JP5691580B2 - パワーモジュール用基板の製造装置および製造方法 - Google Patents

パワーモジュール用基板の製造装置および製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、大電流、高電圧を制御する半導体装置に用いられるパワーモジュール用基板の製造装置および製造方法に関する。
従来のパワーモジュールとして、セラミックス基板の一方の面に、回路層となる金属層が積層され、この回路層の上に半導体チップ等の電子部品がはんだ付けされるとともに、セラミックス基板の他方の面に放熱層となる金属層が形成され、この放熱層にヒートシンクが接合された構成のものが知られている。
また、特許文献1には、放熱層となる金属層を設けず、セラミックス基板に直接アルミニウム製のヒートシンクが接合されたヒートシンク付パワーモジュール用基板が提案されている。
セラミックス基板に回路層又は放熱層となる金属層を積層状態に接合する場合、特許文献2に示されるように、セラミックス基板にろう材を介して金属層を積層した積層体とクッションシートとをその厚さ方向に交互に重ねて、ばね等の付勢力を加えて加圧しながら加熱することにより、セラミックス基板と金属層とをろう付けする方法が知られている。
クッションシートは、セラミックス基板と金属層との接合面に圧力を均等に作用させるために用いられ、グラファイト製クッション層の両面にカーボン製緻密層が形成されている。
特開2008−205372号公報 特開2008−192823号公報
しかしながら、このようなパワーモジュール用基板の製造方法では、金属層をセラミックス基板にろう付けする際に、セラミックス基板と金属層との間から溢れ出たろう材の余剰分が、その表面張力により凝集することによって、金属層の側面を伝ってその表面に回り込むことがある。そして、このように表面に回り込んだろう材上に、さらに電子部品を接合すると、この接合時にろう材の組成成分の一部が溶融して、電子部品と回路層との接合部にボイド等が発生し、これらの接合信頼性を低下させるおそれがある。
さらに、金属層の表面に回り込んだろう材は、見栄えが悪く、外観品質を低減させるという問題もある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、電子部品を接合する際の接合信頼性を低下させたり、外観品質を低下させたりすることのないパワーモジュール用基板の製造装置および製造方法を提供する。
本発明のパワーモジュール用基板の製造装置は、第1ろう材を介在させてセラミックス基板と金属層とを積層してなる積層体を複数積み重ねた状態で厚さ方向に加圧する加圧装置と、グラファイト層の両面にカーボン層が第2ろう材によりろう付けされてなり、積み重ねられた複数の前記積層体間に配置されるクッションシートとを備え、前記セラミックス基板と前記金属層とをろう付けしてパワーモジュール用基板を製造する装置であって、前記第2ろう材は、前記金属層を形成する材質よりも酸素との親和性が高く、接合時の真空度における蒸発温度が前記第1ろう材の固相線温度よりも低い金属材料を含んだAl系の合金で形成されていることを特徴とする。
第1ろう材の溶融時には第2ろう材に含まれる上記金属材料も溶融しており、その金属材料が金属層の側面に蒸着して酸化することにより酸化膜が形成される。この酸化膜は、金属層の側面における溶融した第1ろう材の濡れ性を低下させる。このように、金属層の側面に酸化膜を形成しながら、または形成した後に、第1ろう材が溶融してセラミックス基板と金属層とがろう付けされるので、溶融した第1ろう材が、金属層の側面を伝ってその表面に回り込むのを防ぐことができる。したがって、回路層と電子部品との接合信頼性を低下させたり、パワーモジュール用基板の外観品質を低下させたりすることを防止することができる。
また、本発明のパワーモジュール用基板の製造装置において、前記第2ろう材は、前記グラファイト層と前記カーボン層との積層面の外周部を避けて中央部に設けられているとよい。
第2ろう材は、グラファイト層とカーボン層との積層面の外周部を避けて中央部に設けられていることから、第2ろう材の溶融時においても、その積層面を越えて外部まで流出することが防止されており、繰り返し使用しても、良好な取扱性を維持することができる。
また、本発明のパワーモジュール用基板の製造装置において、前記第2ろう材に含まれる前記金属材料はマグネシウムであるとよい。
