JP5705139B2 - 風力発電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、風車ブレードが風を受けることにより生じるトルクを発電機で電力に変換する風力発電装置に関する。
近年の環境意識の高まりを受け、環境に優しいクリーンなエネルギへの需要が高まっている。そのようなクリーン・エネルギを代表するもののひとつに風力発電がある。風力発電では、風の力をトルクに変換し、そのトルクを使用して発電するので、環境への負荷が少ない(例えば、特許文献1参照)。
風力発電装置は一般に自然環境下に設置され、基本的には不規則な風エネルギを動力として稼動するので、風力発電装置の構成要素には比較的大きく変動するトルクがかかる。このようなトルクの変動は風力発電装置の構成要素の寿命を縮めうる。
そこで従来では、例えば風車ブレードの角度を変えるピッチ制御によって衝撃の軽減が図られている。
特表2008−546948号公報
しかしながら、ピッチ制御では風車ブレードを動かす速度に制限があり、急激な風速の変化に対応することは難しい。また、風車ブレードの回転による空力的なトルク変動の軽減は困難である。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は風車ブレードが風を受けることにより生じるトルクの変動による構成要素への機械的負荷を低減できる風力発電装置の提供にある。
本発明のある態様は風力発電装置に関する。この風力発電装置は、風車ブレードが風を受けることにより生じるトルクを発電機で電力に変換する風力発電装置であって、風車ブレードから発電機へのトルクの伝達の経路上に設けられ、入力シャフトの回転の形でトルクが入力される増速機と、増速機の姿勢を制御可能なアクチュエータと、風車ブレードが風を受けることにより生じるトルクの大きさに関連する情報に基づいて、入力シャフトの回転の向きにしたがって増速機が傾くようアクチュエータを制御する制御部と、を備える。
この態様によると、増速機の構成要素に作用するトルクの変動を低減できる。
本発明の別の態様もまた、風力発電装置である。この装置は、風車ブレードが風を受けることにより生じるトルクを電力に変換し、入力シャフトの回転の形でトルクが入力される発電機と、発電機の姿勢を制御可能なアクチュエータと、風車ブレードが風を受けることにより生じるトルクの大きさに関連する情報に基づいて、入力シャフトの回転の向きにしたがって発電機が傾くようアクチュエータを制御する制御部と、を備える。
この態様によると、発電機の構成要素に作用するトルクの変動を低減できる。
なお、以上の要素の任意の組み合わせや、本発明の要素や表現を装置、方法、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、風車ブレードが風を受けることにより生じるトルクの変動による、風力発電装置の構成要素への機械的負荷を低減できる。
実施の形態に係る風力発電装置の側面図である。 図2(a)、(b)は、風車ブレードが風を受けることにより構成要素に生じる風力トルクの変動を示す図である。 実施の形態に係る風力発電装置のナセルの内部を示す模式図である。 実施の形態に係る風力発電装置の増速機の正面図である。 図4に示される増速機の右側の支持機構の斜視図である。 図4に示される増速機の右側の支持機構の側面図である。 図4の制御部の機能および構成を示すブロック図である。 図8(a)、(b)は、実施の形態に係る風力発電装置の増速機の模式的な正面図である。
以下、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
図1は、実施の形態に係る風力発電装置1の側面図である。風力発電装置1は、基礎6上に立設される支柱2と、支柱2の上端に設置されるナセル3と、該ナセル3に対して回転自在に組付けられたロータヘッド4と、を備える。ロータヘッド4には、複数枚(例えば、3枚)の風車ブレード(風車翼とも称される)5が取り付けられている。
図2(a)、(b)は、風車ブレード5が風を受けることにより構成要素に生じる風力トルクの変動を示す図である。図2(a)は風力トルクの周波数スペクトルであり、図2(b)は風力トルクの時系列データである。本発明者は、図2(a)、(b)に代表されるトルクのデータを解析することにより、軽減すべきトルクの変動には大きくは以下の2種類があることに想到した。
(1)風車ブレード5の回転による定常的すなわち周波数が略一定な変動
例えば図2(a)の周波数スペクトルでは、風車ブレード5の定格回転数に対応する1次成分30、3次成分32、6次成分34にピークが見られる。なお、2次成分や4次成分にピークが見られないのは、風車ブレード5が略3回対称である(すなわち、120度回転させると自らと重なる)ことから理解される。
