JP5696999B2 - 金属ナノ粒子コロイドの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属ナノ粒子コロイドの製造方法に関する。
金属ナノ粒子コロイドとは、金属ナノ粒子が分散されてなるコロイドである。金属ナノ粒子は、裸の状態でそれ自体の性状を安定に保つことが物理化学的に困難であり、化学反応性が著しいので、界面活性剤などの配位子でその表面を被覆して安定化させた後、油のような溶媒に溶かし込んでコロイドの形で取り扱われている。
従来、金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の製造技術において、多くの開発努力が金属ナノ粒子のサイズをより小さく、より均一にするという方向に注がれていたが、近年、微粒子の形状を制御して、異方性形状の金属ナノ粒子を有する形成する技術の開発が望まれている。
例えば、異方性形状の金属ナノ粒子は、表面積を大きくすることができ、表面での触媒反応の効果を高めることができるためである。しかし、金属ナノ粒子の大きさは小さく、異方性形状の金属ナノ粒子を有する金属ナノ粒子コロイドの生成は困難であった。
特許文献1、2(下記)には、活性液面連続真空蒸着法により、金属ナノ粒子コロイドを高効率で合理的に製造する方法が開示されている。活性液面連続真空蒸着法は、表面が界面活性剤分子に覆われた油などの液体溶媒の表面に、真空中で塊状の金属・合金を加熱して蒸発させた金属原子を吸着させ、液体媒質表面で微粒子を発生させ、それを捕集する方法である。
ここで、界面活性剤分子の膜は飛来する金属原子を有効に捕獲する役割をなし、同時に、金属原子が凝縮して発生した直後の金属ナノ粒子の表面を被覆して、金属ナノ粒子を油などの溶媒になじませて溶かし込む役割をする。さらに、界面活性剤の被覆層は不安定な金属ナノ粒子がお互いに衝突し、融合合体して、大きな粒子あるいは金属塊に成長するのを押さえるバリアーの役割をなしている。
この過程を回転するドラムの真空容器内で連続的行うことにより、均一な大きさのナノ粒子が油溶媒に高濃度で分散したコロイド系が生成されることになる。この方法は、最も小さく、均一なサイズの金属・合金微粒子コロイドが簡単な装置で容易に得られ、かつ多くの種類の金属・合金に適用できる。
しかし、活性液面連続真空蒸着法では、磁性流体等に用いられる強磁性金属ナノ粒子コロイドを製造することは容易であったが、非磁性金属ナノ粒子コロイドを形成することは困難であった。また、この方法でも、金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の形状を異方性形状とすることも困難であった。
特開昭60−162704号公報 特開昭60−161490号公報
本発明は、非磁性で、様々な形状の金属ナノ粒子を有する金属ナノ粒子コロイドの製造方法を提供することを課題とする。
本発明の金属ナノ粒子コロイドの製造方法は、無極性炭化水素油に有機分子で被膜された金属ナノ粒子を分散させてなる金属ナノ粒子コロイドを製造する方法であって、室温で10−3Torr以下の蒸気圧を有する無極性炭化水素油に、親水基と親油基とを有し、前記親水基の末端がN原子、S原子、P原子若しくはO原子のいずれかの原子である有機分子、又は、前記親水基の末端にNH基、NH基、SH基、PO基若しくはOH基のいずれかの官能基を有する有機分子を混合して、下地液体を調整する工程と、前記下地液体を回転自在の真空ドラム内に注入し、前記真空ドラム内に備えられたるつぼに非磁性金属材料を装填してから、前記真空ドラム内を減圧するとともに前記真空ドラムを回転させた状態で、前記真空ドラムの内壁面に付着して前記回転ドラムとともに回転する前記下地液体に前記非磁性金属材料を蒸着する工程と、を有することを特徴とする。
本発明の金属ナノ粒子コロイドの製造方法は、前記無極性炭化水素油がアルキルナフタリン、パラフィン又はナフテンのいずれかであることを特徴とする。本発明の金属ナノ粒子コロイドの製造方法は、前記非磁性金属材料がCu、Ag、Au、Sn、Bi、Cr、Dy、In、Mn、Nd、PdまたはZnのいずれかであることを特徴とする。
本発明の金属ナノ粒子コロイドの製造方法は、前記有機分子が脂肪族アミン、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、メルカプタン、リン酸エステル、脂肪族リン酸化物、アルキルアミン脂肪酸塩、ポリプロピレンオキシド脂肪酸エーテル、チオール、又はコハク酸誘導体のいずれかであることを特徴とする。コハク酸誘導体としては、コハク酸ポリエチレンアミンポリプロピレンオキシド脂肪酸エーテル、ポリブテニルコハク酸ポリアミンイミド、ポリブテニルコハク酸エステルなどがあげられる。
本発明の金属ナノ粒子コロイドの製造方法は、前記下地液体中の前記有機分子の濃度を3体積%以上20体積%以下とすることを特徴とする。
本発明の金属ナノ粒子コロイドの製造方法は、前記真空ドラムの下地走行速度を10mm/s以上500mm/s以下とすることを特徴とする。
本発明の金属ナノ粒子コロイドは、先に記載の金属ナノ粒子コロイドの製造方法により製造された金属ナノ粒子コロイドであって、室温で10−3Torr以下の蒸気圧を有する無極性炭化水素油と、前記無極性炭化水素油中に分散され、非磁性金属からなり、形状が略球状(概球形)、略板状(扁平フレーク状)、略柱状(棒状)、略繊維状、非球形(不定形)、球形、多角形八面体、又は六角柱のいずれかである金属ナノ粒子と、前記金属ナノ粒子にN原子、S原子、P原子、エステル結合のO原子、エーテル結合のO原子若しくはエポキシ結合のO原子のいずれかの原子、又は、NH基、NH基、SH基、PO基若しくはOH基のいずれかの官能基を介して接合されている有機分子を有することを特徴とする。
本発明の金属ナノ粒子コロイドの製造方法は、無極性炭化水素油に有機分子で被膜された金属ナノ粒子を分散させてなる金属ナノ粒子コロイドを製造する方法であって、室温で10−3Torr以下の蒸気圧を有する無極性炭化水素油に、親水基と親油基とを有し、前記親水基の末端がN原子、S原子、P原子若しくはO原子のいずれかの原子である有機分子、又は、前記親水基の末端にNH基、NH基、SH基、PO基若しくはOH基のいずれかの官能基を有する有機分子を混合して、下地液体を調整する工程と、前記下地液体を回転自在の真空ドラム内に注入し、前記真空ドラム内に備えられたるつぼに非磁性金属材料を装填してから、前記真空ドラム内を減圧するとともに前記真空ドラムを回転させた状態で、前記真空ドラムの内壁面に付着して前記回転ドラムとともに回転する前記下地液体に前記非磁性金属材料を蒸着する工程と、を有する構成なので、金属ナノ粒子を非磁性金属で構成して非磁性の金属ナノ粒子とすることができるとともに、非磁性金属材料と有機分子を種々組み合わせることによって、様々な形状の金属ナノ粒子を有する金属ナノ粒子コロイドを製造できる。
