JP5706597B2 - マトリックスを用いる質量分析法 - Google Patents

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Description

本発明は、医療及び創薬分野において応用されうる質量分析法、特に、MALDI−MS(マトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析)アプリケーションに関する。より詳しくは、本発明は、特定化合物をマトリックスとして用いる質量分析法、及び質量分析用マトリックスに関する。
MALDI(マトリックス支援レーザー脱離イオン化)質量分析法において、測定対象分子の効率的なイオン化を実現する条件が探索されている。例えば、特開2005−326391号公報(特許文献1)に、疎水性ペプチドを予め2−ニトロベンゼンスルフェニル基によって修飾し、α−シアノ−3−ヒドロキシケイ皮酸(3−CHCA)、3−ヒドロキシー4−ニトロ安息香酸(3H4NBA)、又はそれらの混合物をマトリックスとして用いた質量分析を行うことで、一般的マトリックスであるα−シアノ−4−ヒドロキシケイ皮酸(4−CHCA)や2,5−ジヒドロ安息香酸(DHB)に比べ、疎水性ペプチドを効率よくイオン化する方法が記載されている。
特開2005−326391号公報
上記のMALDI質量分析法においては、測定対象分子の修飾が行われる場合にはある程度のイオン化促進効果が得られるが、修飾が行われない場合には、イオン化効率は十分でない。このように、特に疎水性ペプチドのようなMALDIイオン化が難しい分子種は、MALDI質量分析法においてイオン化効率が低いという問題がある。
本発明の目的は、測定対象分子の修飾(具体的には、標識又はラベル化等)を行うことなく、容易に且つ効率よく、質量分析におけるイオン化効率を向上させることができるマトリックスを用いる質量分析法、及び質量分析用マトリックスを提供することにある。とくに、本発明の目的は、測定対象分子の修飾(具体的には、標識又はラベル化等)を行うことなく、容易に且つ効率よく、MALDI質量分析におけるイオン化効率を向上させることができるマトリックスを用いる質量分析法、及びMALDI質量分析用マトリックスを提供することにある。
本発明者らは鋭意検討の結果、特定の2,4,6−トリヒドロキシアルキルフェノンが、質量分析法におけるマトリックスとして機能し、疎水性化合物のようなイオン化が難しい分子種をも効率よくイオン化できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下の発明を含む。
(1) 下記一般式(I):
(式中、Rは、炭素数4〜12のアルキル基を表す。)
で示される2,4,6−トリヒドロキシアルキルフェノンをマトリックスとして用いる質量分析法。
(2) 分析対象が、疎水性化合物である、上記(1)に記載の質量分析法。
(3) 分析対象が、疎水性ペプチドである、上記(1)又は(2)に記載の質量分析法。本明細書において、ペプチドにはタンパク質も含まれる。
(4) 前記一般式(I)おいてRが炭素数8のアルキル基を表す、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の質量分析法。
・下記一般式(I):
(式中、Rは、炭素数4〜12のアルキル基を表す。)
で示される2,4,6−トリヒドロキシアルキルフェノンである、質量分析用マトリックス。
・疎水性化合物の質量分析に用いられる、上記の質量分析用マトリックス。
・疎水性ペプチドの質量分析に用いられる、上記の質量分析用マトリックス。
・前記一般式(I)おいてRが炭素数8のアルキル基を表す、上記の質量分析用マトリックス。
本発明において、炭素数4〜12のアルキル基(一般式(I)おけるR)を有する2,4,6−トリヒドロキシアルキルフェノンを質量分析のマトリックスとして用いる。炭素数4〜12のアルキル基を有する2,4,6−トリヒドロキシアルキルフェノンを質量分析のマトリックスとして用いると、疎水性化合物、特に疎水性ペプチドのようなイオン化が難しい分子種のイオン化効率を向上させることができる。そのため、本発明によれば、測定対象分子のイオン化効率を向上させることができるマトリックスを用いる質量分析法、及び質量分析用マトリックスが提供される。本発明は、特にMALDI質量分析法に向けられ、分析対象が疎水性化合物である場合に適しており、疎水性ペプチドである場合に特に適している。
