本発明の1つの観点では、複数の情報を取得して、取得された情報に基づいて画面を表示する制御を行う情報表示装置は、前記複数の情報に対して設定された、優先的に表示する度合いを示す優先度を記憶する優先度記憶手段と、表示すべき2以上の情報が取得された場合に、前記優先度に基づいて、前記取得された情報のそれぞれを表示する際の画面サイズを決定し、決定された前記画面サイズによって前記取得された情報に対応する画面を全て表示する制御を行う表示制御手段と、を備える。
上記の情報表示装置は、複数の情報を取得して、取得された情報に基づいて画面を表示する制御を行うために好適に利用される。優先度記憶手段は、複数の情報に対して設定された、優先的に画面を表示する度合いを示す優先度を記憶する。表示制御手段は、優先度に基づいて、取得された情報のそれぞれを表示する際の画面サイズを決定し、決定された画面サイズによって取得された情報に対応する画面を表示する制御を行う。つまり、表示制御手段は、決定された画面サイズによって、取得された全ての情報に関する画面を表示する。これにより、取得された全ての情報を自由に見る機会をユーザに与えることができる。
上記の情報表示装置において好適には、前記表示制御手段は、前記優先度の差が大きいほど、前記優先度が高い情報と前記優先度が低い情報との前記画面サイズの差を大きくし、前記優先度の差が小さいほど、前記優先度が高い情報と前記優先度が低い情報との前記画面サイズの差を小さくすることができる。
上記の情報表示装置の他の一態様では、前記表示制御手段は、前記優先度の差が所定未満である場合には、前記優先度の差に応じて決定された前記画面サイズによって、前記取得された情報の内容を示す画面を全て表示し、前記優先度の差が前記所定以上である場合には、前記優先度が高い情報の内容を示す画面を最大化表示すると共に、前記優先度が低い情報に対応するアイコンを表示する。
この態様によれば、優先度の差が比較的小さい情報については、取得された全ての情報の内容を表示することで、これらの内容をユーザに同時に確認させることができる。一方で、優先度の差が比較的大きい情報については、優先度が高い情報を優先的に表示させることができると共に、優先度が低い情報についても情報の内容をユーザに表示する機会を与えることができる。この場合、重要な情報が見えにくくなるといった問題は生じない。ここで、情報の内容を示す画面を表示するとは、当該情報が有する画像データを表示することを意味する。また、情報に対応するアイコンを表示するとは、当該情報の種類などを示す名称が表示された、ユーザが操作可能なボタンを表示することを意味する。
上記の情報表示装置の他の一態様では、前記表示制御手段は、前記取得された情報に対応する表示画面のいずれかがユーザによって操作された場合、ユーザによって操作された画面を最大化表示すると共に、ユーザによって操作されなかった画面を最小化してアイコンで表示する。
この態様によれば、ユーザが必要だと判断した情報を、大きな表示によって単独で表示させることができる。例えば、表示すべき情報を単独で表示させる場合に割り当てられた画面領域のサイズによって、情報の内容を示す画面を表示する。この場合、ユーザは、表示画面の操作といった簡便な手法により、必要と判断した情報を単独で大きく表示させることができる。また、表示制御手段は、ユーザによって操作されなかった画面を閉じて、当該画面に対応する情報を示すアイコンを表示することができる。
上記の情報表示装置の他の一態様では、前記表示制御手段は、前記アイコンがユーザによって操作された場合、前記アイコンに対応する情報の内容を示す画面を表示する。これにより、ユーザは、アイコンの押下といった簡便な操作で、必要と判断した情報に対応する画面を表示させることができる。
上記の情報表示装置の他の一態様では、前記複数の情報に対するユーザの嗜好性を記憶する嗜好性記憶手段を更に備え、前記表示制御手段は、前記優先度及び前記嗜好性の両方に基づいて、前記取得された情報のそれぞれを表示する際の画面サイズを決定する。
この態様によれば、複数の情報に関する優先度及びユーザの嗜好性の両方に基づいて、取得された情報のそれぞれを表示する際の画面サイズを適切に決定することができる。特に、取得された情報の優先度が同一である場合に、ユーザの嗜好に合う情報やユーザにとって必要な情報を適切な画面サイズによって優先的に表示させることができる。具体的には、ユーザの嗜好に合う情報を、ユーザの嗜好に合わない情報よりも大きな画面サイズで表示させることができる。
この態様によれば、優先度及び情報を取得する順序に基づいて、取得された情報のそれぞれを表示する際の画面サイズを適切に決定することができる。例えば、取得された複数の情報の優先度が同一である場合に、後に取得された情報を、先に取得された情報よりも大きな画面サイズで表示させることができる。
好適な例では、上記の情報表示装置は、前記複数の情報として、DSRC路側器が送信したDSRC情報、DSSS路側器が送信したDSSS情報、及びビーコン路側器が送信したビーコン情報のうちの少なくともいずれかの情報を取得する。
本発明の他の観点では、複数の情報を取得して、取得された情報に基づいて画面を表示する制御を行う装置によって実行される情報表示方法は、前記複数の情報に対して設定された、優先的に表示する度合いを示す優先度を記憶する優先度記憶工程と、表示すべき2以上の情報が取得された場合に、前記優先度に基づいて、前記取得された情報のそれぞれを表示する際の画面サイズを決定し、決定された前記画面サイズによって前記取得された情報に対応する画面を全て表示する制御を行う表示制御工程と、を備える。
