JP5698597B2 - 車両用物体検知装置 - Google Patents
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Description
特に、自車の進行方向において、自車と障害物との間に前走車が存在する状態から、前 走車が移動することにより、自車と前走車との間に障害物が存在する状態に場合には、精度の問題は大きくなる。つまり、障害物の遮蔽状態が解消されるため、当該障害物の検知幅は、遮蔽されていた部分の幅に相当する分、遮蔽されていた部分の側に広がることになる。よって、当該障害物の重心位置は、遮蔽されていた部分の側に移動し、当該障害物は、横移動していなかったとしても、遮蔽されていた部分の側に横移動する移動物体として誤認識される。
また、障害物が高反射物体である場合やセンサ表面に雨滴が付いている場合にも、実際の障害物の幅よりも広い検知幅となるため、精度の問題は大きくなる。つまり、障害物の検知幅が実際の幅より広くなるときは、障害物の遮蔽状態の変化に対する障害物の検知幅の変化が大きくなるため、例えば、障害物を遮蔽していた前走車が当該障害物を越えた場合の誤認識の程度は、当該障害物が反射物体である場合やセンサ表面に雨滴が付いている場合の方が、そうでない場合に比べ、大きくなる。
さらに、上述のように、従来技術に係る走行制御装置においては、前走車などに一部が遮蔽されている障害物に係る、移動/静止の判定、あるいは、移動速度の算出が精度よく行われていないため、不要な衝突回避制御を行ってしまうという問題も生じる。
さらに、本発明の第2態様に係る車両用物体検知装置では、前記端点移動速度算出手段は、時間経過と共に前記検知対象物までの距離が前記比較対象物までの距離よりも近くなった時点から一定回数までは、前記他方の端点の横移動量に基づいて前記検知対象物の横移動速度を算出する。
距離算出部22は、反射点算出部21により算出された複数の反射点の位置に基づき自車両から物体までの距離を算出する。
端点検出部23は、反射点算出部21により算出された複数の反射点の位置に基づき物体の水平方向の一方又は他方の端点を検出する。例えば、端点検出部23は、検知対象物の端点と、比較対象物の端点とを検出する。
例えば図3(a)に示すように、検知対象物(例えば、障害物M1)の端点のうちの一方(RE)が自車両Pから見て比較対象物(前走車M3)に重なっていると判定され、かつ、図3(b)(c)に示すように、時間経過(時刻t0、t1、t2の変化)と共に、自車両Pから検知対象物(障害物M1)までの距離が比較対象物までの距離よりも近くなった場合に、端点移動速度算出部25は、検知対象物の端点のうちの他方(LE)の横移動量に基づいて、検知対象物の横移動速度Vyを算出する。
一方、本願の技術では、時間経過に伴ってレーダ装置12による検知対象物の検知幅が変化したとしても、比較対象物に重なっていない検知対象物の端点の横移動量に基づいて横移動速度を算出するため、検知対象物が自車両の幅方向に静止している場合には横移動速度Vyはゼロとなり、自車両の幅方向に移動していない静止物体として正しく認識されるようになる。
つまり、上述のような場合には、実際の物体の大きさに応じた幅の反射波よりも大きい幅の反射波がレーダ装置12により受信されるため、そうでない場合(例えば、図3参照)に比べ、実際の幅に比べて検知幅が大きくなり易く(例えば、図4参照)、重心位置の変化量は多くなり易いため、従来の技術では、移動物体と誤認識される可能性が高かったが、本願の技術では、上述のような場合であっても、比較対象物に重なっていない検知対象物の端点の横移動量に基づいて横移動速度を算出するため、検知対象物が自車両の幅方向に静止している場合には横移動速度Vyはゼロとなり、自車両の幅方向に移動していない静止物体として正しく認識される。
また、記憶部26は、重なり判定部24から出力される重なりフラグのフラグ値および端点移動速度算出部25から出力される検知対象物の端点の横移動速度Vyを記憶する。
より詳細には、車両制御部28は、検知対象物との衝突から回避するために、自車両の走行を制御する制御信号を各アクチュエータに出力する。車両制御部28が出力する制御信号は、例えば、トランスミッション(T/M)の変速動作を制御する制御信号、スロットルアクチュエータ14により内燃機関(E)の駆動力を制御する制御信号、ブレーキアクチュエータ15により減速を制御する制御信号、ステアリングアクチュエータ16により転舵を制御する制御信号などである。
なお、車両制御部28は、衝突判定部27によって検知対象物との衝突の可能性がないと判定された場合には、上述の衝突回避制御を行わない。
また、車両制御部28は、自車両の乗員に各種の情報を報知する場合に、報知装置17を制御する制御信号を出力する。
なお、重なり判定部24は、ステップS02において、複数の前後移動物体MOが存在すると判断した場合には、夫々の前後移動物体MOについて側方物体Nxが存在するか否かを判断する。
