JP5697409B2 - 建具用ランナー - Google Patents

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Description

本発明は、吊り戸タイプの戸板を閉じる際に全閉状態になる手前よりブレーキ力を働かせて戸板を緩やかに閉じる建具用ランナーに関するものである。
戸板を勢いよく閉じると、戸板が枠体に激しく当たって大きな音を発し、また危険でもある。そこで、従来、このようなことを防止するために戸板にブレーキをかけることが行われている。
例えば、吊り戸タイプの戸板を閉じる際に全閉状態になる手前よりブレーキ力を働かせて戸板を緩やかに閉じる、戸板用スライドアシスト装置やソフトクローザが知られている(特許文献1,2参照)。
特許文献1に開示されている戸板のスライドアシスト装置は、戸板を閉じていくと、全閉状態になる手前で引張ばねを引張状態に保持しているロックが外れ、引張ばねが縮む力が戸板を閉じるためのアシスト力になり、このときブレーキが機能し戸を緩やかに閉じることができるものである。
特許文献2に開示されているソフトクローザは、戸板を閉鎖する直前に戸板に備えたロータリーダンパが機能し閉戸速度を減速するものである。
特開2005−350912号公報 特開2006−112115号公報
特許文献1に記載された戸板のスライドアシスト装置は、ブレーキ機能とクローザ機能とが1つのダンパ部材に集約されたメカニカル機構で構成されているため、ダンパ部材が長尺になると共にコストがかかる。また特許文献2に記載されたソフトクローザは、構造が複雑で加工度が高い精密部品を多数必要とし、製作コストが嵩む。
本発明は、吊り戸タイプの戸板を閉じる際に全閉状態になる手前よりブレーキ力を働かせて戸板を緩やかに閉じるブレーキ機能を簡素な構成で備え、 製作コストを低減することができる建具用ランナーを提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の建具用ランナーは、戸枠の上縁に設けられたガイドレール内を走行するガイドローラを有するランナー部材と、戸板の上端角部に固定される戸板取付部材と、ランナー部材と戸板取付部材とを連結する支軸と、を備えたものであって、ガイドレールに設けられ開戸側から閉戸側に向かって下降傾斜する下向きのガイド面を有する傾斜板と、ランナー部材に設けられたダンパと、中間部がランナー部材に軸支され、一端が上方に突出すると共に他端がダンパに当接するレバーと、を含む減速機構を有し、戸板が閉じる際にはレバーの上方に突出した一端が傾斜板のガイド面に当接し傾斜に沿って下方に案内されることでレバーが揺動し、これに伴ってレバーの他端がダンパを押動し、ダンパの緩衝作用により戸板の閉速度が減速される、ことを特徴とする。
この構成によれば、吊り戸タイプの戸板を閉じる際に、減速機構を構成するレバーの上方に突出した一端が傾斜板の下向きのガイド面に当接案内されて揺動し、レバーの他端がダンパを押動し、ダンパの緩衝作用により戸板の閉速度が減速されるから、全閉状態になる手前よりブレーキ力を働かせて戸板を緩やかに閉じることができる。
本発明の建具用ランナーは、ガイドレール内においてランナー部材の開戸側端部に連結され戸板の閉動作中に戸板を閉じる方向に付勢するスライドアシスト機構を備えていることが望ましい。
この構成によれば、ブレーキ機能と共に、戸板を緩やかに閉じる動作の中程で戸板を閉じるアシスト力を働かせる機能を備え、これらを実現するためのソフトクローズ機構とスライドアシスト機構を別体構造とすることができるため、シンプルな構造となると共に汎用部品を利用することができ、製作コストが低減できる。
スライドアシスト機構は、傾斜板の開戸側端部に設けられた係合突起と、戸板の上縁に沿ってランナー部材の開戸側端部に連結されて設けられ、上側が開いた樋形状であって両側部にガイドスリットを有すると共に底部に係合部を有する樋状部材と、両側に突出したガイド軸がガイドスリットに嵌入した状態で樋状部材内を褶動可能に設けられ、樋状部材の係合部に係合することでロックされる一方、係合突起に係合することにより揺動しこのロックが解除されるロック部材と、一端が樋状部材の開戸側端に接続され他端がロック部材に接続された引張りばねと、を備え、戸板が閉じる際には、ロック部材が係合突起と係合することでロック部材のロックが解除され、樋状部材が引張りばねに弾性復帰力により閉戸方向に移動することに伴って戸板を閉じる方向に付勢する構成であることが望ましい。
