図1に示すスロットマシン100は、本体101と、本体101の正面に取り付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110乃至112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110乃至112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110乃至112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ライン114は5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に関係なく、一律に同一数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
ベットボタン130乃至132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAXベットボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130乃至132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および、払出枚数表示器127は、7セグメント(SEG)表示器とした。
スタートレバー135は、リール110乃至112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130乃至132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110乃至112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137乃至139が設けられている。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110乃至112に対応づけられている。以下、ストップボタン137乃至139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。なお、各ストップボタン137乃至139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137乃至139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受け皿161が設けられている。
音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には 音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能な表示装置であればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成している。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
図2は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面に開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110乃至112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110乃至112の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に副制御基板を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110乃至112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して後述する主制御部300、副制御部400、500等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル補助収納庫240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード265を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード265が、本体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、演出装置160、および、この演出装置160を制御する演出制御基板(図示省略)、上部スピーカ272、を設けている。図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダル受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔181に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
図3を用いて、スロットマシン100の制御部の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、WDT(ウォッチドックタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。
この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器315bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
主制御部300は、水晶発振器315aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を導出する乱数値生成回路316(この回路には2つの乱数値生成回路を内蔵しているものとする)と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
乱数値生成回路316は、基本回路302で使用する乱数値を生成する。この乱数値生成回路316における乱数値の生成には、大別するとカウンタモードと乱数モードとの2種類の方法がある。カウンタモードでは、所定の時間間隔でカウントアップ(ダウン)する数値を取得して、その数値を乱数値として導出する。乱数モードには、さらに2つの方法がある。乱数モードにおける一つ目の方法は、乱数値の種を用いて所定関数(例えばモジュラス関数)による演算を行い、この演算結果を乱数値として導出する。二つ目の方法は、0〜65535の範囲の数値がランダムに配列された乱数テーブルから数値を読み出し、その読み出した数値を乱数値として導出する。乱数値生成回路316では、各種センサ318からセンサ回路S320に入力される信号に重畳しているホワイトノイズを利用して不規則な値を取得する。乱数値生成回路316は、こうして取得した値を、カウンタモードでカウントアップ(ダウン)させるカウンタの初期値として用いたり、乱数値の種として用いたり、あるいは乱数テーブルの読み出し開始位置を決定する際に用いる。
また、主制御部300には、センサ回路320を備えており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110の光学式センサ、リール111の光学式センサ、リール112の光学式センサ、等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139は、各々のストップボタン137乃至139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、および、ベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130乃至132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110の光学式センサ、リール111の光学式センサ、および、リール112の光学式センサは、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール装置110乃至112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129は、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328を備えている。
また、基本回路302には、情報出力回路334(外部集中端子板248)を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300は、電源管理部(図示しない)から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM406は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等を記憶する。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418を設けており、音源IC418に出力インタフェースを介してスピーカ272、277を設けている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
また、第1副制御部400には、駆動回路422が設けられ、駆動回路422に入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、シャッタ163のモータを駆動する駆動回路424を設けており、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163を設けている。この駆動回路424は、CPU404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第1副制御部400には、センサ回路426を設けており、センサ回路426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ428を接続している。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428状態を監視している。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。第2副制御部500は、演出画像表示装置157の表示制御を含む演出装置160の各種制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、液晶表示装置157の表示の制御を行う制御部、各種演出用駆動装置の制御を行う制御部(例えば、シャッタ163のモータ駆動を制御する制御部)とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512と、を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。ROM506は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等を記憶する。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)を設けており、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM518のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
図4(a)を用いて、上述の各リール110乃至112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
<図柄配列>
各リール110乃至112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110乃至112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「リプレイ」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図4(b)を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示している。本実施形態における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)および、レギュラーボーナス(RB)はボーナス遊技に移行する役として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、レギュラーボーナス(RB)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)と、再遊技(リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「白7−白7−白7」、BB2が「青7−青7−青7」である。また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組み合わせ「白7−白7−白7」、BB2に対応する図柄組み合わせ「青7−青7−青7」が、揃って入賞する状態にある。
「レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「ボーナス−ボーナス−ボーナス」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、(詳細は後述するが)ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに、ビッグボーナス遊技の開始後からレギュラーボーナス遊技を開始し、1回のレギュラーボーナス遊技を終了した場合には次のレギュラーボーナス遊技をすぐに開始するような自動的にレギュラーボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。 「小役(チェリー、スイカ、ベル)」(以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー−ANY−ANY」、スイカが「スイカ−スイカ−スイカ」、ベルが「ベル−ベル−ベル」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りである。なお、「チェリー−ANY−ANY」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技は「リプレイ−リプレイ−リプレイ」である。
<遊技状態の種類>
次に、スロットマシン100の遊技状態の種類について説明する。遊技状態とは、抽選などにおいて選択する抽選データの種別を識別するための情報である。本実施形態では、スロットマシン100の遊技状態は、通常遊技と、BB遊技と、RB遊技と、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技と、に大別した。但し、内部当選遊技は、通常遊技に含まれる区分けであってもよい。
<通常遊技>
通常遊技に内部当選する入賞役には、ビッグボーナス(BB)と、レギュラーボーナス(RB)と、再遊技(リプレイ)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)がある。
「ビッグボーナス(BB)」は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)を開始する特殊役(作動役)である。「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダルの投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出も行われない。「小役」は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役である。なお、各々の役の内部当選確率は、通常遊技に用意された抽選データから、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(例えば65535)で除した値で求められる。通常遊技に用意された抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、何れの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部抽選役を決定する。この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
通常遊技は、内部抽選の結果が概ねハズレ(ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)、再遊技(リプレイ)および小役に当選していない)となる設定、又は、停止表示結果がいずれの役の図柄組合せに該当しないハズレの停止表示結果が概ね導出される設定がされており、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数に満たない遊技状態になっている。よって、遊技者にとっては不利益となる遊技状態である。但し、予め定めた条件を満たした場合(例えば、特定の図柄組み合わせが表示された場合)には、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせてもよい遊技状態であり、この場合、遊技に用いられるメダルの消費が抑えられ、小役の入賞によって所定数のメダルが払い出されることにより、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態になり、遊技者にとっては利益となる遊技状態になる場合がある。
<BB遊技>
BB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、BB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。BB遊技は、本実施形態では、ビッグボーナス(BB)の入賞により開始され、RB遊技(後述する)を連続して繰り返し実行可能になっており、遊技中に予め定められた一の数(例えば、465枚)を超えるメダルが獲得された場合に終了する。但し、BB遊技はRB遊技を複数回数実行可能であればよく、例えば、RB遊技を開始する役(図柄組み合わせは例えば、リプレイ−リプレイ−リプレイ)を設定し、この役が内部当選した場合、または、入賞した場合に、RB遊技を開始するように設定してもよい。さらには、BB遊技は、BB遊技中のRB遊技を除くBB一般遊技を予め定めた回数(例えば、30回)実行した場合、または、BB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、3回)に終了するようにしてもよい。
