JP5704999B2 - サーマルプリンタ装置 - Google Patents

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本発明は、サーマルプリンタの構造に関し、特にサーマルヘッドとプラテンローラーとの圧接機構に関するものである。
熱昇華式記録を行うカラーサーマルプリンタでは、ロール紙状の記録用紙(以下「用紙」)とYMCの三原色(場合によっては更にオーバーコート)を塗布した1本のインクリボン(インクシート)とを、サーマルヘッドとプラテンローラーとの間に送り込み、サーマルヘッドに埋設された発熱素子でインクリボンを加熱して、気化したインクを用紙に転写させることで、印画が行われる。サーマルヘッドは加熱後に冷却する必要があるため、サーマルヘッドの背面にはヒートシンクが取付けられる。またヒートシンクによる放熱を促進するために、そのヒートシンク後方には冷却ファンが設けられる。
サーマルプリンタの中には、インクリボンの交換を容易にする為、プラテンローラーとサーマルヘッドの間が大きく開くように、プラテンローラーを具備する筐体とサーマルヘッドを具備する筐体とに分かれるものがある。そのようなサーマルプリンタは、インクリボン交換後にプラテンローラー側の筐体を回動またはスライドさせて、サーマルヘッド側の筐体に連結する構造となっている。
一方、用紙は、グリップローラーとピンチローラーとに挟まれ、グリップローラーが回転することで搬送される。カラーサーマルプリンタは、サーマルヘッドとプラテンローラーの間に用紙を送り込み、用紙にインクの1色目の印画を行うと元の位置に用紙を戻し、次の色を印画する。この用紙の送りと戻しを各色について行い、全ての色のインクの転写を終えると、用紙は所定の長さだけ送り出され、所定の寸法に合わせて切断されて、外部へ排出される。印画が連続して行われることによりサーマルヘッドの冷却が追いつかない場合は、プリンタを一旦停止させ、温度が下がるまで待つことがある。
従来、サーマルヘッドとプラテンローラーとで用紙を挟むための圧接方式としては、サーマルヘッドの支持部材を可動とし、軸支されたプラテンローラーにサーマルヘッドを押し当てるのが一般的であった。しかしその構成では、サーマルヘッドの搬送機構の配置スペースや、サーマルヘッドの可動スペースが大きくなり、小型化が困難であった。またサーマルヘッドの搬送機構が、サーマルヘッドのヒートシンクに取り付けられた冷却ファンの風の流れを遮り、ヒートシンクの冷却性能が低下する問題も生じていた。
例えば下記の特許文献1では、サーマルプリンタとプラテンローラーとの圧接方式として、サーマルヘッドを固定にし、プラテンローラーを可動にして、プラテンローラーをサーマルヘッドに押し当てる方式のものが提案されている。特許文献1のサーマルプリンタの構成によれば、サーマルプリンタの小型化を図ることができ、またヒートシンクの冷却性能の低下を防ぐことができるため連続印画可能なサーマルプリンタの実現にも寄与できる。
特開平8−112951号公報
特許文献1のサーマルプリンタでは、プラテンローラーのサーマルヘッドへの圧接方向に対して垂直な方向におけるプラテンローラーの位置は、プラテンローラーの軸端の保持部材の位置で決まり、その方向でのプラテンローラーの積極的な位置合せは行われていない。そのため、上記圧接方向に対して垂直な方向におけるプラテンローラーとサーマルヘッドの位置関係は、プラテンローラーの保持部材の加工精度や取付け精度、並びに、サーマルヘッドが固定されたヘッド取付体の加工精度や取付け精度によってばらつくことになる。それによりサーマルヘッドに埋設された発熱素子とプラテンローラーとの位置関係がばらつくため、用紙の印画面が擦れるといった問題の原因となる。
また特許文献1のサーマルプリンタのヘッド取付体は、その一端を支点にして回動可能な構造となっており、それを回動させることで筐体の開け閉めが行われる。ヘッド取付体を回動させて筐体を開くと、プラテンローラーとサーマルヘッドとの間の空間が大きく開放され、インクシートや用紙の交換および用紙ジャムの除去が可能になる。またヘッド取付体の支点の反対側の端部には、筐体を閉じたときに係止ピンに係止される爪を有する解放レバーが設けられている。
つまり筐体を閉じているとき、ヘッド取付体の一端(支点)は固定されているが、他端は係止ピンに係止された状態になる。このため解放レバーの爪と係止ピンとの間に隙間がある場合など、ヘッド取付体の他端側にがたつきがあると、ヘッド取付体が支点を中心に僅かに回動することになる。このことは、プラテンローラーがサーマルヘッドへ圧接したときに、その圧接方向に対して垂直な方向への位置ずれが生じることを意味し、これも用紙の印画面の擦れ等の問題を生じさせる。
