JP5685873B2 - 固体撮像素子の位置決め構造および位置決め方法 - Google Patents

固体撮像素子の位置決め構造および位置決め方法 Download PDF

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本発明は、固体撮像素子の位置決め構造および位置決め方法に関する。
カメラや光を用いた検査装置等の撮影装置では、撮影する対象を、レンズやプリズム等を通してCCDやフィルム等の撮像素子の上に結像させることによって、その画像を撮影している。
例えば、3CCDカメラでは、撮影装置に入光した光をプリズムによって3つの波長に分光し、プリズムにおける分光された各波長の光の放出面に、ラインセンサ等の固体撮像素子が固定されている。このため、放出面に対する固体撮像素子の相対的な位置を調整して、固体撮像素子上に各波長の光が結像するように、固体撮像素子はプリズムに固定される。
上記のごとき撮影装置において撮影される画像の質は、プリズムの放出面に対する固体撮像素子の相対的な位置の影響を大きく受けるため、正確に固体撮像素子を位置決めして固定する必要がある。
具体的には、プリズムに固体撮像素子を固定する場合、放出面の法線方向をZ軸とすると、このZ軸と直交する2軸(放出面と平行な軸、X軸、Y軸)方向の位置や、各軸周りの回転、プリズムと固体撮像素子の距離(つまり、Z軸方向の位置)をそれぞれ正確に位置決めする必要がある。
かかる位置決めを行う方法として、多数の技術が開発されている(特許文献1〜3)。
特許文献1には、プリズムが取り付けられる取付板とCCDを保持する保持具とを、ベース板上に別々に設ける構成が開示されている。この特許文献1の技術では、保持具によってプリズムに対するCCDの相対的な位置を調整し、位置調整が終了すると、取付板とCCDとの間にスペーサを配置して、両者の相対的な位置が移動しないように固定するように構成されている。
また、特許文献2、3には、プリズムの側面に固体撮像素子を固定する固定部材を設けて、この固定部材にCCDを取り付ける技術が開示されている。そして、特許文献2、3には、CCDとプリズムとの間の介在物を少なくできるので、取付位置の精度等が低下することを防ぐことができる旨の記載がある。
しかるに、特許文献1の技術では、プリズムおよびCCDの位置を独立して調整できるので、位置決めの自由度は高くなるものの、CCDとプリズムとの位置を合わせる部材の部品点数が非常に多くなる。すると、各部材の製造精度に起因する位置合わせ精度の低下が生じる可能性があるし、位置合わせに手間が掛かるという問題がある。
一方、特許文献2、3の技術では、CCDとプリズムとの間には固定部材しか介在せず、この固定部材とCCDとが面接触するように取り付けるだけであるので、固定部材が正確に位置決めされていれば、CCDとプリズムの位置合わせ、および両者の固定は比較的簡単に行うことができると考えられる。
しかし、特許文献2、3では、固定部材をプリズムに取り付ける際の位置合わせが非常に難しい。具体的には、固定部材においてCCDを取り付ける取付面とプリズムから光が出射される放出面とを正確に平行にしなければならない。しかも、固定部材は少なくとも一対必要であるから、この一対の固定部材の2つの取付面とプリズムの放出面を全て平行に保たねばならず、固定部材の取り付けが非常に困難である。
したがって、特許文献2、3の技術では、CCDとプリズムの位置合わせおよび両者の固定を行う部品点数を少なくできるものの、その位置合わせおよび両者の固定作業には非常に手間が掛かるし、その両者の相対的な位置決め精度は低くなると考えられる。
また、特許文献2、3の技術では、CCDと固定部材、および、プリズムと固定部材はいずれも接着剤によって固定されているが、接着剤は硬化時にかなり収縮する性質がある。このため、CCDと固定部材との間の接着剤の層厚さや、プリズムと固定部材との間の接着剤の層厚さがいずれも均一となっていなければ、接着剤の硬化時の収縮時に位置ズレが生じる。