本発明の金属ナノ粒子コロイドは、先に記載の金属ナノ粒子コロイドの製造方法により製造された金属ナノ粒子コロイドであって、室温で10−3Torr以下の蒸気圧を有する無極性炭化水素油と、前記無極性炭化水素油中に分散され、非磁性金属からなり、形状が略球状(概球形)、略板状(扁平フレーク状)、略柱状(棒状)、略繊維状、非球形(不定形)、球形、多角形八面体、又は六角柱のいずれかである金属ナノ粒子と、前記金属ナノ粒子にN原子、S原子、P原子、エステル結合のO原子、エーテル結合のO原子若しくはエポキシ結合のO原子のいずれかの原子、又は、NH基、NH基、SH基、PO基若しくはOH基のいずれかの官能基を介して接合されている有機分子を有する構成なので、金属ナノ粒子を非磁性金属で構成して非磁性の金属ナノ粒子とすることができるとともに、略球状(概球形)、略板状(扁平フレーク状)、略柱状(棒状)、略繊維状、非球形(不定形)、球形、多角形八面体、又は六角柱のいずれかの形状の金属ナノ粒子を有する金属ナノ粒子コロイドとすることができる。
本発明の実施形態である金属ナノ粒子コロイドの製造方法の一例を示すフローチャートである。 下地液体の一例を示す概略断面図である。 金属ナノ粒子コロイドの製造装置の一例を示す概略図である。 金属ナノ粒子コロイドの生成の微視的状況を示す概念図である。 本発明の実施形態である金属ナノ粒子コロイドの一例を示す図であって、図5(a)は概略断面図であり、図5(b)は図5(a)のB部拡大図であり、図5(c)は図5(b)のC部拡大図である。
(本発明の実施形態)
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態である金属ナノ粒子コロイドの製造方法及び金属ナノ粒子コロイドを説明する。
まず、本発明の実施形態である金属ナノ粒子コロイドの製造方法を説明する。図1は、本発明の実施形態である金属ナノ粒子コロイドの製造方法の一例を示すフローチャートである。
図1に示すように、本発明の実施形態である金属ナノ粒子コロイドの製造方法は、下地液体調整工程S1と、活性液面連続真空蒸着工程S2と、を備えている。
下地液体調整工程S1は、金属ナノ粒子コロイドを製造するために活性液面連続真空蒸着工程で用いる下地液体を調整する工程である。図2に示すように、容器23内に満たした無極性炭化水素油3に、所定の濃度となるように親水基と親油基とを有し、前記親水基の末端がN原子、S原子、P原子若しくはO原子のいずれかの原子である有機分子、又は、前記親水基の末端にNH基、NH基、SH基、PO基若しくはOH基のいずれかの官能基を有する有機分子2を混合して、下地液体40を調整する。なお、図2では、有機分子2を、前記親水基側を円形状で示し、前記親油基側を棒状に模式的に示している。
無極性炭化水素油3は、室温で10−3Torr以下の蒸気圧を有する油を用いることが好ましい。真空ドラムを回転させても、真空ドラムの内壁面に所定の厚さで付着させることができ、金属材料を蒸着することができるとともに、界面活性剤として用いる有機分子は親水性親油性バランス値(HLB値)が9以下のものであれば、混合してもミセルを作ることなく一様に溶解するので、活性液面連続真空蒸着法の下地液体として適切に用いることができるためである。無極性炭化水素油3がアルキルナフタリン、パラフィン又はナフテンのいずれかであることが好ましい。
アルキルナフタリンのアルキル基は、炭素数が12以上24以下であることが好ましい。この範囲の炭素数にすることにより、分子量を適切な範囲としてコロイドの安定性を適切な範囲とすることができる。炭素数が12未満の場合は、蒸気圧が高くなり好ましくなく、炭素数が24を超える場合は溶液が粘重となり流動性が失われ好ましくない。
有機分子2は、脂肪族アミン、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、メルカプタン、リン酸エステル、脂肪族リン酸化物、アルキルアミン脂肪酸塩、ポリプロピレンオキシド脂肪酸エーテル、チオール又はコハク酸誘導体のいずれかであることが好ましい。コハク酸誘導体としては、コハク酸ポリエチレンアミンポリプロピレンオキシド脂肪酸エーテル、ポリブテニルコハク酸ポリアミンイミド、ポリブテニルコハク酸エステルなどがあげられる。
脂肪族アミンは、例えばオレインアミド(慣用的にオレイルアミンという)、ステアリンアミド(慣用的にステアリルアミンという)、パルミチルアミン、ミリスチルアミン、ラウリルアミンなどの一級アミンの他、ジステアリルアミン、ジオレイルアミンなどの二級アミン、トリオクチルアミン、ジメチルパルメチルアミンなどの三級アミンが挙げられる。さらに、両端にそれぞれアミノ基を有する上記すべてのアミン類のジアミンであってもよいし、上記すべてのアミン類の重合体のポリアミンであってもよい。無極性炭化水素油3にミセルを作ることなく均一に溶解するために、HLB値が9以下のものが好適である。
ソルビタン脂肪酸エステルは、例えばソルビタンモノステアリン酸エステル、ソルビタンモノオレイン酸エステル、ソルビタントリステアリン酸エステル、ソルビタントリオレイン酸アステルの他、ソルビタントリラウリン酸エステル、ソルビタントリパルミチン酸エステルなどが挙げられ、HLB値が9以下のものが好適である。
ポリグリセリン脂肪酸エステルは、グリセリンの脱水縮合多量体の脂肪酸エステルで、HLB値が5以下のものが好適である。例示すると、テトラグリセリンペンタオレート、ヘキサグリセリンペンタオレートなどが挙げられる。
チオール(メルカプタン)は、ステアリルメルカプタンやオレイルメルカプタンの他、パルミチルメルカプタン、ミリスチルメルカプタン、ラウリルメルカプタンなどであるが、対応するアルコールより蒸気圧が高いので、分子量が大きいものの方が好ましい。