<RB遊技>
RB遊技は、遊技者にとっては利益となる遊技状態になるように設定されている。つまり、RB遊技は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数を超える遊技状態となる。RB遊技は、本実施形態では、レギュラーボーナス(RB)の入賞により開始され、予め定めた一の役が内部当選の確率を上昇させる変動(例えば、「設定1」「通常遊技」に設定された「小役1」の内部当選確率1/15を、予め定めた一の値である内部当選確率1/1.2に上昇させる)をし、予め定めた一の数(例えば、8回)の入賞があった場合に終了する。RB遊技は、予め定めた回数(少なくとも2回)の入賞があった場合(例えば、8回)、または、RB遊技中に実行したRB遊技の回数が予め定めた回数に達した場合(例えば、8回)に終了するようにしてもよい。上述したBB遊技は、RB遊技を複数回数実行可能であるので、一回のRB遊技を行った場合には、BB遊技で得られるメダルの総数よりも少ないメダル数を獲得して終了することとなる。
<ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技>
ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の内部当選遊技に内部当選する入賞役には、再遊技(リプレイ)と、小役がある。ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)は内部当選することはなく、ビッグボーナス(BB)かレギュラーボーナス(RB)に対応する図柄組み合わせを入賞させることが可能となっている遊技状態である。
但し、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)に内部当選した次遊技から、再遊技の内部当選の確率を変動させてもよく、例えば、再遊技の内部当選の確率を上昇させる変動をさせて、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)対応する図柄組み合わせが入賞するまでの間は、獲得するメダルの総数が、投入したメダルの総数とほぼ同じとなる遊技状態とし、通常遊技と比べると遊技者にとっては利益となる遊技状態としてもよい。なお、BB遊技、RB遊技は両者とも遊技者にとって利益となる遊技状態であるため、総じて、ボーナス遊技、又は、特別遊技と称する場合がある。
<主制御部メイン処理>
図5を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)338を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図5に示す主制御部メイン処理を実行する。
電源投入が行われると、まず、ステップSA01で各種の初期設定を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。ステップSA03ではメダル投入・スタート操作受付処理を実行する。ここではメダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタートレバー135の操作があればステップSA05へ進む。
ステップSA05では投入されたメダル枚数を確定し、有効な入賞ラインを確定する。ステップSA07では乱数値生成回路316で発生させた乱数値を取得する。ステップSA09では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップSA07で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合、その入賞役のフラグがONになる。ステップSA11では内部抽選結果に基づき、リール停止データを選択する。
ステップSA13では全リール110乃至112の回転を開始させる。ステップSA15では、ストップボタン137乃至139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリール110乃至112の何れかをステップSA11で選択したリール停止制御データに基づいて停止させる。全リール110乃至112が停止するとステップSA17へ進む。ステップSA17では、入賞判定を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する絵柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル入賞と判定する。ステップSA19では払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを入賞ライン数に応じて払い出す。ステップSA21では遊技状態制御処理を行う。遊技状態制御処理では、通常遊技、BB遊技、RB遊技、内部当選遊技、の各遊技状態の移行に関する処理を行い、それらの開始条件、終了条件の成立により、遊技状態を移行する。以上により1ゲームが終了する。以降ステップSA03へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<主制御部300タイマ割込処理>
図6を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップSB01では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップSB03では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップSB05では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップSB07では、各種遊技処理を行う。具体的には、割込みステータスを取得し(各種センサ318からの信号に基づいて各種割込みステータスを取得する)、このステータスに従った処理を行う(例えば、取得した各ストップボタン137乃至139の割込みステータスに基づいて、停止ボタン受付処理を行う)。
ステップSB09では、タイマ更新処理を行う。各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップSB11では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、スタートレバー受付コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール110乃至112の回転を開始に伴う回転開始コマンド、ストップボタン137乃至139の操作の受け付けに伴う停止ボタン受付コマンド、リール110乃至112の停止処理に伴う停止位置情報コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド、遊技状態を示すコマンド等)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップSB13では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップSB15では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップSB05において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ336、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
ステップSB17では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップSB21に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップSB19に進む。
ステップSB19では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップSB01で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図5に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップSB21では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図5に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
図7を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、図7(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。図7(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図7(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、図7(a)のステップSC01では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップSC01で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップSC03では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップSC05の処理に移行する。
ステップSC05では、タイマ変数に0を代入する。
ステップSC07では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップSC09では、演出制御処理を行う。例えば、ステップSC07で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、例えば、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップSC11では、ステップC09の処理結果に基づいて音制御処理を行う。例えば、ステップSC09で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップSC13では、ステップC09の処理結果に基づいてランプ制御処理を行う。例えば、ステップSC09で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。
ステップSC15では、ステップSC09の処理結果に基づいてシャッタ制御処理を行う。例えば、ステップSC09読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
ステップSC17では、ステップSC09の処理結果に基づいて第2副制御部500に制御コマンドを送信する設定を行う情報出力処理を行う。例えば、ステップSC09で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップSC03へ戻る。
次に、図7(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップSD01では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図7(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップSE01では、図7(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップSC03において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップSC03において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップSE03では、ステップSC17で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<第2副制御部500の処理>
図8を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、図8(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。図8(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。図8(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。図8(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、図8(a)のステップSF01では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずステップSF01で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップSF03では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップSF05の処理に移行する。
ステップSF05では、タイマ変数に0を代入する。
ステップSF07では、コマンド処理を行う。コマンド処理では第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップSF09では、演出制御処理を行う。例えば、ステップSF07で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する処理を行う。この処理には、例えば、演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行うことが含まれる。
ステップSF11では、ステップSF09の処理結果に基づいて画像制御処理を行う。例えば、ステップSF09で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行い(詳細は後述する)、ステップSF03へ戻る。
次に、図8(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップSG01では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、図8(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップSH01では、図8(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップSF03において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップSF03において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。ステップSH03では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、図8(d)を用いて、第2副制御部500のメイン処理におけるステップSF13の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップSI01では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM518の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP516のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM518の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM518への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP516は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM518に転送する。その後、VDP516は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップSI03では、VDP516からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップSI05に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップSI05では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップSI01でVRAM518に転送した画像データに基づいてVRAM518の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM518の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP516に指示する。VDP516はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップSI07では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP516に画像の描画開始を指示する。VDP516は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップSI09では、画像の描画終了に基づくVDP516からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップSI11に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップSI11では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<演出画像表示装置による表示>
<<第1の実施形態>>
図9から図29を参照して、本発明の第1の実施形態としてスロットマシン100を例に、演出画像表示装置157による演出画像の表示の一例について説明する。本実施形態のスロットマシン100は、演出画像表示装置157の表示領域に遊技背景画像700が表示されている場合に、当該遊技背景画像700に重ねて、特定画像702が表示されるものであり、第1の実施形態では、1つの特定画像702が表示される場合を例に説明する。以下、遊技背景画像700と特定画像702を重ねて表示した画像を、演出画像と称する場合がある。
