JP5689480B2 - 撮像レンズおよび撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、撮像レンズおよび撮像装置に関し、より詳しくは、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子を用いた車載用カメラ、携帯端末用カメラ、監視カメラ等に使用されるのに好適な撮像レンズ、および該撮像レンズを備えた撮像装置に関するものである。
CCDやCMOS等の撮像素子は近年非常に小型化及び高画素化が進んでいる。それとともに、これら撮像素子を備えた撮像機器本体も小型化が進み、それに搭載される撮像レンズにも良好な光学性能に加え、小型、軽量化が求められている。一方、車載用カメラや監視カメラ等に搭載されるレンズには、耐候性が高く、広角で、小型かつ安価に構成可能で、高性能であることが求められている。
上記分野において従来知られている比較的レンズ枚数の少ない撮像レンズとしては、例えば下記特許文献1〜に記載のものがある。特許文献1〜には、3枚構成の撮像レンズが記載されている。
特開平6−34879号公報 特開2001−337268号公報 特開2005−181596号公報 特開2009−276679号公報 特開2010−231190号公報 特開2008−102500号公報
近年では車載用カメラや監視カメラ等に搭載されるレンズに対する要求がますます厳しくなってきており、小型で安価、高性能等の上記要望を満たした上で、例えば全画角が130°を超えるような、さらなる広角化が求められている。また、近年では、撮像素子と組合せた使用が一般化していることから、撮像素子との使用に好適なレンズ系が求められている。これらの事情から、広角化や撮像素子との組合せで問題となりやすい倍率の色収差を良好に補正したいという要請が高まっている。
特許文献1に記載のレンズ系は、全画角が82°〜83°程度であり、広角化が不十分である。特許文献2に記載のレンズ系は、小型化が不十分である。特許文献3に記載のレンズ系は、広角化が不十分であるか、広角化を図ろうとすると第1レンズと第2レンズの間隔が大きすぎるため、レンズ系が大型化してしまい、小型に構成することが困難である。特許文献4に記載のレンズ系は、第2レンズのパワーが弱く、倍率の色収差の補正が不十分である。特許文献6に記載のレンズ系は、第2レンズの物体側の面が凹面であるが、倍率の色収差を重視する場合にはこのようなレンズ系においては第2レンズの物体側の面を凸面とした構成の方が有利と考えられる。
本発明は、上記事情に鑑み、小型かつ安価な構成で十分な広角化を達成しつつ、倍率の色収差が良好に補正されて、撮像素子と好適に使用可能で、高い光学性能を有する撮像レンズ、および該撮像レンズを備えた撮像装置を提供することを目的とするものである。
本発明の撮像レンズは、物体側から順に、像側に凹面を向けた負の第1レンズと、近軸領域で物体側に凸面を向けた正の第2レンズと、絞りと、近軸領域で像側に凸面を向けた正の第3レンズとからなり、第1レンズおよび第3レンズを構成する材質のd線に対するアッベ数が40以上であり、第2レンズを構成する材質のd線に対するアッベ数が26以下であり、第1レンズの焦点距離をf1とし、第2レンズの焦点距離をf2とし、第3レンズの焦点距離をf3とし、第2レンズと第3レンズの合成焦点距離をf23としたとき、下記条件式(3A)、(4)を満足することを特徴とするものである。
3.0<f2/f3<50.0 … (3A)
1.3<|f1/f23|<4.0 … (4)
また、本発明の撮像レンズにおいては、下記条件式(2)、(5)〜(12)、(1’)、(1−1)、(2−1)、(3A−1)、(4−1)を満足することが好ましい。なお、好ましい態様としては、下記条件式(2)、(5)〜(12)、(1’)、(1−1)、(2−1)、(3A−1)、(4−1)のいずれか1つの構成を有するものでもよく、あるいは任意の2つ以上を組合せた構成を有するものでもよい。
−5.0<f1/f<−1.8 … (2)
1.00<f3/f<2.50 … (5)
2.0<R3/f<10.0 … (6)
0.9<D2/f<2.5 … (7)
0.4<D1/f<1.5 … (8)
4.0<|f12/f|<50.0 … (9)
4.0<f2/f<20.0 … (10)
0.1<|RX3|/R3<1.0 … (11)
1.00<f23/f<1.85 … (12)
1.7<D3/f<2.9 … (1’)
1.7<D3/f<2.5 … (1−1)
−3.8<f1/f<−2.5 … (2−1)
3.5<f2/f3<6.0 … (3A−1)
1.6<|f1/f23|<2.2 … (4−1)
ただし、
f:全系の焦点距離
f1:第1レンズの焦点距離
f2:第2レンズの焦点距離
f3:第3レンズの焦点距離
f12:第1レンズと第2レンズの合成焦点距離
f23:第2レンズと第3レンズの合成焦点距離
R3:第2レンズの物体側の面の近軸領域での曲率半径
RX3:第2レンズの物体側の面の有効径端での曲率半径
D1:第1レンズの中心厚
D2:第1レンズと第2レンズの光軸上の空気間隔
D3:第2レンズの中心厚
また、本発明の撮像レンズにおいては、レンズ系が、第1レンズ、第2レンズ、第3レンズの3枚のみからなるように構成することが好ましい。
なお、本発明の撮像レンズにおいては、非球面レンズの場合は、面の凹凸形状、屈折力(パワー)の符号は特に断りのない限り、近軸領域で考えるものとする。また、本発明の撮像レンズにおける曲率半径の符号は、物体側に凸形状の場合を正、像側に凸形状の場合を負とすることにする。
なお、「面の有効径」とは、結像に寄与する全光線とレンズ面との交わる点を考えたとき、径方向における最も外側の点(最も光軸から離れた点)からなる円の直径を意味し、「有効径端」とは、この最も外側の点を意味するものとする。なお、光軸に対して回転対称の系においては、上記の最も外側の点からなる図形は円となるが、回転対称ではない系においては円とならない場合があり、そのような場合は、等価の円形を考えてその円の直径を有効径としてもよい。有効径は、例えばレンズ系が撮像素子と組み合わせて使用される場合は、撮像素子の撮像面のサイズに基づき決めることができ、撮像面が矩形の場合は例えば、その対角長の1/2を最大像高として決めることができる。
本発明の撮像装置は、上記記載の本発明の撮像レンズを備えたことを特徴とするものである。
本発明の撮像レンズによれば、3枚のレンズ系において、全系におけるパワー配置、各レンズの形状、絞り位置、各レンズを構成する材質等を好適に設定し、条件式(3A)、(4)を満足するようにしているため、小型、安価、十分な広角化を達成しつつ、倍率の色収差の良好な補正、撮像素子との組合せにおける好適性、高い光学性能を実現することができる。
本発明の撮像装置によれば、本発明の撮像レンズを備えているため、小型で安価に構成でき、十分広い画角を有し、撮像素子を用いて解像度の高い良好な像を得ることができる。
