JP5706419B2 - 組織照明用の方法及び製品 - Google Patents

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Description

(関連出願の相互参照)
本出願は2009年8月21日出願の米国仮特許出願第61/236,027号の利益を主張するものであり、その全体を参照により本明細書に援用する。
外科用切開ドレープは、典型的には術前準備を施した後、患者の皮膚にかけられる接着剤コーティングした有機ポリマードレープである。施術者はドレープを貫通して切開を行う。この方法では、皮膚表面及び切開部位において、ドレープは手術準備手順後に残る細菌の移動を物理的に制限する。切開ドレープは、創傷部に近接する無菌面を外科医に提供する。更に、切開ドレープを用いて、他のドレープを患者にしっかりと保持することができる。このような手術中に用いられる外科用切開ドレープは、非常に薄く形状追従性があるように、かつ、切開縁部に沿ってドレープの持ち上がりが少ない、又はない状態で手術皮膚の収縮が可能となるように、皮膚への高い接着性を有するように設計されている。
手術創は深く、かつ大きく窪んでいることがある。このことにより、外科医が組織を非常に見難くなる。天井照明は組織を照らすことはできるが、ある程度のみであり、多くの場合、外科医又は器械出し看護師により遮られる。
このような手術中における切開部内又はその周囲組織の照明の改善、並びに、他の状況(例えば、静脈(IV)ラインの留置、IV部位の可視化など)での患者組織の照明が必要である。
本発明は、患者組織を照明可能な医療物品を目的とする。このような製品は形状追従性ポリマー層(例えば、粘弾性層)を含み、外科手術中(例えば、切開ドレープの一部として、又は従来の切開ドレープとは別に)、又は様々なその他医療用途で使用できる。
一実施形態では、本発明は、向かい合う第1及び第2の主表面を有する可撓性ポリマーフィルムと、かかるフィルムの主表面上に配置される粘弾性導光材層と、粘弾性導光材層と光学的に結合される光源と、を含む光源であって、光源によって放射された光が粘弾性導光材層に入射して全内部反射により粘弾性導光材層内を伝搬する、医療物品であって、滅菌されている、又は滅菌可能であり(例えば、熱、エチレンオキシド、過酸化水素などの滅菌ガス、又はX線、ガンマ線、電子ビーム等などのその他照射手技により)、患者の身体部分に対して形状追従性のある、医療物品を提供する。
本発明の医療物品は、組織(例えば、皮膚及びその下部組織、基底細胞癌、動脈若しくは静脈、又は手術創及び慢性創傷などの外傷組織)の照明用に患者の皮膚に接着できる。
一実施形態では、医療物品は、向かい合う第1及び第2の主表面を有する可撓性ポリマーフィルムと、かかるフィルムの主表面上に配置される粘弾性層と、光源と、導光材と、を含み、光源によって放射された光が導光材に入射して全内部反射により導光材内を伝搬し、かかる医療物品は、皮膚が光抽出器として機能するよう十分に患者の皮膚に接着する。あるいは、医療物品が術前皮膚用製品に接着される場合、術前皮膚用製品及び/又はポリマーバリアフィルムを皮膚上で直接用いることができる。かかる皮膚用製品は、光の抽出を促進する(又は抑制する)ように配合し得る。
別の実施形態では、医療物品は、向かい合う第1及び第2の主表面を有する可撓性ポリマーフィルムと、かかるフィルムの主表面上に配置される形状追従性ポリマー層と、光源と、導光材と、を含み、光源によって放射された光が導光材に入射して全内部反射により導光材内を伝搬し、かかる医療物品は患者に接着する。形状追従性ポリマー層は粘弾性又は弾性であってもよい。
特定の実施形態では、粘弾性層(例えば、粘弾性導光材層)は、(メタ)アクリレート、ゴム(合成又は天然)、シリコーン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ尿素、ポリアミド(例えば、PEBAXなどのポリエーテルアミド)、ポリオレフィン(例えば、メタロセンポリオレフィン、ポリイソブチレン、ブチルゴム)、又はこれらの組み合わせ(これらのブレンド、コポリマー、ラミネート)を含む。特定の実施形態では、粘弾性層(例えば、粘弾性導光材層)は、感圧性接着剤を含む。好適な感圧性接着剤として、天然ゴム、合成ゴム、スチレンブロックコポリマー、(メタ)アクリルブロックコポリマー、ポリ(メタ)アクリレート(例えば、(メタ)アクリレートランダムコポリマー、他のモノマーを含む(メタ)アクリレートコポリマー)ポリビニルエーテル、ポリオレフィン、又はこれらの組み合わせが挙げられる。
本発明はまた、本明細書に記載する医療物品(例えば、形状追従性ポリマー導光材層を含む切開ドレープ)の使用方法も提供する。
一実施形態では、本発明は、外科手術中における患者組織の照明方法を提供する。かかる方法は、向かい合う第1及び第2の主表面を有する形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)導光材層と、形状追従性ポリマー導光材層と光学的に結合される光源と、を含み、光源によって放射された光が形状追従性ポリマー導光材層に入射して全内部反射により形状追従性ポリマー導光材層内を伝搬する、切開ドレープを提供することと、患者組織の形状に追従するように切開ドレープを患者に接着することと、切開ドレープから組織内まで切開して、その切り口で光を放射する切開ドレープの切り口を形成することと、切開ドレープの切り口から放射される光が切開部内及び周囲の組織を照明するような方法で、切開部に沿って組織及び切開ドレープを収縮させることと、を含む。
別の実施形態では、本発明は、患者組織の照明方法を提供する。かかる方法は、向かい合う第1及び第2の主表面を有する形状追従性ポリマー導光材層と、形状追従性ポリマー導光材層と光学的に結合される光源と、を含み、光源によって放射された光が形状追従性ポリマー導光材層に入射して全内部反射により形状追従性ポリマー導光材層内を伝搬する、医療物品を提供することと、患者組織の形状に追従し、医療物品の主表面及び/又は縁部から放射される光を用いて患者組織を照明するように、医療物品を患者に接着することと、を含む。好ましくは、医療物品の縁部から光が放射される。
更に別の実施形態では、本発明は、外科手術中における過剰な組織のたわみを示す方法を提供する。かかる方法は、向かい合う第1及び第2の主表面を有する形状追従性ポリマー導光材層と、光源と、を含み、光源によって放射された光が形状追従性ポリマー導光材層に入射して全内部反射により形状追従性ポリマー導光材層内を伝搬する、切開ドレープを提供することと、患者組織の形状に追従するように切開ドレープを患者に接着することと、切開ドレープから組織内まで切開して、その切り口で光を放射する切開ドレープの切り口を形成することと、切開部に沿って組織及び切開ドレープを収縮させ、それにより切開部に隣接する組織にしわを寄せることと、を含み、組織のしわによって導光材の全内部反射角を超えるようになり、結果として切り口から放射される光が減少し、しわ領域に沿った切開ドレープの主表面から放射される光が増加し、それにより切開部内及び周囲において過剰な組織のたわみが組織中に起こっている可能性を示す。
「光学的に結合」とは、光の大半を導光材に入射させて全内部反射により伝搬させるために、導光材と直接的に接触する(例えば、触れる、導光材内に組み込まれる)のであろうとなかろうと、光源からの光が導光材に導かれ得ることを意味する。典型的には、光源からの光の少なくとも25%が導光材に入射する。好ましくは、光源からの光の少なくとも75%が導光材に入射する。
「照明」とは、人間の目に見えても見えなくても、UV、可視光、又はIR放射が目的物に導かれ得ることを意味する。したがって、本明細書では、組織の照明は、見ることができないものの、IR放射による加熱を包含し得る。
用語「好ましい」及び「好ましくは」は、特定の状況下で、特定の利点をもたらし得る本発明の実施形態を指す。しかしながら、同一の又は他の状況下で、他の実施形態も好まれる可能性がある。更に、1つ以上の好ましい実施形態の引用は、他の実施形態が有用でないことを含意するものではなく、本発明の範囲内から他の実施形態を排除することを意図するものではない。
本明細書で使用する時、「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」、「少なくとも1つの」及び「1つ以上の」は、同じ意味で使用される。したがって、例えば、1つの活性物質を含む粘弾性層とは、粘弾性層が「1つ以上の」活性物質を含むことを意味すると解釈され得る。
本明細書で使用する時、用語「又は」は、その内容によって別段の明確な指示がなされていない場合は、一般に「及び/又は」を含む意味で用いられている。
用語「及び/又は」は、列挙されている要素の1つ又は全て、あるいは、列挙されている要素の任意の2つ以上の組み合わせを意味する(例えば、苦痛の予防及び/又は処置は、苦痛の予防、処置、又は、更には処置及び予防の両方を意味する)。
また本明細書において、端点による数の範囲の列挙には、その範囲内に包含される全ての数(例えば、1〜5には、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5、など)が包含される。
本発明の上述の「課題を解決するための手段」は、本発明の開示される各実施形態又は全ての実施を記載することを目的としていない。以下の説明により、例示的な実施形態をより具体的に例示する。本出願のいくつかの箇所で、実施例の一覧として説明を提供するが、実施例は種々の組み合わせにて使用することが可能である。いずれの場合にも、記載した一覧は、代表的な群としてのみ役立つものであり、排他的な一覧として解釈されるべきではない。
剥離ライナー上に配置される形状追従性ポリマー層の断面図。 可撓性ポリマーフィルム上に配置される形状追従性ポリマー層の2つの実施形態の断面図。 可撓性ポリマーフィルム上に配置される形状追従性ポリマー層の2つの実施形態の断面図。 不均一な厚さを有する形状追従性ポリマー層の2つの実施形態の断面図。 不均一な厚さを有する形状追従性ポリマー層の2つの実施形態の断面図。 幾何光学の原理を説明する層の概略断面図。 幾何光学の原理を説明する層の概略断面図。 形状追従性ポリマー層(例えば、粘弾性層)が導光材である、例示的な医療物品の概略断面図。 例示的な形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)導光材の概略断面図。 形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)層が導光材とは異なる、例示的な医療物品の概略断面図。 例示的な医療物品の概略断面図。 切開ドレープの切断縁部からの照明を示す、患者上に配置された例示的な医療物品の概略断面図。
本発明は、患者組織照明用の方法及び製品を目的とする。これらは形状追従性ポリマー層を含む。かかる製品は、外科手術又は様々な他の医療用途(例えば、患者の皮膚を通した静脈及び動脈の観察、組織加熱など)に有用であり得る。
様々な用途で用いる光学物品の同様の設計が、米国仮特許出願第61/079639号(2008年7月10日出願)、同第61/114865号(2008年11月14日出願)、及び同第61/169973号(2009年4月16日)、並びに国際出願第US2009/046097号(2009年6月3日出願、国際公開第2010/005655号として公開)、及び米国仮特許出願第61/087387号(2008年8月8日出願)、及び同第61/114849号(2008年11月14日出願)、及び国際出願第US2009/052198号(2009年7月30日出願、国際公開第2010/017087号として公開)に記載されている。
本明細書に開示される医療物品は、光を放射する光源、形状追従性ポリマー層(例えば、粘弾性層)、及び光を制御するための導光材(形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)層と同じであってよい)を含む。光が導光材に入射できるように、光源が導光材に簡単に結合するほど一般に柔らかく追従性があるため、形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)導光材が望ましい。
いくつかの実施形態では、形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)導光材は、一般に室温で粘着性がある感圧性接着剤(PSA)を含む。続いて、光源を形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)が導光材に接着するように、導光材に結合できる。これにより、医療物品そのもの又はそのデバイスを使用した構成体の組立が容易になり得る。
光は、典型的には導光材(例えば、粘弾性導光材)の1つ以上の所望の位置又は領域(導光材の全主表面を含む)で、導光材から抽出される。いくつかの実施形態では、抽出器を用いて形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)導光材から光を抽出してもよい。この場合も、形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)導光材の柔らかく追従性があるという性質上、光が導光材に入射できるように抽出器を導光材に簡単に結合できる。形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)導光材がPSAを含む場合には、抽出器と導光材とを互いに接着する更なる材料を必要とせずに抽出器を導光材に直接接着することができる。
医療物品は、所望の任意の場所に光を提供するために使用してもよい。例えば、本発明の医療物品は、組織(例えば、皮膚、外科切開部にみられるような下部組織、又は静脈)の照明用に患者の皮膚に接着できる。一実施形態では、医療物品は、向かい合う第1及び第2の主表面を有する可撓性ポリマーフィルムと、かかるフィルムの主表面(例えば第1の主表面)上に配置される形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)層と、光源と、導光材と、を含み、光源によって放射された光が導光材に入射して全内部反射により導光材内を伝搬し、かかる医療物品は患者の皮膚に接着する。患者への接着は、皮膚が光抽出器として機能する様式で、患者の皮膚に直接行われてもよい。あるいは、患者への接着は、患者の皮膚上の術前皮膚用製品又はバリアフィルムへの接着を含む。
本明細書に記載するいくつかの実施形態では、形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)層は導光材であり、光源によって放射された光が形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)導光材に入射して全内部反射により導光材内を伝搬する。いくつかの実施形態では、形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)導光材の少なくとも1つの表面は、形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)導光材内を伝搬する光を抽出するために配向される複数の形状を備える。
本明細書に記載するいくつかの実施形態では、形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)層は導光材上に配置され、光源によって放射された光が導光材に入射して全内部反射により導光材内を伝搬する。いくつかの実施形態では、導光材と形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)層との間に形成される界面は、導光材内を伝搬する光を抽出するために配向される複数の形状を備える。
形状は皮膚由来であってもよく、又は例えば、導光材又は可撓性ポリマーフィルム内にあってもよい。このような形状によって、光は導光材から抽出される。本明細書で用いるとき、「放射された」光とは、光がひとりでに出てくることを意味し、一方「抽出される」光とは、例えば、かかる形状により光が摂動することを意味する。抽出は摂動を必要とし、一度摂動が起こると、次に発光が起こる。
