JP5699303B2 - スピーカ装置 - Google Patents
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Description
スピーカ装置1は、ムクドリ・カラス・川鵜・鼠・猿・熊・猪・鹿・ハクビシン等の人間の生活環境に危害を与えるおそれを有する特定の鳥獣が嫌がる所定の周波数の超音波等の音波Aを連続的または継続的に発生させて、これら特定の鳥獣を追い払うための鳥獣撃退装置(図示せず)の音出力部に用いられるものである。なお、この鳥獣撃退装置は、農地・観光地・住宅地・ごみ集積所等の屋外や屋内に設置され鳥獣の接近や侵入を防止するための鳥獣忌避装置である。そして、スピーカ装置1は、建物や畑等に固定させて設置するための固定用害獣撃退装置の音出力部、鉄道や自動車等の車両に搭載させるための車載用害獣撃退装置の音出力部、航空機等に搭載させるための、超音波を用いたバードストライク防止装置の音出力部等に用いることもできる。
ケース2は、一対の矩形平板状の側板としての側部プレート21を備えている。これら一対の側部プレート21は、水平方向に対し垂直にさせた状態で水平に並べられている。さらに、これら各側部プレート21の幅方向である上下方向の両端縁のそれぞれが外側に垂直に折り曲げられて取付リブ21aが設けられている。また、これら各側部プレート21の長手方向である水平方向の一端縁としての後端縁も、外側に垂直に折り曲げられて端部リブ21bが設けられている。
そして、これら一対の側部プレート21の幅方向の一側である上側にスピーカ部3が取り付けられている。このスピーカ部3は、一対の側部プレート21の間に橋渡しさせた状態で取り付けられている。具体的に、このスピーカ部3は、略円盤状の支持ヨーク31と、この支持ヨーク31の一端側に取り付けられたフレーム32とを備えている。このフレーム32は、支持ヨーク31に取り付けられている側である基端側から先端側に向けて拡開した形状に形成されている。また、このフレーム32の内部には、支持ヨーク31にて電気信号から変換された音声信号を増幅させるコーン(図示せず)が取り付けられている。さらに、このフレーム32の先端部の開口部32aは、平面視略矩形状に形成されている。そして、この開口部32aの周縁には、平板状の取付リブ32bが、この開口部32aの周縁を覆うように設けられている。
そして、これら一対の側部プレート21の間には、矩形平板状の平板状の反射板4が取り付けられている。この反射板4は、スピーカ部3から発生された音波Aを反射させる際に、反射板Aの表面である反射面41の各位置で反射する音波Aのそれぞれを平行に反射させることができ、スピーカ部から発生する音波の放射角度を補正することができるように長手方向が湾曲された湾曲形状に形成されている。すなわち、この反射板4は、この反射板4の湾曲した方向である湾曲方向としての長手方向の一端側である上端側から下端側に向けて徐々に曲率を大きくさせた凹弧状に形成されている、そして、この反射板4は、この反射板4の長手方向の一端側を、一対の側部プレート21の上端縁に位置させ、この反射板4の長手方向の他端側を、一対の側部プレート21の下端部に位置させた状態で取り付けられている。言い換えると、この反射板4は、この反射板4の長手方向の一端部をスピーカ部3のフレーム32の開口部32aの開口縁に近接させた状態で取り付けられている。
また、ケース2の一対の側部プレート21の各取付スリット21cには、平板状のルーバ5がそれぞれ着脱可能に取り付けられている。これらルーバ5は、一対の側部プレート21の長手方向の一端間に取り付けられており、反射板4に対向させてそれぞれが平行となるように取り付けられている。また、これらルーバ5は、これらルーバ5の幅方向に直交する前後方向を、反射板4の一端部から他端部に向かう長手方向に対し略直交するように、例えば45°傾斜させた状態で取り付けられている。さらに、これらルーバ5は、ケース2に取り付けられた状態で、これらルーバ5のうちの最も反射板4に近接して位置する最も底部寄りのルーバ5の前後方向の後端部と反射板4の長手方向の他端部との間に所定の間隙が形成されるように取り付けられている。ここで、この間隙は、図2に示すように、例えばスピーカ装置1のケース2の長手方向を水平方向に沿わせ、このスピーカ装置1の反射板4の反射面41を水平方向に向けた状態で設置させた場合に、このケース2内へと入り込んだ水や粉塵等を排出させるスリット43となる。
さらに、スピーカ部3とケース2との間には、例えば、電車や自動車等の車両その他の被取付部材にスピーカ装置1を取り付けるための上板としての取付プレート6が取り付けられている。この取付プレート6は、ケース2の一対の側部プレート21の上側に位置する取付リブ21aとスピーカ部3のフレーム32の取付リブ32bとの間に挟持させて固定させるための略矩形枠状の取付枠部61を備えている。また、この取付枠部61の長手方向の一端縁に連続した部分には、ケース2の一対の側部プレート21の傾斜部21dに載置させ、この傾斜部21d間を覆うための平板状の傾斜面部62が一体的に設けられている。さらに、この傾斜面部62の前後方向の一端縁である前端縁に連続した部分には、平板状の取付片部63が一体的に設けられている。
