JP5703624B2 - インクジェット記録方法および記録物 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録方法および記録物に関する。
近年、記録面に光輝性を有する画像が形成された記録物の需要が高まっている。光輝性を有する画像を形成する方法としては、従来は、例えば、平坦性の高い記録面を有する被吐出媒体を準備して、これに金属箔を押しつけて記録する箔押し記録法、記録面が平滑なプラスチックフィルムに対して金属等を真空蒸着する方法、および、被吐出媒体に光輝性顔料インキを塗布し、さらにプレス加工を行う方法等が知られている。また、インクジェット法によって光輝性顔料を有するインク(以下、光輝性インクという)を吐出して記録する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、金属およびガラス等の非吸収性材料または吸収性が著しく低い材料においては、インク受容層を設けなければ、インクが乾燥をする前に溶剤等が対流して光輝性顔料の表面の平滑性が失われることから、光沢劣化の問題等が発生していた。また、非吸収性材料または吸収性が著しく低い被吐出媒体においては、光輝性顔料の被吐出媒体への密着性が十分ではなく、良好な耐擦性(摩擦に対する耐久性)が得られないという問題があった。
特開2008−174712号公報
本発明の目的は、インク非吸収性または低吸収性の被吐出媒体上であっても、光輝性インクによる記録画像が優れた光輝性を付与するとともに、優れた耐擦性(摩擦に対する耐久性)を付与し、カラーインクによる記録画像に対しても優れた耐擦性(摩擦に対する耐久性)を付与することが可能なインクジェット記録方法を提供すること、また、優れた光輝性を有するとともに、優れた耐擦性を有する画像が記録された記録物を提供することにある。
本発明は、少なくとも上述の課題の一つを解決するように、下記の形態または適用例として実現され得る。
〔適用例1〕本適用例によるインクジェット記録方法は、インクジェット法により、光輝性顔料を分散させた光輝性インクと、色材が溶媒に分散または溶解したカラーインクと、を被吐出媒体に吐出するインクジェット記録方法であって、被吐出媒体に、樹脂成分が溶媒に分散または溶解した樹脂インクを付与して下地層を形成する下地層形成工程と、前記下地層における第1記録領域に、前記光輝性インクを吐出する光輝性インク記録工程と、前記下地層における第2記録領域に、前記カラーインクを吐出するカラーインク記録工程と、を有することを特徴とする。
上述の適用例によれば、光輝性インクによる記録画像には優れた光輝性を付与し、カラーインクによる記録画像には優れたOD値(光学濃度)を付与することが可能なインクジェット記録方法を提供することができる。更に、記録画像の耐擦性(摩擦に対する耐久性)を有する画像を記録(形成)することが可能なインクジェット記録方法を提供することができる。また、記録領域の境界部でのにじみを抑制することができる。
〔適用例2〕上述の適用例において、前記下地層形成工程は、前記第1記録領域に前記樹脂インクを吐出することにより第1下地層を形成する第1記録領域下地層形成工程と、前記第2記録領域に前記樹脂インクを吐出することにより第2下地層を形成する第2記録領域下地層形成工程と、を有し、前記第1下地層の前記樹脂インクの単位面積あたりの吐出量D1と、前記第2下地層の前記樹脂インクの単位面積あたりの吐出量D2とは、D1>D2の関係である、ことを特徴とするインクジェット記録方法。
上述の適用例によれば、下地層の樹脂インクの吐出量を、光輝性インクの下地層である第1下地層よりカラーインクの下地層である第2下地層を小さくしても、優れたOD値を得ることができる。これにより、下地層を形成する樹脂インクを削減し、第2下地層の形成時間の削減も可能にする。
〔適用例3〕前記吐出量D1と、前記吐出量D2との差は、被吐出媒体の種類によって異なっている適用例2に記載のインクジェット記録方法。
これにより、被吐出媒体種類によって、好ましい吐出量を選択することで、一層樹脂インクの使用量、光輝性、OD値のバランスとることが可能となる。
〔適用例4〕上述の適用例において、前記下地層形成工程とは、前記樹脂インクが付与された後、前記樹脂インクを乾燥させる乾燥工程を含むことを特徴とする。
上述の適用例によれば、より優れた耐擦性を有する記録物を形成することができる。
〔適用例5〕上述の適用例において、前記乾燥工程における乾燥温度が、30℃以上120℃以下であることを特徴とする。
上述に適用例によれば、優れた耐擦性を有する記録物を効率よく形成することができる。
〔適用例6〕上述の適用例におけるインクジェット記録方法によって記録された記録物。
本適用例による記録物は、優れた光輝性を有する光輝性インクによる記録画像と、OD値の優れたカラーインクによる記録画像と、が記録され、更に記録された画像は優れた耐擦性を有する記録物を得ることができる。
インクジェット装置の概略構成を示す斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る実施形態を説明する。
(実施形態)
まず、本発明のインクジェット記録方法の説明に先立ち、本発明のインクジェット記録方法に適用されるインクジェット装置(液滴吐出装置)の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るインクジェット装置の概略構成を示す斜視図である。図1に示すように、記録装置としてのインクジェット式プリンター1(以下、プリンター1という)は、フレーム2を有している。フレーム2には、プラテン3が設けられ、プラテン3上には、被吐出媒体送りモーター4の駆動により用紙Pが給送されるようになっている。また、フレーム2には、プラテン3の長手方向と平行に、棒状のガイド部材5が設けられている。ガイド部材5には、キャリッジ6がガイド部材5の軸線方向に往復移動可能に支持されている。キャリッジ6は、フレーム2内に設けられたタイミングベルト7を介して、キャリッジモーター8に連結されている。そして、キャリッジ6は、キャリッジモーター8の駆動により、ガイド部材5に沿って往復移動されるようになっている。
キャリッジ6には、ヘッド9が設けられるとともに、ヘッド9に液体としてのインクを供給するためのインクカートリッジ10が着脱可能に配置されている。インクカートリッジ10内のインクは、ヘッド9に備えられた図示しない圧電素子の駆動により、インクカートリッジ10からヘッド9へと供給され、ヘッド9のノズル形成面に形成された複数のノズルから、プラテン3上に給送された被吐出媒体Pに対して吐出されるようになっている。これにより記録物を製造することが可能となる。吐出方法としては、サーマルジェット(バブルジェット(登録商標))方式でもよい。また、従来公知の方法はいずれも使用できる。
上述のインクジェット装置1を用いて、本実施形態に係る被吐出媒体Pへのインクジェット記録方法について説明する。
<下地層形成工程>
本実施形態に係るインクジェット記録方法では、先ず被吐出媒体に下地層を形成する下地層形成工程を備えている。下地層形成工程とは、例えばインク非吸収性または吸収性が著しく低い被吐出媒体では、インク受容層を設けなければ、インクが乾燥をする前に溶剤等が対流して光輝性顔料の表面の平滑性が失われることから、光沢劣化の問題等が発生していた。また、インク非吸収性または吸収性が著しく低い被吐出媒体では、光輝性顔料の被吐出媒体への密着性が十分ではなく、良好な耐擦性(摩擦に対する耐久性)が得られないという問題があった。また、表面粗さ(例えば算術平均粗さ)が非常に大きい被吐出媒体の場合も、光輝性顔料が平滑に配列するのが困難であり良好な光輝性が得られなかった。
これに対して、インクが付与される領域に樹脂成分が溶媒に分散または溶解した樹脂インク(以下、樹脂インクとする)を用いて下地層を形成し、下地層上にインクを付与することで、下地層がインク受容層として機能し、インクとして光輝性顔料のインクが付与される場合には、光輝性インク中の溶媒が下地層に浸透することによって、被吐出媒体の表面に光輝性顔料を平坦に配向させることができる。その結果、光輝性顔料が平滑に配列し高い光沢(光輝性)を発揮させることができる。また、下地層を形成することにより、光輝性インクによって形成された画像の被吐出媒体に対する密着性が向上し、得られる記録物の耐擦性(摩擦に対する耐久性)を特に優れたものとすることができる。また、表面粗さが大きい被吐出媒体においても、樹脂インクによって表面粗さを抑えることが可能である。
また、樹脂インクの付与手段として、インクジェット装置を用いたものがあるが、これに限定されず、公知の技術を選択することができる。例えば、バーコーター、ブレードコーター、ロールコーター、スプレーコーター、スリットコーター等の従来から利用されているアナログコーターによって付与してもよい。アナログコーターの場合は、樹脂インクの粘度の制限範囲が広く、高速で塗布できる点で優れている。アナログコーターの市販品としては、たとえばKハンドコーター(松尾産業株式会社製)、バーコーター(第一理化株式会社製)、Capilary_Coater小型基板&小容量タイプ(株式会社ヒラノテクシード製)、No579バーコーター(株式会社安田精機製作所製)等がある。
