JP5685248B2 - 示差補償断熱熱量計及びその操作(実施)方法 - Google Patents

示差補償断熱熱量計及びその操作(実施)方法 Download PDF

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Description

1.関連出願の相互参照
本出願は、2009年7月7日出願の米国特許出願第61/223,552号「示差断熱熱量計およびその操作(実施)方法」および2010年7月6日出願の米国の特許出願12/830,825号「示差断熱補償型熱量計および操作(実施)方法」の優先権を主張する。
2.発明の属する分野
本出願は、断熱熱量計装置の分野および操作(実施)方法に関し、特に、示差断熱の補償型技術を利用する断熱熱量計の提供に関する。
熱量測定は、生物学的、化学的な試料またはプロセスから熱(流)あるいは発熱速度を計測する一般的な分析手法である。
熱量計は、主に温度走査熱量計、等温熱量計、断熱型熱量計の3種類に主に分類される。
示差走査熱量計は、試料と基準(標準)物質測定試料との間の熱あるいは温度の差を走査された温度の関数として計測する最も一般的な温度走査熱量計である。
示差走査熱量計またはDSCは一般に「試料用チャンネル」または「基準物質用チャンネル」と呼ばれる「2つのセル」からなる構造である。
この種の、試料用チャンネルと基準物質用チャンネルからなる「2つのセル」をもつ熱量計は、シングルチャンネルの構造をもつ熱量計と比べて制御面及び機能面の両面において、基本的に相違する。
DSCはミリグラム単位(範囲)の標準的な試料の物質のもつ熱物理的または熱化学的性質の研究のために広く使用されている。
一方、シングルチャンネルの走査熱量計である基準物質用チャンネルがない装置は、検出の精度に欠けるので、あまり一般的ではなく、精確を要しない検査目的の為に使用されている。
温度走査熱量測定の主な欠点の1つは、時間分解された熱化学情報を実験的に得ることができないということである。
化学・製薬産業において、製造工程で求められる多くが等温工程である為、等温熱量計は主に反応過程の時間分解をモニタリングするために使用されている。
リットル単位の反応には、通常、シングルチャンネルの等温反応熱量計が用いられて検査されている、一方、グラム単位の熱量測定の研究には、DSCsにデザイン原理が類似している示差または標準の熱量測定が使用され、一般的には、等温マイクロ熱量計(例えば、SuperCRC(登録商標)等温反応マイクロ熱量計)が使用されている。
断熱型熱量測定は、物理的特性の測定(例えば、比熱と相転移の研究)および反応過程のモニタリング(例えば、混合による化学反応あるいは温度上昇時にともなう分解)にも使用されている。
ごく最近では、断熱型熱量計は、不測の(望まれない)化学反応を調べるために、時間の関数として温度と圧力を測定するために使用されている。
化学作用による混合や反応あるいは分解で、発熱反応となった場合、試料から放出された熱は、著しい温度逸脱を起こし、時には、自己発熱して、熱暴走反応へ発展することもある。現在の断熱型熱量計はすべてシングルチャンネルの装置である。
この自己発熱反応を研究するために、加速速度熱量計(ARC)と呼ばれる断熱型熱量計が開発された(米国特許第4,208,907号)。
しかしながら、このシングルチャンネル(モノラル)熱量計は、類似の断熱型装置であり、試料から放出された熱の大部分が吸収または試料容器に沈降する。
このヒートシンク効果により、実験温度の上昇と温度の上昇速度が制御され、理論限界より低くなることにより、反応の進行が著しく低下し、また、間違った最大反応速度到達時間(TMR)と暴走反応危険性評価の臨界値が生じて、いわゆる「サーマルラグ(Thermal lag)」効果を引き起こしている。
補償というアプローチ(方法)による別のシングルチャンネル(モノラル)断熱熱量計が、試料容器の外壁に取付けられた補償ヒータの使用により、熱下降(ヒートシンク)の熱損失を補償するというアイデアにより開発された(米国特許第4,130,016号)。
しかし、この装置は、95%より良い熱量測定結果が出ないだけでなく、分析実験室の基準に合うように、リッターサイズのコンテナを小型化することが困難であるため、商業化されていない。
2000年代前半から、いくつかのシングルチャンネル(モノラル)の走査熱量計装置が、容器の熱下降(ヒートシンク)効果を弱めて、より高い水準の断熱性を得るために開発された。(米国特許第6,157,009号および米国特許第7,021,820号)
しかしながら、これらの走査装置は、断熱型でも等温型でもないため、これらの装置では、例えば、最高断熱温度上昇と最大反応速度到達時間(TMR)のような時間分解された温度および圧力の情報を測定することができない。
