以下、図1〜図18を用い、実施形態を説明する。以下では、操作パネル1(表示入力装置に相当)を含む複合機100(画像形成装置に相当)を例に挙げ説明する。但し、本実施の形態に記載されている構成、配置等の各要素は、発明の範囲を限定せず、単なる説明例にすぎない。
(画像形成装置の概略)
まず、図1を用い、実施形態に係る複合機100の概略を説明する。図1は複合機100の一例を示す正面模型的断面図である。
図1に示すように、複合機100の正面前方には、複合機100に関して各種設定を行うための操作パネル1が設けられる(詳細は後述)。又、図1に示すように、本実施形態の複合機100は、上部に、画像読取部2aと原稿搬送部2bが設けられ、内部に、給紙部3a、搬送部3b、画像形成部4、中間転写部5a、定着部5b、排出搬送部3c、両面搬送部3d等を備える。
原稿搬送部2bは原稿トレイ21を有する。コピーやスキャンを行う原稿は原稿トレイ21に載置される。そして、原稿搬送部2bは原稿トレイ21から原稿を1枚ずつ自動的に連続して読取位置(送り読取用コンタクトガラス22)に搬送する。又、原稿搬送部2bは図1の紙面奥側を支点として画像読取部2aに上下方向に開閉自在に取り付けられる。原稿搬送部2bは画像読取部2aのコンタクトガラス(送り読取用コンタクトガラス22及び載置読取用コンタクトガラス23)を上方から押さえるカバーとして機能する。
図1に示すように、画像読取部2aの上面には、送り読取用コンタクトガラス22と書籍等の原稿を1枚ずつ読み取る際に原稿を載置する載置読取用コンタクトガラス23が配される。又、画像読取部2a内には、ランプ、ミラー、レンズ、イメージセンサー等(不図示)が配される。イメージセンサーは原稿搬送部2bが送り読取用コンタクトガラス22を通過させる原稿、あるいは、載置読取用コンタクトガラス23に載置された原稿の反射光を元に、原稿を読み取る。そして、イメージセンサーは反射光を画像濃度に応じたアナログの電気信号に変換し、電気信号の量子化を行う。これにより、原稿の画像データが得られる。尚、本実施形態の画像読取部2aは、カラーでも読み取り可能であり、白黒でも読み取り可能である。
複合機100本体内の複数の給紙部3aはそれぞれ、各サイズ(例えば、A4、B4等のA型、B型の定型用紙やレターサイズ等)、各種用紙(例えば、コピー用紙、再生紙、厚紙、OHPシート等)を複数枚収容する。各給紙部3aはそれぞれ回転駆動する給紙ローラー31を備え、印刷時、1枚ずつ搬送部3bに用紙を送り込む。
搬送部3bは給紙部3aから画像形成部4まで装置内で用紙を搬送する通路である。そして、搬送部3bには、用紙の案内のためのガイド板や、用紙搬送時に回転駆動する搬送ローラー対32(図1おいて、上方から32a、32b、32cの計3つ)や、搬送される用紙を画像形成部4の手前で待機させ、形成されたトナー像の転写タイミングに合わせ用紙を送り出すレジストローラー対33等が設けられる。
画像形成部4は、複数の画像形成ユニット40(ブラック用の40Bk、イエロー用の40Y、シアン用の40C、マゼンタ用の40M)と露光装置41を含む。画像形成ユニット40は回転駆動可能に支持された感光体ドラムや、感光体ドラムの周囲に配設された帯電装置、現像装置、清掃装置等を備える。露光装置41は画像読取部2aで読み取られた画像データや後述の記憶装置62(記憶部に相当)に記憶される画像データ等に基づき、レーザ光を点消灯しつつ出力し、各感光体ドラムを走査露光する。そして、各画像形成ユニット40と露光装置41により、各感光体ドラムの周面上にトナー像が形成される。
中間転写部5aは、各画像形成ユニット40からトナー像の1次転写を受け、シートに2次転写を行う。中間転写部5aは、各1次転写ローラー51Bk〜51M、中間転写ベルト52、駆動ローラー53、複数の従動ローラー54(54a〜54c)、2次転写ローラー55、ベルト清掃装置56等を含む。中間転写ベルト52は、駆動ローラー53等に張架され、モータ等の駆動機構(不図示)に接続される駆動ローラー53の回転駆動により周回する。そして、各1次転写ローラー51Bk〜51Mには、転写用電圧が印加され、各感光体ドラムのトナー像は中間転写ベルト52に転写される。ずれなくトナー像を重畳して中間転写ベルト52に1次転写した後、所定の電圧を印加された2次転写ローラー55により、シートにトナー像が転写される。
定着部5bは用紙に転写されたトナー像を定着させる。定着部5bは発熱体を内蔵する加熱ローラー57とこれに圧接する加圧ローラー58を含む。そして、用紙が加熱ローラー57と加圧ローラー58のニップを通過すると、トナーが溶融・加熱され、トナー像が用紙に定着する。定着部5bから排出された用紙は、排出トレイ34方向に送られる。
排出搬送部3cは印刷済の用紙を排出トレイ34方向又は両面搬送部3dの方向に用紙搬送方向を仕分ける。そして、排出搬送部3cは正回転方向に回転駆動して排出トレイ34の方向に送り出す、或いは、両面印刷のため逆回転しスイッチバックを行う排出ローラー対35を有する。又、排出搬送部3cは、用紙の搬送方向を切り替えるため、切替弁36を有する。切替弁36は回動する。切替弁36は、両面搬送部3dを閉じて用紙を排出トレイ34方向に導く位置を基本位置とし、両面印刷の際、回動してスイッチバックされた片面印刷済みの用紙を両面搬送部3dに導く。両面搬送部3dは、定着部5bの下流側とレジストローラー対33の上流側とを結ぶ。両面搬送部3dには、両面印刷のため、回転駆動する複数の両面搬送ローラー対37〜39が設けられ、片面印刷済の用紙が搬送される。
(操作パネル1)
次に、図2を用いて、実施形態に係る操作パネル1の一例を説明する。図2は操作パネル1の一例を示す平面図である。
図1に示すように、操作パネル1は複合機100の正面上方に設けられる。そして、操作パネル1は表示部11、タッチパネル部12、ハードキー(例えば、数字入力用のテンキー部13やコピー等の処理開始指示用のスタートキー14等)を含む。