本発明の更に他の観点では、コンピュータを備えると共に、複数の情報を取得して、取得された情報に基づいて画面を表示する制御を行う装置によって実行される情報表示プログラムは、前記コンピュータを、前記複数の情報に対して設定された、優先的に表示する度合いを示す優先度を記憶する優先度記憶手段、表示すべき2以上の情報が取得された場合に、前記優先度に基づいて、前記取得された情報のそれぞれを表示する際の画面サイズを決定し、決定された前記画面サイズによって前記取得された情報に対応する画面を全て表示する制御を行う表示制御手段、として機能させる。
上記の情報表示方法及び情報表示プログラムによっても、取得された全ての情報に対応する画面を表示することで、取得された全ての情報を自由に見る機会をユーザに与えることができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。なお、以下の説明は、本発明を車両用のナビゲーション装置に適用した例を示す。
[ナビゲーション装置]
図1に、ナビゲーション装置1の構成を示す。図1に示すように、ナビゲーション装置1は、自立測位装置10、GPS受信機18、システムコントローラ20、ディスクドライブ31、データ記憶ユニット36、通信用インタフェース37、通信装置38、表示ユニット40、音声出力ユニット50、及び入力装置60を備える。
自立測位装置10は、加速度センサ11、角速度センサ12及び距離センサ13を備え、自立測位センサとして機能する。加速度センサ11は、例えば圧電素子からなり、車両の加速度を検出し、加速度データを出力する。角速度センサ12は、例えば振動ジャイロからなり、車両の方向変換時における車両の角速度を検出し、角速度データ及び相対方位データを出力する。距離センサ13は、車両の車輪の回転に伴って発生されているパルス信号からなる車速パルスを計測する。
GPS受信機18は、複数のGPS衛星から、測位用データを含む下り回線データを搬送する電波19を受信する。測位用データは、緯度及び経度情報等から車両の絶対的な位置を検出するために用いられる。
システムコントローラ20は、インタフェース21、CPU(Central Processing Unit)22、ROM(Read Only Memory)23及びRAM(Random Access Memory)24を含んでおり、ナビゲーション装置1全体の制御を行う。
インタフェース21は、加速度センサ11、角速度センサ12及び距離センサ13並びにGPS受信機18とのインタフェース動作を行う。そして、これらから、車速パルス、加速度データ、相対方位データ、角速度データ、GPS測位データ、絶対方位データ等をシステムコントローラ20に入力する。CPU22は、システムコントローラ20全体を制御する。ROM23は、システムコントローラ20を制御する制御プログラム等が格納された図示しない不揮発性メモリ等を有する。RAM24は、入力装置60を介して使用者により予め設定された経路データ等の各種データを読み出し可能に格納したり、CPU22に対してワーキングエリアを提供したりする。
システムコントローラ20、CD−ROMドライブ又はDVD−ROMドライブなどのディスクドライブ31、データ記憶ユニット36、通信用インタフェース37、表示ユニット40、音声出力ユニット50及び入力装置60は、バスライン30を介して相互に接続されている。
ディスクドライブ31は、システムコントローラ20の制御の下、CD又はDVDといったディスク33から、音楽データ、映像データなどのコンテンツデータを読み出し、出力する。なお、ディスクドライブ31は、CD−ROMドライブ又はDVD−ROMドライブのうち、いずれか一方としてもよいし、CD及びDVDコンパチブルのドライブとしてもよい。
データ記憶ユニット36は、例えば、HDDなどにより構成され、地図データや施設データなどのナビゲーション処理に用いられる各種データを記憶するユニットである。
通信装置38は、例えば、FMチューナやビーコンレシーバ、携帯電話や専用の通信カードなどにより構成され、通信用インタフェース37を介して、VICS(Vehicle Information Communication System)(登録商標)センタなどから配信される情報を取得する。
表示ユニット40は、システムコントローラ20の制御の下、各種表示データをディスプレイなどの表示装置に表示する。具体的には、システムコントローラ20は、データ記憶ユニット36から地図データを読み出す。表示ユニット40は、システムコントローラ20によってデータ記憶ユニット36から読み出された地図データなどを表示画面上に表示する。表示ユニット40は、バスライン30を介してCPU22から送られる制御データに基づいて表示ユニット40全体の制御を行うグラフィックコントローラ41と、VRAM(Video RAM)等のメモリからなり即時表示可能な画像情報を一時的に記憶するバッファメモリ42と、グラフィックコントローラ41から出力される画像データに基づいて、液晶、CRT(Cathode Ray Tube)等のディスプレイ44を表示制御する表示制御部43と、ディスプレイ44とを備える。ディスプレイ44は、画像表示部として機能し、例えば対角5〜10インチ程度の液晶表示装置等からなり、車内のフロントパネル付近に装着される。