しかし、特許文献2、3の技術では、CCDと固定部材との間の接着剤の層厚さや、プリズムと固定部材との間の接着剤の層厚さをいずれも均一な層とすることは、事実上不可能であるから、CCDとプリズムとを正確に位置決めして固定することは困難である。
実公平03−14872号 特開平09−163389号 特開2005−184243号
本発明は上記事情に鑑み、固体撮像素子の位置決めを容易にすることができる固体撮像素子の位置決め構造および位置決め方法を提供することを目的とする。
(固体撮像素子の位置決め構造)
第1発明の固体撮像素子の位置決め構造は、一方向に並んで配設された複数の受光部を備えた固体撮像素子と該固体撮像素子に光を入光する光放出手段とを備えた撮影装置において、前記固体撮像素子を前記光放出手段に対して相対的に位置決めする構造であって、前記固体撮像素子は、前記光放出手段において、該光放出手段から外部に光を放出する放出面と対向するように複数の受光部が配設されており、前記光放出手段における放出面と前記固体撮像素子との間に、前記光放出手段における放出面に対する前記固体撮像素子の位置を位置決めする位置決め部材が設けられており、該位置決め部材には、基準面と、該基準面に対して傾斜した傾斜面とが形成されており、該位置決め部材は、前記基準面および前記傾斜面が、前記光放出手段における放出面および前記固体撮像素子とそれぞれ面接触し、かつ、前記固体撮像素子における複数の受光部の並ぶ方向が、前記基準面に対して平行な面と前記傾斜面に対して平行な面との交線に対して略平行にしうるように配設されていることを特徴とする。
第2発明の固体撮像素子の位置決め構造は、第1発明において、前記位置決め部材は、前記基準面と前記傾斜面とのなす角度が、10度以下であることを特徴とする。
第3発明の固体撮像素子の位置決め構造は、第1または第2発明において、前前記位置決め部材を一対備えており、該一対の位置決め部材は、前記固体撮像素子における複数の受光部を、その並ぶ方向から挟む位置に配設されていることを特徴とする。
(固体撮像素子の位置決め方法)
第4発明の固体撮像素子の位置決め方法は、一方向に並んで配設された複数の受光部を備えた固体撮像素子と該固体撮像素子に光を入光する光放出手段とを備えた撮影装置において、前記固体撮像素子を前記光放出手段に対して相対的に位置決めする位置決め方法であって、前記撮影装置が、基準面と、該基準面に対して傾斜した傾斜面と、を有する位置決め部材を備えており、前記位置決め部材を、前記光放出手段における放出面と前記固体撮像素子の複数の受光部とを対向させた状態で、前記基準面および前記傾斜面が、前記光放出手段における放出面および前記固体撮像素子とそれぞれ面接触し、かつ、前記固体撮像素子における複数の受光部の並ぶ方向が、前記基準面に対して平行な面と前記傾斜面に対して平行な面との交線に対して略平行となるように、前記光放出手段と前記固体撮像素子との間に配置することを特徴とする。
第5発明の固体撮像素子の位置決め方法は、第4発明において、前記位置決め部材は、前記基準面と前記傾斜面のなす角度が、10度以下であることを特徴とする。
(固体撮像素子の位置決め構造)
第1発明によれば、固体撮像素子の位置決めするパラメータのうち、複数の受光部の並んでいる軸周りの回転を位置決め部材によって位置決めすることができる。つまり、固体撮像素子における位置決めのためのパラメータを減らすことができるので、光放出手段における放出面に対する固体撮像素子を相対的に位置決めする作業の工数を少なくすることができる。しかも、複数の受光部の並んでいる軸周りの回転は、受光部の感度に与える影響が小さいので、受光部が光を検出する検出精度の低下も抑えることができる。