この構成によれば、戸板を緩やかに閉じる動作中に、ロック部材が係合突起に当接して揺動し、樋状部材に対するロックが解除され、樋状部材が引張りばねに弾性復帰力により閉戸方向に移動することに伴って戸板を閉じるというシンプルな構造でアシスト機能を備えることができる。
本発明の建具用ランナーは、係合突起が金属製であり、傾斜板が樹脂製であって、係合突起が傾斜板の閉戸側部分に対して継合された構成であることが望ましい。
この構成によれば、コストがかかる金属部分は強度を必要とする係合突起のみとし、他の長尺で肉厚になる部分を樹脂製とすることにより、全体として製作コストを抑制できる。
本発明の建具用ランナーは、前記戸板取付部材とダンパとの間にスタビライザーが備えられ、スタビライザーは、中程がランナー部材に軸支され、上端がダンパに当接すると共に下端は前記戸板取付部材の上面に当接し、戸板が閉じる際には、上端がダンパにより押圧され、スタビライザーが揺動することで下端が前記戸板取付部材の上面を押圧する構成であることが望ましい。
吊り戸タイプの戸板を閉じる際に減速機構が機能すると、慣性により戸板が閉戸側へ揺動し戸板を固定しているランナー部材を跳ね上がらせる力が生じるところ、この構成によれば、 スタビライザーがダンパにより押圧されて揺動し、その下端が軸受部の上面を押圧するため、戸板の跳ね上がりを抑えることができる。
本発明の建具用ランナーに係るランナー部材は、ガイドレール内の狭い空間内に収容されなければならないため外形サイズが抑えられており、これに加えて、内部にダンパを収容する構成なので、肉厚が小さくなり、断面積が小さい形状でダンパの伸張抵抗力に対する反力を負担する役目を果たす部材である。
このため、本発明の建具用ランナーに係るランナー部材は、ダンパを収容する収容部のダンパに垂直な断面形状が下に開いたU字形であることが望ましい。
ダンパの伸張抵抗力に対する反力を負担することによってランナー部材の上半分には圧縮応力がかかり、また下半分には引張応力がかかるが、この構成によれば、断面形状が下に開いたU字形であることによって、圧縮応力がかかる上側のランナー部材の断面係数が大きくなるため、折り曲げ強度が確保され、ランナー部材の耐久性を確保することができる。
本発明によれば、吊り戸タイプの戸板を閉じる際に全閉状態になる手前よりブレーキ力を働かせて戸板を緩やかに閉じる機能を備えた建具用ランナーを低コストで提供することができる。
本発明の実施形態にかかる建具用ランナーを示す縦断面正面図である。 図1の建具用ランナーの分解斜視図である。 図1におけるIII-III矢視図である。 図2に示すランナー部材における長手方向中央部の輪切り断面図である。 図2に示す係止部材の斜視図である。 図2に示すロック部材のスライド支軸の軸線を通る縦断面図である。 図1の建具用ランナーの閉戸動作中の減速開始時の状態を示す縦断面正面図である。 図1の建具用ランナーの閉戸動作中の減速途中時の状態を示す縦断面正面図である。 図1の建具用ランナーの閉戸動作中の減速途中で閉戸アシストが開始する前の状態を示す縦断面正面図である。 図1の建具用ランナーの開戸途中の減速終了間際の状態を示す縦断面正面図である。
以下、本発明の実施形態の建具用ランナーについて図面を参照して説明する。
〔基本的構成〕
図1,図2,図3に示すように、この実施形態の建具用ランナー1は、戸枠Fの上縁に設けられたガイドレールR内を走行するガイドローラ2を有するランナー部材3と、戸板Dの上端角部に固定される戸板取付部材4と、ランナー部材3と戸板取付部材4とを連結する支軸5と、を備えている。
〔連結距離調整機構〕
建具用ランナー1は、ランナー部材3と戸板取付部材4との連結距離を調整する連結距離調整機構を備えている。連結距離調整機構は、支軸5によるランナー部材3と戸板取付部材4との連結距離を調整するために備えられるものであって戸板取付部材4に内蔵されているが、ここでは詳しく図示しない。
〔減速機構〕
図1に示すように、建具用ランナー1は減速機構Aを備えている。この減速機構Aは、ガイドレールRに設けられた傾斜板6と、ランナー部材3を長尺にしてランナー部材3の開閉方向両端のガイドローラ2,2間に位置してランナー部材3内に設けられたダンパ7と、中間部が支軸17を介してランナー部材3に軸支され、一端が上方に突出すると共に他端がダンパ7に当接するレバー8と、を含む。
