JP5681663B2 - 光変調器 - Google Patents

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Description

本発明は光変調器に関し、より詳細には、窒化物系半導体光変調器に関する。
高速光通信システムや光情報処理システムにおけるキーデバイスの1つとして、光変調器がある。光変調器としては、LiNbO3材料やInP系又はGaAs系半導体材料を用いたマッハツェンダ(MZ)型光変調器等が用いられている。
InP系又はGaAs系MZ型光変調器では、各電極間における光導波路クラッド層が電気伝導性を持つため、各電極間をそれぞれ電気的に分離する必要がある。p−i−n構造のInP系MZ型光変調器では、上部p型クラッド層の抵抗率が高いため、コンタクト層を除去し、電極間の距離を離すことにより電極間を電気的に分離している。
n−i−n構造又はn−p−i−n構造のような上部n型クラッド層を有する従来のInP系MZ型光変調器では、上部n型クラッド層の抵抗率が低いため、光導波路における上部n型クラッド層を除去して分離溝を形成することにより光導波路上で電極間を電気的に分離している。図1は、電極間に分離溝を形成した従来のInP系MZ型光変調器100を示す。図1に示されるように、従来のInP系MZ型光変調器100では、RF電極101、102及びDC電極103、104の間の光導波路105上に分離溝106を設けることによって各電極間をそれぞれ電気的に分離することができる。
上部n型クラッド層を有する従来のInP系MZ型光変調器では、他にも、例えば、イオンインプラによって、フォトパターンで予め設定した上部n型クラッド層部分にp型ドーパントを注入して抵抗率を大きくすることにより、各電極間の電気的な分離を行うこともできる。
特開2005−116644号公報
しかしながら、上部n型クラッド層を有する従来のInP系MZ型光変調器では、イオンインプラにより電極間を電気的に分離する場合、プロセスが煩雑であり、結晶が劣化し、絶縁性の確保が困難であるなどの問題があった。
また、上部n型クラッド層を有する従来のInP系MZ型光変調器では、縦方向はコア層と上下クラッド層との屈折率差が小さく、コア層の厚さが薄くても光は上下クラッド層に一部分布するように閉じ込められ、横方向はコア層と空気の屈折率(n=1)との屈折率差が大きく、光はコア層のみに閉じ込められるため、導波路幅をコア層の厚さに対して広くすることによって、縦方向と横方向との光の拡がりがほぼ均等になるように光を閉じ込めている。上部n型クラッド層を除去して空気層とすることにより分離溝を形成した場合、分離溝部分の屈折率が空気のもの(n=1)になるので、分離溝部分において光に対する屈折率が変化し、光の伝播モードが変化する。光の伝播モードが変化すると、光導波路と分離溝部分とで伝播モードの重ならない領域が生まれ、分離溝部分で光の反射・散乱が起こり、1.8dB程度の光損失が生じるという問題があった。
上部n型クラッド層を有するMZ型光変調器において、上記のような分離溝部分の屈折率の変化を低減するために、分離溝を充填材料で埋め込むことができれば、光の反射・散乱に起因する損失を抑えた低損失な光導波路を形成することが可能である。しかしながら、充填材料を分離溝の埋め込みに適用するためには、屈折率がコア層の屈折率より低く、コア層の屈折率と近い充填材料を使用する必要があるが、InP系材料からなるコア層の光に対する屈折率は3.2程度と高い。そのため、充填材料として使用する有機材料やゾル・ゲルでは、屈折率がInP材料の屈折率に近いものがなく、埋め込みに適用することができない。そのため、従来のInP系MZ型光変調器では、分離溝に充填材料を埋め込むことによる損失低減は困難であった。
本発明の請求項1に記載のMZ型光変調器は、基板と、基板上に形成された下部n型窒化物系半導体クラッド層と、窒化物系半導体コア層、窒化物系半導体コア層の上下面の少なくとも一方に形成されたi型窒化物系半導体クラッド層と、下部n型窒化物系半導体クラッド層とでi型窒化物系半導体クラッド層及び窒化物系半導体コア層を挟み込むように形成された上部n型窒化物系半導体クラッド層とを備え、各層がC軸方向に積層された導波路構造を有する光導波路と、前記光導波路上に設けられた複数の電極と、前記光導波路の前記上部n型窒化物系半導体クラッド層を除去することにより前記複数の電極間に設けられた分離溝とを備えたMZ型光変調器であって、前記分離溝は、所定の波長に対して前記窒化物系半導体コア層の屈折率よりも低い屈折率を有する充填材料によって埋め込まれており、前記充填材料は、ニオブ酸若しくは酸化チタンを含むか、又はスパッタ若しくはEB蒸着で形成した酸化チタン膜であることを特徴とする。
