JP5701703B2 - 携帯機器用カバーガラスの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、携帯電話やスマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)などの携帯機器の表示画面の保護に用いられる携帯機器用カバーガラスの製造方法に関する。
携帯電話やスマートフォン、PDAなどの携帯機器においては、液晶などの表示装置を保護するために、表示装置の外側に透明な保護板が配置される。保護板としてはアクリルなどの樹脂が多く用いられているが、樹脂の保護板はたわみやすいため、板厚を厚くしたり、表示装置との間隙を多く取ったりする必要がある。
そこで、上記の表示装置の保護板として、ガラス素材からなるカバーガラスが普及し始めている。ガラスは硬度が高いためにたわみが少なく、薄型化に寄与することができる。一般に、カバーガラスは、大きい一枚の板状ガラス(ガラス母材とも称される)から任意の形状のガラス基板を複数枚抜き出し、この抜き出されたガラス基板を加工することにより製造される。これにより、カバーガラスを1枚1枚製造する場合よりも高い生産性が得られる。
板状ガラスからガラス基板を抜き出す方法としては、従来では機械加工が主流であったが、近年では特許文献1のようにエッチングを用いた方法が開発されている。特許文献1では、マスクとなるレジストパターンを主表面に形成した板状ガラス(板状のガラス基板)をエッチャントでエッチングすることにより、かかる板状ガラスから所望の形状のガラス基板(カバーガラス)を抜き出している。このようにエッチングで外形を形成することにより、端面は溶解面となって非常に高い平滑性を有し、機械加工では必ず生じるマイクロクラックが生じない。このため、携帯機器用カバーガラスに求められる高い強度を得ることができる。また、機械加工では困難な複雑な形状であっても、エッチングであれば容易に加工することができるという利点もある。
特開2009−167086号公報
エッチングによるガラス基板の抜き出しでは、上述したように板状ガラスの主表面にレジストパターンを形成する。このレジストパターンの形成では、まず板状ガラスの主表面にレジスト材をコーティングする。次に、所望のマスクパターンを有するフォトマスクを、レジスト材がコーティングされた板状ガラスの両主表面と平行に配置してレジスト材の両面から露光し、露光後の板状ガラスを現像液に浸漬して現像することによりレジストパターンが形成される。
このとき、フォトマスクを、抜き出したい領域すなわち複数のガラス基板に対応する領域を露光し、且つその露光される領域以外を遮光するマスクパターンとする(以下、板状ガラスにおいて、露光される領域を露光領域、遮光される領域を遮光領域と称する)。すると、露光時には、板状ガラスにおいて、露光領域にのみ光が照射されてレジスト材が変質し、現像液に溶解しないようになる。フォトマスクによって覆われて光が照射されなかった遮光領域にコーティングされていたレジスト材は、現像時に現像液に溶解する。これにより、板状ガラスに、ガラス基板に対応する領域(露光領域)にのみマスク(レジスト)を有するレジストパターンが形成される。
そして、レジストパターン形成後の板状ガラスをエッチングすると、板状ガラスにおいて、レジストパターンによってマスキングされている露光領域はエッチャントから保護され、レジストが形成されていない遮光領域はエッチャントに溶解する。これにより、複数のガラス基板に対応する露光領域が分離し、複数の所望の形状のガラス基板が抜き出されている。
ここで、従来のエッチングでは、板状ガラスにおいて遮光領域以外の領域もエッチャントに溶解する。詳細には、板状ガラスの露光では、その両主表面に各々対向する位置に配置された照射装置の間にかかる板状ガラスが配置され、周囲の縁部を把持された状態で露光される。このため、板状ガラスにおいて把持されている縁部には光は照射されない(以下、この照射を受けない縁部を非露光領域と称する)。したがって、その非露光領域にコーティングされたレジスト材は、現像時に、遮光領域にコーティングされていたレジスト材とともに現像液に溶解する。その結果、板状ガラスの非露光領域は、エッチング時に、遮光領域と同様にエッチャントに溶解する。
