JP5681275B2 - 食品保持シート具 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばコンビニエンスストア、スーパーマーケットその他の店頭においてショーケース内で陳列販売されるパック詰めされた各種の食品例えば点心、おこわ、米飯類を購入し、喫食するに際し、電子レンジで加熱するとき、これらの食品がふっくらとなるよう蒸し加工することで調理直後の作り立て感を再現できるようにし、特に電子レンジによる加熱後の米飯類の剥離を容易にし、また余分な過剰水分を除去して美味しく喫食できるようにした食品保持シート具に関する。
従来から、調理済みの各種食品がパック詰めされて陳列販売されており、これを購入した購買消費者はそのまま喫食することなく、例えば電子レンジによって加熱した後、喫食することが多く、このように加熱後に喫食することが食品流通過程の一方法として食品流通業界では一般化している。そうすると、喫食時での電子レンジ等による加熱処理が実施されることを前提として調理済み食品がパック詰めされ、冷凍・冷蔵状態で陳列販売されるものとなり、喫食時の加熱によって調理直後のいわゆる作り立て・できたて感を実現させることで、一層美味なるものとさせるようにしている。
ただ、電子レンジによる加熱処理に際し、パック詰めされている食品の素材自体が有している水分に対する高周波加熱によって食品を単に加熱するだけであると、素材自体が有している独特な食感が得られないのみならず、場合によっては加熱過剰となって食品がいわゆるレンジ焼けを生じ、水分を含まずに乾燥して固形物化してしまうことがある。
こうした点を解消すべく、例えば特許文献1に示されるパスタ容器及びカップパスタ、特許文献2に示される容器入り冷凍食品、特許文献3に示される具材を有する食品及び食品容器、特許文献4に示される容器、特許文献5に示される容器装置および調理方法等が提案されている。
特許文献1に係る容器は、パスタ麺を詰めたカップ状容器内の上部に具材を詰めた皿状容器を嵌め込み、皿状容器を容器蓋によって封鎖し、パスタ麺上に載せたシート上に、温めると水蒸気が発生するゼラチンなどの含水材料を載せて成る。特許文献2に係る冷凍食品は、容器の底部に入れた主固形食品の上部に副固形食品を載せ、容器の上部に配した凹状の中蓋内の冷凍調味液を加熱したときに生じる蒸気を、中皿の小さな孔から出すことによって主固形食品、副固形食品を温かい状態にして食べられるようにするとして成る。特許文献3に係る食品容器は、米飯を入れた容体の上部に配置した中仕切り体の中に具、固形のタレを入れ、加熱によって溶解するタレによって具を濡らして味付けすると共に、中仕切り体の孔を経て米飯にかかるようにして成る。特許文献4に係る容器は、上面側が開放された容器本体と、その底面との間に空間が形成されるよう容器本体内に配設された物品を載置するためのメッシュ状の仕切りとを具備して成る。特許文献5に係る容器装置および調理方法は、電磁波応用装置を用いて加熱する場合に用いられる容器装置であって、容器本体部と、該容器本体部の底面から浮き上がって設けられた中敷体と、中敷体の上下を連通するよう中敷体に設けられた開口部と、中敷体の下側の容器本体部内に配された水、塩および増粘剤とを具備して成る。
特開2004−131120号公報 特開平6−125755号公報 特開平9−51767号公報 特開2003−246376号公報 特開2009−184707号公報
このような従来の特許文献1乃至3に係る容器等における蒸気加熱によると、蒸気によって蒸されて加熱される食品等はいずれも容器の底部面上に直接に置いてあるから、食品自体が含んでいる水分によって加熱される外に、容器内で発生した蒸気が食品を蒸すことになっても、加熱後の蒸気が冷却されて水に戻ると、この水は自然に容器の底部に溜まることになる。そうすると、加熱調理された食品は水に浸された状態になり、それが例えば米飯である場合にはその食感が著しく損なわれるものとなる。