本発明の請求項に記載のMZ型光変調器は、本発明の請求項1に記載のMZ型光変調器であって、前記窒化物系半導体コア層はGaNで構成され、前記i型窒化物系半導体クラッド層は、AlxGa1-xNで構成されることを特徴とする。
本発明の請求項に記載のMZ型光変調器は、本発明の請求項に記載のMZ型光変調器であって、x=0.05であることを特徴とする。
本発明に係る窒化物系半導体を用いたMZ型光変調器によると、各電極間に分離溝を設けることによって光導波路上で各電極をそれぞれ電気的に分離するとともに、分離溝を充填材料で充填することにより分離溝部分における屈折率の変化を低減して、光の反射・散乱に起因する光損失を抑制することが可能である。
電極間に分離溝を形成した従来のInP系MZ型光変調器100を示す図である。 本発明に係る窒化物系半導体を用いたMZ型光変調器200を示す図である。 窒化物系半導体材料の波長に対する屈折率の関係を示す図である。 酸化チタン薄膜の光の波長に対する屈折率の関係を示す図である。 本発明に係る窒化物系半導体を用いたMZ型光変調器の導波路構造を示す図である。 充填材料の屈折率と分離溝部分の光損失との関係を示す図である。
本発明に係るMZ型光変調器は、窒化物系半導体を用いて構成される。以下、本発明に係る窒化物系半導体を用いたMZ型光変調器の構成を説明する。
図2は、本発明に係る窒化物系半導体を用いたMZ型光変調器200を示す。図2に示されるように、本発明に係る窒化物系半導体を用いたMZ型光変調器200は、窒化物系半導体光導波路205の2本のアーム導波路上にRF電極201、202及びDC電極203、204が設けられており、窒化物系半導体光導波路205上においてRF電極201、202及びDC電極203、204のそれぞれの間に分離溝206が設けられているとともに、分離溝206が充填材料207で充填されている。
本発明に係るMZ型光変調器200においては、光導波路を構成するコア層及びクラッド層の材料として、窒化物系半導体材料を使用している。図3は、窒化物系半導体材料の波長に対する屈折率の関係を示す。図3には、窒化物系半導体コア層としてGaNを使用し、窒化物系半導体クラッド層としてAlxGa1-xN(x=0.05)を使用し、GaNコア層及びAlxGa1-xNクラッド層それぞれのz軸方向(基板面(C面)に垂直なC軸方向)の屈折率(nz)が例示されており、x軸方向(基板面内(C面)方向)の屈折率(nx)も参考として例示されている。図3(a)に示されるように、波長λ=1.55μmの光に対するGaNコア層の屈折率はnz=2.317であり、AlxGa1-xNクラッド層の屈折率はnz=2.3である。ここで、図3においては窒化物系半導体材料としてGaNコア層及びAlxGa1-xNを用いた例を示したが、窒化物系半導体であれば同程度の屈折率を有している。従って、光導波路を構成するコア層及びクラッド層の材料として、窒化物系半導体材料を使用することにより、波長1.55μmの光に対して屈折率nzが2.3程度の充填材料207を分離溝206の埋め込みに適用することが可能となる。
nz=2.3程度の屈折率を有する充填材料207として、例えばニオブ酸又は酸化チタン(TiO2)を含有する材料を使用することができる。ニオブ酸膜の屈折率nzは波長1.55μmの光に対して2.3程度であるため、窒化物系半導体で構成されるMZ型光変調器200の分離溝206の埋め込みに適用可能である。
ここで、窒化物系半導体の成長は、一般に基板面であるC面(0001)の法線方向であるC軸方向に進行し、ウルツ鉱型の結晶構造となる。ウルツ鉱型結晶は、基板面内方向の屈折率nx及びnyと、基板面に垂直なC軸方向の屈折率nzとが異なる一軸性の異方性結晶である。光変調器で用いられる、電圧を印加した際の屈折率変化Δnは、屈折率n0、印加される電界E、及び電気光学定数γを用いて次の(式1)ように表される。
Δn=1/2・n0 3γE (式1)