マグネシウム(Mg)を含んだ第2ろう材を用いることで、第1ろう材が溶融するよりも先にマグネシウムを蒸発させて酸化膜を形成させることができる。
さらに、本発明のパワーモジュール用基板の製造装置において、前記第2ろう材は、Al−Si−Mg系合金のろう材であるとよい。
第1ろう材よりも第2ろう材の融点を低くすることができるので、第1ろう材の溶融前に確実に酸化膜を形成することができる。
また、本発明のパワーモジュール用基板の製造方法は、第1ろう材を介在させてセラミックス基板と金属層とを積層した積層体と、グラファイト層の両面にカーボン層が第2ろう材によりろう付けされてなるクッションシートとを交互に積層し、これらを厚さ方向に加圧および加熱することにより前記セラミックス基板と前記金属層とをろう付けするパワーモジュール用基板の製造方法であって、前記金属層を形成する材質よりも酸素との親和性が高く、接合時の真空度における蒸発温度が前記第1ろう材の固相線温度よりも低い金属材料を含んだAl系の合金で形成される第2ろう材を、前記グラファイト層と前記カーボン層との積層面に設けておき、前記セラミックス基板と前記金属層とをろう付けする際の加熱により前記第2ろう材を溶融させることを特徴とする。
本発明によれば、ろう材が金属層の側面を伝って表面に回り込むのを防ぐことができるので、金属層と電子部品との接合信頼性を低下させたり、パワーモジュール用基板の外観品質を低下させたりすることを防止することができる。
パワーモジュール用基板を用いたパワーモジュールを示す縦断面図である。 本発明のパワーモジュール用基板の製造装置を示す側面図である。 パワーモジュール用基板の製造方法を説明する要部断面図である。 第2ろう材の積層範囲を説明する図である。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、この発明により製造されるパワーモジュール用基板3を適用したパワーモジュール1を示している。この図1のパワーモジュール1は、セラミックス基板2を有するパワーモジュール用基板3と、パワーモジュール用基板3の表面に搭載された半導体チップ等の電子部品4と、パワーモジュール用基板3の裏面に接合されたヒートシンク5とから構成される。
パワーモジュール用基板3は、セラミックス基板2の両面に金属層6,7が積層されており、その一方の金属層6が回路層となり、その表面に電子部品4が接合される。また、他方の金属層7は放熱層とされ、その表面にヒートシンク5が取り付けられる。
セラミックス基板2は、例えば、AlN(窒化アルミニウム)、Si(窒化珪素)等の窒化物系セラミックス、もしくはAl(アルミナ)等の酸化物系セラミックスにより矩形状に形成され、その厚さは例えば0.635mmとされる。
金属層6,7は、いずれも純度99.90質量%以上のアルミニウムが用いられ、JIS規格では、1N90(純度99.90質量%以上:いわゆる3Nアルミニウム)又は1N99(純度99.99質量%以上:いわゆる4Nアルミニウム)を用いることができる。
このパワーモジュール用基板3は、放熱層となる金属層7に緩衝機能を持たせたるため、回路層となる金属層6よりも肉厚に形成されたものを用いている。
本実施形態のパワーモジュール用基板3においては、例えば、回路層となる金属層6の厚さは0.6mmとされ、放熱層となる金属層7の厚さが1.5mmとされて、いずれも矩形状に形成されている。
これら金属層6,7は、プレス加工により所望の外形に打ち抜いたものをセラミックス基板2に接合するか、あるいは、平板状のものをセラミックス基板2に接合した後に、エッチング加工により所望の外形に形成するか、いずれの方法も採用することができる。
セラミックス基板2と回路層及び放熱層となる金属層6,7とは、Al−Si系、Al−Si−Mg系合金等の第1ろう材30aによりろう付けされている。例えば、Al−Si系合金のろう材としては、Siを5.5〜10.5質量%含み、残部がAlとされた材質を採用することができ、Al−Si−Mg系合金のろう材としては、Siを0.3〜1.7質量%、Mgを0.2〜1.4質量%含み、残部がAlとされた材質を採用することができる。これらのろう材の融点は、861〜927Kとされる。
なお、金属層6と電子部品4との接合には、Sn−Ag−Cu系,Zn−Al系もしくはPb−Sn系等のはんだ材が用いられる。図中符号8がそのはんだ接合層を示す。また、電子部品4と金属層6の端子部との間は、アルミニウム等からなるボンディングワイヤ(図示略)により接続される。