本発明の一実施形態にかかる撮像レンズの構成と光路を示す図 本発明の実施例1の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例2の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例3の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例4の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例5の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例6の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例7の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例8の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例9の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例10の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例11の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例12の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例13の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例14の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例15の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例16の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例17の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例18の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例19の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 本発明の実施例20の撮像レンズのレンズ構成を示す断面図 図22(A)〜図22(D)は本発明の実施例1の撮像レンズの各収差図 図23(A)〜図23(D)は本発明の実施例2の撮像レンズの各収差図 図24(A)〜図24(D)は本発明の実施例3の撮像レンズの各収差図 図25(A)〜図25(D)は本発明の実施例4の撮像レンズの各収差図 図26(A)〜図26(D)は本発明の実施例5の撮像レンズの各収差図 図27(A)〜図27(D)は本発明の実施例6の撮像レンズの各収差図 図28(A)〜図28(D)は本発明の実施例7の撮像レンズの各収差図 図29(A)〜図29(D)は本発明の実施例8の撮像レンズの各収差図 図30(A)〜図30(D)は本発明の実施例9の撮像レンズの各収差図 図31(A)〜図31(D)は本発明の実施例10の撮像レンズの各収差図 図32(A)〜図32(D)は本発明の実施例11の撮像レンズの各収差図 図33(A)〜図33(D)は本発明の実施例12の撮像レンズの各収差図 図34(A)〜図34(D)は本発明の実施例13の撮像レンズの各収差図 図35(A)〜図35(D)は本発明の実施例14の撮像レンズの各収差図 図36(A)〜図36(D)は本発明の実施例15の撮像レンズの各収差図 図37(A)〜図37(D)は本発明の実施例16の撮像レンズの各収差図 図38(A)〜図38(D)は本発明の実施例17の撮像レンズの各収差図 図39(A)〜図39(D)は本発明の実施例18の撮像レンズの各収差図 図40(A)〜図40(D)は本発明の実施例19の撮像レンズの各収差図 図41(A)〜図41(D)は本発明の実施例20の撮像レンズの各収差図 本発明の実施形態にかかる車載用の撮像装置の配置を説明するための図
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、図1を参照しながら、本発明の実施形態にかかる撮像レンズについて説明する。図1には、本発明の一実施形態にかかる撮像レンズ1のレンズ断面図、および、無限遠の距離にある物点からの軸上光束2、全画角2ωでの軸外光束3、4を示す。図1では、図の左側が物体側、右側が像側である。
図1では、撮像レンズ1が撮像装置に適用される場合を考慮して、撮像レンズ1の像面Simに配置された撮像素子5も図示している。なお、図1では、撮像素子を簡略的に示しているが、実際には撮像素子5の撮像面が像面Simの位置に一致するように配置される。撮像素子5は、撮像レンズ1により形成される光学像を撮像して電気信号に変換するものであり、例えばCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等を用いることができる。
なお、撮像レンズ1を撮像装置に適用する際には、レンズを装着するカメラ側の構成に応じて、カバーガラスや、ローパスフィルタまたは赤外線カットフィルタ等の各種フィルタを設けることが好ましく、図1では、これらを想定した平行平板状の光学部材PPを最も像側のレンズと撮像素子5(像面Sim)の間に配置した例を示している。特に、撮像レンズ1が撮像素子5とともに使用される場合は、カバーガラスや各種フィルタをレンズ系と像面Simの間に配設することが多く、レンズ系にはこれらを配設するために十分なバックフォーカスが必要とされる。
撮像レンズ1は、基本構成として、光軸Zに沿って物体側から順に、像側に凹面を向けた負の第1レンズL1と、近軸領域で物体側に凸面を向けた正の第2レンズL2と、開口絞りStと、近軸領域で像側に凸面を向けた正の第3レンズL3とを備え、第1レンズL1および第3レンズL3を構成する材質のd線に対するアッベ数が40以上であり、第2レンズL2を構成する材質のd線に対するアッベ数が40以下であるように構成される。
なお、図1における開口絞りStは、形状や大きさを表すものではなく、光軸Z上の位置を示すものである。
この撮像レンズ1は、構成レンズ枚数が最少3枚と少ないため、小型で安価なレンズ系を作製することが可能になる。最も物体側の第1レンズL1を像側に凹面を向けた負レンズとすることで、レンズ系の広角化に有利となる。第1レンズL1は、像側に凹面を向けた負メニスカス形状とすることが好ましく、このようにした場合は、広い画角の光線を受けることができ、広角化により有利となるとともに、ディストーションを良好に補正することができる。
第1レンズL1を構成する材質のd線に対するアッベ数を40以上とすることで、レンズ系の色収差、特に倍率の色収差の発生を使用可能な程度にまで抑え、良好な解像性能を得ることができる。第1レンズL1を構成する材質のd線に対するアッベ数は、45以上とすることがより好ましく、48以上とすることがさらにより好ましい。
開口絞りStの物体側に配置された第2レンズL2のパワーを正とし、その材質のアッベ数を40以下とすることで、倍率の色収差を良好に補正することが可能となる。第2レンズL2は、近軸領域で両凸形状とすることが好ましく、このようにした場合は、倍率の色収差、像面湾曲をより良好に補正することが可能となる。第2レンズL2は、近軸領域で物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズとしてもよい。
第2レンズL2を構成する材質のd線に対するアッベ数は、30以下とすることがより好ましく、26以下とすることがさらにより好ましく、24以下とすることがさらによりいっそう好ましい。
第3レンズL3を近軸領域で像側に凸面を向けた正レンズとすることで、像面湾曲、球面収差を良好に補正することが可能となる。第3レンズL3は、近軸領域で像側に凸面を向けた正メニスカス形状とすることが好ましく、このようにした場合は、像面湾曲、球面収差をより良好に補正することが可能となる。
第3レンズL3を構成する材質のd線に対するアッベ数を40以上とすることで、レンズ系の色収差、特に倍率の色収差の発生を使用可能な程度にまで抑え、良好な解像性能を得ることができる。第3レンズL3を構成する材質のd線に対するアッベ数は、45以上とすることがより好ましく、50以上とすることがさらにより好ましく、55以上とすることがさらによりいっそう好ましい。