第2副制御部500は、遊技背景画像表示処理において、演出画像表示装置157に遊技背景画像700を表示する。また更に第2副制御部500は、特定画像表示処理において、遊技進行に応じて任意となる表示時期に、遊技背景画像700に重畳させて特定画像702を表示する。
遊技背景画像表示処理では、演出画像表示装置157にその表示領域より大きい遊技背景画像700を表示する場合、遊技背景画像700の一の部分の画像を表示領域に表示し、遊技背景画像700の他の部分の画像の全部または一部を、遊技背景画像700の表示位置を所定の移動態様により移動することで表示領域に表示する。
また、特定画像表示処理では、遊技背景画像700の表示位置と相対的な位置関係が変化しないよう所定の移動態様により特定画像702を移動し、表示領域に表示する。以下、この表示例について具体的に説明する。
まず図9は、演出画像表示装置157による表示の概要を示した概略図である。遊技背景画像700は、特定の期間、演出画像表示装置157の表示領域(図9では破線で示す)に表示される。特定の期間とは例えば、前回の遊技終了後(今回の遊技のための遊技媒体の受付)から、他の画像(例えば、前回遊技結果(内部当選役)に基づいた画像)が表示されるまでの期間、あるいは次回の遊技のための遊技媒体の受付までの期間である。また、特定の期間とは例えば、特定の遊技状態が設定されている期間であり、特定の遊技状態とは例えば、通常遊技状態が設定されている期間であり、この場合に遊技背景画像700は、第2副制御部500により演出画像表示装置157に通常遊技状態が設定されている期間に表示される画像である。
本実施形態の遊技背景画像700は、一例として、図示の如く全体の画像サイズが表示領域より大きく、その一部を、所定の位置変更態様により変更させながら、複数の表示位置で演出画像表示装置157の表示領域に表示される。例えば、表示領域よりも横幅が広い遊技背景画像700の場合には、時間経過に伴い、左右にスライドするように表示位置が変更される。具体的には、図9(a)に示す遊技背景画像700の最右端の表示位置(卓球のラケットを持つ男子学生が完全に表示され、女子学生の一部がわずかに表示される位置)と、図9(b)に示す遊技背景画像700の最左端の表示位置(卓球のラケットを持つ女子学生が略完全に表示され、男子学生のラケットの一部がわずかに表示される位置)の間で、複数の表示位置に移動しながら遊技背景画像700の全体(卓球のラケットを持つ男子学生と女子学生が、卓球台を挟んで対面する画像)が視認可能となる。なお、この場合の遊技背景画像700の表示位置とは表示座標のことである。
このように、遊技背景画像700の一の部分の画像が表示領域に表示され、遊技背景画像700の他の部分の画像の全部または一部が、遊技背景画像700の表示位置を所定の移動態様により移動することで表示領域に表示される。
そして、遊技背景画像700の表示期間中の一部期間に、所定の表示条件が成立した場合に特定画像702が表示される。特定画像702は、遊技背景画像700に重畳させて例えばその前景に表示され、例えばステップSA09の入賞役内部抽選処理による抽選結果を示唆する画像である。特定画像702は、例えば、男子学生の前方奥の箱状体の用具入れの中から顔を出すピエロで、小役「ベル」に内部当選した場合に表示され、ピエロが登場するシーンを表す動画像である。
本実施形態の第2副制御部500は、遊技背景画像表示処理において、遊技背景画像700を所定の位置変更態様によって移動させながら(例えば一部ずつ左右に移動させながら)、遊技背景画像700演出画像表示装置157の表示領域に表示する。すなわち、ある期間においては、遊技背景画像700の一の部分の画像は視認可能となるが、他の部分の画像は視認不可となる。このような場合であっても第2副制御部500は、特定画像表示処理において、少なくとも一つの特定画像702が表示される期間にあっては、常にこれを遊技者に視認可能となるように演出画像表示装置157を制御する。このようにすることで、遊技背景画像700の位置(移動表示される画像)によらず、好適な期間内(内部当選を報知すべき所定の期間内)には、常に特定画像702を視認可能に表示することができる。
図10は、演出画像表示装置157の表示領域で表示される遊技背景画像700の位置変更態様を説明する概要図である。
図10を参照して、遊技背景画像700は、演出画像表示装置157の破線で示す表示領域に、例えば同図(a)から同図(h)の複数種類の表示位置で表示される。なお、破線の外の遊技背景画像700は、演出画像表示装置157に表示されないので、破線の外の遊技背景画像700をVRAM518内で生成しないようにしてもよい。その場合、破線の外の遊技背景画像700の生成に係わる処理が削減できることから、例えば、特定画像702を表示する際に生じ得る処理落ちによる画像の乱れの発生を抑えることができる場合がある。すなわち第2副制御部500は、複数の表示座標で遊技背景画像700を表示するように、演出画像表示装置157を制御する。本実施形態では説明の便宜上、図10(a)、図10(e)の位置、すなわち、表示領域の幅方向の中心線Cと遊技背景画像700の全領域における幅方向の中心線とが一致するように遊技背景画像を表示する位置を表示の基準の位置(基準表示位置S)とする。遊技背景画像700は基準表示位置Sを中心に左右にスライド移動(水平方向に往復移動)するように表示される。すなわち、基準表示位置S(図10(a))から、遊技背景画像700の最左端を表示し(図10(c))、最右端を表示して(図10(g))元の基準表示位置S(図10(a))に戻る。以下の説明ではこれを1周期とする。また、最右端を表示する位置を最右端表示位置Rとし、最左端を表示する位置を最左端表示位置Lとする。
図11は、図10に対応した第1の実施形態の位置変更態様における遊技背景画像700の表示の具体例である。遊技背景画像700は、女子学生と男子学生がそれぞれ卓球のラケットを持ち、卓球台を挟んで向かい合う様子が表現されている。遊技者が遊技中に視認できる領域は、破線で示す表示領域内の画像となる。つまり、破線の領域の内側の画像(一の部分の画像)が視認されるときは、破線の領域の外側の画像(他の部分の画像)は、視認不可となる。遊技背景画像700の位置は、図10の位置変更態様により時間経過とともに変化するので、一の部分の画像と他の部分の画像の表示内容も変化する。
図11(a)および図11(e)は、同じ位置(基準表示位置S)にある場合に表示される画像例であり、表示領域内に卓球台の全体像と、女子学生のラケット部分を除く全体像と、女子学生と男子学生の奥にあるロッカーの1列目から3列目(扉の番号3、4、7、8、11、12)が完全に視認可能となり4列目(扉の番号15、16)が一部視認不可となっている。また男子学生は帽子の先端とラケットの先端のみが視認可能となっている。
例えば、図11(a)に示す、演出画像表示装置157の表示領域の左上角部Aの位置が、遊技背景画像700の描画を指示する座標(XA,YA)であるとすると、所定時間の経過により、基準表示位置Sから遊技背景画像700の表示座標(x座標:XA)の値が増加する方向(座標(XA1,YA))に位置が変更され、遊技背景画像700が右方向に移動し、女子学生の後方奥の洗面器が徐々に表示領域から視認可能となる。なお、この場合、y軸方向は移動がないので一定値である。遊技背景画像700の最左端表示位置L(図11(c))では、女子学生はラケットも含めて全体像が視認可能となり、洗面器も全体像が視認可能となる一方、男子学生は完全に視認不可となる。
その後は、遊技背景画像700の表示座標(XA)の値が減少する方向に位置が変更され、遊技背景画像700が左方向に移動し、再び基準表示位置S(図11(e))に戻る。更に遊技背景画像700の表示座標(XA)の値が減少する方向(座標(XA2,YA))に位置が変更され、女子学生のラケットが徐々に視認不可となる一方、ロッカーの4列目、用具入れが徐々に視認可能となり、最右端表示位置R(図11(g))ではロッカーの4列目および箱状態は完全に視認可能となる。その後再び、遊技背景画像700の表示座標(XA)の値が増加する方向に位置が変更され、基準表示位置S(図11(a))に戻る。
図12から図14にはROM506等で保持する制御データおよび画像データの一例を示す。ROM506等の画像データの記憶領域には、遊技背景画像700を構成する静止画像の画像データや、特定画像702を構成する複数の(テクスチャ)ムービー用画像データが予め記憶される。また、複数種類の演出に関連付けされて、画像データの種類と、各々の画像データに対応する制御データも記憶されている。
制御データとしては例えば、遊技背景画像700等の静止画像データには、表示サイズ(例えば、縦方向と横方向のピクセル数)、表示位置、表示期間(例えば、5秒間)などの制御データが関連付けされて記憶され、ムービー用画像データには、展開用情報(例えば、展開期間、展開領域など)、表示サイズ、表示位置、表示期間などの制御データがさらに関連付けされて記憶されている。
また、ROM506の表示制御データの記憶領域にはムービー用画像データの展開用情報(例えば、展開期間、展開領域など)、表示サイズ、表示位置、表示期間などの制御データがさらに関連付けされて記憶されている。
ムービー用画像データは、MPEGやMJPEG(モーションJPEG)のような圧縮動画データ形式により表現され、CPU504の制御に応じてVDP516が画像データ展開を行ない、VRAM518に画像フレームデータとして展開する。これによりムービー動画が再生される。
図12は、位置データの一例であり、遊技背景画像700の背景画像表示データテーブル720である。
図12(a)左図を参照して、背景画像表示データテーブル720には、遊技背景画像700の複数の表示位置を表す座標データ番号と、実際の表示座標とが個々に対応づけられている。すなわち、背景画像表示データテーブル720の座標データ番号は、表示領域に表示される遊技背景画像700の相対的な位置を表している。
例えば1周期の表示に396フレームの遊技背景画像700を使用する場合、座標データ番号1に対応付けられる表示座標が、1フレーム目として基準表示位置S(図11(a))に遊技背景画像700を表示する座標であり、座標データ番号の増加に伴い、対応する表示位置が例えば左方向に移動するように描画を指示するx座標の数値が減少し、座標データ番号100に対応付けられる表示座標が100フレーム目として遊技背景画像700の最左端(図11(c))を表示する座標となる。その後座標データ番号の増加に伴い、対応する表示位置が例えば右方向に移動するように描画を指示するx座標の数値が増加し、座標データ番号199に対応付けられる座標が199フレーム目として基準表示位置S(図11(e))に遊技背景画像700を表示する座標となる。座標データ番号200〜396はその逆であり、座標データ番号298に対応付けられる表示座標が298フレーム目として遊技背景画像700の最右端(図11(g))を表示する座標となる。
なお、ここでは遊技背景画像700が1つの場合を例に説明するが、遊技背景画像700は複数の画像から構成されてもよく、その場合には全ての遊技背景画像700に図12のような表示データテーブル720が対応づけされている。
座標データ番号1〜396までに対応する座標での表示は、特定の期間、繰り返し実行される。つまり、第2副制御部500は、各遊技背景画像700を1フレームあたり33msで表示し、座標データ番号1から座標データ番号396まで(すなわち1周期)をこの順に約12秒(100フレームあたり約3秒)かけて表示するように制御する。
図13は、特定画像702の制御データおよび画像データの一例を示す図であり、図13(a)では、左図に図12に示した背景画像表示データテーブル720を示し、図13(a)の右図に特定画像表示データテーブル722を示している。
特定画像表示データテーブル722も背景画像表示データテーブル720と同様に、特定画像702の複数の表示位置を表す座標データ番号と、実際の表示座標とが個々に対応づけられている。
さらに背景画像データテーブル720と特定画像データテーブル722は、同じ座標データ番号によって1対1で対応づけられている。これにより、特定画像702は、遊技背景画像700の座標データ番号1〜396の表示位置に対応して(どの位置で表示されているかによって)、その表示位置が変化する。
図13(b)を参照して、本実施形態の特定画像702がムービー動画(テクスチャムービー)である場合のテクスチャムービー用画像データの一例を示す。
本実施形態のテクスチャムービー用画像データは、Iフレームと、Pフレームと、Bフレームの3種類に分類することができる。Iフレームは他の種類のフレームを参照しないでデコードされる圧縮データ(画面内符号化フレーム、前後のフレームとは独立して画像データがそのまま圧縮されたフレーム)であり、Pフレームは、過去のIフレームまたはPフレームを参照してデコードされる圧縮データであり、Bフレームは、過去のIフレームまたはPフレーム、もしくは未来のIフレームまたはPフレームを参照してデコードされる圧縮データである。
第2副制御部500が備えるVDP516は、CPU504からの指示に従って、ROM506に記憶された画像データを1フレーム毎にデコードし、デコード後のフレームをVRAM518のワークエリアに展開する。
図13(b)にはフレームのデコード順と再生順(表示順)を示しており、上段がデコード順であり、中断が表示順として特定画像702の表示を開始した時点からの特定画像702を表示するフレーム番号を示している。つまりフレーム番号f1は、特定画像702の表示開始後の1フレーム目の特定画像702であることを示す。更に下段には、表示位置の一例として、特定画像表示データテーブルの座標データ番号(VDP516内のフレームバッファに表示する特定画像702の表示座標に対応)を示している。
例えば、Iフレームの1番(I1)は、他のフレームを参照しないでデコードすることができるため、最初に単独でデコードされた後、最初に再生(展開)される。続いて、Iフレームの1番(I1)の次に再生されるBフレームの1番(B1)は、Iフレームの1番(I1)とPフレームの1番(P1)を参照してデコードする必要があるため、Bフレームの1番(B1)の前にPフレームの1番(P1)がデコードされる。続いて、デコード済みのIフレームの1番(I1)とPフレームの1番(P1)を参照してBフレームの1番(B1)がデコードされた後、Iフレームの1番(I1)の次にBフレームの1番(B1)が再生(展開)される。以下、同様の手順で、VDP516は、図中の上段に示す順番でフレームのデコードを行いながら、図中の中段に示す順番でデコード済みのフレームを再生(展開)する。
そして例えば、展開後のフレームf1を、座標データ番号188の表示位置から表示し、フレームf2を座標データ番号189、フレームf3を座標データ番号190・・というようにフレーム毎に順次表示位置を変更させて、特定画像702を表示する。
なお、下段の表示位置は、遊技背景画像700の現在の表示位置に応じて、つまり図13(a)のテーブルに対応付けられて、RAM508等の記憶領域に設定される。つまり、図13(b)では、遊技背景画像700の現在位置が座標データ番号188の位置にあり、その後時間経過とともに順次表示位置が移動する状態である場合に、特定画像702のフレームf1を、特定画像702の座標データ番号188の位置から表示し、時間経過とともに順次表示位置を移動することを示している。
図14を参照して、特定画像702の表示位置についてさらに説明する。図13(a)の右図における特定画像702の座標とは、例えば、図14(a)に示すように特定画像702の左上角部Bの座標(XB、YB)である。
図14(b)は、特定画像702の移動の範囲を説明する図である。図14(b)の左図は、図13(a)右図の特定画像表示データテーブル722の一部を詳細に示したものであり、図13(b)の右図は、RAM508の描画領域Dに描画される特定画像702の移動範囲を示す概要図である。描画領域D内に(収まるように表示座標を設定して)描画された画像は、演出画像表示装置157の表示領域に表示される場合があるが、描画領域Dの外に(収まるように表示座標を設定して)描画された画像は、表示領域に表示されない。
例えば、遊技背景画像700が図11に示すような1周期で移動する場合、特定画像702も、座標データ番号1(基準表示位置S)から座標データ番号100(最左端表示位置l2)までは、特定画像702の表示座標(x座標:XB)の値が減少する方向(座標(XB1,YB))に位置が変更される。なおこの場合も遊技背景画像700と同様にy軸方向は移動がないので一定値である。そして座標データ番号101から座標データ番号298(最右端表示位置r2)までは、表示座標(x座標:XB)の値が増加する方向(座標(XB2,YB))に位置が変更される。その後座標データ番号299から座標データ番号396までは特定画像702の表示座標(x座標:XB)の値が減少する方向となる。
ただし、特定画像702の場合、遊技背景画像700と異なり、その表示条件が成立した場合(内部当選した場合)の所定の期間中には、表示領域に常に表示される。つまり、特定画像702は、最左端表示位置l2から最右端表示位置r2までの移動範囲を表示座標XBが移動した場合であっても、描画領域D内に収まるようにその座標が設定されている。
<遊技背景画像表示処理および特定画像表示処理>
図15および図16を参照して、遊技背景画像表示処理および特定画像表示処理について説明する。
図15は、スタートレバー135が操作されてから内部当選役の示唆を開始するまでの概要を示す図であり、図15(a)がスロットマシン100による処理のタイミングを説明する図であり、図15(b)が、演出画像表示装置157に表示される画像の概要図である。
主制御部300は、スロットマシン100にメダルが投入され、あるいはベットボタン130〜132のいずれか押下され、スタートレバー135が操作されると、遊技の開始を受け付け、各リール110〜112を回転させる。第2副制御部500は、メダル投入受付以前においては、演出画像表示装置157の表示領域に、前回遊技としての遊技背景画像700(同図(1))をスライド表示させる。主制御部300によってメダル(あるいはクレジット、以下同様)の投入受付が検出されると、第2副制御部500は、前回遊技としての遊技背景画像700(同図(1))を引き続きスライド表示させ、あるいは、前回遊技としての遊技背景画像700(同図(1))と今回遊技としての遊技背景画像700が異なる遊技背景画像700である場合は、今回遊技としての遊技背景画像700(同図(1))を表示させる。主制御部300によって内部抽選が実行されると、第2副制御部500は、遊技背景画像700の位置に対応する位置に、内部抽選の結果に応じて特定画像702を表示させ、演出画像の表示を行う(同図(2))。