一方、ヒートシンク5は、その形状等は特に限定されないが、アルミニウム合金の押し出し成形によって形成され、その長さ方向に沿って冷却水を流通させるための多数の流路16が形成されている。
放熱層となる金属層7とヒートシンク5との間の接合法としては、Al−Si系、Al−Ge系、Al−Cu系、Al−Mg系またはAl−Mn系等の合金のろう材によるろう付け法や、Al−Si系のろう材にフラックスを用いたノコロックろう付け法、金属層およびヒートシンクにNiめっきを施し、Sn−Ag−Cu系、Zn−AlもしくはPb−Sn系等のはんだ材によりはんだ付けする方法が用いられ、あるいは、シリコングリースによって密着させた状態でねじによって機械的に固定される。図1では、ろう付けした例を示している。
このパワーモジュール1に用いられているパワーモジュール用基板3の製造装置100について、本発明に係る実施形態を説明する。
図2に示すように、パワーモジュール用基板の製造装置100は、ろう材箔(図示略)を介してセラミックス基板2と金属層6,7とを積層してなる積層体30の両面に配置されるクッションシート40と、これら積層体30とクッションシート40とを積み重ねた状態で、図に矢印Aで示すように厚さ方向に加圧する加圧装置110と、加熱炉(図示略)とを備えた構成とされる。
加圧装置110は、ベース板111と、ベース板111の上面の四隅に垂直に取り付けられたガイドポスト112と、これらガイドポスト112の上端部に固定された固定板113と、これらベース板111と固定板113との間で上下移動自在にガイドポスト112に支持された押圧板114と、固定板113と押圧板114との間に設けられて押圧板114を下方に付勢するばね115とを備えている。
固定板113および押圧板114は、ベース板111に対して平行に配置されている。積層体30およびクッションシート40は、ベース板111と押圧板114との間に交互に積層されて、ばね115の付勢力によって積層体30の厚さ方向(積層方向)に加圧される。なお、ばね115の付勢力による積層体30に対する押圧力は、0.5×10〜5×10Paである。
クッションシート40は、加圧装置110における付勢力を均一に各積層体30に対して伝えるために配置される。クッションシート40は、図3に示すように、第2ろう材40aを介して積層されたグラファイト層41とカーボン層42とをろう付けすることにより形成されている。
グラファイト層41は、鱗片状のグラファイト薄膜が複数枚雲母のように貼りついて構成されたものであり、天然黒鉛を酸処理した後にシート状に成形してロール圧延してなるものである。この場合、グラファイト層41の熱膨張係数は、その表面に平行な方向では、5×10−6/℃程度であるが、表面に直交する方向(積層方向)では、およそ2×10−4/℃と大きいものである。
また、カーボン層42は、薄膜のカーボン板によって構成されており、3000℃程度の高温で焼成したものである。
つまり、クッションシート40は、未焼成のグラファイト層41の両面に、焼成してなるカーボン層42が配置された構成であり、内部のグラファイト層41はかさ密度が0.5Mg/m以上1.3Mg/m以下で軟質であるが、表面のカーボン層42はかさ密度が1.6Mg/m以上1.9Mg/m以下の比較的硬質で平滑な平面に形成される。
なお、グラファイト層41の厚みは0.5mm以上5.0mm以下とされ、両面のカーボン層42の厚みは0.5mm以上5.0mm以下とされる。また、グラファイト層41及びカーボン層42は、33mm×66mmの矩形状に形成されている。
そして、これらグラファイト層41とカーボン層42とのろう付けに用いられる第2ろう材40aは、金属層6,7を形成する材質よりも酸素との親和性が高く、接合時の真空度における蒸発温度が、第1ろう材30aの固相線温度よりも低い金属材料を含んで形成される。
このような第2ろう材40aとしては、Al−Si−Mg系合金、Al−Mg系合金、Al−Zn−Mg系合金、Al−Zn系合金、Al−Cu系合金もしくはAl−Cu−Si系合金等といったAl系の合金が挙げられる。例えば、Siを0.45質量%、Mgを3.5質量%含み、残部をAlとするAl−Si−Mg系合金(融点866〜916K)や、Siを0.8質量%、Mgを0.7質量%含み、残部をAlとするAl−Si−Mg系合金(融点889〜927K)を採用することができる。