(2)突風等による突発的な変動
例えば図2(b)の時系列データでは、上記の1次成分30や3次成分32や6次成分34に対応する細かいトルク変動の他に、より長いタイムスパンのトルク変動が見られる。特に図2(b)の破線で囲まれる部分36、38、40では、約10秒から約20秒程度の立ち上がり時間でトルクが増加している。
本実施の形態に係る風力発電装置1では、上記2種類のトルク変動による増速機の構成要素への機械的負荷を効果的に低減すべく、以下の3つのアプローチが採用される。
(甲)増速機を支えるトルクアームにアクチュエータを導入し、風力トルクに応じてアクチュエータをアクティブに制御する。このアプローチによると、主に突風等による突発的なトルク変動による機械的負荷が低減される。
(乙)定常変動用および突発変動用の2種類のトルク変動低減手段を導入する。このアプローチによると、軽減すべきトルクの変動には上記の2種類があるという本発明者の認識に基づき、よりきめ細やかなトルク変動低減制御が可能となる。必要なときに必要な制御を行うという思想である。
(丙)既知の回転数での風車ブレード5の回転と系とが共振しないように、トルクアームを支持する弾性体の剛性を決定する。例えば、増速機やナセルを含む系の固有振動数が風車ブレード5の回転数に対応する周波数スペクトルのピークから外れるように、トルクアームを支持する弾性体の剛性を決定する。図2(a)の例では、系の固有振動数42が1次成分30と3次成分32との間となるよう、または、系の固有振動数44が3次成分32と6次成分34との間となるよう、弾性体の剛性を決定する。回転数が可変の風力発電装置の場合は、弾性体の剛性を可変に構成してもよい。このアプローチによると、主に風車ブレード5の回転による定常的なトルク変動による機械的負荷が低減される。
図3は、ナセル3の内部を示す模式図である。風力発電装置1は、風車ブレード5が風7を受けることにより生じる風力トルクQfを発電機20で電力に変換する。増速機10は、風車ブレード5から発電機20へのトルクの伝達の経路上に設けられる。ロータヘッド4と増速機10とは入力シャフト12によって機械的に接続されており、入力トルクQin(=風力トルクQf)は入力シャフト12の回転の形で増速機10に入力される。
増速機10と発電機20とは出力シャフト14によって機械的に接続されている。増速機10は出力シャフト14を、入力シャフト12を介して入力される入力トルクQinよりも低い出力トルクQoutおよび入力シャフト12の回転数よりも高い回転数で、回転させる。
発電機20は、出力シャフト14の回転を使用して発電する。
入力トルクQinと出力トルクQoutとの差分(Qin−Qout)は、増速機10の本体を入力シャフト12の周りで回転させようとする本体トルクQbを発生させる。したがって、風力発電装置1は、増速機10をナセル3に対して機械的に支持する支持機構100を有し、この支持機構100は本体トルクQbに耐える、すなわちナセル3からの反力を増速機10に伝達する。
支持機構100は、増速機10を入力シャフト12側から見たときに増速機10の左右にそれぞれ取り付けられている第1アーム110および第2アーム112と、第1アーム110とナセル3との間に直列に設けられた第1ブッシュ102および第1アクチュエータ104と、第2アーム112とナセル3との間に直列に設けられた第2ブッシュ106および第2アクチュエータ108と、を含む。
第1ブッシュ102、第2ブッシュ106はいずれも衝撃吸収のためにゴムなどの比較的剛性の低い材料により形成される。ブッシュの剛性は、風力トルクQfの周波数スペクトルにおいて、系の固有振動数が、風車ブレード5の回転数に対応するピークから外れるように、決定される。
第1アクチュエータ104および第2アクチュエータ108は協働して入力シャフト12に対する増速機10の姿勢を制御可能に構成される。
風力発電装置1に設けられた制御部114は、風力トルクQfの大きさに関連する情報に基づいて、入力シャフト12の回転の向きにしたがって増速機10が傾くよう第1アクチュエータ104、第2アクチュエータ108を制御する。第1アクチュエータ104、第2アクチュエータ108はいずれも、油圧シリンダ、空気シリンダなどのリニアアクチュエータであってもよい。
図4は、増速機10の正面図である。図5は、図4に示される増速機10の右側の支持機構の斜視図である。図6は、図4に示される増速機10の右側の支持機構の側面図である。