本発明により、測定対象分子(特に疎水性ペプチド)の質量分析測定による検出感度向上を達成することができる。
実施例2におけるC8−ATHAPをマトリックスとして用いた場合の疎水性ペプチドHumanin及び親水性ペプチドβ-amyloid 1-11の混合物のマススペクトル結果を示す。横軸は質量/電荷(m/z)、縦軸はイオンの相対強度(%Int.)を表す。 実施例2における4−CHCAをマトリックスとして用いた場合の疎水性ペプチドHumanin及び親水性ペプチドβ-amyloid 1-11の混合物のマススペクトル結果を示す。 実施例3におけるMALDIプレ−ト上のウェル内の結晶の写真、疎水性ペプチドHumaninの質量イメージング画像、及び親水性ペプチドβ-amyloid 1-11の質量イメージング画像を示す。 実施例5におけるC8−ATHAPをマトリックスとして用いた場合のマススペクトル結果(a)、及び、4−CHCAをマトリックスとして用いた場合のマススペクトル結果(b)を示す。
[マトリックス]
本発明は、下記一般式(I)で示される2,4,6−トリヒドロキシアルキルフェノンをマトリックスとして用いる質量分析法である。式中、Rは、炭素数4〜12のアルキル基を表す。本明細書において、一般式(I)で示される化合物(R=炭素数C4〜12のアルキル基)をATHAP(Alkylated trihdroxyalkylyphenone)と表記することがある。例えば、R=炭素数C4〜12のアルキル基がオクチル基(C8)の場合、C8−ATHAPと表記する。また、一般式(I)の範囲外の化合物2’,4’,6’−トリヒドロキシアセトフェノン(R=CH3基)をTHAPと表記する。
一般式(I)においてRが表す炭素数C4〜12のアルキル基としては、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基が挙げられる。これらのアルキル基は直鎖状であってもよいし、又は分岐状であってもよい。分岐状のものとしては、例えば、2−エチルヘキシル基などが挙げられる。これらのうち、炭素数C6〜12のアルキル基が好ましく、炭素数C6〜10のアルキル基がより好ましく、炭素数C8のアルキル基が特に好ましい。分析対象が疎水性化合物である場合には、疎水性化合物のイオン化のために、Rが表すアルキル基がある程度の疎水性を有することが必要であると考えられる。
本発明において、一般式(I)で示されるマトリックスATHAP(R=C4〜12)を含むマトリックス溶液濃度は、例えば、3mg/mL〜飽和濃度とするとよいが、この範囲内のより小さな濃度でも分析対象のイオン化効率を向上させることができる。例えば、1mg/mL〜10mg/mL程度とするとよく、1〜8mg/mL程度としてもよく、1〜5mg/mL程度としてもよい。
[質量分析対象]
本発明のマトリックスを用いる質量分析対象は特に限定されない。例えば、分子量が500〜30,000、好ましくは1,000〜10,000の分子でありうる。好ましくは、本発明のマトリックスは、疎水性物質のイオン化を促進できるので、疎水性物質の質量分析に用いられる。この場合、試料中には、分析対象としての疎水性物質以外に、他の物質(例えば親水性物質)が混在していてもよい。本発明のマトリックスは、実施例で示すように、従来のマトリックスであるα−シアノ−4−ヒドロキシケイ皮酸(4−CHCA)を用いた場合と比べ、親水性物質のイオン化を促進せず、疎水性物質のイオン化を選択的に促進することができる。このため、試料中に疎水性物質と親水性物質とが混在していても、疎水性物質を容易に分析することができる。この点から、本発明のマトリックスは、疎水性物質の質量分析に好適に適用できる。
