JP5674438B2 - 情報処理装置 - Google Patents
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Description
バーコードの読み取りは、一般的に、商品に付されたバーコードに向けて光を照射し、その反射光を受光することにより行われ、読み取ったバーコードの情報が、所定の規格に一致したデータであるか否かの照合が行われる。その照合が成功した場合、そのバーコードに含まれている情報(たとえば商品コード,商品名など)が取得され、記憶される。
このようにバーコードの読み取りがうまくできない場合は、POS端末の操作者が、商品コードや商品の情報を、キーボードやタッチパネルを用いて直接入力していた。
たとえば、特許文献1では、バーコードが読み取れない場合、POS端末において、一覧表示キーを操作することにより、規格外バーコードに対応する商品情報の一覧表示をさせ、この一覧表示された商品情報の中から、現在読み取れないでいる商品の商品情報を店員に選択させ、その選択された商品情報を、バーコード入力しようとしていた商品の商品情報とみなして処理を続行するPOS端末が提案されている。
また、バーコード自体を改善したとしても、その改善に時間とコストがかかり、全く新規のバーコードに置換したとすると既存のバーコードが読めなくなるので、既存のバーコードの読取との互換性等にも配慮する必要があった。
さらに、読み取り判定のロジックを変更するためには、相当の時間とコストがかかり、さらに判定基準を変更することにより誤読が生じることもあり得るので、これは容易な対応策ではない。
これによれば、正規データでないと判定された光学データと入力されたコード情報とを対応づけて、1つの補正データとして追加記憶するので、将来のバーコードの読取において、その読取精度を向上させることができる。
ここで、前記第1の光学データと第2の光学データは、前記読取部によって読み取られたバーコードを構成する画像パターン情報から生成された数値データである。
これによれば、読取装置から送信されてきた正規データでないと判定された第1の光学データと対応づけることが可能な正規コード情報が、サーバに記憶された補正データの中にあれば、その正規コード情報を、読み取られたバーコードに含まれるコード情報と判断するので、読み取りが困難なバーコード等の読取時間の短縮と、操作者の操作負担を軽減することができる。
<この発明の情報処理システムの構成>
図1に、この発明の情報処理システムの一実施例の構成ブロック図を示す。
図1では、情報処理システムが、読取装置10と、サーバ30とから構成されるものを示す。
読取装置10は、バーコード1を読み取るための装置であり、一般的に店舗で使用されているPOS端末に相当する。
サーバ30は、ネットワーク5を介して、複数の読取装置10と接続され、読取装置から送られてくる受信データと、商品情報と、バーコード情報と、この発明で用いる補正データ43などを格納し、読取装置で読み取れなかったバーコードの照合を行う装置である。
たとえば、読取装置10と、サーバ30とが同一店舗内にある場合は、LANを用いればよい。
サーバ30が、多数の店舗の読取装置を管理しているような場合は、ネットワークとしては、インターネットなどのWANや専用回線を用いてもよい。
以下の実施例では、上記した第1の光学データは、図1などの読取装置10で読み取られたバーコードから生成された光学データ21に相当する。
また、上記した第2の光学データは、図1などに示した補正データ43の一部分として記憶されている光学データ43aに相当する。
また、上記した第1の通信部は、図1の読取装置の通信部14に対応し、第2の通信部は、図1のサーバの通信部31に対応する。
この発明の読取装置10は、図1に示すように、主として、入力部11,解析部12,読取部13,通信部14,表示部15,読取記憶部20とを備えている。
入力部11は、操作者が、指示入力や,データ入力をする部分であり、キーボード,タッチパネル,マウスなどのあらゆる入力デバイスを用いることができる。
入力部11によって、たとえば、バーコードの読取開始を意味するキー入力、バーコードに含まれるコード情報の入力などが行われる。
また、読取部13によって生成された光学データが、バーコードの所定の規格に適合したもの(正規データ)かどうかの判定は、その規格について予め定められた規格判定情報23に基づいて行われ、光学データ21が、規格判定情報23の基準に一致するものであるとき、その光学データを正規データであると判定する。また、読み取られたデータの内容も解析され、バーコードに含まれている商品コードなどを取得する。