本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、プラテンローラーが移動してサーマルヘッドに圧接する構成のサーマルプリンタ装置において、プラテンローラーとサーマルヘッドとの正確な位置合わせを可能にすることを第1の目的とし、プラテンローラーをサーマルヘッドに圧接させたときの位置ずれを防止することを第2の目的とする。
本発明に係るサーマルプリンタ装置は、用紙への印画を行うサーマルヘッドと、前記サーマルヘッドに対向して配設され、前記用紙への印画の際に前記用紙を挟んで前記サーマルヘッドに圧接されるプラテンローラーと、前記サーマルヘッドに固定され、前記プラテンローラーの前記サーマルヘッドへの圧接方向に平行に延びる平坦部を有する位置決め部材と、前記プラテンローラーを、当該プラテンローラーの端部を前記位置決め部材の前記平坦部へ付勢し、前記圧接方向に移動させて、前記サーマルヘッドへ圧接させる搬送機構とを備え、前記搬送機構は、前記プラテンローラーの端部が挿入されるカム溝を有し、回転運動することにより、前記位置決め部材の前記平坦部に当接した前記プラテンローラーの端部を前記圧接方向へ送る第1支持部材と、前記プラテンローラーの端部を支持すると共に、当該プラテンローラーの端部を前記位置決め部材の前記平坦部へと付勢する第2支持部材とを含むものである。
本発明によれば、プラテンローラーがサーマルヘッドに圧接するとき、サーマルヘッドの側面が位置決め部材の平坦部に付勢された状態で移動するため、圧接方向に垂直な方向への位置合わせが行われる。また平坦部は圧接方向に平行であるため、プラテンローラーはサーマルヘッドの正面から圧接する。よってプラテンローラーとサーマルヘッドとの位置ずれが生じ難く、用紙の印画面の擦れを防止でき、良好な印画品位を得ることができる。
実施の形態に係るサーマルプリンタ装置の構成を示す斜視図である。 実施の形態に係るサーマルプリンタ装置の構成を示す斜視図である。 実施の形態に係るサーマルヘッドの保持機構の構成を示す斜視図である。 実施の形態に係るサーマルプリンタ装置の構成を示す側面図である。 実施の形態に係るサーマルプリンタ装置のサーマルヘッドの保持機構およびプラテンローラーの支持・搬送機構の分解斜視図である。 第1筐体が第2筐体から引き出された状態でのプラテンローラーとサーマルヘッド11との位置関係を示す斜視図である。 第1筐体と第2筐体とが結合した状態でのプラテンローラーとサーマルヘッドとの位置関係を示す斜視図である。 第1筐体と第2筐体とが結合した状態でのプラテンローラーとサーマルヘッドとの位置関係を示す側面透視図である。 実施の形態に係るサーマルプリンタ装置のプラテンローラーの支持・搬送機構の動作を示す側面透視図である。 実施の形態に係るサーマルプリンタ装置のロックシャフト、ロック爪の回転支点、サーマルヘッドの発熱素子およびプラテンローラーの位置関係を示す図である。
図1〜図10は、本発明の実施の形態に係るサーマルプリンタの構成図である。以下、これらの図に基づいて本実施の形態に係るサーマルプリンタの構成および動作を説明する。
図1および図2は、サーマルプリンタ装置の全体構成を表した斜視図である。当該サーマルプリンタ装置は、大きくは第1筐体1と第2筐体2に分かれている。図1は、第1筐体1と第2筐体2とを結合させた状態、図2はそれらを分離した状態を示している。第1筐体1と第2筐体2との結合/分離は、第1筐体1を第2筐体2に対してスライドさせることによって成される。
図2に示すように、プラテンローラー3は第1筐体1側に配設され、サーマルヘッド11は第2筐体2側に配設されている。第1筐体1をスライドさせて第2筐体2から引き出すと、サーマルヘッド11とプラテンローラー3との間の空間が解放され、第1筐体1側にセットされた用紙18やインクリボン19を交換できる状態となる。
図3は、サーマルヘッド11を第2筐体2に固定するための保持機構の構成を示す斜視図である。サーマルヘッド11は、第1筐体1に固定されるヘッドホルダー17によって保持される。ヘッドホルダー17には、サーマルヘッド11を冷却するためのヒートシンク12および冷却ファン13、並びに、位置決め部材16が取り付けられる。位置決め部材16の下面は、プラテンローラー3のサーマルヘッド11への圧接方向に平行な平坦部を有している。