疎水性の程度としては特に限定されるものではなく、様々な公知の疎水性指標や疎水性度算出法に基づいて、疎水性と判断し得る程度であればよい。例えば、疎水性物質の疎水性の程度は、当業者がBBインデックス(Bull and Breese Index)によって疎水性と判断しうる程度であればよい。より具体的には、BBインデックスは、例えば1000以下、好ましくは−1000以下でありうる。
あるいは、疎水性物質の疎水性の程度は、当業者がHPLCインデックスによって疎水性と判断しうる程度であればよい。HPLCインデックスは、C.A.Brownw, H.P.J.Bennett, S.SolomonによりAnalytical Biochemistry, 124, 201-208, 1982で報告された、0.13%ヘプタフルオロ-n-酪酸(HFBA)を含むアセトニトリル水溶液を溶離液として使用した逆相HPLC保持時間に基づく疎水性指数で、HPLC/HFBA retentionとも称される。より具体的には、HPLCインデックスは、例えば40以上、例えば40〜10,000、好ましくは100〜1,000でありうる。
さらに、本発明における疎水性物質の疎水性の程度は、当業者がSSRCalc Hydrophobicityによって疎水性と判断しうる程度であればよい。SSRCalc Hydrophobicityは、Oleg V. Krokhin によりAnalytical Biochemistry, 78, 7785-7795, 2006に報告されている。SSRCalc Hydrophobicityは、ペプチドのRP−HPLC(逆相高速液体クロマトグラフィー)の保持時間に対するペプチド配列特異的なアルゴリズムsequence-specific retention calculator (SSRCalc)に基づく疎水性指標である。HPLCインデックスあるいはBBインデックスがアミノ酸組成情報のみを基に保持時間を推算するのに対し、SSRCalc Hydrophobicityはペプチドの一次構造・二次構造までを含めて保持時間を推算する。本発明において、分析対象が、疎水性ペプチドである場合には、疎水性の程度は、SSRCalc Hydrophobicityを指標とすることが適している。より具体的には、SSRCalc Hydrophobicityは、例えば30以上、好ましくは40〜70でありうる。
本発明においては、特に疎水性ペプチド(本発明においては、ペプチドにはタンパク質も含まれる)のイオン化能増強効果が高い。疎水性ペプチドであるか否かについては、BBインデックス、HPLCインデックス、又はSSRCalc Hydrophobicity、好ましくはSSRCalc Hydrophobicityを指標とすることができるが、具体的には、ペプチドを構成するアミノ酸に、疎水性度のより高いアミノ酸をより多く含むものであってよい。例えば疎水性アミノ酸としては、イソロイシン、ロイシン、バリン、アラニン、フェニルアラニン、プロリン、メチオニン、トリプトファン、グリシンなどが挙げられる。また、システイン、チロシンなどを含むこともある。疎水性ペプチドは、このようなペプチドの一次構造のみによらず、より疎水性度の高い高次構造を持つものでもありうる。例えば、逆相HPLCカラムが使用される疎水性の固定相表面と相互作用が起こりやすい構造を持つペプチドが挙げられる。
[質量分析用結晶の作成]
質量分析用結晶は、分析対象とマトリックスとを溶媒中に少なくとも含む混合液の液滴を質量分析用ターゲットプレート上に形成する工程と、形成された前記混合液の液滴から前記溶媒を除去し、前記混合液中の不揮発分(すなわち少なくとも分析対象、及びマトリックス)を残渣として得る工程とによって得ることができる。得られた残渣が、すなわち質量分析用結晶である。本明細書においては、質量分析用結晶と残渣とは同義である。
質量分析用ターゲットとしては、通常MALDI質量分析用として用いられる導電性を有する金属製プレートを使用することができる。具体的には、ステンレス製又は金製のプレートを用いることができる。
前記混合液の液滴をターゲットプレート上に用意する具体的方法としては特に限定されない。例えば、まず、分析対象を含む試料溶液とマトリックス溶液とをそれぞれ別々に調製する。次に、それら溶液を混合させて混合液を得て、得られた混合液をターゲットプレート上に滴下する。又は、それら溶液をそれぞれターゲットプレート上の同じ位置に滴下することにより、ターゲットプレート上で混合させる(on-target mix法)。on-target mix法の場合、溶液の滴下順序は任意である。
