JP5672839B2 - 量子化装置及び閾値マトリクス生成方法 - Google Patents
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Description
ディザ処理において各画素の画素値との比較に用いられる閾値は、所定の画素数に対応するマトリクスデータとして予め用意されている。以下、当該所定の画素数に対応するマトリクスデータを「閾値マトリクス」と記載する。
閾値マトリクスは、一般的に、ディザ処理を施される多階調画像の縦横画素数よりも小さな画素数に対応する。ディザ処理では、ディザ処理を施される多階調画像に対して閾値マトリクスをタイル状に繰り返し適用することで閾値マトリクスよりも大きな画像サイズの多階調画像を量子化する。
図36に示す閾値マトリクス生成処理のイメージ図と、図37に示すフローチャートと、を用いて、Stacking Constraint条件下での閾値マトリクス生成方法について説明する。ここでは、CPU、RAM、ROM等を有するコンピュータによるソフトウェア処理で閾値マトリクスを生成する場合を例示する。
次に、CPUは、予め用意された空間フィルタを必要なドット数が追加された入力ドットパターンに対して適用する(ステップS202)。次に、CPUは、空間フィルタを適用されたドットパターンを参照し、入力ドットパターン101に追加されたドット位置の再配置を行う(ステップS203)。そして、CPUは、ステップS203による追加ドットの再配置前後の各パターンの評価値をそれぞれ算出し、算出された二の評価値を比較し(ステップS204)、再配置後のドットパターンの評価値が再配置前のドットパターンの評価値以上であるか否かを判定する(ステップS205)。つまり、CPUは、ステップS204で算出した評価値がドットの再配置によって減少しなかったかどうかを判定する。再配置後のドットパターンの評価値の方が再配置前のドットパターンの評価値以上である場合(ステップS205:YES)、ステップS203で最後の再配置を行う直前の出力パターン103に基づいて入力ドットパターン101の次の階調値のドットパターン102を作成し(ステップS206)、処理を終了する。ステップS205において、再配置後のドットパターンの評価値の方が再配置前のドットパターンの評価値未満の場合(ステップS205:NO)、ステップS202の処理に戻る。この処理を繰り返すことで各ドット率でのドットパターンを作成し閾値マトリクスを得る。
以下、図36及び図37を用いて説明したStacking Constraint条件下での閾値マトリクス生成方法を「空間フィルタ法」と記載する。
図38(A)に示すように、記録メディア(例えば用紙P)に対して着弾したインク(インクP1)が当該記録メディアに浸透しきっていない状態で、先に着弾したインクP1に隣接するように新たなインク(インクP2)が着弾すると、インクP1とインクP2とが互いに引き寄せられるように移動する。このとき、図38(B)に示すように、後に着弾した新たなインクP2が、インクP1に対してより大きく引き寄せられる。このように、着弾したインク同士が引き合うように移動することによって、各インクが本来浸透すべき位置からずれた位置へ移動する位置ずれを生じる。
図39(A)、図39(B)を用いて、ドットの位置ずれが生じさせる粒状感の悪化について説明する。
図39(A)に示すドット配置を行うことを想定した印刷画像を構成するドットが位置ずれを生じた場合、例えば図39(B)に示す印刷画像となる。図39(B)に示す印刷画像の各ドットは、ドットの位置ずれを生じたことによって複数のドットが連結した楕円状を示す。このため、想定したドット配置の場合に生じる各ドット間の隙間の一部が塗りつぶされ、印刷画像の粒状感が悪化する。
所定の画素領域において第1の階調値に対応する所定のドット数を有する第一のドットパターンに基づいて前記第一のドットパターンのドット数を増加又は減少させて前記第1の階調値とは異なる第2の階調値に対応する所定のドット数を有する第二のドットパターンを生成する新ドットパターン生成工程と、前記第二のドットパターンに含まれるドットを再配置した第三のドットパターンを得る再配置工程と、所望のドット数のドットパターンを得るまで前記第三のドットパターンを前記第一のドットパターンとして前記新ドットパターン生成工程及び前記再配置工程を繰り返す繰り返し工程と、を有し、前記再配置工程は、前記第二のドットパターンに所定の空間フィルタを適用したパターンに対して所望の空間周波数分布に対応するドットパターンを実現するための誤差に基づくドットパターン評価値を前記閾値マトリクス内の各位置に対応させて算出するドットパターン評価値算出工程と、前記ドットパターン評価値に基づいて、ドットの再配置において新たにドットを配置する位置及びドットを削除する位置を決定するドット再配置位置決定工程と、前記ドット再配置位置決定工程により決定された新たにドットを配置する位置及びドットを削除する位置に基づいて前記第三のドットパターンのドットを再配置する再配置パターン生成工程と、再配置された前記第三のドットパターンに対するドット分散性評価値を算出するドット分散性評価値算出工程と、再配置された前記第三のドットパターンのドット分散性評価値に基づいて前記ドットパターン評価値算出工程、前記ドット再配置位置決定工程、前記再配置パターン生成工程及び前記ドット分散性評価値算出工程を繰り返すか否かを判定する再配置繰り返し判定工程と、前記再配置繰り返し判定工程において繰り返すと判定された場合、再配置された前記第三のドットパターンを前記第二のパターンとする工程と、を有し、前記ドット再配置位置決定工程は、前記搬送方向と前記第一方向とが一致するように前記画像データに対して適用された場合に、前記ドット数が第1の階調値範囲内である前記第二のドットパターンにおいて、ドットが配置されない画素が連続して並ぶ方向が前記第二方向にのみ形成されるドット配置となるようにドットの位置を決定する事を特徴とする。