音声出力ユニット50は、システムコントローラ20の制御の下、CD−ROMドライブ31又はDVD−ROM32、又はBD−ROM、若しくはRAM24等からバスライン30を介して送られる音声デジタルデータのD/A(Digital to Analog)変換を行うD/Aコンバータ51と、D/Aコンバータ51から出力される音声アナログ信号を増幅する増幅器(AMP)52と、増幅された音声アナログ信号を音声に変換して車内に出力するスピーカ53とを備えて構成されている。
入力装置60は、各種コマンドやデータを入力するための、キー、スイッチ、ボタン、リモコン、音声入力装置等から構成されている。入力装置60は、車内に搭載された当該車載用電子システムの本体のフロントパネルやディスプレイ44の周囲に配置される。また、ディスプレイ44がタッチパネル方式である場合には、ディスプレイ44の表示画面上に設けられたタッチパネルも入力装置60として機能する。
[通信システム]
次に、図2を参照して、上記したナビゲーション装置1を適用した通信システム100について説明する。図2は、通信システム100の概略構成を示す。
通信システム100は、主に、DSRC路側器91aと、DSSS路側器91bと、ビーコン路側器91cと、DSRC車載器92aと、DSSS車載器92bと、ビーコン車載器92cと、ナビゲーション装置1とを備える。なお、図2では、ナビゲーション装置1について、路車間通信を行う場合の最小限の構成要素のみを図示している。
通信システム100は、路側器91a〜91cと車載器92a〜92cとの間で所定の通信を行う路車間通信システムである。DSRC路側器91a、DSSS路側器91b、及びビーコン路側器91cは、それぞれ、道路などに設置され、外部から取得された情報をDSRC車載器92a、DSSS車載器92b、及びビーコン車載器92cに送信する。
なお、「DSRC」は専用狭域通信(Dedicated Short Range Communication)を意味し、「DSSS」は安全運転支援システム(Driving Safety Support Systems)を意味する。以下では、DSRCで用いる情報、DSSSで用いる情報、及びビーコンで用いる情報を、それぞれ、「DSRC情報」、「DSSS情報」、及び「ビーコン情報」と呼ぶ。なお、DSRC情報、DSSS情報、及びビーコン情報は、特定の1つの情報を指すわけではなく、それぞれに複数の種類の情報が含まれる。例えば、DSRC情報には、電子標識や注意警戒情報などが含まれる。
DSRC車載器92a、DSSS車載器92b、及びビーコン車載器92cは、それぞれ、車両に搭載され、DSRC路側器91a、DSSS路側器91b、及びビーコン路側器91cから送信された情報を受信し、受信した情報をナビゲーション装置1へ送信する。
ナビゲーション装置1は、主に、システムコントローラ20と、通信装置38と、表示ユニット40と、を備える。通信装置38は、DSRC車載器92a、DSSS車載器92b、及びビーコン車載器92cから送信された情報を受信し、受信した情報をシステムコントローラ20に出力する。
システムコントローラ20は、データ管理部20aと、表示制御部20bと、ナビ用UI(User Interface)20cとを備える。データ管理部20aは、表示すべき複数の情報(DSRC情報、DSSS情報、ビーコン情報など)に対して予め設定された、優先的に画面を表示する度合いを示す優先度を記憶する。なお、優先度は、これらの情報を配信する側で設定することとしても良いし、ナビゲーション装置1側で設定することとしても良い。
表示制御部20bは、データ管理部20aで管理されている優先度に基づいて、ナビ用UI20cに対して画面を表示するための制御を行う。具体的には、表示制御部20bは、表示すべき2以上の情報が取得された場合に、取得された情報のそれぞれを表示する際の画面サイズを決定し、決定された画面サイズによって画面を表示するための制御を行う。ナビ用UI20cは、表示制御部20bの制御に基づき、表示ユニット40に対して画面を表示するための処理を行う。
このように、システムコントローラ20は、情報表示装置に相当し、優先度記憶手段及び表示制御手段として機能する。
表示ユニット40は、ナビ用UI20cによる処理後の情報に対応する画面を表示する。また、表示ユニット40は、ディスプレイ44がタッチパネル方式で構成されており、ユーザがディスプレイ44を操作することで入力した情報を取得する。
ここで、図3を参照して、DSRC情報、DSSS情報、及びビーコン情報の具体例について説明する。ビーコン情報には、例えばビーコン緊急情報やビーコン即時情報がある。ビーコン緊急情報は、緊急情報であり、優先度は「高」である。ビーコン即時情報は、一般情報であり、優先度は「低」である。DSRC情報には、例えばDSRC電子標識やDSRC安全運転支援情報やDSRC注意警戒情報がある。DSRC電子標識は、一般情報であり、優先度は「低」である。DSRC安全運転支援情報は、最優先情報であり、優先度は「高」である。DSRC注意警戒情報は、優先情報であり、優先度は「中」である。DSSS情報は、優先情報であり、優先度は「中」である。
なお、上記したビーコン緊急情報、ビーコン即時情報、DSRC電子標識、DSRC安全運転支援情報、及びDSRC注意警戒情報は、特定の1つの情報を指すわけではなく、それぞれに複数の種類の情報が含まれる。