一実施形態では、本発明は、向かい合う第1及び第2の主表面を有する可撓性ポリマーフィルムと、かかるフィルムの主表面(例えば第1の主表面)上に配置される粘弾性導光材層と、粘弾性導光材層と光学的に結合される光源と、を含み、光源によって放射された光が粘弾性導光材層に入射して全内部反射により粘弾性導光材層内を伝搬する、医療物品であって、その医療物品が滅菌されている、又は滅菌可能であり(例えば、熱、エチレンオキシド、過酸化水素などの滅菌ガス、又はX線、ガンマ線、電子ビーム等などのその他照射手技により)、患者の身体部分に対して形状追従性のある、医療物品を提供する。
特定の実施形態では、本明細書に開示される医療物品は、形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)導光材層と、光源と、を含む。特定の実施形態では、本明細書に開示される医療物品は、導光材とは別の形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)層と、光源と、を含む。
形状追従性ポリマー層は可撓性ポリマーフィルムと共に、又はこれを用いずに使用できるが、両者を用いることが通常好ましい。すなわち、例えば、典型的にはまず術前皮膚用製品で処置される患者の組織(例えば、皮膚)に、形状追従性ポリマー層を適用できる。あるいは、術前皮膚用製品で処置された後に、典型的にはまず患者組織に適用される従来の切開ドレープなどの可撓性ポリマーフィルムに、形状追従性ポリマー層を適用できる。本明細書に更に記載されるように、形状追従性ポリマー層の別の使用法も想定される。
可撓性ポリマーフィルム、粘弾性導光材層、又はその両方は、これらの少なくとも一方の主表面の少なくとも一部上に配置される感圧性接着剤を含んでもよい。
例えば、図1に示されるように、形状追従性ポリマー層は、剥離ライナー12上に配置され得る形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)材料の単一層10として設けられてもよい。剥離ライナーは、形状追従性ポリマー層の主表面の1つ又は両方の上にあってもよい。形状追従性ポリマー層は本質的に粘着性があってもよく、及び/又はその層上に感圧性接着剤の層を含んでもよい。好ましい実施形態では、この形状追従性ポリマー層は光源と光学的に結合し、導光材として用いられる。
あるいは、図2aに示されるように、可撓性ポリマーフィルム及び形状追従性ポリマー層は、形状追従性ポリマー層20が可撓性ポリマーフィルム22の表面上に配置される(例えば、コーティング又は押し出しにより)複合体として設けられてもよい。この実施形態では、可撓性ポリマーフィルム22は、形状追従性ポリマー層20が配置される面と反対側の可撓性ポリマーフィルム22の表面上に、感圧性接着剤24の層を含んでも、含まなくてもよい。図2aに示す実施形態は、典型的には感圧性接着剤24を用いて患者に適用され、患者組織と形状追従性ポリマー層との間に可撓性ポリマーフィルムが配置されている状態になる。ここでも、好ましい実施形態では、この形状追従性ポリマー層は光源と光学的に結合し、導光材として用いられる。
あるいは、図2bに示されるように、可撓性ポリマーフィルム及び形状追従性ポリマー層は、形状追従性ポリマー層20が可撓性ポリマーフィルム22の表面上に配置される(例えば、コーティング又は押し出しにより)応力分散複合体として設けられてよい。この実施形態では、形状追従性ポリマー層20は、可撓性ポリマーフィルム22が配置される面と反対側の形状追従性ポリマー層20の表面上に、感圧性接着剤24の層を含んでも、含まなくてもよい。図2bに示す実施形態は、典型的には感圧性接着剤24を用いて患者に適用され、患者組織と可撓性ポリマーフィルムとの間に形状追従性ポリマー層が配置されている状態になる。
図2a及び2bの形状追従性ポリマー層及び可撓性ポリマーフィルムを、直接互いに(任意の介在材料がない状態)、又は、例えば感圧性接着剤の使用により接着してもよい。これらは同じ寸法であってもよく、又は図2a及び2bに示されるように、可撓性ポリマーフィルム22が形状追従性ポリマー層20の面積より大きくてもよい。本明細書で示す各図において、層/フィルムの相対寸法(例えば、厚さ及び長さ)は、必ずしも相対比率というわけではない。
形状追従性ポリマー層は均一の厚さ(2つの主表面間)を有するとして図1、2a、及び2bに示されているが、この厚さは材料の長さに沿って可変であってもよい。例えば、図3a及び3bに示されるように、形状追従性ポリマー層は中央部で厚く、縁部で薄く(例えば、図3aに示されるようにテーパ形状)あってもよい。このような不均一の形状追従性ポリマー層が光源と光学的に結合し、導光材として用いられると、ある種の利点を得ることができる。
形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)層が導光材である実施形態について、光は光源により放射され、形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)導光材に入射し、屈折の法則及び全内部反射の原則に従って、伝搬、反射、及び/又は屈折する。形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)導光材の内部での光の挙動は、導光材の表面構造、形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)導光材と接触する追加の基材の存在(又は不在)、並びに/又は、形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)導光材の材料組成、及び形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)導光材と接触する任意の追加の基材など、様々な要因に依存し得る。更に、形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)導光材の内部での光の挙動は導光材に入射する光の角度分布に依存し得る。
読者の便宜を図るため、屈折の法則及び全反射について簡単に説明する。この簡単な説明は、本明細書で開示する光学(医療)装置に対する光の挙動を理解するための基礎をなすものである。光の挙動の詳細な説明については、例えば、D.S.Falkらによる「Seeing the Light」John Wiley and Sons,Inc.,1986,pp.53〜56を参照されたい。
所与の一組の第1及び第2の層に関する屈折の法則が図4a及び図4bに例示されている。光(簡単のために1以上の光線によって表わす)は第1の層内を伝播して2つの層の界面に入射する。この光は屈折の法則に従って透過角θで第2の層内へ屈折する。
sinθ=(n/n)(sinθ
(式中、θは入射角であり、n及びnはそれぞれ第1及び第2の層の屈折率である。)
図4aは、n<nであるような屈折率n及びnをそれぞれ有する第1の層110及び第2の層120を有する1対の層100を示したものである。第1の層内を伝播する光は多くの異なる入射角で界面130に入射し、透過角θの範囲内の角度で第2の層内に屈折する。
図4bは、n>nであるような屈折率n及びnをそれぞれ有する第1の層150及び第2の層160を有する1対の層140を示したものである。第1の層内を伝播する光は入射角θで界面170に入射し、屈折の法則に従って透過角θで第2の層内に屈折する。入射角が臨界角θ以下の光のみが第2の層内へと進入する。界面に入射するそれ以外の全ての光は反射される。臨界角θは以下のように定義される。
sinθ=n/n
一般に、特定の角度成分及び分布を有する光が臨界角θよりも大きな1つ以上の角度で界面に入射する場合に全反射が起こる。
図5は、例示的な光学装置200を示したものである。光源220は、光源によって放射された光が粘弾性導光材210に進入し、全反射によって層内を移送されるように粘弾性導光材210に対して配置されている。光線230によって表される光源によって放射された光は、例えば1つ以上の導光材の縁部において、光源からの光を受光するように構成された入力面213を通って粘弾性導光材210に入射する。1本の光線240によって表される粘弾性導光材内部の光は全反射によって移送される。粘弾性導光材の少なくとも一部は光学的平滑面211及び/又は212を有している。
本明細書で用いるとき、光学的平滑面とは、表面に入射する光がその面により望ましくない影響を受けないように、その表面が十分に平滑であることを意味する。好ましくは、これは、この表面がキズをほとんど有さない、より好ましくはキズを有さないことを意味し、ここでのキズとは、入射光の波長より大きい寸法を少なくとも1つ有するものである。光学的平滑面は、形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)導光材に入射する光の少なくとも一部が、この光が層内で継続して伝搬するように全内部反射の原理に従って、表面で反射されることを可能にする。
広くは、光ガイド内を伝搬する光は、光ガイドから反射されるか、又は光ガイドから抽出されるかのいずれかである。光学的平滑面上に入射する光が反射するためには、観測される反射角は計算上の反射角の約10°以内である。同様に、光学的平滑面に入射する光の屈折に関し、観察される透過角は、算出された透過角の約10°以内である。全内部反射は、光ガイドから光が意図的に抽出される場合を除き、所定量の光、又は所定量の少なくとも約10%以内の光が光ガイドから漏れない場合に生じる。
広くは、光ガイドの表面は、図5のように構造化されていなくてもよく、又は所望の効果に応じて任意の三次元構造体を有していてもよい。広くは、光ガイドの表面は、表面の一部分に沿って延在し、かつ光ガイドから光を抽出するように配向された少なくとも1つの形状を含んでもよい。特定の実施形態では、少なくとも1個の形状は凸部、凹部、又はこれらの組み合わせを含む複数の形状を含む。例示的な形状としては、レンズ状、プリズム状、楕円体状、円錐状、放物線状、角錐状、正方形、レール状、若しくは長方形の形状、又はこれらの組み合わせを有する凸部及び/又は凹部が含まれる。レンズを含む形状は好ましい角度分布に光を向けるうえで特に有用である。直線状のプリズム又は長尺のプリズムを含む例示的形状も特に有用である。他の例示的な形状としては、長尺状、不規則、傾斜が変化するレンズ状、若しくはランダムな柱状、又はこれらの組み合わせを有する凸部及び/又は凹部が含まれる。例えば、長尺放物線状、角錐プリズム状、底面が長方形のプリズム状、及び先端が丸みを帯びたプリズム状の形状などの異なる形状の任意の組み合わせのハイブリッドを使用することもできる。これらの形状は異なる形状のランダムな組み合わせを含むものでもよい。
形状のサイズは、それらの3つの寸法による全体の形状によって述べることができる。一部の実施形態では、各特徴は、約1〜100μm、例えば約5〜約70μmの寸法を有することができる。光ガイドは全て同一形状の形状を有することができるが、この形状のサイズの少なくとも1つの寸法は異なってもよい。光ガイドは、異なる形状の形状を有することもできるが、これら形状のサイズの任意の所与の寸法は、異なっていてもよく、異なっていなくてもよい。
形状の表面構造を変化させることもできる。ある形状の表面構造とは、その形状のサブ構造のことを指す。例示的な表面構造としては、光学的平滑面、不規則面、パターン形成面、又はこれらの組み合わせが挙げられる。複数の形状を有する光ガイドでは、形状のそれぞれは同一の表面構造を有してもよい。複数の形状を有する光ガイドでは、形状のいくつかは同一の表面構造を有してもよい。複数の形状を有する光ガイドでは、形状のそれぞれは異なる表面構造を有してもよい。ある形状の表面構造はその形状の各部分で変化してもよい。
形状の光学的に滑らかな表面は、光ガイドの光学的に滑らかな表面の一部を形成してもよい。形状及び光ガイドの光学的に滑らかな表面は、互いに連続的であっても又は不連続的であってもよい。複数の形状が用いられる場合、一部の抽出形状の表面を完全に光学的に平滑とし、一部を部分的に光学平滑とすることができる。光学的に滑らかな表面は、隣接する光ガイド又はその上に光ガイドが配置される基材と接触してもよい。
用いる場合、所与の光ガイドの形状の数は少なくとも1つである。複数の形状、すなわち少なくとも2個の形状を使用することもできる。広くは、任意の数の形状、例えば、単位面積(例えば、1平方センチメートルあたり)あたり、0、1、2、3、4若しくは5つの形状;1つを超える、10を超える、20を超える、30を超える、40を超える、50を超える、100を超える、200を超える、500を超える、1000を超える、若しくは2000を超える形状;又は約1〜約10、約1〜約20、約1〜約30、約1〜約40、約1〜約50、約1〜約100、約1〜約200、約1〜約500、約1〜約1000、若しくは約1〜約2000の形状を含ませることができる。
形状は、ランダムに配列するか、何らかの規則的なパターンとして配列するか、あるいはその両方とすることができる。各形状間の距離が変化してもよい。各形状は互いに分離していても重なり合ってもよい。各形状は互いに近接して配置するか、互いに実質的に接触させて配置するか、互いに直接隣接させて配置するか、あるいはその組み合わせとすることができる。各形状間の有用な距離は最大で約10μm、又は0.05μm〜約10μmである。各形状は互いに角度的に、また横方向にずれていてもよい。形状の面密度は、長さ、幅、またはその両方にわたって変化してもよい。
各形状は所望の光学的効果が得られるように配置することができる。形状は、分離性の光源を隠すために、又はモアレを低減するために、光を均一に抽出するように、又は光ガイドからの勾配として抽出するように配設されてもよい。
形状は、光ガイドから抽出される光の量及び/又は方向を制御するために用いることができる。これは、形状の形状、サイズ、表面構造、及び/又は向きを変化させることによって一般に行うことができる。複数の形状が用いられる場合、形状の数及び/又は配置、並びに互いに対する各形状の向きを変化させることができる。
広くは、各形状の配向をどのように変化させれば、光ガイドから抽出され得る光の量及び分配に影響を与えることができるかは、理論的に判定されてもよい。これは、屈折の法則及び全反射の原理に則ったレイトレーシング法によって行うことができる。
形状の形状は、光ガイドから抽出される光の量を増減させることができる光の角度成分を変化させることができる。これは、光が全内部反射によって光ガイド内を伝搬し、光ガイド及び空気並びに/又は隣接する基材の臨界角未満の、臨界角に等しい、又は臨界角を超える角度で、形状の表面に衝突する場合に当てはまり得る。光ガイドから抽出される光の量は、それに応じて増減し得る。
形状のサイズは、多い又は少ない光が形状の表面に反射して、光ガイドから抽出される光の量を増加させる又は減少させるように、変更されてもよい。
形状の表面構造は、光ガイドから抽出される光の分配を制御するために用いられてもよい。特定の角度分布を有する光は、形状に衝突して、光ガイドから均一に及び/又はランダムに抽出されることができる。光は均一かつ所定のパターンで、又はランダムかつ所定のパターンで抽出することもできる。
図6は、形状320を有する例示的な粘弾性導光材310を概略断面図で示したものである。この例では、形状は表面311の切り欠き状の凹部である。表面311及び表面312は光学平滑面である。形状320の表面は光学平滑面である。粘弾性導光材310内の例示的な光の挙動を光線330及び331によって示す。光線330によって表される光は、全反射によって粘弾性導光材310の内部を伝播する。光線331によって表される光は全反射によって粘弾性導光材310の内部を伝播し、最終的に形状320の表面に入射する。その結果、光線331の角度成分が変化し、この光線によって表される光は臨界角よりも小さい角度で表面312に入射するためにこの光は粘弾性導光材310から抽出される。したがって、図6に例示されるように、粘弾性導光材から抽出される光の量を増大させることができる。粘弾性導光材から光を抽出する方向は、光線331が形状に入射する角度が大きくなるか又は小さくなるが、臨界角以下に保たれるように形状320の向きを変えることによって変化させることができる。