開口絞りStの両側のレンズをともに正レンズとし、開口絞りStの物体側の第2レンズL2の物体側の面を近軸領域で凸面とし、開口絞りStの像側の第3レンズL3の像側の面を近軸領域で凸面とすることで、対称性が向上し、コマ収差、倍率の色収差の補正が容易となる。
図1に示す本実施形態の撮像レンズ1は、上記基本構成に加え、以下に述べる第1、第2、第3の態様を備えるものである。第1の態様は、全系の焦点距離をfとし、第2レンズL2の中心厚をD3とし、第1レンズL1の焦点距離をf1としたとき、下記条件式(1)、(2)を満足するものである。
1.4<D3/f<2.9 … (1)
−5.0<f1/f<−1.8 … (2)
条件式(1)の上限を上回ると、第2レンズL2の中心厚が大きくなりすぎてしまい、小型化が困難となる。条件式(1)の下限を下回ると、第2レンズL2の中心厚が小さくなりすぎてしまい、第2レンズL2の物体側の面において軸上光束と周辺光束を分離することが困難となり、倍率の色収差、像面湾曲の補正が困難となる。また、倍率の色収差補正のために第2レンズL2のパワーを強くしようとすると広角化が困難となる。
条件式(2)の上限を上回ると、第1レンズL1のパワーが強くなり過ぎてしまい、広角化は容易に達成可能だが、周辺の光線が急激に曲げられてしまうためディストーションが大きくなり周辺の画像が撮像素子上に小さく縮小されてしまい、画像処理により拡大したとしても画像が劣化してしまう。条件式(2)の下限を下回ると、第1レンズL1のパワーが弱くなりすぎてしまい、広角化が困難となるか、広角化のためには第2レンズL2のパワーを弱くする必要が有り、倍率の色収差の補正が困難となる。
第2の態様は、第1レンズL1の焦点距離をf1とし、第2レンズ2の焦点距離をf2とし、第3レンズL3の焦点距離をf3とし、第2レンズL2と第3レンズL3の合成焦点距離をf23としたとき、下記条件式(3A)、(4)を満足するものである。
3.0<f2/f3<50.0 … (3A)
1.3<|f1/f23|<4.0 … (4)
条件式(3A)は、撮像レンズ1が有する2つの正レンズのパワーの比に関するものである。条件式(3A)の上限を上回ると、第2レンズL2のパワーが弱くなりすぎて、倍率の色収差の補正が困難となるか、第3レンズL3のパワーが強くなりすぎて、バックフォーカスが短くなりすぎてしまい、レンズ系と撮像素子5との間にカバーガラスや各種フィルタを配置することが困難となる。条件式(3A)の下限を下回ると、第2レンズL2のパワーが強くなりすぎてしまい、倍率の色収差は良好に補正可能だが、レンズ系を広角化することが困難となる。
条件式(4)は、撮像レンズ1が有する負レンズと正レンズのパワーの比に関するものである。条件式(4)の上限を上回ると、第1レンズL1の負のパワーが弱くなり、広角化が困難となるか、第2レンズL2と第3レンズL3の合成パワーが強くなりすぎてしまい、バックフォーカスが短くなり過ぎてしまう。条件式(4)の下限を下回ると、広角化は容易に達成可能だが、第2レンズL2と第3レンズL3の合成パワーが弱くなりすぎてしまい、球面収差と倍率の色収差の補正が困難となる。
第3の態様は、第2レンズL2を構成する材質のd線に対する屈折率が1.6以上かつ1.8以下であり、第2レンズL2の焦点距離をf2とし、第3レンズL3の焦点距離をf3としたとき、下記条件式(3B)を満足するものである。
2.0<f2/f3<50.0 … (3B)
第2レンズL2を構成する材質のd線に対する屈折率を1.6以上とすることで、第2レンズL2のパワーを強くすることが可能となり、広角化と倍率の色収差の補正が容易となる。第2レンズL2を構成する材質のd線に対する屈折率を1.8以下とすることで材料のコストを抑制することができる。
条件式(3B)の上限を上回ると、第2レンズL2のパワーが弱くなりすぎて、倍率の色収差の補正が困難となるか、第3レンズL3のパワーが強くなりすぎて、バックフォーカスが短くなりすぎてしまい、レンズ系と撮像素子5との間にカバーガラスや各種フィルタを配置することが困難となる。第2レンズL2を構成する材質のd線に対する屈折率を1.6以上かつ1.8以下とした条件下において、条件式(3B)の下限を下回ると、第2レンズL2のパワーが強くなりすぎてしまい、倍率の色収差は良好に補正可能だが、レンズ系を広角化することが困難となる。
なお、上記第1、第2、第3の態様のいずれかを有する撮像レンズが、他の態様の構成を兼備するようにしてもよい。また、上記第1、第2、第3の態様を有する撮像レンズは、以下に述べる構成を有することが好ましい。なお、好ましい態様としては、以下のいずれか1つの構成を有するものでもよく、あるいは任意の2つ以上を組合せた構成を有するものでもよい。
全系の焦点距離をfとし、第3レンズL3の焦点距離をf3としたとき、下記条件式(5)を満足することが好ましい。
1.00<f3/f<2.50 … (5)
条件式(5)の上限を上回ると、第3レンズL3のパワーが弱くなりすぎてしまい、球面収差と像面湾曲の補正が困難となるか、周辺光束が撮像素子5へ入射する角度を抑えることができず、テレセントリック性の良いレンズを作製することが困難となる。条件式(5)の下限を下回ると、第3レンズL3のパワーが強くなりすぎてしまい、バックフォーカスを長くとることが困難となり、使用できる撮像素子5が限定される、またはレンズ系と撮像素子5の間に各種フィルタ類を挿入することが困難となる。
全系の焦点距離をfとし、第1レンズL1の焦点距離をf1としたとき、下記条件式(2)を満足することが好ましい。
−5.0<f1/f<−1.8 … (2)
条件式(2)の上限を上回ると、第1レンズL1のパワーが強くなり過ぎてしまい、広角化は容易に達成可能だが、周辺の光線が急激に曲げられてしまうためディストーションが大きくなり周辺の画像が撮像素子上に小さく縮小されてしまい、画像処理により拡大したとしても画像が劣化してしまう。条件式(2)の下限を下回ると、第1レンズL1のパワーが弱くなりすぎてしまい、広角化が困難となるか、広角化のためには第2レンズL2のパワーを弱くする必要が有り、倍率の色収差の補正が困難となる。
全系の焦点距離をfとし、第2レンズL2の物体側の面の近軸領域での曲率半径をR3としたとき、下記条件式(6)を満足することが好ましい。
2.0<R3/f<10.0 … (6)
条件式(6)の上限を上回ると、第2レンズL2の物体側の面の近軸領域での曲率半径が大きくなりすぎてしまい、倍率の色収差の補正が困難となる。条件式(6)の下限を下回ると、第2レンズL2の物体側の面の近軸領域での曲率半径が小さくなりすぎてしまい、倍率の色収差は良好に補正可能だが、第2レンズL2の物体側の面で周辺光線を大きく曲げることが困難となり、広角化が困難となる。
全系の焦点距離をfとし、第1レンズL1と第2レンズL2の光軸上の空気間隔をD2としたとき、下記条件式(7)を満足することが好ましい。
0.9<D2/f<2.5 … (7)
条件式(7)の上限を上回ると、第1レンズL1と第2レンズL2の間隔が広くなりすぎてしまい、広角化は容易となるが、第1レンズL1の径が大きくなり、レンズ系を小型化することが困難となる。条件式(7)の下限を下回ると、第1レンズL1と第2レンズL2の間隔が小さくなりすぎてしまい、広角化が困難となるとともに、第1レンズL1における周辺光束と軸上光束の分離が不十分になるため、像面湾曲とディストーションの補正が困難となる。
なお、第1レンズL1と第2レンズL2の光軸上の空気間隔D2は、2.0mm以下であることが好ましい。D2を2.0mm以下とすることで、レンズ系を小型化することが可能となる。