前記混合液の溶媒としては、アセトニトリル(ACN)、トリフルオロ酢酸(TFA)、メタノール(MeOH)、エタノール(EtOH)、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルスホキシド(DMSO)及び水などからなる群から選ばれうる。より具体的には、混合液の溶媒としては、例えば、ACN−TFA水溶液、ACN水溶液、MeOH−TFA、MeOH水溶液、EtOH−TFA水溶液、EtOH水溶液、THF−TFA水溶液、THF水溶液、DMSO−TFA水溶液、DMSO水溶液などが用いられ、より好ましくは、ACN−TFA水溶液やACN水溶液を用いることができる。ACN−TFA水溶液におけるACNの濃度は例えば10〜90体積%、好ましくは25〜75体積%であり、TFAの濃度は例えば0.05〜1体積%、好ましくは0.05〜0.1体積%でありうる。
前記混合液の液滴の体積としては特に限定されず、当業者が適宜決定することができる。ターゲットプレート上にウェルが設けられている場合、混合液の液滴は、ウェル内に形成することができる。この場合、液滴は、当該ウェル内に収まる程度の体積をもって形成される。具体的には、0.1μL〜2μL程度、例えば0.5μL程度の液滴を形成することができる。
次に、ターゲットプレート上の混合液の液滴から溶媒を除去する。溶媒の除去には溶媒の自然蒸発が含まれる。蒸発によって生じる残渣(すなわち質量分析用結晶)1個当たりに含まれるマトリックスの量は、例えば1〜1,000nmol、好ましくは10〜100nmolを目安にすることができる。分析対象の量は、例えば、マトリックス10nmolに対し、50amol〜100pmol、又は100amol〜50pmolの範囲で許容される。
残渣は、ターゲットプレートとの接触面において、略円の形状をなす。すなわち、残渣の外縁は略円の形状である。前記の略円の平均直径は、試料量、滴下量、マトリックス量及び溶媒組成等によって異なりうるが、例えば1〜3mm、好ましくは1〜2mmである。なお、平均直径とは、1個の残渣において、前記の略円の重心を通る直線が残渣の外縁で切り取られた線分の長さの平均である。
溶媒の除去によって得られる略円形の残渣において、分析対象物質は略円に均一的に存在する。そのため、イオン化の際のレーザー照射位置を特定することなく、分析対象物質のイオン化を容易に行うことができる。残渣の全領域をレーザー照射の標的とすることができることは、略円形の残渣において疎水性物質が円形の外縁部領域に局在化(すなわち、リング状に局在化)してしまう場合に比べて、質量分析測定上の利点である。
[質量分析装置]
本発明において使用される質量分析装置としては、MALDI(マトリックス支援レーザー脱離イオン化)イオン源が組み合わされたものであれば特に限定されない。例えば、MALDI−TOF(マトリックス支援レーザー脱離イオン化−飛行時間) 型質量分析装置、MALDI−IT(マトリックス支援レーザー脱離イオン化−イオントラップ)型質量分析装置、MALDI−IT−TOF(マトリックス支援レーザー脱離イオン化−イオントラップ−飛行時間)型質量分析装置、MALDI−FTICR(マトリックス支援レーザー脱離イオン化−フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴)型質量分析装置などが挙げられる。
以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に制限されるものではない。
[実施例1:検出限界の評価]
本実施例においては、一般式(I)で示される各化合物C6−ATHAP(R:n−ヘキシル基)、C8−ATHAP(R:n−オクチル基)、C10−ATHAP(R:n−デシル基)、及びC12−ATHAP(R:n−ドデシル基)をマトリックスとして用いた。