制御プログラムは、図示しないRAM,ROMなどの記憶素子の他に、ハードディスク等の記憶装置や記憶媒体に記憶される。また、制御プログラムは、FD,CD−ROM,DVDなどの記憶媒体に格納されて提供してもよく、あるいは、ネットワークを介して、外部のサーバ等からダウンロードすることにより提供してもよい。
スキャナとしては、特に限定するものではなく、POS端末等で従来から用いられているものを使用すればよい。
読み取られたバーコードのデータは、光学データ21として読取記憶部20に記憶される。この記憶された光学データ21が、第1の光学データに相当する。
サーバ30と通信ができるように予め定められた通信規格に基づいて情報通信ができればよい。
この発明では、たとえば、読み取ったバーコードを解析した後の商品情報(商品コードや商品名など)、読取結果の成否、読み取れなかった場合にコード情報の入力を要求する旨の表示、サーバでの照合結果などを表示するものである。
光学データ21は、読取部13によって読み取られたバーコードを構成する画像パターン情報から生成された数値データであり、商品コードや商品名などの情報を含むデータである。
入力されたコード情報22は、入力部11を用いて、操作者が自ら入力した情報であり、たとえば商品コードである。特に、この発明では、バーコードの読み取りに失敗した場合に、本来バーコードから読み取るべき商品コード等を操作者が直接入力した情報である。
バーコードは、一般的に、一定の幅をもった黒色の線分部分と、一定の幅を持ったスペース部分とから構成されるが、所定の規格で定められたその黒色部分の幅とスペース部分の幅の組合せからなるいくつかのパターンから構成される。規格判定情報23は、このような複数個の基準となるパターンからなるものである。
読み取られた光学データの黒色部分とスペース部分の組合せが、この規格判定情報23に記憶されたパターンと合致するものであれば、読み取られた光学データは正規のバーコードと認識され、さらにその光学データの黒色部分とスペース部分の並びから、バーコードに含まれている情報(商品コード等)が取得される。
サーバ30は、図1に示すように、主として、通信部31,データ照合部32,登録部34,照合記憶部33とを備える。
通信部31は、ネットワーク5と通信を行う部分であり、読取装置10の通信部14と同一の機能を有するものである。
データ照合部32は、主として、読取装置10から送られてきた光学データ41と、予め照合記憶部33に格納されている補正データ43との照合を行う部分である。
また、補正データを検索するとき、光学データ41と補正データの光学データ43aとを比較するが、データ照合部32は、光学データ41と、補正データに含まれる光学データ43aとの一致の程度を示す近接度を算出し、この補正データの光学データ43aの中に、算出された近接度が所定値以上のものが検出されたとき、その検出された光学データ43aを、光学データ41と一致可能であると判断する。
また、補正データ43の光学データ43aは、過去に読み取りに失敗したことのあるデータであり、解析部12によって正規データでないと判定された光学データ21である。たとえば、難読バーコードや、規格外バーコードに対応する光学データが含まれる。
後述するように、特に、解析部12によって、読み取られたバーコードから生成された光学データ21が正規データでないと判定された場合に、読取装置10から送信されてくる光学データ41とコード情報42とを対応づけて、1つの補正データ43として照合記憶部33に追加記憶させる。補正データ43に記憶されるコード情報を、正規コード情報43bと呼ぶことにする。
また、読取装置10から送信されてくるコード情報42は、読み取られたバーコードのコード情報であるが、入力部11によって入力されたコード情報22に相当する。
照合記憶部33としては、RAM,ROMなどの記憶素子の他、ハードディスクなどの記憶装置やその他の記憶媒体が用いられる。
光学データ41は、読取装置10の読取部13によって読み取られたバーコードの光学データ21に相当する。
また、この発明では、特に、読取部13によって読み取られた光学データ21のうち、解析部12の解析の結果、正規のバーコードに一致するものとは判定されず、読取に失敗した光学データが、受信した光学データ41に相当する。
たとえば、ある商品に付されたバーコードBAR1に、その商品コードを示すコード情報Aが含まれており、そのバーコードBAR1が正しく読み取られたとすると正規の光学データaが取得されるものとする。
この場合において、このバーコードBAR1の読み取りをした場合に、読み取りに成功したとすると、正規の光学データaと同一の光学データ21が取得され、この光学データ21を解析することによりコード情報Aが抽出される。