この実施形態のダンパ7には市販されている周知のオイルダンパが使用される。ダンパ7の構成は、例えば、シリンダと、ピストンと、シリンダ内の一方のシリンダ室から他方のシリンダ室へ流動するオイルと、オイルの流動を絞る液路と、ピストンを外方へ付勢する図示しないばねと、からなる。ダンパの硬さにより減速のかかる強さを調節することができる。
図1に示すように、傾斜板6は、本体部6aと開戸寄り小片部6bとからなり、本体部6aと開戸寄り小片部6bとにわたり開戸側から閉戸側に向かって下降傾斜する下向きのガイド面6cを有する。本体部6aは、耐久性,表面の平滑性を有する合成樹脂製で長尺体であり、タッピンねじ14でガイドレールRの上面部を挟んで戸枠Fに固定されている。開戸寄り小片部6bは、防錆性,剛性を有する金属製の短尺体であり、開戸側端部が本体部6aに対し下側から組手状に重なりかつ突起と孔とで雌雄嵌合された組手接続部を有し、該組手接続部を除く部分がガイドレールRの上面部に設けられた開口に嵌合されタッピンねじ15で戸枠Fに固定されている。 このように、係合突起9は傾斜板6の本体部6aに継合された開戸寄り小片部6bに一体に形成された構成であるので、コストがかかる金属製部分を強度を必要とする係合突起9のみとして小片に抑え、全体として製作コストを低く抑制できる。傾斜板の長さによって減速のかかる距離を定めることができる。
レバー8は、中心部両側に突出した支軸17を挟んで150度程度開いた屈折棒状であり、一端には傾斜板6の下向きのガイド面6cに当接するローラーであるカムフォロア8aを備え、他端にダンパ7に当接するローラーであるカムフォロア8bを備える。レバー8の一端側及び他端側の支軸17からカムフォロア8a及び8bまでの長さによって減速のかかる強さを調節することができる。
ランナー部材3は、ガイドレールR内の狭い空間内に収容されなければならないため外形サイズが抑えられており、これに加えて、内部に後述するダンパ7を収容する構成であるため肉厚が小さいことが好ましく、断面積が小さい形状でダンパ7の伸張抵抗力に対する反力を負担する部材である。
このため、図4に示すように、ランナー部材3は、ダンパ7を収容する収容部3aのダンパ7に垂直な断面形状が下に開いたU字形であり、外側には縦横にリブ3bがあり、ダンパ7を下側から収容部3aに収容して蓋16で閉じる構成となっている。ランナー部材3は、ダンパ7の伸張抵抗力に対する反力を負担することにより、長尺方向に対し垂直断面の上半分には圧縮応力がかかり、また下半分には引張応力がかかることになるが、断面形状が下に開いたU字形であることによって、圧縮応力がかかる上側のランナー部材3の断面係数が大きくなるので、曲げ強度が確保され、十分な耐久性が得られる。
この減速機構Aの機能について説明する。戸板Dを閉じる際には、減速機構Aを構成するレバー8の一端に備えられたカムフォロア8aが傾斜板6の下向きのガイド面6cに当接案内されて下降する。これに伴ってレバー8が揺動し、レバー8の他端に備えられたカムフォロア8bがダンパ7を押動し、ダンパ7の緩衝作用により戸板Dの閉速度が減速される。このように、全閉状態になる手前よりブレーキ力を働かせて戸板Dを緩やかに閉じることができる。
〔スライドアシスト機構〕
図1に示すように、建具用ランナー1はスライドアシスト機構Bを備えている。このスライドアシスト機構Bは、傾斜板6を構成している開戸寄り小片部6bの戸板幅方向の両側に一体に形成されている係合突起9と、ガイドレールR内に収容され閉戸側端部がランナー部材3の開戸側端部に連結ピン18で連結され開戸側端部に備えたガイドローラ2Aによって支持される樋状部材10と、樋状部材10の両側部10aに設けられたガイドスリット10bに係合案内されるロック部材11と、一端が樋状部材10の開戸側端のばね係止部10eに係止され他端がロック部材11のガイド軸11eに係止された引張ばね12と、を備えている。引張バネ12のストロークの長さによってスライドアシストを行う距離を定めることができる。
図5に示すように、 係合突起9は開戸寄り小片部6bの先端に設けられたブロック状の突起である。係合突起9は図5に示すように幅方向に二股になっている。後述するようにこの二股の間をカムフォロア8aが通過するため、係合突起9とレバー8とが干渉しない。
樋状部材10は、上側が開いた樋形状であって両側部10aにガイドスリット10bを有すると共に底部10cの閉戸端寄りに孔状の係合部10dを有する。
