JP5696690B2 - タンデム式ベーン型圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、タンデム式ベーン型圧縮機に関する。
この種のものとしては、例えば特許文献1のものが公知である。このようなタンデム式ベーン型圧縮機のハウジングは、フロントハウジングとリヤハウジングとから形成されている。ハウジング内には二つのシリンダブロックが収容されている。二つのシリンダブロックの間にはセンタープレートが介在されている。フロント側のシリンダブロックにおけるセンタープレートとは反対側の端部にはフロントサイドプレートが接合されるとともに、リヤ側のシリンダブロックにおけるセンタープレートとは反対側の端部にはリヤサイドプレートが接合されている。そして、フロントサイドプレート、フロント側のシリンダブロック及びセンタープレートによってフロント側のシリンダ室が区画されるとともに、センタープレート、リヤ側のシリンダブロック及びリヤサイドプレートによってリヤ側のシリンダ室が区画されている。また、フロントサイドプレート、センタープレート及びリヤサイドプレートには回転軸が貫挿されるとともに、回転軸は、フロントサイドプレート、センタープレート及びリヤサイドプレートに回転支持されている。
各シリンダ室にはロータが収容されている。各ロータは回転軸に止着されており、各シリンダ室内で回転軸と共にそれぞれ回転可能になっている。各ロータには複数のベーン溝が形成されるとともに、各ベーン溝にはベーンが摺動可能に収容されている。これらベーンによって、各シリンダ室内には、圧縮室が形成されている。そして、各ロータの回転に伴い、各圧縮室で冷媒ガスが圧縮される。
実開平3−118294号公報
ところで、このようなタンデム式ベーン型圧縮機において、各ロータは、各圧縮室の容積減少による冷媒ガスの圧縮に伴って振動する。この各ロータの振動は、回転軸を介して区画壁であるフロントサイドプレート、センタープレート及びリヤサイドプレートに伝達される。特に、シリンダ室に挟まれたセンタープレートは、フロントサイドプレート及びリヤサイドプレートに比べて、各ロータの振動が回転軸を介して伝わり易い。その結果として、センタープレートが振動してしまい、ひいてはタンデム式ベーン型圧縮機全体が振動し易くなってしまう。特に、タンデム式ベーン型圧縮機は、回転軸の軸方向に各ロータが直列に配列されるため、回転軸の軸長が長くなり、振動が大きくなり易いという問題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、シリンダ室に挟まれた区画壁が振動してしまうことを抑制することができるタンデム式ベーン型圧縮機を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ハウジング内に収容される回転軸と、ハウジング内に収容される複数のシリンダブロックと、前記複数のシリンダブロックの間又は両端に前記回転軸の軸方向に配置される複数の区画壁と、前記シリンダブロック及び前記区画壁により前記ハウジング内に区画される複数のシリンダ室と、各シリンダ室に収容されるとともにベーンが収容されるベーン溝が複数形成され、前記回転軸と共に回転するロータと、前記ベーンによって前記シリンダ室内に形成されるとともに冷媒が圧縮される圧縮室と、を備え、前記回転軸が前記区画壁に回転可能に支持されたタンデム式ベーン型圧縮機において、前記複数の区画壁のうちの前記シリンダ室に挟まれた区画壁の少なくとも一つが前記ハウジングに圧入嵌合され、前記回転軸は、前記ハウジングに圧入嵌合された区画壁を貫通していることを要旨とする。
この発明によれば、ハウジングと区画壁とが圧入嵌合されていない場合に比べると、ハウジングと区画壁との固定を強固なものとすることができる。よって、隣り合うシリンダ室に収容されたロータの回転に伴って、両圧縮室において冷媒が圧縮される際に生じる各ロータの振動が回転軸を介して区画壁に伝わったとしても、区画壁はハウジングに拘束されており、区画壁が振動してしまうことを抑制することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記ハウジングには、前記区画壁に向けて突出する凸部が形成されていることを要旨とする。
