JP5691118B1 - 活性炭製造装置及び活性炭製造方法 - Google Patents

活性炭製造装置及び活性炭製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5691118B1
JP5691118B1 JP2014144965A JP2014144965A JP5691118B1 JP 5691118 B1 JP5691118 B1 JP 5691118B1 JP 2014144965 A JP2014144965 A JP 2014144965A JP 2014144965 A JP2014144965 A JP 2014144965A JP 5691118 B1 JP5691118 B1 JP 5691118B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
furnace
activation
carbonization
carbide
hot air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014144965A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016020291A (ja
Inventor
富孝 外山
富孝 外山
晃周 佐橋
晃周 佐橋
崇充 伊藤
崇充 伊藤
Original Assignee
株式会社エム・イ−・ティ−
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社エム・イ−・ティ− filed Critical 株式会社エム・イ−・ティ−
Priority to JP2014144965A priority Critical patent/JP5691118B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5691118B1 publication Critical patent/JP5691118B1/ja
Publication of JP2016020291A publication Critical patent/JP2016020291A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)

Abstract

【課題】処理する活性炭原料の熱分解特性に対応して活性炭原料としての炭化物を製造すること。【解決手段】独立して炭化温度が調整可能な炭化炉は複数台からなり、連続して活性炭原料を順次次の炭化炉に移送すべく直列接続された連続炭化炉群によって、活性炭原料の熱分解特性に応じた炭化条件を複数の炭化炉の夫々に設定し、活性炭原料を熱分解する。【選択図】図1

Description

本発明は、活性炭の製造に関するもので、多種のバイオマスを原材料として、特性の異なった活性炭を製造できるエネルギ効率のよい活性炭製造装置及び活性炭製造方法に関するものである。ここで活性炭とは、木材や樹脂材等の有機物或いは石炭等を原料として製造される多孔質炭素である。
活性炭の吸着性能は、活性炭の持つ比表面積や細孔容積によって大きく左右される。そして、比表面積、細孔容積は賦活反応の進行によって変化する。高比表面積または高細孔容積の活性炭を製造するには賦活温度を高くする方法、賦活ガス濃度を高くする方法、または、賦活時間を長くする方法等の方法がある。温度や濃度での対応は装置的にも、物理的にも限界が有るため、賦活時間を調整する方法が一般的である。吸着性能の高い活性炭の工業的製造は、大規模な連続式賦活装置にて長時間賦活を行う方法が採られる。
バイオマスからの活性炭の製造は、通常、炭化工程と炭化物を賦活する賦活工程とに分かれる。一般的には炭化をバイオマス発生地で行い、製品炭化物を集積して賦活工程を一括して行う方法が採られている。炭化工程と賦活工程を同時に加工する方法として、特許文献1乃至4に示す連続式に炭化と賦活を行う活性炭製造装置と、特許文献5及び特許文献6に示す非連続式(バッチ式)に炭化と賦活を行う活性炭製造装置が提案されている。
しかしながら、特許文献1乃至引用文献4に示す従来の連続賦活方法にて高品位活性炭を製造するには、長時間の賦活反応を得る必要があり、非常に大きな規模の賦活装置が必要であった。こうした大規模装置において、性能の異なる活性炭を製造する賦活条件の変更は、炭化工程も含めた装置内の原料、製品を全て取り出した後に行う必要性から、生産面、エネルギ面でロスが多くならざるを得ない。このため、多品種生産には不向きであった。
また、特許文献1及び特許文献2は、同一キルン内にて炭化及び賦活を行う連続生産装置であり、特許文献3及び特許文献4は、連続式の炭化装置と連続式の賦活装置が連結されている連続生産装置である。何れの装置も賦活反応時間の操作範囲が狭く、製品活性炭の種類を多くすることができない。更に、特許文献1は賦活ガス濃度の調整ができないから、活性炭品質にバラツキを生じる。そして、特許文献4は炭化及び賦活工程で発生する可燃ガスが有効に利用されない。
特許文献5は同一熱処理炉にて炭化工程を行い、その後、賦活工程を行うという非連続方式であり、炭化時間と賦活時間との合計時間が1バッチの処理時間となるから、生産性が良くない。そのうえ、炭化工程で発生する可燃性ガスである乾留ガスを有効利用できず、エネルギ面でも効率が良くない。
そして、炭化工程と賦活工程を別で行うバッチ処理方法では、少量多品種生産に好適ではあるが、炭化の際に発生する可燃性ガスを有効利用できない。バッチ式賦活炉において、炭化物の賦活の終了後、製品の活性炭の取り出しは、賦活炉そのものの温度を冷却した後に行われる場合が多い。このような方法では炉の冷却時間、次加工の際の再昇温時間等により生産性が悪くなり、昇降温による熱容量のエネルギ損失が生じる。バッチ式賦活炉は、個々のバッチ毎の条件変更が容易であり多品種加工には有利であるが、熱効率及び生産効率がよくない。
一般に、間伐材、竹材、廃木材、その他バイオマスは全て活性炭の原材料になり得るが、現在のような活性炭生産方式及び装置では製造効率が非常に悪いことから、国内では未利用のバイオマスを利用しての活性炭製造は盛んになっていない。年間15万トン以上の活性炭が国内で使用されているが、大部分が輸入品である。日本国内に広く薄く分布する多種のバイオマスを原料として、異なる性能を持つ種々の活性炭を製造できるエネルギ効率の良い小規模な活性炭製造装置が望まれていた。
そこで、出願人は、広く薄く分布するバイオマスを原料として多岐に渡って利用できる多品種の活性炭をエネルギ効率よく、かつ、生産効率よくできる活性炭製造装置を特許文献6として提供した。
特開2000-154012号公報 特開2004-34003号公報 特開2001-220120号公報 特許3322338号公報 特開2005-67972号公報 特開2008-13398号公報
特許文献6に示す活性炭製造装置は、連続式に原材料を炭化する連続炭化炉と、前記連続炭化炉から排出される炭化物を収容する炭化物収容器と、前記連続炭化炉と前記炭化物収容器とを連結する第1連結部と、非連続式に炭化物を賦活する非連続賦活炉と、前記炭化物収容器と前記非連続賦活炉とを連結するとともに、前記炭化物収容器に収容している炭化物を前記非連続賦活炉へ移送する移送手段を有する第2連結部と、前記連続炭化炉から定量的に発生する乾留ガスと前記非連続賦活炉から発生する賦活生成ガスとを主燃料とし、前記乾留ガスと賦活生成ガスを同時に燃焼させることにより熱風を生成する熱風発生炉とを具備し、前記熱風発生炉にて発生した熱風を、前記連続炭化炉及び前記非連続賦活炉の熱源とするものである。
したがって、特許文献6によれば、活性炭の原材料である炭化物を連続生産し、この炭化物を連続炭化炉と非連続賦活炉とを間接的に連結している炭化物収容器に一時的に保管し、この炭化物収容器から炭化物をバッチ処理毎に条件変更が可能な非連続賦活炉に供給し賦活加工をするので、連続的に炭化加工し、多品種の活性炭を単一装置で製造することができる。
