JP2001233610A - 木炭及び活性炭の製造装置 - Google Patents

木炭及び活性炭の製造装置

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JP2001233610A
JP2001233610A JP2001007919A JP2001007919A JP2001233610A JP 2001233610 A JP2001233610 A JP 2001233610A JP 2001007919 A JP2001007919 A JP 2001007919A JP 2001007919 A JP2001007919 A JP 2001007919A JP 2001233610 A JP2001233610 A JP 2001233610A
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charcoal
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flue
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Kazuhiko Sato
一彦 佐藤
Yuji Mukumoto
祐次 椋本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱効率が高く、ランニングコストが安く、低
品質から高品質までに対応可能で、かつ大量生産できる
木炭及び活性炭の製造装置を提供する。 【解決手段】 乾燥部15a、炭化部15b及び冷却部
15cを備えて、入口側から供給された木材11を乾留
する木炭窯15と、木炭窯15又は他の木炭窯で製造さ
れた木炭を水蒸気賦活して活性炭を製造する外燃式の活
性炭窯19とを有する木炭及び活性炭の製造装置Aであ
って、活性炭窯19の一方に高温ガスを供給する燃焼炉
20と、活性炭窯19の他方から排出される排ガスを所
定温度まで降温させて木炭窯15に供給する第1の煙道
21と、活性炭窯19に高温ガスと共に供給される水蒸
気を発生させる第1のボイラー22とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木炭及び活性炭を
連続して、熱効率良く量産できる木炭及び活性炭の製造
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、木炭の製造装置として、図5に示
すように、木材80をケージ81に詰めて、木炭窯の一
例であるトンネル状の炭化炉82の中を移動させなが
ら、2次燃焼炉83から供給される100〜200℃の
高温ガスにより予熱、乾燥され、燃焼炉84で発生する
1000〜1200℃の高温ガスを熱交換器により、4
00〜600℃程度に降温して供給される排ガスにより
加熱されて炭化、調質され、冷却、搬出する形態のもの
が知られている。一方、活性炭の製造装置として、例え
ば、水蒸気賦活の場合、外燃式のロータリーキルンに供
給される別途粉粒炭に調整された木炭に、ボイラーで発
生させた水蒸気を加えながら、前記2次燃焼炉83及び
燃焼炉84とは別の燃焼炉によって供給される約900
℃の高温ガスにより加熱して製造する形態のものが知ら
れている。このように、従来、木炭と活性炭は別々の装
置により製造されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の木炭や活性炭の製造装置においては、解決すべき以
下の問題があった。 1)木炭の製造装置用の熱源と活性炭の製造装置用の熱源
とが別々であるため、熱効率が低いと共に、装置の構成
が複雑となり、設備費や整備費が高くなる。 2)2次燃焼炉83及び燃焼炉84では、燃料として油や
ガスを使用しているので、ランニングコストが高くつ
く。 3)木炭及び活性炭の品質は、それぞれ供給される原材料
の品質で略決定されるが、従来の装置では、原材料とし
てそれぞれ木材、果実殻を使用しているので、低品質
(<600m2 /g)から高品質(>1000m2
g)までに対応することが困難である。 4)木炭はバーベキュー用や床下調湿用等に使用されてい
るが、需要ニーズに限界がある一方、今後環境防止のた
めのガス吸着用(特に、ダイオキシン吸着・除去用)に
大量に消費が見込まれる中程度の品質(600〜100
0m2 /g)の活性炭の製造に関して、従来の装置では
生産規模が小さい。
【0004】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、熱効率が高く、ランニングコストが安く、低品
質から高品質までに対応可能で、かつ大量生産できる木
炭及び活性炭の製造装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の木炭及び活性炭の製造装置は、乾燥部、炭化部及
び冷却部を備えて、入口側から供給された木材を乾留す
る木炭窯と、前記木炭窯又は他の木炭窯で製造された木
炭を水蒸気賦活して活性炭を製造する外燃式の活性炭窯
とを有する木炭及び活性炭の製造装置であって、前記活
性炭窯の一方に高温ガスを供給する燃焼炉と、前記活性
炭窯の他方から排出される排ガスを所定温度まで降温さ
せて前記木炭窯に供給する第1の煙道と、前記活性炭窯
に前記高温ガスと共に供給される水蒸気を発生させる第
1のボイラーとを有する。請求項2記載の木炭及び活性
炭の製造装置は、請求項1記載の木炭及び活性炭の製造
装置において、前記第1のボイラーは、前記燃焼炉と前
記活性炭窯を連結する第2の煙道に配置されて、前記活
