JP5696247B2 - 実装機およびヘッドユニットの駆動制御方法 - Google Patents

実装機およびヘッドユニットの駆動制御方法 Download PDF

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この発明は、ヘッドユニットにより部品を基板の上方に移動させた後に当該部品を基板に装着させる実装機において、ヘッドユニットを効率的に移動させる駆動制御に関するものである。
従来、部品装着用のノズル部材によりIC等の部品を吸着保持したヘッドユニットが当該部品を装着すべき基板の装着位置の上方に移動した後、ノズル部材が基板側に降下して当該部品を基板に装着する実装機が一般に知られている。このような実装機においては、ノズル部材で部品を吸着したときの部品の位置にはある程度のバラツキがあり、部品の吸着位置ズレに応じて装着位置を補正することが要求される。そこで、吸着された部品を認識してノズル部材に対する吸着位置ズレを検知したり、また部品の異常、例えばリードを有する部品であれば、このリードの折れ等を検知するようにしている。このような部品認識を行う画像読取部として、例えば、ラインセンサを実装機の基台上に設置し、部品吸着後のヘッドユニットをこのラインセンサ上に移動させて部品画像を取込むような方法を採用した実装機が提案されている(例えば特許文献1)。
特開平8−153996号公報(図1)
上記特許文献1に記載の実装機では、ノズル部材により部品を部品供給部から吸着保持した後、ヘッドユニットがラインセンサの上方において所定の認識移動速度でX軸方向に移動する。この移動中にヘッドユニットに吸着された部品の部品画像がラインセンサによって順次取り込まれ、この取込み画像データに基づいて実装機は部品認識を行う。そして、部品の認識完了後にヘッドユニットはX軸方向およびY軸方向に移動され、最初に部品を装着すべき最先装着位置の上方に位置決めされる。このようなヘッドユニットの駆動は、X軸サーボモータを有してX軸方向に駆動するX軸駆動部と、Y軸サーボモータを有してY軸方向に駆動するY軸駆動部とを制御することで実行される。この軸駆動制御は従来の実装機において画一的な駆動制御態様で行われていた。
この種の実装機では、単位時間当たりに処理できる部品数を増大させるための改良が不可欠であり、その一環として認識完了位置から最先装着位置の上方位置までのヘッドユニットの移動時間を短縮する技術が望まれる。そこで、単純にX軸駆動部およびY軸駆動部の高能力化を図ることも考えられるが、これはX軸サーボモータおよびY軸サーボモータの大型化や高コスト化を招いてしまう。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、部品認識後にヘッドユニットを基板の最先装着位置の上方に移動させる実装機において、装置の大型化や高コスト化を招くことなく、ヘッドユニットを認識完了位置から最先装着位置の上方に移動させるための時間を最短化して処理効率を高めることを目的とする。
この発明にかかる駆動制御方法は、第1軸方向に駆動する第1軸駆動部によって部品を保持するヘッドユニットを認識用移動経路に沿って認識移動速度で移動させながら画像読取部によって部品を認識した後に、第1軸方向とは異なる第2軸方向に駆動する第2軸駆動部と第1軸駆動部を駆動制御してヘッドユニットを認識用移動経路から第2軸方向に離れた位置に位置決めされた基板の最先装着位置の上方に移動させる実装機におけるヘッドユニットの駆動制御方法であって、上記目的を達成するために、ヘッドユニットを認識用移動経路に沿って認識移動速度で移動させながら行われる部品の認識完了後における第1軸駆動部によるヘッドユニットの駆動制御態様として、認識完了時よりヘッドユニットを第1減速度で減速し、停止させた後で最先装着位置の上方に向けて駆動制御する第1駆動制御と、部品の認識完了後も認識移動速度と等速、加速、また第1減速度よりも緩やかな第2減速度で減速した後で最先装着位置の上方に向けて駆動制御する第2駆動制御とを有し、第2駆動部はヘッドユニットを、部品の認識完了時点より所定の加速度で加速し、一定速度で走行させた後に減速し、画像読取部、部品の認識完了位置および最先装着位置の位置関係に応じて駆動制御態様を選択するとともに、第2駆動制御では第2軸方向の加速期間を過ぎてから第1軸方向の減速を行うことを特徴としている。
また、この発明にかかる実装機は、部品を保持するヘッドユニットと、ヘッドユニットを第1軸方向に駆動する第1軸駆動部と、第1軸方向とは異なる第2軸方向にヘッドユニットを駆動する第2軸駆動部とを有するヘッド駆動手段と、第1軸駆動部によって認識用移動経路に沿って移動するヘッドユニットに保持された部品を撮像する画像読取部と、第1軸駆動部によってヘッドユニットを認識用移動経路に沿って認識移動速度で移動させながら画像読取部によって部品を認識した後に、第1軸方向と第2軸方向にヘッドユニットを駆動制御して認識用移動経路から第2軸方向に離れた位置に位置決めされた基板の最先装着位置の上方にヘッドユニットを移動させる制御手段とを備え、第2駆動部はヘッドユニットを、部品の認識完了時点より所定の加速度で加速し、一定速度で走行させた後に減速し、制御手段は、画像読取部、部品の認識完了位置および最先装着位置の位置関係に応じて、認識完了時よりヘッドユニットを第1減速度で減速停止させた後で最先装着位置の上方に向けて駆動制御する第1駆動制御と、部品の認識完了後も認識移動速度と等速、加速、また第1減速度よりも緩やかな第2減速度で減速した後で最先装着位置の上方に向けて駆動制御する第2駆動制御を選択的に実行するとともに、第2駆動制御では第2軸方向の加速期間を過ぎてから第1軸方向の減速を行うことを特徴としている。