また、性能の異なる活性炭を製造する目的で賦活条件を変更したい場合、炭化工程は連続で加工を続け炭化物を炭化物収容器に移送し続けながらも、賦活工程は連続方式でないので、バッチ処理毎に賦活時間、賦活温度、賦活用酸化性ガス種等の変更が可能となる。賦活時間を変更する場合、炭化炉への原料供給速度を変更することで、炭化物収容器の容量を超過することなく、また、炭化物が不足することなく加工を続けることが可能である。異なる品質の活性炭製造が必要な場合は、賦活工程を開始する前に要求される賦活条件を設定して加工を開始すればよいので、切換が簡単である。
賦活工程が終了した時点で賦活物は非連続賦活炉を冷却することなく移送手段によって冷却機に移送され、冷却機にて温度を下げた後、製品の活性炭として排出される。賦活物を冷却機に移送する間にも連続炭化炉は炭化工程を継続し、炭化物は前記炭化物収容器に収容され続ける。非連続賦活炉から冷却機へ賦活物の移送が完了した時点で、炭化物収容器から炭化物が非連続賦活炉へ移送され始める。所定量の炭化物が前記非連続賦活炉に移送完了された時点で、前記非連続賦活炉へ賦活ガスの供給が開始され賦活工程が始まる。非連続賦活炉でありながら賦活物の排出が装置を冷却することなく行えるためエネルギ損失が少なく、また、冷却昇温に必要な時間のロスもなくエネルギ効率、生産効率に優れた活性炭製造方法であり、活性炭製造装置でもある。
ところが、木材や樹脂等の有機物の熱分解特性は各々異なり、温度における熱分解量や発生ガス量、発生ガスの種類等は大きく異なる。炭化物の最適化は原料が個々に持つ熱分解特性に応じた加熱条件を設定できる炭化処理によってのみもたらされる。賦活物としての最適な炭化物とは最適なかさ密度を保持し、賦活反応に耐えられる強度を有することである。
かさ密度とは、最密充填した時の単位体積当たりの重量(g/ml)として定義される。ある原料の炭化物における最適なかさ密度を得るには、炭化処理中の各温度での滞留時間を変化させる必要がある。しかし、炭化炉1基で構成される場合、温度を正確に制御し、かつ、被処理物がある温度帯で一定の滞留時間を得られるようにすることは困難である。
そこで、本願発明は従来の問題点を解消すべく、処理すべき活性炭原料の熱分解特性に応じた炭化条件の設定が可能な活性炭製造装置及びその製造方法の提供を課題とするものである。
請求項1に記載の活性炭製造装置は、複数の炭化炉を直列に連結して炭化物を製造する連続炭化炉群を具備し、個々の炭化炉は独立して温度調整を行うことができ、また、前記連続炭化炉群の最後の炭化炉から排出される炭化物を収納する炭化物保管・賦活炉を1台以上配置するものである。この炭化物保管・賦活炉は保管炉及び賦活炉として機能する。
また、全ての連続炭化炉群から発生する乾留ガスと、前記炭化物保管・賦活炉から保管の際に個別に発生する乾留ガス及び炭化物保管・賦活炉の中で賦活を行うときに供給する賦活活性化ガスによって生成する賦活発生ガスを燃焼させて熱風を発生させる熱風発生炉と、発生した熱風を炭化物保管・賦活炉、連続炭化炉群に移送する熱風ダクトとを具備し、前記熱風によって連続炭化炉群、炭化物保管・賦活炉の温度調整用の熱エネルギとして使用し、好ましくは、更に、賦活が終了した炭化物保管・賦活炉から移送される賦活物を冷却する冷却機を具備するのが望ましい。
ここで、上記連続炭化炉群の炭化炉は、前記炭化物を搬送する炭化炉加熱室及び前記炭化炉加熱室の周囲を包む熱風通路を有するものであり、熱風発生炉から供給される熱風により各炭化炉加熱室は前記供給を受ける活性炭原料の熱分解特性に応じて設定された炭化温度に制御される。
複数の炭化炉が活性炭原料を順次通過させるように直列に連結されてなる連続炭化炉群を構成し、活性炭原料の熱分解特性に従って各炭化炉の処理温度及び処理物の各炭化炉における滞留時間を個別に設定できる。したがって、活性炭原料の持つ熱分解特性に応じた炭化処理条件が設定できる。
各炭化炉の温度調整は、連続炭化炉群及び炭化物保管・賦活炉から排出される乾留ガスと、炭化物保管・賦活炉に賦活活性化ガスを供給して発現する賦活反応により発生する賦活発生ガスとを同時に燃焼させて得られる熱風によって行われる。具体的には、熱風発生炉を出発点として炭化物保管・賦活炉を経て連続炭化炉群の下流から上流に連続して設置される熱風ダクトに熱風を流すことによる。即ち、連続炭化炉群の各炭化炉は個別の熱風通路の中に配置され、各熱風通路には熱風ダクトから熱風ダンパーによって調整された量の熱風が供給される。熱風ダンパーの開閉度は各炭化炉の設定温度と各炭化炉の実際の温度により制御される。各炭化炉の温度調整はこの例に限られるものではなく、温度幅を設定し、その範囲内で運転ができるようにしてもよいし、他の方法を選択してもよい。
炭化物保管・賦活炉が1台の場合は、連続炭化炉群から移送される炭化物は炭化物保管・賦活炉に収容され、所定量の炭化物が収納された時点で、この炭化物保管・賦活炉に賦活活性化ガスを供給し、賦活反応を開始させる。炭化物・保管炉が2台以上の場合には、この時点で連続炭化炉群から連続して移送される炭化物は、他の炭化物保管・賦活炉へ移送される。一つの炭化物保管・賦活炉にて賦活が終了し、かつ、賦活物の冷却機への移送が完了するまで炭化物は他の炭化物保管・賦活炉に供給され続ける。炭化物保管・賦活炉から冷却機への賦活物の移送が完了した後、この炭化物保管・賦活炉は炭化物保管容器として機能し、炭化物の受け入れを開始する。同時にそれまで炭化物の受け入れを行っていた炭化物保管・賦活炉は賦活活性化ガスが供給され賦活が開始される。
請求項2に記載の活性炭製造方法は、複数の炭化炉を直列に連結した炭化物を製造する連続炭化炉群の個々の炭化炉は、独立して温度調整を行うものとしたものである。また、前記連続炭化炉群の最後の炭化炉から排出される炭化物を収納する炭化物保管・賦活炉は1台以上配置し、これら炭化物保管・賦活炉は、夫々炭化物の保管炉としても、賦活炉としても機能する。
また、全ての連続炭化炉群から発生する乾留ガスと、前記炭化物保管・賦活炉が炭化物を保管している際に発生する乾留ガス、及び炭化物保管・賦活炉の中で賦活炉として機能させる賦活活性化ガスを供給して発現する賦活反応によって生成する賦活生成ガス、とを燃焼させて熱風を発生させる熱風発生炉と、発生した熱風を炭化物保管・賦活炉、連続炭化炉群に移送する熱風ダクトを具備し、前記熱風によって連続炭化炉群、炭化物保管・賦活炉の温度調整用の熱エネルギとして使用し、好ましくは、更に、賦活が終了した炭化物保管・賦活炉から移送される賦活物を冷却する冷却機を具備するのが望ましい。
ここで、上記連続炭化炉群の炭化炉は、前記炭化物を搬送する炭化炉加熱室及び前記炭化炉加熱室の周囲を包む熱風通路を有するものであり、熱風発生炉から供給される熱風により各炭化炉加熱室は前記供給を受ける活性炭原料の熱分解特性に応じて設定された炭化温度に制御される。
複数の炭化炉が活性炭原料を順次通過させるように直列に連結されてなる連続炭化炉群を有し、活性炭原料の熱分解特性に従って各炭化炉の処理温度または被処理物が各炭化炉に滞留する時間を個別に設定できる。したがって、活性炭原料の持つ熱分解特性に応じた炭化処理条件が設定できる。
各炭化炉の温度調整は、連続炭化炉群及び炭化物保管・賦活炉から排出される乾留ガスと、炭化物保管・賦活炉に賦活活性化ガスを供給して発現する賦活反応により発生する賦活発生ガスとを同時に燃焼させて得られる熱風によって行われる。即ち、熱風発生炉を出発点として炭化物保管・賦活炉を経て連続炭化炉群の下流から上流に連続して設置される熱風ダクトに熱風を流すことによる。即ち、連続炭化炉群の各炭化炉は個別の熱風通路の中に配置され、各熱風通路には熱風ダクトから熱風ダンパーによって調整された量の熱風が供給される。熱風ダンパーの開閉度は各炭化炉の設定温度と各炭化炉の実際の温度により制御される。各炭化炉の温度調整はこの例に限られるものではなく、温度幅を設定し、その範囲内で運転ができるようにしてもよいし、他の方法を選択してもよい。
複数の炭化物保管・賦活炉を設けることにより、連続炭化炉群から移送される炭化物は1台以上の炭化物保管・賦活炉に収容され、所定量の炭化物が収納された時点で、この炭化物保管・賦活炉に賦活ガスを供給し、それにより賦活反応を開始させる。これによって連続炭化炉群から連続して移送される炭化物は他の炭化物保管・賦活炉に収納される。一つの炭化物保管・賦活炉にて賦活が終了し、かつ、賦活物の冷却機への移送が完了するまで炭化物は他の炭化物保管・賦活炉に供給され続ける。炭化物保管・賦活炉への賦活物の移送が完了した後、この炭化物保管・賦活炉は炭化物の保管容器として機能し、炭化物の受け入れを開始する。同時にそれまで炭化物の受け入れを行っていた炭化物保管・賦活炉は賦活ガスが供給され賦活が開始される。
