JP5700324B2 - p53−mdmx相互作用を阻害する低分子抗がん剤 - Google Patents
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Description
(項目1)ビス[2−(アシルアミノ)フェニル]ジスルフィド類、S−[2−(アシルアミノ)フェニル]アルカンチオレート類、[2−(アシルアミノ)フェニル]アルカノエート類、および2−(アシルアミノ)フェノール類からなる群より選択される化合物を含む、Mdmxを発現する細胞の増殖を抑制するための組成物。
(項目2)前記化合物は、
(項目3)前記細胞はp53を発現する細胞である、項目1または2に記載の組成物。
(項目4)ビス[2−(アシルアミノ)フェニル]ジスルフィド類、S−[2−(アシルアミノ)フェニル]アルカンチオレート類、[2−(アシルアミノ)フェニル]アルカノエート類、および2−(アシルアミノ)フェノール類からなる群より選択される化合物を含む、Mdmxの過剰発現に関連する疾患を処置するための組成物。
(項目5)前記疾患はがんである、項目4に記載の組成物。
(項目6)前記疾患は乳がんである、項目4または5に記載の組成物。
(項目7)前記疾患はp53発現とも関連する、項目4〜6のいずれか1項に記載の組成物。
(項目8)前記化合物は、
(項目9)ビス[2−(アシルアミノ)フェニル]ジスルフィド類、S−[2−(アシルアミノ)フェニル]アルカンチオレート類、[2−(アシルアミノ)フェニル]アルカノエート類、および2−(アシルアミノ)フェノール類からなる群より選択される化合物を含む、Mdmxとp53と間の相互作用の阻害剤。
(項目10)前記化合物は、
(項目11)p53とMdmxとの相互作用を調節する物質を検出する方法であって、該方法は:
(a)グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)とMdmxとの融合タンパク質を、グルタチオンをコーティングした固相上で提供する工程;
(b)エピトープで標識したp53および測定対象物質を該融合タンパク質に提供する工程;および
(c)遊離した該エピトープ標識したp53を、該エピトープに対する抗体を用いて検出または定量する工程、
を包含する、方法。
(項目12)前記エピトープはFLAG配列である、項目11に記載の方法。
(項目13)前記検出または定量は、前記抗体として西洋ワサビペルオキシダーゼが結合した抗体を用いて、該西洋ワサビペルオキシダーゼの発色基質を発色させ、該発色の吸光度を測定することによって実行される、項目11または12に記載の方法。
(a)Design of Prodrugs,edited by H.Bundgaard,(Elsevier,1985) and Methods in Enzymology,Vol.42.p.309−396,edited by K.Widder,et al.(Academic Press,1985);
(b)A Textbook of Drug Designand Development,edited by Krogsgaard−Larsen;
(c)H.Bundgaard,Chapter 5“Designand Application of Prodrugs”,by H.Bundgaard p.113−191(1991);
(d)H.Bundgaard,Advanced Drug Delivery Reviews,8,1−38(1992);
(e)H.Bundgaard,et al.,Journal of Pharmaceutical Sciences,77,285(1988);および
(f)N.Kakeya,et al.,Chem.Pharm.Bull.,32,692(1984)。
本発明化合物の一般的製造法を以下に例示する。また、抽出、精製などは、通常の有機化学の実験で行う処理を行えばよい。
本発明の好ましい実施形態を以下に説明する。本発明は、この形態に拘束されないことが理解される。
このような阻害剤は、医薬としての用途のほか、試薬としての用途も見出すことができる。
本発明の化合物またはその製薬上許容される塩は、そのまま単独で投与することも可能であるが、通常各種の医薬製剤として提供するのが好ましい。また、それら医薬製剤は、動物および人に使用される。