性炭窯に供給する高温ガスの温度を制御している。請求
項3記載の木炭及び活性炭の製造装置は、請求項1又は
2記載の木炭及び活性炭の製造装置において、前記第1
の煙道には第2のボイラーが設けられて、前記活性炭窯
からの前記排ガスを所定温度まで降温している。
【0006】請求項4記載の木炭及び活性炭の製造装置
は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の木炭及び活性
炭の製造装置において、前記燃焼炉からの高温排ガスの
一部は第3の煙道を介して前記木炭窯の炭化部に供給さ
れている。請求項5記載の木炭及び活性炭の製造装置
は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の木炭及び活性
炭の製造装置において、前記木炭窯に供給する前記木材
は、建築廃材である。請求項6記載の木炭及び活性炭の
製造装置は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の木炭
及び活性炭の製造装置において、前記燃焼炉の燃料は、
建築廃材である。請求項7記載の木炭及び活性炭の製造
装置は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の木炭及び
活性炭の製造装置において、前記木炭窯によって製造さ
れる前記木炭を破砕して粉粒炭にする破砕機、前記粉粒
炭内の磁着物を除去する磁力選別機、該磁着物が除去さ
れた粉粒炭を前記活性炭窯に輸送する空気輸送手段とを
更に備えている。
【0007】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図1は本発明の一実施の形
態に係る木炭及び活性炭の製造装置の概略構成図、図2
は同要部の模式図、図3は同要部の第1の変容例の模式
図、図4は同要部の第2の変容例の模式図である。
【0008】図1に示すように、本発明の一実施の形態
に係る木炭及び活性炭の製造装置Aは主として、材料置
場10にある木材の一例である建築廃材11を切断する
切断機12と、切断された建築廃材11aをケージ13
に供給する廃材搬送・供給手段の一例であるバケットコ
ンベア14と、切断された建築廃材11aが充填された
ケージ13を移動させながら乾燥、炭化、及び冷却する
木炭窯15と、木炭窯15で形成された木炭を粉粒炭に
破砕する破砕機16と、前記粉粒炭と混在する磁着物を
除去する磁力選別機17と、該磁着物が除去された粉粒
炭を活性炭窯19に輸送する空気輸送手段18と、該粉
粒炭に水蒸気賦活して活性炭を製造する外燃式の活性炭
窯19と、活性炭窯19の一方に高温ガスの一部を供給
すると共に木炭窯15に高温ガスの他部を供給する燃焼
炉20と、活性炭窯19の他方から排出される排ガスを
所定温度まで降温して木炭窯15に供給する第1の煙道
21と、活性炭窯19に賦活用に供給される水蒸気を発
生する第2の煙道24内に設けられた第1のボイラー2
2と、活性炭窯19で製造された高温の活性炭を冷却す
るロータリークーラー21aとを有して構成されてい
る。以下、これらについて詳しく説明する。なお、同一
の構成については、同一の符号を付して詳しい説明を省
略する。
【0009】図1に示すように、木炭窯15は乾燥部1
5a、炭化部15b及び冷却部15cを有するトンネル
状の炭化炉で、炉の外郭を構成する鉄皮の内側に、耐火
材が内張りされて、建築廃材11aが詰め込まれたケー
ジ13が窯内を乾燥部15a側から冷却部15c側へ移
送されるように、図示しない搬送装置が設けられてい
る。燃焼炉20で発生された高温ガスの一部が第3の煙
道23を介して所定の温度に冷却されて炭化部15bに
供給される機能と共に、活性炭窯19から排出され、所
定温度まで降温された排ガスが第1の煙道21を介して
乾燥部15a、炭化部15bに供給されるようになって
いる。活性炭窯19は、図2〜図4に示すように、外燃
式でロータリーキルン式の形態のもので、二重管構造と
なっており、内側の管部19aには品質が調整された粉
粒炭と賦活用の水蒸気が供給され、一方外側の環状部1
9bには燃焼炉20で発生された高温ガスが第2の煙道
24を介して供給されるようになっている。なお、管部
19aは耐熱材質からなり、環状部19bは耐火材が内
張りされている。
【0010】図2には、木炭窯15で製造された木炭を
破砕し、磁着物が除去された粉粒炭を活性炭窯19に輸
送する部分を省略した本発明の一実施の形態に係る木炭
及び活性炭の製造装置の要部を示す。本実施の形態にお
いては、燃焼炉20で発生された高温ガスの一部が第3
の煙道23を介して木炭窯15の炭化部15bに供給さ
れている点に特徴を有する。この高温ガスを所定温度
(400〜500℃)に降温するために、冷却用空気及
び排ガス用水管ボイラー配管が接続され、図示しない温
度測定器、流量測定器、流量調整弁及び制御装置を設け
ている。また、必要に応じて、冷却用空気及び排ガス用
水管ボイラー配管の代わりに、第3の煙道23内にボイ
ラーを設けることもできる。本実施の形態においては、
燃焼炉20で発生された高温ガスが第2の煙道24を介
して活性炭窯19の一方に供給されているが、第2の煙
道24には第1のボイラー22が設けられ、第1のボイ
ラー22で発生した高温の水蒸気は賦活用水蒸気として
活性炭窯19の管部19aに供給されるようになってい
る。また、活性炭窯19の他方から排出される排ガス
(ガス温度は700〜800℃)を所定温度(400〜
500℃)に降温して木炭窯15の乾燥部15a及び炭
化部15bに供給するために、第1の煙道21には、第