請求項1の発明の活性炭製造装置は、独立して炭化温度を調整可能な複数の炭化炉を有し、連続して活性炭原料を順次次の炭化炉に移送すべく直列接続された連続炭化炉群を構成している。その効果として複数の炭化炉の夫々に、活性炭原料の熱分解特性に対応する処理条件を設定でき、賦活前駆体として最適な炭化物を製造できる。
例えば、連続炭化炉群として、5台、6台の炭化炉にて構成すれば、活性炭原料の熱分解特性に対応する5分割、6分割の温度帯を個々の炭化炉に割り振りでき、活性炭原料の熱分解特性に対応する熱処理を施すことができる。更に、各温度帯での滞留時間を変化させ、より熱分解特性に対応した炭化物を得ることができ、賦活前駆体として最適な炭化物が得られる。
各炭化炉の温度設定は、熱風発生炉にて連続炭化炉群及び炭化物保管・賦活炉から排出される乾留ガスと賦活発生ガスとを燃焼させて発生する熱風を、熱風発生炉を出発点として炭化物保管・賦活炉を経て連続炭化炉群の下流から上流に流れるよう設置する熱風ダクトから得られる熱エネルギを用いて行うものであるから、連続炭化炉群の各炭化炉は個別の熱風通路の中に配置され、各熱風通路にはダンパーの開度によって調整された量の熱風が供給される。なお、ダンパーの開閉度は、各炭化炉の設定温度と各炭化炉の実際の温度により制御される。各炭化炉の温度調整はこの例に限られるものではなく、温度幅を設定し、その範囲内で運転ができるようにしてもよいし、他の手段を選択してもよい。
製造工程から発生するガスを燃焼させて製造工程の熱エネルギとして利用するため、外部から補充するエネルギ源を最小にでき、活性炭製造装置全体の熱効率を良くすることができ、製造コストの低減を実現できた。
炭化物保管・賦活炉として複数の炭化物保管・賦活炉を設けることにより、連続炭化炉群から移送される炭化物は1台の炭化物保管・賦活炉に収容され、所定量の炭化物が収納された時点で、この炭化物保管・賦活炉に賦活ガスを供給し、それにより賦活反応を開始させる。この時点で連続炭化炉群から連続して移送される炭化物は他の炭化物保管・賦活炉へ移送される。一つの炭化物保管・賦活炉にて賦活が終了し、かつ、賦活物の冷却機への移送が完了するまで炭化物は他の炭化物保管・賦活炉に供給され続ける。炭化物保管・賦活炉への賦活物の移送が完了した後、この炭化物保管・賦活炉は炭化物保管容器として機能し、炭化物の受け入れを開始する。同時にそれまで炭化物の受け入れを行っていた炭化物保管・賦活炉側は賦活ガスが供給され賦活が開始される。
炭化物保管・賦活炉を複数設けることにより、連続炭化炉群が持つ高い生産性を阻害することなく、バッチ式賦活処理を行うことができる。
請求項2の発明の活性炭製造方法は、炭化温度を個別に調整できる複数の炭化炉を有する方法であり、連続して活性炭原料を順次次の炭化炉に移送すべく直列接続された連続炭化炉群を構成する方法である。その効果として複数の炭化炉の夫々に、活性炭原料の熱分解特性に対応する処理条件を設定でき、賦活前駆体として最適な炭化物を製造できる方法である。
例えば、連続炭化炉群として、5台、6台の炭化炉で構成すれば、活性炭原料の熱分解特性に対応する5分割、6分割の温度帯を個々の炭化炉に割り振りでき、活性炭原料の熱分解特性に対応する熱処理を施すことができる。更に、各温度帯での滞留時間を変化させることでより熱分解特性に対応した炭化物を得ることができ、賦活前駆体として最適な炭化物が得られる。
各炭化炉の温度設定は、熱風発生炉にて連続炭化炉群及び炭化物保管・賦活炉から排出される乾留ガスと賦活発生ガスとを燃焼させて発生する熱風を、熱風発生炉を出発点として炭化物保管・賦活炉を経て連続炭化炉群の下流から上流に流れるよう設置する熱風ダクトから得られる熱エネルギを用いて行うものであるから、連続炭化炉群の各炭化炉は個別の熱風通路の中に配置され、各熱風通路にはダンパーによって調整された量の熱風が供給される。
なお、ダンパーの開閉度は、各炭化炉の設定温度と各炭化炉の実際の温度により制御される。各炭化炉の温度調整はこの例に限られるものではなく、温度幅を設定し、その範囲内で運転ができるようにしてもよいし、他の方法を選択してもよい。
炭化物保管・賦活炉として複数の炭化物保管・賦活炉を設けることにより、連続炭化炉群から移送される炭化物は1台の炭化物保管・賦活炉に収容され、所定量の炭化物が収納された時点で、この炭化物保管・賦活炉に賦活ガスを供給し、それにより賦活反応を開始させる。この時点で連続炭化炉群から連続して移送される炭化物は他の炭化物保管・賦活炉へ移送される。一つの炭化物保管・賦活炉にて賦活が終了し、かつ、賦活物の冷却機への移送が完了するまで炭化物は他の炭化物保管・賦活炉に供給され続ける。炭化物保管・賦活炉への賦活物の移送が完了した後、この炭化物保管・賦活炉は炭化物保管容器として機能し、炭化物の受け入れを開始する。同時にそれまで炭化物の受け入れを行っていた炭化物保管・賦活炉は賦活ガスが供給され賦活が開始される。
そして、炭化物保管・賦活炉を複数設けることにより、連続炭化炉群が持つ高い生産性を阻害することなく、バッチ式賦活方法を行うことができる。
図1は本発明の実施の形態の活性炭製造装置における全体を側面視した概略構成を示す説明図である。 図2は本発明の実施の形態の活性炭製造装置における連続炭化炉群の配置を平面視した概略構成を示す説明図である。 図3は本発明の実施の形態の活性炭製造装置における連続炭化炉群の活性炭原料及び熱風の動きを示す概略構成を示す説明図である。 図4は本発明の実施の形態の活性炭製造装置における炭化物保管・賦活炉の活性炭原料及び熱風の動きを示す概略構成を示す説明図である。 図5は本発明の実施の形態の活性炭製造装置における炭化炉群を分解した基本的構成を示す斜視図である。 図6は本発明の実施の形態の活性炭製造装置における炭化物保管・賦活炉を分解した基本的構成を示す斜視図である。 図7は本発明の実施の形態の活性炭製造装置で使用する各種原材料の温度の依存性を測定する熱分解特性図(Tg特性図)である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。なお、実施の形態において、図示の同一記号及び同一符号は、同一または相当する機能部分であるから、ここではその重複する説明を省略する。
[実施の形態]
本実施の形態の活性炭製造装置1は、原材料の熱分解特性に応じた個々の設定温度に対し温度制御を行い、かつ、設定した滞留時間を個々に持つ6台の炭化炉からなる連続炭化炉群10と、連続炭化炉群10で製造した炭化物を保管し、または、賦活する炭化物保管・賦活炉20としての2台からなる炭化物保管・賦活炉20A,20Bとで構成されている。連続炭化炉群10及び炭化物保管・賦活炉20から発生する乾留ガスと、炭化物保管・賦活炉の中で賦活を行っている際に賦活活性化ガスを供給して発生する賦活発生ガスとを燃焼させる熱風発生炉30、活性炭原料が含有している水分を除去する乾燥機40、製造された賦活物を冷却する冷却機50を具備している。
本実施の形態において、温度制御を行う連続炭化炉群10(共通的事項は「10」で示し、各炉は「アルファベット」を付記する)、即ち、6台からなる炭化炉10A,10B,10C,10D,10E,10Fは、本発明を実施する場合には、少なくとも2台以上とすることができる。その上限は5台から10台にあり活性炭原料の熱分解特性に対応できる台数であればよい。勿論、11台以上が実施できないことを意味するものではなく、その効果が出難いことを意味する。また、2台からなる炭化物保管・賦活炉20は1台のみとすることもできるし、2台以上とすることもでき、効率的には2台以上が望ましい。
活性炭原料の熱分解特性は通常熱天秤装置にて解析される。活性炭原料を熱天秤にて無酸素状態で徐々に昇温していくと原料の重量が低減する。これは原料が熱によってガス化することを意味しており、活性炭原料によって低減開始温度、急速に低減する温度、急速低減が収まる温度等が異なる。複数の炭化炉10A,・・・,10Fを持つことにより、各炭化炉10A,・・・,10Fでの処理温度を個別に設定することにより各炭化炉10A,・・・,10Fでの活性炭原料のガス化量を調整することができる。