図7は、医療物品201と光源202とを備える例示的な光学装置200を示す。医療物品201は、導光材203の上に配置された粘弾性層204を含む。光源202は、光源によって放射された光が光ガイドに入り、全内部反射によって光ガイドの中を運ばれるように、光ガイド203に対して位置決めされている。光源によって放射された光は光線205で表わされ、これは、光源からの光を受光するように適合された入力面206を通って光ガイド203に入る。光ガイド内の光は、全内部反射で運ばれる単一光線207で表わされる。光ガイドの少なくとも一部分は、光学的に滑らかな表面208及び/又は209を有する。粘弾性層204は上面210を含む。
形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)導光材は、特定の用途に応じて様々な多層構成体で使用できる。これらの実施形態の一部のものについて下記に述べる。一般に、形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)導光材を1枚の基材上、又は2枚の基材間に配置してもよい。粘弾性導光材の表面のいずれかのものを、導光材と基材との間の界面とすることができる。例えば、図8は、粘弾性導光材1401上に配置された第1の基材1402を有する例示的な医療物品1400の概略断面図を示したものであり、両者の間に形成される第1の界面1403は導光材について上記に述べた表面のいずれのものであってもよい。例示的な医療物品1400も粘弾性導光材1401の第1の基材1402と反対側に配置された、任意の第2の基材1405を更に有し、両者の間に形成される第2の界面1406は導光材について上記に述べた表面のいずれのものであってもよい。粘弾性導光材の表面の任意のものを組み合わせて、第1の界面1403及び第2の界面1406として使用することができる。例示的な医療物品1400は、第1の界面1403の反対側の第1の外面1404、及び第2の界面1406の反対側の第2の外面1407を更に有する。粘弾性導光材の表面のいずれかのものを、それぞれ第1及び/又は第2の外面1404及び1407とすることができる。一般に、粘弾性導光材の表面の任意のものを組み合わせて第1の界面1403、第2の界面1406、第1の外面1404及び第2の外面1407として使用することができる。
医療物品は、所定の方法で光を制御する、例えば、一箇所以上の所望の位置又は領域で光を導光材から抽出することによって光を制御するように設計及び配設される。広くは、光学的に滑らかな表面は、抽出形状の表面を含む。
医療物品を用い、「要求に応じた光」を提供することもでき、例えば、光源を一定の条件下でのみ作動させてもよい。また、医療物品は、異なる光の形態及び構成体で使用できるように、ユーザーによってでさえも、非常に適応性を持たせることができる。例えば、粘弾性導光材は様々な形状及びサイズに切断することができるようにロール又はシートの形態で提供することができる。例えば光源が使用不能となったり異なる色の光が望ましい場合のために光源を粘弾性導光材と交換することもできる。
導光材から抽出される光の量及び方向は、最低でも形状の形状、サイズ、数、配列などによって制御することもできる。一般に、粘弾性導光材は、少なくとも1つの所定の方向、例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9、10若しくはそれよりも多い所定の方向に、1〜約3つの所定の方向に、1〜約5つの所定の方向に、1〜約10の所定の方向に、又は1〜約100の所定の方向に粘弾性導光材から光を抽出することができるような設計とすることができる。
導光材は一般的に少なくとも1つの媒質と接触する。媒質は、空気若しくは基材、具体的には本明細書に記載される可撓性ポリマーフィルム、及び/又は患者の皮膚を含んでもよい。様々な例示的構成のための特定の基材について下記に述べる。
屈折の法則及び全内部反射の原理を上記で述べたように適用することによって、特定の基材が導光材と直接接触している場合に導光材から抽出される光の量を決定することができる。例えば、特定の基材が導光材と接触している場合、導光材から基材によって抽出される光の量は、導光材に入射する光の全量に対して約0.5%未満、約1%未満、約2%未満、約5%未満、約10%未満、約20%未満、約30%未満、約40%未満、約50%未満、約60%未満、約70%未満、約80%未満、又は約90%未満であってもよい。別の例では、特定の基材が導光材と接触している場合、導光材から基材によって抽出される光の量は、導光材に入射する光の全量に対して約10%よりも多い、約20%よりも多い、約30%よりも多い、約40%よりも多い、約50%よりも多い、約60%よりも多い、約70%よりも多い、約80%よりも多い、又は約90%よりも多い量であってもよい。更に別の例では、特定の基材が導光材と接触している場合、導光材から抽出される光の量は、導光材に入射する光の全量に対して約10〜約50%、約20〜約50%、約30〜約50%、約50〜約70%、約50〜約80%、又は約10〜約90%であってもよい。
屈折の法則及び全内部反射の原理を上記で述べたように適用することによって、特定の基材が導光材と接触している場合に導光材から抽出される光の方向を判定することができる。例えば、特定の基材が導光材と接触している場合、基材によって導光材から抽出される光の透過角は、与えられた入射角について求めることができる。例えば、基材によって導光材から抽出される光の透過角は、約5°よりも大きく約95°未満、約5°よりも大きく約60°未満、又は約5°よりも大きく約30°未満であってもよい。
導光材は基材の屈折率よりも高い屈折率を有してもよい。導光材の屈折率は基材の屈折率と比較して約0.002高く、約0.005高く、約0.01高く、約0.02高く、約0.03高く、約0.04高く、約0.05高く、約0.1高く、約0.2高く、約0.3高く、約0.4高く、又は約0.5高くてもよい。
導光材は基材の屈折率よりも低い屈折率を有してもよい。導光材の屈折率は基材の屈折率と比較して約0.002低く、約0.005低く、約0.01低く、約0.02低く、約0.03低く、約0.04低く、約0.05低く、約0.1低く、約0.2低く、約0.3低く、約0.4低く、又は約0.5低くてもよい。
導光材と基材とは、光がほとんど又はまったく変化せずに基材内に抽出されるように同じ又はほぼ同じ屈折率を有してもよい。導光材と基材との屈折率の差は、約0.001〜約0.002未満であってもよい。
導光材と基材との屈折率の差は、約0.002〜約0.5、約0.005〜約0.5、約0.01〜約0.5、約0.02〜約0.5、約0.03〜約0.5、約0.04〜約0.5、約0.05〜約0.5、約0.1〜約0.5、約0.2〜約0.5、約0.3〜約0.5、又は約0.4〜約0.5であってもよい。
本発明の医療物品は、導光材内を伝搬する入射光を反射する反射体であってもよい基材を備えることができる。いくつかの実施形態において、反射体は鏡面反射体を含み、光ガイド内を伝搬する光は、反射の法則に従って鏡面反射体の表面で反射する。反射の法則とは、ある表面に入射してその表面によって反射される光について、反射角θが入射角θと同じであるか又はほぼ同じである(いずれの角度も表面の平面に対して定義される)ことを述べたものである。鏡面反射体では、光の反射角は入射角の約16°以内である。鏡面リフレクターは特定の範囲の入射角に対するリフレクターとして完全又はほぼ完全に鏡面反射性でありうる。更に、鏡面リフレクターは、電磁波スペクトルの特定の領域、例えば可視光領域にわたって約85〜約100%の反射率、約90〜約100%の反射率、又は約95〜約100%の反射率を有してもよい。
好適な鏡面リフレクターとしては、一般にガラスにコーティングされた金属などの反射性材料のフィルムを有する平面ミラーのようなミラーがある。好適なリフレクターとしては多層光学フィルムであるミラーがある。有用な多層光学フィルムは、ポリエステルを含む第1及び第2のポリマー層が交互に約10〜約10,000層積層されたフィルムを含む。例示的な多層光学フィルムは、米国特許第5,825,543号、同第5,828,488号(Ouderkirkら)、同第5,867,316号、同第5,882,774号、同第6,179,948 B1号(Merrillら)、同第6,352,761 B1号、同第6,368,699 B1号、同第6,927,900 B2号、同第6,827,886号(Neavinら)、同第6,972,813 B1号(Toyooka)号、及び同第6,991,695号、並びに、米国特許公開第2006/0084780 A1号(Hebrinkら)、同第2006/0216524 A1号、同第2006/0226561 A1号(Merrillら)、及び同第2007/0047080 A1号(Stoverら)、並びに国際公開第95/17303号、同第95/17691号、同第95/17692号、同第95/17699号、同第96/19347号、同第97/01440号、同第99/36248号、及び同第99/36262号に記載されている。
代表的な鏡面反射体には、3M Companyから入手可能なもの、例えば、High Reflective Visible Mirror Film及びHigh Transmission Mirror Filmなどの3M High Intensity Grade Reflective Products、並びにVIKUITI Enhanced Specular ReflectorなどのVIKUITIフィルムが挙げられる。
特定の実施形態では、リフレクターは拡散リフレクターであり、粘弾性導光材の内部を伝播する光は拡散リフレクターの表面で反射及び拡散する。拡散反射物では、所定の入射角の光は複数の反射角で反射し、反射角の少なくともいくつかは、入射角の約16°を超える。拡散リフレクターは特定の入射角の範囲にわたって完全又はほぼ完全に反射性でありうる。更に、拡散リフレクターは、電磁波スペクトルの特定の領域、例えば可視光領域にわたって約85〜約100%の反射率、約90〜約100%の反射率、又は約95〜約100%の反射率を有してもよい。
拡散リフレクターは、反射される光の波長に対して不規則な表面を有しうる。光はこの表面で反射されうる。拡散リフレクターは基材上に配置された有機、無機又は有機/無機ハイブリッド粒子の層を有してもよい。粒子は、約0.01〜約100μm、約0.05〜約100μm、又は約0.05〜約50μmの直径を有しうる。粒子は、ポリマー粒子、ガラスビーズ、無機粒子、金属酸化物粒子、又は有機/無機ハイブリッド粒子であってもよい。粒子は、中実、多孔質、又は中空であってもよい。粒子は、Expancel Co.よりEXPANCELミクロスフェアとして販売されるミクロスフェアなどの、内部にイソブテン又はイソペンタンのような発泡剤が入ったポリマーシェルを有するミクロスフェアを含むものでもよい。粒子は、高分子材料又は結合剤に分散させてもよい。結合剤は1以上のポリマーを含んでよく、例えば上記に述べた粘弾性材料及び接着材料(コールドシール接着剤など)のいずれのものでもよい。結合剤はPSAを含むものでもよい。結合剤及び粒子は、結合剤の厚さが粒子の直径よりも大きくなるか、小さくなるか、又はほぼ同じとなるように基材上にコーティングすることができる。基材は、ポリマー、金属、鏡面リフレクターなどを含むものでもよい。
例えば、拡散反射体は、ポリエチレンテレフタレートフィルムに装填された硫酸バリウム粒子の層を含むことができる。反射面を提供するその他の構成体は、米国特許第7,481,563号(Davidら)に記載されている。95%の反射率を有する拡散的に反射するフィルムの別の例は、3M Light Enhancement Film(製品番号3635−100)である。
特定の実施形態では、結合剤は光透過性を有することにより、層に入射する光の少なくとも一部が層に入射して拡散される。この拡散光はリフレクターである基材に入射すると反射される。拡散性材料は上記に述べたような結合剤中に分散された粒子を含むものでもよい。粒子と結合剤の屈折率は異なっていてもよい。例えば、粒子と結合剤の屈折率は、約0.002〜約1、又は約0.01〜約0.5だけ異なりうる。このタイプの拡散リフレクターは、電磁波スペクトルの特定の領域、例えば可視光領域にわたって約85〜約100%の反射率、約90〜約100%の反射率、又は約95〜約100%の反射率を有してもよい。例示的な光拡散材料は、米国特許第6,288,172 B1号(Goetzら)に記載されている。例えば、粒子は約18μmの平均直径を有する中空のガラス球を含むものでもよく(ポッターズ・インダストリーズ社(Potters Industries Inc.)より販売されるSPHERICEL Grade 60P18)、結合剤はシリコーンPSAなどのPSAを含むものでもよい。
いくつかの実施形態では、医療物品は多層光学フィルムを含んでもよい。多層光学フィルムは、上記のミラーを含むことができる。他のタイプの多層光学フィルムを使用することも可能であり、例えば、多層光学フィルムは、反射フィルム、偏光フィルム、反射偏光フィルム、拡散混合反射偏光フィルム、拡散フィルム、輝度上昇フィルム、転向フィルム、ミラーフィルム、又はこれらの組み合わせであってもよい。例示的な多層光学フィルムとしては、3M Companyより販売される3M VIKUITIフィルムが挙げられる。例示的な多層光学フィルムについてはミラーとして機能する多層光学フィルムについて上記に引用した参照文献に述べられている。
形状追従性ポリマー層
様々な形状追従性ポリマー材料を、本明細書に記載される医療物品の形状追従性ポリマー層に使用できる。例えば、純粋な弾性材料(すなわち、エラストマー)は、粘弾性材料として好適である。このような材料は、熱可塑性又は熱硬化性であり得る。好ましくは、これらは光学的に透き通って(透明又は半透明)おり、より好ましくは、光学的に透明である。
特定の実施形態において、好ましい材料は粘弾性である。粘弾性層(例えば、粘弾性導光材層)は、1つ以上の粘弾性材料を含む。一般に、粘弾性材料は変形する際に弾性と粘稠挙動の両方を示す。弾性特性とは、一時的な負荷が取り除かれた後に元の形状に回復する材料の性質のことを指す。材料の弾性の測定法の1つとして引張残留歪み値と呼ばれるものがあり、これは材料を引き伸ばし、次いで引き伸ばしたのと同じ条件下で回復(脱延伸)させた後に残留する延伸率の関数である。ある材料の引張残留歪み値が0%である場合、その材料は弛緩時に元の長さに回復し、引張残留歪み値が100%である場合にはその材料は弛緩時に元の長さの2倍の長さとなる。引張残留歪み値はASTM D412を使用して測定してもよい。有用な粘弾性材料は、約10%よりも大きい、約30%よりも大きい、若しくは約50%よりも大きい引張残留歪み値を有するか、又は約5〜70%、約10〜約70%、約30〜約70%、若しくは約10〜約60%の引張残留歪み値を有しうる。
ニュートン流体である粘性材料は、応力が剪断勾配に直線的に比例して増大することを述べたニュートンの法則にしたがう粘度特性を有する。液体は剪断勾配が取り除かれる際にその形状を回復しない。有用な粘弾性材料の粘度特性として、材料が分解しないような適当な温度下での材料の流動性がある。
粘弾性材料(例えば、粘弾性導光材)は、粘弾性構成要素と基材が光学的に結合されるように、少なくとも一部の基材(例えば、患者の皮膚)との十分な接触、つまり濡れを促進する特性を有してよい。これにより光は粘弾性構成要素から基材内へと抽出され得る。粘弾性構成要素は、一般的に、柔らかく、追従性があり、かつ可撓性である。故に、粘弾性構成要素は、十分な接触を得ることができるような弾性率(又は貯蔵弾性率G’)、層が望ましくなく流れることのないような粘性係数(又は損失率G”)、及び層の相対的な減衰程度についての減衰係数(G”/G’、tan D)を有することができる。
有用な粘弾性材料は、10ラジアン/秒及び約20〜約22℃の温度で測定して、約300,000Pa未満の貯蔵弾性率、G’を有してもよい。有用な粘弾性材料は、10ラジアン/秒及び約20〜約22℃の温度で測定して、約30〜約300,000Paの貯蔵弾性率、G’を有してもよい。有用な粘弾性材料は、10ラジアン/秒及び約20〜約22℃の温度で測定して、約30〜約150,000Paの貯蔵弾性率、G’を有してもよい。有用な粘弾性材料は、10ラジアン/秒及び約20〜約22℃の温度で測定して、約30〜約30,000Paの貯蔵弾性率、G’を有してもよい。有用な粘弾性材料は、10ラジアン/秒及び約20〜約22℃の温度で測定して、約30〜約150,000Paの貯蔵弾性率、G’と、約0.4〜約3の損失正接(tan d)とを有してもよい。材料の粘弾性は、例えばASTM D4065、D4440及びD5279に従った動的機械的分析法を用いて測定することができる。