このように構成された発明(実装機およびヘッドユニットの駆動制御方法)では、第1軸駆動部が駆動制御されることで部品を保持するヘッドユニットが認識用移動経路に沿って認識移動速度で移動する。こうしてヘッドユニットが移動している間に画像読取部が部品を認識する。そして、当該部品の認識完了後、第1軸駆動部と第2軸駆動部が駆動制御されてヘッドユニットが認識用移動経路から第2軸方向に離れた位置に位置決めされた基板の最先装着位置の上方に移動される。認識用移動経路と基板とが上記した位置関係を有している実装機では、第1軸駆動部の駆動制御態様を固定化した場合、画像読取部および認識完了位置に対する最先装着位置に応じて部品認識完了から最先装着位置の上方にヘッドユニットが移動する時間が異なる(この点については後で詳述する)。そこで、本発明では、部品の認識完了後における第1軸駆動部によるヘッドユニットの駆動制御態様として第1駆動制御および第2駆動制御の2つが準備されており、認識完了位置から最先装着位置へのヘッドユニット移動が画像読取部、部品の認識完了位置および最先装着位置の位置関係に応じて制御されて上記ヘッドユニット移動に要する時間が短縮される。
以上のように、部品認識を完了した後に第1軸駆動部によるヘッドユニットの駆動制御を、画像読取部、部品の認識完了位置および最先装着位置の位置関係に応じて第1駆動制御または第2駆動制御を選択的に実行しているため、ヘッドユニットを認識完了位置から最先装着位置の上方位置に移動させるための時間が常に最短化されて処理効率を高めることができる。また、第1軸駆動部の高能力化を図ることなく、処理効率を高めることができ、実装機の大型化や高コスト化を防止することができる。
本発明にかかるヘッドユニットの駆動制御方法を適用可能な実装機の概略構成を示す平面図である。 図1の実装機の電気的構成を示すブロック図である。 ヘッド駆動機構によるヘッドユニットの動作を模式的に示す図である。 ヘッド駆動機構によるヘッドユニットの駆動制御態様を示すグラフである。 ヘッド駆動機構によるヘッドユニットの駆動制御態様を示すグラフである。 ヘッド駆動機構によるヘッドユニットの駆動制御態様を示すグラフである。 ヘッド駆動機構によるヘッドユニットの駆動制御態様を示すグラフである。 画像読取部、認識完了位置および最先装着位置の位置関係と、X軸方向における駆動制御の切替領域を示す図である。 本発明にかかるヘッドユニットの駆動制御方法の一実施形態を示すフローチャートである。 本発明にかかるヘッドユニットの駆動制御方法の他の実施形態を示すフローチャートである。 本発明にかかるヘッドユニットの駆動制御方法の別の実施形態を示すフローチャートである。
図1は本発明にかかるヘッドユニットの駆動制御方法を適用可能な実装機の概略構成を示す平面図である。また、図2は図1の実装機の電気的構成を示すブロック図である。なお、図1及び後で説明する図面では、各図の方向関係を明確にするために、XYZ直角座標軸が示されている。
この実装機10では、基台11上に基板搬送機構20が配置されており、基板30を所定の搬送方向Xに搬送可能となっている。より詳しくは、基板搬送機構20は、基台11上において基板30を図1の右側から左側へ搬送する一対のコンベア21、21を有している。これらのコンベア21、21は実装機10全体を制御するコントローラ40(図2参照)により制御される。すなわち、コンベア21,21はコントローラ40からの駆動指令に応じて作動し、搬入されてきた基板30を所定の実装作業位置(図1に示す基板30の位置)で停止させる。また、当該基板30は図略の保持装置により固定保持される。そして、この基板30に対して部品収容部50から供給される電子部品(図示省略)がヘッドユニット60に複数搭載された吸着ノズル61により移載される。このようにヘッドユニット60が部品収容部50の上方と基板30の上方の間を複数回往復して基板30に実装すべき部品の全部について実装処理が完了すると、基板搬送機構20はコントローラ40からの駆動指令に応じて基板30を搬出する。
基板搬送機構20の両側には、上記した部品収容部50が配置されている。これらの部品収容部50は多数のフィーダー51を備えている。また、部品収容部50では、各フィーダー51に対応して電子部品を一定ピッチで収納・保持したテープを巻回したリール(図示省略)が配置されており、各フィーダー51による電子部品の供給が可能となっている。すなわち、フィーダー51がリールからテープを部品に対応するピッチ送り量すなわち電子部品の収納ピッチ分ずつヘッドユニット60側の部品吸着位置に送り出すことによって該テープ内の電子部品が間欠的に繰り出され、その結果、ヘッドユニット60の吸着ノズル61による電子部品のピックアップが可能となる。なお、この実施形態では、部品収容部50は、コンベア21,21に対してフロント(−Y)側とリア(+Y)側のそれぞれ上流部と下流部の合計4箇所に設けられており、各部品収容部50では複数のフィーダー51が装着されている。
また、実装機10では、基板搬送機構20の他に、ヘッド駆動機構70が設けられている。このヘッド駆動機構70はヘッドユニット60を基台11上方の所定範囲にわたりX軸方向及びY軸方向(X軸及びZ軸方向と直交する方向)に移動するための機構である。そして、ヘッドユニット60の移動により吸着ノズル61で吸着された電子部品が部品収容部50の上方位置から基板30の上方位置に搬送される。すなわち、ヘッド駆動機構70は、X軸方向に延びる実装用ヘッド支持部材71を有しており、この実装用ヘッド支持部材71はヘッドユニット60をX軸に沿って移動可能に支持している。また、実装用ヘッド支持部材71は、両端部が基板搬送機構20の上方に位置するY軸方向の固定レール72に支持され、この固定レール72に沿ってY軸方向に移動可能になっている。さらに、ヘッド駆動機構70は、ヘッドユニット60をX軸方向に駆動する駆動源たるX軸サーボモータ73と、ヘッドユニット60をY軸方向に駆動する駆動源たるY軸サーボモータ74とを有している。モータ73はボールねじ75に連結されており、コントローラ40のモータ制御部43(図2)からの動作指令に応じてモータ73が作動することでヘッドユニット60がボールねじ75を介してX軸方向に駆動される。一方、モータ74はボールねじ76に連結されており、コントローラ40のモータ制御部43(図2)からの動作指令に応じてモータ74が作動することで実装用ヘッド支持部材71がボールねじ76を介してY軸方向へ駆動される。