コハク酸誘導体としては、まず、ドデセニルコハク酸、アルケニルコハク酸、ポリブテニルニルコハク酸などが例示される。HLB値が9以下のものが好適である。用いうる親油基は幅広い。なお、コハク酸のアミン(イミド)誘導体については、アミン類の後に記載した。
リン酸エステルは、トリオレールリン酸エステル、トリステアリルリン酸エステル、トリパルミチルリン酸エステル、トリミリスチルリン酸エステル、トリラウリルリン酸エステル、トリオクチルリン酸エステルの中から選択される。
脂肪族リン酸化物は、トリミリスチルフォスフィン酸化物、トリラウリルフォスフィン酸化物、トリオクチルフォスフィン酸化物およびこれら異なった親油基の置換体などから選択される。
アルキルアミン脂肪酸塩は、前記脂肪族アミンの脂肪酸塩のすべてから選択される。例えば三級アミンのトリオクチルアミンオレート、トリオクチルアミンステアレート、二級アミンのジオレイルアミンオレートなどであり、多種類の物質が用いうる。
コハク酸のアミン(イミド)誘導体としては、コハク酸ポリエチレンアミンが挙げられ、モノエチレンジアミンコハク酸イミド、ジエチレントリアミンコハク酸イミド、トリエチレンテトラミンコハク酸イミド、テトラエチレンペンタミンコハク酸イミド、ペンタエチレンヘキサミンコハク酸イミド、およびこれらの混合物から選ばれる。また前記コハク酸誘導体の当該ポリエチレンアミンもこれに含まれる。
ポリプロピレンオキシド脂肪酸エーテルは、プロピレンオキシドオレイルエーテル、エチレンオキシドステアリルエーテル、あるいはポリプロピレンオキシドオレイルエーテル、ポリプロピレンエチレンオキシドステアリルエーテル等であり、プロピレンキシドの重合度は2〜7の範囲が好適である。また、プロピレンオキシドに替えてエチレンオキシドとしても、また両者の共重合体としても、HLBが9以下であれば使用することができる。
またエーテルに替えてこれらに対応するエステルであっても、同様にHLBが9以下であれば使用することができる。
下地液体40中の有機分子2の濃度を3体積%以上20体積%以下とすることが好ましい。蒸着の際、非磁性金属材料を取り囲む有機分子の数を適切にして、金属ナノ粒子を非磁性金属で構成して非磁性の金属ナノ粒子とすることができるとともに、様々な形状の金属ナノ粒子を有する金属ナノ粒子コロイドを製造できるためである。
活性液面連続真空蒸着工程S2は、活性液面連続真空蒸着装置を用い、下地液体の活性液面に連続して金属材料を真空蒸着する工程である。図3は、活性液面連続真空蒸着装置の一例を示す概略図である。図3に示すように、活性液面連続真空蒸着装置50は、断面形状が円形状で、断面円周方向の一方向42に回転可能な真空ドラム30を有して概略構成されている。
真空ドラム30の壁面の一部には内部と外部とを連通する孔部(図示略)が設けられ、開閉自在の扉部(図示略)が設けられている。これにより、真空ドラム30の内部に材料等を搬入可能とされている。
真空ドラム35の内部中央部には、るつぼ35が配置されている。るつぼ35の真空ドラム35の内底部と反対側は開口部とされている。また、るつぼ35の内底部側はヒーター配線34に取り囲まれている。ヒーター配線34を加熱することにより、るつぼ35は加熱可能とされている。
るつぼ35は、金属材料が蒸発するのに十分な高い温度まで加熱することができるものであれば何であってもよい。また、ヒーター配線34は、例えば、タングステン抵抗線である。
るつぼ35は、支持部33に配置されている。支持部33の真空ドラム35の内底部と反対側は開口部とされている。支持部33の内底部側及び側面側を取り囲むように、遮蔽板32が設けられている。遮蔽板32により、るつぼ35を加熱しても、蒸発源から放射される輻射熱が遮蔽され、その熱が真空ドラム30の内壁面側に伝達されない構成とされている。
図3に示すように、真空ドラム35の外部には、矢印31の方向に冷却水が流され、真空ドラム35を冷却できる構成とされている。これにより、真空ドラム35の内壁面に付着した下地液体40の温度は室温に保持される。
なお、図では省略しているが、内壁面の近傍に熱電対が設置され、下地液体40の温度をモニターできる構成とされている。
まず、真空ドラム30の扉部を開いて、真空ドラム30の内底部に所定の量の下地液体40を注入する。次に、真空ドラム30の内部中央部のるつぼ35内に所定の量の金属材料36を入れる。
金属材料36は、非磁性金属であることが好ましい。これにより、非磁性の金属ナノ粒子を形成することができる。
非磁性金属は、Cu、Ag、Au、Snが好ましい。様々な形状の金属ナノ粒子を形成できるためである。なお、In、Bi、Pd、Cr、Dy、Mn、Nd又はZnを用いてもよい。
次に、真空ドラム30の扉部を閉じてから、壁面に設けられた別の孔部を介して接続された真空ポンプにより、真空ドラム30の内部を減圧する。真空度は、10−3Torr以上とすることが好ましい。不純物を少なくするとともに、効率的に蒸着できるためである。
次に、真空ドラム30を所定の速度で回転させる。真空ドラム35の下地走行速度は10mm/s以上500mm/s以下とすることが好ましい。所望の様々な形状、大きさの金属ナノ粒子を形成できるからである。
真空ドラム30の回転に伴い、下地液体40は薄い膜状となって真空ドラム30の内壁面に付着し、内壁面の上部まで展開して、真空ドラム30の内壁面は下地液体40で一様に濡れた状態になる。
次に、ヒーター配線34を加熱して、るつぼ35を所定の温度に加熱する。これにより、るつぼ35内の金属材料36を加熱して、金属材料36を蒸着する。図3に示すように、るつぼ35に設けられた開口部により、金属材料36は矢印37に示す方向に蒸着される。るつぼ35の加熱温度は、用いる金属材料の種類に応じて適宜設定する。
真空ドラム30の内部上部側には、真空ドラム30の回転とともに、真空ドラム35の内壁面に付着した下地液体40が移動している。そのため、金属材料36は、連続的に下地液体40の表面に蒸着される。
有機分子は界面活性剤として機能し、下地液体40の表面では、親油基側を無極性炭化水素油3の内部に配置し、油を嫌う性質の親水基の末端のN原子、S原子、P原子若しくはO原子のいずれかの原子、又は、前記親水基の末端のNH基、NH基、SH基、PO基若しくはOH基のいずれかの官能基を液面から突出させるように配列して有機分子2が配置される。その結果,下地液体40の表面は付着性に富んだ表面に改質されている。そのため、この液面を活性液面と呼称する。