このとき、操作者は、バーコードBAR1の読み取りができないので、そのバーコードBAR1が正しく読み取られたときに抽出されるべきコード情報Aを、キーボード等を用いて直接入力する。
この入力されたコード情報A(22)は、実際に取得された光学データb(21)と対応づけられて、サーバ30へ送信される。この送信は、後述するデータ登録依頼送信に相当する。
すなわち、読取部13によってバーコードの読み取りに失敗したときに読み取られた光学データ21と、操作者によって入力されたコード情報22とが、サーバ30へ送信される。
この場合、送信された光学データ21が受信データ40の光学データ41であり、送信されたコード情報22が受信データ40のコード情報42に相当する。
ここで、データ登録依頼送信によって送信されてきた光学データ41とコード情報42とが、それぞれ1つの補正データ43の中の光学データ43aと正規コード情報43bとして記憶される。
受信した光学データ41と照合されるデータが、補正データ43の光学データ43aである。
また、正規コード情報43bは、バーコードの規格に基づいて定められた形式を持つコード情報であり、たとえば、JANコードやQRコードのような情報である。
この場合、多数の読取装置10がネットワークに接続され、各読取装置10から光学データ等がサーバ30へ送信される。
また、サーバ30では、各読取装置10から送信されてくる光学データの照合処理が行われ、さらに各読取装置10からのデータ登録依頼によって受信されたデータ40から、補正データ43が生成され記憶される。
<この発明の他の実施形態の構成の説明>
図2に、1つの情報処理装置によって、この発明の機能を実現できる構成を示す。
図2は、この発明の読取装置10の一実施例の構成ブロック図を示している。
この読取装置10は、パソコン,POS端末など、現在利用されているあらゆる情報処理装置によって実現できる。
図2の読取装置10は、図1の読取装置10の構成ブロックのうち、入力部11,解析部12,読取部13,表示部15,読取記憶部20を含み、さらに図1のサーバ30に備えられていたデータ照合部32と、登録部34と、照合記憶部33とを備える。
言いかえれば、図2の読取装置10は、図1の構成のうち、ネットワークに接続するための通信部(14,31)を除いた構成を持つものであり、独立した1台の装置のみで、バーコードの読取処理と照合処理を行うものである。
このように、1台の読取装置10を構成すれば、この読取装置10がネットワークに接続する環境にない場合でも、図1と同様にバーコード読取処理の時間短縮と、読取精度の向上が可能となる。
このシステムは、図1に示したサーバ30と、図2に示したような読取装置とを備えたシステムである。
したがって、データ照合部と登録部は、読取装置10と、サーバ30のどちらにも備えられている。ただし、読取装置10は、図1のように、データ照合部16および登録部17を有さないものであってもよい。
また、図1の読取装置10と、図2の読取装置10とが、混在して、ネットワークに接続されていてもよい。
この補正データ24は、その読取装置10において、将来読み取りに失敗した光学データがあった場合に、データ照合部16がその光学データの照合を行うときに用いられる。
もし、読取装置10がネットワークに接続できないような状態の場合でも、その読取装置10そのものだけで、自己の補正データ24を用いて照合処理を行うことができる。
これによれば、ある読取装置10に記憶されていた補正データ24が、他の読取装置10の照合処理でも用いることができるようになるので、バーコードの読取精度の向上を図ることができる。
このように、サーバ30のみで補正データを集中管理するのではなく、他の読取装置相互間でそれぞれの補正データを用いた照合処理をすることにより、より効率的なバーコード読取処理をすることができる場合もある。
以下に、この発明で行われるバーコードの読取処理と照合処理の一実施例について説明する。ここでは、図1の構成における処理を示す。
図3に、この発明の読取装置で行われる読取処理の一実施例のフローチャートを示す。
図3において、まず、ステップS1において、読取開始を意味する入力があったか否か、チェックする。
たとえば、キーボードの中に、読取開始を意味する専用キーがある場合、そのキーが入力されたかどうかをチェックする。
その入力がなければ、ステップS1をループし、その入力があれば、ステップS2へ進む。
ここでは、読取回数を示す変数Nと、照合回数を示す変数Mを、どちらもゼロに初期化する。
また、読取回数Nの最大値(Nmax)を、100に設定し、照合回数Mの最大値(Mmax)を、10に設定する。
読取回数Nは、同一のバーコードを連続的に読み取った回数を意味する。
