JP5691357B2 - 半導体デバイス形成用基板の製造方法及びドライエッチング方法 - Google Patents

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Description

この発明は半導体デバイス形成用基板の製造方法及びドライエッチング方法に関する。
薄膜トランジスタといった半導体デバイスを備える液晶表示装置を製造する際には、まず、薄膜トランジスタ、走査線、データ線等が形成された素子形成領域が透明絶縁性基板上にマトリックス状に多数区画形成されている第一マザーガラス基板と、共通電極が形成された共通電極形成領域が透明絶縁性基板上にマトリックス状に多数区画形成された第二マザーガラス基板と、を互いに対応する素子形成領域と共通電極形成領域とが相対向するように貼り合わせる。
次いで、貼り合わされた一対のマザーガラス基板を、素子形成領域と対応する共通電極形成領域とをそれぞれ含むようにカットし、次いで、一対のマザーガラス基板の間に液晶を封入する。このように、液晶表示装置は一対のマザーガラス基板から多数個一括で製造される。
特開2008−200642
ところで、半導体デバイス形成用基板である第一のマザーガラス基板を製造する際に、透明絶縁性基板の一面に成膜された絶縁膜上の素子形成領域の外側に、複数の素子形成領域に亘って沿うようにして設けられた帯状の部分を含むレジスト膜が形成されることがある。そのような場合、当該絶縁膜をドライエッチングして除去する際に、帯状の部分を含むレジスト膜に隣接する部分の絶縁膜のエッチング速度が遅くなる現象が生じる。
それが原因で、素子形成領域内において部分的に絶縁膜のエッチングが完了せず、結果として不良品が作製され、第一のマザーガラス基板と第二のマザーガラス基板とを張り合わせた後に、貼り合わされた一対の第一のマザーガラス基板及び第二のマザーガラス基板をカットすることで製造される表示装置の歩留まりが悪くなってしまう。
そこで、本発明は絶縁膜上に形成されたレジスト膜の際まで絶縁膜を除去できる半導体デバイス形成用基板の製造方法及びドライエッチング方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明に係る半導体デバイス形成用基板の製造方法は、所定の領域に半導体を含むデバイスが配列された半導体デバイス形成用基板の製造方法であって、半導体層が成膜された基板上に窒化シリコンを含む絶縁膜を成膜する第1の工程と、前記絶縁膜がレジスト膜から部分的に露出するように、前記レジスト膜をパターニングする第2の工程と、前記レジスト膜から露出されている前記絶縁膜を、COF2と酸素とを含む混合ガスをエッチングガスに用いたドライエッチングにより除去する第3の工程と、前記レジスト膜を剥離する第4の工程と、を有し、前記第3の工程は、前記COF2と前記酸素との流量比(COF2/酸素)第1の値に設定して、前記所定の領域の外周に形成された帯状のレジスト膜に隣接する前記絶縁膜のエッチングスピードを、前記所定の領域上の前記絶縁膜のエッチングスピードよりも速くした第一のドライエッチング工程と、前記COF2と前記酸素との流量比前記第1の値よりも大きい第2の値に設定して、前記所定の領域上の前記絶縁膜のエッチングスピードを、前記第一のドライエッチング工程における前記所定の領域上の前記絶縁膜のエッチングスピードよりも速くした第二のドライエッチング工程と、を含むことを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明に係る半導体デバイス形成用基板の製造方法は、請求項1に記載の発明であって、前記半導体層が成膜された基板は、半導体を含むデバイスが配列される領域である素子形成領域を備え、前記第3の工程は、前記素子形成領域で前記第一のドライエッチング工程における前記絶縁層のエッチング速度よりも前記第二のドライエッチング工程における前記絶縁層のエッチング速度の方が速くなるように、前記第一のドライエッチング工程及び前記第二のドライエッチング工程を行なうことを特徴するものである。
請求項3に記載の発明に係るシリコン化合物膜の半導体デバイス形成用基板の製造方法は、請求項2に記載の発明であって、前記デバイスはチャネル保護膜型の薄膜トランジスタであって、前記第3の工程は、前記素子形成領域において前記半導体層上に前記絶縁膜からなるチャネル保護膜を形成する工程を含むことを特徴とするものである。
請求項4の記載の発明に係る半導体デバイス形成用基板の製造方法は、請求項3に記載の発明であって、前記薄膜トランジスタは表示装置が有する画素電極に送られるデータ信号のON、OFFを制御するために設けられたものであることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明に係る半導体デバイス形成用基板の製造方法は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明であって前記第3の工程は、前記半導体層をエッチングストッパーとして前記絶縁膜をドライエッチングして前記半導体層を露出させる工程を含むことを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明に係る半導体デバイス形成用基板の製造方法は、請求項1〜5のいずれかに記載の発明であって、前記半導体層は真性アモルファスシリコンからなることを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明に係る半導体デバイス形成用基板の製造方法は、請求項1〜6のいずれかに記載の発明であって、前記第3の工程は、前記半導体層が成膜された基板に第一のドライエッチング工程を施した後に、第二のドライエッチング工程を施すことを特徴とするものである。