全系の焦点距離をfとし、第1レンズL1の中心厚をD1としたとき、下記条件式(8)を満足することが好ましい。
0.4<D1/f<1.5 … (8)
条件式(8)の上限を上回ると、第1レンズL1が厚くなりすぎてしまい、レンズ系の光軸方向とともに径方向も大型化してしまい、小型化を達成することが困難となる。条件式(8)の下限を下回ると、第1レンズL1が薄くなり割れやすくなってしまう。例えば車載レンズや監視カメラ用レンズとして用いる場合、各種衝撃に対する強度が求められるため、第1レンズL1は衝撃に強いことが好ましい。
第1レンズL1の各種衝撃に対する強度を高くするためにはD1は0.7mm以上とすることが好ましい。よりに好ましくは、D1を0.8mm以上とすることであり、さらにより好ましくは、D1を1.0mm以上とすることである。
全系の焦点距離をfとし、第1レンズL1と第2レンズL2の合成焦点距離をf12としたとき、下記条件式(9)を満足することが好ましい。
4.0<|f12/f|<50.0 … (9)
条件式(9)の上限を上回ると、第1レンズL1と第2レンズL2の合成パワーが弱くなり、広角化が困難となる。条件式(9)の下限を下回ると、第1レンズL1と第2レンズL2の合成パワーが強くなり、広角化は容易だが、第1レンズL1の負のパワーが強くなり、倍率の色収差の補正が困難となるとともに、像面湾曲の補正も困難となる。
第1レンズL1と第2レンズL2の合成焦点距離f12は負の値であることが好ましい。f12が正の値となると、第2レンズL2の正のパワーが強くなりすぎてしまい、広角化が困難となる。
全系の焦点距離をfとし、第2レンズL2の焦点距離をf2としたとき、下記条件式(10)を満足することが好ましい。
4.0<f2/f<20.0 … (10)
条件式(10)の上限を上回ると、第2レンズL2のパワーが弱くなり、倍率の色収差の補正が困難となる。条件式(10)の下限を下回ると、第2レンズL2のパワーが強くなり、倍率の色収差の補正は容易だが、広角化が困難となる。
第2レンズL2の物体側の面の近軸領域での曲率半径をR3とし、第2レンズL2の物体側の面の有効径端での曲率半径の絶対値を|RX3|としたとき、下記条件式(11)を満足することが好ましい。なお、RX3については後で詳述する。
0.1<|RX3|/R3<1.0 … (11)
条件式(11)の上限を上回ると、第2レンズL2の物体側の面の有効径端の曲率半径の絶対値が大きくなり、像面湾曲の補正が困難となる。条件式(11)の下限を下回ると、第2レンズL2の物体側の面の有効径端の曲率半径の絶対値が小さくなりすぎてしまい、この有効径端における光線と面の法線とのなす角が小さくなるため、光線を大きく曲げることが困難となり、広角化が困難となる。
全系の焦点距離をfとし、第2レンズL2と第3レンズL3の合成焦点距離をf23としたとき、下記条件式(12)を満足することが好ましい。
1.00<f23/f<1.85 … (12)
条件式(12)の上限を上回ると、第2レンズL2と第3レンズL3の合成パワーが弱くなり、倍率の色収差と像面湾曲の補正が困難になる。条件式(12)の下限を下回ると、第2レンズL2のパワーが強くなりすぎて、レンズ系の広角化が困難となるか、第3レンズL3のパワーが強くなりすぎてしまい、バックフォーカスが短くなりすぎてしまい、レンズ系と撮像素子5との間に各種フィルタを配置することが困難となる。
第2レンズL2の物体側の面の近軸領域での曲率半径をR3とし、第2レンズL2の像側の面の近軸領域での曲率半径をR4としたとき、下記条件式(13)を満足することが好ましい。条件式(13)の下限を下回ると、第2レンズの像側の面が近軸領域で凹面となってしまい、倍率の色収差の補正が困難となる。
−1.00<(R3+R4)/(R3−R4) … (13)
全系の焦点距離をfとし、第1レンズL1の物体側の面から像面Simまでの距離をLとしたとき、下記条件式(14)を満足することが好ましい。なお、Lの算出の際には、バックフォーカス分は空気換算長とする。すなわち、最も像側のレンズと像面Simとの間にカバーガラスやフィルタなどがある場合は、カバーガラスやフィルタの厚さは空気換算した値を用いるものとする。
5.0<L/f<10.0 … (14)
条件式(14)の上限を上回ると、広角化は容易に達成できるがレンズ系が大型化してしまう。条件式(14)の下限を下回ると、レンズ系は小型化することができるが、広角化を達成することが困難となる。
なお、上記の各条件式については、さらに以下のように下限と上限を変更したものを満足することが好ましい。また、好ましい態様としては、以下に述べる下限の変更値と上限の変更値を組み合わせて構成される条件式を満足するものでもよい。
条件式(1)の下限の変更値としては、1.6が好ましく、1.7がより好ましく、1.8がさらにより好ましい。条件式(1)の上限の変更値としては、2.7が好ましく、2.6がより好ましく、2.5がさらにより好ましい。
条件式(2)の下限の変更値としては、−4.5が好ましく、−3.8がより好ましく、−3.5がさらにより好ましい。条件式(2)の上限の変更値としては、−2.5が好ましく、−2.8がより好ましい。
条件式(3A)の下限の変更値としては、3.5が好ましく、3.8がより好ましい。
条件式(3A)の上限の変更値としては、10.0が好ましく、9.0がより好ましく、6.0がさらにより好ましい。
条件式(3B)の下限の変更値としては、3.0が好ましく、3.5がより好ましく、3.8がさらにより好ましい。条件式(3B)の上限の変更値としては、10.0が好ましく、9.0がより好ましく、6.0がさらにより好ましい。
条件式(4)の下限の変更値としては、1.5が好ましく、1.6がより好ましい。条件式(4)の上限の変更値としては、3.0が好ましく、2.2がより好ましい。
条件式(5)の下限の変更値としては、1.3が好ましく、1.45がより好ましく、1.51がさらにより好ましい。条件式(5)の上限の変更値としては、1.8が好ましく、1.7がより好ましい。
条件式(6)の下限の変更値としては、2.5が好ましく、3.5がより好ましく、4.5がさらにより好ましい。条件式(6)の上限の変更値としては、9.5が好ましく、9.2がより好ましい。
条件式(7)の下限の変更値としては、1.0が好ましく、1.1がより好ましい。条件式(7)の上限の変更値としては、2.0が好ましく、1.6がより好ましい。
条件式(8)の下限の変更値としては、0.6が好ましい。条件式(8)の上限の変更値としては、1.0が好ましい。
条件式(9)の下限の変更値としては、6.5が好ましく、7.5がより好ましい。条件式(9)の上限の変更値としては、20.0が好ましく、10.0がより好ましい。
条件式(10)の下限の変更値としては、5.0が好ましく、5.5がより好ましい。
条件式(10)の上限の変更値としては、10.0が好ましく、9.6がより好ましい。
条件式(11)の下限の変更値としては、0.2が好ましく、0.24がより好ましい。条件式(11)の上限の変更値としては、0.8が好ましく、0.50がより好ましい。
条件式(12)の下限の変更値としては、1.60が好ましい。条件式(12)の上限の変更値としては、1.83が好ましく、1.80がより好ましい。
条件式(13)の(R3+R4)/(R3−R4)の下限は、−0.85であることが好ましく、−0.80であることがより好ましく、−0.77であることがさらにより好ましい。また、条件式(13)の(R3+R4)/(R3−R4)の上限は、−0.05であることが好ましく、−0.05を上回ると、第2レンズL2の物体側の面の近軸領域での曲率半径が大きくなり、倍率の色収差の補正が困難となるか、第2レンズL2の像側の面の近軸領域での曲率半径が小さくなり、すなわち、第2レンズL2の像側の面の近軸領域での曲率半径が負の値をとり、その絶対値が大きくなり、広角化とともに、像面湾曲の補正が困難となる。条件式(13)の(R3+R4)/(R3−R4)の上限は、−0.10であることがより好ましく、−0.15であることがさらにより好ましい。