窒化物系半導体の電気光学定数γは、C面に平行方向のγ13よりもC面に垂直なC軸方向のγ33の方が大きいため、電界印加に対する屈折率変化ΔnはC軸方向でより大きな値となる。このため、低い電圧でも屈折率を変化させることができ、高い光変調効率を得ることができるように、C軸方向に偏光した光を光導波路に入射し、C軸方向に電圧を印加する変調器構造とすることが望ましい。
図4は、酸化チタンの光の波長に対する屈折率の関係を示す。図4に示されるように、酸化チタンの屈折率nzは、波長1.55μmの光に対して2.7程度となる。充填材料207として酸化チタンを含む材料を用いる場合、例えば二酸化ケイ素(SiO2:屈折率1.44程度)又はチタン酸ストロンチウム(SrTiO3:波長0.6μmで屈折率nz=2.4程度)との混合物又は積層膜にすることにより、波長1.55μmの光に対する屈折率nzを2.3程度に調節することができる。従って、充填材料207として酸化チタンを含有する材料を用いる場合、充填材料207の屈折率を調節することにより、充填材料207の所定の波長に対する屈折率を、コア層の屈折率より低く、且つコア層の屈折率に近い屈折率に設定することができ、特にクラッド層の組成に応じた屈折率に設定することができる。従って、窒化物系半導体で構成されるMZ型光変調器200の分離溝206の分離溝の埋め込みに適用可能であるとともに、光損失を最小化するように屈折率を設定することができる。
図5は、本発明に係る窒化物系半導体を用いたMZ型光変調器の導波路構造を示す。図5(a)は、本発明に係るMZ型光変調器において分離溝206が形成されていない部分の導波路構造を示す。図5(a)には、基板300上に、下部n型窒化物系半導体クラッド層301、下部i型窒化物系半導体クラッド層302、窒化物系半導体コア層303、上部i型窒化物系半導体クラッド層304及び上部n型窒化物系半導体クラッド層305がC軸方向に順次積層された導波路構造310が示されている。
図5(b)は、本発明に係るMZ型光変調器における分離溝206部分の導波路構造を示す。図5(b)には、基板300上に、下部n型窒化物系半導体クラッド層301、下部i型窒化物系半導体クラッド層302、窒化物系半導体コア層303及び上部i型窒化物系半導体クラッド層304がC軸方向に順次積層された導波路構造320が示されている。導波路構造320は、導波路構造310から上部n型窒化物系半導体クラッド層305を除去することにより分離溝206が形成されており、導波路構造320のハイメサ導波路部分が充填材料207で覆われることにより分離溝206が充填されるように構成されている。
ここで、図5においては、窒化物系半導体コア層303の上下面の両方に、下部i型窒化物系半導体クラッド層302及び上部i型窒化物系半導体クラッド層304が形成されている導波路構造を例示したが、下部i型窒化物系半導体クラッド層302又は上部i型窒化物系半導体クラッド層304が窒化物系半導体コア層303の上下面の少なくとも一方に形成されるように導波路を構成してもよい。すなわち、下部n型窒化物系半導体クラッド層301と上部n型窒化物系半導体クラッド層305とで下部i型窒化物系半導体クラッド層302又は上部i型窒化物系半導体クラッド層304と窒化物系半導体コア層303とを挟み込むように導波路構造を構成してもよい。
以下、充填材料207の屈折率について説明する。図6は、充填材料207の屈折率と分離溝206部分での光損失の関係を示す。図6では、例示として、導波路幅4μm、GaNコア層の層厚を0.6μm、i−AlxGa1-xNクラッド層(x=0.05)の層厚を0.4μm、ハイメサ導波路のメサ高さ3.5μmの導波路構造であって、層厚1.8μmのn−AlxGa1-xN(x=0.05)上部クラッド層を除去して分離溝を形成した導波路構造を有する光導波路を使用した。分離溝を充填材料で充填せずに空気層(n=1)とする場合、分離溝のある導波路部分と分離溝のない導波路部分の光の伝播モードの重なりは66%程度となり、図6に示されるように1.8dB程度が光の損失となる。
分離溝を充填する充填材料として屈折率nz=2の材料を用いた場合、伝播モードの重なりは73%であり、図6に示されるように光損失は1.3dBと改善される。さらに、充填材料207の屈折率をnz=2.28とすると、伝播モードの重なり88%であり、図6に示されるように光損失は0.55dBと改善される。