(1)各マトリックスC6−ATHAP、C8−ATHAP、C10−ATHAP、及びC12−ATHAPの5 mg/mL溶液 (75%ACN/0.1%TFA water) (%は体積を基準とする。以下において同様)を作成した。
(2)試料溶液として、疎水性ペプチド Humaninの0.2 fmol〜2 pmol/μL溶液 (50%ACN/0.1%TFA water)を作成した。
(3)MALDIターゲットプレ−ト(MALDIプレ−ト:sample plate 2.8 mm ring x 384 well(Shimadzu/Kratos, UK)上に(2)の試料溶液と(1)のマトリックス溶液を0.5μL ずつ滴下し混合した(on-target mix法)。
(4)AXIMA Performance(登録商標)(島津製作所)のリニアTOF、ポジティブイオンモ−ドで計測した。そして、検出限界を評価した。
(比較用)
(1)マトリックス溶液として、4−CHCA (Laser Bio) の10 mg/mL (50%ACN/0.1%TFA water)溶液、及び2,4,6-trihydroxyacetophenone(THAP)の10 mg/mL溶液(50%ACN/0.1%TFA water)を作成した。
(2)試料溶液として、疎水性ペプチド Humanin の0.2 fmol〜2 pmol/μL(50%ACN/0.1%TFA water)を作成した。
(3)MALDIターゲットプレ−ト上に(2)の試料溶液と(1)のマトリックス溶液を0.5μL ずつ滴下し混合した(on-target mix法)。
(4)AXIMA Performance(登録商標)(島津製作所)のリニアTOF、ポジティブイオンモ−ドで計測した。そして、検出限界を評価した。
表1に示すように、C6−ATHAP、C10−ATHAP、又はC12−ATHAPをマトリックスとして用いると、4−CHCA、又はTHAPを用いた場合と同等の検出限界を示した。特に、C8−ATHAPを用いると、4−CHCA、又はTHAPに対し検出限界が1/10、すなわち、感度が10倍向上したことを確認した。
[実施例2:疎水性ペプチド/親水性ペプチド混合試料の測定]
(1)マトリックス溶液として、C8−ATHAPの5 mg/mL溶液 (75%ACN/0.1%TFA water) を作成した。また、比較用マトリックス溶液として、4−CHCAの10 mg/mL溶液 (50%ACN/0.1%TFA water)を作成した。
(2)疎水性ペプチドHumaninの400 fmol/μL 溶液 (50%ACN/0.1%TFA water)、及び親水性ペプチドβ-amyloid 1-11の400 fmol/μL 溶液 (50%ACN/0.1%TFA water)を1:1 (v/v)で混合し、試料混合液(すなわち、Humaninの200 fmol/μL 溶液、β-amyloid 1-11の200 fmol/μL 溶液)を作成した。
(3)MALDIターゲットプレ−ト上に(2)の試料混合溶液と(1)のマトリックス溶液又は比較用マトリックス溶液を0.5μL ずつ滴下し混合した(on-target mix法)。すなわち、1ウェル当たりの試料の量は、Humanin:100 fmol/well、β-amyloid 1-11:100 fmol/wellであった。
(4)AXIMA Performance(登録商標)(島津製作所)のリニアTOF、ポジティブイオンモ−ドで計測した。
疎水性ペプチドHumanin (BB Index:-5800, HPLC Index:117.4, SSRCalc Hydrophobicity: 50.0)
親水性ペプチドβ-amyloid 1-11(BB Index:+2510, HPLC Index:1.4, SSRCalc Hydrophobicity: 13.5)
図1に、C8−ATHAPをマトリックスとして用いた場合のマススペクトル結果を示す。図2に、4−CHCAをマトリックスとして用いた場合のマススペクトル結果を示す。これらから、4−CHCAをマトリックスとして用いた場合は、疎水性ペプチドHumanin及び親水性ペプチドβ-amyloid 1-11をともに検出し、むしろ、親水性ペプチドβ-amyloid 1-11を優先的に検出した。これに対して、C8−ATHAPをマトリックスとして用いた場合は、親水性ペプチドβ-amyloid 1-11は検出されず、疎水性ペプチドHumaninのみを高感度で検出した。なお、図1中の“ND”はイオン不検出を表す。