請求項8に記載の発明に係る半導体デバイス形成用基板の製造方法は、請求項1〜6のいずれかに記載の発明であって、前記第3の工程は、前記半導体層が成膜された基板に第二のドライエッチング工程を施した後に、第一のドライエッチング工程を施すことを特徴とするものである。
請求項9に記載の発明に係る半導体デバイス形成用基板の製造方法は、請求項1〜8のいずれかに記載の発明であって、前記絶縁膜をドライエッチングする工程は、15Pa以上50Pa以下の環境下で行うことを特徴徴とするものである。
請求項10に記載の発明に係る半導体デバイス形成用基板の製造方法は、請求項1〜9のいずれかに記載の発明であって、前記レジスト膜はポジ型であることを特徴とするものである。
請求項11に記載の発明に係る半導体デバイス形成用基板の製造方法は、請求項1〜10のいずれかに記載の発明であって、前記エッチングガスはさらにN2、Ar又はHeを含むことを特徴とするものである。
請求項12に記載の発明に係る半導体デバイス形成用基板の製造方法は、請求項1〜11のいずれかに記載の発明であって、前記第一のドライエッチング工程は、前記絶縁膜の面積1m2に対して前記COF2の流量は0sccm超1000sccm未満に設定し、前記酸素の流量は前記COF2の流量の2倍以上と設定し、前記第二のドライエッチング工程は、前記絶縁膜の面積1m2に対して前記COF2の流量は1000sccm以上に設定し、前記酸素の流量は前記COF2の流量の1倍以上2倍未満と設定することを特徴とするものである。
請求項13に記載の発明に係るドライエッチング方法は、窒化シリコンを含む絶縁膜の上面に形成されたレジスト膜から露出されている前記絶縁膜を、COF2と酸素とを含む混合ガスをエッチングガスに用いたドライエッチングにより除去するドライエッチング方法であって、前記COF2と前記酸素との流量比(COF2/酸素)第1の値に設定して、前記所定の領域の外周に形成された帯状のレジスト膜に隣接する前記絶縁膜のエッチングスピードを、前記所定の領域上の前記絶縁膜のエッチングスピードよりも速くした第一のドライエッチング工程と、前記COF2と前記酸素との流量比前記第1の値よりも大きい第2の値に設定して、前記所定の領域上の前記絶縁膜のエッチングスピードを、前記第一のドライエッチング工程における前記所定の領域上の前記絶縁膜のエッチングスピードよりも速くした第二のドライエッチング工程と、を含むことを特徴とするものである。
請求項14に記載の発明に係るドライエッチング方法は、請求項13に記載の発明であって、前記第一のドライエッチング工程は、前記絶縁膜の面積1m2に対して前記COF2の流量は0sccm超1000sccm未満に設定し、前記酸素の流量は前記COF2の流量の2倍以上と設定し、前記第二のドライエッチング工程は、前記絶縁膜の面積1m2に対して前記COF2の流量は1000sccm以上に設定し、前記酸素の流量は前記COF2の流量の1倍以上2倍未満と設定することを特徴とするものである。
本発明によれば絶縁膜上に形成されたレジスト膜の際まで絶縁膜を除去することができる半導体デバイス形成用基板の製造方法及びドライエッチング方法を提供できる。
この発明に係る製造方法により製造されたTFT基板の概略摸式平面図。 図1に示すTFT基板のA領域における拡大概略摸式平面図。 図2のB領域における拡大概略摸式平明図。 図3のIV−IV線に沿った矢視断面図。 図1に示すTFT基板の製造方法の一例において、当初の工程のIV−IV線に沿った矢視断面図。 図5に続く工程のIII−III線に沿った矢視断面図。 図6に続く工程のIII−III線に沿った矢視断面図。 図7に続く工程のIII−III線に沿った矢視断面図。 図8に続く工程のIII−III線に沿った矢視断面図。 図9に続く工程のIII−III線に沿った矢視断面図。 図10に続く工程のIII−III線に沿った矢視断面図。 図11に続く工程のIII−III線に沿った矢視断面図。 図12に続く工程のIII−III線に沿った矢視断面図。 図13に続く工程のIII−III線に沿った矢視断面図。 図5に示す工程時における製造途中のTFT基板の全体を示す概略摸式平面図。 図6に示す工程時における製造途中のTFT基板の全体を示す概略摸式平面図。 図7に示す工程時における製造途中のTFT基板の全体を示す概略摸式平面図。 図8に示す工程時における製造途中のTFT基板の全体を示す概略摸式平面図。 帯状のレジスト膜に隣接する領域の薄膜トランジスタのみをエッチングした時の製造途中のTFT基板の全体を示す概略摸式平面図。 帯状のレジスト膜に隣接する領域の薄膜トランジスタのみをエッチングした時のエッチング結果図。 本発明で用いたドライエッチング装置の一例の概略構成図。 本発明の比較例の概略摸式平面図。 本発明の工程図。
図1はこの発明の半導体デバイス形成用基板の製造方法を含む方法によって形成された第一のマザーガラス基板(TFT基板1)の概略摸式平面図を示している。このTFT基板1のデバイス製造領域3には、透明絶縁性基板に薄膜トランジスタ、走査線、データ線等が形成された素子形成領域20がマトリックス状に多数区画形成されている。このデバイス製造領域3の外周、即ちTFT基板1の外周縁部にはデバイスの非素子形成領域である周辺領域4が形成されている。
このTFT基板1は、共通電極が形成された共通電極形成領域が透明絶縁性基板上にマトリックス状に多数区画形成された第二のマザーガラス基板(共通電極基板)(図示せず)に、互いに対応する素子形成領域と共通電極形成領域同士とが相対向するように貼り合わせられる。
次いで、素子形成領域と対応する共通電極形成領域をそれぞれ含むようにカットし、次いで、TFT基板1と共通電極基板との間に液晶を封入する。このように、液晶表示装置は一対のTFT基板1および共通電極基板から多数個一括で製造される。
次に、TFT基板1に設けられた素子形成領域20について図2を用いて説明する。図2は図1に示すTFT基板1のA領域における一つの素子形成領域20を拡大した概略模式平面図である。
