パチンコホールの台島には、図1に示すように、外枠1が設置されている。この外枠1は前面および後面のそれぞれが開口する四角筒状をなすものであり、外枠1には外枠1の前方に位置して内枠2が装着されている。この内枠2には横長な長方形状の上皿板3が装着されており、上皿板3には上皿4が固定されている。この上皿4は賞品として払出される遊技球を受けるものであり、上面が開口する容器状をなしている。内枠2には上皿板3の下方に位置して横長な長方形状の下皿板5が装着されており、下皿板5には下皿6が固定されている。この下皿6は上皿4内から溢れた遊技球を受けるものであり、上面が開口する容器状をなしている。
下皿板5の右端部には、図1に示すように、ハンドル台7が固定されており、ハンドル台7には発射ハンドル8が装着されている。この発射ハンドル8は遊技者が前方から手指で操作するものであり、前後方向へ指向する軸を中心に回転可能にされている。内枠2には上皿4の後方に位置して発射ソレノイドが固定されており、発射ソレノイドの出力軸には打球槌9が連結されている。この発射ソレノイドは打球槌9の駆動源に相当するものであり、発射ハンドル8が予め決められた発射停止位置から時計回り方向へ回転操作された状態では発射ソレノイドに駆動電源が与えられ、打球槌9が駆動することで上皿4内の遊技球を上皿4内から弾き出す。
内枠2には、図1に示すように、上皿板3の上方に位置して前枠10が装着されている。この前枠10は内枠2の前方に配置されたものであり、前枠10には透明な円形状のガラス窓11が固定されている。この前枠10には左上隅部および右上隅部のそれぞれに位置して網状のスピーカカバー12が固定され、両スピーカカバー12のそれぞれの後方に位置してスピーカ13が固定されており、両スピーカ13のそれぞれが再生した効果音は前方のスピーカカバー12を通して放出される。前枠10には両スピーカカバー12のそれぞれの下方に位置して複数のランプカバー14が固定され、複数のランプカバー14のそれぞれの後方に位置して複数の電飾LED15(図3参照)が固定されており、複数のランプカバー14のそれぞれは後方の電飾LED15が点灯することで照明される。
内枠2には、図2に示すように、垂直な板状の遊技盤16が固定されている。この遊技盤16は前枠10の後方に配置されたものであり、前枠10のガラス窓11は遊技盤16を前方から視覚的に認識可能に覆っている。この遊技盤16には外レール17と内レール18と球止めゴム19が固定されている。これら外レール17〜球止めゴム19のそれぞれは遊技盤16の前方に配置されたものであり、外レール17および内レール18のそれぞれは円弧状の金属板から構成され、球止めゴム19は外レール17および内レール18相互間の隙間を塞ぐゴムから構成されている。
遊技盤16には、図2に示すように、発射通路20および遊技領域21が形成されている。発射通路20は外レール17および内レール18相互間に位置する円弧状の隙間を称するものであり、遊技領域21は外レール17と内レール18と球止めゴム19で囲まれた領域のうち発射通路20を除く残りの円形状の領域を称するものであり、打球槌9が弾いた遊技球は発射通路20を通して遊技領域21内に放出される。この遊技領域21内には複数の障害釘22が固定されており、発射通路20から遊技領域21内に放出された遊技球は障害釘22に当りながら遊技領域21内を落下する。
遊技盤16には、図2に示すように、遊技領域21内に位置して始動口23が固定されている。この始動口23は遊技球が上面から入賞することが可能なポケット状をなすものであり、始動口23内には始動口センサ24(図3参照)が固定されている。この始動口センサ24は近接スイッチからなるものであり、遊技球が始動口23内に入賞した場合には始動口センサ24が遊技球を検出することで始動信号を出力する。
遊技盤16には、図2に示すように、遊技領域21内に位置して特別入賞口25が固定されている。この特別入賞口25は遊技球が前面から入賞することが可能な横長な箱状をなすものであり、特別入賞口25内には特別入賞口センサ26(図3参照)が固定されている。この特別入賞口センサ26は近接スイッチからなるものであり、遊技球が特別入賞口25内に入賞した場合には特別入賞口センサ26が遊技球を検出することで特別入賞信号を出力する。
特別入賞口25には、図2に示すように、扉27が左右方向へ指向する軸28を中心に回転可能に装着されている。この扉27は特別入賞口ソレノイド29(図3参照)の出力軸に連結されており、特別入賞口ソレノイド29の電気的なオフ状態では扉27が垂直な閉鎖状態となることで特別入賞口25の前面を遊技球が入賞不能に閉鎖する。この扉27は特別入賞口ソレノイド29の電気的なオン状態で前方へ水平に倒れた開放状態に回動するものであり、扉27の開放状態では遊技球が扉27に乗って特別入賞口25内に入賞可能になる。
遊技盤16の後方には、図2に示すように、賞球払出し装置30が固定されている。この賞球払出し装置30はパルスモータからなる払出モータ31(図3参照)を有するものであり、遊技球が始動口23内に入賞した場合および特別入賞口25内に入賞した場合のそれぞれには払出モータ31の回転軸が回転操作されることで上皿4内に単位個数の遊技球が賞品として払出される。
遊技領域22内には、図2に示すように、表示台板32が固定されており、表示台板32には特別図柄表示器33が固定されている。この特別図柄表示器33はLED表示器からなるものであり、遊技球が始動口23内に入賞した場合には賞球払出装置30から単位個数の遊技球が上皿4内に払出され、特別図柄表示器33に特別図柄として大当り図柄(○)および外れ図柄(×)のいずれかが表示される。この特別図柄表示器33に大当り図柄および外れ図柄のいずれが表示されるかの遊技を特別図柄遊技と称する。
特別図柄表示器33に大当り図柄が表示された場合には大当りラウンドが開始される。この大当りラウンドは特別入賞口25を開放状態とするものであり、特別入賞口25内に限度個数(10個)の遊技球が入賞した場合または特別入賞口25の開放時間が限度時間(30×1000msec)に到達した場合には特別入賞口25が閉鎖状態となることで終了する。この大当りラウンドは一定回数(5回)だけ繰返されるものであり、一定回数の大当りラウンドの繰返しを大当り遊技と称する。
表示台板32には、図2に示すように、装飾図柄表示器34が固定されている。この装飾図柄表示器34は特別図柄表示器33に比べて大きな表示領域を有するカラー液晶表示器からなるものであり、大当り遊技が開始されてから終了するまでの大当り遊技中には装飾図柄表示器34に大当り遊技演出の映像が表示され、両スピーカ13のそれぞれから効果音が出力され、複数の電飾LED15のそれぞれが発光する。この装飾図柄表示器34の表示領域内には保留領域35が設定されており、遊技球が始動口23内に入賞した場合には特別図柄遊技の保留回数が加算され、保留領域35内に特別図柄遊技の保留回数の加算結果に応じた数値の保留絵柄36が表示される。
装飾図柄表示器34は遊技球が始動口23内に入賞した場合に装飾図柄遊技の映像が表示されるものである。この装飾図柄遊技の映像は左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素のそれぞれを変動状態および変動停止状態で順に表示するものであり、装飾図柄遊技の映像の表示中には両スピーカ13のそれぞれから効果音が出力され、複数の電飾LED15のそれぞれが発光する。これら左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素のそれぞれの変動表示は図柄要素をその種類を変化させながら表示するものであり、3列の図柄要素のそれぞれの変化は(1)(2)(3)(4)(1)・・・の循環的な一定順序に設定されている。これら左列の図柄要素〜右列の図柄要素の全てが変動停止した状態の組合せには大当りの組合せと外れリーチの組合せと完全外れの組合せが設定されている。大当りの組合せは3列の図柄要素が相互に同一な組合せであり、外れリーチの組合せは左列の図柄要素および右列の図柄要素が相互に同一で中列の図柄要素が左列の図柄要素および右列の図柄要素のそれぞれと異なる組合せであり、完全外れの組合せは左列の図柄要素および右列の図柄要素が相互に異なる組合せである。
図3のメイン制御回路40は特別図柄遊技および大当り遊技のそれぞれの遊技内容を制御するものであり、CPU41とROM42とRAM43を有している。このメイン制御回路40のROM42には制御プログラムおよび制御データが予め記録されており、CPU41はRAM43をワークエリアとしてROM42の制御プログラムおよび制御データに基づいて特別図柄遊技および大当り遊技のそれぞれの遊技内容を制御する。
図3の入力回路44は始動口センサ24からの始動信号および特別入賞口センサ26からの特別入賞信号のそれぞれをメイン制御回路40に出力するものであり、メイン制御回路40は入力回路44を通して始動信号を検出した場合に制御コマンドおよび賞球コマンドを設定し、特別入賞信号を検出した場合に賞球コマンドを設定する。ソレノイド回路45は特別入賞口ソレノイド29を通断電することで特別入賞口25の扉27を開閉するものであり、メイン制御回路40はソレノイド回路45を電気的に制御することで大当り遊技の遊技内容を制御する。LED回路46は特別図柄表示器33の複数のLEDのそれぞれを通断電することで特別図柄表示器33に映像を表示するものであり、メイン制御回路40はLED回路46を電気的に制御することで特別図柄遊技の遊技内容を制御する。
図3の払出制御回路50は賞品球の払出動作を制御するものであり、CPUとROMとRAMを有している。この払出制御回路50のROMには制御プログラムおよび制御データが予め記録されており、CPUはRAMをワークエリアとしてROMの制御プログラムおよび制御データに基づいて遊技球の払出動作を行う。この払出制御回路50はメイン制御回路40から賞球コマンドが送信されるものであり、賞球コマンドを検出した場合に駆動信号を出力する。モータ回路51は払出制御回路50から駆動信号が入力されるものであり、駆動信号が入力された場合に払出しモータ31を駆動することで上皿4内に単位個数の賞品球を払出す。
