JP2011178704A - p53−mdmx相互作用を阻害する低分子抗がん剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ビス[2−(アシルアミノ)フェニル]ジスルフィド類、S−[2−(アシルアミノ)フェニル]アルカンチオレート類、[2−(アシルアミノ)フェニル]アルカノエート類、および2−(アシルアミノ)フェノール類からなる群より選択される化合物を含む、Mdmxを発現する細胞の増殖を抑制するための組成物によって上記課題は解決された。したがって、本発明は、p53−mdmx相互作用に関連するがんを効率よく治療することができる抗がん剤を提供する。
【選択図】なし
Description
(項目1)ビス[2−(アシルアミノ)フェニル]ジスルフィド類、S−[2−(アシルアミノ)フェニル]アルカンチオレート類、[2−(アシルアミノ)フェニル]アルカノエート類、および2−(アシルアミノ)フェノール類からなる群より選択される化合物を含む、Mdmxを発現する細胞の増殖を抑制するための組成物。
(項目2)前記化合物は、
(項目3)前記細胞はp53を発現する細胞である、項目1または2に記載の組成物。
(項目4)ビス[2−(アシルアミノ)フェニル]ジスルフィド類、S−[2−(アシルアミノ)フェニル]アルカンチオレート類、[2−(アシルアミノ)フェニル]アルカノエート類、および2−(アシルアミノ)フェノール類からなる群より選択される化合物を含む、Mdmxの過剰発現に関連する疾患を処置するための組成物。
(項目5)前記疾患はがんである、項目4に記載の組成物。
(項目6)前記疾患は乳がんである、項目4または5に記載の組成物。
(項目7)前記疾患はp53発現とも関連する、項目4〜6のいずれか1項に記載の組成物。
(項目8)前記化合物は、
(項目9)ビス[2−(アシルアミノ)フェニル]ジスルフィド類、S−[2−(アシルアミノ)フェニル]アルカンチオレート類、[2−(アシルアミノ)フェニル]アルカノエート類、および2−(アシルアミノ)フェノール類からなる群より選択される化合物を含む、Mdmxとp53と間の相互作用の阻害剤。
(項目10)前記化合物は、
(項目11)p53とMdmxとの相互作用を調節する物質を検出する方法であって、該方法は:
(a)グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)とMdmxとの融合タンパク質を、グルタチオンをコーティングした固相上で提供する工程;
(b)エピトープで標識したp53および測定対象物質を該融合タンパク質に提供する工程;および
(c)遊離した該エピトープ標識したp53を、該エピトープに対する抗体を用いて検出または定量する工程、
を包含する、方法。
(項目12)前記エピトープはFLAG配列である、項目11に記載の方法。
(項目13)前記検出または定量は、前記抗体として西洋ワサビペルオキシダーゼが結合した抗体を用いて、該西洋ワサビペルオキシダーゼの発色基質を発色させ、該発色の吸光度を測定することによって実行される、項目11または12に記載の方法。
(a)Design of Prodrugs,edited by H.Bundgaard,(Elsevier,1985) and Methods in Enzymology,Vol.42.p.309−396,edited by K.Widder,et al.(Academic Press,1985);
(b)A Textbook of Drug Designand Development,edited by Krogsgaard−Larsen;
(c)H.Bundgaard,Chapter 5“Designand Application of Prodrugs”,by H.Bundgaard p.113−191(1991);
(d)H.Bundgaard,Advanced Drug Delivery Reviews,8,1−38(1992);
(e)H.Bundgaard,et al.,Journal of Pharmaceutical Sciences,77,285(1988);および
(f)N.Kakeya,et al.,Chem.Pharm.Bull.,32,692(1984)。
本発明化合物の一般的製造法を以下に例示する。また、抽出、精製などは、通常の有機化学の実験で行う処理を行えばよい。
本発明の好ましい実施形態を以下に説明する。本発明は、この形態に拘束されないことが理解される。