この素子形成領域20の表示領域57内には、行及び列方向に配列させて画素を形成する複数の画素電極11と、複数の画素電極11のそれぞれと、それぞれ接続された複数の薄膜トランジスタ10と、各行の複数の薄膜トランジスタ10にそれぞれゲート信号を供給する複数の走査線52と、各列の複数の薄膜トランジスタ10にそれぞれデータ信号を供給する複数の信号線53とが設けられている。この薄膜トランジスタ10によって画素電極11に印加されるデータ信号のON、OFFを制御している。
また、表示領域57の外側には、複数の走査線52または複数の信号線53のうちいずれか1つにそれぞれ接続された複数の引き回し配線51が形成されている。複数の引き回し配線51のうち走査線52に接続された引き回し配線51の各端部が、駆動回路が搭載される駆動回路搭載領域56に配置されてゲート端子55を形成し、複数の引き回し配線51のうち信号線53に接続された引き回し配線51の各端部も、駆動回路搭載領域56に配置されてデータ端子54を形成している。
また、本実施例で用いられている素子形成領域20には画素電極および薄膜トランジスタが4×4でマトリックス状に形成されているが、自由に薄膜トランジスタ10および画素電極11の数を変更することが出来るのはもちろんである。
また、図3は図2に示す素子形成領域20のB領域における拡大概略摸式平面図である。図3に示すように画素電極11は薄膜トランジスタ10を介して走査線52及び信号線53と接続されて配置されている。
また、図4は図3におけるIV−IV線に沿った矢視断面図である。この素子形成領域20に形成された薄膜トラジスタ10の構造を図4を用いて以下に説明する。この素子形成領域20には、ガラス基板100の上面の所定の箇所にクロム等の金属からなるゲート電極102が設けられており、ゲート電極102の上面およびガラス基板100の上面には絶縁膜である窒化シリコンからなるゲート絶縁層103が設けられている。
ゲート電極102上におけるゲート絶縁層103の上面にはゲート電極102を覆うように半導体層である真性アモルファスシリコンからなる半導体薄膜104が設けられている。半導体薄膜104の上面には絶縁膜である窒化シリコンからなるチャネル保護膜105が設けられている。
チャネル保護膜105の上面両側およびその両側における半導体薄膜104の上面には半導体層であるn型アモルファスシリコンからなるオーミックコンタクト層106、107が設けられている。オーミックコンタクト層106、107の各上面にはクロム等の金属からなるソース電極108およびドレイン電極109が設けられている。
ここで、ゲート電極102、ゲート絶縁層103、半導体薄膜104、チャネル保護膜105、オーミックコンタクト層106、107、ソース電極108およびドレイン電極109により、逆スタガ型でチャネル保護膜型の薄膜トランジスタ10が構成されている。
ゲート絶縁層103の上面の一部およびソース電極108の上面の一部にはITOからなる画素電極11が設けられている。チャネル保護膜105、ソース電極108、ドレイン電極109、画素電極11およびゲート絶縁層103の各上面には絶縁膜である窒化シリコンからなるオーバーコート膜112が設けられている。この場合、画素電極11の周辺部以外の領域に対応する部分におけるオーバーコート膜112には開口部113が設けられている。
次に、このTFT基板1の製造方法について説明する。尚、TFT基板1のA領域における一つの素子形成領域20について以下に説明するが、TFT基板1に設けられる全ての素子形成領域20において以下に記載する処理と同様の処理が同時になされる。
まず、図5に示すように、ガラス基板100(基板)の上面の所定の箇所に、スパッタ法により成膜されたクロム等からなる金属膜をフォトリソグラフィ法によりパターニングすることにより、ゲート電極102が形成される。以上の工程を電極形成工程500とする。
次に、ゲート電極102の上面およびガラス基板100の上面に、プラズマCVD法により、窒化シリコンからなるゲート絶縁層103、真性アモルファスシリコンからなる半導体薄膜形成用膜121および窒化シリコンからなるチャネル保護膜形成用膜122を連続して成膜する。この時点での製造途中のTFT基板1の全体を示す概略摸式平面図を図15に示す。以上の工程を薄膜形成工程501とする。
図15に示すように、このTFT基板1は、素子形成領域20が複数形成されたデバイス製造領域3及び周辺領域4を有している。この時点では、ガラス基板100の全面を覆うようにして窒化シリコンからなるチャネル保護膜形成用膜122が成膜されている。
次に、図6に示すように、スクリーン印刷法、スピンコート法等により塗布された有機物を主成分とする感光性皮膜材料であるレジスト膜をフォトリソグラフィ法によりパターニングすることにより、チャネル保護膜形成用膜122の上面のチャネル保護膜5形成領域にチャネル保護膜パターニング用レジスト膜123(第一レジスト膜)を形成する。
この時点での製造途中のTFT基板1の全体を示す概略摸式平面図を図16に示す。素子形成領域20において、チャネル保護膜105が形成される領域に対応するように、素子形成領域20のそれぞれに複数のチャネル保護膜パターニング用レジスト膜123が形成され、チャネル保護膜105が形成される領域以外の領域7(第一露出領域)においてはチャネル保護膜形成用膜122が露出している。
また、周辺領域4には、周辺領域4の一部の領域8(第二露出領域)を露出するように複数の素子形成領域に亘って沿うようにして設けられた帯状の部分を含むレジスト膜200(第二レジスト膜)が形成される。
このような帯状のレジスト膜200が製造途中のTFT基板1の外周縁部に枠状に形成される理由を以下に説明する。まず、ガラス基板100の外周縁部は半導体層や絶縁膜層を均一に成膜することができない。従って、様々な薄膜を膜厚や形状を精密に制御し積層することで形成される薄膜トランジスタが配置される素子形成領域20はTFT基板1の外周縁部に形成されることはない。