示差補償の作用原理は、いくつかの営業用の等温熱量計およびDSC熱量計の計器のデザインに使用されているが、断熱熱量測定には使用されていなかった。
上述の類似の断熱熱量計とは対照的に、本発明は、熱量測定器の分野では特異な計器である示差補償断熱熱量計に関するものである。
この正確な断熱混合反応熱量計は、試料容器の熱下降(ヒートシンク)の熱の損失を完全に補償することができるので、本来の断熱状態で反応を行なうことができる。
示差断熱補償のフィードバック回路は、以下でも以上でもない補償を保証しており、100%の断熱性が実現され、上昇した温度の最高値、最高温度への到達時間および最高効率までの時間が熱伝達の遅れなく実験的に計測が可能となる。
本発明は、新規の示差断熱補償熱量計および新規の熱量計の操作(実施)方法を包含する。
ここに開示されている示差断熱補償熱量計は、時間分解された断熱温度の上昇、温度上昇率、最高温度に達する時間、発熱を伴う化学反応の最高率までの時間を計測するために設計されている。
試料と標準(基準)容器との温度差を計測し、本発明の示差断熱の熱の補償技術を使用することにより、吸収され又は試料容器に沈降した熱は、即時に完全に補償され、変形されていない真の断熱プロセスとなった結果、理論値と一致する高時間分解された断熱温度上昇および実験的に測定された真の最大反応速度到達時間(TMRed)の両方を得ることができる。
さらに、容器の熱下降(コンテナ・ヒートシンク)効果が排除されたので、低発熱活量の化学的に希釈された試料または(通常の)試料は、現在では、この示差断熱補償熱量計で分析することが可能となった。
基本となる熱量計の構成は、試料と標準(基準)の容器、試料と標準(基準)の温度センサ、試料と標準(基準)の容器を連結させるための試料と標準(基準)の補償ヒータ、熱補償システム、試料と標準(基準)の容器の周りに配置される温度制御(恒温)槽、および槽温度制御システムとから成る。
本件の新規な示差断熱補償熱量計では、補償熱が、試料と標準(基準)の補償ヒータによって、発熱を伴う反応(事象)の前または反応(事象)の全体にわたって、試料と標準(基準)容器の両方にそれぞれ加えられる。
本発明の示差断熱償熱量計は、自己発熱率、温度上昇、最大反応速度への到達時間の測定および混合(融合)熱量の測定を含むもので、これに限定されない、様々な熱量の測定に使用できる一般的な熱量の分析機器として使用することができる。
熱量計の操作は、まず試料を希望温度まで加熱することに始まり、補償加熱の制御を開始し、必要に応じて第2の試料を注入または混合して、発熱反応を調査する。
発熱反応が生じて試料と標準(基準)の間の温度差が検出された場合、温度差が示差熱補償回路によって0(ゼロ)に戻されるように、試料と標準(基準)ヒータの熱出量は調節される。
試料と標準(基準)容器との温度差(試料容器に吸収された試料熱に比例する)は、背中合わせ(back-to-back)に接続された試料と標準(基準)の温度センサによって測定される。
断熱槽の温度も、試料と標準(基準)容器の周りの断熱条件を維持するために上昇し、試料温度も最大値まで断熱的に加速される。
理論と実施により証明された本発明は、いわゆる“コンテナーレス”効果により、総熱量損失補償(つまり、試料は試料容器の熱を得ることも失うこともない)という結果を作り出す。
“コンテナーレス”効果の利点は、現実の化学工程の条件で実験が実施でき、また、得られたパラメータは容易に計量可能(つまり独立した計器)となる。
理論上の時間と温度、時間と圧力の上昇および割合は実験的に得ることができる。
加熱装置によって試料システムに供給された補償的な加熱力または加熱力差が計測された量(マグニチュード)となる従来の熱補償熱量計とは対照的に、この示差断熱補償熱量計では補償的な加熱力または加熱力差は必要とされることがなく、記録もされない。
他の補償技術と対比した示差断熱補償技術の更に別の利点としては、試料と標準(基準)容器との温度差だけが補償フィードバックの制御パラメータとなるので、熱の容量と複数の試料と容器とが、加熱制御および結果計算に資する全ての無関連な値となるということになる。
この特別な装置の特徴は、試験の手順を単純化し、想定されたコンテナ熱容量の不正確性から生じるコントロール・エラー(誤制御)を排除するものである。
本発明のそれ以外の目的と特徴および利点は、開示の目的に沿った良好な実施例に関する下記の詳述および添付の図と各図面とを総合することにより明らかとなる。
本発明の目的および特徴を更に一層理解するために、以下の詳細な説明と、対応する部材の番号と同じ参照番号の付された添付図面とを併せて参照されたい。