また、蒸気を生成する特許文献1の含水材料、同じく特許文献2の冷凍調味液、同じく特許文献3の固形のタレ等は、容器内の所定箇所に纏めて載せられているから、電子レンジによる加熱で溶解し蒸気を発生させるとき、容器内に蒸気を満遍なく行き渡らせることなく、容器内での蒸気による加熱分布は不均一となっているのが実状である。そのために、容器内の食品に対する加熱ムラによって十分に加熱調理された部分と十分には加熱されない部分とが生じ、それを喫食するときに食欲を減退させてしまうことにもなる。
また、特許文献4の容器は、メッシュ状の仕切りを容器本体の段部および凸部上に支持し、容器本体の下部に適量の水が充填されることで、食材を均一に蒸すことができるとするが、加熱時に容器本体の下部に水を充填する手間が必要であり、例えば冷蔵タイプの食品を収納して必要量の水を予め充填しておくとすると、その保管、搬送等は困難である。特許文献5の容器装置は、容器本体部に設けた上下連通構造の中敷体の下方における容器本体部内にゼラチン等の増粘剤によって水を飛び散り難い粘調質な状態で入れておくことで、水を飛び散らさずに食材を水で濡らすことなく蒸気加熱できるとするも、中敷体下方で発生した蒸気は中敷体をそのまま通過するから、多大な過剰な蒸気が発生した場合には食材に必要以上の蒸気による水分を付与し、食材がいわゆる水っぽくなり、その旨みを損なわせる虞がある。
そこで本発明は上述したような従来存した諸事情に鑑み創出されたもので、その目的は、所定の容器によってパック詰めで包装された各種の食品を電子レンジによって加熱調理するに際し、加熱時に発生する蒸気を食品全体に均一に行き渡らせて十分に加熱でき、調理後で冷却されることによって水滴等が生じても、これが調理済み食品に触れることなく、水に浸されるのを防止し、食品本来の食感を味わうことができるようにした電子レンジ加熱用食品容器を提供することにある。
上述した課題を解決するため、後述する発明を実施するための形態における使用符号を付記して説明すると、本発明にあっては、電子レンジによって加熱される食品を載置する食品保持シート具であって、不織布製の多孔性の吸水性あるシート材11を下部に、格子状のメッシュ材12を上部に配置して重ね合わせることで積層状に形成してあって、メッシュ材12は平行配列した棒状材13上に同じく平行配列した棒状材13を交差させて重ねて形成した通孔載置板10から成ることを特徴とする。
通孔載置板10は、これ自体の周縁部分でシート材11とメッシュ材12とを一体化して構成することができる。
メッシュ材12の棒状材13は断面で矩形状に形成することができる。
以上のように構成された本発明に係る食品保持シート具にあって、通孔載置板10上に載置されることで例えば所定の容器本体1内に収納され、蓋体20によって施蓋された食品Fを、電子レンジによる加熱時に生じる蒸気によって蒸させ、ふっくらした作り立て感があるものとさせる。
通孔載置板10における上部のメッシュ材12は、立体的な棒状材13相互の格子構造であることで、食品Fである例えば米飯のおこわ等との接触面を少なくし、喫食時における再加熱後の粒立ちを良好にさせ、おこわ等がメッシュ材12に付着することなく、その一粒一粒をふっくらとした儘で保持させる。しかも、おこわ等と通孔載置板10すなわちメッシュ材12との間に空隙を生じさせ、おこわ等の保形性を維持させ、通気性を向上、良好にさせる。
通孔載置板10における下部の不織布製のシート材11は、例えば各種の食品Fが食品工場サイドで一旦は調理され、例えば容器本体1内に収納、施蓋された状態で出荷・搬送されるとき、再調理前の冷却保管中では、食品Fから生じる水分を吸収して留まらせ、余分な水分を食品Fに付着させず、電子レンジによる再加熱時にも余分な水分の食品Fへの浸透を防止させる。
