JP5688738B2 - 微小孔の検査装置およびその検査方法 - Google Patents
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また、加工品に孔をレーザで貫通させた場合に、その孔の貫通の有無を音響センサ(マイクロホン)を用いて検査する装置が知られている(特許文献1参照)。
このような背景の下で、音響インテンシティ法を用いて各種の実験を重ねた結果、音響インテンシティ法を用いて被検査物における微小孔の大きさや位置を検出できる、という新たな知見を得ることができた。
本発明は、かかる新知見に基づいて完成したものであり、その目的は音響インテンシティ法を用いて被検査物における微小孔の位置のみならずその大きさの検出を可能とする微小孔の検査装置などを提供することにある。
第1の発明は、被検査物の検査領域上で、音圧を測定する一対のマイクロホンを走査させるマイクロホン走査手段と、前記被検査物を挟んで前記一対のマイクロホンが配置される側とは逆側に配置されて可聴音を発生する可聴音発生手段と、前記一対のマイクロホンの出力信号を当該一対のマイクロホンの走査中にそれぞれ取り込み、この取り込んだ出力信号に基づいて音響インテンシティを測定する音響インテンシティ測定手段と、前記音響インテンシティ測定手段が測定した音響インテンシティの傾きを算出し、この算出した傾きの大きさに基づいて前記検査領域の微小孔の大きさを検出する微小孔検出手段と、を備えている。
第3の発明は、第2の発明において、前記可聴音発生手段は、前記被検査物を着脱自在に構成した。
第5の発明は、被検査物の微小孔の検査方法であって、前記被検査物の検査領域上で、音圧を測定する一対のマイクロホンを走査させるとともに、前記被検査物を挟んで前記一対のマイクロホンが配置される側とは逆側に配置した可聴音発生手段により可聴音を発生させ、前記マイクロホンが走査中に前記一対のマイクロホンの出力信号をそれぞれ取り込む第1ステップと、前記第1ステップで取り込んだ出力信号に基づいて音響インテンシティを測定する第2ステップと、前記第2ステップで測定した音響インテンシティの傾きを算出し、この算出した傾きの大きさに基づいて前記検査領域の微小孔の大きさを検出する第3ステップと、を含む。
第6の発明は、第5の発明において、前記第3ステップでは、さらに、前記第2ステップで測定した音響インテンシティに基づいて前記検査領域の微小孔の位置を検出する。
第7の発明は、被検査物の検査領域上で、前記検査領域の微小孔を通して音圧を測定する一対のマイクロホンを走査させるマイクロホン走査手段と、前記一対のマイクロホンの出力信号を当該一対のマイクロホンの走査中にそれぞれ取り込み、この取り込んだ出力信号に基づいて音響インテンシティを測定する音響インテンシティ測定手段と、前記音響インテンシティ測定手段が測定した音響インテンシティの傾きを算出し、この算出した傾きの大きさに基づいて前記検査領域の微小孔の大きさを検出する微小孔検出手段と、を備えている。
また、本発明では、被検査物を検査する場合に音響的な方法で行うようにした。このため、光学的な方法等では検査ができない環境や条件がある場合には、特に有効である。
(本発明の基礎実験)
1.目的
この実験は微小孔(微小穴)の測定を目的とし、音響インテンシティ法を用いて音響インテンシティの傾きと微小孔の径との関係を検討することにした。
2−1音響インテンシティ
音響インテンシティI〔W/m2 〕とは、単位断面積を通過する音のエネルギー流を表すベクトル量であり、次式で求められる。
I(t)=p(t)v(t) ・・・(1)
ここで、p(t)は音圧〔Pa〕、v(t)は粒子速度〔m/s〕である。
音響インテンシティは、粒子速度を近接した同じ特性を持つ2つのマイクロホンを用いて、音圧の傾きにより近似することで測定が可能となる。
微小距離d離れた2点間の音圧をp1(x,t)、p2(x,t)とすると、音響インテンシティI(ω)は次式で表わされる。
I(ω)=−(1/ρo ωd)×Im{Gp1p2(ω)}・・・(2)
ここで、ρo は空気の密度〔kg/m3 〕、ωは角周波数〔rad/s〕、dはマイクロホンp1とp2間の距離〔m〕、Im{Gp1p2(ω)}は、マイクロホンp1とp2間のクロススペクトルの密度の虚数部である。