例えば、表示部11は液晶表示パネルである。表示部11は有機ELパネルなど他種の表示パネルでもよい。表示部11は設定画面や各種画像(複合機100の設定を行うためのメニューやキー等)を表示する。使用者は、表示部11に表示されたキーを指定して、複合機100の各種設定を入力できる。又、表示部11は複合機100等の状態メッセージ等の各種画像、画面を表示する。
又、表示部11に対して(表示部11の上面に)タッチパネル部12が設けられる。タッチパネル部12は使用者がタッチした位置、座標を検知し、使用者の入力を受け付ける。キーの表示位置とタッチされた位置を比較することで、使用者が指定するキーが特定され、使用者の入力が受け付けられる。
タッチパネル部12は同時にタッチされた複数の位置を認識できる。そのため、タッチパネル部12には投影型の静電容量方式のタッチパネルを用いることができる。尚、同時にタッチされた複数の位置を認識できればよく、必ずしも、タッチパネル部12は静電容量方式のものに限られない。
尚、本実施形態の複合機100はコピー機能、スキャン送信機能、ボックス機能など、複数の機能を有する。従来、操作パネル1には、機能を選択するためのハードキー(例えば、コピーキーや送信キーやボックスキー)が設けられていた。しかし、本実施形態の操作パネル1ではホーム画面7や、各機能の設定画面で簡易な操作で用いる機能を選択することができる。そのため、本実施形態の操作パネル1には、機能を選択するためのハードキーは設けられない(設ける必要がない)。
(複合機100等のハードウェア構成)
次に、図3を用いて、実施形態に係る複合機100や操作パネル1のハードウェア構成の一例を説明する。図3は複合機100や操作パネル1のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
まず、複合機100本体内には、主制御部6(認識部に相当)が設けられる。例えば、主制御部6は操作パネル1、原稿搬送部2b、画像読取部2a、給紙部3a、搬送部3b、画像形成部4、定着部5b、排出搬送部3c等と接続され、これらの制御を行う。
例えば、主制御部6はCPU61等の制御を行う素子を含む。CPU61は記憶装置62に格納され、展開される制御プログラムに基づき演算等を行い、複合機100の各部を制御する。尚、主制御部6は全体制御や画像処理を行うメイン制御部や、画像形成や各種回転体を回転させるモータ等のON/OFF等を行い、印刷を制御するエンジン制御部等、機能ごとに分割して複数種設けられてもよい。本説明では、これらの制御部を主制御部6としてまとめた形態を示し、説明する。
記憶装置62は主制御部6と接続される。記憶装置62はROM、RAM、HDD等の不揮発性と揮発性の装置を組み合わせたものである。記憶装置62は複合機100の制御用プログラム、制御用データ、設定データ、画像データ等の各種データを記憶できる。
そして、主制御部6は各種コネクタ、ソケットやFAXモデム等を備えたインターフェイス部(以下、通信部63)と接続される。通信部63はネットワークや公衆回線等により複数の外部のコンピューター200(例えば、パーソナルコンピューターやサーバー)や相手方のFAX装置300(図7では、いずれも便宜上1つのみ図示)と接続される。例えば、画像読取部2aで得られた画像データを記憶装置62に記憶させることや(ボックス機能)、外部のコンピューター200や相手方FAX装置300に送信することができる(スキャナ機能、FAX機能)。又、外部のコンピューター200や相手方FAX装置300から送信され、複合機100に入力される画像データに基づき印刷、FAX送信等を行うこともできる(プリンター機能、FAX機能)。
又、例えば、主制御部6には、画像読取部2aで原稿を読み取って得られた画像データや通信部63を介して複合機100に入力された画像データに対し、画像処理を施す画像処理部64が設けられる。画像処理部64が処理した画像データは、例えば、露光装置41に送信され、感光体ドラムの走査・露光に用いられたり、記憶装置62に記憶されたりする。
又、主制御部6は、操作パネル1になされた入力を認識し、使用者の設定にあわせてコピーやスキャンなどのジョブが行われるように複合機100を制御する。本実施形態の操作パネル1はパネル制御部10(認識部に相当)、表示部11、タッチパネル部12、ハードキー(例えば、テンキー部13やスタートキー14)、メモリー15(記憶部に相当)、ドライバ回路16、等を含む。パネル制御部10はCPUやIC等で構成される。パネル制御部10は表示部11の表示を制御し、タッチパネル部12の出力を受け、タッチされた位置(座標)を特定する。タッチパネル部12の出力と位置(座標)の対応を示すテーブル等のデータは、メモリー15に記憶される。パネル制御部10はタッチ位置とタッチされたときの表示部11が表示していた画面の画像データを比較し、タッチされた位置に表示されていたキーを認識する。これにより、パネル制御部10は使用者により指定されたキーを認識する。
通常の操作において、複合機100の各機能を選択し、選択した機能で設定可能な設定項目(例えば、コピー機能であれば、拡大縮小や濃度や集約や両面等)を選択し、選択した設定項目で設定値を設定するには、表示部11における最上層の表示(ホーム画面7、図4参照)から、表示部11に表示されるキーの指定(選択)を繰り返す。そして、キーの指定(選択)ごとに表示部11の表示画面を切り換え、最終的に、設定しようとする機能の設定値が設定される。この機能の選択、設定が行われたことをパネル制御部10は認識し、その内容を本体の主制御部6に送信する。これにより、主制御部6は使用者の意思が印刷等のジョブで反映されるように操作パネル1で選択、設定された機能を反映した動作を画像形成部4等の各部に行わせる。