なお、図3では優先度を「高」、「中」、「低」で表す例を示したが、このような優先度を用いることに限定はされない。他の例では、数値で表された優先度を用いることができる。例えば、優先度として「100」、「70」、「0」を用いることができる。また、3段階に規定された優先度を用いることに限定はされず、4以上の段階で規定された優先度を用いても良い。
[表示制御方法]
次に、本実施例においてシステムコントローラ20が実行する表示制御方法について説明する。
本実施例では、システムコントローラ20は、表示すべき2以上の情報が取得された場合に、優先度に基づいて、取得された情報のそれぞれを表示する際の画面サイズを決定し、決定された画面サイズによって取得された情報に対応する画面を表示する制御を行う。具体的には、システムコントローラ20は、取得された情報における優先度の差に応じて、取得された情報のそれぞれを表示する際の画面サイズを決定する。
図4を参照して、このような表示制御方法を行う理由を説明する。図4は、比較例に係る表示制御方法を行った場合の不具合を説明するための図を示す。
比較例に係る表示制御方法では、DSRC情報、DSSS情報、及びビーコン情報に対して設定された優先度のみに基づいて優先的に表示する情報を決定して、決定された情報に対応する画面を優先的に表示する制御を行う。具体的には、比較例に係る表示制御方法では、ある情報に対応する画面の表示中に、当該情報よりも優先度が低い情報が割り込んだ場合には、現在の表示画面を継続し、割り込んだ情報は表示しない。これに対して、表示中の情報よりも優先度が高い情報が割り込んだ場合には、現在の表示画面から割り込んだ情報に対応する画面に切り替える。また、比較例に係る表示制御方法では、表示中の情報と優先度が同一である情報が割り込んだ場合には、現在の表示画面から割り込んだ情報に対応する画面に切り替える。
図4(a)〜(d)は、ある情報に対応する画面の表示中に当該情報とは異なる情報が割り込んだ場合に、比較例に係る表示制御方法によって表示される画面を示している。具体的には、図4(a)及び(b)は、表示中の情報と優先度が異なる情報が割り込んだ場合の例を示しており、図4(c)及び(d)は、表示中の情報と優先度が同一である情報が割り込んだ場合の例を示している。なお、図4(a)〜(d)は、それぞれ横方向に時間を示している。
図4(a)は、ビーコン緊急情報を表示している際にDSRC電子標識が割り込んだ場合の例を示している。割り込んだDSRC電子標識は、表示されているビーコン緊急情報よりも優先度が低い。そのため、比較例に係る表示制御方法によれば、DSRC電子標識が割り込んでも、ビーコン緊急情報がそのまま表示され、DSRC電子標識は表示されない。この場合、基本的には、DSRC電子標識を表示させることはできない。なお、ビーコン緊急情報の表示が継続されること自体は、優先度の高い情報を優先的に表示することとした結果であるため、特に問題はない。
図4(b)は、DSRC電子標識を表示している際にビーコン緊急情報が割り込んだ場合の例を示している。割り込んだビーコン緊急情報は、表示されているDSRC電子標識よりも優先度が高い。そのため、比較例に係る表示制御方法によれば、ビーコン緊急情報が割り込んだ際に、DSRC電子標識からビーコン緊急情報へ表示画面が切り替えられる。この場合、基本的には、表示画面の切り替え後は、DSRC電子標識を表示させることはできない。なお、表示画面の切り替え自体は、優先度の高い情報を優先的に表示することとした結果であるため、特に問題はない。
図4(c)は、ビーコン即時情報を表示している際にDSRC電子標識が割り込んだ場合の例を示している。割り込んだDSRC電子標識は、表示されているビーコン即時情報と優先度が同一である。そのため、比較例に係る表示制御方法によれば、DSRC電子標識が割り込んだ際に、ビーコン即時情報からDSRC電子標識へ表示画面が切り替えられる。この場合、基本的には、表示画面の切り替え後は、ビーコン即時情報を表示させることはできない。
図4(d)は、DSRC電子標識を表示している際にビーコン即時情報が割り込んだ場合の例を示している。割り込んだビーコン即時情報は、表示されているDSRC電子標識と優先度が同一である。そのため、比較例に係る表示制御方法によれば、ビーコン即時情報が割り込んだ際に、DSRC電子標識からビーコン即時情報へ表示画面が切り替えられる。この場合、基本的には、表示画面の切り替え後は、DSRC電子標識を表示させることはできない。
このような比較例に係る表示制御方法では、情報の表示中に別の情報が割り込んだ場合に、表示中の画面及び割り込んだ情報に対応する画面のいずれか一方のみが表示される。つまり、現在の表示画面が継続されるか、或いは割り込んだ情報に対応する画面に切り替えられる。したがって、比較例に係る表示制御方法では、現在の表示画面及び割り込んだ情報に対応する画面の両方を、ユーザが自由に見る機会が与えられていないと言える。そのため、例えば、ユーザにとって必要な情報が表示された画面が強制的に消されて、必要でない情報が表示されてしまったり、ユーザにとって必要でない情報が表示され続け、必要な情報が表示されなかったりする不具合があると考えられる。
なお、表示中の情報と優先度が同一である情報が割り込んだ場合に、現在の表示画面を継続し、割り込んだ情報は表示しないといった表示制御方法もあるが、この方法でも、比較例に係る表示制御方法と同様の不具合が生じる傾向にある。