2つのマイクロホンが音源から等距離にある場合、クロススペクトル密度が0になり、その位置が音源であることがわかる。
実験は無響室内にて行った。測定には、1/2インチ音響インテンシティマイクロホン(Bruel&Kjaer社製、Type4177)と、1/4インチマイクロホン(Bruel&Kjaer社製、Type2670)とを用いて行った。
マイクロホンの配置としては、1/2音響インテンシティマイクロホンは12〔mm〕のスペーサーを間に挟んだface−to−face型を用いた。1/4マイクロホンは、図6に示すように、ドライバユニット(UNI−PEX社製、P−300)とその先端に取り付けた真鍮製のキャップとの空洞部に取り付け、空洞部の音圧が一定になるようにした。真鍮製のキャップには、微小孔が開いている。
測定は、ドライブユニット(音源)が発生する可聴音の周波数が500〔Hz〕、700〔Hz〕、2000〔Hz〕、5000〔Hz〕の各場合で行い、その各場合において微小孔の大きさ(直径)を0.2〔mm〕、0.3〔mm〕、0.5〔mm〕、1.0〔mm〕にそれぞれ変更して行った。このときには、真鍮製のキャップ内の音圧は110〔db〕で一定とした。
上記の条件の下で、上記の掃引法を行うと、図8に示すような結果が得られる。
音響インテンシティの傾きは、掃引法による測定結果から得られる音源位置から左右に1〔mm〕、2〔mm〕、3〔mm〕、4〔mm〕、5〔mm〕の区間で算出(最小二乗近似)し、それらの平均値から傾きを求めた。音源位置は、音響インテンシティの値が0の位置である。
図9は、微小孔の大きさ(直径)を変化させた結果を示す。図9において、縦軸が各区間における音響インテンシティの各区間における傾きを平均した値、横軸が微小孔の大きさである。
この結果から、各周波数においても微小孔と音響インテンシティに対数関数的に比例関係にあることが確認できる。
図10は、縦軸を各区間における音響インテンシティを平均した値、縦軸を周波数の大きさとして表したものである。図10によれば、各微小孔の径においても音響インテンシティの傾きにほとんど変化がないことが確認できる。0.2〔mm〕、0.3〔mm〕の微小孔の場合には、他の微小孔より傾きに若干変化がある。
この実験では、音響インテンシティ法を用いた微小孔の径の測定を目的として4種類の微小孔と周波数を用いて行った。その結果として、微小孔と音響インテンシティの傾きには対数関数的に比例関係があることが推測された。このことから、音響インテンシティを用いて微小孔の径が測定できる可能性が示された。
本発明は、上記の基礎実験を基に、音響インテンシティ法を用いて被検査物における微小孔の位置のみならず大きさを検出できるという新たな知見を得ることができ、この新知見に基づいて完成したものである。
そこで、本発明は、その新知見を基に、被検査物の検査領域上で音響インテンシティマイクロホンを走査し、この走査中にマイクロホンの出力信号を取り込んで音響インテンシティを測定し、この測定した音響インテンシティの傾きを求め、この求めた傾きにより検査領域上の微小孔の大きさを検出するようにした。
次に、本発明の微小孔の検査装置の概略構成について、図1を参照して説明する。
この実施形態に係る検査装置は、音響インテンシティ法を用いて、被検査物における微小孔aの位置と大きさを検出するものである。
ここで、被検査物Aとしては、例えば微小孔を有する金属製品、半導体製品、あるいはプラスチック製品などの加工品である。また、微小孔aの形状はこの例では円形であるが、その形状は長方形などでも良い。さらに、微小孔aの個数は複数でも良い。
マイクロホン2、3は、所定間隔をおいて配置され、それぞれ音圧を測定するものである。このマイクロホン2、3は、音響インテンシティプローブ4を構成している(図2参照)。
次に、この実施形態に係る検査装置の信号処理などの構成について、図2を参照して説明する。
この検査装置は、図2に示すように、マイクロホン2、3と、アンプ5、6と、FFT分析器(FFTアナライザ)7と、コンピュータ8と、出力装置9とを備えている。