図3の演出制御回路60はメイン制御回路40から制御コマンドの設定結果が送信されるものである。この演出制御回路60はCPU61とROM62とRAM63を有するものであり、演出制御回路60のROM62には制御プログラムおよび制御データが予め記録されている。この演出制御回路60は制御コマンドの設定結果を検出した場合に装飾図柄遊技の演出内容を設定するものであり、装飾図柄遊技の演出内容はRAM63をワークエリアとしてROM62の制御プログラムおよび制御データに基づいて設定される。
図3の表示制御回路70は装飾図柄表示器34の表示内容を制御するものであり、表示制御回路70には演出制御回路60から演出内容の設定結果が送信される。この表示制御回路70は演出内容の設定結果を受信した場合に装飾図柄表示器34に演出内容の設定結果に応じた映像を表示するものであり、VDPとVROMとVRAMを有している。VROMは装飾図柄遊技の映像を表示するための画像データと装飾図柄遊技の背景映像を表示するためのビデオデータと大当り遊技演出の映像を表示するためのビデオデータが予め記録されたものであり、VDPはVROMから検出した画像データおよびビデオデータのそれぞれをVRAMに展開し、装飾図柄表示器34にR・G・Bの各信号を出力することで映像をカラーで表示する。
図3の音制御回路80は両スピーカ13のそれぞれの出力内容を制御するものであり、音制御回路80には演出制御回路60から演出内容の設定結果が送信される。この音制御回路80は演出内容の設定結果を受信した場合に演出内容の受信結果に応じた音信号を設定するものであり、両スピーカ13のそれぞれを音信号の設定結果に応じて電気的に操作することで両スピーカ13のそれぞれから演出内容の受信結果に応じた効果音を出力する。電飾制御回路90は複数の電飾LED15のそれぞれの発光内容を制御するものであり、電飾制御回路90には演出制御回路60から演出内容の設定結果が送信される。この電飾制御回路90は演出内容の設定結果を受信した場合に演出内容の受信結果に応じた電飾信号を設定するものであり、複数の電飾LED15のそれぞれを電飾信号の設定結果に応じて電気的に操作することで演出内容の受信結果に応じて発光させる。
[1]メイン制御回路40の処理内容
[1−1]メイン処理
図4のメイン処理はメイン制御回路40のCPU41が実行するものであり、CPU41は電源が投入された場合にはステップS1の電源投入処理でRAM43を初期設定し、ステップS2のカウンタ更新処理1を繰返す。このカウンタ更新処理1はRAM43のカウンタMC1の値を一定値(1)だけ更新するものである。このカウンタMC1の値は装飾図柄遊技の映像の演出内容を設定するためのものであり、ステップS1で下限値(0)に初期設定され、ステップS2で下限値(0)から上限値(99)に加算された後に下限値(0)に戻して循環的に加算される。
[1−2]タイマ割込み処理
図5のタイマ割込み処理はメイン制御回路40のCPU41が実行するものであり、CPU41はタイマ割込み処理を起動する毎にステップS11のカウンタ更新処理2とステップS12の始動信号処理とステップS13のプロセス処理のそれぞれへ順に移行する。このタイマ割込み処理はタイマ割込みの発生する4msec毎に起動するものであり、メイン処理はタイマ割込み処理が起動する毎に中断され、タイマ割込み処理が終了する毎に再開される。
[1−3]カウンタ更新処理2
図5のステップS11のカウンタ更新処理2はRAM43のカウンタMC2の値を一定値(1)だけ更新するものである。このカウンタMC2の値は大当りであるか否かを判定するためのものであり、電源が投入された場合にステップS1で下限値(0)に初期設定され、ステップS11で下限値(0)から上限値(100)に加算された後に下限値(0)に戻して循環的に加算される。
[1−4]始動信号処理
図6はステップS12の始動信号処理であり、メイン制御回路40のCPU41はステップS21で始動口センサ24からの始動信号が有るか否かを判断する。ここで始動信号がないと判断した場合には始動信号処理を終え、始動信号が有ると判断した場合にはステップS22へ移行する。
CPU41はステップS22へ移行すると、RAM43のカウンタMNの値を上限値(4)と比較する。このカウンタMNの値は特別図柄遊技の保留回数を計測するものである。このカウンタMNの値はステップS1で(0)に初期設定されるものであり、CPU41はステップS22でカウンタMNの値が上限値であると判断した場合には始動信号処理を終え、カウンタMNの値が上限値でないと判断した場合にはステップS23へ移行する。ここでRAM43からカウンタMC1の値の更新結果を検出し、ステップS24でRAM43からカウンタMC2の値の更新結果を検出し、ステップS25でカウンタMNの値に一定値(1)を加算する。
CPU41はステップS25でカウンタMNの値を加算すると、ステップS26でカウンタMC1の値およびカウンタMC2の値のそれぞれの検出結果をRAM43に記録する。このRAM43には、図7に示すように、4つの保留データエリアが設定されている。これら4つの保留データエリアのそれぞれには保留番号(1)(2)(3)(4)のうちの1つが割付けられており、CPU41はカウンタMNの値の加算結果が(1)である場合には保留番号(1)の保留データエリアにカウンタMC1およびMC2のそれぞれの値の検出結果を記録し、カウンタMNの値の加算結果が(2)である場合には保留番号(2)の保留データエリアにカウンタMC1およびMC2のそれぞれの値の検出結果を記録し、カウンタMNの値の加算結果が(3)である場合には保留番号(3)の保留データエリアにカウンタMC1およびMC2のそれぞれの値の検出結果を記録し、カウンタMNの値の加算結果が(4)である場合には保留番号(4)の保留データエリアにカウンタMC1およびMC2のそれぞれの値の検出結果を記録する。
CPU41はステップS26でカウンタMC1およびMC2のそれぞれの値の検出結果をRAM43に記録すると、ステップS27でカウンタMNの値の加算結果に応じて保留コマンドを設定する。この保留コマンドはカウンタMNの値の加算結果を演出制御回路60に通知するものであり、CPU41はステップS27で保留コマンドを設定した場合にはステップS28で演出制御回路60に保留コマンドの設定結果を送信する。
[1−5]プロセス処理
図8はステップS13のプロセス処理であり、CPU41はRAM43のプロセスフラグの値の設定結果に応じてステップS31の大当り判定処理とステップS32の特別図柄遊技処理とステップS33の大当り遊技処理のいずれか1つへ移行する。このプロセスフラグの値はステップS1で(0)に初期設定されるものであり、CPU41はステップS31の大当り判定処理〜ステップS33の大当り遊技処理のいずれか1つを終えた場合にはプロセス処理を終える。
[1−6]大当り判定処理
図9はステップS31の大当り判定処理である。この大当り判定処理はプロセスフラグの値の設定結果が(0)である場合に実行されるものであり、CPU41はステップS41でカウンタMNの値の設定結果が(1)以上であるか否かを判断する。このカウンタMNの値は保留番号(1)の保留データエリアにカウンタMC1およびMC2のそれぞれの値が記録されている場合に(1)以上に設定され、保留番号(1)の保留データエリアにカウンタMC1およびMC2のそれぞれの値が記録されていない場合に(0)に設定されるものであり、CPU41はステップS41でカウンタMNの値の設定結果が(0)であると判断した場合には大当り判定処理を終え、ステップS41でカウンタMNの値の設定結果が(1)以上であると判断した場合にはステップS42へ移行する。
CPU41はステップS42へ移行すると、保留番号(1)の保留データエリアからカウンタMC1の値を検出する。そして、ステップS43で保留番号(1)の保留データエリアからカウンタMC2の値を検出し、ステップS44でカウンタMC2の値の検出結果をROM42に予め記録された大当り値(7)と比較する。ここでカウンタMC2の値の検出結果が大当り値(7)であると判断した場合にはステップS45でRAM43の大当りフラグをオン状態に設定し、ステップS46で特別図柄を大当り図柄に設定する。この大当りフラグはステップS1でオフ状態に初期設定されるものであり、CPU41はステップS44でカウンタMC2の値の検出結果が大当り値(7)でないと判断した場合にはステップS47で大当りフラグをオフ状態に設定し、ステップS48で特別図柄を外れ図柄に設定する。
CPU41はステップS46またはステップS48で特別図柄を設定すると、ステップS49でカウンタMNの値から一定値(1)を減算し、ステップS50でカウンタMNの値の減算結果に応じて保留コマンドを設定する。この保留コマンドはカウンタMNの値の減算結果を演出制御回路60に通知するものであり、CPU41はステップS50で保留コマンドを設定した場合にはステップS51で保留コマンドの設定結果を演出制御回路60に送信する。
CPU41はステップS51で保留コマンドの設定結果を演出制御回路60に送信すると、ステップS52で保留番号(1)の保留データエリアからカウンタMC1およびMC2のそれぞれの値を消去し、ステップS53でカウンタMNの値の減算結果が(1)以上であるか否かを判断する。ここでカウンタMNの値の減算結果が(0)であると判断した場合にはステップS55の変動開始コマンド設定処理へ移行する。このステップS55の変動開始コマンド設定処理を終えた場合にはステップS56でプロセスフラグの値に(1)を設定し、大当り判定処理を終える。
CPU41はステップS53でカウンタMNの値の減算結果が(1)以上であると判断すると、ステップS54のカウンタシフト処理およびステップS55の変動開始コマンド設定処理へ順に移行する。このステップS55の変動開始コマンド設定処理を終えた場合にはステップS56でプロセスフラグの値に(1)を設定し、大当り判定処理を終える。このステップS54のカウンタシフト処理は保留番号(2)の保留データエリアのカウンタMC1およびMC2のそれぞれの値を保留番号(1)の保留データエリアにシフトするものであり、CPU41は保留番号(3)の保留データエリアにカウンタMC1およびMC2のそれぞれの値が記録されている場合には保留番号(3)の保留データエリアのカウンタMC1およびMC2のそれぞれの値を保留番号(2)の保留データエリアにシフトし、保留番号(4)の保留データエリアにカウンタMC1およびMC2のそれぞれの値が記録されている場合には保留番号(4)の保留データエリアのカウンタMC1およびMC2のそれぞれの値を保留番号(3)の保留データエリアにシフトする。