通孔載置板10におけるメッシュ材12は、交差させた棒状材13による格子構造によって、通孔載置板10上に載置した食品F荷重を支持させ、蒸気によって蒸されることで荷重が増加してもこれを安定的に支持させる。
加熱後の冷却によって蒸気が水滴化しても、その水滴はシート材11に留めおかせ、食品Fに付着することがなく、食品Fを水に浸させない。
本発明は以上説明したように構成されているため、食品工場サイドで一旦は調理加熱された後に例えばパック詰めされ、冷蔵保管・搬送されて陳列されるようにした所定の容器内に包装された例えば点心、おこわ、米飯類等の各種の食品Fを電子レンジによって再度加熱調理するに際し、発生する蒸気によって通孔載置板10上の食品F全体に均一に行き渡らせて十分に加熱でき、蒸された状態となして食品Fを調理直後のようなふっくらした、作り立て感があるものとさせることができる。
特に、通孔載置板10における凹凸ある立体格子構造のメッシュ材12は、この上に直接に載置される食品Fとの接触面を少なくして、再加熱調理時の例えばおこわ等の粒立ちを良好にしてその保形性を維持するばかりでなく、通気性を良好にして旨さを十分に堪能させることができる。また、製造時における加熱調理後で冷却されることによって生じる各種の食品F中からの水分が水滴となってもシート材11に吸収され、水滴等が調理済みの食品Fに触れることを防止でき、食品Fが水に浸されることがないから、喫食時では食品F本来の食感を味わうことができる。
すなわちこれは本発明において、不織布製の多孔性のシート材11を下部に、格子状のメッシュ材12を上部に配置して重ね合わせることで積層状に形成してあって、メッシュ材12は平行配列した棒状材13上に同じく平行配列した棒状材13を交差させて重ねて形成した通孔載置板10から成るからである。これによって、一旦は加熱調理後で収納される各種の食品Fにおける保管中の水分の吸収保持、電子レンジ等による再加熱調理時の食品F全般への均一な蒸し加工、蒸し加工による作り立て時のふっくらとした食品Fの再現、特に米飯であるおこわ等の粒立ちによる旨みの実現等を図ることができる。
また、通孔載置板10は、不織布製のシート材11を下部に、凹凸ある立体格子構造のメッシュ材12を上部に配して成るから、この通孔載置板10のメッシュ材12上に載置される食品Fである例えば米飯のおこわ等との接触面が少なくなり、喫食時における電子レンジ等による再加熱後の粒立ちを良好にさせ、食品F等とメッシュ材12との間に空隙を生じさせていることと相俟ち、通気性の向上によっておこわ等がメッシュ材12に付着することなく、その一粒一粒をふっくらとした儘の形態を保持できる。
通孔載置板10における不織布製のシート材11は、例えば食品工場サイドで一旦は調理された食品Fが容器本体1内に収納、施蓋された状態で出荷・搬送されるとき、例えばコンビニエンスストア等の販売陳列店舗での再調理前の冷却保管中では、食品Fから生じる水分を吸収して留まらせ、余分な水分が食品Fに付着させず、しかも電子レンジ等による再加熱時にも余分な蒸気・水分の食品Fへの浸透を防止でき、作り立て時の良好な状態を再現させることができる。
そのため、例えば食品加工工場等で一旦は加熱調理された例えばおこわ等の米飯が通孔載置板10上に載置された状態で所定の容器本体1内に収納されて例えばコンビニエンスストア等の店舗において冷蔵保管されるとき、余分な水分は通孔載置板10のシート材11に留められ、あるいは通孔載置板10下方に残留されたりすることで、搬送、陳列時等で容器自体が傾けられても水漏れが生じることがない。次いで店舗において購入され、これが電子レンジなどで加熱調理されたときの再加熱によって貯留部2から上昇した水分・蒸気は通孔載置板10における不織布製のシート材11によって規制され、上昇する過剰な水分による食品Fであるおこわ等の底部における水分の吸収を抑制し、粒立ちを損なわせない。