2のボイラー25が設けられ、第2のボイラー25で発
生した高温の水蒸気(100〜200℃)は暖房等の雑
用水蒸気として使用されるようになっている。
【0011】図3には、本発明の一実施の形態に係る木
炭及び活性炭の製造装置の要部に関する第1の変容例を
示す。第1の変容例においては、前記実施の形態から第
3の煙道23を省略したもので、この形態のものがこの
木炭及び活性炭の製造装置の最適の構成であり、設備投
資及びランニングコストが最小となる特徴を有してい
る。即ち、燃焼炉20で発生された全ての高温ガスが第
2の煙道24に供給されるので、賦活用水蒸気はこの高
温排ガスを利用できると共に、第1の煙道21内の第2
のボイラー25により雑用水蒸気も利用できる。排ガス
フローの観点から考えても、この形態のものが熱バラン
ス的にベストと言える。
【0012】図4には、本発明の一実施の形態に係る木
炭及び活性炭の製造装置の要部に関する第2の変容例を
示す。第2の変容例においては、前記第1の変容例にお
いて、第1のボイラー22及び第2のボイラー25を変
更し、賦活用水蒸気を発生するために別途にボイラー2
2aを設けた点に特徴がある。燃焼炉20で発生された
高温ガスが第2の煙道24を介して活性炭窯19の一方
に供給されているが、第2の煙道24にはボイラーの代
わりに、冷却用空気及び排ガス用水管ボイラー配管が接
続され、図示しない温度測定器、流量測定器、流量調整
弁及び制御装置を介して、燃焼炉20で発生された高温
ガス(1000〜1200℃)を約900〜950℃に
調整して活性炭窯19の環状部19bに供給するように
なっている。活性炭窯19の管部19aに供給される賦
活用水蒸気は、第2の煙道24内とは別の場所に設けら
れたボイラー22aで発生するようになっている。ま
た、活性炭窯19の他方から排出される排ガス(ガス温
度は700〜800℃)を木炭窯15の乾燥部15a及
び炭化部15bに所定温度(400〜500℃)で供給
するために、第1の煙道21にはボイラーの代わりに、
冷却用空気及び排ガス用水管ボイラー配管が接続され、
図示しない温度測定器、流量測定器、流量調整弁及び制
御装置を介して、高温ガスを降温するようになってい
る。
【0013】続いて、本発明の一実施の形態に係る木炭
及び活性炭の製造装置の動作について、図1及び図2を
参照しながら説明する。材料置場10にある建築廃材1
1を図示しない揚重機を用いて搬送テーブル26上に載
せ、切断機12により、200〜300mmピッチのサ
イズに寸断して、バケットコンベア14によって、寸断
された建築廃材11aを空ケージ13に供給する。建築
廃材11aが充填されたケージ13は搬送装置14aを
介して木炭窯15の入口に搬入し、木炭窯15に設けら
れた図示しない搬送装置によりケージ13を乾燥部15
a、炭化部15bと順次移動させながら、第1の煙道2
1を介して活性炭窯19の他方から排出されて降温され
た排ガス及び燃焼炉20で発生された高温ガスの一部が
降温された排ガスとにより、建築廃材11aを乾燥、炭
化させ、さらに冷却部15cにおいて、水及び水蒸気に
より冷却して木炭窯15の出口から搬出する。この際、
第1の煙道21を介して供給される排ガスは乾燥部15
aと炭化部15bの低温側に供給され、また、燃焼炉2
0からの排ガスは第3の煙道23を介して炭化部15b
に供給される。
【0014】木炭窯15の出口から搬出される木炭が充
填されているケージ13は、図示しないケージ反転装置
により上、下を反転して、充填されている木炭を下部に
設けられた投入シュート27を介して搬送手段の一例で
あるベルトコンベア28に載せ、木炭ホッパー29に貯
留する。木炭ホッパー29に貯留された木炭を、必要に
応じて切り出して破砕機16により粉粒炭にし、磁力選
別機17により前記粉粒炭と混在する磁着物(例えば、
釘)を除去し、異物分離機30でガラス等の非磁着物の
異物を分離した後、篩分機31で5〜10mm程度にて
分級し、篩い下部を微粉ホッパー32に貯留すると共
に、篩い上部を粒炭ホッパー33に貯留する。微粉ホッ
パー32に貯留された微粉部と粒炭ホッパー33に貯留
された粒部とは、所定の割合で切り出された粉粒炭とし
て、空気輸送手段18により活性炭窯19に輸送され
る。
【0015】空気輸送手段18から受シュート19cを
介して活性炭窯19の管部19aに供給される粉粒炭
に、図2に示すように、第2の煙道24内に設けられた
第1のボイラー22により発生させた水蒸気を賦活用水
蒸気として供給すると共に、燃焼炉20からの高温ガス
が第1のボイラー22により降温した排ガスを活性炭窯
19の環状部19bに供給して粉粒炭を活性化する。こ
の際、活性炭窯19はロータリーキルン式で図示しない
回転駆動装置により低速で回転されているので、この回
転により管部19aに供給される粉粒炭は、管部19a
の内壁との摩擦、回転による遠心力、粉粒炭の安息角、
及び自重等の要因により、水蒸気を賦活されて2〜3時
間、環状部19bを介して加熱されながら転動を繰り返
して活性化されることになる。なお、活性炭窯19内を
粉粒炭が入口から出口に移送できるように、活性炭窯1
9の入口側を出口側に対して少し高くして傾斜させてい
る。活性炭の細孔構造は条件によって異なるが、一般に
賦活時間が長く、処理温度が高い場合には、細孔構造は
より大きくなるので、この点を考慮して、所定の品質に
応じて、条件を調整している。
【0016】活性炭窯19の出口から排出される高温の
活性炭を、図1に示すように、スクリューフィーダー3
4、受シュート35を介してロータリークーラー21a
に供給し、ロータリークーラー21aにより所定温度ま
