JP5678887B2 - ウエハレンズ製造装置、ウエハレンズの製造方法及びウエハレンズ製造用樹脂型の製造方法 - Google Patents

ウエハレンズ製造装置、ウエハレンズの製造方法及びウエハレンズ製造用樹脂型の製造方法 Download PDF

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Description

本発明はウエハレンズ製造装置、成形型及びウエハレンズの製造方法に関する。
従来、光学レンズの製造分野においては、ガラス基板に対し硬化性樹脂からなるレンズ部を設けることで、耐熱性の高い光学レンズを得る技術が検討されている(例えば、特許文献1参照)。この技術を適用した光学レンズの製造方法の一例として、ウエハ状のガラス基板の表面に対し硬化性樹脂の成形品をレンズ部として複数形成したいわゆる「ウエハレンズ」を形成し、その後にレンズ部ごとにガラス基板をカットする方法も提案されている。
ウエハレンズの製造装置の一例として、配置位置が一定の成形型と、ガラス基板を保持可能なステージとを設け、成形型に対しステージをXY平面上で移動可能に構成してガラス基板に樹脂製のレンズ部を形成するような製造装置が提案されている。当該製造装置では、図22に示す通り、樹脂を滴下した成形型600に対し、ステージを所定位置に移動させガラス基板610を対向配置させる。成形型600には複数のキャビティ602が形成されている。その後、成形型600をガラス基板610に押圧して樹脂を硬化させ、ガラス基板610を離型してガラス基板610に樹脂製のレンズ部612を形成する。
特許第3926380号公報
このようなウエハレンズ製造装置においては、成形型をガラス基板に押圧した場合に、樹脂を均一に押し広げて成形型の各キャビティに過不足なく充填するのが理想である。しかしながら、成形型600上に滴下された樹脂の粘度が位置によってバラツキがあったり樹脂に対する成形型の押圧力に樹脂の位置によってバラツキがあったりすると、樹脂は不均一に押し広げられ、キャビティへの樹脂の充填量が過剰であったり不足したりする。また隣り合うレンズ部を形成する硬化性樹脂同士がくっついた状態で一体成形されると、樹脂を硬化させる際に、ヒケ(一部の領域の樹脂が他の領域の樹脂を引っ張るような現象)が生じる。このような場合、図23に示す通り、硬化後の樹脂において突起部位614が形成されたり欠損部位616が形成されたりする。
したがって、本発明の主な目的は、硬化後の樹脂において突起部位や欠損部位が形成されるのを防止することができるウエハレンズ製造装置、成形型及びウエハレンズの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の第一の態様によれば、
ガラス基板に光硬化性樹脂製のレンズ部を形成したウエハレンズを製造するためのウエハレンズ製造装置において、
前記ガラス基板を保持しながら平面移動するステージと、
複数のキャビティを有する成形型と、
前記成形型を前記ステージに保持される前記ガラス基板に向けて昇降移動させる移動機構と、
光を照射する光源と、
前記ステージと前記移動機構と前記光源とを制御する制御装置と、
を有し、
前記成形型の前記ガラス基板における第1位置で前記成形型の複数のキャビティ又は前記ガラス基板に光硬化性樹脂を滴下、前記成形型と前記ガラス基板との一方を他方に押圧、前記ガラス基板を介した光照射による前記光硬化性樹脂の硬化、硬化した光硬化性樹脂からの前記成形型の離型を1サイクルとして行い、離型工程後に前記ガラス基板または前記成形型の一方を他方に対して移動させ、第2位置において当該サイクルを行ってレンズ成形を行う際、前記成形型内のキャビティの前記成形型の移動方向におけるキャビティピッチをp(mm)、前記第1位置から前記第2位置への移動ピッチをs(mm)とした時、p/s≧2となるように前記成形を行うことを特徴とするウエハレンズ製造装置が提供される。
また本発明の第二の態様によれば、
複数のキャビティを有し各キャビティが間引かれた状態で配置された成形型の各キャビティに光硬化性樹脂を滴下するディスペンス工程と、
前記成形型とガラス基板との位置を調整するアライメント工程と、
前記成形型と前記ガラス基板との一方を他方に押圧するインプリント工程と、
光照射して前記光硬化性樹脂を硬化させる硬化工程と、
前記ガラス基板を前記成形型から離型する離型工程とを備え、
ディスペンス工程から離型工程までの処理を1サイクルとして繰り返し、前記ガラス基板に光硬化性樹脂製のレンズ部を順次形成するウエハレンズの製造方法において、
繰り返される各サイクルにおいては、前記アライメント工程では、前記成形型を前のサイクルにおける第1位置から今回のサイクルにおける第2位置にキャビティ単位で移動させて形成済みの前記レンズ部の間に前記成形型のキャビティを配置し、前記硬化工程では、前記ガラス基板を介して光を照射し前記光硬化性樹脂を硬化させ、既に形成された前記レンズ部の間を順次補填するように前記レンズ部を形成することを特徴とするウエハレンズの製造方法が提供される。