取得部201は、量子化処理を施す対象となる画像データを取得して量子化処理部203へ入力する。
記憶部202は、閾値マトリクスを記憶する。
本実施形態の閾値マトリクスは、所定の画素領域(例えば256×256[画素])に対応する各画素に閾値が設定されたデータである。各画素の閾値は、画像データを構成する画素領域のうち、当該所定の画素領域に対応する画素領域の各画素についてドット形成を行うか否かを判定するための閾値である。
具体的には、量子化処理部203は、取得部201から画像データが入力されると、記憶部202から閾値マトリクスを読み出す。次に、量子化処理部203は、画像データの画素領域のうち所定の画素領域(例えば256×256[画素])の範囲の各画素の画素値と、閾値マトリクスに設定された各画素の閾値とをそれぞれ比較する。そして、量子化処理部203は、比較結果に基づいて当該所定の画素領域における各画素のドットの形成/非形成を決定することで量子化処理後の画像データ(量子化画像データ)を生成する。
本実施形態の量子化処理部203は、量子化処理前の画像データの画素値が閾値マトリクスに設定された閾値以上である画素についてドットを形成し、量子化処理前の画像データの画素値が閾値マトリクスに設定された閾値未満である画素についてドットを形成しない決定を行う。画像データの画素領域が所定の画素領域(例えば256×256[画素])より大きな画素領域を有する場合、画像データの画像領域を当該画素領域単位で区切り、区切られた各画素領域に対して量子化を行う。
出力部204は、量子化処理部203により生成された量子化画像データを出力する。
図3に示す画像形成装置は、搬送ベルトBによって所定の一方向(y方向)に沿って搬送される記録メディア(例えば用紙P等)に対してドットを形成することで記録メディアに画像を形成する画像形成装置である。画像形成装置は、記録メディアに対してドットを形成する複数の記録素子(例えばノズルN等)を有するプリントヘッドHを備える。
各プリントヘッドH(例えばプリントヘッドH1、H2等)は、図4に示すように、所定の一方向(y方向)に直交する他方向(x方向)に沿って色材としてのインクを吐出する複数の吐出口であるノズルNを有する。各プリントヘッドのノズルNは、図4に示すように、隣接するプリントヘッドHのノズルNと所定の一方向(y方向)に沿った同一線上(例えば図4に示す一点破線N1)に並ばないように設けられている。各プリントヘッドHにそれぞれ設けられるノズルNは、同一プリントヘッドに設けられて隣接するノズルNによって形成されたドット同士が引き合わない間隔(図4に示す間隔N2)で設けられている。
まず、図5(A)に示すように、複数のプリントヘッドの内、用紙Pの搬送方向V1でみて上流側に位置するプリントヘッドH(図5に示すプリントヘッドH1)が用紙Pに対してドットを形成する。用紙Pに形成されたドットは、図5(B)に示すように、同一のノズルNによって形成された複数のドットがそれぞれ引き合うように移動してドット同士の合一を形成する。その後、用紙Pが搬送されると、図5(C)に示すように、用紙Pの搬送方向V1に対して相対的に下流に位置するプリントヘッドH(図5に示すプリントヘッドH2)が用紙Pに対してドットを形成する。
図6に、閾値マトリクス生成装置1の構成の一例を示す。
閾値マトリクス生成装置1は、CPU11、RAM12、ROM13、ストレージデバイス14及びインタフェース15を備え、これらの各構成はバス16によって接続される。
RAM12は、CPU11の処理によって展開されたデータや、当該処理によって一時的に生じたデータ等を格納する。
ROM13は、CPU11によって読み出されるプログラムやデータ等を記憶する。
インタフェース15として、例えばUSB(Universal Serial Bus)やIEEE3394等のシリアルバス接続を可能とするインタフェースを採用することができるが、インタフェース15及びインタフェース15を介したデータ伝送は、有線/無線を問わず、またそのプロトコルやその他の接続形式に関する条件(例えば規格等)を問わない。
図7に、ドットパターンと行列値との対応関係の一例を示す。
図8に、各階調値のドットパターンに応じた行列値の0/1の加算による閾値マトリクスの生成メカニズムを例示する。
閾値マトリクスに設定された各画素の閾値は、階調値が異なる複数のドットパターンに応じた0/1の積算に基づいて決定されている。「階調値が異なる」とは、所定の画素領域(例えば256×256[画素])を構成する全画素数においてドットが配置される画素の数(ドット数)が異なることを示す。言い換えれば、所定の画素領域(例えば256×256[画素])に含まれるドット数は階調値に対応する。
本実施形態の閾値マトリクス生成装置1は、記録メディアに対して相対移動を行うプリントヘッドが少なくとも相対移動の方向に略直交する方向に色材であるインクを吐出する複数の吐出口を有する画像形成装置が画像形成に用いる画像データを量子化するために用いられる閾値マトリクスを生成する。図9に示す例の場合、図9に示すy方向が「プリントヘッドが記録メディアに対して相対移動を行う方向」に対応し、図9に示すx方向が「相対移動の方向に略直交する方向」に対応する。
本実施形態では、階調値gの最小値を0、最大値を1として設定しており、CPU11は0〜1の各階調値に対応するドットパターンを生成する。本実施形態において、階調値が最小(0)であるドットパターンは、ドットが全く配置されないパターンである。階調値が最大(1)であるドットパターンは、全ての画素についてドットが配置されるパターンである。
本実施形態では、0〜1の値をとる階調値gに、三つの所定値(g1、g2、g3)を設定し、当該三つの所定値により区切られる階調値gの所定の範囲ごとに異なるドットパターンの生成方法を用いる。