第1筐体1をスライドさせて第2筐体2へと押し入れると、第1筐体1と第2筐体2とが結合する。このとき第2筐体2に設けられたロックシャフト15に、第1筐体1に設けられたロック爪14が係止され、第1筐体1が第2筐体2に固定される。
図4は、当該サーマルプリンタ装置の側面図である。同図はサーマルプリンタ装置が待機状態にあるときの様子を示しており、第2筐体2の手前側のパネルの図示は省略している。第1筐体1を第2筐体2に押し入れると、第1筐体1のロック爪14の先端が第2筐体2のロックシャフト15に接触して、ロック爪14がその回転支点24を中心に回転しながら持ち上がる。そして第1筐体1が第2筐体2に完全に収納されると、ロック爪14に設けられたコの字型の溝にロックシャフト15が入り、ロック爪14がロックシャフト15に係止され、それによって第1筐体1が第2筐体2に固定される。
本実施の形態では、ロック爪14は第1筐体1の両側の側面に、ロックシャフト15は第2筐体2の両側の内面に、それぞれサーマルヘッド11の幅より広い間隔で配置されている。この構成とは逆に、第1筐体1側にロックシャフト15を、第2筐体2側にロック爪14をそれぞれ設けるようにしてもよい。
図5は上記の待機状態(第1筐体1と第2筐体2が結合した状態)における、サーマルヘッド11の保持機構およびプラテンローラー3の支持・搬送機構の構成および位置関係を示す分解斜視図である。第1筐体1と第2筐体2とが結合したとき、プラテンローラー3はサーマルヘッド11に対向して配設される。このときプラテンローラー3の軸の側面が、サーマルヘッド11に固定された位置決め部材16の下面の平坦部に当接する。なお図5において、符号30はサーマルヘッド11の発熱素子、符号20,21は用紙を送るためのグリップローラーおよびピンチローラーを示している。
プラテンローラー3の支持・搬送機構は、プラテンローラー3の軸端部が挿入されるU字型のカム溝(長穴)を有する第1支持部材7と、第1支持部材7の外側でプラテンローラー3の軸端部を回転自在な状態で保持する第2支持部材8とを含んでいる。
本実施の形態では、位置決め部材16はサーマルヘッド11の両端部に設けられ、第1支持部材7および第2支持部材8はプラテンローラー3の両端部にそれぞれ設けられている。プラテンローラー3の軸の両端には、それぞれ位置決め部材16、第1支持部材7および第2支持部材8に接触する位置に、ベアリング4,5,6が嵌められている。プラテンローラー3は、ベアリング4,5,6を介して位置決め部材16、第1支持部材7、第2支持部材8に当接するため、回動自在な状態でそれらに支持されることになる。なお、ベアリング4,5,6の間隔は、スペーサー32,33によって一定に保たれている。
第1支持部材7は、第1筐体1の側面から内側に突出したピン35が挿入される穴23を有しており、その穴23を回転支点として回動可能となっている(以下、穴23を「回転支点23」と称す)。また第1支持部材7は、第1筐体1に係止されたスプリング9により、回転方向に付勢されている。さらに、第1支持部材7には、カム34に係合するフォロワーピン22が設けられている。
第1支持部材7は、カム34の回転に従って回転運動し、プラテンローラー3をサーマルヘッド11への圧接方向に移動させる。つまりプラテンローラー3とサーマルヘッド11とは圧接/解放の切り替えは、カム34の回転方向を切り替えることによって行われる。なお、第1支持部材7に当接するプラテンローラー3のベアリング5は、第1支持部材7のカム溝に適当な隙間をもって嵌められており、カム溝の長手方向沿って移動可能になっている。
第2支持部材8は、第1支持部材7の外側でプラテンローラー3の軸端部を回転自在な状態で保持する。第2支持部材8は、プラテンローラー3のベアリング6が嵌め込まれる穴を有し、第1筐体1に係止されたスプリング10により上方(プラテンローラー3とサーマルヘッド11との圧接方向に垂直な方向)へと付勢される。
第1筐体1が第2筐体2と結合したとき、プラテンローラー3の上方には位置決め部材16が位置するようになるので、第2支持部材8は、プラテンローラー3を位置決め部材16の下面(平坦部)へ付勢する働きをすることになる。そのときプラテンローラー3は、ベアリング4を介して位置決め部材16に接触する。