本発明の化合物は以下の手順に従って製造した。このような製造は、非特許文献5および6などを参酌して適宜改変することができる。
(1)2−アミノフェニルジスルフィド(2.02 mM)[TCI社]をCH2Cl2(5 ml)に溶解した。
(2)この溶液にピリジン(400 μl)を加えた。
(3)イソブチリルクロリド(4.04 mM)[Wako社]をCH2Cl2(5 ml)に溶かし、上記の溶液に滴下した。
(4)常温、常圧で1時間撹拌した。
(5)反応液をCHCl3で希釈し、1%HCl、水、飽和NaHCO3、飽和食塩水、で順次洗浄。
(6)有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮。
(7)析出した結晶を酢酸エチルに溶解させ、粗成生物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)により精製した。
(8)精製物をエタノールより再結晶化し、白色結晶を得た。
m.p.144.5-146.4℃
IR (KBr) cm-1: 3244.0,3186.2,2970.2,2869.9,1660.6,1577.7,1525.6,1460.0,1436.9,1380.9,1276.8,1238.4,1201.6,1157.2,1099.3,1035.7,948.9,937.3,887.2,744.5,686.6,596.0,470.6
1H NMR (CDCl3) d: 1.47 (12H,d,J= 6.8 Hz),3.43 (2H,septet,J = 7.2 Hz),7.36 (2H,dt,J = 7.2 Hz),7.43 (2H,d,J =8.0 Hz),7.85 (2H,d,J = 8.0 Hz),7.98 (2H,d,J = 8.0 Hz).
ESI-MS(positive mode) m/z: 389.14 (M + H)+。
2−アミノフェニルジスルフィド(2.02mM)[TCI社]をCH2Cl2(5 ml)に溶解し、ピリジン(400μl)を加えた。トリメチルアセチルクロリド(4.04 mM)[Aldrich社]のCH2Cl2(5 ml)溶液を上記溶液に滴下した。ついで、実施例1と同様の操作をし、目的化合物を白色結晶として得た。
m.p. 86.0-87.0℃
IR (KBr) cm-1: 3386.8,3247.9,2869.9,2391.6,1678.0,1643.2,1575.7,1467.7,1433.0,1361.7,1305.7,1226.6,1161.1,1058.8,1035.7,931.6,916.1,771.5,750.3,626.8,455.2.
1H NMR (CDCl3) d: 1.25 (18H,s),6.94(2H,dt,J = 1.5 and 7.8 Hz),7.21 (2H,dd,J = 1.5 and 7.8 Hz),7.40 (2H,dd,J = 1.5and 7.8 Hz),8.46 (2H,dd,J = 1.5 and 8.4 Hz),8.52 (2H,br s).
ESI-MS(positive mode) m/z: 417.17 (M + H)+。
2−アミノフェニルジスルフィド(2.02 mM)[TCI社]をCH2Cl2(5 ml)に溶解し、ピリジン(400 μl)を加えた。n−オクタノイルクロリド(4.04 mM)[関東化学株式会社]のCH2Cl2(5 ml)溶液を上記溶液に滴下した。ついで、実施例1と同様の操作をし、目的化合物を白色結晶として得た。
m.p. 79.0-81.0℃
IR (KBr) cm-1: 3267.2,3192.0,2923.9,2848.7,2405.1,1662.5,1577.7,1523.7,1465.8,1438.8,1409.9,1284.5,1234.4,1033.8,962.4,732.9,686.6,464.8,405.0.
1H NMR (CDCl3) d: 0.89 (6H,m),1.30(16H,m),1.65 (4H,m),2.16 (4H,t,J = 7.6 Hz),6.99 (2H,dt,J = 7.6 Hz),7.35 - 7.43(4H,m),7.97 (2H,br s),8.40 (2H,brd,J = 7.6 Hz).