いくつかの実施形態では、粘弾性(例えば、粘弾性導光材)構成要素はDalquist基準線(Handbook of Pressure Sensitive Adhesive Technology,Second Ed.,D.Satas,ed.,Van Nostrand Reinhold,New York,1989.に述べられる)により記述されるようなPSA層を有する。
粘弾性(例えば、粘弾性導光材)構成要素は、特定の剥離力を有するか、あるいは特定の範囲内の剥離力を少なくとも示し得る。例えば、粘弾性構成要素は、約50〜約3000g/インチ(約0.2〜約11.6ニュートン/センチメートル)、約300〜約3000g/インチ(約1.2〜約11.6ニュートン/センチメートル)、又は約500〜約3000g/インチ(約1.9〜約11.6ニュートン/センチメートル)の90°剥離力を有してもよい。剥離力は、IMASS社より販売される剥離力測定計によって測定することができる。
いくつかの実施形態では、粘弾性(例えば、粘弾性導光材)構成要素は可視光スペクトル(約400〜約700nm)の少なくとも一部にわたって約80〜約100%、約90〜約100%、約95〜約100%、又は約98〜約100%の高い光透過率を有する光学的に透き通っている材料を含む。いくつかの実施形態では、粘弾性(例えば、粘弾性導光材)構成要素は約5%未満、約3%未満、又は約1%未満のヘイズ値を有する。いくつかの実施形態では、粘弾性構成要素は、約0.01〜約5%未満、約0.01〜約3%未満、又は約0.01〜約1%未満のヘイズ値を有する。光の透過におけるヘイズ値は、ASTM D1003に従ってヘイズ値測定計を使用して求めることができる。
いくつかの実施形態では、粘弾性(例えば、粘弾性導光材)構成要素は、高い光透過率及び低いヘイズ値を有する光学的に透き通っている材料を含む。高い光透過率とは、可視光スペクトル(約400〜約700nm)の少なくとも一部にわたって約90〜約100%、約95〜約100%、又は約99〜約100%であってもよく、ヘイズ値は、約0.01〜約5%未満、約0.01〜約3%未満、又は約0.01〜約1%未満であってもよい。粘弾性構成要素は約50〜約100%の光透過率を有してもよい。
いくつかの実施形態では、粘弾性(例えば、粘弾性導光材)構成要素は、曇りがあり、光、特に可視光を拡散する。曇りのある粘弾性構成要素は、約5%を超える、約20%を超える、又は約50%を超えるヘイズ値を有し得る。曇りのある粘弾性構成要素は、約5〜約90%、約5〜約50%、又は約20〜約50%のヘイズ値を有し得る。
いくつかの実施形態では、粘弾性(例えば、粘弾性導光材)構成要素は、光を反射し、かつ光を透過する半透明であってもよい。
粘弾性(例えば、粘弾性導光材)構成要素は、約1.3〜約2.6、1.4〜約1.7、又は約1.5〜約1.7の範囲の屈折率を有することができる。粘弾性構成要素のために選択される特定の屈折率又は屈折率の範囲は、光学装置の全体の設計、例えば、粘弾性構成要素と接触する基材の有無、及び装置が使用される可能性がある特定用途に依存し得る。
粘弾性(例えば、粘弾性導光材)構成要素は、一般に少なくとも1つのポリマーを含む。好適な粘弾性材料として、(メタ)アクリレート、ゴム(合成又は天然)、シリコーン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ尿素、ポリアミド(例えば、PEBAXなどのポリエーテルアミド)、ポリオレフィン(例えば、メタロセンポリオレフィン、ポリイソブチレン、ブチルゴム)、又はこれらの組み合わせ(これらのブレンド、コポリマー、又はラミネート)が挙げられる。
上述のように、多くの用途においてエラストマー材料が好適であり得る。これらは熱可塑性(溶融加工可能)、又は熱硬化性であり得る。好適なエラストマーとして、付加硬化、UV硬化などのシリコーン、並びに湿気硬化性シリコーン、ポリウレタン、ポリ尿素、ポリアクリレート、ブロックコポリマーポリアクリレート、フルオロエラストマー、ペルフルオロエラストマー、ポリエーテルブロックアミド、エチレンビニルアセテート、及びその他同種のもの、並びにこれらのラミネート及び組み合わせが挙げられる。好ましいこれらの材料は、光学的に透き通っている。
特定の実施形態では、粘弾性構成要素は少なくとも1つのPSAを含んでもよい。PSAは、被着体同士を接着するうえで有用であり、(1)強力かつ持続的な粘着性を有し、(2)指で押さえる程度で接着し、(3)被着体上に固定される充分な性能を有し、(4)被着体からきれいに取り除かれるように充分な凝集力を有する、といった性質を示す。感圧性接着剤として十分に機能することがわかっている材料は、粘着力、引き剥がし接着力、及び剪断保持力の望ましいバランスをもたらす、必要な粘弾性を呈するよう設計及び処方されたポリマーである。特性の適正なバランスを得るのは、単純なプロセスではない。PSAの定量的な説明は上記に引用したダルキストの参照文献に見ることができる。
有用なPSAとして、天然ゴム、合成ゴム、スチレンブロックコポリマー、(メタ)アクリルブロックコポリマー、ポリビニルエーテル、ポリオレフィン、ポリ(メタ)アクリレート、及びこれらの組み合わせ(これらのブレンド、コポリマー、又はラミネート)をベースにしたものが挙げられる。本明細書で用いる(メタ)アクリルとは、アクリル及びメタクリル化学種の両方を指し、(メタ)アクリレートについても同様である。
有用なPSAとしては、(メタ)アクリレート、ゴム、熱可塑性エラストマー、シリコーン、ウレタン、及びこれらの組み合わせが挙げられる。特定の実施形態では、PSAは(メタ)アクリル系PSA又は少なくとも1種類のポリ(メタ)アクリレートをベースとしたものである。ここで言うところの(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタクリレート基の両方を指す。特に好適なポリ(メタ)アクリレートは、(A)少なくとも1種類のモノエチレン性不飽和アルキル(メタ)アクリレートモノマー、及び(B)少なくとも1種類のモノエチレン性不飽和フリーラジカル共重合性強化モノマーから誘導される。強化モノマーは、アルキル(メタ)アクリレートモノマーよりも高いホモポリマーガラス転移温度(Tg)を有し、得られるコポリマーのTg及び凝集力を増大させるものである。本明細書では、「コポリマー」は2つ以上の異なったモノマーを含有し、ターポリマー類、テトラポリマー等を包含するポリマーを指す。
モノマーAはモノエチレン性不飽和アルキル(メタ)アクリレートであり、コポリマーの可撓性及び粘着力に寄与する。好ましくは、モノマーAは約0℃以下のホモポリマーTgを有する。好ましくは、(メタ)アクリレートのアルキル基は、約4〜約20の平均炭素原子を有し、より好ましくは約4〜約14の平均炭素原子を有する。アルキル基は任意で連鎖中に酸素原子(複数)を含有することができ、それにより例えば、エーテル又はアルコキシエーテルを形成する。モノマーAの例には、それらに限定されないが、2−メチルブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、4−メチル−2−ペンチルアクリレート、イソアミルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−デシルアクリレート、イソデシルアクリレ−ト、イソデシルメタクリレート、及びイソノニルアクリレートが挙げられる。ベンジルアクリレートを使用することもできる。その他の例としては、これらに限定されないが、例えばCARBOWAX(ユニオンカーバイド(Union Carbide)社より市販される)及びNK ester AM90G(日本の新中村化学工業株式会社より市販される)アクリレートなどのポリエトキシル化又はポリプロポキシル化メトキシ(メタ)アクリレートが挙げられる。モノマーAとして使用することが可能な好適なモノエチレン性不飽和(メタ)アクリレートとしては、イソオクチルアクリレート、2−エチル−ヘキシルアクリレート、及びn−ブチルアクリレートが挙げられる。モノマーAとして分類した様々なモノマー類の組み合わせがコポリマーを製造するために使用できる。
モノマーBはモノエチレン性不飽和フリーラジカル共重合性の強化モノマーであり、コポリマーのTg及び凝集力を増大させる。好ましくは、モノマーBは少なくとも約10℃、例えば、約10〜約50℃のホモポリマーTgを有する。より好ましくは、モノマーBは、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、又は(メタ)アクリレートなどの強化(メタ)アクリル系モノマーである。モノマーBの例として、アクリルアミド類が挙げられ、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−エチル−N−アミノエチルアクリルアミド、N−エチル−N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N,N−ジヒドロキシエチルアクリルアミド、t−ブチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、及びN−オクチルアクリルアミドがあるが、これらに限定されない。モノマーBのその他の例には、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、2,2−(ジエトキシ)エチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート又はメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート又はメタクリレート、メチルメタクリレート、イソボルニルアクリレート、2−(フェノキシ)エチルアクリレート又はメタクリレート、ビフェニルアクリレート、t−ブチルフェニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジメチルアダマンチルアクリレート、2−ナフチルアクリレート、フェニルアクリレート、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン、及びN−ビニルカプロラクタム、が挙げられる。モノマーBとして使用できる好適な強化アクリル系モノマーには、アクリル酸、及びアクリルアミドが挙げられる。モノマーBに分類された様々な強化モノエチレン系不飽和モノマーの組み合わせはコポリマーを製造するために使用できる。
いくつかの実施形態では、(メタ)アクリレートコポリマーは、約0℃未満、より好ましくは、約−10℃未満の結果として得られるTgを有するように配合される。こうした(メタ)アクリレートコポリマーは、いずれも(メタ)アクリレートコポリマーの全重量に対して約60〜約98重量%の少なくとも1種類のモノマーA、及び約2〜40重量%の少なくとも1種類のモノマーBを含むことが好ましい。(メタ)アクリレートコポリマーは、いずれも(メタ)アクリレートコポリマーの全重量に対して約85〜約98重量%の少なくとも1種類のモノマーA、及び約2〜15重量%の少なくとも1種類のモノマーBを含むことが好ましい。
有用なゴムベースのPSAには大まかに天然ゴムベース及び合成ゴムベースの2つの部類がある。有用な天然ゴムベースのPSAは一般に素練り天然ゴム、例えばいずれも素練りゴムの総重量に対して約20〜約75重量%の1以上の粘着付与樹脂、約25〜約80重量%の天然ゴム、及び通常約0.5〜約2.0重量%の1以上の酸化防止剤を含む。天然ゴムは、薄青色のクレープ等級からより暗色のリブ付きスモークシートまでの等級であってよく、粘度調節ゴム等級のCV−60、及びリブ付きスモークシートゴム等級のSMR−5などの例がある。天然ゴムと共に使用される粘着付与樹脂には、一般にウッドロジン及びその水素添加された誘導体;様々な軟化点のテルペン樹脂、及びエクソン社からのC5脂肪族オレフィン誘導体樹脂のエスコレズ(ESCOREZ)1300シリーズのような石油ベース樹脂、が挙げられるがそれらに限定されない。
接着剤の凝集力の損失につながるゴムに対する酸化的攻撃を遅らせるために天然ゴムと共に酸化防止剤を使用することができる。有用な酸化防止剤には、R.T.Vanderbilt Co.,Inc.からAGERITE Resin Dとして入手可能なN−N’−ジ−β−ナフチル−l、4−フェニレンジアミンのようなアミン類;Monsanto Chemical Co.からSANTOVAR Aとして入手可能な2,5−ジ−(t−アミル)ヒドロキノンのようなフェノール類;Ciba−Geigy Corp.からIRGANOX 1010として入手可能なテトラキス[メチレン3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピアネート]メタン;酸化防止剤2246として既知の2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール);及びジブチルジチオカルバミン酸亜鉛のようなジチオカーバメート類が挙げられるが、これらに限定されない。硬化剤を使用してPSAを少なくとも部分的に加硫(架橋)することができる。
有用な合成ゴムベースのPSAとしては、自己粘着性、あるいは非粘着性で粘着付与剤を必要とするようなほぼゴム状のエラストマーである接着剤がある。自己粘着性の合成ゴムPSAとしては、例えば、イソブチレンと3%未満のイソプレンとのコポリマーであるブチルゴム、イソプレンのホモポリマーであるポリイソブチレン、ポリブタジエン、又はスチレン/ブタジエンゴムが挙げられる。ブチルゴムPSAはジブチルジチオカルバミン酸亜鉛などの酸化防止剤をしばしば含有する。ポリイソブチレンPSAは通常、酸化防止剤を含有しない。一般的に粘着付与剤を必要とする合成ゴムPSAは、分子量が通常極めて大きい天然ゴムPSAと比較して溶融処理を行うことも一般に容易である。合成ゴム感圧性接着剤はポリブタジエン又はスチレン/ブタジエンゴムを10部〜200部の粘着付与剤、及びイルガノックス1010のような酸化防止剤を一般的にゴム100部当たり0.5部〜2.0部含む。合成ゴムの例はBFグッドリッチ(Goodrich)社から入手可能なスチレン/ブタジエンゴム、アメリポール(AMERIPOL)101 1Aである。
合成ゴムPSAと共に使用することが可能な粘着付与剤としては、ハーキュレス社(Hercules, Inc.)社より販売される安定化ロジンエステルであるFORAL 85、テネコ社(Tenneco)より販売されるSNOWTACKシリーズのガムロジン、シルバケム社(Sylvachem)より販売されるAQUATACシリーズのトールオイルロジン、ハーキュレス社より販売されるポリテルペンであるPICCOLYTE Aシリーズなどの合成炭化水素樹脂、ESCOREZ 1300シリーズのC5脂肪族オレフィン誘導樹脂、及びESCOREZ 2000シリーズのC9芳香族/脂肪族オレフィン誘導樹脂などのロジン誘導体が挙げられる。硬化剤を添加してPSAを少なくとも部分的に加硫(架橋)することができる。
有用な熱可塑性エラストマーPSAとしては、一般にA−B又はA−B−A型のエラストマー(ただしAは熱可塑性スチレンブロックを表し、Bはポリイソプレン、ポリブタジエン、又はポリ(エチレン/ブチレン)のゴムブロックを表す)、及び樹脂を含むスチレンブロックコポリマーPSAが挙げられる。ブロックコポリマーPSAにおいて有用な各種のブロックコポリマーの例としては、シェルケミカル社(Shell Chemical Co.)より販売されるKRATON D1107P、及びエニケム・エラストマーズ・アメリカ社(EniChem Elastomers Americas,Inc.)より販売されるEUROPRENE SOL TE 9110などの直鎖型、ラジアル型、星型、及びテーパ型のスチレン−イソプレンブロックコポリマー;シェルケミカル社より販売されるKRATON G1657などの直鎖スチレン−(エチレン−ブチレン)ブロックコポリマー;シェルケミカル社より販売されるKRATON G1750Xなどの直鎖スチレン−(エチレン−プロピレン)ブロックコポリマー;並びにシェルケミカル社より販売されるKRATON D1118X及びエニケム・エラストマーズ・アメリカ社より販売されるEUROPRENE SOL TE 6205などの直鎖型、ラジアル型、及び星型スチレン−ブタジエンコポリマーが挙げられる。ポリスチレンブロックは、ブロックコポリマーPSAに2相構造を生じさせる回転楕円形、円筒形、又はプレート形の形状のドメインを形成する傾向がある。