マイクロホン2、3は、それぞれ音圧を測定し、この測定音圧に応じた電気信号をアンプ5、6に出力する。アンプ5、6は、マイクロホン2、3の出力信号を取り込み、この取り込んだ出力信号をそれぞれ増幅する。
FFT分析器7は、アンプ5、6の出力信号をそれぞれ取り込み、この取り込んだ各出力信号について高速フーリエ変換(FFT)を行い、これに基づいて2つの出力信号間のクロススペクトルを算出する。
また、コンピュータ8は、その検出した微小孔aの位置、その求めた微小孔aの大きさを出力装置9に出力表示する。さらに、コンピュータ8は、マイクロホン2、3を走査する走査装置10の走査を制御し、可聴音発生装置1の可聴音の発生などを制御する。
次に、このような構成の検査装置による微小孔の検査方法の一例について、図3のフローチャートを参照して説明する。
まず、被検査物Aを可聴音発生装置1に装着させる。そして、コンピュータ8は、可聴音発生装置1に可聴音を発生させ、その可聴音は被検査物Aの検査領域A1の裏面側において一定の音圧になるように制御する。
ここで、マイクロホン2、3の走査は、例えば図1の検査領域A1上において、次のように行う。まず、X軸方向に走査を開始し、そのX軸方向の走査の終了後にY軸方向に所定距離移動し、次にX軸方向に走査を開始する、という走査を繰り返して2次元的に走査する。
FFT分析器7による信号の取り込みは、マイクロホン2、3の走査が終了するまで継続される。マイクロホン2、3の走査が終了すると(ステップS3:YES)、FFT分析器7は、その取り込んだ2つの信号について高速フーリエ変換(FFT)を行い、これに基づいて2つの出力信号間のクロススペクトルを算出する(ステップS4)。
次に、コンピュータ8は、その測定した音響インテンシティに基づいて被検査物Aの微小孔aの位置を検出する(ステップS6)。ここで、その微小孔aの位置は音源に相当し、その音源(微小孔a)の中心で音響インテンシティの値が0になるので、音響インテンシティに基づいて微小孔aの位置を特定できる。
ここで、音響インテンシティの傾きθとは、マイクロホン2、3の走査方向の走査位置の所定の変化(走査位置の単位変化)に対する音響インテンシティの変化をいう(図5参照)。
その算出した音響インテンシティの傾きθは、上記のように微小孔aの大きさ(径)と相関がある。そこで、この検査装置では、微小孔の大きさが既知であってその大きさが異なる複数の被検査物をあらかじめ用意し、その微小孔の大きさの異なる被検査物ごとに音響インテンシティの傾きθを求めておくものとする。また、その求めた音響インテンシティの傾きθと微小孔の大きさとを対応付けたテーブル(対応表)を予め作成し、この作成したテーブルをコンピュータ8のメモリに予め格納しておくものとする。
その後、コンピュータ8は、ステップS6で特定した微小孔aの位置、およびステップS8で求めた微小孔aの大きさを出力装置9に出力するので、出力装置9の表示画面にはそれらが表示される(ステップS9)。
このため、この実施形態によれば、音響インテンシティ法を用いることにより、被検査物に形成された微小孔の検査において、その微小孔の位置のみならずその大きさを検出できる。
(実施形態の変形例)
(1)上記の実施形態では、被検査物Aを固定させ、マイクロホン2、3を走査装置10で走査させて検査を行うようにした。
しかし、マイクロホン2、3を固定させ、被検査物AをXYテーブル上で移動(走査)させて検査を行うようにすることもできる。この場合には、XYテーブル上に被検査物Aを装着させた可聴音発生装置1を搭載し、XYテーブルをコンピュータで制御するように構成する。
(3)上記の実施形態では、被検査物Aの検査領域A1上に形成される微小孔の検査に適用する場合について説明した。しかし、本発明は被検査物の検査領域上に形成される微小な欠陥孔の検査に適用するようにしても良い。
本願発明の関連技術として「音響ホログラフィ法を用いた小さな穴(孔)の同定に関する研究」を行ったので、以下にこれについて説明する。
1.目的
近年、各種機器や工作機械等の精密機器に対する非破壊検査が重要となっている。その中で小さい穴から漏れる音を用いて穴の検査をすることが考えられている。現在、音源位置同定の手法として大型のマイクロホンアレイを用いた音源位置同定が盛んに行われている(吉住夏輝「手持ちマイクロホンによる遠方・広範囲の音場可視化システム」日本音響学会誌 (2006),p.416-p.424)。