例えば、操作パネル1内のメモリー15は表示部11で表示する画面、画像の画像データを記憶する。従って、パネル制御部10はタッチされた位置に表示されたキーに応じて、次に表示すべき画面や画像の画像データをメモリー15から読み出す。尚、表示部11が表示する画面、画像の画像データは本体側の記憶装置62に記憶させてもよい。この場合、操作パネル1は表示部11で表示を行うための画像データを、主制御部6を介し記憶装置62から受ける。いずれにしても、パネル制御部10は表示部11の表示を実際に制御するドライバ回路16(例えば、表示部11が液晶表示パネルであれば、液晶ドライバIC)に指示を与え、画像データに基づき表示部11に表示を行わせる。尚、操作パネル1には、パネル制御部10、メモリー15を設けず、主制御部6の構成(CPU61や記憶装置62)が、パネル制御部10やメモリー15の機能を代用しても良い。
又、タッチパネル部12にはタッチされた位置を検知するための位置検知部121が設けられる。例えば、位置検知部121はタッチ位置を検知するためのICである。例えば、タッチパネル部12が静電容量方式で投影型のパネルを含むのであれば、位置検知部121はタッチパネル部12で静電容量の変化を検知し、1又は複数の同時にタッチされた位置を示す信号を出力する。パネル制御部10は位置検知部121の出力に基づき、タッチされた位置を認識する。
(使用者の認証)
次に、図4、図5を用いて使用者の認証を説明する。図4は使用者の認証を行うための構成の一例を示すブロック図である。図5は使用者の識別情報を入力するためのログイン画面71の一例を示す説明図である。
本実施形態の複合機100、操作パネル1では、使用者の認証がなされる。複合機100、操作パネル1は使用者の認証がなされない状態では、ログアウト状態となる。ログアウト状態では用いる機能の選択や、ジョブの実行指示や、各機能の設定項目の設定などを行うことができず、これらの入力を行うには認証を受ける(ログインする)必要がある。これにより、使用権限の無い者による複合機100の使用を防ぐことができる。
そして、本実施形態では、操作パネル1(タッチパネル部12)は使用者を特定するための識別情報の入力を受け付ける。図5は識別情報を入力するためのログイン画面71の一例である。パネル制御部10はログイン画面71上にユーザー名キー711やパスワードキー712を表示部11に表示させる。
ユーザー名キー711やパスワードキー712の表示位置がタッチされたことをタッチパネル部12が認識すると、パネル制御部10は文字、数字、記号等を入力するためのソフトウェアキーボード画面(不図示)を表示部11に表示させる。使用者はソフトウェアキーボード画面を用いて、自己に割り当てられたユーザー名やパスワードを識別情報として入力する。パネル制御部10はログイン画面71上に設けられたユーザー名表示欄713やパスワード表示欄714内に、ユーザー名やバスワードの入力結果を表示部11に表示させる。
そして、ログインキー715の表示位置がタッチされたことをタッチパネル部12が認識すると、パネル制御部10は入力された識別情報を主制御部6に送信する。主制御部6は記憶装置62に予め記憶された認証情報と、識別情報を比較する。認証情報は複合機100(操作パネル1)の使用権限を有する使用者ごとのユーザー名やパスワード等を含むデータである。主制御部6は認証情報中に、識別情報と一致する使用者の情報があるか否かを確認する。一致する使用者があれば、主制御部6は一致した使用者による利用と認証し、複合機100や操作パネル1をログイン状態とする。尚、一致する部分が無ければ、認証失敗であり、複合機100や操作パネル1はログアウト状態のままである。
尚、図4に示すように、認証情報を操作パネル1のメモリー15に格納し、操作パネル1のパネル制御部10が認証情報と識別情報を比較し、使用者の認証(識別、特定)を行ってもよい。この場合、操作パネル1は主制御部6にログイン状態となったことを通知する。
又、図4に示すように、操作パネル1への入力ではなく、ICカードや磁気カードなどのカード65を用いて使用者の認証が行われてもよい。カード65により認証を行う場合、複合機100や操作パネル1にはカードリーダー66(識別情報取得部に相当)が設けられる。各使用者には識別情報を格納したカード65が配られる。そして、ログインする使用者はカードリーダー66にカード65を読み取らせる。カードリーダー66の読み取りで得られた識別情報は主制御部6に送られ、主制御部6は記憶装置62に記憶された認証情報と識別情報を比較し、使用者を認証する。
このように、操作パネル1(のタッチパネル部12)やカードリーダー66は識別情報を取得するための識別情報取得部として機能する。又、複合機100本体の記憶装置62や操作パネル1のメモリー15が認証情報を記憶する記憶部として機能する。又、主制御部6やパネル制御部10は識別情報と認証情報を比較して使用者の認証を行う(使用者を認識する)認識部として機能する。
尚、ログイン状態となった後、最後に操作パネル1に対して操作がなされてから予め定められたログアウト時間(例えば、数分)が経過したときなど、予め定められた条件が満たされると、複合機100や操作パネル1は再びログアウト状態となる。
(ホーム画面7と機能の選択)
次に、図6〜図8を用いて、本実施形態の操作パネル1に表示されるホーム画面7を説明する。図6は操作パネル1に表示されるホーム画面7の一例を示す説明図である。図7はコピー機能の初期設定画面72の一例を示す説明図である。図8はキーの表示位置の変更の一例を説明するための説明図である。
本実施形態の操作パネル1では、用いる機能を選択するためのホーム画面7が設けられる。例えば、ログイン状態となったときや、操作パネル1に設けられたクリアキー17やリセットキー18が押されたとき(図2参照)、パネル制御部10はホーム画面7を表示部11に表示させる。又、例えば、操作パネル1に対する入力(タッチパネル部12へのタッチやハードキーを押す操作)が無くなってから予め定められた時間が経過すると、パネル制御部10は現状の設定内容を破棄しホーム画面7を表示部11に表示させてもよい(オートクリア)。