活性炭を製造する賦活原料としての最適な炭化物は、かさ密度が高い炭化物であり、高いかさ密度を得るには急激なガス化を避けなければならない。急激なガス化は活性炭原料の内部から多量のガスが噴出することに結び付き、活性炭原料の膨張を誘引する。この結果、炭化物のかさ密度は低下し、賦活への最適な原料とならなくなる。したがって、急激なガス化を避け徐々にガス化をすることが重要である。連続炭化炉群10の個々の炭化炉設定温度を活性炭原料の熱分解特性に従って設定することにより急激なガス化を避けることができる。本実施形態では炭化炉10Aから炭化炉10Fに従って徐々に高い温度に設定する。
本実施の形態における連続炭化炉群10は、炭化炉10A,・・・,10Fの6台を1組としているが、本発明を実施する場合には、外部から活性炭原料の供給を受け、その供給された活性炭原料を加熱して炭化物とする初段の炭化炉10Aと、その連続炭化炉群10の炭化物を次の段に排出する終段の炭化炉10Fの2台でも最小限度の台数として可能である。しかし、通常、3台以上が使用される。また、この炭化炉10A,・・・,10Fは、各種活性炭原料の熱分解特性を表したTg特性(図7参照)に合致させるように各炭化炉10A,・・・,10Fの温度が設定される。
ここでTg特性とは、各種活性炭原料の熱分解と温度との関係を表したもので、物質の温度上昇に伴うガス化による質量の減少を測定して得られる。
連続炭化炉群10は、活性炭原料の炭化処理が行われ軸方向に並べて複数併設されている。連続炭化炉群10の初段から終段の間に前記初段から前記終段を含み複数段配設し、処理物を移動する円筒状の炭化炉加熱室11及び炭化炉加熱室11の周囲を包む外周が閉じた熱風通路13を有し、供給を受ける活性炭原料の熱分解特性に応じて設定された温度に各炭化炉加熱室は温度制御されている。連続炭化炉群10の炭化炉加熱室11の内壁にはスクリューコンベア12が中心軸14と同軸に備えられており、活性炭原料は撹拌されることにより均一に加熱されるように設定されている。スクリューコンベア12により活性炭原料は、回転によって撹拌され、回転毎に初段の炭化炉10A(図2の右上)の入口から炭化炉10Fの終段の右側に向かって交互に下方に移動するように設定されている。連続炭化炉群10の回転速度、即ち、搬送速度を調整することにより、連続炭化炉群10の内部の滞留時間が設定できる。前述した温度と共に任意の炭化時間を確保できる。
図7は3種類の原料の熱分解特性を表している。原材料Pは合成樹脂であり、原材料A、原材料Bは異なる植物性バイオマスである。
原材料Aを本実施の形態で加工する場合の事例を説明する。まず、炭化炉10Aの温度設定は200℃とする。原材料は室温から200℃まで設定された滞留時間40分で熱処理される。連続して移送される次の炭化炉10Bでは設定温度300℃とする。活性炭原料は設定された処理時間40分にて200℃から300℃まで熱処理される。次に送られる炭化炉10Cは340℃に設定され、被処理物は設定された滞留時間40分で熱処理される。次に送られる炭化炉10Dは370℃に設定され、活性炭原料は設定された滞留時間40分で熱処理される。次に送られる炭化炉10Eは500℃に設定され、活性炭原料は設定された滞留時間30分で熱処理される。次に送られる炭化炉10Fは700℃に設定され、被処理物は設定された滞留時間20分で熱処理される。
この連続炭化炉群10に対する設定は、例示であり、実施する場合には、他の条件に設定してもよい。特に、処理時間は、各炭化炉10A,・・・,10Fが同一または順次短時間になっておれば、炭化炉10Aで活性炭原料の投入量を調整する必要性がなくなる。
各炭化炉10A,・・・,10Fは、同一サイズでもよいし、サイズの異なるものでもよい。また、この各炭化炉は、公知のロータリーキルンとすることができる。このロータリーキルンは、同一サイズの円筒キルンであってもよいし、サイズの異なる円筒キルンであってもよい。一般に、例えば、ロータリーキルンには被処理物のキルン入口からキルン出口に移動させるための移送手段を設けている。その手法は、キルンに傾きを設ける方法、キルン本体の内壁に送り羽根を設ける方法、キルンを貫通するスクリューコンベアを設ける方法等がある。被処理物をキルン入口からキルン出口に順次移動させることができればよい。各炭化炉10A,・・・,10Fとしてのキルンは熱風通路13によって包まれる構造になっている。通過する熱風の温度と量は各々ダンパー等の調整手段を経て各炭化炉10A,・・・,10Fの熱風通路13に供給される。この方法により各炭化炉10A,・・・,10Fの設定温度は維持される。
本実施の形態の炭化炉10A,・・・,10Fは、図5に示すように、全てが略同一構造である。中心軸14を同心とし、活性炭原料を一方の端部から他方の端部に移動させる略円筒状の炭化炉加熱室11には、中心軸14と同心状態に回転するスクリューコンベア12が配設され、活性炭原料を一方の端部から他方の端部に移送する。その炭化炉加熱室11の外周は炭化炉加熱室11の周囲を包む熱風通路13になっており、活性炭原料の熱分解特性に応じて設定された温度を維持するよう調整され供給される熱風の通路が形成されている。
この熱風通路13も、一方の端部から他方の端部に熱風が移動するように、円筒状の炭化炉加熱室11の外周を軸方向に熱風が移動する形態となっている。なお、炭化炉加熱室11の外周に螺旋状に熱風を導くフィンを設けてもよい。
炭化炉加熱室11内は、スクリューコンベア12が搬送する活性炭原料から熱分解ガスである乾留ガスが発生する。通常、熱分解の結果、水蒸気、二酸化炭素、揮発性有機化合物等が乾留ガスとして発生する。各炭化炉10A,・・・,10Fで発生する乾留ガスは、まとめられてあるいは個別に熱風発生炉30に送出される。
なお、念のため記載するが、活性炭原料の連続炭化炉群10から炭化物保管・賦活炉20、冷却機50までの処理は、空気を断った処理であってもよいし、若干の空気を吹き込む方法であってもよい。
炭化炉10Aで活性炭原料を熱処理した処理物は、内部にスクリューコンベアを内蔵させた原料移送管路61を経て、次の炭化炉10Bに搬送される。活性炭原料を熱処理する円筒状の炭化炉加熱室11及び炭化炉加熱室11の周囲を包む熱風通路13内を熱風が通過するのは、他の炭化炉10C,・・・,10Fの何れも同じである。原料移送管路61は図1の紙面の表側に位置し、炭化炉10B側に炭化炉10Aでの処理物が搬送される。炭化炉10Bから炭化炉10Cには図1の紙面の裏側に位置する原料移送管路62で、また、炭化炉10Cから炭化炉10Dには原料移送管路63で、炭化炉10Dから炭化炉10Eには原料移送管路64で、炭化炉10Eから炭化炉10Fには原料移送管路65で、処理物は順次熱分解され有機物から炭化物へと変化しながら移送される。
炭化物保管・賦活炉20(共通的事項は「20」で示し、各炉は「アルファベット」を付記する)は、連続炭化炉群10にて炭化された炭化物を賦活処理する所定の設定量になるまで受け入れる炭化物の保管炉として機能する。所定の設定量を受け入れた後、受け入れた炭化物に対し賦活活性化ガスを供給し、賦活反応させて活性炭とする。
よって、各炭化物保管・賦活炉20は炭化物の保管炉及び賦活炉として機能する。賦活炉の機能と炭化物の保管炉の機能とを持つ炭化物保管・賦活炉20とすることで、賦活処理の生産性を向上できる。即ち、賦活反応が終了し、賦活処理された活性炭としての賦活物を冷却機50へ排出する時間も他の炭化物保管・賦活炉20Aまたは炭化物保管・賦活炉20Bが炭化物の保管炉として炭化物を受け入れており、賦活処理された活性炭を冷却機50へ排出し終わった時点で、この炭化物保管・賦活炉20は炭化炉群から炭化物を受け入れ始め炭化物の保管炉として機能する。それまで炭化物を受け入れていた保管炉は賦活炉として賦活処理を開始する。
炭化物保管・賦活炉20(20A,20B)は、炭化物保管炉本体21(21A,21B)と熱風通路22(22A,22B)とによって構成されている。図6に示すように、軸方向に設定された略円筒体を有する炭化物保管炉本体21と、炭化物保管炉本体21の外側領域に同軸状に形成された熱風通路22で覆われた構造となっている。炭化物保管・賦活炉20の炭化物保管炉本体21はモータ、ギア、チェーン等により構成される回転手段により回転するようになっている。そして、炭化物保管炉本体21の内側には複数枚の撹拌羽根23(23A,23B)が配設されており、炭化物保管炉本体21の回転により被処理物を撹拌し、均一な賦活反応が生じるようにしている。
