JP5704954B2 - デッキ材固定金具 - Google Patents
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Description
この固定方法は、図10に示すように、長手方向に貫通する筒状中空部320を複数備えるとともに、長手方向に連続する凹溝310が側面に設けられているデッキ材300を、デッキ材300を下方から支持する構造材としての根太200上に所定の目地幅で並べた状態に配置するとともに、図11に示すデッキ材固定金具100の固定部110をデッキ材300とデッキ材300との間で根太200にビス210を用いて固定し、デッキ材固定金具100の弾性挟持部130と、根太200との間で凹溝310の下側(根太200側)壁である被挟持部311を挟み込んでデッキ材300をズレ動かないように固定するようにしている。
また、被挟持部311を弾性挟持しているだけであるので、大きな力を加えると、デッキ材300を根太200の上面に沿ってスライドさせることができる。したがって、デッキ材300を直接根太200に固定した場合のように、デッキ材300が気温の変化や吸水・乾燥などが原因でデッキ材300が伸縮しようとして、固定箇所に大きなひずみが生じてデッキ材300の一部に割れが生じたり、デッキ材300の一部が変形して盛り上がったりするといった問題がない。
また、ビス孔111が根太200の上面に臨む位置にあっても、根太200の幅方向の端縁近傍にビス210をねじ込むことになるので、根太200が木材である場合、根太200に割れが生じ、実質的に固定できないおそれがある。
そこで、現在では床板端部の押え部の辺りに斜めにビスをデッキ材300の端部に打ち込むか、上記に示した金具を半分に切断して固定を行っている。しかし、デッキ材300の端部にビスを打ち込む方法ではビスを斜めに打ち込むので、デッキ材300を固定するための根太200まで届かない場合や、浅く打ち込まれるために固定する力が弱い、外観が悪くなる等の問題が起こっている。また、デッキ材固定金具100を半分に切断して使用する場合、デッキ材固定金具100が、高い弾性復元力を得るとともに、しっかりとした固定力を得るために強度の高い材料で形成されているので、上記のように半分に切断する作業は、危険が伴うなどの課題がある。
また、施工現場によっては、ベランダ床等は、デッキ材300の幅(短手方向の寸法)の整数倍になっていないことがある。
しかし、上記のように切断によって得られた端部デッキ材の場合、短手方向の一方には上記被挟持部311が存在しなくなる。
したがって、上記端部デッキ材は、上記のようにデッキ材固定金具100を半分に切断しての使用が全くできないため、従来、ビスによる固定方法が行われており、上記のビスによる固定方法の問題点を備えている。
前記構造材の側面にねじ固定される固定部と、この固定部から延設されるとともに、前記構造材に固定部が固定された状態でデッキ材の長手方向の壁面の下端部に沿うように配置される脚部と、この脚部から延設されるとともに、前記構造材に固定部が固定された状態で前記筒状中空部内に入り込むとともに、前記筒状中空部の底壁を構造材上面との間で弾性挟持する弾性挟持部と、を備えていることを特徴としている。
本発明において、固定部の構造材への固定は、固定部にビス孔を設け、このビス孔を介してビスを構造材にねじ込む方法が一般的であるが、釘で固定しても構わない。また、ビス孔は、1つでもよいが、固定部が回転しないように複数設けることが好ましい。
上記構造材の材質は、アルミニウムなどの軽量金属、木材、合成木材などが挙げられる。
前記構造材の側面にねじ固定される固定部と、この固定部から延設されるとともに、前記構造材に固定部が固定された状態でデッキ材の長手方向の壁面の下端部に沿うように配置される脚部と、この脚部から延設されるとともに、前記構造材に固定部が固定された状態で前記筒状中空部内に入り込むとともに、前記筒状中空部の底壁を構造材上面との間で弾性挟持する弾性挟持部と、を備えているので、筒状中空部を備えていれば、デッキ材を切断して形成された端部デッキ材を、構造材を破損することなく、簡単に構造材に固定できる。