条件式(14)の下限の変更値としては、6.0が好ましく、7.0がより好ましく、7.2がさらにより好ましい。条件式(14)の上限の変更値としては、9.0が好ましく、8.5がより好ましく、8.2がさらにより好ましい。
第1レンズL1の物体側の面から像面Simまでの距離L(バックフォーカス分は空気換算長)は、11.0mm以下であることが好ましい。Lを11.0mm以下とすることで、レンズ系を小型化することが可能となる。より好ましくは、Lを10.5mm以下とすることであり、レンズ系をより小型化することが可能となる。さらにより好ましくは、Lを10.0mm以下とすることであり、レンズ系をさらにより小型化することが可能となる。
最も像側のレンズの像側の面から像面Simまでの距離、すなわちバックフォーカスをBfとしたとき、Bfが2.0mm以上であることが好ましい。なお、Bfは、空気換算長とする。すなわち、最も像側のレンズと像面Simとの間にカバーガラスやフィルタなどがある場合は、カバーガラスやフィルタの厚さは空気換算した値を用いるものとする。
Bfを2.0mm以上とすることで、レンズ系と撮像素子5との間隔を広くとることができ、撮像素子の選択の幅が広がるとともにレンズ系と撮像素子との間に各種フィルタやカバーガラスなどを配置することが容易となる。より好ましくは、Bfが2.2mm以上であることであり、さらにより好ましくはBfが2.3mm以上であることである。
全系の焦点距離をfとし、最も像側のレンズの像側の面から像面Simまでの距離をBfとしたとき、Bfがfの1.5倍以上であることが好ましい。Bfをfの1.5倍以上とすることで、レンズ系と撮像素子との間隔を広くとることができ、撮像素子の選択の幅が広がるとともにレンズ系と撮像素子との間に各種フィルタやカバーガラスなどを配置することが容易となる。より好ましくは、Bfがfの1.8倍以上である。
ただし、レンズ系の小型化のためには、Bfがfの2.5倍以下であることが好ましい。より好ましくは、Bfがfの2.2倍以下であることであり、さらにより好ましくは、Bfがfの2.1倍以下であることである。
第2レンズL2の物体側の面は、非球面とすることが好ましい。第2レンズL2の物体側の面は、中心で正のパワーを持ち、有効径端では中心と比較して正のパワーが強い形状であることが好ましい。第2レンズL2の物体側の面をこのような形状とすることで、広角化と同時に像面湾曲、倍率の色収差を良好に補正することが可能となる。
ここで、図1を参照しながら、上記の第2レンズL2の物体側の面の形状について説明する。図1において、点C3は、第2レンズL2の物体側の面の中心であり、第2レンズL2の物体側の面と光軸Zとの交点である。図の点X3は、第2レンズL2の物体側の面の有効径端の点であり、軸外光束4に含まれる最も外側の光線6と第2レンズL2の物体側の面との交点である。
このとき、点X3でのレンズ面の法線と光軸Zとの交点を図1に示すように点P3とし、点X3と点P3を結ぶ線分X3−P3を点X3での曲率半径RX3と定義し、線分X3−P3の長さ|X3−P3|を曲率半径RX3の絶対値|RX3|と定義する。つまり、|X3−P3|=|RX3|である。また、点C3での曲率半径、すなわち、第2レンズL2の物体側の面の中心の曲率半径(近軸領域での曲率半径)をR3とし、その絶対値を|R3|とする(図1では不図示)。
上記の第2レンズL2の物体側の面の「中心で正のパワーを持ち」とは、点C3を含む近軸領域が凸形状であることを意味する。また、上記の第2レンズL2の物体側の面の「有効径端では中心と比較して正のパワーが強い形状」とは、点P3が点C3より像側にあり、点X3での曲率半径の絶対値|RX3|が点C3での曲率半径の絶対値|R3|よりも小さい形状を意味する。
図1では理解を助けるために、半径|R3|で点C3を通り、光軸上の点を中心とする円CC3を二点鎖線で描き、半径|RX3|で点X3を通り、光軸上の点を中心とする円CX3を破線で描いている。円CX3の方が円CC3よりも小さな円となっており、|R3|>|RX3|であることが明示されている。
全系の焦点距離をfとしたとき、点X3での曲率半径の絶対値|RX3|は、fの1.5倍以上であることが好ましく、このようにした場合には広角化と同時に像面湾曲、倍率の色収差を良好に補正することが可能となる。|RX3|は、fの1.8倍以上であることがより好ましく、fの2.0倍以上であることがさらにより好ましい。
第2レンズL2の像側の面は、非球面とすることが好ましい。第2レンズL2の像側の面は、中心が正のパワーを持ち、有効径端では負のパワーを持つ形状であることが好ましい。第2レンズL2の像側の面をこのような形状とすることで、像面湾曲を良好に補正することが可能となる。
第2レンズL2の像側の面の上記形状は、図1を用いて説明した第2レンズL2の物体側の面の形状と同様にして以下のように考えることができる。レンズ断面図において、第2レンズL2の像側の面の有効径端を点X4として、その点での法線と光軸Zとの交点を点P4とするとき、点X4と点P4とを結ぶ線分X4−P4を点X4での曲率半径とし、点X4と点P4とを結ぶ線分の長さ|X4−P4|を点X4での曲率半径の絶対値|RX4|とする。つまり、|X4−P4|=|RX4|である。また、第2レンズL2の像側の面と光軸Zとの交点、すなわち、第2レンズL2の像側の面の中心を点C4とする。そして、点C4での曲率半径(近軸領域での曲率半径)の絶対値を|R4|とする。
第2レンズL2の像側の面の「中心が正のパワーを持ち、有効径端で負のパワーを持つ形状」とは、点C4を含む近軸領域で凸形状であり、点P4が点C4より像側にある形状である。
点X4での曲率半径の絶対値|RX4|は、点C4での曲率半径の絶対値|R4|の0.9倍以下であることが好ましい。|RX4|を、|R4|の0.9倍以下とすることで、球面収差と像面湾曲を良好に補正することが可能となる。球面収差と像面湾曲をより良好に補正するためには、|RX4|が、|R4|の0.8倍以下であることが好ましく、球面収差と像面湾曲をさらにより良好に補正するためには、|RX4|が、|R4|の0.5倍以下であることが好ましい。
第2レンズL2の像側の面は、中心が負のパワーを持ち、有効径端でも負のパワーを持つ形状としてもよい。第2レンズL2の像側の面をこのような形状とすることで、倍率の色収差を良好に補正することが可能となる。その際に、中心が負のパワーを持ち、有効径端では中心と比べて負のパワーが強い形状としてもよい。第2レンズL2の像側の面をこのような形状とすることで、倍率の色収差をより良好に補正することが可能となる。第2レンズL2の像側の面の「中心が負のパワーを持ち」とは、点C4を含む近軸領域で凹形状であることを意味する。第2レンズL2の像側の面の「中心が負のパワーを持ち、有効径端では中心と比べて負のパワーが強い形状」とは、点P4が点C4より像側にあり、点X4での曲率半径の絶対値|RX4|が点C4での曲率半径の絶対値|R4|よりも小さい形状を意味する。
第3レンズL3の物体側の面は、非球面とすることが好ましい。第3レンズL3の物体側の面は、中心が負のパワーを持ち、有効径端では中心と比較して負のパワーが強い形状であることが好ましい。第3レンズL3の物体側の面をこのような形状とすることで、球面収差と像面湾曲を良好に補正することが可能となる。