そのため、図4に示すように、金属材料36は下地液体40の表面に達すると、下地液体40に効率よく付着し、素早く所定の大きさ、形状で有機分子2に取り囲まれ、所定の大きさ、形状の金属ナノ粒子1が形成される。
金属ナノ粒子1の大きさ、形状は、金属材料、有機分子を適宜設定することにより、所望のものとすることができる。
有機分子2に取り囲まれた金属ナノ粒子1は、油になじむ状態であるので、容易に無極性炭化水素油3の内部に取り込まれ、金属ナノ粒子コロイド10を形成する。その後、金属ナノ粒子コロイド10は、真空ドラム35の回転とともに、真空ドラムの内底部側に移動される。なお、蒸着される下地液体40は、真空ドラム35の回転により連続的に回転ドラムの内部上部に供給されるので、連続的に金属ナノ粒子コロイド10が形成される。
蒸着工程を連続的に行うことにより、金属ナノ粒子1の濃度を徐々に高めることができ、高濃度の安定した金属ナノ粒子コロイド10を形成することができる。蒸着工程を終了し、真空ドラム35の内部を常圧にした後、扉部を開けて、形成した金属ナノ粒子コロイド10を取り出す。
図5は、本発明の実施形態である金属ナノ粒子コロイドの一例を示す図であって、図5(a)は概略断面図であり、図5(b)は図5(a)のB部拡大図であり、図5(c)は図5(b)のC部拡大図である。図5に示すように、金属ナノ粒子コロイド10は、容器21内に満たされている。本発明の実施形態である金属ナノ粒子コロイド10は、無極性炭化水素油3と、無極性炭化水素油3中に分散され、有機分子2で被膜された金属ナノ粒子1と、を有して構成されている。
図5(c)に示すように、有機分子2は、NH基の官能基を介して、金属ナノ粒子1に接合されている。しかし、これに限定されるものではなく、N原子、S原子、P原子、エステル結合のO原子、エーテル結合のO原子若しくはエポキシ結合のO原子のいずれかの原子、又は、NH基、NH基、SH基、PO基若しくはOH基のいずれかの官能基を介して接合されていればよい。これにより、金属ナノ粒子との結合を強固にできる。
有機分子2は、脂肪族アミン、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、メルカプタン、コハク酸誘導体、リン酸エステル、脂肪族リン酸化物、アルキルアミン脂肪酸塩、コハク酸ポリエチレンアミン又はポリプロピレンオキシド脂肪酸エーテルなどである。
金属ナノ粒子1は非磁性金属であり、具体的には、Cu、Ag、Au、Sn、Bi、Cr、Dy、In、Mn、Nd、PdまたはZnのいずれかである。これらの材料を用いることにより、非磁性の金属ナノ粒子からなるコロイドを形成できる。無極性炭化水素油3は、室温で10−3Torr以下の蒸気圧を有する油であり、アルキルナフタリン、パラフィン又はナフテンのいずれかである。
図5に示すように、金属ナノ粒子1の形状は略球状とされている。しかし、この形状に限られるものではなく、金属ナノ粒子1の形状は、略球状(概球形)、略板状(扁平フレーク状)、略柱状(棒状)、略繊維状、非球形(不定形)、球形、多角形八面体、又は六角柱などもある。このような形状の金属ナノ粒子とすることにより、触媒特性の優れた金属ナノ粒子コロイド等とすることができる。
金属ナノ粒子1の径dは2nmから300nm程度までの長さとすることができる。
また、略柱状又は繊維状の金属ナノ粒子1とした場合には、その長さを1μm程度とすることができる。なお、形状は、アスペクト比A(長軸/短軸)によって特徴付けられる。A=1の場合を略球状とし、A>1の場合であって、屈曲点の無いものを略柱状又は略板状とし、それ以外のものを略繊維状とする大まかな区分も可能である。
本発明の実施形態である金属ナノ粒子コロイドの製造方法は、無極性炭化水素油3に有機分子2で被膜された金属ナノ粒子1を分散させてなる金属ナノ粒子コロイド10を製造する方法であって、室温で10−3Torr以下の蒸気圧を有する無極性炭化水素油3に、親水基と親油基とを有し、前記親水基の末端がN原子、S原子、P原子若しくはO原子のいずれかの原子である有機分子2、又は、前記親水基の末端にNH基、NH基、SH基、PO基若しくはOH基のいずれかの官能基を有する有機分子2を混合して、下地液体40を調整する工程S1と、下地液体40を回転自在の真空ドラム30内に注入し、真空ドラム30内に備えられたるつぼ35に非磁性金属材料36を装填してから、真空ドラム30内を減圧するとともに真空ドラム30を回転させた状態で、真空ドラム30の内壁面に付着して回転ドラム30とともに回転する下地液体40に非磁性金属材料36を蒸着する工程S2と、を有する構成なので、金属ナノ粒子1を非磁性金属36で構成して非磁性の金属ナノ粒子1とすることができるとともに、様々な形状の金属ナノ粒子1を有する金属ナノ粒子コロイド10を製造できる。
本発明の実施形態である金属ナノ粒子コロイドの製造方法は、無極性炭化水素油3がアルキルナフタリン、パラフィン又はナフテンのいずれかである構成なので、活性液面連続真空蒸着法で非磁性金属材料36を蒸着させるのに適した下地液体40を形成することができ、金属ナノ粒子1を非磁性金属で構成して非磁性の金属ナノ粒子を容易に形成することができるとともに、様々な形状の金属ナノ粒子を有する金属ナノ粒子コロイドを製造できる。
本発明の実施形態である金属ナノ粒子コロイドの製造方法は、非磁性金属材料36がCu、Ag、Au、Sn、Bi、Cr、Dy、In、Mn、Nd、PdまたはZnのいずれかである構成なので、金属ナノ粒子を非磁性金属で構成して非磁性の金属ナノ粒子とすることができるとともに、様々な形状の金属ナノ粒子を有する金属ナノ粒子コロイドを製造できる。
本発明の実施形態である金属ナノ粒子コロイドの製造方法は、有機分子2として脂肪族アミン、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、メルカプタン、リン酸エステル、脂肪族リン酸化物、アルキルアミン脂肪酸塩、チオール、ポリプロピレンオキシド脂肪酸エーテル、又はコハク酸誘導体を使用する。コハク酸誘導体としては、コハク酸ポリエチレンアミンポリプロピレンオキシド脂肪酸エーテル、ポリブテニルコハク酸ポリアミンイミド、ポリブテニルコハク酸エステルなどがあげられる。
蒸着の際、このような有機分子が非磁性金属材料を素早く取り囲み、金属ナノ粒子を非磁性金属で構成して非磁性の金属ナノ粒子とすることができるとともに、様々な形状の金属ナノ粒子を有する金属ナノ粒子コロイドを製造できる。