チャネル保護膜パターニング用レジスト膜123は最初、スクリーン印刷法、スピンコート法等によりガラス基板100の全面に成膜され、次いでフォトリソグラフィ法によりパターニングされる。ここで、そのパターニングの際に行なう露光回数が多くなるとTFT基板1の製造工程数が増えてしまう。
そこで、周辺領域4については素子形成領域20が設けられることは無いので、周辺領域4に形成されたレジスト膜に対してわざわざ露光するようなことはない。
ところで、レジスト膜にはポジ型のものとネガ型のものがある。ネガ型のレジスト膜は露光されると現像液に対する溶解性が弱くなり、現像後に露光部分が残る。対して、ポジ型のレジスト膜は露光されると現像液に対する溶解性が強くなり、現像後に露光部分が除去される。
ここで、ネガ型のレジスト膜の現像は非水溶性の有機溶剤を用いなくてはならず、現像後にその有機溶剤をアルコールのような水溶性の溶剤で濯ぎ、次いで、そのアルコールを水で濯ぐ工程が必要となる。従って、利用するには複数の処理工程を経なくてはいけない。また環境面や扱いの面でも注意を払う必要がある。これに対してポジ型のレジスト膜はアルカリ溶液で現像するのですすぎは水だけでよい。またネガ型のレジスト膜よりもポジ型のレジスト膜を用いた方が解像度は高くなる。
以上から、薄膜トランジスタなどの半導体デバイスが形成されるTFT基板の製造のように非常に精密なパターニング制御が必要な場合にはポジ型のレジスト膜が用いられる。
前述したように周辺領域4に設けられたレジスト膜に対しては露光を行なわない。ポジ型のレジスト膜は露光されないと現像液に対して溶解性は弱い。よって、図15に記載するように製造途中のTFT基板1の外周縁部に帯状のレジスト膜200が形成されることとなる。
また、デバイス製造領域3を露光する際に、光が照射される露光領域が一部周辺領域4にまで跨ることがあり、その結果、光が周辺領域4の第二露出領域8に照射され、第二露出領域8に成膜されたレジスト膜は除去されることとなる。
次に、チャネル保護膜パターニング用レジスト膜123をマスクとしてチャネル保護膜形成用膜122をドライエッチングすると、チャネル保護膜パターニング用レジスト膜123下以外の領域におけるチャネル保護膜形成用膜122が除去され、図7に示すように、チャネル保護膜パターニング用レジスト膜123下にチャネル保護膜105が形成される。尚、この際、半導体薄膜形成用膜121はエッチングストッパーとして機能する。この時点での製造途中のTFT基板1の全体を示す概略摸式平面図を図17に示す。
次に、図8に示すようにチャネル保護膜パターニング用レジスト膜123を剥離する。この時点での製造途中のTFT基板の全体を示す概略摸式平面図を図18に示す。素子形成領域20のそれぞれに複数のチャネル保護膜105が形成される。また、周辺領域4に、帯状の窒化シリコン膜201が形成される。以上の工程をチャネル保護膜形成工程502とする。
次に、図9に示すように、チャネル保護膜105上面および半導体薄膜形成用膜121の上面に、プラズマCVD法により、n型アモルファスシリコンからなるオーミックコンタクト層形成用膜124を成膜する。次に、オーミックコンタクト層形成用膜124の上面に、スパッタ法により、クロム等の金属からなるソース・ドレイン電極形成用膜125を成膜する。
そして、ソース・ドレイン電極形成用膜125の上面のソース電極108形成領域およびドレイン電極109形成領域に、スクリーン印刷法、スピンコート法等により塗布された有機物を主成分とする感光性皮膜材料であるレジスト膜をフォトリソグラフィ法によりパターニングすることにより、ソース・ドレイン電極パターニング用レジスト膜126、127を形成する。
この、ソース・ドレイン電極パターニング用レジスト膜126、127をマスクとしてソース・ドレイン電極形成用膜125をウェットエッチングすると、ソース・ドレイン電極パターニング用レジスト膜126、127下以外の領域におけるソース・ドレイン電極形成用膜125が除去され、図10に示すように、ソース・ドレイン電極パターニング用レジスト膜126、127下にソース電極108およびドレイン電極109が形成される。以上の工程をソース電極・ドレイン電極形成工程503とする。
次に、ソース・ドレイン電極パターニング用レジスト膜126、127およびチャネル保護膜105をマスクとしてオーミックコンタクト層形成用膜124および半導体薄膜形成用膜121を連続してドライエッチングすると、ソース・ドレイン電極パターニング用レジスト膜126、127下以外の領域におけるオーミックコンタクト層形成用膜124が除去され、且つ、ソース・ドレイン電極パターニング用レジスト膜126、127およびチャネル保護膜105下以外の領域における半導体薄膜形成用膜121が除去される。
そして、図11に示すように、ソース電極108およびドレイン電極109下にオーミックコンタクト層106、107が形成され、且つ、オーミックコンタクト層106、107およびチャネル保護膜105下に半導体薄膜104が形成される。以上により、ゲート電極102、ゲート絶縁層103、半導体薄膜104、チャネル保護膜105、オーミックコンタクト層106、107、ソース電極108およびドレイン電極109からなる逆スタガ型でチャネル保護膜型の薄膜トランジスタ10が形成される。次に、ソース・ドレイン電極パターニング用レジスト膜126、127を剥離する。以上の工程をオーミックコンタクト層・半導体薄膜形成工程504とする。
次に、図12に示すように、ゲート絶縁層103の上面の一部およびソース電極108の上面の一部に、スパッタ法により成膜されたITO層をフォトリソグラフィ法によりパターニングすることにより、画素電極11を形成する。以上の工程を画素電極形成工程505とする。