以上のことから、本実施例では、上記のような不具合を解消すべく、取得された複数の情報を自由に見る機会がユーザに与えられるように表示制御を行う。具体的には、システムコントローラ20は、表示すべき2以上の情報が取得された場合に、上記した優先度に基づいて、取得された情報のそれぞれを表示する際の画面サイズを決定し、決定された画面サイズによって取得された情報に対応する画面を表示する制御を行う。つまり、システムコントローラ20は、取得された全ての情報に対応する画面を表示する制御を行う。この場合、システムコントローラ20は、取得された情報における優先度の差に応じて、取得された情報のそれぞれを表示する際の画面サイズを決定する。即ち、システムコントローラ20は、優先度に応じて、取得された情報を表示する画面の占有率を変化させる。例えば、システムコントローラ20は、複数の情報の優先度に応じて予め定めた、当該複数の情報を表示させる画面サイズのパターンを用いて、このような表示制御を行う。
より具体的には、システムコントローラ20は、ある情報に対応する画面の表示中に、当該情報とは異なる情報が割り込んだ場合に、下記のような表示制御を行う。なお、以下では、既に表示している画面を「既存画面」と呼び、既存画面に用いている情報を「既存情報」と呼ぶ。また、既存画面の表示中に割り込んだ情報(つまり受信された情報)を「割り込み情報」と呼び、割り込み情報の内容に対応する画面を「割り込み画面」と呼ぶ。
システムコントローラ20は、既存情報と割り込み情報との優先度の差が大きいほど、優先度が高い情報と優先度が低い情報との画面サイズの差を大きくする。言い換えると、既存情報と割り込み情報との優先度の差が小さいほど、優先度が高い情報と優先度が低い情報との画面サイズの差を小さくする。
詳しくは、システムコントローラ20は、優先度を数値で表した場合において、既存情報と割り込み情報との優先度の差が所定未満である場合には、優先度の差に応じて決定された画面サイズによって、既存情報の内容を示す画面及び割り込み情報の内容を示す画面の両方を表示する。この場合には、システムコントローラ20は、最大化表示した際の情報の内容を示す画面を縮小した画面にて、既存情報の内容を示す画面及び割り込み情報の内容を示す画面を表示する。
なお、「最大化表示」とは、表示すべき情報(DSRC情報、DSSS情報、ビーコン情報など)を単独で表示させる場合に割り当てられた画面領域のサイズによって、情報の内容を示す画面を表示することを意味するものとする。例えば、表示すべき情報を単独で表示させる画面領域として全画面の領域が割り当てられている場合には、最大化表示は全画面表示に相当する。
一方で、システムコントローラ20は、既存情報と割り込み情報との優先度の差が所定以上である場合には、優先度が高い情報の内容を示す画面を最大化表示すると共に、優先度が低い情報に対応するアイコンを表示する。この場合、システムコントローラ20は、優先度が高い情報のみ、その内容を示す画面を表示し、優先度が低い情報については、その内容を示す画面を表示しない。
例えば、システムコントローラ20は、既存情報及び割り込み情報の一方の優先度が「高」であり、他方の優先度が「低」である場合、優先度が高い情報の内容を示す画面を最大化表示すると共に、優先度が低い情報に対応するアイコンを表示する。一方、システムコントローラ20は、例えば既存情報及び割り込み情報の一方の優先度が「中」であり、他方の優先度が「高」若しくは「低」である場合、優先度が高い情報の内容を示す画面を、優先度が低い情報の内容を示す画面よりも大きな画面サイズで表示する。一例としては、システムコントローラ20は、優先度が高い情報の内容を示す画面のサイズと優先度が低い情報の内容を示す画面のサイズとの比を「7:3」に設定して、画面を表示する。一方、システムコントローラ20は、例えば既存情報及び割り込み情報の優先度が同一である場合、つまり既存情報及び割り込み情報の優先度が共に「高」、「中」、「低」のいずれか1つに該当する場合、既存情報の内容を示す画面と割り込み情報の内容を示す画面とを同一の画面サイズで表示する。
また、本実施例では、システムコントローラ20は、このように表示された既存情報の内容を示す画面及び割り込み情報の内容を示す画面のうちのいずれかがユーザによって操作された場合、ユーザによって操作された画面を最大化表示する。つまり、ユーザの意思によって選ばれた情報に対応する画面を、大きさ画面サイズによって単独で表示させる。この場合、システムコントローラ20は、ユーザによって操作されなかった画面を最小化してアイコンで表示する。
なお、アイコンに対応する画面のサイズは、少なくとも情報の内容を示す画面のサイズよりも小さいものとする。つまり、アイコンの画面サイズは、取得された情報を表示する際の画面サイズの中で最も小さいものとする。
更に、本実施例では、システムコントローラ20は、上記のように情報をアイコン化した場合において、アイコンがユーザによって操作された場合、アイコンに対応する情報の内容を示す画面を表示する。この場合、システムコントローラ20は、アイコンに対応する情報の内容を示す画面を最大化表示すると共に、それまで表示されていた情報の内容を示す画面を最小化してアイコンで表示する。