本発明によれば、成形型のキャビティピッチp(mm)がガラス基板に対する成形型の移動ピッチs(mm)との関係でp/s≧2となるように間引き配置され、形成済みのレンズ部の間にキャビティを配置するから、レンズ部は間引かれた状態でガラス基板上に形成され、その間引かれた領域に新たなレンズ部が形成される。そのため、各キャビティに樹脂を滴下すれば各キャビティには過不足なく樹脂が充填され、レンズ部は個々独立に形成されヒケの発生が防止される。その結果、硬化後の樹脂において突起部位や欠損部位が形成されるのを防止することができる。
ウエハレンズの概略構成を示す平面図である。 ウエハレンズの概略構成を示す図面であって、図1のD−D線に沿う断面図である。 本発明の好ましい実施形態にかかるウエハレンズ製造装置の概略構成を示す斜視図である。 図3のウエハレンズ製造装置の平面図である。 本発明の好ましい実施形態で使用されるX軸移動機構の概略構成を示す図面であって、図4のA−A線に沿う断面図である。 本発明の好ましい実施形態で使用されるY軸移動機構の概略構成を示す図面であって、図4のB−B線に沿う断面図である。 本発明の好ましい実施形態で使用されるXYステージと定盤内との概略構成を示す断面図である。 図7のC−C線に沿う断面図である。 本発明の好ましい実施形態で使用される成形型部の概略構成を示す断面図である。 図9の概略構成を示す平面図である。 本発明の好ましい実施形態において成形型に対しディスペンサを対向配置した際の概略構成を示す断面図である。 本発明の好ましい実施形態で使用される概略的な制御構成を示すブロック図である。 本発明の好ましい実施形態にかかるウエハレンズの製造方法を経時的に説明するための概略的なフローチャートである。 図13のディスペンス工程から離型工程にかけての圧力状態を概略的に示すタイミングチャートである。 本実施形態におけるガラス基板と成形型との平行度を調整するための構成を概略的に説明する図面である。 本実施形態における成形型の2次元平面上の座標軸変換を概略的に説明する図面である。 成形型の概略構成を示す図面であって、図10のE−E線に沿う断面図である。 成形型の相対移動の様子を概略的に示す断面図である。 レンズ部の形成順序を概略的に示す平面図である。 成形型とガラス基板の外周縁部とが対向した場合の対処方法を概略的に説明するための平面図である。 ガラス基板に識別子が付されている場合の対処方法を概略的に説明するための平面図である。 従来技術を説明するための概略図である。 従来技術の問題点を説明するための概略的な(a)断面図(b)平面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態について説明する。
図1,図2に示す通り、ウエハレンズ1は円形状のガラス基板2と、複数の凸レンズ部4と、を有している。ガラス基板2は基板の一例である。
ガラス基板2の表面には複数の凸レンズ部4がアレイ状に配置されている。凸レンズ部4には、光学面の表面に回折溝や段差等の微細構造が形成されていても良い。ガラス基板2には、凸レンズ部4に代えて、凹レンズ部が形成されても構わない。
凸レンズ部4の周辺には非レンズ部6が形成されている。凸レンズ部4と非レンズ部6とは樹脂により一体的に構成されており、凸レンズ部4と非レンズ部6とで樹脂部8が構成されている。本実施形態では、1枚のガラス基板2に対し型単位で凸レンズ部4が順次形成されていくようになっており、最終的には凸レンズ部4ごとにガラス基板2が切断され個片化される。
樹脂部8は光硬化性樹脂で形成されている。当該光硬化性樹脂としては、例えばアクリル樹脂やアリルエステル樹脂などを用いることができ、これら樹脂はラジカル重合により反応硬化させることができる。
次に、ウエハレンズ1を製造する際に使用するウエハレンズ製造装置(10)について説明する。
図3,図4に示す通り、ウエハレンズ製造装置10は、主には、直方体状を呈した定盤20と、定盤20上に設けられたXYステージ30と、XYステージ30をX軸方向に沿って移動させるためのX軸移動機構100と、XYステージ30をY軸方向に沿って移動させるための1対のY軸移動機構200と、を備えている。
図4,図5に示す通り、X軸移動機構100はX軸方向に延在するX軸ガイド102を有している。図5に示す通り、X軸ガイド102の下方にはXYステージ30が配置されている。XYステージ30にはX軸方向に延在する1対の突条部31が形成されており、突条部31間にX軸ガイド102が配置されている。
図5に示す通り、X軸移動機構100はXYステージ30を実際にX軸方向に沿って移動させるリニアモータ110を有している。リニアモータ110は主には固定子112,可動子114,スケール116,センサ118で構成された公知の機構を有している。
固定子112はX軸ガイド102に固定されている。XYステージ30の一方の突条部31には可動子114が固定されており、可動子114はX軸ガイド102に沿って移動可能となっている。スケール116はX軸ガイド102に固定されている。センサ118はXYステージ30の他方の突条部31に固定されている。
X軸移動機構100ではセンサ118によりスケール116を検出しながら可動子114が固定子112に沿って移動し、これによってXYステージ30がX軸ガイド102に沿ってX軸方向に所定の距離だけ移動可能となっている。