次に、図13に示すように、チャネル保護膜105、ソース電極108、ドレイン電極109、画素電極11およびゲート絶縁層103の各上面に、プラズマCVD法により、窒化シリコンからなるオーバーコート膜112を成膜する。
次に、オーバーコート膜112の上面にスクリーン印刷法、スピンコート法等により塗布された有機物を主成分とする感光性皮膜材料であるレジスト膜を、フォトリソグラフィ法によりパターニングすることにより、開口部パターニング用レジスト膜128を形成する。この場合、開口部パターニング用レジスト膜128のうち、画素電極11と重なる部分であって且つ画素電極111の周縁部を除く部分と重なる部分の開口部パターニング用レジスト膜128が除去されて、開口部パターニング用レジスト膜128には開口部129が形成されている。
次に、開口部パターニング用レジスト膜28をマスクとしてオーバーコート膜112をドライエッチングすると、図14に示すように、開口部パターニング用レジスト膜128の開口部129つまり画素電極11の周辺部以外の領域に対応する部分におけるオーバーコート膜112に開口部113が形成される。次に、開口部パターニング用レジスト膜128を剥離する。以上の工程をオーバーコート膜形成工程506とする。かくして、図1に示すTFT基板1が形成される。
次に、図6及び図16に示すチャネル保護膜形成用薄膜122をエッチングして、図7及び図17に示す製造途中のTFT基板を得る場合において、チャネル保護膜形成用薄膜122をドライエッチングするためのドライエッチング装置の一例について、図21に示す概略構成図を参照して説明する。このドライエッチング装置は、平行平板型であり、反応容器31を備えている。
反応容器31内の下部には下部電極32が設けられ、上部には上部電極33が設けられている。この場合、下部電極32は高周波電源34に接続され、上部電極33は接地されている。下部電極32の上面には被加工物35が載置されるようになっている。反応容器31の下部の所定の箇所は配管36を介して真空ポンプ37に接続されている。
反応容器31の上部中央部にはガス導入管38が上部電極33の中央部を貫通して設けられている。ガス導入管38は共通配管39に接続されている。共通配管39には第1、第2の配管40、41が接続されている。第1、第2の配管40、41には第1、第2の電磁弁42、43および第1、第2のマスフローコントローラ44、45が介在されている。第1、第2の配管40、41の各先端部にはボンベ等からなるCOF(フッ化カルボニル)ガス供給源46および酸素ガス供給源47が接続されている。
次に、このドライエッチング装置を用いて、下部電極32の上面に載置された被加工物が図6、図16に示す状態にあり、半導体薄膜形成用膜121上のチャネル保護膜形成用膜122をドライエッチングする場合について説明する。まず、真空ポンプ37の駆動により、反応容器31内のガスを排出し、反応容器31内を圧力15〜50Paの真空雰囲気とした。
次に、第1、第2の電磁弁42、43を開弁し、COFガス供給源46および酸素ガス供給源47から供給されるCOFガスおよび酸素ガスの混合ガスをエッチングガスとして、ガス導入管38から反応容器31内に導入する。この場合、第1、第2のマスフローコントローラ44、45によりCOFガスおよび酸素ガスの各流量を調整し、TFT基板1の面積1mに対して、COFガスの流量を、0sccm超1000sccm未満とし、酸素ガスの流量をCOFの流量の2倍以上に調整する。このときの流量比(COF2/酸素)を第1の値とする。一例として、ここではCOFガスの流量を、100sccm、酸素ガスの流量を300sccmとした。
また、高周波電源34から13.56MHzの高周波電力700Wを印加した。この条件でエッチングを行なう工程を第一のドライエッチング工程700とする。
図19は第一のドライエッチング工程700を施した後の製造途中のTFT基板1の概略平面図である。図19に記載の二点差線を境界線として、内側の領域を第一エッチング領域300、外側の領域を第二エッチング領域400とする。
この第一エッチング領域300は第一露出領域7の一部及び第二露出領域8の帯状のレジスト膜200から離れた領域である離間領域6の一部からなる領域である。第二エッチング領域400は第一露出領域7と離間領域6とのうち第一エッチング領域300を除いた領域及び第二露出領域8の帯状のレジスト膜200に隣接する隣接領域5からなる領域である。
第一エッチング領域300においては、チャネル保護膜形成用膜122は略エッチングされていない。第二エッチング領域400においては、帯状のレジスト膜200に近づけば近づくほど、エッチングが促進されて、残存するチャネル保護膜形成用膜122の厚みが薄くなっている。
また、図20は第一のドライエッチング工程700を用いて30秒間ドライエッチングした時の、図19の製造途中のTFT基板1のXX−XX線に沿った断面における、帯状のレジスト膜200の端からの距離と、チャネル保護膜形成用膜122の残膜厚との関係を実際に調べた結果である。本実施形態では、チャネル保護膜形成用膜122を約1100Å成膜させた。
第一エッチング領域300では、チャネル保護膜形成用膜122は略エッチングされておらず、第二エッチング領域200ではチャネル保護膜形成用膜122は帯状のレジスト膜200に近づけば近づくほど残膜厚が急激に薄くなっていることが分かる。
従って、この上記した条件でエッチングを行なうと、第一エッチング領域300における窒化シリコン膜のエッチングスピードの方が、第二エッチング領域200における窒化シリコン膜のエッチングスピードよりも遅くなることが分かる。
次に、真空中で連続して第1、第2のマスフローコントローラ44、45によりCOFガスおよび酸素ガスの各流量を調整し、TFT基板1の面積1mに対して、COFガスの流量を、1000sccm以上とし、酸素ガスの流量をCOFの流量の1倍以上2倍未満に調整する。このときの流量比(COF2/酸素)を第2の値とする。即ち、この第2の値が第1の値よりも大きくなるように酸素ガス及びCOFのガスの流量比を設定する。一例として、ここではCOFガスの流量を、200sccm、酸素ガスの流量を300sccmとした。この条件でエッチングを行なう工程を第二のドライエッチング工程750とする。
