JP5693434B2 - 換気扇 - Google Patents
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Description
また、従来実施されている横幕板の取付手順では、壁面に位置出しをした後、横幕板の底面を換気扇のフード天面に固定し、その後で壁面への固定を行う。壁面の固定を行う際、横幕板は底面のみの固定であるため、横幕板から手を放すと倒れてしまい、横幕板の落下により施工者が危険にさらされる恐れやユーザーの財産を傷つける恐れがある。
また、あらかじめ横幕板と前幕板とを接続した幕板組みを換気扇のフード天面と天井面との間に挿入し、当該フード内部側から当該幕板組み底面を幕板固定金具にて挟みこんで固定する方法では、横幕板の壁面側には施工者の手が入らないため壁面への固定ができない。そのため、横幕板の上部壁面側は横方向の振れに弱く、換気扇の振動などで横幕板が振れ、壁面と擦れるなど、ユーザーの財産に傷をつける懸念がある。
ここで、横幕板の仮固定とは、横幕板が排気送風機の外殻側面に動かないように取り付けられる固定とは異なり、多少の動きが許容されるが、容易には外れない取付状態をいうものとする。
図1は本発明の実施の形態1に係る換気扇100の分解状態を示す斜視図、図2は横幕板固定金具1の取付状態を示す斜視図である。
図1に示すように、この実施の形態1に係る換気扇100は、調理時に加熱調理台(図示せず)から立ち上る油煙や水蒸気等の汚染空気を捕集するフード4と、フード4上に設けられた排気送風機3と、排気送風機3およびダクト部分を隠すようにフード4上に正面側(前面側)と側面側にそれぞれ取り付けられる前幕板5および横幕板2と、さらに排気送風機3の外殻側面9と横幕板2との間に、この横幕板2を仮固定する横幕板固定金具1を設ける。なお、排気送風機3の外殻は、側面が平行な箱体形状に形成されており、フード4に対して垂直に取り付けられている。
一方、排気送風機3の外殻側面9の奥側縁端部には横幕板2の縦フランジ部2a1が対面するように(すなわち、排気送風機3の外殻側面9と平行な)フランジ部9aが設けられており、そのフランジ部9aには上記爪部11が係合するように凹状の切欠き部からなる係合部25が形成されている。
一方、横幕板2の前面側に位置する縦フランジ部(前面側フランジ部)2a2には、上記係合部27に引掛けて係合する爪部26が切り起こしにより形成されている。
仮固定された前幕板29は、その下辺部をネジ30にて横幕板2の前面側フランジ部2a2の下端部に設けられたネジ孔28aに向かって前幕板2下方のネジ通し孔29aと共締めすることで横幕板2に固定される。
レンジフード換気扇はコンロを一様に覆う必要があるため、片側のみ可燃性の壁などがある場合は750mm幅フードを、両側に可燃性の壁などがある場合は900mm幅フードの換気扇を選定する必要がある。そのため、図5に示すように、600mm幅フードの他にフード幅寸法14(750mm)、15(900mm)を標準機種としていることが一般的である。
フード幅寸法14(750mm)、15(900mm)のフード4を持つ機種で、排気送風機3を共通とする換気扇の場合、爪部11を引掛ける箇所がないため、横幕板2を固定することができない。
なお、横幕板固定金具1の長辺側の横フランジ部1bに設けた係合部10は、短辺側の縦フランジ部1aのいずれか一方の係合部10の近傍位置(長辺の中間部ではない位置)に形成されている。
排気送風機3の外郭側面9に設けたフランジ部9aと対面する横幕板2の縦フランジ部(壁側フランジ部)2a1には斜めに切り起こした爪部11を設け、横幕板固定金具1へは、排気送風機3の外郭側面9のフランジ部9aと対面する横幕板固定金具1の縦フランジ部1aに、前述の係合部25と同形状となる係合部10を設けている。
したがって、横幕板固定金具1を排気送風機3の外郭側面9に設けたフランジ部9aにネジ7にて固定したのち、横幕板2の爪部11をその横幕板固定金具1の係合部10に差し込むことにより、横幕板固定金具1を介し、横幕板2を排気送風機3の外郭側面9に仮固定することができる。