図1,図6に示すように、ロック部材11は、開戸側の略半分がフォークエンド11aであり、このフォークエンド11aを串刺し状に貫通しているガイド軸11eの両端部が樋状部材10の両側部10aに設けられたガイドスリット10bに係合案内される。ロック部材11は、開戸側の残り半分の下端部が樋状部材10の係合部(孔)10dに落ち込み係合するロック部11bを有すると共に、係合突起9に係合する上端閉戸側係合部11c及び上端開戸側係合部11dを有する。
ロック部材11は、閉戸動作における全閉の手前で及び全閉状態からの閉戸動作における少し開戸した時点で、上端閉戸側係合部11cと上端開戸側係合部11dとが係合突起9を挟む位置になり、一方が係合突起9に当接及び押動することでロック部材11が揺動し、ロック部11bと係合部10dとの係合又は解離を行う。これによって、ロック部材11は、引張ばね12が延びた状態においてロック部材11と樋状部材10とのロックが行われ、またはロック部材11と樋状部材10とのロックが解除されて引張ばね12の縮んでいく復元力で樋状部材10が閉戸方向に移動する。
スライドアシスト機構Bは、減速機構Aと分離して構成され、減速機構Aと接続された構成なので、各機構を簡易に製作することができ、これらの機構を一体的に備えたダンパなどを利用する必要がないため、コストが低減できる。
〔スタビライザー〕
図1,図2,図3に示すように、建具用ランナー1は、ランナー部材3における戸板取付部材4とダンパ7との間にスタビライザー13を備えている。このスタビライザー13は、中程がランナー部材3に支軸19を介して軸支され、上端13bがダンパ7のピストン7aに当接すると共に支軸5を避けて両側に水平に二股に延びた下端である二股アーム部13aを有し、この二股アーム部13aが戸板取付部材4の上面に当接する。戸板Dが閉じる際には、上端13bがダンパ7により押圧され、スタビライザー13が揺動することで二股アーム部13aが戸板取付部材4の上面を押圧する。
吊り戸タイプの戸板Dを閉じる際に、減速機構Aが機能すると、建具用ランナー1は戸板Dが閉戸側へ揺動し戸板Dを固定しているランナー部材3を跳ね上がらせる力が生起するが、上述のようにスタビライザー13を備えていることにより、ダンパ7により押圧され揺動するスタビライザー13の下端が戸板取付部材4の上面を押圧し戸板Dの跳ね上がりを抑えることができる。
続いて、上記のように構成された建具用ランナー1の動作について説明する。
人力により建具用ランナー1を全開状態から閉戸してきて、戸枠Fと戸板Dとの開戸寸法が例えば170mmになるときの各部品の位置関係を図7に示す。この状態では、レバー8の上端のカムフォロア8aが係合突起9に対応する位置に来るので、減速開始の直前状態にある。係合突起9は二股に垂下しており、カムフォロア8aは係合突起9の二股の中間部分を通って係合突起9に干渉することなく閉戸方向へ通過することができる。レバー8の上端のカムフォロア8aは、係合突起9を通過すると、傾斜板6のガイド面6cに当接して漸次に押し下げられていくので、レバー8が揺動し、レバー8の下端のカムフォロア8bがダンパ7を押圧し、ダンパ7による緩衝作用で閉戸速度が減速する。
戸板Dが図7に示す位置より例えばさらに50mm移動し戸枠Fと戸板Dとの開戸寸法が例えば120mmになるときの各部品の位置関係を図8に示す。この状態では、ロック部材11の上端開戸側係合部11dが係合突起9に当接し係合突起9によって持ち上げられる(図8において時計回りに回転される)ことになるので、図9に示すように、ロック部材11のロック部11bが樋状部材10の係合部(孔)10dから上に離脱し、ロック部材11による樋状部材10に対するロックが外れる。このため、引張ばね12の復元力により樋状部材10が閉戸方向に移動を開始し、引張ばね12の復元力が閉戸方向のアシスト力になってランナー部材3に伝わる。
レバー8の上端のカムフォロア8aが傾斜板6のガイド面6cに案内される終点に到達するまでは、カムフォロア8aがガイド面6cによって徐々に押し下げられるため、レバー8が揺動し、レバー8の下端のカムフォロア8bがダンパ7を押圧し、ダンパ7がスタビライザー13の上端13bを押圧し、スタビライザー13の二股アーム部13aが戸板取付部材4を押圧する。これにより、戸板Dの跳ね上がりを抑えることができる。レバー8の上端のカムフォロア8aが傾斜板6のガイド面6cに案内される終点に到達した後は、戸板Dから手を放しても引張ばね12の復元力が閉戸方向のアシスト力となって全閉状態まで閉戸し、図1に示す状態になる。
