JP2004006605A - 電子部品実装装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】Y軸ガイド部材にかかる荷重負担を抑えた状態で短時間により多くの電子部品を基板に搭載できる電子部品実装装置を提供する。
【解決手段】本発明の電子部品実装装置1は、Y軸方向に移動可能でかつ基板Pを保持する搭載ステーション4と、基板Pに搭載すべき電子部品を供給する第一及び第二フィーダ群61,62と、各第一及び第二フィーダ群61,62から電子部品を基板Pに搭載する二つの搭載ヘッド7,7と、を具備する。各搭載ヘッド7,7は、X軸ガイド部材81に支持された状態でX軸方向に沿って互いに独立的に移動可能であり、X軸ガイド部材81は、各Y軸ガイド部材91,92に支持された状態でY軸方向に移動可能である。そして、基本的に、X軸ガイド部材81を移動させずに、各搭載ヘッド7,7が、各第一及び第二フィーダ群61,62から吸着した電子部品を搭載エリア101で基板Pに搭載する。
【選択図】       図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品を基板に搭載する電子部品実装装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子部品を基板に搭載する電子部品実装装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような電子部品実装装置(以下「装置」という。)、として、例えば、図5に示す装置20が一般的であった。この装置20は、図5に示すように、電子部品を基板Pに搭載する搭載ヘッド21と、搭載ヘッド21をX軸方向に移動自在に支持するとともに、搭載ヘッド21を移動させる駆動手段を備えたX軸ガイド部材22と、X軸ガイド部材22をY軸方向に移動自在に支持するとともに、X軸ガイド部材22をY軸方向に移動させる駆動手段を備えたY軸ガイド部材23,24と、搭載ヘッド21の移動範囲内で基板Pを保持する搭載ステーション25と、各種電子部品を保持する複数のテープフィーダ26,26,…が集まって一つの群とされた複数のフィーダ群27,27,…と、を具備する。搭載ヘッド21は、複数の吸着ノズル21a,21a,…を有し、これら吸着ノズル21a,21a,…によって任意のフィーダ群27のテープフィーダ26,26、…から供給された電子部品を保持し、保持した電子部品の保持姿勢を補正した後に、この電子部品を搭載ステーション25に保持された基板Pの所定位置に搭載する。
【0004】
また、図5に示した装置20の他に、図6に示す装置40も提案されている。図6に示すように、この装置40は、搭載ヘッド21をX軸方向に移動自在に支持するX軸ガイド部材22と、X軸ガイド部材22の両端を各々支持する支持部材41,42と、基板Pを保持する搭載ステーション25と、搭載ステーション25をY軸方向に移動自在に支持するステーション支持部材43と、ステーション支持部材43の左右両側に各々配置されたフィーダ群27,27と、を具備する。図6では、図5に示した部材と同様の部材に、図5と同じ符号を付した。図6に示す装置40では、搭載ヘッド21は、X軸ガイド部材22に支持されてX軸方向には移動可能であるが、Y軸方向への移動はできないため、搭載ヘッド21によって各フィーダ群27,27から取り出される電子部品の取り出し位置は、搭載ヘッド21の直下に配置される。従って、搭載ヘッド21は、Y軸方向に移動すること無く、各フィーダ群27,27から電子部品を取り出して保持できる。そして、保持した電子部品の保持姿勢が補正された後に、搭載ヘッド21は、この電子部品を搭載ステーション25に保持された基板Pの所定位置に搭載する。このとき、電子部品の搭載位置におけるX座標位置は搭載ヘッド21の移動によって決定され、Y座標位置は搭載ステーション25の移動によって決定される。この点が、装置40の特徴である。
【0005】
更に、図6に示す装置40を点対称的に並べた構造を有する装置を、図7に示す。図7でも、図5に示した部材と同様の部材に、図5と同じ符号を付した。図7に示す装置70の基本的な動作は、図6に示す装置40と略同様であるが、図6に示す装置40に比較して、装置70は、二つの搭載ヘッド21,21と二つの搭載ステーション25,25とを備え、各搭載ヘッド22,22が各搭載ステーション25,25に保持された各基板P,Pに別々に電子部品を搭載できる。この装置70では、図6に示す装置40に比較して、X軸方向に延びる基板Pの搬送路71の前後両側に複数のフィーダ群27,27,…を配置できること、基板Pへの電子部品の搭載効率に優れること等が特徴となっている。
【0006】
【特許文献1】
特開平09−148797号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図5に示す装置20では、搭載ヘッド21が任意のフィーダ群27と基板Pとの間を往復移動するのが基本動作となり、短時間により多くの電子部品を基板Pに搭載するためには、搭載ヘッド21及びX軸ガイド部材22を高速稼働させる必要がある。ここで、X軸ガイド部材22は搭載ヘッド21の移動を支持するだけだが、Y軸ガイド部材23,24は、搭載ヘッド21の移動に加え、搭載ヘッド21をX軸方向に移動させる駆動手段を備えたX軸ガイド部材22の移動をも支持する必要があり、多大な荷重負荷がかかる。従い、X軸ガイド部材22を高速に移動させるのに充分な駆動力及び制動力を与えなければならず、結果的に、X軸ガイド部材22に係わる駆動源の大型化及び高価格化を招いてしまう。
【0008】
この問題を解決するために考案されたのが図6に示す装置40である。すなわち、この装置40では、搭載ヘッド21をX軸方向に移動させる駆動源と搭載ステーション25をY軸方向に移動させる駆動源とを別個に設け、これによって、X軸ガイド部材22を固定されたものとし、X軸ガイド部材を移動させるための駆動手段を備えたY軸ガイド部材を省略し、装置20において、大きな荷重を有するX軸ガイド部材22を高速で移動させるために生じる問題を解消している。但し、搭載ステーション25は、搭載ヘッド21とX軸ガイド部材22とを合わせた重量よりも軽量であることが前提となる。何故なら、搭載ステーション25の重量が、搭載ヘッド21とX軸ガイド部材22とを合わせた重量よりも大きいものであれば、省略したはずのX軸ガイド部材22を移動させる駆動手段よりも大きな駆動源が必要になるからである。
【0009】
しかしながら、図6に示す装置40では、搭載ヘッド21がY軸方向に移動できないため、例えば、各テープフィーダ26,26,…から取り出される電子部品の取り出し位置がY軸方向にずれてしまった場合に、電子部品の取り出しが難しくなる。この取り出し位置のずれは、基板Pの生産性を著しく悪化させ本来あってはならない現象であるが、様々な要因によって発生してしまう可能性がある。例えば、各テープフィーダ26,26,…においては、図8に示すように、各電子部品75,75,…は部品搬送テープ76の各キャビティ77,77,…に各々収納された状態で搬送されるが、この各キャビティ77,77,…は、各電子部品75,75,…の外形に対して余裕をもった寸法であるから、各キャビティ77,77,…内での各電子部品75,75,…の姿勢は一定ではない。従って、必ずしも各電子部品75,75,…と各キャビティ77,77,…の中心は一致しない。