XYステージ30の各突条部31にはエアスライドガイド機構120が設けられている。エアスライドガイド機構120はエアを噴出する噴出孔122を有している。エアスライドガイド機構120は、作動により各噴出孔122からX軸ガイド102に向けてエアを噴出し、XYステージ30をX軸ガイド102に沿ってスライドさせるようになっている。
XYステージ30の下部には複数のエアスライドガイド機構130が設けられている。各エアスライドガイド機構130はエアを噴出する2つの噴出孔132,136と、エアを吸引する1つの吸引孔134とを、有している。エアスライドガイド機構130は、作動により各噴出孔132,136から定盤20に向けてエアを噴出しながら吸引孔134からエアを吸引し、XYステージ30を定盤20に対し一定の高さ位置で浮動させるようになっている。
図3,図4に示す通り、Y軸移動機構200はY軸方向に延在する1対のY軸ガイド202を有している。Y軸ガイド202上には1対のY軸移動体210が設けられている。
各Y軸移動体210にはX軸ガイド102の両端が固定されており、Y軸移動体210はX軸ガイド102(XYステージ30)を支持した状態でY軸ガイド202に沿ってY軸方向に移動するようになっている。
詳しくは、Y軸移動機構200にはリニアモータ220が設けられている。リニアモータ220はX軸移動機構100のリニアモータ110の構成と同様に、主には固定子222,可動子224,スケール226,センサ(図示略)で構成されており、センサがスケール226を検出しながら可動子224が固定子222に沿って移動し、これによってY軸移動体210がY軸ガイド202に沿ってY軸方向に所定の距離だけ移動可能となっている。
図6に示す通り、Y軸移動体210の端部にはフック状を呈したフック部212,214が形成されており、各フック部212,214の内側にY軸ガイド202の端部204,206が嵌合するように埋設されている。
フック部212にはエアスライドガイド機構230が設けられており、フック部214にはエアスライドガイド機構240が設けられている。エアスライドガイド機構230は3方向(上方,側方,下方)からエアを噴出する噴出孔232,234,236を有している。エアスライドガイド機構240も3方向(上方,側方,下方)からエアを噴出する噴出孔242,244,246を有している。
エアスライドガイド機構230は作動により各噴出孔232,234,236からY軸ガイド202の端部204に向けてエアを噴出し、他方、エアスライドガイド機構240も作動により各噴出孔242,244,246からY軸ガイド202の端部206に向けてエアを噴出し、Y軸移動体210をエアスライドさせるようになっている。
図3,図4に示す通り、XYステージ30上には、ガラス基板2上に樹脂を滴下するディスペンサ32、成形型64の平面度(傾き)や高さ位置などを測定するレーザー測長器34、成形型64とガラス基板2とのアライメント時に使用する顕微鏡36が設置されている。なお、成形型64の平面度(傾き)の測定には、レーザー測長器34の他、オートコリメータを使用してもよい。
図3に示す通り、XYステージ30には、上下面を貫通する平面視円形状の貫通孔40が形成されており、貫通孔40に対しガラス基板2が保持されている。
詳しくは貫通孔40には段差が形成されておりその段でガラス基板2が不図示のバネで固定されている。XYステージ30上には、貫通孔40を塞ぐように平面視四角状の蓋部42が設けられている。蓋部42は石英板等の光透過性の部材で構成されており、蓋部42の上方には光源44が設置されている。
図7に示す通り、定盤20には、ウエハレンズ1の凸レンズ部4を成形するための成形型部50と、成形型部50をZ軸方向に沿って昇降移動させるためのZ軸移動機構300と、が埋設されている。成形型部50は、Z軸移動機構300(Zステージ304)の上部に設置されている。
Z軸移動機構300は、主には、上部にフランジを有する4角筒状のZ軸ガイド302と、Z軸ガイド302内をZ軸方向に移動するZステージ304と、Zステージ304をZ軸方向(上下方向)に移動させるモータ306と、を備えている。
モータ306はポテンショメータを内蔵し、モータにはシャフト308が連結されている。Z軸移動機構300では、モータ306の作動によりシャフト308が上下に伸縮するようになっており、これに伴ってZステージ304及び成形型部50が上下に移動する。
図8(a)に示す通り、Z軸ガイド302の内周面とZステージ304の側面との間には隙間310が設けられている。
Z軸ガイド302にはエアスライドガイド機構320が設けられている。エアスライドガイド機構320はエアを噴出する噴出孔322,324,326,328を有している。エアスライドガイド機構320は作動により各噴出孔322,324,326,328からZステージ304に向けてエアを噴出し、Zステージ304をエアスライドさせるようになっている。
なお、図7に示す通り、Z軸ガイド302のフランジを形成する内周面にはシリコングリスやオイルシール、オーリング等のシーリング部材330によってシーリングされており、隙間310内のエアがZ軸ガイド302の上方に漏れない(抜けない)ようにZ軸ガイド302とZステージ304との間が密閉されている。
また、図示していないが、上下動するZステージ304の周囲にフランジ部を設けて、固定配置されているZ軸ガイド302のフランジ部との間を金属製のベローズで覆うことで同様に密閉するのが上記効果をえるには更に好ましい。
