JP5696138B2 - 半導体部品 - Google Patents

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Description

発明の詳細な説明
本発明は、複数の層を備えた半導体素子に関する。1つ以上の層が、さらに、例えば吸光物質、電荷輸送物質、および/または、ドーパントとして機能する化合物を含有していてもよい。
赤色および赤外線スペクトルの領域において高い吸収力を有する有機化合物が、多数の科学技術分野におけるその使用適性によって、近年大きな関心を呼んでいる。例えば、このような種類の化合物は、レーザ駆動式記録媒体(例えばCDやDVDなど)または太陽電池において活性媒体(active media)として使用すれば、熱放射を電気エネルギーに変換することができ、また、例えば自動車やディスプレイウィンドウ設置場所の断熱物質において同様に使用すれば、閉じた空間の内部の過熱を防止することができる。同時に、長波長エネルギーを吸収する種類の化合物は、これより短波長の可視光帯ではエネルギーを可能な限りほとんど吸収せず、また、熱的に安定した特性も有していなければならない。これらの特性を有することによって、該化合物は、例えば、真空蒸着プロセスによってそれぞれの目的のために使用することができるようになる。
個々の目的を規定するさまざまな特徴を有することに加えて、赤色および赤外線帯の光を大量に吸収できるタイプの多くの化合物が、すでに発見されている。しかしながら、大半の場合、所望する特徴のすべてが1つのタイプの化合物だけから得られることはない。例えば、各種ポリメチン染料は、大半が十分な長さのポリメチン鎖を有していて赤色および赤外線帯の実用的な量の光を吸収するが、熱的安定性が非常に低い。この低い熱的安定性が、高いイオン性を有するという性質のために、非分解性の蒸発を阻害する。同様の状況が、芳香族または複素環式芳香族ジアミンおよび芳香族または複素環式芳香族ポリアミン(例えば、4,4’,4”,4”’−テトラキス−(ジアリールアミノ)−N,N−テトラフェニル−ベンジジン型)、ならびに、これらのアリール同族体の酸化生成物にも当てはまる。該酸化生成物は酸化状態では非常に長波長の光を吸収するが、イオン性が高いという性質のために、やはりあまり気化せず、それゆえ、多数の応用分野において不適である。このような化合物とは対照的に、各種ニッケルジチオレン錯体も赤外線帯の非常に長波長の光を吸収することができ、大半が十分に熱的に安定していて容易に蒸発するが、ニッケルジチオレン錯体が有する長波長帯の光を吸収する能力は極めて低いことが多い。この結果、これらの化合物を用いてIR領域において吸収プロファイルを達成するためには、高い濃度または大きな層厚を採用しなければならないが、こうすると、可視光帯において干渉吸収が頻繁に発生する。
有機太陽電池に用いて700nmを超える波長の光を吸収することが現在知られている唯一の物質は、フタロシアニン系の化合物である。これらの化合物は、長波長の高い吸収性および良好な安定性によって知られているが、可溶性が低いので、例えば化合物の表面軌道のエネルギー配分(energy disposition)などの他の特性について最適化することが不可能ではないとはいえ、非常に困難である。
したがって、本発明の目的は、赤色および赤外線帯において高い吸収特性を有する有機化合物を含有するが、関連技術の短所を解消し、特に半導体部品を製造する目的のために非分解性の蒸発が可能な、すなわち、良好な熱的安定性を示し、かつ、長波長帯の光を吸収できる半導体部品を提供することである。
上記目的は、複数の層を備えた半導体部品であって、該複数の層のうちの少なくとも1つの層が、下記一般式A、B、または、Cで表わされる少なくとも1つの化合物を含有する、半導体部品によって達成される。
Figure 0005696138
ただし、上記一般式において、
Mは金属イオンであって、好ましくは、B型またはC型の電気的中性錯体が生成されるような大きさの電荷を有する金属イオンであり、
Rは、炭素数が1〜20の非置換または置換アルキル、炭素数が1〜20の非置換または置換ヘテロアルキル、炭素数が6〜20の非置換または置換アリール、炭素数が6〜20の非置換または置換ヘテロアリール、および、飽和または不飽和の炭素環式または複素環式化合物からなる群より個々に独立して選択され、
およびLは互いに同一または異なり、Mの原子価殻を完全に満たす原子アッセンブリーまたは分子アッセンブリーを表わし、
−X−は、ピロール環の隣接するC−C二重結合と共に芳香族構造要素または複素環式芳香族構造要素を形成する分子断片を表わす。
この場合、上記部品が、有機太陽電池、光検出器、または、有機電界効果トランジスタから選択されれば特に好ましい。本発明の請求項は発光ダイオードにまで拡張する意図はなく、一般の有機・無機ハイブリッド型半導体を包含するものである。
好ましくは、上記金属イオンMが、周期表の第9族〜第13族に属する元素のイオンから選択され、好ましくは、Cu、Zn、Ni、B、または、Alである。
好適な一実施形態は、各X
Figure 0005696138
より互いに独立して選択されることを特徴とする。
ただし、上記一般式において、
〜Rが、水素、ハロゲン、炭素数が1〜20の非置換または置換アルキル、炭素数が1〜20の非置換または置換ヘテロアルキル、炭素数が6〜20の非置換または置換アリール、炭素数が6〜20の非置換または置換ヘテロアリール、および、飽和または不飽和の炭素環式または複素環式化合物からなる群より互いに独立して選択されるか、あるいは、2つの隣接する部分RおよびRが、別の炭素環または複素環に属するかのいずれかであり、
さらに、QがC、N、O、または、S元素を含有する二価の原子アッセンブリーを表わす。
例えば、Qは−CH−、−NH−、−O−、または、−S−であればよい。
およびLが、ハロゲン、アルキル、アリール、アルキルオキシ、アリールオキシ、アシル、アロイル、アルケニル、および、アルキニルからなる群より互いに独立して選択されれば、あるいは、Lおよび/またはLがそれぞれRに結合されればさらに好ましい。
および/またはLが部分Rに結合されれば、この結合によって、別の環がM−L−Rの結合を介して形成できるようになる。これは、例えば、エーテル架橋のM−O−R、または、チオエーテル架橋のM−S−Rの形態で実現すればよい。
上記式A、B、または、Cで表わされる少なくとも1つの化合物を含有する上記層が、吸光物質層または電荷キャリア輸送層であればさらに好ましい。
上記部品が光活性を有すればさらに好ましい。
一実施形態は、
上記複数の層がpin構造を形成することを特徴とする。
最後に、上記半導体部品が有機半導体部品であれば、これも好ましい。