ヘッド駆動機構70によりヘッドユニット60は電子部品を吸着ノズル61により吸着保持したまま基板30に搬送するとともに、所定位置に移載する。すなわち、このヘッドユニット60では、鉛直方向Zに延設された不図示の実装用ヘッドが例えば4本、X軸方向(基板搬送機構20による基板30の搬送方向)に等間隔で列状配置されている。実装用ヘッドのそれぞれの先端部には、吸着ノズル61が装着されている。ヘッドユニット60には後述するZ軸モータ65及びR軸モータ66が配置されている。ヘッド駆動機構70によってヘッドユニット60が部品収容部50の上方に移動し、吸着ノズル61が吸着対象部品を搭載するフィーダーの部品吸着位置上方に位置されるとともに、Z軸モータ65により吸着ノズル61が下降して部品収容部50から供給される電子部品に対して吸着ノズル61の先端部が接して吸着保持し、吸着ノズル61が上昇する。これらの、ヘッドユニット60の移動による吸着ノズル61の部品吸着位置上方への移動から、Z軸モータ65による吸着ノズル61の上昇に至る一連の動作が、4本の吸着ノズル61の各々に対して順次実施される。こうして各吸着ノズル61で電子部品を吸着保持したままヘッドユニット60が基板30の上方に搬送され、R軸モータ66及びZ軸モータ65により所定位置において所定方向に向けて電子部品を基板30に移載する。
さらに、この実装機10では、コンベア21、21に対してフロント(−Y)側とリア(+Y)側のそれぞれにおいて、フィーダー51、51の間に画像読取部80が配置されている。各画像読取部80は多数のLED(Light Emitting Diode)からなる照明部とラインセンサを備えている。これらの構成部品のうちラインセンサはCCD固体撮像素子の撮像面を上方に向けた状態で同素子を上記吸着ノズル61の配列方向(X軸方向)と直交する方向(Y軸方向)において、各部品収容部50におけるフィーダーの部品吸着位置と同じ位置に並設したものであって、照明部に形成されたスリット部を介して一次元的に部品画像を取り込むようになっている。
そして、実装時には、ヘッドユニット60の各吸着ノズル61によって部品が吸着された後、X軸サーボモータ73が駆動制御されてラインセンサの各素子の配列方向(Y軸方向)と直交する方向(X軸方向)にヘッドユニット60がフィーダーの部品吸着位置上方を通る認識用移動経路MPに沿って所定の認識移動速度で移動することによって、上記ラインセンサにより、各吸着ノズル61に吸着されたY軸方向の部品画像がX軸方向に順次取込まれて所定の画像信号として画像処理部44に出力される。そして、画像読取部80の画像読取面(CCD固体撮像素子の撮像面)上をヘッドユニット60が完全に通過することによって吸着されている全部品の画像が取込まれるようになっている。
実装機10には、実装機全体を制御するコントローラ40が設けられている。このコントローラ40は、演算処理部41と、ハードディスクドライブなどの記憶部42と、モータ制御部43と、画像処理部44とを備えており、本発明の「制御手段」としての機能を果たす。この演算処理部41はCPU等により構成されており、記憶部42に予め記憶されているプログラムにしたがってヘッド駆動機構70を制御する。また、記憶部42には、ヘッド駆動機構70を駆動制御してヘッドユニット60の移動を制御するためのプログラムが記憶可能となっている。なお、この実施形態では、後述するように画像読取部80による部品の認識完了後にX軸サーボモータ73によるヘッドユニット60の駆動制御態様を第1駆動制御または第2駆動制御に切り替えて実行するためのプログラムが記憶されている。
モータ制御部43には、上記X軸サーボモータ73およびY軸サーボモータ74以外にヘッドユニット60内で各吸着ノズル61を昇降駆動するZ軸モータ65、各吸着ノズル61を上下軸周りで回動するR軸モータ66が電気的に接続されており、各モータを駆動制御する。また、これらのモータ65、66、73、74にはモータの回転状況に応じたパルス信号を出力するエンコーダ(図示省略)がそれぞれ付設されている。各エンコーダから出力されるパルス信号はコントローラ40に取り込まれる構成となっており、これらの信号を受けた演算処理部41が各軸モータ65、66、73、74の回転量に関する情報を取得し、モータ制御部43と共に各軸モータ65、66、73、74を制御して、吸着ノズル61を基台11上の任意の位置に移動できる構成となっている。
また、画像処理部44にはフロント側の画像読取部80およびリア側の画像読取部80が電気的に接続されており、各画像読取部80から出力される撮像信号がそれぞれ画像処理部44に取り込まれるようになっている。そして、画像処理部44では、取り込まれた撮像信号に基づいて、部品画像の解析が行われるようになっており、部品等の位置ズレを検出することができる。
なお、図2中の符号47はプログラムや各種データなどを表示したり、作業者がコントローラ40に対して各種データや指令などの情報を入力するための表示/操作ユニットである。
ところで、上記のように構成された実装機10では、図1に示すように、基板30は認識用移動経路MPからY軸方向(本発明の「第2軸方向」)に離れた位置に位置決めされている。そして、各吸着ノズル61への電子部品の吸着を終えた後、部品認識を行うために本発明の「第1軸駆動部」に相当するX軸サーボモータ73のみを駆動することでヘッドユニット60が認識用移動経路MPに沿って所定の認識移動速度で移動する。この移動中に画像読取部80がヘッドユニット60に保持されている全ての部品を認識する。さらに、当該部品の認識完了後、X軸サーボモータ73およびY軸サーボモータ(第2軸駆動部)74を駆動制御することでヘッドユニット60がX軸方向およびY軸方向を含む平面内で二次元的に移動して当該ヘッドユニット60に保持された複数の部品のうち最初に基板30に装着すべき部品をがその装着位置、つまり最先装着位置の上方に位置させる。このため、X軸サーボモータ73の駆動制御態様を固定化した場合、画像読取部80および認識完了位置に対する最先装着位置に応じて部品認識完了から最先装着位置の上方にヘッドユニット60が移動する時間が異なる。この点について、図3ないし図7を参照しつつ説明する。その後で、上記実施形態の動作について説明する。