第3レンズL3の物体側の面の上記形状は、図1を用いて説明した第2レンズL2の物体側の面の形状と同様にして以下のように考えることができる。レンズ断面図において、第3レンズL3の物体側の面の有効径端を点X6として、その点での法線と光軸Zとの交点を点P6とするとき、点X6と点P6とを結ぶ線分X6−P6を点X6での曲率半径とし、点X6と点P6とを結ぶ線分の長さ|X6−P6|を点X6での曲率半径の絶対値|RX6|とする。よって、|X6−P6|=|RX6|となる。また、第3レンズL3の物体側の面と光軸Zとの交点、すなわち、第3レンズL3の物体側の面の中心を点C6とする。そして、点C6での曲率半径(近軸領域での曲率半径)の絶対値を|R6|とする。
第3レンズL3の物体側の面の「中心が負のパワーを持ち、有効径端では中心と比較して負のパワーが強い形状」とは、点C6を含む近軸領域で凹形状であり、点P6が点C6より物体側にあり、かつ、点X6での曲率半径の絶対値|RX6|が点C6での曲率半径の絶対値|R6|よりも小さい形状である。
点X6での曲率半径の絶対値|RX6|は、点C6での曲率半径の絶対値|R6|の0.7倍以下であることが好ましく、この場合には球面収差と像面湾曲の良好な補正が可能となる。より好ましくは、|RX6|を|R6|の0.5倍以下とすることであり、さらにより好ましくは、|RX6|を|R6|の0.4倍以下とすることである。
第3レンズL3の像側の面は、非球面とすることが好ましい。第3レンズL3の像側の面は、中心が正のパワーを持ち、有効径端では中心と比較して正のパワーが弱い形状であることが好ましい。第3レンズL3の像側の面をこのような形状とすることで、球面収差と像面湾曲を良好に補正することが可能となる。
第3レンズL3の像側の面の上記形状は、図1を用いて説明した第2レンズL2の物体側の面の形状と同様にして以下のように考えることができる。レンズ断面図において、第3レンズL3の像側の面の有効径端を点X7として、その点での法線と光軸Zとの交点を点P7とするとき、点X7と点P7とを結ぶ線分X7−P7を点X7での曲率半径とし、点X7と点P7とを結ぶ線分の長さ|X7−P7|を点X7での曲率半径の絶対値|RX7|とする。よって、|X7−P7|=|RX7|となる。また、第3レンズL3の像側の面と光軸Zとの交点、すなわち、第3レンズL3の像側の面の中心を点C7とする。そして、点C7での曲率半径(近軸領域での曲率半径)の絶対値を|R7|とする。
第3レンズL3の像側の面の「中心が正のパワーを持ち、有効径端では中心と比較して正のパワーが弱い形状」とは、点C7を含む近軸領域で凸形状であり、点P7が点C7より物体側にあり、かつ、点X7での曲率半径の絶対値|RX7|が点C7での曲率半径の絶対値|R7|よりも大きい形状である。
点X7での曲率半径の絶対値|RX7|は、点C7での曲率半径の絶対値|R7|の1.2倍以上であることが好ましく、この場合には球面収差と像面湾曲を良好に補正することが容易となる。より好ましくは、|RX7|が|R7|の1.3倍以上であることであり、さらにより好ましくは、|RX7|が|R7|の1.5倍以上であることであり、さらによりいっそう好ましくは、|RX7|が|R7|の1.6倍以上であることである。
第1レンズL1の材質がガラスであり、第2レンズL2と第3レンズL3の材質がプラスチックであることが好ましい。撮像レンズが例えば車載用カメラや監視カメラ用等の厳しい環境において使用される場合には、最も物体側に配置される第1レンズL1は、風雨による表面劣化、直射日光による温度変化に強く、さらには油脂・洗剤等の化学薬品に強い材質、すなわち耐水性、耐候性、耐酸性、耐薬品性等が高い材質を用いることが要望され、また、堅く、割れにくい材質を用いることが要望されることがある。第1レンズL1の材質をガラスとすることで、これらの要望を満たすことが可能となる。また、第1レンズL1の材質として、透明なセラミックスを用いてもよい。
第2レンズL2、第3レンズL3の材質をプラスチックとすることで、レンズ系を安価で軽量に構成することが可能となるとともに、非球面形状を正確に作製することが容易となるため、良好な光学性能を確保しやすくなる。
要求される仕様によっては、第2レンズL2、第3レンズL3のいずれかまたは両方の材質をガラスとしてもよい。第2レンズL2、第3レンズL3のいずれかまたは両方の材質をガラスとすることで、温度変化に強い光学系を作製することが可能となる。
第2レンズL2、第3レンズL3のいずれかにプラスチック材質を用いた場合は、その材質として、プラスチックに光の波長より小さな粒子を混合させた、いわゆるナノコンポジット材料を用いてもよい。ナノコンポジット材料は混合させる粒子の種類や量によって、材質の屈折率とアッベ数を変化させることが可能となる。ナノコンポジット材料を用いることで、例えばこれまでのプラスチック材料では得られなかった高屈折率の材質や、アッベ数の小さい材質等を作ることができ、それにより良好な光学性能のレンズを作製することが可能となる。
低コスト化のためには、第1レンズL1はガラス球面レンズであることが好ましいが、高い光学性能が重視される場合は、第1レンズL1の片側の面または両側の面を非球面としてもよい。第1レンズL1をガラス非球面レンズとすることで、諸収差をさらに良好に補正することが可能となる。
第1レンズL1を非球面レンズとする場合は、第1レンズL1の材質をプラスチックとしてもよい。第1レンズL1をプラスチック非球面レンズとすることで、安価で軽量に構成でき、像面湾曲、ディストーションを良好に補正することが可能となる。第1レンズL1をプラスチック非球面レンズとした場合には、第1レンズL1より物体側にカバーガラスなどの保護部材を配置することが好ましく、もしくは第1レンズL1の物体側の面にハードコートなどの耐衝撃性を高めるコートを施してもよい。
第1レンズL1のd線に対する屈折率をNd1としたとき、Nd1は1.6以上であることが好ましい。Nd1を1.6より小さくすると、広角化を達成するために物体側の面の曲率半径の絶対値を大きくしなければならなくなってしまい、ディストーションを良好に補正することが困難となる。より好ましくは、Nd1を1.65以上とすることであり、さらにより好ましくは、Nd1を1.7以上とすることである。また、Nd1は1.9以下であることが好ましい。Nd1を1.9より大きくすると、現在使用可能な光学材質の範囲では、アッベ数が小さくなり、色収差が大きくなってしまう。また材質のコストも高くなりコストアップの原因となってしまう。より好ましくは、Nd1を1.87以下とすることであり、さらにより好ましくは、Nd1を1.85以下とすることであり、さらにより好ましくは、Nd1を1.8以下とすることである。
第2レンズL2の材質のd線に対する屈折率をNd2としたとき、Nd2は1.55以上であることが好ましい。Nd2を1.55以上とすることで、第2レンズL2のパワーを強くすることが可能となり、広角化と倍率の色収差の補正が容易となる。より好ましくは、Nd2を1.60以上とすることであり、さらにより好ましくは、Nd2を1.62以上とすることである。また、Nd2は1.95以下であることが好ましい。Nd2を1.95より大きくすると材料のコストが高くなり、低コスト化を達成することが困難となる。より好ましくは、Nd2を1.85以下とすることであり、さらにより好ましくは、Nd2を1.8以下とすることであり、さらにより好ましくは、Nd2を1.7以下とすることである。
第3レンズL3の材質のd線に対する屈折率をNd3としたとき、Nd3は1.50以上であることが好ましい。Nd3を1.50以上とすることで、第3レンズL3のパワーを強くすることが可能となり、球面収差と像面湾曲の補正が容易となる。より好ましくは、Nd3を1.52以上とすることである。また、Nd3は1.95以下であることが好ましい。Nd3を1.95より大きくすると材料のコストが高くなり、低コスト化を達成することが困難となる。より好ましくは、Nd3を1.85以下とすることであり、さらにより好ましくは、Nd3を1.70以下とすることであり、さらにより好ましくは、Nd3を1.60以下とすることである。