図10はステップS55の変動開始コマンド設定処理であり、CPU41はステップS61で大当りフラグがオン状態に設定されているか否かを判断する。ここで大当りフラグがオン状態に設定されていると判断した場合にはステップS62でROM42から変動開始コマンドテーブル1を検出し、大当りフラグがオフ状態に設定されていると判断した場合にはステップS63でROM42から変動開始コマンドテーブル2を検出する。
図11の(a)は変動開始コマンドテーブル1である。この変動開始コマンドテーブル1はROM42に予め記録されたものであり、カウンタMC1の更新範囲内の100の値のそれぞれに1つの変動開始コマンドを割付けることで設定されている。これら変動開始コマンド01〜04のそれぞれは装飾図柄遊技の映像の演出内容を設定するためのものであり、変動開始コマンド01の選択確率は(10/100)に設定され、変動開始コマンド02の選択確率は(20/100)に設定され、変動開始コマンド03の選択確率は(30/100)に設定され、変動開始コマンド04の選択確率は(40/100)に設定されている。
図11の(b)は変動開始コマンドテーブル2である。この変動開始コマンドテーブル2はROM42に予め記録されたものであり、カウンタMC1の更新範囲内の100の値のそれぞれに1つの変動開始コマンドを割付けることで設定されている。これら変動開始コマンド10〜14のそれぞれは装飾図柄遊技の映像の演出内容を設定するためのものであり、変動開始コマンド11〜14のそれぞれの選択確率は(5/100)に設定され、変動開始コマンド10の選択確率は(80/100)に設定されている。
CPU41は変動開始コマンドテーブル1または変動開始コマンドテーブル2を検出すると、ステップS64で変動開始コマンドテーブルの検出結果からカウンタMC1の値の検出結果に応じた1つの変動開始コマンドを選択し、ステップS65で演出制御回路60に変動開始コマンドの選択結果を送信する。
CPU41はステップS65で演出制御回路60に変動開始コマンドの選択結果を送信すると、ステップS66でROM42から変動表示時間テーブルを検出する。図12は変動表示時間テーブルである。この変動表示時間テーブルはROM42に予め記録されたものであり、変動開始コマンド01〜14の9つのそれぞれに1つの変動表示時間を割付けることで設定されている。
CPU41はステップS66で変動表示時間テーブルを検出すると、ステップS67で変動表示時間テーブルから変動開始コマンドの選択結果に応じた1つの変動表示時間を選択する。そして、ステップS68でRAM43のタイマMTの値に変動表示時間の選択結果を設定し、変動開始コマンド設定処理を終える。
[1−7]特別図柄遊技処理
図13はステップS32の特別図柄遊技処理である。この特別図柄遊技処理はプロセスフラグの値の設定結果が(1)である場合に実行されるものであり、CPU41はステップS71でタイマMTの値から一定値(4msec)を減算し、ステップS72でタイマMTの値の減算結果を限度値(0)と比較する。ここでタイマMTの値の減算結果が限度値に到達していないと判断した場合には特別図柄遊技処理を終える。
CPU41はステップS72でタイマMTの値の減算結果が限度値に到達していると判断すると、ステップS73の特別図柄表示処理へ移行する。ここで特別図柄表示器33に特別図柄の設定結果を表示し、ステップS74で演出制御回路60に変動停止コマンドを送信する。即ち、大当りと判定された場合には変動表示時間の選択結果が経過したときに特別図柄表示器33に大当り図柄が表示され、外れと判定された場合には変動表示時間の選択結果が経過したときに特別図柄表示器33に外れ図柄が表示される。
CPU41はステップS74で変動停止コマンドを送信すると、ステップS75で大当りフラグがオン状態に設定されているか否かを判断する。ここで大当りフラグがオフ状態に設定されていると判断した場合にはステップS76でプロセスフラグの値に(0)を設定し、特別図柄遊技処理を終える。
CPU41はステップS75で大当りフラグがオン状態に設定されていると判断すると、ステップS77で大当りフラグをオフ状態に設定する。そして、ステップS78でプロセスフラグの値に(2)を設定し、特別図柄遊技処理を終える。
[1−8]大当り遊技処理
図8のステップS33の大当り遊技処理はプロセスフラグの値の設定結果が(2)である場合に実行されるものであり、CPU41はステップS33の大当り遊技処理で5回の大当りラウンドを行う。この大当り遊技処理で初回の大当りラウンドを開始する前には演出制御回路60に大当り遊技開始コマンドを送信することで初回の大当りラウンドが始まることを通知し、最終回の大当りラウンドを終えた後には演出制御回路60に大当り遊技停止コマンドを送信することで最終回の大当りラウンドが終了したことを通知し、演出制御回路60に大当り遊技停止コマンドを送信した場合にはプロセスフラグの値に(0)を設定する。
[2]演出制御回路60の処理内容
[2−1]メイン処理
図14のメイン処理は演出制御回路60のCPU61が実行するものであり、CPU61は電源が投入された場合にはステップS101の電源投入処理でRAM63を初期設定し、ステップS102のカウンタ更新処理を繰返す。このカウンタ更新処理はRAM63のカウンタSC1とカウンタSC2とカウンタSC3とカウンタSC4のそれぞれの値を一定値(1)だけ更新するものであり、カウンタSC1〜SC4のそれぞれの値はステップS101で下限値(0)に初期設定される。
カウンタSC1〜SC3のそれぞれの値は装飾図柄の組合せを設定するためのものであり、カウンタSC1の値はステップS102で下限値(0)から上限値(79)に加算された後に下限値(0)に戻して循環的に加算され、カウンタSC2の値はステップS102で下限値(0)から上限値(162)に加算された後に下限値(0)に戻して循環的に加算され、カウンタSC3の値はステップS102で下限値(0)から上限値(72)に加算された後に下限値(0)に戻して循環的に加算される。カウンタSC4の値は装飾図柄遊技の映像の演出内容を設定するためのものであり、ステップS102で下限値(0)から上限値(99)に加算された後に下限値(0)に戻して循環的に加算される。
[2−2]外部割込み処理
演出制御回路60のCPU61はメイン制御回路40から保留コマンドと変動開始コマンドと変動停止コマンドと大当り遊技開始コマンドと大当り遊技停止コマンドのそれぞれが送信されることで外部割込み処理を起動する。このCPU61は外部割込み処理を起動した場合には割込み禁止状態となり、保留コマンド〜大当り遊技停止コマンドのそれぞれを外部割込み処理でRAM63に記録した後に割込み禁止状態を解除する。
[2−3]タイマ割込み処理
図15は演出制御回路60のCPU61が実行するタイマ割込み処理であり、CPU61はタイマ割込み処理を起動した場合にはステップS111の保留コマンド処理とステップS112の装飾図柄遊技処理とステップS113の大当り遊技演出処理のそれぞれへ順に移行する。このタイマ割込み処理はタイマ割込みの発生する10msec毎に起動するものであり、メイン処理はタイマ割込み処理が起動する毎に中断され、タイマ割込み処理が終了する毎に再開される。
[2−4]保留コマンド処理
図16はステップS111の保留コマンド処理であり、CPU61はステップS121でRAM63に保留コマンドが記録されているか否かを判断する。ここでRAM63に保留コマンドが記録されていないと判断した場合には保留コマンド処理を終え、RAM63に保留コマンドが記録されていると判断した場合にはステップS122でRAM63から保留コマンドを検出する。
CPU61はステップS122で保留コマンドを検出すると、ステップS123で保留コマンドの検出結果に応じて保留表示コマンドを設定する。そして、ステップS124で表示制御回路70に保留表示コマンドの設定結果を送信し、ステップS125でRAM63から保留コマンドを消去する。この表示制御回路70は保留表示コマンドの設定結果を受信した場合には装飾図柄表示器34の保留領域35内に保留表示コマンドの受信結果に応じて(1)〜(4)のいずれかの数字の保留絵柄36を表示することで遊技者に特別図柄遊技の保留回数を報知する。
[2−5]装飾図柄遊技処理
図17はステップS112の装飾図柄遊技処理であり、演出制御回路60のCPU61はステップS131でRAM63に変動開始コマンドが記録されているか否かを判断する。ここでRAM63に変動開始コマンドが記録されていないと判断した場合にはステップS148へ移行し、RAM63に変動開始コマンドが記録されていると判断した場合にはステップS132でRAM63から変動開始コマンドを検出する。
CPU61はステップS132で変動開始コマンドを検出すると、ステップS133でRAM63からカウンタSC4の値の更新結果を検出し、ステップS134でROM62からビデオコマンドテーブルを検出する。このビデオコマンドテーブルは変動開始コマンドの検出結果およびカウンタSC4の値の検出結果から1つのビデオコマンドを選択するためのものであり、CPU61はステップS134でビデオコマンドテーブルを検出した場合にはステップS135でビデオコマンドテーブルから1つのビデオコマンドを選択し、ステップS136でビデオコマンドの選択結果を表示制御回路70に送信する。この表示制御回路70のVDPはビデオコマンドの選択結果を受信した場合にはVRAMに記録する。
