JP5705522B2 - 透明多層ポリプロピレンシート及びクリアファイル - Google Patents
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Description
ペレット状のランダムPP系樹脂([B1]:プライムポリプロF227D、プライムポリマー社製)100重量部に対して、銀リン酸ジルコニウム系の無機系抗菌剤([C1]:ノバロンMZP6300、東亜合成社製)を1重量部と、ポリエーテルエステルアミド系の高分子型帯電防止剤([D1]:ペレスタット300、三洋化成工業社製)を15重量部と、を添加したものをニーダによって溶融混練したのち、延伸ローラで所定厚さのシート状に引き延ばして、ランダムPP系樹脂シートを得た。そして、ペレット状のホモPP系樹脂([A1]:プライムポリプロF113G、プライムポリマー社製)をニーダによって溶融混練したのち、延伸ローラで所定厚さのシート状に引き延ばして、ホモPP系樹脂シートを得た。そして、ランダムPP系樹脂シート(即ち、一方の外層となる)の片面にホモPP系樹脂シート(即ち、中層となる)を重ね、このホモPP系樹脂シートの片面に他のランダムPP系樹脂シート(即ち、他方の外層となる)を重ね、そして、これらランダムPP系樹脂シートとホモPP系樹脂シートとが重ねられた積層体を加熱圧着ローラに通すことによって、各層を加熱しながら互いに圧着して結合させて、一方の外層及び他方の外層の厚みを0.05mm、中層の厚みを0.10mmに形成して、全体の厚みを0.20mmとした透明多層ポリプロピレンシートを製造した。
銀リン酸ジルコニウム系の無機系抗菌剤に代えてゼオライト系の無機系抗菌剤([C2]:バクテキラーマスターバッチOM−DJ110、富士ケミカル社製)を用い、ポリエーテルエステルアミド系の高分子型帯電防止剤に代えてベンゼンスルホン酸系の高分子型帯電防止剤([D2]:ENTIRA AS MK400、三井デュポン社製)を用いた以外は実施例1と同様にして、透明多層ポリプロピレンシートを製造した。
一方の外層及び他方の外層の厚みを0.03mm、中層の厚みを0.14mmに形成した以外は実施例2と同様にして、透明多層ポリプロピレンシートを製造した。
ランダムPP系樹脂100重量部に対して、無機系抗菌剤を2重量部と、高分子型帯電防止剤を30重量部と、を添加した以外は実施例1と同様にして、透明多層ポリプロピレンシートを製造した。
ランダムPP系樹脂100重量部に対して、無機系抗菌剤を2重量部と、高分子型帯電防止剤を30重量部と、を添加した以外は実施例2と同様にして、透明多層ポリプロピレンシートを製造した。
ランダムPP系樹脂に、無機系抗菌剤と高分子型帯電防止剤とを添加しない以外は実施例1と同様にして、透明多層ポリプロピレンシートを製造した。
ランダムPP系樹脂に代えてホモPP系樹脂([A1]:プライムポリプロF113G、プライムポリマー社製)のみを用いて、一方の外層及び他方の外層を厚み0.03mmに形成し、ホモPP系樹脂に代えてランダムPP系樹脂([B1]:プライムポリプロF227D、プライムポリマー社製)のみを用いて、中層を厚み0.14mmに形成した以外は比較例1と同様にして、透明多層ポリプロピレンシートを製造した。
ランダムPP系樹脂100重量部に対して、無機系抗菌剤を0.5重量部のみ添加し、高分子型帯電防止剤を添加しない以外は実施例1と同様にして、透明多層ポリプロピレンシートを製造した。
ランダムPP系樹脂100重量部に対して、無機系抗菌剤を0.5重量部のみ添加して、高分子型帯電防止剤を添加しない以外は実施例2と同様にして、透明多層ポリプロピレンシートを製造した。
ランダムPP系樹脂100重量部に対して、無機系抗菌剤を1重量部のみ添加し、高分子型帯電防止剤を添加しない以外は実施例1と同様にして、透明多層ポリプロピレンシートを製造した。
ランダムPP系樹脂100重量部に対して、無機系抗菌剤を1重量部のみ添加して、高分子型帯電防止剤を添加しない以外は実施例2と同様にして、透明多層ポリプロピレンシートを製造した。
ランダムPP系樹脂100重量部に対して、無機系抗菌剤を1重量部と、高分子型帯電防止剤を10重量部と、を添加した以外は実施例1と同様にして、透明多層ポリプロピレンシートを製造した。
ランダムPP系樹脂100重量部に対して、無機系抗菌剤を1重量部と、高分子型帯電防止剤を10重量部と、を添加した以外は実施例2と同様にして、透明多層ポリプロピレンシートを製造した。
ランダムPP系樹脂100重量部に対して、銀リン酸ジルコニウム系の無機系抗菌剤に代えてゼオライト系の無機系抗菌剤([C2]:バクテキラーマスターバッチOM−DJ110、富士ケミカル社製)を0.5重量部と、高分子型帯電防止剤を15重量部と、を添加した以外は実施例1と同様にして、透明多層ポリプロピレンシートを製造した。
ランダムPP系樹脂100重量部に対して、無機系抗菌剤を0.5重量部と、高分子型帯電防止剤を15重量部と、を添加した以外は実施例2と同様にして、透明多層ポリプロピレンシートを製造した。