一般に、操作者の読取操作等が原因で、一回の読取処理によって正常に読み取られる場合は少なく、何度か読取処理を繰り返すことにより読取が成功する場合が多い。
そこで、連続して読み取りに失敗した後読取処理を終了するための最大読取回数Nmaxを設定する。ここでは、Nmaxを100に設定するが、これに限るものではない。
照合に関しても、バーコードの読取と同様に一回の照合処理で成功するとは限らないので、精度を向上させるために、何度か繰り返すことが好ましい。
そこで、照合回数とともに、サーバに対して照合を要求する最大照合回数Mmaxも設定する。ここでは、Mmaxを10に設定するが、これに限るものではない。
ここでは、解析部12が、読取部13に対して一定時間光を出射させる指示を出す。
また、フォトダイオードによって検出された反射光を取得し、反射光の明暗の変化を解析する。具体的には、ステップS4,S5,S6の処理をすることにより、光学データ21を取得し、正しくバーコードが読み取られたか否かを判定する。
ステップS4において、検出された反射光の明暗の変化パターンからバーコードの先頭を示すスタートビットを検出する。スタートビットを検出できなかった場合は、再度ステップS3へ戻り、光を出射して、同様にスタートビットを探す。
ステップS5において、スタートビットに続く部分のバーコードのデータを取得して光学データを生成し、読取記憶部20に記憶する。
これが読み取った光学データ21であり、正規のコード情報に変換可能な光学データもあれば、正規のコード情報に変換できない光学データもある。
ここで、バーコードは、一般的に、黒色の線分である「バー」部分と、バーのない「スペース」部分の繰り返しから構成されるが、光学データとは、スタートビットに続いて明暗の情報として検出された「バー」と「スペース」の幅と、その繰り返しパターンとを数値化したデータである。光学データは、スキャン反射率波形とよばれ、連続的な明暗情報で読み取られる。
光学データ21が、規格判定情報23に含まれるバーコード規格に対応したものであると認識された場合、その光学データの数値化データから、バーコードに含まれていたコード情報を生成する。この場合のコード情報は、正規のコード情報である。
生成されたコード情報は、その後の売上処理などで使用するため、記憶部20に記憶される。
このように、正規コード情報が生成できた場合は、バーコードの読取に成功したことになる。
一方、上記解析処理により、読み取った光学データに一致可能な情報が、規格判定情報23の中にない場合、あるいはチェックサムの照合でエラーとなったような場合は、バーコードの読取に失敗したことになる。
成功した場合はステップS8へ進み、失敗した場合はステップS9へ進む。
ステップS8において、読み取りに成功した場合に実行すべき処理(成功時処理)を実行して、このフローの処理を終了する。
ここで、成功時処理とは、たとえば、生成されたコード情報から購入された商品情報を取得し、その商品の商品名や売上金額等を算出して売上伝票やレシートを発行する処理を行うことを意味する。
ステップS10において、現在の読取回数Nが、最大読取回数Nmax(=100)よりも大きくなったか否かチェックする。
N>Nmaxの場合は、ステップS11へ進み、そうでない場合は、再度バーコードの読取処理を実行するためにステップS3へ戻る。
N>Nmax(=100)の場合は、すでに100回連続してバーコードの読み取りに失敗したことを示しており、ここで一旦読取処理を中断して、サーバ30にデータ照合を要求するために、以下の処理(ステップS11〜S14)を実行する。
ここで、データ照合の要求とは、サーバ30に格納されている補正データ43の中に、読み取りに失敗した光学データ21と一致可能なものが存在するか否かを問い合わせることを意味する。
この照合処理が成功した場合、補正データ43の中に、受信した光学データ41と一致可能な光学データ43aが存在し、過去にも、同じように読取に失敗した光学データ21がサーバ30に送信されてきたことを意味する。
このとき、一致可能な光学データ43aと対応づけて記憶されていた正規コード情報43bが読み出され、照合に成功したことを示す照合結果情報とともに、この正規コード情報43bが、ステップS11でデータ照合要求を送信してきた読取装置10に送信される。
一方、サーバにおいて照合に失敗した場合、すなわち一致可能な光学データ43aが存在しなかった場合は、失敗したことを示す照合結果情報を、読取装置10に送信する。
ステップS13において照合結果情報の内容を確認し、バーコードの照合に成功したか否か、チェックする。
照合に成功した場合は、ステップS14へ進み、失敗した場合はステップS15へ進む。