また、第2ろう材40aは、厚さが5〜50μmとされており、図3及び図4に示すように、グラファイト層41とカーボン層42との積層面において、その外周部を避けて中央部に設けられており、第2ろう材40aの溶融時に、厚さ方向に加圧されることによって第2ろう材40aが押し広げられても、グラファイト層41とカーボン層40との積層面を越えて外部まで流出することがないように設定されている。この場合、図4に示すように、グラファイト層41及びカーボン層42の長辺寸法をx、短辺寸法をyとして表すと、第2ろう材40aの寸法は各層よりも小さい長辺0.7〜0.9x、短辺0.7〜0.9yに形成されている。
このように形成されたクッションシート40と積層体30とを交互に積層し、これらを厚さ方向に保持する加圧装置110ごと加熱炉に入れて所定のろう付け温度で加熱することにより、各積層体30のセラミックス基板2と金属層6,7とをろう付けして、パワーモジュール用基板3を製造することができる。
この際、金属層6,7は、セラミックス基板2の表裏面からそれぞれ立ち上がる側面のみが露出し、この他の表裏面はその全域がセラミックス基板2およびクッションシート40により覆われている。加熱炉内を加熱する過程において、例えば、第2ろう材40aがAi−Si−Mg系合金からなる場合、金属層6,7よりも酸素との親和性が高く、接合時の真空度(1.0×10−2〜10−3Pa)における蒸発温度が第1ろう材30aの固相線温度よりも低い金属材料であるマグネシウム(Mg、真空度1.0×10−1Paにおける蒸発温度823K)が蒸発して、金属層6,7の各側面に蒸着して酸化することにより酸化膜50(MgO膜)が形成される。そして、金属層6,7の側面に酸化膜50を形成しながら、または形成した後に、第1ろう材30aが溶融することにより、セラミックス基板と金属層6,7とがろう付けされるが、酸化膜50は、金属層6,7に対する溶融状態の第1ろう材30aの濡れ性を低下させるので、セラミックス基板2と金属層6,7との間から溢れ出た第1ろう材30aが金属層6,7を伝って、その表面に回り込むのを防止することができる。
したがって、回路層となる金属層6と電子部品4との接合信頼性を低下させたり、パワーモジュール用基板の外観品質を低下させたりすることを防止することができる。さらに、放熱層となる金属層7の側面にも酸化膜50が形成され、金属層7の表面に第1ろう材30aが回り込むのが防止されているので、金属層7とヒートシンク5との接合信頼性も向上させることができる。
また、クッションシート40は、第2ろう材40aによりグラファイト層41とカーボン層42とがろう付けされており、取扱性が向上している。第2ろう材40aは、セラミックス基板2と金属層6,7との接合時に加熱されて溶融するが、第2ろう材40aはグラファイト層41とカーボン層42との積層面の外周部を避けて中央部に設けられていることから、その積層面を越えて外部まで流出することが防止されており、繰り返し使用しても、良好な取扱性を維持することができる。
本発明の効果確認のために、上記実施形態の構成を用いて、第1ろう材をAl−Si系合金(Siを7.5質量%含み、残部がAlとされる。融点850〜927K)、第2ろう材をAl−Si−Mg系合金(Siを0.45質量%、Mgを3.5質量%含み、残部がAlとされる。融点866〜916K)として、パワーモジュール用基板を製造し、評価を行った。
積層体は、板厚0.635mmの窒化アルミニウムからなる一辺が30mmの正方形のセラミックス基板の両側に、24mm角の第1ろう材を介して28mm角の金属層(回路層の厚み0.6mm、放熱層の厚み1.5mm)を配置したものとした。また、クッションシートとしては、第2ろう材によって厚さ1mmのグラファイト層の両側に厚さ1mmのカーボン層をろう付けした35mm角のものを用いた。第2ろう材は、グラファイト層及びカーボン層の外周部の幅7mmの領域を避けて28mm角の範囲で形成した。そして、各積層体の両面にクッションシートを積層して、加圧装置のベース板と押圧板との間に配置して加圧した状態で、真空度1.0×10−2〜10−3Pa、866〜930Kの加熱炉内に30〜120分間装入し、パワーモジュール用基板を製造した。
