JP5666923B2 - 畝押体付き畝叩き板 - Google Patents
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Description
この装置では、耕耘機を走行しつつ、ロータリで畝に掻き上げた土を畝突き板で畝の側面を強固にすることができるが、畝の上面を形成することはできない。
そこで、本願出願人は、その畝突き板の上部をフレームで迂回させて畝の上面に達するタッピング部材を設けた下記特許文献2の「畝の上面均し装置」を提案した。
しかしながら、上記特許文献1の装置では、畝の側面部分の形成はできるが密集する長ネギの中央部に土を入れることができないので、より高品質な長ネギを得ようとしても困難であった。
また上記特許文献2の装置では、タッピング部材で植え付け前の畝の上面の平面的処理はできても、斜めに倒れた畝上の長ネギを直立するように起こすことや、そのネギの根元を押えることまではできず、真っ直ぐで白色部分の長い高品質な長ネギを均質に得ることが困難であった。
このように密集する長ネギの畝の中央部分まで、土を高く盛り上げることができるので、真っ直ぐで葉緑素の少ない白色部分が長い高品質の長ネギを均質に収穫することが可能となる。
また、畝の形成作業で畝押体が破損しても容易に新しいものと交換して付け直すことが可能となる。
この結果、中央が高く盛った畝から真っ直ぐで、葉緑素の少ない白色部分が長い高品質の長ネギを均質に収穫することが可能となる。
前記畝叩き板の起伏動は、図1に示すように、ロータリ付管理機の機体Kのモータ又は原動機で駆動される後部の走行用駆動輪Tと前部の土掻き上げ用ロータリRとの間に、駆動回転伝達手段を介して前記畝叩き板の近傍にまで回転が伝達され、さらにその回転運動を往復運動に変換する往復駆動手段Dを介して前記畝叩き板の機体Kの側方向への往復運動で前記畝叩き板の起伏動が行われる。
このような畝叩き板における本発明を、1条毎に畝の作業を行う歩行型のロータリ付管理機で以下説明する。
畝叩き板は、図1に示すように、上記モータ又は原動機の動力でロータリ付管理機の機体Kの側方に起伏動する上記畝叩き板1において、畝叩き板を、畝の側面の中段から上部を覆う高さに形成し、該畝叩き板1の表面から側方に膨出する船底状の畝押体2を直接配着したものである。
上記畝叩き板1の起伏動については、モータ又は原動機の回転は駆動回転伝達手段によって前記畝叩き板1の取り付け部分近くまで導かれて、図2に示すように、その回転運動を機体K側方への往復運動に変換する往復駆動手段Dを介して、往復駆動軸6が往復運動し、この結果前記畝叩き板1が側方へ起伏動することとなる。
この作動構造によって、図2の2点鎖線で示すように、前記往復駆動軸6が往復動して前記畝叩き板1の上部1aは下部1bの枢支部3を中心に機体側方へ起伏動することが可能となる。
そして、前記ロータリ付管理機が土掻き上げ用ロータリRを回転しつつ走行用駆動輪Tを回転させて畝条に沿って進行すると、同時に前記畝叩き板1が起伏動して、図3に示すように、長ネギ用の高畝Uの側面を突き固めることが可能となる。
なお、該図3では、前記畝叩き板1を起伏動させるための枢支部5及び往復駆動軸6等の作動構造は省略した状態を示している。
前記畝押体2は、食器の椀状や船底状に膨らんだ形状を成す。
図6は、半船底状の畝押体2を例示し、該図6内の各図は、畝叩き板の板面に向かって(イ)が平面図、(ロ)が正面図、(ハ)が左側面図である。
この図6に示す畝押体2は、一見、先端部2cが船の舳先で、前面部2bが船の前側で、側面部2aが船の胴体部であるかのような形状を成し、且つその船体を縦に2分割した船底状を成す畝押体2である。
該畝押体2は、前記畝叩き板1の上部1aにその表面から船底が直接側方に膨出するように取り付ける。
なお、前記畝押体2は表面を樹脂加工した金属板、樹脂板を張った金属板、ステンレス製等の土が付着し難く且つ錆び難い材質を用いることが好ましい。
このため、前記畝押体2の内部は該畝押体2の船底状の側面部に畝押し面補強板17を重ね合わせてボルト15とナット16で固定して補強する。さらに該畝押し面補強板17の両端部に前記畝押体2の内部の前後にリブ状の支持板14a、14bを設けて側面部へ加わる圧力に前記畝押体2の側面部が耐えられるように補強する。
また、前記支持板14a、14bの各基端部には前記畝押体2を前記畝叩き板1へ固定するための畝押体固定板13を固着する。そして、前記畝押体固定板13には畝押体固定孔12a、12bを設ける。
これは、起伏動する時に往復駆動軸6から加わる力ができるだけ該畝押体2に直に届くようにして畝を強く押すことが可能となるようにするためである。