第1アーム110には第1加速度計120が取り付けられ、第2アーム112には第2加速度計122が取り付けられている。第1加速度計120、第2加速度計122はそれぞれ第1アーム110、第2アーム112の加速度を測定する。これらの加速度計で測定される加速度は、第1アクチュエータ104や第2アクチュエータ108からの寄与分を除けば、測定時の風力トルクQfの大きさを反映した値となる。すなわち、基本的には風力トルクQfが大きくなると測定される加速度も大きくなり、風力トルクQfが小さくなると測定される加速度も小さくなる。
増速機10の右側の支持機構について、第1アーム110の一端は増速機10本体に取り付けられ、他端には入力シャフト12に沿った方向(以下、主軸方向と称す)に沿って離間した2つの矩形のリング部110a、110bが設けられている。矩形のリング状の部材である第1ブッシュ保持部116の内周面116a側には、2つの矩形のリング部110a、110bのそれぞれの底辺部分110aa、110baが挿通される。
第1ブッシュ保持部116の内周面116a側において、各底辺部分110aa、110baは、上下2つの第1ブッシュ102によって挟まれている。2つの第1ブッシュ102は第1ブッシュ保持部116の内周面116aに取り付けられている。第1ブッシュ保持部116は合計4つの第1ブッシュ102を保持する。増速機10の左側の支持機構についても同様に、合計4つの第2ブッシュ106を保持する第2ブッシュ保持部118が設けられる。
第1アクチュエータ104および第2アクチュエータ108は入力シャフト12に対して実質的に対称となるよう配置されている。第1アクチュエータ104および第2アクチュエータ108は、制御部114による制御の結果、互いに逆向きに駆動される。すなわち、第1アクチュエータ104が第1ブッシュ保持部116を鉛直上向きに動かすとき、第2アクチュエータ108は第2ブッシュ保持部118を鉛直下向きに動かす。この場合、増速機10は正面から見て入力シャフト12の周りで反時計回りに傾く。
増速機10がどちら周りに傾くかは入力シャフト12の回転の向きにしたがう。すなわち、第1アクチュエータ104および第2アクチュエータ108は、入力シャフト12が正面から見て時計回り(反時計回り)に回転する場合は増速機10を時計回り(反時計回り)に傾かせる。
図5および図6を参照すると、第1アクチュエータ104は第1前方アクチュエータ104aと第1後方アクチュエータ104bとを含み、主軸方向に沿って離間した2箇所で第1ブッシュ保持部116を支持する。第1前方アクチュエータ104aは増速機10の正面側で第1ブッシュ保持部116をナセル3に対して支持し、第1後方アクチュエータ104bは増速機10の背面側で第1ブッシュ保持部116をナセル3に対して支持する。第1ブッシュ保持部および第1ブッシュを第1アームの一部と見ると、第1アームの他端は第1アクチュエータ104に取り付けられ、第1アクチュエータ104は入力シャフト12に沿って離間した2箇所で第1アームを支持していると言える。第2アクチュエータ108も同様の構成を有する。
図7は、制御部114の機能および構成を示すブロック図である。ここに示す各ブロックは、ハードウエア的には、マイコンやコンピュータのCPU(central processing unit)をはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウエア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウエア、ソフトウエアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、本明細書に触れた当業者には理解されるところである。
制御部114は、測定結果取得部130と、風速取得部132と、モード選択部134と、傾斜駆動部136と、を含む。
測定結果取得部130は、第1加速度計120および第2加速度計122から加速度の測定結果を取得する。
風速取得部132は、風力発電装置1の周囲にメッシュ状に配置された風速計によって測定された風速を取得する。
モード選択部134は、測定結果取得部130によって取得された加速度の測定結果および風速取得部132によって取得された風速のうちの少なくともひとつに基づいて、第1アクチュエータ104および第2アクチュエータ108の制御モードを選択する。制御モードは、風力トルクQfの突発的な増加に対応する突発トルク用制御モードと、定常運転時の定常トルク用制御モードと、を含む。
特にモード選択部134は、測定された加速度から、第1アクチュエータ104や第2アクチュエータ108による寄与分を除去する。モード選択部134は、そのように処理された加速度の大きさと、所定の加速度しきい値と、を比較する。モード選択部134は、前者が後者より大きい場合は突発トルク用制御モードを選択し、そうでない場合は定常トルク用制御モードを選択する。この比較の際、モード選択部134は測定された風速に基づく補正を行ってもよい。加速度しきい値は風力トルクQfのトルクしきい値Qthに対応し、アクチュエータによる寄与分が除去された加速度の大きさが加速度しきい値よりも大きい場合は、風力トルクQfの大きさがトルクしきい値Qthを超える場合に対応する。