ホーム画面7は階層的に最上位の階層にあたる(最上位の階層位置)。例えば、ホーム画面7では、実行する機能を選択するための機能選択キー(K1〜K8)として、コピーキーK1、スキャン送信キーK2、ファックスキーK3、ユーザーボックスキーK4、ジョブボックスキーK5、ファックス受信ボックスキーK6、外部メモリーキーK7、プログラムキーK8などが設けられる。
尚、機能選択キー(K1〜K8)に対応する各機能を説明しておく。コピー機能は原稿を読み取り、読み取りで得られた画像データに基づいた用紙への印刷に関する機能である。スキャン送信機能はネットワークを介して、原稿を読み取って得られた画像データのコンピューター200等への送信に関する機能である。ファックス機能は回線を通して、原稿を読み取って得られた画像データの相手方のFAX装置300への送信に関する機能である。ユーザーボックス機能は各ユーザーに割り当てられたボックスに対する画像データの格納や、格納した画像データの再利用(印刷や送信等)に関する機能である。ジョブボックス機能は複合機100に対して指示されたジョブで未実行のジョブのジョブボックスへの格納や、ジョブボックスに格納されたジョブ(例えば、印刷ジョブ)の実行や中止に関する機能である。又、ファックス受信ボックス機能は受信したFAXデータのファックス受信ボックスへの格納や、ファックス受信ボックスに格納されたFAXデータの利用に関する機能である(例えば、FAXデータの印刷や転送等)。外部メモリー機能は複合機100に接続(例えば、通信部63に設けられたソケットに接続)された外部メモリー(例えば、USBメモリー)に記憶されているデータ(画像データ等)の複合機100への取り込みや、外部メモリーに記憶されたデータの印刷などに関する機能である。プログラム機能はプログラムの作成や登録や呼び出しに関する機能である。ここでのプログラムとは、選択された設定項目や選択した設定項目で設定された設定値が定義されたデータである。そして、プログラムを呼び出すことにより、プログラムに定義された内容で、複合機100や操作パネル1が設定された状態とすることができる。
タッチパネル部12はタッチされた位置を示すデータ(信号)をパネル制御部10に出力する。パネル制御部10はタッチパネル部12の出力に基づき、タッチされた位置に表示されている機能選択キー(K1〜K8)の機能が指定されたと認識する。そして、パネル制御部10は指定された機能の初期設定画面を表示する。例えば、コピー機能が指定されたと認識したとき、パネル制御部10はコピー機能の初期設定画面72(図7参照)を表示部11に表示させる。そして、タッチパネル部12に対するタッチ等の入力を行い、選択した機能で設定項目の選択や、選択した設定項目で設定値を定めることができる。このように、使用者はホーム画面7で使用する機能を選択できる。
ここで、コピー機能を例に挙げて、選択した機能の設定画面の一例を説明する。具体的に、図7を用いて、コピー機能の初期設定画面72を説明する。
コピー機能が指定されたとき、パネル制御部10はコピー機能の最初の設定画面として初期設定画面72を表示部11に表示させる。図5に示すように、例えば、コピー機能の初期設定画面72には、よく用いられる設定項目の設定を行うための複数の簡単設定キーK9〜K14が設けられる。図5では、「用紙選択」の設定項目の簡単設定キーK9や「拡大/縮小」の設定項目の簡単設定キーK10等が表示されている例を示している。
又、初期設定画面72に表示されない設定項目(例えば、枠消しの設定項目や余白の設定項目や読取解像度の設定項目や原稿種類の設定項目など多数)を設定するには、簡単設定タブTB1に並ぶ原稿/用紙/仕上げタブTB2や、カラー/画質タブTB3や、レイアウト編集タブTB4や、応用/その他タブTB5やプログラムタブTB6が表示されている位置をタッチする。それぞれの設定項目はいずれかのタブに予め関連づけられる。タブが表示された位置がタッチされると、パネル制御部10はタッチにより指定されたタブに関連づけられた設定項目の設定キーを一覧的に表示した設定画面を表示部11に表示させる。
例えば、原稿/用紙/仕上げタブTB2が表示された位置がタッチされると、パネル制御部10は原稿サイズや用紙サイズや、原稿や用紙の向きや、給紙元など、原稿や用紙に関する設定項目を示すキーを含む設定画面を表示部11に表示させる。カラー/画質タブTB3が表示された位置がタッチされると、パネル制御部10は、印刷色(カラーかモノクロか等)や、解像度や、各色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)の濃淡調整など、色や画質に関する設定項目を示すキーを含む設定画面を表示部11に表示させる。又、レイアウト編集タブTB4が表示された位置がタッチされると、パネル制御部10は集約印刷や両面印刷など、画像の配置や画像データの編集に関する設定項目を示すキーを含む設定画面を表示部11に表示させる。又、応用/その他タブTB5が表示された位置がタッチされると、パネル制御部10は余白の大きさや枠消し処理など、応用的な内容に関する設定項目を示すキーを含む設定画面を表示部11に表示させる。
そして、使用者は設定したい設定項目の設定キーの表示位置をタッチし、設定項目を指定(選択)する。これにより、パネル制御部10は指定された設定項目の設定画面を表示する。例えば、集約印刷の設定項目を指定したとき、集約印刷の設定画面では、2in1や4in1などの設定値を設定することができる。このように、設定画面を切り替えつつ、使用者は所望の設定項目について設定値を設定できる。