図3はヘッド駆動機構によるヘッドユニットの動作を模式的に示す図である。この図3は、部品吸着を終えた時点のヘッドユニット60の位置が位置画像読取装置80より左側にあり、部品認識動作のための移動が右方向の場合のものである。また、図4ないし図7はヘッド駆動機構(X軸サーボモータ73およびY軸サーボモータ74)によるヘッドユニットの駆動制御態様を示すグラフである。以下、部品認識動作の開始から最先装着位置の上方への位置決めまでのヘッドユニット60の動きを駆動制御パターンと関連付けながら説明する。なお、図3中の符号a1〜a5はX軸サーボモータ73の動作に関わるタイミングtx1〜tx5でのヘッドユニット60の位置を示し示している。さらに、符号apは、X軸サーボモータ73及びY軸サーボモータ74の両方が停止した、X軸サーボモータ73の動作に関わるタイミングtpxと、Y軸サーボモータ74の動作に関わるタイミングtpy、tpy1〜tpy3の内、遅い方のタイミングにおけるヘッドユニット60の位置を示している。
ヘッドユニット60が有する複数(本実施形態では4本)の吸着ノズル61のうち最後に部品を吸着する吸着ノズル(この例では右端の吸着ノズルn4)が所望のフィーダー51の上方で停止している。この部品吸着を終えた時点のヘッドユニット60の位置が位置a1である。そして、タイミングtx1でX軸サーボモータ73の駆動が開始される。
X軸サーボモータ73の駆動によりヘッドユニット60の移動速度が所定の認識移動速度Vxまで加速される。そして、タイミングtx2でヘッドユニット60は画像読取部80の手前にまで移動し、画像読取部80による部品撮像を開始することができる。このタイミングtx2でのヘッドユニット60の位置が位置a2である。このように位置a1から所定の加速度で加速し、認識移動速度Vxを得るためには、所定の距離Lx1が必要である。そこで、本実施形態では、吸着ノズル61による部品吸着のプログラムにおいて、位置a1から位置a2までの距離が距離Lx1以上となるように、最後に部品吸着する吸着ノズルおよび吸着部品を設定している。
こうしてヘッドユニット60はX軸方向と平行な認識用移動経路MPに沿って認識移動速度Vxで(+X)方向に等速移動し、全ての部品が画像読取部80の上方を通過して部品撮像が完了する。このタイミングtx3でのヘッドユニット60の位置が位置a3である。このように位置a2から位置a3に移動する間にヘッドユニット60は距離Lx2だけ進む。
ヘッドユニット60が位置a3に達して部品認識が完了した時点でヘッドユニット60を最先装着位置の上方に向けて移動させるためにY軸サーボモータ74の駆動が開始される(図4〜図7参照)。一方、X軸方向については、従来よりヘッドユニット60は認識完了後直ちに減速することなく、所定時間だけ認識移動速度Vxで右方向(+X)に移動した後に所定の減速度(本発明の「第1減速度」に相当)で減速している。この所定時間の認識移動速度Vxの移動を本明細書では「終走」と称する(図4、図7参照)。
ここで、図4に示すように、認識移動速度Vxで移動しているヘッドユニット60を減速度で減速させて速度をゼロとし、ヘッドユニット60を停止する場合、所定時間の終走を経て減速開始(タイミングtxm)から速度ゼロとなるまでに要する時間は時間(tx5−txm)である。また、図5に示すように、部品認識が完了した時点(タイミングtx3)よりヘッドユニット60を減速度で減速させて速度をゼロとし、ヘッドユニット60を停止する場合にも、同様の時間(tx4−tx3)が必要である。いずれの場合にも、減速度が同じであり、時間(tx5−txm)=時間(tx4−tx3)となり、且つ減速開始から減速停止までにヘッドユニット60は(+X)軸方向に距離Lx3だけ進む。
したがって、部品の認識完了直後(タイミングtx3)にヘッドユニット60を減速停止させると、図5に示すようにタイミングtx4でヘッドユニット60のX軸方向の速度は0となり、その速度ゼロ状態になった瞬間のヘッドユニット60の位置が位置a4となる。なお、この位置a4では、ヘッドユニット60はY軸方向の加速を中止し、まさに一定速度Vyに移行しようとする状態となっている。
一方、図4に示すように終速を伴った後に減速停止させた場合には、速度ゼロ状態になった瞬間のヘッドユニット60の位置は位置a3から距離(Lx3+Lx4)となり、位置a4から距離Lx4だけ(+X)方向に進んだ位置a5となる。つまり、距離Lx4が終走によるX軸方向の移動距離となっている。なお、位置a5では、Y軸サーボモータ74の駆動開始(タイミングtx3)から比較的時間が経過しているため、ヘッドユニット60のY軸方向の速度は一定速度Vyに移行した状態となっている。
上記のように認識用移動経路MPに沿ってヘッドユニット60を(−X)側から(+X)側に移動させているが、認識完了後に最初に基板30に部品を装着する位置、つまり最先装着位置PのX軸方向の座標位置によってはヘッドユニット60の移動方向を反転する必要がある。すなわち、図3におけるヘッドユニット60の位置apは、ヘッドユニット60が位置a4にある時の、基板30の最先装着位置Pに装着する部品を吸着している吸着ノズルn2の座標をn2a4xとすると、最先装着位置PのX座標PxがX座標n2a4xより左方(−X側)にあり、認識完了後にヘッドユニットを位置ap(この位置にて吸着ノズルn2は最先装着位置P上方となる)に移動させるためには、ヘッドユニット60のX軸方向の移動方向を反転する必要がある。このために、図4あるいは図5に示すヘッドユニットの駆動制御を行うことになる。例えば図4に示すように、ヘッドユニット60を速度Vxから所定の減速度で減速し、速度が0となり、その後、反転方向(−X方向)に所定の加速度で加速し、所定の速度=−Vxで等速走行させ、最先装着位置PのX軸座標Pxで減速停止させる必要がある。