【0010】
また、例えば、テープフィーダ26が長期間にわたって使用される場合に、このテープフィーダ26の取り扱われ方によっては、電子部品実装装置におけるテープフィーダ26の取付位置にずれが生じ、電子部品の取り出し位置に狂いが生じるケースが無いとは言えない。以上のようなことが複合的に作用した場合に、搭載ヘッド21に備わる各ノズル21a,21a,…による電子部品の吸着ができない場合が生じる可能性がある。
更に、昨今では、非常に微細な電子部品も開発され、こうした電子部品を取り扱うには取り出し位置の正確性が求められる。従って、各キャビティ77,77,…内での各電子部品75,75,…の収納姿勢が略完璧に近い状態で調整されていれば問題無いが、収納姿勢が大幅にずれた場合等の異常事態に対して、対応力に欠ける点が図6に示す装置40の問題となる。
【0011】
また、図7に示す装置70にも図6に示す装置40と略同様の問題が当てはまり、さらに図7に示す装置70では、基板搬送路71を跨いだ反対側にもフィーダ群27,27が配置されるから、これらフィーダ群27,27に対応する搭載ヘッド21及び搭載ステーション25が必要となる。そのため、これら搭載ヘッド21及び搭載ステーション25を設置する分だけ高価格化を招いてしまう。
【0012】
本発明の課題は、Y軸ガイド部材にかかる荷重負担を抑えた状態で短時間により多くの電子部品を基板に搭載できる電子部品実装装置であって、フィーダからの電子部品の取り出し位置を常に最適に維持できる低価格な電子部品実装装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明に係る電子部品実装装置は、例えば、図1、図2に示すように、
電子部品が搭載可能な状態に基板(P)を保持する搭載ステーション(4)と、
前記搭載ステーションをY軸方向に沿って移動させるステーション移動手段(5)と、
Y軸方向と直交するX軸方向に並んで設けられ、前記基板に搭載すべき電子部品を供給する複数の部品供給装置(テープフィーダ6,6,…)と、
前記部品供給装置から供給される電子部品を保持し、保持した前記電子部品を前記搭載ステーションに保持された基板に搭載する搭載ヘッド(7)と、
X軸方向に並んで設けられた複数の前記部品供給装置上から、前記搭載ステーションに保持されるとともに、前記ステーション移動手段により移動させられた前記基板上まで、前記搭載ヘッドをX軸方向に沿って移動自在に支持するX軸ガイド部材(81)と、
前記X軸ガイド部材に支持された搭載ヘッドをX軸方向に移動させるヘッド移動手段(8)と、
前記X軸ガイド部材をY軸方向に沿って移動させるY軸移動手段(9)と、
を備えることを特徴とする。
【0014】
請求項1に記載の発明では、搭載ステーションはステーション移動手段によってY軸方向に移動可能である。一方、搭載ヘッドはヘッド移動手段によってX軸方向に移動可能であり、また、Y軸移動手段によってX軸ガイド部材がY軸方向に移動可能であるから、搭載ヘッドはX軸方向への移動に加えY軸方向にも移動可能である。従い、基本的に、搭載ヘッドが部品供給装置から電子部品を取り出せる位置にX軸ガイド部材を保持した状態で、搭載ヘッドのX軸方向への移動動作と、搭載ステーションのY軸方向への移動動作とを協調させて(組み合わせて)、基板の所定位置に電子部品を搭載できる。そして、搭載動作中においては、基本的に、搭載ヘッドと搭載ステーションとだけを移動させ、搭載ヘッドを支持するX軸ガイド部材を移動させる必要は無いため、Y軸移動手段にかかるX軸ガイド部材の荷重負担を最小限に抑えることができる。
【0015】
また、仮に、部品供給装置から搭載ヘッドが電子部品を供給される電子部品の供給位置(例えば、搭載ヘッドのノズルが部品供給装置から電子部品を吸着して取り出す位置)が正規からずれていた場合等において、搭載ヘッドは、X軸方向への移動のみならず、X軸ガイド部材の移動に伴いY軸方向にも移動可能であるため、搭載ヘッドを所定範囲内で微小な距離だけX軸及びY軸方向の両方向に移動させて、常に最適な供給位置で電子部品を取り出して保持できる。
【0016】
また、予め、複数の部品供給装置の供給位置が全体的にずれていることが分かっている場合には、電子部品の搭載動作を行う前に、X軸ガイド部材の位置をY軸移動手段で微調整するように移動させることができる。
【0017】
ところで、搭載ヘッドのX軸方向の移動と、搭載ステーションのY軸方向との移動とにより基板上に電子部品を搭載するためには、各部品供給装置の部品供給位置が、搭載ヘッドが移動するX軸方向の軌跡の下に並んでいる必要があるとともに、搭載ステーションに支持された基板上の部品搭載位置を搭載ヘッドの前記軌跡の下に配置移動できる必要があり、設置可能な部品供給装置の数を増やすためには、電子部品実装装置のX軸方向に沿った幅を長くしなければならない。
しかし、請求項1記載の本発明では、部品供給装置の数が足りない場合には、搭載ヘッドが移動するX軸方向の軌跡の下とは、異なる位置に部品供給装置を配置し、X軸ガイド部材をY軸移動手段で移動させて搭載ヘッドで取りに行くことが可能となり、電子部品実装装置のX軸方向に沿った幅を長くしなくとも設置可能な部品供給装置の数を増やすことができる。
【0018】
さらに、Y座標が異なる二カ所にそれぞれ部品供給装置をX軸方向に並べ、すなわち、X軸方向に沿って二列に部品供給装置を並べ、各列に対応する位置に搭載ステーションとX軸ガイド部材とが移動可能となっていれば、それぞれの部品供給装置の列で、電子部品を搭載することが可能となり、X軸方向の幅が同じ電子部品実装装置で、二倍の部品供給装置を設置可能とすることができる。また、この時には、X軸ガイド部材が移動することで、二列の部品供給装置からの電子部品の取り出しが可能となるので、搭載ヘッドを支持する二つのX軸ガイド部材を設ける必要がなく、コストを低減することができる。
【0019】
なお、部品供給装置において、電子部品搭載動作中にX軸ガイド部材を移動させるような場合でも、基本的には、搭載ヘッドのX軸方向の移動と、搭載ステーションのY軸方向への移動で主な電子部品の搭載が行われるので、X軸ガイド部材の移動速度を低速にしても、全体の作業時間的には、あまり影響がでないので、X軸ガイド部材を移動させるY軸移動手段を比較的、小型で低価格なものとすることができる。
【0020】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電子部品実装装置において、例えば、図1、図2に示すように、
前記搭載ステーションに対する前記基板の搬入搬出を行うために、X軸方向に沿った基板搬送路(31)を有し、この基板搬送路に沿って基板を搬送する基板搬送手段(3)を備え、
前記X軸ガイド部材が、前記Y軸移動手段により前記基板搬送路を超えて前後に移動可能とされ、