例えば、区画壁にハウジングに向けて突出する凸部を形成する場合が考えられるが、区画壁は、厚さが比較的薄い部材であるため、凸部を形成し難い場合がある。このため、ハウジングに凸部を形成した方が好ましい。そして、この凸部とハウジングとが圧入嵌合されることで、ハウジングと区画壁との固定を強固なものとすることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記区画壁と前記ハウジングとの間には緩衝部材が介在されていることを要旨とする。
この発明によれば、回転軸を介して区画壁に伝わった振動を緩衝部材によって緩和することができ、区画壁が振動してしまうことをさらに抑制することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記ハウジングと圧入嵌合された区画壁と前記回転軸との間には第1軸受が介在されるとともに、前記シリンダブロックの両端に配置された区画壁と前記回転軸との間には第2軸受が介在されており、前記第1軸受と前記回転軸とのクリアランスは、前記第2軸受と前記回転軸とのクリアランスよりも小さくなっていることを要旨とする。
この発明によれば、第1軸受と回転軸とのクリアランスを極力小さくしているため、回転軸が区画壁に対して振動してしまうことを抑制することができ、回転軸を介して区画壁が振動してしまうことをさらに抑制し易くすることができる。
この発明によれば、シリンダ室に挟まれた区画壁が振動してしまうことを抑制することができる。
実施形態におけるタンデム式ベーン型圧縮機を示す縦断面図。 図1における1−1線断面図。 図1における2−2線断面図。 凸部周辺を拡大して示す部分縦断面図。 図1における3−3線断面図。 別の実施形態におけるセンタープレート周辺を拡大して示す部分縦断面図。
以下、本発明のタンデム式ベーン型圧縮機(以下、単に「圧縮機」と記載する)を具体化した一実施形態を図1〜図5にしたがって説明する。
図1に示すように、圧縮機10のハウジング11は、金属材料製(本実施形態ではアルミニウム製)の有底円筒状をなすリヤハウジング12と、リヤハウジング12の開口端(図1の左端)に接合された金属材料製(本実施形態ではアルミニウム製)の有底円筒状をなすフロントハウジング13とから形成されている。ハウジング11内には回転軸23が収容されている。リヤハウジング12(ハウジング11)内には、シリンダブロックとしての第1シリンダブロック14及び第2シリンダブロック15が収容されている。すなわち、ハウジング11内には複数(本実施形態では二つ)のシリンダブロックが収容されている。第1シリンダブロック14及び第2シリンダブロック15は金属材料製(本実施形態ではアルミニウム製)であるとともに筒状をなしている。第1シリンダブロック14は、第2シリンダブロック15よりもフロントハウジング13側に配置されている。
ハウジング11の内部において、第1シリンダブロック14におけるフロントハウジング13側の端面である前端面(一端面)には、区画壁としてのフロントサイドプレート16が接合されている。フロントサイドプレート16は金属材料製(本実施形態ではアルミニウム製)であるとともに円盤状をなしている。
第1シリンダブロック14における第2シリンダブロック15側の端面である後端面(他端面)と、第2シリンダブロック15における第1シリンダブロック14側の端面である前端面(一端面)との間には、区画壁としてのセンタープレート17が接合されている。すなわち、センタープレート17は、隣り合う第1シリンダブロック14と第2シリンダブロック15との間に介在されている。センタープレート17は金属材料製(本実施形態ではアルミニウム製)であるとともに円盤状をなしている。
第2シリンダブロック15における第1シリンダブロック14側とは反対側の端面である後端面(他端面)には区画壁としてのリヤサイドプレート18が接合されている。リヤサイドプレート18は金属材料製(本実施形態ではアルミニウム製)であるとともに円盤状をなしている。よって、フロントサイドプレート16は、第1シリンダブロック14におけるセンタープレート17とは反対側の端部に設けられるとともに、リヤサイドプレート18は、第2シリンダブロック15におけるセンタープレート17とは反対側の端部に設けられている。フロントサイドプレート16、センタープレート17及びリヤサイドプレート18は、回転軸23の軸方向に配置されている。
そして、フロントサイドプレート16、第1シリンダブロック14及びセンタープレート17により、ハウジング11内にシリンダ室としての第1シリンダ室21が区画されている。また、センタープレート17、第2シリンダブロック15及びリヤサイドプレート18により、ハウジング11内にシリンダ室としての第2シリンダ室22が区画されている。