また、加熱調理後に購買者が持ち帰るに際し、加熱調理後の柔らかくなったおこわ等は通孔載置板10のメッシュ材12によって保持されることで、潰されることなく喫食場所までそのままで持ち帰ることができ、その後の喫食時では、水分は通孔載置板10で遮断され、おこわ等の表面が粒立ちした美味しいままで喫食でき、これの喫食時の加熱調理によっての再度の蒸し処理によって一層の美味しさを味わうことができる。
このように、例えば一旦は調理(蒸気加熱)されて容器本体1内にパック詰め包装された例えばおこわ等の米飯が工場から出荷され店頭販売されるとき、購入後に電子レンジによって加熱調理される場合、不織布製のシート材11の採用によって、調理前の冷却保管中では、米飯等の食品Fから生じる水分は通孔載置板10のシート材11に吸水され、あるいはシート材11を通じて容器本体1の底部に落下し、留まることになり、余分な水分が米飯それぞれに付着せず、加熱時にも余分な水分が米飯に浸透するのを防止できる。
また、食品Fを加熱し、蒸らす蒸気は、容器本体1の底部に形成した貯留部2内に分散配置することで収容可能とした、水をゲル化・ゾル化剤または増粘剤に含水して成る含水剤5から発生させることもでき、食品Fを載せてある通孔載置板10を経て食品F全体に満遍なく供給され、食品Fに対する蒸し加工を加熱ムラを生じさせることなく処理できる。そのため、食品F全体が均一的に、全般的にふっくらとしたものとなり、調理直後の一層の作り立て・できたて感を再現して美味な状態で喫食可能にする。
食品Fを載置する通孔載置板10は、多孔性のシート材11、凹凸ある立体格子構造のメッシュ材12から積層状に形成されているから、貯留部2に収容した含水剤5からの蒸気を通過させて食品Fを十分に加熱するばかりでなく、支持突部3、載置部6に載置支持されていることと相俟ち、食品Fの荷重を安定的に支持し、蒸らされることで食品Fの荷重が増加しても、これをしっかりと支持できる。
容器本体1の底部には含水剤5を収容可能とする貯留部2が形成されていることで、この貯留部2に収容した含水剤5の水分が蒸気となって消失後では、加熱終了後の冷却によって蓋体20、容器本体1内側面に付着することがあっても、それらの水滴は通孔載置板10を経てあるいは蓋体20、容器本体1それぞれの傾斜壁内側面に沿って落下するようにもなり、これを留めることができる。そのため、蒸気によって蒸された食品Fがその後に生じる水滴等によっても、不織布製のシート材11による吸水性と相俟って水分によって浸されることがなく、その食感が損なわれることもなく、美味な状態で喫食できる。
尚、上記の課題を解決するための手段、発明の効果の項それぞれにおいて付記した符号は、図面中に記載した構成各部を示す部分との参照を容易にするために付した。本発明は、これらの記載、図面中の符号等によって示された構造・形状等に限定されない。
本発明を実施するための一形態を示すもので、所定の食品容器内で使用されたときの一部の拡大図を含む分解斜視図である。 同じく通孔載置板の拡大図を含む蒸し加工処理時の断面図である。 同じく通孔載置板上に載置された例えばおこわの再加熱調理時における通孔載置板の要部側断面図である。 同じく冷却保管時における水分の移動を示す要部断面図である。 同じく再加熱に際する蒸し加工処理時の要部断面図である。
