JP5694983B2 - 赤外線ヒーター - Google Patents

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Description

本発明は、赤外線ヒーターに関する。
従来より、赤外線(波長域0.7〜1000μm)を放出する赤外線ヒーターとしては、種々の構造のものが開発されている。例えば、図10及び図11に、特許文献1の赤外線ヒーター90の構造を示す。図10は特許文献1の赤外線ヒーター90の縦断面図、図11は図10のB−B断面図である。赤外線ヒーター90は、発熱体92を内管93が囲むように形成されたヒーター本体94と、このヒーター本体94を囲むように形成された外管95と、外管95の両端に気密に嵌め込まれた有底筒状のキャップ96と、ヒーター本体94と外管95との間に形成され冷媒が流通可能な流路97とを備えている。発熱体92は、700〜1200℃に通電加熱され、波長が3μm付近にピークを持つ赤外線を放射する。内管93は、石英ガラスやホウ珪酸クラウンガラスなどで作製されており、3.5μm以下の波長の赤外線を通過し、3.5μmを超える波長の赤外線を吸収するフィルタとして機能する。ヒーター本体94は、両端がキャップ96の内部に配置されたホルダー98に支持されている。外管95は、内管93と同様、石英ガラスやホウ珪酸クラウンガラスなどで作製されており、3.5μm以下の波長の赤外線を通過し、3.5μmを超える波長の赤外線を吸収するフィルタとして機能する。流路97は、一方のキャップ96に設けた供給口から他方のキャップ96に設けた排出口へ冷媒が流れるようになっている。流路97を流れる冷媒は、例えば空気や不活性ガスなどであり、内管93と外管95に接触して熱を奪うことにより各管93,95を冷却する。こうした赤外線ヒーター90は、発熱体92から波長が3μm付近にピークを持つ赤外線が放射されると、そのうち3.5μm以下の波長の赤外線は内管93や外管95を通過して加熱対象物に照射される。この波長の赤外線は、有機溶剤の水素結合を切断する能力に優れるといわれており、効率的に有機溶剤を蒸発させることができる。一方、内管93や外管95は、3.5μmを超える波長の赤外線を吸収するが、流路97を流れる冷媒によって冷却されるため、加熱対象物から蒸発する有機溶剤の着火点未満の温度に維持することが可能である。
特許第4790092号公報
上述した赤外線ヒーター90では、外管95を低温に維持しつつ3.5μm以下の波長の赤外線を放出するものだが、3.5μm以下の波長ではなく5〜6μmの波長の赤外線を積極的に利用したいという要望もある。例えば、ポリイミド樹脂に所定方向の張力を加えた状態で、赤外線ヒーターで加熱して分子の配列・配向を整えて強度を向上させることがある(アニール)。その場合、5〜6μmの波長の赤外線を用いると良好にアニールを行うことができるが、3.5μm以下の波長が含まれていると樹脂に悪影響を及ぼすおそれがあるため、3.5μm以下の波長の赤外線はできるだけ抑制するのが好ましい。
こうしたことから、ピーク波長が5〜6μmの赤外線を放出する赤外線ヒーターの開発が望まれていた。また、そうした場合も、赤外線を放出する面の温度は安全性の面から低温に維持するのが好ましい。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、赤外線を外部へ放出する面の温度を低温に維持しつつ、ピーク波長が5〜6μmの赤外線を放出する赤外線ヒーターを提供することを主目的とする。
本発明の赤外線ヒーターは、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の赤外線ヒーターは、
加熱されると赤外線を放出する発熱体と、
前記発熱体を取り囲む保護管と、
前記保護管の少なくとも一部に設けられた第1透過面と、
前記第1透過面と隙間をもって設けられた第2透過面と、
前記第1透過面と前記第2透過面との間に形成された冷媒流路と、
を備え、
前記第1透過面及び前記第2透過面は、両方とも、波長が5〜6μmの赤外線を透過し、そのうちの少なくとも一方は、波長が4μm以下の赤外線の透過率よりも波長が5〜6μmの赤外線の透過率の方が高く、かつ、該透過面を透過した後の赤外線の透過率のピーク波長が5〜6μmの範囲内になるフィルタ特性を有している、
ものである。