また、フロントサイドプレート16、第1シリンダブロック14、センタープレート17、第2シリンダブロック15及びリヤサイドプレート18には回転軸23が貫通している。また、センタープレート17と回転軸23との間には、第1軸受としてのベアリングB2が介在されている。さらに、フロントサイドプレート16及びリヤサイドプレート18と回転軸23との間には、第2軸受としてのベアリングB1,B3が介在されている。そして、回転軸23は、ベアリングB1,B2,B3を介してフロントサイドプレート16、センタープレート17及びリヤサイドプレート18に回転可能に支持されている。なお、ベアリングB2と回転軸23との間のクリアランスは、ベアリングB1,B3と回転軸23との間のクリアランスよりも小さくなっている。回転軸23の先端にはクラッチKが連結されている。そして、車両エンジンの駆動時には、車両エンジンからの駆動力がクラッチKを介して伝達されることで、回転軸23が回転される。
第1シリンダ室21には、ロータとしての第1ロータ31が収容されている。第1ロータ31は円筒状をなすとともに、回転軸23に一体回転可能に止着されている。また、第2シリンダ室22には、ロータとしての第2ロータ32が収容されている。第2ロータ32は円筒状をなすとともに、回転軸23に一体回転可能に止着されている。
図2に示すように、第1ロータ31の外周面には、第1ロータ31の軸方向全体に亘って延びるベーン溝としての第1ベーン溝31aが放射状に複数(本実施形態では5つ)形成されている。第1ベーン溝31aにはベーンとしての第1ベーン31bが出没可能に収容されている。そして、回転軸23の回転に伴う第1ロータ31の回転によって、各第1ベーン31bの先端が第1シリンダブロック14の内周面に接触する。すると、第1シリンダ室21内には、第1ロータ31の外周面、第1シリンダブロック14の内周面、隣り合う第1ベーン31b、フロントサイドプレート16及びセンタープレート17との間に圧縮室としての第1圧縮室21aが区画される。ここで、第1ロータ31の回転方向において、第1圧縮室21aの容積が増大する行程が吸入行程となり、第1圧縮室21aの容積が減少する行程が圧縮行程となる。
図3に示すように、第2ロータ32の外周面には、第2ロータ32の軸方向全体に亘って延びるベーン溝としての第2ベーン溝32aが放射状に複数(本実施形態では5つ)形成されている。第2ベーン溝32aにはベーンとしての第2ベーン32bが出没可能に収容されている。そして、回転軸23の回転に伴う第2ロータ32の回転によって、各第2ベーン32bの先端が第2シリンダブロック15の内周面に接触する。すると、第2シリンダ室22内には、第2ロータ32の外周面、第2シリンダブロック15の内周面、隣り合う第2ベーン32b、センタープレート17及びリヤサイドプレート18との間に圧縮室としての第2圧縮室22aが区画される。ここで、第2ロータ32の回転方向において、第2圧縮室22aの容積が増大する行程が吸入行程となり、第2圧縮室22aの容積が減少する行程が圧縮行程となる。
図1に示すように、フロントハウジング13には吸入ポート13aが形成されている。吸入ポート13aは図示しない外部冷媒回路に接続されている。フロントハウジング13内には、吸入ポート13aに連通する吸入空間Saが形成されている。さらに、フロントサイドプレート16には、吸入空間Saと連通する吸入口16aが形成されている。また、第1シリンダブロック14には、第1シリンダブロック14の軸方向に貫通する第1吸入通路14aが形成されている。さらに、第2シリンダブロック15には、第2シリンダブロック15の軸方向に貫通する第2吸入通路15aが形成されている。また、センタープレート17には、第1吸入通路14aと第2吸入通路15aとを連通する第1連絡通路17aが形成されている。そして、吸入行程中の第1圧縮室21aと吸入空間Saとは、吸入口16a及び第1吸入通路14aを介して連通されるとともに、吸入行程中の第2圧縮室22aと吸入空間Saとは、吸入口16a、第1吸入通路14a、第1連絡通路17a及び第2吸入通路15aを介して連通される。