しかし、充填材料の屈折率をi−AlxGa1-xNクラッド層(x=0.05)の屈折率nz=2.3に近づけすぎると、縦方向・横方向の閉じ込めが弱くなり、光のモードが大きくなるため、かえって損失が増加する。例えば、充填材料207の屈折率をnz=2.29とすると、伝播モードの重なり81%であり、図6に示されるように損失は0.93dBであり、充填材料207の屈折率をi−AlxGa1-xNクラッド層(x=0.05)の屈折率と等しいnz=2.3とすると、伝播モードは縦方向・横方向の閉じ込めが不十分となり、光が放射してしまう。
このように、図6に示されるように、充填材料の屈折率が2.0以上で光損失低減の効果が大きく現れ、屈折率がnz=2.28程度のとき最も損失が小さく、充填材料の屈折率がクラッド層の屈折率nz=2.3に近づくと再び損失が大きくなっている。
i−AlxGa1-xNクラッド層の組成がAlをx=0.05より多く含む場合、i−AlxGa1-xNクラッド層とGaNコア層との屈折率差が大きくなり、光の閉じ込めが強くなる。このため、充填材料の屈折率がi−AlxGa1-xNクラッド層の屈折率と等しくなった場合も、伝播モードが維持できず放射してしまうという現象は起きにくくなり、GaNコア層の屈折率以下であれば伝播モードは維持される。しかし、分離溝部分での光損失は、充填材料を加えることによって増加してしまうため、充填材料の屈折率はi−AlxGa1-xNクラッド層の屈折率より低いことが望ましく、GaNコア層の屈折率より低いことが条件となる。
上記では、i−AlxGa1-xNクラッド層及びGaNコア層を例に説明したが、窒化物系半導体で構成されたコア層及びクラッド層であれば同様のことがいえる。従って、光の伝播モードを維持するためには、充填材料207の屈折率が窒化物系半導体コア層303の屈折率より低いことが条件となり、損失低減の効果を顕著に出現させるためには、充填材料207の屈折率がnz=2.0以上であって、下部i型窒化物系半導体クラッド層302及び上部i型窒化物系半導体クラッド層304の屈折率より低いことが好ましい。
[実施例]
以下、本発明に係る窒化物系半導体を用いたMZ型光変調器の実施例を説明する。本実施例に係るMZ型光変調器200は、図2で上述したように構成されており、窒化物系半導体光導波路205は、基板300としてサファイア基板を使用し、下部n型窒化物系半導体クラッド層301及び上部n型窒化物系半導体クラッド層305としてn型AlGaNを使用し、下部i型窒化物系半導体クラッド層302及び上部i型窒化物系半導体クラッド層304としてi型AlxGa1-xN(x=0.05)を使用し、窒化物系半導体コア層303としてGaNを使用した導波路構造を有している。
上記のように構成した窒化物系半導体光導波路205においてRF電極201、202及びDC電極203、204のそれぞれの間をドライエッチング又はダイシングすることによって上部n型窒化物半導体クラッド層305を除去し、分離溝206を形成する。分離溝206は、GaNからなる窒化物系半導体コア層303の波長1.55μmに対する結晶のC軸方向についての屈折率nz=2.317よりも低く、屈折率nz=2.317に近い屈折率を有する充填材料207によって埋め込む。例えば、分離溝206は、ニオブ酸又は酸化チタン微粒子を含有するナノコロイドゾル又は液体からなる充填材料207を注入して硬化することによって充填することができる。
好ましくは、充填材料207として酸化チタンを含む材料を用い、二酸化ケイ素又はチタン酸ストロンチウムとの混合比や積層膜厚を調整することにより、AlxGa1-xNからなる下部i型窒化物系半導体クラッド層302及び上部i型窒化物系半導体クラッド層304のAl組成に応じた屈折率に設定するとよい。また、充填材料207は、酸化チタン膜などのスパッタ又はEB蒸着等によっても、分離溝206を埋め込むことも可能である。この場合、真空度や膜の積層速度を制御して酸化チタン膜の密度を変化させることにより、屈折率を変化させることができる。
本実施例においては、下部i型窒化物系半導体クラッド層302及び上部i型窒化物系半導体クラッド層304としてi型AlxGa1-xNを使用している。i型AlxGa1-xNのAl組成xの下限は、Al組成xが0.005より小さいと、屈折率差が小さいために光のモードが大きくなり、光ファイバやPLC(平面光波回路)との結合損失が増加するため、x>0.005とする必要があり、Al組成xの上限は、i型AlxGa1-xNクラッド層302上に成長させる窒化物系半導体コア層303の膜厚制限との関係で決定される。コア層上のクラッド層の結晶成長の容易さを考慮すると、x=0.05とすることが好ましい。