傾斜駆動部136は、モード選択部134において突発トルク用制御モードが選択された場合、第1加速度計120および第2加速度計122によって測定された加速度の向きから入力シャフト12の回転の向きを特定する。傾斜駆動部136は、特定された回転の向きにしたがうよう(「入力シャフト12の回転の向きと同一方向に増速機10が傾くように」、あるいは「トルクが低減される方向に」と言い換えることもできる)、第1アクチュエータ104、第2アクチュエータ108それぞれの駆動の向きを決定する。例えば、特定された入力シャフト12の回転の向きが増速機10の正面から見て時計回り(反時計回り)の場合、第1アクチュエータ104の駆動の向きを鉛直下向き(鉛直上向き)、第2アクチュエータ108の駆動の向きを鉛直上向き(鉛直下向き)、に決定する。傾斜駆動部136は、各アクチュエータを決定された向きに所定の速さで駆動する。第1アクチュエータ104の駆動の速さは第2アクチュエータ108の駆動の速さと同等に設定される。
なお、風車ブレード5の回転の向きが決まっている場合、傾斜駆動部136は回転の向きを都度特定する必要はない。この場合、傾斜駆動部136はそのように決まっている回転の向きにしたがうよう、第1アクチュエータ104、第2アクチュエータ108それぞれの駆動の向きを決定してもよい。
各アクチュエータには伸縮量の限界値に基づく伸縮量の上限値が設定されている。傾斜駆動部136は、第1アクチュエータ104の伸縮量および第2アクチュエータ108の伸縮量のうちの少なくとも一方が対応する上限値に達すると、第1アクチュエータ104および第2アクチュエータ108を、そのときの伸縮量が維持されるよう制御する。
傾斜駆動部136は、モード選択部134において定常トルク用制御モードが選択された場合、第1アクチュエータ104および第2アクチュエータ108を制御しない。すなわち傾斜駆動部136は第1アクチュエータ104および第2アクチュエータ108を無制御状態とする。この無制御状態では、第1アクチュエータ104および第2アクチュエータ108は、入力シャフト12の周りでの増速機10の本体の回転に対する緩衝作用を有する。例えば、油圧シリンダや空気シリンダは制御されていない状態では外力に対して弾性的に応答する。第1アクチュエータ104および第2アクチュエータ108はこのようなシリンダの弾性を使用して緩衝作用を実現してもよい。
また、突発トルク用制御モードから定常トルク用制御モードに切り替わると、第1アクチュエータ104および第2アクチュエータ108は平衡位置すなわち伸縮量がゼロの位置に戻ろうとする。
以上のように構成された風力発電装置1の動作について説明する。
図8(a)、(b)は、増速機10の模式的な正面図である。図8(a)は定常トルク用制御モードすなわち風力トルクQf<トルクしきい値Qthのときの増速機10の状態を示し、図8(b)は突発トルク用制御モードすなわち風力トルクQf≧トルクしきい値Qthのときの増速機10の状態を示す。
定常トルク用制御モードでは第1アクチュエータ104および第2アクチュエータ108はそれぞれ無制御状態にあり、平衡位置で第1アーム110および第2アーム112を支持する。第1アクチュエータ104および第2アクチュエータ108の緩衝作用により、本体トルクQbの変動は和らげられる。言い換えると、無制御状態の第1アクチュエータ104および第2アクチュエータ108は、本体トルクQbに対するローパスフィルタとして作用する。
突発トルク用制御モードでは、入力シャフト12の回転の向きにしたがって増速機10が傾くよう、第1アクチュエータ104および第2アクチュエータ108が駆動される。図8(b)の例では入力シャフト12は時計回りにに回転しているので、第1アクチュエータ104は所定の速さで縮み第2アクチュエータ108は同じ速さで伸びる。その結果、増速機10は入力シャフト12を中心として時計回りに傾く。
本実施の形態に係る風力発電装置1によると、風力トルクQfが大きくなると入力シャフト12の回転の向きにしたがって増速機10が傾く。これにより、風力トルクQfの増大による増速機10の動力伝達系に作用するトルクの増大を抑えることができる。その結果、増速機10の寿命を延ばすことができる。