ESI-MS(positive mode) m/z: 501.26 (M + H)+。
2−アミノフェニルジスルフィド(2.02 mM)[TCI社]をCH2Cl2(5 ml)に溶解し、ピリジン(400 μl)を加えた。シクロペンタンカルボニルクロリド(4.04 mM)[Aldrich社]のCH2Cl2(5 ml)溶液を上記溶液に滴下した。ついで、実施例1と同様の操作をし、目的化合物を白色結晶として得た。
m.p. 157-158℃
1H NMR (CDCl3) d: 1.55-1.86(16H,m),2.47 (4H,quintet,J = 7.6 Hz),6.98 (2H,brt,J = 7.6 Hz),7.35 (2H,brd,J =8.0 Hz),7.40 (2H,brt,J = 8.0 Hz),8.06 (2H,brs),8.42 (2H,brd,J = 8.4 Hz)。
2−アミノフェニルジスルフィド(2.02 mM)[TCI社]をCH2Cl2(5 ml)に溶解し、ピリジン(400μl)を加えた。ベンゾイルクロリド(4.04 mM)[Aldrich社]のCH2Cl2(5 ml)溶液を上記溶液に滴下した。ついで、実施例1と同様の操作をし、目的化合物を白色結晶として得た。
m.p. 144-145℃
1H NMR (CDCl3) d: 6.95 (2H,dt,J= 1.5 and 7.8 Hz),7.31 (2H,dt,J = 1.5 and 8.4 Hz),7.40 - 7.60 (8H,m),7.69 (4H,dd,J= 1.5 and 8.4 Hz),8.50 (2H,dd,J = 1.5 and 8.4 Hz),8.93 (2H,br s)。
(1)o−アミノチオフェノール(1.87mmol)[Wako社]をCHCl3(5ml)に溶解させ、ピリジン(350μl)を加えた。
(2)イソブチリルクロリド(4.04 mM)[Wako社]のCH2Cl2(5 ml)溶液を、氷冷下、上記の溶液に滴下した。
(3)常温、常圧で1〜2時間撹拌した。
(4)反応液をCHCl3で希釈し、1%HCl、水、飽和NaHCO3、飽和食塩水、で順次洗浄。
(5)有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮。
(6)析出した結晶を酢酸エチルに溶解させ、粗成生物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)により精製した。
(7)精製物をエタノールより再結晶化し、白色結晶を得た。
m.p. 92−94℃
IR (KBr) cm-1: 3286.5,2968.2,2871.8,1753.2,1658.7,1606.6,1250.4,1348.1,1298.0,1255.6,1180.4,1099.3,920.0,842.8,758.0,694.3.
1H NMR (CDCl3) d: 1.24 (6H,d,J= 6.9 Hz),1.33 (6H,d,J = 6.9 Hz),2.51 (1H,septet,J = 7.2 Hz),2.94 (1H,septet,J= 7.2 Hz),7.14 (1H,t,J = 7.6 Hz),7.38 (1H,d,J = 6.4 Hz),7.43 (1H,t,J = 8.4 Hz),7.76(1H,br s),8.35 (1H,d,J = 8.0 Hz)。
(1)o−アミノチオフェノール(1.87mmol)[Wako社]をCHCl3(5ml)に溶解させ,ピリジン(350μl)を加えた。
(2)トリメチルアセチルクロリド(4.04 mM)[Aldrich社]のCH2Cl2(5 ml)の溶液を、氷冷下、上記の溶液に滴下した。
(3)反応液をCHCl3で希釈し、1%HCl、水、飽和NaHCO3、飽和食塩水、で順次洗浄。
(4)有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮。
(5)析出した結晶を酢酸エチルに溶解させ、粗成生物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)により精製した。
(6)精製物をエタノールより再結晶化し、白色結晶を得た。
(7)この結晶をMeOH(5 ml)に溶解させ、5N KOH(1 ml)を加え、常温常圧で2時間撹拌を行った。