レンズ系は、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3の3枚のみからなることが望ましい。レンズ系をこれら3枚のレンズのみで構成することで、レンズ系を安価に構成することができる。
なお、後述の実施例では全てのレンズを均質な材料により構成しているが、屈折率分布型のレンズを用いてもよい。また、後述の実施例では、第2レンズL2と第3レンズL3の各面に非球面を用いたものがあるが、これらの一つの面もしくは複数の面に回折光学素子を形成した構成も可能である。
図1では、レンズ系と撮像素子5との間に各種フィルタ等を想定した光学部材PPを配置した例を示している。このように、撮像レンズ1の用途に応じて、レンズ系と撮像素子5との間に紫外光から青色光をカットするようなフィルタ、または赤外光をカットするようなIR(InfraRed)カットフィルタを挿入してもよい。上記フィルタと同様の特性を持つコートをいずれかのレンズのレンズ面に施してもよい。またはいずれかのレンズの材質として紫外光や青色光、赤外光などを吸収する材質を用いてもよい。
なお、各レンズ間の有効径外を通過する光束は、迷光となって像面に達し、ゴーストとなるおそれがあるため、必要に応じて、この迷光を遮光する遮光手段を設けることが好ましい。この遮光手段としては、例えばレンズの有効径外の部分に不透明な塗料を施したり、不透明な板材を設けたりしてもよい。または、迷光となる光束の光路に不透明な板材を設けて遮光手段としてもよい。あるいは、最も物体側のレンズのさらに物体側に迷光を遮断するフードのようなものを配置してもよい。一例として、図1では、第1レンズL1、第2レンズL2それぞれの像側の面の有効径外に遮光手段11、12を設けた例を示している。なお、遮光手段を設ける箇所は図1に示す例に限定されず、他のレンズや、レンズ間に配置してもよい。
さらに、各レンズの間に周辺光量比が実用上問題の無い範囲で周辺光線を遮断する絞り等の部材を配置してもよい。周辺光線とは、光軸Z外の物点からの光線のうち、光学系の入射瞳の周辺部分を通る光線のことである。このように周辺光線を遮断する部材を配置することにより、結像領域周辺部の画質を向上させることができる。また、この部材でゴーストを発生させる光を遮断することにより、ゴーストを低減することが可能となる。
次に、本発明の撮像レンズの数値実施例について説明する。なお、実施例1〜実施例20のうち、実施例1〜実施例17、実施例19は本発明の実施例であるが、実施例18、実施例20は参考例である。実施例1〜実施例20の撮像レンズのレンズ断面図をそれぞれ図2〜図21に示す。図2〜図21において、図の左側が物体側、右側が像側であり、開口絞りSt、光学部材PPも合せて図示している。各図の開口絞りStは形状や大きさを表すものではなく、光軸Z上の位置を示すものである。各実施例において、レンズ断面図の符号Ri、Di(i=1、2、3、…)は以下に説明するレンズデータのRi、Diと対応している。
実施例1にかかる撮像レンズのレンズデータを表1に、非球面係数のデータを表2に、曲率半径に関するデータを表3に示す。同様に、実施例2〜20にかかる撮像レンズのレンズデータ、非球面係数のデータ、曲率半径に関するデータをそれぞれ表4〜表60に示す。以下では表中の記号の意味について、実施例1を例にとり説明するが、その他の実施例のものについても基本的に同様である。
表1では、左側の表に基本レンズデータを示し、右側の表に仕様および焦点距離等のデータを示す。基本レンズデータの表において、Siの欄は最も物体側の構成要素の面を1番目として像側に向かうに従い順次増加するi番目(i=1、2、3、…)の面番号を示し、Riの欄はi番目の面の曲率半径を示し、Diの欄はi番目の面とi+1番目の面との光軸Z上の面間隔を示している。なお、曲率半径の符号は、面形状が物体側に凸の場合を正、像側に凸の場合を負としている。
また、表1のレンズデータにおいて、Ndjの欄は最も物体側のレンズを1番目として像側に向かうに従い順次増加するj番目(j=1、2、3、…)の光学要素のd線(波長587.6nm)に対する屈折率を示し、νdjの欄はj番目の光学要素のd線に対するアッベ数を示している。なお、レンズデータには、開口絞りStおよび光学部材PPも含めて示しており、開口絞りStに相当する面の面番号の欄には、(開口絞り)という語句を合わせて記載している。
表1の仕様および焦点距離等のデータにおいて、Fno.はF値、IHは最大像高、Bf(in Air)は最も像側のレンズの像側の面から像面Simまでの光軸Z上の距離(バックフォーカスに相当、空気換算長)、L(in Air)は第1レンズL1の物体側の面から像面Simまでの光軸Z上の距離(バックフォーカス分は空気換算長)、fは全系の焦点距離、f1は第1レンズL1の焦点距離、f2は第2レンズL2の焦点距離、f3は第3レンズL3の焦点距離、f12は第1レンズL1と第2レンズL2の合成焦点距離、f23は第2レンズL2と第3レンズL3の合成焦点距離である。
表1のレンズデータでは、非球面の面番号に*印を付しており、非球面の曲率半径として近軸曲率半径(中心の曲率半径)の数値を示している。表2には、非球面の面番号と、各非球面に関する非球面係数を示す。表2の数値の「E−n」(n:整数)は「×10 −n 」を意味し、「E+n」は「×10 」を意味する。なお、非球面係数は、以下の式で表される非球面式における各係数KA、RBm(m=3、4、5、…20)の値である。
Zd:非球面深さ(高さYの非球面上の点から、非球面頂点が接する光軸に垂直な平面に
下ろした垂線の長さ)
Y:高さ(光軸からのレンズ面までの距離)
C:近軸曲率
KA、RBm:非球面係数(m=3、4、5、…20)
表3の曲率半径に関するデータでは、面番号と、有効径端での曲率半径の絶対値、有効径端での曲率半径の絶対値と中心の曲率半径の絶対値の比を前述の説明の記号を用いて示している。
なお、本明細書の表には、所定の桁でまるめた数値を記載している。各数値の単位としては、表1の2ωについては「度」を用い、長さについては「mm」を用いている。しかし、これは一例であり、光学系は比例拡大または比例縮小しても使用可能なため、他の適当な単位を用いることもできる。
上記実施例1〜20の撮像レンズでは全て、第1レンズL1がガラス球面レンズであり、第2レンズL2および第3レンズL3がプラスチック非球面レンズである。
実施例1〜20の撮像レンズにおける条件式(1)〜(14)に対応する値を表61に示す。実施例1〜20では、d線を基準波長としており、表61にはこの基準波長における各値を示す。
上記実施例1〜20にかかる撮像レンズの各収差図をそれぞれ、図22(A)〜図22(D)、図23(A)〜図23(D)、図24(A)〜図24(D)、図25(A)〜図25(D)、図26(A)〜図26(D)、図27(A)〜図27(D)、図28(A)〜図28(D)、図29(A)〜図29(D)、図30(A)〜図30(D)、図31(A)〜図31(D)、図32(A)〜図32(D)、図33(A)〜図33(D)、図34(A)〜図34(D)、図35(A)〜図35(D)、図36(A)〜図36(D)、図37(A)〜図37(D)、図38(A)〜図38(D)、図39(A)〜図39(D)、図40(A)〜図40(D)、図41(A)〜図41(D)に示す。