以下、図面を参照して本発明を実施するための一形態を説明すると、図において示される符号1は、本発明に係るシート具である通孔載置板10上に載置された米飯等の食品Fが収納される容器本体であり、この容器本体1は、下部に形成した凹状の貯留部2の上部に、この貯留部2の上部周縁に形成した段状の載置部6を介して上方に至るに伴い次第に拡開する傾斜壁上端に開口部を形成して成る。そして、この容器本体1の開口部には、載置部6にセットされた前記通孔載置板10上に例えば点心、おこわ、米飯類の如き所定の各種の食品Fを盛り上げ状に載置することで容器本体1内に収納した状態で、その食品Fを覆うドーム状の蓋体20が施蓋されるようになっている。
図示にあっての容器本体1、蓋体20は、平面でほぼ正方形状を呈するように形成されているも、これがほぼ円形状であっても、また矩形状、六角形状その他の多角形状であっても良く、平面形状は特に限定されるものではない。
容器本体1の貯留部2は、食品Fを載置する通孔載置板10を下方から支持する複数の支持突部3を底部に設けると共に、電子レンジ(図示せず)による加熱調理時に必要に応じ、蒸気を発生する含水剤5を収容保持可能とする深さを有して成る。支持突部3は、通孔載置板10上に載置される食品Fの重量によって通孔載置板10自体が貯留部2内下方に撓み、落ち込まないようにしており、図示例のように、頂部が球面状となっている円錐形状に形成すると共に、前後左右相互間の間隔を例えば支持突部3の高さの約2倍程度としてあり、また例えば4行・4列の計16個にして配列されている。支持突部3の頂部位置(支持突部3の高さ)は載置部6上面高さとほぼ同一にしてあって、載置部6にセットされたときの通孔載置板10が容器本体1内で平坦状に支持されるようにしてある。
容器本体1の開口部周縁は、折返し状に折曲されている蓋係合部7として形成されており、この蓋係合部7は、図2に示すように載置部6の周縁部位から次第に外方に拡開されるように傾斜している傾斜壁、この傾斜壁から連続している上縁の平坦な上部壁、この上部壁から下方に垂れ下がり状で、下端縁が外方に折曲された蓋係止縁となって形成されている。
一方、含水剤5は、電子レンジによる加熱調理時に、収納してある食品Fに対する蒸気加熱に十分な蒸気量を生成するに足る水分を含んで成り、ゲル化・ゾル化剤または増粘剤例えばゼラチンに含水させることでゼリー状に固形・固化したゲル・ゾル形態のものとなっていて、必要に応じ貯留部2内に収容したとき、その水が容器本体1外に漏出することがないようにしている。また、この含水剤5は、容器本体1内に収納された加熱調理済みの食品Fが例えば冷蔵保管中にその食品Fから生じる水分が通孔載置板10を経て落下するときの水滴を吸収できるようにしてある。
この含水剤5は、支持突部3の周囲に例えば分散配置され、貯留部2の深さは、所定の含水剤5を平坦状にして収容するのに十分に足りる容量となるようにしてある。尚、含水剤5は、ゼラチンに水分を含水させて成るものに限らず、例えば吸水性ある高分子ポリマー樹脂その他とすることもでき、要は、加熱されることで、含水している水分を蒸気として生成して噴出・外出させれば良く、吸水・担持性ある素材から適宜に選択される。また、図示を省略したが、貯留部2に所要量の水あるいは氷のみを収容しておくことも可能である。
また、容器本体1における底部から連続する貯留部2の周囲壁は、上方に至るに伴い次第に拡開するようになっていて、含水剤5から発生する蒸気が通孔載置板10を経て、またその側縁外方からも容器本体1及び蓋体20内に充満供給されるようにしていると共に、加熱終了後で冷却されることで生じる水滴が容器本体1の内側面等に付着した場合に貯留部2の底部に円滑に落下案内されるようにもしている。
容器本体1の載置部6は、貯留部2の開口部の上部周囲に平坦な段状にして形成されており、貯留部2底部に形成した支持突部3の頂部と共に通孔載置板10を、貯留部2の底部と所定の高さ間隔を維持させて載置している。