本発明の実施形態である金属ナノ粒子コロイドの製造方法は、下地液体40中の有機分子2の濃度を3体積%以上20体積%以下とする構成なので、蒸着の際、非磁性金属材料を取り囲む有機分子の数を適切にして、金属ナノ粒子を非磁性金属で構成して非磁性の金属ナノ粒子とすることができるとともに、様々な形状の金属ナノ粒子を有する金属ナノ粒子コロイドを製造できる。
本発明の実施形態である金属ナノ粒子コロイドの製造方法は、真空ドラム30の下地走行速度を10mm/s以上500mm/s以下とする構成なので、蒸着の際、有機分子が非磁性金属材料を取り囲む速度を適切にして、金属ナノ粒子を非磁性金属で構成して非磁性の金属ナノ粒子とすることができるとともに、様々な形状の金属ナノ粒子を有する金属ナノ粒子コロイドを製造できる。
本発明の実施形態である金属ナノ粒子コロイドは、先に記載の金属ナノ粒子コロイドの製造方法により製造された金属ナノ粒子コロイドであって、室温で10−3Torr以下の蒸気圧を有する無極性炭化水素油3と、無極性炭化水素油3中に分散され、非磁性金属からなり、形状が略球状、略板状、略柱状又は略繊維状のいずれかである金属ナノ粒子1と、金属ナノ粒子1にN原子、S原子、P原子、エステル結合のO原子、エーテル結合のO原子若しくはエポキシ結合のO原子のいずれかの原子、又は、NH基、NH基、SH基、PO基若しくはOH基のいずれかの官能基を介して接合されている有機分子2を有する構成なので、金属ナノ粒子を非磁性金属で構成して非磁性の金属ナノ粒子とすることができるとともに、略球状(概球形)、略板状(扁平フレーク状)、略柱状(棒状)、略繊維状、非球形(不定形)、球形、多角形八面体、又は六角柱のいずれかの形状の金属ナノ粒子を有する金属ナノ粒子コロイドとすることができる。
本発明の実施形態である金属ナノ粒子コロイドの製造方法及び金属ナノ粒子コロイドは、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で、種々変更して実施することができる。本実施形態の具体例を以下の実施例で示す。しかし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<金属ナノ粒子コロイドの調整>
まず、無極性炭化水素油としてアルキルナフタリン、有機分子としてオレールアミン(脂肪族アミン)を用い、有機分子の濃度を18.9体積%として、下地液体を調整した。次に、活性液面連続真空蒸着装置内に、この下地液体を入れるとともに、金属材料としてCuを用い、金属材料をるつぼに入れた。次に、真空ドラムの内部を10−5Torrに減圧した。次に、下地走行速度127mm/sで、真空ドラムを回転させた。次に、真空ドラムを冷却水で冷却しながら、るつぼの周りのヒーターを加熱して、金属材料を加熱した。一定の加熱温度にして、金属材料を下地液体に蒸着して、金属ナノ粒子コロイドを製造した。次に、真空ドラム内から、金属ナノ粒子コロイド(実施例1の金属ナノ粒子コロイド)を取り出した。
<金属ナノ粒子コロイドの評価>
実施例1の金属ナノ粒子コロイドのTEM評価を行った。略球状の金属ナノ粒子を有する金属ナノ粒子コロイドが得られた。径は、10〜15nmであった。
(実施例2〜6)
有機分子として、ソルビタントリオレート(ソルビタン脂肪酸エステル)、テトラグリセリンペンタオレート(ポリグリセリン脂肪酸エステル)、ステアリルメルカプタン(メルカプタン)、ポリブテニルコハク酸テトラエチレンペンタミンイミド(PBSCTEPAIと略記する)(コハク酸ポリエチレンアミン)、トリオレイルフォスフェート(リン酸エステル)を用い、有機分子の濃度を3.4〜10体積%とし、下地走行速度を100〜150mm/sとした他は実施例1と同様にして、実施例2〜6の金属ナノ粒子コロイドを形成した。
(実施例7〜11)
非磁性金属材料として、Agを用い、オレイルアミン(脂肪族アミン)、ソルビタントリオレート(ソルビタン脂肪酸エステル)、ポリブテニルコハク酸イミド(PBSCIと略記する)(コハク酸誘導体)、ステラリルメルカプタン(メルカプタン)、トリオクチルフォスフィンオキサイド(TOPOと略記する)(脂肪族リン酸化物)を用い、有機分子の濃度は、3.5〜14体積%とし、下地走行速度を16〜150mm/sとした他は実施例1と同様にして、実施例7〜11の金属ナノ粒子コロイドを形成した。
(実施例12〜16)
非磁性金属材料として、Auを用い、オレイルアミン(脂肪族アミン)、ステアリルアミンオレート(アルキルアミン脂肪酸塩)、ポリブテニルコハク酸テトラエチレンペンタミンイミド(コハク酸ポリエチレンアミン)、ソルビタントリオレート(ソルビタン脂肪酸エステル)、TOLP(リン酸エステル)を用い、有機分子の濃度を7.2〜7.6体積%とし、下地走行速度を100mm/sとした他は実施例1と同様にして、実施例12〜16の金属ナノ粒子コロイドを形成した。
(実施例17〜20)
非磁性金属材料として、Snを用い、ソルビタントリオレート(ソルビタン脂肪酸エステル)、オレイルアミン(脂肪族アミン)、TOPO(脂肪族リン酸化物)、プロピレンオキサイドオレインエーテル(ポリプロピレンオキシド脂肪酸エ−テル)を用い、有機分子の濃度を7.8〜15体積%とし、下地走行速度を101〜127mm/sとした他は実施例1と同様にして、実施例12〜16の金属ナノ粒子コロイドを形成した。
実施例1〜20の条件及び結果について、表1にまとめた。
Figure 0005696999
次に、各種金属と、それに適する有機分子の界面活性剤の組み合わせ、製造可能な金属ナノ粒子形状とナノ粒子サイズについて、さまざまな組み合わせ・条件を順次試み、膨大な実験を行った。
それら実験と検討の結果、各金属種について、金属ナノ粒子コロイドの調製に特に適正な界面活性剤が特定できた。どの界面活性剤も、親水性親油性バランス値(HLB値)が9以下の範囲内である。それぞれの金属種で、金属ナノ粒子コロイドの調製に特に適正と特定された界面活性剤を使用すると、安定したコロイド分散系が形成され、界面活性剤の種類に応じて、供雑物が無く揃った粒子形状で、ほぼ粒子サイズも揃った金属ナノ粒子コロイドが得られることが明らかになった。
その際の無極性炭化水素油としては、アルキルナフタリン、パラフィン又はナフテンのいずれでも良い。