また、インクとして色材が溶媒に分散または溶解したカラーインク(以下、カラーインクという)が下地層上に付与される場合には、カラーインクの光学濃度(OD値)が上昇する。また、下地層によって被吐出媒体の被吐出面の粗さが平滑化され、カラーインクの光沢を発揮させることができる。また、下地層を形成することにより、カラーインクによって形成された画像の被吐出媒体に対する密着性が向上し、得られる記録物の耐擦性(摩擦に対する耐久性)を特に優れたものとすることができる。さらに、下地層がインク受容層として機能することで、下地層が無い場合と比較して、一層多くのカラーインクを吐出することが出来る(受容量が増える)。
また、光輝性インクの層と樹脂インクの層の関係は、樹脂インクの層の膜厚が厚いほど光輝性インクの層の光輝性(光沢度)は上昇し、ある樹脂インクの層が特定以上の膜厚を超えた場合は光輝性の上昇は収まることとなる。一方、カラーインクの層と樹脂インクの層の関係も同様であり、樹脂インクの層の膜厚を特定以上超えた場合には、OD値の上昇は収まることとなる。膜厚を厚く形成する手段としては、インクジェット記録方法の場合は、記録密度(duty)を上昇させる方法や、吐出するドットサイズを大きくする方法がある。
そこで、樹脂インクを被吐出媒体に吐出する吐出領域(記録領域)に対応した第1記録領域に、樹脂インクの層を形成する工程によって第1下地層を形成する。また、同様に樹脂インクを被吐出媒体に吐出する吐出領域(記録領域)に対応した第2記録領域に、樹脂インクの層を形成する工程によって第2下地層を形成する。そして、光輝性インクを第1記録領域(第1下地層)に吐出し、カラーインクを第2記録領域(第2下地層)に吐出する。なお、第1下地層と第2下地層は別個の工程で形成してもよいし、同一の単位面積当たりの樹脂インクの吐出量で、一体として1つの工程(下地層形成工程)で下地層を形成して、その下地層上にカラーインク及び光輝性インクを吐出しても良い。また、別個の工程で設ける場合、一体として1つの工程で設ける場合いずれであっても、異なる樹脂インクで第1下地層、第2下地層を形成しても良い。
また、この場合に、樹脂インクの第2下地層への単位面積あたりの吐出量は少なくするのが好ましい。つまり、光輝性インクが吐出される第1下地層は、光輝性顔料、例えばパール顔料あるいは金属粒子を含むため単位面積に対して多く樹脂インクを吐出し、カラーインクが吐出される第2下地層では第1下地層より単位面積に対して少ない樹脂インクの吐出量で、光輝性インクにより記録された画像の良好な光沢とカラーインクにより記録された画像の良好なOD値を得ることができる。
すなわち、第1下地層の樹脂インクの単位面積当たりの吐出量D1と、第2下地層の樹脂インクの単位面積当たりの吐出量D2とすると、
D1>D2
を満足する第1下地層と第2下地層を形成する。
さらに、D1とD2の差は、被吐出媒体の種類によって異ならせても良い。被吐出媒体の種類とは、被吐出媒体の透明性(透過率)、被吐出媒体の表面粗さ(例えば算術平均粗さ)、被吐出媒体のブリストー(Bristow)法によって求められる吸水率、等がある。例えば、被吐出媒体の透明性が高い場合には、樹脂インクの層の量を増やしてインク受容層としての機能を強くし、カラーインクを通常より多量に吐出して隠蔽力を強くしたい場合がある。また、表面粗さや吸水率が異なってくると、光輝性インクの光輝性及びカラーインクのOD値が飽和するための、樹脂インクの量も異なってくる場合がある。つまり、出来るだけ光輝性やOD値を上昇させたい場合において、両者が飽和するための樹脂インクの量は被吐出媒体によって異なってくる場合がある。よって、被吐出媒体の種類によって、D1とD2の差が異なっていると好ましい。差を異なる方法として、被吐出媒体の種類に応じて、D1を変化させてもよいし、D2を変化させてもよいし、両者を共に変化させても良い。
なお、本明細書において、dutyとは以下に定義される。
duty(%)=実記録ドット数/(縦解像度×横解像度)×100
実記録ドット数とは、単位面積当たりの実記録ドット数
縦解像度、横解像度とは、それぞれ単位面積当たりの解像度
下地層を形成する樹脂インクは、後述する樹脂成分が溶媒中に相溶された組成物であることから、上述の第1下地層を形成する第1記録領域下地層形成工程および第2下地層を形成する第2記録領域下地層形成工程には、溶媒を蒸散させる乾燥工程を含むことが好ましい。乾燥工程は、上記のように形成した下地層を加熱手段によって加熱し、乾燥させる。このような工程を有することにより、下地層のインク受容層としての機能をより優れたものとすることができ、形成される画像の被吐出媒体に対する密着性をより向上させることができる。その結果、より優れた耐擦性を有する記録物を形成することができる。また、下地層のインク受容層としての機能が向上することにより、光輝性顔料をより平滑に配列させることができ、より高い光沢(光輝性)を発揮させることができる。
下地層形成工程には乾燥工程を含む、とは、下地層形成中に合わせて乾燥工程を行っている場合(光輝性インク記録工程中も乾燥工程を行っている場合も含む)、又は、下地形成を終えた後に乾燥工程を行わせる場合をいう。つまりこの場合は、乾燥工程を入れた一体的な工程が下地層形成工程となる。
加熱手段としては、プラテン3を加熱してヒーターとして機能させてよいし、ヒーター線等により放射熱で加熱させてもよいし、装置内に温風を送る手段を設けそれによって加熱させてもよい。また、他の公知の加熱手段を用いてもよい。加熱温度(乾燥温度)は、上述した被吐出媒体の耐熱性等に応じて適宜決定することができるが、30℃以上120℃以下であるのが好ましく、40℃以上80℃以下であるのがより好ましい。これにより、樹脂インクの乾燥速度を高めることができる。その結果、優れた耐擦性を有する記録物を効率よく形成することができる。
なお、乾燥工程は下地層の平滑な面の形状を早期に維持出来ることが効果的であるが、必ずしも設ける必要は無い。また、下地層の形状を維持するための方法は、活化エネルギー線を用いた樹脂インクの硬化方法であっても良い。活性エネルギー線としては、その照射により重合開始剤から開始種を発生させうるエネルギーを付与することができるものであれば特に制限はなく、広く、α線、γ線、β線、紫外線、可視光線、電子線などを包含するものである。なかでも、硬化感度及び装置の入手容易性の観点からは、活性エネルギー線としては、紫外線及び電子線が好ましく、特に紫外線が好ましい。
<樹脂インク>
本実施形態に係る樹脂インクについて説明する。本実施形態にかかる樹脂インクは、水溶性樹脂溶剤(溶媒)と、樹脂成分としての、前記水溶性樹脂溶剤に相溶する樹脂とを含んでいる。相溶とは、前記水溶性樹脂溶剤中に樹脂を混ぜると溶解あるいは粒子が膨潤する組み合わせを指す。なお、本発明において樹脂インクは、水系のインク(水分含有量が50%以上)、非水系(水分含有量が50%未満)のインクのいずれであってもよい。以下、水系のインクの場合を具体例にして各成分を説明する。
(1)水
水は、水系インクの主な媒体であり、好ましい水は、イオン性の不純物を極力低減することを目的として、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、または超純水を用いることができる。また、紫外線照射、または過酸化水素添加等により滅菌した水を用いると、顔料分散液及びこれを用いた水系インクを長期保存する場合にカビやバクテリアの発生を防止することができるので好適である。
(2)水溶性樹脂溶剤
水溶性樹脂溶剤は、樹脂インクに同時に添加している樹脂と相溶する水溶性溶剤から選ばれる。用いる樹脂によって最適な組み合わせはあるが、例えば、水溶性の複素環式化合物、水溶性のアルキレングリコールアルキルエーテル等が好ましく、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、および2−ピロリドン等のピロリドン類、γ−ブチロラクトン等のラクトン類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、ε−カプロラクタム等のラクタム類、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸イソプロピル、および乳酸ブチル等のエステル類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、およびジプロピレングリコールモノプロピルエーテル等のオキシアルキレングリコールエーテル類、1,4−ジオキサン等の環式エーテル類が好ましい。特に、樹脂インクの保存安定性、十分な乾燥速度、と下地層の皮膜化促進の点で、ピロリドン類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキルエーテル類が特に好ましい。