上述したように、板状ガラスのエッチングにおいて、遮光領域の溶解は、露光領域を分離してガラス基板を抜き出すために必須であるものの、非露光領域はガラス基板の抜き出しに関与しない領域であるため、かかる非露光領域は溶解する必要はない。むしろ、非露光領域までもが溶解してしまうと、エッチャントの寿命が短くなるためエッチャントを無駄に消費することとなり、その消費量ひいては製造コストの増大を招いてしまう。
また、板状ガラスにレジスト材をコーティングする際にレジスト材を塗れない部分があった場合にも、やはり板状ガラスの縁部に板状ガラスの主表面が露出している部分が形成される。この場合にも同様に、エッチャントの消費量および製造コストの増大を招くという問題がある。
本発明は、このような課題に鑑み、エッチング時に板状ガラスの縁部の主表面が露出した部分の溶解を防ぎ、エッチャントの消費量ひいては製造コストの削減を図ることが可能な携帯機器用カバーガラスの製造方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の代表的な構成は、板状ガラスから、携帯機器用カバーガラス形状のガラス基板をエッチングにより抜き出すエッチング工程を含む、携帯機器用カバーガラスの製造方法であって、板状ガラスの両主表面上に形成されているネガ型のレジスト材に対してガラス基板に対応する領域を露光するマスクパターンを有するフォトマスクを用いて、板状ガラスの主表面の縁部を遮光して把持した状態で板状ガラスの両主表面側から露光するための露光工程と、露光工程後の板状ガラスを現像してレジストパターンを形成する現像工程と、現像工程によって板状ガラスの主表面が露出した縁部に対して、エッチング工程にて使用されるエッチャントに対する耐薬品性を有する皮膜を形成する工程と、現像工程によって、板状ガラスの主表面が露出した領域をエッチングすることにより板状ガラスから前記ガラス基板を抜き出すエッチング工程と、を含むことを特徴とする。
上記構成によれば、エッチング工程前に、板状ガラスの縁部に板状ガラスの主表面が露出している部分(非露光領域)に、エッチャントに対する耐薬品性を有する皮膜が形成される。これにより、エッチング工程において非露光領域はその皮膜によって保護されるためエッチャントとの接触が防がれ、非露光領域の溶解が生じない。このため、エッチャントの消費量ひいては製造コストの削減を図ることが可能となる。
本発明の他の代表的な構成は、板状ガラスから、携帯機器用カバーガラス形状のガラス基板をエッチングにより抜き出すエッチング工程を含む、携帯機器用カバーガラスの製造方法であって、板状ガラスの主表面の縁部を遮光して把持した状態で両主表面上にネガ型またはポジ型のレジスト材をコーティングするコーティング工程と、板状ガラスの両主表面上においてガラス基板に対応する領域を露光するマスクパターンを有するフォトマスクを用いて、板状ガラスの両主表面側から前記レジスト材を露光するための露光工程と、露光工程後の板状ガラスを現像してレジストパターンを形成する現像工程と、現像工程によって板状ガラスの主表面が露出した縁部に対して、エッチング工程にて使用されるエッチャントに対する耐薬品性を有する皮膜を形成する工程と、現像工程によって、板状ガラスの主表面が露出した領域をエッチングすることにより板状ガラスからガラス基板を抜き出すエッチング工程と、を含むことを特徴とする。
上記のように、コーティング工程においてレジスト材を塗れない部分があった場合にも、やはり板状ガラスの縁部に板状ガラスの主表面が露出している部分が形成される。そして、これをエッチング工程前の保護膜形成工程において形成した皮膜によって保護することにより、板状ガラスの主表面が露出している部分の溶解が生じないため、エッチャントの消費量ひいては製造コストの削減を図ることが可能となる。
本発明の他の代表的な構成は、ネガ型レジスト膜が形成されたガラス基板を保持手段により保持して露光処理し、カバーガラスとなされる露光領域と、カバーガラスの外縁を画定するための非露光領域とを形成し、現像処理を行った後、非露光領域をエッチング処理して、ガラス基板からカバーガラス用領域を取り出す、携帯機器用カバーガラスの製造方法であって、露光処理に際してガラス基板における保持手段により遮蔽され露光処理されない部分について、エッチング処理の前に、ガラス基板のエッチングを防止すべくエッチング防止処理を施すことを特徴とする。