本発明にかかる示差断熱補償熱量計の実施例を示す断面図。 図1に示された本発明にかかる示差断熱補償熱量計の示差の補償制御システムを説明するフローチャート。 断熱的混合に示差断熱による補償がある場合と無い場合の無水酢酸加水分解反応の温度上昇の熱量測定の実験結果を示す図であり; そして 示差断熱補償による発熱を伴うジ-tert-ブチルペルオキシド(DTBP)分解の時間分解された示差断熱温度の追跡実験の結果を示す図である。
示差断熱補償熱量計の実施例の断面図を図1に示す。図1に示すように、熱量計10は、試料容器20と、標準(基準)容器30と、熱補償制御システムと、試料容器20および標準(基準)容器30の周りに配置された断熱槽100と、槽温度管理システムとからなる。
発明を実施するための最良の形態では、試料容器20および標準(基準)容器30は、熱に対する挙動の違いを最小限に抑えるように、同一の構造となっている。
実施例では、試料容器20は、断熱槽100内に配置される。
試料容器20は、好ましいサンプル条件(例えば温度、圧力、化学合成品など)に適した素材で作られる。
試料容器20に適した素材としては、例えば、ステンレス鋼、チタン合金、モネル合金(登録商標)、ハステロイC合金(登録商標)また、これらの組み合わせのような様々な金属が挙げられるが、素材はこれらに限定されるものではない。
試料容器20は、当業者に周知の化学反応性の高いサンプルを収容および保持するのに適合している。発明を実施するための最良の形態では、試料容器20は、熱量計の操作中は閉じられている。
実施例では、標準(基準)容器30は、断熱槽100内に配置される。標準(基準)容器30は、好ましい条件(例えば温度、圧力、標準化学合成品など)に適した素材で作られる。
容器30の素材としては、例えば、ステンレス鋼、チタン合金、モネル合金(登録商標)、ハステロイC合金(登録商標)また、これらの組み合わせのような様々な金属が挙げられるが、素材はこれらに限定されるものではない。
発明を実施するための最良の形態では、標準(基準)容器30は、熱に対する挙動の違いを最小限に抑えるように、試料容器20と同じ材料で作られている。発明を実施するための最良の形態では、標準(基準)容器30は、溶媒または無溶媒を収容および保持するのに適合している。発明を実施するための最良の形態では、標準(基準)容器30は、熱量計の操作中は閉じられている。
熱補償制御システムは;
試料補償ヒータ40(試料補償ヒータ40は、試料容器20に連結している);と、
試料温度センサ60(試料温度センサ60は、試料容器20に連結している);と、
標準(基準)補償ヒータ50(標準(基準)補償ヒータ50は、標準(基準)容器30に連結している);と、
標準(基準)温度センサ70(標準(基準)温度センサ70は、標準(基準)容器30に連結している);
とからなる。
試料補償ヒータ40は、適切な加熱技術を取り込んだものである。実施例では、試料補償ヒータ40は、ACまたはDCのバンドヒータ、シリコンゴムヒータを含むものからなる。発明を実施するための最良の形態では、試料補償ヒータ40は、軽量の示差補償ヒータからなる。
試料補償ヒータ40は、特定のヒータに適切な手段を用いて試料容器20に接続される。発明を実施するための最良の形態は、試料補償ヒータ40は、試料容器20の外表面に接続される。
例えば、バンドヒータは、試料容器20の外表面に固定される。また、シリコンゴムヒータは、ヒータ製造メーカーに推奨された接着剤を使用して、外表面に接着される。
試料温度センサ60は、切な温度検出技術を取り込んだものである。実施例では、試料温度センサ60は、白金抵抗温度計(PRT)からなる。
発明を実施するための最良の形態では、試料温度センサ60は、シース熱電対(TC)からなる。
温度センサ60のセンサ部分は、試料容器20の表面と接するように配置される。
発明を実施するための最良の形態では、試料温度センサ60は、試料容器20の外表面に接続される。
発明を実施するための最良の形態では、センサ部分は、センサ60のために穿孔された孔(チャンネル)に挿入される。
温度センサ60は、従来からある様々なファスナー、ブラケット、クランプあるいは取付ネジ等によって適所に装着される。
実施例では、試料補償ヒータ40と試料温度センサ60は分離されて、試料容器20の異なる表面に接続される。
標準(基準)補償ヒータ50は、適切な加熱技術を取り込んだものである。実施例では、標準(基準)補償ヒータ50は、ACまたはDCのバンドヒータ、シリコンゴムヒータを含むものからなる。発明を実施するための最良の形態では、標準(基準)補償ヒータ50は、軽量の示差補償ヒータからなる。
標準(基準)補償ヒータ50は、特定のヒータに適した手段を用いて、標準(基準)容器30に装着される。発明を実施するための最良の形態では、標準(基準)補償ヒータ50は、標準(基準)容器30の外表面に接続される。例えば、バンドヒータは、標準(基準)容器30の外面に固定される。また、シリコンゴムヒータは、ヒータの製造メーカーに推奨された接着剤を使用して、外表面に接着される。