ここで、ホーム画面7で表示される各機能選択キー(K1〜K8)は表示順を変えることができる。図6や図8では、左上からZ字状に順番をつけると、各キーはコピーキーK1→スキャン送信キーK2→ファックスキーK3→ユーザーボックスキーK4→ジョブボックスキーK5→ファックス受信ボックスキーK6→外部メモリーキーK7→プログラムキーK8の順に並んでいる。そして、いずれかの機能選択キー(K1〜K8)の表示位置を移動させたいとき、使用者は移動させたいキーが表示位置をタッチし、タッチパネル部12をタッチしたまま、移動先にタッチ位置をスライドさせる(ドラッグアンドドロップ操作)。
例えば、図8に示すように、スキャン送信キーK2をコピーキーK1よりも前の順番(位置)に移動させたいとき、使用者はスキャン送信キーK2の表示位置をタッチする。タッチパネル部12はスキャン送信キーK2の表示位置へのタッチを受け付ける(検知する)。そして、使用者はスキャン送信キーK2をコピーキーK1よりも順番的に前の位置にタッチ位置を動かす(図8の白抜矢印)。タッチパネル部12はキーをタッチしたままのタッチ位置の移動を受け付ける。そして、使用者は指を離す。タッチパネル部12は指が離されたことを認識する。パネル制御部10はタッチパネル部12の出力に基づき、これら一連の操作(ドラッグアンドドロップ操作)がなされたことを認識する。そして、パネル制御部10はタッチされたキーの表示順を変える旨の指示があったことを認識する。この認識にあわせ、パネル制御部10は機能選択キー(K1〜K8)の表示順を表示部11に変えさせる。
(ホーム画面7を用いない機能の切り替え)
次に、図9を用いて、ホーム画面7を用いない機能の切り替えの概要を説明する。図9はホーム画面7を用いない機能の切り替えを説明するための説明図である。
上述のように、本実施形態の複合機100では、表示部11に表示されるホーム画面7で用いる機能を選択することができる。そのため、本実施形態の操作パネル1では、コピー機能やスキャン送信機能など、機能を選択するためのハードキーが設けられない。しかし、コピー機能について設定している状態からスキャン送信機能の設定画面に移動したいときなど、異なる機能の設定画面に移動するには、一度、ホーム画面7に戻らなくてはならず、操作が煩わしく感じられることがある。そこで、本実施形態の操作パネル1では、ホーム画面7に戻ること無く、現在表示している設定画面上で現在の機能から他の機能に直接移れるようにする(ジャンプできるようにする)。
具体的には、現在表示している設定画面に対し、タッチパネル部12が同時に2点のタッチを受け付けると(2点タッチがあったとき)、パネル制御部10は予め定められた基点BP(詳細は後述)とタッチされた2点の間を結ぶ基準ラインBL(各図において、破線で図示。詳細は後述)に沿って、機能を示す機能画像8を複数表示部11に表示させる。尚、図9の例では、機能画像8として、ホーム画面7で表示されるものと同様のアイコンを例示しているが(図8参照)、図柄に限らず、機能名の文字列を含むキーなどでも良く、機能画像8は選択可能な機能を示す画像であればよい。
そして、使用者は遷移したい(切り替えたい)機能を示す機能画像8をタッチした2点で挟むようにした後、指をタッチパネル部12から離す。パネル制御部10はタッチパネル部12の出力に基づき、タッチされた2点の移動にあわせ、タッチされた2点に挟まれる機能画像8の認識を継続的に行う。又、タッチパネル部12はタッチされた点が無くなったことを検知する。パネル制御部10はタッチされた点が無くなる前の時点(直前の時点)でタッチされた2点に挟まれていた機能画像8に対応する機能の設定画面を表示部11に表示させる。このように、使用者は2点タッチし、タッチした2本の指で所望の機能に対応する機能画像8を挟む操作を行い、その後、指をタッチパネル部12から離すだけで、目的とする機能の設定画面を表示部11に表示させることができる。
(基点BPの位置)
次に、図10、図11を用いて、基準ラインBLを引くうえで予め定められる基点BPを説明する。図10は基点BPの位置の一例を示す説明図である。図11は複数の機能画像8の表示態様の設定を行う表示設定画面73の一例を示す説明図である。
基点BPは予め定められ、例えば、機能画像8を表示部11の表示領域の隅にあわせたときの機能画像8の中心とされる。尚、図10以下の図面では、便宜上、機能画像8を対角線と中心を描いた矩形で示している。図8に示すように、実際には、例えば、機能画像8は矩形内に図柄(アイコン)や文字などとして表示される。
そして、各使用者は基点BPを表示部11の表示領域の四隅(左上隅、右上隅、左下隅、右下隅)のうち、いずれの隅の位置を基点BPと定めるかを設定することができる。使用者はログインした後、タッチパネル部12をタッチすることで、例えば、図11に示すような表示設定画面73を表示部11に表示させることができる。
表示設定画面73には、基点BPの位置、方向を定めるための4つの基点位置設定キーK15が配される。使用者は所望する基点BPの位置に対応した基点位置設定キーK15の表示位置をタッチする。タッチパネル部12はタッチされた基点位置設定キーK15を検知し、パネル制御部10はタッチされた基点位置設定キーK15を認識する。そして、メモリー15(記憶装置62でもよい)は使用者が選択した基点BPの位置を予め定められた基点BPの位置を示す情報として不揮発的に記憶する。又、メモリー15(記憶装置62)は使用者ごとに、選択された基点BPの位置を記憶する。尚、例えば、基点BPの位置はデフォルトでは左上隅とされる。
上下左右の隅のうちいずれを基点BPとするかは、使用者の好みによる。また、タッチした2点を移動させて機能画像8を挟む操作を行ううえで、利き手や手のけがや障害によって動かしやすい方向は使用者毎に異なる。このように、本実施形態の操作パネル1では基点BPの位置は全使用者で同じではなく、各使用者の好みや事情にあわせて設定することができる。