で降温した後、ロールミル36で活性炭を粉砕して製品
となる活性炭を、製品ホッパー37に貯留する。一方、
木炭窯15の出口部で反転されて、木炭が排出された空
のケージ13は、木炭窯15の下流の投入シュート27
部から木炭窯15の上流のバケットコンベア14の出口
部を経て、燃焼炉20の燃料投入シュート39まで敷設
された高架の軌条38を移動可能な図示しないケージ循
環ホイストにより吊支されて、バケットコンベア14の
出口部に搬送し、ここで、バケットコンベア14により
建築廃材11aを空のケージ13へ供給する。建築廃材
11aが投入されたケージ13は上述のように再び搬送
装置14aを介して木炭窯15の入口に搬入される。以
下同じ動作を繰り返す。
【0017】また、燃焼炉20の燃料として使用する建
築廃材11aをバケットコンベア14により空のケージ
13へ供給し、前記ケージ循環ホイストにより燃料投入
シュート39まで移動させて、燃焼炉20に投入する。
燃料投入シュート39部で建築廃材11aが排出されて
空となったケージ13は、必要に応じて、ケージ循環ホ
イストによりバケットコンベア14の出口部に搬送し、
建築廃材11aを再び投入する。なお、木炭窯15内で
使用された排ガスは、排気用煙道41aを経て、図示し
ない排ガス処理装置を介して排気筒41から大気中に放
出される。図1中の符号40は、木炭窯15内の乾燥部
15aで生成される木酢液を、図示しない木酢液抽出装
置により抽出して貯留するための木酢液タンクを示して
いる。
【0018】前記実施の形態においては、木炭窯及び活
性炭窯共、ロータリーキルン式としたが、流動炉式とす
ることもできる。また、実施の形態においては、第2の
変容例として、燃焼炉と活性炭窯との間に第2の煙道を
設けているが、燃焼炉内にて所定の温度の排ガスを発生
させることができるならば、第2の煙道を省略すること
もできる。実施の形態では、燃焼炉の燃料として、建築
廃材を用いたが、油やガスとすることもできる。また、
木炭用の木材及び燃焼炉の燃料として建築廃材の他に、
風倒木等の雑木を使用することもできる。さらに、活性
炭窯に装入する粉粒炭は、木炭窯15で製造したものを
用いたが、別の木炭窯で製造したものを用いることもで
きる。実施の形態では、木炭窯と活性炭窯を同時に運転
したが、必要に応じて、木炭窯又は活性炭窯の一方を運
転することもできる。ただし、この場合には、各煙道に
は排気ガス用の切り替え弁を設けるものとする。
【0019】
【発明の効果】請求項1〜7記載の木炭及び活性炭の製
造装置においては、活性炭窯の一方に高温ガスを供給す
る燃焼炉と、活性炭窯の他方から排出される排ガスを所
定温度まで降温させて木炭窯に供給する第1の煙道と、
活性炭窯に高温ガスと共に供給される水蒸気を発生させ
る第1のボイラーとを有しているので、木炭製造用の熱
源と活性炭製造用の熱源とが共用できるために、装置全
体としての熱効率を高くでき、これによってランニング
コストを低くできると共に、装置の構成が簡単になり、
これにより設備費や整備費が安くできる。特に、請求項
2記載の木炭及び活性炭の製造装置においては、第1の
ボイラーは、燃焼炉と活性炭窯を連結する第2の煙道に
配置されて、活性炭窯に供給する高温ガスの温度を制御
しているので、賦活用水蒸気を効率良く発生できるた
め、ランニングコストをさらに低く抑えることができ
る。請求項3記載の木炭及び活性炭の製造装置において
は、第1の煙道には第2のボイラーが設けられて、活性
炭窯からの排ガスを所定温度まで降温しているので、第
2のボイラーで発生する水蒸気を暖房等の雑用水蒸気と
して有効に回収できる。
【0020】請求項4記載の木炭及び活性炭の製造装置
においては、燃焼炉からの高温排ガスの一部は第3の煙
道を介して木炭窯の炭化部に供給されているので、木炭
窯における炭化の工程を効率良く行なうことができる。
請求項5記載の木炭及び活性炭の製造装置においては、
木炭窯に供給する木材は、建築廃材であるので、製造コ
ストが安価で済み、中程度の品質が望めるため、今後の
外販用(例えば、バーベキュー用燃料や床下調湿材とし
ての木炭及びダイオキシン等のガス吸着材としての活性
炭)としての市場性が大きく望める。請求項6記載の木
炭及び活性炭の製造装置においては、燃焼炉の燃料は、
建築廃材であるので、従来の油やガスと比較してランニ
ングコストを低くすることができる。請求項7記載の木
炭及び活性炭の製造装置においては、木炭窯によって製
造される木炭を破砕して粉粒炭にする破砕機、粉粒炭内
の磁着物を除去する磁力選別機、該磁着物が除去された
粉粒炭を活性炭窯に輸送する空気輸送手段とを更に備え
ているので、木炭の製造から活性炭の製造までを一貫し
て、連続制御で行なえるため、生産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る木炭及び活性炭の
製造装置の概略構成図である。
【図2】同要部の模式図である。
【図3】同要部の第1の変容例の模式図である。
【図4】同要部の第2の変容例の模式図である。
【図5】従来例に係る木炭製造装置の説明図である。
【符号の説明】
A:木炭及び活性炭の製造装置、10:材料置場、1
1:建築廃材(木材)、11a:建築廃材、12:切断
機、13:ケージ、14:バケットコンベア(廃材搬送
・供給手段)、14a:搬送装置、15:木炭窯、15
a:乾燥部、15b:炭化部、15c:冷却部、16:
破砕機、17:磁力選別機、18:空気輸送手段、1
9:活性炭窯、19a:管部、19b:環状部、19
c:受シュート、20:燃焼炉、21:第1の煙道、2
1a:ロータリークーラー、22:第1のボイラー、2