標準(基準)温度センサ70は、適切な温度検出技術を取り込んだものである。実施例では、標準(基準)温度センサ70は、白金抵抗温度計(PRT)からなる。発明を実施するための最良の形態では、標準(基準)温度センサ70は、シース熱電対(TC)からなる。発明を実施するための最良の形態では、標準(基準)温度センサ70は、試料容器20と標準(基準)容器30との差を最小限にするために、試料温度センサ60と同じタイプのセンサからなる。
標準(基準)温度センサ70のセンサ部分は、標準(基準)容器30の表面と接する位置に装着される。発明を実施するための最良の形態では、標準(基準)温度センサ70は、標準(基準)容器30の外表面に接続される。発明を実施するための最良の形態では、センサ部分は、センサ70のために穿設された孔(チャンネル)に挿入される。
温度センサ70は、従来からある様々なファスナー、ブラケット、クランプあるいは取付ネジ等によって適切な箇所に装着されている。
実施するための最良の形態では、標準(基準)温度センサ70のセンサは、試料温度センサ60と背中合わせ(back-to-back)にシリーズ接続される。
実施例では、標準(基準)補償ヒータ50および標準(基準)温度センサ70は分離され、標準(基準)容器30の異なる表面に接続される。
発明を実施するための最良の形態では、標準(基準)温度センサ70は、試料温度センサ60が熱に対する挙動の違いを最小限に抑えるように試料容器20に設置されるのと同じように、標準(基準)容器30の同じ装着箇所に設置される。
示差断熱熱量計の温度補償制御システムを図2に概略図(フロ−チャート)で示す。
温度補償コントロールの連続工程の最初の段階で、試料容器20の温度と標準(基準)容器30の温度が試料温度センサ60と標準(基準)温度センサ70によってそれぞれ測定される。
発明を実施するための最良の形態では、閉回路(閉ループ)である示差熱補償システムが、試料温度センサ60と0標準(基準)温度センサ70とを監視(モニタ)して、試料補償ヒータ40と標準(基準)補償ヒータ50をコントロール(制御)する。
補償熱が、試料補償ヒータ40によって試料容器20に加えられる。同量の熱が同じく標準(基準)補償ヒータ50によって標準(基準)容器30にも加えられる。試料容器20と標準(基準)容器30との温度差は、試料容器20には試料補償ヒータ40によって熱が加えられ、また、標準(基準)容器30には標準(基準)補償ヒータ50によって熱が加えることにより最小限に抑えられる。
発熱を伴う反応の断熱試料の自己発熱速度は、通常は約0.02°C/minでセットされて有益な閾値と比較して照合される。自己発熱速度が生じると、試料容器20と標準(基準)容器30の温度差が検出され、断熱の自己発熱速度は最大にまで加速されることが許容される。
示差断熱熱量計の示差補償制御の実施例における方法は、以下の工程からなる。
試料温度センサ60と標準(基準)温度センサ70の測定した温度から、試料容器20と標準(基準)容器30との温度差の測定;
試料補償ヒータ40と標準(基準)補償ヒータ50の制御よる、料容器20と標準(基準)容器30の温度差の最小化;および
一定量の熱を試料補償ヒータ40から試料容器20へ加熱し、また、異なる量の熱を標準(基準)補償ヒータ50から標準(基準)容器3に加熱する(ことによる)試料補償ヒータ40と標準(基準)補償ヒータ50の制御;
とからなる。
図1に示すように、槽100は上部板110、側板120および底板130からなる。
上部板110、側板120および底板130は、試料容器20と標準(基準)容器30の周囲に配置されている。
上部板110、側板120と底板130は、所望の温度範囲に対応した素材で作られるものである。
断熱槽100の外表面は、絶縁層で覆われている。
絶縁材は、所望の温度範囲に対応した高性能絶縁材を含むものである。
発明を実施するための最良の形態では、絶縁材は耐高熱絶縁材からなるものである。
発明を実施するための最良の形態では、槽100は熱量計の操作中は閉ざされている。
槽温度制御システムは、以下の構成からなる。
上部板110と連結している上部板ヒータ140、上部板110と連結している上部板温度センサ170;
側板120と連結している側板ヒータ150;
側板120と連結している側板温度センサ180;
底板130と連結している底板ヒータ160;
板130と連結している底板温度センサ190とからなり、槽100の内部温度を均一に保つように、槽温度制御システムは上部板110、側板120および底板130の温度を個別に制御する。