図2に示すように、第1シリンダブロック14の外周面には、一対の第1切欠部14bが形成されている。一対の第1切欠部14bは、第1シリンダブロック14の外周面から凹むとともに、第1シリンダブロック14の軸方向全体に亘って延びるように形成されている。また、第1シリンダブロック14には、圧縮行程中の第1圧縮室21aと第1切欠部14bを形成する第1シリンダブロック14の外周面よりも外側とを連通する第1吐出口14cが形成されている。第1切欠部14bを形成する第1シリンダブロック14の外周面には、第1吐出弁14vが取り付けられるとともに、この第1吐出弁14vにより第1吐出口14cは開閉可能になっている。そして、第1圧縮室21aで圧縮された冷媒ガスは、第1吐出弁14vを押し退けて第1吐出口14cから第1シリンダブロック14の外側へ吐出されるようになっている。よって、第1シリンダブロック14の外側は第1吐出空間Da1となっている。
図3に示すように、第2シリンダブロック15の外周面には、一対の第2切欠部15bが形成されている。一対の第2切欠部15bは、第2シリンダブロック15の外周面から凹むとともに、第2シリンダブロック15の軸方向全体に亘って延びるように形成されている。また、第2シリンダブロック15には、圧縮行程中の第2圧縮室22aと第2切欠部15bを形成する第2シリンダブロック15の外周面よりも外側とを連通する第2吐出口15cが形成されている。第2切欠部15bを形成する第2シリンダブロック15の外周面には、第2吐出弁15vが取り付けられるとともに、この第2吐出弁15vにより第2吐出口15cは開閉可能になっている。そして、第2圧縮室22aで圧縮された冷媒ガスは、第2吐出弁15vを押し退けて第2吐出口15cから第2シリンダブロック15の外側へ吐出されるようになっている。よって、第2シリンダブロック15の外側は第2吐出空間Da2となっている。図1に示すように、センタープレート17には、第1吐出空間Da1と第2吐出空間Da2とを連通する第2連絡通路17bが形成されている。
リヤハウジング12には吐出ポート12hが形成されている。吐出ポートは外部冷媒回路に接続されている。リヤハウジング12とリヤサイドプレート18との間には吐出室12aが区画されている。吐出室12a内には、冷媒ガス中に含まれる潤滑油を分離するための油分離器40が配設されている。油分離器40のケース40aは有底円筒状をなすとともに、リヤハウジング12とリヤサイドプレート18とで挟まれた状態でリヤハウジング12及びリヤサイドプレート18に接合されている。ケース40aの開口側には円筒状の油分離筒40bが嵌合固定されている。ケース40aの下部には、ケース40a内と吐出室12aの底部側とを連通する油通路40cが形成されている。リヤサイドプレート18及びケース40aには、第2吐出空間Da2とケース40a内とを連通する連通路41が形成されている。
図4及び図5に示すように、リヤハウジング12の内周面12eにおけるセンタープレート17の外周面17eと対向する部位には、センタープレート17に向けて突出する凸部51が形成されている。凸部51は、リヤハウジング12の内周面12e全周に亘って形成されている。そして、凸部51は、センタープレート17の外周面17e全周に亘って接触している。すなわち、センタープレート17は、凸部51に圧入嵌合されることによってリヤハウジング12に組み付けられている。
図4に示すように、センタープレート17の外周面17eには装着溝17fが形成されている。装着溝17fは、センタープレート17の外周面17e全周に亘って形成されている。装着溝17fには、弾性を有する円環状のシール部材61が装着されている。シール部材61は、その一部分がセンタープレート17の外周面17eから突出するとともに、シール部材61の外周面がリヤハウジング12の内周面12eに接触している。このシール部材61により、リヤハウジング12の内周面12eとセンタープレート17の外周面17eとの間がシールされている。
サイドプレート16、第1ロータ31、第1シリンダブロック14、センタープレート17、第2ロータ32、第2シリンダブロック15及びリヤサイドプレート18と回転軸23とは軸心を合わせた状態(芯出しが行われた状態)で複数本(図1では1本のみ図示)のボルト68により組み付けられている。そして、リヤサイドプレート18の外周面にOリング62を装着するとともに、センタープレート17の外周面17eにシール部材61を装着し、フロントサイドプレート16の外周面にOリング63を装着する。さらに、サイドプレート16、第1ロータ31、第1シリンダブロック14、センタープレート17、第2ロータ32、第2シリンダブロック15、リヤサイドプレート18及び回転軸23をリヤハウジング12の内側に挿入する。このとき、センタープレート17が凸部51に圧入嵌合される。さらに、リヤハウジング12の開口端面にOリング64を装着するとともに、リヤハウジング12の開口をフロントハウジング13により閉鎖する。そして、フロントハウジング13とリヤハウジング12とを複数本(図1では1本のみ図示)のボルト69により締結する。このようにして、本実施形態の圧縮機10が組み付けられている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