本発明は、さらに、下記一般式A、B、または、Cで表わされる化合物の、半導体部品における使用方法にも関する。
Figure 0005696138
ただし、上記一般式において、
Mは金属イオンであって、好ましくは、B型またはC型の電気的中性錯体が生成されるような大きさの電荷を有する金属イオンであり、
Rは、炭素数が1〜20の非置換または置換アルキル、炭素数が1〜20の非置換または置換ヘテロアルキル、炭素数が6〜20の非置換または置換アリール、炭素数が6〜20の非置換または置換ヘテロアリール、および、飽和または不飽和の炭素環式または複素環式化合物からなる群より個々に独立して選択され、
およびLは互いに同一または異なり、Mの原子価殻を完全に満たす原子アッセンブリーまたは分子アッセンブリーを表わし、
−X−は、ピロール環の隣接するC−C二重結合と共に芳香族構造要素または複素環式芳香族構造要素を形成する分子断片を表わす。
好ましくは、部分R〜RおよびRは、アルキル、アルコキシ、ジアルキルアミン、アルキルスルファニル、アルキルスルフェニル、アルキルスルホニル、フェニル、ナフチル、アントリル、フルオレニル、アリールオキシ、アリールスルファニル、アリールスルフェニル、アリールスルホニル、アリールアルキルアミン、ジアリールアミン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、ピペリジン、テトラヒドロピラン、テトラヒドロチオピラン、ピロール、フラン、チオフェン、ピリジン、ピリリウムイオン、チオピリリウムイオン、キノリン、プリン、オキサゾル、チアゾル、ベンゾチアゾル、ピラジン、イミダゾル、プテリジン、アクリジン、ピリミジン、および、インドルからなる群より選択される。また、隣接する部分が別の炭素環または複素環の一部を形成してもよい。
A型〜C型の化合物は、さまざまな方法で生成可能であって、例えば、好ましくは、下記の一般式2型、4型、または、8型
Figure 0005696138
(ただし、上記一般式において、記号XおよびRは上記と同じ意味である)で表わされる公知の化合物から、下記のようにすることによって生成すればよい。すなわち、該化合物を、高い沸点を有する両極性溶媒(Solv)(例えば、150℃を超える沸点を有する第一級アルカノールまたは第二級アルカノール)、脂肪族カルボン酸アミド(例えば、ホルムアミド、DMF、または、ジメチルアセトアミド)、または、1,2−、1,3−ジオール、もしくは、1,2,3−トリオール型の多価アルカノール中に、好ましくは有機酸(例えばギ酸または酢酸)のアンモニウム塩と共に加熱する。こうすることによって、V. F. Donyagina, S. Shimizu, N. Kobayashi and E. A. Lukyanets in Tetrahedron Lett. 2008, 49, 6152に一例として記載されているように、大半を段階的な反応で、まず、深い色によって認識可能な一般式のA型の化合物を形成し、次に、これらのA型の化合物を単離した後、必要に応じて加熱することによって一般式MLで表わされる化合物と反応させる。なお、この一般式において、LおよびLは上記と同じ意味であり、LはLおよびLと同一または異なるリガンドであって、Lは、さらに、LおよびLのように、極性溶媒(例えば、低級または高級アルカノール)、脂肪族カルボン酸アミド(例えば、ホルムアミド、DMF、または、ジメチルアセトアミド)、無水カルボン酸(例えば、無水酢酸、無水プロピオン酸)、塩化メチレン、または、1,2−ジクロロエタン中で原子Mと共に安定した配位圏を形成し、目的とするB型またはC型の化合物を形成することができる。
上述の一般式2型、4型、または、8型で表わされる化合物について述べると、2型の化合物は、例えばH. Bredereck and H. W. Vollmann in Chem. Ber. 1972, 105, 2271に記載されているように、一般式1型の化合物を、一般式R−MZ型で表わされる金属有機化合物と反応させることによって得られる。なお、この一般式において、部分Rは式Aにおける意味と同じ意味であって、nは0か1かのいずれかであって、Mは金属イオンを表わし、好ましくは、周期表の第1族または第2族に属する金属イオンを表わす。さらに、後者の場合には、n=1であって、したがって、この場合の金属イオンはMの原子価を飽和させる適切な部分Z(好ましくは、例えば、ハロゲン原子)に依然結合している。また、一般式4型の化合物は、例えばM. A. T. Rogers in J. Chem. Soc. 1943, 590に記載されているように、一般式3型の化合物を、鉱酸溶液中においてニトロソ化試薬NO−Y(例えば亜硝酸ナトリウム)と、または、アルコール/鉱酸溶液中において亜硝酸アルキルエステルと反応させることによって得られる。また、一般式8型の化合物は、まず、例えばA. Krasovskiy and P. Knochel in Angew, Chem. Int. Ed. 2004, 43, 3333に記載されているように、一般式5型の化合物とイソプロピルマグネシウムクロリドとの転換反応によって一般式6型の化合物を得て、次に、これら一般式6型の化合物を、例えばR. J. Kloetzing, A. Krasovsky, and P. Knochel in Chem. Eur. J. 2007, 215に記載されているように一般式7型の化合物と反応させて転換するか、あるいは、一般式9型の化合物を、例えば、K. Kobayashi et al. in Bull. Chem. Soc. Japan 2006, 79, 1126に記載されているようなシアン化金属と反応させるかのいずれかによって得られる。
驚くべきことに、本発明に係る半導体部品は、先行技術に関連する短所を持たず、優れたスペクトルの範囲で活性を有し、さらに、特にA型〜C型の化合物を使用することによって高い熱的安定性を示すことがわかった。
化合物A、B、および、Cは、先行技術においては未だ知られていない半導体特性を有する。これは、素材となる化合物A、B、および/または、Cだけからなり、添加剤を添加するなどの化学的な変更が加えられていない層が、すでに半導体特性を有していることを意味する。本発明に係る部品において、化合物A、B、および/または、Cは半導体層として使用されるのであって、ドーパントとして使用されるのではない。本明細書中において、ドーピングとは、少数の互いに独立した分子(ドーパント)が層(マトリクス)中に組み込まれて電荷を獲得または喪失し、その結果、該層(マトリクス)の半導体特性を変化させることを意味していると理解すべきである。