図7に示す通り、蓋部42,XYステージ30,定盤20,Z軸ガイド302で囲まれた領域には空間部400が形成されている。空間部400は、XYステージ30に設置されたガラス基板2によって、蓋部42との間で構成される上部空間部402と、Z軸移動機構300との間で構成される下部空間部404とに区画されている。
ここで、ガラス基板2の周縁部には、上下面を貫通し、上部空間部402及び下部空間部404に互いに連通する連通孔3が形成され、両空間部402,404の差圧がなくなる構造となっている。下部空間部404は真空ポンプなどの減圧機構410に連結されており、減圧機構410の作動により空間部400が減圧状態とされる。
なお、ガラス基板2に形成した連通孔3に代えて、例えば図7に示す通り、XYステージ30に連通孔38を形成してもよい。
図9に示す通り、成形型部50は、主には、Zステージ304上に順に設けられた第1の支持台52と、ピエゾアクチュエータ54と、第2の支持台56と、圧力センサ58と、第3の支持台60と、成形型64と、を備えている。
第1の支持台52と第2の支持台56とは予圧用のネジ66によって連結され互いに近接するように付勢されている。第1の支持台52と第2の支持台56との間には3つのピエゾアクチュエータ54とL字状の板バネ68とが設置されている(図10参照)。第2の支持台56と第3の支持台60とはネジ70によって連結されており、第2の支持台56と第3の支持台60との間に圧力センサ58が設置されている。
図10に示す通り、3つのピエゾアクチュエータ54は、第1の支持台52上の3つの角部にそれぞれ設けられ、第2の支持台56を3点で支持している。成形型部50では、圧力センサ58の出力値に基づいて各ピエゾアクチュエータ54の作動を制御し、第2の支持台56、第1の支持台60及び成形型64の傾きが調整される。その結果、成形型64とガラス基板2との平行出しを行ったり、成形型64に樹脂を滴下後、樹脂への荷重を所望の圧力に制御しながら型締めや転写成形を行うことができる。
なお、本実施形態では3つのピエゾアクチュエータ54で構成されているが、前述した平行出しのための煽り、荷重制御が行えるのに適した配置、個数であればよく、個数はこれに限定されない。
成形型64には複数のキャビティ65(ここでは凹部)が形成されている。キャビティ65の表面(成形面)形状はウエハレンズ1における凸レンズ部4に対応するネガ形状となっており、キャビティ65が成形部となっている。成形型64は金属製の金型であってもよいし、樹脂製の樹脂型であってもよく、その表面が撥水処理されている。
特に成形型64を平面視すると、図10に示す通り、各キャビティ65は千鳥状に配置されている。すなわち、隣り合うキャビティ65の間には1つのキャビティ65が配置可能な程度の間隔があけられており、各キャビティ65が間引きされた状態で配置されている。そして図17に示す通り、隣り合うキャビティ65の間には凹部72が形成されている。凹部72はキャビティ65を埋没可能な程度の深さを有している。
図11に示す通り、ディスペンサ32は、樹脂を滴下する針部33を有し、針部33がXYステージ30を貫通している。XYステージ30のディスペンサ32と成形型部50とを対向配置させた状態においては、XYステージ30,定盤20,Z軸移動機構300で囲まれた領域に空間部406が形成され、ディスペンサ32の針部33の先端が空間部406に配置される。この状態においては、減圧機構410の作動により空間部406が減圧状態とされる。
なお、図11中の他の構成は、図7と同様のため同様の構成部分には同様の符号を付してその説明を省略する。
以上の構成を有するウエハレンズ製造装置10は制御装置500を備えている。図12は、本発明の好ましい実施形態で使用される概略的な制御構成を示すブロック図である。制御装置500にはディスペンサ32,レーザー測長器34,顕微鏡36,光源44,成形型部50(ピエゾアクチュエータ54,圧力センサ58,θステージ62など),X軸移動機構100,Y軸移動機構200,Z軸移動機構300,エアスライドガイド機構120,130,230,240,320,減圧機構410などが接続されており、制御装置500は、これら部材の検出結果を受けたりその動作(作動や停止など)を制御したりするようになっている。
次に、図13,図14を参照しながら、上述のウエハレンズ製造装置10を使用してウエハレンズ1を製造する方法について説明する。
まず、ガラス基板2をXYステージ30に設置し(ウエハロード工程S1)、XYステージ30の貫通孔40を蓋部42で覆う(図7参照)。
その後、X軸移動機構100(リニアモータ110),Y軸移動機構200(リニアモータ220),エアスライドガイド機構120,130,230,240などを作動させて、XYステージ30をX軸方向及びY軸方向にエアでスライド移動させ、ディスペンサ32が成形型64の上方に位置するように位置合わせを行う(プリアライメント工程S2)。
この場合において、定盤20の所定位置には事前にアライメントマークが付されており、プリアライメント工程では当該アライメントマークを顕微鏡36で確認しながら、ディスペンサ32の位置合わせをおこなう。