上部板ヒータ140、側板ヒータ150および底板ヒータ160は、適切な加熱技術を取り込んだものである。実施例では、上部板ヒータ140、側板ヒータ150および底板ヒータ160は、ACまたはDCのバンドヒータおよびシリコンゴムヒータを含むものからなる。
上部板ヒータ140、側板ヒータ150および底板ヒータ160は、特定のヒータに適する手段を用いて、上部板110、側板120および底板130にそれぞれ接続される。発明を実施するための最良の形態では、上部板ヒータ140、側板ヒータ150および底板ヒータ160は、上部板110、側板120および底板130の外層へそれぞれ接続される。例えば、バンドヒータは外表面へ連結され、シリコンゴムヒータは、ヒーターメーカが推奨する接着剤を用いて外表面に接着される。
上述したように、上部板温度センサ170、側板温度センサ180および底板温度センサ190は、適切な温度検出技術を含むものである。発明を実施するための最良の形態では、上部板温度センサ170、側板温度センサ180および底板温度センサ190は、白金抵抗温度計(PRT)を含むものからなる。
上部板温度センサ170、側板温度センサ180および底板温度センサ190のセンサ部分は、それぞれ、上部板110、側板120および底板130に接続されている。
発明を実施するための最良の形態では、上部板温度センサ170、側板温度センサ180および底板温度センサ190のセンサとなる部分は、上部板110、側板120および底板130のそれぞれの外表層に接続されている。
発明を実施するための最良の形態では、センサの部分は、センサのために穿設された孔(チャンネル)に挿入されている。上部板温度センサ170、側板温度センサ180および底板温度センサ190は、従来からある様々なファスナー、ブラケット、クランプあるいは取付ネジ等で等によって適切な箇所に装着されている。
発明を実施するための最良の形態では、熱補償制御システムおよび槽温度制御システムは、コンピュータシステムに接続されている。
発明を実施するための最良の形態では、コンピューターは、試料温度センサ60、標準(基準)温度センサ70、槽温度センサ170、180および190と相互に関連させて温度を時間の関数として記録している。発明を実施するための最良の形態では、コンピューターは、補償ヒータ40から試料容器20に入力される、試料の試料容器20に対する熱損失の量を調節(管理)している。
一般的に、熱量計10の操作は、試料容器20に化学反応性の高い試料を投入することにより開始し、上述したように、試料容器20および標準(基準)容器30の温度を上昇させた後に、測定装置を用いて、発熱を伴う反応の断熱試料の自己発熱速度を検出している。
自己発熱速度が検出された場合、発熱を伴う反応は最大限に加速されるようになる。自己発熱期間中に、試料温度センサ60および標準(基準)温度センサ70によって測定される試料容器20と標準(基準)容器30とのいかなる温度差も、時間関数として記録される。
発明を実施するための最良の形態では、試料容器20によって吸収された熱量は、試料と標準(基準)試料との温度差に比例し、また、試料補償ヒータ40によって試料容器20へと戻される。
発明を実施するための最良の形態では、同じ熱量が、また、標準(基準)補償ヒータ50によって標準(基準)容器30にも入力される。断熱槽100の温度は、試料容器20および標準(基準)容器30の周囲の断熱条件を維持するために同じように上昇する。
実施例では、発熱を伴う化学反応により時間分解される温度上昇の測定の操作方法が、以下の工程からなる:
試料容器20に試料を入れ、標準(基準)容器30に、溶剤を入れるか又は入れない(溶剤なし);
試料の発熱運動の時間分解された温度上昇を測定する;
サンプル補償ヒータ40および標準(基準)補償ヒータ50によって、試料容器20および標準(基準)容器30を等温の温度まで加熱し、自己発熱活動が検知されるまで、又は、別のサンプルが注入または混合されるまで、コンテナ20および30をその温度にコントロールする;
自己発熱活動が検知された場合は、その発熱活動により断熱の完成にまで到達することを容認する。
自己発熱工程の期間中、試料温度センサ60および標準(基準)温度センサ70によって測定された試料容器20と標準(基準)容器30との間の温度差を最小化するために、サンプル補償ヒータ40の熱の供給および標準(基準)補償ヒータ50の熱の供給を調節している。そこではサンプル補償ヒータ40は、試料容器20へ、サンプル・ヒートシンク・ヒート・ロスを補うために必要な熱の放出(供給)だけを提供しており、また、標準(基準)補償ヒータ50は、標準(基準)容器30へ、試料容器20と標準(基準)容器30の間の温度差を最小化するために必要な熱の供給(放出)だけを提供している。