この赤外線ヒーターでは、発熱体を加熱すると発熱体から赤外線が放出され、その赤外線は第1透過面や第2透過面を通過して外部へ放出される。ここで、第1透過面及び第2透過面は、両方とも波長が5〜6μmの赤外線を透過する機能を有する。また、第1透過面及び第2透過面の少なくとも一方は、波長が4μm以下の赤外線の透過率よりも波長が5〜6μmの赤外線の透過率の方が高く、かつ、該透過面を透過した後の赤外線の透過率のピーク波長が5〜6μmの範囲内になるフィルタ特性を有する。そのため、第1透過面及び第2透過面を透過したあと外部へ放出される赤外線は、ピーク波長が5〜6μmのものとなる。一方、第1透過面や第2透過面を透過しなかった赤外線によって生じた熱は、冷媒流路を通過する冷媒によって除去される。そのため、第1透過面及び第2透過面を低温に保つことができる。したがって、本発明の赤外線ヒーターによれば、赤外線を外部へ放出する面を低温に維持しつつ、ピーク波長が5〜6μmの赤外線を放出することができる。
なお、「波長が4μm以下の赤外線の透過率よりも波長が5〜6μmの赤外線の透過率の方が高い」とは、波長4μm以下の赤外線の全透過率よりも波長5〜6μmの赤外線の全透過率が高い場合のほか、波長4μm以下の赤外線の全透過率よりも高い透過率が波長5〜6μmの範囲内に存在している場合も含む。透過率の最大値を1とした場合、前者の一例としては、波長4μm以下の全透過率が0〜0.2で、波長5〜6μmの全透過率が0.4〜0.8という場合が挙げられる。後者の一例としては、波長4μm以下の全透過率が0〜0.2で、波長5〜5.5μmの透過率が0〜0.2、波長5.5〜5.6の透過率が0.2〜0.8、波長5.6〜6μmの透過率が約0.8という場合が挙げられる。
本発明の赤外線ヒーターにおいて、前記発熱体の表面には、波長が5〜6μmの赤外線を増幅するようにマイクロキャビティが形成されていてもよい。こうすれば、放出される赤外線のピーク波長の強度が高くなるため、エネルギー効率が向上する。この場合、前記マイクロキャビティは、横幅及び縦幅が3〜3.5μm、深さが2.5〜4μmとしてもよい。この範囲であれば、波長が5〜6μmの赤外線を確実に増幅することができる。
本発明の赤外線ヒーターにおいて、前記発熱体は、W,Mo,Ta,Fe−Cr−Al合金及びNi−Cr合金からなる群より選ばれた少なくとも1種で形成されていてもよい。これらの材料であれば、発熱体を300〜800℃に加熱したときに波長が5〜6μmの赤外線を比較的高強度で放出するため好ましい。
本発明の赤外線ヒーターにおいて、前記第1透過面及び前記第2透過面は、シリコンで作製されていることが好ましい。シリコン以外にセレン化亜鉛やゲルマニウムなども使用可能であるが、その場合には反射防止コート等が必要になる。そのため、反射防止コート等を特に必要としないシリコンが好ましい。
赤外線ヒーター10の縦断面図である。 図1のA−A断面図である。 発熱体12の拡大図である。 第1透過面22のフィルタ特性を示すグラフである。 赤外線の波長特性を示すグラフである。 熱風加熱炉50の縦断面図である。 別の実施形態の赤外線の波長特性を示すグラフである。 別の実施形態の赤外線ヒーターの横断面図である。 別の実施形態の赤外線ヒーターの一部切り欠き斜視断面図である。 従来の赤外線ヒーター90の縦断面図である。 図10のB−B断面図である。
次に、本発明の好適な一実施形態について、図面を用いて説明する。図1は赤外線ヒーター10の縦断面図、図2は図1のA−A断面図、図3は発熱体12の拡大図である。
赤外線ヒーター10は、発熱体12と、その発熱体12を取り囲む保護管20と、その保護管20の一部に設けられた第1透過面22と、第1透過面22と隙間をもって配置された第2透過面24と、第1透過面22と第2透過面24との間に形成された冷媒流路26と、保護管20の両端に嵌め込まれた有底筒状のキャップ30とを備えている。