その結果、パワーモジュール用基板を構成する金属層の側面及び表面に第1ろう材の付着は認められなかった。また、製造したパワーモジュール用基板に電子部品をはんだ付けしたところ、電子部品と回路層との接合部にボイドの発生もなく、接合信頼性の低下も認められなかった。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態においては、グラファイト層とカーボン層とを第2ろう材により予めろう付けしたクッションシートを用いたが、最初のパワーモジュール用基板の製造時に、積層体の接合と同時に、クッションシートをろう付けする構成としてもよい。
また、クッションシートは、上記実施形態のように、グラファイト層の両面にそれぞれカーボン層を設けた三層構造のものだけではなく、さらに複数のグラファイト層とカーボン層とを交互に積層して、例えば五層構造等で構成してもよい。また、クッションシートを複数重ねる場合に、全てのクッションシートを同一構成のものとしなくてもよく、グラファイト層の厚いクッションシートや、グラファイト層の薄いクッションシート等が混在していてもよい。
また、上記実施形態では、金属層に純度99.90%以上のアルミニウムを用いたが、純度99%以上のアルミニウム又はアルミニウム合金を用いてもよい。また、回路層及び放熱層となる金属層に同じ材質のものを用いたが、両金属層はこれに限定されるものではなく、回路層及び放熱層を別々の材質としてもよい。例えば、放熱層にアルミニウムを用い、回路層に銅を用いる構成とすることができる。
さらに、上記の実施形態においては、セラミックス基板の両面に回路層及び放熱層となる金属層を積層してパワーモジュール用基板を構成し、その放熱層にヒートシンクを取り付ける構成としていたが、放熱層を設けずにセラミックス基板の裏面に直接ヒートシンクをろう付け等により接合してパワーモジュール用基板を構成してもよい。
1 パワーモジュール
2 セラミックス基板
3 パワーモジュール用基板
4 電子部品
5 ヒートシンク
6,7 金属層
8 はんだ接合層
16 流路
30 積層体
30a 第1ろう材
40 クッションシート
40a 第2ろう材
41 グラファイト層
42 カーボン層
50 酸化膜
100 パワーモジュール用基板の製造装置
110 加圧装置
111 ベース板
112 ガイドポスト
113 固定板
114 押圧板
115 ばね


Claims (5)

  1. 第1ろう材を介在させてセラミックス基板と金属層とを積層してなる積層体を複数積み重ねた状態で厚さ方向に加圧する加圧装置と、グラファイト層の両面にカーボン層が第2ろう材によりろう付けされてなり、積み重ねられた複数の前記積層体間に配置されるクッションシートとを備え、前記セラミックス基板と前記金属層とをろう付けしてパワーモジュール用基板を製造する装置であって、前記第2ろう材は、前記金属層を形成する材質よりも酸素との親和性が高く、接合時の真空度における蒸発温度が前記第1ろう材の固相線温度よりも低い金属材料を含んだAl系の合金で形成されていることを特徴とするパワーモジュール用基板の製造装置。
  2. 前記第2ろう材は、前記グラファイト層と前記カーボン層との積層面の外周部を避けて中央部に設けられていることを特徴とする請求項1記載のパワーモジュール用基板の製造装置。
  3. 前記第2ろう材に含まれる前記金属材料はマグネシウムであることを特徴とする請求項1記載のパワーモジュール用基板の製造装置。
  4. 前記第2ろう材は、Al−Si−Mg系合金のろう材であることを特徴とする請求項2記載のパワーモジュール用基板の製造装置。
  5. 第1ろう材を介在させてセラミックス基板と金属層とを積層した積層体と、グラファイト層の両面にカーボン層が第2ろう材によりろう付けされてなるクッションシートとを交互に積層し、これらを厚さ方向に加圧および加熱することにより前記セラミックス基板と前記金属層とをろう付けするパワーモジュール用基板の製造方法であって、前記金属層を形成する材質よりも酸素との親和性が高く、接合時の真空度における蒸発温度が前記第1ろう材の固相線温度よりも低い金属材料を含んだAl系の合金で形成される第2ろう材を、前記グラファイト層と前記カーボン層との積層面に設けておき、前記セラミックス基板と前記金属層とをろう付けする際の加熱により前記第2ろう材を溶融させることを特徴とするパワーモジュール用基板の製造方法。
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