図11に、ドットを配置される画素がx方向又はy方向に沿って連続するドットパターンとその他のドットパターンとの比較例を示す。図11に示す「ドットパターン」はマトリクスの0(ドットなし)/1(ドットあり)を可視化した一例を示し、「ドット径反映」は、「ドットパターン」のドットあり画素に対して画像形成装置により形成されるドットの径を反映させた一例を示し、「着弾ズレ及び液滴合一反映」は「ドットパターン」に基づく画像を形成した場合に形成されたドットの一部が隣接するドットとそれぞれ引き合うように移動した結果の一例を示す。言い換えれば、「ドット径反映」は、画像形成装置により形成されたドットが全く他の隣接するドットと引き合わずに移動しなかった場合を示す「理想的なドット配置」の一例を示し、「着弾ズレ及び液滴合一反映」はドットパターンに基づく画像形成を行った場合の「実際のドット配置」の一例を示す。
一方、ドットを配置される画素が連続して並ぶ方向がx方向又はy方向にのみ配置されるドット配置のドットパターンの場合、「着弾ズレ及び液滴合一反映」のパターンにおいてもスジを生じない。つまり、ドットを配置される画素がx方向又はy方向に沿って連続するドットパターンを用いることによって、ヘッドから射出される液滴の射出角度誤差による着弾ズレやドットの一部が隣接するドットとそれぞれ引き合うように移動することによるスジの発生を低減させることができる。
CPU11は、積層束縛(Stacking Constraint)条件下で上記のような各階調値のドットパターンを生成するので、各階調値のドットパターンは、あるドットパターンよりも階調値の低いドットパターン、即ち、あるドットパターンの全画素数に対するドット数よりも、全画素数に対するドット数が少ないドットパターンにおいて配置されている全てのドットと同じ位置に配置されたドットを必ず含むようになる。ここで、各階調値のドットパターンがそのドットパターンよりも階調値の低いドットパターンにおいて配置されている全てのドットと同じ位置に配置されたドットを必ず含むという条件と、ドットを配置されない複数の画素をx方向に沿って連続させるという条件と、を共に満たすようにドットを配置されない画素を決定する処理において、x方向に沿って連続するドットを配置されない複数の画素の配置が不可能又は著しく制限されることがある。このような条件下でx方向に沿って連続するドットを配置されない複数の画素を含むパターンを無理に生成すると、ドットパターンにおけるドットの分散が損なわれてしまうことがある。そこで、本実施形態では、階調値がg2≦g≦g3の範囲内については、ドットを配置されない複数の画素を、x方向のみに限らず、y方向のみに沿って連続させることも許可した条件下でドットパターンを生成する。ただし、ドット配置されない画素が単独で生じないように、すでに作成した前の階調パターンで発生した、ドットが配置されない画素に隣接させて新たにドットが配置されない画素を選択する。ドットを配置されない複数の連続して並ぶ画素の方向がx方向及びy方向にのみ配置される配置を許容することにより、単一の画素についてドットが形成されない場合に比して、ドットの一部が隣接するドットとそれぞれ引き合うように移動することによってドットが形成されない画素に対応する隙間が潰れてしまう可能性を大幅に低減させることができ、画像形成時に当該ドットを形成されない複数の画素に対応する良好な隙間を生じさせることができる。
図14及び図15を用いて、g1の決定方法の一例を示す。 図14に、通常の誤差拡散処理により生成されたドットパターンに基づく閾値マトリクスを用いて量子化処理を行った場合の階調値gと量子化画像との対応関係の一例を示す。
図15に、階調値gとノイズ指数比との対応関係の一例を示す。
例えば、図14に示すように、通常の誤差拡散処理により生成されたドットパターンに基づく閾値マトリクスを用いた量子化処理では、階調値が大きくなるほどスジが見えやすくなる傾向がある。このような、スジが見えやすくなる傾向を定量的に評価する方法の一つとして各階調値に対応する量子化画像のノイズ指数比を算出する方法がある。ノイズ指数を算出する方法として、本実施形態では、量子化した各階調値の画像に2次元高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform:FFT)を適用し、さらに所定の視覚特性フィルタを適用したものに対して、互いに直交する所定の二方向(例えば図14に示すx方向及びy方向に対応する二方向等)の成分の周波数成分の積算値を当該所定の二方向のノイズ指数として算出し、当該二方向のノイズ指数の比をノイズ指数比として算出している。
本実施形態において、g1は上記のノイズ指数比に基づいて決定されている。具体的には、スジを視覚的に認識するノイズ指数比に達しない最大の階調値をg1としている。図15に示す例では、スジを視覚的に認識するノイズ指数比の値を1±0.2としている。そして、図15に示す例では、階調値が0.10を超えるとノイズ指数比が1.2を上回っている。このことから、本実施形態ではg1=0.1を採用している。
なお、1200[dpi]以上の場合はこの基準のみでも良いが、低解像度の画像形成装置の場合は、この評価値に加えて周波数の絶対値を基準としたノイズ評価を加えると良い。望ましくは、得られるドットパターンのPrincipal Frequencyが20[cycle/mm]以上となることが好ましい。Principal Frequencyがこの程度まで高周波になっていれば視覚的にノイズを感じない程度となる。Principal Frequencyとはある2値(ドットを形成するか否か)のドットパターンにおいて、ドットを形成する、もしくは形成しないのどちらか数が少ない方に注目したときの2次元空間周波数分布を算出し、その空間周波数分布(2次元パワースペクトル分布)を半径方向に平均化し、得られたスペクトル成分のピークに対応する周波数値をさす。