なお、本発明が適用されるフード幅は、750mm、900mmに限られるものではない。
図4に示すように、横幕板固定金具1は、平面形状は長方形で、各辺には縦横平行で、かつ、平面形状面に対して垂直となるように曲げられたフランジ部1a、1bが設けられている。
そして本例では、平面形状において高さ方向寸法12(縦寸法B)と幅方向寸法13(横寸法A)とを縦横異なる寸法とするものである。
また、高さ方向寸法12のフランジ部1a、幅方向寸法13のフランジ部1bには、排気送風機3の外郭側面9のフランジ部9aに設けたネジ孔と同軸となる位置にネジ通し孔8を設け、排気送風機3の外郭側面9のフランジ部9aと対面する横幕板固定金具1のフランジ部1a、1bに係合部25と同形状となる係合部10を設けたことで、横幕板固定金具1を縦横どちらでも配置することができる。
このように、横幕板固定金具1を縦横どちらでも配置できることで、図5に示す各フード幅寸法15(900mm)、14(750mm)に共通の部品で対応することができる。
図6に示すように、横幕板2の上面形状16と底面形状17とを上下対称形状にするとともに、横幕板2の前面側フランジ部2a2に設けられた爪部26の形状と位置を上下対称形状にする。さらに、排気送風機3の外郭側面9のフランジ部9aと対面する横幕板2の壁側フランジ部2a1に斜めに切り起こした爪部11を横幕板2の高さ方向(縦方向)の中心位置または上下対称位置に配置する。
上記のように横幕板2を上下対称構造に構成することで、図7に示すように、上下反転することにより一つの横幕板2で左右どちらでも設置することができる。
上述のように、排気送風機3の外郭側面9に設けたフランジ部9aと対面する横幕板2の壁側フランジ部2a1には斜めに切り起こした爪部11を設け、横幕板固定金具1へは、排気送風機3の外郭側面9のフランジ部9aと対面する横幕板固定金具1の縦フランジ部1aに、係合部25と同形状となる係合部10を設けている。さらに、横幕板2のスライド取付手段として、フード4上に設けられた突起部19と、横幕板2の底面の横フランジ部(底面フランジ部)2bに設けられ、突起部19にスライドして係合するスライド係合部18とを備えている。このスライド係合部18は、底面フランジ部2bに形成された略J字状の切欠き部からなり、壁側に向けてのスライドに対して開口しており、その開口部のガイド部18aの挿入角度は上記の爪部11の開き角度と同一にしている。
また、横幕板2は、壁面への固定を必要としないため、下地材の捜索、下地材へネジ固定するための位置出し、下地材がない場合は新たに下地材を施工するなどの手間が省ける。
また、横幕板2は、横幕板固定金具1を介し、排気送風機3の外殻側面9と平行に設置できるため、位置出しをしなくてもフード4の側面と同一面で、かつ、フード上に垂直に設置することができる。
また、横幕板2のスライド仮固定を可能にすることにより、施工者が次の施工手順へ移る際、手を離しても横幕板2が保持されており、横幕板2が倒れることがないため、落下するなどして施工者への危険、ユーザーの財産を傷付けることなどを防止することができる。
本発明の実施の形態2におけるスライド取付手段をさらに図10および図11を用いて説明する。
図10は本発明の実施の形態2におけるスライド取付手段の平面図、図11は図10の横幕板2の爪部11とスライド係合部18の詳細を示す拡大平面図である。
この実施の形態2では、突起部19をフード4から突き出たネジとするものである。このネジは、フード4の天面の開口を塞ぐ目的で設置された風路形成板の固定ネジである。また、ネジ孔19aはフード4の天面(あるいは風路形成板)にバーリングした孔に形成されている。このバーリングの外径をφC(20)、スライド係合部18の直径をφD(21)とすると、φDとφCはほぼ同一寸法としている。