本発明によれば、上記半導体部品は、蒸着によって各種の物質をそれぞれに先行する層の上に1つずつ堆積させることによって、異なる機能を果たす各種の物質層から構成される。本明細書中において、閉塞層とは、先行する層が完全に覆われていることを意味する。この結果、電荷キャリアは、必ずこの層の中を(または、この層を介して)輸送されるはずである。したがって、これらの層は必ず半導体としての能力を有し、電荷キャリアが非常に自由に運動することを可能にすると考えられる。ドーパントを用いても両方の特性を保有できるとは限らない。
化合物A、B、および、Cの持つ吸収特性および電気特性の組み合わせによって、驚くべきことであるが、申し分のない全体的な性質(例えば、所望のスペクトル領域における優れた活性、および、良好な熱的安定性)を示す、先行技術では知られていなかった有機部品(好ましくは光活性部品)が得られる。
本発明に係る好ましい形態は、一般式A、B、または、Cで表わされる少なくとも1つの化合物を含有する閉塞層を有する半導体部品、または、該少なくとも1つの化合物を含有し、かつ、相互貫入ネットワークを有する層を有する半導体部品である。上述のように、閉塞層とは、この考察している層によって先行する層が完全に覆われていることを意味する。相互貫入ネットワークを有する層とは、層の成分が相互に行き来できる層を描写するために使用される用語である。これは、例えば2つの物質を同時に蒸着させ、続いてこれら物質が混合層内において配列することによって達成される。このような場合、相互貫入ネットワークは、わずかな量が存在する物質が少なくとも20重量%を超える混合比で含有される場合に混合層内に生成される、閉鎖浸出経路(closed percolation path)(電荷キャリアの遊離経路)を有する。これは、マトリクス物質をドーピングする比(ドーパントはわずか約4重量%存在するにすぎない)とは異なるので、その結果、そこで単離されたドーパントのユニットまたはクラスタはマトリクス層内に形成される。閉鎖浸出経路を有する相互貫入ネットワークは、良好な電荷キャリア移動性を利用可能にする。この理由から、一般式A、B、または、Cで表わされる少なくとも1つの化合物を、閉塞層内、または、混合層中の閉鎖浸出経路内に有する、本発明に係る部品を提供することが特に好ましい。
A型〜C型の化合物は通常、大半の場合に最高で300℃を優に超える温度まで熱的に安定しており、したがって、この温度未満であれば高真空下では分解せずに気化するので、部品中でさまざまな方法で、好ましくは例えば、赤色または近赤外線帯の長波長の光を吸収する能力を有しているので有機太陽電池において吸光物質として、または、高い酸化還元安定性を有しているので有機太陽電池および有機電界効果トランジスタにおいて電荷生成物質または電荷輸送物質として使用可能である。この目的を達成するために、上記化合物は、物質が分解せず、規定された厚さを有する蒸着層が形成されるような態様で、圧力が約10−7Torrの真空室内で容器から該化合物を気化させることによって、ある構造(一例を後述する)を有する適切な基板に適用される。なお、該蒸着層は、必要であれば、それぞれ特定の電子的な機能を有する他の層と共に配置されてもかまわない。
上記化合物A〜Cの、有機太陽電池内の光活性層としての1つの特定の効果は、使用される吸光物質が長波長を吸収するので、長波長のスペクトル領域において該化合物のスペクトル感度が増加することである。したがって、電気エネルギーに変換される光エネルギーの部分が、600nmを超える範囲、好ましくは、700nmを超える範囲、特に好ましくは800nmを超える範囲にまで拡大され得る。
開放電圧は、光起電性半導体(例えば部品)の重要なパラメータとして機能し、上述の化合物が使用される場合にはこのパラメータが高い値に到することがある。この現象は、電子供与物質および電子受容物質のエネルギーレベルの相対的な位置から発生する。なお、このエネルギーレベルは、必要であれば、電子移動の間のエネルギー損失が低減され、開放電圧が増加するような態様で、適切な電子求引基または電子反発基によって変化させてもかまわない。太陽電池において上述の化合物を用いることの先述の効果に加えて、このような種類の半導体は特に高い曲線因子を有する。具体的に化合物B1(後述する)の場合、曲線因子は64.89%に等価である。曲線因子は、最大出力、および、開放電圧と短絡電流との積の商によって定められ、それゆえ、電流・電圧特性の「正方度」を太陽電池の品質の尺度として表現する。
半導体(例えば部品)の効率を増加させることを目的にして特に好ましいのは、「pin構造」である。この構造では、好ましくは大きなバンドギャップを有し、したがって透明な、2つの有機半導体のドーピング層の間に、真性半導体の活性層が設置される。p型ドーピング層は電子供与物質に従い、電子供与体のHOMOエネルギーに合わせて調節されるHOMOエネルギーを有する。n型ドーピング層は電子受容物質に従い、電子受容物質のLUMOエネルギーに合わせて調節されるLUMOエネルギーを有する。これらの層は、ドーピングのために、非常に良好な導電性を有し、その結果、いくつかの改善点を有する。上記のエネルギーに合わせて調節されるので、n型ドーピング層は主に励起電子を輸送し、p型ドーピング層は主に励起正孔を輸送する。この理由によって、これらの層はそれぞれ、電子輸送層および正孔輸送層(ETL(hole transport layer)およびHTL(hole transport layer))としても知られている。pin構造では、これが電荷キャリアの分離を補強する一助となる。この電荷キャリアの分離は、例えば太陽電池などの光活性半導体では特に重要である。上記層の高い導電性は、接触部における電荷キャリアの注入障壁を低下させる。さもなくば、注入障壁は、損失メカニズムを代表するものとなると考えられる。ETLおよび/またはHTLとして透明な物質を使用すれば、これらの層を使用して、活性層における吸光量を増加させるために、また、吸光量と共に半導体(部品)の効率を増加させるために、活性吸収層を入射光が光学的に最大である部位に移動させてもかまわない(Maennig et al., Appl. Phys. A79, 1-14(2004))。