前記部品供給装置が、前記X軸ガイド部材の前記Y軸移動手段による移動経路の前記基板搬送路より前側と後側との両方にそれぞれ設けられていることを特徴とする。
【0021】
請求項2に記載の発明では、また、部品供給装置を基板搬送路の前側と後側の二カ所に設け、X軸ガイド部材を基板搬送路を超えて移動可能としているので、更なる部品供給装置を備えることになり、X軸ガイド部材をY軸方向に移動させて、この更なる部品供給装置から電子部品を取り出して、取り出した電子部品を基板に搭載できる。また、この際に、搭載ステーション及び搭載ヘッドを更に設ける必要が無いため、これら更なる搭載ステーション及び搭載ヘッドの各部材に係るコストの上昇を抑えて、より多くの電子部品を基板に搭載できる。
【0022】
さらに、基板搬送路を超えて搭載ステーションが移動できる構成とすれば、X軸ガイド部材の移動方向において、基板搬送路より前側もしくは後側で、電子部品の搭載をした後に、基板搬送路を超えて後側もしくは前側で電子部品の搭載を行うことができる。この際には、基板搬送路の前側と後側との間で一回だけX軸ガイド部材を移動させれば良いので、X軸ガイド部材を駆動するY軸移動手段に大きな負荷がかからないように低速動作させても、作業時間が大きく遅れるようなことがない。
【0023】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の電子部品実装装置において、例えば、図1、図2に示すように、
前記ステーション移動手段による前記搭載ステーションの移動経路(ステーション搬送路52)の左右両側に、複数の前記部品供給装置が各々X軸方向に沿って配置され、かつ、前記X軸ガイド部材には、少なくとも二つの搭載ヘッドが互いに独立して移動可能に支持されていることを特徴とする。
【0024】
請求項3に記載の発明では、搭載ステーションの移動経路の左右両側に部品供給装置が配置され、かつ、X軸ガイド部材に少なくとも二つの搭載ヘッドが互いに独立して支持されるから、一方の搭載ヘッドが一方の部品供給装置から電子部品を取り出している間に、他方の搭載ヘッドが基板に対して他方の部品供給装置から取り出した電子部品を搭載できる。基板上の電子部品の搭載位置によっては、各搭載ヘッドの電子部品の取り出し動作と搭載動作とを併行することもできる。ここで、各部品供給装置はX軸方向に沿って配置されるため、基本的に、X軸ガイド部材をY軸方向に移動せずとも、電子部品の搭載を行える。従い、請求項1と同様、Y軸移動手段にかかる荷重負担を抑えることができ、また、各搭載ヘッドの電子部品の取り出し動作と搭載動作とを交互に行うことにより、単一の搭載ヘッドを用いて電子部品を基板に搭載する場合に比較して、同じ時間で遥かに多くの電子部品を基板に搭載できる。
【0025】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の電子部品実装装置において、例えば、図2〜図4に示すように、
前記X軸ガイド部材の移動に連動するとともに、前記電子部品を保持している前記搭載ヘッドがX軸方向に移動する際に前記電子部品の姿勢を認識する部品姿勢認識手段(120a、120b)を、少なくとも一つ備えることを特徴とする。
【0026】
ここで、部品姿勢認識手段は、例えば、カメラ等の撮像手段や、発光素子と受光素子とを組合せた認識手段等を備えており、上下左右方向の何れかから電子部品の姿勢が認識可能になっている。そして、部品姿勢認識手段は、X軸ガイド部材のY軸方向への移動と連動して同様にY軸方向に移動するようになっている。
【0027】
請求項4に記載の発明では、部品姿勢認識手段は、X軸ガイド部材の移動に連動するとともに、電子部品を保持した搭載ヘッドが基板に搭載するためにX軸方向に移動する際に該電子部品の姿勢を認識することが可能に構成されているので、従来、部品供給装置と搭載ステーションとの間に部品姿勢認識手段を固定していたのに比べて、部品供給装置と搭載ステーションとの位置をより近接した配置が可能となるので、電子部品の搭載時間を短縮することができるとともに、電子部品実装装置を小型化することができる。また、部品姿勢認識手段は、X軸ガイド部材の移動に連動するとともに、電子部品を保持した搭載ヘッドが基板に搭載するためにX軸方向に移動する際に該電子部品の姿勢の認識可能に構成されていることにより、X軸ガイド部材の位置に関係なく、搭載ヘッドをX軸方向に移動させることで、電子部品の姿勢が認識できることとなって、従来のように部品供給装置と搭載ステーションとの間に部品姿勢認識手段を複数設けることなくより短い距離による搭載を実現することができ、コストを抑えることができる。また、電子部品を保持した搭載ヘッドを、従来固定されていた部品姿勢認識手段の位置までわざわざ移動させることなく基板上に搭載することができるので、電子部品の搭載における距離及び時間の効率化が図れる。
【0028】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の電子部品実装装置において、
前記部品姿勢認識手段は、X軸方向に移動可能に構成されていることを特徴とする。
【0029】
請求項5に記載の発明では、部品姿勢認識手段は、X軸方向に移動可能に構成されているので、部品供給装置より搭載ヘッドに電子部品が供給される位置に応じて移動することができるので、電子部品の姿勢の認識処理がより迅速に行えることとなり、それに伴って、該認識処理に応じた処理も素早く実行することができる。また、特に、搭載ヘッドが複数配置されている場合に、一の部品姿勢認識手段であっても、部品姿勢の認識のために搭載ヘッドを余計に移動させる必要ないので好適である。更に、例えば、部品姿勢認識手段が、部品供給装置と搭載ヘッドとの間に位置するように配置されている場合であっても、該電子部品の供給時に、該部品姿勢認識手段がX軸方向に移動することにより搭載ヘッド、電子部品等と部品姿勢認識手段との干渉を回避することが可能となる。
【0030】
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の電子部品実装装置において、
前記部品姿勢認識手段は、
前記搭載ヘッドに保持された前記電子部品の姿勢を下方から認識可能なように前記X軸ガイド部材に支持されるとともに、前記搭載ヘッドがX軸方向に移動する軌跡と重ならない位置までY軸方向に移動可能に構成されていることを特徴とする。
【0031】
請求項6に記載の発明では、部品姿勢認識手段は、搭載ヘッドに保持された電子部品の姿勢を下方から認識可能なようにX軸ガイド部材に支持されるとともに、搭載ヘッドがX軸方向に移動する軌跡と重ならない位置までY軸方向に移動可能に構成されているので、部品供給装置より搭載ヘッドに電子部品が供給される際における、搭載ヘッド、電子部品等と、部品姿勢認識手段との干渉を回避することが可能となる。
【0032】
【発明の実施の形態】
[第一の実施の形態]
以下、本発明の電子部品実装装置に係る第一の実施の形態について図面を参照して説明する。但し、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0033】
