JP5697409B2 - 建具用ランナー - Google Patents
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Description
このため、本発明の建具用ランナーに係るランナー部材は、ダンパを収容する収容部のダンパに垂直な断面形状が下に開いたU字形であることが望ましい。
〔基本的構成〕
図1,図2,図3に示すように、この実施形態の建具用ランナー1は、戸枠Fの上縁に設けられたガイドレールR内を走行するガイドローラ2を有するランナー部材3と、戸板Dの上端角部に固定される戸板取付部材4と、ランナー部材3と戸板取付部材4とを連結する支軸5と、を備えている。
建具用ランナー1は、ランナー部材3と戸板取付部材4との連結距離を調整する連結距離調整機構を備えている。連結距離調整機構は、支軸5によるランナー部材3と戸板取付部材4との連結距離を調整するために備えられるものであって戸板取付部材4に内蔵されているが、ここでは詳しく図示しない。
図1に示すように、建具用ランナー1は減速機構Aを備えている。この減速機構Aは、ガイドレールRに設けられた傾斜板6と、ランナー部材3を長尺にしてランナー部材3の開閉方向両端のガイドローラ2,2間に位置してランナー部材3内に設けられたダンパ7と、中間部が支軸17を介してランナー部材3に軸支され、一端が上方に突出すると共に他端がダンパ7に当接するレバー8と、を含む。
この実施形態のダンパ7には市販されている周知のオイルダンパが使用される。ダンパ7の構成は、例えば、シリンダと、ピストンと、シリンダ内の一方のシリンダ室から他方のシリンダ室へ流動するオイルと、オイルの流動を絞る液路と、ピストンを外方へ付勢する図示しないばねと、からなる。ダンパの硬さにより減速のかかる強さを調節することができる。
このため、図4に示すように、ランナー部材3は、ダンパ7を収容する収容部3aのダンパ7に垂直な断面形状が下に開いたU字形であり、外側には縦横にリブ3bがあり、ダンパ7を下側から収容部3aに収容して蓋16で閉じる構成となっている。ランナー部材3は、ダンパ7の伸張抵抗力に対する反力を負担することにより、長尺方向に対し垂直断面の上半分には圧縮応力がかかり、また下半分には引張応力がかかることになるが、断面形状が下に開いたU字形であることによって、圧縮応力がかかる上側のランナー部材3の断面係数が大きくなるので、曲げ強度が確保され、十分な耐久性が得られる。
図1に示すように、建具用ランナー1はスライドアシスト機構Bを備えている。このスライドアシスト機構Bは、傾斜板6を構成している開戸寄り小片部6bの戸板幅方向の両側に一体に形成されている係合突起9と、ガイドレールR内に収容され閉戸側端部がランナー部材3の開戸側端部に連結ピン18で連結され開戸側端部に備えたガイドローラ2Aによって支持される樋状部材10と、樋状部材10の両側部10aに設けられたガイドスリット10bに係合案内されるロック部材11と、一端が樋状部材10の開戸側端のばね係止部10eに係止され他端がロック部材11のガイド軸11eに係止された引張ばね12と、を備えている。引張バネ12のストロークの長さによってスライドアシストを行う距離を定めることができる。
図1,図2,図3に示すように、建具用ランナー1は、ランナー部材3における戸板取付部材4とダンパ7との間にスタビライザー13を備えている。このスタビライザー13は、中程がランナー部材3に支軸19を介して軸支され、上端13bがダンパ7のピストン7aに当接すると共に支軸5を避けて両側に水平に二股に延びた下端である二股アーム部13aを有し、この二股アーム部13aが戸板取付部材4の上面に当接する。戸板Dが閉じる際には、上端13bがダンパ7により押圧され、スタビライザー13が揺動することで二股アーム部13aが戸板取付部材4の上面を押圧する。