本発明によれば、エッチング時に板状ガラスの縁部の主表面が露出した部分の溶解を防ぎ、エッチャントの消費量ひいては製造コストの削減を図ることが可能な携帯機器用カバーガラスの製造方法を提供することができる。
本実施形態にかかる携帯機器用カバーガラスの製造方法を説明する概略図である。 本実施形態にかかる製造方法を適用した板状ガラスの断面図である。 本実施形態にかかる製造方法を適用した板状ガラスの断面図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、本実施形態にかかる携帯機器用カバーガラスの製造方法を説明する概略図である。図2および図3は、本実施形態にかかる製造方法を適用した板状ガラス102の断面図であり、図1の板状ガラス102の水平方向の断面が図示されている。
本実施形態にかかる携帯機器用カバーガラス(以下、単にカバーガラスと称する)の製造方法では、まず、図2(a)に示す板状ガラス102の主表面102aおよび102bに、後述するレジストパターン106(図3(a)参照)を形成し、エッチャントでエッチングすることにより所望の(任意の)形状に抜き出して、不図示の携帯機器用のカバーガラスの形状のガラス基板100(図3(e)参照)を製造する。このようにして製造されたガラス基板100を用いたカバーガラスは、エッチングにより外形を形成しているので、端面は溶解面となって非常に高い平滑性を有し、機械加工では必ず生じるマイクロクラックが生じないため、携帯端末用カバーガラスに求められる高い強度を得ることができる。また、機械加工では困難な複雑な形状であっても、容易に加工することができる。
図1(a)は板状ガラス102の平面図である。本実施形態では、図1(a)において破線にて囲った領域を抜き出し、カバーガラスに用いられるガラス基板100を製造する。このように本実施形態では板状ガラス102から27個のガラス基板100を抜き出す場合を説明するが、この数は例示であり、これに限定するものではない。
板状ガラス102は、溶融ガラスから直接シート状に成型したもの、あるいは、ある厚さに成型されたガラス体を所定の厚さに成型し、主表面を研磨して所定の厚さに仕上げたものを使用することができる。特に、溶融ガラスから直接シート状に成型した場合には、板状ガラス102の主表面102aおよび102b(以下、主表面102aおよび102bを総称するときは単に両主表面と称する。)がマイクロクラックのない表面状態を有するため好ましい。溶融ガラスから直接シート状に成型する方法としては、ダウンドロー法、フロート法などが挙げられる。
板状ガラス102は、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ボロシリケートガラス、結晶化ガラスなどで構成されていることが好ましい。中でも、SiO、Al、LiO及び/又はNaOを含有したアルミノシリケートガラスであることが好ましい。Alは、後述する化学強化においてイオン交換性能を向上させるため有用である。LiOは、化学強化においてNaイオンとイオン交換させるための成分である。NaOは、化学強化においてKイオンとイオン交換させるための成分である。ZrOは、機械的強度を高めるために有用である。
上記の板状ガラス102へのレジストパターン形成では、まず図2(b)に示すように、板状ガラス102の主表面の縁部を把持した状態で、かかる両主表面上にレジスト材104をコーティングする(コーティング工程)。レジスト材104としては、エッチングする際に使用するエッチャントに対して耐性を有する材料であればよい。ガラスは大抵、フッ酸を含む水溶液のウェットエッチングや、フッ素系ガスのドライエッチングにより食刻されるので、例えば、フッ酸耐性に優れたレジスト材などを用いることができる。
次に、図2(c)に示すように、板状ガラスの両主表面上において複数のガラス基板に対応する領域を露光するマスクパターンを有するフォトマスク110を、コーティング工程後の板状ガラス102の両主表面と平行に配置する。そして、板状ガラス102の両主表面上に形成されているネガ型のレジスト材104に対して、板状ガラス102の主表面の縁部を遮光して把持した状態で、板状ガラス102の両主表面側からUVランプ等の照射装置112によって光(UV)を照射して露光する(露光工程)。ここで、本実施形態のフォトマスク110が有する所望のマスクパターンとは、板状ガラス102の両主表面上において複数のガラス基板100に対応する領域を露光するマスクパターンである。