このような阻害剤は、医薬としての用途のほか、試薬としての用途も見出すことができる。
本発明の化合物またはその製薬上許容される塩は、そのまま単独で投与することも可能であるが、通常各種の医薬製剤として提供するのが好ましい。また、それら医薬製剤は、動物および人に使用される。
本発明の化合物は以下の手順に従って製造した。このような製造は、非特許文献5および6などを参酌して適宜改変することができる。
(1)2−アミノフェニルジスルフィド(2.02 mM)[TCI社]をCH2Cl2(5 ml)に溶解した。
(2)この溶液にピリジン(400 μl)を加えた。
(3)イソブチリルクロリド(4.04 mM)[Wako社]をCH2Cl2(5 ml)に溶かし、上記の溶液に滴下した。
(4)常温、常圧で1時間撹拌した。
(5)反応液をCHCl3で希釈し、1%HCl、水、飽和NaHCO3、飽和食塩水、で順次洗浄。
(6)有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮。
(7)析出した結晶を酢酸エチルに溶解させ、粗成生物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)により精製した。
(8)精製物をエタノールより再結晶化し、白色結晶を得た。
m.p.144.5-146.4℃
IR (KBr) cm-1: 3244.0,3186.2,2970.2,2869.9,1660.6,1577.7,1525.6,1460.0,1436.9,1380.9,1276.8,1238.4,1201.6,1157.2,1099.3,1035.7,948.9,937.3,887.2,744.5,686.6,596.0,470.6
1H NMR (CDCl3) d: 1.47 (12H,d,J= 6.8 Hz),3.43 (2H,septet,J = 7.2 Hz),7.36 (2H,dt,J = 7.2 Hz),7.43 (2H,d,J =8.0 Hz),7.85 (2H,d,J = 8.0 Hz),7.98 (2H,d,J = 8.0 Hz).
ESI-MS(positive mode) m/z: 389.14 (M + H)+。
2−アミノフェニルジスルフィド(2.02mM)[TCI社]をCH2Cl2(5 ml)に溶解し、ピリジン(400μl)を加えた。トリメチルアセチルクロリド(4.04 mM)[Aldrich社]のCH2Cl2(5 ml)溶液を上記溶液に滴下した。ついで、実施例1と同様の操作をし、目的化合物を白色結晶として得た。
m.p. 86.0-87.0℃
IR (KBr) cm-1: 3386.8,3247.9,2869.9,2391.6,1678.0,1643.2,1575.7,1467.7,1433.0,1361.7,1305.7,1226.6,1161.1,1058.8,1035.7,931.6,916.1,771.5,750.3,626.8,455.2.
1H NMR (CDCl3) d: 1.25 (18H,s),6.94(2H,dt,J = 1.5 and 7.8 Hz),7.21 (2H,dd,J = 1.5 and 7.8 Hz),7.40 (2H,dd,J = 1.5and 7.8 Hz),8.46 (2H,dd,J = 1.5 and 8.4 Hz),8.52 (2H,br s).
ESI-MS(positive mode) m/z: 417.17 (M + H)+。
2−アミノフェニルジスルフィド(2.02 mM)[TCI社]をCH2Cl2(5 ml)に溶解し、ピリジン(400 μl)を加えた。n−オクタノイルクロリド(4.04 mM)[関東化学株式会社]のCH2Cl2(5 ml)溶液を上記溶液に滴下した。ついで、実施例1と同様の操作をし、目的化合物を白色結晶として得た。
m.p. 79.0-81.0℃
IR (KBr) cm-1: 3267.2,3192.0,2923.9,2848.7,2405.1,1662.5,1577.7,1523.7,1465.8,1438.8,1409.9,1284.5,1234.4,1033.8,962.4,732.9,686.6,464.8,405.0.
1H NMR (CDCl3) d: 0.89 (6H,m),1.30(16H,m),1.65 (4H,m),2.16 (4H,t,J = 7.6 Hz),6.99 (2H,dt,J = 7.6 Hz),7.35 - 7.43(4H,m),7.97 (2H,br s),8.40 (2H,brd,J = 7.6 Hz).