これに対し、Y軸方向については、上記反転動作を実行する必要がなく、部品の認識完了時点(タイミングtx3)より所定の加速度で速度Vyまで加速し、一定速度Vyで(+Y)方向にヘッドユニット60を走行させた後減速し、吸着ノズルn2のY軸座標位置が最先装着位置PのY軸座標位置Pyと一致した位置で停止させればよい。ただし、Y軸座標位置Pyは最先装着位置Pに応じて異なり、ヘッドユニット60がY軸座標位置Pyに達するタイミングとしては、例えば図4に示すようなタイミングtpy1〜tpy3等が有り得る。
比較的早期のタイミングtpy1でヘッドユニット60がY軸座標位置Pyに達する場合には、吸着ノズルn2のY軸座標位置を認識完了位置R(ヘッドユニット60の位置はa3)から最先装着位置Pの上方にヘッドユニット60を移動させるために要する時間、つまりタクトタイムは終走を伴う駆動制御(本発明の「第2駆動制御」に相当)ではX方向移動により決定され、しかもヘッドユニット60が位置ap(吸着ノズルn2が最先装着位置P)に到達する時刻tpxも大きく遅れる。これに対し、図5に示すように、X方向移動を終走を伴わない駆動制御(本発明の「第1駆動制御」に相当)により行うことで、終走を伴う駆動制御に比べてタクトタイムを短縮することができる。すなわち、第1駆動制御とは、ヘッドユニット60が位置a3にあるときのタイミングtx3から直ちに減速し、X軸方向の速度が0となった位置a4からさらに逆方向に加速し、所定の速度=−Vxで一定走行とし、その後減速してX座標位置Pxで停止(吸着ノズルn2のX座標がX座標位置Pxと一致した状態で停止、以下同様)させる制御態様である。この場合、X座標位置Pxまでの逆走距離は第2駆動制御によりヘッドユニット60を移動させる場合(図4)よりも移動距離が短くなるので、逆走行時間(=tpx−tx4)は短くなる。しかも、減速開始時期がタイミングtxmからタイミングtx3に変化するので、ヘッドユニット60が最先装着位置PのX軸座標位置Pxに達する時刻tpxは終走を伴う場合(第2駆動制御)よりも大幅に早まり、タクトタイムの短縮に大きく寄与する。
一方、タイミングtpy2、tpy3でヘッドユニット60が位置apに達する場合(吸着ノズルn2のY座標がY軸座標位置Pyに達する場合)、つまりY軸座標位置Pyが認識完了位置R(=ヘッドユニット60がa3にある時の吸着ノズルn2の位置、以下同様)から比較的離れている場合には、タクトタイムはY方向移動により決定され、第1駆動制御および第2駆動制御のいずれによりヘッドユニット60のX方向移動を実行したとしても、タクトタイムに変化は見られない。ただし、次の観点から第2駆動制御を採用するのが好適である。すなわち、図4に示すように、終走を実施することによりY軸方向の加速期間(Y方向慣性力が作用)を過ぎてから、X軸方向の減速(X方向慣性力が作用)するので、両慣性力の合力が作用することがなくなり、部品脱落のリスクを減少できる。なお、このようにヘッドユニット60のX方向移動がタクトタイムに影響を与えないケースとしては、上記以外に、X座標位置Pxが認識完了位置RのX座標位置Rxと近接している場合がある。
認識完了位置RのX座標Rx(=n2a3x)と、ヘッドユニット60が位置a4にある時の吸着ノズルn2のX座標(n2a4x)との間に、X座標位置Pxが位置している場合には、認識完了位置Rxから所定の減速度で減速してもX座標位置Pxをオーバーランしてしまうので、ヘッドユニット60のX軸方向の移動方向を反転する必要がある(図6参照)。この場合、最先装着位置PのY座標Pyが小さくヘッドユニット60が最先装着位置PのY軸座標位置Pyに達する時刻tpyが早い時は、CS1に示すように終走を伴わない第1駆動制御でタクトタイムを短くできる。一方、最先装着位置PのY座標Pyが大きくヘッドユニット60が最先装着位置PのY軸座標位置Pyに達する時刻tpy' が遅い時は、タクトタイムが長くなることなく、CS2に示すように終走を伴なう第2駆動制御が可能となる。
ヘッドユニット60が位置a4にある時の吸着ノズルn2のX座標(n2a4x)より右側に、X座標位置Pxが位置している場合、すなわちヘッドユニット60が位置a5にある場合には、終走を伴なう第2駆動制御が可能となる(図7参照)。この場合、最先装着位置PのX座標Px、Y座標Pyがともに小さく,ヘッドユニット60が最先装着位置P上方に達する時刻が早い時は、第2駆動制御であって終走距離を短くし、最先装着位置PのX座標Pxが大きい場合、X方向速度が最大のVxの終走の距離を長くできるので、その分タクトタイムを短くできる。
この場合、最先装着位置PのX座標Pxに比べY座標Pyが大きい時は、認識完了位置Rからの終走を、CS2に示すように図5に示す所定の減速度(第1減速度)より緩やかな第2減速度で実施する第2駆動制御とする。さらには、CS3に示すように、前記認識移動速度と同じ速度で所定時間終走した後、第1減速度よりもさらに緩やかな第3減速度で減速し、最先装着位置Pの上方で停止するようにしても良い。これにより停止に際しての部品脱落の可能性をより減じることができる。