後述の比較例において述べるように、この条件を用いて、製造途中のTFT基板1に成膜されたチャネル保護膜形成用膜122をエッチングすると、第一エッチング領域300における窒化シリコン膜のエッチングスピードの方が、第二エッチング領域200における窒化シリコン膜のエッチングスピードよりも速くなる。
本実施形態においては、第一のドライエッチング工程700と第二のドライエッチング工程750とを経た製造途中のTFT基板1は、帯状のレジスト膜200を除く部分において、チャネル保護膜形成用膜122が完全に除去されるように、第一のドライエッチング工程700及び第二のドライエッチング工程750を行う。即ち、第一のドライエッチング工程700は、帯状のレジスト膜200から所定距離だけ離れた部分において、チャネル保護膜形成用膜122をHÅ残存させるようなエッチング条件となっており、第二のドライエッチング工程750は、帯状のレジスト膜200から同じ所定距離だけ離れた部分においてチャネル保護膜形成用膜をHけÅ以上エッチングするようなエッチング条件となっている。
図20を用いて具体的に説明すると、第一のドライエッチング工程700は、帯状のレジスト膜200から例えば1mm離れた部分において、チャネル保護膜形成用膜122を約850Åエッチングして約250Å残存させるようなエッチング条件となっている。一方、第二のドライエッチング工程750は、帯状のレジスト膜200から1mm離れた部分においてチャネル保護膜形成用膜を約250Å以上エッチングするようなエッチング条件となっている。
これにより、第一のドライエッチング工程700及び第二のドライエッチング工程750を経た製造途中のTFT基板1は、帯状のレジスト膜200を除く全ての部分において、チャネル保護膜形成用膜122が完全に除去することができる。この場合、第一エッチング領域300に成膜されているチャネル保護膜形成用膜122も完全にエッチングすることができる。
以上のように、本発明では図23に示すように、真性半導体膜からなる半導体薄膜形成用膜121上に窒化シリコンからなるチャネル保護膜形成用膜122を成膜し(薄膜形成工程501、第一工程)、次いで、チャネル保護膜形成用膜122上に成膜されたレジスト膜をパターニングしてチャネル保護膜パターニング用レジスト膜123及び帯状のレジスト膜200を形成する。(レジスト膜形成工程600、第二工程)
次いで、チャネル保護膜パターニング用レジスト膜123下以外の領域におけるチャネル保護膜形成用膜122を、COF2と酸素とをエッチングガスとして用い、流量比(COF2/酸素)を所定の値である第1の値に設定してドライエッチングする第一のドライエッチング工程700及びCOF2と酸素とをエッチングガスとして用い、流量比(COF2/酸素)を第1の値よりも大きい値である第2の値に設定してドライエッチングする第二のドライエッチング工程750を用いた2段階エッチングで除去(エッチング工程800、第三工程)し、次いでチャネル保護膜パターニング用レジスト膜123及び帯状のレジスト膜200を剥離する(レジスト剥離工程900、第四工程)ので、製造途中のTFT基板1の外周縁部に形成された帯状のレジスト膜の際まで、チャネル保護膜パターニング用レジスト123下以外の領域に成膜されたチャネル保護膜形成用膜122を完全にエッチングすることができる。
次に図22に示す比較例を用いて本発明についてさらに説明する。本発明が二段階でエッチングを行なって窒化シリコンからなるチャネル保護膜形成用膜122をドライエッチングしたのに対し、本比較例はチャネル保護膜形成用膜122のドライエッチングを一回だけ行なうものである。
下部電極32の上面に載置された被加工物35が、図6、図16に示す状態にあるときに、半導体薄膜形成用膜121上のチャネル保護膜形成用膜122を、前述したドライエッチング装置を用いてドライエッチングする。
□まず、真空ポンプ37の駆動により、反応容器31内のガスを排出し、反応容器31内を圧力15〜50Paの真空雰囲気とした。
次に、第1、第2の電磁弁42、43を開弁し、COFガス供給源46および酸素ガス供給源47から供給されるCOFガスおよび酸素ガスの混合ガスをガス導入管38から反応容器31内に導入する。ここではCOFガスの流量を、200sccm、酸素ガスの流量を300sccmとした。また、高周波電源34から13.56MHzの高周波電力700Wを印加した。尚、これは前述した第二のドライエッチング工程750で用いた条件である。
図22は本比較例でチャネル保護膜形成用膜122をエッチングした後の製造途中のTFT基板1の概略平面図である。第一エッチング領域300ではチャネル保護膜形成用膜122が完全にエッチングされているが、第二エッチング領域400では帯状のレジスト膜200に近づけば近づくほど、エッチングが抑制され、残存するチャネル保護膜形成用膜122の厚みが厚くなっている。
即ち、チャネル保護膜パターニング用レジスト膜123下以外の領域におけるチャネル保護膜形成用膜122のうち、第二エッチング領域400に成膜されたチャネル保護膜形成用膜122のエッチング速度の方が、第一エッチング領域300に成膜されたチャネル保護膜形成用膜122のエッチング速度よりも極端に遅くなる現象が生じる。
上記のようにエッチングされた結果、図22に示すように素子形成領域20に成膜されているチャネル保護膜形成用膜122の一部がエッチングされずに残ることがある。
この図22のように窒化シリコン膜の一部がエッチングされずに残る理由は、帯状のレジスト膜200のように広い面積に渡ってレジストが形成されていると、このレジスト膜が大量にエッチングガスを消費してしまい、レジスト膜近傍の窒化シリコン膜のエッチングに寄与するエッチングガス量が減少してしまうので、レジスト膜近傍の窒化シリコン膜のエッチングスピードが極端に遅くなるからであると考えられている。