また、下地液における界面活性剤の濃度(体積%)は、数%から十数%まで問題なく実施できることが明らかとなった。下地走行速度(mm/s)も、20〜150程度の広い範囲で問題なく実施できることが明らかとなった。
実験と検討で明らかになったそれら知見を、金属種毎に幾つかの実施例で示して紹介する。
(実施例21)
<金属ナノ粒子コロイドの調製>
金属材料としてAgを使用する。まず、無極性炭化水素油としてアルキルナフタリン、有機分子の界面活性剤としてソルビタン脂肪酸エステル(HLB値:3以下)を用い、下地液の濃度を20体積%として、下地液体を調整した。次に、活性液面連続真空蒸着装置内に、この下地液体を入れるとともに、金属材料をるつぼに入れた。次に、真空ドラムの内部を10−5Torrに減圧した。次に、下地走行速度120mm/sで、真空ドラムを回転させた。次に、真空ドラムを冷却水で冷却しながら、るつぼの周りのヒーターを加熱して、金属材料を加熱した。一定の加熱温度にして、金属材料を下地液体に蒸着して、金属ナノ粒子コロイドを製造した。次に、真空ドラム内から、金属ナノ粒子コロイド(実施例21の金属ナノ粒子コロイド)を取り出した。
<金属ナノ粒子コロイドの評価>
実施例21の金属ナノ粒子コロイドのTEM評価を行った。ほぼ真球状に形状が揃って供雑物の無い金属ナノ粒子コロイドが得られた。粒子サイズは、ほぼ総てが3〜5nmの範囲内であった。
(実施例22)
同じく金属材料としてAgを使用する。有機分子の界面活性剤としてソルビタン脂肪酸エステル(HLB値:3より大きく4.5以下)を用いるほかは、実施例21と同じ条件で金属ナノ粒子コロイドを調製し、評価した。ほぼ真球状に形状が揃って供雑物の無い金属ナノ粒子コロイドが得られた。粒子サイズは、ほぼ総てが5〜10nmの範囲内であった。
(実施例23)
同じく金属材料としてAgを使用する。有機分子の界面活性剤としてアルキルリン酸化物(HLB値:9未満)を用いるほかは、実施例21と同じ条件で金属ナノ粒子コロイドを調製し、評価した。いずれの金属ナノ粒子も、非球形(不定形)で、粒子サイズは、ほぼ総てが10〜15nmの範囲内であった。
(実施例24〜38)
使用する金属種と、組み合わせる適正な界面活性剤とを順次変えて、その他の条件は実施例21と同じとして、金属ナノ粒子コロイドの調製、得られた金属ナノ粒子コロイドの評価を実施した。それらの結果を、表2にまとめて示す。
Figure 0005696999
本発明の金属ナノ粒子コロイドの製造方法及び金属ナノ粒子コロイドは、金属ナノ粒子が非磁性であり、金属ナノ粒子の大きさを制御するとともに、略球状(概球形)、略板状(扁平フレーク状)、略柱状(棒状)、略繊維状、非球形(不定形)、球形、多角形八面体、又は六角柱のいずれかの形状である金属ナノ粒子コロイドを製造可能であり、金属ナノ粒子コロイドを用いた電子機器産業、合成化学産業等に利用可能性がある。
具体的には、非磁性金属のナノメーターサイズの粒子は、その形状の違いにより、異なった吸収色と異なった反射色を呈するので、色調を調節した顔料として利用される。特に黒色顔料は遮光フィルターとして、液晶パネルディスプレー装置をはじめとして、プラズマパネルディスプレーや有機電界発光ディスプレー装置に多用される。
また、電気伝導性が高い銀,銅のナノ粒子が分散したコロイドは球状粒子の場合よりも優れた電気伝導性をもつ導電性インクとして用いられ、印刷法によるプリント回路基板の製造、積層コンデンサー,チップ型抵抗器などの電極の形成に用いられる。異方性導電シートの製造に利用した場合は球状粒子を用いた場合よりも強い異方性が発現する。
さらに、非磁性金属ナノ粒子コロイドを原料として、それに適切な処理を施すことにより製造した珪藻土、活性炭、アルミナなどに担持させた金属・合金微粒子は種々の触媒、すなわち、メタン(CH)やその他炭化水素から水蒸気改質法による水素(H)の製造やアンモニア(NH)の分解反応などの脱水素反応の触媒、不飽和脂肪酸から飽和脂肪酸への転換、不飽和の液状食用油からマーガリンや石けんなどの硬化油の製造、オレフィンからパラフィンへの転換など水素添加反応の触媒、クラッキングによる重質油からガソリンへの転換,石油ナフサからハイオクタンガソリンの製造などの合成燃料の製造用触媒、エンジン排気ガスに対する大気汚染防止用触媒として利用される。
また、活性炭などの導電性物質に担持させたPdを含む合金微粒子は化学エネルギーを電気エネルギーに変換する燃料電池の陽極及び陰極活物質として利用される。触媒活性は粒子の大きさとともに粒子の形状に大いに依存するので、様々な軸比と形状をもつ触媒微粒子は触媒性能において多面性と多様性を与える。
1…金属ナノ粒子、2…有機分子、3…無極性炭化水素油、10…金属ナノ粒子コロイド、21、23…容器、30…真空ドラム、31…冷却水の流れ方向、32…遮蔽板、33…支持部、34…ヒーター配線、35…るつぼ、36…金属材料、37…蒸着方向、40…下地液体、42…回転方向、S1…下地液体調整工程、S2…活性液面連続真空蒸着工程。

Claims (14)

  1. 球状に粒形が揃って3〜5nmの粒子サイズ範囲内にあるAgナノ粒子が、有機分子で被膜されて無極性炭化水素油に分散してなるAgナノ粒子コロイドを製造する、次の(a)および(b)の工程を含むことを特徴とするAgナノ粒子コロイドの製造方法。
    (a)HLB値:3以下のソルビタン脂肪酸エステルを、室温で10 −3 Torr以下の蒸気圧を有するアルキルナフタリン、パラフィン又はナフテンのいずれかの無極性炭化水素油に対して、濃度:3体積%以上20体積%以下で混合して下地液体を調整する工程
    (b)前記下地液体を回転自在の真空ドラム内に注入し、前記真空ドラム内に備えられたるつぼに非磁性金属材料であるAgを装填してから、前記真空ドラム内を減圧するとともに前記真空ドラムを前記下地液体の走行速度が10mm/s以上500mm/s以下となる様に回転させた状態で、前記真空ドラムの内壁面に付着して前記真空ドラムとともに回転する前記下地液体に前記Agを蒸着する工程
  2. 球状に粒形が揃って5〜10nmの粒子サイズ範囲内にあるAgナノ粒子が、有機分子で被膜されて無極性炭化水素油に分散してなるAgナノ粒子コロイドを製造する、次の(a)および(b)の工程を含むことを特徴とするAgナノ粒子コロイドの製造方法。