一方、図1に示す全閉状態から戸板Dを開いていくと、レバー8の上端のカムフォロア8aがガイド面6cに案内される時点よりダンパ7の復元力でレバー8が揺動していく。戸板Dを開いていくことに伴い樋状部材10が移動していく過程で、引張ばね12が伸張していき付勢力を高める。図10に示す位置関係になり、ロック部材11のロック部11bが樋状部材10の係合部(孔)10dに対応すると、ロック部材11が図において反時計回りに揺動し、ロック部11bが係合部(孔)10dに落ち込んで係合し、上端閉戸側係合部11cも下方に移動するため、係合突起9とロック部材11との係合が解除される。これ以降、戸板Dを自由に開いていくことができる。
1 建具用ランナー
F 戸枠
D 戸板
R ガイドレール
2 ガイドローラ
3 ランナー部材
3a 収容部
4 戸板取付部材
5 支軸
A 減速機構
B スライドアシスト機構
6 傾斜板
6c ガイド面
7 ダンパ
8 レバー
9 係合突起
10 樋状部材
10a 両側部
10b ガイドスリット
10c 底部
10d 係合部
11 ロック部材
12 引張ばね
13 スタビライザー
13a 二股アーム部(下端)

Claims (6)

  1. 戸枠の上縁に設けられたガイドレール内を走行するガイドローラを有するランナー部材と、戸板の上端角部に固定される戸板取付部材と、前記ランナー部材と前記戸板取付部材とを連結する支軸と、を備えた建具用ランナーであって、
    前記ガイドレールに設けられ開戸側から閉戸側に向かって下降傾斜する下向きのガイド面を有する傾斜板と、
    前記ランナー部材に設けられたダンパと、
    中間部が前記ランナー部材に軸支され、一端が上方に突出すると共に他端が前記ダンパに当接するレバーと、
    を含む減速機構を有し、
    前記戸板が閉じる際には前記レバーの上方に突出した一端が前記傾斜板の前記ガイド面に当接し傾斜に沿って下方に案内されることで該レバーが揺動し、これに伴って前記レバーの他端が前記ダンパを押動し、前記ダンパの緩衝作用により戸板の閉速度が減速される、
    ことを特徴とする、建具用ランナー。
  2. 前記ガイドレール内において前記ランナー部材の開戸側端部に連結され前記戸板の閉動作中に前記戸板を閉じる方向に付勢するスライドアシスト機構を備えた、請求項1に記載の建具用ランナー。
  3. 前記スライドアシスト機構は、
    前記傾斜板の開戸側端部に設けられた係合突起と、
    前記戸板の上縁に沿って前記ランナー部材の開戸側端部に連結されて設けられ、上側が開いた樋形状であって両側部にガイドスリットを有すると共に底部に係合部を有する樋状部材と、
    両側に突出したガイド軸が前記ガイドスリットに嵌入した状態で前記樋状部材内を褶動可能に設けられ、前記樋状部材の係合部に係合することでロックされる一方、前記係合突起に係合することにより揺動しこのロックが解除されるロック部材と、
    一端が前記樋状部材の開戸側端に接続され他端が前記ロック部材に接続された引張りばねと、を備え、
    前記戸板が閉じる際には、前記ロック部材が前記係合突起と係合することで前記ロック部材のロックが解除され、前記樋状部材が前記引張りばねに弾性復帰力により閉戸方向に移動することに伴って前記戸板を閉じる方向に付勢する、請求項2に記載の建具用ランナー。
  4. 前記係合突起は金属製であり、前記傾斜板は樹脂製であって、前記係合突起は前記傾斜板の閉戸側部分に対して継合された、請求項3に記載の建具用ランナー。
  5. 前記戸板取付部材と前記ダンパとの間にスタビライザーが備えられ、
    前記スタビライザーは、中程が前記ランナー部材に軸支され、上端が前記ダンパに当接すると共に下端は前記戸板取付部材の上面に当接し、
    前記戸板が閉じる際には、前記上端が前記ダンパにより押圧され、前記スタビライザーが揺動することで前記下端が前記戸板取付部材の上面を押圧する、
    請求項1から4のいずれかに記載の建具用ランナー。
  6. 前記ランナー部材は、前記ダンパを収容する収容部の前記ダンパに垂直な断面形状が下に開いたU字形である、請求項1から5のいずれかに記載の建具用ランナー。
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