車両エンジンが駆動して、回転軸23がクラッチKを介して回転すると、第1ロータ31及び第2ロータ32が同期して回転する。すると、外部冷媒回路から吸入ポート13aを介して吸入空間Saに冷媒ガスが吸入される。吸入空間Saに吸入された冷媒ガスは、吸入口16a及び第1吸入通路14aを介して吸入行程中の第1圧縮室21aに吸入されるとともに、吸入口16a、第1吸入通路14a、第1連絡通路17a及び第2吸入通路15aを介して吸入行程中の第2圧縮室22aに吸入される。
第1圧縮室21aに吸入された冷媒ガスは、圧縮行程中の第1圧縮室21aの容積減少により圧縮されるとともに、第1吐出弁14vを押し退けて第1吐出口14cから第1吐出空間Da1に吐出される。また、第2圧縮室22aに吸入された冷媒ガスは、圧縮行程中の第2圧縮室22aの容積減少により圧縮されるとともに、第2吐出弁15vを押し退けて第2吐出口15cから第2吐出空間Da2に吐出される。
第1吐出空間Da1に吐出された冷媒ガスは、第2連絡通路17bを介して第2吐出空間Da2に流入し、第2吐出口15cから第2吐出空間Da2に吐出された冷媒ガスと合流する。そして、第2吐出空間Da2内の冷媒ガスは、連通路41を介してケース40a内に流出して、油分離筒40bの外周面に吹き付けられるとともに、油分離筒40bの外周面を旋回しながらケース40a内の下方へ導かれる。このとき、遠心分離によって、冷媒ガスから潤滑油が分離される。そして、冷媒ガスから分離された潤滑油はケース40aの底部側へ移動するとともに、油通路40cを介して吐出室12aの底部に貯留される。油分離器40において、潤滑油が分離された冷媒ガスは、油分離筒40bの内部を上方へ移動し、吐出ポート12hを介して外部冷媒回路へ吐出される。
第1ロータ31及び第2ロータ32は、圧縮行程中の第1圧縮室21a及び第2圧縮室22aの容積減少による冷媒ガスの圧縮に伴って振動する。この第1ロータ31及び第2ロータ32の振動は、回転軸23を介してフロントサイドプレート16、センタープレート17及びリヤサイドプレート18に伝達される。特に、センタープレート17は、隣り合う第1シリンダ室21及び第2シリンダ室22の間に存在するため、フロントサイドプレート16及びリヤサイドプレート18に比べて、第1ロータ31及び第2ロータ32の振動が回転軸23を介して伝わり易い。
しかし、本実施形態では、センタープレート17が、凸部51によってリヤハウジング12に圧入嵌合されている。このため、センタープレート17とリヤハウジング12との固定が強固なものとなっており、第1ロータ31及び第2ロータ32の振動が回転軸23を介してセンタープレート17に伝わったとしても、センタープレート17はリヤハウジング12に拘束されており、センタープレート17が振動してしまうことが抑制されている。また、ベアリングB2と回転軸23との間のクリアランスは、ベアリングB1,B3と回転軸23との間のクリアランスよりも小さくなっている。すなわち、ベアリングB2と回転軸23とのクリアランスを極力小さくすることで、回転軸23がセンタープレート17に対して振動してしまうことが抑制されている。さらに、リヤハウジング12の内周面12eとセンタープレート17の外周面17eとの間にシール部材61が介在されている。このため、第1ロータ31及び第2ロータ32から回転軸23を介してセンタープレート17に伝わった振動が、シール部材61の弾性変形によって吸収される。よって、シール部材61は、センタープレート17に伝わった振動を緩和する緩衝部材として機能する。その結果、第1ロータ31及び第2ロータ32の振動に伴う圧縮機10全体の振動が抑えられている。
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)リヤハウジング12に凸部51を形成し、この凸部51によってリヤハウジング12とセンタープレート17とを圧入嵌合した。よって、リヤハウジング12とセンタープレート17とが圧入嵌合されていない場合に比べると、リヤハウジング12とセンタープレート17との固定を強固なものとすることができる。よって、第1ロータ31及び第2ロータ32の回転に伴って、圧縮行程中の第1圧縮室21a及び第2圧縮室22aにおいて冷媒ガスが圧縮される際に生じる第1ロータ31及び第2ロータ32の振動が回転軸23を介してセンタープレート17に伝わったとしても、センタープレート17はリヤハウジング12に拘束されており、センタープレート17が振動してしまうことを抑制することができる。