化合物A〜Cの吸収特性からは独立して、これらの化合物が示す良好な電荷キャリア輸送特性によって、電界効果トランジスタを使用する別の応用分野が見出された。これらの部品では、上記化合物A〜Cは、一方がエミッタ(ソース)として指定され、もう一方がコレクタ(ドレイン)として指定される2つの電極の間に配置される。本明細書中では、有機半導体物質に他の適切な化合物をさらにドーピングして、電荷キャリアの個数を増加させてもよい。これらの適切な化合物は、n型ドーパントおよびp型ドーパントのどちらでもよい。3つ目の、ベース電極(ゲート)は、絶縁物質によって有機半導体物質から分離されている。この3つ目の電極は半導体物質の上に配置されてもよく(トップゲート構造)、半導体物質の下に配置されてもよい(ボトムゲート構造)。ソース電極とゲート電極との間に制御電圧を印加すれば、これら2つの電極間の電流を意図的に制御できる。これが達成されるのは、以下の理由による。すなわち、ドーピングによって生成された電荷キャリアが、電場が印加されると有機半導体物質内の絶縁層の近傍で濃縮されるからである。これによって、この領域内の有機半導体層がもともと有する抵抗が低下し、これによって、電流がソース電極とドレイン電極との間を流れるようになる。
本発明に係る半導体部品の上記以外の効果および特徴については、添付の図面を参照しながら、以下の好適な実施形態の詳細な説明において提示する。
図1は、ジクロロメタン中の化合物A1の吸収スペクトルを示している。
図2は、ジクロロメタン中の化合物A1のシクロボルタモグラムを示している。なお、フェロセンを内部標準、テトラブチルアンモニウムヘキサフルオロホスファイト(1mMol)を導電性塩として用い、また、掃引速度を100mV/s、温度を25℃とした。
図3は、ジクロロメタン中の化合物A2の吸収スペクトルを示している。
図4は、ジクロロメタン中の化合物A2のシクロボルタモグラムを示している。なお、フェロセンを内部標準、テトラブチルアンモニウムヘキサフルオロホスファイト(1mMol)を導電性塩として用い、また、掃引速度を100mV/s、温度を25℃とした。
図5は、ジクロロメタン中の化合物B1の吸収スペクトルを示している。
図6は、ジクロロメタン中の化合物B1のシクロボルタモグラムを示している。なお、フェロセンを内部標準、テトラブチルアンモニウムヘキサフルオロホスファイト(1mMol)を導電性塩として用い、また、掃引速度を100mV/s、温度を25℃とした。
図7は、ジクロロメタン中の化合物B2の吸収スペクトルを示している。
図8は、ジクロロメタン中の化合物B2のシクロボルタモグラムを示している。なお、フェロセンを内部標準、テトラブチルアンモニウムヘキサフルオロホスファイト(1mMol)を導電性塩として用い、また、掃引速度を100mV/s、温度を25℃とした。
図9aは、本発明に係る部品の複数の実施形態の層構成を示している。
図9bは、本発明に係る部品の複数の実施形態の層構成を示している。
図10は、化合物B1およびC60を光活性層として用いた例1に記載の太陽電池の電流・電圧特性を示している。
図11は、化合物B1およびC60を光活性層として用いた太陽電池のスペクトルの外部量子効率のグラフを示している。
図12は、実施形態5に示す部品の層構造を示している。
次に、A型〜C型の化合物を生成するための、いくつかの合成例について記載する。
〔合成例〕
〔1. 一般構造Aを有するジイソインドリルアゾメチンの生成〕
〔1. (3−フェニル−2H−イソインドル−1−イル)−(3−フェニル−イソインドル−1−イリデン)アミン(A1)の合成〕
Figure 0005696138
公知の方法に従ってブロモベンゼン(15.7g、0.1Mol)およびマグネシウムのチップ(2.7g、0.11Mol)から調製した臭化フェニルマグネシウムの溶液を、フタロジニトリル(12.8g、0.1Mol)のトルエン(100ml)懸濁液に室温で攪拌しながら滴下し、得られた混合物を2時間または一晩攪拌する。
得られた反応混合物に、クロロトリメチルシラン(10.8g、0.1Mol)を添加し、吸引することによって沈殿物を除去し、ジエチルエーテルで洗浄する。次に、得られた固形物質を、深い暗青色が現れて銅色の沈殿物が形成されるまで、ホルムアミド(500ml)中で約10分間加熱する。この混合物を自然冷却し、吸引することによって沈殿物を除去し、水およびメタノールで洗浄する。この化合物は分析的にほぼ純粋であるが、これを、クロロホルムを用いて溶出させることによってシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィーを行うことによってさらに精製してもよい。
収量: 12g(30mmol、30%)、赤紫色の針状物。
融点 260.7℃
H−NMR(500MHz、CDCl): 7.32(t,2H,J=7.9Hz)、7.41(t,2H,J=7.7Hz)、7.47(t,2H,J=7.37Hz)、7.57(t,4H,J=7.47Hz)、7.96(d,2H,J=8.0Hz)、8.03(d,4H,J=7.12Hz)、8.13(d,2H,J=7.89Hz)
13C−NMR(125MHz、CDCl): 121.31、122.14、126.33、127.57、127.74、129.22、129.42、129.92、133.18、135.38、143.86、148.58
MS(ESI): 算出値[M+1]: 398.47 実際の値: 398.2
2819の場合の算出値: C84.61、H4.82、N10.47 実際の値: C82.6、H5.1、N9.9
ジクロロメタン中の化合物A1の吸収スペクトル、および、フェロセンを内部標準、テトラブチルアンモニウムヘキサフルオロホスファイト(1mMol)を導電性塩として用い、また、掃引速度を100mV/sとした、ジクロロメタン中の化合物A1の25℃でのシクロボルタモグラムを、それぞれ図1および図2に示す。
〔1b. [3−(4−メトキシフェニル)−2H−イソインドル−1−イル]−[3−(4−メトキシフェニル)−イソインドル−1−イリデン]アミン(A2)の合成〕
Figure 0005696138
p−ブロモベンゼン(18.7g、0.1Mol)およびマグネシウムのチップ(2.7g、0.1Mol)から調製した臭化p−メトキシフェニルマグネシウムの溶液を、フタロジニトリル(12.8g、0.1Mol)のトルエン(100ml)懸濁液に室温で攪拌しながら滴下し、得られた混合物を2時間または一晩攪拌する。
得られた反応混合物に、クロロトリメチルシラン(10.8g、0.1Mol)を添加し、形成する沈殿物を吸引することによって除去した後に、ジエチルエーテルで洗浄する。こうして得られた固形物質を、深い暗青色が現れて銅色の沈殿物が固形物質から分離するまで、ホルムアミド(500ml)中で約10分間加熱する。この溶液が冷めた後に、吸引することによって沈殿物を除去し、水およびメタノールで洗浄する。この生成物はほぼ分析的に純粋であるが、必要であれば、クロロホルムを用いて溶出させることによってシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィーを行うことによってさらに精製してもよい。
収量: 9.5g(19mmol、19%)、赤紫色の針状物。
融点 154℃