炭化物が所定の設定量に到達するまで、炭化物保管・賦活炉20の炭化物保管炉本体21Aまたは炭化物保管炉本体21Bは炭化物を受け入れ、保管炉として機能する。炭化物保管炉本体21Aまたは炭化物保管炉本体21Bの内壁には撹拌羽根23を有しており、攪拌羽根23によって炭化物が撹拌されている。この攪拌羽根23は炭化物保管炉本体21では炭化物が存在する内壁に配設され、出口まで配設されている。なお、本実施の形態の炭化物保管・賦活炉20は内蔵する炭化物保管炉本体21の回転方向を定期的に変更することにより、処理物の偏在を防いでいる。
即ち、撹拌羽根23の角度は炭化物保管炉本体21の内部に収納した炭化物を入口部から出口部に移行させる角度を持つように設定されており、炭化物保管炉本体21の中の被処理物である炭化物は、炭化物保管炉本体21の入口方向へ押しやられる力を受け、若干、入口部に移動するように設定されている。炭化物保管炉本体21の回転方向は正転逆転を繰り返すようプログラムされており、炭化物保管炉本体21中の炭化物が出口側或いは入口側に偏ることはない。
なお、賦活が終了し賦活物を排出する時は、炭化物保管炉本体21の回転を逆にすることにより賦活物の排出が可能となる。
炭化物保管炉本体21の温度は、炭化物保管炉本体21を同心円状に取り巻く熱風通路22を通過する熱風によって保たれる。炭化物保管・賦活炉20A、20Bの各々の熱風通路22への熱風は、熱風発生炉30から供給される。供給方法としては連続炭化炉群10に対し並列分岐でもよいし、直列でもよい。直列の場合は賦活炉として稼働している炭化物保管・賦活炉20に最も高い温度の熱風が最初に通過するようにダンパーを設けると良い。
炭化炉10A,・・・,10Fの炭化炉加熱室11と同様に、炭化物保管・賦活炉20の炭化物保管炉本体21には、その外側に同心円状の空間からなる熱風通路22を形成しており、熱風はその熱風通路22を通過する。炭化物保管炉本体21の円筒体の外壁と、炭化物保管・賦活炉20の円筒体の端部との間は特定方向の空気の流れ以外はシールされ、熱風の通路以外からの熱風の漏れを防いでいる。炭化物保管・賦活炉20に対しては、炭化物保管・賦活炉20での賦活を効率よく行う賦活活性化ガスが供給される。この賦活活性化ガスとしては水蒸気、二酸化炭素、酸素、空気またはそれらの2種類以上の混合ガス等が使用できるが、本実施の形態では賦活活性化ガスとして、水蒸気(HO)のみを供給している。水蒸気は炭化物保管炉本体21に供給されると瞬時に過熱水蒸気となり賦活化に供するものである。
賦活処理が終了した活性炭は賦活炉として機能する炭化物保管・賦活炉20の炭化物保管炉本体21を逆回転し、撹拌羽根23と排出手段及び移送手段により冷却機50へ移送される。賦活炉として機能していた炭化物保管・賦活炉20は冷却されず温度を保っているので、賦活物の排出が完了した時点で炭化物保管・賦活炉20が保管炉として炭化物を受け入れることができる。また、そのようにして使用すると熱効率が良い。
賦活処理時間の終了時には、炭化物保管・賦活炉20を冷却することなく、炭化物保管炉本体21の回転方向を逆にすることにより、撹拌羽根23により活性炭は炭化物保管炉本体21から排出される。そして、炭化物保管・賦活炉20から送給された賦活処理物は冷却機50で冷却される。
熱風発生炉30は、乾留ガス及び賦活生成ガスを主燃料とし空気を混合して燃焼させている。熱風発生炉30内の温度調整は、温度を下げたい場合は燃焼用空気量を増やし、温度を上げたい場合は補助バーナ31を稼働させることによって行われる。熱風発生炉30は、熱風ダクト36を介して炭化物保管・賦活炉20に接続され、熱風発生炉30で発生した熱風は熱風ダクト36を経由して炭化物保管・賦活炉20の炭化物保管炉本体21の周囲の熱風通路22に送られ、炭化物保管炉本体21の温度を所定の高温度に保つように構成されている。炭化物保管炉本体21と炭化炉10A,・・・,10Fの炭化炉加熱室11とは、熱風ダクト71,・・・,76を介して接続され、熱風は熱風通路22から熱風通路13へ流れ、炭化炉10A,・・・,10Fを設定された所定の温度に保つように構成されている。即ち、乾留ガス、賦活ガスは熱風発生炉30の内部で燃焼され、発生した熱風は熱風ダクト32から炭化物保管・賦活炉20の炭化物保管炉本体21に、そして、炭化炉10A,・・・,10Fの炭化炉加熱室11と直列に繋がっている。活性炭原料、炭化物等は、熱風発生炉30から供給される熱風と直接に接することがない。
この熱風発生炉30から出力された高温度の熱風は、熱風ダクト36を介して1台または2台の炭化物保管・賦活炉20に供給される。炭化物保管・賦活炉20の炭化物保管炉本体21に炭化物の賦活反応に必要なエネルギを与えたことによって、若干温度が降下した熱風は、連続炭化炉群10に配設された熱風ダクト71に供給される。本実施の形態の熱風ダクト71は、図2の平面図において、炭化炉10Fの左側に接続され、炭化炉10Fの炭化炉加熱室11Fの周囲の熱風通路13Fを熱風が右方向に流れ、炭化炉10Fの熱風通路13の右から炭化炉10Eの熱風通路13Eに繋がれ、熱風は順次ジグザグに熱風通路13を通過して、炭化炉10Aの熱風通路13Aの右側から炭化炉10Aの熱風通路13Aを左に移動し、最終的には、炭化炉10Aの右側に接続された熱風ダクト76から、炭化炉10Aの炭化炉加熱室11Aの周囲の熱風通路13Aを熱風が左方向に流れ、炭化炉10Aの熱風通路13Aから乾燥機40の熱風供給管路44に繋がっている。
各炭化炉10A,・・・,10Fの各々には、熱風ダクト71,・・・,76が連結配設され、図示しないダンパーが供給口側に配設されている。したがって、炭化炉10F側では温度が高いが炭化炉10Aに行くに従って、温度が低くなるように設定されている。即ち、熱風ダクト71,・・・,76には各々ダンパーを有していてその開度によって熱分解特性図(Tg特性図)に従って設定された温度に制御する。
本実施の形態では、熱風ダクト71,・・・,76が連結配設されているが、熱風ダクト71から熱風供給管路44まで直結させた熱風ダクトを設け、その直結させた熱風ダクトから各ダンパーを介して炭化炉10A,・・・,10Fに導き、それら炭化炉10A,・・・,10Fからの排出を別の排出路に導き排出する構成とすることもできる。このときも、最終の図示しない熱風ダクトはダンパーを介して一括し、熱風供給管路44を介して乾燥機40に送るのが望ましい。
連続炭化炉群10の炭化の際に発生する乾留ガスと、炭化物保管・賦活炉20が保管炉として機能しているとき発生する乾留ガスと、炭化物保管・賦活炉20が賦活炉として機能しているとき発生する賦活発生ガスとまとめられて、或いは各々独立して熱風発生炉30に供給される。供給された賦活活性化ガスの未反応分は賦活発生ガスと共に熱風発生炉30に搬送される。熱風発生炉30には起動初期に使用されるLPガス等の燃焼用のバーナ31を有していて、LPガスを用いて燃焼させるバーナ31の点火によって、本実施の形態の活性炭製造装置1が起動可能となる。しかし、本実施の形態の活性炭製造装置1が定常運転状態となると、乾留ガスと賦活発生ガスが主燃料として働き、LPガスの供給は最小限となる。
連続炭化炉群10で発生する乾留ガスは、乾留ガス移送管81,82を経由して熱風発生炉30に送られる。また、炭化物保管・賦活炉20の中の賦活炉として機能する炉で発生した賦活発生ガスも賦活発生ガス移送管85を経由して熱風発生炉30に送られる。賦活処理に使用する賦活活性化ガスとして供給される水蒸気の全てが反応に寄与するわけではなく、一部の水蒸気は賦活発生ガスに変化せず水蒸気のまま残る。この未反応水蒸気も賦活発生ガスと同様に賦活発生ガス移送管85により熱風発生炉30に送られる。燃焼用空気は図に記していない方法によって供給され、乾留ガス、賦活発生ガスと混合され完全燃焼する。また、乾留ガス移送管81,82も、各炭化炉10A,・・・,10Fから各々が熱風発生炉30に独立して供給してもよい。
乾燥機40は、冷却機50と同様に図示しない撹拌羽根を有するミキサーの構造を有している。即ち、ホッパから乾燥機ドラム内に活性炭原料を供給すると、内周に図示しない撹拌羽根を設けたドラムの回転により、ドラムの内部で撹拌羽根が活性炭原料を撹拌する。このドラムには、熱風ダクト71,・・・,76を通過してきた熱風及び炭化炉10Aで使用された熱風が供給され、それらによって活性炭原料が乾燥される。