また、筒状中空部を利用して通常のデッキ材も同様にして構造材を破損することなく、簡単に構造材に固定できる。
図1及び図2は、本発明1のデッキ材固定金具の第1の実施の形態をあらわしている。
固定部1aは、固定状態で水平方向に長い長方形をしていて、2つのビス孔11が穿設されている。
脚部2aの高さは、固定部1aが構造材としての根太200に固定された状態で、後述する弾性挟持部3aが筒状中空部320の底壁340を根太200との間で弾性挟持できる高さに設定されている。
挟持部本体31は、脚部2aの上縁から脚部2aと同じ幅で脚部2aに直交して設けられている。
なお、デッキ材300は、複数(この実施形態では3つ以上)の筒状中空部320を平行に長手方向の連続して有し、短手方向両側(図3では片側しかあらわれていない)に図11に示すデッキ材固定金具Aの弾性挟持部3aによって根太200との間で挟持される被挟持部311を備えている。
したがって、端部デッキ材300aは、片側にしか被挟持部311を備えていない。
(2)端部デッキ材300aの敷設側と反対側から配置される通常のデッキ材300を根太200上に、端部デッキ材300aの敷設位置に隣接する位置まで敷き並べるとともに、各デッキ材300とデッキ材300のデッキ材固定金具100を用いてデッキ材300を根太200に固定していく。
(3)通常のデッキ材300を敷設が完了すると、端部デッキ材300aに残った被挟持部311側を、隣接するデッキ材300側に向けて根太200(なお、根太200は、デッキ材300及び端部デッキ材300aの長手方向に直交するように複数本平行に設けられていて、図示していないが、この根太200に直交するように設けられた大引きによって下方から支持されている)上に敷くとともに、端部デッキ材300aに残った被挟持部311側をデッキ材固定金具100によって固定する。
(4)デッキ材弾性挟持部3aを最も切断端側の筒状中空部320内に臨ませるとともに、挟持部本体31が根太200との間で筒状中空部320の底壁340を挟持するようにデッキ材固定金具Aを配置し、固定部1aを、ビス220を介してデッキ材300の長手方向に直交し、デッキ材300の長手方向の端部に配置される根太200の側面201に固定する。
また、このとき、脚部2aと端部デッキ材300aとの間には、夏場などにデッキ材300が環境温度や直射日光によって伸長した場合でも、端部デッキ材300aの端面が脚部2aに突き当たらないように隙間を設けるようにすることが好ましい。隙間は、例えば、固定部1aと根太200の側面201との間にスペーサを挟み込むなどして形成することができる。
したがって、ビスや釘を斜めに打ち込んで固定する場合のように、端部デッキ材300aや根太200に破損が生じるといった事故を防止できる。
また、デッキ材固定金具Aは、筒状中空部320を利用するようになっているので、通常のデッキ材300の根太200への固定にも使用できる。
なお、上記(1)〜(4)の工程は、1例であって、必要に応じて順序を入れ替えてもよい。
図4に示すように、このデッキ材固定金具Bは、固定部1b、脚部2b及び弾性挟持部3bの挟持部本体33が、筒状中空部320の隔壁330間の長さと略同じか少し狭い幅になっている。
そして、このデッキ材固定金具Bは、上記以外の構成は、上記デッキ材固定金具Aと同様になっている。
図6に示すように、このデッキ材固定金具Cは、固定部1cと、脚部2cと、弾性係止部3cとを備えている。
図6に示すように、このデッキ材固定金具Cは、固定部1cと、脚部2cと、弾性係止部3cとを備えている。
脚部2cは、固定部1cに直交するとともに、その下端の一端部が固定部1cの長手方向一端の上端に一体化されている。
脚部2cは、その高さ(固定部1cの上端から後述する弾性係止部3cのデッキ材当接面までの長さ)がデッキ材300及び端部デッキ材300aの厚みと略同じになっている。