このようにプラテンローラー3は、一定の範囲内でサーマルヘッド11への圧接方向およびそれに垂直な方向に移動可能な状態で、第1支持部材7および第2支持部材8に支持される。プラテンローラー3は、第1支持部材7が回転運動することでサーマルヘッド11への圧接方向に移動し、そのとき第2支持部材8は、プラテンローラー3をサーマルヘッド11に固定された位置決め部材16へと付勢する。つまり第1支持部材7および第2支持部材8は、プラテンローラー3の支持機構であると共に、プラテンローラー3を位置決め部材16へ付勢しつつ、サーマルヘッド11に圧接させる搬送機構としても機能する。
図6は、第1筐体1を第2筐体2から引き出した状態における、プラテンローラー3とサーマルヘッド11との位置関係を示している。プラテンローラー3は第1筐体1に配設され、サーマルヘッド11および位置決め部材16は第2筐体2に固定されているため、プラテンローラー3はサーマルヘッド11および位置決め部材16から大きく離れている。プラテンローラー3は第1支持部材7のスプリング10によって上方に付勢されるので、この状態では、プラテンローラー3は第2支持部材8のカム穴の上端部に位置することになる。
第1筐体1が第2筐体2内に押し込まれるとき、第1筐体1が完全に収納される少し前から、プラテンローラー3(ベアリング4)の側面がサーマルヘッド11に固定された位置決め部材16の下面に当接する。位置決め部材16の下面の端部は傾斜しており、第1筐体1がさらに第2筐体2内に押し込まれると、プラテンローラー3はその傾斜に沿って押し下げられる。
図7は、第1筐体1が第2筐体2内に完全に収納されて結合した状態における、プラテンローラー3とサーマルヘッド11との位置関係を示している。また図8は、その状態を左側面から見た透視図である。
プラテンローラー3は、位置決め部材16により押し下げられるとき、第1支持部材7のカム穴に沿って移動する。その結果、プラテンローラー3は第2支持部材8によって位置決め部材16に付勢された状態になる。図8に示すように、第1筐体1と第2筐体2とが結合した状態では、プラテンローラー3は位置決め部材16の下面の平坦部に当接する。よってプラテンローラー3の高さは、位置決め部材16の平坦部の高さによって決まる。上記のとおり、位置決め部材16の平坦部は、プラテンローラー3のサーマルヘッド11への圧接方向に平行である。
待機状態では、図8のようにプラテンローラー3はサーマルヘッド11に圧接しておらず、所定の隙間を保っている。用紙18への印画を行う際は、カム34が回転運動し、図9のようにフォロワーピン22が持ち上げられる。すると第1支持部材7が回転支点23を中心に回動し、プラテンローラー3が第1支持部材7のカム溝に沿ってサーマルヘッド11の方向へと送られる。このときプラテンローラー3は位置決め部材16の平坦部に付勢された状態に維持されるので、プラテンローラー3は位置決め部材16の平坦部に沿って移動し、用紙18を挟んでサーマルヘッド11に圧接する。
ここで、位置決め部材16の平坦部は、プラテンローラー3がサーマルヘッド11の適切な位置に圧接されるように予め位置合わせして固定されている。また位置決め部材16の平坦部はプラテンローラー3のサーマルヘッド11への圧接方向に平行である。従って、プラテンローラー3が位置決め部材16の平坦部に付勢されることによって、サーマルヘッド11への圧接方向に垂直な方向への積極的な位置合わせが行われることになる。またプラテンローラー3は、位置決め部材16の平坦部に沿って移動するため、サーマルヘッド11への圧接方向に平行に移動して、サーマルヘッド11に正面から圧接する。つまりサーマルヘッド11の発熱素子30が、プラテンローラー3の軸とその移動方向で定まる平面上に位置することになる。
従って、プラテンローラー3とサーマルヘッド11との位置ずれが防止される。発熱素子30を加熱してインクリボン19のインクを用紙18に転写したときに、プラテンローラー3の頂点と発熱素子30との位置ずれが生じないため、印画面が擦れることはなく、良好な印画品位を得ることができる。
またプラテンローラー3は、位置決め部材16、第1支持部材7、第2支持部材8はそれぞれベアリング4,5,6を介して支持されているので、印画時にプラテンローラー3は用紙18に従動して自在に回転できる。よってプラテンローラー3の回転ムラによる印画ムラなどの印画品位劣化も防止される。
また図10は、第1筐体1と第2筐体2とを結合したときの、ロックシャフト15、ロック爪14、サーマルヘッド11の発熱素子30およびプラテンローラー3の位置関係を示す図である。本実施の形態では、ロックシャフト15、ロック爪14の回転支点24、サーマルヘッド11の発熱素子30およびプラテンローラー3の軸が、プラテンローラー3のサーマルヘッド11への圧接方向に平行な同一平面上に配設される。