水溶性樹脂溶剤添加量は、樹脂インクの全量に対して、1.0質量%以上50.0質量%以下であるのが好ましく、2.0質量%以上25.0質量%以下であるのがより好ましい。水溶性樹脂溶剤添加量が、前記下限値未満であると、樹脂成分の種類によっては、樹脂インク中の樹脂および下地形成ワックスの皮膜形成に支障が生じ、結果的に樹脂インクの固化・定着が不充分となる場合がある。一方、水溶性樹脂溶剤添加量が前記上限値を超えると、樹脂インクの保存安定性が低下する場合がある。
(3)樹脂(樹脂成分)
樹脂は、水溶性樹脂溶剤と相溶することで、樹脂インクの乾燥後に強固な樹脂膜(下地層)を形成することができる。
インクジェット装置に用いる場合には、水に分散可能な樹脂を用いることで、樹脂インク中に十分な量の樹脂成分を添加しつつ、各インクの粘度を低く抑えることができ、高速記録において吐出安定性を確保することができるため好ましい。
このような水に分散可能な樹脂の具体例としては、ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸、ポリメタアクリル酸エステル、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、ポリエチルアクリル酸、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリブタジエン、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、クロロプレン共重合体、フッ素樹脂、フッ化ビニリデン、ポリオレフィン樹脂、セルロース、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、ポリスチレン、スチレン−アクリルアミド共重合体、ポリイソブチルアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセタール、ポリアミド、ロジン系樹脂、ポリエチレン、ポリカーボネート、塩化ビニリデン樹脂、セルロースアセテートブチレートなどのセルロース系樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル共重合体、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン、ロジンエステル等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
上述した中でも、樹脂成分として、特に、スチレン−アクリル樹脂、および、ポリウレタンからなる群から選択される少なくとも1種を用いるのが好ましい。これら成分は成膜性に優れるため、より平滑な下地層を形成することができ、その結果、形成される画像の光輝性をより優れたものとすることができる。また、画像の被吐出媒体に対する密着性をより高いものとすることができ、耐擦性をより優れたものとすることができる。樹脂は、溶媒中に溶解していても、微粒子として分散していてもよいが、樹脂エマルジョンの形態でインク中に含まれることが好ましい。その理由は、樹脂粒子としてインク中に添加しても該樹脂粒子の分散が不十分となる場合があるため、分散性の観点からはエマルジョンの形態が好ましいからである。また、エマルジョンとしては、樹脂インクの保存安定性の観点から、アクリルエマルジョンが好ましく、スチレン−アクリル酸共重合体エマルジョンがさらに好ましい。
本願明細書において、「樹脂粒子」とは、水に不溶性の樹脂が主として水からなる溶媒中に粒子状に分散しているもの、あるいは水に不溶性の樹脂を主として水からなる溶媒中に粒子状に分散させたもの、更にはその乾燥物をも包含したものを意味する。また、「エマルジョン」というときは、ディスパージョン、ラテックス、サスペンジョンと呼ばれる固/液の分散体をも包含したものを意味するものとする。
樹脂をエマルジョンの状態で得る場合には、樹脂粒子を場合により界面活性剤と共に水に混合することによって調製することができる。例えば、アクリル系樹脂またはスチレン−アクリル酸共重合体系樹脂のエマルジョンは、(メタ)アクリル酸エステルの樹脂またはスチレン−(メタ)アクリル酸エステルの樹脂と、場合により(メタ)アクリル酸樹脂と、界面活性剤とを水に混合することによって得ることができる。樹脂成分と界面活性剤との混合の割合は、通常50:1〜5:1程度とするのが好ましい。界面活性剤の使用量が前記範囲に満たない場合には、エマルジョンが形成されにくく、また前記範囲を越える場合には、インクの耐水性が低下したり、密着性が悪化したりする場合があるので好ましくない。
樹脂エマルジョンとして、市販の樹脂エマルジョンを利用することも可能であり、例えばマイクロジェルE−1002、E−5002(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン;日本ペイント株式会社製)、ボンコート4001(アクリル系樹脂エマルジョン;大日本インキ化学工業株式会社製)、ボンコート5454(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン;大日本インキ化学工業株式会社製)、SAE1014(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン;日本ゼオン株式会社製)、レザミンD−1060(ウレタン系樹脂エマルジョン;大日精化工業株式会社製)、またはサイビノールSK−200(アクリル系樹脂エマルジョン;サイデン化学株式会社製)などを挙げることができる。
樹脂は、樹脂インク中に、固形分換算で1質量%以上50質量%以下の範囲で含まれることが好ましく、4質量%以上25質量%以下の範囲で含まれることがより好ましい。これら樹脂の含有量の好適範囲は、樹脂インクのインクジェット適正物性値、信頼性(目詰まりや吐出安定性等)の観点から上限値を規定し、本発明の効果(耐擦性等)をより有効に得る観点から下限値を規定したものである。
(4)ワックス
水系樹脂インクは、さらにワックスを添加してもよい。これにより、乾燥後のインク膜表面の摩擦抵抗を低減する特性を有する。このようなワックスを構成する成分としては、例えばカルナバワックス、キャンデリワックス、みつろう、ライスワックス、ラノリン等の植物・動物系ワックス;パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックス、ペトロラタム等の石油系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト等の鉱物系ワックス;カーボンワックス、ヘキストワックス、ポリオレフィンワックス、ステアリン酸アミド等の合成ワックス類、α−オレフィン・無水マレイン酸共重合体等の天然・合成ワックスエマルジョンや配合ワックス等を単独あるいは複数種を混合して用いることができる。この中で好ましいワックスの種類としては、ポリオレフィンワックス、特にポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスであり、さらには、インク非吸収性または低吸収性の被吐出媒体に対する耐擦性の観点から、ポリエチレンワックスがより好ましい。ワックスとしては市販品をそのまま利用することもでき、例えばノプコートPEM17(商品名、サンノプコ株式会社製)、ケミパールW4005(商品名、三井化学株式会社製)、AQUACER515、AQUACER593(以上商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製)等が挙げられる。
水系樹脂インクのワックス含有量は、樹脂インク中において、固形分換算で好ましくは0.5質量%〜6質量%であり、より好ましくは1質量%〜3質量%である。これらワックスの含有量の好適範囲は、樹脂インクのインクジェット適正物性値、信頼性(目詰まりや吐出安定性等)の観点から上限値を規定し、本発明の効果(耐擦性等)をより有効に得る観点から下限値を規定したものである。
上述した樹脂インクで層を形成しその上から光輝性顔料の層を記録した記録物は、光輝性顔料が表層で平滑に配列させることが可能となり、光沢が上昇する。また、これによって従来光輝性を発揮できなかった被吐出媒体にも光輝性を発揮させることが可能となる。さらに記録物としての耐擦性が良好となり、強固な下地層の形成が可能となる。耐擦性が良好となる理由はいまだ明らかではないが、下記のように推察される。樹脂は、被吐出媒体上に定着するとともに、乾燥後の被膜を堅固にする特性を有する。一方、ワックスは、前記皮膜表面の摩擦抵抗を低減する特性を有する。これにより、外部から擦れによって削れにくく、かつ被吐出媒体から剥がれにくい樹脂被膜を形成することができるため、記録物の耐擦性が向上するものと推察される。また、樹脂インクで層を形成していると、その樹脂インクがインク需要層としての機能をも発揮し、光輝性顔料の被吐出媒体上でのブリードを抑える効果があり良好な記録を行うことが可能となる。また、光輝性インク自体の定着性と乾燥性を仮に飛躍的に向上させることが可能となったに場合でも、光沢性確保の為に顔料粒子の平均粒径を大きめにする必要がある為、ヘッドから記録を行う際に記録信頼性が低下し、目詰まりや記録不良を一層起こす可能性もあるので、そういった課題を抱えない点から考慮しても樹脂インクの層を形成することは有利である。