また、g2とg3の値は近い値を設定する。なぜならば、g2とg3の間の領域(中濃度領域)はあくまで、高濃度領域と低濃度領域のつなぎでしかないためである。ただし、g2とg3があまり近すぎるとパターンの不連続が著しく顕在化する。本実施形態ではg3=g2+0.1を目安として作成をした。さらにg3は0.9以下が好ましい。g=0.9のとき、x方向に2画素ドットを配置しない画素を均等に分散させたパターンの空間周波数におけるPrincipal Frequencyは略0.2[cycle/pixel]で1440×1440[dpi]の解像度であれば略57[cycle/mm]に相当し、30[cm]観察距離であれば人間の目にはほとんど感知できない程度の周波数となる。こうすることによって、やはりg3を境としたパターンの切り替わりを目立たなくすることができる。さらに、階調値がg2、g3であるそれぞれのドットパターンは次のようなPrincipal Frequencyの関係が成り立つ。
階調値がg2であるドットパターンのPrincipal Frequencyよりも階調値g3であるドットパターンのPrincipal Frequencyが高い場合であっても、閾値マトリクス生成処理におけるドットパターン成長処理の繋ぎ目を挟んだドットパターン間で階調の不連続を生じることがある。具体的には、階調値がg2付近のドットパターンで擬似輪郭を生じることがある。このような階調の不連続を低減させるため、本実施形態では、階調値が1のドットパターンから階調値がg2のドットパターンまでの各階調値のドットパターンにおいて、それぞれのPrincipal Frequencyが、階調値g2のドットパターンにおけるPrincipal Frequencyを超えないようにドットパターンを作成していくほうが好ましい。
閾値マトリクスの生成は、初期ドットパターンの生成処理と、当該初期ドットパターンの生成処理によって生成された初期ドットパターンに基づく閾値マトリクスの生成処理とを含む。
まず、CPU11は閾値マトリクスのサイズを決定する(ステップS1)。本実施形態では、直交する二方向(x方向及びy方向)について、x方向に256画素、y方向に256画素を並べた方形状のマトリクスサイズである256×256[画素]を、決定された閾値マトリクスのサイズとして用いる。x方向は記録素子配列方向に対応し、y方向は搬送方向に対応する。閾値マトリクスのサイズは、256×256[画素]に限らず、任意のM×N[画素] (M、Nは自然数)を設定することができる。M、N は、64以上であることが望ましい。MとNは同一の自然数であってもよいし、異なる自然数であってもよい。
図17に、小区画によって区切られた閾値マトリクスの一例をイメージ図で示す。図17に示すように、256×256[画素]の閾値マトリクスは、16個の小区画(64×64[画素])に区切られる。小区画のサイズは、64×64[画素] に限らず、閾値マトリクスのサイズであるM×N[画素]より小さい任意のサイズを設定することができる。
本実施形態では8ビットで階調値gを取り扱った場合を例示する。例えば、階調値g=0.5は、127/255である。同様にして、たとえば階調値gを16ビットで取り扱うことができる。この場合、g=0.5は32767/65535となる。
本実施形態では、初期ドットパターンの階調値gを1/255としているが、初期ドットパターンの階調値gは任意に設定することができる。
フィルタ処理及び小区画の平均値に基づくパターンの最適化処理について、図18のサブフローを用いて説明する。
次に、CPU11は、ドットパターンp(x,y,g)に対してフーリエ変換を適用した空間周波数パターンP(u,v,g)を算出する(ステップS12)。u,vはそれぞれx方向、y方向の周波数空間を示す。
図19にブルーノイズフィルタの一例を、図20にグリーンノイズフィルタの一例を示す。
ブルーノイズフィルタやグリーンノイズフィルタ等のローパスフィルタは、方向に依存しない等方フィルタとして適用される。図19、図20において、半径方向の周波数の単位を[cycle/pixel]としている。
ドット配置転換処理について、図21のサブフローを用いて説明する。
次に、CPU11は交換禁止行列BAN(x,y)を設定し、その値としてBANinit(x,y)の値をコピーする(ステップS32)。
また、BAN(x,y)=0を満たすということは、その画素はドットの再配置を行うことが許可されていることを示す。対して、BAN(x,y)=1の場合、その画素はドットの再配置を行うことが許可されていないことを示す。
また、ERR(x,y,g)が最小であるということは、その画素を含む周辺位置にドットが配置されない隙間(void)があることを示す。対して、ERR(x,y,g)が最大であるということは、その画素を含む周辺位置にドットの集合(Cluster)があることを示す。
一方、p(x,y,g)=1でBAN(x,y)=0を満たし、かつ、その中でERR(x,y,g)が最大となる画素の座標(x2,y2)であるということは、その画素でドットが配置され、その画素についてドットの再配置を行うことが許可されており、かつ、その画素を含む周辺位置にドットの集合(Cluster)があることを示す。
ステップS33において、変数SWAPNUMの値が0を超えない場合(ステップS33:NO)、CPU11は図18のステップS19及び図21のサブフローにより示すドット配置転換処理を終了する。
ステップS18において、MSE(n)がMSE(n−1)以上である場合(ステップS18:NO)、CPU11は図16のステップS5及び図18のサブフローにより示すフィルタ処理及び小区画の平均値に基づくパターンの最適化処理を終了し、図16に示す初期ドットパターンの作成処理を終了する。初期ドットパターンは、pinit(x,y)として生成され、ストレージデバイス14に記憶される。