以上説明した本実施例に係る表示制御方法によれば、取得された全ての情報に対応する画面を表示することで、取得された全ての情報を自由に見る機会をユーザに与えることができる。具体的には、優先度が高い情報又はユーザにとって必要な情報を優先的に表示できるだけでなく、優先的に表示しなかった情報についてもユーザの操作により表示する機会を与えることができる。つまり、優先度の差が比較的小さい情報については、取得された全ての情報の内容を表示することで、これらの内容をユーザに同時に確認させることができる。これに対して、優先度の差が比較的大きい情報については、優先度が高い情報を優先的に表示させることができると共に、優先度が低い情報についても情報の内容をユーザに表示する機会を与えることができる。この場合、重要な情報が見えにくくなるといった問題は生じない。
また、本実施例に係る表示制御方法によれば、ユーザは、表示画面の操作といった簡便な手法により、ユーザが必要だと判断した情報を単独で大きく表示させることができる。
更に、本実施例に係る表示制御方法によれば、優先度に応じて決定された画面サイズで複数の情報に対応する画面が表示されるため、優先度の高い情報をユーザに直感的に理解させることができる。即ち、直感的に情報の相対的な重要度をユーザに知らせることができる。
(表示画面例)
次に、図5乃至図7を参照して、本実施例に係る表示制御方法による表示画面例を説明する。
図5は、既存情報の優先度が「高」であり、割り込み情報の優先度が「低」である場合に、本実施例に係る表示制御方法によって表示される表示画面例を示している。図5では、既存情報としてDSRC安全運転支援情報の一例を示しており、割り込み情報としてDSRC電子標識の一例を示している。
図5(a)は、DSRC安全運転支援情報に対応する画面の表示中に、DSRC電子標識が割り込んだ場合に表示される表示画面A1を示している。DSRC安全運転支援情報の優先度が「高」であり、DSRC電子標識の優先度が「低」であるため、図5(a)に示すように、DSRC安全運転支援情報の内容を示す画面A1aが最大化表示されると共に、DSRC電子標識に対応するアイコンA1bが表示される。この場合、DSRC電子標識の内容を示す画面は表示されない。このようなアイコンA1bによって、DSRC電子標識が受信されたことがユーザに通知される。
図5(b)は、図5(a)中のアイコンA1bがユーザによって操作された場合に表示される表示画面A2を示している。図5(b)に示すように、ユーザがアイコンA1bを押下することで、アイコンA1bに対応するDSRC電子標識を示す画面A2aが最大化表示される。この場合、DSRC安全運転支援情報に対応する画面A1aは最小化され、DSRC安全運転支援情報に対応するアイコンA2bが表示される。なお、アイコンA2bがユーザによって操作された場合には、DSRC安全運転支援情報に対応する画面が最大化表示されると共に、DSRC電子標識に対応する画面が最小化されてアイコンで表示される。
図6は、既存情報及び割り込み情報の優先度が同一である場合に、本実施例に係る表示制御方法によって表示される表示画面例を示している。図6では、既存情報としてDSRC電子標識の一例を示しており、割り込み情報としてビーコン即時情報の一例を示している。
図6(a)は、DSRC電子標識に対応する画面の表示中に、ビーコン即時情報が割り込んだ場合に表示される表示画面B1を示している。DSRC電子標識及びビーコン即時情報の優先度は共に「低」であり同一であるため、図6(a)に示すように、DSRC電子標識の内容を示す画面B1aとビーコン即時情報の内容を示す画面B1bとが同一の画面サイズで表示される。この場合、画面B1a、B1bは、最大化表示した際の画面を基準とすると、この基準とした画面を縮小した画面によって表示される。具体的には、その情報の内容が判別できる程度のサイズに縮小された画面によって表示される。
図6(b)は、図6(a)に示したビーコン即時情報の内容を示す画面B1bがユーザによって操作された場合に表示される表示画面B2を示している。図6(b)に示すように、ユーザが画面B1bを押下することで、ビーコン即時情報の内容を示す画面B2aが最大化表示される。この場合、DSRC電子標識に対応する画面B1aは最小化され、DSRC電子標識に対応するアイコンB2bが表示される。なお、アイコンB2bがユーザによって操作された場合には、DSRC電子標識に対応する画面が最大化表示されると共に、ビーコン即時情報に対応する画面が最小化されてアイコンで表示される。
なお、図6(a)に示したように、既存情報及び割り込み情報の優先度が同一である場合に、既存情報の内容を示す画面と割り込み情報の内容を示す画面とを同一の画面サイズで表示することに限定はされない。他の例では、このように同一の画面サイズで表示する代わりに、後に取得された割り込み情報の内容を示す画面を、既存情報の内容を示す画面よりも若干大きく表示させることができる。つまり、優先度に加えて、情報を取得する順序を考慮して画面のサイズを決定することができる。更に他の例では、システムコントローラ20内で優先度とは別に優先的に表示させることと規定した情報の内容を示す画面を、他の情報の内容を示す画面よりも若干大きく表示させることができる。このような場合、一例としては、既存情報及び割り込み情報の一方の情報の内容を示す画面のサイズと他方の情報の内容を示す画面のサイズとの比を「6:4」に設定することができる。
図7は、既存情報の優先度が「中」であり、割り込み情報の優先度が「低」である場合に、本実施例に係る表示制御方法によって表示される表示画面例を示している。図7では、既存情報としてDSRC注意警戒情報の一例を示しており、割り込み情報としてDSRC電子標識の一例を示している。