発熱体12は、加熱されると赤外線を放出するものであり、W,Mo,Ta,Fe−Cr−Al合金及びNi−Cr合金からなる群より選ばれた少なくとも1種で作製されている。この発熱体12の両端は、キャップ30の内部に配置されたホルダー34に支持されている。発熱体12の両端に接続された電気配線18は、キャップ30に設けられた配線引き出し部32を介して気密に外部へ引き出されている。また、発熱体12は、図3に示すように、帯状の金属板14を螺旋状に巻き、その形状を維持できるようにしたものであり、両端に棒状端子16が挿入されている。なお、電気配線18はこの棒状端子16に接続されている。帯状の金属板14は、表面にマイクロキャビティ15が形成されている。マイクロキャビティ15は、周知の方法で形成することができる。一例を挙げれば、まず、帯状の金属板14の表面にポリメチルメタクリレート(PMMA)などの高解像度レジストをスピンコートし、そのレジストを電子ビーム直接描画でパターニングし、それをマスクとしてドライエッチングしてマイクロキャビティ15を形成する。マイクロキャビティ15は、波長が5〜6μmの赤外線を増幅するような大きさに設計されている。具体的には、マイクロキャビティ15を平面視したときの形状が正方形の場合、その1辺を3〜3.5μm、深さを2.5〜4μmとしてもよい。例えば、1辺を3μm、深さを2.5μmとすると増幅ピーク波長は5.1μmとなり、1辺を3μm、深さを4μmとすると増幅ピーク波長は5.6μmとなり、1辺を3.5μm、深さを3μmとすると増幅ピーク波長は6.0μmとなる。
保護管20は、図2に示すように、断面六角形の筒体で底面が開放された形状になっている。この保護管20は、発熱体12から放出される赤外線を反射するように金属(例えばSUSやアルミニウム)で形成されている。
第1透過面22は、保護管20の底面に嵌め込まれている。この第1透過面22は、波長が4μm以下の赤外線の透過率よりも波長が5〜6μmの赤外線の透過率の方が高く、かつ、第1透過面22を透過した後の赤外線の透過率のピーク波長が5〜6μmの範囲内になるフィルタ特性を有している。このようなフィルタ特性を有する材質としては、シリコンやセレン化亜鉛、ゲルマニウムなどが挙げられる。但し、セレン化亜鉛やゲルマニウムは反射防止コートが必要になるため、そのようなコートが不要なシリコンの方が好ましい。第1透過面22のフィルタ特性の一例を図4に示す。図4に示したフィルタ特性は、透過率の最大値を1としたとき、5〜6μmでは透過率が0.5〜0.8、波長が4μm以下では透過率が約0.2である。第1透過面22として使用可能な市販品は、例えば、日本真空光学(株)の赤外域フィルタのBSE(Si Substrate)が挙げられる。
第2透過面24は、第1透過面22と隙間をもって保護管20の内側に設けられている。この第2透過面24も、第1透過面22と同じ材質で形成されている。
冷媒流路26は、第1透過面22と第2透過面24との間に形成されている。この冷媒流路26の両端は、キャップ30によって密閉されている。各キャップ30には、ポート36が形成されている。冷媒流路26は、一方のポート36から他方のポート36へ冷媒が流れるようになっている。冷媒は、例えば空気や不活性ガスなどであり、第1透過面22や第2透過面24と接触して熱を奪うことにより冷却する。
キャップ30は、保護管20と第1透過面22とで囲まれた空間を密閉すると共に、保護管20と第2透過面24とで囲まれた空間である発熱体室13や冷媒流路26も密閉する。キャップ30の蓋の内表面には、仕切り壁30aが設けられ、この仕切り壁30aと第2透過面24によって発熱体室13と冷媒流路26とは分離されている。
こうした赤外線ヒーター10の使用例を以下に説明する。まず、図示しない電源を発熱体12の両端の電気配線18に接続し、発熱体12の温度が予め設定された温度(ここでは700℃とする)になるように発熱体12に電力を供給する。また、冷媒流路26には、冷媒として空気を流し、ヒーター表面温度(第1透過面22の温度)が約300℃になるように冷媒の流速や温度を調節する。700℃に達した発熱体12からは、図5に示す波長特性を持つ赤外線Aが放出される。赤外線Aは、発熱体12の表面にマイクロキャビティ15が形成されているため、波長5〜6μmの領域が増幅されている。この赤外線Aは、第2透過面24及び第1透過面22を通過して外部へ放出される。各透過面22,24が図4のフィルタ特性を持つ場合には、外部へ放出される赤外線B(第1透過面22及び第2透過面24を通過した後の赤外線)は、図5の点線で示すように、ピーク波長が5〜6μmで4μ以下の波長をほとんど含まない赤外線になる。また、ヒーター表面温度は冷媒流路26を流れる冷媒によって約300℃の低温に維持される。この状態で、赤外線ヒーター10の第1透過面22と向き合うように、アニールが必要なポリイミド樹脂を所定方向に張力を加えた状態で所定時間配置する。すると、ポリイミド樹脂はピーク波長が5〜6μmの赤外線によって良好にアニールされる。また、4μm以下の波長はほとんど含まれていないため、4μm以下の波長の赤外線によってポリイミド樹脂が悪影響を受けることはない。一方、発熱体温度は700℃と高温であるが、ヒーター表面温度は約300℃と低温であるため、ポリイミド樹脂が熱によって変質したり発火したりするおそれもない。