図18はビデオコマンドテーブルである。このビデオコマンドテーブルはROM62に予め記録されたものであり、ビデオコマンドテーブルには変動開始コマンド01〜04および11〜14の8つのそれぞれに対して1つのビデオコマンドが設定されている。これら変動開始コマンド01〜04および11〜14の8つのそれぞれにはカウンタSC4の更新範囲内の全ての値が設定されており、変動開始コマンドの検出結果が変動開始コマンド01〜04および11〜14の8つのそれぞれである場合にはカウンタSC4の値の検出結果に拘わらずビデオコマンドテーブルから変動開始コマンドの検出結果に応じた1つのビデオコマンドが選択される。このビデオコマンドテーブルには変動開始コマンド10に対してビデオコマンド10およびビデオコマンド10Sが設定されている。ビデオコマンド10にはカウンタSC4の更新範囲内の95の値が割付けられ、ビデオコマンド10SにはカウンタSC4の更新範囲内の残りの5の値が割付けられており、変動開始コマンドの検出結果が変動開始コマンド10である場合にはビデオコマンド10およびビデオコマンド10SのうちカウンタSC4の値の検出結果に応じた1つが選択される。
CPU61はステップS136で表示制御回路70にビデオコマンドの選択結果を送信すると、ステップS137で変動開始コマンドの検出結果を変動開始コマンド01〜04の4つのそれぞれと比較する。ここで変動開始コマンドの検出結果が変動開始コマンド01〜04のいずれでもないと判断した場合にはステップS139へ移行し、変動開始コマンドの検出結果が変動開始コマンド01〜04のいずれかであると判断した場合にはステップS138の大当り図柄設定処理へ移行する。この大当り図柄設定処理は装飾図柄を大当りの組合せに設定するものであり、CPU61はステップS138の大当り図柄設定処理でRAM63からカウンタSC1の値の更新結果を検出する。そして、図柄要素(1)〜(4)の4つのうちからカウンタSC1の値の検出結果に応じた1つを選択し、左列と中列と右列のそれぞれの図柄要素を図柄要素の選択結果に設定することで装飾図柄を大当りの組合せに設定する。
CPU61はステップS139へ移行すると、変動開始コマンドの検出結果を変動開始コマンド11〜14の4つのそれぞれと比較する。ここで変動開始コマンドの検出結果が変動開始コマンド11〜14のいずれかであると判断した場合にはステップS140の外れリーチ図柄設定処理へ移行する。この外れリーチ図柄設定処理は装飾図柄を外れリーチの組合せに設定するものであり、CPU61はステップS140の外れリーチ図柄設定処理でRAM63からカウンタSC1およびSC2のそれぞれの値の更新結果を検出する。そして、図柄要素(1)〜(4)の4つのうちからカウンタSC1の値の検出結果に応じた1つを選択し、左列および右列のそれぞれの図柄要素を図柄要素の選択結果に設定する。次に図柄要素(1)〜(4)の4つのうち左列および右列のそれぞれの図柄要素の設定結果を除いた3つのうちからカウンタSC2の値の検出結果に応じた1つを選択し、中列の図柄要素を図柄要素の選択結果に設定することで装飾図柄を外れリーチの組合せに設定する。
CPU61はステップS139で変動開始コマンドの検出結果が変動開始コマンド10であると判断すると、ステップS141の完全外れ図柄設定処理へ移行する。この完全外れ図柄設定処理は装飾図柄を完全外れの組合せに設定するものであり、CPU61はステップS141の完全外れ図柄設定処理でRAM63からカウンタSC1とSC2とSC3のそれぞれの値の更新結果を検出する。そして、図柄要素(1)〜(4)の4つのうちからカウンタSC1の値の検出結果に応じた1つを選択し、左列の図柄要素を図柄要素の選択結果に設定する。次に図柄要素(1)〜(4)の4つのうち左列の図柄要素の設定結果を除いた3つのうちからカウンタSC2の値の検出結果に応じた1つを選択し、右列の図柄要素を図柄要素の選択結果に設定する。最後に図柄要素(1)〜(4)の4つのうちからカウンタSC3の値の検出結果に応じた1つを選択し、中列の図柄要素を図柄要素の選択結果に設定することで装飾図柄を完全外れの組合せに設定する。
CPU61はステップS138またはステップS140またはステップS141で装飾図柄の組合せを設定すると、ステップS142で表示制御回路70に左列と中列と右列のそれぞれの図柄要素の設定結果を送信し、ステップS143へ移行する。この表示制御回路70は左列と中列と右列のそれぞれの図柄要素の設定結果を受信した場合にはVRAMに記録する。
CPU61はステップS143へ移行すると、変動開始コマンドの検出結果を変動開始コマンド04および14のそれぞれと比較する。ここで変動開始コマンドの検出結果が変動開始コマンド04および14のいずれでもないと判断した場合にはステップS146へ移行し、変動開始コマンドの検出結果が変動開始コマンド04および14のいずれかであると判断した場合にはステップS144の仮図柄設定処理へ移行する。この仮図柄設定処理はステップS141と同一の手順で左列の図柄要素の選択結果を左列の仮図柄要素に設定し、右列の図柄要素の選択結果を右列の仮図柄要素に設定し、中列の図柄要素の選択結果を中列の仮図柄要素に設定することで装飾図柄を仮の完全外れの組合せに設定するものであり、CPU61はステップS144で装飾図柄を仮の完全外れの組合せに設定した場合にはステップS145へ移行する。ここで表示制御回路70に左列と中列と右列のそれぞれの仮図柄要素の設定結果を送信し、ステップS146へ移行する。この表示制御回路70のVDPは左列と中列と右列のそれぞれの仮図柄要素の設定結果を受信した場合にはVRAMに記録する。
CPU61はステップS146へ移行すると、RAM63から変動開始コマンドを消去する。そして、ステップS147で表示制御回路70に装飾図柄遊技用の再生開始コマンドを送信し、ステップS148へ移行する。この表示制御回路70のVDPは装飾図柄遊技用の再生開始コマンドを受信した場合にはVRAMに記録する。
CPU61はステップS148へ移行すると、RAM63に変動停止コマンドが記録されているか否かを判断する。ここでRAM63に変動停止コマンドが記録されていないと判断した場合には装飾図柄遊技処理を終え、RAM63に変動停止コマンドが記録されていると判断した場合にはステップS149へ移行する。ここでRAM63から変動停止コマンドを消去し、ステップS150で表示制御回路70に装飾図柄遊技用の再生停止コマンドを送信し、装飾図柄遊技処理を終える。この表示制御回路70のVDPは装飾図柄遊技用の再生停止コマンドを受信した場合にはVRAMに記録する。
[2−6]大当り遊技演出処理
図15のステップS113の大当り遊技演出処理はRAM63に大当り遊技開始コマンドおよび大当り遊技停止コマンドのそれぞれが記録されているか否かを判断するものであり、CPU61はRAM63に大当り遊技開始コマンドが記録されていると判断した場合には表示制御回路70に大当り遊技演出開始コマンドを送信した後にRAM63から大当り遊技開始コマンドを消去し、RAM63に大当り遊技停止コマンドが記録されていると判断した場合には表示制御回路70に大当り遊技演出停止コマンドを送信した後にRAM63から大当り遊技停止コマンドを消去する。
表示制御回路70のVROMには大当り遊技演出用のビデオデータが予め記録されており、表示制御回路70のVDPは大当り遊技演出開始コマンドを受信した場合には大当り遊技演出用のビデオデータを再生開始することで装飾図柄表示器34に大当り遊技演出の映像を表示開始する。この大当り遊技演出の映像は大当り遊技を映像で演出するものであり、表示制御回路70のVDPは大当り遊技演出停止コマンドを受信した場合には大当り遊技演出用のビデオデータを再生停止することで大当り遊技演出の映像を表示停止する。
[3]表示制御回路70の処理内容
表示制御回路70のVDPはVRAMにビデオコマンドの選択結果が記録されているか否かを判断するものであり、VRAMにビデオコマンドの選択結果が記録されていると判断した場合にはVROMから装飾図柄遊技の背景映像用のビデオデータを検出する。図19は表示制御回路70のVROMに予め記録された装飾図柄遊技の背景映像用のビデオデータの一覧である。これらビデオデータV01〜V04とV10とV10SとV11〜V14の10のそれぞれには1つのビデオコマンドが割付けられており、VDPはVRAMのビデオコマンドの選択結果に応じたビデオデータをVROMから検出する。
表示制御回路70のVDPはVRAMに装飾図柄遊技用の再生開始コマンドが記録されているか否かを判断するものであり、VRAMに装飾図柄遊技用の再生開始コマンドが記録されていると判断した場合にはビデオデータの検出結果を再生開始することで装飾図柄表示器34に装飾図柄遊技の背景映像を表示開始し、装飾図柄遊技の背景映像を表示開始した場合にはVROMの図柄要素用の画像データを再生開始することで装飾図柄遊技の背景映像の前方に重ねて装飾図柄遊技の映像を表示開始する。このVDPはVRAMに装飾図柄遊技用の再生停止コマンドが記録されているか否かを判断するものであり、VRAMに装飾図柄遊技用の再生停止コマンドが記録されていると判断した場合には装飾図柄遊技の映像を表示停止し、装飾図柄遊技の映像を表示停止した場合にはビデオデータの検出結果を再生停止することで装飾図柄遊技の背景映像を表示停止する。
図20はビデオデータの演出内容の一覧である。図21はビデオデータが再生されることで装飾図柄表示器34に表示される装飾図柄遊技の背景映像であり、図22は装飾図柄遊技の映像である。ビデオデータV10は装飾図柄遊技の背景映像として歩行映像を表示するものである。この歩行映像は恐竜の絵柄が前進する内容に設定されたものであり(図21のa参照)、表示制御回路70のVDPはVRAMにビデオコマンド10が記録されている場合にはビデオデータV10を再生開始することで歩行映像を表示開始し、歩行映像を表示開始した場合には左列と中列と右列の横3列に図柄要素の変動表示を開始する(図22のa参照)。これら3列の図柄要素の変動表示を開始した場合には左列の図柄要素の変動表示をVRAMの左列の図柄要素の設定結果で停止し(図22のb参照)、左列の図柄要素の変動表示を停止した場合には右列の図柄要素の変動表示をVRAMの右列の図柄要素の設定結果で停止し(図22のc参照)、再生停止コマンドがVRAMに記録されていると判断した場合には中列の図柄要素の変動表示をVRAMの中列の図柄要素の設定結果で停止することで装飾図柄を完全外れの組合せとする(図22のd参照)。