スロットマシン100では、スタートレバー135の操作による遊技開始受付(各リール110〜112の回転開始)から各リール110〜112が所定の回転速度で回転し、ストップボタン137〜139の操作が有効になるまで所定時間(例えば、最短で0.8秒)の経過を要することとしている。なお、前回遊技の各リール110〜112の回転開始から次回遊技の各リール110〜112の回転開始まで、遊技間規制時間(例えば、4.1秒)が経過していない場合は、次回遊技においてスタートレバー135の操作は受け付けられるが、各リール110〜112の回転開始(ストップボタン137〜139の操作受付)は、4.1秒を超えるまで待機される。
そして、スタートレバー135を操作して(遊技開始受付)から、ストップボタン137〜139の操作が有効になるまでの間に、主制御部300によって入賞役の内部抽選処理(ステップSA09)が行われ、第1副制御部400の演出制御処理(ステップSC09)によって、演出の抽選が行われ、これらの結果に応じた演出(例えば、演出画像の表示)が開始される。
演出画像の表示(以下、演出表示ともいう)では、所定の入賞役(例えば、小役「ベル」)に当選している場合は、第2副制御部500は、遊技背景画像700に重畳させて、内部当選結果を示唆する特定画像702(小役「ベル」の当選を示唆する画像)を表示するよう、演出画像表示装置157を制御する。
これにより、特定画像702は遊技背景画像700の表示位置に基づく表示位置で遊技背景画像700と重畳(遊技背景画像700の手前に特定画像702を表示する重なり。特定画像702に透明な画像が含まれていれば、この透明な画像を介して遊技背景画像700が視認可能となるが、特定画像702に透明な画像が含まれていなければ、特定画像702を表示する領域の遊技背景画像700は視認されないようになる。)され、両画像を組み合わせた演出画像(同図(2))が表示領域に表示される。したがって、ストップボタン137〜139の操作が有効になる前に(遊技者がストップボタン137〜139の操作をする前に)効果的に遊技者の注意を引く演出を付加することができる。このとき、移動表示される遊技背景画像700に合わせて、特定画像702も移動しながら表示される。遊技背景画像700は一部が視認不可となるが、本実施形態では特定画像702はその表示期間においては常に、表示領域に表示され、遊技者に視認可能となる。これにより、遊技背景画像700が移動する場合であっても、遊技者に特定画像702による内部当選の示唆を十分に視認させることが可能となる。
図16は、図8(a)に示す第2副制御部メイン処理の演出制御処理SF09で実行される、特定画像表示処理のフローチャートである。特定画像表示処理では、現在の表示フレームに基づき、表示態様を決定する。
ステップSJ01では、特定画像702の表示指示があるか否か、すなわち図5のステップSA09で示す入賞役内部抽選処理の結果、内部当選のフラグが立っているか否かを判定する。表示指示がある場合はステップSJ02に進み、そうでない場合はステップSJ08に進む。
ステップSJ02では、演出画像表示装置157に遊技背景画像700のみが表示されているか(特定画像702が表示されていないか)否かを判定し、遊技背景画像700のみが表示されている場合はステップSJ03に進み、そうでない場合はステップSJ08に進む。
ステップSJ03では、遊技背景画像700の現在の表示位置の座標(表示座標)を取得し、図12に示す表示データテーブル720と照合して対応する座標データ番号を取得する。現在の座標データ番号は、RAM508などの所定の領域に記憶する。
ステップSJ04では、遊技背景画像700の現在の表示座標に応じた特定画像702の表示座標(開始座標)を取得する。すなわち、ステップSJ03で取得した座標データ番号から、図13(a)左図の背景画像表示データテーブル720を参照して、対応する特定画像表示データテーブル722の表示座標を取得する。
ステップSJ05では、取得した表示座標に基づき、特定画像702の表示設定を行う。特定画像702の表示座標は特定画像702を構成する画像データの情報として、ステップSI01でCPU504からVDP516に指示され、所定の表示条件の成立によって遊技背景画像700と重畳するように(同期をとって)表示領域に表示される。
例えば、遊技背景画像700の表示位置に対応する特定画像702の表示位置が座標データ番号188に対応する位置であった場合、その位置から特定画像702の第1フレーム(フレームf1)が再生される(図13(b)参照)。
なお、ステップSJ04において特定画像702の表示を開始する座標(開始座標)は、開始前に1回だけ取得し、その後は特定画像表示データテーブル722に基づき順次、次回のフレームを再生する。
ステップSJ06では、他の画像(例えば、前回遊技結果(内部当選役)に基づいた画像等)の表示設定を行う。
図17から図20には、遊技背景画像700とともに移動する特定画像702の表示の一例を示す。
まず、図17を参照して、特定画像702について説明する。1つの特定画像702は、図17(a)〜(d)に示すように演出画像表示装置157の表示領域に表示される態様を異ならせた複数の画像から構成された動画像であり、所定の表示条件が成立した場合(例えば、小役「ベル」の内部当選した場合)にはこれらが1フレームずつ表示されることで図示のごとくピエロがゆっくりと起き上がり、顔を出すシーンが表される。ピエロは顔全体に黄色の彩色が施され、このピエロの顔画像をみた遊技者は、小役「ベル」の内部当選を想定するようになる。
具体的には、図18(a)を参照して、遊技背景画像700(のみ)をある表示位置で表示している期間において、所定の表示条件が成立した場合(入賞役の内部当選があった場合)、第2副制御部500のCPU504が、第2副制御部メイン処理の画像制御処理(ステップSF11)において、それぞれの画像の座標情報に基づき、遊技背景画像700と特定画像702を描画するようにVDP516に指示する。具体的には、図18(b)を参照して、CPU504は、遊技背景画像700をある表示位置(例えば座標データ番号1)で描画するように、VDP516に指示する。VDP516は、CPU504の指示に基づいて演出画像表示装置157に表示する遊技背景画像700の1フレーム目の画像を描画(生成)し、演出画像表示装置157に表示する。
そして、遊技背景画像700の1フレーム目の描画と共に、特定画像702を構成する図17(a)の画像を、遊技背景画像700を基準とした所定の座標(例えば用具入れの中)に描画するようにVDP516に指示する。VDP516は、CPU504の指示に基づいて演出画像表示装置157に表示する画像(図18(b))を描画(生成)し、演出画像表示装置157に表示する。
同様に、遊技背景画像700と特定画像702(図17参照)を重ねて表示する処理を繰り返し、図18(c)〜同図(d)の画像を順次演出画像表示装置157に表示する。
これにより、用具入れから、ピエロが横になった状態で顔の左半分を見せた後、ピエロが徐々に起き上がるとともに顔の全体が表示されるようなシーンとして表される。
これらの図から明らかなように、時間経過(図18(a)→同図(b)→同図(c)→同図(d))に伴い、遊技背景画像700は遊技者側から見て左端部付近で表示される画像(女子学生の後方の画像)が順次視認可能となるとともに、右端部付近で表示される画像(男子学生の画像)が順次視認不可となる。例えば、図18(a)では表示されていなかった女子学生の持つラケットは図18(d)ではその一部が表示され、図18(a)で表示されていた男子学生の顔の一部は、図18(d)では表示されない状態となっている。
特定画像702は、遊技背景画像700の移動とともにその表示位置を右方向にずらしている。つまりピエロが起き上がる支点の位置は、時間経過(図18(b)→同図(c)→同図(d))に伴い、右方向に移動している。
図19は、演出画像の移動の様子を示す概要図である。同図は、時間経過に伴い、演出画像表示装置157の表示領域(破線の領域)に対して、遊技背景画像700が右方向に移動する場合を示している。
この場合、遊技背景画像700は徐々に左側端部付近の画像が表示領域に表示されるようになる一方で、徐々に右側端部付近の画像が表示領域外となる。そして、特定画像702も時間経過に伴い、表示領域内の位置を徐々に右に移動するように表示される。ただし特定画像702は、その移動範囲が常に表示領域内に位置するように、移動する。これにより、遊技背景画像700を移動した場合であっても、その表示期間内であれば、特定画像702は常に表示されることになる。
図20は、遊技背景画像700の最左端表示位置Lで表示した場合と最右端表示位置Rで表示した場合の演出画像の表示例である。
図20(a)は、最左端表示位置Lの遊技背景画像700の表示例であって、この場合、表示領域の右端部では男子学生は視認されず、用具入れも右側半分程度が視認不可となっている。一方で、特定画像702のピエロは、表示領域内に表示され、視認可能となっている。
また図20(b)は、最右端表示位置Rの遊技背景画像700の表示例であって、この場合、表示領域の右端部では男子学生の顔の一部が視認可能となるとともに、用具入れもほぼ全体像が視認可能となり、用具入れの中央よりやや左よりに特定画像702のピエロが表示され、視認可能となっている。
このように、本実施形態では、遊技背景画像700が移動表示する場合であっても、特定画像702を適切な位置(用具入れの中)に表示することができ、また、特定画像702の表示期間にあっては常に、特定画像702を表示領域に視認可能にすることができる。
<特定画像>
次に、図21から図23を参照して、本実施形態の特定画像702について説明する。
まず、図21は、特定画像702の一例を示す。特定画像702は入賞役に対応して、複数種類の図柄(動画像)が準備されている。例えば、図21(a)は、小役「ベル」に内部当選した場合に表示されるピエロの画像であり、顔全体に黄色の彩色が施される。また図21(b)は、小役「スイカ」または小役「チェリー」のいずれかに内部当選した場合に表示されるピエロの画像であり、図21(a)よりもピエロの顔が大きく、顔の第1の部分740に緑色の色彩が施され、他の第2の部分750に赤色の色彩が施される。更に図21(c)は、大当たりの役(例えば、ビッグボーナス(BB1、BB2)、レギュラーボーナス(RB))に内部当選した場合に表示される画像であり、ピエロの顔に変えて「当」の文字が付されている。このようにすることで、複数の入賞役について内部当選を示唆することが可能となる。
次に、図22および図23を参照して、本実施形態の特定画像702についてさらに説明する。特定画像702は、遊技背景画像700の表示されている期間の一部期間に、表示が開始され、遊技背景画像700の移動とともに移動し、演出表示の終了でその表示が終了するものである。また特定画像702は上述したように、遊技背景画像700の表示位置に対応して、その表示位置が決定される。
このように、特定画像702は、表示開始位置、表示終了位置、または表示位置の変更位置(例えば、左から右に向かう方向に移動した画像が、下から上に向かう方向に移動方向を変更する位置)、などの視認態様の変更位置が、特定画像702表示開始時の遊技背景画像700の表示位置によって決定される画像である。より詳細には、特定画像702は、視認態様の変更位置が、特定画像702表示開始時の遊技背景画像700に含まれる一部画像を区画する境界があることによって決定される画像である。
具体的には、図20を参照すると、遊技背景画像700には、男子学生の前方奥に箱状体の用具入れが描画されているが、用具入れはその外形を表す描画線あるいは付された色彩を境界として他の領域と区画され、遊技者に「用具入れ」として視認される。特定画像702(ここでは、ピエロ)は、用具入れの中から顔を出す演出を付加する画像であって、用具入れの表示位置によってピエロの表示位置が決定される。つまりピエロの表示開始位置、表示終了位置、あるいは表示位置の変更位置は、現在表示されている用具入れの表示位置を基準に決定されている。つまりこの場合における「用具入れ」が上述の遊技背景画像700に含まれる一部画像である。そして一部画像は、描画線、あるいはそれに付された色彩によって、他の領域から区画され、つまり他の領域と境界を有することによって「用具入れ」として認識される。特定画像702は、「用具入れ」の境界(例えば、用具入れの開口部分の手前側)を基準に、表示の位置が決定される。
特定画像702の視認態様の変更位置は、一部画像の外形の描画線によって決定されてもよいし、当該描画線の内側の領域で決定されてもよい。
図22は、遊技背景画像700に含まれる一部画像704で決定される特定画像702の視認態様の変更位置の一例を示す、表示領域の概略図である。
図22(a)は、特定画像702の表示開始位置が、一部画像704によって決定する場合を示す。特定画像702は、一部画像704(の境界)に接する位置から表示開始され、所定のフレーム数の表示により他の位置へ移動して表示終了する。図17に示す特定画像702の視認態様の変更位置も、この例に相当する。表示開始時の特定画像702は例えば透過率を高めたり、遊技背景画像700と同一色彩とするなどにより特定画像702が一部画像704から飛び出すような表現も可能となる。
図22(b)は、特定画像702の表示終了位置が、一部画像704によって決定する場合を示す。特定画像702は、一部画像704から離間した位置で表示が開始され、境界に接する位置に移動して表示終了する。特定画像702が一部画像704にぶつかって消えるような表現が可能となる。
図22(c)は、特定画像702の表示位置の変更位置が、一部画像704によって決定する場合を示す。特定画像702は、一部画像704から離間した位置で表示が開始され、所定のフレーム数の表示により一部画像704に接近する方向に進み、一部画像704に接する位置でこれから離間するように進行方向を変えて表示終了する。特定画像702が一部画像704に衝突して進行方向を変えるような表現が可能となる。
なお図22(c)の下図には、一部画像704の外形を表わす描画線の内部に境界が存在する場合を示している。
図22(d)は、特定画像702の拡大の起点が、一部画像704の境界(描画線)によって決定する場合を示す。特定画像702は、一部画像704の境界に接する位置を基準として拡大する。風船などが大きく膨らむような表現が可能となる。
図22(e)は、特定画像702の縮小の起点が、一部画像704の境界(描画線)によって決定する場合を示す。特定画像702は、一部画像704の境界に接する位置を基準として縮小する。風船などが小さくしぼむような表現が可能となる。
図22(f)は、特定画像702の色彩(色素)が、一部画像704の境界(描画線)によって決定する場合を示す。特定画像702は、一部画像704の境界に接する位置を基準としてその色彩を変化させる。当初、遊技背景画像700と同一色彩とした特定画像702を他の色彩に変化させることで突然出現するような表現も可能となる。
図23は、本実施形態の特定画像702に含まれない画像を示す一例である。図23(a)の如く、遊技背景画像700と重畳して表示される画像706であっても、一部画像704の境界とは無関係の任意の位置から表示開始され、一部画像704の境界とは無関係の任意の位置で表示終了するような画像706は、本実施形態の特定画像702に含まれない。
また図23(b)の如く、一部画像704の境界とは無関係の任意の位置に単に表示される(消滅する)画像706も、本実施形態の特定画像702に含まれない。更に図示は省略するが、一部画像704が存在しない場合に、ある期間に表示される画像706も本実施形態の特定画像702に含まれない。つまり、遊技背景画像700を基準表示位置Sに移動した後に表示した場合と、遊技背景画像700を基準表示位置Sに移動せずに表示した場合とで見栄えの印象が何ら変わらない画像は、本実施形態の特定画像702に含まれる画像ではない。
<演出画像の変形例1>
図24は、第1の実施形態の演出画像の他の形態を説明する図である。特定画像702を表示する場合(演出実行時)の遊技背景画像700の表示位置は、通常(演出実行時でない状態)の遊技背景画像700の移動範囲とは異なる位置であってもよい。
内部当選を示唆する演出実行時以外の遊技背景画像700は、例えば図24(a)と図24(b)に示す範囲で左右に往復移動するように、表示されている。この場合、図24(b)の表示領域(破線の領域)の、右外側の遊技背景画像700の最右端付近の領域αは、遊技者に視認されない。
一方、所定の入賞役に内部当選した場合は、図24(c)の如く遊技背景画像700の最右端が視認可能となる位置まで、遊技背景画像700の表示位置が変更される。そして視認可能となった、最右端付近の領域αに表示された一部画像704(例えば、星の画像)に基づき、特定画像702が表示される。つまりこの実施形態では、通常の(内部当選示唆の演出実行時以外の)遊技背景画像700の表示位置には特定画像702の表示の基準となる画像が含まれず、内部当選示唆の演出実行時のみ遊技背景画像700の表示位置を変更した上で、特定画像702が表示される。この例では、遊技背景画像700を一の表示位置(表示座標は一つ)に移動することから、特定画像702の表示位置も一の表示位置(表示座標は一つ)になることから、図16にあるステップSJ04のような座標取得処理を実行する必要がなくなり、処理負荷を軽減できる場合がある。
このような構成とすることで、内部当選時には通常の遊技背景画像700と異なる遊技背景画像700が表示された上で、特定画像702が表示されるので、遊技者の注意を引き付けやすくなり、効果的に内部当選を示唆することが可能となる。
<遊技背景画像の変形例2>
図25は、第1の実施形態の遊技背景画像700の位置変更態様の他の形態を説明する図である。上述の実施形態では、演出画像表示装置157の表示領域に対して左右方向に往復移動して表示する位置変更態様について説明したが、これに限らず、一例として以下のような位置変更態様が挙げられる。遊技背景画像700の位置変更を行わない場合、固定的に表示される画像を長期間にわたって見続けるようになるので、遊技者は退屈な印象となるが、遊技背景画像700の位置変更が行われることにより、長期間にわたって見続けても遊技者は退屈な印象とならない場合がある。
例えば、図25(a)は、表示領域(破線の領域)に対して上下方向のサイズが大きい遊技背景画像700を上下方向に往復移動して表示する位置変形態様である。
図25(b)は、表示領域(破線の領域)に対して上下方向および左右方向のサイズが大きい遊技背景画像700を円移動して表示する位置変形態様である。円移動の中心点は1つでもよいし、異なる複数の点であってもよい。また、表示領域の対角線方向などの斜め方向の移動であってもよい。