実施例では、方法はさらに次の工程を含む;
図3と図4に示すように、試料の発熱運動についての最高率までの時間および最高温度到達までの時間を判定する。
実施例では、試料と試料容器20の主要部(大部分)と熱容量の情報が、試料温度と補償熱の制御のために必要とならないように、試料容器20と標準(基準)容器30の温度差を最小化している。実施例では、試料補償ヒータ40および試料温度センサ60は分離されて、試料容器20の異なる面に接続されている。同様に、標準(基準)補償ヒータ50および標準(基準)温度センサ70は分離され、標準(基準)容器30の異なる表面に接続されている。
別の実施例では、発熱を伴う化学反応の温度上昇率を判定する操作方法は、以下の工程からなる:
試料容器20に試料を入れ、標準(基準)容器30には溶剤を入れるか又は入れない(溶剤なし);
自己発熱運動が検出される温度になるまで、試料補償ヒータ40および標準(基準)補償ヒータ50によって、試料容器20と標準(基準)容器30を加熱;
自己発熱運動が検出された時、試料の発熱運動の指数関数的(飛躍的)または断熱的な完成と認められる;
自己発熱の(進行)工程の間は、試料補償ヒータ40によって試料容器20のヒートシンクの熱損失を補うために十分なだけの熱が供給される;
また、標準(基準)補償ヒータ50によって試料容器20と標準(基準)容器30との温度差を最小化するために標準(基準)容器30に十分なだけの熱が供給される;
また、加熱および自己発熱工程の間は、試料温度センサ60と標準(基準)温度センサ70によって測定される、試料容器20と標準(基準)容器30との温度差を最小化するために、試料補償ヒータ40と標準(基準)補償ヒータ50の熱の出力(供給)が調節される。
実施例では、図4に示すように、本件の方法は、試料の発熱運動の最高温度上昇を判定する工程も含まれる。
別の実施例では、試料と試料容器20の主要部(大部分)と熱容量の情報が、試料温度と補償熱の制御のために必要とならないように、試料容器20と標準(基準)容器30の温度差を最小化している。実施例では、試料補償ヒータ40と試料温度センサ60は分離され、試料容器20の異なる面に接続される。
同様に、標準(基準)補償ヒータ50および標準(基準)温度センサ70は分離され、標準(基準)容器30の異なる面に接続される。
混合熱量測定の実施例
新しい示差断熱補償熱量計は、図3に示すように混合熱量計として使用される。図3に示すものは、示差断熱の補償と、その補償のない無水酢酸加水分解反応の温度の上昇を、断熱混合熱量計を用いて測定して得られた実験データである。補償100%の実験では、0.84グラムの無水酢酸に20℃で10.60グラムの水が注入され、補償0%の実験では、0.85グラムの無水酢酸に20℃で10.61グラムの水が注入された。
図3に示すように、100%断熱状態の新しい熱量計により、化学薬品の混合あるいは相互作用による最高温度上昇とエネルギー放出が実験結果として得られた。新しい熱量計が、時間と温度の測定装置として使用されたことは重要である。この実験は、新しい熱量計が、混合熱量計、またはそれに類似するものに使用でき、デュアー熱量計のような欠点もないことを実証した。
温度追跡熱量測定の実施例
新しい熱量計は、図4で示すように、温度追跡熱量計として使用される。
図4に示すように、示差断熱補償による発熱を伴うジ-tert-ブチルペルオキシド(DTBP)分解の時間分解された示差断熱温度の追跡の結果としての実験データが得られた。トルエン8wt%DTBP溶液が実験では使用された。
新しい熱量計による100%の断熱状態または熱による遅延((Thermal lag)0状態で、時間分解された温度データ、断熱温度上昇、自己発熱温度率および最大反応速度到達時間(TMRad)までの断熱時間のすべてが、図4に示すように、実験的に測定された。
この実験により、新しい熱量計は温度追跡熱量計またはそれに類似するものに使用でき、シングルチャンネルのARC熱量計と同様ではあるが、欠点のないことが実証された。

定義
ここで使用されている「a」、「an」、「the」と「said」(「1つの」、「その」及び、「言われている」)の用語は、1つまたは1以上の意味に使用している。
ここで使用されている「and/or」(「及び/または」)の用語は、2つまたはそれ以上のアイテムがリストされている場合に使用され、リストされたアイテムのうちのどれか1つが単独で使用される場合、および、リストされたアイテムのうち2つまたはそれ以上の任意のコンビネーションという意味で使用される。
例えば、構成要素A、B及びまたはC(「A, B and/or C」)を含むとされる組成物であった場合、組成物は、Aだけの単独;Bだけの単独;Cだけの単独;AとBの混合;AとCの混合;BとCの混合;あるいはA、B、Cの混合を含んでいる。