図20のビデオデータV01およびビデオデータV11のそれぞれは装飾図柄遊技の背景映像として歩行映像およびリーチ映像1を順に表示するものである。このリーチ映像1は恐竜の絵柄が武器1の絵柄で怪獣の絵柄と対戦する内容に設定されたものであり(図21のb参照)、表示制御回路70のVDPはVRAMにビデオコマンド01が記録されている場合にはビデオデータV01を再生することで歩行映像およびリーチ映像1を順に表示し、VRAMにビデオコマンド11が記録されている場合にはビデオデータV11を再生することで歩行映像およびリーチ映像1を順に表示する。このビデオデータV11のリーチ映像1は恐竜の絵柄が怪獣の絵柄を倒すことができない外れの結末に設定され、ビデオデータV01のリーチ映像1は恐竜の絵柄が怪獣の絵柄を倒す大当りの結末に設定されている。
図20のビデオデータV02およびビデオデータV12のそれぞれは装飾図柄遊技の背景映像として歩行映像およびリーチ映像2を順に表示するものである。このリーチ映像2は恐竜の絵柄が武器2の絵柄で怪獣の絵柄と対戦する内容に設定されたものであり(図21のc参照)、表示制御回路70のVDPはVRAMにビデオコマンド02が記録されている場合にはビデオデータV02を再生することで歩行映像およびリーチ映像2を順に表示し、VRAMにビデオコマンド12が記録されている場合にはビデオデータV12を再生することで歩行映像およびリーチ映像2を順に表示する。このビデオデータV12のリーチ映像2は外れの結末に設定され、ビデオデータV02のリーチ映像2は大当りの結末に設定されている。
図20のビデオデータV03およびビデオデータV13のそれぞれは装飾図柄遊技の背景映像として歩行映像およびリーチ映像3を順に表示するものである。このリーチ映像3は恐竜の絵柄が武器3の絵柄で怪獣の絵柄と対戦する内容に設定されたものであり(図21のd参照)、表示制御回路70のVDPはVRAMにビデオコマンド03が記録されている場合にはビデオデータV03を再生することで歩行映像およびリーチ映像3を順に表示し、VRAMにビデオコマンド13が記録されている場合にはビデオデータV13を再生することで歩行映像およびリーチ映像3を順に表示する。このビデオデータV13のリーチ映像3は外れの結末に設定され、ビデオデータV03のリーチ映像3は大当りの結末に設定されている。
表示制御回路70のVDPはビデオデータV01〜V03およびビデオデータV11〜V13の6つのそれぞれを再生開始した場合には装飾図柄表示器34に左列と中列と右列の横3列に図柄要素の変動表示を開始する。このVDPは3列の図柄要素の変動表示を開始した場合には左列の図柄要素の変動表示をVRAMの左列の図柄要素の設定結果で停止し、左列の図柄要素の変動表示を停止した場合には右列の図柄要素の変動表示をVRAMの右列の図柄要素の設定結果で停止し、VRAMに再生停止コマンドが記録されていると判断した場合には中列の図柄要素の変動表示をVRAMの中列の図柄要素の設定結果で停止する。これら左列および右列のそれぞれの図柄要素の変動表示は歩行映像の前方で停止されるものであり、リーチ映像1〜3のそれぞれは左列の図柄要素および右列の図柄要素が相互に同一なリーチ状態で表示開始される。中列の図柄要素の変動表示はリーチ映像1〜3のそれぞれで結末が表示された後に停止されるものであり、ビデオデータV01〜V03の3つのそれぞれが再生されている場合には大当りの結末が表示された後に中列の図柄要素の変動表示が停止されることで装飾図柄が大当りの組合せとなり、ビデオデータV11〜V13の3つのそれぞれが再生されている場合には外れの結末が表示された後に中列の図柄要素の変動表示が停止されることで装飾図柄が外れリーチの組合せとなる。
図23のビデオデータ再生処理4は表示制御回路70のVDPがビデオデータV04およびビデオデータV14のそれぞれを再生する場合の処理内容であり、図24はビデオデータ再生処理4が行われることで装飾図柄表示器34に表示される映像である。これらビデオデータV04およびビデオデータV14のそれぞれは装飾図柄遊技の背景映像として歩行映像と撃破映像と歩行映像とリーチ映像4を順に表示するものであり、ビデオデータV04はVRAMにビデオコマンド04が記録されている場合に再生開始され、ビデオデータV14はVRAMにビデオコマンド14が記録されている場合に再生開始される。
VDPはビデオデータV04およびビデオデータV14のそれぞれを再生開始すると、ステップS201で歩行映像を表示開始し(図24のa参照)、ステップS202で左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素のそれぞれの変動表示を通常パターンで開始する(図24のa参照)。これら左列〜右列のそれぞれの図柄要素はVROMの画像データに応じて表示されるものであり、歩行映像の前方に重ねて表示される。通常パターンは図柄要素を(1)(2)(3)(4)(1)・・の循環的な一定順序で下から上に向けて一定の通常速度でスクロール表示するものであり、通常パターンでの図柄要素(1)(2)(3)(4)のそれぞれの上下方向の高さ寸法は相互に同一の(H)に設定され、通常パターンでの上下方向に隣接する図柄要素相互間の隙間の大きさは一定の(2H/3)に設定されている。
VDPはステップS202で左列〜右列のそれぞれの図柄要素の変動表示を開始すると、ステップS203でVRAMから左列の仮図柄要素の設定結果を検出し、ステップS204で左列の図柄要素の変動表示を左列の仮図柄要素の検出結果で停止する。そして、ステップS205でVRAMから右列の仮図柄要素の設定結果を検出し、ステップS206で右列の図柄要素の変動表示を右列の仮図柄要素の検出結果で停止する(図24のb参照)。これら左の仮図柄要素および右列の仮図柄要素のそれぞれは装飾図柄が完全外れの組合せとなるように設定されたものであり、ステップS206で右列の図柄要素の変動表示が停止された場合にはリーチ状態とならない。
VDPはステップS206で右列の図柄要素の変動表示を停止すると、ステップS207で中列の図柄要素の変動表示を通常パターンから特別パターンに変更する。この特別パターンは図柄要素を(1)(2)(破)(3)(4)(1)・・の循環的な一定順序で下から上に向けて通常パターンと同一の通常速度でスクロール表示するものであり、特別パターンでの図柄要素(1)(2)(破)(3)(4)のそれぞれの上下方向の高さ寸法は通常パターンと同一に設定され、特別パターンでの上下方向に隣接する図柄要素相互間の隙間寸法は通常パターンと同一に設定されている。即ち、ステップS207は中列の図柄要素の変動表示に通常パターンでは設定されていない図柄要素(破)を追加するものである。
VDPはステップS207で中列の図柄要素の変動表示に図柄要素(破)を追加すると、ステップS208で左列の図柄要素および右列の図柄要素のそれぞれを消去する。そして、ステップS209でVROMの画像データに応じてマスクMの絵柄を表示し(図24のc参照)、ステップS210で中列の図柄要素の変動表示を特別パターンから特別スローパターンに変更する(図24のc参照)。マスクMの絵柄は貫通孔を有する板を模したものであり、中列の図柄要素の変動表示はマスクMの絵柄内で継続される。特別スローパターンは図柄要素の変動表示を通常パターンおよび特別パターンのそれぞれに比べて遅い一定の低速度でスクロール表示するものであり、マスクMの絵柄内での中列の図柄要素の変動表示は特別スローパターンで行われる。この特別スローパターンは図柄要素を特別パターンと同一の(1)(2)(破)(3)(4)(1)・・の循環的な一定順序で下から上に向けてスクロール表示するものであり、特別スローパターンでの図柄要素(1)(2)(破)(3)(4)のそれぞれの高さ寸法は通常パターンおよび特別パターンのそれぞれと同一に設定され、特別スローパターンでの上下方向に隣接する図柄要素相互間の隙間寸法も通常パターンおよび特別パターンのそれぞれと同一に設定されている。
VDPはステップS210で中列の図柄要素の変動表示を特別パターンから特別スローパターンに変更すると、ステップS211で中列の図柄要素の変動表示を図柄要素(破)で停止する(図24のd参照)。この中列の図柄要素の変動表示の停止はマスクMの絵柄内の目標位置1に図柄要素(破)が静止するように行われるものであり、目標位置1はマスクMの絵柄内の上下方向および左右方向のそれぞれの中央部に設定されている。この図柄要素(破)の目標位置1はマスクMの絵柄内のうち図柄要素(破)の上側および下側のそれぞれに隙間を模した隙間領域が形成されるように予め決められたものであり、上側の隙間領域および下側の隙間領域のそれぞれの高さ寸法は(2H/3)に設定されている。
VDPはステップS211で中列の図柄要素の変動表示を図柄要素(破)で停止すると、ステップS212で図柄要素(破)を目標位置1から目標位置2へ移動表示する(図24のe参照)。この目標位置2は目標位置1に比べて上側に設定されたものであり、図柄要素(破)が目標位置2に到達した状態ではマスクMの絵柄内のうち図柄要素(破)の下側に配置領域が形成される。この配置領域は空間を模したものであり、配置領域の高さ寸法は図柄要素(破)の高さ寸法Hに比べて大きく設定されている。
VDPはステップS212で図柄要素(破)を目標位置2へ移動表示すると、ステップS213で図柄要素(壊)を目標位置3に表示する(図24のf参照)。この図柄要素(壊)はVROMの画像データに応じて表示されるものであり、上下方向の高さ寸法が図柄要素(破)と同一の(H)に設定されている。この図柄要素(壊)の目標位置3は上半分が配置領域に位置すると共に下半分がマスクMの絵柄で隠される位置に設定されたものであり、VDPはステップS213で図柄要素(壊)を目標位置3に表示した場合にはステップS214へ移行する。
VDPはステップS214へ移行すると、図柄要素(壊)を目標位置3から目標位置4に移動表示する(図24のg参照)。この目標位置4は図柄要素(壊)が図柄要素(破)の下側に並ぶ位置に設定されたものであり、図柄要素(壊)の目標位置4では図柄要素(破)および図柄要素(壊)相互間に隙間が形成され、図柄要素(壊)が配置領域にマスクMの絵柄で隠されることなく納められる。この図柄要素(壊)の目標位置4では図柄要素(破)および図柄要素(壊)から1つのチャンス絵柄(破壊)が構成される。