ゴム相に関連する樹脂は、エラストマー自体が充分な粘着性を有さない場合には熱可塑性エラストマーPSAと共に使用することができる。ゴム相に関連する樹脂の例には、グッドイヤー(Goodyear)社から入手可能なエスコレズ(ESCOREZ)1300シリーズ及びウイングタック(WINGTACK)シリーズのような脂肪族オレフィン誘導樹脂;ハーキュレス(Hercules)社から入手可能なフォーラル(FORAL)シリーズ及びステイビライト(STAYBELITE)エステル10のようなロジンエステル;エクソンから入手可能なエスコレズ(ESCOREZ)5000シリーズのような水素添加炭化水素;ピコライト(PICCOLYTE)Aシリーズのようなポリテルペン;ハーキュレス(Hercules)社から入手可能なピコフィン(PICCOFYN)A100のような石油源又はテルペンテイン源から誘導されるテルペンフェノール樹脂が挙げられる。
熱可塑性相に関連する樹脂は、エラストマー自体が充分な固さを有さない場合には熱可塑性エラストマーPSAと共に使用することができる。熱可塑性相に関連する樹脂には、ハーキュレス(Hercules)社から入手可能な芳香族炭化水素樹脂のピッコ(PICCO)6000シリーズのようなポリ芳香族化合物;ネヴィル(Neville)から入手可能なクマール(CUMAR)シリーズのようなクマロン−インデン樹脂;及びアマコ(Amoco)社から入手可能なαメチルスチレン樹脂のアマコ(AMOCO)18、ハーキュレス社から入手可能なアルキル芳香族ポリインデン樹脂のピッコヴァー(PICCOVAR)130、及びハーキュレス社から入手可能なαメチルスチレン/ビニルトルエン樹脂のピッコテクス(PICCOTEX)シリーズ、のようなコールタール又は石油から誘導され約85℃を超える軟化点を有する高溶解度パラメータのその他の樹脂が挙げられる。
有用なシリコーンPSAとしては、ポリジオルガノシロキサン及びポリジオルガノシロキサンポリオキサミドが挙げられる。有用なシリコーンPSAとしては、ケイ素に結合した水素及び脂肪族不飽和結合を有する1以上の成分間でのヒドロシリル化反応によって形成されるシリコーン含有樹脂がある。ケイ素と結合した水素を有する成分の例としては、高分子量ポリジメチルシロキサン又はポリジメチルジフェニルシロキサン及びポリマー鎖の両端に残留シラノール官能基(SiOH)を有するものが挙げられる。脂肪族不飽和結合を有する成分の例としては、2以上の(メタ)アクリレート基又はポリジオルガノシロキサンのソフトセグメントと尿素で終端するハードセグメントとを含むブロックコポリマーによって官能化されたシロキサンが挙げられる。ヒドロシリル化は白金触媒を用いて行うことができる。
有用なシリコーンPSAは、ポリマー又はゴム、及び場合により用いられる粘着付与樹脂を含みうる。
粘着付与樹脂は一般的にトリメチルシロキシ(OSiMe)基で末端キャップされ、更に特定の残留シラノール官能基を有する3次元シリケート構造である。粘着付与樹脂の例には、ゼネラルエレクトリック(General Electric)社のシリコーン樹脂部門(ニューヨーク州ウオータフォード)から入手可能なSR 545、シンエツシリコーンズ・オフ・アメリカ社(カリフォルニア州トーランス)から入手可能なMQD−32−2が挙げられる。
典型的なシリコーンPSAの製造は、米国特許第2,736,721号(Dexter)に記載されている。シリコーン尿素ブロックコポリマーPSAの製造は、米国特許第5,214,119号(Leirら)に記載されている。
有用なシリコーンPSAは、米国特許第7,361,474号(Shermanら)に述べられるようにポリジオルガノシロキサンポリオキサミド及び任意の粘着付与剤を含むものでもよい。例えば、ポリジオルガノシロキサンポリオキサミドは式Iの少なくとも2つの繰り返し単位を有してもよい。
Figure 0005706419
式中、各Rは、独立して、アルキル、ハロアルキル、アラルキル、アルケニル、アリール、又はアルキルで置換されたアリール、アルコキシ、又はハロであり、ここでR基の少なくとも50パーセントがメチルであり、各Yは、独立して、アルキレン、アラルキレン、又はこれらの組み合わせであり、Gは、式RHN−G−NHRのジアミンから、2つの−NHR基を除いたものに等しい二価の残基であり、Rは水素若しくはアルキルであり、又はRはG及び両者が結合した窒素と共に複素環基を形成し、nは、独立して、40〜1500の整数であり、pは1〜10の整数であり、アスタリスク()は、コポリマー中で、別の基に繰り返し単位が結合する場所を示す。コポリマーは、pが1に等しい第1の繰り返し単位、及びpが少なくとも2である第2の繰り返し単位を有しうる。Gは、アルキレン、ヘテロアルキレン、アリーレン、アラルキレン、ポリジオルガノシロキサン、又はこれらの組み合わせを含むものでもよい。整数nは40〜500の整数であってもよい。これらのポリジオルガノシロキサンポリオキサミドは粘着付与剤と組み合わせて使用することができる。有用な粘着付与剤として、米国特許第7,090,922 B2号(Zhouら)に記載されるようなシリコーン粘着付与樹脂が挙げられる。これらのシリコーン含有PSAの一部のものは熱によって活性化することができる。
PSAは、架橋が粘弾性又は弾性導光材の所望の性質に影響しない程度で架橋することができる。一般的にPSAは、架橋が粘弾性導光材の粘度特性に影響しない程度で架橋することができる。架橋を用いることでPSAの分子量及び強度が高められる。架橋の程度は、粘弾性導光材の対象用途に応じて選択してもよい。架橋剤を使用することにより化学的架橋、物理的架橋、又はこれらの組み合わせを形成することができる。化学的架橋には共有結合及びイオン結合が含まれる。共有結合による架橋は、重合反応に多官能性モノマーを使用し、この後、例えば紫外線照射、熱、イオン化放射線、水分、又はこれらの組み合わせなどを用いた硬化によって形成することができる。
物理的架橋には非共有結合が含まれ、一般に熱可逆反応である。物理的架橋の例には、例えば、熱可塑性エラストマーブロックコポリマーに含められる高Tgの(即ち、室温より高い、好ましくは70℃より高いTgを有するもの)ポリマーセグメントが挙げられる。そのようなセグメントは凝集して物理的架橋を形成し、その架橋は加熱によって消失する。そのような熱可塑性エラストマーのような物理的架橋PSAが使用される場合、エンボス加工は典型的には接着剤が流動する温度より低い温度で、又は更に大幅に低い温度で実施される。ハードセグメントは、米国特許第4,554,324号(Husmanら)のスチレンマクロマー、及び/又は国際公開第99/42536号(Starkら)に記載のポリマーイオン架橋などの酸塩基の相互作用(すなわち、同一ポリマー内、若しくはポリマーの間、又はポリマーと添加剤との間の官能基を必要とするもの)を含む。
好適な架橋剤はまた、米国特許第4,737,559号(Kellen)、同第5,506,279号(Babuら)、及び同第6,083,856号(Josephら)に開示される。架橋剤は、紫外線(例えば、約250nm〜約400nmの波長を有する放射光)に曝露されるとコポリマーを架橋させる光架橋剤でもよい。架橋剤は有効量で使用される。有効量とは、PSAを架橋させて所望の最終的な接着性を得るうえで適当な凝集力を与えるのに充分な量を意味する。架橋剤はモノマー全重量に対して約0.1重量部〜約10重量部の量で使用されることが好ましい。
いくつかの実施形態では、粘弾性構成要素(例えば、粘弾性導光材)は、米国特許第7,255,920 B2号(Everaertsら)に記載されるような、(メタ)アクリレートブロックコポリマーから形成されるPSAを含む。広くは、これらの(メタ)アクリレートブロックコポリマーは、アルキルメタクリレート、アラルキルメタクリレート、アリールメタクリレート、又はこれらの組み合わせを含む第1のモノマー組成物の反応生成物である少なくとも2つのAブロックポリマー単位であって、各Aブロックが少なくとも50℃のTgを有し、メタクリレートブロックコポリマーがAブロックを20〜50重量%含む、少なくとも2つのAブロックポリマー単位と;アルキル(メタ)アクリレート、ヘテロアルキル(メタ)アクリレート、ビニルエステル、又はこれらの組み合わせを含む第2のモノマー組成物の反応生成物である少なくとも1つのBブロックポリマー単位であって、Bブロックが20℃以下のTgを有し、(メタ)アクリレートブロックコポリマーがBブロックを50〜80重量%含む、少なくとも1つのBブロックポリマー単位とを含み;Aブロックポリマー単位は、Bブロックポリマー単位のマトリックス中に、約150nm未満の平均寸法を有する微小領域として存在する。
いくつかの実施形態では、粘弾性構成要素(例えば、粘弾性導光材)は、例えば、3M Companyの転写テープVHB Acrylic Tape 4910F、及び3M Optically Clear Laminating Adhesives(8140及び8180シリーズ)などの、透明アクリルPSAを含む。
いくつかの実施形態では、粘弾性構成要素(例えば、粘弾性導光材)は、米国特許第6,663,978 B1号(Olsonら)に記載されるような、置換又は非置換の芳香族部分を含有する少なくとも1つのモノマーから形成されたPSAを含む。
Figure 0005706419
(式中、Arは、非置換又はBr及びR からなる群から選択される置換基によって置換された芳香族基であり、ただしyは芳香族基に結合した臭素の数を表す1〜3の整数であり、Rは炭素数2〜12の直鎖又は分枝したアルキルであり、zは芳香族環に結合したR置換基の数を表し、y及びzがいずれも0でないものとして0又は1であり、XはO又はSであり、nは0〜3であり、Rは炭素数2〜12の非置換の直鎖又は分枝したアルキル連結基であり、RはH又はCHである。)
いくつかの実施形態では、粘弾性構成要素(例えば、粘弾性導光材)は、(a)ペンダントビフェニル基を有するモノマー単位と、(b)アルキル(メタ)アクリレートモノマー単位とを含む米国特許公開第2009−0105437−A1号(Determanら)に述べられるようなコポリマーを含む。
いくつかの実施形態では、粘弾性構成要素(例えば、粘弾性導光材)は、(a)ペンダントカルバゾール基を有するモノマー単位と、(b)アルキル(メタ)アクリレートモノマー単位とを含む米国特許仮出願第60/983735号(63760US002、Determanら)(国際公開第2009/058513号の優先権書類)に述べられるようなコポリマーを含む。
いくつかの実施形態では、粘弾性構成要素(例えば、粘弾性導光材)は、接着剤マトリクス内に分散され、ルイス酸塩基対を形成するブロックコポリマーを含む米国特許仮出願第60/986298号(Schafferら)(国際公開第2009/061673号の優先権書類)に述べられるような接着剤を含む。このブロックコポリマーはABブロックコポリマーを含み、Aブロック相が分離してBブロック/接着剤マトリクス中にマイクロドメインを形成する。例えば、接着剤マトリクスは、アルキル(メタ)アクリレートと、ペンダント酸官能基を有する(メタ)アクリレートとのコポリマーを含んでもよく、ブロックコポリマーはスチレン−アクリレートコポリマーを含んでもよい。マイクロドメインは、散乱入射光を進ませるだけ充分に大きいが入射光を後方散乱させるほどには大きくないものでもよい。典型的にはこれらの微小領域は、可視光の波長(約400〜約700nm)よりも大きい。特定の実施形態では、マイクロドメインのサイズは約1.0〜約10μmである。
粘弾性導光材は延伸剥離性PSAを含んでもよい。剥離延伸性PSAとは、0°又はそれに近い角度で引っ張った場合に基材から剥離することができるPSAである。いくつかの実施形態では、粘弾性導光材又は粘弾性導光材で使用された延伸剥離性PSAは、1rad/秒及び−17℃で測定された場合、約10MPa未満の剪断力貯蔵弾性率を有する、又は1rad/秒及び−17℃で測定された場合、約0.03〜約10MPaを有する。延伸剥離性PSAは、分解、再加工、又は再利用が望ましい場合に使用することができる。
粘弾性構成要素(例えば、粘弾性導光材)は、所望により、充填剤、粒子、可塑剤、連鎖移動剤、反応開始剤、酸化防止剤、安定剤、遅炎剤、粘度調整剤、発泡剤、帯電防止剤、色素及び顔料、蛍光染料及び顔料、燐光染料及び顔料といった着色剤、繊維強化剤、並びに織布及び不織布など、1つ以上の添加物を含み得る。
このような添加物は、活性物質(所望の効果に対して活性がある)であってもよい。好ましくは、形状追従性ポリマー層に組み込まれる活性物質は、形状追従性ポリマー層に可溶性である。あるいは、例えば形状追従性ポリマー層に可溶性でない場合は、本明細書に記載される医療物品の表面上に活性物質を配置(例えば、コーティング又は印刷)することができる。
好適な活性物質として、例えば、抗菌剤(ヨード又はヨードフォア、及び可撓性ポリマーフィルムについて本明細書に記載されるその他のもの)、抗刺激剤、創傷治癒を促進する活性剤(一酸化窒素、ステロイド、ホルモン、ペプチドなどを放射する化合物)、皮膚明化剤(及び年齢による染みを減らす又は消すその他の剤)、イブプロフェン、メントール、サリチル酸メチル、カンファー、その他同種のものなどの鎮痛剤、又はこれらの組み合わせが挙げられる。その他好適な抗菌剤として、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、2−ヒドロキシブタン酸、3−ヒドロキシブタン酸、マンデル酸、グルコン酸、酒石酸、並びにこれらの誘導体(例えば、ヒドロキシル、フェニル基、ヒドロキシフェニル基、アルキル基、ハロゲン、並びにこれらの組み合わせで置換された化合物)などに限定されないα−ヒドロキシ酸;サリチル酸、C8〜C18脂肪酸などのβヒドロキシ酸;C8〜C18スルホン酸及びその塩;少なくとも8個の炭素原子である少なくとも1つのアルキル鎖、及び/又はベンジル基を有する四級アンモニウム界面活性剤;パラクロロメタキシレノール(PCMX);トリクロサン;ヘキサクロロフェン;グリセロールモノラウレート、グリセロールモノカプリレート、グリセロールモノカプレート、プロピレングリコールモノラウレート、プロピレングリコールモノカプリレート、プロピレングリコールモノカプレートなどに限定されないグリセリンとプロピレングリコールの脂肪酸モノエステル;フェノール;ポリヘキサメチレンビグアニドなどに限定されないポリ第四アミン;塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ジデシルジメチルアンモニウムなどのような少なくとも8個の炭素原子の1つ又は2つのアルキル基を有する四級アンモニウム界面活性剤、ハロゲン化ベンゼトニウム及びオクテニジン、並びにこれらの誘導体などの低分子カチオン性抗菌剤、少なくとも8個の炭素原子の少なくとも1つのアルキル鎖を有する四級アンモニウムシラン;塩化銀、酸化銀、及びスルファジアジン銀などに限定されない銀及び銀塩;メチル、エチル、プロピル、及びブチルパラベン;オクテニデン(octenidene);過ホウ酸塩、過酸化水素とポリビニルピロリドンの複合体(例えば、ISPのPeroxydone)などの過酸化水素を発生する化合物、ティーツリー油、グレープフルーツ種子抽出物、その他同種のものなどの天然油、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
材料及びその性質(例えば、弾性率)に依存して、形状追従性ポリマー層の厚さは可変であってもよい。特定の実施形態において、特に外科用切開ドレープ内で又はドレープと共に用いられるとき、向かい合う第1及び第2の主表面を有する形状追従性ポリマー層の厚さは、典型的には第1の主表面と第2の主表面との間が少なくとも1ミリメートル(mm)、及び好ましくは少なくとも2mmである。2mmを超える形状追従性ポリマー層が好ましい。形状追従性ポリマー層が厚すぎる場合、施術者が、切開部を効果的に配置するために、下部の生体構造(例えば、骨ばった隆起)を感じることができなくなる場合がある。また、形状追従性ポリマー層の厚さが大きくなると、典型的には湾曲した身体面上の柔軟性が低下する。形状追従性ポリマー層の厚さは、典型的には10mm以下、多くの場合8mm以下、更に多くの場合5mm以下である。代表的な厚さの範囲は3mm〜5mmである。