ここで使用されている「comprising」、「comprises」と「comprise」(〜を含む・〜を包含する・〜を含んでいる)の用語は、変更可能な移動用語であり、該(移動)用語の前にある関連の主題から該語の後にある関連の主題または要素に移動して使用されており、該語の後に列記された要素は必ずしも主題を構成する唯一の要素となるものではない。
ここで使用される「containing」、「contains」と「contain」(含む・包含する)の用語は、上述の「comprising」、「comprises」と「comprise」(〜含む・包含する・〜を含んでいる)と同じ様に変更可能な意味で使用している。
ここで使用される「having」、「has」と「have」(持っている・所有している・〜の状態にする)の用語は、上述の「Comprising」、「Comprises」と「Comprise」(〜含む・包含する・〜を含んでいる)と同じ様に変更可能な意味で使用している。
ここで使用される「including」、「includes」と「include」(〜含めて・〜含む)の用語は、上述の「comprising」、「comprises」と「comprise」(〜含む・包含する・〜を含んでいる)と同じ様に変更可能な意味で使用している。
ここで使用される「simultaneously」(同時に・いっせいに)の用語は、同時刻に生じる、又は、約同時に生じること、と、現在の発生を含んだ意味である。
参照文献の併合
全ての特許権、特許出願、契約、報告書、その他、本明細書で引用された文書は、本発明と矛盾しない範囲で、参考文献として合体される。

Claims (23)

  1. 発熱反応の最高率への真の断熱温度上昇と、最大反応速度到達時間とを測定できる示差断熱補償熱量計は:
    a)恒温槽(温度制御槽)の内部に配置され、試料を入れることに適している試料容器と;
    b)恒温槽(温度制御槽)の内部に配置され、溶剤を入れるか、または、入れない(溶剤なし)ことに適している標準(基準)容器と;
    c)熱補償制御システムが:
    i.試料容器に連結された試料補償ヒータと;
    ii.標準(基準)に連結された標準(基準)補償ヒータと;
    iii.試料容器に連結された試料温度センサと;
    iv.標準(基準)容器に連結された標準(基準)温度センサと;
    からなり、
    v.該熱補償制御システムは、試料容器と標準(基準)の温度差を最小にする為に、試料補償ヒータへの熱出量、および、標準(基準)補償ヒータへの熱出量を制御する。
    d)また、恒温槽(温度制御槽)は、i)上部板ヒータと、ii)側板ヒータと、iii)底板ヒータ、
    とを備えることを特徴とする示差断熱補償熱量計。
  2. 標準(基準)温度センサは、試料温度センサに接続されていることを特徴とする請求項1記載の示差断熱補償熱量計。
  3. 恒温槽(温度制御槽)は、a)上部板と、b)側板と、c)底板と、からなることを特徴とする請求項1記載の示差断熱補償熱量計。
  4. 恒温槽(温度制御槽)は、更に以下の構成からなることを特徴とする請求項3記載の示差断熱補償熱量計。
    a)槽温度制御システムは:
    i.上部板に連結された上部板ヒータと;
    ii.上部板ヒータに連結し、上部板温度センサと;
    iii.槽温度制御システムに接続され、側板に連結した側板ヒータと;
    iv.槽温度制御システムに接続され、側板ヒータに連結された側板温度センサと;
    v.板に連結された底板ヒータと;
    vi.槽温度制御システムに接続され、底板温度ヒータに連結された底板温度センサ;と、からなり、
    vii.該槽温度制御システムは、槽の内部を均一の温度に保つように上部板、側板および底板の温度を制御する。
  5. 標準(基準)容器は、恒温槽(温度制御槽)の内の試料容器とは対称に配置することを特徴とする請求項1記載の示差断熱補償熱量計。
  6. 試料容器および標準(基準)容器は、ステンレス鋼、チタン合金、モネル合金、ハステロイC合金およびこれらの組合せからなる金属で作られることを特徴とする請求項1記載の示差断熱補償熱量計。
  7. 試料補償ヒータおよび標準(基準)補償ヒータは、同時に制御されることを特徴とする請求項1記載の示差断熱補償熱量計。
  8. 上部板、側板および底板ヒータは、個別に制御されることを特徴とする請求項4記載の示差断熱補償熱量計。
  9. 試料補償ヒータおよび試料温度センサは、分離されて、試料容器の異なる表面に接続されることを特徴とする請求項1記載の示差断熱補償熱量計。