(8)反応液をHClで酸性(pH 5〜6)にし、CHCl3(約100 mlで2回)で抽出した。
(9)飽和NaHCO3で2回、水で1回、飽和食塩水で2回洗浄後、乾燥し、減圧濃縮した。ただちに、残渣にピリジン(400μl)を加え、更に、イソブチリルクロリド(2.02mM)[Wako社]のCH2Cl2(5 ml)を加えた。
(10)常温、常圧で1時間撹拌する。
(11)反応液をCHCl3で希釈し、1%HCl、水、飽和NaHCO3、飽和食塩水、で順次洗浄。
(12)有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮。
(13)析出した結晶を酢酸エチルに溶解させ、粗成生物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)により精製した。
(14)精製物をエタノールより再結晶化し、白色結晶を得た。
m.p. 88.5-90.6℃
1H NMR (CDCl3) d: 1.28 (9H,s),1.29(6H,d),1.31 (15H,m),2.93 (1H,septet,J = 7.0 Hz),7.11 (1H,dt,J = 1.0 and 8.0 Hz),7.38(1H,dd,J = 8.0 and 1.0 Hz),7.44 (1H,dt,J = 1.0 and 8.5 Hz),8.05 (1H,brs),8.35(1H,brd,J = 9.0 Hz)。
(1)o−アミノチオフェノール(1.87mmol)[Wako社]をCHCl3(5ml)に溶解させ,ピリジン(350μl)を加えた。
(2)シクロペンタンカルボニルクロリド(4.04 mM)[Aldrich社]のCH2Cl2(5 ml)の溶液を、氷冷下、上記の溶液に滴下した。
(3)反応液をCHCl3で希釈し、1%HCl、水、飽和NaHCO3、飽和食塩水、で順次洗浄。
(4)有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮。
(5)析出した結晶を酢酸エチルに溶解させ、粗成生物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)により精製した。
(6)精製物をエタノールより再結晶化し、白色結晶を得た。
(7)この結晶をMeOH(5 ml)に溶解させ、5N KOH(1 ml)を加え、常温常圧で2時間撹拌を行った。
(8)反応液をHClで酸性(ph 5〜6)にし、CHCl3で抽出した。
(9)飽和NaHCO3で2回、水で1回、飽和食塩水で2回洗浄後、乾燥し、減圧濃縮した。ただちに、残渣にピリジン(400 μl)を加え、更に、イソブチリルクロリド(2.02mM)[Wako社]のCH2Cl2(5 ml)を加えた。
(10)常温、常圧で1時間撹拌する。
(11)反応液をCHCl3で希釈し、1%HCl、水、飽和NaHCO3、飽和食塩水、で順次洗浄。
(12)有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮。
(13)析出した結晶を酢酸エチルに溶解させ、粗成生物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)により精製した。
(14)精製物をエタノールより再結晶化し、白色結晶を得た。
m.p. 86-87℃
1H NMR (CDCl3) d: 1.29 (6H,d,J= 6.8 Hz),1.58 - 1.93 (8H,m),2.69 (1H,quintet,J = 8.4 Hz),2.94 (1H,septet,J =7.2 Hz),7.12 (1H,t,J = 7.6 Hz),7.26 - 7.47 (2H,m),7.74 (1H,brs),8.34 (1H,d,J =8.0 Hz)。
(1)o−アミノチオフェノール(1.87mmol)[Wako社]をCHCl3(5ml)に溶解させ,ピリジン(350μl)を加えた。
(2)ベンゾイルクロリド(4.04 mM)[Aldrich社]のCH2Cl2(5 ml)の溶液を、氷冷下、上記の溶液に滴下した。
(3)反応液をCHCl3で希釈し、1%HCl、水、飽和NaHCO3、飽和食塩水、で順次洗浄。
(4)有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮。