2a:ボイラー、23:第3の煙道、24:第2の煙
道、25:第2のボイラー、26:搬送テーブル、2
7:投入シュート、28:ベルトコンベア、29:木炭
ホッパー、30:異物分離機、31:篩分機、32:微
粉ホッパー、33:粒炭ホッパー、34:スクリューフ
ィーダー、35:受シュート、36:ロールミル、3
7:製品ホッパー、38:軌条、39:燃料投入シュー
ト、40:木酢液タンク、41:排気筒、41a:排気
用煙道
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年1月25日(2001.1.2
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 木炭及び活性炭の製造装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木炭及び活性炭を
連続して、熱効率良く量産できる木炭及び活性炭の製造
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、木炭の製造装置として、図5に示
すように、木材80をケージ81に詰めて、木炭窯の一
例であるトンネル状の炭化炉82の中を移動させなが
ら、2次燃焼炉83から供給される100〜200℃の
高温ガスにより予熱、乾燥され、燃焼炉84で発生する
1000〜1200℃の高温ガスを熱交換器により、4
00〜600℃程度に降温して供給される排ガスにより
加熱されて炭化、調質され、冷却、搬出する形態のもの
が知られている。一方、活性炭の製造装置として、例え
ば、水蒸気賦活の場合、外燃式のロータリーキルンに供
給される別途粉粒炭に調整された木炭に、ボイラーで発
生させた水蒸気を加えながら、前記2次燃焼炉83及び
燃焼炉84とは別の燃焼炉によって供給される約900
℃の高温ガスにより加熱して製造する形態のものが知ら
れている。このように、従来、木炭と活性炭は別々の装
置により製造されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の木炭や活性炭の製造装置においては、解決すべき以
下の問題があった。 1)木炭の製造装置用の熱源と活性炭の製造装置用の熱
源とが別々であるため、熱効率が低いと共に、装置の構
成が複雑となり、設備費や整備費が高くなる。 2)2次燃焼炉83及び燃焼炉84では、燃料として油
やガスを使用しているので、ランニングコストが高くつ
く。 3)木炭及び活性炭の品質は、それぞれ供給される原材
料の品質で略決定されるが、従来の装置では、原材料と
してそれぞれ木材、果実殻を使用しているので、低品質
(<600m2 /g)から高品質(>1000m2
g)までに対応することが困難である。 4)木炭はバーベキュー用や床下調湿用等に使用されて
いるが、需要ニーズに限界がある一方、今後環境防止の
ためのガス吸着用(特に、ダイオキシン吸着・除去用)
に大量に消費が見込まれる中程度の品質(600〜10
00m2 /g)の活性炭の製造に関して、従来の装置で
は生産規模が小さい。
【0004】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、建築廃材の有効利用が可能で、ランニングコス
トが安く、低品質から高品質までに対応可能で、かつ大
量生産できる木炭及び活性炭の製造装置を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う本発明に
係る木炭及び活性炭の製造装置は、乾燥部、炭化部及び
冷却部を備えて、入口側から供給された木材を乾留する
木炭窯と、一方側から高温ガスを供給され、木炭窯又は
他の木炭窯で製造された木炭を水蒸気賦活して活性炭を
製造する外燃式の活性炭窯と、活性炭窯に高温ガスと共
に供給される水蒸気を発生させる第1のボイラーとを有
し、木炭窯に供給する木材は建築廃材である。ここで、
本発明の木炭及び活性炭の製造装置において、木炭窯に
よって製造される木炭を破砕して粉粒炭にする破砕機、
粉粒炭内の磁着物を除去する磁力選別機、磁着物が除去
された粉粒炭を活性炭窯に輸送する空気輸送手段とを更
に備えてことも可能である。
【0006】また、木炭及び活性炭の製造装置は、乾燥
部、炭化部及び冷却部を備えて、入口側から供給された
木材を乾留する木炭窯と、木炭窯又は他の木炭窯で製造
された木炭を水蒸気賦活して活性炭を製造する外燃式の
活性炭窯とを有する木炭及び活性炭の製造装置であっ
て、活性炭窯の一方に高温ガスを供給する燃焼炉と、活
性炭窯の他方から排出される排ガスを所定温度まで降温
させて木炭窯に供給する第1の煙道と、活性炭窯に高温
ガスと共に供給される水蒸気を発生させる第1のボイラ
ーとを設けることもできる。また、第1のボイラーは、
燃焼炉と活性炭窯を連結する第2の煙道に配置されて、
活性炭窯に供給する高温ガスの温度を制御することもで
きる。また、第1の煙道には第2のボイラーを設けて、
活性炭窯からの排ガスを所定温度まで降温することもで
きる。更に、燃焼炉からの高温排ガスの一部は第3の煙
道を介して木炭窯の炭化部に供給されるようにしてもよ
く、燃焼炉の燃料は、建築廃材を用いてもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図1は本発明の一実施の形
態に係る木炭及び活性炭の製造装置の概略構成図、図2
は同要部の模式図、図3は同要部の第1の変容例の模式
図、図4は同要部の第2の変容例の模式図である。
【0008】図1に示すように、本発明の一実施の形態
に係る木炭及び活性炭の製造装置Aは主として、材料置
