32が1以上で構成されるノズル列群が複数設けられている。
本実施形態では、1つのヘッド本体30に2つのノズル列32を設け、それぞれのノズル列32がノズル列群32となるようにした。すなわち、本実施形態のノズル列群は、1つのノズル列32で構成されている。このため、本実施形態では、ノズル列群をノズル列32と同じ符号(32)で示している。なお、記録ヘッド20にノズル列32を4つ設け、2つのノズル列32で1つのノズル列群を構成するようにしてもよい。
また、ヘッド本体30の内部には、ノズル開口31に連通する流路(図示なし)が設けられており、圧力発生手段によって流路内のインクに圧力を付与することによって、ノズル開口31からインク滴が吐出される。また、本実施形態では、ノズル開口31が開口する面をインク滴が吐出される液体噴射面21としている。供給部材40は、図3に示すように、ヘッド本体30の液体噴射面21とは反対側に設けられて、ヘッド本体30の各ノズル列群32毎に接続部41を介して連通する複数の循環路42を有する。本実施形態では、ノズル列群32を2つ設けたため、供給部材40には2つの循環路42が設けられている。すなわち、各循環路42は、接続部41を介してノズル列群32毎に連通する流路に共通して連通している。本実施形態では、接続部41にフィルター43を設け、フィルター43によって循環路42のインクに含まれる気泡や異物をトラップしてヘッド本体30に供給する。なお、フィルター43としては、例えば、金属を細かく編み込むことで複数の微細孔が形成されたシート状のものや、複数の貫通孔が形成された1枚の金属板や樹脂板などの板状部材、不織布等を用いることができる。
また、図1及び図2に示すように、記録ヘッド20の2つの循環路42には、液体貯留部50からのインクが供給される供給路51が共通して接続されると共に、記録ヘッド20で吐出されなかったインクを液体貯留部50に回収する回収路52が共通して接続されている。これら供給路51及び回収路52は、例えば、フレキシブルチューブ等の管状部材の内部に形成されている。また、回収路52には、記録ヘッド20側のインクを吸引する吸引ポンプ53が設けられている。この吸引ポンプ53によって循環路42側のインクが吸引されることで、液体貯留部50から記録ヘッド20にインクが供給されると共に、記録ヘッド20から液体貯留部50にインクが回収される。
また、図3に示すように、供給部材40には、循環路42の接続部41よりも上流側に、循環路42を開閉する弁体44が設けられている。具体的には、循環路42の接続部41よりも上流には、供給部材40の表面に開口する凹形状を有する圧力室45を有する。循環路42の圧力室45よりも上流側(供給路側)は、供給部材40の厚さ方向の内方に設けられて圧力室45の底面に貫通孔46を介して連通する。また、圧力室45よりも下流側(回収路52側)は、圧力室45と同様に供給部材40の表面に凹形状に形成され、供給路51と接続される領域で、厚さ方向の内方に設けられる。このような圧力室45を含む表面に開口する循環路42は、供給部材40の表面に固定された可撓性を有するフィルム47によって封止されている。
また、圧力室45内には、弁体44が設けられている。弁体44は、軸部44aと、軸部44aの一端部側に一体となって設けられた円板部44bとからなり、軸部44aが、圧力室45に形成された貫通孔46に挿通されている。また、弁体44の円板部が設けられた一端部とは反対側の他端部は、図示しない受圧板等を介してフィルム47に当接して設けられている。このような弁体44の円板部44bは、貫通孔46の内径よりも大きな外径を有する。また、円板部44bの背面(フィルム47とは反対側)と循環路42の壁面との間にはバネ48が設けられており、このバネ48によって弁体44はフィルム47側に付勢され、円板部44bが貫通孔46を塞ぐことで、循環路42が閉口される。
このような弁体44は、圧力室45内に負圧が作用すると、図4に示すように、圧力室45内の負圧と、フィルム47によって隔てられた圧力室45の外側の外気圧との圧力差によってフィルム47が圧力室45側に変形し、この変形を弁体44に伝達する。すなわち、圧力室45の圧力(負圧)が外気圧との間に、バネ48の付勢力に抗する圧力差が生じた際に、フィルム47は圧力室45側に変形する。これにより、弁体44がバネ48の付勢力に抗して移動し、貫通孔46の周縁部と円板部44bとの間に隙間を形成して循環路42を開口する。
このような記録ヘッド20は、図1に示すように、支持部材10の周囲に記録ヘッド20A〜20Hとして配置された際に、記録ヘッド20B、20C、20D、20F、20G、20Hとして、2つの循環路42が鉛直方向に異なる位置となる角度で配置される。
ここで、記録ヘッド20Cの各循環路42の水頭圧の差についてについて図5を参照して説明する。