図1に示すように、装置1は、略矩形枠状に形成されたベースフレーム2と、基板PをX軸方向に沿って前工程側から次工程側に搬送する基板搬送手段3と、電子部品が搭載可能な状態に基板Pを保持する搭載ステーション4と、搭載ステーション4をY軸方向に沿って移動させるステーション移動手段5と、基板Pに搭載される電子部品を収納する複数のテープフィーダ6,6,…(部品供給装置)と、各テープフィーダ6,6,…の電子部品を基板Pに搭載する二つの搭載ヘッド7,7と、各搭載ヘッド7,7をX軸方向に沿って移動させるヘッド移動手段8と、両搭載ヘッド7,7をY軸方向に移動させるY軸移動手段9と、を具備する。
【0034】
基板搬送手段3は、基板Pを前工程側から次工程側に搬送するX軸方向に沿った基板搬送路31を備える。基板搬送手段3は、基板搬送路31の上流側に配置される上流搬送部3aと、基板搬送路31の下流側に配置される下流搬送部3bとを備える。各搬送部3a,3bには搬送ベルト(図示略)等が備えられ、例えば図1の例であれば、基板Pは搬送ベルトに載置された状態で左側から右側へX軸方向に搬送される。上流搬送部3aと、下流搬送部3bとの間には、搭載ステーション4を配置可能な間隔が開けられている。
【0035】
ステーション移動手段5は、搭載ステーション4を移動自在に支持する支持部材51と、支持部材51に支持させた状態で搭載ステーション4を駆動させるステーション駆動手段(図示略)と、を具備する。支持部材51は、ベースフレーム2の略中央においてY軸方向に延在する部材であって、X軸方向に延在する基板搬送部3a,3bを略直角に横切って設けられている。支持部材51は、搭載ステーション4を移動自在に支持するが、Y軸方向に延在するため、搭載ステーション4をY軸方向にガイドする機能も有する。従い、搭載ステーション4は、支持部材51によって形成されたステーション搬送路52に沿って移動する。また、ステーション駆動手段としては、例えば、リニアモータが適用可能であり、それ以外に、サーボモータとベルトとを組み合わせた駆動手段又はサーボモータとボールネジとを組み合わせた駆動手段等が適用可能である。
【0036】
ステーション駆動手段が駆動されると、搭載ステーション4は、基板搬送路31に沿う位置と基板搬送路31からY軸方向に外れた位置とに移動可能となる。搭載ステーション4は、基板搬送路31に沿う位置で上流搬送部3aによって前工程側から搬送されてきた基板Pを位置決めして保持し、また、搭載ステーション4は、基板搬送路31に沿う位置で電子部品の搭載が終了した基板Pを下流搬送部5bに渡す。すなわち、この位置(つまり、基板Pを保持する基板保持位置)で、搭載ステーション4は、基板搬送手段3との間で基板Pの受け渡しを行う。なお、搭載ステーションには、基板搬送手段との間で基板Pの受け渡しを行うために、例えば、基板搬送手段3と同様の基板搬送機構を有する。また、搭載ステーション4が基板Pを保持する際には、二つの側部4a,4a間に基板Pをクランプして保持する。
【0037】
テープフィーダ6は、IC,抵抗器,コンデンサ等の微小な(例えば、縦1.0mm×横0.5mm)電子部品を収納する部品搬送テープを備えるものである。図1(a)(b)に示すように、所定数のテープフィーダ6,6,…はX軸方向に沿って略等間隔に配列されて一つの群を形成し、四つの第一〜第四フィーダ群61〜64を各々形成している。第一及び第二フィーダ群61,62並びに第三及び第四フィーダ群63,64は、基板搬送路31の左右両側にそれぞれ配置されている。より詳しくは、第一フィーダ群61は上流搬送部3aの右側に、第二フィーダ群62は下流搬送部3bの右側に、第三フィーダ群63は上流搬送部3aの左側に、第四フィーダ群64は下流搬送部3bの左側に配置されている。すなわち、各フィーダ群61〜64は、互いに基板搬送路31及びステーション搬送路52を挟む四箇所の位置に各々配置されている。
【0038】
勿論、各フィーダ群61〜64を構成するテープフィーダ6,6,…の設置数は、適宜変更可能である。また、各フィーダ群61〜64を構成するテープフィーダ6,6,…の設置数を図1に示す数より少なくして更なるフィーダ群を形成し、この更なるフィーダ群を各フィーダ群61〜64の右側及び左側の少なくとも一方の側に配置してもよい。
【0039】
Y軸移動手段9は、上流搬送部3aに跨る門型状の上流Y軸ガイド部材91と、下流搬送部3bに跨る門型状の下流Y軸ガイド部材92と、を備える。各Y軸ガイド部材91,92の上部には、Y軸方向に沿うガイド部91a,92aが設けられている。
【0040】
ヘッド移動手段8は、X軸方向に延在しかつ二つの搭載ヘッド7,7を移動自在に支持する長尺なX軸ガイド部材81と、二つの搭載ヘッド7,7をX軸方向に移動させるヘッド駆動手段(図示略)とを備える。X軸ガイド部材81の両端は、各Y軸ガイド部材91,92の各ガイド部91a,92aの上部に支持されている。これにより、X軸ガイド部材81は、上流Y軸ガイド部材91と下流Y軸ガイド部材92との上部間に架け渡され、さらに各ガイド部91a,92aにガイドされてY軸方向に移動可能となる。なお、Y軸移動手段9は、X軸ガイド部材81をY軸方向に移動させるY軸駆動手段(図示略)を備えており、このY軸駆動手段が駆動されると、X軸ガイド部材81はY軸方向に沿って移動する。移動の際には、X軸ガイド部材81がX軸方向に対して斜めになることは無く、X軸ガイド部材81の延在方向とX軸方向とは常に平行な状態を維持する。Y軸駆動手段としては、例えば、サーボモータとベルトとを組み合わせた駆動手段が適用可能であり、それ以外に、サーボモータとボールネジを組み合わせた駆動手段又はリニアモータ等が適用可能である。
【0041】
また、X軸ガイド部材81の移動に関して、X軸ガイド部材81には二つの搭載ヘッド7,7が支持されているため、X軸ガイド部材81の荷重に加えて更にこれら搭載ヘッド7,7の荷重が加わり、各Y軸ガイド部材91,92には比較的大きな荷重負担がかかる。より詳しくは、X軸ガイド部材81と二つの搭載ヘッド7,7とを合わせた重量は、上記搭載ステーション4の重量よりも大きいため、X軸ガイド部材81の移動と搭載ステーション4の移動とでは、各Y軸ガイド部材91,92にかかる荷重負担のほうが支持部材51にかかる荷重負担よりも大きい。
【0042】
二つの搭載ヘッド7,7は、X軸ガイド部材81の一方の側面に移動自在に支持されている。これら二つの搭載ヘッド7,7は、互いに独立して移動可能である。従い、上記ヘッド駆動手段が駆動されると、各搭載ヘッド7,7は、X軸ガイド部材81によってX軸方向にガイドされて移動する。ヘッド駆動手段としては、例えば、リニアモータが適用可能であり、それ以外に、サーボモータとベルトとを組み合わせた駆動手段又はサーボモータとボールネジとを組み合わせた駆動手段等が適用可能である。なお、リニアモータの場合には、二つの搭載ヘッド7において、固定子を共用しても良いが可動子はそれぞれの搭載ヘッドに備える必要がある。また、ベルトやボールネジの場合には、二つの搭載ヘッドが個別にベルトやボールネジを備える必要がある。
【0043】