閾値マトリクスの生成処理は、積層束縛(Stacking Constraint)条件下で行う。具体的には、初期ドットパターンの階調値gに基づいて、変化させる階調値変化量δgに応じたドットの増減を施す。このとき、階調値変化量δgによって階調値が大きくなる場合、元の初期ドットパターンにあるドット配置については変更しない。即ち、ドットを増やす場合、元の初期ドットパターンを維持し、かつ、追加のドットを付加する。また、階調値変化量δgによって階調値が小さくなる場合、元の初期ドットパターンにあるドットが配置されない画素の配置については変更しない。即ち、ドットを減らす場合、元の初期ドットパターンにおいてドットが配置されない画素についてはドットが配置されないままとし、ドットを削除してドットが配置されない画素を増やす。このようにして、閾値マトリクス生成装置1は、各々のドット率に対応した256×256[画素]で構成された各々のドットパターンを生成する。
本実施形態では、階調値変化量δgを1/255としているが、階調値変化量δgは任意に設定することができる。
閾値マトリクスは、行列Th(x,y)として生成され、ストレージデバイス14に記憶される。
本実施形態では、初期ドットパターンpinit(x,y)の階調値ginitは1/255であるが、0〜1のどの値であってもよい。初期ドットパターンの生成処理において、0〜1の間の任意の階調値gの初期ドットパターンを生成し、閾値マトリクスの生成処理に用いることができる。
ここで、極低濃度領域におけるドット成長処理について、図23のサブフローを用いて説明する。
CPU11は、階調値gに対して変化させる階調値変化量δgを加算し、変化させる階調値変化量δgに応じた数のドットをbaninit(x,y)=0に対応するq(x,y,g)に対して追加する(ステップS61)。ドット追加後のドットパターンは新たなq(x,y,g)としてRAM12又はストレージデバイス14に格納される。ドットの追加はq(x、y、g)においてドットが配置されていない座標の中から所定の乱数処理に基づいて行われる。
ここで、極低濃度領域におけるパターン最適化処理について、図24のサブフローを用いて説明する。
CPU11は変数nを初期値0で設定する(ステップS71)。
次に、CPU11は、ドットパターンq(x,y,g)に対してフーリエ変換を適用した空間周波数パターンQ(u,v,g)を算出する(ステップS72)。u,vはそれぞれx方向、y方向の周波数空間を示す。
まず、CPU11は、交換画素数を管理するための変数SWAPNUMを所定の初期値で設定する(ステップS81)。所定の初期値は、1以上の整数である。
次に、CPU11は交換禁止行列ban(x,y)を設定し、その値としてbaninit(x,y)の値をコピーする(ステップS82)。ここで、交換禁止行列banの値は、交換禁止行列BANと同様に機能する。つまり、ban(x,y)=1の場合、ドットの再配置を行うことが許可されていないことを示す。ここで、交換禁止行列ban(x,y)にはq(x,y,g)の値がコピーされたbaninit(x,y)の値がコピーされるので、ドットが配置される画素(値=1)に対応する交換禁止行列ban(x,y)の値には1が設定されることとなり、初期ドットパターンで既にドットがある画素についてはドットの再配置が禁止され、その画素からドットが削除されることはない。
具体的には、CPU11は、q(x,y,g)=0でban(x,y)=0を満たし、かつ、その中でERR2(x,y,g)が最小となる画素の座標(x1,y1)と、q(x,y,g)=1でban(x,y)=0を満たし、かつ、その中でERR2(x,y,g)が最大となる画素の座標(x2,y2)とを検出する(ステップS84)。
ステップS83において、変数SWAPNUMの値が0を超えない場合(ステップS83:NO)、CPU11は処理を終了する。
ステップS78において、MSE2(n)がMSE2(n−1)以上となるまで、ステップS72からの処理が繰り返される(ステップS78:YES)。
ステップS78において、MSE2(n)がMSE2(n−1)以上である場合(ステップS78:NO)、CPU11は処理を終了する。
図24のサブフロー及び図23のステップS62に示す極低濃度領域におけるパターン最適化処理の終了後、CPU11は極低濃度領域におけるドット成長処理を終了する。
次に、CPU11は、gがg1未満であるか否かを判定する(ステップS47)。
gがg1未満である場合(ステップS47:YES)、ステップS44の処理に戻り、積層束縛(Stacking Constraint)条件下における極低濃度領域におけるドット成長処理を繰り返す。
低濃度領域におけるドット成長処理は、極低濃度領域におけるドット成長処理(図23参照)におけるステップS62の処理(極低濃度領域におけるパターン最適化処理)を、低濃度領域におけるパターン最適化処理(ステップS91)に置き換える点を除いて、極低濃度領域におけるドット成長処理と同様である。
低濃度領域におけるパターン最適化処理は、極低濃度領域におけるパターン最適化処理(図24参照)におけるステップS79の処理(極低濃度領域におけるドット配置転換処理)を、低濃度領域におけるドット配置転換処理(ステップS92)に置き換える点を除いて、極低濃度領域におけるパターン最適化処理と同様である。
低濃度領域におけるドット配置転換処理は、極低濃度領域における配置転換処理(図25参照)におけるステップS84の処理を、以下のステップS93の処理に置き換える点を除いて、極低濃度領域におけるドット配置転換処理と同様である。
ステップS93の処理では、CPU11は、q(x,y,g)=0でban(x,y)=0を満たし、q(x+1,y,g)=1、q(x−1,y,g)=1、q(x,y+1,g)=1又はq(x,y−1,g)=1のいずれかを満たし、かつ、その中でERR2(x,y,g)が最小となる画素の座標(x1,y1)と、q(x,y,g)=1でban(x,y)=0を満たし、かつ、その中でERR2(x,y,g)が最大となる画素の座標(x2,y2)とを検出する。