一般的に、風力発電装置の風車ブレードには、「風速や風向が変化する風」が瞬間的に強くかかることがある。例えば、強い突風が風車ブレードにかかると、増速機の各要素には瞬間的に強い加速トルクがかかる。しかしながら、増速機の先には高速で回転する発電機が負荷として連結されているため、増速機の各要素は、慣性によりこの加速トルクに瞬時に追随して回転速度を増大させることができない。結果として、加速トルクの立ち上りが急峻の場合は、各要素にこの急峻に立ち上がる加速トルクが、(恰も静止している各要素に対してかかるように)瞬間的にそっくりかかってしまうことになる。
そこで、本実施の形態に係る風力発電装置1は、第1加速度計120、第2加速度計122の測定結果に基づいて、突発トルク用制御モードおよび定常トルク用制御モードのうちから使用すべき制御モードを選択する。上記のような加速トルクの立ち上がりが発生すると、風力発電装置1は突発トルク用制御モードを選択する。突発トルク用制御モードでは入力シャフト12の回転の向きに合わせて増速機10本体が傾く。したがって、そのように増速機10本体が傾いた分だけ増速機10の各要素にかかる加速トルクを低減できる。
また、本実施の形態に係る風力発電装置1では、風力発電装置1の周囲に設けられた風速計によって測定された風速に基づいて第1アクチュエータ104、第2アクチュエータ108が制御される。したがって、より正確なアクチュエータの制御が可能となる。
また、本実施の形態に係る風力発電装置1では、各アクチュエータは入力シャフト12に沿って離間した2箇所で対応するブッシュ保持部を支持する。したがって、入力シャフト12の曲げ、特に入力シャフト12を鉛直面に沿って揺動させようとする外力に対する耐性が向上する。
また、本実施の形態に係る風力発電装置1では、突発トルク用制御モードにおいて伸びまたは縮んだアクチュエータは、定常トルク用制御モードにおいて元の平衡位置に戻ろうとする。したがって、アクチュエータの伸縮量には限界があるという状況において、より効率的に突発的なトルクの変動を抑えることができる。
また、本実施の形態に係る風力発電装置1では、アクチュエータとブッシュとは直列に配置される。したがって、ブッシュの剛性の最適化による定常的なトルク変動の抑制およびアクチュエータを使用したアクティブ制御による突発的なトルク変動の抑制の両方を実現できる。
以上、実施の形態に係る風力発電装置1の構成および動作について説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
実施の形態では、傾斜駆動部136は、モード選択部134において定常トルク用制御モードが選択された場合、第1アクチュエータ104および第2アクチュエータ108を制御しない場合について説明したが、これに限られない。例えば、傾斜駆動部は、モード選択部134において定常トルク用制御モードが選択された場合でも、入力シャフト12の回転の向きにしたがって増速機10が傾くよう第1アクチュエータ104、第2アクチュエータ108を制御してもよい。この場合、傾斜駆動部136は、突発トルク用制御モードにおいてアクチュエータを駆動する速さよりも小さな速さでアクチュエータを駆動してもよい。すなわち、モードの違いはアクチュエータを駆動する速さの違いであってもよい。
実施の形態では、増速機10の支持機構100にアクチュエータを導入する場合について説明したが、これに限られない。例えば、いわゆるギアレスの風力発電装置の場合、ロータヘッドと発電機とが入力シャフトで直結される。このような風力発電装置にも本実施の形態の技術的思想を適用できる。この場合、風力発電装置は、風車ブレードが風を受けることにより生じるトルクを電力に変換し、入力シャフトの回転の形でトルクが入力される発電機と、入力シャフトに対する発電機の姿勢を制御可能なアクチュエータと、風車ブレードが風を受けることにより生じるトルクの大きさに関連する情報に基づいて、入力シャフトの回転の向きにしたがって発電機が傾くようアクチュエータを制御する制御部と、を備える。本変形例によると、風力トルクQfの増大による発電機の動力伝達系に作用するトルクの増大を抑えることができる。その結果、発電機の寿命を延ばすことができる。
実施の形態では、各アクチュエータは主軸方向に沿って離間した2箇所で対応するブッシュ保持部を支持する場合について説明したが、これに限られず、1箇所でもよいし、アクチュエータは主軸方向に沿って離間した3箇所以上で対応するブッシュ保持部を支持してもよい。
実施の形態では、第1加速度計120、第2加速度計122を使用して加速度を測定する場合について説明したが、これに限られず、風力トルクQfの大きさに関連する情報を測定すればよい。例えば、加速度計の代わりに変位計を設けてもよく、またはロードセルなどの荷重センサを設けてもよい。あるいはまた、入力シャフト12に例えば摩擦型のトルク計を取り付けてもよい。このトルク計により測定される入力トルクQinは風力トルクQfそのものまたは風力トルクQfとの関連性が比較的高い量である。
