JP5706673B2 - 車両強制停止装置 - Google Patents
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Description
また、図15C、Dに示すように、「小型車が高速で衝突する又は大型車が衝突したときは、反力受け部材143を乗り越えて、緩衝本体142に突き当たるため、止め部材141と緩衝本体142の結合部分を支点に回転し、ブロック材144と路面との摩擦抵抗を増幅させて車両をより早く停止させることができる」点が記載されている。
先ず、特許文献1の車両強制停止装置は、地中へ予め埋設されるものである。つまり、設置場所が固定されて変更がきかない構成である。したがって、設置場所以外の場所からの不審車両の進入には全く対応できないものである。また、車両の衝突に耐え得るゲート体を地中から出没させる複雑な構成で部材点数も多いため、その運搬作業や設置作業は大がかりなものとなり面倒でコストもかかる。
先ず、明細書内には上記したように、車両が反力受け部材143に乗り上げて同反力受け部材143に車両の自重が付加されることで車両の進入を停止させる(図15A、B参照)点が記載されている。しかし、前記複数の反力受け部材143…は、図14に示すように、略三角形状で一定の間隔Sを空けて止め部材141に結合される構成である。つまり、反力受け部材143間にはスペースが存在する。そのため、例えば幅狭のタイヤを有する小型車が進入する際に、同タイヤは前記反力受け部材143の上面には乗り上げず反力受け部材143、143間の隙間S内に進入できてしまう。すると、車両は止め材141へ衝突しそのまま押し進めて楽に進入できてしまう。
上記の点から特許文献2は、車両の自重を効果的且つ確実に利用して車両の進入を停止する車両強制停止装置とは言えないものである。
並立させた2本の鋼管柱の上部間を水平横方向の横繋ぎ鋼管により連結して衝突受けユニットが構成され、
並列させた前記衝突受けユニットの各鋼管柱の相対峙する上部間を、それぞれ水平縦方向の縦繋ぎ鋼管により連結して衝突受けフレーム体が構成され、
前記衝突受けフレーム体を構成する車両衝突側に位置する各鋼管柱の下部に、路面上を車両進入方向に向かって伸びる反力受け鋼管が連結され、前記反力受け鋼管同士は少なくともその前部を底繋ぎ鋼管により連結されて成り、路面上に固定することなく設置し、前記底繋ぎ鋼管を乗り越えて進入する車両を強制停止させることを特徴とする。
衝突受けユニット同士を連結する縦繋ぎ鋼管、及び反力受け鋼管同士を連結する底繋ぎ鋼管は二つに分割した構成とされ、連結手段により着脱可能に連結して車両強制停止装置を二分割可能な構成とされていることを特徴とする。
2本の鋼管柱同士を連結する横繋ぎ鋼管、及び前記反力受け鋼管は二つに分割した構成とされ、連結手段により着脱可能に連結して車両強制停止装置を三分割可能な構成とされていることを特徴とする。
車両強制停止装置を構成する縦繋ぎ鋼管及び底繋ぎ鋼管の両端部に、ねじ孔がそれぞれ設けられ、同ねじ孔に異形鉄筋がねじ込まれ突き出されており、隣接する車両強制停止装置は前記のように突き出された異形鉄筋同士を連結手段により接続可能な構成とされていることを特徴とする。
車両強制停止装置は、2本の鋼管柱を横繋ぎ鋼管により連結して衝突受けユニットを構築し、並列する前記衝突受けユニットの各鋼管柱を縦繋ぎ鋼管により連結して衝突受けフレーム体を構成し、前記衝突受けフレーム体の車両衝突側の各鋼管柱に、路面上を車両進入方向に向かって伸びる反力受け鋼管が連結し、同反力受け鋼管同士は少なくともその前部を底繋ぎ鋼管により連結されて成る構成とした。つまり、全部材を鋼管とするパイプフレーム構造であるため、構造が簡単で持ち運びができ、使い勝手が良い。のみならず、衝突時には鋼管によるへこみ変形により大きな衝突力に対して十分な吸収性能を発揮することができる利点もある。
又は2本の鋼管柱同士を連結している横繋ぎ鋼管、及び前記反力受け鋼管は二つに分割した構成とされ、連結手段により着脱可能に連結して車両強制停止装置を三分割可能な構成とされている。したがって、車両強制停止装置をコンパクトに分割して効果的に収納して運搬効率を飛躍的に向上することができる。のみならず、設置時には二〜三に分割した各パーツを前記連結手段により誰でも容易に組み立てられるので設置作業の効率がすこぶる良い。
並列させた前記衝突受けユニット4、4の各鋼管柱2、2の相対峙する上部間を、それぞれ水平縦方向Yの縦繋ぎ鋼管5、5により連結して衝突受けフレーム体6が構成される。