第2発明によれば、基準面と傾斜面とのなす角が10度以下の場合、角度による受光部の感度の変化が小さいので、位置決め部材において、基準面と傾斜面とのなす角の加工精度がそれ程高くなくても、固体撮像素子による光の検出精度を高く維持することができる。すると、位置決め部材の加工が容易になるので、装置の製造コストを抑えることができる。
第3発明によれば、光放出手段の放出面から放出された光が、位置決め部材などを透過せずに、直接、固体撮像素子の受光部に照射されるので、光の減衰を防ぐことができる。
(固体撮像素子の位置決め方法)
第4発明によれば、固体撮像素子の位置決めするパラメータのうち、複数の受光部の並んでいる軸周りの回転を位置決め部材によって位置決めすることができる。つまり、固体撮像素子における位置決めのためのパラメータを減らすことができるので、光放出手段における放出面に対する固体撮像素子を相対的に位置決めする作業の工数を少なくすることができる。しかも、複数の受光部の並んでいる軸周りの回転は、受光部の感度に与える影響が小さいので、検出精度の低下も抑えることができる。
第5発明によれば、基準面と傾斜面とのなす角が10度以下の場合、角度による受光部の感度の変化が小さいので、位置決め部材において、基準面と傾斜面とのなす角の加工精度がそれ程高くなくても、固体撮像素子による光の検出精度を高く維持することができる。すると、位置決め部材の加工が容易になるので、装置の製造コストを抑えることができる。
本実施形態の固体撮像素子Cの位置決め構造の概略説明図である。 (A)は本実施形態の固体撮像素子Cの位置決め構造を採用した3CCDカメラの概略説明図であり、(B)は固体撮像素子Cの概略説明図である。 基準面と傾斜面の角度θとCCDの検出感度との関係を示した図である。 (A)〜(C)は、放出面ESの他の例を示した図である。
本発明の固体撮像素子の位置決め構造は、装置に入射した光(入射光)を固体撮像素子によって検出する、カメラや光を用いた検査装置等の撮影装置において、入射光を固体撮像素子に導く手段と固体撮像素子との相対的な位置を位置決めする構造であって、この位置決めを容易にすることができるようにした点に特徴を有するものである。
本発明の固体撮像素子の位置決め構造によって位置決めされる固体撮像素子Cは、ラインCCDセンサやラインCMOSセンサなどのように、複数の受光部Caが一方向に並んで配設された素子である(図2(B)参照)。
また、本発明の固体撮像素子の位置決め構造を採用する撮影装置としては、外部から入射された光をプリズムやレンズ等の光透過性部材を通して固体撮像素子に供給する装置(例えば、3CCDカメラや2CCDカメラ、4CCDカメラなど)を挙げることができる。
上述した前者の装置(3CCDカメラなど)では、プリズムやレンズ等の光透過性部材が特許請求の範囲にいう光放出手段に相当する。
以下では、代表として、本発明の固体撮像素子の位置決め構造を3CCDカメラに適用した場合を説明する。
(3CCDカメラの概略構造を説明)
まず、本発明の固体撮像素子の位置決め構造(以下、単に本発明の位置決め構造という)を説明する前に、本発明の位置決め構造を採用した3CCDカメラの概略構造を説明する。
図2(A)において、符号Fは3CCDカメラのフレームを示している。このフレームFには、光をその内部(図2ではフレームFの上方)に入射するための入光窓FWが形成されている。このフレームFの外面には、図示しないレンズが設けられており、フレームFの内面には、レンズとの間に入光窓FWを挟むように、プリズムPが配設されている。
このプリズムPは、レンズおよび入光窓FWを透過した光が入射される入射面ISと、入射された光を外部に放出する3つの放出面ESを備えている。この3つの放出面ESは、いずれも平坦面に形成されている。なお、各放出面ESから放出される光は、その光軸LAが、通常、各放出面ESと直交するように調整される。