爪部11の開き角度αとスライド係合部18のガイド部18aの挿入角度βは等しく(α=β)しており、その取付手順は、横幕板2をスライドさせる際、フード4の突起部19へ横幕板2の底面フランジ部2b端面を当て込みながらスライドさせる。このとき、E<Fであることで、スライドする際、爪部11はおのずと横幕板固定金具1の係合部10へ誘われる。
したがって、奥ばった箇所に位置する爪部11の引掛かりを気にせずとも横幕板2を仮固定することができる。
Claims (6)
- 調理時に発生する汚染空気を捕集するフードと、
前記フード上に設けられた排気送風機と、
前記排気送風機およびダクト部分を隠すように前記フード上に正面側と側面側にそれぞれ取り付けられる前幕板および横幕板と、
を備えた換気扇であって、
前記排気送風機の外殻側面と前記横幕板との間に、この横幕板を仮固定する横幕板固定金具を設けたものであり、
前記横幕板固定金具は、金属板から構成されており、当該横幕板固定金具の平面形状面が前記外殻側面に対して垂直となるように設けられており、
前記横幕板固定金具の高さ方向と幅方向の寸法を変え、前記横幕板固定金具が縦横どちらの方向でも設置できるようにしたことを特徴とする換気扇。 - 調理時に発生する汚染空気を捕集するフードと、
前記フード上に設けられた排気送風機と、
前記排気送風機およびダクト部分を隠すように前記フード上に正面側と側面側にそれぞれ取り付けられる前幕板および横幕板と、
を備えた換気扇であって、
前記排気送風機の外殻側面と前記横幕板との間に、この横幕板を仮固定する横幕板固定金具を設けたものであり、
前記横幕板固定金具は、金属板から構成されており、当該横幕板固定金具の平面形状面が前記外殻側面に対して垂直となるように設けられており、
前記フードの上面から突き出たネジと、
前記横幕板の底面フランジ部に設けられ、前記ネジに該横幕板をスライドして仮固定するスライド係合部と、
前記横幕板に設けられた爪部と、
前記横幕板固定金具に設けられ、前記爪部と係合する係合部と、を備え、
前記爪部の開き角度と前記スライド係合部の挿入角度とは同一であり、
前記スライド係合部は、挿入のためのガイド部を有し、このガイド部の奥行き寸法を前記爪部の奥行き寸法よりも長くしたことを特徴とする換気扇。 - 前記横幕板に爪部を設け、前記横幕板固定金具に係合部を設け、前記爪部を前記係合部に係合させることにより前記横幕板を前記横幕板固定金具に仮固定することを特徴とする請求項1または2に記載の換気扇。
- 前記横幕板を上下対称形状にすることにより、前記フードの左側面、右側面のどちらでも取付可能にしたことを特徴とする請求項1に記載の換気扇。
- 調理時に発生する汚染空気を捕集するフードと、
前記フード上に設けられた排気送風機と、
前記排気送風機およびダクト部分を隠すように前記フード上に正面側と側面側にそれぞれ取り付けられる前幕板および横幕板と、
を備えた換気扇であって、
前記排気送風機の外殻側面と前記横幕板との間に、この横幕板を仮固定する横幕板固定金具を設けたものであり、
前記横幕板固定金具の高さ方向と幅方向の寸法を変え、前記横幕板固定金具が縦横どちらの方向でも設置できるようにしたことを特徴とする換気扇。 - 調理時に発生する汚染空気を捕集するフードと、
前記フード上に設けられた排気送風機と、
前記排気送風機およびダクト部分を隠すように前記フード上に正面側と側面側にそれぞれ取り付けられる前幕板および横幕板と、
を備えた換気扇であって、
前記排気送風機の外殻側面と前記横幕板との間に、この横幕板を仮固定する横幕板固定金具を設けたものであり、
前記フードの上面から突き出たネジと、
前記横幕板の底面フランジ部に設けられ、前記ネジに該横幕板をスライドして仮固定するスライド係合部と、
前記横幕板に設けられた爪部と、
前記横幕板固定金具に設けられ、前記爪部と係合する係合部と、を備え、
前記爪部の開き角度と前記スライド係合部の挿入角度とは同一であり、
前記スライド係合部は、挿入のためのガイド部を有し、このガイド部の奥行き寸法を前記爪部の奥行き寸法よりも長くしたことを特徴とする換気扇。
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