この載置部6に載置される通孔載置板10は、含水剤5から発生する蒸気を通過させる微細な小孔・間隙等が形成されている例えば不織布製の多孔性の吸水性あるシート材11と、例えば合成樹脂製で格子状となっているメッシュ材12とを、下部にシート材11を、上部にメッシュ材12を配置して重ね合わせることで積層状に形成されて成る。そして、メッシュ材12によって、通孔載置板10上に載置される食品Fの重量を支持するに足る程度の剛性を通孔載置板10自体に付与するようにしてある。シート材11とメッシュ材12との積層状の重ね合わせは、単に重ね合わせることでも良く、また載置部6の周縁形状に対応させた外形を呈する通孔載置板10自体の周縁部分を例えば加熱溶融することで、あるいはシート材11の周縁を折り返すことでメッシュ材12周縁を挟み込むことで一体化するのであり、一体化することで載置部6上への載置セットを容易にする。
メッシュ材12自体は、図示のように、平行配列した棒状材13上に同じく平行配列した棒状材13を交差させて重ねることで、凹凸がある立体格子構造のものとして形成してあり、通孔載置板10上、すなわちメッシュ材12上に載置される米飯、おこわ等の食品Fとの接触面が少なくなるようにしてある(図3参照)。図示のように棒状材13は断面で矩形状に形成される場合に限らず、断面で円形状、その他の多角形状を呈するように形成されることもあり、特に限定されるものではない。また、格子状配列は、例えば平面で矩形状に形成された容器本体1とするときの矩形面に対し傾斜させた向きとしてあるも、これに限定されるものではない。
また、格子構造のメッシュ材12における網目大きさは、加熱すべき食品F、例えば米飯の粒に比し大きくはないものとしてあり、載置する食品Fが嵌り込むことがない程度とされていて、その開口大きさは可能な限り小さくされている。小さくすることで、米飯の一粒一粒がメッシュ材12内に嵌り込むことがなく、再加熱調理時に生じる含有水分の励起、付与される蒸気等によっての米飯のいわゆる粒立ちが生じやすくなり、ふっくらとした作り立て時の質感を再現できるようにしている。
上部にメッシュ材12、下部にシート材11を配して積層構造となっている通孔載置板10において、図4に示すように、例えば食品工場においての調理加熱後で収納、包装されることで出荷され店頭販売されるとき、購入後に電子レンジによって加熱調理される場合、この不織布製のシート材11によって吸水し、調理前の冷却保管中では、米飯から生じる水分は通孔載置板10のシート材11にて吸水される。また、このシート材11を通じて容器本体1における貯留部2に落下して留まり、余分な水分が米飯それぞれに付着せずに、加熱時にも余分な水分が米飯に浸透するのを防止するようにしている。
容器本体1に被せられる蓋体20は、容器本体1内に収納載置された所定の食品Fを覆うように上方にドーム状に膨出され、天頂部に至るに伴い次第に幅狭となるよう内方側に傾斜した傾斜壁を備えた覆い部21と、容器本体1における蓋係合部7に係合し、容器本体1内をほぼ密閉させる本体係合部22とを備えて成る。
覆い部21は、容器本体1内に収納する食品Fが盛り上がり状に載置された場合でも、これを十分に収納可能とする容量となるよう高さが設定されている。また、錐体状、球体状等にすることで、内方側に傾斜した傾斜壁によってこの覆い部21内では、容器本体1の底部から上昇する蒸気を周縁に向かうよう対流させることで、食品Fを満遍なく効率的に蒸らすことができるようにしている(図2参照)。また、加熱後に蒸気が冷却されることで水滴となって蓋体20、容器本体1の内側面に付着するとしても、傾斜壁内側面に沿って容器本体1の底部である貯留部2内に案内し、食品F上に落下させないようにしている。
本体係合部22は、蓋係合部7における上縁面に当接する段部と、蓋係合部7における下端の蓋係止縁に係合する本体係止縁とを備える。尚、図中符号23は、蓋体20を容器本体1に被せたとき、容器本体1における蓋係合部7の内側壁面に、例えば容器本体1が平面多角形を呈するときの角隅部内側に嵌り込むよう、凹部状に形成した嵌合固定部である。