このように、C8−ATHAPをマトリックスとして用いると、親水性ペプチドβ-amyloid 1-11のMALDIイオン化を促進せずあるいは抑制し、疎水性ペプチドHumaninのMALDIイオン化を促進し、疎水性ペプチドHumaninのみを高感度で検出できることが示された。
なお、C6−ATHAP、C10−ATHAP、又はC12−ATHAPをマトリックスとして用いた場合においても、C8−ATHAPをマトリックスとして用いた場合と同様に、親水性ペプチドβ-amyloid 1-11のMALDIイオン化を促進せずあるいは抑制し、疎水性ペプチドHumaninのMALDIイオン化を促進し、疎水性ペプチドHumaninのみを高感度で検出できることが確認された。
[実施例3:ターゲットプレ−ト上でのMSイメージング]
(1)マトリックス溶液として、C8−ATHAPの5 mg/mL溶液 (75%ACN/0.1%TFA water) を作成した。
(2)疎水性ペプチドHumaninの400 fmol/μL 溶液 (50%ACN/0.1%TFA water)、及び親水性ペプチドβ-amyloid 1-11の400 fmol/μL 溶液 (50%ACN/0.1%TFA water)を1:1 (v/v)で混合し、試料混合液(すなわち、Humaninの200 fmol/μL 溶液、β-amyloid 1-11の200 fmol/μL 溶液)を作成した。
(3)MALDIターゲットプレ−ト(MALDIプレ−ト:sample plate 2.8 mm ring x 384 well(Shimadzu/Kratos, UK)上に(2)の試料混合溶液と(1)のマトリックス溶液を0.5μL ずつ滴下し混合した(on-target mix法)。すなわち、1ウェル当たりの試料の量は、Humanin:100 fmol/well、β-amyloid 1-11:100 fmol/wellであった。
(4)AXIMA Performance(登録商標)(島津製作所)のリニアTOF、ポジティブイオンモ−ドでMSイメージング(MS imaging)を行った(ラスター: 4000μm×4000μm with 50μm (81×81 lattice), 6561 points)。すなわち、MSイメージングは、ラスター走査(残渣の一定領域を一定間隔毎に自動でレーザー照射する方法)により、ウェル上の残渣全領域を含む4000μm×4000μmの範囲を、50μm間隔で、81点×81点の計6561点を、2ショットずつ、レーザ−照射することで行った。
図3に、MALDIプレ−ト上のウェル内の結晶の写真、ポジティブモードにおける疎水性ペプチドHumaninのMSイメージング(MS imaging)画像、及びポジティブモードにおける親水性ペプチドβ-amyloid 1-11のMSイメージング(MS imaging)画像を示す。
図3から、C8−ATHAPをマトリックスとして用いた場合には、親水性ペプチドβ-amyloid 1-11を検出せず、疎水性ペプチドhumaninをウェル内において比較的均一に検出した。
[実施例4:検出限界の評価]
本実施例においては、C8−ATHAP(一般式(I)においてR:n−オクチル基)をマトリックスとして用いて、疎水度の異なる種々のペプチドについて、検出限界を評価した。
(1)マトリックス溶液として、C8−ATHAPの5 mg/mL溶液 (75%ACN/0.1%TFA water) を作成した。また、比較用マトリックス溶液として、4−CHCA (Laser Bio) の10 mg/mL (50%ACN/0.1%TFA water)溶液を作成した。
(2)試料溶液として、各ペプチド NF-kB inhibitor、OVA-BIP hybrid peptide、Humanin、β-amyloid 22-42、catestatin、ACTH 18-39、nocistatin、neuropeptide S、β-amyloid 1-16、β-amyloid 1-11、β-amyloid 165-178の0.2 fmol〜2 pmol/μL溶液 (50%ACN/0.1%TFA water)をそれぞれ作成した。