    (a)HLB値:3より大きく9未満のソルビタン脂肪酸エステルを、室温で10 −3 Torr以下の蒸気圧を有するアルキルナフタリン、パラフィン又はナフテンのいずれかの無極性炭化水素油に対して、濃度:3体積%以上20体積%以下で混合して下地液体を調整する工程
    (b)前記下地液体を回転自在の真空ドラム内に注入し、前記真空ドラム内に備えられたるつぼに非磁性金属材料であるAgを装填してから、前記真空ドラム内を減圧するとともに前記真空ドラムを前記下地液体の走行速度が10mm/s以上500mm/s以下となる様に回転させた状態で、前記真空ドラムの内壁面に付着して前記真空ドラムとともに回転する前記下地液体に前記Agを蒸着する工程
  3. 柱状に粒形が揃って短径10〜15nm、アスペクト比:3〜5の粒子サイズ範囲内にあるAgナノ粒子が、有機分子で被膜されて無極性炭化水素油に分散してなるAgナノ粒子コロイドを製造する、次の(a)および(b)の工程を含むことを特徴とするAgナノ粒子コロイドの製造方法。
    (a)HLB値:9未満のチオールを、室温で10 −3 Torr以下の蒸気圧を有するアルキルナフタリン、パラフィン又はナフテンのいずれかの無極性炭化水素油に対して、濃度:3体積%以上20体積%以下で混合して下地液体を調整する工程
    (b)前記下地液体を回転自在の真空ドラム内に注入し、前記真空ドラム内に備えられたるつぼに非磁性金属材料であるAgを装填してから、前記真空ドラム内を減圧するとともに前記真空ドラムを前記下地液体の走行速度が10mm/s以上500mm/s以下となる様に回転させた状態で、前記真空ドラムの内壁面に付着して前記真空ドラムとともに回転する前記下地液体に前記Agを蒸着する工程
  4. 球状に粒形が揃って10〜15nmの粒子サイズ範囲内にあるBiナノ粒子が、有機分子で被膜されて無極性炭化水素油に分散してなるBiナノ粒子コロイドを製造する、次の(a)および(b)の工程を含むことを特徴とするBiナノ粒子コロイドの製造方法。
    (a)HLB値:9未満のポリブテニルコハク酸ポリアミンイミドを、室温で10 −3 Torr以下の蒸気圧を有するアルキルナフタリン、パラフィン又はナフテンのいずれかの無極性炭化水素油に対して、濃度:3体積%以上20体積%以下で混合して下地液体を調整する工程
    (b)前記下地液体を回転自在の真空ドラム内に注入し、前記真空ドラム内に備えられたるつぼに非磁性金属材料であるBiを装填してから、前記真空ドラム内を減圧するとともに前記真空ドラムを前記下地液体の走行速度が10mm/s以上500mm/s以下となる様に回転させた状態で、前記真空ドラムの内壁面に付着して前記真空ドラムとともに回転する前記下地液体に前記Biを蒸着する工程
  5. 球状に粒形が揃って2nmの粒子サイズ範囲内にあるCrナノ粒子が、有機分子で被膜されて無極性炭化水素油に分散してなるCrナノ粒子コロイドを製造する、次の(a)および(b)の工程を含むことを特徴とするCrナノ粒子コロイドの製造方法。
    (a)HLB値:9未満のポリブテニルコハク酸エステルを、室温で10 −3 Torr以下の蒸気圧を有するアルキルナフタリン、パラフィン又はナフテンのいずれかの無極性炭化水素油に対して、濃度:3体積%以上20体積%以下で混合して下地液体を調整する工程
    (b)前記下地液体を回転自在の真空ドラム内に注入し、前記真空ドラム内に備えられたるつぼに非磁性金属材料であるCrを装填してから、前記真空ドラム内を減圧するとともに前記真空ドラムを前記下地液体の走行速度が10mm/s以上500mm/s以下となる様に回転させた状態で、前記真空ドラムの内壁面に付着して前記真空ドラムとともに回転する前記下地液体に前記Crを蒸着する工程
  6. 球状に粒形が揃って2〜3nmの粒子サイズ範囲内にあるCuナノ粒子が、有機分子で被膜されて無極性炭化水素油に分散してなるCuナノ粒子コロイドを製造する、次の(a)および(b)の工程を含むことを特徴とするCuナノ粒子コロイドの製造方法。
    (a)HLB値:9未満のチオールを、室温で10 −3 Torr以下の蒸気圧を有するアルキルナフタリン、パラフィン又はナフテンのいずれかの無極性炭化水素油に対して、濃度:3体積%以上20体積%以下で混合して下地液体を調整する工程
    (b)前記下地液体を回転自在の真空ドラム内に注入し、前記真空ドラム内に備えられたるつぼに非磁性金属材料であるCuを装填してから、前記真空ドラム内を減圧するとともに前記真空ドラムを前記下地液体の走行速度が10mm/s以上500mm/s以下となる様に回転させた状態で、前記真空ドラムの内壁面に付着して前記真空ドラムとともに回転する前記下地液体に前記Cuを蒸着する工程
  7. 球状に粒形が揃って5〜7nmの粒子サイズ範囲内にあるCuナノ粒子が、有機分子で被膜されて無極性炭化水素油に分散してなるCuナノ粒子コロイドを製造する、次の(a)および(b)の工程を含むことを特徴とするCuナノ粒子コロイドの製造方法。
    (a)HLB値:9未満の脂肪族一級アミンを、室温で10 −3 Torr以下の蒸気圧を有するアルキルナフタリン、パラフィン又はナフテンのいずれかの無極性炭化水素油に対して、濃度:3体積%以上20体積%以下で混合して下地液体を調整する工程
    (b)前記下地液体を回転自在の真空ドラム内に注入し、前記真空ドラム内に備えられたるつぼに非磁性金属材料であるCuを装填してから、前記真空ドラム内を減圧するとともに前記真空ドラムを前記下地液体の走行速度が10mm/s以上500mm/s以下となる様に回転させた状態で、前記真空ドラムの内壁面に付着して前記真空ドラムとともに回転する前記下地液体に前記Cuを蒸着する工程
  8. 板状に粒形が揃って10〜15nmの粒子サイズ範囲内にあるCuナノ粒子が、有機分子で被膜されて無極性炭化水素油に分散してなるCuナノ粒子コロイドを製造する、次の(a)および(b)の工程を含むことを特徴とするCuナノ粒子コロイドの製造方法。
    (a)HLB値:9未満のポリグリセリン脂肪酸エステルを、室温で10 −3 Torr以下の蒸気圧を有するアルキルナフタリン、パラフィン又はナフテンのいずれかの無極性炭化水素油に対して、濃度:3体積%以上20体積%以下で混合して下地液体を調整する工程