図25(c)は、表示領域より大きいサイズの遊技背景画像700と、表示領域と同程度の遊技背景画像700を拡縮させて表示する位置変更態様である。
<遊技背景画像の変形例3>
図26は、第1の実施形態の遊技背景画像700、およびの位置変更態様の他の形態を説明する図である。遊技背景画像700は、図26(a)の如く、第1の遊技背景画像700A、第2の遊技背景画像700B、第3の遊技背景画像700Cなど複数種類の画像からなり、同時に(重畳して)表示されるものであってもよい。そしてこの場合の位置変更態様としては、一例として以下の態様が挙げられる。
図26(b)は、第1の遊技背景画像700A、第2の遊技背景画像700Bおよび第3の遊技背景画像700Cの相対的な位置は変わらず、時間経過(t1、t2、t3)に伴って各画像が同じ距離で移動する態様である。
図26(c)は、第1の遊技背景画像700A、第2の遊技背景画像700Bおよび第3の遊技背景画像700Cの相対的な位置が変化するものであり、時間経過(t1、t2、t3)に伴って例えば、第1の遊技背景画像700Aが左右に移動し、第2の遊技背景画像700Bおよび第3の遊技背景画像700Cがそれぞれ上下に移動する態様である。第2の遊技背景画像700Bおよび第3の遊技背景画像700Cの移動する距離は異なってもよく、これらの移動方向が異なってもよい。また、図示は省略するが、各画像の少なくとも1つの位置を図25のように変更して表示する態様であってもよい。
また、同時に表示される遊技背景画像700は3枚に限らず、2枚や4枚以上であってもよく、第2の遊技背景画像700Bおよび第3の遊技背景画像700Cの大きさは異なってもよい。さらに、ある期間(t1〜t2の期間)では第1の遊技背景画像700Aと第2の遊技背景画像700Bが表示され、他の期間(t2以降t3までの期間)では第1の遊技背景画像700Aと第3の遊技背景画像700Cが表示される態様であってもよい。
このような構成とすることで、変化に富んだ遊技背景画像700を提供することができる。また同じ画像を使用する場合であっても、例えば、内部当選役に応じて図26(b)と図26(c)の位置変更態様を使い分けてもよく、遊技背景画像700の興趣を高めることができる。
<遊技背景画像の変形例4>
図27は、遊技背景画像700は表示位置の移動に伴い、複数の画像を順次表示するものである。
すなわち、遊技背景画像700を、例えば横幅の広い画像700Aと、横幅の狭い画像700B〜画像700Dから構成する。画像700Aのサイズは、表示領域(破線の領域)と同等である。そして画像700Aの表示位置を右方向に移動し、表示領域の左端部に画像700Aの移動量分の横幅の画像700Bを表示する。そして画像700Aの右端部で表示領域外になる部分については描画をしない(図27(a)、(b))。
引き続き画像700Aの表示位置を右方向に移動し、表示領域の左端部に画像700Aの移動量分の横幅の画像700Cを表示する。そして画像700Aの右端部で表示領域外になる部分については描画をしない(図27(c))。
引き続き画像700Aの表示位置を右方向に移動し、表示領域の左端部に画像700Aの移動量分の横幅の画像700Dを表示する。そして画像700Aの右端部で表示領域外になる部分については描画をしない(図27(d))。このようにすることで、画面をスクロール(またはスライド)させるような表示が可能となる。
画像700Aのサイズは、表示領域のサイズと同等であり、順次追加する画像700B〜700Dは、その横幅が画像700Aに比べて小さい。このように、表示領域より大きい遊技背景画像700を表示する場合とは、図10のようにフレーム毎に表示領域に対して大きい遊技背景画像700を生成しなくてもよい。この場合、表示領域外となった画像は描画しないため、フレーム毎の画像処理負荷を軽減できる場合がある(表示されない領域の画像生成に係わる処理を行わなくて済む)。
<遊技背景画像の変形例5>
図28は、第1の実施形態の遊技背景画像の他の形態を示す図であり、遊技背景画像に動画を採用する場合の一例を示す。
図28(a)は、ムービー動画またはスプライト動画で構成した遊技背景画像700Mを示す概要図である。
ムービー動画の画像データは、MPEGやMJPEG(モーションJPEG)のような圧縮動画データ形式により表現され例えばROM506に格納しておき、CPU504の制御に応じてVDP516が画像データ展開を行ない、VRAM518に画像フレームデータとして展開する。
ムービー動画は、複数の動画データ(画像A、B、C・・・)から構成され、各フレームf1、f2、f3・・・の画像を生成する際にそのフレーム生成に必要な動画データ(画像A、B、C・・・)がそれぞれVDP516に対してパラメータ指定される。
スプライト動画は、ムービー動画と異なる、ビットマップ形式、JPEGやTIFFなどのイメージデータ形式により表現された動画である。
スプライト動画は複数種類のスプライト画像(画像A、B、C・・・)がROM506に用意され、1フレームの画像を生成する際にその画像フレームの生成に必要なスプライト画像がVDP516に対してパラメータ指定される。
遊技背景画像700Mをムービー動画で構成した場合には、遊技背景画像700Mを構成する個々の画像の表示座標は変化させないで、遊技背景画像700Mを構成する個々の画像を表示領域(破線の領域)に表示される範囲(領域)に表示させるが、例えば、遊技背景画像700Mに表現された、あるイメージ(例えば「木」等の画像)が、所定の位置変更態様(例えば左右に移動する態様)により、複数の表示位置で表示されるので、遊技者には所定の位置変更態様(例えば左右に移動する態様)で見せることができる。
図28(b)は、遊技背景画像700Mをスプライト動画の第1の遊技背景画像700MAとムービー動画の第2の遊技背景画像700MBにより構成する場合を示す。スプライト動画は、例えば背景画像SBとキャラクタ等を表現した複数の異なるスプライト画像Sa、Sb、Scで構成される。スプライト画像Sa、Sb、ScはROM506に用意され、1フレームの画像を生成する際にその画像フレームの生成に必要なスプライト画像Sa、Sb、Sc、がVDP516に対してパラメータ指定される。
例えば、スプライト動画の背景画像SBは、その表示位置(座標)が所定の位置変更態様により変更される。この場合、表示領域では左右に移動する背景画像SBに重畳するスプライト画像Sa、Sb、Scがアニメーションとして表現され、さらにムービー動画が表示領域の所定位置に重畳して表示され、遊技背景画像700Mが構成される。図28(b)ではスプライト動画の表示サイズをムービー動画の表示サイズより大きいものとしたが、これらを入れ替えてもよい。
このようにすることで、遊技背景画像700Mにリアルな動きを与えることができ、遊技者の注意を引く演出が可能となる。
<遊技背景画像の変形例6>
図29は、第1の実施形態の遊技背景画像700Mの他の変形例を示す図である。遊技背景画像700Mは、リアルタイムに生成された画像を含んでいてもよい。
図29(a)は3D動画における仮想空間の一例を示した斜視図であり、仮想空間には、設定された地平面600の上方に特定3Dオブジェクト601と、2つの3Dオブジェクト602、603が配置されると共に、仮想カメラ610が配置されている。ここで、特定3Dオブジェクト601とは、視認者(遊技者)に特に注目させたいオブジェクトのことである。これらのオブジェクト601〜603は、CPU504がROM506に記憶された3Dデータ(3次元のモデルを作成する場合のポリゴンデータなど)に基づいて、RAM513内に生成した3D空間にポリゴンなどで形成される。仮想カメラ610の相対的な移動に伴い、該3D空間から所定のレンダリング処理により2次元の複数の画像A1、A2、A3・・・(図29(b))を生成する。これらの画像A1、A2、A3・・・は、スケーラ(不図示)によって拡大された後に、トランスミッタ(不図示)を介して演出画像表示装置157に出力され、第1の遊技背景画像700MAを構成する。また、遊技背景第1の遊技背景画像700MAに加えてムービー動画やスプライト動画などの遊技背景画像700MB(図29(c))を組み合わせて構成されてもよい(図29(d))。
このようにすることで、遊技背景画像として多数の画像データを準備する必要がなく、また立体感のある遊技背景画像700Mを提供できる。
<<第2の実施形態>>
図30から図46を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、2種類の異なる特定画像702(第1特定画像702Aおよび第2特定画像702B)を、遊技背景画像700に重ねて表示するものである。
すなわち、所定の表示開始契機(例えば、入賞役の内部当選)が成立した場合に、第1特定画像702Aの表示に係わる所定の処理と、第2特定画像702Bの表示に係わる所定の処理と、を開始し、遊技背景画像700の表示位置と相対的な位置関係が変化しないよう所定の移動態様により第1特定画像702Aおよび第2特定画像702Bを移動し、第1特定画像702Aおよび第2特定画像702Bのうち、少なくとも一方を表示領域に表示するものである。
まず、図30を参照して、第2の実施形態の遊技背景画像700について説明する。第2の実施形態の遊技背景画像700は、その全体の画像サイズが第1の実施形態の遊技背景画像700場合より大きく、その移動表示される範囲も大きい。例えば図11に示した遊技背景画像700と比較すると、図30の遊技背景画像700は、男子学生の後方および男子学生の背後のロッカーの全体像が視認可能となっており、女子学生の後方も広く視認可能となっている。
具体的に、図30(a)および図30(e)は、同じ位置(基準表示位置S)にある場合に表示される画像例であり、表示領域内に卓球台の全体像と、女子学生のラケット部分を除く全体像と、女子学生と男子学生の奥にあるロッカーの1列目から3列目(扉の番号3、4、7、8、11、12)が完全に視認可能となり4列目(扉の番号15、16)は明確に視認されないが、男子学生の背後の領域として存在している。また男子学生は帽子を被り横を向いている顔、ラケットを持つ右手と左手の先端が視認可能となっている。
第2の実施形態の遊技背景画像700の移動の態様は、第1の実施形態と同様であるので説明は省略し、ここでは主に移動の範囲(視認可能となる範囲)について説明する。
所定時間の経過により、基準表示位置Sから左方向に表示領域(破線の領域)が移動すると、女子学生の後方奥の床面に配置された洗面器が徐々に表示領域から視認可能となる。遊技背景画像700の最左端表示位置L(図30(c))では、女子学生はラケットも含めて全体像が視認可能となり、洗面器と更にその後方(洗面器の左側の床面)も視認可能となる一方、男子学生はラケットの先端を除き、視認不可となる。
その後は、表示領域が右方向に移動し、再び基準表示位置S(図30(e))に戻る。更に表示領域が右方向に移動し、最右端表示位置R(図30(g))では男子学生の全体像と、その後方の床面まで視認可能となる一方、女子学生は、左半身の一部のみが視認可能となる。その後再び、表示領域は左方向に移動し、基準表示位置S(図30(a))に戻る。なお、第2の実施形態も1周期の表示に要する時間は約12秒である。
<特定画像>
図31および図32を参照して、第2の実施形態の特定画像について説明する。特定画像702は第1の実施形態と同様に、遊技背景画像700の表示期間中の一部期間に、所定の表示条件が成立した場合に表示される。特定画像702は、遊技背景画像700に重畳させて例えばその前景に表示され、例えばステップSA09の入賞役内部抽選処理による抽選結果を示唆する画像である点も第1の実施形態と同様であるが、第2の実施形態の特定画像702には第1特定画像702Aと第2特定画像702Bが含まれる。
<第1特定画像>
図31は、第1特定画像702Aを説明する図である。第1特定画像702Aは、所定の入賞役(例えば、小役「ベル」または再遊技役「リプレイ」)の内部当選を示唆する動画像であって、ピエロが(箱状体から)徐々に顔だすシーンを表している。この場合、第1特定画像702Aの第1の部分740(例えば、顔)の色彩(例えば、黄色)と第2の部分750(例えば、目)の色彩(例えば、水色)を異ならせることによって、小役「ベル」または再遊技役「リプレイ」のいずれの役に内部当選したことを示唆するものである。
<第2特定画像>
図32は、第2特定画像702Bを説明する図である。第2特定画像702Bは、ここでは所定の複数の入賞役(例えば、小役「ベル」、小役「スイカ」または「チェリー」、大当たり役(ビッグボーナス(BB)またはレギュラーボーナス(RB))の内部当選を示唆する動画像(第1動画像712)であって、2段重ねの洗面器(これは遊技背景画像700の一部である)のさらに上に重ねた洗面器が徐々に傾きながら中の石鹸がこぼれるシーンを表している。第2特定画像702Bの表示位置は、遊技背景画像700に含まれ、第1特定画像702Aの基準とは異なる一部画像704(例えば、2段重ねの上段の洗面器、図33(a)参照)によって決定される。
更に本実施形態の第2特定画像702Bは、第1動画像712と第2動画像714により構成される。そして、特定画像表示処理において、第1動画像712が表示領域に表示される少なくとも一部期間に、第2特定画像702Bの抽選結果に基づいた第2動画像714を前記表示領域に表示する。具体的には、第2特定画像702Bは、時間経過に伴い、第2動画像714によるシーンが付加される。すなわち、洗面器が180度反転し、床面に落下するシーンを表す第1動画像が712再生されると、中の水が床面にこぼれるシーンを表す第2動画像714が再生される。第2動画像714であらわされるこぼれた水は、その色彩が複数準備されており、色彩によってそれぞれ異なる入賞役の内部当選を示唆する。なお、第1特定画像702Aは、第3動画像716のみで構成される。
図32を参照して、同左図は、小役「ベル」の内部当選を示唆する場合であり、同図中図は小役「スイカ」または「チェリー」のいずれかの内部当選を示唆する場合であり、同図右図は大当たり役を示唆する場合である。いずれも同図(a)〜(c)までは同じ(共通の)第1動画像712であって、内部当選役に対応して、同図(d)の左図ではこぼれた水(第2動画像714)の色が黄色で表示され、同図(d)の中図ではこぼれた水(第2動画像714)の色が紫色で表示され、同図(d)の右図ではこぼれた水(第2動画像714)の色が金色で表示される。
このように第2特定画像702Bは、洗面器が傾き始める(第1動画像712)と、複数の入賞役(小役「ベル」、小役「スイカ」または「チェリー」、大当たり役)のいずれかの内部当選を示唆し、こぼれた水(第2動画像714)によって、いずれの入賞役に内部当選したかを示唆する。なお、水が紫色の場合は、内部当選役は小役「スイカ」または「チェリー」のいずれか、である。
図33は、第2の実施形態の演出画像の表示例を示す。遊技背景画像700は、第1の実施形態と同様に左右にスライド表示される。図33(a)は最左端表示位置L(図30(c))で表示されている場合であり、図33(b)は最右端表示位置R(図30(g))で表示されている場合である。
図33(a)を参照して、第1特定画像702は、例えば、男子学生の前方奥に表示され、小役「ベル」または再遊技役「リプレイ」に内部当選した場合に用具入れの中からピエロが登場するシーンとなる動画像(第3動画像716)である。一方、第2特定画像702Bは、女子学生の後方奥に表示され、小役「ベル」に内部当選した場合に表示され、積み重ねられた最上段の洗面器が落下し、水がこぼれるシーンとなる動画像(第1動画像712および第2動画像714)である。なお、2段に積み重ねられた洗面器はいずれも遊技背景画像700の一部(一部画像704)であり(図30(c)参照)、第1動画像712はその最上段に積層された1つの洗面器であって、それが落下するシーンを表し、第2動画像714は、水がこぼれるシーンを表す(図32)。
図33(a)に示す最左端表示位置Lでは、表示領域の右端に第1特定画像702A(ピエロ)が表示されるとともに、表示領域の左側には第2特定画像702B(逆さになって水がこぼれた洗面器)が表示される。
一方、図33(b)に示す最右端表示位置Rでは、表示領域の右側に男子学生が表示され、その前方奥に第1特定画像702Aが表示されるとともに、表示領域の左端部には女子学生の一部のみが表示され、第2特定画像702Bは表示領域には非表示となる。
このように第2の実施形態では、複数種類の特定画像702(第1特定画像702Aと第2特定画像702B)が遊技背景画像700とともに表示されるものであって、遊技者が視認可能となる表示領域には常に、少なくとも一方の特定画像702(ここでは第1特定画像702A)が表示されるものである。つまり、遊技背景画像700がどの位置で表示されていても、第1特定画像702Aの表示期間(内部当選の示唆期間)においては常に(連続的に)表示される。一方で、第2特定画像702Bはその表示期間(内部当選の示唆期間)であっても、遊技背景画像700の表示位置によって、視認可能となる場合(同図(a))と視認不可となる場合(同図(b))がある。
第1特定画像702A(ピエロの画像)の表示制御は、第1の実施形態の特定画像702(ピエロ)の場合と同様であるので、ここでは説明を省略し、以下、主に第2特定画像702B(洗面器)の表示制御について説明する。
図34は遊技背景画像700の前景に第2特定画像702Bが表示される演出画像の表示例を示す。尚、第2の実施形態の遊技背景画像700も、第1の実施形態と同様に左右にスライド表示されるが、本図においては、第2特定画像702Bの変化する様子を示すために遊技背景画像700は停止表示している。
内部抽選の結果、小役「ベル」、小役「スイカ」または「チェリー」、大当たり役のいずれかに当選した場合、2段に積み重ねられた洗面器(遊技背景画像700の一部画像704)の最上段に、第2特定画像702B(第1動画像712)として石鹸が入れられた洗面器を表示する(図34(a))。時間経過とともに、最上段の洗面器が揺れだして傾き(同図(b))、傾きが大きくなり(同図(c))、裏返しになるとともに水が床面にこぼれ(第2動画像714、同図(d))、その色により内部当選が上記のうちいずれであるかが示唆される。
ここでは説明の便宜上、遊技背景画像700を停止表示させたが、実際には、遊技背景画像700は移動しており、その場合第2特定画像702Bの表示されるべき期間であっても、表示領域において常に視認可能となっているとは限らない(図33(b)参照)。