(5)析出した結晶を酢酸エチルに溶解させ、粗成生物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)により精製した。
(6)精製物をエタノールより再結晶化し、白色結晶を得た。
(7)この結晶をMeOH(5 ml)に溶解させ、5N KOH(1 ml)を加え、常温常圧で2時間撹拌を行った。
(8)反応液をHClで酸性(ph 5〜6)にし、CHCl3で抽出した。
(9)飽和NaHCO3で2回、水で1回、飽和食塩水で2回洗浄後、乾燥し、減圧濃縮した。ただちに、残渣にピリジン(400 μl)を加え、更に、イソブチリルクロリド(2.02mM)[Wako社]のCH2Cl2(5 ml)を加えた。
(10)常温、常圧で1時間撹拌する。
(11)反応液をCHCl3で希釈し、1%HCl、水、飽和NaHCO3、飽和食塩水、で順次洗浄。
(12)有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮。
(13)析出した結晶を酢酸エチルに溶解させ、粗成生物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)により精製した。
(14)精製物をエタノールより再結晶化し、白色結晶を得た。
m.p. 65-66℃
1H NMR (CDCl3) d: 1.27 (6H,d,J= 6.8 Hz),2.95 (1H,septet,J = 6.8 Hz),7.42 - 7.57 (7H,m),7.85 (1H,d,J = 8.0 Hz),8.48(1H,d,J = 8.8 Hz),8.51 (1H、 brs)。
2−アミノフェノール(1.87mmol)[TCI社]をCHCl3(5ml)に溶解させ、ピリジン(350μl)を加えた。これに、イソブチリルクロリド(4.04 mM)[Wako社]のCH2Cl2(5 ml)を加え、氷冷下、上記の溶液に滴下した。次いで、実施例1の場合と同様に処理し、白色結晶を得た。
m.p. 88.5-90.6℃
1H NMR (CDCl3) d: 1.25 (3H,d,J= 7.0 Hz),1.37 (3H,J = 6.0 Hz),2.51 (1H,J = 7.0 Hz),2.88 (1H,J = 7.0 Hz),7.11(1H,d,J = 3.7 Hz),7.22 (1H,m),7.26 (1H,brs),8.19 (1H,d,J = 7.8 Hz).
ESI-MS(positive mode) m/z: 250.1443 (M + H)+ 。
K−205を、実施例7の場合と同様に処理し、白色結晶を得た。
m.p.107.4-109.2℃
1H NMR (CDCl3) d: 1.30 (6H,d,J= 6.9 Hz),2.65 (1H,septet,J = 7.0 Hz),6.90 (1H,brt,J = 7.0 Hz),7.01 (1H,brd,J =7.0 Hz),7.11 (1H,brt,J = 7.0 Hz),7.54 (1H,br s),8.89 (1H,br s).
ESI-MS(positive mode) m/z: 180.1025 (M + H)+ 。
2−ヒドロキシベンゾチアゾール(2.02 mM)[Wako社]をCH2Cl2(5 ml)に溶解し、ピリジン(400 μl)を加えた。更に、イソブチリルクロリド(3.03 mM)[Wako社]のCH2Cl2(5 ml)を加えた。以降、実施例1の場合と同様に処理をし、油成物を得た。油状物
1H NMR (CDCl3) d: 1.28 (6H,d,J= 6.8 Hz),3.89 (6H,d,J = 6.8 Hz),7.15 - 7.40 (3H,m),8.10 (1H,d,J = 8.0 Hz)。
p53とMdmxとの相互作用を阻害する低分子化合物を探索するために、以下の実験手順でその定量法(改良型ELISA法)を確立した。代表図を図1に示す。
A.グルタチオンコートしたプレート(PIERCE社)に100μlの15μg/ml GST−Mdmx溶液を添加し、室温1時間固相化した。そのプレートを良く洗浄した後、100μlの1μg/mlFLAGタグしたp53および各々の濃度の実施例1−12で製造した低分子化合物を添加した。1時間反応後、良く洗浄し、HRP標識したFLAG抗体(10000倍希釈:Sigma社)を室温1時間反応させた。その後、洗浄した後、発色キット(住友ベークライト社)を用いて呈色反応を行った。