そして、この3つの放出面ESと相対する位置には、ラインセンサ等の固体撮像素子Cが、その受光部Caを放出面ESに対向させた状態となるように配置されている。そして、固体撮像素子Cは、その受光部Caを挟む位置に配設された一対の位置決め部材WG,WGを介してプリズムPの放出面ESに固定されるとともに(図2(B)参照)、フレームFに連結された保持部材Bによって保持されている。
以上のごとき構成であるので、レンズを通して光がプリズムPに入射されると、入射された光はプリズムPによって3つの波長の光に分光され、分光された3つの波長の光が3つの放出面ESからそれぞれ放出される。放出面ESから放出された光は固体撮像素子Cの受光部Caに結像されるので、各波長の光をそれぞれ固体撮像素子Cによって検出し、撮影することができるのである。
上述したプリズムPが特許請求の範囲にいう光放出手段に相当し、プリズムPにおいて、プリズムPから外部に光が放出される表面が特許請求の範囲にいう放出面に相当する。例えば、図4(A)の場合には、フィルタF等が設けられておらず、後述する位置決め部材WG,WGが、その基準面WGbとプリズムPから外部に光が放出される表面とが面接触するように配設されているので、プリズムPの表面が特許請求の範囲にいう放出面となる。
また、図1のように、プリズムPにおいて、プリズムPから外部に光が放出される表面にフィルタF等が設けられている場合には、プリズムPにおいてフィルタF等が設けられている表面、または、このフィルタF等の表面のいずれかが、特許請求の範囲にいう放出面となる。
例えば、図1(A)の場合には、後述する位置決め部材WG,WGが、その基準面WGbとフィルタF等の表面とが面接触するように配設されているので、フィルタF等の表面が特許請求の範囲にいう放出面となる。
一方、図4(B)のように、プリズムPの表面にフィルタF等が設けられている場合であって、後述する位置決め部材WG,WGが、その基準面WGbがプリズムPの表面と面接触するように配設される場合には、プリズムPの表面が、特許請求の範囲にいう放出面に相当することになる。つまり、プリズムPの表面から放出された光が、プリズムPの表面と固体撮像素子Cと間に存在するフィルムFを透過して、固体撮像素子Cに入射するのである。かかる構成(つまり、放出面と固体撮像素子Cとの間に介在物が存在する場合)も、本発明の位置決め構造に含まれるのである。
(本発明の固体撮像素子の位置決め構造の説明)
つぎに、本発明の一実施形態に係わる固体撮像素子Cの位置決め構造を説明する。
まず、図1のごとき3CCDカメラでは、各固体撮像素子Cは、固体撮像素子Cの受光部Ca上における結像状態が所定の状態となるように、放出面ESに対する相対的な位置が所定の状態に調整される。
所定の状態とは、レンズを通したチャート画像が、3つのCCDの出力信号全てにおいて相対的に同一レベルにて出力されている状態を意味している。
かかる固体撮像素子Cの位置は、放出面ESを基準とする座標軸に基づいて設定される、6つのパラメータによって規定される。
具体的には、図1に示すように、放出面ESから放出される光の光軸LAと放出面ESの交点を原点Oとし、放出面ESの法線方向をZ軸、固体撮像素子Cを放出面ESに取り付けたときにその受光部Caが並ぶべき方向をX軸、両軸に直交し放出面ESと平行な方向をY軸、とした座標軸を設定する。すると、各軸方向における位置および各軸周りの回転という6つのパラメータによって、固体撮像素子Cの位置が規定される。
(位置決め部材WGの説明)
本発明の固体撮像素子Cの位置決め構造では、上記6つのパラメータのうち、1つのパラメータを、固体撮像素子CとプリズムPの放出面ESとの間に配置した一対の位置決め部材WG,WGによって調整している。
図1に示すように、位置決め部材WGは、基準面WGbと傾斜面WGaとを備えた部材である。この位置決め部材WGにおける基準面WGbと傾斜面WGaは、いずれも平坦面であって、互いに傾斜した状態となるように形成されている。つまり、位置決め部材WGは、基準面WGbと傾斜面WGaとを有するくさび形に形成されているのである。