以上から分かると通り、最先装着位置PのX座標PxがX座標n2a4xより左側(−X側)にある場合は、第1駆動制御および第2駆動制御のいずれを採用したとしても、ヘッドユニット60を必ず反転移動する必要がある。すなわち、第1駆動制御を採用した場合、部品の認識完了時点から直ちにヘッドユニット60を減速させて速度を0とした位置a4からヘッドユニット60を反転させることとなる(図6参照)。これに対し、第2駆動制御を採用した場合には、距離Lx4の終走の後ヘッドユニット60を減速させて速度を0とした位置a5からヘッドユニット60を反転移動させる必要がある(図4参照)。したがって、ヘッドユニット60を認識完了時点tx3での位置a3から最先装着位置PのX座標Pxに移動させるために要するX方向移動時間txは明らかに終走を伴わない第1駆動制御を採用した方が短くなる。
一方、ヘッドユニット60が位置a5にある時の、基板30の最先装着位置Pに装着する部品を吸着している吸着ノズルn2の座標をn2a5xとすると、最先装着位置PのX座標PxがX座標n2a5xより右側(+X側)にある場合は、距離Lx4の終走を伴ってもヘッドユニット60を反転動作することなく吸着ノズルn2を最先装着位置Pの上方に移動させることができる。したがって、この場合、X方向移動時間txは明らかに終走を伴う第2駆動制御を採用した方が短くなる。
また、最先装着位置PのX座標PxがX座標n2a4xとX座標n2a5xの中間部にある場合、上記したように時間(txm−tx3)だけ認識移動速度Vxで等速移動させて距離Lx4だけ終走する場合(第2駆動制御)は、ヘッドユニット60の反転動作が必要になる。これに対し、図7に示すように、減速を開始するタイミングを時刻txmよりも早い時刻txm′(>tx3)に設定して終走時間(=txm′−tx3)を縮めて終走の距離をLx4より短くすると、ヘッドユニット60反転動作は不要となる。特に逆走行から一定走行の時期を設けず再び正走行に反転させるためには加速度を瞬間的に反転させる必要があり、跳躍現象が発生して部品に大きな衝撃力が作用し、部品脱落の可能性がある。この点、図7に示すように、短いながらも終走によってX座標Pxに合わせるように順走行のみで停止させると、そのような問題は発生せず、好適である。
以上は、部品吸着を終えた時点のヘッドユニット60の位置が位置画像読取装置80より左側にあり、部品認識動作のための移動が右方向の場合の図3に基づくものであるが、部品吸着を終えた時点のヘッドユニット60の位置が位置画像読取装置80より右側にあり、部品認識動作のための移動が左方向の場合も、左右を反転することで同様に考えることができる。
このように最先装着位置Pの位置が、(1)図8のエリアA内である場合には第1駆動制御を用いるのが好適であり、(2)図8のエリアB内である場合には第2駆動制御を用いるのが好適であり、(3)図8のエリアC内である場合にはいずれの駆動制御を用いてもよく、画像読取部80および認識完了位置Rに対する最先装着位置Pの相対的な位置関係に応じてX軸方向における駆動制御態様を使い分けるのが好ましい。そこで、本実施形態では、画像読取部80、認識完了位置Rおよび最先装着位置Pの位置関係に基づき第1駆動制御または第2駆動制御を選択的に実行してタクトタイムの短縮化を図っている。以下、図8および図9を参照しつつ図1の実装機10の動作について説明する。
図8は画像読取部、認識完了位置および最先装着位置の位置関係と、X軸方向における駆動制御の切替領域を示す図である。また、図9は本発明にかかるヘッドユニットの駆動制御方法の一実施形態を示すフローチャートである。この実装機10では、ヘッドユニット60が有する吸着ノズル61による部品吸着が完了すると、部品認識および最先装着位置Pの上方へのヘッドユニット60の位置決めを行うが、それらに先立って、コントローラ40の演算処理部41が記憶部42に記憶されているデータに基づき認識完了位置Rを求める(ステップS1)。すなわち、ヘッドユニット60により保持された部品のうち最初に基板30に装着すべき部品(以下「最先装着部品」という)を求め、ヘッドユニット60に保持された全部品の撮像が完了した時点で最先装着部品が位置する座標(=最先装着部品を吸着する吸着ノズルの位置の座標)を認識完了位置Rとする。また、演算処理部41がこれと前後して当該最先装着部品を装着する位置、つまり最先装着位置Pを記憶部42に記憶されているデータに基づき求める(ステップS2)。
最先装着位置Pと認識完了位置Rが求まると、演算処理部41は画像読取部80から認識完了位置Rに移動するヘッドユニット60の移動経路(認識用移動経路MPの一部)と、認識完了位置Rから最先装着位置Pまでの仮想直線との角度θを求める(ステップS3)。例えば図8に示すように最先装着部品をエリアA内の位置P1に装着する場合には当該位置P1が当該最先装着部品に対応する最先装着位置となるため、演算処理部41は移動経路MPと仮想直線VL1の角度を上記角度θとして求める。すなわち、角度θを求めることで画像読取部80、最先装着部品の認識完了位置Rおよび最先装着位置Pの位置関係を求めている。
この後、X軸サーボモータ73のみが駆動されて部品認識動作が開始される(ステップS4)。すなわち、X軸サーボモータ73の駆動によりヘッドユニット60は認識用移動経路MPに沿って(+X)方向に移動するが、ヘッドユニット60が画像読取部80の上方を通過する間に画像読取部80による部品認識が実行される。そして、ヘッドユニット60に保持されている全部品が画像読取部80の上方を通過して最先装着部品が認識完了位置Rに到着する(ステップS5の「YES」)と、コントローラ40の演算処理部41はステップS3で求めた角度θを予め記憶部42に記憶されている基準角度θthと比較する(ステップS6)。この「基準角度θth」とは、画像読取部80から認識完了位置Rに移動するヘッドユニット60の移動経路と、エリアAとエリアCの仮想境界線VLacとの角度である。したがって、角度θが基準角度θth以下である場合には、例えば符号P1で示すように、最先装着位置PはエリアA内に存在しており、第1駆動制御を用いることで最先装着部品を認識完了位置Rから最先装着位置Pの上方への移動時間を最短化することができる。一方、それ以外の場合(θ>θth)には、例えば符号P2で示すように最先装着位置PはエリアB内に存在しており第1駆動制御を用いた場合よりも短時間で最先装着部品を最先装着位置Pの上方に移動させることができたり、例えば符号P3、P4で示すように最先装着位置PはエリアC内に存在しており第1駆動制御を用いた場合と同時間で最先装着部品を最先装着位置Pの上方に移動させることができる。