場10にある木材の一例である建築廃材11を切断する
切断機12と、切断された建築廃材11aをケージ13
に供給する廃材搬送・供給手段の一例であるバケットコ
ンベア14と、切断された建築廃材11aが充填された
ケージ13を移動させながら乾燥、炭化、及び冷却する
木炭窯15と、木炭窯15で形成された木炭を粉粒炭に
破砕する破砕機16と、前記粉粒炭と混在する磁着物を
除去する磁力選別機17と、該磁着物が除去された粉粒
炭を活性炭窯19に輸送する空気輸送手段18と、該粉
粒炭に水蒸気賦活して活性炭を製造する外燃式の活性炭
窯19と、活性炭窯19の一方に高温ガスの一部を供給
すると共に木炭窯15に高温ガスの他部を供給する燃焼
炉20と、活性炭窯19の他方から排出される排ガスを
所定温度まで降温して木炭窯15に供給する第1の煙道
21と、活性炭窯19に賦活用に供給される水蒸気を発
生する第2の煙道24内に設けられた第1のボイラー2
2と、活性炭窯19で製造された高温の活性炭を冷却す
るロータリークーラー21aとを有して構成されてい
る。以下、これらについて詳しく説明する。なお、同一
の構成については、同一の符号を付して詳しい説明を省
略する。
【0009】図1に示すように、木炭窯15は乾燥部1
5a、炭化部15b及び冷却部15cを有するトンネル
状の炭化炉で、炉の外郭を構成する鉄皮の内側に、耐火
材が内張りされて、建築廃材11aが詰め込まれたケー
ジ13が窯内を乾燥部15a側から冷却部15c側へ移
送されるように、図示しない搬送装置が設けられてい
る。燃焼炉20で発生された高温ガスの一部が第3の煙
道23を介して所定の温度に冷却されて炭化部15bに
供給される機能と共に、活性炭窯19から排出され、所
定温度まで降温された排ガスが第1の煙道21を介して
乾燥部15a、炭化部15bに供給されるようになって
いる。活性炭窯19は、図2〜図4に示すように、外燃
式でロータリーキルン式の形態のもので、二重管構造と
なっており、内側の管部19aには品質が調整された粉
粒炭と賦活用の水蒸気が供給され、一方外側の環状部1
9bには燃焼炉20で発生された高温ガスが第2の煙道
24を介して供給されるようになっている。なお、管部
19aは耐熱材質からなり、環状部19bは耐火材が内
張りされている。
【0010】図2には、木炭窯15で製造された木炭を
破砕し、磁着物が除去された粉粒炭を活性炭窯19に輸
送する部分を省略した本発明の一実施の形態に係る木炭
及び活性炭の製造装置の要部を示す。本実施の形態にお
いては、燃焼炉20で発生された高温ガスの一部が第3
の煙道23を介して木炭窯15の炭化部15bに供給さ
れている点に特徴を有する。この高温ガスを所定温度
(400〜500℃)に降温するために、冷却用空気及
び排ガス用水管ボイラー配管が接続され、図示しない温
度測定器、流量測定器、流量調整弁及び制御装置を設け
ている。また、必要に応じて、冷却用空気及び排ガス用
水管ボイラー配管の代わりに、第3の煙道23内にボイ
ラーを設けることもできる。本実施の形態においては、
燃焼炉20で発生された高温ガスが第2の煙道24を介
して活性炭窯19の一方に供給されているが、第2の煙
道24には第1のボイラー22が設けられ、第1のボイ
ラー22で発生した高温の水蒸気は賦活用水蒸気として
活性炭窯19の管部19aに供給されるようになってい
る。また、活性炭窯19の他方から排出される排ガス
(ガス温度は700〜800℃)を所定温度(400〜
500℃)に降温して木炭窯15の乾燥部15a及び炭
化部15bに供給するために、第1の煙道21には、第
2のボイラー25が設けられ、第2のボイラー25で発
生した高温の水蒸気(100〜200℃)は暖房等の雑
用水蒸気として使用されるようになっている。
【0011】図3には、本発明の一実施の形態に係る木
炭及び活性炭の製造装置の要部に関する第1の変容例を
示す。第1の変容例においては、前記実施の形態から第
3の煙道23を省略したもので、この形態のものがこの
木炭及び活性炭の製造装置の最適の構成であり、設備投
資及びランニングコストが最小となる特徴を有してい
る。即ち、燃焼炉20で発生された全ての高温ガスが第
2の煙道24に供給されるので、賦活用水蒸気はこの高
温排ガスを利用できると共に、第1の煙道21内の第2
のボイラー25により雑用水蒸気も利用できる。排ガス
フローの観点から考えても、この形態のものが熱バラン
ス的にベストと言える。
【0012】図4には、本発明の一実施の形態に係る木
炭及び活性炭の製造装置の要部に関する第2の変容例を
示す。第2の変容例においては、前記第1の変容例にお
いて、第1のボイラー22及び第2のボイラー25を変
更し、賦活用水蒸気を発生するために別途にボイラー2
2aを設けた点に特徴がある。燃焼炉20で発生された
高温ガスが第2の煙道24を介して活性炭窯19の一方
に供給されているが、第2の煙道24にはボイラーの代
わりに、冷却用空気及び排ガス用水管ボイラー配管が接
続され、図示しない温度測定器、流量測定器、流量調整
弁及び制御装置を介して、燃焼炉20で発生された高温
ガス(1000〜1200℃)を約900〜950℃に
調整して活性炭窯19の環状部19bに供給するように
なっている。活性炭窯19の管部19aに供給される賦
活用水蒸気は、第2の煙道24内とは別の場所に設けら
れたボイラー22aで発生するようになっている。ま
た、活性炭窯19の他方から排出される排ガス(ガス温
度は700〜800℃)を木炭窯15の乾燥部15a及
び炭化部15bに所定温度(400〜500℃)で供給
するために、第1の煙道21にはボイラーの代わりに、