実施の形態では、モード選択部134は、測定された風速を加速度比較の際の補正のために使用する場合について説明したが、これに限られない。例えば、モード選択部は、測定された風速から風力トルクQfを予測してもよい。モード選択部は、予測された風力トルクQfとトルクしきい値Qthとを比較し、前者が後者より大きい場合は突発トルク用制御モードを選択し、そうでない場合は定常トルク用制御モードを選択してもよい。
実施の形態では、制御部114は加速度の大きさと加速度しきい値との大小関係に基づいて第1アクチュエータ104、第2アクチュエータ108を制御する場合について説明したが、これに限られない。例えば、制御部は風力トルクQfの大きさに応じてアクチュエータの伸縮量や駆動の速さを決めてもよい。
実施の形態では、アクチュエータとブッシュとを直列に配置する場合について説明したが、これに限られず、例えばブッシュを設けなくてもよい。
実施の形態では、第1アーム110に第1加速度計120が取り付けられ、第2アーム112に第2加速度計122が取り付けられている場合について説明したが、これに限られず、加速度計は支持機構の任意の箇所に取り付けられてもよい。
1 風力発電装置、 2 支柱、 3 ナセル、 4 ロータヘッド、 5 風車ブレード、 6 基礎、 10 増速機、 12 入力シャフト、 20 発電機、 100 支持機構、 102 第1ブッシュ、 104 第1アクチュエータ、 106 第2ブッシュ、 108 第2アクチュエータ、 110 第1アーム、 112 第2アーム、 114 制御部。

Claims (7)

  1. 風車ブレードが風を受けることにより生じるトルクを発電機で電力に変換する風力発電装置であって、
    前記風車ブレードから前記発電機へのトルクの伝達の経路上に設けられ、入力シャフトの回転の形でトルクが入力される増速機と、
    前記増速機の姿勢を制御可能なアクチュエータと、
    前記風車ブレードが風を受けることにより生じるトルクの大きさに関連する情報に基づいて、前記入力シャフトの回転の向きにしたがって前記増速機が傾くよう前記アクチュエータを制御する制御部と、を備えることを特徴とする風力発電装置。
  2. 前記制御部は、前記アクチュエータを含む前記増速機の支持機構に設けられた加速度計または変位計の計測値に基づいて前記アクチュエータを制御することを特徴とする請求項1に記載の風力発電装置。
  3. 前記制御部は、本風力発電装置の周囲に設けられた風速計によって測定された風速に基づいて前記アクチュエータを制御することを特徴とする請求項1または2に記載の風力発電装置。
  4. 一端が前記増速機に取り付けられ、他端が前記アクチュエータに取り付けられたアームをさらに備え、
    前記アクチュエータは、前記入力シャフトに沿って離間した少なくとも2箇所で前記アームを支持することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の風力発電装置。
  5. 前記制御部は、前記風車ブレードが風を受けることにより生じるトルクの大きさに関連する情報がしきい値を超えると、前記入力シャフトの回転の向きにしたがって前記増速機が傾くよう前記アクチュエータを制御し、
    前記アクチュエータは、前記制御部が前記アクチュエータを制御しない場合、前記入力シャフトの周りでの前記増速機の回転に対する緩衝作用を有することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の風力発電装置。
  6. 前記アクチュエータは、前記入力シャフトに対して実質的に対称となる2箇所に設けられた第1リニアアクチュエータと第2リニアアクチュエータとを含み、
    前記制御部は、前記第1リニアアクチュエータと前記第2リニアアクチュエータとを互いに逆向きに駆動することにより、前記増速機を傾かせることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の風力発電装置。
  7. 風車ブレードが風を受けることにより生じるトルクを電力に変換し、入力シャフトの回転の形でトルクが入力される発電機と、
    前記発電機の姿勢を制御可能なアクチュエータと、
    前記風車ブレードが風を受けることにより生じるトルクの大きさに関連する情報に基づいて、前記入力シャフトの回転の向きにしたがって前記発電機が傾くよう前記アクチュエータを制御する制御部と、を備えることを特徴とする風力発電装置。
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