形状追従性ポリマー層(例えば、粘弾性導光材層)のサイズは、用途(例えば、作られる切開部のサイズ)に応じて様々なサイズであってもよい。例えば、外科用切開ドレープ内で又はドレープと共に用いられるとき、典型的な形状追従性ポリマー層は、所望の切開部の長さより、両端において少なくとも2cm長い。典型的な形状追従性ポリマー層は、切開部の各側部に少なくとも3cm、多くの場合4cm以上の幅を有する(6cm〜8cm幅の典型的な形状追従性ポリマー層となる)。所望の場合、より大きい層を使用できるが、外科用途においては、そのような層は典型的には無駄になり、適用しづらい場合がある。
形状追従性ポリマー層(例えば、粘弾性層)の厚さは、典型的には全体にわたって均一である。しかし、所望の効果に対して材料内で厚さが可変であるように、凹凸があったり、不均一であったりしてもよい(例えば、図3a及び3b参照)。例えば、切開部の領域(例えば、材料の中央部)内及びその周囲で厚く、その領域の残り全体で薄く(例えば、材料の縁部でテーパ形状)なってもよく、これにより縁部においてより柔軟性をもたらすことができる。テーパ形状の構成体(図3aに示されるような)は、特定の実施形態、特に可撓性ポリマー材料が形状追従性ポリマー層の上部にある場合に、縁部における工程を少なくするためより薄い縁部が望ましい場合がある。また、中央部より縁部が薄い医療物品は、特に光が2箇所以上の縁部と結合するとき、より多くの光が中央部に導かれる結果となり得る。
導光材としての使用の有無にかかわらず、剥離ライナーを形状追従性ポリマー層上に配置してよい。いかなる時点においても剥離ライナーを取り外し、形状追従性ポリマー層を暴露することができる。代表的な剥離ライナーは、接着層と接触するための低接着力表面を有する。剥離ライナーは、クラフト紙などの紙、又はポリ塩化ビニール、ポリエステル、ポリオレフィン、酢酸セルロース、エチレンビニールアセテート、ポリウレタンなどのポリマーフィルムを含みうる。剥離ライナーは、シリコーン含有材料又はフルオロカーボン含有材料などの剥離剤の層でコーティングすることができる。例示的な剥離ライナーとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルム上にシリコーン剥離コーティングを有する、シー・ピー・フィルムズ社(CP Films Inc.)より「T−30」及び「T−10」の商品名で市販されるライナーが挙げられる。代表的な剥離ライナーには、微細構造化されたもののような構造化された剥離ライナーが挙げられる。ガンマ線滅菌用の製品では、紙、ポリエチレン、ポリエステル、又はポリエチレンコーティングしたポリエステルライナーの使用が好ましい。
導光材
本明細書の医療物品が形状追従性ポリマー層(粘弾性又は弾性層)以外の導光材を含む場合、導光材は光学的透過性材料を含む。すなわち、導光材は、光を透過できる光学的に透明な材料を含む。光ガイドの屈折率は、約1.3〜約2.6、1.4〜約1.7、又は約1.5〜約1.7の範囲であってもよい。導光材を作製するために使用される特定の材料は、必要とされる屈折率又は屈折率の範囲に依存し、これは医療物品の他の設計要素の影響を受ける可能性がある。例えば、光ガイドを作製するために使用される材料は、粘弾性層よりも高い屈折率を有する必要があり得る。
導光材は、ポリマー材料若しくはガラス(ドレッシング材内の視界窓にあるような)、又はそのいくつかの組み合わせを含んでもよい。光ガイドに用いられることができる代表的なポリマーには、ポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリレート、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリイミド、環状オレフィンコポリマーが挙げられる。光ガイドに用いられることができる特定のポリマーには、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ビス−フェノールAポリカルボネート、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、及びこれらの誘導体が挙げられる。導光材は、液体を含んでもよい(例えば、チャンバで封止される場合)。
光ガイドは、溶融加工された又は放射線硬化された材料で作製されてもよい。
導光材は、米国特許出願第12/199,862号(米国特許公開第2009/0067151号として公開)、米国特許第6,033,604号(Lundinら)、米国特許公開第2003/0034445 A1号(Boydら)、国際公開第02/070237 A1号(Lundin)、米国特許公開第2008/232135 A1号(Kinderら)、米国特許第6,367,941 B2号(Leaら)、同第6,845,212 B2号(Gardinerら)、国際公開第2008/022007 A1号(Vogtら)、及び米国特許第7,046,905 B1号(Gardinerら)に記載されるようなフィルムであってもよい。
光ガイドの厚さは、要求通りに機能することができる限り特に限定されない。光ガイドの厚さは、光源に基づいて、又は光源との関連で選択され得る。例えば、設計パラメータは、特定の光源が使用されるのを制限する又は更には必要とする場合があり、光ガイドに入射することが必要な光の最小量、又は光の量の最小範囲が存在する場合がある。したがって、光ガイドの厚さは、所与の光源からの光の必要量が光ガイドに入るように選択されることができる。特に薄くなるように設計された光学デバイスで使用するために、光ガイドの最大厚さが要求され得る。導光材の代表的な厚さは、約0.4ミル(10マイクロメートル)〜約1000ミル(25mm)、約1ミル(25マイクロメートル)〜約300ミル(7.5mm)、約1ミル(25マイクロメートル)〜約60ミル(1500マイクロメートル)、又は約0.5ミル(13マイクロメートル)〜約30ミル(750マイクロメートル)の範囲である。
光源
一般には、導光材(例えば、粘弾性又は弾性導光材)は、光源によって放射された光の少なくとも一部を受光するように構成される。いくつかの実施形態では、光学的結合が起こるように、光源を導光材(例えば、粘弾性又は弾性の柔軟性導光材)に押し込むことができるため、特別に設計された入力面を必要としなくてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、導光材がPSAを含む粘弾性導光材の場合、光源を導光材に張り付けることができる。いくつかの実施形態では、光源は、導光材(例えば、粘弾性導光材)に埋入され得る。したがって、導光材と直接的に接触する(例えば、触れる、導光材内に組み込まれる)か、接触しないかに関わらず、光源を導光材に光学的に結合してもよい。
いくつかの実施形態では、導光材(例えば、粘弾性導光材)は、光源から受光するように構成された入力面を含む。入力面は光学的結合手段及び/又は特定の光源に応じて様々なトポグラフィーを有しうる。入力面は適当な曲率を有しうる。入力面をなす入力端は、光源の凸レンズを受容するための例えば凹状の半球の空洞のような特定の空洞を有してもよい。あるいは、入力面は光源からの光を導光材(例えば、粘弾性導光材)に光学的に結合させるためのプリズム又はレンズなどの屈折構造を有してもよい。
特定の実施形態では、光源と入力端との間に配置された抽出器物品を使用することによって光源によって放射される光の少なくとも一部との光学結合を促進することができる。有用な抽出器物品は光源からの光を抽出するのに適した曲率を有しうる。導光材(例えば、粘弾性導光材)の屈折率と光源のいくつかの要素を一致させるための結合材料を使用してもよい。導光材(例えば、粘弾性導光材)を光源の一部に取り付け、次に熱及び/又は光を用いて硬化させて架橋材料を形成するために、架橋可能な材料を使用してもよい。取り付けることにより、架橋可能な材料を光源からの光で硬化してもよい。
結合材料はシリコーンゲルを含みうる。シリコーンゲルは架橋されてもよい。シリコーンゲルはシリコーンオイルと混合してもよい。シリコーンゲルは、例えばジメチルシリコーン、ジフェニルシリコーン、又はフェニルメチルシリコーンなどの1以上のシリコーン材料を含んでもよい。シリコーンゲルは、架橋されているフェニルメチルシリコーン部分を含むことができる。シリコーンゲルは、架橋されているフェニルメチルシリコーン部分とフェニルメチルシリコーンオイルとを含むことができる。シリコーンゲルは、架橋されているフェニルメチルシリコーン部分とフェニルメチルシリコーンオイルとを、0.2:1〜5:1の重量比で含むことができる。シリコーンゲルは架橋されたフェニルメチルシリコーンを含んでもよい。シリコーンゲルの代表的な用途は米国特許第7,315,418号(DiZioら)に記載されている。
光源は光源からの光の少なくとも一部が導光材に入射できるように、導光材(例えば、粘弾性導光材)と光学的に結合させることができる。例えば、光源は、光源によって放射された光の1%よりも多い、10%よりも多い、20%よりも多い、30%よりも多い、40%よりも多い、50%よりも多い、90%よりも多い、又は約100%の光が導光材(例えば、粘弾性又は弾性導光材)に入射するように、導光材(例えば、粘弾性導光材)と光学的に結合させることができる。別の例では、光源は、光源によって放射された光の約1〜約10%、約1〜約20%、約1〜約30%、約1〜約40%、約1〜約50%、約1〜約100%、約1〜約100%、約50〜約100%、又は約1〜約100%が導光材(例えば、粘弾性導光材)に入射するように、導光材(例えば、粘弾性導光材)と光学的に結合させることができる。光源はランダムな又は特定の角度分布を有する光を放射するものでもよい。
光源は任意の適当な光源を用いることができる。例示的な光源の例としては、冷陰極蛍光ランプなどの線形光源及び発光ダイオード(LED)などの点光源が挙げられる。例示的な光源としては更に、有機発光素子(OLED)、白熱灯、蛍光灯、ハロゲンランプ、紫外線灯、赤外線源、近赤外線源、レーザー、又は化学的光源が挙げられる。一般に光源によって放射される日ありは可視光であっても不可視光であってもよい。本発明の医療物品及び方法で用いられる光は、VIS、UV、又はIR波長であってもよい。狭域スペクトルの波長(例えば、レーザーは2つ以上の波長を有し、LEDは複数の波長の狭域スペクトルを有する)、又は広域スペクトルの波長(例えば、電球から放射されるような)であってもよい。光源を、可視的な照明、又は加熱(例えば、IR放射加熱、抗菌活性、又は他の目的)などその他の目的に用いてもよい。
少なくとも1つの光源を使用することができる。例えば、1〜約10,000個の光源を使用することができる。光源は、導光材(例えば、粘弾性導光材)の縁部又はその近くに配置されたLEDの列を有し得る。光源は、LEDから放射された光が所望の領域全体にわたって継続的又は均一に導光材(例えば、粘弾性導光材)を照らし出すように、回路上に配置されたLEDを含むことができる。光源は、導光材(例えば、粘弾性導光材)内で色を混合できるように、異なる色の光を放射するLEDを含んでよい。これにより、絵柄が使用時の異なる時間に異なる見え方をするように設計することができる。また、手術中の異なる時間において異なる色を出してもよい。
任意の適当な手段によって光源に電力供給することができる。電池(例えば、薄膜電池、電池テープ)、直流電源、交流/直流電源、交流電源、太陽光電池を用いて、又は名称「Remotely Powered Lightguide」の米国仮特許出願第61/256,827号(2009年10月30日出願)に記載されるようなRFID手段により無線的に、光源に電力を供給できる。
光源は、突き刺し用に先端を形成し、業界標準の電気接続クリップ又はコネクタ(例えば、3M RED DOT電極製品に用いられるような)を利用するハウジングに接続されるポリカーボネート又はポリメチルメタクリレート(PMMA)などの固体材料内に封入したLEDであってもよい。このようにして、任意の所望の点で厚い形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)導光材層内にLEDを押し込み、患者組織の所望の場所にカスタム照明をもたらすことができる。このようなLEDの「押しピン」又は「押しストリップ」に、上部に適用された電池テープのストリップにより電力を供給できる。交互に、押しピンが挿入される電池タップのストリップにより、押しピンに電力を供給できる。
図9に例示されるように、典型的な外科手術において、患者組織27が術前皮膚用製品25で覆われ、可撓性ポリマーフィルム22及び感圧性接着剤24を含む切開ドレープが術前皮膚用製品25に接着され、感圧性接着剤26でコーティングされた形状追従性ポリマー(例えば、粘弾性)導光材層20が、切開ドレープの可撓性ポリマーフィルム22に接着され、LED押しピン14が形状追従性ポリマー導光材層20に挿入される。これら全ての皮膚のカバーリング(術前皮膚用製品、切開ドレープ、及び形状追従性ポリマー導光材層)を通して組織27を切開することにより、切開開口部18を形成する。LED押しピン14の電源を入れると、光が矢印で示す経路に沿って形状追従性ポリマー導光材層20の中を伝わり、形状追従性ポリマー導光材層20の切開縁部16で放射される。施術者は、収縮プロセスにより、この光を切開開口部内に導くことができる。
可撓性ポリマーフィルム
有用な可撓性ポリマーフィルムは、好ましくは透明又は半透明のポリマー材料である。可撓性フィルムの材料は、長時間の手術中、好ましくはフィルムを通して水分を蒸発させることができる。本発明の可撓性ポリマーフィルムは、典型的には従来の外科用切開ドレープの形状で提供される。したがって本明細書では、用語「切開ドレープ」は、従来の切開ドレープ(例えば、外科手術に用いられる可撓性ポリマーフィルムで、本明細書に記載されるような形状追従性ポリマー導光材層を含まないもの)を意味してもよく、又は外科手術で用いられる本発明の医療物品(例えば、可撓性ポリマーフィルム上に任意に配置される形状追従性ポリマー導光材層)を意味してもよい。
切開ドレープは、患者の皮膚上の細菌による細菌汚染への手術創の暴露を最低限にするため、一般に外科手術中に用いられる。手術部位をドレープで覆うと、無菌的な手術面を提供し、非無菌的領域と手術創との間の微生物の移動を最小限に抑える。これらの手段により、患者の血液及びその他体液中の病原体から医療専門家を保護するのに役立てることもできる。重要なことには、切開ドレープを用い、布地のドレープなどの他の物品を手術部位にしっかりと保持することもできる。
外科用切開ドレープを適切に機能させる目的で、施術者(例えば、外科医)がきれいな外科切開部を作れるために、切開ドレープは、特に切開点付近において適用後にしわがない。ドレープ内のしわは、それを通して施術者が皮膚を見ることを困難にする(透明性又は半透明性及び可視性が重要である)。更に、切開ドレープにしわが含まれる場合、これらのしわでドレープ下部に液体の通路ができるため、切開ドレープは皮膚上の細菌が創傷部に侵入するのを防ぐことができない。切開点において無菌面を維持すると、手術創の感染の予防が促進される。
従来の切開材料の可撓性ポリマーフィルムは通常、片側に剥離ライナーで覆われる接着剤を有する透明なポリマーフィルムである。好適な切開ドレープの例として、3M Company(St.Paul,MN)から商標名STERI−DRAPE及びIOBANで市販される従来の切開ドレープが挙げられる。このようなドレープは、実質的に透き通っており(透明又は半透明)、皮膚細菌叢に対するバリア維持を助ける、創傷縁部にしっかりと接着する感圧性接着剤でコーティングされた1つの主表面を有する可撓性フィルムが挙げられる。このようなドレープは、身体の輪郭に追従する。その他従来の切開ドレープは、例えば、T.J.Smith and Nephew Ltd.、Medline、及びCardinalなどの供給業者から入手できる。好適な切開ドレープは、例えば、米国特許第4,310,509号、同第4,323,557号、同第4,452,845号、同第4,584,192号、同第5,803,086号、同第5,979,450号、同第5,985,395号、同第6,939,936号、米国再発行特許第31,886号、及び同第31,887号に記載されている。