ここで、q(x+1,y,g)=1、q(x−1,y,g)=1、q(x,y+1,g)=1又はq(x,y−1,g)=1のいずれかを満たすということは、q(x,y,g)に対応する画素(例えば図29に示すx,y)に隣接する4画素のうちいずれか一つにドットが配置されていることを示す。
図26のサブフロー及び図22のフローチャートのステップS49に示す低濃度領域におけるドット成長処理の処理後、CPU11は、閾値マトリクスを示す行列Th(x,y)に最適化処理後のq(x,y,g)を加える(ステップS50)。
次に、CPU11は、gがg2未満であるか否かを判定する(ステップS51)。
gがg2未満である場合(ステップS51:YES)、ステップS48の処理に戻り、積層束縛(Stacking Constraint)条件下における低濃度領域におけるドット成長処理を繰り返す。
図30に示すように、低濃度領域におけるドット成長処理を繰り返すことにより、所定の二方向(x方向、y方向)のいずれかに沿って連続してドットが配置される画素を含むドットパターンを得られる。
中・高濃度領域におけるドットパターン作成処理について、図31のサブフローを用いて説明する。
まず、CPU11は、階調値gに対して変化させる階調値変化量δgを減算し、δgに応じた数のドットを削除する(ステップS101)。ステップS101の処理により削除されるドットは、baninit(x,y)=0かつbaninit(x+1,y)=0の条件を満たすx、yに対応するq(x,y,g)かつq(x+1,y,g)である。条件を満たすq(x,y,g)の中からδgに応じた数のドットを決定する処理は、所定の乱数処理に基づいて行われる。ドットを削除された画素に対応するq(x,y,g)の値は0となる。
次に、CPU11は、中・高濃度領域におけるパターン最適化処理を行う(ステップS102)。
中・高濃度領域におけるパターン最適化処理について、図32のサブフローを用いて説明する。
CPU11は変数nを初期値0で設定する(ステップS111)。
次に、CPU11は、ドットパターンq(x,y,g)に対してフーリエ変換を適用した空間周波数パターンQ(u,v,g)を算出する(ステップS112)。u,vはそれぞれx方向、y方向の周波数空間を示す。
gがg3を上回る場合(ステップS119:YES)、CPU11は高濃度領域における配置転換処理を行う(ステップS120)。一方、gがg3を上回らない場合(ステップS119:NO)、CPU11は中濃度領域におけるドット配置転換処理を行う(ステップS121)。
まず、CPU11は、交換画素数を管理するための変数SWAPNUMを所定の初期値で設定する(ステップS131)。所定の初期値は、1以上の整数である。
次に、CPU11は交換禁止行列ban(x,y)を設定し、その値としてbaninit(x,y)の値をコピーする(ステップS132)。
具体的には、CPU11は、q(x,y,g)=0、ban(x,y)=0、q(x+1,y,g)=0、ban(x+1,y)=0を満たし、かつ、その中でERR2(x,y,g)が最小となる画素の座標(x1,y1)と、q(x,y,g)=1、ban(x,y)=0、q(x+1,y,g)=1、ban(x+1,y)=0を満たし、かつ、その中でERR2(x,y,g)が最大となる画素の座標(x2,y2)とを検出する(ステップS134)。
ステップS133において、変数SWAPNUMの値が0を超えない場合(ステップS133:NO)、CPU11は処理を終了する。
まず、CPU11は、交換画素数を管理するための変数SWAPNUMを所定の初期値で設定する(ステップS141)。所定の初期値は、1以上の整数である。
次に、CPU11は交換禁止行列ban(x,y)を設定し、その値としてbaninit(x,y)の値をコピーする(ステップS142)。
具体的には、CPU11は、q(x,y,g)=0、ban(x,y)=0であって、ban(x−1,y)=2、ban(x+1,y)=2、ban(x,y−1)=2又はban(x,y+1)=2のいずれかを満たし、かつ、その中でERR2(x,y,g)が最小となる画素の座標(x1,y1)と、q(x,y,g)=1、ban(x,y)=0であって、ban(x−1,y)=2、ban(x+1,y)=2、ban(x,y−1)=2又はban(x,y+1)=2のいずれかを満たし、かつ、その中でERR2(x,y,g)が最大となる画素の座標(x2,y2)とを検出する(ステップS144)。
ステップS143において、変数SWAPNUMの値が0を超えない場合(ステップS143:NO)、CPU11は処理を終了する。
中・高濃度領域におけるドットパターン作成処理では、階調値が1である即ち全ての画素についてドットが配置されるドットパターンからドットを削除してドットが配置されない画素を配置されたドットパターンを生成する。このため、図22のフローチャートに示す初期ドットパターンの生成処理によって生成された初期ドットパターンに基づく閾値マトリクスの生成処理において管理される階調値gの値が1からg3にかけて生成されるドットパターンのドット率は下がる。そして、階調値gがg3以下になると、高濃度領域におけるドット配置転換処理から中濃度領域におけるドット配置転換処理に切り替わる。
ステップS54において、CPU11は、baninit(x,y)=0であって、かつ、q(x,y,g)=0である画素に対応するbaninit(x,y)の値を1とするのは、積層束縛(Stacking Constraint)条件下において、ドットを配置しない画素として決定した画素に対してドットの再配置を行わないためである。
に示す中濃度領域におけるドット配置転換処理の終了後、CPU11は変数nの値に1を加算する(ステップS122)。その後、ステップS112の処理に戻る。