本発明を実施する場合には、熱風供給管路44からの熱風を使用しない構成とすることもできるし、炭化炉10Aで使用された熱風が入らないようにし、熱風供給管路44からの余剰の熱風のみを使用する構成とすることもできる。このときの熱エネルギは、稼働条件によって相違するが、乾燥機40内で原材料が過乾燥になる場合には、熱風供給管路44を閉じることもできる。
特に、活性炭製造装置1に乾燥機40を付設し、活性炭原料の含水率を一定にすると、炭化炉10Aで水分を蒸散させるためのエネルギを少なく一定化できるから、温度調整が行いやすくなる。この乾燥機40は水分を除去するのが目的であるから、必ずしもその構造は、本実施の形態の構造に拘る必要はない。
冷却機50は図示しない撹拌羽根が回転する回転容器51に賦活処理を終了した賦活物、即ち、活性炭が炭化物保管・賦活炉20から供給される。活性炭が収容された円筒状の回転容器51は、図に示さない冷却手段によって取り巻かれており、内部の高温賦活物を間接的に冷却する構造になっている。本実施形態では回転容器51は、水冷ジャケットにより冷却されている。冷却された賦活物は図に示さない排出手段によって冷却機50より排出される。
次に、本発明の実施の形態の活性炭製造装置による活性炭製造方法の概略を説明する。
乾燥機40に搬入された活性炭原料は、乾燥機40内に供給され、乾燥され、乾燥された活性炭原料はスクリューコンベア45で炭化炉10Aに持ち上げ、その炭化炉加熱室11Aに供給される。
設定量の原材料が連続して炭化炉10Aに供給され、スクリューコンベア12Aの回転、即ち、連動する炭化炉10A,・・・,10Fの各炭化炉加熱室11の回転により、各炭化炉加熱室11Aはその炭化炉加熱室11Aの周囲を包む熱風通路13Bによって加温され、活性炭原料は設定された温度にて熱処理される。炭化炉10B,・・・,10Fも同様に個別に設定された温度で熱処理され順次炭化が進行する。
炭化炉10A,・・・,10Fを通過し、炭化炉10Fから炭化物保管・賦活炉20に送給された炭化物は、炭化物保管・賦活炉20の炭化物保管炉本体21に収納される。設定量の炭化物を収納した時点で、賦活ガス注入管26によって賦活活性化ガスとして水蒸気が供給され、賦活反応が開始する。炭化物保管・賦活炉20では供給された炭化物に対し均一な賦活を行う必要性から、炭化物保管炉本体21を図示しない保管賦活炉回転手段によって回転し、炭化物保管炉本体21の内壁に具備された撹拌羽根により、賦活処理される炭化物を撹拌している。賦活時間は20〜2000分、望ましくは40〜1200分にて加工される。賦活ガス注入管26によって供給する賦活活性化ガスの種類、賦活活性化ガスの供給量、炭化物保管炉本体21の内部の温度、賦活時間等により製品である活性炭の吸着性能を調整することができる。
炭化物保管・賦活炉20における賦活が終了すると、賦活物である活性炭の排出処理を行う。このとき、炭化物保管・賦活炉20の内部の炭化物保管炉本体21の回転方向を逆にし、撹拌羽根23と排出手段によって賦活物を冷却機50に搬送する。
また、乾留ガス及び賦活発生ガスは熱風発生炉30にて完全燃焼され、発生する熱風は設定温度になるようにバーナ31によって昇温、或いは過剰な空気の注入による降温等により温度調節された後、熱風ダクト36を経由して炭化物保管・賦活炉20、熱風ダクト71〜76を経由して連続炭化炉群10に送られ、炭化物保管・賦活炉20及び連続炭化炉群10を所定温度に保つ。その後、熱風は熱風供給管路44から乾燥機40に送られ乾燥熱源として利用される。
この間に、乾燥機40のスクリューコンベア45で乾燥された原材料を炭化炉10Aの炭化炉加熱室11Aに送出し、次いで、炭化炉10Bの炭化炉加熱室11Bから順次移送させ、最後に、炭化炉10Fの炭化炉加熱室11Fを通過することにより賦活前駆体である炭化物となる。炭化物を更に賦活して活性炭とするために炭化物保管・賦活炉20に供給し、そこで40〜1200分賦活させる。800℃〜950℃の温度で炭化物と水蒸気を接触させることによって以下の化学式に示す賦活反応が発現し、炭化物の炭素と水蒸気が反応し一酸化炭素と水素が発生する。固体炭素が一酸化炭素というガスに変化し炭化物に微細な孔が形成される。なお、ここでは、炭化物に細孔と呼ばれる微細な孔を無数に形成した物質を活性炭と定義している。
C + HO → CO + H
上記実施の形態の活性炭製造装置1は、外部から活性炭原料の供給を受け、その供給された活性炭原料を炭化物とする連続炭化炉群10は、初段から終段を含み複数段配設し、炭化物を移送する円筒状の炭化炉加熱室11及び炭化炉加熱室11の周囲を包む熱風通路13を有し、供給を受ける活性炭原料の熱分解特性に応じて設定された温度を維持するよう制御する炭化炉10A,・・・,10Fと、炭化炉10A,・・・,10Fの終段の炭化炉10Fから炭化物の供給を受けて、炭化物を保管及び賦活する円筒状の炭化物保管炉本体21及び炭化物保管炉本体21の周囲を包む熱風通路22を有する炭化物保管・賦活炉20と、連続炭化炉群10から得られた乾留ガス及び炭化物保管・賦活炉20の保管の際に得られた乾留ガスと、炭化物保管・賦活炉20の賦活の際に賦活活性化ガスの供給によって得られた賦活ガスと、を燃焼させ発生した熱風を連続炭化炉群10及び炭化物保管・賦活炉20の熱風通路22に送出する熱風発生炉30とを具備する。
そして、連続炭化炉群10から得られた乾留ガス及び炭化物保管・賦活炉20から得られた賦活発生ガスを燃焼させる熱風発生炉30は熱風となる燃焼ガスの温度調整を行い、連続炭化炉群10の熱風通路13及び炭化物保管・賦活炉20の熱風通路22に熱風を送出する。熱風の持つ熱エネルギによって連続炭化炉群10及び炭化物保管・賦活炉20の温度調整を行う。活性炭製造工程で発生する乾留ガス及び賦活生成ガス等を燃焼して得られる熱エネルギを、製造工程に必要なエネルギとして循環使用するから、外部からの追加エネルギを最小化できる。
上記実施の形態の熱風発生炉30を起点として供給する熱風は、炭化物保管・賦活炉20を経由して、連続炭化炉群10の後段の炭化炉10Fから初段の炭化炉10Aの方に順次直列的または並列的に連続炭化炉群10に送られる。更に、炭化物保管・賦活炉20から初段の炭化炉10A側に延びて配設した熱風ダクト71,・・・,76を通過する熱風は、ダンパーによって連続炭化炉群10側に必要量分岐供給される。
また、上記実施の形態の炭化物保管・賦活炉20の排出側には、活性炭を冷却する冷却機50を具備するものであるから、所定の時間賦活させた後に、賦活炉を冷却することなく搬出した高温の賦活物を受け入れ冷却できる。高温の賦活炉を冷却する際の熱エネルギの損失と賦活炉の冷却に要する時間の損失を防ぐことができる。
本実施の形態の活性炭製造装置1は、活性炭原料の供給を受け、原料の熱分解特性に対応する加熱条件を設定して炭化物を製造する複数の炭化炉からなる炭化炉群10の円筒状の炭化炉加熱室11から乾留ガスを取り出し、また、前記炭化炉加熱室11の周囲を包む熱風通路13に、前記供給を受ける活性炭原料の熱分解特性に応じて設定された温度に応じて供給する熱風により温度制御を行う工程と、連続炭化炉群10の終段の炭化炉10Fから炭化物の供給を受け、前記炭化物保管・賦活炉20に収容された炭化物を賦活する円筒状の炭化物保管炉本体21から賦活発生ガスを取り出し、また、炭化物保管炉本体21の周囲を包む熱風通路22に熱風を供給する工程と、連続炭化炉群10から得られた乾留ガス及び炭化物保管・賦活炉20から得られた賦活発生ガスを熱風発生炉30で燃焼させ、連続炭化炉群及び炭化物保管・賦活炉20の熱風通路22に熱風を送出する工程を具備する活性炭製造方法として捉えることができる。
本実施の形態の活性炭製造方法は、連続炭化炉群10から得られた乾留ガス及び炭化物保管・賦活炉20の保管の際に発生する乾留ガス、及び賦活処理の際に発生する賦活発生ガス等を熱風発生炉30で燃焼させ、その燃焼排ガスである熱風を連続炭化炉群10及び炭化物保管・賦活炉20の熱風通路13,22に熱風ダクト71,・・・,76を介して送出する。