VDPはステップS214で図柄要素(壊)を目標位置4に移動表示すると、ステップS215でエフェクトEの絵柄を表示する(図24のh参照)。このエフェクトEの絵柄は図柄要素(破)および図柄要素(壊)の双方を包む炎を模したものであり、VROMの画像データに応じて表示される。このエフェクトEの絵柄はチャンス絵柄(破壊)が完成したと遊技者に認識させるものであり、VDPはステップS215でエフェクトEの絵柄を表示した場合にはステップS216で撃破映像を表示する(図24のi参照)。この撃破映像は(破壊)と記された幕を恐竜が後から突き破って出現する挙動を模したものであり、図柄要素(破)と図柄要素(壊)とマスクMの絵柄とエフェクトEの絵柄のそれぞれは恐竜が幕を突き破って出現することで消去される。
VDPはステップS216の撃破映像の表示を終えると、ステップS217で歩行映像の表示を再開する。そして、ステップS218でVRAMから左列と中列と右列のそれぞれの仮図柄要素の設定結果を検出し、ステップS219で左列〜右列のそれぞれの仮図柄要素の検出結果を表示することで装飾図柄を完全外れの組合せで表示する(図24のj参照)。
VDPはステップS219で装飾図柄を完全外れの組合せとすると、ステップS220で左列と中列と右列のそれぞれの図柄要素の変動表示を再開する(図24のk参照)。これら左列〜右列のそれぞれの図柄要素の変動表示は通常パターンで再開されるものであり、VDPはステップS220で左列〜右列のそれぞれの図柄要素の変動表示を再開した場合にはステップS221でVRAMから左列の図柄要素の設定結果を検出し、ステップS222で左列の図柄要素の変動表示を左列の図柄要素の検出結果で停止する。そして、ステップS223でVRAMから右列の図柄要素の設定結果を検出し、ステップS224で右列の図柄要素の変動表示を右列の図柄要素の検出結果で停止する(図24のl参照)。これら左列の図柄要素および右列の図柄要素のそれぞれは相互に同一に設定されたものであり、ステップS224で右列の図柄要素の変動表示が右列の図柄要素の検出結果で停止された場合には装飾図柄がリーチの組合せとなる。
VDPはステップS224で右列の図柄要素の変動表示を停止すると、ステップS225でリーチ映像4を表示開始する(図21のg参照)。このリーチ映像4は恐竜の絵柄が武器4の絵柄で怪獣の絵柄と対戦する内容のものである。このリーチ映像4は装飾図柄のリーチ状態で表示開始されるものであり、ビデオデータV04のリーチ映像4は大当りの結末に設定され、ビデオデータV14のリーチ映像4は外れの結末に設定されている。
VDPはステップS225のリーチ映像4の表示を終えると、ステップS226でVRAMから中列の図柄要素の設定結果を検出する。そして、ステップS227で中列の図柄要素の変動表示を中列の図柄要素の検出結果で停止し、ビデオデータV04またはビデオデータV14を再生停止することでビデオデータ再生処理4を終える。この中列の図柄要素の変動表示の停止はVRAMに再生停止コマンドが記録されていると判断された場合に行われるものであり、リーチ映像4の結末が表示された後に行われる。即ち、ビデオデータV04が再生されている場合にはリーチ映像4が大当りの結末で終了した後に中列の図柄要素の変動表示が停止されることで装飾図柄が大当りの組合せとなり、ビデオデータV14が再生されている場合にはリーチ映像4が外れの結末で終了した後に中列の図柄要素の変動表示が停止されることで装飾図柄が外れリーチの組合せとなる。
図25のビデオデータ再生処理10Sは表示制御回路70のVDPがビデオデータV10Sを再生する場合の処理内容であり、図26はビデオデータ再生処理10Sが行われることで装飾図柄表示器34に表示される映像である。このビデオデータ10Sは装飾図柄遊技の背景映像として歩行映像を表示するものであり、VRAMに完全外れ用のビデオコマンド10Sが記録されている場合に再生開始される。
VDPはビデオデータV10Sを再生開始すると、ステップS231で歩行映像を表示開始し(図26のa参照)、ステップS232で左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素のそれぞれの変動表示を通常パターンで開始する(図26のa参照)。そして、ステップS233でVRAMから左列の図柄要素の設定結果を検出し、ステップS234で左列の図柄要素の変動表示を左列の図柄要素の検出結果で停止する。次にステップS235でVRAMから右列の図柄要素の設定結果を検出し、ステップS236で右列の図柄要素の変動表示を右列の図柄要素の検出結果で停止する(図26のb参照)。これら左の図柄要素および右列の図柄要素のそれぞれは装飾図柄が完全外れの組合せとなるように設定されたものであり、ステップS236で右列の図柄要素の変動表示が停止された場合にはリーチ状態とならない。
VDPはステップS236で右列の図柄要素の変動表示を停止すると、ステップS237で中列の図柄要素の変動表示を通常パターンから特別パターンに変更することで中列の図柄要素の変動表示に図柄要素(破)を追加し、ステップS238で左列の図柄要素および右列の図柄要素のそれぞれを消去する。そして、ステップS239でマスクMの絵柄を表示し(図26のc参照)、ステップS240で中列の図柄要素の変動表示を特別パターンから特別スローパターンに変更する(図26のc参照)。
VDPはステップS240で中列の図柄要素の変動表示を特別パターンから特別スローパターンに変更すると、ステップS241で中列の図柄要素の変動表示を図柄要素(破)の次の図柄要素(3)で停止する(図26のd参照)。そして、ステップS242でマスクMの絵柄を消去し、ステップS243でVRAMから中列の図柄要素の設定結果を検出する。
VDPはステップS243で中列の図柄要素の設定結果を検出すると、ステップS244で左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素のそれぞれの検出結果を静止状態で表示することで装飾図柄を完全外れの組合せとする(図26のe参照)。これら左列〜右列のそれぞれの図柄要素の静止表示はVRAMに再生停止コマンドが記録されていると判断された場合に行われるものであり、VDPはステップS242で左列〜右列のそれぞれの図柄要素を静止表示した場合にはビデオデータV10Sを再生停止することでビデオデータ再生処理10Sを終える。即ち、中列の図柄要素の変動表示が図柄要素(破)で停止しなかった場合には装飾図柄が完全外れの組合せとなった後に左列〜右列のそれぞれの図柄要素の変動表示が再開されず、装飾図柄の組合せが完全外れで確定する。
上記実施例1によれば次の効果を奏する。
装飾図柄遊技の映像で中列の図柄要素の変動表示が通常パターンから特別パターンに切換えられた場合には中列の図柄要素が図柄要素(破)を含んだ状態で変動表示される。この中列の図柄要素の特別パターンでの変動表示が図柄要素(破)で停止された場合には図柄要素(壊)が目標位置3から目標位置4に移動表示されることで図柄要素(破)に映像上で組合され、図柄要素(壊)が図柄要素(破)に映像上で組合された場合にはチャンス図柄(破壊)が成立し、チャンス図柄(破壊)が成立した場合には3列の変動表示が再開される。従って、遊技者が中列の変動表示状態で図柄要素(破)を装飾図柄の組合せを構成するためのものであると誤認識した場合であっても図柄要素(破)に図柄要素(壊)が映像上で組合されることでチャンス図柄(破壊)とされることから3列の変動表示の再開を明確に認識できる。
[1]メイン制御回路40の処理内容
図27の始動信号処理はメイン制御回路40のCPU41が図6の始動信号処理に換えて行うものであり、CPU41はステップS28で演出制御回路60に保留コマンドの設定結果を送信した場合にはステップS301でカウンタMC2の値の検出結果が大当り値(7)であるか否かを判断する。ここでカウンタMC2の値の検出結果が大当り値であると判断した場合にはステップS302でROM42から変動開始コマンドテーブル1を検出し、カウンタMC2の値の検出結果が大当り値でないと判断した場合にはステップS303でROM42から変動開始コマンドテーブル2を検出する。
CPU41はステップS302またはステップS303で変動開始コマンドテーブルを検出すると、ステップS304で変動開始コマンドテーブルの検出結果からカウンタMC1の値の検出結果に応じた変動開始コマンドを選択する。そして、ステップS305で先読みコマンドを設定し、ステップS306で先読みコマンドの設定結果を演出制御回路60に送信し、始動信号処理を終える。この演出制御回路60のCPU61はメイン制御回路40から先読みコマンドの設定結果が送信された場合には外部割込み処理を起動し、先読みコマンドの設定結果を外部割込み処理でRAM63に記録する。この先読みコマンドは変動開始コマンドの選択結果を演出制御回路60に通知するものであり、図28は変動開始コマンドおよび先読みコマンド相互間の関係である。
[2]演出制御回路60の処理内容
図29のタイマ割込み処理は演出制御回路60のCPU61が図15のタイマ割込み処理に換えて行うものであり、CPU61はステップS111の保留コマンド処理を終えた場合にはステップS401の先読みコマンド処理へ移行し、ステップS401の先読みコマンド処理を終えた場合にはステップS112の装飾図柄遊技処理へ移行する。
図30はステップS401の先読みコマンド処理であり、CPU61はステップS411でRAM63に先読みコマンドが記録されているか否かを判断する。ここでRAM63に先読みコマンドが記録されていないと判断した場合には先読みコマンド処理を終え、RAM63に先読みコマンドが記録されていると判断した場合にはステップS412でRAM63のカウンタSNの値に一定値(1)を加算する。このカウンタSNの値はステップS101で(0)に初期設定されるものであり、CPU61はステップS412でカウンタSNの値を加算した場合にはステップS413へ移行する。
CPU61はステップS413へ移行すると、RAM63の先読みコマンドを先読みコマンドエリアにシフトする。図31は先読みコマンドエリアである。この先読みコマンドエリアには保留番号1〜4の4つが設定されており、CPU61はカウンタSNの値の加算結果が(1)である場合には先読みコマンドを保留番号1の先読みコマンドエリアにシフトし、カウンタSNの値の加算結果が(2)である場合には先読みコマンドを保留番号2の先読みコマンドエリアにシフトし、カウンタSNの値の加算結果が(3)である場合には先読みコマンドを保留番号3の先読みコマンドエリアにシフトし、カウンタSNの値の加算結果が(4)である場合には先読みコマンドを保留番号4の先読みコマンドエリアにシフトする。