H−NMR(500MHz、CDCl): 3.91(s,6H)、7.08(d,2H,J=8.85Hz)、7.2(t,2H,J=7.01Hz)、7.37(t,2H,J=7.03Hz)、7.91(d,2H,J=8.08Hz)、7.97(d,4H,J=8.83Hz)、8.10(d,2H,J=7.91Hz)
13C−NMR(125MHz、CDCl): 55.50、114.73、121.19、122.07、125.4、126.04、127.42、129.21、129.66、135.30、143.42、147.64、160.68
MS(ESI): 算出値[M+1]:458.5 実際の値: 458.2
3023の場合の算出値: C78.75、H5.07、N9.18 実際の値: C78.43、H4.99、N8.02
ジクロロメタン中の化合物A2の吸収スペクトル、および、フェロセンを内部標準、テトラブチルアンモニウムヘキサフルオロホスファイト(1mMol)を導電性塩として用い、また、掃引速度を100mV/sとした、ジクロロメタン中の化合物A2の25℃でのシクロボルタモグラムを、それぞれ図3および図4に示す。
〔2. 一般構造Bを有するジイソインドリルアゾメチン錯体の調製〕
〔2a. 11,11−ジフルオロ−10,12−ジフェニル−11H−5,10a−ジアザ−11a−アゾニウム−11−ボラナート−インデノ[2,1−b]フルオレン(B1)の合成〕
Figure 0005696138
まず、ジイソプロピルエチルアミン(6.45g、50mmol)、次に三フッ化ホウ素ジエチルエーテル化合物(7.05g、50mmol)を、化合物A1(3.97g、10mmol)のジクロロエタン(80ml)溶液に室温で滴下する。こうして得られた溶液を、最初には青色だった溶液が緑色に変化して出発原料が薄膜クロマトグラフィーで一切検出できなくなるまで、暖めて次に還流温度で約10分間加熱する。この溶液を自然冷却し、水(100ml)を添加する。有機相を水(各回に50ml)で3回洗浄し、溶媒を減圧下で除去する。残留物を、清掃するためにクロロホルム中で溶解させ、シリカゲル(クロロホルム)を用いて濾過する。
収量: 3.9g(8.8mmol、88%)、赤紫色の針状物。
融点 273℃
H−NMR(500MHz、CDCl): 7.30(t,2H,J=6.98Hz)、7.51(m,8H)、7.62(d,2H,J=8.15Hz)、7.87(d,4H,J=7.86Hz)、8.11(d,2H,J=8.00Hz)
13C−NMR(125MHz、CDCl): 121.19、124.15、127.03、128.44、130.16、130.19、130.31、130.47、131.14、133.63、139.34、153.20
19F−NMR(228.2MHz、CDCl): −129.51(q,2F,J=31.0Hz)
MS(ESI):算出値[M+1]:446.1 実際の値: 446.2
2818BFの場合の算出値: C75.53、H4.07、N9.44 実際の値: C75.33、H3.94、N9.27
ジクロロメタン中の化合物B1の吸収スペクトル、および、フェロセンを内部標準、テトラブチルアンモニウムヘキサフルオロホスファイト(1mMol)を導電性塩として用い、また、掃引速度を100mV/sとした、ジクロロメタン中の化合物B1の25℃でのシクロボルタモグラムを、それぞれ図5および図6に示す。
〔2b. 11,11−ジフルオロ−10,12−ビス(−p−メトキシフェニル)−11H−5,11a−ジアザ−10a−アゾニウム−11−ボラナト−インデノ[2,1−b]フルオレン(B2)の合成〕
Figure 0005696138
まず、ジイソプロピルエチルアミン(6.45g、50mmol)、次に三フッ化ホウ素ジエチルエーテル化合物(7.05g、50mmol)を、化合物A2(5.05g、10mMol)のジクロロエタン(80ml)溶液に室温で滴下する。得られた溶液を、最初には青色だった溶液が緑色に変化して出発原料が薄膜クロマトグラフィーでは一切検出できなくなるまで、暖めて次に還流温度で約10分間加熱する。この溶液を自然冷却し、水(100ml)を添加する。有機相を水(各回に50ml)で3回洗浄し、溶媒を減圧下で除去する。残留物を、清掃するためにクロロホルム中で溶解させ、シリカゲルを用いて濾過する。
収量: 4.1g(8.1mMol、81%)、銅色の針状物。
融点:256℃
H−NMR(500MHz、CDCl): 3.88(s,6H)、7.03(d,4Hm,J=8.92)、7.29(t,2H,J=7.01Hz)、7.48(t,2H,J=7.15)、7.65(d,2H,J=8.11Hz)、7.89(d,4H,J=8.84Hz)、8.09(d,2H,J=8.00Hz)
13C−NMR(125MHz、CDCl): 55.36、114.10、121.14、122.95、124.14、126.81、130.11、131.06、132.04、133.51、139.09、152.41、161.32
19F−NMR(228.2MHz、CDCl): −129.70(q,2F,J=31.0Hz)
MS(ESI): 算出値[M+1]:506.3 実際の値: 506.2
2818BFの場合の算出値: C71.31、H4.39、N8.32 実際の値: C71.14、H4.58、N8.22
ジクロロメタン中の化合物B2の吸収スペクトル、および、フェロセンを内部標準、テトラブチルアンモニウムヘキサフルオロホスファイト(1mMol)を導電性塩として用い、また、掃引速度を100mV/sとした、ジクロロメタン中の化合物B2の25℃でのシクロボルタモグラムを、それぞれ図7および図8に示す。
〔3. 一般構造Cを有するジイソインドリルアゾメチン錯体の調製〕
〔3a. ビス−[3−(4−メトキシフェニル)−2H−イソインドル−1−イル]−[3−(4−メトキシフェニル)−イソインドル−1−イリデン]アミンの亜鉛錯体(C1)の合成〕
Figure 0005696138
ジイソプロピルエチルアミン(6.45g、50mMol)およびZnCl(7.0g、50mMol)の溶液を、化合物A1(5.05g、10mMol)のジクロロエタン(80ml)溶液に添加する。この溶液を、最初には青色だった溶液が緑色に変化して出発原料が薄膜クロマトグラフィーでは一切検出できなくなるまで、還流温度で約10分間加熱する。この溶液を自然冷却し、水(100ml)を添加する。有機相を水(各回に50ml)で3回洗浄し、溶媒を減圧下で除去する。残留物を、清掃するためにクロロホルム中で溶解させ、シリカゲルを用いて濾過する。
収量: 4.6g(8.1mMol、88%)、銅色の針状物。
分解温度>320℃
〔実施例〕