そして、ログインにより使用者が認証される。そして、ログイン状態でいずれかの機能の設定画面で2点タッチがなされると、パネル制御部10はメモリー15等からログイン中の使用者が設定した基点BPの位置を示す情報を読み出す。そして、パネル制御部10は読み出した情報に基づき、基点BPとタッチされた2点の間を結ぶ基準ラインBLに沿って、複数の機能画像8を表示部11に表示させる。
尚、上記の説明では、基点BPを表示部11の表示領域の4隅のいずれかにあわせたときの機能画像8の中心とする例を説明した。しかし、基点BPは4隅とは限らず、表示部11の表示領域の縁部分の任意の位置に設定可能としてもよい。又、機能画像8の中心では無く、表示部11の表示領域の4隅のいずれかが基点BPとされてもよい。
(基準ラインBLに沿った機能画像8の表示)
次に、図8、図9、図11、図12、図13を用いて、基準ラインBLに沿った機能画像8の表示を説明する。図12は基準ラインBLの一例を示す説明図である。図13は基準ラインBLに沿った複数の機能画像8の態様の一例を示す説明図である。尚、以下の説明では、基点BPの位置は機能画像8を表示部11の表示領域の左上隅にあわせたときの機能画像8の中心とする例を説明する。
パネル制御部10は基点BPとタッチされた2点の間を結ぶように基準ラインBLを定める。基準ラインBLは基点BPとタッチされた2点の間を結ぶように定められればよい。本実施形態では、図12に示すように、パネル制御部10は基点BPとタッチされた2点の中点を結ぶように基準ラインBLを定める。これにより、指と指の間に機能画像8が表示されることになり、機能画像8を2本の指で挟みやすくなる。パネル制御部10は基点BPの座標とタッチされた2点の中点の座標から、基準ラインBLを求める。
そして、パネル制御部10は定めた基準ラインBLに沿って複数の機能画像8を並べて表示する。まず、図9や図13に示すように、パネル制御部10はホーム画面7で選択可能な機能に対応する機能画像8を表示部11に表示させる。
尚、図9に示すように、パネル制御部10は2点タッチがあった時点で表示している設定画面の機能(図9の例ではコピー機能)とは異なる機能に対応する機能画像8を表示部11に並べて表示させる。例えば、ホーム画面7ではコピー機能、スキャン送信機能、ファックス機能、ユーザーボックス機能、ジョブボックス機能、ファックス受信ボックス機能、外部メモリー機能、プログラム機能の8つの機能が選択可能である。そして、図9に示すように、コピー機能の設定画面で2点タッチがなされたとき、パネル制御部10はコピー機能以外の機能に対応する機能画像81(スキャン送信機能に対応)、機能画像82(ファックス機能に対応)、機能画像83(ユーザーボックス機能に対応)、機能画像84(ジョブボックス機能に対応)、機能画像85(ファックス受信ボックス機能に対応)、機能画像86(外部メモリー機能に対応)、機能画像87(プログラム機能に対応)を表示部11に表示させる。尚、パネル制御部10は2点タッチがあった時点で表示している設定画面の機能に対応する機能画像8を表示部11に表示させてもよい。又、表示する機能画像8は7つとは限らず、7つより多くても少なくてもよい。
又、パネル制御部10は図9に示すホーム画面7での機能選択キー(K1〜K8)の表示順(機能)にあわせた順番で基準ラインBLにそって複数の機能画像8を表示部11に表示させる。例えば、図8に示すように、ホーム画面7ではコピー機能→スキャン送信機能→ファックス機能→ユーザーボックス機能→ジョブボックス機能→ファックス受信ボックス機能→外部メモリー機能→プログラム機能の順で機能選択キー(K1〜K8)が表示される。そして、図9に示すように、コピー機能の設定画面で2点タッチがなされたとき、パネル制御部10は基点BPを先頭として、機能画像81(スキャン送信機能)→機能画像82(ファックス機能)→機能画像83(ユーザーボックス機能)→機能画像84(ジョブボックス機能)→機能画像85(ファックス受信ボックス機能)→機能画像86(外部メモリー機能)→機能画像87(プログラム機能)の順で、複数の機能画像8を表示部11に表示させる。
本実施形態では、図13に示すように、パネル制御部10は基準ラインBLと各機能画像8の中心が重なるように、各機能画像8(機能画像81〜機能画像87)を表示部11に表示させる。尚、本実施形態の説明では基準ラインBLに各機能画像8の中心をあわせる例を説明するが、例えば、各機能画像8の左下隅など、各機能画像8中の任意の位置を基準ラインBLにあわせるようにしてもよい。
尚、各機能画像8のうち、どの位置を基準ラインBLにあわせる(重ねる)かを、表示設定画面73で設定可能としてもよい(図11参照)。図11には、表示設定画面73に各機能画像8のうち、基準ラインBLにあわせる位置を設定するための5つのあわせ方設定キーK16(「中央」、「左上」、「右上」、「左下」、「右下」と付されたキー)が配される。使用者が選択した基準ラインBLへの各機能画像8の重ね方に応じて、パネル制御部10は各機能画像8を基準ラインBLに沿って表示部11に表示させる。
そして、パネル制御部10は各機能画像8の間隔が均等となるように複数の機能画像8を表示させる。例えば、図13に示すように、パネル制御部10は基点BPと先頭の順番の機能画像8(機能画像81)の中心が一致するように、機能画像81を表示部11に表示させる。又、パネル制御部10は表示順で最後の機能画像8(機能画像87)が表示部11の表示領域からはみ出さないようにしつつ、基準ラインBLの後端(表示部11の表示領域の端)にあわせるように機能画像87を表示部11に表示させる。そして、パネル制御部10は機能画像81の中点と機能画像87の中点の間を、表示すべき残りの機能画像8(機能画像82〜機能画像86)の数に1加えた数(図8の例では「6」)で均等に区切り、区切りの位置と表示すべき残りの機能画像8のそれぞれの中点をあわせるようにして残りの機能画像8を配し、各機能画像8の間隔が均等となるように複数の機能画像8を表示させる。尚、各機能画像8の間隔が均等になればよく、各機能画像8の並べ方はき上述のものに限られない。