(5)その他の成分
その他の成分として、樹脂インクは、必要に応じて、水溶性溶剤や、界面活性剤を含む。これらの添加量は、被吐出媒体やインクの種類に応じて適宜調整できる。さらに必要に応じて添加するものとして、保湿剤、防腐剤・防かび剤、pH調整剤、溶解助剤、酸化防止剤・紫外線吸収剤、金属トラップ剤などがあげられる。
(5−1)水溶性溶剤
水溶性溶剤は、後述する界面活性剤と相乗して、被吐出媒体に対する樹脂インクの濡れ性を高めて均一に濡らす作用を有する。そのため、樹脂インクに水溶性溶剤を含有させることは、均一に下地層を形成できるという観点から好ましい。このような水溶性溶剤としては、1価アルコール、または多価アルコールおよびその誘導体が挙げられる。
1価アルコールとしては、特に炭素数1〜4の1価アルコール、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、またはn−ブタノールなどを用いることができる。
多価アルコールおよびその誘導体としては、炭素数2〜6の2価〜5価アルコール、およびそれらと炭素数1〜4の低級アルコールとの完全または部分エーテルを用いることができる。ここで多価アルコール誘導体とは、少なくとも1個のヒドロキシル基がエーテル化されたアルコール誘導体であり、エーテル化されたヒドロキシル基を含まない多価アルコールそれ自体を意味するものではない。
これらの多価アルコールおよびそれらの低級アルキルエーテルの具体例としては、1,2−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール、1,3−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,3−オクタンジオール、1,2−ペンタンジオール等のジオール類、モノ、ジ若しくはトリエチレングリコール−モノ若しくはジ−アルキルエーテル、モノ、ジ若しくはトリプロピレングリコール−モノ若しくはジ−アルキルエーテルが挙げられ、好ましくは1,2−ヘキサンジオール、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノペンチルエーテル、ジエチレングリコール−2−エチルヘキシルエーテル、またはプロピレングリコールモノブチルエーテルなどを挙げることができる。
水溶性溶剤の含有量は、例えば、各色のインク全量に対して0.5質量%以上15.0質量%以下、好ましくは、1.0質量%以上8.0質量%以下である。
(5−2)界面活性剤
界面活性剤は、上述した水溶性溶剤と相乗して、被吐出媒体に対する色インクの濡れ性を高めて均一に濡らす作用を有する。界面活性剤としては、シリコン系界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤が好ましい。
シリコン系界面活性剤は、被吐出媒体上でインクの記録ムラや滲みを生じないように均一に広げる作用を有する。シリコン系界面活性剤としては、ポリシロキサン系化合物等が好ましく用いられ、例えば、ポリエーテル変性オルガノシロキサン等が挙げられる。例えば、BYK−306、BYK−307、BYK−333、BYK−341、BYK−345、BYK−346、BYK−347、BYK−348(以上商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製)、KF−351A、KF−352A、KF−353、KF−354L、KF−355A、KF−615A、KF−945、KF−640、KF−642、KF−643、KF−6020、X−22−4515、KF−6011、KF−6012、KF−6015、KF−6017(以上商品名、信越化学株式会社製)等が挙げられ、BYK−348が好ましい。
シリコン系界面活性剤の含有量は、各色のインク全量に対して、好ましくは0.1質量%以上1.5質量%以下である。シリコン系界面活性剤の含有量が0.1質量%未満であると、被吐出媒体上でインクが均一に濡れ広がりにくいため、インクの記録ムラや滲みが発生しやすい。一方、シリコン系界面活性剤の含有量が1.5質量%を超えた場合、水性インクの保存安定性・吐出安定性が確保できない場合がある。
アセチレングリコール系界面活性剤は、他の界面活性剤と比較して、表面張力および界面張力を適正に保つ能力に優れており、かつ起泡性がほとんどないという特性を有する。これにより、アセチレングリコール系界面活性剤を含有する色インクは、表面張力およびヘッドノズル面等のインクと接触するプリンター部材との界面張力を適正に保つことができるため、これをインクジェット記録方式に適用した場合、吐出安定性を高めることができる。また、アセチレングリコール系界面活性剤を含有する色インクは、被吐出媒体に対して良好な濡れ性・浸透性を示すため、インクの記録ムラや滲みの少ない高精細な画像を得ることができる。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、サーフィノール(登録商標)104、104E、104H、104A、104BC、104DPM、104PA、104PG−50、104S、420、440、465、485、SE、SE−F、504、61、82、DF37、DF110D、CT111、CT121、CT131、CT136、TG、GA(以上全て商品名、Air Products and Chemicals. Inc.社製)、オルフィン(登録商標)B、Y、P、A、STG、SPC、E1004、E1010、PD−001、PD−002W、PD−003、PD−004、EXP.4001、EXP.4036、EXP.4051、AF−103、AF−104、AK−02、SK−14、AE−3(以上全て商品名、日信化学工業株式会社製)、アセチレノールE00、E00P、E40、E100(以上全て商品名、川研ファインケミカル株式会社製)等が挙げられ、サーフィノール104PG−50、DF110Dが好ましい。
アセチレングリコール系界面活性剤の含有量は、各色のインク全量に対して、好ましくは0.05質量%〜1.0質量%である。アセチレングリコール系界面活性剤の含有量が0.05質量%未満であると、被吐出媒体上でインクが均一に濡れ広がりにくいため、インクの記録ムラや滲みが発生しやすい。一方、アセチレングリコール系界面活性剤の含有量が1.0質量%を超えた場合、色インクの保存安定性・吐出安定性が確保できない場合がある。特に好ましくは、シリコン系界面活性剤とHLB値が6以下のアセチレングリコール系界面活性剤とを同時に含む組み合わせである。
上述の水溶性溶剤と界面活性剤を組み合わせて、水性インクの表面張力を23.0mN/m〜40.0mN/mの範囲で用いることが好ましく、より好ましくは25.0mN/m〜35.0mN/mの範囲である。
(5−3)保湿剤
保湿剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ヘキシレングリコール、2,3−ブタンジオール等の多価アルコール、または糖類および糖アルコール等が挙げられる。
(5−4)防腐剤・防かび剤
防腐剤・防かび剤の例としては、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ジベンジソチアゾリン−3−オン(ICI社のプロキセルCRL、プロキセルBDN、プロキセルGXL、プロキセルXL−2、プロキセルTN)などが挙げられる。
(5−5)pH調整剤
pH調整剤としては、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、プロパノールアミン、モルホリン等のアミン類及びそれらの変成物、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどの無機塩類、水酸化アンモニウム、四級アンモニウム水酸化物(テトラメチルアンモニウムなど)、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム等の炭酸塩類その他燐酸塩等があげられる。
(5−6)溶解助剤
溶解助剤としては、尿素、チオ尿素、ジメチル尿素、テトラエチル尿素などがあげられる。
(5−7)酸化防止剤・紫外線吸収剤