そこで、本実施形態では、ステップS6で「YES」と判断された場合(θ≦θth)には、コントローラ40はX軸サーボモータ73を第1駆動制御して最先装着部品を最先装着位置の上方に移動させる(ステップS7)。逆にステップS6で「NO」と判断された場合(θ>θth)には、コントローラ40はX軸サーボモータ73を第2駆動制御して最先装着部品を最先装着位置Pの上方に移動させる(ステップS8)。
こうして、最先装着位置Pの上方への最先装着部品の位置決めが完了すると、コントローラ40のモータ制御部43がZ軸モータ65やR軸モータ66を駆動制御して最先装着部品を最先装着位置Pに装着させる(ステップS9)。この後、ヘッドユニット60に保持されている他の部品の各々について、所望の装着位置の上方に移動させた後で当該装着位置に装着して部品実装を行う。そして、ヘッドユニット60に保持されていた全部品の基板30への実装が完了すると、ヘッドユニット60は部品収容部50に戻って次の部品を吸着保持した後、上記一連の動作を繰り返す。
以上のように、この実施形態によれば、部品の認識完了後におけるX軸サーボモータ(第1軸駆動部)73によるヘッドユニット60の駆動制御態様として第1駆動制御と第2駆動制御の2つが準備されている。そして、画像読取部80、最先装着部品の認識完了位置Rおよび最先装着位置Pの位置関係を示す角度θを基準角度θthと対比することで最先装着部品がエリアA内に属しているのか否かを判断し、その判断結果に基づき第1駆動制御と第2駆動制御を選択的に実行している。そのため、ヘッドユニット60を移動させて最先装着部品を認識完了位置Rから最先装着位置Pの上方位置に移動させるための時間が常に最短化されて処理効率を高めることができる。また、駆動制御を工夫することで処理効率の向上を図っているため、X軸サーボモータ73の高能力化を図ることなく、処理効率を高めることができ、実装機10の大型化や高コスト化を確実に防止することができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば上記実施形態では、画像読取部80、最先装着部品の認識完了位置Rおよび最先装着位置Pの位置関係を角度θで求めているが、上記位置関係の導出方法はこれに限定されるものではない。例えば図10に示すように認識完了位置Rからの距離に基づき上記位置関係を求め、駆動制御態様を切り替えても上記実施形態と同様の作用効果が得られる。
X軸方向において最先装着位置P1が認識完了位置Rに対して画像読取部側(同図の−X側)に位置するとともに認識完了位置RのX座標と最先装着位置P1のX座標の距離LxPRが第1距離Lxthより長く、しかも認識完了位置RのY座標と最先装着位置P1のY座標の距離LyPRが第2距離Lythより短い場合、つまり図10中の矩形領域RR内に最先装着位置P1がある場合には、最先装着位置P1がエリアAまたはエリアC内に属していることがわかる。また、図10中の最先装着位置P4についても同様である。このような場合、第1駆動制御を用いることで最先装着部品を認識完了位置Rから最先装着位置Pの上方への移動時間を最短化することができ、あるいは第2駆動制御を用いた場合と同様の時間で上記移動を行うことができる。
逆に最先装着位置Pが矩形領域RRから外れている場合、例えば最先装着位置Pが位置P2、P3である場合、当該最先装着位置P2、P3はエリアBまたはエリアC内に属していることがわかる。このような場合、第2駆動制御を用いることで最先装着部品を認識完了位置Rから最先装着位置Pの上方への移動時間を最短化することができ、あるいは第1駆動制御を用いた場合と同様の時間で上記移動を行うことができる。
このように画像読取部80、最先装着部品の認識完了位置Rおよび最先装着位置Pの位置関係を示す矩形領域RRに基づき最先装着部品がエリアAまたはC内に属しているのか、あるいはエリアBまたはC内に属しているのかを判断し、その判断結果に基づき第1駆動制御と第2駆動制御を選択的に実行している。そのため、ヘッドユニット60を移動させて最先装着部品を認識完了位置Rから最先装着位置Pの上方位置に移動させるための時間が常に最短化されて処理効率を高めることができる。また、駆動制御を工夫することで処理効率の向上を図っているため、X軸サーボモータ73の高能力化を図ることなく、処理効率を高めることができ、実装機10の大型化や高コスト化を確実に防止することができる。
また、図11に示すようにX軸方向において最先装着位置Pが認識完了位置Rに対して画像読取部側(−X側)に位置する場合に第1駆動制御を用いる一方、反画像読取部側(+X側)に位置する場合に第2駆動制御を用いても、上記実施形態と同様の作用効果が得られる。例えば最先装着位置P1、P4は認識完了位置Rに対して画像読取部側(−X側)に位置しており、エリアAまたはエリアC内に属していることがわかる。このような場合、第1駆動制御を用いることで最先装着部品を認識完了位置Rから最先装着位置Pの上方への移動時間を最短化することができ、あるいは第2駆動制御を用いた場合と同様の時間で上記移動を行うことができる。逆に最先装着位置P2、P3は認識完了位置Rに対して画像読取部側(+X側)に位置しており、エリアBまたはエリアC内に属していることがわかる。このような場合、第2駆動制御を用いることで最先装着部品を認識完了位置Rから最先装着位置Pの上方への移動時間を最短化することができ、あるいは第1駆動制御を用いた場合と同様の時間で上記移動を行うことができる。