また、他の理由としては、エッチングガスとレジストとの化学反応によって生じた反応ガスが窒化シリコンとエッチングガスとの反応を阻害するため、窒化シリコン膜のエッチングスピードが極端に遅くなってしまうためと考えられている。
一方、素子形成領域20に形成されたレジスト膜の大きさは極微小であるので、上述したようなレジスト膜近傍の窒化シリコン膜のエッチングスピードが極端に遅くなる要因とはならない。
そして、液晶表示素子を構成する薄膜が完全にはエッチングされていない状態のまま作製工程が進むと、完成する液晶表示素子は不良品となってしまい、結果一対のTFT基板及び共通電極基板から得られる液晶表示装置の歩留まりが悪くなってしまう。
対して本発明は、まず、第一のドライエッチング工程700の処理をチャネル保護膜形成用膜122の一段階目のエッチング処理に用いる。これによって、第一エッチング領域300においてはチャネル保護膜形成用膜122がエッチングされず、そして、第二エッチング領域400においては帯状のレジスト膜200に近づけば近づくほど、チャネル保護膜形成用膜122がエッチング量が増大するように、チャネル保護膜形成用膜122がエッチングされる。
次いで、第二のドライエッチング工程750の処理を二段階目のチャネル保護膜形成用膜122のエッチング処理に用いる。これによって、第一エッチング領域300においては、成膜されているチャネル保護膜形成用膜122が完全にエッチングされ、そして、第二エッチング領域400においては、帯状のレジスト膜200に近づけば近づくほど、チャネル保護膜形成用膜122のエッチング量が低減するように、チャネル保護膜形成用膜122がエッチングされる。
またこのとき、チャネル保護膜形成用膜122のエッチングされる分の膜厚が、図20に示す、第一のドライエッチング工程700を製造途中のTFT基板1に施した後に第二エッチング領域400に残存するチャネル保護膜形成用膜122の膜厚よりも厚くなるようにエッチングされる。
よって、第一のドライエッチング工程700の処理を製造途中のTFT基板1に施した後に第二のドライエッチング工程750の処理をこの製造途中のTFT基板1に施すことで、第一のドライエッチング工程700の処理後に残存しているチャネル保護膜形成用膜122を第二のドライエッチング工程750の処理によって完全にエッチングすることができる。
尚、本発明は上記実施形態に限らず適宜変更することが可能である。例えば、上記実施形態では、薄膜トランジスタを備える液晶表示装置の製造に用いられるTFT基板を半導体デバイス形成用基板の例として挙げて説明しているが、薄膜トランジスタ以外の半導体デバイスを用いた半導体装置を製造する際に用いられる基板に応用してもよい。
また、本実施形態では帯状のレジスト膜200が、製造途中のTFT基板1の外周縁部に形成されているが、一の素子形成領域沿うようにして設けられた帯状の部分を含む帯状のレジスト膜が、単に製造途中のTFT基板に形成されている場合にも本発明は適応することができる。また、ネガ型の帯状のレジスト膜が形成された場合においても本発明を用いることができる。
また、本実施例で用いられている半導体デバイス形成用基板には素子形成領域20が8×7でマトリックス状に多数区画形成されているが、素子形成領域20の数や配置を自由に変更することができるのはもちろんである。
また、本実施例では第一のドライエッチング工程700の後に第二のドライエッチング工程750を行なっているが、第二のドライエッチング工程750の後に、第一のドライエッチング工程700を行なってもよい。
また、本発明ではCOFガスと酸素ガスを用いて窒化シリコン膜をドライエッチングしているが、その他にも、SFガスやFガスなどのフッ素含有ガスと酸素ガスを用いて窒化シリコン膜をドライエッチングすることも出来る。
また、CF等のフッ素含有ガスで酸化シリコン膜をエッチングしてもよい。
また、COFガスと酸素ガスに加えて窒素、Ar又はHeをエッチングガスとして用いてもよい。
1 TFT基板
3 デバイス製造領域
4 周辺領域
5 隣接領域
6 離間領域
7 第一露出領域
8 第二露出領域
10 薄膜トランジスタ
11 画素電極
20 素子形成領域
30 ドライエッチング装置
31 反応容器
32 下部電極
33 上部電極
34 高周波電源
35 被加工物
37 真空ポンプ
38 ガス導入管
42、43 電磁弁
44、45 マスフローコントローラ
46 COFガス供給源
47 酸素ガス供給源
50 液晶表示パネル
51 引き回し配線
52 走査線(ゲート線)
53 信号線(ソース線)
54 データ端子
55 ゲート端子
56 駆動回路搭載領域
57 表示領域
100 ガラス基板
102 ゲート電極
103 ゲート絶縁層
104 半導体層
105 チャネル保護膜
106、107 オーミックコンタクト層
108 ソース電極
109 ドレイン電極
112 オーバーコート膜
113 開口部
121 半導体薄膜形成用膜
122 チャネル保護膜形成用膜
123 チャネル保護膜パターニング用レジスト膜
124 オーミックコンタクト層形成用膜
125 ソース・ドレイン電極形成用膜
126、127 ソース・ドレイン電極パターニング用レジスト膜
128 開口部パターニング用レジスト膜
300 第一エッチング領域
400 第二エッチング領域

Claims (14)

  1. 所定の領域に半導体を含むデバイスが配列された半導体デバイス形成用基板の製造方法であって、
    半導体層が成膜された基板上に窒化シリコンを含む絶縁膜を成膜する第1の工程と、
    前記絶縁膜がレジスト膜から部分的に露出するように、前記レジスト膜をパターニングする第2の工程と、
    前記レジスト膜から露出されている前記絶縁膜を、COF2と酸素とを含む混合ガスをエッチングガスに用いたドライエッチングにより除去する第3の工程と、