酸化防止剤・紫外線吸収剤としては、アロハネート、メチルアロハネート、などのアロハネート類、ビウレット、ジメチルビウレット、テトラメチルビウレットなどのビウレット類など、L−アスコルビン酸およびその塩等、チバガイギー社製のTinuvin328、900、1130、384、292、123、144、622、770、292、Irgacor252、153、Irganox1010、1076、1035、MD1024など、あるいはランタニドの酸化物等があげられる。
(5−8)金属トラップ剤
金属トラップ剤としては、エチレンジアミン4酢酸2ナトリウム等のキレート剤などがあげられる。
(5−9)重合性化合物、重合開始剤
樹脂インクは、活性エネルギー線により重合反応により硬化させる場合には、従来より用いられている重合性化合物、重合開始剤等を有していても良い。重合開始剤としては、例えばベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、イソプロピルベンゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、ベンジル、ジエトキシアセトフェノン、ベンゾフェノン、クロロチオキサントン、2−クロロチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、ポリ塩化ポリフェニル、ヘキサクロロベンゼン等が挙げられる。
また、重合性化合物としては、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレート、オリゴアクリレート、アルキドアクリレート、ポリオールアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ヒドロキシピオペリン酸エステルネオペンチンルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリストールトリアクリレート、ジペンタエリストールヘキサアクリレート、アクロイルモルホリン、2−フェノキシエチルアクリレート、フタル酸水素−(2,2,2−トリアクロイルオキシメチル)エチル、ジペンタエリストールポリアクリレート、ジペンタエリストールポリアクリレート、N−ビニルフォルムアミド、トリプロピレングリコールジアクリレート、グリセリンEO付加物トリアクリレート等が挙がられる。
上述の樹脂インクを用いた第1下地層に対して、以下に詳述する光輝性インクを第1記録領域に吐出する光輝性インク記録工程を行う。
<光輝性インク>
水系光輝性インク(以下、適宜光輝性インクという)は、光輝性顔料と、水を50質量%以上含有する(水系インク)。光輝性インクに含有される光輝性顔料としては、インクジェット記録方法によって当該インクの液滴を吐出できる範囲内で、任意のものを用いることができる。光輝性顔料は、光輝性インクが樹脂インクの層の上に付着したときに、光輝性を付与する機能を有し、また、付着物に光輝性を付与することもできる。このような光輝性顔料としては、パール顔料や金属粒子があげられる。パール顔料の代表例としては、二酸化チタン被覆雲母、魚鱗箔、酸塩化ビスマス等の真珠光沢や干渉光沢を有する顔料が挙げられる。一方、金属粒子としてはアルミニウム、銀、金、白金、ニッケル、クロム、錫、亜鉛、インジウム、チタン、銅等の粒子を挙げることができ、これらの単体またはこれらの合金およびこれらの混合物から選ばれる少なくとも1種を用いることができる。
本実施形態で使用される光輝性顔料は、光沢度(光輝性)の高さの観点から、銀粒子を用いることが好ましい。以下、光輝性インクの具体例として銀インクを用いて説明する。
(1)銀粒子
上述したように、本実施形態に係る銀インクは、銀粒子を含むものである。このように、銀インクが、銀粒子を含むものであることにより(特に、所定の条件を満足するワックスとともに含むことにより)、優れた金属光沢を有する画像を形成することができる。また、銀は、各種金属の中でも、白色度の高い金属であるため、他色のインクと重ね合わせることにより、金色、銅色等の様々な金属色を表現することができる。
銀粒子の平均粒径は、5nm以上100nm以下であるのが好ましく、20nm以上65nm以下であるのが好ましい。これにより、銀インクを用いて形成される画像の光沢感(光輝性)および耐擦性を特に優れたものとすることができる。また、インクジェット方式によるインクの吐出安定性(着弾位置精度、吐出量の安定性等)を特に優れたものとすることができ、長期間にわたって所望の画質の画像をより確実に形成することができる。なお、本明細書では、「平均粒径」とは、特に断りのない限り、体積基準の平均粒径のことを指すものとする。平均粒子径は、レーザー回折散乱法を測定原理とする粒度分布測定装置により測定することができる。レーザー回折式粒度分布測定装置として、例えば、動的光散乱法を測定原理とする粒度分布計(例えば、「マイクロトラックUPA」日機装株式会社製)を用いることができる。
銀インク中における銀粒子の含有率は、0.5質量%以上30質量%以下であるのが好ましく、5.0質量%以上15質量%以下であるのがより好ましい。これにより、インクのインクジェット方式による吐出安定性、インクの保存安定性を特に優れたものとすることができる。また、記録物とされたときの記録媒体上での銀粒子の密度(単位面積当たりの含有量)が低い場合から高い場合まで、広い密度の範囲で、良好な画質、耐擦性を実現することができる。
銀粒子は、いかなる方法で調製されたものであってもよく、例えば、銀イオンを含む溶液を用意し、この銀イオンを還元ずることにより、好適に形成することができる。
(2)樹脂
本発明に係る銀インクは、樹脂を含有していても良く、これを含有することで定着性や耐擦性が向上する。樹脂としては、ポリアクリル酸、ポリメタアクリル酸、ポリメタアクリル酸エステル、ポリエチルアクリル酸、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリブタジエン、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、クロロプレン共重合体、フッ素樹脂、フッ化ビニリデン、ポリオレフィン樹脂、セルロース、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、ポリスチレン、スチレン−アクリルアミド共重合体、ポリイソブチルアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセタール、ポリアミド、ロジン系樹脂、ポリエチレン、ポリカーボネート、塩化ビニリデン樹脂、セルロースアセテートブチレートなどのセルロース系樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル共重合体、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン、ロジンエステル等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
(3)水
本発明にかかるインクは、水を含むものである。インク中において、水は、主に銀粒子およびワックス粒子を分散させる分散媒として機能する。インクが水を含むことにより、銀粒子等の分散安定性等を優れたものとすることができ、また、後述するような液滴吐出装置のノズル付近でのインクの不本意な乾燥(分散媒の蒸発)を防止しつつ、インクが付与される記録媒体上での乾燥を速やかに行うことができるため、所望の画像の高速記録を、長期間にわたって好適に行うことができる。インク中における水の含有率は、特に限定されないが、20質量%以上80質量%以下であるのが好ましく、25質量%以上70質量%以下であるのがより好ましい。
(4)多価アルコール
本発明に係るインクは、多価アルコールを含有することが好ましい。多価アルコールは、本実施形態に係るインクをインクジェット式記録装置に適用した場合に、インクの乾燥を抑制し、インクジェット式記録ヘッド部分におけるインクによる目詰まりを防止することができる。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオグリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオールなどが挙げられる。中でも、炭素数が4〜8アルカンジオールが好ましく、炭素数が6〜8のアルカンジオールがより好ましい。これにより、記録媒体への浸透性を特に高いものとすることができる。インク中における多価アルコールの含有率は、特に限定されないが、0.1質量%以上20質量%以下であるのが好ましく、0.5質量%以上15質量%以下であるのがより好ましい。
上記の多価アルコールの中でも、インクは、1,2−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、プロピレングリコールを含むものであるのが好ましい。これにより、インク中における銀粒子の分散安定性を特に優れたものとすることができ、インクの保存安定性を特に優れたものとすることができるとともに、インクの吐出安定性を特に優れたものとすることができる。