各搭載ヘッド7,7は、所定数の吸着ノズル7a,7a,…を備え、これら吸着ノズル7a,7a,…によって、各搭載ヘッド7,7は各フィーダ群61〜64から電子部品を吸着し保持する。詳しくは、基本的に図1において左側の搭載ヘッド7が第一及び第三フィーダ群61,63から電子部品を吸着し、右側の搭載ヘッド7が第二及び第四フィーダ群62,64から電子部品を吸着する。しかしながら、第一及び第三フィーダ群61,63の電子部品が無くなった場合は、左側の搭載ヘッド7が第二及び第四フィーダ群62,64から電子部品を吸着してもよいし、また、その逆の場合であってもよい。なお、図1に示す例では、各搭載ヘッド7,7には、四つの吸着ノズル7a,7a,…が備えられているが、各搭載ヘッド7,7の吸着ノズル7a数は適宜変更可能である。勿論、各搭載ヘッド7,7の吸着ノズル7a数が異なっていてもよい。
【0044】
これら吸着ノズル7a,7a,…は、X軸方向に沿って一列に配列されており、二つの搭載ヘッド7,7の吸着ノズル7a,7a,…の列方向は、互いにY軸方向において一致している。すなわち、二つの搭載ヘッド7,7に備えられた全ての吸着ノズル7a,7a,…は、X軸方向に沿って一直線状に配置されている。なお、図1において、各搭載ヘッド7の吸着ノズル7a,7a,…は一列に配置されているが、吸着ノズル7a数を増やして、複数列にわたって配置してもよい。
【0045】
また、図1(b)に示すように、各搭載ヘッド7,7は撮像カメラ7b,7b(例えば、CCDカメラ)を各々備えている。各撮像カメラ7b,7bは、搭載ステーション4に保持された基板Pを撮像したり、各テープフィーダ6,6,…に収納された電子部品を撮像したりして、それら撮像した画像を制御装置(図示略)へと出力する。これにより、搭載ステーション4に保持された基板Pの姿勢(以下単に「保持姿勢」という。)、各テープフィーダ6,6,…に収納された電子部品の姿勢(以下単に「収納姿勢」という。)等が、制御装置によって認識される。また、各搭載ヘッド7には、水平に一列に並べられた発光素子(例えば、レーザダイオード)と、発光素子に対向して一列に配置された受光素子とからなり、各吸着ノズル7a,7a,…に吸着された電子部品の姿勢(以下単に「吸着姿勢」という。)を認識する部品姿勢認識装置(図示略)が備えられている。部品姿勢認識装置は、吸着ノズル7a、7a…に吸着された電子部品を発光素子と受光素子との間に配置し、吸着ノズル7a、7a…を回転しながら、光の遮られる幅を計測することで、吸着姿勢を計測する。
【0046】
そして、上記ヘッド駆動手段及びY軸駆動手段が駆動されると、両搭載ヘッド7,7は、所定の可動範囲内でX軸及びY軸両方向に移動自在となる。図1(b)に、両搭載ヘッド7,7の可動範囲100を四角形状の点線で示した。この可動範囲100内で、各搭載ヘッド7は、いずれかのフィーダ群61〜64から電子部品を吸着し、また、図1(b)の楕円形状の点線で示した搭載エリア101,102のいずれかのエリアで、吸着した電子部品を基板Pに搭載する。詳しくは、搭載ヘッド7,7が、第一及び第二フィーダ群61,62から電子部品を吸着した場合は、搭載エリア101で該電子部品を基板Pに搭載し、同様に、搭載ヘッド7,7が、第三及び第四フィーダ群63,64から電子部品を吸着した場合は、搭載エリア102でこの電子部品を基板Pに搭載する。勿論、電子部品を基板Pに搭載する際には、搭載エリア101,102に対応するエリアの直下に基板Pを保持した搭載ステーション4が待機している。
【0047】
ところで、各テープフィーダ6,6,…間の間隔(特に、各吸着ノズル7a,7a,…に吸着される各電子部品間の間隔)と各吸着ノズル7a,7a,…間の間隔とは略等しいので、各搭載ヘッド7,7の吸着ノズル7a数に対応した数の電子部品を一度に各フィーダ群61〜64から吸着できるようになっている。なお、大きな電子部品を供給するテープフィーダは、図示された各テープフィーダ6,6…の整数倍の間隔で配置されるようになっており、必ずしも、各吸着ノズル7a,7a,…間の間隔とは対応しない。
【0048】
次に、上述のように構成される装置1の動作について説明する。
装置1の動作中において、上流搬送部3aによって前工程側から搬送されてきた基板Pは、搭載ステーション4に保持される。言い換えれば、搭載ステーション4は、予め基板搬送路31に沿う位置に移動し待機しており、搬送されてきた基板Pを二つの側部4a,4a間に基板Pをクランプして位置決めした状態に保持する。
【0049】
その後、ステーション駆動手段が駆動されて、搭載ステーション4は、搭載エリア101の直下に移動する。勿論、このとき、搭載ステーション4は、基板Pを保持しているから、基板Pも搭載エリア101の直下に位置することになる。ところで、搭載ステーション4に保持された基板Pは、図1中左側のヘッド7の撮像カメラ7bによって保持姿勢を撮像されて、保持姿勢の補正が行われる。なお、図1中右側のヘッド7の撮像カメラ7bを使用しても保持姿勢の補正は可能である。「保持姿勢の補正」とは、基板Pの保持姿勢と、電子部品が実際に搭載される真の搭載姿勢とおけるX軸及びY軸方向のずれ量を制御装置に認識させ、そのずれ量に対応して各搭載ヘッド7,7及び搭載ステーション4の移動を制御するという意である。
【0050】
一方、二つの搭載ヘッド7,7のうち一方の搭載ヘッド7(例えば、図1中左側の搭載ヘッド7であり、以下「左搭載ヘッド7」という。)は、第一フィーダ群61の直上に移動しており、第一フィーダ群61から一つ又は複数の電子部品を吸着する。このとき、左搭載ヘッド7は、複数の吸着ノズル7a,7a,…を備えるから、複数の電子部品を一度に吸着できる。勿論、吸着ノズル7a数に対応する数の電子部品を一度に吸着することも可能であり、この方が、電子部品の搭載効率の面でも好ましい。
【0051】
また、左搭載ヘッド7が電子部品を吸着する動作に入る前に、予め、左搭載ヘッド7の撮像カメラ7bによって吸着前の電子部品の収納姿勢が撮像されて、収納姿勢の補正が行われる。「収納姿勢の補正」とは、撮像された収納姿勢を制御装置が認識し、その認識に基づいてヘッド駆動手段及びY軸駆動手段の少なくとも一方が駆動され左搭載ヘッド7がX軸及びY軸方向の少なくとも一方の方向に微小移動するように制御するという意である。これにより、各吸着ノズル7a,7a,…は、常に最適な位置で電子部品を吸着できる。
【0052】
その後、ヘッド駆動手段が駆動されて、左搭載ヘッド7は、電子部品を吸着した状態で搭載エリア101に移動する。この移動中において、吸着ノズル7aによって吸着された電子部品は、左搭載ヘッド7の部品姿勢認識装置によって吸着姿勢が認識されて、吸着姿勢の補正が行われる。「吸着姿勢の補正」とは、認識された吸着姿勢と、実際に基板Pに搭載される際の真の搭載姿勢とのθ軸方向のずれ量(ずれ角度)を制御装置が認識して、そのずれ量に対して吸着ノズル7aの回転角度を制御し、かつ、電子部品に対するノズルの吸着位置の所定の位置に対するX軸及びY軸方向のずれ量を制御装置に認識させ、そのずれ量に対応して各搭載ヘッド7,7及び搭載ステーション4の移動を制御するという意である。なお、各吸着ノズル7a,7a,…は、制御装置による制御により、適宜回転可能である。