ディスペンサ32の位置合わせを行ったら、エアスライドガイド機構120,130,230,240の作動を停止させてXYステージ30をその位置でロックし、XYステージ30と定盤20とを密着させた状態とする。
この状態において、ディスペンサ32の針部33から成形型64の各キャビティ65上に所定量の樹脂を滴下する(ディスペンス工程S3,図11参照)。
このとき、図14の実線部分に示す通り、減圧機構410を制御して、空間部406を減圧しておく。「減圧」とは、基本的には真空状態とすることであり、詳しくはディスペンサ32の樹脂自体の内部から気泡が発生しない程度で、かつ大気中から樹脂に巻き込まれた気泡を除去できる程度で、圧力を低減することである。例えば、ディスペンサ32から滴下する樹脂としてエポキシ系樹脂を使用した場合には、空間部406を2000Pa以上とすれば、当該樹脂内部から気泡が発生するのを防止することができる。
このような減圧状態下でディスペンス工程S3の処理を行うことにより、樹脂内への気泡の巻き込みを防止することができる。
なお、本実施形態では、ディスペンス工程S3から離形工程S7までを、基本的には減圧状態下にしておくものとし、減圧の定義は上記にしたがうものとする。
その後、エアスライドガイド機構120,130,230,240を作動させて、XYステージ30をX軸方向及びY軸方向にエアでスライド移動させ、予め設置しておいたガラス基板2が成形型部50の上方に位置するように位置合わせを行う(アライメント工程S4,図7参照)。
その後は、
(1)図15に示す通り、レーザー測長器34を成形型64の直上に配置するとともに、エアスライドガイド機構120,130,230,240の作動を停止させてガラス基板2をその位置でロックし、XYステージ30と定盤20とを密着させた状態とする。
同時に、モータ306,エアスライドガイド機構320を制御して、噴出孔322,324,326,328からエアを噴出してZステージ304を所定の高さ位置に配置し、その後図8(b)に示す通り、例えば噴出孔322,328のみからエアを噴出させ、Zステージ304をZ軸ガイド302の内壁に一部当接させる。これにより、成形型部50の位置をロックする(位置決めする)とともに、Zステージ304とZ軸ガイド302との間の摩擦力で成形型部50の位置を一定に保持することができる。
(2)その後、レーザー測長器34によって3点以上の高さ測定を行って、その結果から成形型64上面の傾きと成形型64の高さ位置とを算出し、その出力値(角度αのズレ値)に基づき、ピエゾアクチュエータ54を制御して、ガラス基板2の下面と成形型64の上面とを互いに平行にする。
その後、ロック状態を解除し、顕微鏡36を成形型64の直上に配置する。エアスライドガイド機構120,130,230,240の作動を停止させてガラス基板2をその位置でロックし、XYステージ30と定盤20とを密着させた状態とする。
同時に、エアスライドガイド機構320を制御して、図8(b)に示す通り、例えば噴出孔322,328のみからエアを噴出させ、Zステージ304をZ軸ガイド302の内壁に一部当接させる。これにより、成形型部50の位置をロックする(位置決めする)とともに、Zステージ304とZ軸ガイド302との間の摩擦力で成形型部50の位置を一定に保持する。
このようにZ軸ガイド302とZステージ304との当接により、その上に取り付けられる成形型64はZ軸ステージ304に対して常に決まった位置・角度で保持する事が可能となる。その結果、ロックを解除した状態ではZステージ304及び成形型64はスムーズに動作することができると同時に、ロックされた状態では、繰り返し調整時と同じ姿勢での成形動作を行う事が可能となる、というメリットがある。
(3)その後、顕微鏡36で成形型64を検出してその検出結果に基づき成形型64の現実の配置位置を把握し、その現実の配置位置に合わせて、制御装置500において軸座標として予め設定しておいた成形型64の初期位位置の軸座標を変換する。
詳しくは、成形型64の上方から顕微鏡36で少なくとも2点の位置を認識し、その一方の位置を原点と、他方の位置を補正点として認識する。例えば、成形型64に対し事前にアライメントマークを対角に付しておき、一方のアライメントマークを原点と、他方のアライメントマークを補正点として認識する。
なお、本実施形態では顕微鏡36を成形型64の配置位置を検出する位置検出器の一例として使用している。
その後、原点から補正点に向かう座標変換用の直線を算出してその算出した直線と、予め設定していた軸座標と、のズレ(角度θのズレ値)を算出し、そのズレから軸座標を変換する。すなわち、制御装置500において成形型64の平面上の配置位置を軸座標として予め設定しておき、その設定していた軸座標に対して、顕微鏡36で認識して算出した座標変換用の直線とのズレを把握し、図16に示す通り、予め設定していた軸座標(破線部参照)を、当該ズレから算出した軸座標(実線部参照)に変換する。これにより、成形型64とガラス基板2との2次元上の相対位置関係を固定することができ、成形型64に対するガラス基板2の移動を正確におこなうことができる。
なお、成形型部50において成形型64を回動させるθステージ62(図9参照)を設け、制御装置500による上記軸座標の変換に変えて、θステージ62を制御して成形型64を予め設定していた座標軸に対応するように回転移動させてもよい(ずれた軸座標をもとに戻す)。