(5)グリコールエーテル
本発明に係るインクは、グリコールエーテルを含有することが好ましい。グリコールエーテルを含有することにより、記録媒体などの被記録面への濡れ性を高めてインクの浸透性を高めることができる。
グリコールエーテルとしては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコール−2−エチルヘキシルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルなどの多価アルコールの低級アルキルエーテルを挙げることができる。この中でも、トリエチレングリコールモノブチルエーテルを用いると良好な記録品質を得ることができる。インク中におけるグリコールエーテルの含有率は、特に限定されないが、0.2質量%以上20質量%以下であるのが好ましく、0.3質量%以上10質量%以下であるのがより好ましい。
(6)界面活性剤
本発明に係るインクは、アセチレングリコール系界面活性剤またはポリシロキサン系界面活性剤を含有することが好ましい。アセチレングリコール系界面活性剤またはポリシロキサン系界面活性剤は、記録媒体などの被記録面への濡れ性を高めてインクの浸透性を高めることができる。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3オール、2,4−ジメチル−5−ヘキシン−3−オールなどが挙げられる。また、アセチレングリコール系界面活性剤は、市販品を利用することもでき、例えば、オルフィンE1010、STG、Y(以上、日信化学社製)、サーフィノール104、82、465、485、TG、104PG50、DF110D(以上、Air Products and Chemicals Inc.製)が挙げられる。
ポリシロキサン系界面活性剤としては、市販品を利用することができ、例えば、BYK−347、BYK−348(ビックケミー・ジャパン社製)などが挙げられる。さらに、本発明に係るインクは、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤などのその他の界面活性剤を含有することもできる。インク中における上記界面活性剤の含有率は、特に限定されないが、0.01質量%以上5.0質量%以下であるのが好ましく、0.1質量%以上0.5質量%以下であるのがより好ましい。
(7)その他の成分
本発明に係るインクは、上記以外の成分(その他の成分)を含むものであってもよい。このような成分としては、例えば、pH調整剤、浸透剤、有機バインダー、尿素系化合物、アルカノールアミン(トリエタノールアミン等)等の乾燥抑制剤、チオ尿素等が挙げられる。
以上、本発明について、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<カラーインク>
色材が添加されたインク(以下、カラーインク)としては、水系、非水系どちらであってもよい。また、色材は染料であっても、顔料であってもよい。本実施形態では、顔料の水系カラーインク(以下、カラーインクという)を具体例として説明する。
本発明において、好ましい黒色インク用の色材としてカーボンブラックの具体例としては、No.2300、900、MCF88、No.20B、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No2200B等(以上全て商品名、三菱化学株式会社製)、カラーブラックFW1、FW2、FW2V、FW18、FW200、S150、S160、S170、プリテックス35、U、V、140U、スペシャルブラック6、5、4A、4、250等(以上全て商品名、デグサ社製)、コンダクテックスSC、ラーベン1255、5750、5250、5000、3500、1255、700等(以上全て商品名、コロンビアカーボン社製)、リガール400R、330R、660R、モグルL、モナーク700、800、880、900、1000、1100、1300、1400、エルフテックス12等(以上全て商品名、キャボット社製)が挙げられる。なお、これらは本発明に好適なカーボンブラックの一例の記載であり、これらによって本発明が限定されるものでは無い。これらのカーボンブラックは単独あるいは二種類以上の混合物として用いてよい。これらの顔料は顔料分散液全量に対して0.5質量%〜12質量%、好ましくは2質量%〜8質量%の添加が好ましい。
本発明で好ましい有機顔料としては、キナクリドン系顔料、キナクリドンキノン系顔料、ジオキサジン系顔料、フタロシアニン系顔料、アントラピリミジン系顔料、アンサンスロン系顔料、インダンスロン系顔料、フラバンスロン系顔料、ペリレン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ペリノン系顔料、キノフタロン系顔料、アントラキノン系顔料、チオインジゴ系顔料、ベンツイミダゾロン系顔料、イソインドリノン系顔料、アゾメチン系顔料またはアゾ系顔料等が挙げられる。
本発明による顔料分散液に用いられる有機顔料の具体例としては下記のものが挙げられる。
シアン顔料分散液に使用される顔料としては、C.I.ピグメントブルー1、2、3、15:3、15:4、15:34、16、22、60等;C.I.バットブルー4、60等が挙げられ、好ましくは、C.I.ピグメントブルー15:3、15:4、及び60からなる群から選択される単独あるいは二種類以上の混合物である。
マゼンタ顔料分散液に使用される顔料としては、C.I.ピグメントレッド5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、112、122、123、168、184、202、C.I.ピグメントバイオレット19等が挙げられ、好ましくはC.I.ピグメントレッド122、202、及び209、C.I.ピグメントバイオレット19からなる群から選択される単独あるいは二種類以上の混合物である。
イエロー顔料分散液に使用される顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、12、13、14C、16、17、73、74、75、83、93、95、97、98、119、110、114、128、129、138、150、151、154、155、180、185、等が挙げられ、好ましくはC.I.ピグメントイエロー74、109、110、128、及び138からなる群から選択される単独あるいは二種類以上の混合物である。
これら顔料は分散樹脂を用いて樹脂分散して用いてもよく、あるいはオゾン、次亜塩素酸、発煙硫酸等により、顔料表面を酸化、あるいはスルホン化して自己分散顔料として用いてもよい。
また、これらの顔料は各色の分散液に対して0.5質量%〜15質量%程度、好ましくは2質量%〜10質量%程度含有してなる。
本発明の分散樹脂、樹脂エマルジョンは以下の列記するものが好ましい。
これらの樹脂は、水不溶性であっても水分散性は必要であるため、親水性部分と、疎水性部分とを合わせもつ重合体であるのが好ましい。熱可塑性樹脂として樹脂エマルジョンを使用する場合、その粒子径はエマルジョンを形成する限り特に限定されないが、好ましくは150nm程度以下、より好ましくは5nm〜100nm程度である。
熱可塑性樹脂としては、インクジェット記録用インク組成物において従来から使用されている分散剤樹脂または樹脂エマルジョンと同様の樹脂成分を使用することができる。熱可塑性樹脂として、具体的には、アクリル系重合体、例えば、ポリアクリル酸エステル若しくはその共重合体、ポリメタクリル酸エステル若しくはその共重合体、ポリアクリロニトリル若しくはその共重合体、ポリシアノアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、またはポリメタクリル酸;ポリオレフィン系重合体、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソブチレン、ポリスチレン若しくはそれらの共重合体、石油樹脂、クマロン・インデン樹脂、またはテルペン樹脂;酢酸ビニル・ビニルアルコール系重合体、例えば、ポリ酢酸ビニル若しくはその共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、またはポリビニルエーテル;含ハロゲン系重合体、例えば、ポリ塩化ビニル若しくはその共重合体、ポリ塩化ビニリデン、フッ素樹脂、またはフッ素ゴム;含窒素ビニル系重合体、例えば、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルピロリドン若しくはその共重合体、ポリビニルピリジン、またはポリビニルイミダゾール;ジエン系重合体、例えば、ポリブタジエン若しくはその共重合体、ポリクロロプレン、またはポリイソプレン(ブチルゴム);あるいはその他の開環重合型樹脂、縮合重合型樹脂、または天然高分子樹脂等を用いることができる。