そこで、本研究では、空間分解能を高くするため計測点に補間を使って補うことでNAH法法で高精度に小さな音源の同定が行えるかの検討をシミュレーションを用いて行った。また、大型のマイクロホンアレイを用いずにNAH法を用いて小穴から漏れる音を用いて小穴の同定を実験的に検証を行った。
2.1 NAH法の原理
図11に音場を示す。音源がz=0のxy面上にあるとする。音源面から平行な任意の測定面をz=zh( ただし0<zh )とすると音源面の2次元平面p(x,y,0)から測定面の2次元平面p(x,y,zh)をNAM法を用いて計算する。伝搬関数をgとすれば2つの音場の関係式は、次にように表せる(E.G.ウィリアムズ[ 著],吉川茂・西條献児[ 訳],”フーリエ音響学”, シュプリンガー・フェアラーク東京,(2005) pp.41-46,pp.110-113 )。
以上により、z=zhの測定面の波数空間からz=0の音源面の波数空間を計算することができ、これを2次元逆フーリエ変換することでz=0の音圧分布を求めることができる。
NAH法での空間分解能( 音源位置同定能力)は計測点数に依存する。そのため小さな音源に適用する場合膨大な計測点数が必要となってしまう。そこで、本研究では音源位置の同定に特化するために計測点と計測点の間をいくつか補間することで計測点間を補い高分解能を得ることとした。
(4)式を変形すると、以下のようになる。
2.3 NAH法の周波数範囲
NAH法では2次元のフーリエ変換を行うに当たり、波長あたりのサンプル数によって周波数範囲が制限される(上記の文献2)。
つまり計測点の間隔、測定領域の大きさで周波数範囲が決定される。標本化定理より次の式が成立する。
3.1 シミュレーション条件
提案したNAH法における小さな音源の位置同定の性能を確認するためにTLMシミュレーションを使って検討を行った(識名章博, 山崎憲“音響ホログラフィ法を用いた小穴の同定に関する検討”日本音響学会講演論文集 (2010) )。
図12で音源位置の推定方法について述べる。(a) に補間なしの計算で求めたホログラフィの音圧分布を示す。(a) の横の点線で通過した音圧分布の断面図を(b) で示した。(b) の縦の点線のように音圧が最も高い点を推定音源位置とした。以後このように推定音源位置を決める。
図14に今回の 5[cm], 10[cm],15[cm],20[cm]のときのシミュレーションの誤差をまとめた。図より補間なしよりも補間した場合の方がどの条件でも誤差が大幅に減っている。0.125[cm] の補間ですべての測定誤差は1[mm] まで低減することができた。
以上より補間することでNAH法の精度を上げることができると考えられる。
4.1 実験方法
前項より補完することでNAH法の精度を上げることができることが分かった。そこで、実際に実験を行い同様に計測し精度が向上するか検討を行う。またマイクロホンアレイを用いずマイクロホンを2本使う。1 本は基準マイクロホンとして反射の少ない場所に設置しもう1本は移動マイクロホンとしてx軸とy軸に走査させていく。2本のマイクロホン間でクロススペクトル法を用いて位相平均し各測定点での同時性を保ちつつ1面のアレイとして取り扱う。アレイの大きさはシミュレーションのときと同様に15[cm]×15[cm]の正方形に16点×16点測定を行う。音源はドライバーユニットとし小さな音源とするために0.3[cm] の小穴の空いたキャップを付けることで再現した。設置場所は(0[cm], 0[cm], 0[cm]) で、周波数は6000[Hz]の正弦波とした。
結果を図15に示す。四角で囲ったところがNAH法による音源の推定位置を示しており、十字の点が実際の音源の場所を表している。(a) はzh= 10[cm] のときで補間処理を行っていないときで(b) が補間を0.5[cm] 、(c) は0.25[cm]、(d) は0.125[cm] のときのホログラフィの音圧分布を示す。推定位置と真値がほぼ一致していることから音源の推定ができていることがわかる。それぞれの推定誤差は5[mm],2.5[mm],2[mm],1[mm] で補間なしのときよりシミュレーションと同様にすべての条件で誤差が低減できることがわかった。