ここでは、実施例1の収差図を例にとり説明するが、他の実施例の収差図についても同様である。図22(A)、図22(B)、図22(C)、図22(D)はそれぞれ、実施例1にかかる撮像レンズの球面収差、非点収差、ディストーション(歪曲収差)、倍率色収差(倍率の色収差)の収差図を示す。球面収差図のFno.はF値を意味し、その他の収差図のωは半画角を意味する。ディストーションの図は、全系の焦点距離f、画角φ(変数扱い、0≦φ≦ω)を用いて、理想像高をf×tan(φ)とし、それからのずれ量を示す。各収差図には、d線(587.56nm)を基準波長とした収差を示すが、球面収差図には、F線(波長486.13nm)、C線(波長656.27nm)、正弦条件違反量(SNCと図示)についての収差も示し、倍率の色収差図にはF線、C線についての収差を示す。
以上のデータからわかるように、実施例1〜20の撮像レンズは、3枚という少ないレンズ枚数で構成され、小型で安価に作製可能である上、Fナンバーが2.1〜2.8と小さく、全画角が約150°〜170°と広い画角を達成しつつ、倍率の色収差を含めた諸収差が良好に補正されて高い光学性能を有する。これらの撮像レンズは、監視カメラや、自動車の前方、側方、後方などの映像を撮影するための車載用カメラ等に好適に使用可能である。
図42に使用例として、自動車100に本実施形態の撮像レンズを備えた撮像装置を搭載した様子を示す。図42において、自動車100は、その助手席側の側面の死角範囲を撮像するための車外カメラ101と、自動車100の後側の死角範囲を撮像するための車外カメラ102と、ルームミラーの背面に取り付けられ、ドライバーと同じ視野範囲を撮影するための車内カメラ103とを備えている。車外カメラ101と車外カメラ102と車内カメラ103とは、本発明の実施形態にかかる撮像装置であり、本発明の実施形態にかかる撮像レンズと、該撮像レンズにより形成される光学像を電気信号に変換する撮像素子とを備えている。
本発明の実施形態にかかる撮像レンズは、上述した長所を有するものであるから、車外カメラ101、102および車内カメラ103は、車の外観を損ねることはなく、小型で安価に構成でき、広い画角を有し、良好な映像を得ることができる。
以上、実施形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施形態および実施例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、各レンズ成分の曲率半径、面間隔、屈折率、アッベ数、非球面係数の値は、上記各数値実施例で示した値に限定されず、他の値をとり得るものである。
また、撮像装置の実施形態では、本発明を車載用カメラに適用した例について図を示して説明したが、本発明はこの用途に限定されるものではなく、例えば、携帯端末用カメラや監視カメラ等にも適用可能である。

Claims (17)

  1. 物体側から順に、像側に凹面を向けた負の第1レンズと、近軸領域で物体側に凸面を向けた正の第2レンズと、絞りと、近軸領域で像側に凸面を向けた正の第3レンズとからなり
    前記第1レンズおよび前記第3レンズを構成する材質のd線に対するアッベ数が40以上であり、前記第2レンズを構成する材質のd線に対するアッベ数が26以下であり、
    前記第1レンズの焦点距離をf1とし、前記第2レンズの焦点距離をf2とし、前記第3レンズの焦点距離をf3とし、前記第2レンズと前記第3レンズの合成焦点距離をf23としたとき、下記条件式(3A)、(4)を満足することを特徴とする撮像レンズ。
    3.0<f2/f3<50.0 … (3A)
    1.3<|f1/f23|<4.0 … (4)
  2. 全系の焦点距離をfとし、前記第3レンズの焦点距離をf3としたとき、下記条件式(5)を満足することを特徴とする請求項記載の撮像レンズ。
    1.00<f3/f<2.50 … (5)
  3. 全系の焦点距離をfとし、前記第1レンズの焦点距離をf1としたとき、下記条件式(2)を満足することを特徴とする請求項1または2記載の撮像レンズ。
    −5.0<f1/f<−1.8 … (2)
  4. 全系の焦点距離をfとし、前記第2レンズの物体側の面の近軸領域での曲率半径をR3としたとき、下記条件式(6)を満足することを特徴とする請求項1からのいずれか一項記載の撮像レンズ。
    2.0<R3/f<10.0 … (6)
  5. 全系の焦点距離をfとし、前記第1レンズと前記第2レンズの光軸上の空気間隔をD2としたとき、下記条件式(7)を満足することを特徴とする請求項1からのいずれか一項記載の撮像レンズ。
    0.9<D2/f<2.5 … (7)
  6. 全系の焦点距離をfとし、前記第1レンズの中心厚をD1としたとき、下記条件式(8)を満足することを特徴とする請求項1からのいずれか一項記載の撮像レンズ。
    0.4<D1/f<1.5 … (8)
  7. 全系の焦点距離をfとし、前記第1レンズと前記第2レンズの合成焦点距離をf12としたとき、下記条件式(9)を満足することを特徴とする請求項1からのいずれか一項記載の撮像レンズ。
    4.0<|f12/f|<50.0 … (9)
  8. 全系の焦点距離をfとし、前記第2レンズの焦点距離をf2としたとき、下記条件式(10)を満足することを特徴とする請求項1からのいずれか一項記載の撮像レンズ。
    4.0<f2/f<20.0 … (10)
  9. 前記第2レンズの物体側の面の近軸領域での曲率半径をR3とし、前記第2レンズの物体側の面の有効径端での曲率半径をRX3としたとき、下記条件式(11)を満足することを特徴とする請求項1からのいずれか一項記載の撮像レンズ。
    0.1<|RX3|/R3<1.0 … (11)
  10. 全系の焦点距離をfとし、前記第2レンズと前記第3レンズの合成焦点距離をf23としたとき、下記条件式(12)を満足することを特徴とする請求項1からのいずれか一項記載の撮像レンズ。
    1.00<f23/f<1.85 … (12)
  11. レンズ系が、前記第1レンズ、前記第2レンズ、前記第3レンズの3枚のみからなることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項記載の撮像レンズ。
  12. 全系の焦点距離をfとし、前記第2レンズの中心厚をD3としたとき、下記条件式(1’)を満足することを特徴とする請求項1から13のいずれか一項記載の撮像レンズ。
    1.7<D3/f<2.9 … (1’)
  13. 全系の焦点距離をfとし、前記第2レンズの中心厚をD3としたとき、下記条件式(1−1)を満足することを特徴とする請求項1から12のいずれか一項記載の撮像レンズ。
    1.7<D3/f<2.5 … (1−1)
  14. 全系の焦点距離をfとし、前記第1レンズの焦点距離をf1としたとき、下記条件式(2−1)を満足することを特徴とする請求項1から13のいずれか一項記載の撮像レンズ。
    −3.8<f1/f<−2.5 … (2−1)
  15. 前記第2レンズの焦点距離をf2とし、前記第3レンズの焦点距離をf3としたとき、下記条件式(3A−1)を満足することを特徴とする請求項1から14のいずれか一項記載の撮像レンズ。
    3.5<f2/f3<6.0 … (3A−1)
  16. 前記第1レンズの焦点距離をf1とし、前記第2レンズと前記第3レンズの合成焦点距離をf23としたとき、下記条件式(4−1)を満足することを特徴とする請求項1から15のいずれか一項記載の撮像レンズ。
    1.6<|f1/f23|<2.2 … (4−1)
  17. 請求項1から16のいずれか一項記載の撮像レンズを備えたことを特徴とする撮像装置。
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