図6は、熱風加熱炉50に本実施形態の赤外線ヒーター10を採用した一例を示す。熱風加熱炉50は、略直方体に形成された断熱構造の炉体52と、この炉体52の上流側に設けられた開口54から下流側に設けられた開口56に至る搬送通路58と、この搬送通路58の上流側に配置された給気口60と、搬送通路58の下流側に配置された排気口62とを備えている。この熱風加熱炉50は、更に、複数の赤外線ヒーター10とを備えている。各赤外線ヒーター10は、炉体52の天井近くの反射板53に設けられたアーチ状窪み部53aに配置されている。各赤外線ヒーター10の長手方向は、搬送方向と直交するように取り付けられている。アニールが必要なポリイミド樹脂64は、上流側のロール66から送り出され、搬送通路58を通って下流側のロール68に巻き取られる。搬送通路58を進むポリイミド樹脂の速度は、アニールを考慮して適宜設定される。各赤外線ヒーター10は、上述したように、発熱体12が700℃、ヒーター表面温度が約300℃となるように発熱体12へ電力が供給されると共に冷媒流路26へ冷媒が供給される。また、図示しない熱風発生機からの熱風が給気口60から搬送通路58に沿うように流れたあと排気口62から外部へ排出されるようになっている。熱風の温度や風量は、アニールを考慮して適宜設定される。こうした熱風加熱炉50によれば、ポリイミド樹脂を熱風で加熱しながら、ピーク波長が5〜6μmの赤外線によって良好にアニールすることができる。
以上説明した本実施形態の赤外線ヒーター10によれば、赤外線を外部へ放出する面である第1透過面22を低温に維持しつつ、ピーク波長が5〜6μmの赤外線を放出することができる。
また、発熱体12の表面には、波長が5〜6μmの赤外線を増幅するようにマイクロキャビティ15が形成されており、放出される赤外線の強度が高くなるため、エネルギー効率が向上する。
更に、発熱体12は、W,Mo,Ta,Fe−Cr−Al合金及びNi−Cr合金からなる群より選ばれた少なくとも1種で形成されているため、発熱体を300〜800℃に加熱したときに、波長が5〜6μmの赤外線が比較的高強度で放出される。
更にまた、第1透過面22及び第2透過面24は、シリコンで作製されていているため、特に反射防止コート等の必要がない。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、発熱体12の表面にマイクロキャビティ15を形成したが、特にマイクロキャビティ15を形成しなくてもよい。その場合、波長5〜6μmの増幅作用は得られないものの、赤外線ヒーター10から放出される赤外線は、ピーク波長が5〜6μmの赤外線となる。その場合の赤外線の波長特性の一例を図7に示す。実線はマイクロキャビティ15が形成されていない発熱体12を700℃に加熱したときの赤外線の波長特性、点線はその赤外線が第1透過面22及び第2透過面24を透過したあとの波長特性である。
上述した実施形態において、第1透過面22及び第2透過面24の一方を、波長が4μm以下の赤外線の透過率よりも波長が5〜6μmの赤外線の透過率の方が高く、かつ、その透過面を透過した後の赤外線の透過率のピーク波長が5〜6μmの範囲内になるフィルタ特性を有するものとし、もう一方を5〜6μmの波長の赤外線を透過するもの(例えば、波長が可視光を吸収し赤外域を透過する赤外線透過フィルターなど)としてもよい。この場合も、上述した実施形態と同様の効果が得られる。
上述した実施形態では、第2透過面24を保護管20の内側に設けたが、図8に示すように、保護管70の底面に第1透過面72を設け、その保護管70の外側に一対のステー73を介して第2透過面72を設けてもよい。この場合、第1透過面72と第2透過面74と一対のステー73とで囲まれた空間が冷媒流路76となる。
上述した実施形態では、保護管20の形状を断面六角形の筒状としたが、特にこれに限定されるものではなく、どのような形状でもよい。例えば、円筒状、断面楕円の筒状、断面n角形の筒状(nは3以上の整数)のほか、断面半円の筒状や断面半楕円の筒状などでもよい。
上述した実施形態では、保護管20の底面を第1透過面22としたが、保護管20の別の面を第1透過面22としてもよいし、保護管20のすべてを第1透過面22としてもよい。後者の場合、第1透過面22の材質で保護管20を形成することになる。