【0053】
そして、左搭載ヘッド7は、吸着した電子部品を基板Pに搭載する。このとき、搭載エリア101内において、基板Pに対する電子部品の搭載ポジションが定められ、この搭載ポジションにて基板Pに電子部品が搭載される。「搭載ポジション」とは、上述した基板Pに対する保持姿勢の補正及び電子部品に対する吸着姿勢の補正とを考慮したうえで、左搭載ヘッド7をヘッド駆動手段の駆動によってX軸方向に移動させ、かつ、搭載ステーション4をステーション駆動手段の駆動によってY軸方向に移動させて、基板Pの搭載点座標と電子部品の搭載基準点(例えば、電子部品の中心点)とが一致する位置である。要約すれば、左搭載ヘッド7のX軸方向への移動動作と、搭載ステーション4のY軸方向への移動動作と、による協調動作によって、搭載ポジションが定められ、この搭載ポジションで電子部品の搭載が行われるである。
【0054】
ところで、二つの搭載ヘッド7,7のうち他方の搭載ヘッド7(例えば、図1中右側の搭載ヘッド7であり、以下「右搭載ヘッド7」という。)は、左搭載ヘッド7の搭載動作中に、第二フィーダ群62から電子部品を吸着する。勿論、この場合にも、電子部品に対する収納姿勢及び吸着姿勢の補正は行われる。
【0055】
ここで、左搭載ヘッド7と右搭載ヘッド7との間で吸着ノズル7aの数が同じか又は略同じである場合には、基本的に左搭載ヘッド7が搭載動作を行っている際中に、右搭載ヘッド7の吸着動作が先に完了する。何故なら、左搭載ヘッド7は、吸着した複数の電子部品を一つずつ基板Pに搭載するのに対し、右搭載ヘッド7は、一度に複数の電子部品を吸着できるからである。従い、右搭載ヘッド7は、次ぎの電子部品の搭載動作に入る準備として、電子部品を吸着した状態で搭載動作中の左搭載ヘッド7に可能な限り接近することが好ましい。これにより、基板Pに対して二つの搭載ヘッド7,7による電子部品の搭載時間を短縮できる。
【0056】
そして、二つの搭載ヘッド7,7が互いに、電子部品の搭載動作と吸着動作とを交互に繰り返すことによって、基板Pに対する電子部品の搭載が終了する。その後、ステーション駆動手段が駆動されて、搭載ステーション4は基板搬送路31に沿う位置に移動し、新規の基板Pと電子部品を搭載し終えた基板Pとの受け渡しを基板搬送手段3との間で行う。以降、装置1が上述の動作を繰り返すことによって、基板Pへの電子部品の搭載が順次行われる。
【0057】
なお、基板Pに搭載すべき電子部品(の種類又は数)が第一及び第二フィーダ群61,62の電子部品だけでは足りない場合には、第三及び第四フィーダ群63,64の少なくとも一方のフィーダ群から電子部品を供給してもよい。このとき、X軸ガイド部材81及び二つの搭載ヘッド7,7は、第三及び第四フィーダ群63,64から電子部品を吸着できる位置まで移動し、基板Pを保持した搭載ステーション4も、搭載エリア102までY軸方向に移動する。そして、上述した両搭載ヘッド7,7の一連の動作が行われ、搭載エリア102の直下に配置された基板Pへの電子部品の搭載が行われる。
【0058】
また、上記の説明では、電子部品に対する収納姿勢の補正、各搭載ヘッド7,7の搭載動作において、X軸ガイド部材81がY軸方向に移動する構成としたが、X軸ガイド部材81を不動状態に維持する構成としてもよい。
【0059】
以上、本第一の実施形態の装置1では、以下に示す作用効果を奏する。この作用効果を、以下に、箇条書きにして記載する。
●基本的に、二つの搭載ヘッド7,7のX軸方向への移動動作と、搭載ステーション4のY軸方向への移動動作とによって、搭載ポジションで電子部品を基板Pに搭載できる。従い、駆動されるのは、搭載ステーション4及び二つの搭載ヘッド7,7のみであり、二つの搭載ヘッド7,7を備える質量の重いX軸ガイド部材81の移動動作は、基本的に電子部品の搭載中において行われないため、搭載動作中に、処理時間を短縮するために、重いX軸ガイド部材を高速で移動させる必要がない。従って、Y軸移動手段9にかかる荷重負担を最小限に抑えることができるとともに、重いX軸ガイド部材を高速で移動させるためにY軸移動手段9を大型のものとする必要がなく、コストの低減を図ることができる。
【0060】
●各搭載ヘッド7,7が電子部品を吸着する際に、老朽化等により、各テープフィーダ6,6,…の設置位置にくるいが生じていた等の理由により、各搭載ヘッド7,7と各テープフィーダ6,6,…から供給される電子部品との位置関係を修正しなければならない場合がある。このとき、搭載ヘッド7をX軸方向に移動させるだけでなく、X軸ガイド部材81を移動させて搭載ヘッド7をY軸方向にも移動させることができるため、予め制御装置に所謂ティーチングを行い電子部品に対する収納姿勢の補正を行うことで、常に最適な位置で電子部品を吸着できる。
【0061】
●Y軸駆動手段及びステーション駆動手段の各駆動によって、基板搬送路31を間に挟む搭載エリア101,102のいずれのエリアにおいても、電子部品を基板Pに搭載できる。従い、搭載ステーション4及び搭載ヘッド7の各々を、基板搬送路31の左右の一方側のフィーダ群(例えば、第一及び第二フィーダ群61,62)専用と、他方側のフィーダ群(例えば、第三及び第四フィーダ群63,64)専用といった具合に個別に分けて設ける必要が無い。これにより、部材に係るコストを最小限に抑えつつ、より多くのフィーダ群(複数のテープフィーダ)を装置1に配置できる。
【0062】
●ステーション搬送路52を間に挟んで二つの第一及び第二フィーダ群61,62(又は第三及び第四フィーダ群63,64)を配置しているため、二つの搭載ヘッド7,7のうち一方の搭載ヘッド7が電子部品の吸着動作を行う際に、他方の搭載ヘッド7が電子部品の搭載動作を行える。そして、各搭載ヘッド7,7が搭載動作と吸着動作とを交互に行うので、基板Pに対しては、二つの搭載ヘッド7,7により電子部品がほとんど休み無く搭載され続けられることになる。故に、搭載ヘッド7が一つの場合に比べ、同じ時間で遥かに多くの電子部品を基板Pに搭載できる。
【0063】
[第二の実施の形態]
次いで、本発明の電子部品実装装置に係る第二の実施の形態について図面を参照して説明する。但し、発明の範囲は、図示例に限定されない。尚、図2〜図4において、X軸及びY軸方向と垂直する方向をZ軸方向とする。
【0064】
なお、第一の実施の形態の装置1と同様の構成要素については、同一符号を付して説明を省略し、異なる点のみ以下で説明する。
【0065】
図2(b)、及び図3に示すように、装置110には、X軸ガイド部材81の下面に、搭載ステーション4を挟んでX方向の左右両側に位置して、部品姿勢認識装置(部品姿勢認識手段)120a、120bがそれぞれ配置されている。
【0066】
この部品姿勢認識装置120a、120bは、CCDカメラ等の撮像手段(図示略)等を備えており、X軸ガイド部材81よりもY軸方向の搭載ヘッド7側に突出している部分において、各吸着ノズル7a、7a…に吸着されている電子部品の姿勢を下方向から撮像し、撮像した画像を制御装置(図示略)に出力する。制御装置(図示略)は、部品姿勢認識装置より出力される電子部品の吸着姿勢の撮像画像に基づいて、基板Pに搭載すべき位置とのずれ量を演算し、吸着ノズル7a、7aの回転軸方向の移動を駆動する吸着ノズル駆動装置(図示略)や、X軸ガイド部材81、ステーション移動手段5等に制御信号を出力する。