この状態において、成形型部50を位置制御して、ガラス基板2に対して成形型64を所定位置まで上昇移動させ、成形型64をその所定位置で保持する(インプリント工程S5)。
詳しくは、Z軸移動機構(モータ306)を作動させてシャフト308を上方に伸ばしZステージ304を上方に移動させる。
この場合、モータ306に内蔵されたポテンショメータの出力値に基づきモータ306の作動を制御し、Zステージ304を所定の高さ位置まで移動させる。その結果、樹脂がガラス基板2に押圧されて徐々に広がり、成形型64のキャビティ65に充填される。
このインプリント工程S5においても、減圧機構410を制御して、空間部400を減圧しておく。
減圧状態下で樹脂をガラス基板2に押圧することによって、樹脂内への気泡の巻き込みを防止することができる。また、空間部400を減圧状態としておくので、上部空間部402と下部空間部404との間で差圧が生じず、ガラス基板2の反りや変形も防止することができる。
その後、Zステージ304を設定位置で保持したまま、光源44を制御して、樹脂に対して光照射し樹脂を硬化させる(露光工程S6)。
このとき、減圧機構410を制御して空間部400を減圧状態としておくので、樹脂への酸素阻害を防止でき、樹脂を確実に硬化させることができる。なお、型締め後、成形時に大気圧開放すると共に窒素をパージする構成とすれば、特に酸素に対して硬化阻害性のあるラジカル反応系の紫外線硬化性樹脂の場合に良好に硬化する効果がある。
なお、樹脂が硬化する際に(樹脂の硬化時又はその後に)、Zステージ304が所定の高さ位置で保持されたままであると、樹脂において硬化収縮が生じてもガラス基板2がその収縮に追従せず、樹脂の内部に歪が生じたり、樹脂に対するキャビティ65の面形状の転写が不十分になったりする可能性がある。
そこで、光源44を一定時間点灯させ、樹脂に対して一定量の光を照射したら、成形型部50を圧力制御して、ガラス基板2に対する成形型64の押圧力を所定圧力に保持してもよい。
詳しくは、圧力センサ58の出力値に基づき、ピエゾアクチュエータ54を作動させて成形型64を上方に移動させる。
その後、光源44を消灯させて樹脂に対する光照射を停止する。光照射停止後、モータ306を作動させてシャフト308を下方に縮ませ、Zステージ304を下方に移動する。これによって、硬化後の樹脂をガラス基板2とともに成形型64から離型する(離型工程S7)。
このとき、減圧機構410を制御して、空間部400を減圧状態としておくことによって大気圧がかからないため、離型し易くなる。その結果、成形型64のキャビティ65の数に対応した複数の凸レンズ部4がガラス基板2に形成される。
以後、ディスペンス工程S3から離型工程S7までの処理を1サイクルとしてこのサイクルを所定回数繰り返し、ガラス基板2にさらに複数の凸レンズ部4を順次形成する。
この場合、各サイクルのアライメント工程S4では、既に形成された凸レンズ部4と成形型64の凹部72とが対向し、形成済みの凸レンズ部4の間に成形型64のキャビティ65が対向するように、ガラス基板2を位置合わせする。相対的には、図18に示す通り、成形型64をキャビティ65単位で1つずつずらすように、ガラス基板2を位置合わせする。その結果、図19に示す通り、既に形成された凸レンズ部4の間を順次補填するように、凸レンズ部4が次々に形成される。
なお、上記説明では成形型64の凹部72が1レンズ部分単位おきに形成された例で説明しているが、当該凹部72のピッチ(すなわちキャビティ65のピッチ)をp(mm)と、成形型64の移動ピッチをs(mm)とした場合に、p/s≧2となるように間引き配置するものであれば良い。
また、図19においては、移動方向と移動方向と直交する方向の2次元に配置された複数のキャビティ65を有する成形型64を示しているが、移動方向にのみライン状に配置された複数のキャビティ65を有する成形型64であっても良い。
なお、成形型64の表面には撥水処理がなされており、樹脂の充填量がやや過剰である場合であっても、その過剰な樹脂はガラス基板2の表面に付着して凹部72に垂れ落ちない。既に形成された凸レンズ部4間に次の凸レンズ部4を形成するときにも、既に形成された凸レンズ部4の周辺の非レンズ部6が壁となって、過剰な樹脂は凹部72に垂れ落ちない。
そしてガラス基板2に対し所定数の凸レンズ部4を形成したら、エアスライドガイド機構120,130,230,240,320を作動させ、XYステージ30やZステージ304を所定位置に移動させ、最終的にはXYステージ30から蓋部42を外してガラス基板2を取り出す(取り出し工程S8)。
以上の本実施形態によれば、成形型64の各キャビティ65がP/s≧2を満たすように間引き配置され、ディスペンス工程S3において各キャビティ65に樹脂を滴下するから、各キャビティ65に過不足なく樹脂を充填することができる。そしてアライメント工程S4では、形成済みの凸レンズ部4の間にキャビティ65が対向するようにガラス基板2を位置合わせするから、凸レンズ部4は間引かれた状態でガラス基板上に形成され、その間引かれた領域に新たな凸レンズ部4が形成される。この場合、凸レンズ部4は個々独立に形成されるから、ヒケの発生を防止することができる。以上から、樹脂部8において、非レンズ部6に突起部位が形成されたり、凸レンズ部4に欠損部位が形成されたりするのを防止することができる。