前記衝突受けフレーム体6を構成する車両衝突側Fに位置する各鋼管柱2、2の下部に路面上を車両進入方向に向かって伸びる反力受け鋼管7、7が連結され、前記反力受け鋼管7、7同士は少なくともその前部を底繋ぎ鋼管8により連結されて成り、路面上に固定することなく設置し、前記底繋ぎ鋼管8を乗り越えて進入する車両を強制停止させる構成である。
前記衝突受けユニット4、4同士を連結する縦繋ぎ鋼管5、及び反力受け鋼管7、7同士を連結する底繋ぎ鋼管8の略中央位置は二つに分割した構成とされ、連結手段9により着脱可能に連結して車両強制停止装置を二分割可能な構成とされている。
又は2本の鋼管柱2、2同士を連結している横繋ぎ鋼管3、3、及び前記反力受け鋼管7、7の略中央位置は二つに分割した構成とされ、連結手段10により着脱可能に連結して車両強制停止装置を三分割可能な構成とされている。
本発明の車両強制停止装置1の実施例として直置きタイプを図1、2に示した。図1は、車両強制停止装置1の後方全体斜視図を示し、図2は側面図を示した。
前記車両強制停止装置1は、並立させた2本の鋼管柱2の上部間が水平横方向Xの横繋ぎ鋼管3により連結して衝突受けユニット4が構成され、並列させた前記衝突受けユニット4、4の各鋼管柱2、2の相対峙する上部間を、それぞれ水平縦方向Yの縦繋ぎ鋼管5、5により連結して衝突受けフレーム体6が構成され、前記衝突受けフレーム体6を構成する車両衝突側Fの各鋼管柱2、2に路面上を車両進入方向に向かって伸びる反力受け鋼管7、7が連結され、前記反力受け鋼管7、7同士はその前部を底繋ぎ鋼管8により連結されて成り、路面上に固定することなく設置し、前記底繋ぎ鋼管8を乗り越えて進入する車両を強制停止させる構成である。
図示例のように、反力受け鋼管7の前部に底繋ぎ鋼管8を取り付ける限りではなく、反力受け鋼管7、7の中間位置又は後部に格子状に複数の底繋ぎ鋼管8…を設けて実施することもできる。
上記したように車両強制停止装置1は、全て鋼管で成るパイプフレーム構造物であるので、構造が簡単で、軽量であり組み立てや運搬作業が簡便である。
その一例を図3A、Bに示した。この例は車両強制停止装置1を、2つの衝突受けユニット4、4同士を連結している縦繋ぎ鋼管5、及び反力受け鋼管7、7同士を連結している底繋ぎ鋼管8の略中央位置で二つに分割するものである。
そのため、前記縦繋ぎ鋼管5と底繋ぎ鋼管8は、その略中央位置が二つに分割する構成とされ、両者は前記縦繋ぎ鋼管5と底繋ぎ鋼管8の略中央位置に設けた連結手段9で着脱可能に連結されている。
この連結手段9は、2枚のボルト孔を有するフランジ9a、9aとボルト9b、ナット9cとで構成されており、分割された縦繋ぎ鋼管5及び底繋ぎ鋼管8の両分割面にそれぞれフランジ9a、9aを各ボルト孔を一致させた位置で取り付け、ボルト9b…ナット9cにより両者を締め付けて一体的に組み合わせる構成である。したがって、前記ボルト9b・ナット9cを取り外せば、直ぐに車両強制停止装置1を二つに分解でき運搬スペースを最大限に活用して効率の良い運搬が可能になる。のみならず、組み立て作業は二つに分割されたパーツを連結手段9のボルト9b、ナット9cで締め付けるのみであるので、誰でも容易に且つ迅速に組み立てて設置することができる。
即ち、2本の鋼管柱2、2同士を連結している横繋ぎ鋼管3及び反力受け鋼管7の略中央位置で分割する方法である。この方法は三つのパーツに分けることで、よりコンパクトに収納して効率的な運搬に寄与できる利点がある。
そのため、前記横繋ぎ鋼管3と反力受け鋼管7の略中央位置は二つに分割した構成とされ、両者を連結手段10により着脱可能に連結されている。この連結手段10は上記連結手段9と同様の構成であり、説明を省略する。
参考例として、図6〜9に示す床堀・埋戻しタイプとする車両強制停止装置1’を示す。
この車両強制停止装置1’は、並立させた2本の鋼管柱2’の上部間が水平横方向Xの横繋ぎ鋼管3’により連結して衝突受けユニット4’が構築され、並列させた前記衝突受けユニット4’、4’の各鋼管柱2’、2’の相対峙する上部間を、それぞれ水平縦方向Yの縦繋ぎ鋼管5’、5’により連結して衝突受けフレーム体6’が構成する点は同じである。
前記衝突受けフレーム体6’の衝突側Fの鋼管柱2’の下部から路面上へ伸びる2本の反力受け鋼管7’、7’が連結されるが、この反力受け鋼管7’、7’は、それぞれ各衝突受けユニット4’を構成する2本の鋼管柱2’、2’の底部を共通に支持可能な長さを有し、前記2本の鋼管柱2’の底部と溶接により連結される構成である点が相違する。つまり、反力受け鋼管7’が車両強制停止装置1’の底部フレームとなる構成である。前記2本の反力受け鋼管7’同士は、その前部と後部を底繋ぎ鋼管8’、8’により連結されている。勿論、この限りではなく複数の底繋ぎ鋼管8’を格子状に連結しても良い。