次にこれの使用の一例を説明すると、例えばコンビニエンスストア等で陳列販売される点心、おこわの米飯類その他の食品F等をパック詰めして陳列販売するに際し、これらの食品Fを収納する所定の容器本体1、蓋体20から成る食品容器と共に使用される。例えば、これらの食品Fを所定の食品加工工場にて予め加熱調理して容器毎に個別に包装し、出荷・搬送するとき、容器本体1の貯留部2内に、例えば水を含有させることでゼリー状に半ば固形化したゲル状・ゾル状の含水剤5を支持突部3の間に分散させて収容配置しておくと共に、またこの含水剤5を覆うように載置部6に通孔載置板10を載置セットしておく。次いで、この通孔載置板10上に米飯等の食品Fを例えば盛り上げ状に盛り付け載置し、この食品Fを覆うようにして蓋体20を容器本体1に施蓋固定してパック詰めすることで包装し、この状態で陳列販売される。
そして、購入、喫食時に電子レンジで加熱すると、含水剤5中の水分が加熱されて蒸気となり、この蒸気が通孔載置板10を経て食品F全体を蒸し、また容器本体1内で充満対流されることで食品F全体を満遍なく加熱する。これによって、食品Fを再加熱し、作り立て感を再現し、美味な状態で喫食可能にさせる。尚、電子レンジによる再加熱は、例えば店舗内で行われることもあり、再加熱によって調理されても、おこわ等の米飯では凹凸立体構造であるメッシュ材12上に載せられていることでいわゆる粒立ちが良好なものとなり、メッシュ材12との接触面が少ないことと相俟ち、米飯がメッシュ材12に付着せず、その一粒一粒がふっくらとした儘で保持され、潰れることもなく、メッシュ材12との間の空隙による保形性の維持と通気良好性によって、そのまま持ち帰っても喫食時には作り立て感を維持しており、美味しく味わうことができる。
また、蒸気による加熱調理後、蒸気が冷却されることで水滴になると、通孔載置板10のシート材11に吸水され、あるいはシート材11を経て、また蓋体20の傾斜壁内側面及び容器本体1の傾斜壁内側面を伝わり、通孔載置板10の周縁外の載置部6の外縁と容器本体1内側面との間の間隙を経て貯留部2内に留められるものとなり、通孔載置板10上の食品Fが水滴に浸されることはない。
また、蒸気を発生させるための蒸気発生源として、貯留部2に収容される含水剤5としてあるのに代え、図示を省略したが、通孔載置板10におけるシート材11を吸水性ある素材とし、このシート材11に、必要とする蒸気量を発生させるに足る水を吸蔵させることもでき、こうすることで含水剤5を省略することもできる。また、食品Fは、点心、おこわ、米飯類に限らず、野菜その他であっても良いことは勿論である。
F…食品
1…容器本体 2…貯留部
3…支持突部 5…含水剤
6…載置部 7…蓋係合部
10…通孔載置板 11…シート材
12…メッシュ材 13…棒状材
20…蓋体 21…覆い部
22…本体係合部 23…嵌合固定部

Claims (3)

  1. 電子レンジによって加熱される食品を載置する食品保持シート具であって、不織布製の多孔性の吸水性あるシート材を下部に、格子状のメッシュ材を上部に配置して重ね合わせることで積層状に形成してあって、メッシュ材は平行配列した棒状材上に同じく平行配列した棒状材を交差させて重ねて形成した通孔載置板から成ることを特徴とする食品保持シート具。
  2. 通孔載置板は、これ自体の周縁部分でシート材とメッシュ材とを一体化してある請求項1に記載の食品保持シート具。
  3. メッシュ材の棒状材は断面で矩形状に形成されている請求項1または2に記載の食品保持シート具。
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