本実施形態では、遊技背景画像700の移動表示とともに、第2特定画像702Bも移動表示させるが、その移動表示の速度によっては内部当選の示唆としては不十分となる場合がある。具体的に説明すると、遊技背景画像700と第2特定画像702がいずれも移動表示された結果、図34の各図に破線矢印で示したように、表示領域の左端(遊技背景画像700の最左端表示位置L)が右方向に移動することとなった場合、最上段の洗面器(第1動画像712)が傾いて落下する様子は視認可能となるが、こぼれた水(第2動画像714)は視認不可となる(同図(d))。これでは何等かの入賞役に当選したことは予想されるが、いずれの役に当選したかが分からず、遊技者による以降の操作(ストップボタン操作)を遊技者にとって有益となるように行うことは困難となる。
そこで本実施形態では、遊技者がこぼれた水(第2動画像714)の色を認識する(当選役の示唆を受ける)ために十分な時間を確保して遊技背景画像700および第2特定画像702Bを移動表示する。
図35は、第2特定画像702Bの表示態様の変化と視認可能な領域の関係を示す図である。図35(a)を参照して、一例として洗面器(第1動画像712)は、最上段にある初期位置から遊技者側から見て右側に崩れ始め、上下反転した状態(最終位置)では、初期位置の右側に位置し、こぼれた水(第2動画像714)が表示される。そしてこの初期位置から最終位置までの表示に要する時間は、約0.2秒である。
つまり、初期位置の第1動画像712の最右端R1位置から、右方向に、図34の破線矢印で示した最左端表示位置Lが移動する場合、約0.2秒より速く遊技背景画像700が移動してしまうと、洗面器(第1動画像712)を視認できて、こぼれた水の色(第2動画像714)が視認できない場合が生じる。一方で、こぼれた水の色はその一部でも視認可能となれば内部当選の示唆が可能となる。従って、本実施形態では、第1動画像712の初期位置の最右端R1位置から、水の色が分かる第2動画像714の最右端R2までの距離Xを遊技背景画像700が移動する場合、その移動の時間を約0.2秒以上とするとともに、第2特定画像702Bを遊技背景画像700に合わせて移動表示する。これにより、洗面器が落ちる様子(例えば破線で示す洗面器の様子)は視認可能となるものの、こぼれた水が視認不可となる事態を回避することができる。
図35(b)は、表示領域に表示される遊技背景画像700と第2特定画像702Bと、表示されない両画像の境界の移動の様子を示す概要図であり、境界は、表示領域の遊技背景画像700の最左端表示位置Lであり、境界より右側の領域が表示される側であり、左側の領域が表示されない側であることを示している。
図35(b)左図では、境界が左側に移動する(遊技背景画像700は、右に移動している)ことにより、表示されない側の領域が左側に移動する状態(図30(b)から同図(c)へ移動する状態を示している。このような状態で、境界のごく近傍の表示されない側に第2特定画像702が表示されている場合、時間経過に伴い表示される領域(境界)が左へ移動すると、洗面器画像の最右端R1より先にこぼれた水の色が分かる最右端R2が表示される領域に移動するため、第2特定画像702Bの初期位置での画像(第1動画像712)は表示されない可能性があるが、時間経過に伴い最終位置での画像およびこぼれた水の色(第2動画像714)は、表示されることになる。つまりこの場合では、内部当選が示唆されないという事態は生じない。
これに対し、図35(b)右図では、境界が右側に移動する(遊技背景画像700は、左に移動している)ことにより、表示されない側の領域が右側に移動する状態(図30(c)から同図(d)へ移動する状態を示している。
このような状態で、境界のごく近傍の表示される側に洗面器画像の初期位置の最右端R1が位置するように表示されている場合、すなわち、遊技背景画像700の最左端表示位置Lよりわずかに右側に、第2特定画像702Bの第1動画像712の初期位置の最右端位置R1が表示されている場合には、境界(遊技背景画像700の表示位置)が右側へ移動する速度より、洗面器画像の初期位置の最右端R1からこぼれた水の色が分かる最右端R2の位置までの距離Xを移動する第2特定画像702Bの速度が遅いと、こぼれた水の色が視認不可となる可能性がある。従って、この場合の遊技背景画像700は、0.2秒以上(ここでは0.3秒)でこの距離Xを移動するよう、第2副制御部500によって制御されている。よって、第2特定画像702Bは、遊技結果を示唆する動画像を含まない第1の動画像712(洗面器)と、遊技結果を示唆する動画像を含む第2の動画像714(水)と、を含み、第1の動画像712(洗面器)の表示が行われたあとに第2の動画像714(水)の表示が行われるように構成され、さらに、第1の動画像712(洗面器)の表示が行われたあとに第2の動画像714(水)の表示が行われるまで、所定時間(0.2秒)かかるように構成され、さらに、第1の動画像712(洗面器)の表示位置と、第2の動画像714(水)の表示位置とは、遊技背景画像700の移動方向(左方向、「第1の方向」とする)とは反対の方向(右方向。「第2の方向」とする)にずれた位置とされており、遊技背景画像700は、第1の方向(左方向、「第1の方向」とする)に少なくとも移動するように構成され、さらに、第1の動画像712(洗面器)の第2の方向側端部と、第2の動画像714(水)の第1の方向側端部と、の間の距離を第1の距離(距離X)とした場合、この第1の距離(距離X)を第1の方向に所定時間(例:0.2秒)より長い時間(例:0.3秒)で移動するように構成されている。
図36は、移動する遊技背景画像700に第2特定画像702Bが表示される様子を示した表示例である。
図36(a)は、図35(b)左図の状態の表示の一例を示す。この場合は、遊技背景画像700は、女子学生の後方が殆ど視認不可となる一であり、第2特定画像702Bおよびその下層の洗面器画像は表示されていない。
図36(b)は遊技背景画像700が最左端表示位置Lで表示されている状態であり、この場合に女子学生の後方奥に2段重ねの洗面器と第2特定画像702Bの洗面器(第1動画像712)およびこぼれた水(第2動画像714)が表示されている。本実施形態では、図36(a)から同図(b)の状態まで約2秒かけて移動表示している。
図36(c)は図35(b)左図の状態の表示の一例を示し、第2特定画像702(洗面器およびこぼれた水)が見えた直後の遊技背景画像700が最左端表示位置Lから最右端表示位置Rへ向かう状態を示している。本実施形態では、図36(b)から同図(c)の状態まで約2秒かけて移動表示している。
このように、遊技背景画像700の表示領域が左右に移動するので、第2特定画像702(洗面器およびこぼれた水)が表示領域に表示される期間は、最大でも約4秒しかない。
従って、遊技者の操作のタイミングによっては同図(a)から同図(b)に移動するまで、および、同図(b)から同図(c)に移動するまでの、約4秒間に、遊技者はこぼれた水の色を視認できる。
尚、遊技者の操作のタイミングによって、第1動画像712の初期状態(傾き始める画像)が表示されない状態であっても、時間経過に伴い、こぼれた水の色が分かる最右端R2は洗面器画像の初期位置の最右端R1より先に表示される領域に位置するので、(洗面器が傾く瞬間は視認不可であっても)こぼれた水は、視認可能となる。
また図示は省略するが、図36(b)に示す遊技背景画像700の表示位置で第2特定画像702Bが表示開始となる場合であっても(図35(b)左図の位置関係に相当)、図36(b)から同図(c)の状態まで約2秒かけて移動表示するので、境界は右に移動しつつもその間に、洗面器が傾き始め、上下反転して中の水がこぼれるまでのシーンが表示され、こぼれた水の色によって内部当選役を認識できる。
このように、第2特定画像702B(洗面器およびこぼれた水)は、その表示期間が、遊技背景画像700の1周期の表示期間(約12秒)のうち約4秒間である。一方、第1特定画像702Aは、第1の実施形態と同様、遊技背景画像700の1周期の表示期間中、その表示位置を移動させながら常に表示領域に表示されている。
図37を参照して、第2の実施形態における第1特定画像702Aと第2特定画像702Bの表示期間と内部当選の報知のタイミングについて説明する。
第1副制御部400から送信された内部当選および演出抽選の結果を受信すると、第2副制御部500は演出画像、すなわち遊技背景画像700とともに第1特定画像702Aよび第2特定画像702Bを表示するよう、演出画像表示装置157を制御する。
ここでは、第2副制御部500による、第1特定画像702Aよび第2特定画像702Bの第1動画像712の表示制御の開始時期は同じである。ここで、コの字状の破線はそれぞれの特定画像による入賞役の内部当選の報知期間を示す。
第2特定画像702Aは、表示開始時点(第1動画像712の再生時)では、複数の内部当選役のいずれかに当選していることは報知されるが、水がこぼれるまで(第2動画像714が再生されるまで)はいずれの役に内部当選したのかが不明であり、こぼれた水によって、内部当選役の報知がなされる。なお、既述の如く、洗面器が落ちる様子(第1動画像712)が表示領域に表示されている場合には、それが視認でき、こぼれた水(第2動画像714)が視認不可となることとないよう、移動時間が制御されている。
一方、第1特定画像702Aは表示開始時点(第3動画像716の再生時点)で内部当選を報知できる。すなわち、ピエロが一部でも表示されれば内部当選の報知となる。
つまりこの場合、第2特定画像702Bによる入賞役(小役「ベル」)の内部当選の報知の開始時点は、第1特定画像702Aによる入賞役(小役「ベル」または再遊技役「リプレイ」)の内部当選の報知の開始時点よりより遅い。更に第1特定画像702Aは演出画像表示中は常に表示されているが、第2特定画像702Bは、遊技背景画像700の表示の1周期の時間は約12秒より短い時間である約4秒しか表示される時間がないにも係わらず、さらに、その約4秒間のうち特定の時間しか内部当選の報知を行わないようにしている。このように、第2特定画像702Bの表示期間を、遊技者に視認可能ではあるが、ある限られた時間とすることで、第2特定画像702Bへの注目度を高めることができる。
この場合は、第2特定画像702Bによる内部当選の報知のタイミングが、第1特定画像702Aによる内部当選の報知のタイミングより遅い例であるが、第1特定画像702Aと第2特定画像702Bによる内部当選の報知のタイミングは異ならせることができる。
<内部当選の示唆の変形例1>
図38は、第2特定画像702Bによる内部当選の報知のタイミングが、第1特定画像702Aによる内部当選の報知のタイミングより早い場合の例である。
この場合は、第1副制御部400から送信された内部当選および演出抽選の結果を受信すると、第2副制御部500は、先に、第2特定画像702Bの第1動画像712の再生(表示)を開始し、例えば第2動画像714の再生されたあとに、第1特定画像702A(第3動画像716)の再生を開始するよう、制御する。遊技背景画像700が左端部付近を表示している場合には、(その位置でも視認可能となる第1特定画像702Aの表示が開始されていないが)第1動画像712(洗面器が落ちる様子)が表示されており、第2動画像714(水がこぼれる様子)が視認できる。
常に表示される第1特定画像702A(第3動画像716)より先に、第2特定画像702Bの第1動画像712を表示することで、第2特定画像702Bの注目度を高めることができる。引き続き第2動画像714が表示されることにより、内部当選役の報知の見逃しの可能性を少なくできる。例えば、ゆっくり操作を進めたい遊技者は、第1特定画像702A(ピエロの画像)が表示される位置を注視し、内部当選役を認識してから、その内部当選役を取りこぼすことのないように操作を行うことができるし、より速く操作を進めたい遊技者は、第2特定画像702B(洗面器の画像)が表示される位置を注視し、内部当選役を認識してから、その内部当選役を取りこぼすことのないように操作を行うことができる。第1特定画像702A(ピエロの画像)を注視した場合より早い時期に内部当選役を認識できる場合があるので、より速く操作を進めたい場合でも、内部当選役を取りこぼす可能性を低くすることができる場合がある。
<内部当選の示唆の変形例2>
図39は、第2特定画像702Bによる内部当選の報知期間が、第1特定画像702Aによる内部当選の報知期間より短い場合の例である。
第1副制御部400から送信された内部当選および演出抽選の結果を受信すると、第2副制御部500は、第1動画像712の表示を開始し、第2動画像714が視認可能となってから、例えば約0.5秒で表示を終了するよう、制御する。一方、第1特定画像702A(第3動画像716)は、第2動画像714が視認可能となってから約1秒でその表示を終了するよう制御する。なお、この図において簡略化のため第1特定画像としてピエロが起き上がった状態を示しているが、ピエロの表示開始の画像は、横向きの状態の画像であり、以下の図においても同様である。この変形例では、第2動画像714の再生時期と第3動画像716の再生時期が同時であることを示している。
第2特定画像702Bの表示期間を僅かな期間(約0.5秒)とし、第1特定画像702Aの表示期間を第2特定画像702Bの表示期間より長い時間で限定(約1秒)としたことで、第2特定画像702Bが見られることの希少価値を高め、さらに、第2特定画像702Bが見られることの希少価値を高められたことにより、第2特定画像702Bが注視される傾向となるが、第2特定画像702Bに注視していても(第2特定画像702Bの表示期間が僅かな期間なので)内部当選役を把握できなかった場合に、確認的に第1特定画像702Aを見ることにより内部当選役を把握できる。しかも、第1特定画像702Aの表示期間も限定されているので、第2特定画像702Bに注視していても内部当選役を把握できなかった場合に、慌てて第1特定画像702Aを注視するようになり、結果的に、第1特定画像702Aと第2特定画像702Bと見ることの興趣を向上させている。
<内部当選の示唆の変形例3>
図40は、第2特定画像702Bによる内部当選の報知期間が、第1特定画像702Aによる内部当選の報知期間より短い場合の例である。
第1副制御部400から送信された内部当選および演出抽選の結果を受信すると、第2副制御部500は、第1動画像712の表示を開始し、第2動画像714が視認可能となってから、例えば約1秒で表示を終了するよう、制御する。一方、第3動画像716は、視認可能となってから約0.5秒でその表示を終了する。第2動画像714の再生時期と第3動画像716の再生時期は同時である。
第2特定画像702Bの表示期間を僅かな期間(約1秒)とし、第1特定画像702Aの表示期間を第2特定画像702Bの表示期間よりさらに短い時間で限定(約0.5秒)とした。この例では、第2特定画像702Bの表示期間が、遊技背景画像700の1周期の表示期間(約12秒)のうち約4秒間であるので、第2特定画像702Bが表示されない期間に内部当選役の報知を実行させた場合は、第1特定画像702Aを約0.5秒しか見られず、この僅かな期間では第1特定画像702Aを見落とす可能性があるが、第2特定画像702Bが表示される期間に内部当選役の報知を実行させた場合は、第2特定画像702Bを約1秒見られるので、内部当選役の報知を長い期間させることができる。よって、第2特定画像702Bが表示される期間と内部当選役の報知時期とを同じとなるか、この点に注目が高まるようになり。報知の興趣を向上させている。
<内部当選の示唆の変形例4>
図41から図43を参照して、特定画像702の表示の他の形態を説明する。第2の実施形態の上記の例では、第1特定画像702Aが常に表示され、第2特定画像702Bがその一部期間に表示される例を説明したが、その変形例として、第1特定画像702Aも第2特定画像702Bもそれぞれ視認不可となる期間があるが、表示領域にはいずれか一方が常に表示されている構成としてもよい。
図41は、遊技背景画像700が最左端表示位置Lで表示されている場合(同図(a))と、最右端表示位置Rで表示されている場合(同図(b))を示す。
この場合、最左端表示位置Lでは、第1特定画像702Aは表示されないが、第2特定画像702Bは表示されている。そして最右端表示位置Rでは第2特定画像702Bは表示されないが、第1特定画像702Aは表示されている。そしてこれらの間を移動している期間では、第1特定画像702Aと第2特定画像702Bのいずれか一方が常に表示される状態であるか、いずれもが表示される状態となる。
図42は、本変形例4の表示の条件を模式的に示す図である。図41のように、少なくともいずれか一方が、表示領域に常に表示される状態とするには、第1特定画像702Aと第2特定画像702Bの表示位置(両者の距離)を適切に選択する必要がある。
図42において第1特定画像702Aと第2特定画像702Bの丸印は、これらの表示開始位置を示し、白抜き矢印が遊技背景画像700の移動に伴って、これらの特定画像702が移動する距離を示している。図42(a)は、両者の位置が最も近く配置された場合であり、図42(b)は、両者の位置が最も遠く配置された場合である。
図42(a)(b)において、上段は、基準表示位置Sでの表示の様子を示しており、同図下段は、最右端表示位置R(左の図)と最左端表示位置L(右の図)に到達するまでの表示の様子を示している。
図42(a)の上段を参照して、表示領域(矩形の破線内)に第1特定画像702Aと第2特定画像702Bのいずれも、全体像が表示されている。表示領域の移動に伴い、同図下段のように表示領域には第1特定画像702Aか第2特定画像702Bのいずれかが表示される。両者の距離がこれより近い場合には、同図下段のように表示領域が移動した場合、表示領域にいずれの特定画像702も表示されない可能性がある。同図下段左では、第1特定画像702Aは矩形の破線外に移動することはなく、同図下段右では、第2特定画像702Bは矩形の破線外に移動することはない。したがって、基準表示位置Sにおいて表示領域の両端に、第1特定画像702A、第2特定画像702Bの全体像が表示される状態の場合に、表示領域に第1特定画像702Aと第2特定画像702Bのいずれも全体像が表示される状態の場合に、両者の配置間距離はd1以下の距離で配置される。配置間距離d1を超える距離となった場合、表示領域に第1特定画像702Aと第2特定画像702Bのいずれも全体像が表示されることができなくなる(一方が全体像を表示さえると、他方は必ず一部が表示される)。