位置決め部材WGが以上のごとき構成であるから、まず、一対の位置決め部材WG,WGを、その基準面WGbが放出面ESと面接触した状態となるように配置する。このとき、一対の位置決め部材WG,WGは、固体撮像素子Cが配置されたときに、両者によって固体撮像素子Cにおける複数の受光部Caをその並ぶ方向から挟む位置に位置するように配置する(図2(B)参照)。また、基準面WGbと平行である仮想的な平面Pb(図1(B)参照)と傾斜面WGaと平行である仮想的な平面Pa(図1(B)参照)との交線CLが、X軸と平行となるように配置する。
そして、固体撮像素子Cを、その複数の受光部Caが設けられている面Csが放出面ESと対向するように配置し、その複数の受光部Caの並んでいる軸(図1ではX軸と平行な軸、以下、単に配列軸という)が、交線CLと略平行となるように配設する。すると、固体撮像素子Cは配列軸周りの回転が固定される。つまり、固体撮像素子Cは、配列軸周りの回転角度が、基準面WGbと傾斜面WGaとのなす角θ(両者の挟む角θ)に固定されるのである。
すると、固体撮像素子Cの位置を規定する6つのパラメータのうち、実質的に1つのパラメータ(X軸周りの回転)を上記角θに固定でき、位置決めの際に調整するパラメータを、一つ減らして、5つのパラメータにすることができる。
よって、本発明の固体撮像素子Cの位置決め構造を採用すれば、位置決めするパラメータが減ることによって、位置決め作業の工数を少なくすることができる。すると、位置決め作業を容易にすることができるし、その作業時間を短縮することができる。
しかも、配列軸周りの回転は、受光部Caが光を検出する感度に与える影響が小さいので、配列軸周りの回転が固定されてその回転角度を調整できない状態となっていても、受光部Caが光を検出する検出精度が低下することを抑えることができる。
そして、位置決め部材WGにおける基準面WGbと傾斜面WGaとのなす角θが10度以下、好ましくは、1°以上6°以下、さらに好ましくは、1°以上5°以下、より好ましくは、1°以上3°以下に維持できていれば、配列軸周りの回転角度が変化しても、受光部Caの感度の変化を小さくすることができる。つまり、固体撮像素子Cによる光の検出精度を高く維持する上で、位置決め部材WGの加工精度(つまり、基準面WGbと傾斜面WGaとのなす角の加工精度)をそれ程高くする必要がないから、位置決め部材WGの製造が容易になるし、その製造コストも抑えることができるという利点が得られる。
なお、「固体撮像素子Cの配列軸と交線CLとが略平行である」とは、両者が完全に平行である場合と、若干角度を有する場合の両方を含む概念である。
また、本発明の固体撮像素子Cの位置決め構造を採用しても、X軸周りの回転角度以外のパラメータは他の方法で位置決めしなければならない。他のパラメータの調整を行う方法はとくに限定されないが、例えば、6軸ステージ等によって行うことができる。
(本発明の固体撮像素子の位置決め作業の説明)
つぎに、本発明の固体撮像素子の位置決め構造によって、位置決めを行う作業を説明する。
まず、X軸周りの回転角度以外のパラメータを調整する6軸ステージによって、固体撮像素子Cを保持する。
そして、6軸ステージによって、Z軸方向の距離(固体撮像素子Cとプリズムの放出面ESまでの距離)とY軸周りの回転を調整する。
Z軸方向の距離とY軸周りの回転が調整されると、固体撮像素子Cとプリズムの放出面ESとの間に、交線CLがX軸と略平行となるように、基準面WGbと傾斜面WGaに接着剤が塗布された一対の位置決め部材WG,WGを配置する。このとき、一対の位置決め部材WG,WGにおける基準面WGbが放出面ESと面接触し、かつ、傾斜面WGaが固体撮像素子Cにおける受光部Caを有する面Csと面接触するように配置すると、固体撮像素子CのX軸周り(つまり、配列軸周り)の回転が固定される。