    (b)前記下地液体を回転自在の真空ドラム内に注入し、前記真空ドラム内に備えられたるつぼに非磁性金属材料であるCuを装填してから、前記真空ドラム内を減圧するとともに前記真空ドラムを前記下地液体の走行速度が10mm/s以上500mm/s以下となる様に回転させた状態で、前記真空ドラムの内壁面に付着して前記真空ドラムとともに回転する前記下地液体に前記Cuを蒸着する工程
  9. 繊維状に粒形が揃って幅10nm、アスペクト比:3〜30の粒子サイズ範囲内にあるCuナノ粒子が、有機分子で被膜されて無極性炭化水素油に分散してなるCuナノ粒子コロイドを製造する、次の(a)および(b)の工程を含むことを特徴とするCuナノ粒子コロイドの製造方法。
    (a)HLB値:9未満のポリブテニルコハク酸ポリアミンイミドを、室温で10 −3 Torr以下の蒸気圧を有するアルキルナフタリン、パラフィン又はナフテンのいずれかの無極性炭化水素油に対して、濃度:3体積%以上20体積%以下で混合して下地液体を調整する工程
    (b)前記下地液体を回転自在の真空ドラム内に注入し、前記真空ドラム内に備えられたるつぼに非磁性金属材料であるCuを装填してから、前記真空ドラム内を減圧するとともに前記真空ドラムを前記下地液体の走行速度が10mm/s以上500mm/s以下となる様に回転させた状態で、前記真空ドラムの内壁面に付着して前記真空ドラムとともに回転する前記下地液体に前記Cuを蒸着する工程
  10. 球状に粒形が揃って10nmの粒子サイズ範囲内にあるDy(ディスプロシウム)ナノ粒子が、有機分子で被膜されて無極性炭化水素油に分散してなるDyナノ粒子コロイドを製造する、次の(a)および(b)の工程を含むことを特徴とするDyナノ粒子コロイドの製造方法。
    (a)HLB値:9未満のアルキルリン酸化物を、室温で10 −3 Torr以下の蒸気圧を有するアルキルナフタリン、パラフィン又はナフテンのいずれかの無極性炭化水素油に対して、濃度:3体積%以上20体積%以下で混合して下地液体を調整する工程
    (b)前記下地液体を回転自在の真空ドラム内に注入し、前記真空ドラム内に備えられたるつぼに非磁性金属材料であるDyを装填してから、前記真空ドラム内を減圧するとともに前記真空ドラムを前記下地液体の走行速度が10mm/s以上500mm/s以下となる様に回転させた状態で、前記真空ドラムの内壁面に付着して前記真空ドラムとともに回転する前記下地液体に前記Dyを蒸着する工程
  11. 球状に粒形が揃って10〜20nmの粒子サイズ範囲内にあるInナノ粒子が、有機分子で被膜されて無極性炭化水素油に分散してなるInナノ粒子コロイドを製造する、次の(a)および(b)の工程を含むことを特徴とするInナノ粒子コロイドの製造方法。
    (a)HLB値:9未満のポリブテニルコハク酸ポリアミンイミドを、室温で10 −3 Torr以下の蒸気圧を有するアルキルナフタリン、パラフィン又はナフテンのいずれかの無極性炭化水素油に対して、濃度:3体積%以上20体積%以下で混合して下地液体を調整する工程
    (b)前記下地液体を回転自在の真空ドラム内に注入し、前記真空ドラム内に備えられたるつぼに非磁性金属材料であるInを装填してから、前記真空ドラム内を減圧するとともに前記真空ドラムを前記下地液体の走行速度が10mm/s以上500mm/s以下となる様に回転させた状態で、前記真空ドラムの内壁面に付着して前記真空ドラムとともに回転する前記下地液体に前記Inを蒸着する工程
  12. 球状に粒形が揃って3nmの粒子サイズ範囲内にあるMnナノ粒子が、有機分子で被膜されて無極性炭化水素油に分散してなるMnナノ粒子コロイドを製造する、次の(a)および(b)の工程を含むことを特徴とするMnナノ粒子コロイドの製造方法。
    (a)HLB値:9未満のアルキルリン酸化物を、室温で10 −3 Torr以下の蒸気圧を有するアルキルナフタリン、パラフィン又はナフテンのいずれかの無極性炭化水素油に対して、濃度:3体積%以上20体積%以下で混合して下地液体を調整する工程
    (b)前記下地液体を回転自在の真空ドラム内に注入し、前記真空ドラム内に備えられたるつぼに非磁性金属材料であるMnを装填してから、前記真空ドラム内を減圧するとともに前記真空ドラムを前記下地液体の走行速度が10mm/s以上500mm/s以下となる様に回転させた状態で、前記真空ドラムの内壁面に付着して前記真空ドラムとともに回転する前記下地液体に前記Mnを蒸着する工程
  13. 球状に粒形が揃って10nmの粒子サイズ範囲内にあるNdナノ粒子が、有機分子で被膜されて無極性炭化水素油に分散してなるNdナノ粒子コロイドを製造する、次の(a)および(b)の工程を含むことを特徴とするNdナノ粒子コロイドの製造方法。
    (a)HLB値:9未満のアルキルリン酸化物を、室温で10 −3 Torr以下の蒸気圧を有するアルキルナフタリン、パラフィン又はナフテンのいずれかの無極性炭化水素油に対して、濃度:3体積%以上20体積%以下で混合して下地液体を調整する工程
    (b)前記下地液体を回転自在の真空ドラム内に注入し、前記真空ドラム内に備えられたるつぼに非磁性金属材料であるNdを装填してから、前記真空ドラム内を減圧するとともに前記真空ドラムを前記下地液体の走行速度が10mm/s以上500mm/s以下となる様に回転させた状態で、前記真空ドラムの内壁面に付着して前記真空ドラムとともに回転する前記下地液体に前記Ndを蒸着する工程
  14. 球状に粒形が揃って2nmの粒子サイズ範囲内にあるPdナノ粒子が、有機分子で被膜されて無極性炭化水素油に分散してなるPdナノ粒子コロイドを製造する、次の(a)および(b)の工程を含むことを特徴とするPdナノ粒子コロイドの製造方法。
    (a)HLB値:9未満のポリブテニルコハク酸ポリアミンイミドを、室温で10 −3 Torr以下の蒸気圧を有するアルキルナフタリン、パラフィン又はナフテンのいずれかの無極性炭化水素油に対して、濃度:3体積%以上20体積%以下で混合して下地液体を調整する工程
    (b)前記下地液体を回転自在の真空ドラム内に注入し、前記真空ドラム内に備えられたるつぼに非磁性金属材料であるPdを装填してから、前記真空ドラム内を減圧するとともに前記真空ドラムを前記下地液体の走行速度が10mm/s以上500mm/s以下となる様に回転させた状態で、前記真空ドラムの内壁面に付着して前記真空ドラムとともに回転する前記下地液体に前記Pdを蒸着する工程
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