図5に示すように、記録ヘッド20Cは、液体噴射面21の面方向が鉛直方向に沿って配置されており、ノズル列群32が鉛直方向に並設されている。このため、各ノズル列群32に連通する循環路42は、鉛直方向に並設されて、2つの循環路42は鉛直方向に異なる位置で配置されている。以下、図5に示す記録ヘッド20Cにおいて、図中下を鉛直方向下とし、鉛直方向上側に配置された循環路42、圧力室45等に符号Aを付与し、鉛直方向下側に配置された循環路42、圧力室45等に符号Bを付与して示している。
このような記録ヘッド20Cでは、2つの循環路42A、42Bにおいて、液体貯留部50に貯留されたインクの液面から弁体44A、44Bによって開閉される循環路42A、42B(貫通孔46A、46B)までの高さh、hが相違する。そして、インクの液面から貫通孔46A、46Bまでの高さ(水頭圧)h、hが違うことから、循環路42A、42Bの貫通孔46A、46Bの部分に印加される圧力P、Pに差が生じる。なお、ここで言う圧力P、Pは、吸引ポンプ53を停止した状態での水頭圧h、hと、インクの重量と、によって規定されるものである。
そして、吸引ポンプ53によって弁体44A、44Bの下流側の循環路42A、42Bである圧力室45A、45Bに発生させる第1圧力(負圧)Pを、弁体44A、44Bが循環路42A、42B(貫通孔46A、46B)を開口するようにフィルム47を動作させるために必要な圧力室45A、45Bの第2圧力Pよりも大きくすることで、弁体44A、44Bが循環路42A、42Bを開口して、循環路42A、42Bのインクを接続部41A、41Bを介してヘッド本体30の各ノズル列群32A、32Bに供給する。
このように、弁体44A、44Bが循環路42A、42Bを開口すると、圧力室45A、45Bには、それぞれ水頭圧h、hによる圧力P、Pが印加される。これにより、圧力室45A、45Bは、吸引ポンプ53によって印加した負圧の圧力Pと、水頭圧h、hによる正圧の圧力P、Pとが合計された圧力P+PやP+Pとなる。このとき、第1圧力Pは負圧で、水頭圧h、hによる圧力P、Pは正圧であるため、第1圧力Pを圧力P、Pが打ち消すように働く。これにより、圧力室45A、45B内の圧力は、第1圧力Pよりも小さな圧力となる。そして、圧力室45A、45Bの圧力がP+Pや圧力P+Pが、第2圧力Pよりも小さくなることで、弁体44A、44Bが循環路42A、42Bを閉口する。このように、弁体44A、44Bが循環路42A、42Bを閉口すると、圧力室45A、45Bには水頭圧h、hによる圧力P、Pが印加されなくなり、圧力室45A、45Bは吸引ポンプ53のみによって圧力Pとなるようにインクが吸引される。そして、吸引ポンプ53によって圧力室45A、45Bのインクが吸引されて、圧力室45A、45Bが圧力Pに達すると、弁体44A、44Bが循環路42A、42Bを開口する。すなわち、水頭圧h、hによる圧力P、Pが異なる2つの循環路42A、42Bであっても、弁体44A、44Bが循環路42A、42Bを開口した状態で、圧力室45A、45Bに水頭圧h、hによる圧力P、Pが印加されて循環路42A、42Bが閉口し、圧力室45A、45Bに吸引ポンプ53の圧力Pだけが印加されて弁体44A、44Bが開口するという、循環路42A、42Bの開口・閉口を繰り返すことで、2つの循環路42A、42Bの弁体44A、44Bよりも下流側(接続部41A、41B)の圧力を、弁体44A、44Bが動作する圧力室45A、45Bの圧力P以下の一定に保つことができる。
なお、圧力室45Aには、第1圧力P+水頭圧hによる圧力Pが印加され、圧力室45Bには、第1圧力P+水頭圧hによる圧力Pが印加されるが、圧力室45Bに印加される水頭圧hによる圧力Pの方が、圧力室45Aに印加される水頭圧hによる圧力Pよりも大きいため、圧力室45Aに比べて圧力室45Bの方が第2圧力Pよりも低い圧力に短時間で達する。このため、2つの循環路42A、42Bでは、弁体44A、44Bが循環路42A、42Bを開口してから閉口するまでの時間が異なる。しかしながら、2つの循環路42A、42Bでは、循環路42A、42Bを開口している時間が異なるだけで、弁体44A、44Bよりも下流側(圧力室45A、45B)の圧力を2つの循環路42A、42Bで一定に揃えることができる。したがって、2つの鉛直方向に高さの異なる循環路42A、42Bの接続部41A、41Bに供給するインクの圧力を均一化して、供給特性を均一化することで、2つのノズル列群32から吐出されるインク滴の吐出特性を均一化することができる。これにより、印刷品質を向上することができる。