例えば、一般式A、B、および、Cで表わされる上記化合物を用いて、機能する太陽電池を構成することができる。上述の化合物を含有する光活性半導体(部品)は、特に、熱的安定性が高いこと、および、光安定性が良好であることを特徴し、これらの特徴が該部品の特に長い耐用年数を保証することに役立つ。太陽電池において、MiM、Mip、Min、pin、または、pii構造を有する光活性層を用いてもよい(Mは金属、pおよびnはp型およびn型ドーピングされた有機または無機半導体、iは有機層の真性導電性を有する組み合わせ、例えばJ.Drechsel et al., Org. Electron., 5(4), 175(2004) or Maennig et al., Appl. Phys. A79, 1-14(2004))。
上記光活性層を、MiM、Mip、Min、pin、または、pii構造を有する2つ以上の積層したダイオードからなる、タンデム型太陽電池(Peumans et al. J. Appl. Phys. 93(7), 3693-3723 (2003))、またはタンデム型/マルチ型太陽電池(J. Drechsel et al. Thin Solid Films, 451452, 515-517 (2004))において使用してもかまわない。マルチ型太陽電池は、少なくとも2つの電極と、少なくとも1つの層にA型〜C型の化合物を包含する任意の個数(ただし少なくとも2つ)の層の積層構造とを備えている。有機物質および/または無機物質からなっていてもよく、また、電子と正孔とを再結合するための「変換接触部」として作用する、別の層をさらに設置してもよい。
本発明に係る光活性部品は、金属薄膜層、無機物質(例えば、100nmより小さな金属または無機物質のクラスタからなるナノ結晶)、または、有機物質(例えば、ドーピング済みまたはドーピングしていない分子または重合体)の変換接触部をさらに含有してもかまわない。
本発明に係る光活性半導体部品は、金属または遷移金属(例えば、チタン、パラジウム、クロムなど)の抗拡散層をさらに含有してもかまわない。
本発明によれば、封入を補助する物質(例えばSiNやSiO)が、上記部品中にさらに含有されていてもよい。有機物質(具体的にはN,N,N’,N’−テトラキス(4−メトキシフェニル)−ベンジジンやトリス−(8−ヒドロキシ−キノリナート)−アルミニウム)または無機物質(例えばTiOやSiOなど)で形成された透明な被覆層が考えられる。
本発明に係る部品またはその各部分を、例えば正孔輸送層と電子輸送層とを入れ替えることによって、または、最上部接触部(top contact)と底部接触部(base contact)とを入れ替えることによって、逆順で製造してもかまわない(いわゆる「逆型」)。
上記部品は、一種類の金属または複数種類の金属の組み合わせによって構成された金属薄膜層の接触部をさらに備えていてもよい。本発明の好適な実施形態の一例としては、このような電気的接触部中に、例えば、アルミニウム、銀、金、イッテルビウム、クロム、ニッケル、マグネシウム、および、鉄からなる群より選択される元素が含まれた形態が挙げられる。
上記部品が、有機物質(例えば、導電性を有する重合体または複数の有機物質の組み合わせ)で形成された接触部を有することも考えられる。本発明の好適な実施形態の一例としては、ポリ(エチレンジオキシチオフェン):ポリ(スチレンスルホン酸塩)[PEDOT:PSS]などが挙げられる。
さらに、本発明に係る部品が、基板(例えばガラス、木、アルミ箔、金属(例えば鋼鉄、銅など)の表面、繊維物質、プラスチック膜など)の上に製作されてもよい。
金属、導電性を有する重合体もしくは透明な導電性を有する酸化物、または、これらの組み合わせの底部接触部が、好ましくは、このような基板の上に存在していてもよい。
本発明に係る上記のような部品の製作は、関連する分野の当業者には公知である。上記部品(半導体)または少なくともその一部は、回転コーティング/スピンコーティング、浸漬コーティング、ドロップコーティング、ドクターブレード法、化学気相蒸着(“CVPD”: chemical vapour phase deposition)もしくは有機気相蒸着(“OVPD”: organic vapour phase deposition)、電着などの化学的、電気化学的、もしくは、湿式化学的プロセス、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷などの印刷技術応用プロセス、マグネトロンスパッタリングなどのスパッタリング法、分子ビーム成長法、もしくは、これに類似の方法、ロールツーロール法、もしくは、これに類似の方法、フィルム上におけるラミネーション、もしくは、これに類似の方法、自己組織化単層形成プロセス、もしくは、これに類似の方法プロセスなどによって、蒸着またはその他の熱を利用する方法を用いて製造される。
以下の一例としての部品を、図9aに示す層構成に基づいて製造した。
〔例1: 透明被覆接触部ITO(2)、バックミンスターフラーレン(buckminsterfullerene)C60の光活性層(3)、A型〜C型の化合物の光活性層(4)、PV−TPD(N,N’−ジ(4−(2,2−ジフェニル−エテン−1−イル)−フェニル)−N,N’−ジ(4−メチルフェニルフェニル)ベンジジン)の比較的薄い非ドーピング層(5)、PV−TPDのドーピング層(6)、ZnPcのドーピング層(7)、および、金被覆接触部(8)を、ガラス(1)上に備えたサンプル〕
層(5)〜層(7)により、活性層と被覆層との間に接触部が形成される。
このようなセルの電流・電圧特性を図10に示す。スペクトルの外部量子効率は入射する光子1個に対して放出される電子の個数として定義され、これを図11に示す。これは、C60も、式A〜式Cで表わされる各化合物も、どちらも光活性を有することを明らかに示している。
化合物A〜Cと組み合わせて活性層に使用され得る一般的な物質の例としては、金属(亜鉛、銅、鉛、塩化アルミニウム、チタン、コバルトなど)、フタロシアニン(ZnPc、CuPc、PbPc、ClAlPc、TiPc、CoPc)、バックミンスターフラーレン(例えばC60またはC70)、ジシアノビニルオリゴチオフェンの誘導体(DCVxT)、ペリレンの誘導体(PTCDA、PTCDI)、ナフタレンの誘導体(NTCDA、NTCDI)、ペンタセン、ルブレン、ジインデノペリレン、重合体(例えば、[6,6]−フェニル−C61−ブタン酸メチルエステルやポリ(3−ヘキシルチオフェン)(PCBMやP3HT))などが挙げられる。
〔例2: 透明被覆接触部ITO(2)、C60とA型〜C型の化合物との光活性を有する混合層(3)、PV−TPDの比較的薄い非ドーピング層(4)、PV−TPDのドーピング層(5)、ZnPcのドーピング層(6)、および、金被覆接触部(7)を、ガラス(1)上に備えたサンプル〕