なお、図20に示す通り、成形型64とガラス基板2とがガラス基板2の外周縁部2aで対向配置された場合、ディスペンス工程S3では、ガラス基板2の内側に対向するキャビティ65aにのみ樹脂を滴下し、ガラス基板2の外側又はガラス基板2の外周縁部2aに対向するキャビティ65bには樹脂を滴下しない。
図21に示す通り、ガラス基板2に識別子2b(ガラス基板2の位置合わせ用のアライメントマークやガラス基板2の製造番号など)が付されている場合、アライメント工程S4では、成形型64の凹部72に識別子2bを対向させるようにガラス基板2を位置合わせし、識別子2b上に凸レンズ部4を形成しない。
本実施形態では、ディスペンス工程S3から離型工程S7にかけてガラス基板2の近傍を局所的に減圧状態としたが、上記ステップ&リピート方式,一括方式のいずれにおいても、ウエハレンズ製造装置10(制御装置500を除く。)の全体をチャンバなどの閉じた系に設置し、ガラス基板2の近傍を含むウエハレンズ装置10ごと全体的に減圧状態としてもよい。
また本実施形態では、ウエハレンズ1を製造する例を示したが、本実施形態はウエハレンズ1を製造するためのサブマスターを製造する場合にも適用することができる。サブマスターとは、成形型64を母型として形成される樹脂型であり、基本的にはガラス基板2に凸レンズ部4を形成したのと同様に、ガラス基板2に対し樹脂製の凹凸を形成したものである。
上記実施形態では、インプリント工程S5、露光工程S6において空間部400を減圧したが、例えば、ガラス基板2に形成した連通孔3を無くして、下部空間部404のみを減圧してもよい。
この場合、図14の破線部分に示す通り、ディスペンス工程S3、インプリント工程S5、露光工程S6のうち少なくとも一度、大気圧に開放することが好ましい。
ディスペンス工程S3において減圧状態で樹脂を充填したとき場合、樹脂内への気泡の巻き込みを防止できるが、樹脂に加わる表面張力によって樹脂内に気泡が発生することがある。そのため、減圧状態にした後、一度大気圧に開放すれば、その気泡発生を防止することができ、その結果樹脂のキャビティ65への未充填箇所を無くすことができる。
インプリント工程S5で2つの上部空間部402,下部空間部404をいずれも減圧状態にした場合、上部空間部402,下部空間部404間において差圧が生じないので、樹脂内への気泡の巻き込みを防止できるが、例えば上部空間部402を大気圧とし、下部空間部404を減圧状態とすると、その差圧によってガラス基板2に反りや変形が生じる。そこで、下部空間部404を減圧状態から大気圧に開放した場合、ガラス基板2を平坦に保つことができ、平坦にした状態でインプリントすることができる。
露光工程S6において減圧状態で樹脂を露光した場合は、酸素による樹脂の硬化阻害を防止して樹脂を確実に硬化させることができるが、その後、大気圧に開放すれば、転写性を上げることができる。
さらに上記実施形態では、成形型64から樹脂製の凸レンズ部4を形成する例を示したが、上記実施形態は、成形型64を母型(マスター)として樹脂製の型(サブマスター)を形成する場合にも適用可能である。
1 ウエハレンズ
2 ガラス基板
2a 外周縁部
2b 識別子
3 連通孔
4 凸レンズ部
6 非レンズ部
8 樹脂部
10 ウエハレンズ製造装置
20 定盤
30 XYステージ
31 突条部
32 ディスペンサ
33 針部
34 レーザー測長器
36 顕微鏡
38 連通孔
40 貫通孔
42 蓋部
44 光源
50 成形型部
52 第1の支持台
54 ピエゾアクチュエータ
56 第2の支持台
58 圧力センサ
60 第3の支持台
62 θステージ
64 成形型
65 キャビティ
66 ネジ
68 板バネ
70 ネジ
72 凹部
100 X軸移動機構
102 X軸ガイド
110 リニアモータ
112 固定子
114 可動子
116 スケール
118 センサ
120 エアスライドガイド機構
122 噴出孔
130 エアスライドガイド機構
132,136 噴出孔
134 吸引孔
200 Y軸移動機構
202 Y軸ガイド202
204,206 端部
210 Y軸移動体
212,214 フック部
220 リニアモータ
222 固定子
224 可動子
226 スケール
230 エアスライドガイド機構
232,234,236 噴出孔
240 エアスライドガイド機構
242,244,246 噴出孔
300 Z軸移動機構
302 Z軸ガイド
304 Zステージ
306 モータ
308 シャフト
310 隙間
320 エアスライドガイド機構
322,324,326,328 噴出孔
330 シーリング部材
400 空間部
402 上部空間部
404 下部空間部
406 空間部
410 減圧機構
500 制御装置
600 成形型
602 キャビティ
610 ガラス基板
612 レンズ部
614 突起部位
616 欠損部位

Claims (9)

  1. ガラス基板に光硬化性樹脂製のレンズ部を形成したウエハレンズを製造するためのウエハレンズ製造装置において、
    前記ガラス基板を保持しながら平面移動するステージと、