図7(a)は、DSRC注意警戒情報に対応する画面の表示中に、DSRC電子標識が割り込んだ場合に表示される表示画面C1を示している。DSRC注意警戒情報の優先度が「中」であり、DSRC電子標識の優先度が「低」であるため、図7(a)に示すように、DSRC注意警戒情報の内容を示す画面C1aがDSRC電子標識の内容を示す画面C1bよりも大きく表示される。例えば、DSRC注意警戒情報の内容を示す画面C1aのサイズとDSRC電子標識の内容を示す画面C1bのサイズとの比が「7:3」に設定されて表示される。この場合、画面C1a、C1bは、両方とも、最大化表示した際の画面を基準とすると、この基準とした画面を縮小した画面によって表示される。具体的には、その情報の内容が判別できる程度のサイズに縮小された画面によって表示される。
図7(b)は、図7(a)に示したDSRC電子標識の内容を示す画面C1bがユーザによって操作された場合に表示される表示画面C2を示している。図7(b)に示すように、ユーザが画面C1bを押下することで、DSRC電子標識の内容を示す画面C2aが最大化表示される。この場合、DSRC注意警戒情報に対応する画面C1aは最小化され、DSRC注意警戒情報に対応するアイコンC2bが表示される。なお、アイコンC2bがユーザによって操作された場合には、DSRC注意警戒情報に対応する画面が最大化表示されると共に、DSRC電子標識に対応する画面が最小化されてアイコンで表示される。
なお、既存情報及び割り込み情報の一方の優先度が「中」であり、他方の優先度が「高」若しくは「低」である場合に、図7(a)に示したように、優先度が高い情報の内容を示す画面を、優先度が低い情報の内容を示す画面よりも大きく表示することに限定はされない。このような場合には、優先度にほとんど差がないと言える。そのため、他の例では、優先度が高い情報の内容を示す画面を優先度が低い情報の内容を示す画面よりも大きく表示する代わりに、後に取得された割り込み情報の内容を示す画面を、既存情報の内容を示す画面よりも若干大きく表示させることができる。更に他の例では、システムコントローラ20内で優先度とは別に優先的に表示させることと規定した情報の内容を示す画面を、他の情報の内容を示す画面よりも若干大きく表示させることができる。このような場合、一例としては、既存情報及び割り込み情報の一方の情報の内容を示す画面のサイズと他方の情報の内容を示す画面のサイズとの比を「6:4」に設定することができる。
更に他の例では、既存情報及び割り込み情報の優先度に加えて、情報を取得する順序を考慮して画面のサイズを決定することができる。例えば、既存情報の優先度が「中」であり、割り込み情報の優先度が「低」である場合に、既存情報の内容を示す画面のサイズと割り込み情報の内容を示す画面のサイズとの比を「6:4」に設定し、既存情報の優先度が「低」であり、割り込み情報の優先度が「中」である場合に、既存情報の内容を示す画面のサイズと割り込み情報の内容を示す画面のサイズとの比を「3:7」に設定することができる。すなわち、この場合、優先度が「中」である情報の内容を示す画面のサイズを、優先度が「低」である情報の内容を示す画面のサイズに対してどの程度大きくするかを、情報を取得する順序に応じて決定している。
更に他の例では、既存情報及び割り込み情報の一方の優先度が「中」であり、他方の優先度が「高」若しくは「低」である場合に、優先度が高い情報の内容を示す画面を優先度が低い情報の内容を示す画面よりも大きく表示する代わりに、既存情報の内容を示す画面と割り込み情報の内容を示す画面とを同一の画面サイズで表示することができる。
(表示制御フロー)
次に、図8を参照して、本実施例における表示制御フローについて説明する。このフローでは、主に、ある情報に対応する画面の表示中に当該情報とは異なる情報が割り込んだ場合に、取得された情報のそれぞれを表示する際の画面サイズを決定し、決定された画面サイズで画面を表示させるための処理が行われる。なお、当該フローは、システムコントローラ20によって繰り返し実行される。
まず、ステップS101では、システムコントローラ20は、表示すべき情報が割り込んだか否かを判定する。具体的には、システムコントローラ20は、DSRC情報、DSSS情報、及びビーコン情報の少なくともいずれかが受信されたか否かを判定する。情報が割り込んだ場合(ステップS101;Yes)、処理はステップS102に進み、情報が割り込まなかった場合(ステップS101;No)、処理はステップS101に戻る。
ステップS102では、システムコントローラ20は、情報に対応する画面を現在表示しているか否かを判定する。つまり、既存表示が有るか否かを判定する。既存表示が有る場合(ステップS102;Yes)、処理はステップS104に進む。これに対して、既存表示が無い場合(ステップS102;No)、処理はステップS103に進む。この場合、システムコントローラ20は、ステップS101で割り込んだ情報に対応する画面を表示する、つまり割り込み画面を単独表示する(ステップS103)。そして、処理は終了する。
ステップS104では、システムコントローラ20は、既存情報と割り込み情報との優先度の差が「大」、「中」、「小」のいずれに該当するかを判定する。優先度の差が「大」とは、既存情報及び割り込み情報の一方の優先度が「高」であり、他方の優先度が「低」である場合に相当する。優先度の差が「中」とは、既存情報及び割り込み情報の一方の優先度が「中」であり、他方の優先度が「高」若しくは「低」である場合に相当する。優先度の差が「小」とは、既存情報及び割り込み情報の優先度が同一である場合、つまり既存情報及び割り込み情報の優先度が共に「高」、「中」、「低」のいずれか1つに該当する場合に相当する。