    前記レジスト膜を剥離する第4の工程と、
    を有し、
    前記第3の工程は、
    前記COF2と前記酸素との流量比(COF2/酸素)第1の値に設定して、前記所定の領域の外周に形成された帯状のレジスト膜に隣接する前記絶縁膜のエッチングスピードを、前記所定の領域上の前記絶縁膜のエッチングスピードよりも速くした第一のドライエッチング工程と、
    前記COF2と前記酸素との流量比前記第1の値よりも大きい第2の値に設定して、前記所定の領域上の前記絶縁膜のエッチングスピードを、前記第一のドライエッチング工程における前記所定の領域上の前記絶縁膜のエッチングスピードよりも速くした第二のドライエッチング工程と、
    を含むことを特徴とする半導体デバイス形成用基板の製造方法。
  2. 前記半導体層が成膜された基板は、半導体を含むデバイスが配列される領域である素子形成領域を備え、
    前記第3の工程は、前記素子形成領域で前記第一のドライエッチング工程における前記絶縁層のエッチング速度よりも前記第二のドライエッチング工程における前記絶縁層のエッチング速度の方が速くなるように、前記第一のドライエッチング工程及び前記第二のドライエッチング工程を行なうことを特徴とする請求項1に記載の半導体デバイス形成用基板の製造方法。
  3. 前記デバイスはチャネル保護膜型の薄膜トランジスタであって、前記第3の工程は、前記素子形成領域において前記半導体層上に前記絶縁膜からなるチャネル保護膜を形成する工程を含むことを特徴とする請求項2記載の半導体デバイス形成用基板の製造方法。
  4. 前記薄膜トランジスタは表示装置が有する画素電極に送られるデータ信号のON、OFFを制御するために設けられたものであることを特徴とする請求項3に記載の半導体デバイス形成用基板の製造方法。
  5. 前記第3の工程は、前記半導体層をエッチングストッパーとして前記絶縁膜をドライエッチングして前記半導体層を露出させる工程を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の半導体デバイス形成用基板の製造方法。
  6. 前記半導体層は真性アモルファスシリコンからなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の半導体デバイス形成用基板の製造方法。
  7. 前記第3の工程は、前記半導体層が成膜された基板に第一のドライエッチング工程を施した後に、第二のドライエッチング工程を施すことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の半導体デバイス形成用基板の製造方法。
  8. 前記第3の工程は、前記半導体層が成膜された基板に第二のドライエッチング工程を施した後に、第一のドライエッチング工程を施すことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の半導体デバイス形成用基板の製造方法。
  9. 前記絶縁膜をドライエッチングする工程は、15Pa以上50Pa以下の環境下で行うことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の半導体デバイス形成用基板の製造方法。
  10. 前記レジスト膜はポジ型であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の半導体デバイス形成用基板の製造方法。
  11. 前記エッチングガスはさらにN2、Ar又はHeを含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の半導体デバイス形成用基板の製造方法。
  12. 前記第一のドライエッチング工程は、前記絶縁膜の面積1m2に対して前記COF2の流量は0sccm超1000sccm未満に設定し、前記酸素の流量は前記COF2の流量の2倍以上と設定し、
    前記第二のドライエッチング工程は、前記絶縁膜の面積1m2に対して前記COF2の流量は1000sccm以上に設定し、前記酸素の流量は前記COF2の流量の1倍以上2倍未満と設定することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の半導体デバイス形成用基板の製造方法。
  13. 窒化シリコンを含む絶縁膜の上面に形成されたレジスト膜から露出されている前記絶縁膜を、COF2と酸素とを含む混合ガスをエッチングガスに用いたドライエッチングにより除去するドライエッチング方法であって、
    前記COF2と前記酸素との流量比(COF2/酸素)第1の値に設定して、前記所定の領域の外周に形成された帯状のレジスト膜に隣接する前記絶縁膜のエッチングスピードを、前記所定の領域上の前記絶縁膜のエッチングスピードよりも速くした第一のドライエッチング工程と、
    前記COF2と前記酸素との流量比前記第1の値よりも大きい第2の値に設定して、前記所定の領域上の前記絶縁膜のエッチングスピードを、前記第一のドライエッチング工程における前記所定の領域上の前記絶縁膜のエッチングスピードよりも速くした第二のドライエッチング工程と、を含むことを特徴とするドライエッチング方法。
  14. 前記第一のドライエッチング工程は、前記絶縁膜の面積1m2に対して前記COF2の流量は0sccm超1000sccm未満に設定し、前記酸素の流量は前記COF2の流量の2倍以上と設定し、
    前記第二のドライエッチング工程は、前記絶縁膜の面積1m2に対して前記COF2の流量は1000sccm以上に設定し、前記酸素の流量は前記COF2の流量の1倍以上2倍未満と設定することを特徴とする請求項13に記載のドライエッチング方法。
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