図13の右側の各機能画像8の配列に示すように、基点BPから表示領域の端までの基準ラインBLの長さが十分長ければ、各機能画像8を重ねずに表示することができる。しかし、図13の左側の各機能画像8の配列に示すように、基点BPから表示領域の端までの基準ラインBLの長さが比較的短ければ、各機能画像8は重ねて表示される。
(機能画像8の選択)
次に、図14〜図17を用いて、機能画像8の選択の一例を説明する。図14〜図17はタッチした2点の移動と機能画像8の選択の一例を示す説明図である。
パネル制御部10はタッチパネル部12を離したとき、タッチされた2点の間に位置していた機能画像8(2本の指を離す直前に挟まれていた機能画像8)に対応する機能の設定画面に、表示部11の表示部11を切り替えさせる。従って、使用者は2点のタッチ位置をずらしてからタッチパネル部12から指を離すことにより、ホーム画面7に戻らず、所望の機能の設定画面を表示させることができる。
図14〜図17では、最初に2点タッチされたときのタッチ位置や移動途中のタッチ位置の一例を、網掛け丸印で示している。そして、タッチパネル部12はタッチされた2点の移動を検知し、パネル制御部10はタッチパネル部12の出力に基づき、移動された2点の位置(座標)を認識する。そして、パネル制御部10はタッチされた2点の移動により、選択された機能画像8の変化を認識する。尚、図14〜図17では、移動後のタッチされた点を黒塗丸印で示し、タッチされた2点の移動方向を白抜矢印で示している。
ここで、図14〜図17に示すように、パネル制御部10は選択されている(2点で挟まれている)機能画像8を、選択されていない機能画像8とは異なる態様で表示部11に表示させてもよい。図14〜図17では選択されている機能画像8と選択されていない機能画像8の色を変える例を示している。又、選択されている機能画像8の大きさを変えてもよいし、アニメーションさせてもよい。尚、選択されている機能画像8と選択されていない機能画像8の態様は変えないようにしてもよい。
又、図16や図17に示すように、表示すべき全ての機能画像8(例えば、機能画像81〜機能画像87)を表示するには、機能画像8を重ねて表示する必要がある場合がある。重ねて表示すべきとき、パネル制御部10はタッチされている2点の間の機能画像8(挟まれ、選択されている機能画像8)を、タッチされている2点の間に位置していない機能画像8(挟まれておらず、選択されていない機能画像8)よりも、上位の位置で表示部11に表示させる。言い換えると、パネル制御部10は選択されている機能画像8を重なり順において最も上となるように表示部11に各機能画像8を表示させる。
例えば、図16、図17では、選択されている機能画像8(タッチされた2点の間の機能画像8、図16では機能画像85。図17では機能画像86)は重なり順の上下関係において、最も上として表示されている例を示している。これにより、選択している機能画像8を識別することができる。
(2点タッチ時の機能切り替えの処理の流れ)
次に、図18を用いて、2点タッチによる機能切り替えの流れの一例を説明する。図18は2点タッチ時の機能切り替えの流れの一例を示すフローチャートである。
まず、図18のスタートはログイン状態で(使用者が認証された状態で)、いずれかの機能(コピー機能やボックス機能やスキャン送信機能等)の設定画面で2点のタッチが同時にあったことをタッチパネル部12が受け付けた(検知した)時点である。
まず、パネル制御部10はメモリー15や記憶装置62に記憶されたログイン中の使用者の基点BPの位置を示す情報を読み出す(ステップ♯1)。次に、パネル制御部10は基点BPとタッチされた2点の間を結ぶ基準ラインBLを定める(ステップ♯2)。そして、パネル制御部10は基準ラインBLに沿って、基準ラインBLに各機能画像8の中点を重ねつつ、間隔が均等となるように、表示部11に複数の機能画像8を表示させる(ステップ♯3)。
又、パネル制御部10はタッチされた2点に挟まれ、選択された機能画像8を認識する(ステップ♯4)。そして、パネル制御部10は選択されている機能画像8を選択されていない機能画像8と異なる態様で表示部11に表示させる(ステップ♯5)。又、各機能画像8が重なっている場合、パネル制御部10は選択されている機能画像8を重なり順において、最上位の位置として表示部11に表示させる。
そして、パネル制御部10はタッチパネル部12がタッチされた点が無くなったことを検知したか否かを確認する(ステップ♯6)。言い換えると、パネル制御部10は機能切り替えのためにタッチパネル部12から全ての指が離されたか否かを確認する(ステップ♯6)
もし、まだ2点タッチが続けられていれば(ステップ♯6のNo)、フローはステップ♯2に戻る。ステップ♯2に戻ると再び基準ラインBLが定められ、新たに定められた基準ラインBLに沿って機能画像8が表示される。このフローのループにより、タッチされた2点の位置変化による基準ラインBLの変化に応じて、パネル制御部10はアニメーション的に表示部11に各機能画像8の表示位置を変化させることになる。言い換えると、各機能画像8の位置は固定されない。そして、タッチされた2点の位置の変化に応じて、機能画像8を挟みやすいように各機能画像8の表示位置が動く。
一方、全ての指が離されたのであれば(ステップ♯6のYes)、パネル制御部10はタッチされた点が無くなった時点(無くなる直前)に、タッチされていた2点の間に位置していた機能画像8に対応する機能の設定画面を表示部11に表示させる(表示を切り替えさせる。ステップ♯7)。そして、本フローは終了する(エンド)。