さらに、ハイテックE−7025P、ハイテックE−2213、ハイテックE−9460、ハイテックE−9015、ハイテックE−4A、ハイテックE−5403P、ハイテックE−8237(以上すべて商品名、東邦化学株式会社製)、AQUACER507、AQUACER515、AQUACER593、AQUACER840、(以上すべて商品名、ビックケミージャパン株式会社製)などが挙げられる。
熱可塑性樹脂をエマルジョンの状態で得る場合には、樹脂粒子を場合により界面活性剤と共に水に混合することによって調製することができる。例えば、アクリル系樹脂またはスチレン−アクリル酸共重合体系樹脂のエマルジョンは、(メタ)アクリル酸エステルの樹脂又はスチレン−(メタ)アクリル酸エステルの樹脂と、場合により(メタ)アクリル酸樹脂と、界面活性剤とを水に混合することによって得ることができる。樹脂成分と界面活性剤との混合の割合は、通常50:1〜5:1程度とするのが好ましい。界面活性剤の使用量が前記範囲に満たない場合には、エマルジョンが形成されにくく、また前記範囲を越える場合には、インクの耐水性が低下したり、密着性が悪化したりする傾向があるので好ましくない。
ここで使用する界面活性剤は特に限定されないが、好ましい例としては、アニオン系界面活性剤(例えば、ドデシルベンザンスルホン酸ナトリウム、ラウルリル酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートのアンモニウム塩など)、ノニオン系界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミドなど)を挙げることができ、これらは二種以上を混合して用いることができる。また熱可塑性樹脂のエマルジョンは、上記した樹脂成分の単量体を、重合触媒および乳化剤を存在させた水中において乳化重合させることによっても得ることができる。乳化重合の際に使用される重合開始剤、乳化剤、分子量調整剤は常法に準じて使用できる。
分散相成分としての樹脂と水との割合は、樹脂100重量部に対して水を好ましくは60重量部〜400重量部、より好ましくは100重量部〜200重量部の範囲が適当である。
熱可塑性樹脂として、樹脂エマルジョンを使用する場合、公知の樹脂エマルジョンを用いることも可能である。例えば特公昭62−1426号公報、特開平3−56573号公報、特開平3−79678号公報、特開平3−160068号公報、または特開平4−18462号公報各公報などに記載の樹脂エマルジョンをそのまま用いることができる。また、市販の樹脂エマルジョンを利用することも可能であり、例えばマイクロジェルE−1002、E−5002(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン;日本ペイント株式会社製)、ボンコート4001(アクリル系樹脂エマルジョン;大日本インキ化学工業株式会社製)、ボンコート5454(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン;大日本インキ化学工業株式会社製)、SAE1014(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン;日本ゼオン株式会社製)、またはサイビノールSK−200(アクリル系樹脂エマルジョン;サイデン化学株式会社製)などを挙げることができる。
本発明において、熱可塑性樹脂は、微粒子粉末として水性インク中の他の成分と混合されても良いが、樹脂微粒子を水媒体に分散させて、樹脂エマルジョンの形態とした後、水性インクの他の成分と混合することが好ましい。
水性インクの長期保存安定性、吐出安定性の観点から、本発明に好ましい樹脂微粒子の粒径は5nm〜400nmの範囲であり、より好ましくは50nm〜200nmの範囲である。
熱可塑性樹脂は、水性インク全量に対して、固形分換算で0.1質量%〜15.0質量%の範囲で含まれることが好ましく、0.5質量%〜10.0質量%の範囲で含まれることがより好ましい。水性インクにおいて、樹脂成分が少なすぎると、プラスチック表面に形成されるインク被膜が薄くなり、プラスチック表面との密着性が不充分になることがある。樹脂成分が多すぎると、インク組成物の保存中に樹脂の分散が不安定になったり、わずかな水分の蒸発で樹脂成分が凝集固化して均一な被膜が形成できなくなったりすることがある。
本発明の水性インクに好ましい水溶性浸透溶剤と界面活性剤は、以下のものがあげられる。
水溶性浸透溶剤としては、1価アルコール、または多価アルコールおよびその誘導体が挙げられる。
1価アルコールとしては、特に炭素数1〜4の1価アルコール、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、またはn−ブタノールなどを用いることができる。
多価アルコールおよびその誘導体としては、炭素数2〜6の2価〜5価アルコール、およびそれらと炭素数1〜4の低級アルコールとの完全または部分エーテルを用いることができる。ここで多価アルコール誘導体とは、少なくとも1個のヒドロキシル基がエーテル化されたアルコール誘導体であり、エーテル化されたヒドロキシル基を含まない多価アルコールそれ自体を意味するものではない。
これらの多価アルコールおよびそれらの低級アルキルエーテルの具体例としては、1,2−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、1,2−ヘプタンジオール、1,3−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,3−オクタンジオール、1,2−ペンタンジオール等のジオール類、モノ、ジ若しくはトリエチレングリコール−モノ若しくはジ−アルキルエーテル、モノ、ジ若しくはトリプロピレングリコール−モノ若しくはジ−アルキルエーテルが挙げられ、好ましくはトリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノペンチルエーテル、またはプロピレングリコールモノブチルエーテルなどを挙げることができる。
水溶性浸透溶剤の含有量は、例えば、インク組成物全量に対して0.5質量%〜15.0質量%、好ましくは、1.0質量%〜8.0質量%である。
界面活性剤としては、シリコン系界面活性剤とアセチレングリコール系界面活性剤が好ましい。
シリコン系界面活性剤としては、ポリシロキサン系化合物等が好ましく用いられ、例えば、ポリエーテル変性オルガノシロキサン等が挙げられる。例えば、ビックケミー・ジャパン株式会社より、シリコン系添加剤BYK−306、BYK−307、BYK−333、BYK−341、BYK−345、BYK−346、BYK−348等が好ましい。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、サーフィノール104E、104H、104A、104BC、104DPM、104PA、104PG−50、104S、420、SE、SE−F、61、82、DF−110D(以上全て商品名、日信化学工業株式会社製)、アセチレノールE00、E00P(以上全て商品名、川研ファインケミカル株式会社製)等が好ましい。
本発明の樹脂インクに好ましい水溶性樹脂溶剤は、樹脂インクに同時に添加している樹脂エマルジョンと相溶する水溶性溶剤から選ばれる。用いる樹脂によって最適な組み合わせはあるが、具体的には、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、N−ビニルピロリドン、2−ピロリドン等のピロリドン類、ジメチルスルホキシド、ε−カプロラクタム、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸イソプロピル、乳酸ブチル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、1,4−ジオキサン等が好ましい。特に、十分な乾燥速度と皮膜化促進の点で、ピロリドン類が特に好ましい。
水溶性樹脂溶剤は樹脂インクに添加するものであるが、有彩色および/または無彩色のインクに添加しても問題なく、より皮膜を強化する為に有効である。
水溶性樹脂溶剤添加量は、インク組成物全量に対して、好ましくは1.0質量%〜20.0質量%、さらに好ましくは2.0質量%〜15.0質量%である。さらに、上述の水溶性溶剤類で、特に水溶性浸透溶剤は、オクタノール/水分配係数(以下、log Poとする)が特定の値の組み合わせで配合することで、密着性の優れた印刷物とするためのインクを得ることができる。例えば、上述のジエチレングリコールモノブチルエーテル(log Pow:0.56)、プロピレングリコールモノブチルエーテル(log Pow:1.15)やジプロピレングリコールモノプロピルエーテル(log Pow:0.87)、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル(log Pow:1.7)、エチレングリコール−2−エチルヘキシルルエーテル(log Pow:2.46)、ジエチレングリコール−2−エチルヘキシルエーテル(log Pow:2.38)等のグリコールモノエーテル系水溶性有機溶剤と、上述の1,2−ヘキサンジオール(log Pow:0.25)や1,2−ヘプタンジオ−ル(log Pow:0.78)、2,3−ヘプタンジオール(log Pow:0.6)、1,3−ヘプタンジオール(log Pow:0.9)等のアルキルジオールジオール系水溶性有機溶剤を組み合わせて同時に含むことができる。