この熱風によって加熱した連続炭化炉群10の円筒状炭化炉加熱室11内に活性炭原料又は途中処理物を通過させ、加熱により発生した乾留ガスを取り出し、それを熱風発生炉30で燃焼させる。また、炭化物保管炉20では、前記連続炭化炉群10から炭化物を受け入れ炭化物保管炉本体21に保管し炭化物保管炉本体21を取り巻く熱風通路22を通過する熱風により加熱され炭化物保管炉本体21内の炭化物が発生する乾留ガスと、炭化物保管・賦活炉20で賦活工程を行っている炭化物保管・賦活炉本体21から発生する賦活発生ガスとは熱風発生炉30に送出され完全燃焼して熱風を発生する。
このように、熱風発生炉30によって連続炭化炉群10から得られた乾留ガス及び炭化物保管・賦活炉20から得られた乾留ガスと賦活発生ガスを燃焼させ、その熱エネルギで連続炭化炉群10及び炭化物保管・賦活炉20の炭化または賦活エネルギに充当できるから、外部から追加投入する熱エネルギを少なくすることができる。
特に、本実施の形態の活性炭製造方法は、外部から活性炭原料の供給を受け前記活性炭原料を加熱して炭化物とする連続炭化炉群10は、活性炭原料を熱処理しながら移動させる円筒状の炭化炉加熱室11及び前記炭化炉加熱室11の周囲を包む熱風通路13を有するものであり、前記供給を受ける活性炭原料の熱分解特性に応じて各炭化炉に設定された温度に制御されているから、供給する原材料の熱分解特性に応じて処理された炭化物が得られる。
そして、炭化炉加熱室11の周囲を包む熱風通路13に、送風ダクト13に流れる熱風をダンパーの開度調節により送風できるから、連続炭化炉群10の各炭化炉に設定された温度の調整が容易にでき、活性炭中間物としての炭化物の品質が管理できる活性炭製造装置1として実施できる。
更に、連続炭化炉群10から得られた乾留ガス及び炭化物保管・賦活炉20から得られた賦活発生ガス等を燃焼させ、連続炭化炉群10及び炭化物保管・賦活炉20の熱風通路13,22に熱風を送出する熱風発生炉30は、送出熱風温度を任意に設定でき、各炭化炉10A,・・・,10Fの複数の温度制御が自在であり、乾留ガス及び賦活発生ガスを活性炭製造エネルギとして利用でき、追加する燃料を少なくすることができる。結果、処理する活性炭原料の熱分解特性に応じて熱処理された炭化物が連続炭化炉群10によって得られ、炭化物保管・賦活炉20で賦活処理して活性炭を製造できる。
本実施の形態の活性炭製造方法は、熱風発生炉30から供給する高温度の熱風が、炭化物保管・賦活炉20を経由して、連続炭化炉群10の後段から初段の方に順次直列的または並列的に炭化炉10A,・・・,10Fに供給するものであるから、熱風ダクト71,・・・,76に流れる熱風をダンパーで制御し、各炭化炉に送る熱風量を制御でき、結果として各炭化炉の温度制御が自在になる。
また、活性炭製造方法における炭化物保管・賦活炉20は賦活工程を終えて完成した活性炭を冷却する冷却工程を具備するものであるから、所定の時間賦活させた後に、賦活炉を冷却することなく直ちに冷却して取り出すことができる。
本実施の形態の活性炭製造方法における初段の炭化炉10Aに供給される活性炭原料は、前記初段の炭化炉10Aの炭化炉加熱室11の周囲を包む熱風通路13を通過した熱風を用いて、乾燥機40で前記活性炭原料が含む水分を除去してなるものであるから、連続炭化炉群10で原料に含まれる水分を蒸発させるエネルギが不要になる。水の蒸発潜熱は、540Kcal/kgと高く、原料が含む水分の蒸発には多大なエネルギが必要となる。精緻な温度調整が必要な連続炭化炉群10に於いて大量のエネルギを水分蒸発の目的に使用する必要がなくなり精緻な温度調整が可能になる。
本実施の形態では、連続炭化炉群10を複数に分割し、その各炭化炉10A,・・・,10F毎に、各種活性炭原料の熱分解特性図(Tg特性図)から得られる情報を基に温度を設定する。
ところで、本実施の形態の炭化物保管・賦活炉20は2台を有し、炭化物保管・賦活炉20Aが炭化物を収容するように稼働しているときには、炭化物保管・賦活炉20Bが不稼働で、炭化物保管・賦活炉20Bが稼働している(供給を受けている)ときには炭化物保管・賦活炉20Aが不稼働である。このことは、不稼働の方が賦活炉として機能することになる。
上記実施の形態では、バイオマスを前提に説明したが、本発明を実施する場合には、熱硬化性のプラスチックスも同様に活性炭原料として使用できる。
本実施の形態の活性炭製造装置1は、6台の連続炭化炉群10から2台の炭化物保管・賦活炉20に順次活性炭原料を炭化物、炭化物、活性炭として加工することを述べ、連続炭化炉群10を2台以上とすることを説明した。しかし、本発明を実施する場合には、炭化物保管・賦活炉20を1台とすることもできる。例えば、勤務時間、営業時間に合わせて夜間の駆動を停止し、夜間は炭化物保管・賦活炉20のみの稼働とすることができる。
1 活性炭製造装置
10 連続炭化炉群
10A,10B,10C,10D,10E,10F 炭化炉
11 炭化炉加熱室
13 熱風通路
20 炭化物保管・賦活炉
21 炭化物保管炉本体
22 熱風通路
30 熱風発生炉
40 乾燥機
50 冷却機
51 回転容器
61,・・・65 原料移送管路

Claims (2)

  1. 独立して炭化温度が調整可能な炭化炉を複数台有し、連続して活性炭原料を順次次の炭化炉に移送すべく直列に連結され、前記活性炭原料の熱分解特性に応じた炭化条件を設定してなる連続炭化炉群と、
    前記連続炭化炉群の最後の炭化炉から供給される炭化物を収納保管し、前記炭化物の収容を終えた後、賦活活性化ガスを供給して賦活化させる炭化物保管・賦活炉と、
    前記連続炭化炉群から発生する乾留ガスと、前記炭化物保管・賦活炉で前記炭化物を収納保管の際に発生する乾留ガス、及び前記炭化物保管・賦活炉で賦活の際に発生する賦活発生ガスとを燃料として燃焼させ熱風を発生させる熱風発生炉と、
    前記熱風発生炉で発生した熱風を温度調整に使用する熱エネルギとして前記連続炭化炉群の必要数の炭化炉及び前記炭化物保管・賦活炉に供給する熱風ダクトと、
    前記炭化物保管・賦活炉で賦活が終了したとき、前記炭化物保管・賦活炉から供給された賦活物を冷却する冷却機と
    を具備することを特徴とする活性炭製造装置。
  2. 独立して炭化温度が調整可能な炭化炉が複数台有し、連続して活性炭原料を順次次の炭化炉に移送すべく直列に連結された連続炭化炉群によって、活性炭原料の熱分解特性に応じた炭化条件を設定した工程と、
    前記工程の前記連続炭化炉群の最後の炭化炉から供給を受ける炭化物保管・賦活炉によって、炭化物を収納保管し、かつ、前記炭化物の収容を終えたとき、賦活活性化ガスを供給して賦活化させる工程と、
    炭化の際に前記連続炭化炉群から発生する乾留ガスと、前記炭化物を収納保管の際に前記炭化物保管・賦活炉から発生する乾留ガス、及び賦活の際に前記炭化物保管・賦活炉で発生する賦活発生ガスとを燃料とし、熱風発生炉で燃焼させ熱風を発生させる工程と、
    前記熱風発生炉で発生した熱風を温度調整に使用する熱エネルギとして熱風ダクトを介して連続炭化炉群の必要数の炭化炉及び炭化物保管・賦活炉に供給する工程
    を具備することを特徴とする活性炭製造方法。
JP2014144965A 2014-07-15 2014-07-15 活性炭製造装置及び活性炭製造方法 Active JP5691118B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014144965A JP5691118B1 (ja) 2014-07-15 2014-07-15 活性炭製造装置及び活性炭製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014144965A JP5691118B1 (ja) 2014-07-15 2014-07-15 活性炭製造装置及び活性炭製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5691118B1 true JP5691118B1 (ja) 2015-04-01
JP2016020291A JP2016020291A (ja) 2016-02-04

Family

ID=52830772