典型的には切開ドレープは、透明又は半透明の可撓性ポリマー材料から形成される。この材料は、長時間の手術中、好ましくはフィルムを通して水分を蒸発させることができる。切開ドレープに特に好適な材料として、低密度ポリエチレン及び特にメタロセンポリエチレンなどのポリオレフィン(例えば、Dow Chemical Co.から商標名ENGAGEポリエチレンで入手可能)、ポリエステル又はポリエーテルポリウレタンなどのポリウレタン(例えば、B.F.Goodrich(Cleveland,OH)から商標名ESTANE熱可塑性ポリウレタンで入手可能)、ポリエーテルポリエステルなどのポリエステル(例えば、Du Pont Co.(Wilmington,DE)から商標名HYTRELポリエステルエラストマーで入手可能)、及びポリエーテルポリアミドなどのポリアミド(例えば、ELF Atochem,North America,Inc.(Philadelphia,PA)から商標名PEBAX Resinsで入手可能)が挙げられる。このような材料のブレンド、コポリマー、及びラミネートなど、かかる材料の組み合わせを可撓性ポリマーフィルムに使用できる。更に、患者に適用する際の柔軟性を向上するため、フィルムは可撓性であり、好ましくは多少はエラストマー性である。これらの理由により、好ましいフィルムはポリウレタン、ポリエーテルポリエステル、ポリエーテルポリアミド、又はこれらの組み合わせである。フィルムは、典型的には200マイクロメートル以下、多くの場合130マイクロメートル以下、更により多くの場合52マイクロメートル以下の厚さを有する。フィルムは、典型的には少なくとも6マイクロメートル、多くの場合少なくとも13マイクロメートルの厚さ(第1の主表面と第2の主表面との間)を有する。
特定の実施形態では、可撓性フィルムの少なくとも一方の表面の少なくとも主要部分は感圧性接着剤でコーティングされる。可撓性フィルムの全長が接着剤でコーティングされるが、任意の主要部分をコーティングして外科用切開ドレープがその有用な機能を果たせることができ、例えば、接着剤でドレープの全幅又は全長をコーティングする必要はない。例えば、非コーティング部分を可撓性フィルムの縁部の任意の場所に含め、患者からのドレープの取り外しに役立てる、又はフィルムへのハンドルの取り付けに役立てることができる。接着剤コーティング可撓性フィルムは、好ましくは皮膚に強力に接着する体温で粘着性を有する感圧性接着剤である。皮膚表面に均一に付着することで、手術野を無菌的に維持するのに役立つ。創傷の収縮の結果手術中に受けるフィルムの応力、暖かい湿潤環境、及び外科医の手及び器具が創傷の内外で動くことによるフィルムが受ける摩耗があることから、強力接着剤が好ましい。
好適な感圧性接着剤は、皮膚適合性があり、例えば、米国特許第4,310,509号、同第4,323,557号、同第6,216,699号、及び同第5,829,422号、並びに国際公開第00/56828号、及び同第00/78885号に記載されるものが挙げられる。また、米国特許第6,855,386号に記載されるような湿潤粘着性感圧性接着剤も使用できる。好適な感圧性接着剤として、例えば、ホットメルトプロセスによりコーティング可能であってもよいポリマー樹脂組成物が挙げられ、この組成は最終接着剤組成物の所望の接着特性を提供するように選択される。本発明に有用な感圧性接着剤組成物の例として、例えば、天然ゴム、合成ゴム、スチレンブロックコポリマー(スチレンイソプレンスチレン(SIS)、スチレンブタジエン、スチレンイソプレン、及びKraton PolymersからKRATONという商標名で入手可能なものなどのこれらの誘導体を含むが、これらに限定されない)、ポリビニルエーテル、ポリ(メタ)アクリレート(アクリレート及びメタクリレート両方を含む)、ポリαオレフィンなどのポリオレフィン、シリコーン、並びにこれらのブレンド又は混合物をベースとするものが挙げられる。特に好ましい接着剤組成物は、ポリ(メタ)アクリレート(アクリレート及びメタクリレート両方を含む)ベースのものである。ポリアクリレートはまた、N−ビニルラクタム、(メタ)アクリルアミド、スチレン、メチルビニルエーテル、ポリスチレンマクロマー、ビニルアセテートなどに限定されないものなどのその他ビニル非アクリレートモノマーも含んでもよい。感圧性接着剤は、典型的には200マイクロメートル以下、多くの場合150マイクロメートル以下、更に多くの場合100マイクロメートル以下、更により多くの場合50マイクロメートル以下の厚さを有する。感圧性接着剤は、典型的には少なくとも10マイクロメートル、多くの場合少なくとも20マイクロメートル、更により多くの場合少なくとも30マイクロメートルの厚さを有する。
感圧性接着剤は、本質的に粘着性があるポリマーの処方から製造されてもよい。必要に応じて、粘着付与剤をベースのポリマー処方に添加し、感圧性接着剤を形成してもよい。有用な粘着付与剤としては、例えば、ロジンエステル樹脂類、芳香族炭化水素樹脂類、脂肪族炭化水素樹脂類、及びテルペン樹脂類が挙げられる。例えば、油、可塑剤、酸化防止剤、紫外線(「UV」)安定剤、水素添加ブチルゴム、顔料、染料、米国特許第5,750,134号及び同第5,633,010号に開示される生体接着剤組成物及び創傷ドレッシング材で用いられるものなどのヒドロコロイド粒子、追加の抗菌剤、酸化防止剤、並びに硬化剤などの特殊用途に対するその他材料を添加してよい。
商標名IOBANで入手可能なものなどの切開ドレープの一部には、接着剤中に抗菌剤、好ましくはヨードフォアが含有される。ドレープ接着剤に抗菌剤を添加すると、細菌数を大幅に減らすために皮膚に対する殺菌性/静菌性環境を維持することにより、手術時感染の可能性を更に最小限に抑えるのを促進する追加の利益をもたらす。好適な任意の抗菌剤は、例えば、米国特許第5,369,155号の12段32〜39行目に記載されており、ヨード及びヨードフォアを含む。例えば、感圧性接着剤に任意に組み込むことができる抗菌剤として、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、2−ヒドロキシブタン酸、3−ヒドロキシブタン酸、マンデル酸、グルコン酸、酒石酸、並びにこれらの誘導体(例えば、ヒドロキシル、フェニル基、ヒドロキシフェニル基、アルキル基、ハロゲン、並びにこれらの組み合わせで置換された化合物)などに限定されないα−ヒドロキシ酸;サリチル酸などのβヒドロキシ酸;C8〜C18脂肪酸;C8〜C18スルホン酸及びその塩;少なくとも8個の炭素原子である少なくとも1つのアルキル鎖及び/又はベンジル基を有する四級アンモニウム界面活性剤;パラクロロメタキシレノール(PCMX);トリクロサン;ヘキサクロロフェン;グリセロールモノラウレート、グリセロールモノカプリレート、グリセロールモノカプレート、プロピレングリコールモノラウレート、プロピレングリコールモノカプリレート、プロピレングリコールモノカプレートなどに限定されないグリセリン及びプロピレングリコールの脂肪酸モノエステル;フェノール;ポリヘキサメチレンビグアニドなどに限定されないポリ第四アミン;少なくとも8個の炭素原子である少なくとも1つのアルキル鎖を有する四級アンモニウムシラン;塩化銀、酸化銀、及びスルファジアジン銀などに限定されない銀及び銀塩;メチル、エチル、プロピル、及びブチルパラベン;オクテニデン(octenidene);過ホウ酸塩、過酸化水素とポリビニルピロリドンの複合体(例えば、ISPのPeroxydone)などの過酸化水素を発生する化合物、ティーツリー油、グレープフルーツ種子抽出物、その他同種のものなどの天然油、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
従来の外科用切開ドレープは、無菌的な接着剤表面を使用前に保護するため、典型的には接着剤に対する剥離ライナーを有する。剥離ライナーは、紙、プラスチックでコーティングした紙、プラスチックフィルム、織布、不織布、又は編地、並びにフィルム繊維ラミネートなどの様々な材料で製造できる。好ましい剥離ライナー材料として、臨床医がそれを通して患者を見ることができ、それによりフィルムを正確に配置できる透明ポリマーライナーが挙げられる。好ましい透明ポリマーライナーとして、ポリエチレン及びポリプロピレンなどのポリオレフィン、又はポリエステルライナー、並びにポリオレフィンコーティングしたポリエステルなどのラミネートが挙げられる。ガンマ線滅菌用の製品では、紙、ポリエチレン、ポリエステル、又はポリエチレンコーティングしたポリエステルライナーの使用が好ましい。
剥離ライナーがない状態でドレープ自体の上に巻き付けられるドレープでは、通常は、可撓性フィルムは裏側上にシリコーンなどの剥離剤コーティングで処理される。粘弾性層を可撓性フィルムの裏側に配置するように用いる場合、剥離剤コーティングは典型的には使用されず、それによりフィルムと粘弾性層との間の良好な接着を確実にする。あるいは、粘弾性層をこのような剥離剤コーティングに粘着するように設計してもよい。例えば、シリコーン剥離剤コーティングの場合、シリコーンPSA導光材を使用できる。
また、可撓性フィルムを、その上に感圧性接着剤がコーティングされる前に処理し、可撓性フィルム基材への接着剤の接着性を上げることもできる。感圧性接着剤及び/又は粘弾性層の可撓性フィルムへの接着性を上げるのに有用な処理には、化学物質によるプライミング及びコロナ処理が挙げられる。
術前皮膚用製品及びバリアフィルム
術前皮膚用製品は、様々な周知の種類のものであってもよい。本明細書で用いるとき、術前皮膚用製品として、消毒用皮膚用製品、ポリマーフィルム形成剤を有する消毒用皮膚用製品、及び微生物封止剤、つまりバリアとして有用なフィルム形成調製物が挙げられる。また、Kimberly Clarkから商品名INTEGUSEAL(切開ドレープの代わりに皮膚に直接塗布するシアノアクリレート)で市販されるような術前ポリマー性バリアフィルムを用いてもよい。その他の術前皮膚用製品及びバリアフィルムは、米国特許第4,584,192号、同第4,542,012号、同第7,459,167号、及び同第7,030,203号、並びに米国特許公開第2008/0046004号、及び同第2007/0147947号などの多くの特許に記載されている。医療物品が手術時皮膚用製品及び/又はバリアフィルムに接着される場合、このような術前皮膚用製品及び/又はポリマー性バリアフィルムを皮膚上で直接用いることができる。
このような術前皮膚用製品及び/又はポリマー性バリアフィルムを処方し、塗布及び乾燥後に形成されるフィルムの屈折率を調整して光の抽出を促進(又は遅延)させることができる。例えば、皮膚用製品が塗布された後に乾燥される液体であり、得られるフィルムの屈折率が導光材より低い場合、導光材内でTIRが促進される。製品が導光材の屈折率よりも高い場合、導光材から出る光に、皮膚表面上で結合する。製品がいくらかの抽出機構を含有する場合、光が抽出され、再配向され得る。製品がいくらかの蛍光性材料を含有する場合、導光材により放射される光による照明に応じて、着色光の放射が促進され得る。
使用方法
本発明の方法は、外科手術中又はその他医療用途で組織を照明することを含む。
特定の実施形態では、この方法は、従来の外科用切開ドレープを術前皮膚用製品の上から患者に適用し、その後従来の外科用切開ドレープの上から形状追従性ポリマー導光材層を適用することと、又は形状追従性ポリマー導光材層を従来の外科用切開ドレープに適用し、続いて複合体の切開ドレープを患者に適用することと、又は形状追従性ポリマー導光材層を術前皮膚用製品の上から組織(例えば、皮膚)に適用し、その後形状追従性ポリマー導光材層の上から従来の外科用切開ドレープを適用することと、又はDuraPrepなどの術前皮膚用製品の上から形状追従性ポリマー導光材層を適用すること(従来の外科用切開ドレープは使用しない)と、又はKimberly Clarkから商品名INTEGUSEAL(切開ドレープの代わりに皮膚に直接塗布するシアノアクリレート)で入手可能なものなどの術前ポリマー性バリアフィルムの上から形状追従性ポリマー導光材層を適用することと、を含む。したがって、本発明の医療物品(例えば、切開ドレープ)を「患者に」「接着する」とは、これらの代替方法の任意のものを含んでもよい。
一実施形態では、本発明は、外科手術中に患者組織を照明する方法を提供し、この方法は、向かい合う第1及び第2の主表面を有する形状追従性ポリマー導光材層と、形状追従性ポリマー導光材層と光学的に結合される光源と、を含み、光源によって放射された光が形状追従性ポリマー導光材層に入射して全内部反射により形状追従性ポリマー導光材層内を伝搬する、切開ドレープを提供することと、患者組織の形状に追従するように切開ドレープを患者に接着することと、切開ドレープから組織内まで切開して、その切り口で光を放射する切開ドレープの切り口を形成することと、切開ドレープの切り口から放射される光が切開部内及び周囲の組織を照明するような方法で、切開部に沿って組織及び切開ドレープを収縮させることと、を含む。
別の実施形態では、本発明は、患者組織を照明する方法を提供し、この方法は、向かい合う第1及び第2の主表面を有する形状追従性ポリマー導光材層と、形状追従性ポリマー導光材層と光学的に結合される光源と、を含み、光源によって放射された光が形状追従性ポリマー導光材層に入射入して全内部反射により形状追従性ポリマー導光材層を伝搬する、医療物品を提供することと、患者組織の形状に追従し、医療物品の主表面及び/又は縁部から放射される光を用いて患者組織を照明するように、医療物品を患者に接着することと、を含む。
特定の方法では、光は紫外線光を含む。特定の方法では、光は単一波長光を含む。特定の方法では、光は医療物品の縁部から放射される。
特定の方法では、用いられる医療物品は向かい合う第1及び第2の主表面を有する可撓性ポリマーフィルムを含み、形状追従性ポリマー導光材層はフィルムの第1の主表面上に配置される。
別の方法では、本発明は、外科手術中の過剰な組織のたわみ又は折り畳みを示す方法を提供し、この方法は、向かい合う第1及び第2の主表面を有する形状追従性ポリマー導光材層と、光源と、を含み、光源によって放射された光が形状追従性ポリマー導光材層に入射して全内部反射により形状追従性ポリマー導光材層内を伝搬する、切開ドレープを提供することと、患者組織の形状に追従するように切開ドレープを患者に接着することと、切開ドレープから組織内まで切開して、その切り口で光を放射する切開ドレープの切り口を形成することと、切開部に沿って組織及び切開ドレープを収縮させ、それにより切開部に隣接する組織(例えば、皮膚)にしわを寄せることであって、組織のしわによって導光材の全内部反射角を超えるようになり、結果として切り口から放射される光が減少し、しわ領域に沿った切開ドレープの主表面から放射される光が増加し、それにより切開部内及び周囲において過剰な組織のたわみが組織中に起こっている可能性を示すことと、を含む。このようにして、正弦波形状のしわをより明るく、切り口でより暗く照らすことにより、皮膚表面に非常にしわが寄っていること示すセンサとして本発明の医療物品を作用させることができる。これにより、皮膚が過剰な収縮により損傷していることの指標を提供する。
本発明の医療物品のその他用途として、創傷、座瘡、酒さ、局所感染症、年齢による染み、静脈瘤などといった局所症状の、光及び/又は熱を用いた治療が挙げられる。また、医療物品は、例えば乳児の黄疸治療のための所望の波長の光を分布する貼付剤であってもよい。
本発明の医療物品は、組織を加熱するIR光の送達に用いることもできる。例えば、医療物品は、メントールタイプの貼付剤よりも顕著に好まれる、IR光を用いた加温貼付剤であってもよい。
例えば、IRを用いて皮膚を温める場合、本発明の医療物品を用いて経皮的薬剤浸透を促進できる。部位の加温を用いて経皮的薬剤浸透を促進してもよい。薬剤は皮膚に予め塗布することができ、又は医療物品内又は物品上に組み込むことができる。
また、光エネルギーを吸収して熱を発生するダウンコンバート材料に、より短い波長の光が透過されることで、本発明の医療物品を用いて発熱も起こり得る。
本発明の医療物品を照明として用いて、皮膚癌を診断する、又は静脈及び動脈などのその他皮下組織を探し出すことができる。
本発明の医療物品は、抗菌剤、及び患者に挿入する注射針又はカテーテルを組み込むことができる。あるいは、物品は注射針又はカテーテルを通すことができる孔のアレイを有してよく、又は物品は注射針又はカテーテルを挿入できる鍵穴によく似たスロットを有する形状であってよい。
特定の実施形態では、本発明の医療物品は複数の部分として提供され得る。例えば、一実施形態では、粘弾性導光材層を含む2つ以上の医療物品を切開部位の1つ以上のそれぞれの側の患者の皮膚に適用でき、それにより粘弾性導光材層が切り離されることを回避する。
本発明の具体的実施形態
1.