図32の装飾図柄遊技処理は演出制御回路60のCPU61が図17の装飾図柄遊技処理に換えて行うものであり、CPU61はステップS133でRAM63からカウンタSC4の値の更新結果を検出した場合にはステップS421のビデオコマンド選択処理へ移行し、ステップS421のビデオコマンド選択処理を終えた場合にはステップS137へ移行する。
CPU61はステップS142で表示制御回路70に左列〜右列のそれぞれの図柄要素の設定結果を送信すると、ステップS422で保留番号1の先読みコマンドエリアから先読みコマンドを消去する。そして、ステップS423でカウンタSNの値から一定値(1)を減算し、ステップS424でカウンタSNの値の減算結果が(1)以上であるか否かを判断する。ここでカウンタSNの値の減算結果が(0)であると判断した場合にはステップS146へ移行し、カウンタSNの値の減算結果が(1)以上であると判断した場合にはステップS425の先読みコマンドシフト処理を経てステップS146へ移行する。このステップS425の先読みコマンドシフト処理は保留番号2の先読みコマンドエリアの先読みコマンドを保留番号1の先読みコマンドエリアにシフトするものであり、CPU61は保留番号3の先読みコマンドエリアに先読みコマンドが記録されている場合には保留番号3の先読みコマンドエリアの先読みコマンドを保留番号2の先読みコマンドエリアにシフトし、保留番号4の先読みコマンドエリアに先読みコマンドが記録されている場合には保留番号4の先読みコマンドエリアの先読みコマンドを保留番号3の先読みコマンドエリアにシフトする。
図33はステップS421のビデオコマンド選択処理であり、CPU61はステップS431でRAM63のカウンタSN1の値の設定結果が(0)であるか否かを判断する。ここでカウンタSN1の値の設定結果が(0)であると判断した場合にはステップS432へ移行し、カウンタSN1の値の設定結果が(1)以上であると判断した場合にはステップS441へ移行する。このカウンタSN1の値は連続予告の残り回数を計測するものであり、ステップS101で(0)に初期設定される。
CPU61はステップS432へ移行すると、カウンタSNの値の設定結果が(4)であるか否かを判断する。ここでカウンタSNの値の設定結果が(4)でないと判断した場合にはステップS449へ移行し、カウンタSNの値の設定結果が(4)であると判断した場合にはステップS433へ移行する。このカウンタSNの値の設定結果が(4)である場合には保留番号1と保留番号2と保留番号3と保留番号4のそれぞれの先読みコマンドエリアに先読みコマンドが記録されており、CPU61はステップS433へ移行した場合には保留番号1〜保留番号4のそれぞれの先読みコマンドエリアから先読みコマンドを検出する。
CPU61はステップS433で保留番号1〜保留番号4のそれぞれの先読みコマンドエリアから先読みコマンドを検出すると、ステップS434で保留番号1と保留番号2と保留番号3のそれぞれの先読みコマンの検出結果を先読みコマンド10と比較する。ここで保留番号1の先読みコマンドの検出結果と保留番号2の先読みコマンドの検出結果と保留番号3の先読みコマンドの検出結果のうち1以上が先読みコマンド10でないと判断した場合にはステップS449へ移行し、保留番号1〜保留番号3の全ての先読みコマンの検出結果が先読みコマンド10であると判断した場合にはステップS435へ移行する。
CPU61はステップS435へ移行すると、保留番号4の先読みコマンドの検出結果を先読みコマンド04および先読みコマンド14のそれぞれと比較する。ここで保留番号4の先読みコマンドの検出結果が先読みコマンド04および先読みコマンド14のいずれかであると判断した場合にはステップS439へ移行し、保留番号4の先読みコマンドの検出結果が先読みコマンド04および先読みコマンド14のいずれでもないと判断した場合にはステップS436へ移行する。
CPU61はステップS436へ移行すると、保留番号4の先読みコマンドの検出結果が先読みコマンド10であるか否かを判断する。ここで保留番号4の先読みコマンドの検出結果が先読みコマンド10でないと判断した場合にはステップS449へ移行し、保留番号4の先読みコマンドの検出結果が先読みコマンド10であると判断した場合にはステップS437でRAM63からカウンタSC4の値の更新結果を検出する。
CPU61はステップS437でカウンタSC4の値の更新結果を検出すると、ステップS438でカウンタSC4の値の検出結果をROM62に予め記録された連続予告値(20)と比較する。ここでカウンタSC4の値の検出結果が連続予告値でないと判断した場合にはステップS449へ移行し、カウンタSC4の値の検出結果が連続予告値であると判断した場合にはステップS439へ移行する。
CPU61はステップS439へ移行すると、ROM62からビデオコマンド10Aを選択する。このビデオコマンド10AはROM62に予め記録されたものであり、CPU61はステップS439でビデオコマンド10Aを選択した場合にはステップS440でカウンタSN1の値に(3)を設定し、ステップS451で表示制御回路70にビデオコマンド10Aを送信する。この表示制御回路70のVDPはビデオコマンド10Aを受信した場合にはVRAMに記録する。
CPU61はステップS441へ移行すると、カウンタSN1の値から一定値(1)を減算する。そして、ステップS442でカウンタSN1の値の減算結果が(1)以上であるか否かを判断する。ここでカウンタSN1の値の設定結果が(1)以上であると判断した場合にはステップS443でROM62からビデオコマンド10Aを選択し、ステップS451で表示制御回路70にビデオコマンド10Aを送信する。
CPU61はステップS442でカウンタSN1の値の減算結果が(0)であると判断すると、ステップS444で変動開始コマンドの検出結果が変動開始コマンド10であるか否かを判断する。ここで変動開始コマンドの検出結果が変動開始コマンド10でないと判断した場合にはステップS446へ移行し、変動開始コマンドの検出結果が変動開始コマンド10であると判断した場合にはステップS445へ移行する。ここでROM62からビデオコマンド10Sを選択し、ステップS451で表示制御回路70にビデオコマンド10Sを送信する。この表示制御回路70のVDPはビデオコマンド10Sを受信した場合にはVRAMに記録する。
CPU61はステップS446へ移行すると、変動開始コマンドの検出結果が変動開始コマンド04であるか否かを判断する。ここで変動開始コマンドの検出結果が変動開始コマンド04であると判断した場合にはステップS447でROM62からビデオコマンド04を選択し、変動開始コマンドの検出結果が変動開始コマンド14であると判断した場合にはステップS448でROM62からビデオコマンド14を選択し、いずれの場合にもステップS451で表示制御回路70にビデオコマンドの選択結果を送信する。この表示制御回路70のVDPはビデオコマンドの選択結果を受信した場合にはVRAMに記録する。
今回の1回目の装飾図柄遊技の映像と2回目の装飾図柄遊技の映像と3回目の装飾図柄遊技の映像と4回目の装飾図柄遊技の映像のそれぞれが表示開始されるときにメイン制御回路40から演出制御回路60に変動開始コマンド10が送信される場合には1回目の装飾図柄遊技の映像で演出制御回路60から表示制御回路70にビデオコマンド10Aが一定確率(1/100)で送信され、1回目の装飾図柄遊技の映像で演出制御回路60から表示制御回路70にビデオコマンド10Aが送信された場合には2回目および3回目のそれぞれの装飾図柄遊技の映像で演出制御回路60から表示制御回路70にビデオコマンド10Aが送信され、4回目の装飾図柄遊技の映像で演出制御回路60から表示制御回路70にビデオコマンド10Sが送信される。
1回目の装飾図柄遊技の映像と2回目の装飾図柄遊技の映像と3回目の装飾図柄遊技の映像のそれぞれが表示開始されるときにメイン制御回路40から演出制御回路60に変動開始コマンド10が送信され且つ4回目の装飾図柄遊技の映像が表示開始されるときにメイン制御回路40から演出制御回路60に変動開始コマンド04が送信される場合には1回目と2回目と3回目のそれぞれの装飾図柄遊技の映像で演出制御回路60から表示制御回路70にビデオコマンド10Aが送信され、4回目の装飾図柄遊技の映像で演出制御回路60から表示制御回路70にビデオコマンド04が送信される。
1回目の装飾図柄遊技の映像と2回目の装飾図柄遊技の映像と3回目の装飾図柄遊技の映像のそれぞれが表示開始されるときにメイン制御回路40から演出制御回路60に変動開始コマンド10が送信され且つ4回目の装飾図柄遊技の映像が表示開始されるときにメイン制御回路40から演出制御回路60に変動開始コマンド14が送信される場合には1回目と2回目と3回目のそれぞれの装飾図柄遊技の映像で演出制御回路60から表示制御回路70にビデオコマンド10Aが送信され、4回目の装飾図柄遊技の映像で演出制御回路60から表示制御回路70にビデオコマンド14が送信される。
CPU61はステップS449へ移行すると、ROM62から図18のビデオコマンドテーブルを検出する。そして、ステップS450でビデオコマンドテーブルからカウンタSC4の値の検出結果および変動開始コマンドの検出結果の双方に応じた1つのビデオコマンドを選択し、ステップS451で表示制御回路70にビデオコマンドの選択結果を送信し、ビデオコマンド選択処理を終える。この表示制御回路70のVDPはビデオコマンドの選択結果を受信した場合にはVRAMに記録する。
[3]表示制御回路70の処理内容
表示制御回路70のVROMには図19のビデオデータV01〜V04とビデオデータV10SとビデオデータV10〜V14に加えてビデオデータV10Aが予め記録されており、表示制御回路70のVDPはVRAMにビデオコマンド10Aが記録されていると判断した場合にはVROMからビデオデータV10Aを選択し、VRAMに装飾図柄遊技用の再生開始コマンドが記録されていると判断した場合にはビデオデータ10Aを再生開始する。