ステップS14において、照合に成功したので、所定の照合成功時処理を実行し、このフローを終了する。
ここでは、たとえば、照合結果とともに送信されてきた正規コード情報43bを、読み取りに失敗したバーコードのコード情報とみなして、以後の売上処理等を実行する。
ステップS16において、現在の照合回数Mが、最大照合回数Mmax(=10)よりも大きいか否か、チェックする。
M>Mmaxの場合、ステップS17へ進み、そうでない場合、再度読取処理をするために、ステップS3へ戻る。
M>Mmax(=10)の場合は、今読み取ろうとしているバーコードについて、すでに10回連続してサーバでの照合処理に失敗していることを意味する。
この場合、これ以上バーコードの読取および照合を続けてもバーコードの読取に成功することはないと判断し、操作者にはじめて今読み取ろうとしているバーコードのコード情報を、キーボード等を用いて直接入力することを要求する。
すなわち、ステップS17において、表示部15に、コード情報の入力を要求するための表示を行う。
表示内容は、操作者がコード情報の入力が必要であることを理解できるものであれば何でもよく、また、入力が必要なことを操作者に注意喚起するために、警告音や音声メッセージの出力や点滅表示をしてもよい。
ステップS18において、操作者により、コード情報が入力されるのを待つ。
コード情報が入力された場合、ステップS19へ進む。
入力されたコード情報22は、読取記憶部20に記憶される。
この入力されたコード情報22は、後に、サーバ30において登録される補正データ43の正規コード情報43bとなるものである。
ここでは、入力されたコード情報22と、すでに記憶されている光学データ21とを含むデータ登録依頼情報が、サーバ30に送信される。
サーバ30では、後述するように、このデータ登録依頼情報を受信すると、受信データ40に含まれる光学データ41と、コード情報42とを、新たな補正データ43として記憶する。
入力受理時処理としては、たとえば、入力されたコード情報22そのものを、読み取りに失敗したバーコードのコード情報とみなして、以後の売上処理等を実行する。
以上が、読取装置10における詳細な処理の一実施例である。
あるいは、サーバのデータ照合部32によって算出された近接度も、照合結果情報に含めて送信し、一応バーコードの照合に成功したと判断できる基準を満たしているものの、近接度がそれほど高くない場合に、照合結果と近接度の表示をして、操作者の確認をしてもらうようにしてもよい。これによれば、操作者の確認負担がやや増加するが、より確実にバーコードの読取が可能となる。
ステップS31において、まずサーバの通信部31が、読取装置10から何らかのデータが受信されるか否か、チェックする。
何らかのデータが受信された場合、ステップS32へ進み、そうでない場合、ステップS31をループする。
ステップS32において、その受信データが、データ登録依頼情報か否かチェックする。
データ登録依頼情報であった場合、ステップS33へ進み、そうでない場合ステップS34へ進む。
ここで、そうでない場合とは、ステップS11のデータ照合要求を受信した場合であるものとする。ただし、設計仕様により、この他のデータの受信をしてもよい。
すなわち、ステップS19のデータ登録依頼の送信によってサーバへ送られてきたコード情報42と、光学データ41とを、新たな補正データ43として、照合記憶部33に記憶させる。
ここで、コード情報42は、入力されたコード情報22に相当し、正規コード情報43bとして記憶され、光学データ41は、そのまま光学データ43aとして記憶される。
これにより、記憶された新たな補正データ43は、将来、任意の読取装置10からデータ照合要求があった場合に、光学データの照合処理に用いられる。
ステップS33の後、ステップS31へ戻り、以後、上記のような処理を繰り返す。
受信したデータ照合要求は、ステップS11で送信されたものであり、上記したように、読み取りに失敗した光学データ41が含まれる。
ここでは、補正データ43を検索し、受信した光学データ41と一致可能な光学データ43aが補正データ43の中にないかチェックする。具体的には、近接度を算出し、両光学データの一致の程度をチェックする。
ここで、2つの光学データ(41,43a)が完全に一致する場合もあるが、完全に一致するものではないがほとんど一致しているとみなしてもよい程、近接度が高い場合がある。近接度とは、受信した光学データ41と、補正データ43の中の1つの光学データ43aとの一致の程度を示すものであり、たとえば、スキャナ反射率波形状態で差分を比較するか、一旦、シンボルパラメータを計算し、各バーとスペースの幅と補正データ(43a)を比較することで測定する。