(3)MALDIターゲットプレ−ト(MALDIプレ−ト:sample plate 2.8 mm ring x 384 well(Shimadzu/Kratos, UK)上に(2)の試料溶液と(1)のマトリックス溶液又は比較用マトリックス溶液を0.5μL ずつ滴下し混合した(on-target mix法)。
(4)AXIMA Performance(登録商標)(島津製作所)のリニアTOF、ポジティブイオンモ−ドで計測した。そして、各マトリックスを用いた場合の検出限界を評価した。
(5)4−CHCAを用いて得られた検出限界を、C8−ATHAPを用いて得られた検出限界で割り、得られた値を、C8−ATHAPによる感度向上率(倍)とした。
感度向上率=[4−CHCAを用いて得られた検出限界]/[C8−ATHAPを用いて得られた検出限界]
表2に示すように、C8−ATHAPを用いると、SSRCalc Hydrophobicity 42.4以上の疎水性ペプチドに対し、4−CHCAに対し検出限界が1/10、すなわち、感度が10倍向上したことを確認した。
一方、表2に示すように、C8−ATHAPを用いると、SSRCalc Hydrophobicity 22.3以下の親水性ペプチドに対し、4−CHCAに対し検出限界が10倍〜10,000倍、すなわち、感度が1/10〜1/10,000倍低下したことを確認した。
[実施例5:消化物の評価]
本実施例においては、C8−ATHAP(一般式(I)においてR:n−オクチル基)をマトリックスとして用いた。
(1)マトリックス溶液として、C8−ATHAPの5 mg/mL溶液 (75%ACN/0.1%TFA water) を作成した。また、比較用マトリックス溶液として、4−CHCA (Laser Bio) の10 mg/mL (50%ACN/0.1%TFA water)溶液を作成した。
(2)試料溶液として、タンパク質 Phosphorylase bのLys-C消化物 (2 pmol/μL)を作成した。
(3)MALDIターゲットプレ−ト(MALDIプレ−ト:sample plate 2.8 mm ring x 384 well(Shimadzu/Kratos, UK)上に(2)の試料溶液と(1)のマトリックス溶液又は比較用マトリックス溶液を0.5μL ずつ滴下し混合した(on-target mix法)。
(4)AXIMA Performance(登録商標)(島津製作所)のリニアTOF、ポジティブイオンモ−ドで計測した。そして、各マトリックスを用いた場合のマススペクトルを評価した。
(5)また、各マトリックスを用いて検出されたペプチドイオンについて、S/N≧5で検出された場合を”++”、S/N=2〜5で検出された場合を”+”、検出されなかった場合を”−”で示し、表3にまとめた。
図4に、C8−ATHAPをマトリックスとして用いた場合のマススペクトル結果(a)、及び、4−CHCAをマトリックスとして用いた場合のマススペクトル結果(b)を示す。
表3に示すように、C8−ATHAPを用いると、SSRCalc Hydrophobicity 30.4以上のペプチドを検出し、4−CHCAを用いると、SSRCalc Hydrophobicity 33.4以下のペプチドを検出した。C8−ATHAPを用いることにより、4−CHCAを用いて検出されなかった疎水性ペプチドを検出することができた。

Claims (4)

  1. 下記一般式(I):
    (式中、Rは、炭素数4〜12のアルキル基を表す。)
    で示される2,4,6−トリヒドロキシアルキルフェノンをマトリックスとして用いる質量分析法。
  2. 分析対象が、疎水性化合物である、請求項1に記載の質量分析法。
  3. 分析対象が、疎水性ペプチドである、請求項1又は2に記載の質量分析法。
  4. 前記一般式(I)おいてRが炭素数8のアルキル基を表す、請求項1〜3のいずれかに記載の質量分析法。
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