ESI-MS(positive mode) m/z: 501.26 (M + H)+。
2−アミノフェニルジスルフィド(2.02 mM)[TCI社]をCH2Cl2(5 ml)に溶解し、ピリジン(400 μl)を加えた。シクロペンタンカルボニルクロリド(4.04 mM)[Aldrich社]のCH2Cl2(5 ml)溶液を上記溶液に滴下した。ついで、実施例1と同様の操作をし、目的化合物を白色結晶として得た。
m.p. 157-158℃
1H NMR (CDCl3) d: 1.55-1.86(16H,m),2.47 (4H,quintet,J = 7.6 Hz),6.98 (2H,brt,J = 7.6 Hz),7.35 (2H,brd,J =8.0 Hz),7.40 (2H,brt,J = 8.0 Hz),8.06 (2H,brs),8.42 (2H,brd,J = 8.4 Hz)。
2−アミノフェニルジスルフィド(2.02 mM)[TCI社]をCH2Cl2(5 ml)に溶解し、ピリジン(400μl)を加えた。ベンゾイルクロリド(4.04 mM)[Aldrich社]のCH2Cl2(5 ml)溶液を上記溶液に滴下した。ついで、実施例1と同様の操作をし、目的化合物を白色結晶として得た。
m.p. 144-145℃
1H NMR (CDCl3) d: 6.95 (2H,dt,J= 1.5 and 7.8 Hz),7.31 (2H,dt,J = 1.5 and 8.4 Hz),7.40 - 7.60 (8H,m),7.69 (4H,dd,J= 1.5 and 8.4 Hz),8.50 (2H,dd,J = 1.5 and 8.4 Hz),8.93 (2H,br s)。
(1)o−アミノチオフェノール(1.87mmol)[Wako社]をCHCl3(5ml)に溶解させ、ピリジン(350μl)を加えた。
(2)イソブチリルクロリド(4.04 mM)[Wako社]のCH2Cl2(5 ml)溶液を、氷冷下、上記の溶液に滴下した。
(3)常温、常圧で1〜2時間撹拌した。
(4)反応液をCHCl3で希釈し、1%HCl、水、飽和NaHCO3、飽和食塩水、で順次洗浄。
(5)有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮。
(6)析出した結晶を酢酸エチルに溶解させ、粗成生物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)により精製した。
(7)精製物をエタノールより再結晶化し、白色結晶を得た。
m.p. 92−94℃
IR (KBr) cm-1: 3286.5,2968.2,2871.8,1753.2,1658.7,1606.6,1250.4,1348.1,1298.0,1255.6,1180.4,1099.3,920.0,842.8,758.0,694.3.
1H NMR (CDCl3) d: 1.24 (6H,d,J= 6.9 Hz),1.33 (6H,d,J = 6.9 Hz),2.51 (1H,septet,J = 7.2 Hz),2.94 (1H,septet,J= 7.2 Hz),7.14 (1H,t,J = 7.6 Hz),7.38 (1H,d,J = 6.4 Hz),7.43 (1H,t,J = 8.4 Hz),7.76(1H,br s),8.35 (1H,d,J = 8.0 Hz)。
(1)o−アミノチオフェノール(1.87mmol)[Wako社]をCHCl3(5ml)に溶解させ,ピリジン(350μl)を加えた。
(2)トリメチルアセチルクロリド(4.04 mM)[Aldrich社]のCH2Cl2(5 ml)の溶液を、氷冷下、上記の溶液に滴下した。
(3)反応液をCHCl3で希釈し、1%HCl、水、飽和NaHCO3、飽和食塩水、で順次洗浄。
(4)有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮。
(5)析出した結晶を酢酸エチルに溶解させ、粗成生物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)により精製した。
(6)精製物をエタノールより再結晶化し、白色結晶を得た。
(7)この結晶をMeOH(5 ml)に溶解させ、5N KOH(1 ml)を加え、常温常圧で2時間撹拌を行った。
(8)反応液をHClで酸性(pH 5〜6)にし、CHCl3(約100 mlで2回)で抽出した。
(9)飽和NaHCO3で2回、水で1回、飽和食塩水で2回洗浄後、乾燥し、減圧濃縮した。ただちに、残渣にピリジン(400μl)を加え、更に、イソブチリルクロリド(2.02mM)[Wako社]のCH2Cl2(5 ml)を加えた。
(10)常温、常圧で1時間撹拌する。
(11)反応液をCHCl3で希釈し、1%HCl、水、飽和NaHCO3、飽和食塩水、で順次洗浄。
(12)有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮。
(13)析出した結晶を酢酸エチルに溶解させ、粗成生物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)により精製した。
(14)精製物をエタノールより再結晶化し、白色結晶を得た。
m.p. 88.5-90.6℃
1H NMR (CDCl3) d: 1.28 (9H,s),1.29(6H,d),1.31 (15H,m),2.93 (1H,septet,J = 7.0 Hz),7.11 (1H,dt,J = 1.0 and 8.0 Hz),7.38(1H,dd,J = 8.0 and 1.0 Hz),7.44 (1H,dt,J = 1.0 and 8.5 Hz),8.05 (1H,brs),8.35(1H,brd,J = 9.0 Hz)。