本発明に係る窒化物系半導体を用いたMZ型光変調器200では、各電極間に分離溝206を設けることによって各電極間をそれぞれ電気的に分離するとともに、分離溝206を充填材料207で充填することにより分離溝206部分の屈折率の変化を低減して、光の反射・散乱に起因する光損失を抑制することが可能である。
本発明の実施例においては、基板300としてサファイア基板を使用したが、例えばシリコン基板等を使用することもできる。下部i型窒化物系半導体クラッド層302及び上部i型窒化物系半導体クラッド層304は、窒化物系半導体コア層303よりも屈折率が小さく、かつバンドギャップが大きい窒化物系半導体であればよく、例えば、GaN、AlN、AlGaN、InN、BN、InGaN又はInAlNなど、公知の窒化物半導体の結晶成長で用いる材料を用いることができる。窒化物半導体クラッド層/窒化物半導体コア層の組み合わせとしては、例えば、AlGaN/GaN、h−BN/GaN、GaN/InGaN、AlGaN/InGaN、AlxGa1-xN/AlyGa1-yN(x>y)、又はInAlN/GaNなどを用いることができ、どの材料も基本的には高抵抗なi層として用いればよい。結晶成長の容易さでは、i−AlGaN/i−GaNの組み合わせが好適である。また、充填材料207の屈折率の設定は、窒化物系半導体クラッド層がAlxGa1-xNではなく、上記のような別の窒化物系半導体クラッド層/窒化物半導体コア層の材料の組み合わせでも、i型窒化物系半導体クラッド層の実効的な屈折率に応じた値に設定すればよい。GaN、AlN、InN及びBNの屈折率は、波長1.55μmの光に対してそれぞれ、nz=2.317、2.19、1.97、1.65程度であり、またこれらの半導体の三元以上の混晶の屈折率は近似的には組成比で決定されるため、三元以上の混晶が取り得る屈折率は、GaN、AlN、InN及びBNそれぞれの屈折率の範囲内に収まる。これらは、ニオブ酸や酸化チタン/二酸化ケイ素からなる充填剤で対応できる屈折率の範囲にある(二酸化ケイ素:n=1.44、酸化チタン:n=2.7)。また、図5において、導波路構造としてハイメサ導波路構造を例示したが、リッジ導波路構造としてもよい。
100、200 MZ型光変調器
101、102、201、202 RF電極
103、104、203、204 DC電極
105、205 光導波路
106、206 分離溝
207 充填材料
300 基板
301 下部n型窒化物系半導体クラッド層
302 下部i型窒化物系半導体クラッド層
303 窒化物系半導体コア層
304 上部i型窒化物系半導体クラッド層
305 上部n型窒化物系半導体クラッド層
310、320 導波路構造

Claims (3)

  1. 基板と、前記基板上に形成された下部n型窒化物系半導体クラッド層と、窒化物系半導体コア層と、前記窒化物系半導体コア層の上下面の少なくとも一方に形成されたi型窒化物系半導体クラッド層と、前記下部n型窒化物系半導体クラッド層とで前記i型窒化物系半導体クラッド層及び前記窒化物系半導体コア層を挟み込むように形成された上部n型窒化物系半導体クラッド層とを備え、各層がC軸方向に積層された導波路構造を有する光導波路と、
    前記光導波路上に設けられた複数の電極と、
    前記光導波路の前記上部n型窒化物系半導体クラッド層を除去することにより前記複数の電極間に設けられた分離溝と
    を備えたMZ型光変調器であって、
    前記分離溝は、所定の波長に対して前記窒化物系半導体コア層の屈折率よりも低い屈折率を有する充填材料によって埋め込まれており、
    前記充填材料は、ニオブ酸若しくは酸化チタンを含むか、又はスパッタ若しくはEB蒸着で形成した酸化チタン膜であることを特徴とするMZ型光変調器。
  2. 前記窒化物系半導体コア層はGaNで構成され、前記i型窒化物系半導体クラッド層は、AlxGa1-xNで構成されることを特徴とする請求項1に記載のMZ型光変調器。
  3. x=0.05であることを特徴とする請求項に記載のMZ型光変調器。
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