これに対し、図42(b)の上段は、基準表示位置Sでの表示の様子を示しており、表示領域に(第1特定画像702Aは一部も表示されないが)第2特定画像702Bの一部が表示される。表示領域の移動に伴い、同図下段のように表示領域には第1特定画像702Aか第2特定画像702Bのいずれかが表示される。両者の距離がこれより遠い場合には、同図下段のように表示領域が移動した場合、表示領域にいずれの特定画像702も表示されない可能性がある。したがって、基準表示位置Sにおいて表示領域の両端に、第1特定画像702Aと第2特定画像702Bの一部がいずれも表示される状態の場合に、両者は配置間距離d2未満の距離で配置される。配置間距離d2以上の距離となった場合、表示領域に第1特定画像702Aと第2特定画像702Bのいずれも一部が表示されることができなくなる。つまり変形例5の場合、表示領域に第1特定画像702Aか第2特定画像702Bのいずれかの一部を表示させるには、第1特定画像702Aおよび第2特定画像702Bの移動方向の表示領域の距離をd3とした場合、第1特定画像702Aの移動方向の先端部と、第2特定画像702Bの移動方向の後端部と、の間の距離d2を、距離d3未満とする必要があり、かつ、第1特定画像702Aの移動方向の幅長と、第1特定画像702Aの移動方向の幅長と、配置間距離はd1とを足した距離DDが、距離d3を超える距離とする必要がある。
なお、表示領域に第1特定画像702Aか第2特定画像702Bのいずれかの一部または全部を表示させるには、第1特定画像702Aの移動方向の先端部と、第2特定画像702Bの移動方向の後端部と、の間の距離d2を距離d3未満とすればよい。
第2特定画像702Bは、第1動画712が少なくとも視認可能となっていることでは足らず、第2動画像714(こぼれた水)が少なくとも表示領域に表示される必要がある。図43は、第1特定画像701と第2特定画像702Bの表示期間と内部当選の報知のタイミングについて説明する図であり、図43(a)が表示領域の最短距離で配置された特定画像702(図42(a))の表示の概要を示す図であり、図43(b)が特定画像702による内部当選報知のタイミングを説明するための図である。
図43(a)のように第1特定画像702Aと第2特定画像702Bが最小の配置間距離d1で配置されている場合、表示領域が左右に移動した場合してもいずれかの特定画像702は、視認可能となる。ただしこの時、第1特定画像702A(第3動画像716)と、第2特定画像702Bの第2動画像714とが、いずれも表示領域に表示されている期間が必要となる。
図43(b)を参照して、第1副制御部400から送信された内部当選および演出抽選の結果を受信すると、第2副制御部500は、ハッチングを付して示すように第1特定画像702Aと第2特定画像702Bの第1動画像712の表示を開始する。第1特定画像702A(第3動画像716)は、矩形の破線で示すように表示開始と同時に内部当選役が報知される。一方、第2特定画像702Bは、コの字形の破線で示すように第1動画像712の再生後、第2動画像714が再生され、内部当選が報知される。このように、両者の内部当選の報知の期間に重複した期間を設けることで、表示領域内でいずれの報知も行われていない状態が発生する可能性を回避できる。
<演出画像の変形例1>
図44は、演出画像(遊技背景画像700と特定画像702)の他の形態を示す、表示領域の概要図である。ここでは1種類の特定画像702を、2か所に表示する場合を例に示す。なお、以下の説明においても特定画像702は遊技背景画像700の移動とともに移動表示されるものである。
図44(a)では、遊技背景画像700の前面(前景)に、2つの特定画像702(702a、702b)を配置しているが、この特定画像702は画像データとしては1つ(同じ画像データ)であり、CPU504からの指示でVDP516が表示画像を生成する際に、演出画像表示装置157の異なる位置に同じ大きさで表示するよう、制御する。
例えば、門柱など、同じ画像を複数表示する場合にはこのようにすることで、ROM506に記憶する画像データの容量増加を防止できる。
図44(b)では、遊技背景画像700の前面(前景)に、2つの特定画像702(702a、702b)を配置しているが、この特定画像702は画像データとしては1つ(同じ画像データ)であり、CPU504からの指示でVDP516が表示画像を生成する際に、演出画像表示装置157の異なる位置に異なる大きさで表示するよう、制御する。
このようにすることで、ROM506に記憶する画像データの容量増加を防止しつつ、表示のメリハリをつけることができる。また遠近感、立体感も表現できる。
<演出画像の変形例2>
図45は、演出画像の表示の他の形態を示す、演出画像と表示領域の概要図である。
この変形例では、特定画像702が表示される(演出表示実行中の)状態と表示されない(演出表示実行中以外の)状態がある場合に、それぞれの状態において遊技背景画像700の移動量を異ならせるものである。
図45(a)は特定画像702が表示されない状態を示しており、遊技背景画像700は大きい移動量で位置を変更して表示される。この場合、例えば、特定画像702が表示される位置を破線丸印の位置と仮定した場合、特定画像702が表示領域外となる位置での表示も含まれる。つまり、この場合の大きい移動量(移動範囲)とは、特定画像702の表示予定領域が含まれる位置から当該表示予定領域が含まれない位置まで移動する量(移動範囲)である。
図45(b)は特定画像702が表示される状態を示しており、この状態になると(演出表示の実行状態になると)遊技背景画像700は図45(a)の大きい移動量より小さい移動量で位置を変更して表示される。つまり図45(b)の如く、表示領域内で常に特定画像702が表示可能となる移動量である。
このように演出表示の実行中の遊技背景画像700の移動量を小さくすることで、特定画像702が視認しやすくなり、内部当選の報知が分かりやすくなる。また、特定画像702が表示されない状態では、特定画像702の表示予定領域を表示する制限がなく、移動の自由度を高く設定できる。
<演出画像の変形例3>
図46は、演出画像の表示の他の形態を示す、演出画像と表示領域の概要図である。
この変形例では、演出画像は複数の遊技背景画像700(700A、700B)と複数の特定画像702(702c、702d)で構成される。遊技背景画像700A、700Bは異なる背景(シーン)を表示する画像である。特定画像702c、702dは、第2の実施形態の第1特定画像702A、第2特定画像702Bと同様であってもよいし、いずれも第3動画像716(すなわち表示開始時点で内部当選役が示唆される画像)で構成されてもよい。さらに、図44の変形例1のように同じ画像データを2か所に表示するものであってもよい。
図46(a)は、特定画像702cを表示する状態の場合には、これに対応する遊技背景画像702Aを左右に移動表示し、特定画像702dを表示する状態の場合には、これに対応する遊技背景画像702Bに切り替えて左右に移動表示する場合を示す。この場合、特定画像702c、702dは、表示領域外となる期間が存在する。
図46(b)は、遊技背景画像700A,700Bを切替表示する場合であって、表示領域には常に少なくとも一方の特定画像702c、702dが表示する場合を示す。
例えば同図の左上段の状態は特定画像702cを表示している状態であり、この場合対応する遊技背景画像700を移動表示する。表示領域に表示する遊技背景画像700Aを最右端表示位置Rから左方向に移動すると(同図左中段)、特定画像702cもこれとともに移動表示するが、更に遊技背景画像700Aの移動が左方向に進むと、特定画像702cは表示領域において視認不可となる。その場合、同図左下段のように遊技背景画像702Bに切り替え、これに対応した特定画像702dを表示する。遊技背景画像702Bは、予め決められた位置(例えば最左端表示位置L)から表示し、表示領域に表示される遊技背景画像702Bを右方向に移動する。技背景画像700Bを最左端表示位置Lから右方向に移動すると(同図右上段)、特定画像702dもこれとともに移動表示するが、更に遊技背景画像700Bの移動が右方向に進むと、特定画像702dは表示領域において視認不可となる。その場合、同図右下段のように遊技背景画像702Aに切り替え、これに対応した特定画像702cを表示する。
遊技背景画像700A、700Bを切り替える場合には、特定画像702cが視認可能となっている期間中に遊技背景画像702Bに切り替え(特定画像702dが遊技背景画像702Bの一部画像に基づき表示される)、特定画像702dが視認可能となっている期間中に遊技背景画像702Aに切り替える(特定画像702cが遊技背景画像702Aの一部画像に基づき表示される)。
以上、第1および第2の実施形態では、内部当選役を示唆する演出の際に、遊技背景画像700の前面(前景)に特定画像702を表示する場合を例に説明したがこれに限らず、例えば一部が透明な背景画像の後面(背後)に特定画像702を表示する、ものであってもよい。
例えば、遊技背景画像700の一部を非表示にし、その非表示部分に特定画像702を表示することで、特定画像702を視認可能としたり、また例えば、遊技背景画像700の一部の透過率を高くし、その一部の透過率を高くした部分に特定画像702を表示することで、特定画像702を視認可能とするものであってもよい。
また第1の実施形態の1つの特定画像702を、第2の実施形態の第2特定画像(洗面器が落下して水がこぼれる動画像)のように、第1の動画像712と第2動画像714により構成し、特定画像表示処理によって、第1動画像712が表示領域に表示される少なくとも一部期間に、特定画像702の抽選結果に基づいた第2動画像714を表示領域に表示するものとしてもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、スロットマシン100)は、画像表示手段(例えば、演出画像表示装置157)と、前記画像表示手段に遊技背景画像(例えば、遊技背景画像700など)を表示する遊技背景画像表示手段(例えば、遊技背景画像表示処理)と、遊技進行に応じて任意となる表示時期に、前記遊技背景画像に重畳させて特定画像(例えば、特定画像702など)を表示する特定画像表示手段(例えば、特定画像表示処理)と、を備えた遊技台であって、前記遊技背景画像表示手段は、前記画像表示手段に該画像表示手段の表示領域より大きい前記遊技背景画像を表示する場合、前記遊技背景画像の一の部分の画像を前記表示領域に表示し、前記遊技背景画像の他の部分の画像の全部または一部を、前記遊技背景画像の表示位置を所定の移動態様により移動することで前記表示領域に表示し、前記特定画像表示手段は、前記遊技背景画像の表示位置と相対的な位置関係が変化しないよう前記所定の移動態様により前記特定画像を移動し、前記表示領域に表示する、ことを特徴とする遊技台である。
本実施形態に係るスロットマシン100によれば、遊技背景画像700が移動しながら表示される場合であっても、特定画像702によって、内部抽選結果の表示を適切な期間に、遊技者に視認可能に表示することが可能となる遊技台を提供することができる場合がある。
また、画像表示手段(演出画像表示装置157)と、前記画像表示手段に遊技背景画像(例えば、遊技背景画像700など)を表示する遊技背景画像表示手段(例えば、遊技背景画像表示処理)と、遊技進行に応じて任意となる表示時期に、特定画像(例えば、特定画像702など)を前記遊技背景画像に重畳させて表示する特定画像表示手段(例えば、特定画像表示処理)と、を備えた遊技台であって、前記特定画像は、意味合いを同じにした、第一の特定画像(例えば、第1特定画像702A)と、第二の特定画像(例えば、第2特定画像702B)とを含み、前記遊技背景画像表示手段は、前記画像表示手段に該画像表示手段の表示領域より大きい前記遊技背景画像を表示する場合、前記遊技背景画像の一の部分の画像を前記表示領域に表示し、前記遊技背景画像の他の部分の画像の全部または一部を、前記遊技背景画像の表示位置を所定の移動態様により移動することで前記表示領域に表示し、前記特定画像表示手段は、所定の表示開始契機(例えば、入賞役の内部当選)が成立した場合に、前記第一の特定画像の表示に係わる所定の処理(例えば、第1特定画像702Aの表示処理)と、前記第二の特定画像の表示に係わる所定の処理(例えば、第2特定画像702Bの表示処理)と、を開始し、前記遊技背景画像の表示位置と相対的な位置関係が変化しないよう前記所定の移動態様により前記第一の特定画像および前記第二の特定画像を移動し、前記第一の特定画像および前記第二の特定画像のうち少なくとも一方を前記表示領域に表示する、ものとしてもよい。
このような構成とすれば、遊技背景画像700が移動表示される場合であっても、第1特定画像702Aと第2特定画像702Bによって、複数の内部抽選結果の表示をそれぞれ適切な期間に、遊技者に視認可能に表示することが可能となる遊技台を提供することができる場合がある。
また、前記特定画像(例えば、特定画像702)は、第一の動画像(例えば、第1動画像712)と第二の動画像(例えば、第2動画像714)により構成され、前記第二の動画像は、遊技結果を示唆する動画像であり、前記特定画像表示手段(例えば、特定画像表示処理)は、前記第一の動画像が前記表示領域に表示される少なくとも一部期間に、前記特定画像の抽選結果に基づいた第二の動画像(例えば、第2動画像714)を前記表示領域に表示するものとしてもよい。
このような構成とすれば、特定画像702の表示開始時には複数の入賞役に内部当選したことは報知されるが、直ちにはいずれの入賞役であるかはわからず、第2動画像714が再生されることによって、いずれの入賞役であったかが報知される構成とすることができる場合がある。これにより、第2動画像714が再生されるまで遊技者の期待感を高める演出が可能となる場合がある。
また、前記第一の特定画像(例えば、第1特定画像702A)は、遊技結果を示唆する動画像であり、前記第二の特定画像(例えば、第2特定画像702B)は、第一の動画像(第1動画像712)と第二の動画像(第2動画像714)により構成され、前記第二の動画像は、遊技結果を示唆する画像であり、前記特定画像表示手段(特定画像表示処理)は、前記第一の動画像が前記表示領域に表示される少なくとも一部期間に、前記第二の特定画像の抽選結果に基づいた第二の動画像を前記表示領域に表示し、前記第一の特定画像および前記第二の動画像のうち少なくとも一方を前記表示領域に表示するものとしてもよい。
このような構成にすることで、複数の内部抽選結果の表示をそれぞれ適切な期間に、遊技者に視認可能に表示することが可能となるとともに、第2特定画像702B(第1動画像712)の表示開始時には複数の入賞役に内部当選したことは報知されるが、直ちにはいずれの入賞役であるかはわからず、第2動画像714が再生されることによって、いずれの入賞役であったかが報知される構成とすることができる場合がある。したがって、複数の入賞役の内部当選の示唆による遊技者の興趣を高められると共に、第2動画像714が再生されるまで遊技者の期待感を高める演出が可能となる場合がある。
なお、上記実施形態においては、メダル(コイン)を遊技媒体としたスロットマシン100の例を示したが、これに限るものではなく、遊技球(例えば、パチンコ玉)を遊技媒体としたスロットマシンにも適用可能である。
なお、スロットマシンは、メダルを使用せずに電子データのやり取りのみ行うスロットマシンであってもよく、この場合、遊技媒体は、メダルに相当する電子化したデータを含むものであり、遊技媒体の投入は、所定の外部装置(電子貯留装置)から、電子化したデータを入力することを含むものであり、遊技媒体の払出は、所定の外部装置(電子貯留装置)へ、電子化したデータを出力することを含むものである。
また、本発明を、アレンジボール遊技機、じゃん球遊技機、ピンボールマシン、に適用してもよい。また、本発明を、遊技媒体の投入を契機として遊技可能となる遊技機(例えば、カジノマシン、ビデオゲームマシン、封入式のパチンコ遊技機)、遊技媒体自体を遊技に使用する遊技機(例えば、メダル落としゲーム機)に適用してもよい。ここで、「遊技媒体の投入」とは「賭ける」を意味し、「ベット」とも同意である。「遊技媒体の投入」は、「通貨の投入」や「電子マネーの投入」を含む。カジノマシンとは、通貨の投入により遊技が開始可能となり、抽選結果が当選の場合に、該当選結果に対応付けられて設定された図柄が停止し、遊技者に特典となる払出しを行う、カジノマシンである。
また、本発明の遊技台は、遊技球(例えば、パチンコ玉)を遊技媒体としたスロットマシンや、アレンジボール遊技機や、じゃん球遊技機、スマートボール等の弾球遊技機に適用可能である。
なお、パチンコ機は、所定の遊技領域に球を発射する発射装置と、発射装置から発射された球を入球可能に構成された入賞口と、入賞口に入球した球を検知する検知手段と、検知手段が球を検知した場合に球を払出す払出手段と、所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置を備え、入賞口に遊技球が入って入賞することを契機として、可変表示装置が図柄を変動させた後に停止表示させて、遊技状態の推移を告知するようなパチンコ機であってもよい。
<<第3の実施形態>>
次に、図47から図50を参照して、本発明の第3の実施形態としてパチンコ機1100を例に説明する。
本発明の第3の実施形態に係るパチンコ機1100は、所定の遊技領域に球を発射する発射装置と、発射装置から発射された球を入球可能に構成された入賞口と、入賞口に入球した球を検知する検知手段と、検知手段が球を検知した場合に球を払出す払出手段と、所定の図柄(識別情報)を変動表示する装飾図柄表示装置を備え、入賞口に遊技球が入って入賞することを契機として、装飾図柄表示装置が図柄を変動させた後に停止表示させて、遊技状態の推移を告知するパチンコ機である。さらに、このパチンコ機は、遊技の進行を制御する主制御部と、この主制御部から情報を受信し遊技の演出を制御する副制御部を備えている。副制御部は、VDPを制御することにより演出画像等の表示処理を行う。
まず、図47を用いて、本発明の実施形態2に係るパチンコ機1100の全体構成について説明する。なお、同図はパチンコ機1100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。
パチンコ機1100は、外部的構造として、外枠1102と、本体1104と、前面枠扉1106と、球貯留皿付扉1108と、発射装置1110と、遊技盤1200と、をその前面に備える。
球貯留皿付扉1108は、パチンコ機1100の前面において本体1104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。球貯留皿付扉1108は、複数の遊技球(以下、単に「球」と称する場合がある)が貯留可能で且つ発射装置1110へと遊技球を案内させる通路が設けられている上皿1126と、上皿1126に貯留しきれない遊技球を貯留する下皿1128と、遊技者の操作によって発射装置1110へと案内された遊技球を遊技盤1200の遊技領域1124へと打ち出す球発射ハンドル1134とを備える。
発射装置1110は、本体1104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル1134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆1146と、遊技球を発射杆1146の先端で打突する発射槌1148と、を備える。