(1)o−アミノチオフェノール(1.87mmol)[Wako社]をCHCl3(5ml)に溶解させ,ピリジン(350μl)を加えた。
(2)シクロペンタンカルボニルクロリド(4.04 mM)[Aldrich社]のCH2Cl2(5 ml)の溶液を、氷冷下、上記の溶液に滴下した。
(3)反応液をCHCl3で希釈し、1%HCl、水、飽和NaHCO3、飽和食塩水、で順次洗浄。
(4)有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮。
(5)析出した結晶を酢酸エチルに溶解させ、粗成生物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)により精製した。
(6)精製物をエタノールより再結晶化し、白色結晶を得た。
(7)この結晶をMeOH(5 ml)に溶解させ、5N KOH(1 ml)を加え、常温常圧で2時間撹拌を行った。
(8)反応液をHClで酸性(ph 5〜6)にし、CHCl3で抽出した。
(9)飽和NaHCO3で2回、水で1回、飽和食塩水で2回洗浄後、乾燥し、減圧濃縮した。ただちに、残渣にピリジン(400 μl)を加え、更に、イソブチリルクロリド(2.02mM)[Wako社]のCH2Cl2(5 ml)を加えた。
(10)常温、常圧で1時間撹拌する。
(11)反応液をCHCl3で希釈し、1%HCl、水、飽和NaHCO3、飽和食塩水、で順次洗浄。
(12)有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮。
(13)析出した結晶を酢酸エチルに溶解させ、粗成生物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)により精製した。
(14)精製物をエタノールより再結晶化し、白色結晶を得た。
m.p. 86-87℃
1H NMR (CDCl3) d: 1.29 (6H,d,J= 6.8 Hz),1.58 - 1.93 (8H,m),2.69 (1H,quintet,J = 8.4 Hz),2.94 (1H,septet,J =7.2 Hz),7.12 (1H,t,J = 7.6 Hz),7.26 - 7.47 (2H,m),7.74 (1H,brs),8.34 (1H,d,J =8.0 Hz)。
(1)o−アミノチオフェノール(1.87mmol)[Wako社]をCHCl3(5ml)に溶解させ,ピリジン(350μl)を加えた。
(2)ベンゾイルクロリド(4.04 mM)[Aldrich社]のCH2Cl2(5 ml)の溶液を、氷冷下、上記の溶液に滴下した。
(3)反応液をCHCl3で希釈し、1%HCl、水、飽和NaHCO3、飽和食塩水、で順次洗浄。
(4)有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮。
(5)析出した結晶を酢酸エチルに溶解させ、粗成生物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)により精製した。
(6)精製物をエタノールより再結晶化し、白色結晶を得た。
(7)この結晶をMeOH(5 ml)に溶解させ、5N KOH(1 ml)を加え、常温常圧で2時間撹拌を行った。
(8)反応液をHClで酸性(ph 5〜6)にし、CHCl3で抽出した。
(9)飽和NaHCO3で2回、水で1回、飽和食塩水で2回洗浄後、乾燥し、減圧濃縮した。ただちに、残渣にピリジン(400 μl)を加え、更に、イソブチリルクロリド(2.02mM)[Wako社]のCH2Cl2(5 ml)を加えた。
(10)常温、常圧で1時間撹拌する。
(11)反応液をCHCl3で希釈し、1%HCl、水、飽和NaHCO3、飽和食塩水、で順次洗浄。
(12)有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後減圧濃縮。
(13)析出した結晶を酢酸エチルに溶解させ、粗成生物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:5)により精製した。
(14)精製物をエタノールより再結晶化し、白色結晶を得た。
m.p. 65-66℃
1H NMR (CDCl3) d: 1.27 (6H,d,J= 6.8 Hz),2.95 (1H,septet,J = 6.8 Hz),7.42 - 7.57 (7H,m),7.85 (1H,d,J = 8.0 Hz),8.48(1H,d,J = 8.8 Hz),8.51 (1H、 brs)。
2−アミノフェノール(1.87mmol)[TCI社]をCHCl3(5ml)に溶解させ、ピリジン(350μl)を加えた。これに、イソブチリルクロリド(4.04 mM)[Wako社]のCH2Cl2(5 ml)を加え、氷冷下、上記の溶液に滴下した。次いで、実施例1の場合と同様に処理し、白色結晶を得た。
m.p. 88.5-90.6℃
1H NMR (CDCl3) d: 1.25 (3H,d,J= 7.0 Hz),1.37 (3H,J = 6.0 Hz),2.51 (1H,J = 7.0 Hz),2.88 (1H,J = 7.0 Hz),7.11(1H,d,J = 3.7 Hz),7.22 (1H,m),7.26 (1H,brs),8.19 (1H,d,J = 7.8 Hz).