弾性係止部3cは、脚部2cに直交するように、脚部2cの上端から固定部1cの長手方向他端側に延出している。
(1)図7に示すように、上記デッキ材固定金具Aを用いた場合と同様にして通常のデッキ材300を敷設する。
(2)端部デッキ材300aに残った被挟持部311側を、隣接するデッキ材300側に向けて根太200上に敷くとともに、端部デッキ材300aに残った被挟持部311側をデッキ材固定金具100によって固定する。
(3)脚部2cを端部デッキ材300aの切断端面に略当接させるとともに、弾性係止部3cを端部デッキ材300aの上面に当接させた状態で固定部1cを根太200の側面201にビス220を用いて固定する。
すなわち、この状態で端部デッキ材300aの切断端側の端部が弾性係止部3cと根太200との間で挟持され、端部デッキ材300aがばたつかないように固定される。
図8に示すように、このデッキ材固定金具Dは、固定部1dと、立ち上がり部2dと、2つの弾性挟持部3dとを備えている。
図8に示すように、このデッキ材固定金具Dは、固定部1dと、立ち上がり部2dと、2つの弾性挟持部3dとを備えている。
立ち上がり部2dは、固定部1dが後述するように根太200に固定された状態で、固定部1dの上方に延出している。
また、2つの弾性挟持部3dは、その対向面35と対向面35との間隔がデッキ材300及び端部デッキ材300aの筒状中空部320と筒状中空部320との隔壁330の厚みと略同じか少し狭くなっている。
(1)図9に示すように、上記デッキ材固定金具Aを用いた場合と同様にして通常のデッキ材300を敷設する。
(2)端部デッキ材300aに残った被挟持部311側を、隣接するデッキ材300側に向けて根太200上に敷くとともに、端部デッキ材300aに残った被挟持部311側をデッキ材固定金具100によって固定する。
(3)最も端部デッキ材300aの切断端側の隔壁330を2つの弾性挟持部3dの間に嵌り込むとともに、立ち上がり部2dが端部デッキ材300aの端面にほぼ接するようにデッキ材固定金具Dを装着した状態で固定部1dを根太200の側面201にビス220を用いて固定する。
すなわち、この状態で端部デッキ材300aの切断端側の端部がばたつかないように固定される。
また、このデッキ材固定金具Bは、隔壁330を利用してデッキ材300の固定にも使用できる。
なお、このデッキ材固定金具Dは、隔壁330が2つの弾性挟持部3dの間に嵌り込みやすくするために、対向面35の先端側の上下方向のコーナー部をR状に面取りすることが好ましい。
1a,1b,1c,1d 固定部
2a,2b,2c 脚部
2d 立ち上がり部
3a,3b,3d 弾性挟持部
3c 弾性係止部
31 挟持部本体
32 補強リブ
33 挟持部本体
34 横ズレ防止部
35 対向面
200 根太(構造材)
220 ビス
300 デッキ材(通常のデッキ材)
300a 端部デッキ材
320 筒状中空部
330 隔壁
340 底壁
Claims (2)
- 長手方向に貫通する筒状中空部を備えるデッキ材を、このデッキ材が下方から支持される構造材に固定するデッキ材固定金具であって、
前記構造材の側面にねじ固定される固定部と、
この固定部から延設されるとともに、前記構造材に固定部が固定された状態でデッキ材の長手方向の壁面の下端部に沿うように配置される脚部と、
この脚部から延設されるとともに、前記構造材に固定部が固定された状態で前記筒状中空部内に入り込むとともに、前記筒状中空部の底壁を構造材上面との間で弾性挟持する弾性挟持部と、
を備えていることを特徴とするデッキ材固定金具。 - 弾性挟持部が、底壁を弾性挟持する挟持部本体と、挟持部本体の幅方向両側から立ち上がり、筒状中空部の側壁に当接するデッキ材横ズレ防止部とを備えている請求項1に記載のデッキ材固定金具。
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