図1(b)は板状ガラス102の各領域を説明する平面図である。図1(b)に示すように、本実施形態の板状ガラス102では、斜線にてハッチングされる領域(図1(a)にて破線にて囲った領域)が、複数のガラス基板100に対応する領域(抜き出したい領域)である。このため、かかる領域を露光してレジスト材104によるレジストマスク(以下、マスク104a(図2(d)参照)と称する)を形成する。以下、このハッチングの領域を露光領域103aと称する。
一方、上記の露光領域103aに対し、図1(b)にて黒塗りで示される領域は、複数のガラス基板100に対応する領域(露光領域103a)を分離させるためにマスク104aを形成しない領域であるため、この領域は遮光する必要がある。以下、この黒塗りの領域を遮光領域103bと称する。
そこで、本実施形態では、光(図2(c)では矢印で図示)を透過可能なガラス板等によりフォトマスク110を構成し、かかるフォトマスク110において、上述した遮光領域103bに対応する遮光部110aを設けている。これにより、板状ガラス102において、遮光部110aに対応する領域すなわち遮光領域103bは遮光され、それ以外の領域すなわち露光領域103aは露光される。すると、露光領域103aは、図2(d)に示すようにレジスト材104が変質し、現像液で溶解しないようになる。遮光領域103bは変質しないレジスト材104のコーティングが残った状態となる。
露光工程後の板状ガラス102は、現像液に浸漬されることにより現像され、レジストパターン106が形成される(現像工程)。詳細には、露光工程後の板状ガラス102(図2(d)参照)を現像液(不図示)に浸漬すると、フォトマスク110によって覆われて光が照射されなかった遮光領域103bのレジスト材104(図2(d)において残存しているレジスト材104)が現像液に溶解する。これにより、図3(a)に示すように、板状ガラス102には露光領域103aのレジスト材104がマスク104aとして残り、ガラス基板100に対応する領域(露光領域)にのみ複数のマスク104aを有するレジストパターン106が形成される(ネガ型)。
ここで、図1(b)に示すように、板状ガラス102では、意図的に遮光される遮光領域103bに加えて、工程の都合上、露光がなされなかった(遮光された)ために主表面が露出した部分(以下、「非露光領域103c」という。)が存在する。詳細には、図2(c)に示すように、露光工程において、レジスト材104をコーティングされた板状ガラス102の両側の縁部は冶具(保持手段)114によって把持(保持)されている。このため、照射装置112から照射された光が冶具114によって遮られ、縁部には光は照射されず、かかる縁部が非露光領域103cとなる。したがって、その非露光領域103cにコーティングされたレジスト材104(図2(d)参照)は、図3(a)に示すように、現像工程において、遮光領域103bにコーティングされていたレジスト材104とともに現像液に溶解して剥離される。
図3(a)に示す板状ガラス102を後述するエッチング工程においてエッチングすると、板状ガラス102の非露光領域103cは、レジスト材104が剥離されて露出した状態であるため遮光領域103bと同様にエッチャントに溶解してしまう。このように、ガラス基板100(露光領域103a)を抜き出すための遮光領域103bだけでなく、その抜き出しに不要な非露光領域103cまでもがエッチャントに溶解すると、エッチャントの寿命が短くなってそれを無駄に消費することとなり、その消費量ひいては製造コストの増大を招いてしまう。またエッチャントへの溶解量が増えると、エッチング時に生じるスケールの量が増すため、そのスケールを除去するための清掃頻度の増加を招くこととなる。
そこで本実施形態では、エッチング工程を行う前に、板状ガラス102の主表面が露出した縁部であってレジストパターン106が形成されていない非露光領域103cに対して、エッチング工程において使用されるエッチャントに対する耐薬品性を有する皮膜108を形成する(保護膜形成工程、エッチング防止処理)。保護膜形成工程を終えると、板状ガラス102は、図3(b)に示す状態となる。