つまり、一対の位置決め部材WG,WGを配置すると、Z軸方向の距離、Y軸周りの回転、およびX軸周りの回転角度が調整されるのである。
そして、一対の位置決め部材WG,WGにおける傾斜面WGaを固体撮像素子Cにおける受光部Caを有する面Csに面接触させたまま、他のパラメータの調整を行う。
全てのパラメータの調整が終了すると、最後に、接着剤を硬化させる。すると、一対の位置決め部材WG,WGと固体撮像素子C、および、一対の位置決め部材WG,WGとプリズムの放出面ESとが固定されるので、固体撮像素子Cは、プリズムの放出面ESに対して正確に位置決めされた状態で固定されるのである。
しかも、上記方法では、くさび状の位置決め部材WGを、放出面ESと固体撮像素子Cにおける受光部Caを有する面Csとの間に挿入して位置決めしている。このため、一対の位置決め部材WG,WGの基準面WGbと傾斜面WGaに塗布された接着剤の厚さが均一でなかったとしても、基準面WGb放出面ESとの間の接着剤層や、固体撮像素子Cにおける受光部Caを有する面Csと傾斜面WGaとの間の接着剤層をほぼ均一な厚さとすることができる。なぜなら、位置決め部材WGを両者間(例えば、基準面WGb放出面ESとの間)に挿入するときに、余分な接着剤は両者間から排出されるからである。
よって、接着剤が硬化する際に収縮があっても、上記方法で位置決めすれば、不測の位置ずれが発生することを防ぐことができる。
なお、上記実施形態では、放出面ESが光軸LAと直交する場合、言い換えれば、放出面ESの法線方向が光軸LAと平行となる場合を説明したが、放出面ESと固体撮像素子Cにおける複数の受光部Caの受光面とが相対的に傾いていれば(言い換えれば、両者が非平行であれば)、上述したような効果を得ることができる。つまり、上述したような効果を得る上では、必ずしも放出面ESが光軸LAと直交している必要はない。
例えば、図4(C)に示すように、固体撮像素子Cにおける複数の受光部Caの受光面が光軸LAと直交する一方、放出面ESが光軸LAに対して非直交となるように配設してもよい。そして、かかる構成とした場合には、放出面ESから放出された光を固体撮像素子Cにおける複数の受光部Caに入射する調整が行いやすくなるという利点が得られる。
(接着剤)
また、位置決め部材WG,WGと固体撮像素子C、および、一対の位置決め部材WG,WGとプリズムの放出面ESとを固定する接着剤はとくに限定されないが、位置決めしている間は硬化せず、位置決め終了後、外部からの刺激などによって硬化するものが好ましい。例えば、紫外線を照射することによって硬化する接着剤等を使用すれば、位置決め部材WG,WG等に影響を与えることなく硬化させることができるので、好ましい。
本発明の固体撮像素子の位置決め構造によってラインセンサを位置決めした場合において、ラインセンサの配列軸周りの回転が、検出精度に与える影響を確認した。
検出精度に与える影響は、ラインセンサに対して垂直に光を入射したときにおける感度に対する、ラインセンサに対して角度をつけた状態で光を照射した場合における感度の割合で評価した。
実験では、ラインセンサとして(Perkin Elmer製、品番:RL1024P)を使用し、ラインセンサの感度は、出願人が独自に開発したキャプチャアプリによって評価した。
また、ラインセンサに対する光の照射は、(CCS製、品番:LFX-100SW)を使用して行った。
ラインセンサに対する光の照射角度は、ラインセンサに対して光が垂直に入射される状態から、ラインセンサを配列軸周りに回転させて調整した。
なお、実験は、レンズ絞りF4の場合(図3のF4)とF2.8の場合(図3のF2.8)について行い、LED光源からラインセンサに対してNikon製 f50 mmレンズを介して光を照射した。
また、図3には、比較のため、単純理論値も示している。