冷却用空気及び排ガス用水管ボイラー配管が接続され、
図示しない温度測定器、流量測定器、流量調整弁及び制
御装置を介して、高温ガスを降温するようになってい
る。
【0013】続いて、本発明の一実施の形態に係る木炭
及び活性炭の製造装置の動作について、図1及び図2を
参照しながら説明する。材料置場10にある建築廃材1
1を図示しない揚重機を用いて搬送テーブル26上に載
せ、切断機12により、200〜300mmピッチのサ
イズに寸断して、バケットコンベア14によって、寸断
された建築廃材11aを空ケージ13に供給する。建築
廃材11aが充填されたケージ13は搬送装置14aを
介して木炭窯15の入口に搬入し、木炭窯15に設けら
れた図示しない搬送装置によりケージ13を乾燥部15
a、炭化部15bと順次移動させながら、第1の煙道2
1を介して活性炭窯19の他方から排出されて降温され
た排ガス及び燃焼炉20で発生された高温ガスの一部が
降温された排ガスとにより、建築廃材11aを乾燥、炭
化させ、さらに冷却部15cにおいて、水及び水蒸気に
より冷却して木炭窯15の出口から搬出する。この際、
第1の煙道21を介して供給される排ガスは乾燥部15
aと炭化部15bの低温側に供給され、また、燃焼炉2
0からの排ガスは第3の煙道23を介して炭化部15b
に供給される。
【0014】木炭窯15の出口から搬出される木炭が充
填されているケージ13は、図示しないケージ反転装置
により上、下を反転して、充填されている木炭を下部に
設けられた投入シュート27を介して搬送手段の一例で
あるベルトコンベア28に載せ、木炭ホッパー29に貯
留する。木炭ホッパー29に貯留された木炭を、必要に
応じて切り出して破砕機16により粉粒炭にし、磁力選
別機17により前記粉粒炭と混在する磁着物(例えば、
釘)を除去し、異物分離機30でガラス等の非磁着物の
異物を分離した後、篩分機31で5〜10mm程度にて
分級し、篩い下部を微粉ホッパー32に貯留すると共
に、篩い上部を粒炭ホッパー33に貯留する。微粉ホッ
パー32に貯留された微粉部と粒炭ホッパー33に貯留
された粒部とは、所定の割合で切り出された粉粒炭とし
て、空気輸送手段18により活性炭窯19に輸送され
る。
【0015】空気輸送手段18から受シュート19cを
介して活性炭窯19の管部19aに供給される粉粒炭
に、図2に示すように、第2の煙道24内に設けられた
第1のボイラー22により発生させた水蒸気を賦活用水
蒸気として供給すると共に、燃焼炉20からの高温ガス
が第1のボイラー22により降温した排ガスを活性炭窯
19の環状部19bに供給して粉粒炭を活性化する。こ
の際、活性炭窯19はロータリーキルン式で図示しない
回転駆動装置により低速で回転されているので、この回
転により管部19aに供給される粉粒炭は、管部19a
の内壁との摩擦、回転による遠心力、粉粒炭の安息角、
及び自重等の要因により、水蒸気を賦活されて2〜3時
間、環状部19bを介して加熱されながら転動を繰り返
して活性化されることになる。なお、活性炭窯19内を
粉粒炭が入口から出口に移送できるように、活性炭窯1
9の入口側を出口側に対して少し高くして傾斜させてい
る。活性炭の細孔構造は条件によって異なるが、一般に
賦活時間が長く、処理温度が高い場合には、細孔構造は
より大きくなるので、この点を考慮して、所定の品質に
応じて、条件を調整している。
【0016】活性炭窯19の出口から排出される高温の
活性炭を、図1に示すように、スクリューフィーダー3
4、受シュート35を介してロータリークーラー21a
に供給し、ロータリークーラー21aにより所定温度ま
で降温した後、ロールミル36で活性炭を粉砕して製品
となる活性炭を、製品ホッパー37に貯留する。一方、
木炭窯15の出口部で反転されて、木炭が排出された空
のケージ13は、木炭窯15の下流の投入シュート27
部から木炭窯15の上流のバケットコンベア14の出口
部を経て、燃焼炉20の燃料投入シュート39まで敷設
された高架の軌条38を移動可能な図示しないケージ循
環ホイストにより吊支されて、バケットコンベア14の
出口部に搬送し、ここで、バケットコンベア14により
建築廃材11aを空のケージ13へ供給する。建築廃材
11aが投入されたケージ13は上述のように再び搬送
装置14aを介して木炭窯15の入口に搬入される。以
下同じ動作を繰り返す。
【0017】また、燃焼炉20の燃料として使用する建
築廃材11aをバケットコンベア14により空のケージ
13へ供給し、前記ケージ循環ホイストにより燃料投入
シュート39まで移動させて、燃焼炉20に投入する。
燃料投入シュート39部で建築廃材11aが排出されて
空となったケージ13は、必要に応じて、ケージ循環ホ
イストによりバケットコンベア14の出口部に搬送し、
建築廃材11aを再び投入する。なお、木炭窯15内で
使用された排ガスは、排気用煙道41aを経て、図示し
ない排ガス処理装置を介して排気筒41から大気中に放
出される。図1中の符号40は、木炭窯15内の乾燥部
15aで生成される木酢液を、図示しない木酢液抽出装
置により抽出して貯留するための木酢液タンクを示して
いる。
【0018】前記実施の形態においては、木炭窯及び活
性炭窯共、ロータリーキルン式としたが、流動炉式とす
ることもできる。また、実施の形態においては、第2の
変容例として、燃焼炉と活性炭窯との間に第2の煙道を
設けているが、燃焼炉内にて所定の温度の排ガスを発生
させることができるならば、第2の煙道を省略すること
もできる。前記実施の形態では、燃焼炉の燃料として、
建築廃材を用いたが、油やガスとすることもできる。ま
た、木炭用の木材及び燃焼炉の燃料として建築廃材の他