ステップS118において、MSE2(n)がMSE2(n−1)以上となるまで、ステップS112からの処理が繰り返される(ステップS118:YES)。
ステップS118において、MSE2(n)がMSE2(n−1)以上である場合(ステップS118:NO)、CPU11は処理を終了する。
図31のサブフロー及び図22のフローチャートのステップS56に示す中・高濃度領域におけるドットパターン作成処理の後、CPU11は、閾値マトリクスを示す行列Th(x,y)に最適化処理後のq(x,y,g)を加える(ステップS57)。
次に、CPU11は、階調値gがg2以下であるか否かを判定する(ステップS58)。
gがg2以下でない場合(ステップS58:NO)、ステップS55の処理に戻り、積層束縛(Stacking Constraint)条件下における中・高濃度領域におけるドットパターン作成処理を繰り返す。
所定サイズの画像において所定のドット数を有する第一のドットパターンに基づいて第一のドットパターンのドット数を増加又は減少させた第二のドットパターン(q(x,y,g))を生成する新ドットパターン生成工程(ステップS61、ステップS101)と、
第二のドットパターンに含まれるドットを再配置した第三のドットパターンを得る再配置工程(ステップS79、ステップS92、ステップS120、ステップS121)と、
所望のドット率に基づくドット数のドットパターンを得るまで第三のドットパターンを第一のドットパターンとして新ドットパターン生成工程及び再配置工程を繰り返す繰り返し工程(ステップS44〜S47、ステップS48〜S51、ステップS54〜S58)と、を有し、
再配置工程は、
第二のドットパターンに所定の空間フィルタを適用したパターンと所望の空間周波数分布に対応するドットパターンを実現するための誤差に基づくドットパターン評価値として機能する誤差行列ERR(x,y,g)を算出するドットパターン評価値算出工程(ステップS72〜S75、ステップS112〜S115)と、
ドットパターン評価値に基づいて、ドットの再配置において新たにドットを配置する位置及びドットを削除する位置を決定するドット再配置位置決定工程(ステップS84、ステップS93、ステップS134、ステップS144)と、
ドット再配置位置決定工程により決定された新たにドットを配置する位置及びドットを削除する位置に基づいて前記第三のドットパターンのドットを再配置する再配置パターン生成工程(ステップS85、ステップS135、ステップS145)と、
再配置された前記第三のドットパターンに対するドット分散性評価値として機能するMSE2(n)又はMSE2(n)を算出するドット分散性評価値算出工程(ステップS76、ステップS116)と、
再配置された前記第三のドットパターンのドット分散性評価値に基づいてドットパターン評価値算出工程、ドット再配置位置決定工程、再配置パターン生成工程及びドット分散性評価値算出工程を繰り返す再配置繰り返し判定工程(ステップS78、ステップS118)と、
再配置繰り返し判定工程において繰り返すと判定された場合、再配置された第三のドットパターンを第二のパターン(q(x,y,g))とする工程(ステップS80後のステップS72、ステップS122後のステップS112)と、を有する。
また、閾値マトリクスの生成処理を行うコンピュータは、閾値マトリクスの生成処理以外の処理を行うこともできる。例えば、パーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータにより閾値マトリクスを生成してもよいし、MFP(Multifunction Peripheral)等の機器が備えているCPU等が行う一処理として閾値マトリクスの生成処理を行うようにしてもよい。
11 CPU
12 RAM
13 ROM
14 ストレージデバイス
15 インタフェース
200 量子化装置
201 取得部
202 記憶部
203 量子化処理部
204 出力部
Claims (15)
- 記録メディアの搬送方向に対し直交する方向に沿って記録メディアの画像形成領域の全幅に亘って配列されたインクを吐出する複数の吐出口を有するプリントヘッドにより、記録メディア上に画像を形成する際に用いる画像データを量子化する量子化装置であって、
前記画像データを取得する取得部と、
所定の画素領域を構成する各画素についてドット形成を行うか否かを判定するための第一方向及び前記第一方向に直交する第二方向にマトリクス状に配置された複数の閾値を有する閾値マトリクスを記憶する記憶部と、
取得した前記画像データ及び前記閾値マトリクスに基づいて当該画像データの量子化を行う量子化処理部と、を備え、
前記閾値マトリクスは、前記所定の画素領域を構成する全画素数に対するドット数が階調値に応じて各々異なる複数のドットパターンで構成されると共に、前記複数のドットパターンは、相対的に全画素数に対するドット数が多いドットパターンが、相対的に当該ドットパターンよりも全画素数に対するドット数が少ないドットパターンで配置されたドットの位置に配置された全てのドットを含んで構成される条件を満足し、且つ前記複数のドットパターンの中には、ドットが配置されない画素が連続して並ぶ方向が前記第二方向にのみ形成されるドット配置で構成されるドットパターンを有し、
前記量子化処理部は、前記搬送方向と前記第一方向とが一致するように前記閾値マトリクスを適用して前記画像データの量子化を行うことを特徴とする量子化装置。 - ドットが配置されない画素が連続して並ぶ方向が前記第二方向にのみ形成されるドット配置で構成される前記ドットパターンは、階調値が第1の階調値範囲内に対応する複数のドットパターンが該当する事を特徴とする請求項1記載の量子化装置。