  10. 標準(基準)補償ヒータおよび標準(基準)温度センサは、分離されて、標準(基準)容器の異なる表面に接続されることを特徴とする請求項1記載の示差断熱補償熱量計。
  11. 標準(基準)温度センサは、試料温度センサと背中合わせ(back-to-back)にシリーズ接続されることを特徴とする請求項1記載の示差断熱補償熱量計。
  12. 恒温槽(温度制御槽)は閉じていることを特徴とする請求項1記載の示差断熱補償熱量計。
  13. 請求項1記載の熱量計の示差補償制御方法は:
    a)試料温度センサと標準(基準)温度センサによって測定される試料容器と標準(基準)容器の温度差を測定し;
    b)試料補償ヒータと標準(基準)補償ヒータの制御によって、試料容器と標準(基準)容器の温度差を最小化し;
    c)試料補償ヒータと標準(基準)補償ヒータの制御により、試料補償ヒータによる試料容器への一定量の熱量を供給するとともに、標準(基準)補償ヒータによる標準(基準)容器への別の量の熱量を供給する。
  14. 発熱化学反応の時間分解された温度上昇を測定するための請求項1記載の熱量計の操作(実施)方法は:
    a)試料の試料容器中への配置、および、標準(基準)容器への溶剤の注入か又は無注入(溶剤なし);
    b)試料の発熱運動に伴う時間分解された温度上昇の測定;
    c)等温になるまでの試料補償ヒータと標準(基準)補償ヒータによる試料容器と標準(基準)容器の加熱、および、自己発熱運動が検出される温度になるまでの、あるいは別の試料(第2の試料)が注入または混合されるまでの容器の制御;
    d)自己発熱運動が検出された際の発熱運動の断熱状態での完了;
    e)自己発熱段階における、試料温度センサと標準(基準)温度センサで測定される、試料容器と標準(基準)容器の温度差を最小化するための、試料補償ヒータと標準(基準)補償ヒータの熱出量の調節、すなわち、試料補償ヒータによる試料容器のヒートシンクの熱損失を補うための十分な熱の供給と、標準(基準)補償ヒータによる試料容器と標準(基準)容器の温度差を最小にするための標準(基準)容器への十分な熱の供給;
    とからなる。
  15. 試料の発熱運動に最高温度上昇と最高率迄の時間を計測する工程を含むことを特徴とする請求項14の操作(実施)方法。
  16. 試料と試料容器の主要部(大部分)および熱容量情報が、試料温度と補償熱の制御のために必要でないようにするために、試料容器と標準(基準)容器の温度差を最小にすることを特徴とする請求項14記載の熱量計の操作(実施)方法。
  17. 試料補償ヒータおよび試料温度センサは分離されて、試料容器の異なる面に接続されることを特徴とする請求項14記載の熱量計の操作(実施)方法。
  18. 標準(基準)補償ヒータおよび標準(基準)温度センサは分離されて、標準(基準)容器30の異なる面に接続されることを特徴とする請求項14記載の熱量計の操作(実施)方法。
  19. 発熱を伴う化学反応の温度上昇率を計測する請求項1記載の熱量計の操作(実施)方法は:
    a)試料の試料容器中への配置、および、標準(基準)容器への溶剤の注入か又は無注入(溶剤なし)
    b)自己発熱運動が検出される温度になるまでの、試料補償ヒータと標準(基準)補償ヒータによる試料容器と標準(基準)容器への加熱
    c)自己発熱運動が検出された際の断熱状態での試料の発熱運動の完了;
    d)自己発熱段階における試料補償ヒータによる試料容器のヒートシンクの熱損失を補うための熱の供給;および、標準(基準)補償ヒータによる試料容器と標準(基準)容器の温度差を最小にするための標準(基準)容器への十分な熱の供給;
    e)加熱および自己発熱段階における、試料温度センサと標準(基準)温度センサで測定される試料容器と標準(基準)容器の温度差を最小にするための、試料補償ヒータと標準(基準)補償ヒータからの熱出量の調節;
    とからなる。
  20. 試料の発熱運動に伴う最高温度上昇の測定の工程を含むことを特徴とする請求項19の操作(実施)方法。
  21. 試料と試料容器の主要部(大部分)および熱容量情報が、試料温度と補償熱の制御のために必要でないようにするために、試料容器と標準(基準)容器の温度差を最小にすることを特徴とする請求項19記載の熱量計の操作(実施)方法。
  22. 試料補償ヒータおよび試料温度センサは分離されて、試料容器の異なる面に接続されることを特徴とする請求項19記載の熱量計の操作(実施)方法。
  23. 標準(基準)補償ヒータおよび標準(基準)温度センサは分離されて、標準(基準)容器30の異なる面に接続されることを特徴とする請求項19記載の熱量計の操作(実施)方法。
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