に、風倒木等の雑木を使用することもできる。さらに、
活性炭窯に装入する粉粒炭は、木炭窯15で製造したも
のを用いたが、別の木炭窯で製造したものを用いること
もできる。前記実施の形態では、木炭窯と活性炭窯を同
時に運転したが、必要に応じて、木炭窯又は活性炭窯の
一方を運転することもできる。ただし、この場合には、
各煙道には排気ガス用の切り替え弁を設けるものとす
る。
【0019】
【発明の効果】請求項1及び2記載の木炭及び活性炭の
製造装置においては、乾燥部、炭化部及び冷却部を備え
て、入口側から供給された木材を乾留する木炭窯と、一
方側から高温ガスを供給され、木炭窯又は他の木炭窯で
製造された木炭を水蒸気賦活して活性炭を製造する外燃
式の活性炭窯と、活性炭窯に高温ガスと共に供給される
水蒸気を発生させる第1のボイラーとを有し、木炭窯に
供給する木材は建築廃材であるので、木炭製造用の熱源
と活性炭製造用の熱源とが共用できるために、装置全体
としての熱効率を高くでき、これによってランニングコ
ストを低くできると共に、装置の構成が簡単になり、こ
れにより設備費や整備費が安くできる。さらに、木材が
建築廃材であるので、製造コストが安価で済み、一般市
場と同程度の品質が望めるため、今後の外販用(例え
ば、バーベキュー用燃料や床下調湿材としての木炭及び
ダイオキシン等のガス吸着材としての活性炭)としての
市場性が大きく望める。特に、請求項2記載の木炭及び
活性炭の製造装置においては、木炭窯によって製造され
る木炭を破砕して粉粒炭にする破砕機、粉粒炭内の磁着
物を除去する磁力選別機、磁着物が除去された粉粒炭を
活性炭窯に輸送する空気輸送手段とを備えているので、
木炭の製造から活性炭の製造までを一貫して、連続制御
で行なえるため、生産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る木炭及び活性炭の
製造装置の概略構成図である。
【図2】同要部の模式図である。
【図3】同要部の第1の変容例の模式図である。
【図4】同要部の第2の変容例の模式図である。
【図5】従来例に係る木炭製造装置の説明図である。
【符号の説明】 A:木炭及び活性炭の製造装置、10:材料置場、1
1:建築廃材(木材)、11a:建築廃材、12:切断
機、13:ケージ、14:バケットコンベア(廃材搬送
・供給手段)、14a:搬送装置、15:木炭窯、15
a:乾燥部、15b:炭化部、15c:冷却部、16:
破砕機、17:磁力選別機、18:空気輸送手段、1
9:活性炭窯、19a:管部、19b:環状部、19
c:受シュート、20:燃焼炉、21:第1の煙道、2
1a:ロータリークーラー、22:第1のボイラー、2
2a:ボイラー、23:第3の煙道、24:第2の煙
道、25:第2のボイラー、26:搬送テーブル、2
7:投入シュート、28:ベルトコンベア、29:木炭
ホッパー、30:異物分離機、31:篩分機、32:微
粉ホッパー、33:粒炭ホッパー、34:スクリューフ
ィーダー、35:受シュート、36:ロールミル、3
7:製品ホッパー、38:軌条、39:燃料投入シュー
ト、40:木酢液タンク、41:排気筒、41a:排気
用煙道
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乾燥部、炭化部及び冷却部を備えて、入
    口側から供給された木材を乾留する木炭窯と、前記木炭
    窯又は他の木炭窯で製造された木炭を水蒸気賦活して活
    性炭を製造する外燃式の活性炭窯とを有する木炭及び活
    性炭の製造装置であって、前記活性炭窯の一方に高温ガ
    スを供給する燃焼炉と、前記活性炭窯の他方から排出さ
    れる排ガスを所定温度まで降温させて前記木炭窯に供給
    する第1の煙道と、前記活性炭窯に前記高温ガスと共に
    供給される水蒸気を発生させる第1のボイラーとを有す
    ることを特徴とする木炭及び活性炭の製造装置。
  2. 【請求項2】 前記第1のボイラーは、前記燃焼炉と前
    記活性炭窯を連結する第2の煙道に配置されて、前記活
    性炭窯に供給する高温ガスの温度を制御する請求項1記
    載の木炭及び活性炭の製造装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の煙道には第2のボイラーが設
    けられて、前記活性炭窯からの前記排ガスを所定温度ま
    で降温する請求項1又は2記載の木炭及び活性炭の製造
    装置。
  4. 【請求項4】 前記燃焼炉からの高温排ガスの一部は第
    3の煙道を介して前記木炭窯の炭化部に供給されている
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の木炭及び活性炭の
    製造装置。
  5. 【請求項5】 前記木炭窯に供給する前記木材は、建築
    廃材である請求項1〜4のいずれか1項に記載の木炭及
    び活性炭の製造装置。
  6. 【請求項6】 前記燃焼炉の燃料は、建築廃材である請
    求項1〜5のいずれか1項に記載の木炭及び活性炭の製
    造装置。
  7. 【請求項7】 前記木炭窯によって製造される前記木炭
    を破砕して粉粒炭にする破砕機、前記粉粒炭内の磁着物
    を除去する磁力選別機、該磁着物が除去された粉粒炭を
    前記活性炭窯に輸送する空気輸送手段とを更に備えた請
    求項1〜6のいずれか1項に記載の木炭及び活性炭の製
    造装置。
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