混合層(4)を設置することによって、入力可能な電流を増加させることが可能になる。これは、単一層とは異なり、混合層(4)の厚さが励起子の拡散長によって制限されるのではなく、生成される電子および正孔が、接続された経路を介して混合層から出射することができなければならないという条件によってのみ制限されるからである。
〔例3(混合層と単一層との組み合わせ): 透明被覆接触部ITO(2)、バックミンスターフラーレンC60の光活性層(3)、C60およびA型〜C型の化合物の光活性を有する混合層(4)、A型〜C型の化合物の光活性層(5)、PV−TPDの比較的薄い非ドーピング層(6)、PV−TPDのドーピング層(7)、ZnPcのドーピング層(8)、および、金被覆接触部(9)を、ガラス(1)上に備えたサンプル〕
この場合、混合層および単一層は、可能な電流密度を最大化するように組み合わせられる。
〔例4(pii構造): 透明被覆接触部ITO(2)、金の比較的非常に薄い層(3)、PV−TPDのドーピング層(4)、PV−TPDの比較的薄い非ドーピング層(5)、A型〜C型の化合物の光活性層(6)、C60とA型〜C型の化合物との光活性を有する混合層(7)、バックミンスターフラーレンC60の光活性層(8)、励起子を遮断するBphenの比較的薄い層(9)、および、アルミニウムの被覆接触部(10)を、ガラス(1)上に備えたサンプル〕
このような構造によって、光子を吸収し、混合層と共に適用される活性層を提供することが可能になる(図9aの例4の(6)を参照)。
本発明によれば、上記(有機)光活性構造要素が、「励起子遮断」層として作用する物質を含有することも可能である。すなわち、該光活性構造要素は、励起子が電極に到達することを防止することを意図して設けられている(例4の(8)を参照)。このような物質の例は、バトクプロイン(“BCP”: bathocuproin)や4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(Bphen)などがある。
A型〜C型の化合物と組み合わせることができる、一般的な正孔輸送物質(図9aの例4の(4))は、4,4’,4”−トリス(1−ナフチルフェニルアミノ)−トリフェニルアミン(TNATA)、N,N’−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニル−ベンジジン(α−NPD)、4,4’−ビス−(N,N−ジフェニルアミノ)−クオターフェニル(4P−TPD)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(4’−(N,N−ビス(ナフタ−1−イル)−アミノ)−ビフェニル−4−イル)−ベンジジン(ジ−NPB)、および、N,N,N’,N’−テトラキス(4−メトキシフェニル)−ベンジジン(MeO−TPD)である。好適な変形例としては、ドーパント(電子受容体)として作用する、正孔輸送層に含まれる物質などが挙げられる。一例としては、2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン(F4−TCNQ)がある。
A型〜C型の化合物と組み合わせることができる電子輸送物質(“ETL”: electron transport material)の例としては、1,4,5,8−ナフタレン−テトラカルボン酸−二無水物(NTCDA)およびバックミンスターフラーレン(C60)が挙げられる。好適な変形例としては、ドーパント(電子供与体)として作用する、ETLに含まれる物質などが挙げられる。このような物質の一例としては、(N,N,N’,N’−テトラメチルアクリジン−3,6−ジアミン)(AOB)がある。
一般式A、B、および、Cで表わされる上記化合物を用いて、機能する(有機)電界効果トランジスタを構成することができる。本明細書中において、該電界効果トランジスタの構造は、トップゲート型で設計しても、ボトムゲート型で設計してもかまわない。
さらに、化合物A、B、および、Cからなる有機半導体層を適切なドーパントでドーピングして、電荷キャリア密度を増加させてもよい。このようなドーパントの例としては、電子受容体としてのF4−TCNQおよび電子供与体としてのAOBが挙げられる。
〔例5(図12): ゲート電極としてのシリコン(2)、ソース(4)およびドレイン(5)としての2つの金電極を有する誘電体としての酸化シリコン(3)、および、式A〜式Cで表わされる化合物で形成された半導体層(6)を、ガラス(1)上に備えたサンプル〕
例としての以下の部品を、図9bに示す層構成に基づいて製造した。
〔例1(pin構造、単一層)〕
透明被覆接触部ITO(2)、金の比較的非常に薄い層(3)、PV−TPDのドーピング層(4)、PV−TPDの比較的薄い非ドーピング層(5)、A型〜C型の化合物の光活性層(6)、バックミンスターフラーレンC60の光活性層(7)、C60のn型ドーピング層(8)、および、アルミニウムの被覆接触部(9)を、ガラス(1)上に備えたサンプル。
〔例2(pin構造、混合層)〕
透明被覆接触部ITO(2)、金の比較的非常に薄い層(3)、PV−TPDのドーピング層(4)、PV−TPDの比較的薄い非ドーピング層(5)、C60とA型〜C型の化合物との光活性を有する混合層(6)、C60のn型ドーピング層(7)、および、アルミニウムの被覆接触部(8)を、ガラス(1)上に備えたサンプル。
〔例3(pin構造、混合層と単一層との組み合わせ)〕
透明被覆接触部ITO(2)、金の比較的非常に薄い層(3)、PV−TPDのドーピング層(4)、PV−TPDの比較的薄い非ドーピング層(5)、A型〜C型の化合物の光活性層(6)、C60とA型〜C型の化合物との光活性を有する混合層(7)、バックミンスターフラーレンC60の光活性層(8)、C60のn型ドーピング層(9)、および、アルミニウムの被覆接触部(10)を、ガラス(1)上に備えたサンプル。
〔例4(タンデム型セル)〕
透明被覆接触部ITO(2)、金の比較的非常に薄い層(3)、PV−TPDのドーピング層(4)、PV−TPDの比較的薄い非ドーピング層(5)、A型〜C型の化合物の光活性層(6)、C60とA型〜C型の化合物との光活性を有する混合層(7)、バックミンスターフラーレンC60の光活性層(8)、C60のn型ドーピング層(9)、C60の比較的薄い比較的高濃度のn型ドーピング層(10)、PV−TPDの比較的薄い比較的高濃度のp型ドーピング層(11)、PV−TPDのp型ドーピング層(12)、PV−TPDの比較的薄い非ドーピング層(13)、A型〜C型の化合物の光活性層(14)、C60とA型〜C型の化合物との光活性を有する混合層(15)、バックミンスターフラーレンC60の光活性層(16)、C60のn型ドーピング層(17)、および、アルミニウムの被覆接触部(18)を、ガラス(1)上に備えたサンプル。