このようにX軸方向における画像読取部80、最先装着部品の認識完了位置Rおよび最先装着位置Pの位置関係に基づき、最先装着部品がエリアAまたはC内に属しているのか、あるいはエリアBまたはC内に属しているのかを判断し、その判断結果に基づき第1駆動制御と第2駆動制御を選択的に実行している。そのため、ヘッドユニット60を移動させて最先装着部品を認識完了位置Rから最先装着位置Pの上方位置に移動させるための時間が常に最短化されて処理効率を高めることができる。また、駆動制御を工夫することで処理効率の向上を図っているため、X軸サーボモータ73の高能力化を図ることなく、処理効率を高めることができ、実装機10の大型化や高コスト化を確実に防止することができる。
また、上記実施形態では、ヘッドユニット60が認識用移動経路MPに沿って(−X)方向側から(+X)方向側に移動して部品認識を行っているが、逆方向に移動して部品認識を行う場合も上記と同様にして画像読取部80、最先装着部品の認識完了位置Rおよび最先装着位置Pの位置関係に応じて駆動制御態様を選択することで同様の作用効果が得られる。
さらに、上記実施形態では、終走時におけるヘッドユニット60の移動速度を認識移動速度Vxと等速に設定、あるいは第1減速度よりも緩やかな第2減速度で減速するようにしているが、終走中に加速しても、上記実施形態と同様の作用効果が得られる。
10…実装機
30…基板
40…コントローラ(制御手段)
41…演算処理部(制御手段)
43…モータ制御部(制御手段)
60…ヘッドユニット
70…ヘッド駆動機構
73…X軸サーボモータ(第1軸駆動部)
74…Y軸サーボモータ(第2軸駆動部)
80…画像読取部
MP…認識用移動経路
P、P1〜P4…最先装着位置
R…認識完了位置
Vx…認識移動速度
VL1…仮想直線
θth…基準角度
θ…角度

Claims (5)

  1. 第1軸方向に駆動する第1軸駆動部によって部品を保持するヘッドユニットを認識用移動経路に沿って認識移動速度で移動させながら画像読取部によって前記部品を認識した後に、前記第1軸方向とは異なる第2軸方向に駆動する第2軸駆動部と前記第1軸駆動部を駆動制御して前記ヘッドユニットを前記認識用移動経路から前記第2軸方向に離れた位置に位置決めされた基板の最先装着位置の上方に移動させる実装機におけるヘッドユニットの駆動制御方法であって、
    前記ヘッドユニットを前記認識用移動経路に沿って前記認識移動速度で移動させながら行われる前記部品の認識完了後における前記第1軸駆動部による前記ヘッドユニットの駆動制御態様として、
    前記認識完了時より前記ヘッドユニットを第1減速度で減速し、停止させた後で前記最先装着位置の上方に向けて駆動制御する第1駆動制御と、
    前記部品の認識完了後も前記認識移動速度と等速、加速、また前記第1減速度よりも緩やかな第2減速度で減速した後で前記最先装着位置の上方に向けて駆動制御する第2駆動制御とを有し、
    前記第2駆動部は前記ヘッドユニットを、前記部品の認識完了時点より所定の加速度で加速し、一定速度で走行させた後に減速し、
    前記画像読取部、前記部品の認識完了位置および前記最先装着位置の位置関係に応じて前記駆動制御態様を選択するとともに、前記第2駆動制御では前記第2軸方向の加速期間を過ぎてから前記第1軸方向の減速を行うことを特徴とするヘッドユニットの駆動制御方法。
  2. 前記第1軸方向において前記最先装着位置が前記認識完了位置に対して前記画像読取部側に位置するとともに、前記画像読取部から前記認識完了位置までの前記ヘッドユニットの移動経路と、前記認識完了位置から前記最先装着位置までの仮想直線との角度が所定角度以下の場合には、前記駆動制御態様として前記第1駆動制御を選択する請求項1記載のヘッドユニットの駆動制御方法。
  3. 前記第1軸方向において前記最先装着位置が前記認識完了位置に対して前記画像読取部側に位置するとともに前記第1軸方向における前記認識完了位置の座標と前記最先装着位置の座標の距離が第1距離より長く、しかも前記第2軸方向における前記認識完了位置の座標と前記最先装着位置の座標の距離が第2距離より短い場合には、前記駆動制御態様として前記第1駆動制御を選択する請求項1記載のヘッドユニットの駆動制御方法。
  4. 前記第1軸方向において前記最先装着位置が前記認識完了位置に対して前記画像読取部側に位置する場合には、前記駆動制御態様として前記第1駆動制御を選択する請求項1記載のヘッドユニットの駆動制御方法。
  5. 部品を保持するヘッドユニットと、
    前記ヘッドユニットを第1軸方向に駆動する第1軸駆動部と、前記第1軸方向とは異なる第2軸方向に前記ヘッドユニットを駆動する第2軸駆動部とを有するヘッド駆動手段と、
    前記第1軸駆動部によって認識用移動経路に沿って移動する前記ヘッドユニットに保持された部品を撮像する画像読取部と、
    前記第1軸駆動部によって前記ヘッドユニットを認識用移動経路に沿って認識移動速度で移動させながら前記画像読取部によって前記部品を認識した後に、前記第1軸方向と前記第2軸方向に前記ヘッドユニットを駆動制御して前記認識用移動経路から前記第2軸方向に離れた位置に位置決めされた基板の最先装着位置の上方に前記ヘッドユニットを移動させる制御手段とを備え、
    前記第2駆動部は前記ヘッドユニットを、前記部品の認識完了時点より所定の加速度で加速し、一定速度で走行させた後に減速し、
    前記制御手段は、前記画像読取部、前記部品の認識完了位置および前記最先装着位置の位置関係に応じて、前記認識完了時より前記ヘッドユニットを第1減速度で減速停止させた後で前記最先装着位置の上方に向けて駆動制御する第1駆動制御と、前記部品の認識完了後も前記認識移動速度と等速、加速、また前記第1減速度よりも緩やかな第2減速度で減速した後で前記最先装着位置の上方に向けて駆動制御する第2駆動制御を選択的に実行するとともに、前記第2駆動制御では前記第2軸方向の加速期間を過ぎてから前記第1軸方向の減速を行うことを特徴とする実装機。
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