図17に音源が2つの場合の0.125[cm] 補間を行ったホログラフィの音圧分布を示す。図より音源が2つでも誤差2[mm] で音源の位置同定ができることがわかった。
空間分解能を高くするため計測点に補間を使って補うことでNAH法により高精度に小さな音源の同定が行えるかをシミュレーションで検討し、マイクロホンアレイを用いずに実験でも検討を行った。
その結果、シミュレーションでも実験でも同様に提案法で音源位置の誤差が低減でき、音源から20[cm]離れていても誤差2[mm] に抑えることができた。また音源が2つの場合でも音源位置推定ができた。誤差の要因として距離が離れると測定音圧の減衰が大きくなるためホログラフィの音圧分布を正確に作成することができなくなることが考えられる。そのため、より精度の高い音源位置推定を行う場合できるだけ近くに測定面を置くことでできることがわかった。さらにマイクロホンアレイを用いずにNAH法を用い小穴から漏れる音源の同定を行うことができた。
A1 検査領域
a 微小孔
1 可聴音発生装置
2、3 マイクロホン
5、6 アンプ
7 FFT分析器
8 コンピュータ
9 出力装置
10 走査装置
Claims (7)
- 被検査物の検査領域上で、音圧を測定する一対のマイクロホンを走査させるマイクロホン走査手段と、
前記被検査物を挟んで前記一対のマイクロホンが配置される側とは逆側に配置されて可聴音を発生する可聴音発生手段と、
前記一対のマイクロホンの出力信号を当該一対のマイクロホンの走査中にそれぞれ取り込み、この取り込んだ出力信号に基づいて音響インテンシティを測定する音響インテンシティ測定手段と、
前記音響インテンシティ測定手段が測定した音響インテンシティの傾きを算出し、この算出した傾きの大きさに基づいて前記検査領域の微小孔の大きさを検出する微小孔検出手段と、
を備えることを特徴とする微小孔の検査装置。 - 前記微小孔検出手段は、さらに、前記音響インテンシティ測定手段が測定した音響インテンシティに基づいて前記検査領域の微小孔の位置を検出することを特徴とする請求項1に記載の微小孔の検査装置。
- 前記可聴音発生手段は、前記被検査物を着脱自在に構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の微小孔の検査装置。
- 前記マイクロホン走査手段は、前記被検査物の検査領域上で前記マイクロホンを2次元的に走査させることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちのいずれか1項に記載の微小孔の検査装置。
- 被検査物の微小孔の検査方法であって、
前記被検査物の検査領域上で、音圧を測定する一対のマイクロホンを走査させるとともに、前記被検査物を挟んで前記一対のマイクロホンが配置される側とは逆側に配置した可聴音発生手段により可聴音を発生させ、前記マイクロホンが走査中に前記一対のマイクロホンの出力信号をそれぞれ取り込む第1ステップと、
前記第1ステップで取り込んだ出力信号に基づいて音響インテンシティを測定する第2ステップと、
前記第2ステップで測定した音響インテンシティの傾きを算出し、この算出した傾きの大きさに基づいて前記検査領域の微小孔の大きさを検出する第3ステップと、
を含む微小孔の検査方法。 - 前記第3ステップでは、さらに、前記第2ステップで測定した音響インテンシティに基づいて前記検査領域の微小孔の位置を検出することを特徴とする請求項5に記載の微小孔の検査方法。
- 被検査物の検査領域上で、前記検査領域の微小孔を通して音圧を測定する一対のマイクロホンを走査させるマイクロホン走査手段と、
前記一対のマイクロホンの出力信号を当該一対のマイクロホンの走査中にそれぞれ取り込み、この取り込んだ出力信号に基づいて音響インテンシティを測定する音響インテンシティ測定手段と、
前記音響インテンシティ測定手段が測定した音響インテンシティの傾きを算出し、この算出した傾きの大きさに基づいて前記検査領域の微小孔の大きさを検出する微小孔検出手段と、
を備えることを特徴とする微小孔の検査装置。
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