- 前記複数のドットパターンの中には、階調値が前記第1の階調値範囲内とは異なる第2の階調値範囲内に対応する複数のドットパターンが、ドットが配置されない画素が連続して並ぶ方向が前記第一方向及び前記第二方向にのみ形成されるドット配置である複数のドットパターンを更に有する事を特徴とする請求項2記載の量子化装置。
- 前記複数のドットパターンの中には、前記第1及び第2の階調値範囲とは異なる第3の階調値範囲内に対応する複数のドットパターンが、ドットが配置される画素が連続して並ぶ方向が前記第一方向又は前記第二方向にのみ形成されるドット配置である複数のドットパターンを更に有する事を特徴とする請求項3記載の量子化装置。
- 前記第1の階調値範囲は、量子化される画像データの高濃度領域に対応する階調範囲である事を特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の量子化装置。
- 前記第2の階調値範囲は、量子化される画像データの中濃度領域に対応する階調範囲である事を特徴とする請求項3に記載の量子化装置。
- 前記第3の階調値範囲は、量子化される画像データの低濃度領域に対応する階調範囲である事を特徴とする請求項4に記載の量子化装置。
- 記録メディアの搬送方向に対し直交する方向に沿って記録メディアの画像形成領域の全幅に亘って配列されたインクを吐出する複数の吐出口を有するプリントヘッドにより、記録メディア上に画像を形成する際に用いる画像データを量子化するために用いられ、第一方向及び前記第一方向に直交する第二方向にマトリクス状に配置された複数の閾値を有し、前記搬送方向と前記第一方向とが一致するように前記画像データに対して適用される閾値マトリクスを生成する閾値マトリクス生成方法であって、
所定の画素領域において第1の階調値に対応する所定のドット数を有する第一のドットパターンに基づいて前記第一のドットパターンのドット数を増加又は減少させて前記第1の階調値とは異なる第2の階調値に対応する所定のドット数を有する第二のドットパターンを生成する新ドットパターン生成工程と、
前記第二のドットパターンに含まれるドットを再配置した第三のドットパターンを得る再配置工程と、
所望のドット数のドットパターンを得るまで前記第三のドットパターンを前記第一のドットパターンとして前記新ドットパターン生成工程及び前記再配置工程を繰り返す繰り返し工程と、を有し、
前記再配置工程は、
前記第二のドットパターンに所定の空間フィルタを適用したパターンに対して所望の空間周波数分布に対応するドットパターンを実現するための誤差に基づくドットパターン評価値を前記閾値マトリクス内の各位置に対応させて算出するドットパターン評価値算出工程と、
前記ドットパターン評価値に基づいて、ドットの再配置において新たにドットを配置する位置及びドットを削除する位置を決定するドット再配置位置決定工程と、
前記ドット再配置位置決定工程により決定された新たにドットを配置する位置及びドットを削除する位置に基づいて前記第三のドットパターンのドットを再配置する再配置パターン生成工程と、
再配置された前記第三のドットパターンに対するドット分散性評価値を算出するドット分散性評価値算出工程と、
再配置された前記第三のドットパターンのドット分散性評価値に基づいて前記ドットパターン評価値算出工程、前記ドット再配置位置決定工程、前記再配置パターン生成工程及び前記ドット分散性評価値算出工程を繰り返すか否かを判定する再配置繰り返し判定工程と、前記再配置繰り返し判定工程において繰り返すと判定された場合、再配置された前記第三のドットパターンを前記第二のパターンとする工程と、を有し、
前記ドット再配置位置決定工程は、前記搬送方向と前記第一方向とが一致するように前記画像データに対して適用された場合に、前記ドット数が第1の階調値範囲内である前記第二のドットパターンにおいて、ドットが配置されない画素が連続して並ぶ方向が前記第二方向にのみ形成されるドット配置となるようにドットの位置を決定する事を特徴とする閾値マトリクス生成方法。 - 前記ドット再配置位置決定工程は、前記ドット数が前記第1の階調値範囲内とは異なる第2の階調値範囲内にある前記第二のドットパターンについて、ドットが配置されない画素が連続して並ぶ方向が前記第一方向及び前記第二方向にのみ形成されるようにドットの位置を決定することを特徴とする請求項8に記載の閾値マトリクス生成方法。
- 前記新ドットパターン生成工程は、前記ドット数が前記第1及び第2の階調値範囲内の前記第二のドットパターンについて、前記第一のドットパターンのドット数を減少させて前記第二のドットパターンを作成することを特徴とする請求項9に記載の閾値マトリクス生成方法。
- 前記ドット再配置位置決定工程は、前記ドット数が前記第1及び第2の階調値範囲内とは異なる第3の階調値範囲内である前記第二のドットパターンについて、ドットが配置される画素が連続して並ぶ方向が前記第一方向又は前記第二方向にのみ形成されるドット配置となるようにドットの位置を決定することを特徴とする請求項9又は10に記載の閾値マトリクス生成方法。
- 前記新ドットパターン生成工程は、前記ドット数が前記第3の階調値範囲内である前記第二のドットパターンについて、前記第一のドットパターンのドット数を増加させて前記第二のドットパターンを作成することを特徴とする請求項11に記載の閾値マトリクス生成方法。
- 前記第1の階調値範囲は、量子化される画像データの高濃度領域に対応する階調範囲である事を特徴とする請求項8〜12のいずれか一項に記載の閾値マトリクス生成方法。
- 前記第2の階調値範囲は、量子化される画像データの中濃度領域に対応する階調範囲である事を特徴とする請求項9又は10に記載の閾値マトリクス生成方法。
- 前記第3の階調値範囲は、量子化される画像データの低濃度領域に対応する階調範囲である事を特徴とする請求項11又は12に記載の閾値マトリクス生成方法。
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