ESI-MS(positive mode) m/z: 250.1443 (M + H)+ 。
K−205を、実施例7の場合と同様に処理し、白色結晶を得た。
m.p.107.4-109.2℃
1H NMR (CDCl3) d: 1.30 (6H,d,J= 6.9 Hz),2.65 (1H,septet,J = 7.0 Hz),6.90 (1H,brt,J = 7.0 Hz),7.01 (1H,brd,J =7.0 Hz),7.11 (1H,brt,J = 7.0 Hz),7.54 (1H,br s),8.89 (1H,br s).
ESI-MS(positive mode) m/z: 180.1025 (M + H)+ 。
2−ヒドロキシベンゾチアゾール(2.02 mM)[Wako社]をCH2Cl2(5 ml)に溶解し、ピリジン(400 μl)を加えた。更に、イソブチリルクロリド(3.03 mM)[Wako社]のCH2Cl2(5 ml)を加えた。以降、実施例1の場合と同様に処理をし、油成物を得た。油状物
1H NMR (CDCl3) d: 1.28 (6H,d,J= 6.8 Hz),3.89 (6H,d,J = 6.8 Hz),7.15 - 7.40 (3H,m),8.10 (1H,d,J = 8.0 Hz)。
p53とMdmxとの相互作用を阻害する低分子化合物を探索するために、以下の実験手順でその定量法(改良型ELISA法)を確立した。代表図を図1に示す。
A.グルタチオンコートしたプレート(PIERCE社)に100μlの15μg/ml GST−Mdmx溶液を添加し、室温1時間固相化した。そのプレートを良く洗浄した後、100μlの1μg/mlFLAGタグしたp53および各々の濃度の実施例1−12で製造した低分子化合物を添加した。1時間反応後、良く洗浄し、HRP標識したFLAG抗体(10000倍希釈:Sigma社)を室温1時間反応させた。その後、洗浄した後、発色キット(住友ベークライト社)を用いて呈色反応を行った。
MCF7細胞(ヒト乳がん細胞)(大日本住友製薬(Dainippon Sumitomo Pharma,Osaka,Japan)を代理店とし、アメリカンタイプカルチャーコレクション(American Type Culture Collection(ATCC))より購入)を2x105細胞となるように6穴プレートにまき、一晩培養した。その後、K−178を添加し、24時間後にその細胞を回収した。その培養には、10%ウシ胎仔血清(バイオウエスト社)、ストレプトマイシン−ペニシリン(ナカライテスク社)を含むRPMI−1640培地(シグマ−アルドリッチ社)を用い、CO2インキュベーター(ヒラサワ社、テーハー式、CPD−300A)中37℃で行った。
結果は図3に示す。全細胞抽出液中のクラスリン重鎖(ローディングコントロール)、Mdm2、p53およびp21の発現をウエスタンブロット法で確認した。K−178を添加するとp53の安定化が検出され、その標的遺伝子であるMdm2やp21の発現誘導が認められた。
上記の培養条件でMCF7細胞(ATCCより購入)を1x105細胞となるように6穴プレートにまき、一晩培養後、Lipofectamine2000(Invitrogen社)を用いて、図4中に示したsiRNA(100 pmol、Sigma社)を細胞へ導入した。48時間後、1x104細胞となるように24穴プレートにまき直し、一晩培養後、各々の濃度のK−178を添加した。72時間後、クリスタルバイオレット法を用いて、細胞生存率を算出した。クリスタルバイオレット法には、1穴当たり300μlのクリスタルバイオレット溶液(0.75% クリスタルバイオレット、0.25% 塩化ナトリウム(NaCl)、1.75% ホルムアルデヒド、50% エタノール)を使用し、室温15分反応、大量の水道水で洗浄した後、着色した細胞(ディッシュに接着している生存細胞のみが着色される)をプレートリーダーで600nmの吸光度を測定し、細胞生存率の算出に使用した。