MCF7細胞(ヒト乳がん細胞)(大日本住友製薬(Dainippon Sumitomo Pharma,Osaka,Japan)を代理店とし、アメリカンタイプカルチャーコレクション(American Type Culture Collection(ATCC))より購入)を2x105細胞となるように6穴プレートにまき、一晩培養した。その後、K−178を添加し、24時間後にその細胞を回収した。その培養には、10%ウシ胎仔血清(バイオウエスト社)、ストレプトマイシン−ペニシリン(ナカライテスク社)を含むRPMI−1640培地(シグマ−アルドリッチ社)を用い、CO2インキュベーター(ヒラサワ社、テーハー式、CPD−300A)中37℃で行った。
結果は図3に示す。全細胞抽出液中のクラスリン重鎖(ローディングコントロール)、Mdm2、p53およびp21の発現をウエスタンブロット法で確認した。K−178を添加するとp53の安定化が検出され、その標的遺伝子であるMdm2やp21の発現誘導が認められた。
上記の培養条件でMCF7細胞(ATCCより購入)を1x105細胞となるように6穴プレートにまき、一晩培養後、Lipofectamine2000(Invitrogen社)を用いて、図4中に示したsiRNA(100 pmol、Sigma社)を細胞へ導入した。48時間後、1x104細胞となるように24穴プレートにまき直し、一晩培養後、各々の濃度のK−178を添加した。72時間後、クリスタルバイオレット法を用いて、細胞生存率を算出した。クリスタルバイオレット法には、1穴当たり300μlのクリスタルバイオレット溶液(0.75% クリスタルバイオレット、0.25% 塩化ナトリウム(NaCl)、1.75% ホルムアルデヒド、50% エタノール)を使用し、室温15分反応、大量の水道水で洗浄した後、着色した細胞(ディッシュに接着している生存細胞のみが着色される)をプレートリーダーで600nmの吸光度を測定し、細胞生存率の算出に使用した。コントロールsiRNAおよびp53に対するsiRNA(それぞれ、si−cont.およびsi−p53とも表記する。)で処理した細胞におけるK−178による細胞増殖抑制活性のCC50値はそれぞれ3.4、12.6μMであった。また、siRNAの効果を確認するために、同処置を施した細胞から抽出液を調製し、その全細胞抽出液中のクラスリン重鎖(ローディングコントロール)およびp53の発現をウエスタンブロット法で確認した。
以下の細胞は、ATCCおよびJapanese Collection of Research Bioresources(JCRB)細胞バンクから入手した:TIG−7、ヒト正常繊維芽細胞(JCRB細胞バンクより入手);MCF7細胞(ATCCより入手)、ヒト乳がん細胞;A427細胞(ATCCより入手)、ヒト肺がん細胞;HT1080細胞(ATCCより入手)、ヒト繊維芽腫;U2OS細胞(ATCCより入手)、ヒト骨肉腫;A431細胞(ATCCより入手)、ヒト乳がん細胞;MDA−MB−468細胞(ATCCより入手)、ヒト乳がん細胞;PC3細胞(JCRB細胞バンクより入手)、ヒト肺がん細胞。
Claims (6)
- 下記化合物からなるビス[2−(アシルアミノ)フェニル]ジスルフィド、
- 前記細胞はp53を発現する細胞である、請求項1に記載の組成物。
- 下記化合物からなるビス[2−(アシルアミノ)フェニル]ジスルフィド、
- 前記疾患は乳がんである、請求項3に記載の組成物。
- 前記疾患はp53発現とも関連する、請求項3又は4に記載の組成物。
- 下記化合物からなるビス[2−(アシルアミノ)フェニル]ジスルフィド、
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010043548A JP5700324B2 (ja) | 2010-02-26 | 2010-02-26 | p53−mdmx相互作用を阻害する低分子抗がん剤 |
Applications Claiming Priority (1)
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