銀リン酸ジルコニウム系の無機系抗菌剤に代えてゼオライト系の無機系抗菌剤([C2]:バクテキラーマスターバッチOM−DJ110、富士ケミカル社製)を用い、一方の外層及び他方の外層の厚みを0.02mm、中層の厚みを0.16mmに形成した以外は実施例1と同様にして、透明多層ポリプロピレンシートを製造した。
ランダムPP系樹脂100重量部に対して、無機系抗菌剤を1重量部と、高分子型帯電防止剤を35重量部と、を添加した以外は実施例1と同様にして、透明多層ポリプロピレンシートを製造した。
ランダムPP系樹脂100重量部に対して、無機系抗菌剤を1重量部と、高分子型帯電防止剤を35重量部と、を添加した以外は実施例2と同様にして、透明多層ポリプロピレンシートを製造した。
ランダムPP系樹脂100重量部に対して、無機系抗菌剤を2.5重量部と、高分子型帯電防止剤を15重量部と、を添加した以外は実施例1と同様にして、透明多層ポリプロピレンシートを製造した。
ランダムPP系樹脂100重量部に対して、無機系抗菌剤を2.5重量部と、高分子型帯電防止剤を15重量部と、を添加し、一方の外層及び他方の外層の厚みを0.06mm、中層の厚みを0.08mmに形成した以外は実施例2と同様にして、透明多層ポリプロピレンシートを製造した。
上述した実施例1〜5、比較例1〜15の透明多層ポリプロピレンシートについて、JIS Z2801に準拠して抗菌性試験を行った。具体的には、大腸菌を含む菌液0.4mlを、透明多層ポリプロピレンシートから切り出した試験片(50×50mm)の表面に滴下し、ポリエチレンフィルム(40×40mm)を被せ、34〜36℃、RH90%以上で24時間保存した後、生菌数を測定し、以下の基準に基づいて抗菌性を判定した。
○・・・単位面積当たりの菌数が1.0E+03[菌数/mm2]以下である。
×・・・単位面積当たりの菌数が1.0E+03[菌数/mm2]超である。
上述した実施例1〜5、比較例1〜15の透明多層ポリプロピレンシートについて、JIS K6723に準拠して表面抵抗値を測定して、この測定した表面抵抗値から、以下の基準に基づいて、帯電防止性を判定した。
○・・・表面抵抗値が1.0E+10[Ω]以下である。
×・・・表面抵抗値が1.0E+10[Ω]超である。
上述した実施例1〜5、比較例1〜15の透明多層ポリプロピレンシートについて、JIS K7105に準拠してHaze(曇価)を測定して、この測定したHazeから、以下の基準に基づいて、透明性を判定した。
○・・・Hazeが7[%]以下である。
×・・・Hazeが7[%]超である。
○・・・抗菌性試験、帯電防止性試験、及び、透明性試験の判定結果が全て○である。
×・・・抗菌性試験、帯電防止性試験、及び、透明性試験の判定結果のうち少なくとも1つが×である。
Claims (7)
- クリアファイルに用いられ、ランダムポリプロピレン系樹脂組成物で構成されるシートからなる透明な一方の外層及び透明な他方の外層と、ホモポリプロピレン系樹脂組成物で構成されるシートからなる透明な中層と、を有するとともに、前記一方の外層、前記中層、及び、前記他方の外層が、この順序で重ねられてなる透明多層ポリプロピレンシートにおいて、
前記ランダムポリプロピレン系樹脂組成物が、それぞれ無機系抗菌剤と高分子型帯電防止剤とを含有していることを特徴とする透明多層ポリプロピレンシート。 - 前記無機系抗菌剤が、銀ゼオライト、チオサルファイト銀錯体、及び、銀リン酸ジルコニウムから選択された少なくとも1つの無機系抗菌剤とされていることを特徴とする請求項1記載の透明多層ポリプロピレンシート。
- 前記高分子型帯電防止剤が、ポリエーテルエステルアミド系帯電防止剤、エチレンオキシド−エピクロルヒドリン系帯電防止剤、ポリエーテルエステル系帯電防止剤、ポリスチレンスルホン酸系帯電防止剤、及び、四級アンモニウム塩基含有アクリレート重合体系帯電防止剤から選択された少なくとも1つの高分子型帯電防止剤とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の透明多層ポリプロピレンシート。
- 前記ランダムポリプロピレン系樹脂組成物が、該ランダムポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、前記無機系抗菌剤を1重量部以上かつ2重量部以下と、前記高分子型帯電防止剤を15重量部以上かつ30重量部以下と、を含有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の透明多層ポリプロピレンシート。
- 前記一方の外層及び前記他方の外層の厚みが、それぞれ0.03mm以上かつ0.05mm以下に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の透明多層ポリプロピレンシート。
- 前記中層の厚みが、0.10mm以上かつ0.14mm以下に形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の透明多層ポリプロピレンシート。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の透明多層ポリプロピレンシートからなることを特徴とするクリアファイル。
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