その着脱手段18は、例えば、前記畝叩き板1への畝押体2の固定を、図6に示すように、前記畝押体固定板13に設けた畝押体固定孔12a、12bと、図7に示すように、畝叩き板1に設けた上段孔11a、11aの対応した孔を合わせて、図4に示すように、固定ボルト9を差し込み、ナット10を締めて固定する形態が可能である。この形態では工具で固定ボルト9を回転させて容易に着脱することができる。
なお、着脱手段18は、この他にもピン止めや、フック止めなどの各種着脱手段が可能である。
このように着脱手段18を備えた形態では、畝押体2をサイズや形を変えて各種形状のものを用意しておけば、長ネギの成長に合わせて最適な形状の畝押体を選択して取り付けることが可能となる。
また、畝の形成作業で畝押体が破損しても容易に新しいものと交換して付け直すことが可能となる。
この形態では、この固定ボルト9とナット10を外して前記畝押体2の位置を上下に移動し、最適な段のボルト孔、例えば中段孔11b、11bで固定ボルト9を差してナット10で締め付け作業をすることにより最適な位置で固定することが可能となる。
なお、前記畝押体2と畝叩き板1の固定の仕方は、いずれか一方には数段のボルト孔を設けるとともに他方にはボルトを装着すれば、ナットの緩め作業と締め付け作業により上下位置を調節可能となるので、数段のボルト孔は前記畝押体2に設けても良いが、その場合には数段のボルト孔を設けるための縦長の板を前記畝押体2の固定部に設けることが必要となる。
この形態では、この固定ボルトへのナットの緩め作業で前記畝押体2の位置を上下に移動し、また固定ボルトへのナットの締め付け作業によりその位置を最適な位置で固定することが可能となる。
なお、前記畝押体2と畝叩き板1の固定の仕方は、いずれか一方には縦長のボルト孔を設けるとともに他方にはボルトを装着すれば、ナットの緩め作業と締め付け作業により上下位置を調節可能となるので、縦長のボルト孔は前記畝押体2に設けても良いが、その場合には縦長のボルト孔を設けるための縦長の板を前記畝押体2の固定部に設けることが必要となる。
この畝押体2による作業後、畝押体2を畝叩き板1から外して、再度前記畝押体2のない畝叩き板1で畝形成作業を行い肩部分の凹み部分に盛り土することで台形の高畝が形成される。
そして、この結果、真っ直ぐで白い部分が長い高品質の長ネギが得られるようになる。
1a 畝叩き板の上部
1b 畝叩き板の下部
1c 畝叩き板の前屈曲部
2 畝押し体
2a 側面部
2b 前面部
2c 先端部
3 枢支部
4 枢支板
5 駆動枢支部
6 往復駆動軸
8 縦長孔
9 固定ボルト
10 固定ナット
11 段階孔
11a 上段孔
11b 中段孔
11c 下段孔
12a 畝押体固定孔
12b 畝押体固定孔
13 畝押体固定板
14a 支持板
14b 支持板
15 ボルト
16 ナット
17 畝押し面補強板
18 着脱手段
19 上下調節手段
K ロータリ付管理機の機体
R ロータリ
D 往復駆動手段
T 駆動輪
U 高畝
Claims (8)
- モータ又は原動機の動力でロータリ付管理機の機体側方に起伏動する畝叩き板において、前記畝叩き板に、該畝叩き板の表面から側方に膨出する機体前進方向に舳先を向けた船底状の畝押体を配着したことを特徴とする畝押体付き畝叩き板。
- 請求項1に記載の畝押体付き畝叩き板において、
畝叩き板を、畝の側面の中段から上部を覆う高さに形成したことを特徴とする畝押体付き畝叩き板。 - 請求項1又は2に記載の畝押体付き畝叩き板において、
畝叩き板への畝押体の配着部位に、該畝叩き板に畝押体を着脱可能とする着脱手段を備えたことを特徴とする畝押体付き畝叩き板。 - 請求項1から3のうちいずれかに記載の畝押体付き畝叩き板において、
畝叩き板への畝押体の配着位置が、該畝押体の略中心部位を、前記畝叩き板の背面に設けた前記畝叩き板を稼動させる駆動枢支点近くの表面側の垂直線上となる位置としたことを特徴とする畝押体付き畝叩き板。 - 請求項1から4のうちいずれかに記載の畝押体付き畝叩き板において、
畝叩き板への畝押体の配着部位に、畝押体を上下に移動して固定可能とする上下調節手段を備えたことを特徴とする畝押体付き畝叩き板。 - 請求項5に記載の畝押体付き畝叩き板において、
上下調節手段を、前記畝押体と畝叩き板とのいずれか一方には上下方向に複数段のボルト孔を設けるとともに他方にはボルトを装着して該ボルトの着脱作業で上下位置を調節可能としたことを特徴とする畝押体付き畝叩き板。 - 請求項5に記載の畝押体付き畝叩き板において、
上下調節手段を、前記畝押体と畝叩き板とのいずれか一方には縦長のボルト孔を設けるとともに他方にはボルトを装着して該ボルトの緩め作業と締め付け作業により上下位置を調節可能としたことを特徴とする畝押体付き畝叩き板。 - 請求項1から7のうちいずれかに記載の畝押体付き畝叩き板において、
畝押体の形状を、半船底状に形成したことを特徴とする畝押体付き畝叩き板。
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