このようにして、本実施形態に係る表示入力装置(操作パネル1)は画像を表示する表示部11と、表示部11に対して設けられ、使用者の入力を受け付け、複数のタッチされている位置を検知するためのタッチパネル部12と、を含み、タッチパネル部12で2点のタッチがあったとき、表示部11は予め定められた基点BPとタッチされた2点の間を結ぶ基準ラインBLに沿って、機能を示す画像である機能画像8を複数表示するとともに、タッチパネル部12がタッチされた点が無くなったことを検知したとき、タッチされた点が無くなる前の時点でタッチされていた2点の間の機能画像8に対応する機能の設定画面に表示を切り替える。
これにより、2点タッチし、新たに表示させたい機能の機能画像8をタッチした2点で挟むようにしたうえでタッチパネル部12から指を離すことにより、所望する機能の設定画面に切り替えることができる。従って、2点タッチによって簡易、直感的に異なる機能の設定画面を表示させることができる。又、ハードキーを用いずに所望の機能の設定画面に切り替えられるので、表示入力装置(操作パネル1)から機能選択用のハードキーを省くことができ。表示入力装置(操作パネル1)の製造コストを下げることができる。又、2点の置き方や方向(縦や横)に関係なしに(機能切り替えの操作に制限がほとんど無く)、所望の機能の設定画面に切り替えることができる。又、指を何度も動かす必要が無く、タッチした2点間に所望の機能に対応する機能画像8をあわせたうえでタッチパネル部12から指を離せばよく、手や指に負担をかけることなく機能の切り替えを行うことができる。
又、表示すべき全ての機能画像8を基準ラインBLに沿って表示するには機能画像8を重ねる必要があるとき、表示部11は機能画像8を重ねて表示するとともに、タッチされている2点の間に位置しない機能画像8よりも、タッチされている2点の間の機能画像8を上位の位置となるように表示する。これにより、機能画像8が重なった状態でも、2点に挟まれている機能画像8は全体が表示され、使用者は選択している機能(2点で挟んだ機能画像8に対応する機能)を見間違えることがない。又、使用者は現在どの機能に対応する機能画像8を選択しているかを視覚的に確認することができる。
又、表示部11はタッチされた2点の位置の変化による基準ラインBLの変化に応じ、変化後の基準ラインBLに沿うように機能画像8の表示位置を変える。これにより、使用者が動かしやすい方向にタッチした2点を動かせば、連動して各機能画像8の表示位置がずらされる。従って、指や手を動かす方向や向きに不自由があっても、簡易に機能画像8をタッチした2点で挟むことができる。
又、表示入力装置(操作パネル1)は使用者を特定するための認証情報と、使用者ごとに予め定められた基点BPを示す情報を記憶する記憶部(メモリー15、記憶装置62)と、使用者を特定するための識別情報を取得する識別情報取得部(操作パネル1やカードリーダー66)と、識別情報取得部で取得された識別情報と認証情報を比較して使用者を認証する認識部(主制御部6やパネル制御部10)と、を含み、表示部11は認識部が認識した使用者に応じた基点BPとタッチされた2点の間を結ぶ基準ラインBLに沿って機能画像8を複数表示する。これにより、各使用者は利き腕や、個人的に表示部11中のうちの好ましい基点BPの位置を設定しておくことができる。そして、使用者のタッチした2点の動かしやすさや好みに合わせ、機能画像8を並べて表示させることができる。
又、表示部11はタッチパネル部12で2点タッチがあった時点で表示している機能とは異なる機能に対応する機能画像8を表示する。これにより、切り替え前の機能に対応する機能画像8を表示させない、従って、誤って切り替え前の機能と同じ機能に切り替える無駄を生じないようにすることができる。又、機能画像8の表示数を減らすことができ、機能画像8が重なった状態で表示されにくくすることができる。
又、表示部11は基点BPとタッチされた2点の間の中点を結ぶ基準ラインBLに沿って、複数の機能画像8を表示する。これにより、タッチされた2点の中点を通るように基準ラインBLが設定される。従って、タッチした点と点の間に機能画像8が位置し、容易に機能画像8を2点タッチで挟むことができる。
又、基点BPは機能画像8の1つを表示部11の表示領域の隅にあわせたときの機能画像8の中心であり、表示部11は各機能画像8の中心と基準ラインBLを重ねつつ、機能画像8と機能画像8の間隔が均等となるように、機能画像8を複数表示する。これにより、基準ラインBLら各機能画像8の中心が重なりつつ、きれいに整列するように複数の機能画像8を表示させることができる。
又、表示部11は最上位の階層に位置する画面として、実行する機能を選択するためのキー(例えば、コピーキーK1、スキャン送信キーK2、ファックスキーK3、ユーザーボックスキーK4、ジョブボックスキーK5、ファックス受信ボックスキーK6、外部メモリーキーK7、プログラムキーK8)を複数含むホーム画面7を表示し、ホーム画面7の機能の表示順にあわせた順番で、基準ラインBLに沿って機能画像8を順番に複数表示する。これにより、ホーム画面7での機能の表示順と、機能を示す機能画像8の表示順を一致させることができる。従って、直感的にタッチした2点の間に挟み込むべき機能画像8を認識しやすくすることができ、所望の機能の設定画面に速やかに間違えること無く切り替えることができる。
又、画像形成装置(例えば、複合機100)は、上述の表示入力装置(操作パネル1)を含む。これにより、画像形成装置(複合機100)は使いやすく、機能の切り替えが容易な表示入力装置(操作パネル1))を含む。従って、使用者にとって使いやすい画像形成装置(複合機100)を提供することができる。
本発明の実施形態を説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。