単純理論値Iは、垂直入射時の照度をI0とし、以下の式から求めた。
Figure 0005685873
図3に示すように、配列軸周りの回転角度が大きくなるほど、垂直入射に比べて感度が低下していることが確認できる。しかし、感度の低下は、回転角度が5度までであればせいぜい1%前後であり、角度が10度でも数%である。
数%程度の誤差は、CCD素子が有する誤差(つまり、個体差)と同程度であるため、10度以下の角度であれば、配列軸周りの回転角度が検出感度に与える影響はほとんど考慮しなくてもよいことが確認できた。
本発明の固体撮像素子の位置決め構造および位置決め方法は、カメラや光を用いた検査装置等の撮影装置における固体撮像素子の位置決め構造として適している。
C 固体撮像素子
Ca 受光部
WG 位置決め部材
WGa 傾斜面
WGb 基準面
P プリズム
ES 放出面

Claims (5)

  1. 一方向に並んで配設された複数の受光部を備えた固体撮像素子と該固体撮像素子に光を入光する光放出手段とを備えた撮影装置において、前記固体撮像素子を前記光放出手段に対して相対的に位置決めする構造であって、
    前記固体撮像素子は
    記光放出手段において、該光放出手段から外部に光を放出する放出面と対向するように複数の受光部が配設されており、
    前記光放出手段における放出面と前記固体撮像素子との間に、前記光放出手段における放出面に対する前記固体撮像素子の位置を位置決めする位置決め部材が設けられており、
    該位置決め部材には、
    基準面と、該基準面に対して傾斜した傾斜面とが形成されており、
    該位置決め部材は、
    前記基準面および前記傾斜面が、前記光放出手段における放出面および前記固体撮像素子とそれぞれ面接触し、
    かつ、前記固体撮像素子における複数の受光部の並ぶ方向が、前記基準面に対して平行な面と前記傾斜面に対して平行な面との交線に対して略平行にしうるように配設されている
    ことを特徴とする固体撮像素子の位置決め構造。
  2. 前記位置決め部材は、
    前記基準面と前記傾斜面とのなす角度が、10度以下である
    ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子の位置決め構造。
  3. 前記位置決め部材を一対備えており、
    該一対の位置決め部材は、
    前記固体撮像素子における複数の受光部を、その並ぶ方向から挟む位置に配設されている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の固体撮像素子の位置決め構造。
  4. 一方向に並んで配設された複数の受光部を備えた固体撮像素子と該固体撮像素子に光を入光する光放出手段とを備えた撮影装置において、前記固体撮像素子を前記光放出手段に対して相対的に位置決めする位置決め方法であって
    記撮影装置が、
    基準面と、該基準面に対して傾斜した傾斜面と、を有する位置決め部材を備えており、
    前記位置決め部材を、
    前記光放出手段における放出面と前記固体撮像素子の複数の受光部とを対向させた状態で、
    前記基準面および前記傾斜面が、前記光放出手段における放出面および前記固体撮像素子とそれぞれ面接触し、かつ、前記固体撮像素子における複数の受光部の並ぶ方向が、前記基準面に対して平行な面と前記傾斜面に対して平行な面との交線に対して略平行となるように、前記光放出手段と前記固体撮像素子との間に配置する
    ことを特徴とする固体撮像素子の位置決め方法。
  5. 前記位置決め部材は、
    前記基準面と前記傾斜面のなす角度が、10度以下である
    ことを特徴とする請求項4記載の固体撮像素子の位置決め方法。
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