図34のビデオデータ再生処理10Aは表示制御回路70のVDPがビデオデータV10Aを再生する場合の処理内容であり、図35はビデオデータ再生処理10Aが行われることで装飾図柄表示器34に表示される映像である。このビデオデータV10Aは装飾図柄遊技の背景映像として歩行映像と撃破映像と歩行映像を順に表示するものであり、VDPはビデオデータV10Aを再生開始した場合にはステップS501で歩行映像を表示開始し(図35のa参照)、ステップS502で左列の図柄要素と中列の図柄要素と右列の図柄要素のそれぞれの変動表示を通常パターンで開始する(図35のa参照)。
VDPはステップS502で左列〜右列のそれぞれの図柄要素の変動表示を開始すると、ステップS503でVRAMから左列の図柄要素の設定結果を検出し、ステップS504で左列の図柄要素の変動表示を左列の図柄要素の検出結果で停止する。そして、ステップS505でVRAMから右列の図柄要素の設定結果を検出し、ステップS506で右列の図柄要素の変動表示を右列の図柄要素の検出結果で停止する(図35のb参照)。これら左列の図柄要素および右列の図柄要素のそれぞれは装飾図柄が完全外れの組合せとなるように設定されたものであり、ステップS506で右列の図柄要素の変動表示が停止された場合にはリーチ状態とならない。
VDPはステップS506で右列の図柄要素の変動表示を停止すると、ステップS507で中列の図柄要素の変動表示を通常パターンから特別パターンに変更することで中列の図柄要素の変動表示に図柄要素(破)を追加し、ステップS508で左列の図柄要素および右列の図柄要素のそれぞれを消去する。そして、ステップS509でマスクMの絵柄を表示し(図35のc参照)、ステップS510で中列の図柄要素の変動表示を特別パターンから特別スローパターンに変更する(図35のc参照)。
VDPはステップS510で中列の図柄要素の変動表示を特別パターンから特別スローパターンに変更すると、ステップS511で中列の図柄要素の変動表示を図柄要素(破)で目標位置1に停止し(図35のd参照)、ステップS512で図柄要素(破)を目標位置1から目標位置2へ移動表示する(図35のe参照)。
VDPはステップS512で図柄要素(破)を目標位置2へ移動表示すると、ステップS513で図柄要素(壊)を目標位置3に表示し(図35のf参照)、ステップS514で図柄要素(壊)を目標位置3から目標位置4に移動表示する(図35のg参照)。そして、ステップS515でエフェクトEの絵柄を表示し(図35のh参照)、ステップS516で撃破映像を表示する(図35のi参照)。
VDPはステップS516の撃破映像の表示を終えると、ステップS517で歩行映像の表示を再開する。そして、ステップS518でVRAMから中列の図柄要素の設定結果を検出し、ステップS519で左列と中列と右列のそれぞれの図柄要素の検出結果を静止表示することで装飾図柄を完全外れの組合せで表示する(図35のj参照)。これら左列〜右列のそれぞれの図柄要素の静止表示はVRAMに再生停止コマンドが記録されていると判断されることで行われるものであり、VDPはステップS519で左列〜右列のそれぞれの図柄要素を静止表示した場合にはビデオデータ再生処理10Aを終える。
1回目の装飾図柄遊技の映像で中列の図柄要素の変動表示が図柄要素(破)で停止した場合には図柄要素(破)に図柄要素(壊)が映像上で組合されることでチャンス図柄(破壊)が成立し、チャンス図柄(破壊)が成立した場合には装飾図柄が完全外れの組合せで表示される。この1回目の装飾図柄遊技の映像でチャンス図柄(破壊)が成立した場合には2回目および3回目のそれぞれの装飾図柄遊技の映像でチャンス図柄(破壊)が成立して装飾図柄が完全外れの組合せとなる。
4回目の装飾図柄遊技の映像で演出制御回路60から表示制御回路70にビデオコマンド10Sが送信された場合には中列の図柄要素の変動表示が特別スローパターンで行われるものの図柄要素(破)で停止せず(図25/図26参照)、リーチ映像が表示されることなく装飾図柄が完全外れの組合せとなる。4回目の装飾図柄遊技の映像で演出制御回路60から表示制御回路70にビデオコマンド04が送信された場合およびビデオコマンド14が送信された場合のそれぞれには中列の図柄要素の変動表示が特別スローパターンで行われることで図柄要素(破)で停止し(図23/図24参照)、リーチ映像4が表示されることで装飾図柄が外れの組合せおよび大当りの組合せのいずれかとなる。
1回目〜3回目のそれぞれの装飾図柄遊技の映像でのチャンス図柄(破壊)の成立は4回目の装飾図柄遊技の映像でリーチ映像4が表示されると遊技者に予告するものであり、1回目〜3回目のそれぞれの装飾図柄遊技の映像でのチャンス図柄(破壊)が成立した場合には4回目の装飾図柄遊技の映像でチャンス図柄(破壊)が成立せずにリーチ映像1〜4がいずれも表示されない映像が低確率で表示され、4回目の装飾図柄遊技の映像でチャンス図柄(破壊)が成立してリーチ映像4に発展する映像が高確率で表示される。
上記実施例2によれば次の効果を奏する。
メイン制御回路40の保留番号4の保留データエリアのカウンタMC1の値に応じて変動開始コマンド04または変動開始コマンド14が選択されると先読みされた場合には1回目と2回目と3回目のそれぞれの装飾図柄遊技の映像で中列の図柄要素(1)〜(4)が図柄要素(破)を含んだ状態で変動表示される。この中列の変動表示は図柄要素(破)で停止されるものであり、中列の変動表示が図柄要素(破)で停止された場合には図柄要素(壊)が図柄要素(破)に映像上で組合されることでチャンス図柄(破壊)となる。従って、遊技者が図柄要素(破)を装飾図柄の組合せを構成するものであると誤認識した場合であっても図柄要素(破)に図柄要素(壊)が映像上で組合されることでチャンス図柄(破壊)とされることから連続予告がされたことを明確に認識できる。
上記実施例1〜2のそれぞれによれば次の効果を奏する。
図柄要素(破)が図柄要素(1)〜(4)のそれぞれと同一の高さ寸法に設定されているので、中列の図柄要素の変動表示が通常パターンと特別パターンと特別スローパターンのそれぞれで行われる場合に図柄要素(破)の図柄要素(1)〜(4)のそれぞれに対する視覚的な大きさのバランスが良好になる。しかも、中列の図柄要素の変動表示が図柄要素(破)で停止された場合に図柄要素(破)に図柄要素(壊)が組合されることでチャンス図柄(破壊)とされる。従って、チャンス図柄(破壊)が図柄要素(1)〜(4)のそれぞれに対して大きなものになるので、遊技者がチャンス図柄(破壊)を視覚的に認識し易くなる。
中列の図柄要素の変動表示が図柄要素(破)で目標位置1に停止された場合には図柄要素(破)が目標位置1から目標位置2に移動表示され、図柄要素(破)が目標位置1から目標位置2に移動表示されることで図柄要素(壊)を図柄要素(破)に映像上で組合せるための図柄要素(壊)の配置領域が大きくなるので、図柄要素(壊)を大きなサイズで表示できる。
上記実施例1〜2のそれぞれにおいては、図柄要素(壊)を図柄要素(破)に映像上で組合せる場合に図柄要素(破)に視覚的に接触した状態で表示しても良い。
上記実施例1〜2のそれぞれにおいては、図柄要素(破)を目標位置1から目標位置2に移動表示した後に図柄要素(壊)を図柄要素(破)の下側の配置領域内に初期サイズで表示し、図柄要素(壊)を配置領域内に初期サイズで表示した後に拡大しても良い。即ち、図柄要素(壊)が画面の後から前に向けて移動する映像を表示することで図柄要素(壊)を図柄要素(破)に映像上で組合せても良い。
上記実施例1〜2のそれぞれにおいては、中列の図柄要素の変動表示を図柄要素(破)で目標位置1に停止した場合に図柄要素(破)を目標位置1から目標位置1に比べて左側の目標位置に移動表示しても良い。この場合には図柄要素(壊)をマスクMの絵柄内の右端部の目標位置に表示した後に右から左に向けて移動表示することで図柄要素(破)に映像上で組合せると良い。
上記実施例1〜2のそれぞれにおいては、図柄要素(破)および図柄要素(壊)のそれぞれを相互に異なる高さ寸法で表示しても良い。
上記実施例1〜2のそれぞれにおいては、装飾図柄遊技の映像で左列および右列のそれぞれの図柄要素を表示せず、中列の1列のみの図柄要素を変動状態および変動停止状態で順に表示しても良い。この場合には大当りと判定されることで中列の図柄要素の変動表示を図柄要素(3)で停止し、外れと判定されることで中列の図柄要素の変動表示を図柄要素(1)(2)(4)のいずれかで停止すると良い。
上記実施例1〜2のそれぞれにおいては、図柄要素(壊)を偏の部分および旁の部分に分割しても良い。この場合には図柄要素(破)が目標位置1から目標位置2に移動表示された場合に図柄要素(破)の下側の配置領域内に偏の図柄要素および旁の図柄要素のそれぞれを表示し、偏および旁のそれぞれの図柄要素を現在位置から目標位置4に移動表示することで図柄要素(壊)を図柄要素(破)に映像上で組合せると良い。
上記実施例1〜2のそれぞれにおいては、中列の図柄要素を特別パターンおよび特別スローパターンのそれぞれで変動表示する場合に中列の図柄要素(1)〜(4)の4つのいずれかを図柄要素(破)に置換または4つのいずれかに図柄要素(破)を重ねても良い。
上記実施例1〜2のそれぞれにおいては、図23のステップS210と図25のステップS240と図34のステップS510のそれぞれで中列の図柄要素の変動表示を特別スローパターンで行う場合に図柄要素(破)を残りの図柄要素(1)〜(4)のそれぞれのスクロール方向とは異なる上から下へ移動表示しても良い。この場合には図柄要素(破)が残りの図柄要素(1)〜(4)の1つに接触することで残りの1つの図柄要素を破壊する映像を表示し、図柄要素(破)が残りの1つの図柄要素を破壊する映像を表示した場合に図柄要素(破)の移動表示を停止することで中列の図柄要素の変動表示を停止すると良い。
上記実施例2においては、保留番号2または保留番号3の先読みコマンドエリアに変動開始コマンド04および変動開始コマンド14のいずれかが記録されている場合に装飾図柄遊技の映像で図柄要素(破)に図柄要素(壊)を映像上で組合せることで連続予告を行っても良い。