    複数のキャビティを有する成形型と、
    前記成形型を前記ステージに保持される前記ガラス基板に向けて昇降移動させる移動機構と、
    光を照射する光源と、
    前記ステージと前記移動機構と前記光源とを制御する制御装置と、
    を有し、
    前記成形型の前記ガラス基板における第1位置で前記成形型の複数のキャビティ又は前記ガラス基板に光硬化性樹脂を滴下、前記成形型と前記ガラス基板との一方を他方に押圧、前記ガラス基板を介した光照射による前記光硬化性樹脂の硬化、硬化した光硬化性樹脂からの前記成形型の離型を1サイクルとして行い、離型工程後に前記ガラス基板または前記成形型の一方を他方に対して移動させ、第2位置において当該サイクルを行ってレンズ成形を行う際、前記成形型内のキャビティの前記成形型の移動方向におけるキャビティピッチをp(mm)、前記第1位置から前記第2位置への移動ピッチをs(mm)とした時、p/s≧2となるように前記成形を行うことを特徴とするウエハレンズ製造装置。
  2. 複数のキャビティを有し各キャビティが間引かれた状態で配置された成形型の各キャビティに光硬化性樹脂を滴下するディスペンス工程と、
    前記成形型とガラス基板との位置を調整するアライメント工程と、
    前記成形型と前記ガラス基板との一方を他方に押圧するインプリント工程と、
    光を照射して前記光硬化性樹脂を硬化させる硬化工程と、
    前記ガラス基板を前記成形型から離型する離型工程とを備え、
    ディスペンス工程から離型工程までの処理を1サイクルとして繰り返し、前記ガラス基板に光硬化性樹脂製のレンズ部を順次形成するウエハレンズの製造方法において、
    繰り返される各サイクルにおいては、前記アライメント工程では、前記成形型を前のサイクルにおける第1位置から今回のサイクルにおける第2位置にキャビティ単位で移動させて形成済みの前記レンズ部の間に前記成形型のキャビティを配置し、前記硬化工程では、前記ガラス基板を介して光を照射し前記光硬化性樹脂を硬化させ、既に形成された前記レンズ部の間を順次補填するように前記レンズ部を形成することを特徴とするウエハレンズの製造方法。
  3. 前記成形型の前記ガラス基板における第1位置で前記1サイクルを行い、離型工程後に前記ガラス基板または前記成形型の一方を他方に対して移動させ、第2位置において次の前記1サイクルを行ってレンズ成形を行う際、前記成形型内のキャビティの前記成形型の移動方向におけるキャビティピッチをp(mm)、前記第1位置から前記第2位置への移動ピッチをs(mm)とした時、移動ピッチがp/s≧2となるように前記成形を行う請求項2に記載のウエハレンズの製造方法。
  4. 前記成形型には、隣り合うキャビティ間に、前記キャビティを埋没可能な深さを有する凹部が形成されている請求項2に記載のウエハレンズの製造方法。
  5. 前記複数のキャビティは、千鳥状に配置されている請求項2〜4のいずれか一項に記載のウエハレンズの製造方法。
  6. 前記成形型と前記ガラス基板とが前記ガラス基板の外周縁部で対向配置された場合、前記ディスペンス工程では、前記ガラス基板の内側に対向するキャビティにのみ前記光硬化性樹脂を滴下する請求項2に記載のウエハレンズの製造方法。
  7. 複数のキャビティを有し各キャビティが間引かれた状態で配置された成形型の各キャビティに光硬化性樹脂を滴下するディスペンス工程と、
    前記成形型とガラス基板との位置を調整するアライメント工程と、
    前記成形型と前記ガラス基板との一方を他方に押圧するインプリント工程と、
    光を照射して前記光硬化性樹脂を硬化させる硬化工程と、
    前記ガラス基板を前記成形型から離型する離型工程とを備え、
    ディスペンス工程から離型工程までの処理を1サイクルとして繰り返し、前記ガラス基板にレンズを成形するための光硬化性樹脂製の凹凸を順次形成するウエハレンズ製造用樹脂型の製造方法において、
    繰り返される各サイクルにおいては、前記アライメント工程では、前記成形型を前のサイクルにおける第1位置から今回のサイクルにおける第2位置にキャビティ単位で移動させて形成済みの前記光硬化性樹脂製の凹凸の間に前記成形型のキャビティを配置し、前記硬化工程では、前記ガラス基板を介して光を照射して前記光硬化性樹脂を硬化させ、既に形成された前記光硬化性樹脂製の凹凸の間を順次補填するように前記光硬化性樹脂製の凹凸を形成することを特徴とするウエハレンズ製造用樹脂型の製造方法。
  8. 前記成形型の前記ガラス基板における第1位置で前記1サイクルを行い、離型工程後に前記ガラス基板または前記成形型の一方を他方に対して移動させ、第2位置において次の前記1サイクルを行って凹凸成形を行う際、前記成形型内のキャビティの前記成形型の移動方向におけるキャビティピッチをp(mm)、前記第1位置から前記第2位置への移動ピッチをs(mm)とした時、移動ピッチがp/s≧2となるように前記成形を行う請求項7に記載のウエハレンズ製造用樹脂型の製造方法。
  9. 前記樹脂型は、ウエハレンズを製造するためのサブマスターである請求項7または8に記載のウエハレンズ製造用樹脂型の製造方法。
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