向かい合う第1及び第2の主表面を有する可撓性ポリマーフィルムと、
かかるフィルムの主表面に配置される粘弾性導光材層と、
粘弾性導光材層と光学的に結合される光源と、を含み、
前記光源によって放射される光が前記粘弾性導光材層に入射して全内部反射によって前記粘弾性導光材層の内部を伝搬し、
滅菌されている、又は滅菌可能であり、患者の身体部分に対して柔軟性のある、医療物品。
2.前記光源が発光ダイオードを含む、実施形態1に記載の医療物品。
3.前記発光ダイオードが押しピンとして、又はストリップ状で提供される、実施形態2に記載の医療物品。
4.前記光源が前記粘弾性導光材層と直接結合される、実施形態1〜3のいずれか1つに記載の医療物品。
5.前記可撓性ポリマーフィルムが、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、又はこれらの組み合わせを含む、実施形態1〜4のいずれか1つに記載の医療物品。
6.前記可撓性ポリマーフィルムがエラストマー性である、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の医療物品。
7.前記可撓性ポリマーフィルムが、ポリウレタン、ポリエーテルポリエステル、ポリエーテルポリアミド、又はこれらの組み合わせを含む、実施形態6に記載の医療物品。
8.前記可撓性ポリマーフィルムの第1の主表面と第2の主表面との間の厚さが200マイクロメートル以下である、実施形態1〜7のいずれか1つに記載の医療物品。
9.前記可撓性ポリマーフィルムが従来の外科用切開ドレープとして提供される、実施形態1〜8のいずれか1つに記載の医療物品。
10.前記可撓性ポリマーフィルム、前記粘弾性導光材層、又はその両方が、これらの少なくとも1つの主表面の少なくとも一部上に配置される感圧性接着剤を含む、実施形態1〜9のいずれか1つに記載の医療物品。
11.前記粘弾性導光材層が少なくとも1つの活性物質を含む、実施形態1〜10のいずれか1つに記載の医療物品。
12.前記活性物質が、抗菌剤、抗刺激剤、創傷治癒を促進する活性剤、鎮痛剤、皮膚明化剤、又はこれらの組み合わせを含む、実施形態11に記載の医療物品。
13.前記活性物質がヨード又はヨードフォアを含む、実施形態12に記載の医療物品。
14.前記医療物品の少なくとも1つの表面がその上面に配置される活性物質を有する、実施形態1〜13のいずれか1つに記載の医療物品。
15.前記粘弾性導光材層の少なくとも1つの表面が、導光材層の内部を伝搬する光を抽出するように配向される複数の形状を備える、実施形態1〜14のいずれか1つに記載の医療物品。
16.前記粘弾性導光材層が、(メタ)アクリレート、ゴム、シリコーン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ尿素、ポリアミド、ポリオレフィン、又はこれらの組み合わせを含む、実施形態15に記載の医療物品。
17.前記粘弾性導光材層が感圧性接着剤を含む、実施形態1〜16のいずれか1つに記載の医療物品。
18.前記感圧性接着剤が、天然ゴム、合成ゴム、スチレンブロックコポリマー、(メタ)アクリルブロックコポリマー、ポリビニルエーテル、ポリオレフィン、ポリ(メタ)アクリレート、又はこれらの組み合わせを含む、実施形態17に記載の医療物品。
19.前記粘弾性導光材層上に配置される剥離ライナーを更に含む、実施形態1〜18のいずれか1つに記載の医療物品。
20.前記光源が紫外線を放射する、実施形態1〜19のいずれか1つに記載の医療物品。
21.前記光源がIR光を放射する、実施形態1〜20のいずれか1つに記載の医療物品。
22.患者の皮膚に接着される、実施形態1〜21のいずれか1つに記載の医療物品。
23.患者の皮膚に接着される医療物品であって、
向かい合う第1及び第2の主表面を有する可撓性ポリマーフィルムと、
かかるフィルムの主表面に配置される粘弾性層と、
光源と、
導光材と、を含み、前記光源によって放射された光が前記導光材に入射して全内部反射によって前記導光材の内部を伝搬し、
皮膚が光抽出器として機能するよう十分に患者の皮膚に接着される、医療物品。
24.前記粘弾性層が導光材であり、光源によって放射された光が前記粘弾性導光材に入射して全内部反射により前記粘弾性導光材の内部を伝搬する、実施形態23に記載の医療物品。
25.前記粘弾性導光材の少なくとも一方の表面が前記粘弾性導光材の内部を伝搬する光を抽出するような向きの複数の形状を含む、実施形態24に記載の医療物品。
26.前記粘弾性層が前記導光材上に配置されており、前記光源によって放射された光が前記導光材に入射して全内部反射により前記導光材の内部を運ばれる、実施形態23に記載の医療物品。
27.前記導光材と前記粘弾性層との間に形成される界面が、前記導光材の内部を伝搬する光を抽出するような向きの複数の形状を含む、実施形態26に記載の医療物品。
28.前記粘弾性層の厚さが不均一である、実施形態23〜27のいずれか1つに記載の医療物品。
29.前記可撓性ポリマーフィルムがエラストマー性である、実施形態23〜28のいずれか1つに記載の医療物品。
30.患者に接着される医療物品であって、
向かい合う第1及び第2の主表面を有する可撓性ポリマーフィルムと、
かかるフィルムの主表面に配置される形状追従性ポリマー層と、
光源と、
導光材と、を含み、前記光源によって放射された光が前記導光材に入射して全内部反射によって導光材の内部を伝搬し、
患者に接着される、医療物品。
31.前記医療物品が、患者の皮膚上の術前皮膚用製品又はバリアフィルムに接着される、実施形態30に記載の医療物品。
32.前記形状追従性ポリマー層が導光材であり、前記光源によって放射された光が形状追従性ポリマー導光材に入射して全内部反射により前記形状追従性ポリマー導光材内を伝搬する、実施形態30に記載の医療物品。
33.前記形状追従性ポリマー導光材の少なくとも一方の表面が、前記形状追従性ポリマー導光材の内部を伝搬する光を抽出するような向きの複数の形状を含む、実施形態32に記載の医療物品。
34.前記形状追従性ポリマー層が前記導光材上に配置され、前記光源によって放射された光が前記導光材に入射して全内部反射により前記導光材内を伝搬する、実施形態30に記載の医療物品。
35.前記導光材と前記形状追従性ポリマー層との間に形成される界面が、前記導光材の内部を伝搬する光を抽出するような向きの複数の形状を含む、実施形態34に記載の医療物品。
36.外科手術中における患者組織の照明方法であって、
向かい合う第1及び第2の主表面を有する形状追従性ポリマー導光材層と、
前記形状追従性ポリマー導光材層と光学的に結合される光源と、を含み、
前記光源によって放射された光が前記形状追従性ポリマー導光材層に入射して全内部反射により前記形状追従性ポリマー導光材層内を伝搬する、切開ドレープを提供することと、
患者組織の形状に追従するように、患者に前記切開ドレープを接着することと、
前記切開ドレープから組織内まで切開して、その切り口で光を放射する切開ドレープの切り口を形成することと、
前記切開ドレープの切り口から放射される光が切開部内及び周囲の組織を照明するような方法で、前記切開部に沿って組織及び前記切開ドレープを収縮させることと、を含む、方法。
37.前記光が紫外線を含む、実施形態36に記載の方法。
38.前記光が狭域スペクトルの波長を含む、実施形態36又は実施形態37に記載の方法。
39.前記切開ドレープが、向かい合う第1及び第2の主表面を有する可撓性ポリマーフィルムを更に含み、形状追従性ポリマー導光材層がかかるフィルムの主表面上に配置される、実施形態36〜38のいずれか1つに記載の方法。
40.前記形状追従性ポリマー導光材層の厚さが不均一である、実施形態36〜39のいずれか1つに記載の方法。
41.前記形状追従性ポリマー導光材の少なくとも一方の表面が、前記形状追従性ポリマー導光材の内部を伝搬する光を抽出するような向きの複数の形状を含む、実施形態36〜40のいずれか1つに記載の方法。
42.前記形状追従性ポリマー導光材層が粘弾性材料を含む、実施形態36〜41のいずれか1つに記載の方法。
43.前記形状追従性ポリマー導光材層が弾性材料を含む、実施形態36〜42のいずれか1つに記載の方法。
44.患者組織の照明方法であって、
向かい合う第1及び第2の主表面を有する形状追従性ポリマー導光材層と、
前記形状追従性ポリマー導光材層と光学的に結合される光源と、を含み、
前記光源によって放射された光が前記形状追従性ポリマー導光材層に入射して全内部反射により前記形状追従性ポリマー導光材層内を伝搬する、医療物品を提供することと、
患者組織の形状に追従し、前記医療物品の主表面及び/又は縁部から放射される光を用いて患者組織を照明するように、医療物品を患者に接着することと、を含む、方法。
45.前記光が前記医療物品の縁部から放射される、実施形態44に記載の方法。
46.前記形状追従性ポリマー導光材層が粘弾性材料を含む、実施形態44又は実施形態45に記載の方法。
47.前記形状追従性ポリマー導光材層が弾性材料を含む、実施形態44又は実施形態45に記載の方法。
48.外科手術中における過剰な組織のたわみを示す方法であって、
向かい合う第1及び第2の主表面を有する形状追従性ポリマー導光材層と、
光源と、
前記光源によって放射された光が前記形状追従性ポリマー導光材層に入射して全内部反射により前記形状追従性ポリマー導光材層内を伝搬する、切開ドレープを提供することと、
患者組織の形状に追従するように、患者に前記切開ドレープを接着することと、
前記切開ドレープから組織内まで切開して、その切り口で光を放射する前記切開ドレープの切り口を形成することと、
切開部に沿って組織及び前記切開ドレープを収縮させ、それにより切開部に隣接する組織にしわを寄せることと、を含み、
組織のしわによって前記導光材の全内部反射角を超えるようになり、結果として切り口から放射される光が減少し、しわ領域に沿った前記切開ドレープの主表面から放射される光が上昇し、それにより切開部内及び周囲において過剰な組織のたわみが組織中に起こっている可能性を示す、方法。
49.前記形状追従性ポリマー導光材層が粘弾性材料を含む、実施形態48に記載の方法。
50.前記形状追従性ポリマー導光材層が弾性材料を含む、実施形態48に記載の方法。
本発明の目的及び利点は、下記の実施例によって更に例示されるが、これらの実施例において列挙された特定の材料及びその量は、他の諸条件及び詳細と同様に本発明を過度に制限するものと解釈すべきではない。
(実施例1):
3M IOBAN 2抗菌切開ドレープ(3M Company(St.Paul,MN))の裏側に、3M VHBテープ4918透明アクリル接着剤(2mm(80ミル)厚)を積層した。この2mm厚のPSAの縁部に、12ボルトの直流電源に接続される一連の側面放射LED光を含む、くさび型の3M VIKUITI Enhanced Specular Reflector(ESR)フィルムを接着した。この厚さのPSA導光材の上面を、国際公開第2010/021796号に記載の方法で調製された、50マイクロメートル(1.95ミル厚)の層の透明な二軸延伸ポリプロピレン(BOPP)フィルムで覆った。電源を入れると、光が2mm(80ミル)厚のPSAに入射し、導光材の開放末端部を出射するのを見ることができた(LEDは一方の縁部のみに挿入した)。このBOPP/PSA/Iobanのサンドイッチ状ラミネートをかみそりで切ったとき、光が新たな切断面から出射するのが目で見えた。
(実施例2):
3M IOBAN 2抗菌切開ドレープの裏側に、1mm(40ミル)の3M VHBテープ4910透明アクリル接着剤を積層した。この1mm厚のPSAの縁部に、12ボルトの直流電源に接続される一連の側面放射LED光を含む、くさび型の3M ESRフィルムを接着した。この厚さのPSA導光材の上面を、透明BOPPの層で覆った。電源を入れると、光が1mm厚のPSAに入射し、導光材の解放末端部を出射するのを見ることができた(LEDは一方の縁部のみに挿入した)。このBOPP/PSA/Iobanのサンドイッチ状ラミネートをかみそりで切ったとき、光が新たな切断面から出るのが目で見えた。
(実施例3):
成形されたとがった「針先」を有する、透明/半透明で堅い固体形状のポリカーボネート又はポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)の内部にLEDを封入できた。3M RED DOT電極製品で用いられているものなどの業界標準のクリップ留め電気コネクタを利用し、封入LEDを、任意の所望の点で厚い導光材PSA層内に簡単に「挿入」し、PSA導光材を通してドレープ部位にカスタム照明をもたらすことができた。これは図9に示される。
本明細書中に引用される特許、特許文献、及び刊行物の完全な開示は、それぞれが個々に組み込まれたかのように、その全体が参照することによって組み込まれる。本発明の範囲及び趣旨から逸脱しない本発明の様々な変更や改変は、当業者には明らかとなるであろう。本発明は、本明細書で述べる例示的な実施形態及び実施例によって不当に限定されるものではないこと、また、こうした実施例及び実施形態は、本明細書において以下に記述する「特許請求の範囲」によってのみ限定されると意図する本発明の範囲に関する例示のためにのみ提示されることを理解すべきである。本発明の実施態様の一部を以下の項目[1]−[20]に列記する。
[1]
向かい合う第1及び第2の主表面を有する可撓性ポリマーフィルムと、
前記フィルムの主表面上に配置される粘弾性導光材層と、
前記粘弾性導光材層と光学的に結合される光源と、を含む医療物品であって、
前記光源によって放射される光が前記粘弾性導光材層に入射して全内部反射によって前記粘弾性導光材層の内部を伝搬し、
前記医療物品が、滅菌されている、又は滅菌可能であり、患者の身体部分に対して形状追従性である、医療物品。
[2]
前記可撓性ポリマーフィルム、前記粘弾性導光材層、又はその両方が、これらの少なくとも一方の主表面の少なくとも一部の上に配置される感圧性接着剤を含む、項目1に記載の医療物品。
[3]
前記粘弾性導光材層が少なくとも1つの活性物質を含む、項目1又は項目2に記載の医療物品。
[4]
前記医療物品の少なくとも1つの表面がその上面に配置される活性物質を有する、項目1〜3のいずれか一項に記載の医療物品。
[5]
前記粘弾性導光材層の少なくとも1つの表面が、前記導光材層の内部を伝搬する光を抽出するように配向される複数の形状を備える、項目1〜4のいずれか一項に記載の医療物品。
[6]
前記粘弾性導光材層が感圧性接着剤を含む、項目1〜5のいずれか一項に記載の医療物品。
[7]
前記粘弾性導光材層上に配置される剥離ライナーを更に含む、項目1〜6のいずれか一項に記載の医療物品。
[8]
患者の皮膚に接着される、項目1〜7のいずれか一項に記載の医療物品。
[9]
患者の皮膚に接着される医療物品であって、
向かい合う第1及び第2の主表面を有する可撓性ポリマーフィルムと、
前記フィルムの主表面上に配置される粘弾性層と、
光源と、
導光材と、を含み、前記光源によって放射される光が前記導光材に入射して全内部反射によって前記導光材の内部を伝搬し、
前記医療物品が、皮膚が光抽出器として機能するように十分に患者の皮膚に接着される、医療物品。
[10]
前記粘弾性層が前記導光材であり、前記光源によって放射される光が前記粘弾性導光材に入射して全内部反射により前記粘弾性導光材の内部を伝搬する、項目9に記載の医療物品。
[11]
前記粘弾性導光材の少なくとも1つの表面が前記粘弾性導光材の内部を伝搬する光を抽出するように配向される複数の形状を含む、項目10に記載の医療物品。
[12]
前記粘弾性層が前記導光材上に配置されており、前記光源によって放射される光が前記導光材に入射して全内部反射により前記導光材の内部を伝搬する、項目9に記載の医療物品。
[13]
前記導光材と前記粘弾性層との間に形成される界面が、前記導光材の内部を伝搬する光を抽出するように配向される複数の形状を含む、項目12に記載の医療物品。
[14]
患者に接着される医療物品であって、
向かい合う第1及び第2の主表面を有する可撓性ポリマーフィルムと、
前記フィルムの主表面に配置される形状追従性ポリマー層と、
光源と、
導光材と、を含み、前記光源によって放射される光が前記導光材に入射して全内部反射によって前記導光材の内部を伝搬し、
前記医療物品が前記患者に接着される、医療物品。
[15]
前記患者の前記皮膚上の術前皮膚用製品又はバリアフィルムに接着される、項目14に記載の医療物品。
[16]
前記形状追従性ポリマー層が前記導光材であり、前記光源によって放射される光が形状追従性ポリマー導光材に入射して全内部反射により前記形状追従性ポリマー導光材内を伝搬する、項目14に記載の医療物品。
[17]
前記形状追従性ポリマー層が前記導光材上に配置され、前記光源によって放射される光が前記導光材に入射して全内部反射により前記導光材内を伝搬する、項目14に記載の医療物品。
[18]
外科手術中における患者組織の照明方法であって、
向かい合う第1及び第2の主表面を有する形状追従性ポリマー導光材層と、
前記形状追従性ポリマー導光材層と光学的に結合される光源と、を含み、
前記光源によって放射される光が前記形状追従性ポリマー導光材層に入射して全内部反射により前記形状追従性ポリマー導光材層内を伝搬する、切開ドレープを提供することと、
前記患者組織の形状に追従するように、前記患者に前記切開ドレープを接着することと、
前記切開ドレープを通って前記組織内まで切開して、切り口で光を放射する前記切開ドレープの前記切り口を形成することと、
前記切開ドレープの切り口から放射される前記光が前記切開部内及び周囲の前記組織を照明するような方法で、前記切開部に沿って前記組織及び前記切開ドレープを収縮させることと、を含む、方法。
[19]
患者組織の照明方法であって、
向かい合う第1及び第2の主表面を有する形状追従性ポリマー導光材層と、
前記形状追従性ポリマー導光材層と光学的に結合される光源と、を含み、
前記光源によって放射される光が前記形状追従性ポリマー導光材層に入射して全内部反射により前記形状追従性ポリマー導光材層内を伝搬する、医療物品を提供することと、
前記患者組織の形状に追従し、前記医療物品の主表面及び/又は縁部から放射される光を用いて前記患者組織を照明するように、前記医療物品を患者に接着することと、を含む、方法。
[20]
外科手術中における過剰な組織のたわみを示す方法であって、
向かい合う第1及び第2の主表面を有する形状追従性ポリマー導光材層と、
光源と、
該光源によって放射された光が前記形状追従性ポリマー導光材層に入射して全内部反射により該形状追従性ポリマー導光材層内を伝搬する、切開ドレープを提供することと、
前記患者組織の形状に追従するように、前記患者に前記切開ドレープを接着することと、
前記切開ドレープを通って前記組織内まで切開して、切り口で光を放射する前記切開ドレープの前記切り口を形成することと、
前記切開部に沿って前記組織及び前記切開ドレープを収縮させ、それにより前記切開部に隣接する前記組織にしわを寄せることと、を含み、
前記組織のしわによって前記導光材の前記全内部反射角を超えるようになり、結果として前記切り口から放射される光が減少し、前記しわ領域に沿った前記切開ドレープの主表面から放射される光が増加し、それにより前記切開部内及び周囲において過剰な組織のたわみが前記組織中に起こっている可能性を示す、方法。

Claims (4)

  1. 向かい合う第1及び第2の主表面を有する可撓性ポリマーフィルムと、
    前記フィルムの主表面上に配置される粘弾性導光材層と、
    前記粘弾性導光材層と光学的に結合される光源と、を含む医療物品であって、
    前記光源によって放射される光が前記粘弾性導光材層に入射して全内部反射によって前記粘弾性導光材層の内部を伝搬し、
    前記医療物品が、滅菌されている、又は滅菌可能であり、患者の身体部分に対して形状追従性である、医療物品。
  2. 前記可撓性ポリマーフィルム、前記粘弾性導光材層、又はその両方が、これらの少なくとも一方の主表面の少なくとも一部の上に配置される感圧性接着剤を含む、請求項1に記載の医療物品。
  3. 前記粘弾性導光材層の少なくとも1つの表面が、前記導光材層の内部を伝搬する光を抽出するように配向される複数の形状を備える、請求項1又は2のいずれかに記載の医療物品。
  4. 患者の皮膚に接着される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の医療物品。
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