(2)リヤハウジング12に凸部51を形成した。例えば、センタープレート17の外周面17eにリヤハウジング12の内周面12eに向かって突出する凸部を形成する場合が考えられる。しかし、センタープレート17は、厚さが比較的薄い部材であるため、凸部を形成し難い場合がある。このため、リヤハウジング12に凸部51を形成した方が好ましい。
(3)リヤハウジング12の内周面12eとセンタープレート17の外周面17eとの間にシール部材61を介在した。よって、第1ロータ31及び第2ロータ32から回転軸23を介してセンタープレート17に伝わった振動を、シール部材61の弾性変形によって吸収することができ、センタープレート17が振動してしまうことをさらに抑制することができる。
(4)ベアリングB2と回転軸23とのクリアランスを、ベアリングB1,B3と回転軸23とのクリアランスよりも小さくした。すなわち、ベアリングB2と回転軸23とのクリアランスを極力小さくしているため、回転軸23がセンタープレート17に対して振動してしまうことを抑制することができ、回転軸23を介してセンタープレート17が振動してしまうことをさらに抑制し易くすることができる。
(5)凸部51を、リヤハウジング12の内周面12e全周に亘って形成した。よって、リヤハウジング12の内周面12eの一部に凸部を形成する場合に比べると、センタープレート17の外周面17eに対する接触面積を増やすことができ、リヤハウジング12とセンタープレート17との固定をより強固なものとすることができる。
(6)本実施形態によれば、凸部51の形成位置を調整することで、センタープレート17がリヤハウジング12に対して固定される位置を調整することができる。その結果、フロントサイドプレート16とセンタープレート17との間の距離や、センタープレート17とリヤサイドプレート18との間の距離を調整することが可能となる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 図6に示すように、センタープレート17の外周面17eにリヤハウジング12の内周面12eに向かって突出する凸部71を形成し、この凸部71によってリヤハウジング12とセンタープレート17とを圧入嵌合してもよい。
○ 実施形態において、リヤハウジング12の内周面12eにおけるリヤサイドプレート18の外周面と対向する部位に、リヤサイドプレート18に向けて突出する凸部をさらに形成してもよい。そして、この凸部によって、リヤハウジング12とリヤサイドプレート18とが圧入嵌合されていてもよい。これによれば、第1ロータ31及び第2ロータ32の振動が回転軸23を介してリヤサイドプレート18に伝わったとしても、リヤサイドプレート18が振動してしまうことを抑制することできる。その結果として、圧縮機10全体の振動をさらに抑えることができる。なお、リヤサイドプレート18の外周面にリヤハウジング12の内周面12eに向かって突出する凸部を形成し、この凸部によってリヤハウジング12とリヤサイドプレート18とを圧入嵌合してもよい。
○ 実施形態において、ハウジング11の内周面におけるフロントサイドプレート16の外周面と対向する部位に、フロントサイドプレート16に向けて突出する凸部をさらに形成してもよい。そして、この凸部によって、ハウジング11とフロントサイドプレート16とが圧入嵌合されていてもよい。これによれば、第1ロータ31及び第2ロータ32の振動が回転軸23を介してフロントサイドプレート16に伝わったとしても、フロントサイドプレート16が振動してしまうことを抑制することできる。その結果として、圧縮機10全体の振動をさらに抑えることができる。なお、フロントサイドプレート16の外周面にハウジング11の内周面に向かって突出する凸部を形成し、この凸部によってハウジング11とフロントサイドプレート16とを圧入嵌合してもよい。
○ 実施形態において、リヤハウジング12の内周面12eの一部に凸部を形成してもよい。