上述したよう皮膜108には、エッチャントに対する耐薬品性を有する材料であれば如何なるものを用いることが可能であるが、例えばレジスト材104と同一材料であってもよい。ただし、保護膜形成工程の実施時において板状ガラス102には既にマスク104aによるレジストパターン106が形成されているため、その板状ガラス102を耐エッチング材としてのレジスト材104に浸漬することは好ましくない。したがって、レジスト材104と同一材料を耐エッチング材に用いる場合には、非露光領域103cのみに耐エッチング材を局所的に塗布し、そこに光を局所的に照射して耐エッチング材の皮膜108を形成する必要がある。また他の方法としては、耐エッチング材をシート状としてそれを貼付することにより、耐エッチング材の皮膜108を非露光領域103cに形成することも可能である。
なお、当業者には周知であるため説明を省略するが、上記のコーティング工程の後に、かかるコーティング工程においてコーティングされたレジスト材104を乾燥させるプリベーク工程を設けてもよいし、現像工程や保護膜形成工程の後に、板状ガラス102を乾燥させるポストベーク工程を設けてもよい。
次に、現像工程後に保護膜形成工程を実施された図3(b)に示す板状ガラス102上に残存したレジストをマスク104aとして用い、露出された板状ガラス102の主表面に対してエッチャントでエッチングすることにより、板状ガラス102からガラス基板100を抜き出す(エッチング工程)。エッチング方法は、湿式エッチング(ウェットエッチング)、乾式エッチング(ドライエッチング)のいずれであってもよい。ウェットエッチングに使用するエッチャントは、板状ガラスを食刻できるものであればよい。例えば、フッ酸を主成分とする酸性溶液や、フッ酸に硫酸、硝酸、塩酸、ケイフッ酸のうち少なくとも一つの酸を含む混酸などを用いることができる。ドライエッチングに使用するエッチャントは、板状ガラスを食刻できるものであればよいが、例えばフッ素系ガスを使用することができる。
ウェットエッチングでは、ガラスは等方的にエッチングされる。したがって、板状ガラス102において、マスク104a(レジストパターン106)によってマスクされていない領域、すなわち露出している遮光領域103bは、図3(c)に示すように両面から溝が掘り下げられるように溶解し、一方、マスク104aによってマスクされている露光領域103aはエッチャントから保護されるため溶解しない。同様に、エッチング材の皮膜108によってマスクされている非露光領域103cもエッチャントから保護されるため溶解しない。そして、エッチングを継続すると遮光領域103bが完全に溶解し、やがて板厚のほぼ中央部で溝が連続することによって、図3(d)に示すように露光領域103aが分離し、板状ガラス102から所望の形状のガラス基板100が抜き出される。
上記のように板状ガラス102から抜き出されたガラス基板100は、剥離液(不図示)によってマスク104aが剥離される(レジスト剥離工程)。かかる剥離液としては、KOHやNaOHなどのアルカリ溶液を好適に用いることができる。このレジスト剥離工程により、ガラス基板100は図3(e)に示す状態となる。そして、必要に応じて、イオン交換処理による化学強化工程等の工程を経た後、所定の印刷パターンを印刷する印刷工程を行うことにより、製品としてのカバーガラスとなる。
以上説明したように、本実施形態にかかる携帯機器用カバーガラスの製造方法によれば、エッチング工程前の保護膜形成工程において、板状ガラス102の縁部である非露光領域103cに耐エッチング材の皮膜108が形成されるため、非露光領域103cが保護されてエッチャントとの接触が防がれる。これにより、エッチング工程における非露光領域103cの溶解が生じることがなく、エッチャントの消費量ひいては製造コストの削減、および清掃頻度の低下を図ることが可能となる。