コントロールsiRNAおよびp53に対するsiRNA(それぞれ、si−cont.およびsi−p53とも表記する。)で処理した細胞におけるK−178による細胞増殖抑制活性のCC50値はそれぞれ3.4、12.6μMであった。また、siRNAの効果を確認するために、同処置を施した細胞から抽出液を調製し、その全細胞抽出液中のクラスリン重鎖(ローディングコントロール)およびp53の発現をウエスタンブロット法で確認した。
以下の細胞は、ATCCおよびJapanese Collection of Research Bioresources(JCRB)細胞バンクから入手した:TIG−7、ヒト正常繊維芽細胞(JCRB細胞バンクより入手);MCF7細胞(ATCCより入手)、ヒト乳がん細胞;A427細胞(ATCCより入手)、ヒト肺がん細胞;HT1080細胞(ATCCより入手)、ヒト繊維芽腫;U2OS細胞(ATCCより入手)、ヒト骨肉腫;A431細胞(ATCCより入手)、ヒト乳がん細胞;MDA−MB−468細胞(ATCCより入手)、ヒト乳がん細胞;PC3細胞(JCRB細胞バンクより入手)、ヒト肺がん細胞。
Claims (13)
- ビス[2−(アシルアミノ)フェニル]ジスルフィド類、S−[2−(アシルアミノ)フェニル]アルカンチオレート類、[2−(アシルアミノ)フェニル]アルカノエート類、および2−(アシルアミノ)フェノール類からなる群より選択される化合物を含む、Mdmxを発現する細胞の増殖を抑制するための組成物。
- 前記化合物は、
- 前記細胞はp53を発現する細胞である、請求項1に記載の組成物。
- ビス[2−(アシルアミノ)フェニル]ジスルフィド類、S−[2−(アシルアミノ)フェニル]アルカンチオレート類、[2−(アシルアミノ)フェニル]アルカノエート類、および2−(アシルアミノ)フェノール類からなる群より選択される化合物を含む、Mdmxの過剰発現に関連する疾患を処置するための組成物。
- 前記疾患はがんである、請求項4に記載の組成物。
- 前記疾患は乳がんである、請求項4に記載の組成物。
- 前記疾患はp53発現とも関連する、請求項4〜6のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記化合物は、
- ビス[2−(アシルアミノ)フェニル]ジスルフィド類、S−[2−(アシルアミノ)フェニル]アルカンチオレート類、[2−(アシルアミノ)フェニル]アルカノエート類、および2−(アシルアミノ)フェノール類からなる群より選択される化合物を含む、Mdmxとp53と間の相互作用の阻害剤。
- 前記化合物は、
- p53とMdmxとの相互作用を調節する物質を検出する方法であって、該方法は:
(a)グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)とMdmxとの融合タンパク質を、グルタチオンをコーティングした固相上で提供する工程;
(b)エピトープで標識したp53および測定対象物質を該融合タンパク質に提供する工程;および
(c)遊離した該エピトープ標識したp53を、該エピトープに対する抗体を用いて検出または定量する工程、
を包含する、方法。 - 前記エピトープはFLAG配列である、請求項11に記載の方法。
- 前記検出または定量は、前記抗体として西洋ワサビペルオキシダーゼが結合した抗体を用いて、該西洋ワサビペルオキシダーゼの発色基質を発色させ、該発色の吸光度を測定することによって実行される、請求項11に記載の方法。
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