スピーカ部3から発生させた音波Aは、図2に示すように、このスピーカ部3の支持ヨーク31の略中心の位置から、このスピーカ部3のフレーム32内に放射状に拡散していく。そして、このフレーム3内にて拡散した音波Aは、反射板4の反射面41にて反射され、この反射面41のいずれの位置において反射された各音波Aのそれぞれの進行方向が水平方向に平行となるように変換されて補正される。ここで、この反射面41のいずれの位置において反射される各音波Aの進行方向のそれぞれが水平方向かつ平行に変換されることにより、この音波Aが上下方向に集中されて絞られる。
スピーカ装置1を車両に搭載した場合や、このスピーカ装置1を洗浄等する場合に、図3に示すように、このスピーカ装置1のルーバ5が取り付けられている側である前側に、雨等の水Dが吹き付けられた際には、これら各ルーバ5の間から入り込んだ水Dは、これら各ルーバ5の下面および取付プレート6の傾斜面部62の下面によって、約45°下方に傾斜した方向に流れていく。このとき、反射板4の反射面41上へと流れた水Dは、この反射面41に沿って下方へと流れていく。さらに、各ルーバ5の間に入り込んだ水Dは、反射板4の下端縁と、最も下側に取り付けられたルーバ5の後端縁との間のスリット43を通って、ケース2の外部へと放出される。このため、スピーカ装置1の前側から雨水等の水Dが入り込んだ場合においても、この水Dがスピーカ装置1のスピーカ部3の内部へと入り込むことがない。
前述のように、本発明のスピーカ装置1によれば、スピーカ部3から発生する音波Aの進行方向に対向させて取り付けられた反射板4の反射面41を、この反射板41の上端側から下端側に進むに連れて徐々に曲率を大きくした凹弧状とし、この反射板4の上端側をスピーカ部3に近接させて設置させたことにより、この反射板4の反射面41のいずれの位置で音波Aを反射させる場合においても、この音波Aを確実に水平方向かつ平行に反射させることができ、これら音波Aを上下方向に絞って集中させることができる。
図4に示す本発明の第2の実施の形態のように、ムクドリが樹木に止まっている場合に樹木の根元から上空に向けて忌避音となる特定の周波数の音波Aを放出させたい場合においては、スピーカ装置1のルーバ5が取り付けられている側である前側を上方に向けて設置させることもできる。そして、このスピーカ装置1には、このスピーカ装置1のケース2内へと入り込んだ雨水等の水Dを排出させるための排水口23が設けられている。
図5に示す本発明の第3の実施のように、雪の堆積や霜等の発生のおそれのある寒冷地等の場合においては、スピーカ装置1の反射板4の裏面側に排熱部としての発熱部7を設け、この発熱部7にて反射板4の凍結等を防止することもできる。ここで、この発熱部7は、スピーカ部3から音波Aを発生させるために必要なアンプや、このアンプのドライバ回路等が好ましく、その他、ニクロム線等を用いた発熱装置であっても良い。
なお、上記各実施の形態においては、スピーカ装置1のケース2の前側に計4枚のルーバ5を取り付けたが、これらルーバ5は、2枚以上取り付けられていれば良く、これらルーバ5による音波Aの横方向の集中をより効率良くすることを目的として、例えば8枚または16枚等のより多くの枚数のルーバ5を取り付けることもできる。
2 ケース
3 スピーカ部
4 反射板
5 ルーバ
6 取付プレート
7 発熱部
21 側部プレート
21a 取付リブ
21b 端部リブ
21c 取付スリット
21d 傾斜部
21e 内側面
22 底部プレート
22a 端部リブ
22b 側部リブ
23 排水口
31 支持ヨーク
32 フレーム
32a 開口部
32b 取付リブ
33 防水ネット
34 粉塵ネット
41 反射面
42 スリット
43 スリット
51 円弧面部
52 取付段部
53 挿入片部
54 取付スリット
61 取付枠部
62 傾斜面部
63 取付片部
64 ねじ取付部
A 音波
B 空気
C 放出方向
D 水
Claims (3)
- 鳥獣が嫌がる音波、又はエンジン音を発生するスピーカ部と、
このスピーカ部から発生する音波の進行方向に対向して取り付けられ、この音波を反射させる反射板と、
この反射板に向かい合う位置に並べて取り付けられ、この反射板にて反射された音波を反射する複数のルーバとを具備し、
前記反射板は、この反射板の各位置で反射する音波のそれぞれを前記ルーバ側へ反射させ、
前記ルーバは、前記反射板にて反射された音波を、前記ルーバの一主面にて反射させてから、このルーバの一主面に対向して設置された他のルーバの他主面にて反射させて、この音波を前記ルーバの幅方向に集中または拡散させる
ことを特徴とするスピーカ装置。 - 各ルーバは、これら各ルーバの幅方向に直交する前後方向を、反射板の一端部から他端部に向かう長手方向に略直交させ、これら各ルーバそれぞれの前側を上方に傾けた状態で取り付けられている
ことを特徴とする請求項1記載のスピーカ装置。 - 一対の側板を備え、これら一対の側板の幅方向の一側間にスピーカ部が取り付けられ、これら一対の側板間に反射板が取り付けられ、これら一対の側板の長手方向の一端間にルーバが取り付けられ、前記反射板の一端部および他端部の少なくともいずれか一方に沿って開口部が形成されたケースを具備している
ことを特徴とする請求項1または2記載のスピーカ装置。
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