吸着ノズル駆動装置(図示略)は、例えば、リニアモータ、サーボモータ等が適用可能であり、上記制御装置(図示略)からの制御信号に従って、吸着ノズル7a、7aを回転軸方向に移動させる。
【0067】
次に、上述のように構成される装置110による電子部品の吸着姿勢の認識処理及び、該吸着姿勢の補正処理における動作について、以下で説明を行う。
【0068】
まず、上述のヘッド駆動手段(図示省略)及びY軸駆動手段(図示省略)が駆動されることにより、二つの搭載ヘッド7、7のうち、一の搭載ヘッド7が、第1〜第4の何れかのフィーダ群61〜64の真上に移動し、次いで、搭載ヘッド7の吸着ノズル7a、7aに、一つ又は複数のテープフィーダ6…から一つ又は複数の電子部品を、吸着する。
【0069】
その後、搭載ヘッド7は、ヘッド駆動手段(図示省略)が駆動されることにより、電子部品を吸着した状態で、搭載エリア101,102に移動する。ここで、その搭載座標のX座標は、搭載ヘッド7をX軸方向に移動させることで調整され、Y座標は、ステーション移動手段5により搭載ステーション4をY軸方向に移動させることで適所に調整されるようになっている。
そして、電子部品を吸着した搭載ヘッド7は、X軸方向に移動途中、部品姿勢認識装置120の上方を通過する。この時、部品姿勢認識装置120は、吸着ノズル7aによって吸着されている電子部品の吸着姿勢を下方から撮像し、その吸着姿勢の認識情報としての撮像画像を制御装置に出力する。
【0070】
すると、制御装置は、その撮像画像に基づいて、吸着姿勢、即ち、吸着されている位置や角度を演算し、その演算された吸着姿勢と、基板Pに搭載するべき正常な搭載姿勢(位置や角度等)との回転軸方向のずれ量(ずれ角度)を演算し、そのずれ量を修正するための修正制御信号を吸着ノズル駆動装置に出力する。
吸着ノズル駆動装置は、そのずれ量に対応して吸着ノズル7aの回転角度を制御する。即ち、吸着ノズル7aは、制御装置の制御にしたがって、回転可能に構成されている。
【0071】
更に、制御装置は、吸着ノズル7aにより吸着されている電子部品の吸着位置に対するX軸方向及びY軸方向のずれ量を演算し、そのずれ量に対応して搭載ヘッド7及び搭載ステーション4の移動を制御する移動制御信号を、ヘッド駆動手段、ステーション移動手段5等に出力する。
このように、吸着ノズル7aの回転軸方向のずれの補正、搭載ヘッド7aにおけるX軸方向のずれの補正、搭載ステーション4におけるY軸方向のずれの補正が実行されることにより、電子部品の吸着姿勢の補正処理が実行される。
【0072】
このように本第二の実施の形態における装置110によれば、X軸ガイド部材81に、部品姿勢認識装置120が搭載ステーション4を挟んでX方向の左右両側に配置されているので、電子部品を吸着した搭載ヘッド7が、該電子部品を基板Pに搭載する位置に移動する際に、必ずその部品姿勢認識装置120の上方を通過する。従って、X軸ガイド部材の位置に関係なく、搭載ヘッド7をX軸方向に移動させる際に、部品姿勢の認識が可能となるので、より短い距離による電子部品の搭載ができ、距離及び時間の効率化が図れる。
また、従来、テープフィーダ6と搭載ステーション4との間に、部品姿勢認識装置がベースフレーム2上に固定されているものに比べて、テープフィーダ6(第1〜第4フィーダ群61〜64)と搭載ステーション4との間の距離が短くなることから、電子部品を搭載するための搭載ヘッド7の移動距離、移動時間を短縮することができるとともに、電子部品実装装置110を小型化することができる。さらに、この場合、例えば、4つの第一〜第四テープフィーダ群61〜64が設けられているとすると、各テープフィーダ群に対応して4つの部品姿勢認識装置が備えることにより、搭載ヘッド7の移動距離をより短くするようにしていたが、本件によれば2つの部品姿勢認識装置で同様に実現できるので、コストを抑えることができ、より好適である。
【0073】
尚、本第二の実施の形態における部品姿勢認識装置120は、X軸ガイド部材81に固定されている構成に限られず、例えば、所定の駆動手段により駆動されることにより、X軸方向に移動可能な構成であってもよい。この場合、部品姿勢認識装置120は、搭載ヘッド7が電子部品を吸着する位置の近くまで移動することができるので、電子部品の吸着姿勢の認識、及びずれ量の演算処理等が迅速に行え、それに伴って、吸着姿勢の補正処理もより迅速に行うことができる。また、2つの搭載ヘッド7に対して一つの部品姿勢認識装置120であっても、部品姿勢を認識するために搭載ヘッド7の移動距離を増やすことなく対応できるので、よりコストを抑えることができることとなって好適である。
【0074】
また、図4に示すように、吸着ノズル7aは、吸着高さ701において電子部品を吸着し、その後、保持高さ702まで電子部品を持ち上げて、基板Pへの搭載位置まで移動する。従って、吸着ノズル7aによる吸着位置と、X軸ガイド部材81から突出している部品姿勢認識装置120との位置、即ち、搭載ヘッド7がX軸方向に移動する軌跡とが重ならないように、部品姿勢認識装置120のX軸ガイド部材81から突出した部分は、Ya方向に後退するように移動することが可能な構成であってもよい。この場合、例えば、搭載ヘッド7、吸着ノズル7a、電子部品等との接触や干渉を確実に避けることが可能となる。尚、上述のように部品姿勢認識装置120がX軸方向に移動可能に構成されている場合も、同様に、搭載ヘッド7、吸着ノズル7a、電子部品等との接触、干渉を避けることができる。
【0075】
また、部品姿勢認識装置120は、搭載ヘッド7の下方から電子部品の吸着姿勢を撮像する構成で説明を行ったが、上下左右の何れの方向から撮像する構成であってもよい。
また、部品姿勢認識装置120は、CCDカメラ等の撮像手段を備えており、電子部品の吸着姿勢を撮像した画像を、吸着姿勢補正処理に用いる構成で説明を行ったが、撮像手段の他、ダイオード等の発光素子と受光素子とを備え、光の遮り具合や反射具合等により吸着姿勢を認識する構成であってもよい。
【0076】
なお、本発明は上記の第一及び第二の実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行ってもよい。
例えば、各搭載ヘッド7,7の撮像カメラ7b,7b、及び部品姿勢認識装置120a、120bに加えて又はこれら撮像カメラ7b,7b、及び部品姿勢認識装置120a、120b等に加え、固定式の(例えば、ベースフレーム2に固定可能な)撮像カメラを追加し、この撮像カメラで、IC部品等の電子部品等の吸着姿勢を撮像してもよい。また、電子部品を供給する部品供給装置は、テープフィーダ6に限定せず、バルクフィーダ、スティックフィーダであってもよいし、それらの組合せ使用であってもよい。