優先度の差が「大」である場合、処理はステップS105に進む。この場合には、既存情報及び割り込み情報の一方の優先度が「高」であり、他方の優先度が「低」である場合に相当する。そのため、システムコントローラ20は、優先度が高い情報の内容を示す画面を最大化表示すると共に、優先度が低い情報に対応するアイコンを表示する(ステップS105)。そして、処理は終了する。
一方、優先度の差が「中」である場合、処理はステップS106に進む。この場合には、既存情報及び割り込み情報の一方の優先度が「中」であり、他方の優先度が「高」若しくは「低」である場合に相当する。そのため、システムコントローラ20は、優先度が高い情報の内容を示す画面を、優先度が低い情報の内容を示す画面よりも大きな画面サイズで表示する(ステップS106)。そして、処理は終了する。
一方、優先度の差が「小」である場合、処理はステップS107に進む。この場合には、既存情報及び割り込み情報の優先度が同一である場合に相当する。そのため、システムコントローラ20は、既存情報の内容を示す画面と割り込み情報の内容を示す画面とを同一の画面サイズで表示する(ステップS107)。そして、処理は終了する。
以上説明した表示制御フローによれば、取得された全ての情報に対応する画面を表示することで、取得された全ての情報を自由に見る機会をユーザに与えることができる。具体的には、優先度が高い情報又はユーザにとって必要な情報を優先的に表示できるだけでなく、優先的に表示されなかった情報についてもユーザの操作により表示する機会を与えることができる。また、当該表示制御フローによれば、優先度に応じて決定された画面サイズで複数の情報に対応する画面が表示されるため、優先度の高い情報をユーザに直感的に理解させることができる。
なお、「高」、「中」、「小」によって規定した優先度を用いる代わりに、例えば「100」を上限として数値化した優先度を用いた場合にも、上記したフローを同様に適用することができる。この場合には、例えば、優先度の差が50以上である場合にはステップS105の処理を行い、優先度の差が20以上で且つ50未満である場合にはステップS106の処理を行い、優先度の差が20未満である場合にはステップS107の処理を行うことができる。
[変形例]
上記では、表示中の情報とは異なる1つの情報が割り込んだ場合に行われる表示制御方法を示したが、表示中の情報とは異なる2以上の情報が割り込んだ場合にも、同様の表示制御方法を行うことができる。この場合には、表示中の情報を含めた3以上の情報の優先度に基づいて、それぞれを表示する際の画面サイズを決定し、決定された画面サイズによって画面を表示する制御を行うことができる。
上記では、DSRC情報、DSSS情報、及びビーコン情報を、表示に用いる複数の情報として示したが、これらの情報を用いることに限定はされない。他の例では、表示に用いる情報として、DSRC情報、DSSS情報、及びビーコン情報を用いると共に、若しくは、これらの情報を用いる代わりに、ナビゲーション用の情報を用いることができる。つまり、ナビゲーション用の情報に関しても、表示すべき2以上の情報が取得された場合に、優先度に基づいて、取得された情報のそれぞれを表示する際の画面サイズを決定し、決定された画面サイズによって画面を表示する制御を行うことができる。例えば、ナビゲーション用の情報としては、案内図に関する情報が用いられる。一例としては、分岐地点で表示される画面の情報が挙げられる。
上記では、優先度のみに基づいて画面サイズを決定する例を示したが、優先度だけでなく、取得された情報の各々に対するユーザの嗜好性も考慮に入れて、画面サイズを決定しても良い。例えば、取得された情報における優先度が異なる場合には、前述したような方法により優先度の差に応じて画面サイズを決定することとし、取得された情報における優先度が同一である場合には、ユーザの嗜好性の違いに応じて画面サイズを決定することができる。この場合、ユーザの嗜好性の差が大きいほど、嗜好性が高い情報と嗜好性が低い情報との画面サイズの差を大きくすることができる。これにより、ユーザの嗜好に合う情報を優先的に表示させることが可能となる。
また、ユーザの嗜好性は、表示画面に対するユーザの操作に応じて設定することができる。具体的には、複数の情報が表示された表示画面のいずれかを最大化表示するためにユーザが操作を行った場合に、当該操作が行われた画面に対応する情報についての嗜好性を高く設定することができる。例えば、ユーザの嗜好性として数値化されたポイントを用い、ユーザがこのような操作を行う毎に、当該ポイントを加算していくことができる。
上記では、車側の装置として、車載器及びナビゲーション装置を備えた構成を示したが、本発明の適用はこれに限定はされない。本発明は、車載器とナビゲーション装置とが一体化された構成にも適用することができる。
上記では、タッチパネル方式で構成された表示ユニット40をユーザが操作することで情報を入力する構成を示したが、本発明の適用はこれに限定はされない。本発明は、キーや、スイッチや、ボタンや、リモコンや、音声などを用いてユーザが情報を入力する構成にも適用することができる。
本発明の適用は、ナビゲーション装置に限定されない。加えて、本発明の適用は、車載器に限定されない。本発明は、例えば携帯電話などの端末装置にも適用することができる。