この所定の基準を満たさない場合は、一致しないと判断し、補正データ43の中の別の光学データ43aとの照合を行う。
ステップS35において、上記照合処理によって、補正データ43の中に、受信した光学データ41と一致する光学データ43aがあったか否か判断する。
一致する光学データ43aがあった場合、すなわち照合に成功した場合は、ステップS36に進み、照合に成功したことを示す照合結果を、照合要求をしてきた読取装置10に送信する。
このとき、送信する照合結果には、一致する光学データ43aと対応づけて記憶されている正規コード情報43bを含める。
なお、ステップS34の照合処理で用いる近接度の所定の基準は、予め一意的に設定しておいてもよいが、実際の運用状況、たとえばバーコードの読取精度などの状況に基づいて、操作者が設定変更できるようにしてもよい。また、近接度の高い物から順に候補を表示するような使用方法も可能である。
5 ネットワーク
10 読取装置
11 入力部
12 解析部
13 読取部
14 通信部
15 表示部
16 データ照合部
17 登録部
20 読取記憶部
21 光学データ
22 入力されたコード情報
23 規格判定情報
30 サーバ
31 通信部
32 データ照合部
33 総合記憶部
34 登録部
40 受信データ
41 光学データ
42 コード情報
43 補正データ
43a 光学データ
43b 正規コード情報
Claims (6)
- バーコードを読み取り、第1の光学データを生成する読取部と、
前記第1の光学データを解析し、前記第1の光学データが所定のバーコード規格に対応する正規データであるか否かを判定する解析部と、
過去に読み取られた1または複数のバーコードから生成された第2の光学データと、前記第2の光学データに対応づけられた正規コード情報とからなる補正データを記憶した照合記憶部と、
前記解析部によって、読み取られたバーコードから生成された前記第1の光学データが正規データでないと判定された場合、
前記照合記憶部に記憶された補正データを検索し、前記補正データの中に、前記第1の光学データに一致可能な第2の光学データが検出されたとき、その第2の光学データに対応づけられた正規コード情報を読み出し、前記読み取られたバーコードに含まれるコード情報が、前記読み出された正規コード情報であると判断するデータ照合部とを備え、
ネットワークに接続された他の複数の情報処理装置との間で、自己の照合記憶部に記憶された補正データを互いに交換し、前記データ照合部が、前記交換された補正データを用いて照合処理をすることを特徴とする情報処理装置。 - 前記第1の光学データと、前記第1の光学データが正規データであるか否かを判定するための基準を示した規格判定情報とを記憶する読取記憶部をさらに備え、前記解析部は、前記第1の光学データが前記規格判定情報の基準に一致するものであるとき、その第1の光学データを正規データであると判定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
- バーコードに含まれるコード情報を入力する入力部と、
前記解析部によって、読み取られたバーコードから生成された前記第1の光学データが正規データでないと判定された場合に、前記入力部によって、前記読み取られたバーコードのコード情報を入力させ、入力されたコード情報と、前記第1の光学データとを対応づけて1つの補正データとして、前記照合記憶部に追加記憶させる登録部とをさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。 - 前記データ照合部は、前記第1の光学データと前記補正データに含まれる第2の光学データとの一致の程度を示す近接度を算出し、前記第2の光学データの中に、前記算出された近接度が所定値以上のものが検出されたとき、その検出された第2の光学データを前記第1の光学データと一致可能であると判断することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の情報処理装置。
- 前記照合記憶部に記憶された第2の光学データは、前記解析部によって正規データでないと判定された前記第1の光学データであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の情報処理装置。
- 前記第1の光学データおよび第2の光学データは、前記読取部によって読み取られたバーコードを構成する画像パターン情報から生成された数値データであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の情報処理装置。
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