このような構造によって、光子を吸収し、混合層と共に適用される活性層を提供することが可能になる(図9bの例2の(5))。
本記載、請求項、および、図面中に開示する特徴はそれぞれに、または、任意の組み合わせにおいて、本発明をできる限り範囲の広い実施形態で実現するにあたって欠かせないものである。
図1は、ジクロロメタン中の化合物A1の吸収スペクトルを示している。 図2は、ジクロロメタン中の化合物A1のシクロボルタモグラムを示している。 図3は、ジクロロメタン中の化合物A2の吸収スペクトルを示している。 図4は、ジクロロメタン中の化合物A2のシクロボルタモグラムを示している。 図5は、ジクロロメタン中の化合物B1の吸収スペクトルを示している。 図6は、ジクロロメタン中の化合物B1のシクロボルタモグラムを示している。 図7は、ジクロロメタン中の化合物B2の吸収スペクトルを示している。 図8は、ジクロロメタン中の化合物B2のシクロボルタモグラムを示している。 図9aは、本発明に係る部品の複数の実施形態の層構成を示している。 図9bは、本発明に係る部品の複数の実施形態の層構成を示している。 図10は、化合物B1およびC60を光活性層として用いた例1に記載の太陽電池の電流・電圧特性を示している。 図11は、化合物B1およびC60を光活性層として用いた太陽電池のスペクトルの外部量子効率のグラフを示している。 図12は、実施形態5に示す部品の層構造を示している。

Claims (11)

  1. 複数の層を備えた半導体部品であって、
    該複数の層のうちの少なくとも1つの層が、下記一般式A、B、または、Cで表わされる少なくとも1つの化合物を、半導体層としてのみ使用されるように含有する、半導体部品。
    Figure 0005696138
    ただし、上記一般式において、
    Mは金属イオンであって、好ましくは、B型またはC型の電気的中性錯体が生成されるような大きさの電荷を有する金属イオンであり、
    Rは、炭素数が1〜20の非置換または置換アルキル、炭素数が1〜20の非置換または置換ヘテロアルキル、炭素数が6〜20の非置換または置換アリール、炭素数が6〜20の非置換または置換ヘテロアリール、および、飽和または不飽和の炭素環式または複素環式化合物からなる群より個々に独立して選択され、
    およびLは互いに同一または異なり、Mの原子価殻を完全に満たす原子アッセンブリーまたは分子アッセンブリーを表わし、
    −X−は、ピロール環の隣接するC−C二重結合と共に芳香族構造要素または複素環式芳香族構造要素を形成する分子断片を表わす。
  2. Mが、周期表の第9族〜第13族に属する元素のイオンから選択される金属イオンを表わし、好ましくは、Co、Ni、Cu、Zn、Hg、B、または、Alを表わすことを特徴とする、請求項1に記載の半導体部品。
  3. 各X
    Figure 0005696138
    より互いに独立して選択されることを特徴とする、請求項1または2に記載の半導体部品。
    ただし、上記一般式において、
    〜Rが、水素、ハロゲン、炭素数が1〜20の非置換または置換アルキル、炭素数が1〜20の非置換または置換ヘテロアルキル、炭素数が6〜20の非置換または置換アリール、炭素数が6〜20の非置換または置換ヘテロアリール、および、飽和または不飽和の炭素環式または複素環式化合物からなる群より互いに独立して選択されるか、あるいは、2つの隣接する部分RおよびRが、別の炭素環または複素環に属するかのいずれかであり、
    さらに、QがC、N、O、または、S元素を含有する二価の原子アッセンブリーを表わす。
  4. およびLが、ハロゲン、アルキル、アリール、アルキルオキシ、アリールオキシ、アシル、アロイル、アルケニル、および、アルキニルからなる群より互いに独立して選択されるか、あるいは、Lおよび/またはLがそれぞれRに結合されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体部品。
  5. 上記一般式A、B、または、Cで表わされる上記化合物を含有する少なくとも1つの層が、吸光物質層または電荷キャリア輸送層であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体部品。
  6. 上記電荷キャリア輸送層が、ドーピング済み輸送層、部分的にドーピング済み輸送層、または、ドーピングしない輸送層として構成されていることを特徴とする、請求項5に記載の半導体部品。
  7. 光活性部品の形態を有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の半導体部品。
  8. 上記複数の層が、pin構造、nip構造、ni構造、ip構造、pnip構造、pni構造、pip構造、nipn構造、nin構造、ipn構造、pnipn構造、pnin構造、pipn構造、または、これらの任意の構造を組み合わせた構造を形成することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の半導体部品。
  9. 有機半導体部品であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の半導体部品。
  10. 上記芳香族構造要素または複素環式芳香族構造要素が、有機太陽電池、光検出器、または、有機電界効果トランジスタから選択されることを特徴とする、請求項1に記載の半導体部品。
  11. 下記一般式A、B、または、Cで表わされる化合物を半導体層としてのみ使用する、使用方法。
    Figure 0005696138
    ただし、上記一般式において、
    Mは金属イオンであって、好ましくは、B型またはC型の電気的中性錯体が生成されるような大きさの電荷を有する金属イオンであり、
    Rは、炭素数が1〜20の非置換または置換アルキル、炭素数が1〜20の非置換または置換ヘテロアルキル、炭素数が6〜20の非置換または置換アリール、炭素数が6〜20の非置換または置換ヘテロアリール、および、飽和または不飽和の炭素環式または複素環式化合物からなる群より個々に独立して選択され、
    およびLは互いに同一または異なり、Mの原子価殻を完全に満たす原子アッセンブリーまたは分子アッセンブリーを表わし、
    −X−は、ピロール環の隣接するC−C二重結合と共に芳香族構造要素または複素環式芳香族構造要素を形成する分子断片を表わす。
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