遊技盤1200は、前面に遊技領域1124を有し、本体1104の空間部1114に臨むように、所定の固定部材を用いて本体1104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域1124は、遊技盤1200を本体1104に装着した後、開口部から観察することができる。
図48は、遊技盤1200を正面から見た略示正面図である。
遊技領域1124の略中央には、略中央に装飾図柄表示装置1208を配設している。 装飾図柄表示装置1208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施例では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置1208は、左図柄表示領域1208a、中図柄表示領域1208b、右図柄表示領域1208cおよび演出表示領域1208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域1208a、中図柄表示領域1208bおよび右図柄表示領域1208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域1208dは演出に用いる画像(ここでは、遊技背景画像1700および特定画像1702)を表示する。さらに、各表示領域1208a、1208b、1208c、1208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置1208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置1208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
装飾図柄表示装置1208の周囲には、普通図柄表示装置1210と、第1特別図柄表示装置1212と、第2特別図柄表示装置1214と、を配設している。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。
また、装飾図柄表示装置1208の周囲には、所定の球進入口、例えば、一般入賞口1226と、普図始動口1228と、第1特図始動口1230と、第2特図始動口1232と、可変入賞口1234を配設している。
一般入賞口1226に入賞した場合、所定の個数(例えば、10個)の球を賞球として排出される。
普図始動口1228を球が通過したことを所定の球検出センサが検出した場合、普図表示装置1210によりその表示を変動させる普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口1230に入賞した場合、所定の個数(例えば、3個)の球を賞球として排出するとともに、第1特図表示装置1212によりその表示を変動させる特図変動遊技を開始する。
第2特図始動口1232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、左右に開閉自在な羽根部材1232aを備え、羽根部材1232aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置1210が当たり図柄を停止表示した場合に羽根部材1232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口1232への入球を所定の球検出センサが検出した場合、払出装置(不図示)を駆動し、所定の個数(例えば、4個)の球を賞球として上皿1126に排出するとともに、第2特図表示装置1214の表示を変動させる特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口1232に入球した球は、パチンコ機1100の裏側に誘導した後、遊技島側に排出する。
可変入賞口1234は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、開閉自在な扉部材1234aを備える。扉部材1234aの閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当たり図柄を停止表示した場合に扉部材1234aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。可変入賞口1234へ入賞すると、所定の個数(例えば、15個)の球を賞球として排出する。
このパチンコ機1100は、遊技者が上皿(不図示)に貯留している球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆(不図示)および発射槌(不図示)によって外レール1202、内レール1204を通過させて遊技領域1124に打ち出す。そして、遊技領域1124の上部に到達した球は、打球方向変換部材1236や遊技釘1238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口1226、可変入賞口1234)や始動口(第1特図始動口1230、第2特図始動口1232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口1228を通過するのみでアウト口1240に到達し、パチンコ機1100の裏側に誘導された後、遊技島側に排出される。
遊技球が第1特図始動口1230または第2特図始動口に入球すると、主制御部(不図示)にて抽選を行い、抽選結果が当りであるか否かを判定する。例えば、この抽選で大当たりに当選すると、副制御部(不図示)により装飾図柄表示装置1208が大当たりに対応する特定の図柄による組合せを表示するように制御され、大当たり状態に移行する。すなわち、装飾図柄表示装置1208は、装飾図柄表示装置1208の左図柄表示領域1208a、中図柄表示領域1208b、右図柄表示領域1208cの各図柄表示領域に、複数の総称図柄を順次切り替えて表示する「装飾図柄の変動表示」を行うよう、制御される。そして、大当たりを報知する場合には、図柄表示領域1208a〜1208cに大当たりに対応する、同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せを停止表示するよう、副制御部によって制御される。大当たり状態では、大入賞口が、例えば、所定の時間又は所定の回数、開放され続けるので、遊技球は入球しやすい状態となり、遊技者にとって有利な状態が実現されるようになっている。また、特定の図柄による組合せ(大当たり図柄)が、確率変動を伴う大当たり図柄(確変図柄)である場合には、次に大当たりとなる確率が高くなり、遊技者にとってさらに有利な状態が実現されるようになっている。
また装飾図柄表示装置1208は、また、第1特図始動口1230または第2特図始動口1232に球が入賞したことを条件にして、遊技者に期待感を与える演出する表示(期待演出表示)を行う。期待演出表示では、装飾図柄表示装置1208は、右図柄表示領域1208a、および左図柄表示領域1208cの装飾図柄が遊技者に視認可能に一旦停止した際、左右の装飾図柄が同じ図柄となるように表示する。
<装飾図柄表示装置の表示例>
図49は、第3の実施形態の装飾図柄表示装置1208の表示領域の表示の一例を示す。図49(a)は装飾図柄が変動していない状態(第1特図始動口1230、第2特図始動口1232に入球していない状態)の表示領域であり、図49(b)が大当たりの可能性が高まった状態となった場合の表示領域である。
図49(a)の如く、第1特図始動口1230または、第2特図始動口1232に入球する以前は、右図柄表示領域1208a、中図柄表示領域1208b、左図柄表示領域1208cの装飾図柄は停止しており、演出表示領域1208dの遊技背景画像1700は、第1の実施形態の遊技背景画像700と同様に、第2副制御部500によって例えば左右にスライドするよう表示されている。
第1特図始動口1230または、第2特図始動口1232に入球すると、右図柄表示領域1208a、中図柄表示領域1208b、左図柄表示領域1208cの装飾図柄の変動表示が開始される。
第1特図始動口1230または、第2特図始動口1232への入賞に基づく抽選の結果に応じて遊技者に(大当たりの)期待感を与える演出をする表示(リーチ当たり)を行う判定となった場合、副制御部は図51(b)の如く、右図柄表示領域1208a、および左図柄表示領域1208cの装飾図柄が遊技者に視認可能に一旦停止した際、左右の装飾図柄が同じ図柄を表示するように、装飾図柄表示装置1208を制御する(リーチ状態とする)。そして、リーチ状態となった場合に、副制御部は、演出表示領域1208dの遊技背景画像1700の表示位置に基づき、第1特定画像702Aおよび第2特定画像702Bを表示するよう、装飾図柄表示装置1208を制御する。
第1特図始動口1230または、第2特図始動口1232の入賞判定の結果、期待感を与える演出する判定(リーチ当たり)となった場合、副制御部は、中図柄表示領域1208bが停止する以前に、第1特定画像1702A(ピエロが用具箱から顔を出し起き上がるシーンの表す動画像)を表示するよう、装飾図柄表示装置1208を制御する。また、第2特定画像1702B(遊技背景画像1700の2段重ねの洗面器の3段目に重ねた洗面器が落下し(第1動画像)、床面に水がこぼれる(第2動画像)シーンを表示する動画像)を表示するよう、装飾図柄表示装置1208を制御する。この場合も第2の実施形態と同様に、第1特定画像1702Aは常に表示領域に視認可能に表示され、第2特定画像1702Bは、表示領域に視認可能に表示される場合と非表示となる場合がある。
リーチ状態においては、中図柄表示領域1208bの変動停止で大当たりの当否が視認可能となるので、これが変動停止する以前に第1特定画像1702A、第2特定画像1702Bを表示することで、より大当たりの期待感を高めることができる。
なお、この場合も第1特定画像1702A、第2特定画像702Bは遊技背景画像1700とともに移動表示しており、その表示位置は、遊技背景画像1700に含まれる一部画像(例えば、用具入れの開口部分の手前側、または2段重ねの上段の洗面器)によって決定される。第1特定画像1702A,第2特定画像1702Bについては、第2の実施形態と同様であるので詳細な説明は省略する。
第1特定画像1702A,第2特定画像1702Bの表示によって、大当たりに当選する可能性が高まったことが示唆され、遊技者の期待感を高めることができる。
図50は、装飾図柄の変動開始時に、遊技者にとって有利な状態となっていることを示唆する演出(期待演出)を実行する場合の装飾図柄表示装置1208の表示の一例である。
図50(a)が装飾図柄が変動していない状態(第1特図始動口1230、第2特図始動口1232に入球していない状態)の表示領域であり、図52(b)が装飾図柄の変動状態となった場合の表示領域である。
図50(a)の如く、第1特図始動口1230または、第2特図始動口1232に入球する以前は、右図柄表示領域1208a、中図柄表示領域1208b、左図柄表示領域1208cの装飾図柄は停止しており、演出表示領域1208dの演出背景図柄1700は、第1の実施形態の遊技背景画像700と同様に、例えば左右にスライド表示されている。
いずれかの入賞口に入球すると、右図柄表示領域1208a、中図柄表示領域1208b、左図柄表示領域1208cの装飾図柄の変動表示が開始される(同図b)。
装飾図柄表示の演出抽選の結果や、入賞判定の結果に応じて、遊技者にとって有利な状態(大当たりに当選)となっている場合には、遊技背景画像1700の位置に応じて、第1特定画像1702A(ピエロが用具入れから顔を出すシーン)、および第2特定画像1702B(洗面器の最上段が落下して水がこぼれるシーン)を表示する。ここでは図柄表示領域の変動図柄は、変動を続けている。
第1特定画像1702A,第2特定画像1702Bの表示によって、遊技者にとって有利な状態となっていることが示唆され、遊技者の期待感を高めることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る遊技台(例えば、スロットマシン100)は、画像表示手段(例えば、演出画像表示装置157)と、前記画像表示手段に遊技背景画像(例えば、遊技背景画像700など)を表示する遊技背景画像表示手段(例えば、遊技背景画像表示処理)と、前記遊技背景画像に重畳させて特定画像(例えば、特定画像702など)を表示する特定画像表示手段(例えば、特定画像表示処理)と、を備えた遊技台であって、前記遊技背景画像表示手段は、前記画像表示手段に該画像表示手段の表示領域より大きい前記遊技背景画像を表示する場合、前記遊技背景画像の一の部分の画像を前記表示領域に表示し、前記遊技背景画像の他の部分の画像の全部または一部を、前記遊技背景画像の表示位置を所定の移動態様により移動することで前記表示領域に表示する手段であり、前記特定画像表示手段は、前記遊技背景画像の表示位置と相対的な位置関係が変化しないよう前記所定の移動態様により前記特定画像を移動し、前記表示領域に表示する手段であり、前記所定の移動態様は、往復移動する往復移動態様であり、前記特定画像の表示位置は、前記往復移動態様により前記表示領域内のみに表示される表示位置であり、前記特定画像表示手段は、前記特定画像の表示期間内においては該特定画像を常に前記表示領域に表示する手段である、ことを特徴とする遊技台である。
このような構成によれば、遊技背景画像700が移動しながら表示される場合であっても、特定画像702の表示期間内においては、特定画像702を表示領域に表示することができ、特定画像702によって、内部抽選結果の表示を適切な期間に、遊技者に視認可能に表示することが可能となる遊技台を提供することができる場合がある。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、スロットマシン100)は、画像表示手段(例えば、演出画像表示装置157)と、前記画像表示手段に遊技背景画像(例えば、遊技背景画像700など)を表示する遊技背景画像表示手段(例えば、遊技背景画像表示処理)と、特定画像(例えば、特定画像702など)を前記遊技背景画像に重畳させて表示する特定画像表示手段(例えば、特定画像表示処理)と、を備えた遊技台であって、前記特定画像は、第一の特定画像(例えば、第1特定画像702A)と、第二の特定画像(例えば、第2特定画像702B)とを含み、前記遊技背景画像表示手段は、前記画像表示手段に該画像表示手段の表示領域より大きい前記遊技背景画像を表示する場合、前記遊技背景画像の一の部分の画像を前記表示領域に表示し、前記遊技背景画像の他の部分の画像の全部または一部を、前記遊技背景画像の表示位置を所定の移動態様により移動することで前記表示領域に表示する手段であり、前記特定画像表示手段は、所定の表示開始契機が成立した場合に、前記第一の特定画像の表示に係わる所定の処理と、前記第二の特定画像の表示に係わる所定の処理と、を開始する手段であり、前記特定画像表示手段は、前記遊技背景画像の表示位置と相対的な位置関係が変化しないよう前記所定の移動態様により前記第一の特定画像および前記第二の特定画像を移動する手段であり、前記特定画像表示手段は、第一の表示タイミングで前記特定画像を表示する場合は、前記第一の特定画像のみを前記表示領域に表示し、第二の表示タイミングで前記特定画像を表示する場合は、前記第二の特定画像のみを前記表示領域に表示し、第三の表示タイミングで前記特定画像を表示する場合は、前記第一の特定画像および前記第二の特定画像を前記表示領域に表示することにより、表示期間内においては前記第一の特定画像および前記第二の特定画像のうち少なくとも一方を常に前記表示領域に表示する手段である、ことを特徴とする遊技台である。
また、本実施形態に係る遊技台(例えば、スロットマシン100)は、画像表示手段(例えば、演出画像表示装置157)と、前記画像表示手段に遊技背景画像を表示する遊技背景画像表示手段(例えば、遊技背景画像700など)と、特定画像(例えば、特定画像702など)を前記遊技背景画像に重畳させて表示する特定画像表示手段(例えば、特定画像表示処理)と、を備えた遊技台であって、前記特定画像は、第一の特定画像(例えば、第1特定画像702A)と、第二の特定画像(例えば、第2特定画像702B)とを含み、前記遊技背景画像表示手段は、前記画像表示手段に該画像表示手段の表示領域より大きい前記遊技背景画像を表示する場合、前記遊技背景画像の一の部分の画像を前記表示領域に表示し、前記遊技背景画像の他の部分の画像の全部または一部を、前記遊技背景画像の表示位置を所定の移動態様により移動することで前記表示領域に表示する手段であり、前記特定画像表示手段は、所定の表示開始契機が成立した場合に、前記第一の特定画像の表示に係わる所定の処理と、前記第二の特定画像の表示に係わる所定の処理と、を開始可能な手段であり、前記特定画像表示手段は、前記遊技背景画像の表示位置と相対的な位置関係が変化しないよう前記所定の移動態様により前記第一の特定画像および前記第二の特定画像を移動することで前記表示領域に表示可能な手段であり、前記特定画像表示手段は、第一の表示タイミングで前記特定画像を表示する場合は、前記第一の特定画像のみを前記表示領域に表示し、第二の表示タイミングで前記特定画像を表示する場合は、前記第二の特定画像のみを前記表示領域に表示し、前記第一の表示タイミングと前記第二の表示タイミングとの間のタイミングとなる第三の表示タイミングで前記特定画像を表示する場合は、前記第一の特定画像および前記第二の特定画像を前記表示領域に表示することにより、前記特定画像の表示期間内においては前記第一の特定画像および前記第二の特定画像のうち一方又は両方を常に前記表示領域に表示可能な手段である、ことを特徴とする遊技台であるものとしてもよい。
このような構成によれば、遊技背景画像700が移動表示される場合であっても、特定画像702の表示期間内においては、第1特定画像702Aと第2特定画像702Bを常に表示領域に表示することができ、第1特定画像702Aと第2特定画像702Bによって、複数の内部抽選結果の表示をそれぞれ適切な期間に、遊技者に視認可能に表示することが可能となる遊技台を提供することができる場合がある。
また、本発明に係る遊技台は、封入式遊技機に適用することもできる。ここで、「封入式遊技機」は、遊技機内に封入された遊技球を循環使用するものである。封入式遊技機は、封入した球を発射球として使用し、球の払出はクレジットによって実行されるものであってもよい。
また、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、実施形態に記載した複数の構成のうち、1つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することでより遊技の幅を広げられる場合がある。