人力により建具用ランナー1を全開状態から閉戸してきて、戸枠Fと戸板Dとの開戸寸法が例えば170mmになるときの各部品の位置関係を図7に示す。この状態では、レバー8の上端のカムフォロア8aが係合突起9に対応する位置に来るので、減速開始の直前状態にある。係合突起9は二股に垂下しており、カムフォロア8aは係合突起9の二股の中間部分を通って係合突起9に干渉することなく閉戸方向へ通過することができる。レバー8の上端のカムフォロア8aは、係合突起9を通過すると、傾斜板6のガイド面6cに当接して漸次に押し下げられていくので、レバー8が揺動し、レバー8の下端のカムフォロア8bがダンパ7を押圧し、ダンパ7による緩衝作用で閉戸速度が減速する。
F 戸枠
D 戸板
R ガイドレール
2 ガイドローラ
3 ランナー部材
3a 収容部
4 戸板取付部材
5 支軸
A 減速機構
B スライドアシスト機構
6 傾斜板
6c ガイド面
7 ダンパ
8 レバー
9 係合突起
10 樋状部材
10a 両側部
10b ガイドスリット
10c 底部
10d 係合部
11 ロック部材
12 引張ばね
13 スタビライザー
13a 二股アーム部(下端)
Claims (6)
- 戸枠の上縁に設けられたガイドレール内を走行するガイドローラを有するランナー部材と、戸板の上端角部に固定される戸板取付部材と、前記ランナー部材と前記戸板取付部材とを連結する支軸と、を備えた建具用ランナーであって、
前記ガイドレールに設けられ開戸側から閉戸側に向かって下降傾斜する下向きのガイド面を有する傾斜板と、
前記ランナー部材に設けられたダンパと、
中間部が前記ランナー部材に軸支され、一端が上方に突出すると共に他端が前記ダンパに当接するレバーと、
を含む減速機構を有し、
前記戸板が閉じる際には前記レバーの上方に突出した一端が前記傾斜板の前記ガイド面に当接し傾斜に沿って下方に案内されることで該レバーが揺動し、これに伴って前記レバーの他端が前記ダンパを押動し、前記ダンパの緩衝作用により戸板の閉速度が減速される、
ことを特徴とする、建具用ランナー。 - 前記ガイドレール内において前記ランナー部材の開戸側端部に連結され前記戸板の閉動作中に前記戸板を閉じる方向に付勢するスライドアシスト機構を備えた、請求項1に記載の建具用ランナー。
- 前記スライドアシスト機構は、
前記傾斜板の開戸側端部に設けられた係合突起と、
前記戸板の上縁に沿って前記ランナー部材の開戸側端部に連結されて設けられ、上側が開いた樋形状であって両側部にガイドスリットを有すると共に底部に係合部を有する樋状部材と、
両側に突出したガイド軸が前記ガイドスリットに嵌入した状態で前記樋状部材内を褶動可能に設けられ、前記樋状部材の係合部に係合することでロックされる一方、前記係合突起に係合することにより揺動しこのロックが解除されるロック部材と、
一端が前記樋状部材の開戸側端に接続され他端が前記ロック部材に接続された引張りばねと、を備え、
前記戸板が閉じる際には、前記ロック部材が前記係合突起と係合することで前記ロック部材のロックが解除され、前記樋状部材が前記引張りばねに弾性復帰力により閉戸方向に移動することに伴って前記戸板を閉じる方向に付勢する、請求項2に記載の建具用ランナー。 - 前記係合突起は金属製であり、前記傾斜板は樹脂製であって、前記係合突起は前記傾斜板の閉戸側部分に対して継合された、請求項3に記載の建具用ランナー。
- 前記戸板取付部材と前記ダンパとの間にスタビライザーが備えられ、
前記スタビライザーは、中程が前記ランナー部材に軸支され、上端が前記ダンパに当接すると共に下端は前記戸板取付部材の上面に当接し、
前記戸板が閉じる際には、前記上端が前記ダンパにより押圧され、前記スタビライザーが揺動することで前記下端が前記戸板取付部材の上面を押圧する、
請求項1から4のいずれかに記載の建具用ランナー。 - 前記ランナー部材は、前記ダンパを収容する収容部の前記ダンパに垂直な断面形状が下に開いたU字形である、請求項1から5のいずれかに記載の建具用ランナー。
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