上述した実施形態では、発熱体12の設定温度を700℃としたが、発熱体12から赤外線が放出されるのであれば何℃でもよい。例えば、設定温度を300℃としてもよいし、500℃としてもよい。
上述した実施形態では、発熱体12として、帯状の金属板14を螺旋状に巻き、その形状を維持できるようにしたものを採用したが、その代わりに、図9に示す面状の発熱体88を採用してもよい。図9の赤外線ヒーターは、断面四角形の筒体で底面が開放された形状の保護管80と、保護管80の底面に嵌め込まれた第1透過面82と、第1透過面82と隙間をもって保護管80の内側に設けられた第2透過面84と、第1透過面82と第2透過面84との間に形成された冷媒流路86とを備え、保護管80と第2透過面84とで囲まれた発熱体室には面状の発熱体88が複数(ここでは4本)配置されている。保護管80,第1透過面82,第2透過面84及び発熱体88の材質は、それぞれ、上述した実施形態の保護管20,第1透過面22,第2透過面24及び発熱体12と同じである。また、発熱体88の少なくとも片方の面(第2透過面84と向かい合っている面)には、発熱体12と同様、波長が5〜6μmの赤外線を増幅するような大きさに設計されたマイクロキャビティが形成されていることが好ましい。複数の発熱体88の一端は一つの電極端子にまとめて接続され、他端はもう一つの電極端子にまとめて接続されている。そして、両電極端子を介して各発熱体88に通電すると、各発熱体88から赤外線が放射される。この図9に示す赤外線ヒーターによっても、上述した実施形態と同様の効果が得られる。なお、図9では、面状の発熱体88を複数設けたが、一つだけ設けてもよい。
本発明は、赤外線を利用して樹脂のアニールや塗布乾燥等を実施する高分子化学産業などに利用可能である。
10 赤外線ヒーター、12 発熱体、13 発熱体室、14 金属板、15 マイクロキャビティ、16 棒状端子、18 電気配線、20 保護管、22 第1透過面、24 第2透過面、26 冷媒流路、30 キャップ、30a 仕切り壁、32 配線引き出し部、34 ホルダー、36 ポート、50 熱風加熱炉、52 炉体、53 反射板、53a アーチ状窪み部、54,56 開口、58 搬送通路、60 給気口、62 排気口、64 ポリイミド樹脂、66 ロール、68 ロール、70 保護管、72 第1透過面、73 ステー、74 第2透過面、76 冷媒流路、80 保護管、82 第1透過面、84 第2透過面、86 冷媒流路、88 発熱体、90 赤外線ヒーター、92 発熱体、93 内管、94 ヒーター本体、95 外管、96 キャップ、97 流路、98 ホルダー

Claims (5)

  1. 加熱されると赤外線を放出する発熱体と、
    前記発熱体を取り囲む保護管と、
    前記保護管の少なくとも一部に設けられた第1透過面と、
    前記第1透過面と隙間をもって設けられた第2透過面と、
    前記第1透過面と前記第2透過面との間に形成された冷媒流路と、
    を備え、
    前記第1透過面及び前記第2透過面は、両方とも、波長が5〜6μmの赤外線を透過し、そのうちの少なくとも一方は、波長が4μm以下の赤外線の透過率よりも波長が5〜6μmの赤外線の透過率の方が高く、かつ、該透過面を透過した後の赤外線の透過率のピーク波長が5〜6μmの範囲内になるフィルタ特性を有している、
    赤外線ヒーター。
  2. 前記発熱体の表面には、波長が5〜6μmの赤外線を増幅するようにマイクロキャビティが形成されている、請求項1に記載の赤外線ヒーター。
  3. 前記マイクロキャビティは、横幅及び縦幅が3〜3.5μmであり、深さが2.5〜4μmである、請求項2に記載の赤外線ヒーター。
  4. 前記発熱体は、W,Mo,Ta,Fe−Cr−Al合金及びNi−Cr合金からなる群より選ばれた少なくとも1種で形成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の赤外線ヒーター。
  5. 前記第1透過面及び前記第2透過面は、シリコンで作製されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の赤外線ヒーター。
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