なお、上記実施形態においては、露光工程で露光されなかったために現像工程によって板状ガラス102の主表面が露出した部分(非露光領域)が形成されると説明した。しかし、コーティング工程において、板状ガラスの主表面の縁部を遮光して把持した状態で両主表面上にネガ型またはポジ型のレジスト材をコーティングする場合にも、縁部にレジスト材がコーティングされないため、同様に板状ガラス102の主表面が露出した部分が形成される。この場合においても、上記実施形態と同様に保護膜形成工程において当該部分に耐エッチング材の皮膜108を形成することにより、エッチャントの消費量ひいては製造コストの削減を図ることが可能となる。
また本実施形態では、現像工程後に保護膜形成工程を実施する場合を例示して説明したが、これに限定するものではない。保護膜形成工程は、エッチング工程より前に行われればよく、現像工程よりも前の工程において実施することが可能である。ただし、耐エッチング材をレジスト材104と同一材料とする場合には、現像工程よりも前に保護膜形成工程を行うと、かかる現像工程において耐エッチング材の皮膜108が現像液に溶解してしまうため、保護膜形成工程は現像工程後に行うべきであることは言うまでもない。
さらに、本実施形態では、エッチング防止処理として保護膜形成工程を実施する場合を例示して説明したが、これに限定するものではない。例えば、露光工程に際してガラス基板における保持手段により遮蔽され露光処理されない部分(縁部)について、その露光工程とは別工程の露光工程(即ち第2の露光工程)をエッチング防止処理として行ってもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、携帯電話やスマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)などの携帯機器の表示画面の保護に用いられる携帯機器用カバーガラスの製造方法に利用することができる。
100…ガラス基板、102…板状ガラス、102a…主表面、102b…主表面、103a…露光領域、103b…遮光領域、103c…非露光領域、104…レジスト材、104a…マスク、106…レジストパターン、108…耐エッチング材の皮膜、110…フォトマスク、110a…遮光部、112…照射装置、114…冶具

Claims (2)

  1. 板状ガラスから、携帯機器用カバーガラス形状のガラス基板をエッチングにより抜き出すエッチング工程を含む、携帯機器用カバーガラスの製造方法であって、
    前記板状ガラスの両主表面上に形成されているネガ型のレジスト材に対して前記ガラス基板に対応する領域を露光するマスクパターンを有するフォトマスクを用いて、該板状ガラスの主表面の縁部を遮光して把持した状態で該板状ガラスの両主表面側から露光するための露光工程と、
    前記露光工程後の板状ガラスを現像してレジストパターンを形成する現像工程と、
    前記現像工程によって前記板状ガラスの主表面が露出した縁部に対して、エッチング工程にて使用されるエッチャントに対する耐薬品性を有する皮膜を形成する工程と、
    前記現像工程によって、板状ガラスの主表面が露出した領域をエッチングすることにより該板状ガラスから前記ガラス基板を抜き出すエッチング工程と、
    を含むことを特徴とする携帯機器用カバーガラスの製造方法。
  2. 板状ガラスから、携帯機器用カバーガラス形状のガラス基板をエッチングにより抜き出すエッチング工程を含む、携帯機器用カバーガラスの製造方法であって、
    前記板状ガラスの主表面の縁部を遮光して把持した状態で両主表面上にネガ型またはポジ型のレジスト材をコーティングするコーティング工程と、
    前記板状ガラスの両主表面上において前記ガラス基板に対応する領域を露光するマスクパターンを有するフォトマスクを用いて、該板状ガラスの両主表面側から前記レジスト材を露光するための露光工程と、
    前記露光工程後の板状ガラスを現像してレジストパターンを形成する現像工程と、
    前記現像工程によって前記板状ガラスの主表面が露出した縁部に対して、エッチング工程にて使用されるエッチャントに対する耐薬品性を有する皮膜を形成する工程と、
    前記現像工程によって、板状ガラスの主表面が露出した領域をエッチングすることにより該板状ガラスから前記ガラス基板を抜き出すエッチング工程と、
    を含むことを特徴とする携帯機器用カバーガラスの製造方法。
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