前記反力受け鋼管7’の全長は、約4500mmとされ、衝突側Fに約2000mm延長するように配置されている。この車両強制停止装置1’は、図示の通り完全なフレーム体であるので、強度が非常に強い利点がある。
図8A、Bに、縦繋ぎ鋼管5’及び底繋ぎ鋼管8’の中央位置で二つに分割でき連結手段9’により着脱可能に連結した構成を示した。また、図9A、Bに、横繋ぎ鋼管3及び反力受け鋼管7’の中央位置でそれぞれ二分割して合計三分割にでき連結手段10’により着脱可能に連結した構成を示した。これらの分割方法及び連結手段9’、10’は上述したと同様であるため説明は省略する。
本発明の車両強制停止装置1は、実施例1に記載した車両強制停止装置1を図10に示すように複数個並列に配置可能な構成とされている。
即ち、図11に示すように、縦繋ぎ鋼管5と底繋ぎ鋼管8の両端には異形鉄筋11a、11aがねじ込めるように予めねじ孔50(80)が設けられている。このねじ孔50(80)へ異形鉄筋11aをねじ込んで用意した複数の車両強制停止装置1の異形鉄筋11a、11aの先端に、それぞれカプラー12、12の一端をねじ込み、前記カプラー12、12のそれぞれの他端へ繋ぎ鉄筋11bの両端をねじ込んで、車両強制停止装置1同士を並列的に連結することができる(図10B参照)。このようにして、連結する車両強制停止装置1の数を自在に調整して、大小様々な車両や複数台の車両の進入に対しても直ぐに対応することができる。
本発明の車両強制停止装置1は、図12、13に示すように隣接する車両強制停止装置1、1同士を、それぞれの反力受け鋼管7、7の間をワイヤーネット13で繋いで実施することもできる。
つまり、前記ワイヤーネット13は隣り合う反力受け鋼管7の上面に載置され、その上から同反力受け鋼管7に向かってスタッドジベル14を打って固定される。この連結構造は、実施例2に比して車両強制停止装置1、1同士の連結強度が低くかなりのあそびがある。したがって、図13に示すように、大型の車両が車両強制停止装置1…へ衝突し一方向へ押し進めると、大型車両の自重によりスタッドジベル14が変形し、その力によりワイヤーネット13で並列的に複数連結された車両強制停止装置1…が前記あそびの範囲内で変位し、ワイヤーネットを引っ掛けることによりワイヤーネット13が固定されて前記車両の回りを囲んで進入を止めることができる。したがって、簡易な設置構成で、大きな効果を望める。
2 鋼管柱
3 横繋ぎ鋼管
4 衝突受けユニット
5 縦繋ぎ鋼管
6 衝突受けフレーム体
7 反力受け鋼管
8 底繋ぎ鋼管
9、10 連結手段
11a、11b異形鉄筋
12 カプラー
Claims (4)
- 並立させた2本の鋼管柱の上部間を水平横方向の横繋ぎ鋼管により連結して衝突受けユニットが構成され、
並列させた前記衝突受けユニットの各鋼管柱の相対峙する上部間を、それぞれ水平縦方向の縦繋ぎ鋼管により連結して衝突受けフレーム体が構成され、
前記衝突受けフレーム体を構成する車両衝突側に位置する各鋼管柱の下部に、路面上を車両進入方向に向かって伸びる反力受け鋼管が連結され、前記反力受け鋼管同士は少なくともその前部を底繋ぎ鋼管により連結されて成り、路面上に固定することなく設置し、前記底繋ぎ鋼管を乗り越えて進入する車両を強制停止させることを特徴とする、車両強制停止装置。 - 衝突受けユニット同士を連結する縦繋ぎ鋼管、及び反力受け鋼管同士を連結する底繋ぎ鋼管は二つに分割した構成とされ、連結手段により着脱可能に連結して車両強制停止装置を二分割可能な構成とされていることを特徴とする、請求項1に記載した車両強制停止装置。
- 2本の鋼管柱同士を連結する横繋ぎ鋼管、及び前記反力受け鋼管は二つに分割した構成とされ、連結手段により着脱可能に連結して車両強制停止装置を三分割可能な構成とされていることを特徴とする、請求項1に記載した車両強制停止装置。
- 車両強制停止装置を構成する縦繋ぎ鋼管及び底繋ぎ鋼管の両端部に、ねじ孔がそれぞれ設けられ、同ねじ孔に異形鉄筋がねじ込まれ突き出されており、隣接する車両強制停止装置は前記のように突き出された異形鉄筋同士を連結手段により接続可能な構成とされていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載した車両強制停止装置。
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