ちなみに、例えば、各循環路42A、42Bに弁体44を設けていない場合には、接続部41A、41Bに印加される水頭圧h、hによる圧力P、Pに差が生じることから、供給圧力が変化し、インクを吐出させる際のインク吐出特性に影響を与えて、全てのノズル列群から均一な吐出特性でインクを吐出することができない。
なお、このような各循環路42に弁体44が設けられた記録ヘッド20は、記録ヘッド20Cだけではなく、2つの循環路42が鉛直方向で異なる位置に設けられたその他の記録ヘッド20B、20D、20F、20G、20Hに採用しても、記録ヘッド20Cと同様に弁体44が動作して、循環路42の弁体44よりも下流側(接続部41)の圧力を均一に保つことができ、ヘッド本体30の各ノズル列群32に均一な圧力でインクを供給することができる。
また、このような各循環路42に弁体44が設けられた記録ヘッド20は、2つの循環路42が鉛直方向で異なる位置に設けられた記録ヘッド20B、20C、20D、20F、20G、20Hだけではなく、2つの循環路42が鉛直方向に同じ位置となるように配置された記録ヘッド20A、20Eにも採用することができる。記録ヘッド20A、20Eは、2つの循環路42が水平に設けられているため、水頭圧に差が生じないが、弁体44が設けられていても、2つの循環路42の弁体44よりも下流側の圧力を均一にすることができる。このように、複数の記録ヘッド20A〜20Hを有するインクジェット式記録装置1において、同じ構造の記録ヘッド20を記録ヘッド20A〜20Hとして採用することで、異なる構造を有する記録ヘッドを決められた位置に配置する必要がなくなり、組み立てミスによる吐出不良を抑制して、製造工程を簡略化することができる。また、異なる構造を有する記録ヘッドを複数用意するのに比べて、1つの構造の記録ヘッド20を製造すればよいため、コストを低減することができる。もちろん、上述した記録ヘッド20の構造を、2つの循環路42の鉛直方向の位置が異なる記録ヘッド20B〜20D、20F〜20Hのみに用いるようにして、記録ヘッド20A、20Eは、循環路42に弁体44が設けられていないものを用いるようにしてもよい。
また、本実施形態では、図1に示すように、複数の記録ヘッド20A〜20Hに一つの液体貯留部50からインクを供給するようにした。このため、各記録ヘッド20A〜20Hは、鉛直方向の取り付け位置が異なることから、水頭圧の差によるインクの供給圧の差が生じる。しかしながら、上述したように、各循環路42に圧力室45が所定の圧力で動作する弁体44を設けることで、ヘッド本体30にインクを供給する弁体44の下流の圧力を、各記録ヘッド20A〜20Hの間で均一化することができ、複数の記録ヘッド20A〜20Hから吐出されるインクの吐出特性を均一化することができる。これによっても、印刷品質を向上することができる。
なお、本実施形態では、液体貯留部50からのインクを供給路51、循環路42及び回収路52によって循環するようにした。このため、インクに含まれる成分の沈降を抑制すると共に、インクに含まれる気泡を記録ヘッド20から液体貯留部50に回収して、気泡による不具合を抑制することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の基本的構成は上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述した実施形態1では、記録ヘッド20A〜20Hに一つの液体貯留部50からインクを供給するようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、記録ヘッド20A〜20H毎に独立してインクを供給する液体貯留部を設けるようにしてもよい。ただし、液体貯留部50は、一般的に記録装置1の同じ位置(鉛直方向に同じ高さ)に配置されることが多いため、実質的には上述した実施形態1と同様に各記録ヘッド20A〜20Hには異なる水頭圧が生じる可能性が高い。しかしながら、各記録ヘッド20A〜20Hの各循環路42に弁体44を設けることで、水頭圧の差による供給圧のばらつきを抑制して、吐出特性を均一化することができる。
また、上述した実施形態1では、回収路に吸引ポンプを設けた例を示したが、特にこれに限定されず、吸引ポンプに加えて、供給路に記録ヘッド20A〜20Hにインクを送る圧送ポンプを設けるようにしてもよい。このように圧送ポンプを設けた場合であっても、記録ヘッド20B〜20D、20F〜20Hの各循環路42の間には水頭圧に差が生じると共に、各記録ヘッド20A〜20H間には水頭圧に差が生じる。
また、上述した実施形態1では、支持部材10が、円柱形状を有し、回転駆動するようにしたが、特にこれに限定されない。ここで、支持部材のその他の例を図6に示す。なお、図6は、本発明の他の実施形態に係るインクジェット式記録装置の概略平面図である。図6に示すように、インクジェット式記録装置1Aには、支持部材10Aと、複数のインクジェット式記録ヘッド20と、を具備する。