【0077】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、基板への電子部品の搭載動作中においては、基本的に、搭載ヘッドと搭載ステーションとを移動させて、搭載ヘッドを支持するX軸ガイド部材を移動させる必要は無いため、Y軸移動手段にかかるX軸ガイド部材の荷重負担を最小限に抑えることができる。
また、搭載ヘッドは、X軸方向への移動のみならず、X軸ガイド部材の移動に伴いY軸方向にも移動可能であるため、搭載ヘッドを所定範囲内で微小な距離だけX軸及びY軸方向の両方向に移動させて、常に最適な取り出し位置で電子部品を取り出して保持できる。
【0078】
請求項2に記載の発明によれば、搭載ステーション及び搭載ヘッドを更に設ける必要が無いため、これら更なる搭載ステーション及び搭載ヘッドの各部材に係るコストの上昇を抑えて、より多くの電子部品を基板に搭載できる。
【0079】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1と同様、Y軸移動手段にかかる荷重負担を抑えることができ、また、各搭載ヘッドの電子部品の取り出し動作と搭載動作とを交互に行うことにより、単一の搭載ヘッドを用いて電子部品を基板に搭載する場合に比較して、同じ時間で遥かに多くの電子部品を基板に搭載できる。
【0080】
請求項4に記載の発明によれば、従来に比べて、部品供給装置と搭載ステーションとの位置をより近接した配置が可能となるので、電子部品の搭載時間を短縮することができるとともに、電子部品実装装置を小型化することができる。また、X軸ガイド部材の位置に関係なく、搭載ヘッドをX軸方向に移動させることで、電子部品の姿勢が認識でき、従来のように部品供給装置と搭載ステーションとの間に部品姿勢認識手段を複数設けることなくより短い距離による搭載を実現することができ、コストを抑えることができる。また、電子部品を保持した搭載ヘッドを、従来固定されていた部品姿勢認識手段の位置までわざわざ移動させることなく基板上に搭載することができるので、電子部品の搭載における距離及び時間の効率化が図れる。
【0081】
請求項5に記載の発明によれば、部品姿勢認識手段を、部品供給装置より搭載ヘッドに電子部品が供給される位置に応じて移動させることで、電子部品の姿勢の認識処理がより迅速に行えることとなり、それに伴って、該認識処理に応じた処理も素早く実行することができる。また、特に、搭載ヘッドが複数配置されている場合に、一の部品姿勢認識手段であっても、部品姿勢の認識のために搭載ヘッドを余計に移動させる必要ないので好適である。
【0082】
請求項6に記載の発明によれば、部品供給装置より搭載ヘッドに電子部品が供給される際における、搭載ヘッド、電子部品等と、部品姿勢認識手段との干渉を回避することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本第一の実施の形態に係る電子部品実装装置を示す(a)斜視図(b)平面図である。
【図2】本第二の実施の形態に係る電子部品実装装置を示す(a)平面図、(b)(a)の右側の側面図である。
【図3】図2の(b)の拡大図である。
【図4】電子部品の吸着高さ及び保持高さと、部品姿勢認識装置との関係を説明するための図である。
【図5】従来の電子部品実装装置を示す斜視図である。
【図6】図5に示す電子部品実装装置とは異なる形態の電子部品実装装置を示す斜視図である。
【図7】図5及び図6に示す電子部品実装装置とは異なる形態の電子部品実装装置を示す斜視図である。
【図8】部品搬送テープのキャビティに格納された各電子部品の姿勢を説明するための平面図である。
【符号の説明】
P   基板
1、110 電子部品実装装置
3   基板搬送手段
31   基板搬送路
4   搭載ステーション
5   ステーション移動手段
52   ステーション搬送路
6   テープフィーダ(部品供給装置)
61〜64   フィーダ群(部品供給装置)
7   搭載ヘッド
7a   吸着ノズル
8   ヘッド移動手段
81   X軸ガイド部材
9   Y軸移動手段
91,92   Y軸ガイド部材
120a、120b 部品姿勢認識装置(部品姿勢認識手段)

Claims (6)

  1. 電子部品が搭載可能な状態に基板を保持する搭載ステーションと、
    前記搭載ステーションをY軸方向に沿って移動させるステーション移動手段と、
    Y軸方向と直交するX軸方向に並んで設けられ、前記基板に搭載すべき電子部品を供給する複数の部品供給装置と、
    前記部品供給装置から供給される電子部品を保持し、保持した前記電子部品を前記搭載ステーションに保持された基板に搭載する搭載ヘッドと、
    X軸方向に並んで設けられた複数の前記部品供給装置上から、前記搭載ステーションに保持されるとともに、前記ステーション移動手段により移動させられた前記基板上まで、前記搭載ヘッドをX軸方向に沿って移動自在に支持するX軸ガイド部材と、
    前記X軸ガイド部材に支持された搭載ヘッドをX軸方向に移動させるヘッド移動手段と、
    前記X軸ガイド部材をY軸方向に沿って移動させるY軸移動手段と、
    を備えることを特徴とする電子部品実装装置。
  2. 請求項1に記載の電子部品実装装置において、
    前記搭載ステーションに対する前記基板の搬入搬出を行うために、X軸方向に沿った基板搬送路を有し、この基板搬送路に沿って基板を搬送する基板搬送手段を備え、
    前記X軸ガイド部材が、前記Y軸移動手段により前記基板搬送路を超えて前後に移動可能とされ、
    前記部品供給装置が、前記X軸ガイド部材の前記Y軸移動手段による移動経路の前記基板搬送路より前側と後側との両方にそれぞれ設けられていることを特徴とする電子部品実装装置。
  3. 請求項1又は2に記載の電子部品実装装置において、
    前記ステーション移動手段による前記搭載ステーションの移動経路の左右両側に、複数の前記部品供給装置が各々X軸方向に沿って配置され、かつ、前記X軸ガイド部材には、少なくとも二つの搭載ヘッドが互いに独立して移動可能に支持されていることを特徴とする電子部品実装装置。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載の電子部品実装装置において、
    前記X軸ガイド部材の移動に連動するとともに、前記電子部品を保持している前記搭載ヘッドがX軸方向に移動する際に前記電子部品の姿勢を認識する部品姿勢認識手段を、少なくとも一つ備えることを特徴とする電子部品実装装置。
  5. 請求項4に記載の電子部品実装装置において、
    前記部品姿勢認識手段は、X軸方向に移動可能に構成されていることを特徴とする電子部品実装装置。
  6. 請求項4に記載の電子部品実装装置において、
    前記部品姿勢認識手段は、
    前記搭載ヘッドに保持された前記電子部品の姿勢を下方から認識可能なように前記X軸ガイド部材に支持されるとともに、前記搭載ヘッドがX軸方向に移動する軌跡と重ならない位置までY軸方向に移動可能に構成されていることを特徴とする電子部品実装装置。
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