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014144965A Active JP5691118B1 (ja) 2014-07-15 2014-07-15 活性炭製造装置及び活性炭製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5691118B1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109456779A (zh) * 2018-12-29 2019-03-12 江苏亿尔等离子体科技有限公司 过热蒸汽连续无氧碳化裂解炉装置以及方法
CN112209379A (zh) * 2020-10-13 2021-01-12 中国铝业股份有限公司 一种连续式碱活化制备活性炭的装置及方法
CN113620292A (zh) * 2021-09-09 2021-11-09 江苏恒源活性炭有限公司 一种粉末活性炭再生系统与再生方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6587001B2 (ja) 2016-02-04 2019-10-09 日本電気株式会社 無線端末及びその方法

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0873207A (ja) * 1994-09-05 1996-03-19 S F Plan:Kk 活性炭の製造装置
JP2001031412A (ja) * 1999-07-19 2001-02-06 Keiichi Kumakawa 多段式ロータリキルン
JP2001220121A (ja) * 2000-02-10 2001-08-14 Nkk Design & Engineering Corp 廃棄物からの活性炭製造方法及び製造装置
JP2001220120A (ja) * 2000-02-10 2001-08-14 Nkk Design & Engineering Corp 廃棄物からの活性炭製造方法及び製造装置
JP2001233610A (ja) * 2001-01-16 2001-08-28 Nittetsu Elex Co Ltd 木炭及び活性炭の製造装置
JP2002121016A (ja) * 2000-10-10 2002-04-23 Bio Carbon Kenkyusho:Kk 連続式炭化炉と連続式炭化賦活炉
JP2005067972A (ja) * 2003-08-26 2005-03-17 Met:Kk 炭化賦活方法及び炭化賦活装置
JP2008013398A (ja) * 2006-07-05 2008-01-24 Met:Kk 活性炭製造装置及び活性炭製造方法
JP2008013377A (ja) * 2006-07-03 2008-01-24 Kawasaki Heavy Ind Ltd 炭化物製造装置

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0873207A (ja) * 1994-09-05 1996-03-19 S F Plan:Kk 活性炭の製造装置
JP2001031412A (ja) * 1999-07-19 2001-02-06 Keiichi Kumakawa 多段式ロータリキルン
JP2001220121A (ja) * 2000-02-10 2001-08-14 Nkk Design & Engineering Corp 廃棄物からの活性炭製造方法及び製造装置
JP2001220120A (ja) * 2000-02-10 2001-08-14 Nkk Design & Engineering Corp 廃棄物からの活性炭製造方法及び製造装置
JP2002121016A (ja) * 2000-10-10 2002-04-23 Bio Carbon Kenkyusho:Kk 連続式炭化炉と連続式炭化賦活炉
JP2001233610A (ja) * 2001-01-16 2001-08-28 Nittetsu Elex Co Ltd 木炭及び活性炭の製造装置
JP2005067972A (ja) * 2003-08-26 2005-03-17 Met:Kk 炭化賦活方法及び炭化賦活装置
JP2008013377A (ja) * 2006-07-03 2008-01-24 Kawasaki Heavy Ind Ltd 炭化物製造装置
JP2008013398A (ja) * 2006-07-05 2008-01-24 Met:Kk 活性炭製造装置及び活性炭製造方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109456779A (zh) * 2018-12-29 2019-03-12 江苏亿尔等离子体科技有限公司 过热蒸汽连续无氧碳化裂解炉装置以及方法
CN109456779B (zh) * 2018-12-29 2023-09-05 江苏亿尔等离子体科技有限公司 过热蒸汽连续无氧碳化裂解炉装置以及方法
CN112209379A (zh) * 2020-10-13 2021-01-12 中国铝业股份有限公司 一种连续式碱活化制备活性炭的装置及方法
CN112209379B (zh) * 2020-10-13 2023-11-28 中国铝业股份有限公司 一种连续式碱活化制备活性炭的装置及方法
CN113620292A (zh) * 2021-09-09 2021-11-09 江苏恒源活性炭有限公司 一种粉末活性炭再生系统与再生方法
CN113620292B (zh) * 2021-09-09 2022-04-15 江苏恒源活性炭有限公司 一种粉末活性炭再生系统与再生方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016020291A (ja) 2016-02-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5691118B1 (ja) 活性炭製造装置及び活性炭製造方法
KR101916958B1 (ko) 슬러지용 열분해 탄화장치 및 방법
JP4963573B2 (ja) 活性炭製造装置及び活性炭製造方法
EA022689B1 (ru) Устройство и способ сушки и торрификации потока по меньшей мере одного углеродсодержащего материала в многоярусной печи
KR20180054939A (ko) 슬러지용 열분해 탄화장치 및 방법
JP6573804B2 (ja) バイオマス燃料生成装置
JP2006206856A (ja) 炭化物製造方法および炭化物製造装置
TW201940678A (zh) 碳化爐
JP5692620B1 (ja) 活性炭製造装置及び活性炭製造方法
JP2005067972A (ja) 炭化賦活方法及び炭化賦活装置
JP5727295B2 (ja) 炭化システム
KR100646163B1 (ko) 회전드럼 연속식 탄화로를 구비한 탄화장치
US11407945B2 (en) Heat treatment apparatus
JP7190641B1 (ja) 連続炭化装置
KR101933111B1 (ko) 열분해 탄화장치
JP5148884B2 (ja) 固体燃料の製造方法及び装置
KR19990035072A (ko) 활성탄 연속제조장치 및 제조방법
RU2092757C1 (ru) Термический модуль для получения углеродных сорбентов
KR101188454B1 (ko) 바이오펠릿 제조장치
CN211169865U (zh) 一种制备活性炭的装置
JPH07144909A (ja) 横型回転賦活装置
JP7200703B2 (ja) 炭化炉
CN110790273B (zh) 一种基于恒温炭化的制炭工艺
JP2001220119A (ja) 廃棄物からの活性炭製造方法及び製造装置
JP2001214168A (ja) 連続式固形廃棄物炭化装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150116

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5691118

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250