本実施の形態では、プラテンローラー3がサーマルヘッド11に圧接する際、プラテンローラー3はサーマルヘッド11に正面から圧接するため、その圧力の方向はサーマルヘッド11の発熱素子30とプラテンローラー3の軸とを結ぶ直線の方向と一致する。またその反力により第1筐体1が第2筐体2から離れようとするが、ロック爪14がロックシャフト15に係止されているため、第1筐体1と第2筐体2との結合は維持される。このときロック爪14にかかる張力の方向は、ロックシャフト15とロック爪14の回転支点24とを結ぶ直線と一致する。
従って、ロックシャフト15、ロック爪14の回転支点24、サーマルヘッド11の発熱素子30およびプラテンローラー3の軸を、プラテンローラー3のサーマルヘッド11への圧接方向に平行な同一平面上に配設すれば、プラテンローラー3およびサーマルヘッド11は、その圧接方向の力のみを受け、圧接方向に垂直な方向への力は受けない。従って、プラテンローラー3がサーマルヘッド11に圧接したときに、サーマルヘッド11が傾くなどして垂直方向に位置ずれを起こすことが防止される。つまり、プラテンローラー3の頂点と発熱素子30との接触角度を一定に保つことができ、用紙の印画面の擦れのない良好な印画品質を得ることができる。
1 第1筐体、2 第2筐体、3 プラテンローラー、4,5,6 ベアリング、7 第1支持部材、8 第2支持部材、9,10 スプリング、11 サーマルヘッド、12 ヒートシンク、13 冷却ファン、14 ロック爪、15 ロックシャフト、16 位置決め部材、17 ヘッドホルダー、18 用紙、19 インクリボン、22 フォロワーピン、23 第1支持部材の回転支点、24 ロック爪の回転支点、30 発熱素子、32 スペーサー、33 スペーサー、34 カム、35 ピン。

Claims (5)

  1. 用紙への印画を行うサーマルヘッドと、
    前記サーマルヘッドに対向して配設され、前記用紙への印画の際に前記用紙を挟んで前記サーマルヘッドに圧接されるプラテンローラーと、
    前記サーマルヘッドに固定され、前記プラテンローラーの前記サーマルヘッドへの圧接方向に平行に延びる平坦部を有する位置決め部材と、
    前記プラテンローラーを、当該プラテンローラーの端部を前記位置決め部材の前記平坦部へ付勢し、前記圧接方向に移動させて、前記サーマルヘッドへ圧接させる搬送機構とを備え
    前記搬送機構は、
    前記プラテンローラーの端部が挿入されるカム溝を有し、回転運動することにより、前記位置決め部材の前記平坦部に当接した前記プラテンローラーの端部を前記圧接方向へ送る第1支持部材と、
    前記プラテンローラーの端部を支持すると共に、当該プラテンローラーの端部を前記位置決め部材の前記平坦部へと付勢する第2支持部材とを含む
    ことを特徴とするサーマルプリンタ装置。
  2. 前記プラテンローラーは、前記第1支持部材との接触部分および前記第2支持部材との接触部分のそれぞれにベアリングを備える
    請求項1記載のサーマルプリンタ装置。
  3. 前記位置決め部材は、前記サーマルヘッドの両端部にそれぞれ設けられ、
    前記搬送機構は、前記プラテンローラーの両端部にそれぞれ設けられる
    請求項1または請求項2記載のサーマルプリンタ装置。
  4. 前記プラテンローラーおよび前記搬送機構は、第1筐体に配設され、
    前記サーマルヘッドおよび前記位置決め部材は、前記第1筐体がスライドして結合する第2筐体に配設され、
    前記プラテンローラーは、前記第1筐体と前記第2筐体とが結合したときに、前記サーマルヘッドに対向して配設される
    請求項1から請求項3のいずれか一項記載のサーマルプリンタ装置。
  5. 前記第1筐体および前記第2筐体の一方に配設されたロックシャフトと、
    前記第1筐体および前記第2筐体のもう一方に配設され、前記第1筐体と前記第2筐体とが結合したとき前記ロックシャフトに係止されるロック爪とをさらに備え、
    前記第1筐体と前記第2筐体とが結合した状態で、前記ロックシャフト、前記ロック爪の回動支点、前記サーマルヘッドの発熱素子およびプラテンローラーの軸が、前記圧接方向に平行な同一平面上に配置される
    請求項4記載のサーマルプリンタ装置。
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