支持部材10Aは、複数のローラー12と、複数のローラー12に掛け渡された状態で回動可能に設けられプラテンベルト13とを具備する。
このようなプラテンベルト13によって、被噴射媒体2は、被噴射面が鉛直方向上及び下となるように搬送されると共に被噴射面とは反対面側が支持される。
また、プラテンベルト13の鉛直方向と直交する水平方向の両側には、それぞれインクジェット式記録ヘッド20が2個ずつ、合計4個設けられている。このような構成としても、上述した実施形態1と同様に、各循環路42に弁体44が設けられた記録ヘッド20を用いることで、ヘッド本体へのインクの供給圧力を均一化して、インク吐出特性を均一化することができる。
なお、図6に示す例では、矩形状の角部にローラー12を配置して、プラテンベルト13を矩形状に変形させるようにしたが、プラテンベルト13の形状などは、特にこれに限定されるものではない。また、支持部材10、10Aについても、上述したものに限定されるものではなく、例えば、テーブル状の支持部材を上下左右及び回転方向に移動自在に設けるようにしてもよい。
また、本発明は、広く液体噴射ヘッド全般を対象としたものであり、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種のインクジェット式記録ヘッド等の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等にも適用することができる。
1 インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、 2 被噴射媒体、 10、10A 支持部材、 11 回転軸、 20、20A〜20H インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、 21 液体噴射面、 30 ヘッド本体、 31 ノズル開口、 32 ノズル列(ノズル列群)、 40 供給部材、 41、41A、41B 接続部、 42、42A、42B 循環路、 44、44A、44B 弁体、 45、45A、45B 圧力室、 47 フィルム、 50 液体貯留部、 51 供給路、 52 回収路、 53 吸引ポンプ

Claims (5)

  1. 液体を噴射するノズル開口が設けられ、鉛直方向の取り付け位置が異なる複数の液体噴射ヘッドと、
    液体が貯留された液体貯留部から、前記複数の液体噴射ヘッドのそれぞれに液体を供給する供給路と、
    前記複数の液体噴射ヘッドのそれぞれから、前記液体貯留部に液体が回収される回収路と、
    前記回収路に設けられ、前記複数の液体噴射ヘッド内の液体を吸引する吸引ポンプと、を具備し、
    前記複数の液体噴射ヘッドのそれぞれは、
    前記供給路と前記回収路とを連通する循環路と、
    前記循環路と前記ノズル開口とを連通する接続部よりも上流側に設けられ、前記循環路を開閉する弁体と、
    前記循環路を封止し、且つ前記弁体よりも下流側の前記循環路に作用する負圧と大気圧とに基づいて前記循環路側に変位し、この変位を前記弁体に伝達することにより前記弁体を移動させて当該循環路を開口するフィルムと、を有し、
    前記吸引ポンプによって前記循環路の前記弁体よりも下流側に印加された第1圧力が、前記弁体が前記循環路を開口するように前記フィルムを動作させるために必要な前記循環路の前記弁体よりも下流側の第2圧力よりも大きく、
    前記液体貯留部から各循環路に設けられた前記弁体により開閉される循環路までの高さで規定される水頭圧と、前記第1圧力との合計が、前記第2圧力よりも小さいことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 複数の前記弁体は、水頭圧の差による、前記複数の液体噴射ヘッドの供給圧のばらつきを抑制することを特徴とする請求項1記載の液体噴射装置。
  3. 前記複数の液体噴射ヘッドのそれぞれは、前記循環路と前記接続部との間に、フィルターを有することを特徴とする請求項1又は2記載の液体噴射装置。
  4. さらに、前記供給路に設けられ、前記複数の液体噴射ヘッドのそれぞれに液体を送る圧送ポンプを具備することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の液体噴射装置。
  5. 前記液体貯留部は、前記複数の液体噴射ヘッドのそれぞれ毎に設けられていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の液体噴射装置。
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