○ 実施形態において、リヤハウジング12の内周面12eに凸部を形成するとともに、センタープレート17の外周面17eにリヤハウジング12の内周面12eに向かって突出する凸部を形成し、両凸部の先端同士を圧入することで、リヤハウジング12とセンタープレート17とを圧入嵌合してもよい。
○ 実施形態において、リヤハウジング12の内周面12eとセンタープレート17の外周面17eとの間に、緩衝部材として、例えばスポンジ等の緩衝材を介在してもよい。
○ 実施形態において、シール部材61を削除してもよい。
○ 実施形態において、ベアリングB2と回転軸23との間のクリアランスと、ベアリングB1,B3と回転軸23との間のクリアランスとが同じであってもよい。
○ 実施形態において、ハウジング11内に3つ以上のシリンダブロックを収容してもよい。そして、各シリンダブロックの間又は両端に回転軸23の軸方向に区画壁を配置するとともに、さらに、シリンダブロック及び区画壁によりハウジング内に複数のシリンダ室を形成し、各シリンダ室にロータを収容してもよい。この場合、複数の区画壁のうちのシリンダ室に挟まれた区画壁の少なくとも一つとハウジング11との間であって、区画壁及びハウジング11のうちの少なくとも一方に凸部が形成されており、この凸部によってハウジング11と区画壁とが圧入嵌合されていればよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)前記緩衝部材はシール部材であることを特徴とする請求項3に記載のタンデム式ベーン型圧縮機。
(ロ)前記凸部は、前記ハウジングの内周面全周に亘って形成されていることを特徴とする請求項2に記載のタンデム式ベーン型圧縮機。
10…圧縮機(タンデム式ベーン型圧縮機)、11…ハウジング、14…シリンダブロックとしての第1シリンダブロック、15…シリンダブロックとしての第2シリンダブロック、16…区画壁としてのフロントサイドプレート、17…区画壁としてのセンタープレート、18…区画壁としてのリヤサイドプレート、21…シリンダ室としての第1シリンダ室、21a…圧縮室としての第1圧縮室、22…シリンダ室としての第2シリンダ室、22a…圧縮室としての第2圧縮室、23…回転軸、31…ロータとしての第1ロータ、31a…ベーン溝としての第1ベーン溝、31b…ベーンとしての第1ベーン、32…ロータとしての第2ロータ、32a…ベーン溝としての第2ベーン溝、32b…ベーンとしての第2ベーン、51,71…凸部、61…緩衝部材として機能するシール部材、B1,B3…第2軸受としてのベアリング、B2…第1軸受としてのベアリング。

Claims (4)

  1. ハウジング内に収容される回転軸と、
    ハウジング内に収容される複数のシリンダブロックと、
    前記複数のシリンダブロックの間又は両端に前記回転軸の軸方向に配置される複数の区画壁と、
    前記シリンダブロック及び前記区画壁により前記ハウジング内に区画される複数のシリンダ室と、
    各シリンダ室に収容されるとともにベーンが収容されるベーン溝が複数形成され、前記回転軸と共に回転するロータと、
    前記ベーンによって前記シリンダ室内に形成されるとともに冷媒が圧縮される圧縮室と、を備え、
    前記回転軸が前記区画壁に回転可能に支持されたタンデム式ベーン型圧縮機において、
    前記複数の区画壁のうちの前記シリンダ室に挟まれた区画壁の少なくとも一つが前記ハウジングに圧入嵌合され
    前記回転軸は、前記ハウジングに圧入嵌合された区画壁を貫通していることを特徴とするタンデム式ベーン型圧縮機。
  2. 前記ハウジングには、前記区画壁に向けて突出する凸部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のタンデム式ベーン型圧縮機。
  3. 前記区画壁と前記ハウジングとの間には緩衝部材が介在されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のタンデム式ベーン型圧縮機。
  4. 前記ハウジングと圧入嵌合された区画壁と前記回転軸との間には第1軸受が介在されるとともに、前記シリンダブロックの両端に配置された区画壁と前記回転軸との間には第2軸受が介在されており、
    前記第1軸受と前記回転軸とのクリアランスは、前記第2軸受と前記回転軸とのクリアランスよりも小さくなっていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のタンデム式ベーン型圧縮機。
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