水は、本発明の水性インクの主な媒体であり、好ましい水は、イオン性の不純物を極力低減することを目的として、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、又は超純水を用いることができる。また、紫外線照射、又は過酸化水素添加等により滅菌した水を用いると、顔料分散液及びこれを用いた水性インクを長期保存する場合にカビやバクテリアの発生を防止することができるので好適である。
さらに必要に応じて添加するものとして、保湿剤、防腐剤・防かび剤、pH調整剤、溶解助剤、酸化防止剤、金属トラップ剤などがあげられる。
[1]樹脂インクの調製
樹脂インクの調整は、スチレン−アクリル酸共重合体(熱可塑性樹脂粒子、平均粒子径50nm、分子量55000、ガラス転移温度80℃、酸価130)を25質量%、1,2−ヘキサンジオール2を5質量%、2−ピロリドンを4質量%、シリコン系界面活性剤(ビックケミー・ジャパン株式会社製、商品名「BYK−348」、ポリエーテル変性シロキサン)を0.5質量%、アセチレングリコール系界面活性剤(日信化学工業株式会社製、商品名「サーフィノール104PG−50」)を0.2質量%、プロピレングリコールを6質量%、残分としてイオン交換水としてそれぞれ添加した。そして、その後常温で1時間混合攪拌した。
[2]光輝性インクの調製
ポリビニルピロリドン(PVP、重合平均分子量10000)を70℃の条件下で15時間加熱して、その後室温で冷却をした。そのPVP1000gを、エチレングリコール溶液500mlに添加してPVP溶液を調整した。別の容器にエチレングリコールを500ml入れ、硝酸銀128gを加えて電磁攪拌器で十分に攪拌をして硝酸銀溶液を調整した。PVP溶液を120℃の条件下でオーバーヘッドミキサーを用いて攪拌しつつ、硝酸銀溶液を添加して約80分間加熱して反応を進行させた。そして、その後室温で冷却をさせた。得られた溶液を遠心分離機で2200rpmの条件下で10分間遠心分離を行った。その後、分離が出来た銀粒子を取り出して、余分なPVPを除去するためエタノール溶液500mlに添加した。そして、さらに遠心分離を行い、銀粒子を取り出した。さらに、取り出した銀粒子を真空乾燥機で35℃、1.3Paの条件下で乾燥させた。
上記によって製造された銀粒子10質量%に、プロピレングリコールを10質量%、1,2−ヘキサンジオールを5質量%、2−ピロリドンを5質量%、シリコン系界面活性剤(BYK−348)を1質量%、さらに残分としてイオン交換水を添加することにより、光輝性インクとした。
[3]カラーインクの調整
色材として、カーボンブラックのMA77(商品名、三菱化学株式会社製)4質量%、色材の分散樹脂としてアクリル酸−アクリル酸エステル共重合体を2質量%、スチレンーアクリル酸共重合体を2質量%、水溶性浸透溶剤として1,2−ヘキサンジオール 5質量%、界面活性剤としてBYK−348(商品名、ビックケミー・ジャパン(株)製のポリエーテル変性オルガノシロキサン)を0.4質量%、サーフィノールDF−110Dを0.2質量%、水溶性樹脂溶剤として2−ピロリドンを5質量%、保湿剤としてプロピレングリコールを10質量%、残分をイオン交換水として、カラーインクの一例である黒色インクを調整した。
[4]記録物の形成
(実施例1〜10)
まず、インクジェットプリンタとしてPX−G930(セイコーエプソン社製)を用いて、表1に示す被吐出媒体に、表1に示す単位面積当たりの吐出量で、樹脂インクの層を形成した。なお、樹脂インクの層はプラテンを50℃で加熱して形成した。そして、樹脂インクの層に、100%dutyで黒色インク(カラーインク)の層を、100%dutyで光輝性インクの層をそれぞれ記録して記録物を得た。なお、表1において、「PET」とはPETフイルム(リンテック社製、商品名「K2411」)を、「合成紙(PP)」とはポリプロピレン合成紙(リンテック社製、商品名「ユポ80」)を示す。
(比較例1、2)
まず、インクジェットプリンタとしてPX−G930(セイコーエプソン社製)を用いて、表1の被吐出媒体に100%dutyで黒色インク(カラーインク)を、100%dutyで光輝性インクの層をそれぞれ記録して記録物を得た。
[5]評価
[5.1]光沢度
前記各実施例および各比較例、各参考例に係る吐出物の吐出面について、光沢度計(MINOLTA MULTI GLOSS 268)を用い、煽り角度60°での光沢度を測定し、以下の基準に従い評価した。
(1)光輝性インク
A :光沢度が330以上。
B :光沢度が230以上330未満。
C :光沢度が130以上230未満。
D :光沢度が30以上130未満。
E :光沢度が30未満。
[5.2]OD値
前記各実施例および各比較例、各参考例に係る吐出物の吐出面について、光学濃度計SpectroEye(商品名;X−rite社製)を用い、光学濃度(OD値)を測定し、以下の基準に従い評価した。
(2)カラーインク
A :OD値が2以上
B :OD値が2未満
[5.3]耐擦性
乾燥後の記録物を学振型摩耗堅牢度試験機AB−301(商品名、テスター産業株式会社製)にセットし、接触部に白綿布(JIS L 0803準拠)を取り付けた摩擦子(荷重;300g)にて10回擦ることで、耐摩耗性評価を実施した。そして、樹脂インクの層を付与しなかった場合に対して、耐擦性の向上が見られた場合は、「○」とした。
以上の評価の結果を表1に示す。
Figure 0005703624
表1に示す結果の通り、被吐出媒体により異なるが、いずれの被吐出媒体であってもカラーインクを吐出する領域の下地層は、光輝性インクを吐出する領域の下地層に比べ、樹脂インクの単位面積当たりの吐出量が少なくても高い評価を得ることができる。また、光輝性インクの光輝性が飽和する量は被吐出媒体によって異なっていた。一方、比較例では光輝性、OD値、耐擦性が満足のいく結果が得られなかった。
1…インクジェット式プリンター、2…フレーム、3…プラテン、4…紙送りモーター、5…ガイド部材、6…キャリッジ、7…タイミングベルト、8…キャリッジモーター、9…液滴吐出ヘッド、10…インクカートリッジ、P…被吐出媒体。

Claims (6)

  1. インクジェット法により、光輝性顔料を分散させた光輝性インクと、色材が溶媒に分散または溶解したカラーインクと、を被吐出媒体に吐出するインクジェット記録方法であって、
    被吐出媒体に、樹脂成分が溶媒に分散または溶解した樹脂インクを付与して下地層を形成する下地層形成工程と、
    前記下地層における第1記録領域に、前記光輝性インクを吐出する光輝性インク記録工程と、
    前記下地層における前記第1記録領域とは異なる第2記録領域に、前記カラーインクを吐出するカラーインク記録工程と、を有し、
    前記下地層形成工程は、前記第1記録領域に前記樹脂インクを吐出することにより第1下地層を形成する第1記録領域下地層形成工程と、前記第2記録領域に前記樹脂インクを吐出することにより第2下地層を形成する第2記録領域下地層形成工程であって、
    前記第1下地層の前記樹脂インクの単位面積あたりの吐出量D1と、前記第2下地層の
    前記樹脂インクの単位面積あたりの吐出量D2とは、以下の関係であることを特徴とするインクジェット記録方法。
    D1>D2
  2. 前記樹脂インクの成分として、スチレンーアクリルとポリウレタンから選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  3. 前記吐出量D1と、前記吐出量D2との差は、被吐出媒体の種類によって異なっている請求項1または2に記載のインクジェット記録方法。
  4. 前記下地層形成工程とは、前記樹脂インクが付与された後、前記樹脂インクを乾燥させる乾燥工程を含む、
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のインクジェット記録方法。
  5. 前記乾燥工程における乾燥温度が、30℃以上120℃以下である、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のインクジェット記録方法。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載のインクジェット記録方法によって記録されたことを特徴とする記録物。
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