具体的には、重なり判定部24は、前後移動物体MOの一の端点の方向が、側方物体Nxの一の端点の方向と一致している場合、側方物体Nxの端点のうちの何れか一方が、自車両から見て前後移動物体MOに重なっている、即ち、前後移動物体MOによって側方物体Nxが遮蔽されていると判定する。
なお、重なり判定部24は、ステップS03において、一の前後移動物体MOの自車から見て遠方に複数の側方物体Nxが存在すると判断した場合には、夫々の側方物体Nxについて、前後移動物体MOに遮蔽されているか否かを判定する。また、複数の前後移動物体MOが存在し、夫々の前後移動物体MOの自車から見て遠方に1又は2以上の側方物体Nxが存在すると判断した場合には、前後移動物体MOと側方物体Nxの組み合わせ毎に判定する。
Vy_Nx=(yNCx−yNCxz1)/t…(1)
そして、本フローチャートは終了する。
Vy_Nx=(yNoutx‐yNoutxz1)/t…(2)
つまり、検知対象物における比較対象物に遮蔽されていない部分の実際の幅と、当該部分に対応する検知幅とが略同一である場合、さらには、検知対象物における比較対象物に遮蔽されていない部分の実際の幅に比べ、当該部分に対応する検知幅が小さくなるような場合であっても、比較対象物が移動し、遮蔽状態を生じさせていた検知対象物を追い越したときは、遮蔽状態が解消して遮蔽部分が露出するため、検知対象物の検知幅は、比較対象物が存在していた一方向に大きくなる。つまり、上述の追い越しに起因し、一端側の遮蔽部分が露出するため重心位置が上記一方向側に移動する。
12 レーダ装置(発受信手段)
21 反射点算出部(反射点算出手段)
22 距離算出部(距離算出手段)
23 端点検出部(端点検出手段)
24 重なり判定部(重なり判定手段)
25 端点移動速度算出部(端点移動速度算出手段)
27 衝突判定部(衝突判定手段)
28 車両制御部(車両制御手段)
29 付着判定部(付着判定手段)
Claims (5)
- 自車両周辺の所定範囲に向けて電磁波を発信すると共に、該電磁波が自車両周辺の物体により反射されて生じる反射波を受信する発受信手段と、
前記物体上における前記電磁波の反射点の位置を算出する反射点算出手段と、
前記反射点算出手段により算出された前記反射点の位置に基づき自車両から前記物体までの距離を算出する距離算出手段と、
前記反射点算出手段により算出された前記反射点の位置に基づき前記物体の水平方向の両方の端点を検出する端点検出手段と、
前記端点検出手段により前記端点として少なくとも、前記物体のうち、検知対象物の端点と自車両からの距離が自車両から前記検知対象物までの距離よりも近い位置にある比較対象物の端点とが検出された場合に、前記検知対象物の何れか一方の端点が自車両から見て前記比較対象物に重なっているか否かを判定する重なり判定手段と、
前記重なり判定手段により重なっていると判定され、かつ、時間経過と共に前記検知対象物までの距離が前記比較対象物までの距離よりも近くなった場合に、前記重なり判定手段により重なっていると判定された時点における前記検知対象物の前記比較対象物に重なっていない他方の端点から、時間経過と共に前記検知対象物までの距離が前記比較対象物までの距離よりも近くなった時点における前記他方の端点の横移動量に基づいて前記検知対象物の横移動速度を算出する端点移動速度算出手段と
を備えることを特徴とする車両用物体検知装置。 - 前記端点移動速度算出手段は、時間経過と共に前記検知対象物までの距離が前記比較対象物までの距離よりも近くなった時点から一定回数までは、前記他方の端点の横移動量に基づいて前記検知対象物の横移動速度を算出することを特徴とする請求項1に記載の車両用物体検知装置。
- 前記検知対象物は、実際の物体の大きさに応じた幅の反射波よりも大きい幅の反射波が前記発受信手段により受信される高反射物体であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用物体検知装置。
- 前記発受信手段に受信された反射波に基づいて前記発受信手段に対する付着物の付着状態を判定する付着判定手段を更に備え、
前記端点移動速度算出手段は、
前記付着判定手段により前記付着物が付着していると判定された場合に、前記検知対象物の前記比較対象物に重なっていない方の端点の横移動量に基づいて前記検知対象物の横移動速度を算出することを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1つに記載の車両用物体検知装置。 - 前記検知対象物との衝突の可能性を判定する衝突判定手段と、
前記衝突判定手段により衝突の可能性があると判定された場合には衝突回避制御を行い、前記衝突判定手段により衝突の可能性がないと判定された場合には衝突回避制御を行わない車両制御手段と
を更に備え、
前記衝突判定手段は、
前記端点移動速度算出手段により算出された前記検知対象物の横移動速度がゼロである場合に衝突の可能性はないと判定することを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1つに記載の車両用物体検知装置。
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